JP4838140B2 - 発作性脳発射を評価するための免疫吸着血液検査 - Google Patents

発作性脳発射を評価するための免疫吸着血液検査 Download PDF

Info

Publication number
JP4838140B2
JP4838140B2 JP2006539691A JP2006539691A JP4838140B2 JP 4838140 B2 JP4838140 B2 JP 4838140B2 JP 2006539691 A JP2006539691 A JP 2006539691A JP 2006539691 A JP2006539691 A JP 2006539691A JP 4838140 B2 JP4838140 B2 JP 4838140B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glur1
epilepsy
antibody
seizure
seizures
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006539691A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007517188A (ja
JP2007517188A5 (ja
Inventor
アー. ダンビノバ,スベトラナ
イツィケノバ,ガリナ
Original Assignee
グレース ラボラトリーズ,インコーポレイティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by グレース ラボラトリーズ,インコーポレイティド filed Critical グレース ラボラトリーズ,インコーポレイティド
Publication of JP2007517188A publication Critical patent/JP2007517188A/ja
Publication of JP2007517188A5 publication Critical patent/JP2007517188A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4838140B2 publication Critical patent/JP4838140B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/564Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for pre-existing immune complex or autoimmune disease, i.e. systemic lupus erythematosus, rheumatoid arthritis, multiple sclerosis, rheumatoid factors or complement components C1-C9
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/06Antimigraine agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/08Antiepileptics; Anticonvulsants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/30Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence
    • A61P25/36Opioid-abuse
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/06Antiarrhythmics
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6893Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to diseases not provided for elsewhere
    • G01N33/6896Neurological disorders, e.g. Alzheimer's disease
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/28Neurological disorders
    • G01N2800/2857Seizure disorders; Epilepsy

Description

本発明は、臨床的な検査管内診断検査、特に神経及び精神疾患に関するリスクを診断の評価するための免疫及びプロテオミクス検査に関する。当該検査は、神経毒性の特定の脳マーカーを検出し、毒物学的及び神経学的脳傷害を評価し、そして脳障害の診断、治療、及び管理を補助する。
関連する先行出願
本出願は、2003年11月6日に出願された米国仮出願第60/517,671号の優先権を主張する。
癲癇(てんかん)は、癲癇性発作により特徴づけられる疾患であり、神経細胞中の一時的な異常な電気活動を含む、脳機能の短い途絶により生じる発作として一般的に定義される。脳中の当該途絶の位置は、発作の種類を決定する。癲癇と失神はともに頻繁に意識喪失となるが、失神は脳血流の一過性の機能障害による意識の喪失を意味し、明確に区別されるべきである。
2つの主な種類の癲癇性発作は、部分性と全身性である。部分発作は、脳の一部に関し、一方全身発作は全脳に関する。癲癇活動が全脳に広がる場合には、部分発作は全身発作となりうる。
多くの人が癲癇を伴い誕生する。他の場合において、癲癇は、他の障害からの脳傷害の結果として発生する。例えば、脳腫瘍、頭部外傷、アルコール依存、及びアルツハイマー病は脳の正常な機能を変化し、たびたび癲癇に誘導する。脳卒中、心発作、及び脳から酸素が欠乏する他の状態もまた、いつくかの場合においては癲癇の原因となりうる。老人における新たに発生した全ての癲癇の約32%は、脳血管疾患が原因のようである。脳中に過剰な液体が溜まる状態である水頭症となる可能性の髄膜炎、AIDS、ウイルス性脳炎、及び他の感染病は、癲癇に導きうる。
癲癇活動は、通常、生体内において過剰なAMPAレセプターの活性化により開始し:発作活動が増強する場合、増加したNMDAレセプターの関与が観察される(Dingledine, McBain, BasicNeurochenzistry. Philadelphia, PA: Lippincott-Raven; 1998,315- 333)。NMDA及びAMPAレセプターの過剰な活性化は、細胞中に過剰なCa2+の流入を許容し、多くの酵素及びプロテアーゼの活性化をもたらし、これは細胞膜の成分の破壊を開始する。これらは、異なるCa++活性化酵素、例えば、カルモジュリン依存性プロテインキナーゼ、カルシニュリン、カルパイン、PKS、ホスホリパーゼ、及び多くのエンドヌクレアーゼを含む(Whetsell J. Neuropathol. Exp. Neurol. 1996; 55: 1-13)。
癲癇由来の発作はいくつかの形態をとりうる。全身発作は、「強直間代性」、「欠神性」、「無緊張性」、及び「筋緊張性」の発作を含む。強直間代性発作は、癲癇に関する典型的な、且つ最も見られる種類の発作であり、そして患者が意識を喪失し、身体が硬直し、患者が転倒し、そして痙動を起こす発作を意味し、「欠神性」発作は、一般的に、瞬間的な意識不明により特徴づけられ;「無緊張性」発作は、患者が地面に転倒する原因となる筋肉制御の突然の喪失により特徴づけられ;そして「筋緊張性」発作は、全身又は部分的な短い強力な痙動により特徴づけられる。部分発作は、一般的に「単純部分」(症状は、単収縮;しびれ;発汗;眩暈;悪心;聴覚、視覚、臭覚又は味覚の障害;既視感の強い感覚を含む)、又は「複雑部分」(患者は実際にはそうでない場合に認識するようにみえる)として分類される。病院において発作がおこることは稀であり、患者は通常発作の記憶を有さないために、しばしば、診療所においてこれらの種類の発作を区別することは難しい。
単純発作、又は複数発作でさえ、患者が癲癇を有することを意味しない。多くの幼児は、専門的には癲癇により生じない発作、例えば、熱由来の痙攣を有する。他の種類の非癲癇発作は、体液若しくは化学物質の不均衡、出生前脳機能障害が原因であり、あるいは他の疾患状態、例えば、心臓状態、及び糖尿病に関係する。これらの非癲癇発作は、しばしば「偽性癲癇」と呼ばれる。これらは、発作を起こしうる多数の形態のために、しばしば癲癇発作と区別することが困難である。また発作は、非癲癇発作疾患(「NEAD」)として知られる状態によりしばしば引き起こされうる。当該状態において生じる発作は、本来的に心因性であり、身体的な原因を有さない。
患者が癲癇を有するか否か、そうであればどのような種類の発作を有するのかを測定するために、脳波(EEG)及び脳スキャン(即ち、コンピュータ断層撮影)を含むいくつかの異なる方法が存在する。これらの高度な方法でさえ、癲癇と非癲癇を正確に区別すること、又は異なる種類の癲癇発作を区別することは困難である。偽性癲癇に苦しむ患者は、しばしばEEG検査、及び検査期間中にこれらの患者に観察される発作波に基づき、癲癇を有するものと診断される。検査中異常な発作波を示す発作患者において、癲癇と非癲癇を区別するための方法が必要である。
これまでに、癲癇と偽性癲癇を区別するための検査管内の診断検査のための未だ対処されていない診断の必要性が存在してきた。また、癲癇が進行した人のリスクを評価するための、又は改良された標的化、治療法のモニタリング及び調整、例えば、癲癇に関する抗痙攣薬及び脳外科手術のための未だ対処されていない診断の必要性が存在してきた。
本発明の対象
このように、本発明の対象は、免疫吸着に基づく血液検査の臨床的な有用性、並びに中枢神経障害、例えば、発作性脳発射(paroxysmal cerebral discharges)及び癲癇を診断するための、免疫化学的方法及びキットを供する。
本発明の他の対象は、発作性脳発射及び癲癇を診断のための現在の利用可能な方法の精度を改善すること、及び非癲癇発作を除く脳関連発作の診断的確実性を改善させることである。
更に他の対象は、生体試料中であって免疫グロブリン複合体中で結合されていない、遊離GluR1ペプチドフラグメントを検出するためのアッセイを供することである。
本発明の更に他の対象は、癲癇と偽性癲癇を区別する脳マーカーを使用する発作性脳発射及び癲癇を診断する方法を供することである。
本発明の更に他の対象は、発作性脳発射及び癲癇、又は脳傷害からもたらされる発作のリスク及び進行のイムノアッセイ及び免疫化学的血液分析を供することである。
本発明の他の対象は、有効な治療的介入を許容する脳関連発作の実時間の評価を供するための、発作性脳発射及び癲癇の診断のための迅速なイムノアッセイ及びキットを供することである。
本発明の他の対象は、発作性脳発射及び癲癇を診断するための迅速且つ安価なイムノアッセイ及びキットであって、脳関連発作の進行、又は抗痙攣治療の有効性をモニターするために頻繁に行うことができるもの、を供することである。
発明の概要
異常な発作発射を示す患者における発作の起源及び原因を評価するための方法は、発作を起こした患者の生体液中のGluR1ペプチド及びフラグメントの存在及び含量に基づき、発見されてきた。これまでに、患者の臨床的評価と組み合わせた、発作発射のEEG測定は、患者における発作の起源の評価のための「金本位」を構成してきた。発作発射と癲癇における確立された関係により、異常な発作性スパイクを伴う発作患者は、通常(そして、しばしば誤って)癲癇として診断され、そしてしばしば抗痙攣薬を処方され、又は実際に発作の原因が発作性でない場合に必要のない手術をされることすらある。
本発明者は、異常な発作活動が本当に発作の起源であるかを決定するため、及び異常な発作発射の存在にもかかわらず発作性の起源を有さない発作を起こす、即ち「偽性癲癇」状態、例えば、失神、偏頭痛、意識又は記憶の喪失、及び熱性又は温度性痙攣(小児における)の患者のより正確な診断及び治療のための、GluR1に基づく、方法、組成物、及びキットを開発した。従って、第一の態様において、本発明は、GluR1又はその免疫原生フラグメントの存在及び含量のための、上記患者における生体液を直接的又は間接的にアッセイすることを含んで成る、発作発射を有すると診断された患者における発作の起源を決定する方法を供する。
また、本発明者は、異常な発作性スパイクからもたらされる発作性障害を治療するための改良された方法を発見した。特に、本発明者は、医薬の種類、投与量、及び頻度が、与えられた医薬で処理された患者において観察されるGluR1変化(又はその喪失)に基づき調整できることを決定した。また、本発明者は、上記医薬を減少又は中止した場合に観察されるGluR1変化に基づき、抗痙攣薬を減少又は中止することの妥当性を評価するための方法を発見した。一方で、医薬投与量は、薬物適用の変化後、患者が発作を受けるか、又は異常なEEG活性を示すかに基づき、試行錯誤において伝統的に調整されてきたが、本発明は、薬物適用調整に対する応答を測定するため、又は薬物適用調整によりもたらされる発作のリスクを評価するための試験管内検査を供する。このように、他の態様において、本発明は、(a)抗癲癇薬の初回量による、又は抗癲癇薬の用量の休止又は減少による治療に対する生体液中のGluR1、又はそのフラグメント若しくは類似体の量の変化のために、上記患者の生体液を直接的又は間接的にアッセイすること;及び(b)上記変化に基づき上記用量を変更すること、を含んで成る、患者における癲癇の治療方法を供する。
本発明者は更に、起源として、発作発射を有する将来の発作のリスクを予測するための方法を発見した。これらの方法は、特に、このような発作の高いリスクにおける患者、例えば、新生児、外傷性脳傷害を起こした人、及び側頭葉癲癇に苦しむ患者であって、発作を起こす場合にひどく苦しみうるが、このような治療に関するリスクにより抗痙攣治療薬が典型的に慎重に投与される患者、に対して適用することができる。先天性欠損、例えば、先天性心疾患を伴う新生児は、しばしばEEGを使用して評価することができず、そして乳児期における心臓手術は、発作、発育遅延、及び運動異常として顕在化される脳損傷の原因となることが知られているため(Bellinger et al. , Circulation 1999,100 : 526-32)、本発明の方法に従うモニタリングに特に必要である。晩年における脳血管疾患は通常の癲癇の主な原因となることが知られていることから(Cleary et al. , Lancet 2004,363 :1184-6)、脳卒中患者は、特に適当な他のリスクのあるグループである。従って、他の態様において、本発明は、GluR1又はそのフラグメントの存在及び含量のために、上記患者の生体液を直接的又は間接的に評価することを含んで成る、癲癇のリスクのある患者における癲癇の可能性を診断するための方法を供する。
これらの方法は、最も特には、特異的GluR1配列、及びこれらの配列に対して産生される抗体を使用するイムノアッセイにおいて行われる。従って、他の態様において、本発明は、配列番号5又は6(以下に記載される)のGluR1若しくはその免疫原生フラグメント又はこれらの類似体の存在及び含量のために、上記患者由来の生体液を直接的又は間接的に評価することを含んで成る、人患者における癲癇又は発作性脳発射を診断及び/又は治療するための方法を供する。他の態様において、本発明は、上記ペプチド配列及びこれらに対する抗体に基づく組成物、キット、試薬、標準物質、及び標準を供する。
本発明の更なる利点は、以下の記載の一部において説明され、そして一部において記載から明らかであり、本発明の実施により知ることができるだろう。本発明の利点は、付属の特許請求の範囲において特に指摘される要因及び組み合わせの意味により理解され、達成されるであろう。先の一般的な記載、及び以下の詳細の説明は共に、単なる代表的な説明であり、特許請求の範囲として本発明が制限されないように理解すべきである。
考察
本発明は、本発明書の好ましい態様の以下の詳細な説明に対する参考例、及び本明細に含まれる実施例により、容易に理解することができる。本方法及び技術が開示され、記載される前に、本発明は特定の分析的又は合成的方法に制限されず、当然に変更することができることが理解される。また、本明細書に使用される用語は、特定の態様を説明するためだけのものであり、制限することを意図するものではない。
語句の定義及び使用
生体試料は、血液、血漿、血清、脊髄液、唾液、汗、又は脳組織である。より好ましくは、生体試料は、生体液である。当該生体液は、血清及び血漿である。
タンパク質、ペプチド、又はポリペプチドの類似体は、1又は複数のアミノ酸置換、欠失、付加、又は転位を含むタンパク質、ペプチド、又はポリペプチドを意味する。例えば、タンパク質生化学の当業界において、特定の大きさ又は特徴(例えば、電荷、疎水性、及び親水性)を有するアミノ酸の分類に属するアミノ酸は、タンパク質の活性を変化することなく、特に、直接生物活性に関係しないタンパク質の領域において、しばしば他のアミノ酸に置換することができることは周知である。したがって、類似体から産生される抗体が依然としてAMPAレセプター又はフラグメントに対して特異的であるような部位におけるアミノ酸置換、欠失、付加、又は転位を含む場合、GluR1レセプター又はそのフラグメントは、本発明において有用である。
好ましくは、GluR1組換え類似体は、天然AMPAレセプターと少なくとも80%、85%、90%、又は95%のアミノ酸同一性を有する。アミノ酸同一性は、組換え類似体と天然AMPAレセプターの類似体比較により定義される。当該2つのアミノ酸配列は、これらの配列の長さに沿って共通するアミノ酸の数が最大となるように整列させる;いずれか又は両方の配列中のギャップは、共通のアミノ酸の数を最大にするためのアライメントの作成において許容される。アミノ酸同一性のパーセンテージは、以下の2つの数字のうち大きい方である:(1)2つのポリペプチドがアライメントで共通性を有するアミノ酸の数を、GluR1類似体又はそのフラグメント中のアミノ酸の数で割って、100を乗じた数、又は(2)2つのポリペプチドがアライメントで共通性を有するアミノ酸の数を、天然AMPAレセプター又はそのフラグメント中のアミノ酸の数で割って、100を乗じた数。
また、GluR1誘導体、及びGluR1フラグメントの誘導体は、本発明において有用であり、そして、例えば、アセチル化、ヒドロキシル化、メチル化、アミド化、リン酸化、又はグリコシル化により、1又は複数の成分のアミノ酸において化学的又は酵素的に誘導された、例えば、側鎖修飾、骨格修飾、並びにN−及びC−末端修飾された、天然AMPA及びAMPAレセプター類似体及びそのフラグメントを含む。また、当該語は、GluR1塩、例えば、亜鉛GluR1、及びアンモニウムGluR1を含む。
いくつかの他の間接的なタンパク質又はペプチド、例えば、当該タンパク質又はペプチドの抗原、フラグメント、類似体、又は誘導体、又はタンパク質又はペプチドの抗体の測定とは対照的に、タンパク質又はペプチドは、タンパク質又はペプチドが生体試料中でそれ自体が測定される意味において「直接的に」測定される。
「抗原」は、免疫応答を惹起するタンパク質又はペプチドである。
「抗体」の語は、「免疫グロブリン」と同義であり、そして天然ヒト抗体、ポリクローナル抗体、及びモノクローナル抗体を含む。「抗体」の語は、自然抗体、並びに抗体の生物活性及び合成誘導体、例えば、Fab’、F(ab’)2、又はFv、並びに単一ドメイン及び一本鎖抗体を共に含むことを意味する。抗体の生物活性誘導体は、抗原に結合する能力を維持する。
「イムノアッセイ」の語は、抗原と抗体間の免疫応答の使用による、生体液中のタンパク質又はペプチドを直接的又は間接的に検出するための実験室的アプローチである。
本明細書において使用される「標準物質」の語は、GluR1に対する抗体を測定するイムノアッセイに関して、既知量のGluR1抗体を含むGluR1抗体の溶液を意味し、そして未知の生体液中の抗体の濃度を定量するための検量線に使用される。
本明細書において使用される「標準」の語は、GluR1に対する抗体を測定するイムノアッセイに関して、本発明のイムノアッセイキットに含まれる試薬の質を調節するための適当な定量的形態におけるヒト生体液から単離及び精製したGluR1抗体の溶液を意味する。
本明細書において使用される「ネガティブコントロール」は、生体液中のGluR1ペプチド又はフラグメントを直接測定するイムノアッセイに関して、健康な個体由来の生体液中のGluR1濃度の指示薬としての使用のために意図される適当な定量的形態中のGluR1合成ペプチド又はそのフラグメントを意味する。
本明細書において使用される「ポジティブコントロール」は、生体液中のGluR1ペプチド又はフラグメントを直接測定するイムノアッセイに関して、癲癇性脳発射に苦しむ個体由来の生体液中のGluR1濃度の指示薬としての使用のために意図される適当な定量的形態中のGluR1合成ペプチド又はそのフラグメントを意味する。
一般的考察
本発明は、脳関連発作、非脳関連発作、及び心因関連発作を診断するため、且つ発作発射からもたらされる脳関連発作とそうでないものを区別するために、脳中のAMPAレセプター又はGluR1の発現の遺伝的な又は偶発的な増加が発作性脳発射に相関しうることの認識に由来する。脳中に異常に発現される組換えGluR1レセプターは素早く代謝され、そして血液脳関門に浸透し、これらの代謝破壊生成物は循環系に入る。免疫系は外来抗原としてこれらのペプチド及びタンパク質フラグメントを認識し、そしてこれらに対する抗体を産生することにより応答する。個体中のこれらの脳生物マーカーの迅速な評価は、発作性脳発射及び癲癇の診断において医師の信頼を著しく増強し、そして脳関連発作の診断的確実性を改善し、そして投与することができる抗痙攣治療を補足するであろう。当該データは、他の診断的戦略に独立して使用できるが、好ましくは慣習的な診断技術を利用する包括的な診断的戦略に不可欠な部分を形成する。
特にEEG又は脳スキャンのデータと組み合わせた場合、GluR1生物マーカーから得られたデータは、治療法の有効性をモニターするために使用することもできる。驚くべきことに、GluR1ペプチド及びこれらに対する抗体が、神経毒性の実時間の証拠を供し、そして循環するGluR1ペプチド又は抗体のレベルの減少は、神経毒性機構における減少によく一致することが発見された。迅速な実験室的技術、例えば、ラテックス凝集、又はラテラルフロー(lateral flow)を使用する適当な間隔においてデータを得ることにより、抗痙攣治療法に対する応答における発症の進行をモニターすることが可能である。
本明細書により詳細に考察したとおり、イムノアッセイ技術は、一般的に、本発明のタンパク質又はペプチドを測定するために好ましいが、他の分析技術、例えば、HPLCもまた当業者に既知なものとして利用することができる。好ましいGluR1サブユニット、及びその抗原性フラグメントのアミノ酸配列は、配列番号5及び6に列挙されており、そしてこれらの配列のいずれかのフラグメント、類似体、又は誘導体は、十分な抗原性が維持されている限り、当該レセプターを直接的に検出するための方法において利用することができる。しかしながら、イムノアッセイを使用する場合、抗原決定基は、GluR1、GluR2、GluR3、及びGluR4レセプターサブユニットのN末端ドメイン中に集中され、そしてN末端ドメイン及びそのフラグメントに対して産生された抗体は、至適検査結果のために利用されるべきことが発見された。本発明者は、これらのレセプターのためのN末端ドメインのアミノ酸鎖を配列決定し、そして本明細書中に、配列番号1、2、3、及び4のそれぞれの配列を説明する。
慣習的な方法は、上記抗体を調製するために使用することができる。例えば、GluR1タンパク質のペプチドを使用することにより、ポリクローナル抗血清又はモノクローナル抗体は、標準的な方法を使用して作成することができる。哺乳類(例えば、マウス、ハムスター、又はウサギ)は、哺乳類の抗体応答を誘発するペプチドの免疫原性形態(好ましくはGluR1レセプター、GluR1レセプターの抗原決定基、又はこれらの類似体若しくは誘導体)で免疫することができる。ペプチドにおける免疫原生を与えるための技術は、担体への結合、又は当業界に周知な他の技術を含む。例えば、当該ペプチドは、アジュバントの存在下において投与することができる。免疫化の進行は、血漿又は血清中の抗体価の検出によりモニターすることができる。標準ELISA法、又は他のイムノアッセイ方法は、抗体のレベルを評価するために、抗原として免疫原とともに使用することができる。免疫化に従い、抗血清を投与することができ、所望する場合には、血清からポリクローナル抗体を単離することができる。
モノクローナル抗体を産生するために、抗体産生細胞(リンパ球)を免疫化動物から回収し、そして標準的な体細胞融合手順によりミエローマ細胞と融合させ、このようにこれらの細胞を不死化させ、そしてハイブリドーマ細胞を産生することができる。このような技術は当業界に周知であり(例えば、ハイブリドーマ技術は、Kohler とMilstein (Nature 256, 595-497(1975)により最初に開発された)、並びに他の技術、例えば、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozbor et al., Immunol. Today 4, 72(1983))、ヒトモノクローナル抗体を産生するためのEBVハイブリドーマ技術(Cole et al. Monoclonal Antibodies in Cancer Therapy (1985) Allen R. Bliss, Inc., pages 77-96)、及びコンビナトリアル抗体ライブラリーのスクリーニング(Huse et al., Science 246, 1275(1989)]もまた知られている。ハイブリドーマ細胞は、当該ペプチドと特異的に反応性の抗体の産生のために、免疫化学的に選別することができ、そして当該モノクローナル抗体を単離することができる。このように、本発明はまた、本明細書に記載されるとおり、GluR1タンパク質又はそのフラグメントに特異性を有するモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞も考慮する。
上記レセプター又はフラグメントのために検査される生体試料は、血液、尿、血漿、血清、脳脊髄液、唾液、汗、又は脳組織に由来してよい。好ましい態様において、当該生体試料は血液試料である。更により好ましい態様において、当該生体試料は約1:2〜約1:32(v:v)の割合に希釈された血液試料である。
本発明はまた、組換えGluR1(GluR1)ペプチド又はそのフラグメントのレベルを測定するための間接的な方法に関する。従って、分析技術は、GluR1ペプチド又はそのフラグメントの間接的な測定、例えば、組換えペプチドに特異的な抗体、又は当該ペプチドをコードするcDNAを評価するために使用することができる。ある態様において、発作の発症の可能性の見解を得るために、GluR1ペプチドと抗体が、同時に測定される。GluR1が50又は100pg/mL以上(乳児においては50pg/mL)、特にGluR1抗体と組み合わせた場合、男性で1.5ng/ml以上、女性で1.8ng/ml以上、小児で1.0ng/ml以上は、発作性脳発射及び癲癇の発症が顕著に予測され、そして特にEEGにより測定される発作性スパイクを起こす患者において観察される場合、典型的には抗痙攣治療が判断される。
GluR1に対する免疫吸着抗体に基づき提案されている血液検査は、ここ7年間で2300人以上の患者の血液血清試料において検査し、診断は以下のとおりである:癲癇(1650人)、急性虚血性脳卒中を含む脳発作活動(187人)、パーキンソン症(148人)、統合失調症(躁鬱病、循環気質)(147人)、アルツハイマー病(44人)、薬物乱用(モルヒネ、コカイン、ハシッシュ)(117人)、並びに2150人の健康な患者であり、交差分析を含む。
治療の方法
本発明の診断方法は、癲癇発作に対する治療との組み合わせにおいて利用される場合に特に有用である。当該方法は、抗痙攣治療を開始し、当該治療を減少又は中止し、又は脳外科手術を考慮する場合に有用である。当該方法は、好ましくは追加的な診断方法、例えば、EEGとの組み合わせにおいて行われる。
従って、例えば、脳外科手術を正当化する難治性癲癇は、EEGとGluR1モニタリングの組み合わせを使用することにより診断することができる。脳外科手術は、例えば、発作性スパイクの存在、異常に高い濃度のGluR1又はそのフラグメントに基づき保証され、1又は複数の抗痙攣薬の投与計画に応答することができない。
抗痙攣薬の変更、又は上述の医薬の用量の増加の必要性は、GluR1レベルを減少するために、又は個体群標準に基づき指定標準以下のレベルに減少するために、与えられた投薬計画の能力に基づき同様に評価することができる。好ましい指定標準は、成人で100、75、又は50pg/mlのGluR1フラグメント、及び/又は2.0、1.8、1.5、又は1.0ng/mlのGluR1抗体であり、小児では75、50、又は35pg/mlのGluR1フラグメント、及び/又は1.5、1.0、又は0.8ng/mlのGluR1抗体である。
更に他の態様において、本発明の方法は、抗痙攣治療の中止又は減少との組み合わせにおいて実施される。GluR1レベルは、中止又は減少に応じてモニターされ、そしてGluR1レベルが先の指定標準以上に増加する場合、上記治療を復帰させる。
本発明の新規なキット
他の態様において、本発明は、中枢神経系疾患、例えば、発作性脳発射、及び癲癇を診断するためのキットを供する。抗体又はGluR1のいずれかが測定されるかによって、組換えGluR1抗体又は抗原をイムノアッセイ診断キットに組み込むことができる。抗体及び抗原の調製は、好ましくは、定量的適用における簡単な参照のために与えられた抗原及び/又は抗体濃度を伴い、適当な定量的な形態において供されるべきである。
また、上記キットは、供された抗原及び/又は抗体(場合による)と診断試料間の特異的な免疫反応の検出のための免疫検出試薬、又は標識を含んでよい。適当な検出試薬は、放射性、酵素性、又は他の色素生産性の薬剤により例示されるとおり、当業界において周知であり、これらは典型的には、抗原及び/又は抗体に関して、又は一次抗体に特異性を有する二次抗体に関して利用される。従って、当該反応は、当該標識を検出又は定量する手段により検出又は定量される。本発明の新規な方法との組み合わせにおける適用に適当な免疫検出試薬及びプロセスは、一般的に当業界に周知である。
上記試薬はまた、補助剤、例えば、緩衝剤、及びタンパク質安定化剤、例えば、ポリサッカライド等を含んでよい。上記診断キットは更に、検査におけるバックグランドの干渉を減少させるための薬剤が必要である場合、シグナルを増大させるための薬剤、検査を行うための機器、較正曲線及び較正図(calibration curves and charts)、標準曲線及び標準図(Standardization curves and charts)等を含んでよい。
より特定の観点において、本発明は、ELISA法又はラテックス凝集法フォーマット中に存在するGluR1又は合成ペプチドGluR1に対する抗体を含む免疫吸着剤に関する。従って、ある態様において、当該キットは、GluR1若しくはそのフラグメント、又はGluR1の抗体、及びヒト又は合成標準物質を含んで成る、マイクロタイタープレートを含む。当該試薬はまた、補助剤、例えば、緩衝剤、及びタンパク質安定化剤、例えば、ポリサッカライド等を含んでよい。当該診断キットは更に、必要である場合、検出可能なグループがメンバー(例えば、酵素、及び非酵素物質)であるシグナル発生システムの他のメンバー、検査におけるバックグランド干渉を減少させるための試薬、シグナル増大させるための薬剤、検査を行うための機器、較正及び標準化情報又は説明書等を含んでよい。
較正は、典型的には、既知の値の試料の測定から検量線を作成することにより達成される。それから未知のレベルの分析物を伴う検体を測定し、そして数学的に誘導された関係を使用して標準曲線と比較する。当該標準曲線は、試料検体の分析の前、又はそれと同時に測定することができ、アッセイの安定性及び再現性に依存する。ある態様において、本発明は、標準物質又はコントロールとして;配列番号5又は6のGluR1フラグメント、又はその免疫原生フラグメント、類似体、若しくは誘導体に対して産生された抗体を含んで成るキットにより実施される。更に他の態様において、上記キットは、ヒト血液から精製された免疫グロブリンGの特異的なフラクションを含んで成る抗体標準に対して製造され、任意的な95%純度の免疫グロブリンは他のグルタミン酸レセプターフラグメント又は他のニューロレセプター(例えば、D1、D2、D3、NMDAR、オピエート等)と有意な交差反応を伴わずにGluR1ペプチドと特異的に結合する。
ラテックス凝集法
本発明の方法により得られる診断のスピードを劇的に改善するラテックス凝集技術又はラテラルフローフォーマットが開発されており、これにより診断の確実性が向上する。ラテックス凝集アッセイは、Beltz, G. A. et al., in Molecular Probes: Techniques and Medical Applications, A. Albertini et al., eds., Raven Press, New York, 1989において記載されており、参照例として本明細書中に組み入れられている。ラテックス凝集アッセイにおいて、特定の生物マーカーに対して産生された抗体はラテックス粒子上に固定される。当該ラテックス粒子は、検査される適当な血清の希釈物中に滴下され、そしてカードを穏やかに揺することにより混合させる。十分なレベルの生物マーカーを欠く試料により、ラテックス粒子は懸濁液中に残存し、そして滑らかで乳白色の外観を保持する。しかしながら、当該抗体と反応性の生物マーカーが存在する場合、当該ラテックス粒子は、視覚的に検出可能な凝集体になる。
また、凝集アッセイは、対応する抗体が、ラテックスビーズ以外の適当な粒子、例えば、ゼラチン、赤血球、ナイロン、リポソーム、金粒子等の上に固定化される生物マーカーを検出するために使用することができる。当該アッセイにおける抗体の存在は、沈降反応と同様に凝集の原因となり、それから比濁分析、濁度、赤外分光法、外観検査、比色分析等の技術により検出することができる。
ラテックス凝集の語は、検出可能な凝集体の形成に基づくいずれかの方法を意味し、そして免疫吸着基質としてのラテックスの使用を制限することなく、本明細書において一般的に用いられる。当該凝集に好ましい基質は、例えば、ポリスチレン及びポリプロピレン、特にはポリスチレンに基づくラテックスであるが、他の周知な基質は、ガラス、紙、デキストラン、及びナイロンから形成されるビーズも含む。固定化された抗体は、例えば、アミド又はエステル結合を介した共有結合技術、イオン引力、又は吸着により、固相免疫吸着剤と、共有的に、イオン的に、又は物理的に結合してよい。当業者は、抗体と結合するために適当な多くの担体を知っており、あるいは慣習的な実験を使用してこれを確認することが可能であろう。
上記技術は、GluR1レセプター、抗体、又は中枢神経系疾患に対するいずれかの他の適当な生物マーカーの検出における使用に応用することができる。ラテックス凝集技術を使用して、癲癇を伴う患者の実時間の生物学的診断及びモニタリングを供することが可能であり(約10分以内)、そしてこれにより補足的な抗痙攣治療を劇的に改善することができる。これらの生物マーカーは天然であり、そしてラテックス凝集法が最初に開発された目的のウイルスとは対照的に、これらの対応する抗体と極めて低い結合強度を示すことから、これは驚くべきことである。
従って、ある態様において、GluR1レセプター、そのフラグメント、又は他の生物マーカーを測定する方法は、(i)凝集を促進するために十分な時間及び条件下において、生体試料を、GluR1に対する抗体又はGluR1の抗原決定基を含んで成る凝集化担体と接触させる工程;及び(ii)凝集により生じたシグナルを読みとる工程であって;ここで検出されたシグナルの量は、試料中に存在する生物マーカーの力価に相関する工程、を含んで成るラテックス凝集による。
当該反応は、好ましくは、十分な時間、暗いバックグランドに対して巨視的に読み取られる。当該方法は、好ましくは、約30分以内に臨床的に有用な測定値を生じる。約0.25〜約0.4マイクロメートルの平均直径を有するラテックスビーズが本発明の実施において特に好ましいことが実験的に発見された。当該ラテックスビーズは、標的の生物マーカーに対する抗体を、担体溶液中の抗体の濃度が約2mg/mlに達するまで、1(重量)%濃度のラテックスビーズを含む担体溶液に添加し、そして結合剤、例えば、グルタルアルデヒドの存在下において、当該成分を共有結合に十分な時間置くことにより一般的に調製することができる。
他の態様において、本発明は、(1)GluR1若しくはそのフラグメント、又はGluR1に対する抗体を含んで成るラテックスビーズ、及び(2)ポジティブ及びネガティブコントロールを含んで成る、ラテックス凝集キットを供する。
本発明の新規な組成物
本発明の方法は、本発明の一部を形成する一連の新規な組成物に依存する。従って一連のある態様において、本発明は、AMPAレセプターのGluR1、GluR2、GluR3、及びGluR4サブユニットの組換えポリペプチドフラグメントであって、
1.GluR1のN末端ドメイン、配列番号1;
2.GluR2のN末端ドメイン、配列番号2;
3.GluR3のN末端ドメイン、配列番号3;
4.GluR4のN末端ドメイン、配列番号4;
5.組換えGluR1、配列番号5及び6、
又はこれらの抗原性フラグメント、類似体、又は誘導体を含んで成るものを供する。他の一連の態様において、本発明は、異なる抗原決定基、例えば、ヒト血清アルブミンと共有結合する先のポリペプチドのいずれかを供する。更に他の一連の態様において、本発明は、上述のいずれかの免疫吸着物質と結合するいずれかの先のポリペプチドを供する。当該免疫吸着剤は、上述のサイズ範囲において、ラテックス凝集のためのビーズ形態、又は慣習的なイムノアッセイ分析のための合成プレート形態であってよい。当該ポリペプチドは、いずれかの慣習的な結合手段、例えば、共有結合、イオン結合、及び吸着を使用して、免疫吸着剤と結合することができる。
他の一連の態様において、本発明は、先のポリペプチドと特異的及び/又は先のポリペプチドに対して産生された新規なモノクローナル及びポリクローナル抗体、例えば、異なる抗原決定基と結合した先のポリペプチドに関する。従って、ある態様において、本発明は、いずれかの先のペプチド又はポリペプチド、又はこれらの抗原性フラグメント、類似体、又は誘導体に対して産生された非ヒト抗体を供する。他の態様において、本発明は、このような抗体が結合する免疫吸着剤を供する。
配列リストの簡単な説明
本発明の特徴、観点、及び利点は、本明細書を通して使用されるナンバリングされたアミノ酸位置を説明する以下の配列リストによって、より明確に理解されるだろう。
配列番号1は、以下のとおり、GluR1レセプターサブユニットの成熟したN末端ドメインのアミノ酸配列を示す:
配列リスト
ペプチド ホモサピエンスグルタミン酸レセプター。イオンチャンネル型、GluR1
Figure 0004838140
配列番号2は、以下のとおり、GluR2サブユニットのN末端ドメインのアミノ酸配列を示す:
配列番号2
ペプチド ホモサピエンスグルタミン酸レセプター。イオンチャンネル型、GluR2
Figure 0004838140
配列番号3は、以下のとおり、GluR3サブユニットのN末端ドメインのアミノ酸配列を示す:
配列番号3
ペプチド ホモサピエンスグルタミン酸レセプター。イオンチャンネル型、GluR3
Figure 0004838140
配列番号4は、以下のとおり、GluR4サブユニットのN末端ドメインのアミノ酸配列を示す:
配列番号4
ペプチド ホモサピエンスグルタミン酸レセプター。イオンチャンネル型、GluR4
Figure 0004838140
配列番号5は、以下のとおり、組換えGluR1のアミノ酸配列を示す:
配列番号5
ペプチド 組換えGluR1
Figure 0004838140
配列番号6は、以下のとおり、他のペプチド(GluR1配列由来の27つのアミノ酸、及び担体タンパク質への付着のためのN末端Cys)、組換えGluR1のアミノ酸配列を示す。
配列番号6
ペプチド 人工配列
Figure 0004838140
実施例1−小児における癲癇の臨床的評価
当該ランダム化且つ二重盲検化検査は、1995 年1月から1999年12月までの間、モスクワとセント・ピーターズバーグ(ロシア)にある4箇所の小児癲癇センター(Children Epilepsy Center)において行った。我々の研究は、厳密な集団ベースではないが、我々は、当該国の西部において癲癇を伴う小児の代表的なグループを達成するように個人を集めた。
検査に適格な患者は、4ヶ月〜14歳であって、4人の小児癲癇専門家による診断及び国際癲癇学会(ILAE)のガイドラインにおいて入手できる全ての情報に基づき分類された、癲癇性症候群、及び発作と診断されている患者である。これらは、局在関連及び全身突発性症候群(例えば、良性ローランド癲癇、及び小児期欠神癲癇)、並びに突発性及び症候性の全身性症候群を含む。全身性及び突発性の局在関連癲癇は、これらが知られている範囲に対して、原因及び局在により定義される症候群の広範なスペクトルを示す。当該グループにおける結果は合わせた。
病因は、部分的に症候群に依存するが、症候群と別々に分類した。遠隔症候性(remote symptomatic)は、根底にある神経状態の存在、又は癲癇の増加したリスクに関する発作(例えば、細菌性髄膜炎、脳卒中、脳性麻痺)を意味する。突発性症候群は、ほとんどいつも、原因不明の病因に割り当てられる。時折、神経的異常が、突発性症候群と共存し(例えば、精神遅滞を伴う小児欠神癲癇)、この場合、突発性症候群であるにも関わらず遠隔症候性として病因を分類した。原因不明の病因(Cryptogenic etiology)は、突発性症候群の判定基準に一致しない癲癇を意味し、そして認識された有意な潜在的な神経異常又は状態は存在しない。このような患者は、その他の点において神経学的に正常であるように見える。
初期発作の頻度は、癲癇の診断までの非挑発性発作の総数を最初の非挑発性発作から公式の診断日までの時間で割った割合として定義した。当該発作頻度は、1日あたり1回の発作から1年あたり1〜2回の発作として表した。GluR1 aAbレベル対発作発生のためのフォローアップコール及び観察を、7日及び6ヶ月(任意)間行った。
癲癇の明確な診断は、2つの証明され且つ良く記載されている発作の発症、又は1つの証明され且つ良く記載されている発作と局所関連癲癇と一致する局所的異常の証拠を伴ういずれかのEEG追跡又はMRE/CTスキャンに基づいた。
患者は、非癲癇発作(例えば、偽性発作)又は治療可能な発作の原因;進行性又は変性障害;医薬を必要とする精神障害又は気分障害、自殺企図のための検査から除外した。
非癲癇性神経障害を伴う小児、及び健康な個体は、コントロールとして使用される場合、年齢及び性別が一致するグループで表した。
上記検査は、優良臨床検査基準の国際規定に従い行った。記載されたインフォームドコンセントは、検査関連手順が開始される前に、各患者の親又は法定後見人から得られた。
カイ二乗検定及びt検定は、二変量比較に使用された。ログ変換は、高傾斜分布を基準化するために必要な場合に利用した。いくつかの連続的な変数のために、データの提示及び直線性の仮定の検査を促進するように分類を行った。
合計605人の小児(4ヶ月〜14歳、302人の女児、及び303人の男児)を実験に採用した。発症における開始年齢は1〜2歳であった。追跡中央値は1.0年であった。
当該臨床実験において、健康な小児の血液試料中のGluR1 aAb濃度、及び非癲癇神経疾患を伴うこれらのものは年齢に依存し、そして新生児から青年期までの年齢の小児に従って次第に増加した(図1)。これはおそらく、免疫系が発達し、成熟を通して循環している天然の自己抗体が増加するためである。GluR1 aAbの量は、健康なコントロールと非癲癇傷害を伴う小児で僅かに異なった(図8)。GluR1 aAbの平均値の比較は独立して、年齢及び性別が同じグループは、健康な小児と他の神経疾患を伴う患者のaAb値が0.9〜1.1ng/mLの平均値を伴う同じ分布に属することを示した。
癲癇及び癲癇性症候群を伴う患者由来の血液検体中のGluR1 aAb濃度の検出は、年齢グループと独立して全ての小児が、コントロールと比較して有意に上昇した量のGluR1 aAbを有したことを示した(図9)。ほとんどの患者が非挑発性発作を有し、そして癲癇又は癲癇性症候群を有すると診断された場合、自己抗体レベルは、4ヶ月〜3歳の小児で高かった。3〜14歳の小児患者は、より幼い年齢における場合と比較して、低下したレベルのGluR1 aAbを示した(図2)。
GluR1 aAbのレベルは、部分性の場合と比較して、全身性の発作を伴う患者で有意に高かった(図3)。EEGにおけるスパイク活動とGluR1 aAb濃度の有意な相関(スペアマン係数0.89、p<0.01)は、全ての研究センターで示された。小児におけるGluR1 aAbの測定は、1)癲癇リスク評価;及び2)「癲癇様」症候群を伴う患者のより優れた臨床的診断評価の2つの使用の可能性を有することを確立した。当該仮定は、癲癇及び癲癇性症候群を伴う患者を認識するための検査の高い的中率により支持される(1.0ng/mLのカットオフにおいて84%)。
GluR1 aAbのために臨床的に予定されたカットオフは、発作の頻度に従い患者を区別することを可能にした。1ヶ月以内に入院した41人の癲癇を伴う患者中のGluR1 aAbのモニタリングは、1日又は1週間当たりの頻度におけるGluR1 aAbレベル(2.6〜2.7ng/mL)が、1ヶ月あたりの発作頻度におけるもの(2.2ng/mL)よりも高かったことを示した。当該傾向は、年齢及び発作の種類に関係なく癲癇及び癲癇性症候群を伴う患者で同じであった。
GluR1 aAbと脳外科手術を受けた難治性の発作を伴う小児の検査結果を盲検された神経放射線科医により解明されたCT及びMRIスキャンから得られたデータとの相関性が確立された。癲癇の病巣の右脳の局在化を伴う患者において、GluR1 aAbの最大濃度を検出した(Iatsuk et al., Zh. Nevropat. Psikhiat. Im. SS Korsakova. 1999, 99 : 34-6)。疾患の病因は、増加したGluR1 aAbレベルの出現(100%のケース)、細菌性髄膜炎(85.8%のケース)及び腫瘍(55.6%のケース)の病歴に影響する。
混合型発作を伴う19人の小児における抗癲癇治療、発作頻度、EEG及びGluR1 aAbの変化の追跡調査(6ヶ月)は、検出されたパラメータにおいて良好な相関をもたらした。患者の状態の改善(発作の減退又は欠如)は、84%のケースにおいて、GluR1のコントロールレベルまでの下方制御を伴った。EEGデータとGluR1 aAb値の相関性は、当該実験において約95%だった。
実施例2−成人の癲癇の臨床的評価
二重盲検検査を、1994年2月から1997年12月までの間、V. M Bechterev's 研究所の精神科及び神経科における癲癇科、及びセント・ピーターズバーグ(ロシア)のRussian Military Medical Academy の神経科において行った。増加した発作頻度により上述の施設に入院した237人の18〜40歳の癲癇を伴う一連の患者(130人の女性、107人の男性)の参加を考慮した。癲癇はILAEガイドラインに従い分類し、そして当該プロトコルにおいて以下の考察基準を考慮した:1年〜20年の障害期間;1日あたり1回〜1年あたり1回の発作頻度;発作の種類:部分単純、部分複数、欠神を伴う全身性、異なる病因の全身性強直間代性(例えば、細菌性髄膜炎、脳卒中、脳性麻痺、出生前外傷等)。癲癇の明らかな診断は、発作の良く記載された病歴と局所関連癲癇と一致する局所的異常の証拠を伴うEEG又はMRI/CTスキャンのいずれかに基づいた。患者は、進行性又は変性障害;医薬を必要とする精神障害又は気分障害、自殺企図の検査から除外した。
非癲癇神経疾患(発作を伴わない脳外傷、腰痛、くも膜炎)、非癲癇発作(例えば、偽性発作)を伴う患者(n=193、79人の女性、114人の男性)、及び健康な個体(n=93)は、コントロールとして使用される場合、癲癇患者に対する年齢及び性別が同じグループで表した。
PA−ELISA試験の使用により測定した健康な患者におけるGluR1 aAbのレベルは1.5±0.3ng/mLであり、非癲癇神経疾患(NED)を伴う患者においては1.7±0.2ng/mLであった(図4)。GluR1 aAbの平均値の比較は、年齢及び性別が同じグループに関係なく、コントロールと非癲癇精神疾患を伴う患者のaAb値が同じ分布に属することを示した。癲癇を伴うGluR1 aAb陽性患者は、3.02±0.4ng/L(2.1〜4.1の範囲)の平均濃度を有した。GluR1 aAbの異なるコントロール値を、全コントロールグループ中の女性(1.8±0.1ng/mL)、及び男性(1.5±0.1ng/mL)で表した。癲癇を伴う患者も同様である。
我々の実験は、EEGにおいて不安定なスパイク活動を有する健康な志願者のグルタミン酸結合タンパク質に対する自己抗体の増加量を示した(検査したケースの25%)。これらの結果は、いずれかの神経学的な徴候を伴うことなく、EEGによって記録されたグルタミン酸レセプターの両フラグメントに対する自己抗体の上昇量が、脳血管異常の血液マーカーとなりうることを示した。更に、NMDA及びAMPAレセプターに対する両自己抗体の交差反応が、癲癇と脳卒中を伴う同じケースの患者(32%)において明らかとされた(Dambinova et al. J. Neurol. Sci. 1997, 152 : 93-7)。
疾患期間とGluR1 aAb値におけるネガティブな相関性が示された(Odinak et al., Zh Nevropatol Psikhiatr Im S S Korsakova. 1996,96 :45-48)。5年以下の癲癇期間を伴う患者は、より長い疾患の期間を伴うものよりも高レベルのGluR1 aAbを有した。
異なる発作種類及び頻度を伴う患者におけるGluR1 aAb値の調査を図6に示す。最も高いGluR1濃度は、86%以上のケースで、毎日の全身性の強直間代性と部分複雑性の発作を伴う患者において記録された。半年に1回以下の稀な発作を伴う患者においては、80%以上のケースにおいて、増大した上記カットオフaAb値(全ての成人において1.5±0.3ng/mL)が検出された(Odinak et al. Zh Nevropatol Psikhiatr Im S S Korsakova. 1996, 96:45-48; Gromov et al., Zh Nevropatol Psikhiatr Im S S Korsakova 1997, 97: 46-9)。発作頻度とGluR1 aAbの濃度だけの相関性は予想通り高くなかった:スペルマン係数0.34(p<0.01)。
EEGにおけるスパイク活動の出現を伴うGRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISA試験からの結果の比較は、84〜95%のケースにおいて、癲癇の診断、及びスパイク活性の癲癇的特長を補助することを許容した(Odinak et al., Zh Nevropatol Psikhiatr Im S S Korsakova. 1996, 96 :45-48)。
発作の発生前後の時間経過を、Dr. J. Majkowsky (Clinic of Epilepsy, Warsaw, Poland, 1994-1995) 及び Dr. P. Wolf (Epilepsy Center, Bielefield, Germany, 1995-1996)と共同で行った。発作の徴候前にGluR1 aAbの急増が示され、そしてaAb値は、翌日の間、高レベルを維持した。これらの結果は毎日のEEGにより規定された増大したスパイク活動により補助された。
実施例3−GRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISA試験の実行
GluR1抗体を検出するためのGRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISAキットは、(i)GluR1ペプチド又はGluR1に対する抗体のための免疫吸着剤;及び(ii)シグナル発生化合物に付着する二次抗体を含んで成る指示薬、を含んで成る。当該試験は、発作性脳発射及び癲癇を起こす人を評価するために使用することを意図した。
GluR1ペプチド又はGluR1に対する抗体で覆われたマイクロプレートの質は、標準物質と、標準物質の存在及び不存在下の健康な人由来の血清検体を使用して調整した(Gromova etal., Neirokhimiia. 1997,1 : 23-7)。抗体又はGluR1標準物質のアッセイ内の可変性、バッチ間の変化、及びELISA反応の安定性の評価は、多様な貯蔵条件において行った(温度、パッキングの種類、貯蔵期間)。可変性の最適な特性に達成するように反応速度を実験した。それから、GluR1ペプチド又はGluR1に対する抗体の濃度を、神経疾患(脳卒中、パーキンソン病、及びアルツハイマー病、麻痺、及び多発性硬化)、感染病(TB、脳炎、髄膜炎)、非感染障害(フェニルケトン尿症、エリテマトーデス、糖尿病、薬物乱用)を伴う患者、及び認可された調査プロトコルに従い集められた健康な志願者由来の血液血清又は血漿試料において評価した。
直線性
4人の明らかに健康な個体由来の血液検体を、GluR1抗体で200ng/mL(血清)の最終濃度に、又はGluRペプチドで2.0ng/mL(血漿)の最終濃度にスパイクした。GRACE-NeuroTest- Epilepsy アッセイの範囲におけるGluR1抗体又はGluR1ペプチド値を得るために、スパイクされた検体をスパイクしていないもので重量測定的に希釈した。スパイクされていない試料中の少量(<0.1ng/mLの抗体、及び<10pg/mLのペプチド)の内在性GluR1抗体、又はGluR1ペプチドのために補正を行った。当該データの直線回帰分析は、当該アッセイがGluR1抗体検査において0〜2.5ng/mL、及び0〜200pg/mLの範囲で直線性を有することを示す。
分析感度
GRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISAのために、ゼロと区別可能な当該分析感度又は検出可能な最低濃度は、5日目に4ロットの試薬を使用して、ゼロ標準物質を各20回試験することにより測定した。GluR1抗体試験の分析感度の平均95%信頼限界は、0.05ng/mL以下(95%信頼区間0.01〜0.06ng/mL)であり、そしてGluR1ペプチド試験は、5pg/mL以下(95%信頼区間0.2〜4.9pg/mL)であった。
干渉物質
ヘモグロビン(10,000mg/dL以下)及び脂質(1000mg/dL以下のコレステロール、及び1000mg/dL以下のトリグリセリド)、又はビリルビン(20mg/dL以下)を、GluR1抗体又はGluR1ペプチドの回収を干渉しない、GluR1抗体又はGluR1ペプチドを含む血清検体に添加した。しかしながら激しく溶血した検体は、できる限り避けるべきである。試料が激しく溶血しているように見える場合には、他の検体(血清又は血漿)を得て、検査すべきである。
分析的特異度
抗体
μ−(MOR)又はδ−オピオイドレセプター(DOR)のN末端フラグメント、グルタミン酸レセプター(NR1、GluR4)、及びドーパミンレセプター(D2、D3、D4)由来の免疫活性ペプチド又はこれらの特異的抗体(IgG)由来の免疫活性ペプチドを以下に示す濃度でGRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISAアッセイにおける交差反応性及び干渉の可能性を評価した。GluR1抗体の測定と有意な干渉は存在せず、またいかなる有意なアッセイ交差反応性も有さなかった。
Figure 0004838140
実施例4−GRACE-NeuroTest-Epilepsy 試験結果の偏差
コントロール、及びアッセイの決定点付近で、且つ標準曲線の範囲中の濃度において添加される代表的な分析物を有するヒト検体プールを試験することにより、ANOVAモデルを使用して、日数及び全体における不正確性を測定した。当該実験は20日間にわたり行い、各コントロールは1日あたり5回試験した。
Figure 0004838140
Figure 0004838140
実施例5.癲癇を伴わない個体におけるGRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISAの期待値
癲癇をともなわない214人の小児(4ヶ月〜14歳の年齢、111人の女児、及び103人の男児)、及び286人の患者(126人の女性、及び160人の男性)由来の血液検体中の循環GluR1ペプチド及びGluR1抗体の濃度を測定した。当該集団は、精神障害(発作を伴わない脳外傷、腰痛、くも膜炎、パーキンソン病、及びアルツハイマー病、偽性癲癇)、感染病(TB、脳炎、髄膜炎)、非感染障害(フェニルケトン尿症、エリテマトーデス、糖尿病、薬物乱用)を伴う患者、及び健康な志願者を含んだ。
発作を伴わない脳外傷、腰痛、くも膜炎、フェニルケトン尿症、エリテマトーデス、薬物乱用、TB、脳炎、及び髄膜炎に関するGluR抗体濃度において、統計的に有意な変化は存在しない。癲癇を伴わない患者におけるGluR1抗体濃度の記述的な統計値は、以下の表に示す。当該値は、臨床実験から得られた代表的な値である。識別閾値は、異なる年齢の非癲癇集団中のGluR1抗体濃度の95%信頼限界により測定された。これらの値は、癲癇を伴わない患者において、GluR1抗体で89%以上、及びGluR1で92%以上の試験の一般的特異度、即ち予測された偽陽性が10%以下であることが理解される。
Figure 0004838140
Figure 0004838140
慣習的なEEG及び臨床的評価に基づき、癲癇の診断及び進行は、一部のみ予測することができる。現在までに、血液試料での実験室的検査の未だ対処されていない診断の必要性が存在する。当該GRACE-NeuroTest-Epilepsyはこの必要性に対する回答を与える。癲癇の異なる診断に関して、全ての神経学的考察のために当該血液検査のサポートを使用することが推奨される。当該GRACE-NeuroTest-Epilepsyアッセイを評価し、そして小児における以下の臨床的指標に提案される:
・診断の確実性の程度を改善するための脳関連発作及び癲癇における規定。
・偽性癲癇及び癲癇様障害の除外。
Figure 0004838140
GRACE-NeuroTest-Epilepsyアッセイを評価し、そして成人における以下の臨床的指標が提案される:
・診断の確実性の程度を改善するための脳関連発作及び癲癇を規定。
・他の障害後の発作性脳発射及び癲癇のための危険因子。
・脳関連発作の予後。
・治療後、及び適切な治療及び用量の調整のためのフォローアップ。
Figure 0004838140
実施例6.癲癇を伴う患者におけるGRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISAの期待値
癲癇
血液試料は、癲癇及び癲癇性症候群を伴う391人の小児(4ヶ月〜14歳の年齢、191人の女児、及び200人の男児)、及び237人の患者(130人の女性、及び107人の男性)から得た。癲癇及び癲癇性症候群を伴う患者におけるGluR1 aAb濃度の当該記述的統計値を以下の表に示す。これらの値は臨床実験から得られた代表的な値である。
Figure 0004838140
Figure 0004838140
実施例7.GRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISAの感度及び特異度
GluR抗体を検出するGRACE-NeuroTest-Epilepsyアッセイにより評価された全小児グループの2×2表
Figure 0004838140
合計
感度:330/391=84%
特異度:204/214=94%
GluRペプチドを検出するGRACE-NeuroTest-Epilepsyアッセイにより評価された全小児グループの2×2表
Figure 0004838140
合計
感度:379/391=97%
特異度:203/214=95%
GluR抗体を検出するGRACE-NeuroTest-Epilepsyアッセイにより評価された全成人グループの2×2表
Figure 0004838140
合計
感度:204/237=86%
特異度:260/286=91%
GluRペプチドを検出するGRACE-NeuroTest-Epilepsyアッセイにより評価された全成人グループの2×2表
Figure 0004838140
合計
感度:221/237=93%
特異度:265/286=93%
実施例8.GRACE-NeuroTest-Epilepsy ELISAの結果の解説
CluR1抗体カットオフ対臨床的感度及び特異度の受信者動作特性曲線(ROC)は、曲線下に>0.95±0.01の面積、及び小児(年齢<14歳)で1ng/mLのカットオフ、男性で1.5ng/mL、女性で1.8ng/mLのカットオフを供した。GluR1ペプチドカットオフ対臨床感度及び特異度のROCは、曲線下に>0.97±0.01の面積、及び小児(年齢<3歳)で50pg/mL、及び青年期と成人で100pg/mLのカットオフを供した。多様な年齢及び性別グループで設定したカットオフを使用するGRACE-NeuroTest-Epilepsy検査の臨床的感度及び特異度は、以下の表に記載する。
Figure 0004838140
臨床的特異度
GluR1抗体の存在のために、発作性脳発射及び癲癇を伴わない患者由来の血清試料をアッセイした。全特異度は、成人で91%、小児で95%であることを示した。
臨床的感度
ランダムな集団中の癲癇を伴う患者を評価するためのGluR1抗体アッセイの臨床的感度は、84〜85%であることを示した。
癲癇のためのアッセイの臨床的感度は、明確な及び不明な両癲癇;意識の喪失;失神/気絶;偏頭痛;脳外傷;及び脳血管疾患:を伴う7組の選択された患者グループからのGluR1検査の結果を比較することにより測定した。
Figure 0004838140
実施例9.GRACE-NeuroTest-Epilepsy LA
ラテックス凝集技術に基づく癲癇評価のためのGluR1ペプチドの迅速なアッセイは、診断の確実性の能力の改善につながった。
GRACE-NeuroTest-Epilepsy LAアッセイは、反応を視覚的に検出するために、一体型拡大デバイスを伴う3重の凹面スライドを利用し、即時に応答が「在る」か「無い」かを供する。当該アッセイにおいて血漿試料は、有色のラテックス粒子と一緒に抗体と混合され、そして凝集は2〜5分間で現れる。当該反応は、均一相で生じ、そして視覚的に検出することができる:
抗原+ラテックス-抗体→→→{ラテックス-抗体←抗原}
我々は、GluR1に対する抗体を含む有色ラテックス粒子を使用するラテラルフロー技術に基づくGRACE-NeuroTest-Epilepsy Flow マイクロアッセイを開発している。血液又は血漿は、ラテックス試薬を「再構成」し、そしてそれを検出ラインに輸送する。ほとんどの場合、サンドイッチアッセイが行われる。当該検査は、不均一なアッセイである;即ち液相と固相の両方において反応が起こる。当該試験手順は以下のとおりである:
工程1.ラテラルフローデバイスにおける特異部位に血液を滴下する。
工程2.血液が有色のラテックス試薬を再構成する。
工程3.問題の分析物が血液中に存在する場合、最初の反応が起こる:
抗原はラテックス粒子上の抗体と結合する→→{抗原→抗体-ラテックス}-複合体。
工程4.工程3における反応と並行して、複合体の検出ラインに輸送する:他の抗体を伴う{抗原→抗体-ラテックス}が生じる。それから以下の反応が起こる:
{抗原→抗体-ラテックス}→→二次抗体でアライメント
当該複合体の濃度は検出ラインにおいて極めて高くてよく、そして視覚的に検出すること(即ち色により)、あるいはデバイス(蛍光定量的方法)により測定することができる。有色粒子の濃度−プロセス(「捕捉原理」)のために、当該分析感度は高い。健康な人は、一般的に50pg/mLの濃度のGluR1ペプチド濃度を有する。
臨床的な知見及びEEGデータと組み合わせたELISA法及びLAフォーマットにおけるGRACE-NeuroTest-Epilepsyの臨床試験は、その価値を示した。観察された患者グループにおける癲癇の事前及び事後確率の比較により、これは極めて見事に示される:
Figure 0004838140
正の尤度比、*LR=感度/1−特異度、**事後確率は、EEGデータ、及びhttp://www. med. nagoya- cu.ac. jp/psych. dir/graphical. htm;CI−信頼区間に従う、GluR1自己抗体陽性試験の尤度比(LR)と組み合わせた発作の徴候の臨床的観察から規定された事前確率から達した。
ラテックス凝集法は、発作性脳発射の極めて早い段階においてGluR1ペプチドレベルが上昇されるために、POCの使用に特に優れており、従って神経毒性事象の実時間の指標を与える。更に、結果は10分以内に得ることができ、時間的に許容され、診断に適当である。
当該方法は、理解が簡単なフォーマットにおける信頼できるデータを供する。癲癇の脳生物マーカーを分析するためのラテックス凝集技術の適用は、分析のコストを減少し、処理手順の実時間の進行をモニターする機会を供し、そして癲癇の治療において、投与される医薬の有効性を測定することを医師に許容するであろう。
(原文記載なし)

Claims (5)

  1. 発作発射を有すると診断された患者における発作の原因を決定するための方法であって、GluR1ペプチドの存在及び含量について、前記患者における生体液を直接的にアッセイすること、そして集団標準から選択されるベースライン値に対するGluR1の量と前記患者において測定された事前レベルを比較すること、を含んで成る方法。
  2. 50pg/ml以上の血液中の遊離GluR1又はそのフラグメントの濃度が、前記発作の癲癇原因を示し、そして50pg/ml未満の血液中のGluR1濃度が前記発作の非癲癇原因を示す、請求項1に記載の方法。
  3. GluR1における変化と、EEGにより測定される発作性スパイク活動における変化を関連付けることを更に含んで成る、請求項1に記載の方法。
  4. a)GluR1又はそのフラグメントとGluR1抗体間に複合体を形成するために十分な時間、前記生体試料をGluR1に対する抗体を含んで成る固相と接触させる工程;
    b)前記複合体と、シグナル発生化合物に付着した指示薬を接触させる工程;及び、
    c)発生したシグナルを測定する工程;ここで、検出されるシグナルの量は、前記試料中に存在する前記GluR1の量と相関する、
    を含んで成る、請求項1に記載の方法。
  5. a)GluR1又はそのフラグメントとGluR1抗体間に複合体を形成するために十分な時間、前記生体試料を、GluR1に対する抗体を含んで成る凝集担体と接触させる工程;及び、
    b)凝集から発生したシグナルを読み取る工程;ここで該シグナルは、異常に多量のGluR1と相関する、
    を含んで成る、請求項1に記載の方法。
JP2006539691A 2003-11-06 2004-11-08 発作性脳発射を評価するための免疫吸着血液検査 Expired - Fee Related JP4838140B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US51767103P 2003-11-06 2003-11-06
US60/517,671 2003-11-06
PCT/US2004/037088 WO2005046442A2 (en) 2003-11-06 2004-11-08 Immunosorbent tests for assessing paroxysmal cerebral discharges

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007517188A JP2007517188A (ja) 2007-06-28
JP2007517188A5 JP2007517188A5 (ja) 2007-12-27
JP4838140B2 true JP4838140B2 (ja) 2011-12-14

Family

ID=34590180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006539691A Expired - Fee Related JP4838140B2 (ja) 2003-11-06 2004-11-08 発作性脳発射を評価するための免疫吸着血液検査

Country Status (10)

Country Link
US (1) US7820398B2 (ja)
EP (1) EP1689288B1 (ja)
JP (1) JP4838140B2 (ja)
CN (1) CN1954211A (ja)
AT (1) ATE465412T1 (ja)
AU (1) AU2004288717A1 (ja)
CA (1) CA2585876A1 (ja)
DE (1) DE602004026767D1 (ja)
EA (1) EA200600920A1 (ja)
WO (1) WO2005046442A2 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6896872B2 (en) * 2001-06-27 2005-05-24 Svetlana A. Dambinova Rapid multiple panel of biomarkers in laboratory blood tests for TIA/stroke
US20060257943A1 (en) * 2005-01-25 2006-11-16 Cis Biotech, Inc. Ischemic biomarkers and their use to predict adverse neurological events from surgery
EP1899726B1 (en) * 2005-06-13 2010-11-10 Cis Biotech, Inc. Methods for diagnosing and treating cerebrovascular events based on nr2 peptides
US8536115B2 (en) 2006-08-31 2013-09-17 Centre For Addiction And Mental Health Compositions and methods for modulating AMPA receptor-mediated excitotoxicity
WO2013102264A1 (en) * 2012-01-04 2013-07-11 Centre For Addiction And Mental Health Compositions and methods for modulating ampa receptor-mediated excitotoxicity
US10610861B2 (en) 2012-12-17 2020-04-07 Accellix Ltd. Systems, compositions and methods for detecting a biological condition
EP2932266A4 (en) 2012-12-17 2016-11-30 Leukodx Ltd SYSTEMS AND METHODS FOR DETERMINING A CHEMICAL STATE
US9759722B2 (en) * 2012-12-17 2017-09-12 Leukodx Ltd. Systems and methods for determining a chemical state
EP2863231A1 (en) * 2013-10-17 2015-04-22 Institut D'Investigaciones Biomédiques August Pi i Sunyer Diagnostic method for detecting a GABA(A) related autoimmune disease and related subject-matter
US9958521B2 (en) 2015-07-07 2018-05-01 Q Bio, Inc. Field-invariant quantitative magnetic-resonance signatures
US10194829B2 (en) 2015-07-07 2019-02-05 Q Bio, Inc. Fast scanning based on magnetic resonance history
WO2017044919A1 (en) 2015-09-12 2017-03-16 Q Bio, Inc Uniform-frequency records with obscured context
US10964412B2 (en) 2015-10-20 2021-03-30 Q Bio, Inc. Population-based medical rules via anonymous sharing
US10222441B2 (en) 2016-04-03 2019-03-05 Q Bio, Inc. Tensor field mapping
US10359486B2 (en) 2016-04-03 2019-07-23 Q Bio, Inc. Rapid determination of a relaxation time
US20180225424A1 (en) * 2017-02-03 2018-08-09 Q Bio, Inc Iterative medical testing of biological samples
US11650195B2 (en) 2017-02-03 2023-05-16 Q Bio, Inc. Iterative medical testing of biological samples
US10936180B2 (en) 2017-03-16 2021-03-02 Q Bio, Inc. User interface for medical information
US11360166B2 (en) 2019-02-15 2022-06-14 Q Bio, Inc Tensor field mapping with magnetostatic constraint
US11354586B2 (en) 2019-02-15 2022-06-07 Q Bio, Inc. Model parameter determination using a predictive model
US20220196637A1 (en) 2019-05-24 2022-06-23 Fujirebio Inc. Method and reagent for measuring thyroglobulin
CN114514427A (zh) 2019-09-27 2022-05-17 富士瑞必欧株式会社 乙型肝炎病毒核心相关抗原的免疫测定和用于其的试剂盒
CN114450599B (zh) 2019-09-27 2023-07-07 Q生物公司 麦克斯韦并行成像
US11614509B2 (en) 2019-09-27 2023-03-28 Q Bio, Inc. Maxwell parallel imaging
US20230160912A1 (en) 2020-03-31 2023-05-25 Fujirebio Inc. Method for immunoassay of amyloid beta in blood, and kit for same
WO2023013725A1 (ja) 2021-08-06 2023-02-09 株式会社先端生命科学研究所 サイログロブリンのイムノアッセイ及びそのためのキット
US11614508B1 (en) 2021-10-25 2023-03-28 Q Bio, Inc. Sparse representation of measurements

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4879289A (en) * 1988-05-24 1989-11-07 Marion Laboratories, Inc. Method of ameliorating epileptic seizures
DE69034138T2 (de) * 1989-10-27 2005-05-12 The Salk Institute For Biological Studies, La Jolla Rezeptorverbindungen von glutamin und herstellung
WO1993000586A1 (en) 1991-06-26 1993-01-07 Obschestvo S Ogranichennoi Otvetstvennostju 'dies' Immunosorbent for diagnosis of epilepsy and group of risk
WO1994006345A2 (en) 1992-09-11 1994-03-31 Dambinova Svetlana Alexandrovn Immunosorbent for use in the diagnosis of neuro-psychological disorders, and use thereof
RU2112243C1 (ru) 1995-11-29 1998-05-27 Светлана Александровна Дамбинова Набор "па-тест" для диагностики неврологических заболеваний
US6896872B2 (en) 2001-06-27 2005-05-24 Svetlana A. Dambinova Rapid multiple panel of biomarkers in laboratory blood tests for TIA/stroke
US20050233390A1 (en) * 2003-04-09 2005-10-20 Allen John W Device including a proteinaceous factor, a recombinant proteinaceous factor, and a nucleotide sequence encoding the proteinaceous factor
US20060257943A1 (en) 2005-01-25 2006-11-16 Cis Biotech, Inc. Ischemic biomarkers and their use to predict adverse neurological events from surgery

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007517188A (ja) 2007-06-28
CN1954211A (zh) 2007-04-25
WO2005046442A2 (en) 2005-05-26
DE602004026767D1 (de) 2010-06-02
US20050181466A1 (en) 2005-08-18
EA200600920A1 (ru) 2007-04-27
CA2585876A1 (en) 2005-05-26
WO2005046442A3 (en) 2006-12-07
EP1689288A2 (en) 2006-08-16
AU2004288717A2 (en) 2005-05-26
ATE465412T1 (de) 2010-05-15
EP1689288A4 (en) 2007-09-26
EP1689288B1 (en) 2010-04-21
AU2004288717A1 (en) 2005-05-26
US7820398B2 (en) 2010-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4838140B2 (ja) 発作性脳発射を評価するための免疫吸着血液検査
AU717198B2 (en) Quantitation of p97 to diagnose and monitor Alzheimer's disease
RU2435165C2 (ru) Биомаркеры ишемии и их применение для прогнозирования неблагоприятных неврологических последствий хирургической операции
KR20040015168A (ko) 알츠하이머 치매의 차별적 진단 방법과 진단 장치
US20070134738A1 (en) Methods for detecting deficient cellular membrane tightly bound magnesium for disease diagnoses
US20160116489A1 (en) Lateral flow immunoassay method of simultaneously detecting hemoglobin s, hemoglobin c, and hemoglobin a in newborns, infants, children, and adults
US8084225B2 (en) Methods for diagnosing cerebrovascular events based on NR2 peptides
WO2021157634A1 (ja) タウオパチーおよび認知症関連疾患の判定薬および判定方法
WO2016136991A1 (ja) 唾液中マーカータンパク質を用いた低栄養状態の判定方法、及びそれに使用する診断薬
JP7106810B2 (ja) 新規肺がんマーカー
US20200408780A1 (en) Diagnostic for sjorgren's syndrome based on a biomarker
JPWO2002037105A1 (ja) 精神分裂病の診断薬キット
WO2019111797A1 (ja) 筋疾患の診断のためのバイオマーカー
EP2924437B1 (en) Method for detecting neurological disease accompanied by inflammation and/or demyelination
WO2023150145A1 (en) Breast implant-associated anaplastic large cell lymphoma diagnostic test
EP3850371A1 (en) Method for diagnosing a liver disease

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071108

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100304

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100601

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101130

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110225

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110929

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4838140

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees