JP4839885B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。特に、この発明は、耐久性の向上を図ることのできる空気入りタイヤに関するものである。
従来の空気入りタイヤでは、トレッド面の耐偏摩耗性の向上を目的として様々な手法が用いられており、その一例として、トレッド面のショルダー部付近にタイヤ周方向に沿って形成された細溝を設けているものがある。このように、ショルダー部付近に細溝を設けることにより、ショルダー部付近に作用する荷重を分散することができ、ショルダー部付近が大きく摩耗することを抑制することができる。これにより、偏摩耗を抑制することができる。しかし、このようにトレッド面のショルダー部付近に細溝を設けた場合、耐偏摩耗性の向上には有効であるが、細溝に石噛みが生じたり、細溝の溝底にクラックが生じたりして、細溝の外側のリブが欠けてしまう虞があった。
そこで、従来の空気入りタイヤでは、石噛み等が生じることなく、耐偏摩耗性の向上を図っているものがある。例えば、特許文献1に記載の空気入りタイヤでは、トレッド部の両側面に位置する非接地領域に、タイヤ周方向に沿って形成された細溝を設けている。これにより、ショルダー部付近に荷重が作用した場合に、細溝が変形することによりショルダー部付近に作用する荷重を分散し、ショルダー部付近が大きく摩耗することを抑制することができる。また、細溝は、車両走行時に路面に接地しない部分である、非接地領域に設けているので、石噛み等が生じることを抑制できる。これらの結果、石噛み等が生じることなく、耐偏摩耗性を向上させることができる。
特開平7−164825号公報
ここで、空気入りタイヤのトレッド面には、降雨時における走行性能であるウェット性能を確保するために、タイヤ幅方向に延びる横溝が形成されているものが多いが、この横溝がショルダー部付近にまで設けられている場合には、横溝は、非接地領域に形成された細溝に接続される。しかしながら、横溝が非接地領域の細溝に接続されている場合、トレッド面に荷重が作用した際に、横溝と細溝との交差部に歪みが発生し、この部分にクラックが発生する虞がある。耐偏摩耗性の向上には、非接地領域に細溝を設けるのが好ましいが、このように、横溝を細溝に接続した場合には、その接続部分にクラックが発生する虞がある。また、このようなクラックを抑制するために、横溝をショルダー部付近にまで設けず、細溝に接続しない場合には、横溝による排水性が低下し、ウェット性能が低下する虞があった。これらにより、細溝と横溝との交差部でのクラックを抑制と、偏摩耗の抑制、さらに、ウェット性能の確保を、全て満たすことは、大変困難なものとなっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、耐偏摩耗性及びウェット性を確保しつつ耐クラック性の向上を図ることのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部の表面であるトレッド面にタイヤ幅方向に延びる横溝を複数有すると共に前記横溝によって区画される複数の陸部を有する空気入りタイヤにおいて、前記トレッド面のタイヤ幅方向両端に形成されたショルダー部よりもタイヤ径方向内方に位置する非接地領域、または、前記トレッド面の接地部のタイヤ幅方向における端部である接地端部から前記ショルダー部までの範囲である非接地部の少なくともいずれか一方にはタイヤ周方向に延びる周方向細溝が形成されており、前記複数の横溝のうち少なくとも一部の前記横溝は前記周方向細溝に接続されていると共に前記横溝と前記周方向細溝の接続部分は交差部となっており、前記トレッド面のプロファイルラインから前記周方向細溝の溝底までの垂直距離hと、前記プロファイルラインから前記交差部までの垂直距離tとの関係は、0.4≦t/h≦0.9の範囲内となっていることを特徴とする。
この発明では、非接地領域、または非接地部に、タイヤ周方向に延びる周方向細溝を形成している。これにより、トレッド面のショルダー部付近に荷重が作用した場合に、周方向細溝が変形して荷重を分散させることができるので、トレッド面に、部分的に大きな荷重が作用することを抑制することができ、この部分のみが大きく摩耗することを抑制することができる。また、トレッド面に形成される横溝は、周方向細溝に接続しており、その接続部分は交差部となっている。さらに、トレッド面のプロファイルラインから交差部までの垂直距離をtとし、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離をhとした場合におけるこれらの距離の関係を0.4≦t/h≦0.9の範囲内となるようにしているので、交差部における横溝の溝深さを確保して排水性を確保すると共に、交差部の応力集中を低減し、交差部付近のクラックの発生を抑制することができる。
つまり、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hに対する、プロファイルラインから交差部までの垂直距離tの比率であるt/hが0.4未満の場合には、周方向細溝の溝深さに対して、横溝の溝深さが浅過ぎる虞がある。これにより、トレッド面の摩耗進行時に、横溝による排水性が低下し、ウェット性能が低下する虞がある。また、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hに対する、プロファイルラインから交差部までの垂直距離tの比率であるt/hが0.9よりも大きい場合には、周方向細溝の溝深さに対して横溝の溝深さが深くなり過ぎ、交差部における横溝の溝底と周方向細溝の溝底との距離が近くなり過ぎる虞がある。このため、周方向細溝と横溝との双方に応力が作用した場合、交差部付近に応力が集中する虞があり、交差部付近にクラックが発生する虞がある。従って、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hに対する、プロファイルラインから交差部までの垂直距離tの比率t/hが、0.4≦t/h≦0.9の範囲内となるようにすることにより、交差部における横溝の溝深さを確保して排水性を確保すると共に、交差部の応力集中を低減し、交差部付近のクラックの発生を抑制することができる。これらの結果、耐偏摩耗性及びウェット性を確保しつつ耐クラック性の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記トレッド面には、タイヤ周方向に延びる縦溝が複数形成されており、前記プロファイルラインから前記周方向細溝の前記溝底までの垂直距離hと、前記縦溝の溝深さdとの関係は、0.5≦h/d≦1.5の範囲内となっていることを特徴とする。
この発明では、縦溝の溝深さdと、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hとの関係が0.5≦h/d≦1.5の範囲内になるようにすることにより、周方向細溝の溝深さを、より適切な深さにすることができる。これにより、トレッド面に荷重が作用した場合において、ショルダー部付近に大きな荷重が作用することを抑制することができ、ショルダー部付近の一部のみが大きく摩耗することを抑制することができる。この結果、より確実に耐偏摩耗性の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記周方向細溝に接続される前記横溝は、溝深さが浅くなって形成される浅溝部を有しており、前記プロファイルラインから前記交差部までの垂直距離tと、前記浅溝部の溝深さmとの関係は、0.3≦m/t≦0.9の範囲内となっていることを特徴とする。
この発明では、横溝部に浅溝部を設けているので、当該横溝によって区画される陸部の剛性を確保できる。これにより、陸部の剛性が低いことに起因して発生する摩耗を抑制することができる。また、横溝に浅溝部を設けた場合における、プロファイルラインから交差部までの垂直距離tと、浅溝部の溝深さmとの関係を0.3≦m/t≦0.9の範囲内にすることにより、浅溝部の溝深さmを、より適切な深さにすることができる。つまり、プロファイルラインから交差部までの垂直距離tに対する、浅溝部の溝深さmの比率m/tが0.3未満の場合には、浅溝部の溝深さが浅過ぎる虞があり、横溝での排水性が低下する虞がある。また、プロファイルラインから交差部までの垂直距離tに対する、浅溝部の溝深さmの比率m/tが0.9よりも大きい場合には、浅溝部の溝深さが深過ぎる虞があり、浅溝部を設けることによる陸部の剛性向上の効果が低減する虞がある。従って、横溝に浅溝部を設けた場合における、プロファイルラインから交差部までの垂直距離tに対する、浅溝部の溝深さmの比率m/tを0.3≦m/t≦0.9の範囲内にすることにより、より確実に横溝の排水性を確保すると共に、陸部の剛性を向上させることができ、偏摩耗を抑制できる。これらの結果、より確実に耐偏摩耗性及びウェット性を確保することができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記周方向細溝が前記非接地領域に形成されている場合における前記非接地領域には、前記周方向細溝のタイヤ幅方向外側に前記周方向細溝によって区画された非接地リブが形成されており、前記プロファイルラインから前記周方向細溝の前記溝底までの垂直距離hと、前記プロファイルラインから前記非接地リブのタイヤ径方向外方の端部である非接地リブ外端までの距離gとの関係は、0.5≦g/h≦0.8の範囲内となっていることを特徴とする。
この発明では、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hと、プロファイルラインから非接地リブ外端までの距離gとの関係を0.5≦g/h≦0.8の範囲内にすることにより、リブティア等の損傷や偏摩耗の発生を抑制することができる。つまり、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hに対する、プロファイルラインから非接地リブ外端までの距離gの比率g/hが0.5未満の場合には、非接地リブ外端の径が大き過ぎる虞があり、この場合、非接地リブ外端が路面に接触し易くなる。このため、リブティア等の損傷が生じ易くなる虞がある。また、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hに対する、プロファイルラインから非接地リブ外端までの距離gの比率g/hが0.8よりも大きい場合には、タイヤ幅方向において最も外方に位置する陸部が接地した場合に、非接地リブで支えることが困難になり、これに起因して摩耗が発生する虞がある。従って、プロファイルラインから周方向細溝の溝底までの垂直距離hに対する、プロファイルラインから非接地リブ外端までの距離gの比率g/hを0.5≦g/h≦0.8の範囲内にすることにより、リブティア等の損傷や偏摩耗の発生を抑制することができる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を確保することができると共に、耐リブティア性の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、さらに、前記交差部は、前記トレッド部を形成するトレッドゴムとは異なる耐クラック性ゴムにより形成されており、前記耐クラック性ゴムは、前記交差部における厚さが0.5〜5.0mmの範囲内となっていることを特徴とする。
この発明では、横溝が周方向細溝に接続される部分である交差部を耐クラック性ゴムにより形成しており、さらに、当該耐クラック性ゴムは、交差部における厚さが、0.5〜5.0mmの範囲内となっているので、偏摩耗の抑制とクラックの抑制とを両立することができる。つまり、耐クラック性ゴムの厚さが0.5mm未満の場合には、耐クラック性ゴムの厚さが薄過ぎるため、交差部での歪みを緩和することが困難になる。また、耐クラック性ゴムの厚さが5.0mmを超える場合には、交差部での剛性が高くなり過ぎ、周方向細溝が変形し難くなるので、トレッド面のショルダー部付近での偏摩耗を誘発する虞がある。これらにより、交差部における厚さが0.5〜5.0mmの範囲内になる耐クラック性ゴムで交差部を形成することにより、交差部における歪みを緩和すると共に、ショルダー部付近での偏摩耗を抑制することができる。この結果、耐偏摩耗性を維持しつつ耐クラック性の向上を図ることができる。
また、この発明に係る空気入りタイヤは、前記耐クラック性ゴムは、破断強度が前記トレッドゴムの破断強度よりも低くなっており、且つ、破断伸びが前記トレッドゴムの破断伸びよりも大きくなっていることを特徴とする。
この発明では、耐クラック性ゴムの破断強度がトレッドゴムの破断強度よりも低くなっているので、破断強度が高過ぎることに起因して破断伸びが低下し、耐クラック性ゴムにクラックが発生し易くなることを抑制することができる。また、耐クラック性ゴムの破断伸びがトレッドゴムの破断伸びよりも大きくなっているので、当該耐クラック性ゴムが設けられている交差部が大きく歪んだ場合でも、クラックが発生することを抑制することができる。この結果、より確実に耐クラック性の向上を図ることができる。
本発明に係る空気入りタイヤは、耐偏摩耗性及びウェット性を確保しつつ耐クラック性の向上を図ることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。また、空気入りタイヤのトレッドパターンは、ブロックパターンやリブラグパターン等があるが、以下の説明は、本発明に係る空気入りタイヤの一例として、トレッドパターンがブロックパターンで形成される空気入りタイヤについて説明する。
(実施の形態)
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤの回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内方とはタイヤ幅方向において赤道面に向かう方向、タイヤ幅方向外方とは、タイヤ幅方向において赤道面に向かう方向の反対方向をいう。また、タイヤ径方向とは、前記回転軸と直交する方向をいい、タイヤ周方向とは、前記回転軸を回転の中心となる軸として回転する方向をいう。図1は、この発明の実施の形態に係る空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。同図に示す空気入りタイヤ1は、子午面方向の断面で見た場合、タイヤ径方向の最も外側にトレッド部10が形成されており、このトレッド部10の表面、即ち、当該空気入りタイヤ1を装着する車両(図示省略)が走行した場合に、路面と接触する部分はトレッド面11となっている。また、トレッド部10のタイヤ径方向内方側には、複数のベルト層8が設けられている。さらに、トレッド部10のタイヤ幅方向における端部からタイヤ径方向内方側の所定の位置までは、サイドウォール部5が設けられている。また、ベルト層8のタイヤ径方向内方、及びサイドウォール部5の赤道面50側には、カーカス6が連続して設けられており、このカーカス6の内側、或いは、当該カーカス6の、空気入りタイヤ1における内部側には、インナーライナ7がカーカス6に沿って形成されている。
また、トレッド面11には、トレッドパターンを形成する溝部20が複数設けられている。この溝部20は、タイヤ周方向に延びる縦溝である主溝21と、タイヤ幅方向に延びる横溝であるラグ溝22とによって形成されており、これらの主溝21及びラグ溝22は、それぞれ複数形成されている。また、トレッド部10には、この複数の主溝21と複数のラグ溝22とによって区画された陸部であるブロック部13が複数形成されている。なお、これらの主溝21及びラグ溝22は、正確にタイヤ周方向、或いはタイヤ幅方向に延びてなくてもよい。主溝21は概ねタイヤ周方向に形成されていればよく、タイヤ幅方向に斜めに形成されている場合や、曲線、またはジグザグ状などの形状で形成されていてもよい。同様に、ラグ溝22は概ねタイヤ幅方向に形成されていればよく、タイヤ周方向に斜めに形成されている場合や、曲線、またはジグザグ状などの形状で形成されていてもよい。
また、トレッド面11のタイヤ幅方向両端に形成されたショルダー部12よりもタイヤ径方向内方には非接地領域30が位置している。即ち、トレッド部10のタイヤ幅方向における両側面は、非接地領域30となっている。また、この非接地領域30には、タイヤ周方向に延びる細溝である周方向細溝31が形成されている。この周方向細溝31は、タイヤ径方向内方に向かうに従って赤道面50に向かう方向に傾斜して形成されている。非接地領域30には、このように周方向細溝31が形成されており、非接地領域30において周方向細溝31によって区画され、周方向細溝31よりもタイヤ幅方向外方に位置する部分は非接地リブ40となっている。
図2は、図1のA部詳細図である。図3は、図1に示す空気入りタイヤの要部斜視図である。また、非接地領域30に形成される周方向細溝31にはラグ溝22が接続されており、このラグ溝22と周方向細溝31との接続部分は、交差部45となっている。このラグ溝22は、詳細には周方向細溝31が有する溝壁33のうち、ブロック部13側に位置する溝壁33であるブロック部側溝壁35に接続されており、交差部45は、ラグ溝22の溝底23と周方向細溝31のブロック部側溝壁35とにより形成されている。このように周方向細溝31に接続されるラグ溝22は、複数形成される主溝21のうち、タイヤ幅方向においても最もショルダー部12寄りに位置する主溝21から周方向細溝31にかけて形成されている。これにより、周方向細溝31に接続されるラグ溝22は、主溝21及び非接地領域30の双方に対して開口している。
また、非接地領域30において、ショルダー部12からタイヤ径方向内方にかけての所定の範囲には、非接地面43が形成されている。この非接地面43は、ショルダー部12からタイヤ径方向内方に向かうに従って、タイヤ幅方向外方に向かう方向に傾斜した平面となっている。周方向細溝31は、この非接地面43よりもタイヤ径方向内方に位置している。
また、周方向細溝31の溝壁33のうち、非接地リブ40側に位置する溝壁33は非接地リブ側溝壁36となっており、非接地リブ側溝壁36とブロック部側溝壁35とは、溝底32によって接続されている。詳しくは、非接地リブ側溝壁36とブロック部側溝壁35とは、子午面断面形状においてほぼタイヤ径方向内方に凸となる円弧の形状で形成される溝底32によって、タイヤ径方向内方側に位置する非接地リブ側溝壁36及びブロック部側溝壁35の端部同士が接続されている。また、前記ラグ溝22は、ブロック部側溝壁35に接続されているため、このように形成される周方向細溝31の溝底32と、ラグ溝22の溝底23とは、タイヤ径方向における位置が異なっている。即ち、交差部45は、周方向細溝31の溝底32よりも、タイヤ径方向外方に位置している。
また、ブロック部側溝壁35は、非接地面43のタイヤ径方向内方側の端部に接続されており、この非接地面43とブロック部側溝壁35との接続部分は、非接地リブ40のタイヤ径方向外方側の端部である非接地リブ外端41よりもタイヤ径方向外方に位置している。
このように、非接地領域30に設けられる周方向細溝31は、トレッド面11のプロファイルライン15から当該周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hと、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tとの関係が、0.4≦t/h≦0.9の範囲内となるように形成されている。また、この周方向細溝31は、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hと、主溝21の溝深さdとの関係が、0.5≦h/d≦1.5の範囲内となっているのが好ましい。さらに、周方向細溝31と、当該周方向細溝31によって区画される非接地リブ40とは、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hと、プロファイルライン15から非接地リブ外端41までの距離g(図1参照)との関係が、0.5≦g/h≦0.8の範囲内となっているのが好ましい。
この空気入りタイヤ1を車両に装着して走行すると、トレッド面11のうち下方に位置するトレッド面11が路面に接触しながら当該空気入りタイヤ1は回転する。車両走行時には、このようにトレッド面11が路面に接触するため、トレッド面11には車両の重量などによる荷重が作用する。このトレッド面11に作用する荷重は、車両の走行状態によって変化し、直進走行時には、荷重はトレッド面11における赤道面50付近を中心として作用し易く、コーナリング時やレーンチェンジ時などには、ショルダー部12付近に大きな荷重が作用し易くなる。特に、コーナリング時などには、車両幅方向の両側に位置する空気入りタイヤ1のうち、コーナリングの径方向における外側方向に位置する空気入りタイヤ1に荷重が作用し易く、さらに、この空気入りタイヤ1のショルダー部12付近に荷重が作用し易くなっている。このため、コーナリング時におけるショルダー部12付近には、大きな荷重が作用し易くなっている。
このように、ショルダー部12付近には大きな荷重が作用し易くなっているが、ショルダー部12のタイヤ径方向内方には、周方向細溝31が形成されている。このため、ショルダー部12に荷重が作用した場合には、ショルダー部12付近のトレッド部10は変形し易くなっている。つまり、ショルダー部12付近に大きな荷重が作用した場合には、ショルダー部12付近にはタイヤ径方向内方への力が作用するが、周方向細溝31はショルダー部12に対してこの力が作用する方向に位置しているため、ショルダー部12に荷重が作用することにより、周方向細溝31は溝幅が狭くなる方向に変形する。これにより、ショルダー部12付近のトレッド面11に作用する荷重は分散され、局部的に大きな荷重が作用し難くなる。これにより、車両走行時にショルダー部12付近のトレッド面11に大きな荷重が作用することに起因してショルダー部12付近のみが大きく摩耗する偏摩耗を抑制することができる。
また、トレッド面11に形成されるラグ溝22は、周方向細溝31に接続されている。さらに、ラグ溝22及び周方向細溝31は、トレッド面11のプロファイルライン15から、ラグ溝22と周方向細溝31との接続部分である交差部45までの垂直距離をtとし、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離をhとした場合において、これらの距離の関係が0.4≦t/h≦0.9の範囲内となるように形成されている。これにより、交差部45におけるラグ溝22の溝深さを確保して排水性を確保すると共に、交差部45の応力集中を低減し、交差部45付近のクラックの発生を抑制することができる。
つまり、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hに対する、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tの比率t/hを0.4以上にすることにより、周方向細溝31の溝深さに対してラグ溝22の溝深さが所定の深さになるように、ラグ溝22の溝深さを確保することができる。これにより、トレッド面11の摩耗進行時においても、ラグ溝22をより確実に周方向細溝31に対して開口させることができるので、ラグ溝22による排水性を確保することができ、トレッド面11の摩耗進行時におけるウェット性能の低下を抑制することができる。また、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hに対する、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tの比率t/hを0.9以下にすることにより、周方向細溝31の溝深さに対してラグ溝22の溝深さが深くなり過ぎることを抑制でき、交差部45におけるラグ溝22の溝底23と周方向細溝31の溝底32との距離が近くなり過ぎることを抑制できる。これにより、周方向細溝31とラグ溝22との双方に応力が作用した場合においても、ラグ溝22の溝底23と周方向細溝31の溝底32とが離間しているので、交差部45付近に応力が集中することを抑制でき、交差部45付近にクラックが発生することを抑制できる。従って、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hに対する、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tの比率t/hが、0.4≦t/h≦0.9の範囲内となるようにすることにより、交差部45におけるラグ溝22の溝深さを確保して排水性を確保すると共に、交差部45の応力集中を低減し、交差部45付近のクラックの発生を抑制することができる。これらの結果、耐偏摩耗性及びウェット性を確保しつつ耐クラック性の向上を図ることができる。
また、主溝21の溝深さdと、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hとの関係が、0.5≦h/d≦1.5の範囲内になるようにすることにより、周方向細溝31の溝深さを、より適切な深さにすることができる。これにより、トレッド面11に荷重が作用した場合において、ショルダー部12付近に大きな荷重が作用することを抑制することができ、ショルダー部12付近の一部のみが大きく摩耗することを抑制することができる。この結果、より確実に耐偏摩耗性の向上を図ることができる。
また、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hと、プロファイルライン15から非接地リブ外端41までの距離gとの関係が、0.5≦g/h≦0.8の範囲内になるようにすることにより、リブティア等の損傷や偏摩耗の発生を抑制することができる。つまり、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hに対する、プロファイルライン15から非接地リブ外端41までの距離gの比率g/hを0.5以上にすることにより、非接地リブ外端41の径が大きくなり過ぎることを抑制できる。これにより、トレッド面11のショルダー部12付近が接地した場合に、非接地リブ外端41が路面に接触することを抑制でき、非接地リブ40にリブティア等の損傷が生じることを抑制することができる。また、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hに対する、プロファイルライン15から非接地リブ外端41までの距離gの比率g/hを0.8以下にすることにより、タイヤ幅方向において最も外方に位置するブロック部13のトレッド面11が接地した場合に、このブロック部13を、より確実に非接地リブ40で支えることができる。これにより、ショルダー部12付近のブロック部13の剛性が低過ぎることに起因して、ショルダー部12付近のみが大きく摩耗することを抑制でき、より確実に偏摩耗を抑制することができる。従って、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hに対する、プロファイルライン15から非接地リブ外端41までの距離gの比率g/hを、0.5≦g/h≦0.8の範囲内にすることにより、リブティア等の損傷や偏摩耗の発生を抑制することができる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を確保することができると共に、耐リブティア性の向上を図ることができる。
(変形例)
図4は、実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。なお、上記の空気入りタイヤ1は、トレッド面11に複数形成されるラグ溝22のうち、周方向細溝31に接続されるラグ溝22は、主溝21から周方向細溝31にかけて形成されているが、ラグ溝22は、必ずしも主溝21から周方向細溝31にかけて形成されていなくてもよい。例えば、図4に示すように、周方向細溝31に接続されるラグ溝60の、タイヤ幅方向内方側の端部61は主溝21に接続されずに、主溝21とショルダー部12との間に位置していてもよい。少なくとも、周方向細溝31に接続されるラグ溝60は、当該ラグ溝60の溝底62が、周方向細溝31の溝底32よりもタイヤ径方向外方に位置した状態で周方向細溝31に接続されていればよく、交差部45が周方向細溝31の溝底32よりもタイヤ径方向外方に位置するように周方向細溝31に接続されていればよい。これにより、耐偏摩耗性及びウェット性を確保しつつ耐クラック性の向上を図ることができる。また、このように周方向細溝31に接続されるラグ溝60のタイヤ幅方向内方側の端部61を、主溝21とショルダー部12との間に位置させることにより、トレッド面11の接地面積が増加するので、トラクション性能を確保できると共に、ショルダー部12付近の排水性を確保できるので、コーナリング時におけるウェット性能を確保することができる。この結果、より確実に操縦安定性とウェット性とを確保することができる。
図5、6は、実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。また、周方向細溝31に接続されるラグ溝22は、溝深さが一定でなくてもよく、タイヤ幅方向における位置によって溝深さが変化していてもよい。例えば、図5、6に示すように、ラグ溝65は、交差部45における溝深さよりも浅くなって形成される浅溝部66を有していてもよい。つまり、このラグ溝65は、タイヤ幅方向における所定の位置で溝底67がタイヤ径方向外方に突出しており、溝底67がタイヤ径方向外方に突出することにより溝深さが浅くなっている部分が浅溝部66となっている。このように、ラグ溝65に浅溝部66を形成することにより、このラグ溝65によって区画されるブロック部13の剛性を確保できる。これにより、ブロック部13の剛性が低いことに起因して発生する摩耗を抑制することができる。なお、この浅溝部66の溝深さは、交差部45における溝深さよりも浅くてもよく(図5)、交差部45における溝深さと同程度の溝深さで形成されていてもよい(図6)。
また、浅溝部66を有するラグ溝65の浅溝部66における溝深さが、交差部45における溝深さよりも浅い場合には、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tと、浅溝部66の溝深さmとの関係が、0.3≦m/t≦0.9の範囲内となるように形成されるのが好ましい。これにより、浅溝部66の溝深さmを、より適切な深さにすることができる。つまり、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tに対する、浅溝部66の溝深さmの比率m/tを0.3以上にすることにより、浅溝部66の溝深さが浅くなり過ぎることを抑制できる。これにより、浅溝部66を設けた場合におけるラグ溝65での排水性の低下を抑制することができる。また、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tに対する、浅溝部66の溝深さmの比率m/tを0.9以下にすることにより、浅溝部66の溝深さが深くなり過ぎることを抑制できる。これにより、浅溝部66を設けた場合に、より確実にブロック部13の剛性を向上させることができる。従って、ラグ溝65に浅溝部66を設けた場合における、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tに対する、浅溝部66の溝深さmの比率m/tを、0.3≦m/t≦0.9の範囲内にすることにより、より確実にラグ溝65の排水性を確保すると共に、ブロック部13の剛性を向上させることができ、偏摩耗を抑制できる。これらの結果、より確実に耐偏摩耗性及びウェット性を確保することができる。
また、ラグ溝65に浅溝部66を設けた場合において、浅溝部66の溝深さと、交差部45における溝深さとを同程度にした場合には、より確実に当該ラグ溝65によって区画されるブロック部13の剛性の向上を図ることができる。これにより、より確実にブロック部13の剛性が低いことに起因して発生する摩耗を抑制することができる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を確保することができる。
図7は、実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。また、上述した空気入りタイヤ1では、周方向細溝31は非接地領域30に形成されているが、周方向細溝31は、非接地領域30以外の部分に形成されていてもよい。例えば、図7に示すように、周方向細溝70は、トレッド面11の非接地部71に形成されていてもよい。つまり、トレッド面11のうち、空気入りタイヤ1が路面に接地した場合の接地幅Wの範囲内に位置する部分は接地部72となっており、周方向細溝70は、この接地部72のタイヤ幅方向における端部である接地端部73からショルダー部12までの間の範囲である非接地部71に形成されていてもよい。ショルダー部12を有するブロック部13に隣接するラグ溝22は、このように非接地部71に形成される周方向細溝70に接続される。
なお、ここでいう接地幅Wとは、空気入りタイヤ1を正規リムにリム組みし、且つ、正規内圧を充填するとともに正規荷重の負荷をかけたときにこの空気入りタイヤ1が路面と接地する際のタイヤ幅方向の幅をいう。ここで、正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいはETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」である。
周方向細溝70を、このように非接地部71に設けた場合でも、トレッド面11のショルダー部12付近に荷重が作用した場合には、周方向細溝70が変形して荷重を分散させることができる。これにより、トレッド面11に、部分的に大きな荷重が作用することを抑制することができ、ショルダー部12付近のみが大きく摩耗することを抑制することができる。また、この周方向細溝70にラグ溝22を接続し、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tと、プロファイルライン15から周方向細溝70の溝底74までの垂直距離hとの関係が0.4≦t/h≦0.9の範囲内となるように形成することにより、交差部45におけるラグ溝22の溝深さを確保して排水性を確保すると共に、交差部45の応力集中を低減し、交差部45付近のクラックの発生を抑制することができる。これらの結果、耐偏摩耗性及びウェット性を確保しつつ耐クラック性の向上を図ることができる。
図8は、実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。また、上述した非接地領域30は、トレッド部10のタイヤ幅方向の両側面に設けられており、これにより非接地領域30は、トレッド部10と同一の材料によって形成されているが、非接地領域30は、トレッド部10とは異なる材料により形成されていてもよい。例えば、図8に示すように、非接地領域30の大部分を、トレッド部10を形成するゴム材料であるトレッドゴム80とは異なるゴム材料である耐クラック性ゴム81によって覆ってもよい。同様に、ラグ溝22において周方向細溝31に接続される部分である交差部45付近も耐クラック性ゴム81によって覆ってもよい。つまり、これらの部分は、表面を耐クラック性ゴム81によって形成してもよい。これにより、周方向細溝31は耐クラック性ゴム81により形成され、ラグ溝22と周方向細溝31との接続部分である交差部45も同様に、耐クラック性ゴム81により形成される。なお、この耐クラック性ゴム81は、交差部45における厚さが、0.5〜5.0mmの範囲内となっている。
このように形成される耐クラック性ゴム81は、破断強度がトレッドゴム80の破断強度よりも低くなっており、且つ、破断伸びがトレッドゴム80の破断伸びよりも大きくなっている。耐クラック性ゴム81のこれらの破断強度及び破断伸びは、初期状態において、JIS K6251の「加硫ゴム引張試験方法」に準拠して測定された破断強度が17.0MPa以上で、且つ、同試験方法に準拠して測定された破断伸びが570%以上であるのが好ましい。また、耐クラック性ゴム81は、これらの破断強度や破断伸びが低下し難くなっているのが好ましく、具体的には、耐クラック性ゴム81は、100℃の雰囲気にて72時間放置した後における破断強度が15.0MPa以上で、且つ、破断伸びが500%以上であるのが好ましい。
また、この耐クラック性ゴム81の配合は、当該耐クラック性ゴム81が有するゴムのポリマー100重量部のうち、天然ゴムが20〜60重量部の範囲内で含まれていると共に、ブタジエンゴムが40〜80重量部の範囲内で含まれており、且つ、窒素吸着比表面積が30〜100m2/gであるカーボンブラックが、前記ゴムのポリマー100重量部に対して30〜60重量部の範囲内で含まれているのが好ましい。なお、耐クラック性ゴム81が有するゴムのポリマー100重量部に対してブタジエンゴム以外に含まれるゴムは、天然ゴム以外でもよく、ポリイソプレンゴムが20〜60重量部の範囲内で含まれていてもよい。若しくは、天然ゴムとポリイソプレンゴムとを合わせたものが20〜60重量部の範囲内で含まれていてもよい。また、耐クラック性ゴム81に含まれるカーボンブラックは、カーボングレードがSRFグレード以上、HAFグレード以下になっている。
このように耐クラック性ゴム81を設けることにより、ラグ溝22と周方向細溝31との接続部分である交差部45を耐クラック性ゴム81により形成しており、さらに、当該耐クラック性ゴム81は、交差部45における厚さが、0.5〜5.0mmの範囲内となっているので、交差部45における歪みを緩和すると共に、ショルダー部12付近での偏摩耗を抑制することができる。
つまり、耐クラック性ゴム81の厚さを0.5mm以上にすることにより、耐クラック性ゴム81の厚さを確保することができるので、交差部45での歪みを、耐クラック性ゴム81によって緩和することができる。また、耐クラック性ゴム81の厚さを5.0mm以下にすることにより、交差部45での剛性が高くなり過ぎることを抑制できるので、ショルダー部12付近に荷重が作用した場合に、周方向細溝31を適度に変形させることができる。これにより、周方向細溝31の表面を耐クラック性ゴム81で形成した場合でも、トレッド面11のショルダー部12付近のみが早期に摩耗する偏摩耗を抑制することができる。従って、交差部45における厚さが0.5〜5.0mmの範囲内になる耐クラック性ゴム81で交差部45を形成することにより、交差部45における歪みを緩和すると共に、ショルダー部12付近での偏摩耗を抑制することができる。これらの結果、より確実に耐偏摩耗性を維持しつつ耐クラック性の向上を図ることができる。
また、耐クラック性ゴム81は、破断強度が高過ぎる場合には、破断伸びが低下する虞があり、破断伸び低下した場合にはクラックが発生し易くなるが、前記耐クラック性ゴム81は、破断強度がトレッドゴム80の破断強度よりも低くなっている。このため、破断強度が大き過ぎることに起因して破断伸びが低下し、耐クラック性ゴム81にクラックが発生し易くなることを抑制することができる。さらに、耐クラック性ゴム81は、破断伸びが小さい場合には、上記のようにクラックが発生し易くなるが、前記耐クラック性ゴム81は、トレッドゴム80の破断伸びよりも大きくなっている。これにより、当該耐クラック性ゴム81が設けられている交差部45が大きく歪んだ場合でも、クラックが発生することを抑制することができる。この結果、より確実に耐クラック性の向上を図ることができる。
また、耐クラック性ゴム81は、破断強度が17.0MPa以上で、且つ、破断伸びが570%以上となっているので、より確実に当該耐クラック性ゴム81の破損を抑制することができる。つまり、耐クラック性ゴム81の破断強度を17.0MPa以上にすることにより、せん断力等に対する許容応力を確保することができ、耐クラック性ゴム81に大きな荷重が作用した場合における欠損などの破損を抑制できる。また、耐クラック性ゴム81の破断伸びを570%以上にすることにより、破断時の伸びを大きくすることができるので、せん断力等の外力が作用した場合におけるクラックの発生を抑制できる。従って、耐クラック性ゴム81の破断強度が17.0MPa以上で、且つ、破断伸びが570%以上になるようにすることにより、より確実に耐クラック性ゴム81の破損を抑制できる。この結果、より確実に耐クラック性の向上を図ることができる。
また、耐クラック性ゴム81の配合を、ゴムのポリマー100重量部のうち、天然ゴムまたはポリイソプレンゴムのうちいずれか一方、またはこれらを合わせたものを20〜60重量部の範囲内で含ませると共にブタジエンゴムを40〜80重量部の範囲内で含ませ、且つ、窒素吸着比表面積が30〜100m2/gであるカーボンブラックを、ゴムのポリマー100重量部に対して30〜60重量部の範囲内で含ませることにより、より確実にクラックの発生を抑制できる。具体的には、ブタジエンゴムを含ませることにより、クラックが発生し難くなるので、ブタジエンゴムを40〜80重量部の範囲内にすることにより、より確実にクラックの発生を抑制することができる。また、カーボンブラックを30重量部以上にすることにより破断強度を確保することができる。また、カーボンブラックを60重量部以下にすることにより、破断伸びを所定の大きさ以上にすることができるので、より確実にクラックの発生を抑制することができる。従って、耐クラック性ゴム81の配合を上記の範囲内にすることにより、より確実にクラックの発生を抑制できる。この結果、より確実に耐クラック性の向上を図ることができる。
また、耐クラック性ゴム81の物性を、100℃の雰囲気で72時間放置した後における破断強度が15.0MPa以上で、且つ、破断伸びが500%以上となるようにした場合には、より確実に耐クラック性ゴム81の耐クラック性の低下を抑制することができる。つまり、耐クラック性ゴム81は、周方向細溝31などの表面を形成しているため、大気に露出している。このため、通常の使用時においては、耐クラック性ゴム81は紫外線やオゾン等にさらされることになるので、空気入りタイヤ1を長期間使用することにより、経年劣化する虞がある。そこで、耐クラック性ゴム81の物性を上記の範囲内にすることにより、長期間に渡り物性の変化の少ない耐クラック性ゴム81にすることができる。この結果、長期間に渡り耐偏摩耗性、及び耐クラック性を維持することができる。
以下、上記の空気入りタイヤ1について、従来の空気入りタイヤ1と本発明の空気入りタイヤ1とについて行なった性能の評価試験について説明する。性能評価試験は、耐クラック性能、耐偏摩耗性能、ウェット性能の3項目について行なった。
試験方法は、245/70R19.5サイズの空気入りタイヤ1をJATMA規定リムに組み付け、この空気入りタイヤ1を車両総重量25tの8×4車に装着し、空気圧をJATMA規定空気圧に設定して実車走行をすることにより行なった。試験の評価方法は、耐クラック性能については、30,000km走行後、ラグ溝22と周方向細溝31との接続部分である交差部45付近に発生したクラックの発生率によって評価した。このクラックの発生率は、(クラック発生ラグ溝数/全ラグ溝数)によって算出し、算出した値を、後述する従来例の空気入りタイヤ1の耐クラック性能を100とする指数によって示した。指数が大きい程、耐クラック性能に優れている。
また、耐偏摩耗性能については、30,000km走行後のショルダー部12付近に発生した偏摩耗の程度を、後述する従来例の空気入りタイヤ1の偏摩耗を100とした指数で示し、この指数を比較することにより行なった。指数が大きい程、耐偏摩耗性に優れている。また、耐ウェット性能については、上記の車両でウェット路面を走行し、速度40km/hからの制動距離を測定することにより行なった。その評価は、測定した制動距離を、後述する従来例の空気入りタイヤ1の制動距離を100とした指数で示して比較した。この指数が大きい程、耐ウェット性能が優れている。また、この耐ウェット性能は、従来例よりも10以内の低下であれば性能を維持しているものとし、許容範囲内とする。
試験を行なう空気入りタイヤ1は、本発明が4種類、そして、1種類の従来例を、上記の方法で試験する。なお、試験を行なうこれらの空気入りタイヤ1は全て、非接地領域30または非接地部71のいずれか一方に周方向細溝31を有している。このうち、従来例は、非接地領域30に周方向細溝31が設けられており、この周方向細溝31に接続されるラグ溝22の溝底23と周方向細溝31の溝底32とが接続されている。即ち、交差部45は、タイヤ径方向における位置が周方向細溝31の溝底32のタイヤ径方向における位置と同じ位置になっている。このため、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hと、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tとの関係は、t/h=1.0となっており、主溝21の溝深さdと、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hとの関係は、h/d=1.0となっている。
この従来例に対し、本発明1〜4は、全て交差部45は周方向細溝31の溝底32よりもタイヤ径方向外方に位置している。このうち、本発明1は、周方向細溝31は非接地領域30に設けられており、ラグ溝22に浅溝部66は設けられていない(図2参照)。この本発明1では、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hと、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tとの関係は、t/h=0.8となっており、主溝21の溝深さdと、プロファイルライン15から周方向細溝31の溝底32までの垂直距離hとの関係は、h/d=1.0となっている。また、本発明2は、周方向細溝70は非接地部71に設けられており、ラグ溝22に浅溝部66は設けられていない(図7参照)。この本発明2では、t/h=0.8となっており、h/d=1.0となっている。また、本発明3は、周方向細溝31は非接地領域30に設けられ、ラグ溝65には浅溝部66が設けられており、浅溝部66の溝深さは交差部45における溝深さよりも浅くなっている(図5参照)。この本発明3では、t/h=0.5となっており、h/d=1.0となっており、さらに、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tと、浅溝部66の溝深さmとの関係は、m/t=0.5となっている。また、本発明4は、周方向細溝31は非接地領域30に設けられ、ラグ溝65には浅溝部66が設けられており、浅溝部66の溝深さは交差部45における溝深さと同程度の溝深さになっている(図6参照)。この本発明4では、t/h=0.5となっており、h/d=1.0となっており、m/t=1.0となっている。これらの従来例、及び本発明1〜4の空気入りタイヤ1を上記の方法で評価試験をし、得られた結果を表1に示す。
Figure 0004839885
表1に示した上記の試験結果で明らかなように、非接地領域30、または非接地部71に周方向細溝31を設けることにより、ショルダー部12付近に作用する荷重を分散できるので、耐偏摩耗性能を確保することができる。また、ラグ溝22を周方向細溝31に接続することにより、ラグ溝22による排水性を確保できるので、ウェット性能を確保できる。さらに、ラグ溝22と周方向細溝31との接続部分である交差部45を、周方向細溝31の溝底32よりもタイヤ径方向外方に位置させることにより、交差部45の応力集中を低減し、交差部45付近のクラックの発生を抑制することができる。これらの結果、耐偏摩耗性及びウェット性を確保しつつ耐クラック性の向上を図ることができる(本発明1〜4)。
特に、周方向細溝31に接続されるラグ溝22には浅溝部66は設けない、または、浅溝部66を設けた場合でも、プロファイルライン15から交差部45までの垂直距離tと、浅溝部66の溝深さmとの関係が0.3≦m/t≦0.9の範囲内になるように形成することにより、より確実にウェット性を確保することができる(本発明1〜3)。また、周方向細溝31に接続されるラグ溝65に浅溝部66を設けた場合には、当該ラグ溝65によって区画されるブロック部13の剛性を向上させることができるので、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる(本発明3、4)。
なお、上記の説明では、空気入りタイヤ1の一例としてブロックパターンを有する空気入りタイヤ1を説明しているが、本発明を適用する空気入りタイヤ1はブロックパターン以外でもよく、例えば、トレッドパターンがリブラグパターンで形成された空気入りタイヤでもよい。非接地領域30、または非接地部71に形成される周方向細溝31、70に接続されるラグ溝22、60、65を有しているものであれば、トレッドパターンは、ブロックパターン以外のパターンでもよい。
以上のように、本発明に係る空気入りタイヤは、非接地領域、または非接地部に周方向細溝が形成された空気入りタイヤに有用であり、特に、ラグ溝が周方向細溝に接続される空気入りタイヤに適している。
この発明の実施の形態に係る空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。 図1のA部詳細図である。 図1に示す空気入りタイヤの要部斜視図である。 実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。 実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。 実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。 実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。 実施の形態に係る空気入りタイヤの変形例を示す要部詳細図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
5 サイドウォール部
6 カーカス
7 インナーライナ
8 ベルト層
10 トレッド部
11 トレッド面
12 ショルダー部
13 ブロック部
15 プロファイルライン
20 溝部
21 主溝
22、60、65 ラグ溝
23、62、67 溝底
30 非接地領域
31、70 周方向細溝
32、74 溝底
33 溝壁
35 ブロック部側溝壁
36 非接地リブ側溝壁
40 非接地リブ
41 非接地リブ外端
43 非接地面
45 交差部
50 赤道面
61 端部
66 浅溝部
71 非接地部
72 接地部
73 接地端部
80 トレッドゴム
81 耐クラック性ゴム

Claims (6)

  1. トレッド部の表面であるトレッド面にタイヤ幅方向に延びる横溝を複数有すると共に前記横溝によって区画される複数の陸部を有する空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド面のタイヤ幅方向両端に形成されたショルダー部よりもタイヤ径方向内方に位置する非接地領域、または、前記トレッド面の接地部のタイヤ幅方向における端部である接地端部から前記ショルダー部までの範囲である非接地部の少なくともいずれか一方にはタイヤ周方向に延びる周方向細溝が形成されており、
    前記複数の横溝のうち少なくとも一部の前記横溝は前記周方向細溝に接続されていると共に前記横溝と前記周方向細溝の接続部分は交差部となっており、
    前記トレッド面のプロファイルラインから前記周方向細溝の溝底までの垂直距離hと、前記プロファイルラインから前記交差部までの垂直距離tとの関係は、0.5≦t/h≦0.8の範囲内となっていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記トレッド面には、タイヤ周方向に延びる縦溝が複数形成されており、
    前記プロファイルラインから前記周方向細溝の前記溝底までの垂直距離hと、前記縦溝の溝深さdとの関係は、0.5≦h/d≦1.5の範囲内となっていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記周方向細溝に接続される前記横溝は、溝深さが浅くなって形成される浅溝部を有しており、
    前記プロファイルラインから前記交差部までの垂直距離tと、前記浅溝部の溝深さmとの関係は、0.3≦m/t≦0.9の範囲内となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記周方向細溝が前記非接地領域に形成されている場合における前記非接地領域には、前記周方向細溝のタイヤ幅方向外側に前記周方向細溝によって区画された非接地リブが形成されており、
    前記プロファイルラインから前記周方向細溝の前記溝底までの垂直距離hと、前記プロファイルラインから前記非接地リブのタイヤ径方向外方の端部である非接地リブ外端までの距離gとの関係は、0.5≦g/h≦0.8の範囲内となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. さらに、前記交差部は、前記トレッド部を形成するトレッドゴムとは異なる耐クラック性ゴムにより形成されており、
    前記耐クラック性ゴムは、前記交差部における厚さが0.5〜5.0mmの範囲内となっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記耐クラック性ゴムは、破断強度が前記トレッドゴムの破断強度よりも低くなっており、且つ、破断伸びが前記トレッドゴムの破断伸びよりも大きくなっていることを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
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