JP4838123B2 - 衝撃装置および該装置における応力パルス発生方法 - Google Patents

衝撃装置および該装置における応力パルス発生方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、作動流体作動式衝撃装置に関するものであり、装置は、工具をその長手方向に可動に取り付け可能なフレームと、衝撃装置によって作動流体送りを制御する制御手段と、作動流体の圧力によって工具に応力パルスを発生する手段とを含む。本発明はさらに、作動流体作動式衝撃装置において応力パルスを発生する方法に関するものである。
発明の背景
従来技術の衝撃装置においては、往復衝撃ピストンによってストロークを発生しており、ピストンは、代表的には液圧によりもしくは空気により、場合によっては電気により、もしくは燃焼式エンジンにより駆動される。このような衝撃ピストンがシャンクもしくは工具のいずれかの衝撃面を打撃した場合、ドリルビットなどの工具に応力パルスが発生する。
従来技術の衝撃装置に関する問題は、衝撃ピストンの往復運動が動加速力を生じ、これが機械の制御を複雑にしていることである。衝撃ピストンが衝撃の方向に加速するので、衝撃装置のフレームが同時に反対方向へ動き易くなり、これによって被処理材料に対するドリルビットもしくは工具の端部の圧縮力を減少させる。被処理材料に対するドリルビットもしくは工具の十分に大きな圧縮力を維持するために、衝撃装置を材料の方へ十分に強力に押す必要がある。このため、今度は追加的力を、衝撃装置の支持構造物および他の構造物において考慮する必要があり、したがって、機械は、より大きく、より重くなり、製造するために、より多くの費用が掛かる。その質量のため、衝撃ピストンが緩慢になり、これが衝撃ピストンの往復回数を制限し、したがって、打撃回数も制限するが、衝撃装置の効率を改善するためには、打撃回数を著しく増加する必要がある。しかし、現行の方式においては、これがさらに低効率にするので、実際においては衝撃装置の回数を増大することは不可能である。
発明の簡単な説明
本発明は、そのような衝撃装置を作動することよって生じる動的力の欠点を、従来の方式のものよりも小さくすることができるような衝撃装置と、応力パルスを発生する方法とを提供することを目的とする。本発明による衝撃装置は、
衝撃装置が、作動流体で完全に満たされた作動室と、作動室にフレームに対して工具の長手方向に移動可能に取り付けた伝動ピストンとを含み、工具と対面している伝動ピストンの端部は、少なくとも応力パルス発生中に直接もしくは間接のいずれかで工具と接触し、伝動ピストンは、工具に関してその軸方向の反対側に、作動室へ向けて配置した正圧面を含み、
衝撃装置は、衝撃装置へ供給され応力パルスを発生するのに必要な作動流体のエネルギーを充填するエネルギー充填手段を含み、
制御手段を連結して、作動室にある作動流体の圧力よりも高い圧力を有する作動流体が周期的かつ交互に作動室へ流れることを可能にして、作動室の圧力を急激に増大させ、その結果、力が伝動ピストンを工具の方向に押して、工具を長手方向に押し付けて工具に応力パルスを発生させ、応力パルスの発生が、工具に対する力の作用が終了するのときと実質的に同時に終了し、これに対応して作動流体を作動室から排出することを特徴とする。
本発明による方法は、作動室にある作動流体の圧力よりも高い圧力を有する作動流体を衝撃装置の作動室へ供給し、作動室を完全に作動流体で満たし、作動室の圧力が急激に増大する結果、伝動ピストンを工具の方向へ押す力を生じて、工具を長手方向に押し付けることによって、工具に応力パルスを発生し、工具に対する力の作用が終了するときと実質的に同時に応力パルスの発生が終了し、これに対応して、作動室から作動流体を排出することを特徴とする。
本発明の基礎となる概念は、流体を押し付けて流体に注入されたエネルギーを利用して衝撃を発生させ、加圧された流体が、作動室に設けた伝動ピストンに対して急激に作用を及ぼすことを可能にさせて、これによってエネルギーを工具へ伝達して、伝動ピストンが応力パルスの作用によって工具をその軸方向に押し付けて、それによって工具へ衝撃、すなわち応力パルスを生じることである。さらに、本発明の他の実施例の基礎をなす概念は、エネルギーの充填のために、エネルギー充填空間を衝撃装置に設け、空間に対して作動流体を作動流体ポンプから供給し、応力パルスを発生させるために、エネルギー充填空間から作動流体を周期的に排出して伝動ピストンに対して作用を及ぼして、応力パルスを発生させることである。さらに、第2の好ましい実施例の基礎をなす概念は、エネルギー充填空間の容積が、1つの応力パルス発生中に作動室へ供給される作動流体量の容積に比べて大きい、好ましくは少なくとも約5〜10倍であることである。さらに、本発明の第3の好ましい実施例の基礎をなす概念は、衝撃装置が稼働中の場合、作動流体をエネルギー充填空間へ連続供給することである。
本発明の利点は、このようにして発生させたインパルス状の衝撃運動は、往復衝撃ピストンを必要としないので、衝撃の方向に大きな質量が前後運動することがなく、動的力が、公知の方式の重い往復衝撃ピストンの動的力に比べて小さくなる。この構造の更なる利点は、構造が非常に単純であり、したがって、実行するのが容易であることである。
本発明は、添付の図面にさらに詳細に記載されている。
発明の詳細な説明
図1は、本発明による衝撃装置の動作原理を概略的に示す。これは衝撃装置1と、そのフレーム2と、工具3とを示し、工具は、フレームの一方の端部に衝撃装置1に対してその長手方向に移動可能に取り付けられる。衝撃装置はさらに、エネルギー充填空間4を含み、これをフレーム2の内側に配置することができ、またはこれを、それに取り付けた別個の作動流体タンクとすることができる。この選択肢を破線2aで示し、これは、別個のフレームと作動流体タンクとの間に可能な継ぎ手を示す。エネルギー充填空間4がさらに1つ以上の液圧式蓄圧室を含むこともできる。エネルギー充填空間4は作動流体で完全に満たされる。衝撃装置が作動中の場合、作動流体がエネルギー充填空間4へたとえば、連続的に作動流体ポンプ5によって作動流体流入路6を介して供給される。送り流路4aによって、エネルギー充填空間4はさらに制御弁7へ連結しており、制御弁7は作動室8への作動流体の供給を制御する。作動室8において、伝動ピストン9が作動室と工具3との間にあり、伝動ピストンがフレーム2に対して工具3の軸方向に移動することができる。作動室8も作動流体で完全に満たされる。エネルギー充填空間4の作動流体に対して作用を及ぼす圧力が、作動流体を、これに対して作用する圧力に関連して押し付ける。
使用中、衝撃装置は前方へ押されて、工具3の端部が直接、または、シャンクもしくは同様なものなどの別個の連結部品を介して、少なくとも応力パルスの発生中は伝動ピストン9に対してしっかりと押しつけられる。したがって、伝動ピストンは、これが実質的にただちに応力パルスの発生の最初に工具に対して作用を開始する限りは、最初は工具にほとんど接触しない。制御弁7によって作動流体が急激にエネルギー充填空間4から作動室8へ流れることを可能にした場合、これが、工具からその軸方向に離れて面している伝動ピストンの正圧面9aに対して作用する。作動室8への加圧作動流体の急激な流れが圧力パルスを生じ、その結果、力が発生し、力は、伝動ピストン9に対して作用し、伝動ピストン9を工具3の方へ押し、それによって工具をその長手方向に押し付ける。その結果、ドリルロッドもしくは他の工具において応力パルスが発生し、波として工具端部へ伝播して、応力パルスが、従来技術の衝撃装置におけると同様に、被処理材料に衝撃を生じる。衝撃パルスが生成された後、エネルギー充填空間4から作動室8への連結部が制御弁7によって遮断されて、応力パルスの発生が終了し、作動室8からの圧力が、作動室8を作動流体タンク11へ戻り流路10を介して連結することによって放出される。
伝動ピストン9により工具3に発生する力の作用を、作動室8への作動流体の供給を停止することによる以外の方法で終了させることもできる。これは、たとえば、伝動ピストン9の運動を、ショルダ2’に当てて停止させるように行うことができ、この場合、伝動ピストン9の背後に作用する圧力は、もはやフレーム2に対して工具3の方へ伝動ピストン9を押すことができない。さらに、本実施例において、作動流体が、作動室8から戻り流路10を介して作動流体タンク11へ流れることを可能にして、伝動ピストン9は、その元の位置へ戻ることができる。
作動室8において作用する圧力パルスによって力が生成される結果として生じる工具3における応力パルスの発生は、実質的に工具に対する力の作用が終了すると同時に終了するが、しかし、その間には微々たる遅れが生じる。
十分な量のエネルギーを作動室8へ、さらにここから伝動ピストン9へ送るために、エネルギー充填空間4の容積を、1つの応力パルスの発生中に作動室8へ送られる作動流体の容積よりも実質的に大きくする必要がある。さらに、エネルギー充填空間4と作動室8との間の距離を比較的短くする必要があり、同様に、送り流路4aの断面積を比較的大きくして、流量損失をできる限り小さくする必要がある。
図2は、本発明による衝撃装置の一実施例を概略的に示す。本実施例において、作動流体は流入路6を介してエネルギー充填空間4へ供給される。本実施例において、制御弁7は回転弁であり、これが作動室8と伝動ピストン9の周囲にスリーブ状の制御要素7aを含む。制御要素7aには1つ以上の開口部を設けて、作動流体が、周期的にかつ交互にエネルギー充填空間4から送り流路4aを介して作動室へ、さらに、同様にそこから流れることを可能にする。
エネルギー充填空間4と制御弁7との間の送り流路4aの距離はLkである。制御要素7aの開口部が送り流路4aから作動室8への連結部を開く前の圧力は、エネルギー充填空間4および送り流路4aにおいては同じ、すなわち、piである。同様に、作動室における圧力は「タンク圧」、すなわち、作動室の圧力はほぼゼロである。回転しながら制御弁7が、制御要素7aの開口部が送り流路4aから作動室8への連結部を開く状態に到達したとき、作動流体が作動室へ流れることが可能になる。制御弁の外側の送り流路4aの圧力が増大し、同様に作動室の圧力が増大して、これらの圧力は等しい大きさになる。同時に、負圧波が発生し、これが送り流路4aにおいてエネルギー充填空間4の方へ伝播する。エネルギー充填空間4へ到達するには負圧波時間tkを要する。経過時間は次の式、

Tk = Lk / Coil

によって決めることができる。ここで、Coilは用いられている作動流体における音速である。圧力波がエネルギー充填空間4へ到達した場合、送り流路4aの圧力が低下し、これと同時に、作動流体が、実質的に一定圧のエネルギー充填空間から送り流路4aへ流れる。これによって、次に、正圧波が生じ、これが今度は、送り流路4aを介して作動室8の方へ伝播する。送り流路4aから制御弁の制御要素7aの開口部を介して作動室への連結部がまだ開いている場合、正圧波は作動室へ放出される。さらに、作動室8の圧力がまだエネルギー充填空間4における圧力よりも低い場合、新規の負圧波が生じ、これがまたエネルギー充填空間4へ向かって伝播し、さらにまた正圧波として反射して戻る。この現象は、作動室8とエネルギー充填空間4との間の圧力が等しくなるまで、または制御弁7が、これらの間の連結部を閉じるまで、繰り返される。送り流路の長さLkを選択して、送り流路4aと作動室8との間の連結部が開いている場合に圧力波が、距離Lkを少なくとも1回、前後に走行するのに十分な時間がある場合、これにより、作動室8の圧力が漸増する。これが、さらに、工具3において生じる応力パルスの形を漸進形状にする。
図3は、本発明による衝撃装置の第2の実施例を概略的に示す。これは、作動流体をエネルギー充填空間4から2つの別個の送り流路4a1および4a2を介して作動室8へ送る実施例を示す。簡略化するため、エネルギー充填空間を2つの別個のユニットとして示す。
本実施例において、長さがLk1で、断面積がAk1の送り流路4a1が、エネルギー充填空間から制御弁7へ通っている。上述の長さおよび断面積の寸法は、第2の送り流路4a2の長さLk2および断面積Ak2よりも大きい。本実施例において、応力パルスは、主として図2に関連して説明したのと同じ方法で発生させる。しかし、この場合においては、送り流路4a1および4a2における圧力波の走行時間は、これらの流路が異なる寸法であるため、異なる。同様に、作動室8の圧力の増大に対する送り流路4a1および4a2を走行する圧力の作用が、送り流路4a1および4a2の断面積の大きさがやはり異なっているので、異なる。したがって、圧力波に関する容積の変化も、より小さいので、より小さい送り流路4a2を走行する圧力波の作動室8への排出によって、圧力は、より少く増える。送り流路4ai(i=1-n)の長さおよび断面積を適切に選択することにより、作動室8の圧力増加を、1つの送り流路だけを使用することによって可能になる場合よりも、効果的に調節できる。送り流路の数を必要に応じて1つ、2つもしくはそれ以上にすることができるが、適切な長さの3つ程度の少数の送り流路で、十分に応力パルスの形および強さを所望のようにかなり効率的に調節できる。
図4aおよび図4bは、図2および図3に示す実施例によって発生される応力パルスの形および強さを概略的に示す。図4aは、図2に示す方式による応力パルスを示し、これは、制御弁を開くことが先ずどのようにして応力をゼロから約40 Mpaまで増加させ、次いで、応力パルスの反射作用が第2の増加を生じ、その結果としての応力のピーク値がそのときに90 Mpaになるかを示す。図4bの方式は、寸法が異なる3つの送り流路を採用している。図4bは、次に、図3による実施例によって生成される応力パルスを示す。最初に、応力の増大がそこで起こり、これが、送り流路4a1および4a2の両方の圧力パルスによる作用のため、全体として約120 Mpaまで増加する。したがって、エネルギー充填空間の同じ圧力が、より望ましい形状の応力パルスを発生可能にし、それと同時に応力パルスの最大値が、図2に示す方式に比べて、約30%増加する。同様に、これは複数の場合に当てはまる。複数のさまざまな送り流路を用いることも衝撃装置の効率を改善する。弁はある程度まで通常、チョークとして作動するので、エネルギーが常時失われ、これを次の式、

Eh = ∫q△pdt

から算出することができる。ここで、qは、チョークに沿った流れであり、△pは、チョークに沿った圧力差である。適切に長い作動流体送り流路を用いることによって、制御弁に沿った圧力差が、エネルギー充填空間4および作動室8の圧力を同一にする必要なしに非常に迅速に安定する。その結果、制御弁により生じる圧力損失がより小さくなる。
図5aおよび図5bは、図4aおよび図4bのそれぞれの実施例から生成されるパルスエネルギーと、制御弁に沿ったチョークにおけるエネルギー損失とを示す。同図からわかるように、1つの送り流路を装備した実施例において、パルスエネルギーは最大で約35Jであり、エネルギー損失は約10Jである。3つの送り流路を用いて実行している方式において、パルスエネルギーは約55Jであり、エネルギー損失は約13Jであり、この場合、図5aによる場合の正味利得は約25Jであり、図5bによる場合では約42Jである。
図6aおよび図6bは、応力パルスの形および特性を調節する必要がある場合に送り流路の長さの調節を行う方法を示す。本実施例は、送り流路4aの連結部の長さLkiが、エネルギー充填空間4の内部にある調節スリーブ4bによって調整可能である方式を採用している。調節スリーブ4bの位置を動かすことによって、送り流路4aの作動室8への連結部を、エネルギー充填空間4の、より近くへ、またはそれから離して遠くへ移動させることができ、これに応じて、作動流体の流れおよびこれの応力パルに対する作用を変える。図6bは、図6aによる方式を、線A−Aに沿って切断したものを示す。
図7は、本発明による衝撃装置の送り流路の長さを調節する他の実施例を概略的に示す。本実施例は、1つ以上の送り流路に、図7に示す場合は2つの送り流路4a1および4a2にある調節スリーブ4b1および4b2を採用しており、これらは対応する送り流路の長手方向に作動室8に向かって移動し、同様に、それから離れることができる。これによっても、エネルギー充填空間4から作動室8まで通る送り流路の長さ、したがって、応力パルスの形および他の特性を調節することができる。
以上の説明および図面において、本発明を一例としてのみ開示し、本発明は、決してこれに限定されるものではない。開示した実施例は、本発明を概略的に示すのみであり、同様に、作動流体の供給に関連する弁および連結部も概略的にしか示していない。本発明は、どのような適切な弁方式を利用しても実施可能である。要点は、工具において応力パルスを発生させ、さらに所望の衝撃回数を生み出すために、作動流体を用いて、これが所望の間隔で圧力パルスとして運ばれて、伝動ピストンの正圧面に作用を及ぼして、工具に応力パルスを発生させ、応力パルスが工具を介して被処理材料へ伝播することである。伝動ピストンを工具から独立したユニットにすることができるが、場合によってはこれは、工具の一体的な部品であることも可能である。
図1は、本発明による衝撃装置の動作原理を概略的に示す。 図2は、本発明による衝撃装置の一実施例を概略的に示す。 図3は、本発明による衝撃装置の第2の実施例を概略的に示す。 および 図4aおよび図4bは、本発明による衝撃装置の複数の実施例によって得られる衝撃パルスを概略的に示す。 および 図5aおよび図5bは、図4aおよび図4bに示す衝撃装置の実施例のパルスのエネルギーおよびエネルギー損失を概略的に示す。 および 図6aおよび図6bは、本発明による衝撃装置の第3の実施例を概略的に示す。 図7は、本発明による衝撃装置の第4の実施例を概略的に示す。

Claims (32)

  1. 工具をその長手方向に移動可能に取り付け可能なフレームと、作動流体の送りを衝撃装置により制御する制御手段と、前記工具において応力パルスを作動流体の圧力により発生させる手段とを含む作動流体作動式衝撃装置において、
    該衝撃装置は、作動流体で完全に満たされた作動室と、該作動室に前記フレームに対して前記工具の長手方向に数ミリメートル移動可能に取り付けた伝動ピストンとを含み、該工具に対面する該伝動ピストンの端部は、該工具に直接もしくは間接のいずれかで接触し、前記伝動ピストンには、その軸方向に該工具に対してその反対側に、前記作動室へ向けて配置した正圧面を設けており、
    該衝撃装置は、前記応力パルスを発生させるために必要な該衝撃装置へ送られる作動流体のエネルギーを充填するエネルギー充填手段を含み、
    前記制御手段を連結して、前記作動室にある作動流体の圧力よりも高い圧力を有する作動流体が該作動室へ周期的に交互に流れることを可能にし、これによって該作動室の圧力を急激に増大させ、その結果、力が前記伝動ピストンを前記工具の方向に押して、該工具を長手方向に押し付け、それによって該工具に応力パルスを発生し、該応力パルスの発生は、該工具に対する前記力の作用が終わるときと実質的に同時に終了し、これに対応して前記作動室から作動流体を排出して、前記伝動ピストンが実質的にその元の位置へ戻ることを可能にすることを特徴とする作動流体作動式衝撃装置。
  2. 請求項1に記載の衝撃装置において、前記力の作用を停止するために、前記制御手段を連結して、作動流体が前記作動室へ入ることを妨げることを特徴とする衝撃装置。
  3. 請求項1に記載の衝撃装置において、前記制御手段を連結して、作動流体を前記作動室から排出することによって前記力の作用を停止することを特徴とする衝撃装置。
  4. 請求項1に記載の衝撃装置において、該装置は、前記工具に対する前記力の作用が終了するように、前記伝動ピストンの該工具の方向の移動を停止させる停止要素を含むことを特徴とする衝撃装置。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の衝撃装置において、該衝撃装置がエネルギー充填手段としてエネルギー充填空間を含み、該空間は、完全に加圧作動流体で満たされ、該空間の体積は、1つの応力パルス発生中に前記作動室へ送られる作動流体量の体積と比較して実質的に大きいことを特徴とする衝撃装置。
  6. 請求項5に記載の衝撃装置において、該衝撃装置が動作しているとき、前記エネルギー充填空間に所定の圧力水準が維持されるように、作動流体が該エネルギー充填空間へ送られ、前記制御手段が連結されて、作動流体が該エネルギー充填空間から前記作動室へ周期的にかつ交互に流れることを可能にするとともに、それに応じて、該エネルギー充填空間と該作動室との間の連結部を閉じることを特徴とする衝撃装置。
  7. 請求項1または2に記載の衝撃装置において、前記制御手段は回転制御弁を含み、該弁は、その回転方向に複数の連続する開口部を含み、作動流体を前記エネルギー充填空間から複数の送り流路を介して前記作動室へ同時に送ることを特徴とする衝撃装置。
  8. 請求項7に記載の衝撃装置において、各送り流路の長さおよび断面は、相互に同一であることを特徴とする衝撃装置。
  9. 請求項1から7までのいずれかに記載の衝撃装置において、該装置は、少なくとも2つの送り流路を含み、該流路は、長さおよび/または断面積が異なり、前記エネルギー充填空間から前記作動室へ通じていることを特徴とする衝撃装置。
  10. 請求項9に記載の衝撃装置において、該装置は、少なくとも1つの弁を含み、長さおよび/または断面積の異なる前記送り流路を作動および不作動にすることを特徴とする衝撃装置。
  11. 請求項1から10までのいずれかに記載の衝撃装置において、少なくとも1つの送り流路の前記エネルギー充填空間から前記作動室までの長さが調節可能であることを特徴とする衝撃装置。
  12. 請求項5から11までのいずれかに記載の衝撃装置において、前記エネルギー充填空間はタンクであり、圧力が増大するにつれて該エネルギー充填空間の容積が大きくなるように、該タンクの壁は圧力の作用により動くことを特徴とする衝撃装置。
  13. 請求項5から12までのいずれかに記載の衝撃装置において、前記エネルギー充填空間は、前記フレームから独立したタンクであることを特徴とする衝撃装置。
  14. 請求項5から13までのいずれかに記載の衝撃装置において、少なくとも1つのエネルギー充填空間は液圧式蓄圧器であることを特徴とする衝撃装置。
  15. 請求項1から14までのいずれかに記載の衝撃装置において、前記伝動ピストンは膜型ピストンであること特徴とする衝撃装置。
  16. 請求項1から15までのいずれかに記載の衝撃装置において、該衝撃装置の送り力は、前記伝動ピストンを、その応力パルスの前の位置へ押し戻すために使用されることを特徴とする衝撃装置。
  17. 請求項1から16までのいずれかに記載の衝撃装置において、該衝撃装置は、該衝撃装置と前記伝動ピストンとの間に作用する別個の力に該伝動ピストンに作用させることにより、衝撃後に該伝動ピストンを該衝撃装置に関してその衝撃前の位置へ戻す手段を含み、前記力は、該伝動ピストンを前記作動室の方へ押すことを特徴とする衝撃装置。
  18. 請求項1に記載の作動流体作動式衝撃装置における応力パルス発生方法において、前記作動室にある作動流体の圧力よりも高い圧力を有する作動流体を前記衝撃装置の作動室へ供給し、該作動室を作動流体で完全に満たし、作動流体は、該作動室の圧力の急激な増大の結果として、前記伝動ピストンを前記工具の方向に押す力を生じ、該力は、該工具を長手方向に押し付け、それによって該工具に応力パルスを発生させ、該応力パルスの発生は、該工具に対する該力の作用が終わるときと実質的に同時に終了し、これに対応して作動流体を前記作動室から排出して、前記伝動ピストンが実質的にその元の位置へ戻ることができることを特徴とする応力パルス発生方法。
  19. 請求項18に記載の方法において、エネルギー充填手段としてのエネルギー充填空間を作動流体で完全に満たし、その体積は、1つの応力パルス発生中の前記作動室へ供給される作動流体量の体積に比べて実質的に大きいことを特徴とする方法。
  20. 請求項19に記載の方法において、前記衝撃装置が稼動時、作動流体を前記エネルギー充填空間へ送って、該エネルギー充填空間に所定の圧力水準を維持し、前記制御手段を連結して、作動流体が該エネルギー充填空間から前記作動室へ周期的にかつ交互に流れることを可能にし、これに応じて、該エネルギー充填空間と該作動室との間の連結部を閉じることを特徴とする方法。
  21. 請求項18から20までのいずれかに記載の方法において、回転制御弁を制御手段として用い、該弁は、複数の連続する開口部をその回転方向に含み、作動流体を前記エネルギー充填空間から複数の送り流路を介して前記作動室へ同時に送ることを特徴とする方法。
  22. 請求項18から21までのいずれかに記載の方法において、作動流体を前記エネルギー充填空間から前記作動室へ、長さおよび/または断面積が互いに同じである少なくとも2つの送り流路を介して送ることを特徴とする方法。
  23. 請求項18から22までのいずれかに記載の方法において、作動流体を前記エネルギー充填空間から前記作動室へ、長さおよび/または断面積の異なる少なくとも2つの送り流路を介して送ることを特徴とする方法。
  24. 請求項23に記載の方法において、応力信号の特性の調節のために、長さおよび/または断面積の異なる送り流路を作動および不作動にすることを特徴とする方法。
  25. 請求項18から24までのいずれかに記載の方法において、少なくとも1つの送り流路の前記エネルギー充填空間から前記作動室までの長さが調節できることを特徴とする方法。
  26. 請求項18から25までのいずれかに記載の方法において、前記エネルギー充填空間としてタンクを用い、圧力が増すにつれて前記エネルギー充填空間の容積が大きくなるように、該タンクの壁が圧力の作用によって動くことを特徴とする方法。
  27. 請求項18から26までのいずれかに記載の方法において、前記エネルギー充填空間として、前記フレームから独立したタンクを用いることを特徴とする方法。
  28. 請求項18から27までのいずれかに記載の方法において、少なくとも1つのエネルギー充填空間として液圧式蓄圧器を用いることを特徴とする方法。
  29. 請求項18から28までのいずれかに記載の方法において、前記伝動ピストンとして膜型ピストンを用いることを特徴とする方法。
  30. 請求項18から29までのいずれかに記載の方法において、前記伝動ピストンを、該衝撃装置の送り力を用いて、その応力パルスの前の位置へ押し戻すことを特徴とする方法。
  31. 請求項18から29までのいずれかに記載の方法において、前記伝動ピストンを、衝撃後に前記衝撃装置に関してその衝撃前の位置へ戻すために、前記衝撃装置と前記伝動ピストンとの間に作用する別個の力が該伝動ピストンに作用し、該力が該伝動ピストンを前記作動室の方へ押すことを特徴とする方法。
  32. 請求項18から31までのいずれかに記載の方法において、応力パルスを発生する場合、前記伝動ピストンを前記作動室において数ミリメートル動かすことを特徴とする方法。
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