JP4848758B2 - 絶縁性金属層付き非接触icタグ - Google Patents

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本発明は、絶縁性金属層付き非接触ICタグに関する。詳しくは、金属光沢層を有しながら絶縁性であって通信性能の阻害または低下を生じない非接触ICタグに関する。
本発明の絶縁性金属層付き非接触ICタグは、通常の非接触ICタグとして用いられるが、特に金属調の装飾効果が求められる用途に好適に利用できるものである。
本発明の技術分野は非接触ICタグの製造や利用に関し、当該非接触ICタグの主要な利用分野は、運送や流通、販売管理、工場工程管理、商品の配送や荷物の取り扱いの分野であり、具体的な用途としては荷札、ラベル、伝票、チケット類、となる。
非接触ICタグは、情報を記録して保持し非接触で外部装置と交信して情報交換できるので、運送や物流等における認識媒体として、あるいは商品の品質管理、在庫管理等の識別媒体のように、各種目的に多用されるようになってきている。
しかし、従来、金属調の美麗な光沢を有する非接触ICタグが需められる場合があっても、基材にアルミ箔のような金属材料を使用したり、通常の金属蒸着した材料を使用すると通信阻害が生じ実用性のある非接触ICタグが得られないことが知られている。
これは、非接触ICタグ送受信用の電磁波によって生成する交流磁界より金属層内に渦電流が発生し、この渦電流により送受信用の磁束に反発する磁束を生成し、それによって磁束が減衰し、送受信が困難になると考えられている。
または他の原因として、導体材料からなるアンテナまたはコイルと金属層との間でコンデンサを形成し、それによって生じる浮遊容量が、アンテナまたはコイルによるインダクタンスと固有のコンデンサによる共振周波数を変移させることも考えられる。
金属蒸着層を有する非接触ICタグは、印刷では表現できない金属光沢感を持ち意匠性に優れることと、物品に使用した場合に非接触ICタグの位置を明確にできるので、今後採用する要求が増大すると考えられる。そこで、金属蒸着層を使用しながら、かつ非接触ICタグとリーダライタ間の通信阻害が生じない方策が求められる。
ところで、従来から特許文献1〜特許文献4のように、金属蒸着に海・島構造を利用した先行技術が存在している。海・島構造(島構造、島状、アイランド状ともいわれる)とは、蒸着金属を微小の孤立した島とする蒸着法であり、このものは蒸着面が絶縁性であることが知られている。しかし、これらの先行文献に、海・島構造の蒸着層を非接触ICタグに利用することについて提案したものはない。なお、海・島構造の生成等について記載した技術文献として、非特許文献1、非特許文献2等がある。
特開昭62−174189号公報 特開昭63−157858号公報 特開昭63−249688号公報 特許2703370号公報 「薄膜工学ハンドブック」(オーム社) 日本学術振興会薄膜第131委員会編集(昭和47年発行) 第1章真空蒸着法(I−93〜I−95) 応用物理学選書3「薄膜」(培風館) [吉田貞史著]1990年6月発行 第1章真空蒸着法(ページ10〜16、50〜51)
従来技術では、非接触ICタグに使用するいずれかの基材に金属蒸着した場合には、通信特性の低下が生じるので金属調の光沢感を持たせることは実現できなかった。そこで、本発明では、金属蒸着に海・島構造といわれる絶縁性蒸着層を採用することで、上記問題を解決できることを着想し、鋭意研究の結果、本発明の完成に至ったものである。
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、非接触ICタグ回路が形成されたベースフィルムのアンテナパターン側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するプラスチックフィルムまたは紙基材が積層されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第2は、非接触ICタグ回路が形成されたベースフィルムのアンテナパターンとは反対側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有することを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第3は、非接触ICタグ回路が形成されたベースフィルムのアンテナパターン側面がプラスチックフィルムまたは紙基材で被覆され、当該ベースフィルムの他方側面に粘着剤層を有する非接触ICタグにおいて、前記プラスチックフィルムまたは紙基材の外面が、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するプラスチックフィルムまたは紙基材により、さらに被覆されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第4は、ベースフィルムに形成されたアンテナパターンに非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合され、さらに前記ベースフィルムのアンテナパターン側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するフィルムまたは紙基材が積層されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第5は、ベースフィルムに形成されたアンテナパターンに非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合され、前記ベースフィルムのアンテナパターンとは反対側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有することを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第6は、ベースフィルムに形成されたアンテナパターンに非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合され、前記ベースフィルムのアンテナパターン面がプラスチックフィルムまたは紙基材で被覆され、当該ベースフィルムの他方の面に粘着剤層を有する非接触ICタグにおいて、前記プラスチックフィルムまたは紙基材の外面は、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するプラスチックフィルムまたは紙基材により、さらに被覆されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ、にある。
上記において、絶縁性金属蒸着層の表面抵抗率が、1010〜1025Ω/□の範囲であることが好ましい。表面抵抗率が、1010Ω/□よりも小さい場合は通信阻害が生じ、1025Ω/□を超える場合は、金属光沢が失われ意匠性を損ねるからである。
上記において、絶縁性金属蒸着層表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定した場合の中心線平均粗さRaが、10nmを超え、100nm以下であることが好ましい。10nm以下では、他の材料との密着性や接着性が低下し、100nmを超える場合は、金属光沢が失われ意匠性を損ねるからである。
上記においてさらに、絶縁性金属蒸着層が海・島構造からなり、当該海・島構造の、島サイズが20nm〜1μm、島間の間隔が10nm〜500nmの範囲であることが好ましい。島サイズが1μmより大きく、島間の間隔が10nmより小さいと通信阻害を生じ易く、逆に、島サイズが20nmより小さく、島間の間隔が500nmより大きい場合は、金属光沢が失われ意匠性を損ねるからである。
本発明の絶縁性金属層付き非接触ICタグは、金属蒸着層を有するので金属光沢感の優れた独特の意匠性を有するが、当該金属蒸着層が絶縁性であるので、通信性能の阻害または低下を生じることがない。
本発明の絶縁性金属層付き非接触ICタグは、表面に金属蒸着層を設けた場合、隠蔽性と光反射性を有し、物品表面に貼着して物品の意匠性を高め、非接触ICタグの位置を明示できる。
金属蒸着層は、一般に薄層からなるので、アルミ箔を使用する場合よりも金属使用量の低減を図ることができ、しかも同等の金属光沢感や意匠効果が得られる。
本発明の絶縁性金属層付き非接触ICタグに関し、以下図面を参照して説明する。
図1は、絶縁性金属層付き非接触ICタグの第1の例を示す平面図、図2は、図1の断面図、図3は、同第2の例を示す断面図、図4は、同第3の例を示す断面図、図5は、同第4の例を示す断面図、図6は、絶縁性金属蒸着層の構造を説明する模式平面図、図7は、絶縁性金属蒸着層の模式断面図、図8は、巻取り式の真空蒸着装置の一例を示す概念的構成図である。
図1は、本発明の絶縁性金属層付き非接触ICタグの第1の例を示す平面図である。
本発明の絶縁性金属層付き非接触ICタグ1は、図1のようにベースフィルム11面に導体アンテナパターン2を形成し、アンテナパターン2の両端部2a,2bにICチップ3を装着している。アンテナパターン2は電磁誘導型のコイル状のものを図示しているが、パッチアンテナやダイポール型アンテナであっも良く形状には左右されない。
図1中、符号10を付した部材はコイルの一端をベースフィルム11の背面を通して端部2aに導く導通部材である。ICチップ3は、通常のように非接触通信機能部と制御部および情報記憶のためのメモリを備えるものである。これらおよび回路の浮遊容量等の容量素子により、所定の共振周波数を生じる非接触ICタグ回路が形成されている。
図2は、図1の絶縁性金属層付き非接触ICタグ(以下、単に「非接触ICタグ」とも表現する。)1のICチップ3部分を横断する断面図である。図2の例では、透明ベースフィルム11のアンテナパターン2面側は、通常は接着剤層5aを介して透明プラスチックフィルムからなる表面基材4により被覆されている。アンテナパターン2やICチップ3が直接外面に露出しないようにするためである。図示の都合上、アンテナパターン2と接着剤層5aの間は、隙間が空いているように見えるが実際は密着しているものである。 以上の構成は、通常の非接触ICタグと同様のことである。
図1、図2の非接触ICタグ1の特徴は、ベースフィルム11のアンテナパターン2とは反対側面に、金属蒸着層6mを有する基材6が接着剤層5bを介して積層され、当該金属蒸着層6mが絶縁性であることにある。基材6の下面には、非接触ICタグ1を物品に貼着するための粘着剤層7を有し、剥離紙8で保護されているのが通常である。
この場合、非接触ICタグ1を表面から観察すると、ベースフィルム11を介して、アンテナパターン2の背景に金属蒸着層6mを視認することができる。従って、ベースフィルム11は透明である必要がある。また、表面基材4には一般には紙も使用するが、表面から観察できるようにする場合には、透明なプラスチックフィルムを使用しなければならない。接着剤層5a,5bも同様である。逆に、図2の非接触ICタグ1を剥離紙8を剥離除去して粘着剤層7により、透明ガラス板等に貼着した場合は、基材6、粘着剤層7も透明であれば、透明ガラス板の被着体側から見れば、全面の金属蒸着層6mが見えることになる。
図3は、非接触ICタグの第2の例を示す断面図である。図3の場合は、ベースフィルム11のアンテナパターン2面側に、金属蒸着層6mを有する表面基材4が接着剤層5aを介して積層されていて、当該金属蒸着層6mが絶縁性になっている。
図3の場合、金属蒸着層6mは、表面基材4の最表面にあるが、表面基材4のアンテナパターン2面側にあっても構わない。最表面の場合、表面基材4は不透明な紙であっても良いが、アンテナパターン2面側が金属蒸着層6mである場合、表面基材4は透明なプラスチックフィルムを使用しなければならない。表面から金属蒸着層6mを視認できるようにするためである。ベースフィルム11の下面には、非接触ICタグ1を物品に貼着するための粘着剤層7を有し、剥離紙8で保護されているのが通常である。
図3の平面図は省略しているが、外観からは金属蒸着層6mが全面に見え、内部の非接触ICタグの回路は隠蔽されている。回路を透視した場合には図1と同様に現れる。
図3の例では、表面には金属蒸着層6mだけが図示されているが、装飾的な印刷図柄を金属蒸着層6m上に併用できることは勿論のことである。この場合は、意匠性を一層高いものとすることができる。図1〜図3の例は、請求項1または請求項記載の発明に該当することになる。
図4は、絶縁性金属層付き非接触ICタグの第3の例を示す断面図である。
図4の場合、透明ベースフィルム11のアンテナパターン2の反対側面に、金属蒸着層6mが直接形成され、当該金属蒸着層6mが絶縁性になっている特徴がある。この場合は、図2のように基材6を設ける必要はなく、コストの低減を図れる。
表面基材4は透明プラスチックフィルムを使用する。透明ベースフィルム11の金属蒸着層6mの下面には、非接触ICタグ1を物品に貼着するための粘着剤層7を有し、剥離紙8で保護されているのが通常である。
図4の場合の平面図は、図1と同様に現れる。図4の例は、請求項2または請求項記載の発明に該当することになる。
図5は、絶縁性金属層付き非接触ICタグの第4の例を示す断面図である。
図5の場合、表面基材4の面に接着剤層5cを介して、第2の表面基材9を積層している。そしてその第2の表面基材9に絶縁性の金属蒸着層6mが形成されている。図5では、第2の表面基材9の最外面に金属蒸着層6mが形成されているが、第2の表面基材9が透明であれば表面基材4側が金属蒸着層6mであってもよい。この第4の例の実施形態は、通常の非接触ICタグが完成した後に、金属蒸着層6mを有する第2の表面基材9を貼着することにより完成する。この場合の平面外観は、図3の第2の例と同様に現れる。
図5の例は、請求項3または請求項6の発明に該当することになる。
図6は、絶縁性金属蒸着層の構造を説明する模式平面図、図7は、絶縁性金属蒸着層の模式断面図、である。絶縁性金属蒸着層は、一般には、海・島構造の金属蒸着層からなるといわれている。この従来から知られている海・島構造は、蒸着材料や蒸着条件等の選定により形成できるもので、金属蒸着層6mには微小な島6aと島と島間を画する間隔6bからなる蒸着層が形成されている。海・島構造からなる蒸着層は、プラスチックや紙基材に直接蒸着しても形成でき、または一旦転写フィルムに蒸着してから必要な基材に転写しても形成できる。いずれの場合も、島サイズや形状等はある範囲のものではあるが、正しく一定のものではない。
このような島6aのサイズ(平均差し渡し径)は、20nm〜1μm、島間の間隔(平均間隔)6bは、10nm〜500nmの範囲であることが好ましい。島サイズが20nmより小さいと金属光沢がなくなり十分な装飾効果が得られない。また、1μm以上では導電性になってしまい通信阻害を生じるからである。
ただし、島サイズや島間間隔といっても、正しく島と島の間に溝が形成されてはいないで、肉眼でも顕微鏡でも明瞭に識別できない場合もある。その場合には、図7の断面図で示すように、島6a部分は金属が密な状態で厚く積層されており、島間6bにも金属が粗な構造ではあるが積層されている状態にある。島と島の間の粗な構造部分は結晶粒界(グレインバウンダリー)となる部分であり、電気的にも抵抗値が大きくなっている。
島6a自体にも粗密があり抵抗値にもばらつきがあって、導電性ではない場合もある。従って、島間の間隔が明瞭でない場合は、島間の間隔6bとは島間の粗な構造部分(結晶粒界またはグレインバウンダリー)と解するのが適当である。
海・島構造は蒸着原子の核の生成や成長、島どうしの合体等複雑な条件が絡み合って成膜される。蒸着金属材料、蒸着速度等の蒸着条件の選定により島サイズや島間隔の設定は可能であるが、かなり複雑な制御が必要であり材料が限定される。
一般に融点の低い金属や貴金属は制御が比較的容易であり、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、の単体金属またはその群から選ばれた二種以上の金属からなる合金、または錫−アルミニウム(Sn−Al)、錫−珪素(Sn−Si)が用いられるが、中でも錫(Sn)は特に容易である。錫−アルミニウムの蒸着は、錫とアルミニウムの単体金属を別個のるつぼに入れて蒸気化し、基材上で合金として蒸着させることができる。錫−珪素も同様である。
アルミニウムは金属光沢に優れるが、アルミニウム自体の単体金属は、表面エネルギーが高く基板上でマイグレーションが生じやすく、島状蒸着になり難い金属材料になる。
絶縁性金属蒸着層の表面抵抗率は、1010〜1025Ω/□の範囲であることが好ましい。1010Ω/□よりも小さい場合は導体に近くなり通信阻害が生じ、1025Ω/□より大きい場合は、金属光沢が失われ意匠性も損ねることになる。
表面抵抗率の調整は直接蒸着の場合は、蒸着速度や蒸着時間による膜厚で調整する。
絶縁性金属蒸着層表面の表面粗さは、一定の範囲のものであることが好ましい。具体的には、原子間力顕微鏡で測定した場合の中心線平均粗さRaが、10nm〜100nmの範囲、好ましくは、10nm〜70nmの範囲であることが望ましい。金属蒸着層6mの平滑性を一定範囲にするためであり、100nmを超えると金属光沢が無くなって意匠性が低下し、10nm未満では鏡面状態となりその表面に形成する層との密着性が低下するからである。
本発明においては、凹凸部分の形態の評価として、原子間力顕微鏡(以下「AFM」という。)で測定した結果を基に、その表面粗さRaを測定している。測定に供するAFMは、Digital Instruments製、セイコー電子株式会社製、Topometrix製等を使用できる。例えば、Digital Instruments製のNano ScopeIII を使用した場合は、タッピングモードで凹凸処理面を500nm×500nmの面積を測定したAFM凹凸像についてフラット処理を行った後、粗さ解析を行って表面粗さRa(中心線平均粗さ)を求める。海・島構造の島サイズ(平均差し渡し径)と島間隔(平均島間隔)も同様にして測定できる。測定においては、摩耗や汚れのない状態のカンチレバーを使用し、著しい凹みや突起のない均一な凹凸領域を測定個所とした。
なお、タッピングモードとは、Q.ZongらがSurface Science Letter,1993年Vol.290,L688−692に説明されている通りであり、ピエゾ加振器を用いて、先端に深針をつけたカンチレバーを共振周波数近傍(約50〜500MHz)で加振させ、試料表面上を断続的に軽く触れながら操作する方法であって、検出される振幅の変化量を一定に維持するように、カンチレバーの位置を凹凸方向(Z方向)に移動させ、このZ方向への移動に基づいた信号と平面方向(XY方向)の信号とによって、3次元表面形状を測定する方法である。また、フラット処理とは、2次元データについて、基準面に対して1次、2次または3次元の関数で傾きの補正を処理することであり、この処理データを用いて粗さ解析を行い、以下の1によって表面粗さRaを算出した。1において、Lx、Lyは、表面のX方向、Y方向の寸法であり、f(x,y)は、中心面に対する平均ラフネス曲面である。なお、中心面とは、一般的な表面粗さ測定における粗さ曲線の中心線に相当する面であり、その面の上下の凸部と凹部の体積が等価となるように求めた平均値である。
Figure 0004848758
なお、本願において、JIS B 0601やその対応国際規格ISO468等を用いて表面粗さを測定しなかったのは、本願で形成される絶縁性金属蒸着層表面の凹凸が極めて微細であり、従来の測定方法ではその凹凸を表す物性値が得られないことが明白であったためである。
次に、本発明の絶縁性金属層付き非接触ICタグの製造工程について、金属蒸着層を有する基材の製造工程と、非接触ICタグの製造工程と、に分けて説明する。
[金属蒸着層を有する基材の製造工程]
表面基材4や第2の表面基材9、基材6には、プラスチックフィルムや紙基材を使用する。ベースフィルム11は絶縁性が必要であり、プラスチックフィルムが好ましく使用される。プラスチックフィルムに対する蒸着は容易に行われるが、紙基材に対する蒸着では、通常以下のような問題がある。
(1)紙に含まれている水分により蒸着時に真空度が上がらないため、コンデンサーペーパのように水分の少ない特殊紙を除いては紙に処理を施す必要があり、プラスチックフィルムのようにそのままでは蒸着できない。
(2)通常の紙の場合、蒸着する前に紙を乾燥する必要があるが長時間を要するので大幅なコストアップになる。また、乾燥すると、紙本来の性質が失われるので、蒸着後に水分量を調整する必要が生じる。
(3)紙表面は粗であり、蒸着粒子が紙層内に入り込んでしまうので、蒸着前に紙表面にアンダーコートを施す必要が生じる。
しかし、近年、蒸着装置や蒸着方法の進化、材料の改善に伴い、紙材料に対する直接蒸着もかなりの量が行われている。金属蒸着層をプラスチックフィルムに形成し、別室の蒸着室内で接着剤の付いた紙基材にインラインで転写する方法等も行われている。
紙に直接蒸着する場合は、基材の前処理→乾燥→真空蒸着→後処理→加湿→蒸着製品→印刷→裁断、の工程を行う。基材の前処理とは、目止めコートを行うことである。
各種のプラスチックフィルムについても、蒸着膜との密着性等を向上させるため、予め、所望の表面処理層を設けることが好ましい。上記の表面処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガスもしくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品を用いて処理する酸化処理、を適用できる。上記の表面前処理は、別工程で実施してもよく、また、例えば、低温プラズマ処理やグロー放電処理等による表面前処理の場合は、蒸着膜を形成する前処理としてインライン処理により前処理で行うことができる。
上記の密着性を改善する方法として、その他、例えば、各種の樹脂フィルムの表面に、予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層、接着剤層を任意に形成して表面処理層とすることもできる。
上記の前処理のコート剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレン、あるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロース系樹脂、等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
なお、上記の樹脂組成物には、密接着性を向上させるために、エポキシ系のシランカップリング剤、あるいは基材フィルムのブロッキング等を防止するために、ブロッキング防止剤、その他等の添加剤を任意に添加することができる。その添加量は、0.1質量%〜10質量%程度が好ましいものである。
上記において、コート剤層の形成法としては、例えば、溶剤型、水性型、エマルジョン型のコート剤を使用し、ロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、その他のコート法を用いてコートすることができる。
金属蒸着層6mの厚みは、10nm〜50nm程度とする。50nm以上とする場合は導電性となることが多い。密な金属層ではないので、7μmのアルミニウム箔と比較して1/1000から1/100の使用量にできる利点がある。
蒸着方法は、一般に採用されている真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法のような物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法;PVD法)のほか、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法;CVD法)、大気圧プラズマ法、等を用いることができる。
真空蒸着法による基材フィルムへの蒸着層の形成は、金属材料を原料として、これを真空チャンバー内で加熱蒸発させて基材フィルム上に薄膜を形成して蒸着層とすることができる。スパッタリング法による基材フィルムへの蒸着層の形成では、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法等の従来公知のスパッタリング法等を用いることができる。高周波スパッタリング法による基材フィルムへの蒸着層の形成は、金属材料をターゲット物質として電極表面に設置し、アルゴンガス等の不活性ガスをチャンバー内に導入し、チャンバー内の圧力を0.1〜5Pa程度に維持し、上記電極に周波数が例えば、13.56MHzの高周波で数百ボルトの電圧を印加することにより、チャンバー内で放電を生じさせてターゲット物質のスパッタリングを行い、これにより基材フィルム上に薄膜を形成して蒸着層とすることができる。また、マグネトロンスパッタリング法による基材フィルム上への蒸着層の形成は、上記のスパッタリング法において、ターゲット物質を設置する電極に永久磁石または電磁石を設置して磁界を形成し、これにより放電の電子密度を高めスパッタリングの効率を向上させて蒸着層の薄膜を基材フィルム上に形成するものである。
イオンプレーティング法による基材フィルム上への蒸着層の形成は、金属材料を原料とし、これを真空チャンバー内で蒸発させてイオン化して基材フィルム上に衝突させて金属蒸着層とすることができる。PVD法の場合も同様に行われるが、高真空中でターゲット(金属板等)に高エネルギーの原子を衝突させ、金属原子を吹き飛ばし、金属原子をプラスチックフィルムに付着させる方法が行われる。
以下は、一般に行われる真空蒸着法について、なお詳細に説明することとする。
図8は、巻取り式の真空蒸着装置の一例を示す概念的構成図である。図8において、真空蒸着装置20は、真空チャンバー22、このチャンバー内に配設された供給ロール23a、巻取りロール23b、コーティングドラム24と、仕切り板29,29で真空チャンバー22と仕切られた蒸着チャンバー25、この蒸着チャンバー25に配設されたるつぼ26、蒸着源30、マスク28,28を備えている。この真空蒸着装置20では、真空チャンバー22の中で、供給ロール23aから繰り出す基材フィルム21は、ガイドロール32aを介してコーティングドラム24の周面を通って巻取りロール23bに巻き取られる。蒸着チャンバー25内では、るつぼ26によって熱せられた蒸着源30から金属原子が飛散する。この蒸発飛散した金属原子は上記の冷却したコーティングドラム24上において、マスク28,28間に位置する基材フィルム21上に付着して金属蒸着層6mを形成する。コーティングドラム24は冷却されているので、金属蒸気は急速に冷却して成膜化される。金属蒸着層6mを形成した基材フィルム21は、ガイドロール32bを介して巻取りロール23bに巻き取られる。
上記において、仕切り板29,29は、蒸着源30のある蒸着チャンバー25内の真空度を高めるため、供給ロール23aから供給される基材フィルム21により真空度が低下しやすい真空チャンバー22とを分離する隔壁となっている。従って、仕切り板29,29およびマスク28,28とコーティングドラム24との間は極力狭い隙間になるようにされている。また、るつぼ26は通過する基材フィルム21の幅と略同一長さを有するようにされ、全幅方向に対して均一厚みの薄膜を形成できるようにされている。
るつぼ26内の蒸着源30は、高周波誘導加熱方式または抵抗加熱方式により、あるいはエレクトロンビーム(EB)加熱方式により加熱されて蒸気化し、その蒸気を基材フィルム21上に蒸着させる。単一の金属による蒸着を行う場合は、るつぼ26内に単一の金属からなる蒸着源30を充填すればよい。錫(Sn)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、等の単体金属の蒸着は、当該蒸着方法により海・島構造を形成できる。
基材フィルム21上で二種以上の金属からなる合金を形成する場合は、図8の下側の楕円内に図示するように、二つのるつぼ27a,27bが並列したるつぼを使用し、それぞれに異なる種類の金属材料31,32を充填して多源蒸着法で蒸着すればよい。
異なる種類の金属材料31,32は、通常、加熱条件を異なる条件とすることが好ましい。同一のるつぼで、あるいは異なるるつぼでも同一条件で加熱する場合は、一方の金属だけが先に蒸発して、望まれる原子数比の合金膜を形成しなくなるからである。
るつぼ27a,27bから蒸発した金属の原子は、基材フィルム21上で、当該二種の金属による合金を形成することになる。錫−鉛(Sn−Pb)、錫−アルミニウム(Sn−Al)、錫−珪素(Sn−Si)合金等による蒸着膜は、このような蒸着方法により形成される。
蒸着膜が、錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる場合は、蒸着膜中における金属組成は、錫(Sn)100の原子数に対してアルミニウム(Al)が、1〜50程度の原子数であることが好ましい。アルミニウム原子数比が、50を超える場合は、海・島構造の絶縁性膜を形成し難く、1未満の場合はアルミニウム特有の金属光沢を持たせられなくなるからである。蒸着膜中の原子数比の測定は、X線光電子分光分析装置「ESCA」(Electron Spectroscopy Chemical Analyzer)を用いて分析することができる。
蒸着チャンバー25内の真空度は、高度の真空度にするほど、蒸着される金属膜も密な構造になり、抵抗率も小さくなる。一般的には、蒸着チャンバー25内は、10-2Pa以下の真空度にすることが必要とされる。ただし、海・島構造の絶縁層を形成する蒸着では、必ずしも当該条件を満たす必要はない。蒸着膜厚は、基材フィルム21の搬送速度や蒸着源の加熱条件、マスク28,28の間隔等によって制御される。
蒸着層の保護のため、金属蒸着層6m表面にハードコート層を設けてもよい。
[非接触ICタグの製造工程]
まず、透明なベースフィルム11にアンテナパターン2をフォトエッチングや印刷等の工程で製造する。フォトエッチングの場合は、ベースフィルム11にアルミまたは銅箔をラミネートした基材を使用する。アンテナパターンのコイル線幅は、通常0.2mmから1.0mm程度の範囲とし、数ターンの捲線を形成する。次に当該アンテナパターン2の両端部2a,2bにICチップ3を接合する。接合には異方導電性接着剤等を使用する。 ICチップ3を接合したベースフィルム11のアンテナパターン2面には、プラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面基材4をラミネートする。
本発明の非接触ICタグは、絶縁性金属蒸着層を形成する特徴があるが、この金属蒸着層6mは、いずれの基材に形成してもよい。例えば、図2の実施形態では、ベースフィルム11の金属蒸着層6mを有する基材6をベースフィルム11の下面に接着剤層5bにより接着し、最後に、基材6の被着体側となる面に剥離紙8に粘着剤層7を設けて貼り付けしている。また、図3の実施形態では、金属蒸着層6mを有する表面基材4をベースフィルム11のアンテナパターン2面側に設けている。この場合は、剥離紙8と粘着剤層7はベースフィルム11の下面に直接塗工することになる。また、図5の実施形態の場合は、通常のように製造し完成した非接触ICタグの表面基材4面に、金属蒸着層6mを有する第2の表面基材9を接着剤層5cにより接着している。あるいは、図4の実施形態のように、ベースフィルム11に金属蒸着層6mを持たせてもよい。
<材質に関する実施形態>
(1)ベースフィルム
透明なプラスチックフィルムを幅広く各種のものを使用でき、以下に挙げる単独フィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、等である。ベースフィルムの膜厚としては、12〜300μm程度、より好ましくは、20〜200μm程度が望ましい。
(2)表面基材
ベースフィルムと同様に、上記した各種の材料を使用できる。表面基材の膜厚としては8〜300μm程度、より好ましくは、10〜200μm程度が望ましい。
(3)金属蒸着層を有する基材
プラスチックフィルムや紙基材を幅広く各種のものを使用できる。プラスチックフィルムとしては、ベースフィルムや表面基材と同様に、上記した各種の材料を使用できる。紙基材としては、以下のもの等を使用できる。
上質紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、ラテックスやメラミン含浸紙。
(4)接着剤、粘着剤
本明細書で接着剤という場合は、溶剤型や重合型、紫外線硬化型、エマルジョン型、熱溶融型等の各種のものをいい、いわゆる粘着剤型のものをも含むものとする。いずれであっても、双方の材料間を接着すれば目的を達成できるからである。
また、本明細書で粘着剤という場合は、徐々に粘度が顕著に上昇することなく、いつまでも中間的なタック状態を保つものをいうものとする。
接着剤、粘着剤の樹脂組成物としては、天然ゴム系、ニトリルゴム系、エポキシ樹脂系、酢酸ビニルエマルジョン系、アクリル系、アクリル酸エステル共重合体系、ポリビニルアルコール系、フェノール樹脂系、等の各種材料を使用できる。
以下、本発明の実施形態を実施例に基づき具体的に説明する。実施例中に使用する符号は、前述した各図面において用いた符号と同一のものとする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
基材6として、予め、コロナ放電処理した厚さ20μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)を海・島構造になるように、膜厚20nmの金属蒸着膜6mを形成した。蒸着チャンバー25内の真空度を目標の真空度にするため、アルゴン(Ar)ガスを蒸着チャンバーへ導入した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:7.2×10-4torr(9.6×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:7nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(冷却ドラムとは、コーティングドラム24のことである。以下同様。)
(非接触ICタグの製造)
非接触ICタグのベースフィルム11として、厚み38μmの透明2軸延伸PETフィルムに25μm厚のアルミニウム箔をドライラミネートした基材を使用し、これに感光性レジストを塗布した後、アンテナパターン2を有するフォトマスクを露光して感光させ、露光現像後、フォトエッチングして図1のようなアンテナパターン2を完成した。
ベースフィルム11のアンテナコイル両端部2a,2bに、平面サイズが1.0mm角、厚み150μmであるICチップ3をフェイスダウンの状態で熱圧をかけて装着し、ベースフィルム11を完成した。なお、アンテナパターン2は外形が、ほぼ45mm×76mmの大きさとなるようにした。
上記ベースフィルム11の非接触ICタグ1のICタグ回路形成面に、接着剤5aを介し、厚み12μmの2軸延伸透明PETフィルムを接着し、非接触ICタグ回路とは反対側のベースフィルム11面には、上記により準備した金属蒸着層を有する基材6を金属蒸着面6mがベースフィルム11側になるようにして接着剤5bを介しラミネートした。
接着剤5a,5bには透明なポリエステル系接着剤を使用した。最後に基材6の背面に、12μmの粘着剤層7を介して剥離紙8を積層する粘着剤加工を行い、大きさ、54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
表面基材4として、予め、コロナ放電処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)を海・島構造になるように、膜厚10nmの金属蒸着膜6mを形成した。蒸着チャンバー25内の真空度を目標の真空度にするため、アルゴン(Ar)ガスを蒸着チャンバーに導入した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:7.4×10-4torr(9.9×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:7nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
実施例1と同一条件で、アンテナパターン2を形成し、アンテナパターン2の両端に、同一のICチップ3を装着して、ベースフィルム11を完成した。
上記ベースフィルム11の非接触ICタグ1のICタグ回路形成面に、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5aを介しラミネートした。非接触ICタグ回路とは反対側のベースフィルム11面には、厚み20μmのPETフィルムからなる基材6を接着剤5bを介しラミネートした。
接着剤5a,5bには透明なポリエステル系接着剤を使用した。最後に基材6の背面に、12μmの粘着剤層7を介して剥離紙8を積層する粘着剤加工を行い、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
表面基材4として、予め、コロナ放電処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)を海・島構造になるように、膜厚10nmの金属蒸着膜6mを形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:2.6×10-4torr(3.5×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:1nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
実施例2と同一条件にして、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5a を介し非接触ICタグ回路形成面にラミネートした。粘着剤層7、剥離紙8も同様にして形成し、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
表面基材4として、予め、コロナ放電処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをスパッタリング法蒸着装置に装着し、次いで、2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面の上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)を海・島構造になるように、膜厚15nmの金属蒸着膜6mを形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:9.2×10-4torr(12.0×10-2Pa)
冷却ドラム温度:4°C
蒸着堆積速度:0.2nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
実施例2と同一条件にして、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5aを介し非接触ICタグ回路形成面にラミネートした。粘着剤層7、剥離紙8も同様にして形成し、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
表面基材4として、予め、コロナ放電処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをPVD法真空蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)およびアルミニウム(Al)を各々の蒸着源より蒸着し、蒸着層がSn−Al合金からなる海・島構造になるように、膜厚20nmの金属蒸着膜6mを形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:6.7×10-4torr(8.9×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:15nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
実施例2と同一条件にして、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5aを介し非接触ICタグ回路形成面にラミネートした。粘着剤層7、剥離紙8も同様にして形成し、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
表面基材4として、予め、コロナ放電処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)およびアルミニウム(Al)を各々の蒸着元より蒸着し、蒸着層がSn−Al合金からなる海・島構造になるように、膜厚10nmの金属蒸着膜6mを形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:4.2×10-4torr(5.6×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:15nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
実施例2と同一条件にして、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5aを介し非接触ICタグ回路形成面にラミネートした。粘着剤層7、剥離紙8も同様にして形成し、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
ベースフィルム11として、予め、実施例1と同一条件にしてアンテナパターン2を形成済みの厚さ38μmの2軸延伸透明PETフィルムを使用した。この基材をPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのアンテナパターン2形成面とは反対側面のコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)を海・島構造になるように蒸着し、膜厚10nmの金属蒸着膜6mを形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:7.4×10-4torr(9.9×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:7nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
ベースフィルム11のアンテナコイル両端部2a,2bに、平面サイズが1.0mm角、厚み150μmであるICチップ3をフェイスダウンの状態で熱圧をかけて装着し、ベースフィルムを完成した。なお、アンテナパターン2は外形が、ほぼ45mm×76mmの大きさとなるようにした。
上記ベースフィルム11の非接触ICタグ1の非接触ICタグ回路形成面に、接着剤5aを介し、厚み12μmの2軸延伸透明PETフィルムからなる表面基材4を接着し、ICタグ回路とは反対側のベースフィルム11面には、厚み20μmのPETフィルムからなる基材6を接着剤5bを介しラミネートした。接着剤5a,5bには透明なポリエステル系接着剤を使用した。最後に基材6の背面に、12μmの粘着剤層7を介して剥離紙8を積層する粘着剤加工を行い、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(金属蒸着層を有する基材の製造)
表面基材4として、ポリウレタン系水性樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「MET−W−165C」)をコートした片面コート紙(64g/m2 )を使用した。この表面基材4をPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、そのコート処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)を、海・島構造になるように蒸着し、膜厚10nmの金属蒸着膜6mを形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:7.4×10-4torr(9.9×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:7nm/sec.
蒸着面:アンダーコート面
(非接触ICタグの製造)
実施例2と同一条件にして、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5aを介し非接触ICタグ回路形成面にラミネートした。粘着剤層7、剥離紙8も同様にして形成し、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(比較例1)
(金属蒸着層を有する基材の製造)
表面基材4として、予め、コロナ放電処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、アルミニウム(Al)を膜厚40nmの通常の連続蒸着膜に形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:3.7×10-4torr(4.9×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:25nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
実施例2と同一条件にして、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5aを介し非接触ICタグ回路形成面にラミネートした。粘着剤層7、剥離紙8も同様にして形成し、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
(比較例2)
表面基材4として、予め、コロナ放電処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルムを使用した。まず、上記の2軸延伸PETフィルムをPVD法真空蒸着装置20の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面上に、以下の蒸着条件により、錫(Sn)を膜厚20nmの通常の連続蒸着膜に形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバー内の真空度:6.7×10-4torr(8.9×10-2Pa)
冷却ドラム温度:0°C
蒸着堆積速度:30nm/sec.
蒸着面:コロナ処理面
(非接触ICタグの製造)
実施例2と同一条件にして、上記により準備した金属蒸着層を有する表面基材4を金属蒸着面6mが最表面になるようにして接着剤5aを介し非接触ICタグ回路形成面にラミネートした。粘着剤層7、剥離紙8も同様にして形成し、大きさ54mm×86mmに断裁して剥離紙付き非接触ICタグ1を完成した。
上記、実施例1から実施例8、および比較例1、比較例2の内容を整理すると表1のようになる。
Figure 0004848758
上記実施例1から実施例8の金属蒸着膜については、ほぼ海・島構造と判定できる構造層が形成されているのが確認できた。当該海・島構造の島サイズ(平均差し渡し径)と島間隔(平均島間隔)、および表面粗さを原子間力顕微鏡(Digital Instruments製「Nano ScopeIII 」)の画像から解析した結果、を表2に示す。 比較例を含め金属蒸着面6mの表面抵抗率(Ω/□)を抵抗率計(三菱化学株式会社製「MCP−HT260」による)で測定した結果、および完成した非接触ICタグに対して、5cm離れた位置からの書き込み読み取り試験をICタグリーダライタ(株式会社ウェルトキャット製「RCT−200−01」(13.56MHz))を使用して行った結果、も表2に合わせて示す。なお、いずれの場合も金属蒸着層とICタグリーダライタの間にアンテナパターン2が位置するようにして書き込み読み取り試験を行った。
Figure 0004848758
実施例4が実施例3に比較して、表面抵抗率が低下するのは、膜厚が厚いことと、堆積速度が遅く緻密な膜が形成されていることに起因すると考えられる。また、実施例5が実施例1と比較して、表面抵抗率が低下するのは、アルミニウムが入ることにより表面抵抗率が低下するためと考えられる。
なお、実施例5、実施例6においては、錫(Sn)およびアルミニウム(Al)による多源蒸着を行っているが、生成したSn−Al合金をESCA(英国、VG Scientific社製「LAB220i−XL」)で測定したところ、SnとAlの比は原子数において、いずれも100:1〜10の範囲であった。
絶縁性金属層付き非接触ICタグの第1の例を示す平面図である。 図1の断面図である。 同第2の例を示す断面図である。 同第3の例を示す断面図である。 同第4の例を示す断面図である。 絶縁性金属蒸着層の構造を説明する模式平面図である。 絶縁性金属蒸着層の模式断面図である。 巻取り式の真空蒸着装置の一例を示す概念的構成図である。
符号の説明
1 絶縁性金属層付き非接触ICタグ
2 アンテナパターン
3 ICチップ
4 表面基材
5a,5b,5c 接着剤層
6 金属蒸着層を有する基材、基材
6m 金属蒸着層
7 粘着剤層
8 剥離紙
9 第2の表面基材
10 導通部材
11 ベースフィルム
20 真空蒸着装置
21 基材フィルム
22 真空チャンバー
24 コーティングドラム、冷却ドラム
25 蒸着チャンバー

Claims (9)

  1. 非接触ICタグ回路が形成されたベースフィルムのアンテナパターン側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するプラスチックフィルムまたは紙基材が積層されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  2. 非接触ICタグ回路が形成されたベースフィルムのアンテナパターンとは反対側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有することを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  3. 非接触ICタグ回路が形成されたベースフィルムのアンテナパターン側面がプラスチックフィルムまたは紙基材で被覆され、当該ベースフィルムの他方側面に粘着剤層を有する非接触ICタグにおいて、前記プラスチックフィルムまたは紙基材の外面が、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するプラスチックフィルムまたは紙基材により、さらに被覆されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  4. ベースフィルムに形成されたアンテナパターンに非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合され、さらに前記ベースフィルムのアンテナパターン側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するフィルムまたは紙基材が積層されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  5. ベースフィルムに形成されたアンテナパターンに非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合され、前記ベースフィルムのアンテナパターンとは反対側面に、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有することを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  6. ベースフィルムに形成されたアンテナパターンに非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合され、前記ベースフィルムのアンテナパターン面がプラスチックフィルムまたは紙基材で被覆され、当該ベースフィルムの他方の面に粘着剤層を有する非接触ICタグにおいて、前記プラスチックフィルムまたは紙基材の外面は、SnとAlの比が原子数において、100:1〜10の範囲である錫−アルミニウム(Sn−Al)合金からなる絶縁性金属蒸着層を有するプラスチックフィルムまたは紙基材により、さらに被覆されていることを特徴とする絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  7. 絶縁性金属蒸着層の表面抵抗率が、1010〜1025Ω/□の範囲であることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1の請求項に記載の絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  8. 絶縁性金属蒸着層表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定した場合の中心線平均粗さRaが、10nmを超え、100nm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1の請求項に記載の絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
  9. 絶縁性金属蒸着層が海・島構造からなり、当該海・島構造の、島サイズが20nm〜1μm、島間の間隔が10nm〜500nmの範囲であることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1の請求項に記載の絶縁性金属層付き非接触ICタグ。
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