JP4832996B2 - 情報検出装置 - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態の構成図を図1に示す。
本実施形態にかかる情報検出装置10は、図1に示したように、印刷文書100を読み取り、文書画像へ変換する文書画像入力部101と、文書中の情報の埋め込まれた領域を推定する2次元コード探索部102と、情報を読み取る情報読取部103と、読み取った情報を表示する読取情報表示部104とを有する。
本実施形態の動作として、特許文献2(米国特許出願公開第2003/0021442号)の方法に上記情報検出装置10を適用した場合の動作について説明する。
文書画像入力部101は、印刷文書100を読み取り、文書画像へ変換し、2次元コード探索部102へ渡す。
2次元コード探索部102では、文書画像入力部101から得られた文書画像に対して、以下のとおり処理を行う。
濃度差測定部201は、文書画像入力部101から得られた文書画像上の小領域単位での濃度差を測定する。濃度差測定方法については、特許文献3(特開2005−269551号公報)と同様の方法をとることができる。
処理領域分割部203は、濃度差測定部201の出力する濃度差の分布を元に濃度差の発生要因別に領域分割を行う。また、濃度差の発生要因別の分割結果から、処理に適した領域単位へ領域の再構成を行う。
(1)すべての濃度差分布平面の各濃度差を、個別の領域とする。
(2)隣接する領域のうち、濃度差が近い領域(例えば、差が2など)を統合する。
(3)統合する場合、領域内部の濃度差の平均値を、新しい領域の濃度差とする。
(4)統合できなくなるまで、(2)へ戻り繰り返す。
処理領域への再構成は、例えば以下のような方式で行う。
(1)要因別領域が矩形でなく、読み取り処理のオーバーヘッドが大きく発生する場合、矩形に整形した領域を処理領域とする(図10(b)において、領域4→処理領域5)。
(2)濃度差が信号パターンによる濃度差の一般的な値よりも大幅に低い場合(たとえば10未満など)、処理を行わない領域として、処理領域から外す(図10(b)において、領域1,2)。
(3)要因別領域のサイズが情報読み取りに必要なサイズを大幅に上回っている場合、処理領域は情報読み取りに必要なサイズ以上の複数の小領域に分割する。たとえば、水平・垂直それぞれを情報読み取りに必要なサイズで割り、小数点を切り捨てた整数で分割すれば、それぞれ情報読み取りに必要なサイズを下回らずに領域を分割できる(図10(b)において、領域3→処理領域1,2,3,4)。
(4)要因別領域のサイズが情報読み取りに必要なサイズを下回っており、情報の一部分も読み取れないような形状で、かつ、近傍に統合可能な要因別領域がない場合は、処理を行わない領域として処理領域から外す。
(5)要因別領域のサイズが情報読み取りに必要なサイズを下回っている場合、隣接する濃度差の近い要因別領域に統合した上で処理領域とする。近傍に統合可能な要因別領域がない場合は、単独で処理領域とすることもできる。
処理順決定部204は、処理領域分割部203から得られる処理領域について、各処理領域に属する濃度差分布から処理順を決定する。処理順決定には、濃度差分布そのものからでなく、処理領域内に主に含まれる要因別領域の濃度差平均、濃度差分散、面積、集合度などを用いて処理順を決めることができる。面積が最低読み取りサイズ以上のサイズで、濃度差平均が一般的な信号パターンによる地紋の範囲(たとえば30〜60)に入る場合、面積の大きい順で処理順を決定する方法や、濃度差平均の高い順で処理順を決定する方法などが可能である。
(1)各要因別領域順に、それぞれの代表的な処理領域1個で処理順を設定する(図11)。
(2)(1)で設定した処理領域と同じ要因別領域に属し、処理順の設定していない処理領域を、代表的な処理領域のあとの順位として優先順を設定する(図12)。
(3)(1)で設定した処理領域と同じ要因別領域に属する処理領域を、(1)で設定した処理領域からの読取に失敗した場合についで読み取られる領域として優先順を設定する(図13)。
(4)各処理領域は、1回のみ処理することとし、(2)と(3)で重複する処理領域は、処理順が来たときに未処理の場合のみ処理する(図13)。
情報読取部103は、2次元コード探索部102から得られる処理単位である処理領域と、処理領域を処理する順番を既定した優先順を取得し、情報読取処理を行う。
パターン特定部205は、処理領域内の信号パターンを特定し、そこから情報を読み出す。かかる情報の読み出し方法は、例えば、特許文献3(特開2005−269551号公報)の[0088]〜[0106]などの既存の技術を用いることが可能である。特許文献3に記載の透かし検出部は、ガボールフィルタを用いて信号パターンの波を検出してシンボルを特定し、得られたシンボルを多数決判定を用いることで情報を復号するものである。
情報復号部206は、パターン特定部205から得られた領域単位での情報から、ユーザの埋め込んだ情報に復号して出力する。また、情報の復号に成功した場合は、他に未処理の処理領域が残っていても、すぐさま読取情報表示部104に復号に成功した情報を表示しても良い。
(2)異なるページ情報を持つブロックは、異なる文書で異なる情報を持つブロックとして、それぞれ情報復号処理を行う。
(3)異なるインデックス情報を持ち、同じページ情報を持つブロックは、同じ情報の異なる部分として、ビット確信度演算の後に結合する。
(4)同じページ情報を持つ情報で、(3)で結合した情報を、BCH復号し、埋め込んだ情報を取り出す。
(5)BCH復号に失敗し埋め込んだ情報が取り出せない場合、または、チェックサム等を付与してある埋め込み情報読取時、チェックサムが一致しない場合は、情報読取失敗とする。
(6)BCH復号に成功した場合、または、チェックサム等を付与してある埋め込み情報読取時、チェックサムが一致した場合は、情報読取成功とする。
(7)情報読取成功時は、読取情報表示部104に読み取った情報を表示する。
(8)読取情報表示部104は、ユーザのキャンセル意思を入力できる「キャンセル」ボタンを具備してもよい。この場合、キャンセルボタンが押された場合は続く処理領域の処理をキャンセルしても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、必要最低限の面積から情報読取処理を行うことで、読取処理の高速化が可能となる。発明者の知見によれば、4倍の解像度のA4用紙から情報を読み出すのに通常10秒程度掛かるところを、本実施形態の構成によれば、1〜2秒で処理できる。また、早期にユーザに読取結果を表示しつつ、読取処理を継続することで、埋め込まれている情報の取りこぼしがなく、また、ユーザにストレスを与えない情報検出装置を実現できる。
100 印刷文書
101 文書画像入力部
102 2次元コード探索部
103 情報読取部
104 読取情報表示部
201 濃度差測定部
203 処理領域分割部
204 処理順判定部
205 パターン特定部
206 情報復号部
Claims (17)
- 微細な地紋パターンで情報を表現する2次元コードで情報の埋め込まれた画像から情報を読み取る情報検出装置であって、
入力された画像コンテンツ上の微小な領域単位で濃度差を測定する濃度差測定部と、
濃度差の分布から画像を読取処理単位である読取処理領域に区分する処理領域分割部と、
濃度差の分布から読取処理領域の処理順を決定する処理順決定部と、
前記処理順決定部で決定した処理順に従い、単数もしくは複数の読取処理領域から順次情報の読み取りを行う情報読取部と、
を備え、
前記処理領域分割部は、濃度差の発生要因別に分割された要因別領域が、情報読取可能な面積よりも十分に大きい場合、前記要因別領域を複数の読取処理領域に分割し、それ以外の場合、前記要因別領域を分割しないことを特徴とする、情報検出装置。 - 前記情報読取部は、前記処理領域分割部により分割された複数の読取処理領域のうちいずれか一つから情報の読み取りに成功した場合、前記処理領域分割部により分割された複数の読取処理領域のうち読取処理を行っていない他の読取処理領域からの読取処理は行なわないことを特徴とする、請求項1に記載の情報検出装置。
- 読み取った情報を表示する読取情報表示部をさらに備え、
前記情報読取部は、読取処理領域からの情報の読み取りに成功した場合は、前記読取情報表示部に情報を表示した後に、残りの読取処理を行っていない読取処理領域からの読取処理を継続することを特徴とする、請求項1に記載の情報検出装置。 - 前記読取情報表示部は、読取処理中断入力端子を備え、該読取処理中断入力端子から入力がある場合は、読取処理を行っていない残りの読取処理領域からの読取処理を行わないことを特徴とする、請求項3に記載の情報検出装置。
- 微細な地紋パターンで情報を表現する2次元コードで情報の埋め込まれた印刷物をスキャンし画像化するスキャン部をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記濃度差測定部は、画像の微小な領域の濃度差が文字閾値以上の場合は、文字による濃度差として、微小な領域での濃度差を地紋閾値以下に代替することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記濃度差測定部は、画像の微小な領域の濃度差が文字閾値以上の場合は、文字による濃度差として、周囲の微小領域の濃度差で代替することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記処理領域分割部は、画像の微小な領域の濃度差が地紋閾値より低い場合は、地紋以外の要因による濃度差と判定することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記処理領域分割部は、濃度差の平均値、濃度差の均一さ、領域の集合度、領域の重心のうちの一つ、もしくは複数に基づいて領域分割することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記処理領域分割部は、地紋閾値より高い濃度差を持つ微小な領域集合が、情報を読み取るのに十分な面積未満の場合、情報の読み取り処理を行わない読取処理領域と判定し、
前記情報読取部は、該読取処理領域からの読取処理を行わないことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の情報検出装置。 - 前記処理領域分割部は、濃度差が近く、情報読み取りが可能なサイズ以上の範囲を処理単位として読取処理領域に分割することを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記情報読取部は、パターン特定部と情報復号部とを備え、
前記パターン特定部は特定した情報をもつパターンを特定し、パターンの示す情報を読み出し、該パターンの示す情報は、埋め込み時にエラー訂正符号、複数回の繰り返しの冗長性を有しており、
前記情報復号部は、パターンのもつ情報から埋め込んだ情報を復号することを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の情報検出装置。 - 前記情報復号部は、複数の読取処理領域から読み取ったパターンのもつ情報から、埋め込んだ情報を復号することを特徴とする、請求項12に記載の情報検出装置。
- 前記情報復号部は、
第1の読取処理領域から読み取った第1のパターンのもつ情報から、埋め込んだ情報の復号に失敗した場合、第1のパターンのもつ情報を記憶する記憶部を備え、
第2の読取処理領域からの埋め込んだ情報の復号時に、前記記憶部から第1のパターンの持つ情報を取得し、第2の読取処理領域から読み取った第2のパターンの持つ情報と第1のパターンのもつ情報とをあわせて復号することを特徴とする、請求項13に記載の情報検出装置。 - 前記微細な地紋パターンで情報を表現する2次元コードは、すべての情報を持つパターンに濃淡が存在することを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記微細な地紋パターンで情報を表現する2次元コードは、ドットパターンで表現され、ドットの配置により情報を表現していることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の情報検出装置。
- 前記処理順判定部は、読取処理領域からの読取処理成功時と読取処理失敗時のそれぞれで異なる読取処理順を設定することを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の情報検出装置。
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