JP4836400B2 - Method for producing aromatic polysulfone solution - Google Patents
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ金属分の低減化された芳香族ポリスルホン溶液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
有機極性溶媒に溶解された芳香族ポリスルホン溶液は、紡糸、フィルム化、コーティング、塗装、接着などの製造に好適に用いられることから、その工業的な製造方法が求められている。例えば、特許文献1には、下記式で表わされる構造単位からなる芳香族ポリスルホンの1−メチル−2−ピロリドン溶液を縮重合反応によって得た後、該反応溶液を水中に投入して芳香族ポリスルホンを析出させ、乾燥させて芳香族ポリスルホンを得る方法が提案されている。芳香族ポリスルホンを溶液化するためには、得られた芳香族ポリスルホンを再び、1−メチル−2−ピロリドンなどの有機極性溶媒に希釈すればよい。
【0003】
水中で芳香族ポリスルホンを析出させるのは、縮重合反応によって得られた反応溶液には、縮重合反応時に副生するアルカリ金属ハロゲン化物などの塩が大量に含まれているほか、芳香族ポリスルホンの末端水酸基がアルカリ金属塩となっており、これらのアルカリ金属分を除去するためである。このことにより、得られる芳香族ポリスルホンの溶融安定性の低下、着色化、芳香族ポリスルホンを電子部品用途などに用いた場合などには、絶縁抵抗性の低下などを抑制することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開昭64−120732号公報(第3頁右上欄、実施例1)
【0005】
しかしながら、上記の方法では、芳香族ポリスルホンを析出する際に、大量の有機極性溶媒と水との混合物が発生し、その後処理が困難である上、有機極性溶媒で別途、希釈することから煩雑であった。
本発明の目的は、有機極性溶媒と水との混合物の後処理や、有機極性溶媒による希釈などの煩雑な工程を必要としなくとも、アルカリ金属分を低減した芳香族ポリスルホン溶液を簡便に製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩及びアルカリ土類金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の塩基と、下記式(1)
(式中、R1〜R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基を表わす。)
で表わされるビスフェノール類と、下記式(2)
(式中、R5〜R8はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基を表わし、X1およびX2はそれぞれ独立にハロゲン原子を表わす。)
で表わされる4,4’−ジハロゲノジフェニルスルホンと有機極性溶媒との存在下に縮重合して得られる下記式(3)
(式中、R1〜R8は前記と同じ意味を表わす。)
で表される構造単位を有する芳香族ポリスルホンを有機極性溶媒によって溶解された溶液の製造方法において、
縮重合反応によって得られた反応溶液からアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩を除去したのち、得られた溶液にハイドロタルサイト化合物を混合し、該化合物を除去することを特徴とする芳香族ポリスルホン溶液の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる塩基とは、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカル土類金属炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の塩基であり、中でも、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩は好ましく、とりわけ、アルカリ金属炭酸塩が好ましく、最も好ましいのは無水のアルカリ金属炭酸塩である。
塩基の使用量としては、後述するビスフェノール類のフェノール性水酸基当量1に対して、通常、塩基当量が1.0〜1.25程度である。塩基当量が1以上であると得られる芳香族ポリスルホンが高分子量化する傾向があることから好ましく、また、1.25以下であると得られる芳香族ポリスルホンや有機極性溶媒の分解が抑制される傾向があることから好ましい。
【0008】
本発明で用いられるビスフェノール類は、上記式(1)で表わされる化合物である。
ここで、式(1)中のR1〜R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基を表わし、中でもR1〜R4が全て水素原子のビスフェノールが好適である。
【0009】
ビスフェノール類(1)には、得られる芳香族ポリスルホン溶液の特性を妨げない限り、下記式(5)〜(8)で表わされるビスフェノール類を含有させてもよい。
(式中、R8とR9はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基を表わす。また、R8とR9が互いに結合した炭素数3〜12程度のアルキレン基であってもよい。)
(式中、Aは直接結合、カルボニル基、エーテル基、スルホニル基、スルフィド基、または炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表す。R10〜R13はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル基を表わす。また、R10〜R13から選ばれる2つの基が互いに結合した炭素数1〜12程度のアルキレン基であってもよい。)
【0010】
(式中、Bは炭素数1〜20の3価の炭化水素基を表す。R14〜R16はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル基を表わす。また、R17は、炭素数1〜12程度のアルキレン基を表わす。)
(式中、R18とR19はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル基を表わす。また、R20とR21は、それぞれ独立に炭素数1〜12程度のアルキレン基を表わす。)
【0011】
式(5)で表わされるビスフェノール類としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシンなどが挙げられ、式(6)で表わされるビスフェノール類としては、例えば、4,4’−ビスフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−チオジフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、4−[1−[4−(ヒドロキシフェニル)−1−メチルシクロヘキシル]−1−メチルエチル]フェノール(下記式(9))、4−[1−[3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルシクロヘキシル]−1−メチルエチル]フェノール(下記式(10))、1,3−ジメチル−1,3−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(下記式(11))、4,4’−[1−メチル−4−(1−メチルエチル)−1,3−シクロヘキサンジイル]ビスフェノール(下記式(12))、
【0012】
1,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ジシクロペンタジエニルビスフェノール、2,5−ノルボルナジエニルビスフェノール、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジアダマンタン、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4’−(4−メチルシクロヘキシリデン)ビスフェノール、4,4’−(4−エチルシクロヘキシリデン)ビスフェノール、4,4’−(4−イソプロピルシクロヘキシリデン)ビスフェノール、4,4’−(4−t−ブチルシクロヘキシリデン)ビスフェノール、4,4’−(シクロドデシリデン)ビスフェノール、4,4’−(シクロペンチリデン)ビスフェノール、4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)ビスフェノール、4,4’−[3−(1,1−ジメチルエチル)−シクロヘキシル]ビスフェノール、4,4’−(シクロヘキシリデン)ビス[2−シクロヘキシルフェノール]、5,5’−(1,1−シクロヘキシリデン)ビス[1,1’−(ビフェニル)−2−オール]、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノルボルネン、8,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、4,4’−(メチリデン)ビス[2−シクロヘキシルフェノール]などが挙げられる。
これらの中で、式(9)〜(12)で表わされる化合物が好ましい。
【0013】
式(7)で表わされるビスフェノール類としては、下記式で表わされる1,1,3−トリメチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−5−オールなどが挙げられる。
【0014】
式(8)で表わされるビスフェノール類としては、下記式で表わされる3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビ[インダン]−6,6’−ジオールなどが挙げられる。
【0015】
本発明で用いられるビスフェノール類としては、中でも、式(1)で表わされる化合物と、式(7)〜(12)の如く、分子内にシクロアルカン構造を有するビスフェノールとの混合物であることが好ましい。分子内にシクロアルカン構造を有するビスフェノールを含有すると、得られる芳香族ポリスルホン溶液が、ゲル化などが抑制され安定性が向上する傾向があり、さらに該溶液を流延して得られるフィルムが、耐熱性および機械的強度に優れる傾向があることから好ましい。
ビスフェノール類における式(1)で表わされる化合物の含有量としては、通常、60モル%以上であり、好ましくは70モル%以上である。
【0016】
本発明で用いられる4,4’−ジハロゲノジフェニルスルホンは、下記式(2)で表わされる化合物である。ここで、R5〜R8はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基を表わし、X1およびX2はそれぞれ独立にハロゲン原子を示す。中でも、R5〜R8が水素原子であり、X1およびX2がフッ素原子及び/又は塩素原子が好ましく、とりわけ、X1およびX2のいずれも塩素原子である4,4’−ジクロロジフェニルスルホンが工業的に入手が容易であることから好ましい。
【0017】
本発明で用いられる有機極性溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、N−ジクロヘキシルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系極性溶媒;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系極性溶媒などが挙げられる。中でも、アミド系極性溶媒が好ましく、とりわけ、N,N−ジメチルアセトアミドがポリマーの溶解性に優れることから好ましい。
有機極性溶媒の使用量としては、通常、得られる溶液の固形分が10〜30重量%になるように用いる。
【0018】
本発明は、塩基と、ビスフェノール類(1)と、4,4’−ジハロゲノジフェニルスルホン(2)と有機極性溶媒との存在下に縮重合して得られた下記式(3)
で表される構造単位を有する芳香族ポリスルホンを有機極性溶媒によって溶解された溶液からアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩を除去したのち、得られた溶液にハイドロタルサイト化合物を混合し、該化合物を除去する芳香族ポリスルホン溶液の製造方法である。
【0019】
本発明の製造方法について具体例を挙げて説明すると、第1段階として、塩基、ビスフェノール類(1)、ジハロゲノジフェニルスルホン(2)および有機極性溶媒存在下に縮重合させ、第2段階として未反応の塩基、副生したアルカリ金属ハロゲン化物等のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩を濾過器あるいは遠心分離器などで分離させ、第3段階として、得られた芳香族ポリスルホンを有機極性溶媒で溶解した溶液にハイドロタルサイト化合物を混合したのち、該化合物を除去する方法などが挙げられる。
【0020】
ここで、第1段階の縮重合温度としては、例えば、180〜400℃程度で、縮重合が行われる。縮重合温度が高いほど、高分子量の芳香族ポリスルホンが得られる傾向にあることから好ましく、通常、副生する水を除去しながら徐々に昇温し、有機極性溶媒の還流温度に達したのち、さらに1〜50時間程度、好ましくは10〜30時間程度攪拌する。
【0021】
また、第1段階において、まず、塩基、ビスフェノール類(1)および有機極性溶媒を予め混合し、副生する水を予め取り出してもよい。その際、水を反応溶液から取り出すために、水と共沸する有機溶媒を反応溶液に混合させ、共沸脱水させてもよい。水と共沸する有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの水との共沸溶媒を挙げることができる。共沸脱水を実施する温度としては、共沸溶媒と水が共沸する温度、即ち、70〜200℃程度である。
水が共沸しなくなるまで反応させたのち、ジハロゲノジフェニルスルホン(2)を混合し、前記と同様に縮重合させる。
【0022】
第2段階において、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩は、通常、濾過器あるいは遠心分離器などで除去したのち、芳香族ポリスルホンを有機極性溶媒で溶解した溶液を得ることができる。
該溶液は、芳香族ポリスルホン(固形分)に対し、通常、アルカリ金属として2000ppm以下、1000〜1500ppmまでに低減された溶液である。
アルカリ金属が2000ppm以下とすることにより、ハドロタルサイト化合物の混合量を低下させる傾向にあることから好ましい。
【0023】
第3段階として、まず、得られた芳香族ポリスルホンを有機極性溶媒で溶解した溶液にハイドロタルサイト化合物を混合する。
ここで、ハイドロタルサイト化合物としては、たとえば、下記式(13)で表されるマグネシウムとアルミニウムの無水または含水複塩化合物などが挙げられる。
Mg1-x Alx (OH)2 QX/2 ・mH2 O (13)
(式中、xは0<x≦0.5の範囲の実数であり、QはCO3 またはSO4 を示し、mは0または実数を示す。)
ハイドロタルサイト化合物として市販品を使用してもよく、具体的には、協和化学工業株式会社からは、キョ−ワ−ドの商品名で各種グレ−ド品(キョ−ワ−ド1000、キョ−ワ−ド2000等)が市販されている。
【0024】
混合終了後、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩、並びに、芳香族ポリスルホンの末端水酸基がアルカリ金属塩となった成分(以下、総称してアルカリ金属分ということがある)は、ハイドロタルサイト化合物に吸着され、該化合物を濾過あるいは遠心分離などの方法によって除去して、アルカリ金属分の低減された芳香族ポリスルホン溶液を得ることができる。中でも、アルカリ金属分の漏洩を防止するために、珪藻土などでプレコートした濾過器を用いる濾過方法が推奨される。
【0025】
ハイドロタルサイト化合物の混合量としては、有機極性溶媒の使用量によっても異なるが、通常、芳香族ポリスルホン100重量部(固形分)に対し、0.1〜20重量部程度、好ましくは0.5〜10重量部、とりわけ好ましくは1.8〜5重量部である。ハイドロタルサイト化合物を0.1重量部以上用いると、アルカリ金属分の低減効果に優れる傾向にあることから好ましく、20重量部以下であると経済的に優れている。さらに、1.8重量部以上用いると、得られる芳香族ポリスルホン(固形分)に対して、アルカリ金属として約100ppm以下になり、有機極性溶媒に溶解するアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩が除去されることのみならず、芳香族ポリスルホンの末端水酸基がアルカリ金属塩となった成分についても、末端水酸基に交換され、アルカリ金属分が一層、低減されることから好ましい。
【0026】
ハイドロタルサイト化合物の混合時間としては、通常、0.5〜10時間程度であり、好ましくは1〜2時間である。
混合温度としては、通常、70〜100℃程度であり、好ましくは80〜90℃である。混合温度が70℃以上であるとハイドロタルサイト化合物が均一に溶液に拡散することから好ましく、100℃以下であると溶媒の気化を抑制することから好ましい。
【0027】
該混合物を含む芳香族ポリスルホン溶液を通常、10〜100℃、好ましくは、10〜80℃に調整したのち濾過する方法が推奨される。10℃以上であると濾過速度が向上する傾向にあることから好ましく、100℃以下であると、濾過後の芳香族ポリスルホン溶液に含まれるアルカリ金属分が低減される傾向にあることから好ましい。
【0028】
かくして得られた芳香族ポリスルホン溶液は安定性に優れ、該溶液から有機極性溶媒を除去すると、透明性、耐熱性、耐酸化性、耐薬品性、機械的強度などに優れた紡糸、フィルム、コーティング材、塗料、接着剤など得ることができる。具体例としては、電気絶縁分野では、H種クラスの電気機器、モータや発電機のスロットライナ、層間絶縁などの絶縁材料、接着剤や粘着剤を塗工しテープ状に加工した変圧器や電線向けのラッピング材、コンデンサーなどの誘電体用フィルム、チューブ状絶縁材料などに、エレクトロニクス関連分野では、フレキシブルプリント回路基板やその補強板、耐熱スペーサー、PCBラミネートなど、音響関連分野では、スピーカーの振動板や振動補強板など、情報関連分野では、寸法安定性が要求される記録用テープ、ディスク、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、電子ペーパーなどの表示装置用パネルのプラスチック基板、延伸加工を施すことで位相差フィルムや光ファイバーの接続部など、食品・医療分野では、医療用殺菌機器、電子レンジ・オーブンレンジ用の加熱パックなどが挙げられる。
【0029】
【実施例】
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明が実施例により限定されるものではないことは言うまでもない。
実施例および比較例において、濾過後の重合体溶液中の金属量は、硫硝酸分解―塩酸溶解―フレーム原子吸光法によって定量した。
【0030】
(実施例1)
<芳香族ポリスルホン及び有機極性溶媒を含有する溶液の調整>
窒素入口、パドル型ステンレス攪拌翼及びコンデンサーを装着した重合槽にビス(4−クロロフェニル)スルホン 37.34g、ビスフェノール類として9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(1) 36.44g、及び、同じくビスフェノール類として、1,1,3−トリメチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−5−オール 6.98gを仕込んだ後、N,N−ジメチルアセトアミド(228ml)を加えた。続いて、この混合物を100℃まで昇温したのち、炭酸カリウム 19.23gを添加して180℃まで2時間かけて昇温、重合溶媒と共沸脱水し、そのまま180℃で17時間、保温・攪拌した。得られた粘調な重縮合反応の生成物を室温まで冷却した後、アドバンテック社製 定性濾紙No.2を用いて、室温で濾過を行った。
得られた芳香族ポリスルホン及び有機極性溶媒を含有する溶液のカリウム含有量を測定したところ、芳香族ポリスルホンの理論得量に対し1393ppmの含有した。
【0031】
次に、ハイドロタルサイト化合物(キョーワード♯700)0.795g(芳香族ポリスルホンの理論得量100重量部に対し2重量部相当)を混合し、窒素雰囲気下、反応溶液を90℃で1時間攪拌した。この混合物を室温まで冷却した後、室温で濾過した。得られた濾過溶液のカリウム含有量を測定したところ、芳香族ポリスルホンの理論得量に対して25ppmの含有していた。
この濾過溶液に含まれるN,N−ジメチルアセトアミドを減圧留去すると、カリウム含有量の低減化された芳香族ポリスルホンを得ることができる。
【0032】
(実施例2および3)
実施例1と同様にして得られた芳香族ポリスルホン及び有機極性溶媒を含有する溶液について、ハイドロタルサイト化合物の混合量を変更した以外は、同様にして濾過溶液を得て、芳香族ポリスルホンの理論得量に対するカリウム含有量を求めた。結果を実施例1とともに表1にまとめた。
【0033】
【表1】
1)芳香族ポリスルホンの理論得量100重量部に対する重量部数
2)芳香族ポリスルホンの理論得量に対する割合
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、水洗工程、有機極性溶媒回収工程などの煩雑な工程を必要としなくとも、アルカリ金属分が、著しく低減された芳香族ポリスルホン溶液を簡便に製造することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an aromatic polysulfone solution with reduced alkali metal content.
[0002]
[Background Art and Problems to be Solved by the Invention]
Since an aromatic polysulfone solution dissolved in an organic polar solvent is suitably used for the production of spinning, filming, coating, painting, adhesion and the like, its industrial production method is required. For example, in Patent Document 1, a 1-methyl-2-pyrrolidone solution of an aromatic polysulfone composed of a structural unit represented by the following formula is obtained by a condensation polymerization reaction, and then the reaction solution is poured into water to prepare an aromatic polysulfone. A method has been proposed in which aromatic polysulfone is obtained by precipitating and drying. In order to make the aromatic polysulfone into a solution, the obtained aromatic polysulfone may be diluted again with an organic polar solvent such as 1-methyl-2-pyrrolidone.
[0003]
The aromatic polysulfone is precipitated in water because the reaction solution obtained by the polycondensation reaction contains a large amount of salts such as alkali metal halides by-produced during the polycondensation reaction. This is because the terminal hydroxyl group is an alkali metal salt, and these alkali metal components are removed. As a result, it is possible to suppress a decrease in insulation resistance and the like when the melt stability of the aromatic polysulfone to be obtained is reduced, coloring, and when the aromatic polysulfone is used for electronic parts.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A 64-120732 (page 3, upper right column, Example 1)
[0005]
However, in the above method, when the aromatic polysulfone is precipitated, a large amount of a mixture of an organic polar solvent and water is generated, and the subsequent treatment is difficult, and it is complicated because it is separately diluted with the organic polar solvent. there were.
An object of the present invention is to easily produce an aromatic polysulfone solution with a reduced alkali metal content without requiring complicated steps such as post-treatment of a mixture of an organic polar solvent and water and dilution with an organic polar solvent. Is to provide a method.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides at least one base selected from the group consisting of alkali metal carbonates, alkali metal hydroxides, alkaline earth metal carbonates, and alkaline earth metal hydroxides, and the following formula (1):
(Wherein R 1 to R 4 each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 2 carbon atoms.)
And bisphenols represented by the following formula (2)
(In the formula, R 5 to R 8 each independently represent a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 2 carbon atoms, and X 1 and X 2 each independently represent a halogen atom. )
The following formula (3) obtained by condensation polymerization in the presence of 4,4′-dihalogenodiphenylsulfone represented by the formula:
(In the formula, R 1 to R 8 represent the same meaning as described above.)
In a method for producing a solution in which an aromatic polysulfone having a structural unit represented by an organic polar solvent is dissolved,
A fragrance characterized by removing an alkali metal and / or alkaline earth metal salt from a reaction solution obtained by a condensation polymerization reaction, mixing a hydrotalcite compound with the obtained solution, and removing the compound. It is a manufacturing method of an aromatic polysulfone solution.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The base used in the present invention is at least one base selected from the group consisting of alkali metal hydroxides, alkaline earth metal hydroxides, alkali metal carbonates, and alkaline earth metal carbonates. Alkali metal salts such as potassium are preferred, especially alkali metal carbonates are preferred, and anhydrous alkali metal carbonates are most preferred.
As a usage-amount of a base, a base equivalent is about 1.0-1.25 normally with respect to the phenolic hydroxyl group equivalent 1 of bisphenol mentioned later. When the base equivalent is 1 or more, the resulting aromatic polysulfone tends to have a high molecular weight, and when it is 1.25 or less, the resulting aromatic polysulfone or organic polar solvent tends to be inhibited from being decomposed. This is preferable.
[0008]
The bisphenols used in the present invention are compounds represented by the above formula (1).
Here, R 1 to R 4 in the formula (1) each independently represent a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 2 carbon atoms, and among them, R 1 to R 4 are all hydrogen. Atomic bisphenols are preferred.
[0009]
Bisphenols (1) may contain bisphenols represented by the following formulas (5) to (8) as long as the properties of the resulting aromatic polysulfone solution are not hindered.
(Wherein R 8 and R 9 each independently represent a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 2 carbon atoms. In addition, 3 carbon atoms in which R 8 and R 9 are bonded to each other) It may be about ˜12 alkylene groups.)
(In the formula, A represents a direct bond, a carbonyl group, an ether group, a sulfonyl group, a sulfide group, or a divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. R 10 to R 13 each independently represents a hydrogen atom or a carbon atom. Represents an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms or an alkoxyl group having 1 to 6 carbon atoms, and may be an alkylene group having about 1 to 12 carbon atoms in which two groups selected from R 10 to R 13 are bonded to each other. .)
[0010]
(In the formula, B represents a trivalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. R 14 to R 16 are each independently a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 6 carbon atoms. R 17 represents an alkylene group having about 1 to 12 carbon atoms.)
(Wherein R 18 and R 19 each independently represent a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 6 carbon atoms. Also, R 20 and R 21 each independently represents a carbon number. Represents an alkylene group of about 1 to 12.
[0011]
Examples of the bisphenols represented by the formula (5) include hydroquinone and resorcin. Examples of the bisphenols represented by the formula (6) include 4,4′-bisphenol and bis (4-hydroxyphenyl). Methane, bisphenol A, 4,4′-dihydroxybenzophenone, 4,4′-thiodiphenol, 4,4′-sulfonyldiphenol, 4- [1- [4- (hydroxyphenyl) -1-methylcyclohexyl]- 1-methylethyl] phenol (following formula (9)), 4- [1- [3- (4-hydroxyphenyl) -4-methylcyclohexyl] -1-methylethyl] phenol (following formula (10)), 1 , 3-Dimethyl-1,3- (4-hydroxyphenyl) cyclohexane (the following formula (11)), 4,4 ′-[1-methyl-4- (1) Methylethyl) -1,3-cyclohexanediyl] bisphenol (following formula (12)),
[0012]
1,6-bis (4-hydroxyphenyl) -dicyclopentadienyl bisphenol, 2,5-norbornadienyl bisphenol, 1,3-bis (4-hydroxyphenyl) adamantane, 1,3-bis (4- Hydroxyphenyl) -5,7-dimethyladamantane, 4,9-bis (4-hydroxyphenyl) diadamantane, 4,4′-cyclohexylidenebisphenol, 4,4 ′-(4-methylcyclohexylidene) bisphenol, 4,4 ′-(4-ethylcyclohexylidene) bisphenol, 4,4 ′-(4-isopropylcyclohexylidene) bisphenol, 4,4 ′-(4-tert-butylcyclohexylidene) bisphenol, 4,4 '-(Cyclododecylidene) bisphenol, 4,4'-(cyclopentylidene) bisphenol 4,4 ′-(3,3,5-trimethylcyclohexyl) bisphenol, 4,4 ′-[3- (1,1-dimethylethyl) -cyclohexyl] bisphenol, 4,4 ′-(cyclohexylidene) bis [2-cyclohexylphenol], 5,5 ′-(1,1-cyclohexylidene) bis [1,1 ′-(biphenyl) -2-ol], 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) norbornene, 8,8-bis (4-hydroxyphenyl) tricyclo [5.2.1.0 2,6 ] decane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) adamantane, 4,4 ′-(methylidene) bis [2 -Cyclohexylphenol] and the like.
Of these, compounds represented by formulas (9) to (12) are preferred.
[0013]
Examples of bisphenols represented by the formula (7) include 1,1,3-trimethyl-3- (4-hydroxyphenyl) -indan-5-ol represented by the following formula.
[0014]
Examples of the bisphenols represented by the formula (8) include 3,3,3 ′, 3′-tetramethyl-1,1′-spirobi [indan] -6,6′-diol represented by the following formula. .
[0015]
The bisphenols used in the present invention are preferably a mixture of a compound represented by the formula (1) and a bisphenol having a cycloalkane structure in the molecule as in the formulas (7) to (12). . When a bisphenol having a cycloalkane structure in the molecule is contained, the resulting aromatic polysulfone solution tends to be less stable and improved in stability, and the film obtained by casting the solution is heat resistant. It is preferable because it tends to be excellent in property and mechanical strength.
As content of the compound represented by Formula (1) in bisphenol, it is 60 mol% or more normally, Preferably it is 70 mol% or more.
[0016]
4,4′-Dihalogenodiphenylsulfone used in the present invention is a compound represented by the following formula (2). Here, R 5 to R 8 each independently represent a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 2 carbon atoms, and X 1 and X 2 each independently represent a halogen atom. Among them, 4,4′-dichlorodiphenyl in which R 5 to R 8 are hydrogen atoms, X 1 and X 2 are preferably fluorine atoms and / or chlorine atoms, and in particular, both X 1 and X 2 are chlorine atoms. Sulfone is preferred because it is easily available industrially.
[0017]
Examples of the organic polar solvent used in the present invention include amide polar solvents such as N-methylpyrrolidone, N-dichloropyrrolidone, N, N-dimethylformamide, and N, N-dimethylacetamide; dimethyl sulfoxide, diethyl sulfoxide and the like And sulfoxide-based polar solvents. Among these, amide-based polar solvents are preferable, and N, N-dimethylacetamide is particularly preferable because of excellent polymer solubility.
The amount of the organic polar solvent used is usually such that the solid content of the resulting solution is 10 to 30% by weight.
[0018]
The present invention is the following formula (3) obtained by polycondensation in the presence of a base, a bisphenol (1), 4,4′-dihalogenodiphenylsulfone (2), and an organic polar solvent.
After removing an alkali metal and / or alkaline earth metal salt from a solution in which an aromatic polysulfone having a structural unit represented by an organic polar solvent is dissolved, a hydrotalcite compound is mixed with the obtained solution, This is a method for producing an aromatic polysulfone solution in which the compound is removed.
[0019]
The production method of the present invention will be described with reference to specific examples. As the first step, polycondensation is carried out in the presence of a base, bisphenols (1), dihalogenodiphenyl sulfone (2) and an organic polar solvent, and the second step is not yet performed. The base of the reaction and the alkali metal and / or alkaline earth metal salt such as alkali metal halide by-produced are separated by a filter or a centrifuge, and the resulting aromatic polysulfone is organically polar as the third step. A method of removing the compound after mixing the hydrotalcite compound with a solution dissolved in a solvent may be mentioned.
[0020]
Here, the condensation polymerization is performed at, for example, about 180 to 400 ° C. as the first stage condensation polymerization temperature. The higher the polycondensation temperature is, the higher the molecular weight of the aromatic polysulfone tends to be obtained. Usually, the temperature is gradually increased while removing by-product water, and after reaching the reflux temperature of the organic polar solvent, Further, the mixture is stirred for about 1 to 50 hours, preferably about 10 to 30 hours.
[0021]
In the first stage, first, a base, bisphenols (1) and an organic polar solvent may be mixed in advance, and water produced as a by-product may be taken out beforehand. At that time, in order to take out water from the reaction solution, an organic solvent azeotropic with water may be mixed into the reaction solution and dehydrated azeotropically. Examples of the organic solvent azeotropic with water include azeotropic solvents with water such as benzene, chlorobenzene, toluene, methyl isobutyl ketone, hexane, and cyclohexane. The temperature at which azeotropic dehydration is carried out is the temperature at which the azeotropic solvent and water azeotrope, that is, about 70 to 200 ° C.
After reacting until water no longer azeotropes, dihalogenodiphenylsulfone (2) is mixed and subjected to condensation polymerization as described above.
[0022]
In the second step, the alkali metal and / or alkaline earth metal salt is usually removed by a filter or a centrifuge, and then a solution in which aromatic polysulfone is dissolved in an organic polar solvent can be obtained.
The solution is usually a solution reduced to 2000 ppm or less and 1000 to 1500 ppm as an alkali metal with respect to the aromatic polysulfone (solid content).
It is preferable for the alkali metal content to be 2000 ppm or less because the mixed amount of the hadrothalcite compound tends to be reduced.
[0023]
As a third step, first, a hydrotalcite compound is mixed in a solution obtained by dissolving the obtained aromatic polysulfone with an organic polar solvent.
Here, examples of the hydrotalcite compound include anhydrous and hydrous double salt compounds of magnesium and aluminum represented by the following formula (13).
Mg 1-x Al x (OH) 2 Q X / 2 · mH 2 O (13)
(In the formula, x is a real number in the range of 0 <x ≦ 0.5, Q represents CO 3 or SO 4 , and m represents 0 or a real number.)
Commercially available products may be used as the hydrotalcite compound. Specifically, Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. has various grade products (Kyoword 1000, Kyoto) under the trade name of Kyowa. -Word 2000 etc.) are commercially available.
[0024]
After completion of mixing, the alkali metal and / or alkaline earth metal salt and the component in which the terminal hydroxyl group of the aromatic polysulfone becomes an alkali metal salt (hereinafter sometimes collectively referred to as an alkali metal component) are hydrotalls. The aromatic polysulfone solution with reduced alkali metal content can be obtained by being adsorbed by the site compound and removing the compound by a method such as filtration or centrifugation. Among them, a filtration method using a filter pre-coated with diatomaceous earth or the like is recommended in order to prevent leakage of alkali metal components.
[0025]
The mixing amount of the hydrotalcite compound varies depending on the amount of the organic polar solvent used, but is usually about 0.1 to 20 parts by weight, preferably 0.5 to 100 parts by weight (solid content) of the aromatic polysulfone. -10 parts by weight, particularly preferably 1.8-5 parts by weight. When the hydrotalcite compound is used in an amount of 0.1 part by weight or more, it is preferable because the effect of reducing the alkali metal content tends to be excellent, and when it is 20 parts by weight or less, it is economically excellent. Furthermore, when 1.8 parts by weight or more is used, an alkali metal and / or alkaline earth metal salt that is about 100 ppm or less as an alkali metal and dissolves in an organic polar solvent with respect to the resulting aromatic polysulfone (solid content). In addition to the removal of the aromatic polysulfone, the component in which the terminal hydroxyl group of the aromatic polysulfone becomes an alkali metal salt is also preferable because it is exchanged with the terminal hydroxyl group and the alkali metal content is further reduced.
[0026]
The mixing time of the hydrotalcite compound is usually about 0.5 to 10 hours, preferably 1 to 2 hours.
As mixing temperature, it is about 70-100 degreeC normally, Preferably it is 80-90 degreeC. A mixing temperature of 70 ° C. or higher is preferable because the hydrotalcite compound diffuses uniformly into the solution, and a mixing temperature of 100 ° C. or lower is preferable because evaporation of the solvent is suppressed.
[0027]
The method of filtering after adjusting the aromatic polysulfone solution containing this mixture to 10-100 degreeC normally, Preferably 10-80 degreeC is recommended. When it is 10 ° C. or higher, the filtration rate tends to be improved, and when it is 100 ° C. or lower, the alkali metal component contained in the aromatic polysulfone solution after filtration tends to be reduced.
[0028]
The aromatic polysulfone solution thus obtained is excellent in stability, and when an organic polar solvent is removed from the solution, spinning, film, coating excellent in transparency, heat resistance, oxidation resistance, chemical resistance, mechanical strength, etc. Materials, paints, adhesives, etc. can be obtained. As a specific example, in the electrical insulation field, transformers and electric wires that have been processed into tape by applying H-class electrical equipment, slot liners for motors and generators, insulating materials such as interlayer insulation, adhesives and adhesives, etc. In the field of electronics, flexible printed circuit boards and their reinforcing plates, heat-resistant spacers, PCB laminates, etc. In information-related fields such as vibration reinforcement plates and recording tapes that require dimensional stability, discs, liquid crystal displays, EL displays, plastic substrates for display panels such as electronic paper, etc. In food and medical fields such as film and optical fiber connections, medical sterilization equipment, electronic Such as heating pack for Nji oven range, and the like.
[0029]
【Example】
The present invention will be described based on examples, but it goes without saying that the present invention is not limited to the examples.
In Examples and Comparative Examples, the amount of metal in the polymer solution after filtration was quantified by sulfuric acid decomposition-hydrochloric acid dissolution-flame atomic absorption method.
[0030]
Example 1
<Preparation of solution containing aromatic polysulfone and organic polar solvent>
37.34 g of bis (4-chlorophenyl) sulfone, 36.44 g of 9,9-bis (4-hydroxyphenyl) fluorene (1) as bisphenols in a polymerization tank equipped with a nitrogen inlet, a paddle type stainless steel stirring blade and a condenser, and Similarly, after charging 6.98 g of 1,1,3-trimethyl-3- (4-hydroxyphenyl) -indan-5-ol as bisphenols, N, N-dimethylacetamide (228 ml) was added. Subsequently, the mixture was heated to 100 ° C., 19.23 g of potassium carbonate was added, the temperature was raised to 180 ° C. over 2 hours, azeotropic dehydration with the polymerization solvent was performed, and the temperature was kept at 180 ° C. for 17 hours. Stir. The product of the resulting viscous polycondensation reaction was cooled to room temperature, and then filtered at room temperature using Advantech Qualitative Filter Paper No.2.
When the potassium content of the solution containing the obtained aromatic polysulfone and the organic polar solvent was measured, it was 1393 ppm relative to the theoretical yield of the aromatic polysulfone.
[0031]
Next, 0.795 g of hydrotalcite compound (Kyoward # 700) (corresponding to 2 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the theoretical amount of aromatic polysulfone) is mixed, and the reaction solution is kept at 90 ° C. for 1 hour in a nitrogen atmosphere. Stir. The mixture was cooled to room temperature and then filtered at room temperature. When the potassium content of the obtained filtration solution was measured, it was 25 ppm with respect to the theoretical amount of aromatic polysulfone.
When N, N-dimethylacetamide contained in this filtered solution is distilled off under reduced pressure, an aromatic polysulfone having a reduced potassium content can be obtained.
[0032]
(Examples 2 and 3)
A solution containing an aromatic polysulfone and an organic polar solvent obtained in the same manner as in Example 1 was obtained in the same manner except that the mixing amount of the hydrotalcite compound was changed, and the theory of aromatic polysulfone was obtained. The potassium content relative to the yield was determined. The results are summarized in Table 1 together with Example 1.
[0033]
[Table 1]
1) Number of parts by weight relative to 100 parts by weight of theoretical amount of aromatic polysulfone 2) Ratio to the theoretical amount of aromatic polysulfone
【The invention's effect】
According to the present invention, an aromatic polysulfone solution with a significantly reduced alkali metal content can be easily produced without requiring complicated steps such as a washing step and an organic polar solvent recovery step.
Claims (3)
(式中、R1〜R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基を表わす。)
で表わされるビスフェノール類と、下記式(2)
(式中、R5〜R8はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基を表わし、X1およびX2はそれぞれ独立にハロゲン原子を表わす。)
で表わされる4,4’−ジハロゲノジフェニルスルホンと有機極性溶媒との存在下に縮重合して得られる下記式(3)で表される構造単位を有する芳香族ポリスルホンを有機極性溶媒によって溶解された溶液の製造方法において、
縮重合反応によって得られた反応溶液からアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩を除去したのち、得られた溶液にハイドロタルサイト化合物を混合し、該化合物を除去することを特徴とする芳香族ポリスルホン溶液の製造方法。
(式中、R1〜R8は前記と同じ意味を表わす。)At least one base selected from the group consisting of alkali metal carbonates, alkali metal hydroxides, alkaline earth metal carbonates and alkaline earth metal hydroxides, and the following formula (1):
(Wherein R 1 to R 4 each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 2 carbon atoms.)
And bisphenols represented by the following formula (2)
(In the formula, R 5 to R 8 each independently represent a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, or an alkoxyl group having 1 to 2 carbon atoms, and X 1 and X 2 each independently represent a halogen atom. )
Aromatic polysulfone having a structural unit represented by the following formula (3) obtained by polycondensation in the presence of 4,4′-dihalogenodiphenylsulfone represented by the formula and an organic polar solvent is dissolved in the organic polar solvent. In the method for producing a solution,
A fragrance characterized by removing an alkali metal and / or alkaline earth metal salt from a reaction solution obtained by a condensation polymerization reaction, mixing a hydrotalcite compound with the obtained solution, and removing the compound. For producing an aromatic polysulfone solution.
(In the formula, R 1 to R 8 represent the same meaning as described above.)
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