JP4826456B2 - Electroacoustic transducer and ear speaker device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は電気音響変換器及びイヤースピーカ装置に関し、例えば頭部装着型のウェアラブルスピーカ装置に適用して好適なものである。 The present invention relates to an electroacoustic transducer and an ear speaker device, and is suitable for application to, for example, a head-mounted wearable speaker device.
従来、頭部装着型のウェアラブルスピーカ装置の一例であるヘッドホン装置においては、リスナの頭部に装着された状態でCD(Compact Disc)の再生音声等を表すオーディオ信号を音(以下、これを再生音と呼ぶ)に変換し、これを当該リスナに聴取させるようになされたものが広く普及している。 2. Description of the Related Art Conventionally, in a headphone device that is an example of a head-mounted wearable speaker device, an audio signal representing a playback sound of a CD (Compact Disc) or the like is mounted on a listener's head (hereinafter, this is played back). That have been made to be listened to by the listener are widely used.
一般的なヘッドホン装置では、再生音を発生させるスピーカユニットがリスナの外耳道入口の正面付近に位置するようになされており、当該スピーカユニットから鼓膜に対して直接的に音を到達させることにより音質を向上し得るものの、音像をリスナの頭内に定位させることになり当該リスナに不自然な印象を与えてしまっていた。 In a general headphone device, a speaker unit that generates reproduced sound is positioned near the front of the listener's ear canal entrance, and the sound quality is improved by allowing sound to reach the eardrum directly from the speaker unit. Although improved, the sound image was localized in the listener's head, giving the listener an unnatural impression.
このためヘッドホン装置の中には、スピーカユニットを外耳道入口(耳孔)からやや離隔させ前頭部側へ位置させることにより、一般的な据置型のスピーカを用いた場合のように音像を頭外に定位させることにより不自然感を払拭させると共に、リスナの耳の周囲に密閉空間を形成した密閉型とすることにより充分な低音を聴取させ得るよう考慮されたものが考案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、かかる構成のヘッドホン装置においては、スピーカユニットを外耳道入口(耳孔)からやや離隔させ前頭部側へ位置させたとしても、リスナが聴取するコンテンツの再生音声等がステレオソースの音源である場合、音像がリスナの頭内に定位してしまうことになり、不自然感を払拭させることは出来ないという問題があった。 By the way, in the headphone device having such a configuration, even when the speaker unit is slightly separated from the ear canal entrance (ear hole) and positioned on the frontal side, the reproduced sound of the content listened to by the listener is a stereo source sound source. The sound image is localized in the listener's head, and there is a problem that the unnatural feeling cannot be dispelled.
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、自然な音像定位を与えながら高品質な再生音をリスナに聴取させ得る電気音響変換器及びイヤースピーカ装置を提案しようとするものである。 The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to propose an electroacoustic transducer and an ear speaker device that allow a listener to listen to high-quality reproduced sound while giving natural sound image localization.
かかる課題を解決するため本発明においては、リスナの頭部の所定位置に装着された筐体部と、筐体部の一面に取り付けられ、筐体部がリスナの頭部に装着された際、リスナの外耳道入口との間に所定距離が設けられたスピーカユニットと、スピーカユニットの前面から生じさせた音をリスナの外耳道入口近傍まで到達させるよう延長された管状ダクトと、スピーカユニットの近傍に取り付けられたバイノーラル録音用のマイクロフォンとを設け、さらに管状ダクトは、筐体部からリスナの外耳道入口近傍まで延長されると共に再度筐体部へ戻る略U字状に形成され、リスナの外耳道入口近傍に放音用の孔部が設けられるようにした。 In order to solve such a problem, in the present invention, when the casing is attached to a predetermined position of the listener's head and one surface of the casing, the casing is attached to the listener's head. A speaker unit provided with a predetermined distance between the listener's ear canal entrance, a tubular duct extended so that the sound generated from the front of the speaker unit reaches the vicinity of the listener's ear canal entrance, and the speaker unit. And a tubular duct is formed in a substantially U-shape extending from the housing portion to the vicinity of the listener's ear canal entrance and returning to the housing portion again, near the listener's ear canal entrance. A hole for sound emission was provided.
これにより、実際にリスナが再生音声を聴取するスピーカユニットの近傍に設けられたバイノーラル録音用のマイクロフォンを用いて音源からの音を集音してバイノーラル録音することができるので、その再生音声については従来に比して一段と自然な音像定位を与えながら、管状ダクトを介してスピーカユニットによって生じさせた主に中高音をリスナの外耳道入口近傍から外耳道内の鼓膜へ直接到達させることができる。 This enables binaural recording by collecting the sound from the sound source using the binaural recording microphone provided near the speaker unit where the listener actually listens to the reproduced sound. While giving a more natural sound image localization than in the past, mainly middle and high sounds generated by the speaker unit through the tubular duct can be directly reached from the vicinity of the listener's ear canal to the eardrum in the ear canal.
本発明によれば、実際にリスナが再生音声を聴取するスピーカユニットの近傍に設けられたバイノーラル録音用のマイクロフォンを用いて音源からの音を集音してバイノーラル録音することができるので、その再生音声については従来に比して一段と自然な音像定位を与えながら、管状ダクトを介してスピーカユニットによって生じさせた主に中高音をリスナの外耳道入口近傍から外耳道内の鼓膜へ直接到達させ得る電気音響変換器及びイヤースピーカ装置を実現することができる。 According to the present invention, binaural recording can be performed by collecting sound from a sound source using a binaural recording microphone provided in the vicinity of a speaker unit where a listener actually listens to reproduced sound. With regard to audio, electroacoustics that can cause sound and sound localization that is more natural than conventional ones to directly reach the eardrum in the ear canal directly from the vicinity of the listener's ear canal entrance, mainly through the tubular duct through the speaker unit. A converter and an ear speaker device can be realized.
以下、図面について、本発明の一実施の形態を、第1の実施の形態と第2の実施の形態とに分けて詳述する。 Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail by dividing it into a first embodiment and a second embodiment.
(1)第1の実施の形態
(1−1)イヤースピーカ装置の構成
図1、図2及び図3において、1は全体として第1の実施の形態におけるイヤースピーカ装置を示し、ポータブルCD(Compact Disc)プレーヤやDMP(Digital Music Player)の再生処理等により生成されたオーディオ信号を再生音に変換し、これをリスナに聴取させるようになされている。
(1) First Embodiment (1-1) Configuration of Ear Speaker Device In FIGS. 1, 2 and 3,
イヤースピーカ装置1は、一般的な箱形のスピーカ装置とは異なり、ヘッドホン装置と同様にリスナの頭部に装着されることを前提としており、大きく分けてオーディオ信号を再生音に変換する電気音響変換部2L及び2Rと、当該電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部に装着して固定させるためのバンド部3とにより構成されている。
The
電気音響変換部2L及び2Rは、球体が垂直方向に4等分されたような形状でなる筐体部4L及び4Rを中心に構成されている。筐体部4L及び4Rは、それぞれ後面側及び左右内側に平面部分が形成されており、左右内側にはリスナの頭部に対する側圧を和らげるためのパッド部5L及び5Rが取り付けられている。
The
筐体部4L及び4Rの後面側における平面部分であるバッフル板4AL及び4ARには、オーディオ信号を再生音に変換するスピーカユニット7L及び7Rが取り付けられている。このスピーカユニット7L及び7Rは、ポータブルCDプレーヤやDMP等から接続ケーブル6を介して供給されるオーディオ信号に応じて、振動板を振動させることにより放音するようになされている。
また筐体部4L及び4Rのバッフル板4AL及び4ARには、金属製でなり、所定太さを有する中空の部材が側面略U字状に曲げられた管状ダクト8L及び8Rが取り付けられている。この管状ダクト8L及び8Rは、図1に示したように、外端部がそれぞれ左右内側方向に曲げられており、さらに後側先端部のほぼ中央にそれぞれ孔部8AL及び8ARが設けられている。
Further,
バンド部3は、中央部3Aを中心に一般的な人間の頭部の形状に合わせて上に凸の略アーチ型に形成されていると共に、当該中央部3Aに対して伸縮自在に摺動し得るアジャスト部3BL及び3BRによりバンド部3全体の長さを調整し得るようになされている。
The
またバンド部3は、一般的な人間の頭部の形状よりも小さい径のアーチ型に形成されていると共に弾性力を有しており、リスナに装着される際に筐体部4L及び4Rを左右に広げながら装着されると、装着後に当該弾性力の作用によって元の形状に戻ろうとするため、筐体部4L及び4Rを当該リスナの頭部に対して当接させた状態で保持させるようになされている。
The
なお、イヤースピーカ装置1は、図1〜図3に示したようにほぼ左右対称に構成されているため、以下では主に左側の電気音響変換部2Lを例に説明する。
In addition, since the
実際上、イヤースピーカ装置1は、図4の左側面図に示すように、バンド部3における長さが調整された上でリスナの頭部100に装着されることにより、アジャスト部3BLの下端側に取り付けられた電気音響変換部2Lをリスナの頭部における耳介101Lよりもやや前方に位置させるようになされている。
In practice, as shown in the left side view of FIG. 4, the
これによりイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、スピーカユニット7Lから放射された中高音を直接リスナの外耳道内部へ到達させると共に、当該リスナの頬や耳介101L等で反射された反射音も外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合と同様の、自然な音像定位を与え得るようになされている。
As a result, the
このときイヤースピーカ装置1は、リスナに対して正常に装着された際、スピーカユニット7Lが耳介101L及び外耳道入口102Lのやや前方に位置し、管状ダクト8Lの孔部8ALが外耳道入口102Lの近傍に位置するようになされている。
At this time, when the
因みに管状ダクト8Lは、その先端が略U字状に形成されているため、リスナの外耳道内へ入り込まないようになされている。これによりイヤースピーカ装置1は、当該リスナがイヤースピーカ装置1の装着時等に、誤って管状ダクト8Lにより当該外耳道内を傷つけてしまうことを未然に防止し得るようになされている。
Incidentally, the
ここで図4におけるQ1−Q2断面を図5に示すように、筐体部4Lはスピーカユニット7Lが取り付けられた状態で管状ダクト8Lを除き密閉された空間を形成しており、スピーカユニット7Lに対して筐体部4L及び当該管状ダクト8Lにより共振回路を形成するようになされている。
Here, as shown in FIG. 5 in the Q1-Q2 cross section in FIG. 4, the
また管状ダクト8Lは、筐体部4Lの内部から筐体部4Lのバッフル板4ALを貫通してリスナの外耳道入口102Lの近傍に到達している。実際上、電気音響変換部2Lは、管状ダクト8Lをバスレフダクトとして作用させることにより、全体としてバスレフ型のスピーカとして動作するようになされている。
Further, the
ところで、一般的なバスレフ型スピーカでは、ダクトが筐体の内部のみに設けられ、外部へは延長しないようになされている。そこで、電気音響変換部2Lとの比較用に、図5の対応部分に同一符号を付した図6に示すような電気音響変換部12Lを想定する。
By the way, in a general bass reflex type speaker, the duct is provided only inside the casing and does not extend to the outside. Therefore, for comparison with the
この電気音響変換部12L(図6)は、一般的なバスレフ型スピーカと同様に構成されており、電気音響変換部2Lの管状ダクト8L(図5)に代えて、筐体部4Lの内側のみに2本の管状ダクト18L及び19Lを有している。
This electroacoustic conversion part 12L (FIG. 6) is configured in the same manner as a general bass reflex type speaker, and instead of the
この電気音響変換部12Lの場合、スピーカユニット7Lの位置を仮想的な音源の位置(以下、これを仮想音源位置と呼ぶ)PMと見なしたときの、当該スピーカユニット7Lから放射された中高音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EMと、孔部18AL及び19ALを仮想音源位置PL2と見なしたときの、管状ダクト18L内及び19L内を伝わり当該孔部18AL及び19ALから放射された低音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EL2とを比較すると、経路長EM≒経路長EL2となっている。
In the case of this electroacoustic conversion unit 12L, medium and high sounds radiated from the
ここで、電気音響変換部12Lにより鼓膜103Lに到達する音の周波数特性を図7に示す。この図7に示すように、一般的なバスレフ型の電気音響変換部12Lは、スピーカユニット7Lから放射される、特性曲線SMに示すような周波数特性でなる中高音と、管状ダクト18L内及び19L内を伝わり孔部18AL及び19ALから放射される、特性曲線SL2に示すような周波数特性でなる低音とを合わせてリスナの鼓膜103Lまで到達させることになる。
Here, the frequency characteristics of the sound that reaches the eardrum 103L by the electroacoustic transducer 12L are shown in FIG. As shown in FIG. 7, the general bass-reflex type electroacoustic transducer 12L includes medium and high sounds radiated from the
これにより電気音響変換部12Lは、特性曲線SM及び特性曲線SL2が合成された特性曲線SG2に示すように、特性曲線SMにおける低音域の音圧レベルがある程度上昇された再生音をリスナに聴取させることができる。 As a result, the electroacoustic conversion unit 12L causes the listener to listen to the reproduced sound in which the sound pressure level in the low frequency range of the characteristic curve SM is increased to some extent, as indicated by the characteristic curve SG2 obtained by synthesizing the characteristic curve SM and the characteristic curve SL2. be able to.
一方、本発明による電気音響変換部2L(図5)では、スピーカユニット7Lを仮想音源位置PMとみなしたときの、当該スピーカユニット7Lから放射された中高音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EMと、孔部8ALを仮想音源位置PL1と見なしたときの、管状ダクト8L内を伝わり当該孔部8ALから放射された低音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EL1とを比較すると、経路長EM>経路長EL1となっている。
On the other hand, in the
ここで、電気音響変換部2Lにより鼓膜103Lに到達する音の周波数特性を図8に示す。電気音響変換部2Lは、上述したようにバスレフ型スピーカの一種であるため、図7に示した場合と同様、スピーカユニット7Lから放射される、特性曲線SMに示すような周波数特性でなる中高音と、管状ダクト8Lを伝わり孔部8ALから放射される、特性曲線SL1に示すような周波数特性でなる低音とを合わせてリスナの鼓膜103Lまで到達させることになる。
Here, the frequency characteristics of the sound that reaches the eardrum 103L by the
ところで、一般に音源からの距離と音圧レベルとは反比例の関係にある。ここで電気音響変換部2L(図5)と電気音響変換部12L(図6)との経路長を比較すると、経路長EL1<経路長EL2の関係となる。
By the way, in general, the distance from the sound source and the sound pressure level are in an inversely proportional relationship. Here, when the path lengths of the
すなわち電気音響変換部2L(図5)は、仮想音源位置PL1が電気音響変換部12L(図6)の仮想音源位置PL2よりもリスナの外耳道入口102L近傍に位置しているため、管状ダクト8L内を伝わり孔部8AL(仮想音源位置PL1)から放射される低音を、電気音響変換部12Lの場合よりも高い音圧レベルで鼓膜103Lまで到達させ得るようになされている。
That is, in the
すなわち、2つの特性曲線SL1及びSL2を重ねた図9に示すように、管状ダクト8Lによる低音の特性曲線SL1は、経路長EL1<経路長EL2の関係により、管状ダクト18L及び19Lによる低音の特性曲線SL2と比較して全体的な音圧レベルが高くなる。
That is, as shown in FIG. 9 in which the two characteristic curves SL1 and SL2 are overlapped, the bass characteristic curve SL1 due to the
この結果、第1の実施の形態における電気音響変換部2Lは、特性曲線SM及び特性曲線SL1が合成された特性曲線SG1に示すように、特性曲線SMにおける低音域の音圧レベルが電気音響変換部12Lの場合(特性曲線SG2)よりも上昇された、比較的低い周波数帯まで十分な音圧レベルの再生音をリスナに聴取させ得るようになされている。
As a result, the
ここで特性曲線SG1と特性曲線SG2とを比較すると、特性曲線SG2では低音域側へ進むに連れて比較的急峻に音圧レベルが低下しているのに対して、特性曲線SG1では低音域側へ進むに連れて音圧レベルの低下度合いが緩やかになっていることが分かる。 Here, when the characteristic curve SG1 is compared with the characteristic curve SG2, the sound pressure level in the characteristic curve SG2 decreases relatively steeply as it goes to the low frequency range, whereas in the characteristic curve SG1, the low frequency range side. It can be seen that the degree of decrease in the sound pressure level becomes milder as the operation proceeds.
すなわち電気音響変換部2Lは、電気音響変換部12Lと比較して、広い周波数帯域に渡って高い音圧レベルでなる、すなわち充分な低音域が含まれる良好な再生音をリスナの鼓膜103に伝達して聴取させ得るようになされている。
That is, the
この場合、電気音響変換部2Lは、図4及び図5に示したように、リスナの外耳道入口102Lの近傍に管状ダクト8Lの外端部を位置させるものの、当該外耳道入口102Lを完全には閉塞しない。
In this case, as shown in FIGS. 4 and 5, the
このため電気音響変換部2Lは、スピーカユニット7Lから放射する中高音及び管状ダクト8Lの孔部8ALから放射する低音を合わせた再生音に加えて、リスナの周囲で発生した音(以下これを周囲音と呼ぶ)を遮断することなく当該リスナの鼓膜103Lまで到達させ聴取させ得るようになされている。
For this reason, the
因みに電気音響変換部2Lは、筐体部4Lの内容積が10[ml]、スピーカユニット7Lの外径が21[mm]、当該スピーカユニット7Lの振動板における有効振動半径が8.5[mm]、振動系の等価質量が0.2[g]、最低共振周波数f0が360[Hz]、共振のQ0が1.0とされている。
Incidentally, in the
また管状ダクト8Lは、内径が1.8[mm]、当該管状ダクト8Lの筐体部4L内に位置する内部端8BLから孔部8ALまでの有効長が50[mm]、バッフル板4ALの表面から孔部8ALまでの距離が約35[mm]とされている。
The
ここで管状ダクト8Lは、その側面がU字状に形成され、外端部の中央に孔部8ALが設けられているため、実質的に上半分及び下半分による2本のバスレフダクトを構成しているのと同じであり、当該管状ダクト8Lを1本の管状ダクトに換算した場合の内径(この場合は約2.5[mm]に相当する)が考慮された上で、その内径及び有効長が決定されている。
Here, the
すなわち管状ダクト8Lは、側面U字状に形成されたことにより、1本の管状ダクトとした場合に比べてその有効長を短く設定し得ると共に、デザイン性及び安全性を大きく向上させ得るようになされている。
That is, the
この電気音響変換部2L(図5)及び電気音響変換部12L(図6)について、人間の耳介及び外耳道を模した測定用治具を用いて実際の周波数特性を測定したところ、図10に示すような特性曲線SG11(電気音響変換部2Lの場合)及び特性曲線SG12(電気音響変換部12Lの場合)が得られた。
With respect to the
この図10では、図9に示した理論的な周波数特性と同様、およそ500[Hz]以下の低音域において、電気音響変換部2Lの特性曲線SG11が電気音響変換部12Lの特性曲線SG12よりも高い音圧レベルとなっている。すなわち、実際に電気音響変換部2Lがリスナに対して充分な低音を含む良好な再生音を聴取させ得ることが示されている。
In FIG. 10, the characteristic curve SG11 of the
このようにイヤースピーカ装置1は、リスナの頭部100に装着された際、スピーカユニット7Lをリスナの外耳道入口102Lからやや離れた場所に位置させ、そのスピーカユニット7Lから再生音の中高音を放射すると共に、筐体部4Lから当該外耳道入口102Lの近傍まで延長されバスレフダクトとして作用する管状ダクト8Lの孔部8ALから再生音の低音を放射することにより、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
As described above, when the
なお、上述したイヤースピーカ装置1の筐体部4L及び4R(図1及び図2)には、バッフル板4AL及び4ARに設けられたスピーカユニット7L及び7Rと同一面上であって、そのスピーカユニット7L及び7Rと隣接した位置に無指向性でなるバイノーラル録音用のマイクロフォンMF1L及びMF1Rが取り付けられている。
Note that the
ここでバイノーラル録音とは、ダミーヘッド或いはリスナの実際の耳に取り付けられた2つのマイクロフォンによって頭部伝達関数の影響を受けた状態で音声を収録する録音方法である。 Here, binaural recording is a recording method in which sound is recorded while being influenced by the head-related transfer function by two microphones attached to the actual ears of a dummy head or a listener.
このバイノーラル録音では、収録された音声をイヤースピーカ装置1のスピーカユニット7L及び7Rで再生出力した場合、ダミーヘッド或いはリスナの実際の耳で聴いた左右の音声が混ざり合うことなく、そっくりそのままリスナの耳に到達するため、あたかもリスナ自身がその場に居合わせたかのような臨場感を得ることができることを特徴とするものである。
In this binaural recording, when the recorded sound is reproduced and output by the
すなわち、バイノーラル録音では、リスナが実際に音源からの音声を聴いているかのような状態で録音することが出来るため、理想的な音像定位を実現することが可能である。 That is, in binaural recording, it is possible to realize ideal sound image localization because recording can be performed as if the listener is actually listening to the sound from the sound source.
従ってイヤースピーカ装置1では、バイノーラル録音された音声コンテンツの再生音声をスピーカユニット7L及び7Rから出力することにより、自然な音像定位を与えながら管状ダクト8L及び8Rの孔部8AL及び8ARを介して充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
Therefore, in the
因みに、マイクロフォンMF1L及びMF1Rの取付位置としては、この場所に限られるものではなく、無指向性である以上、スピーカユニット7L及び7Rの近傍であれば、例えば当該スピーカユニット7L及び7Rと同一平面上ではない筐体4L及び4Rの表面上の所定位置であってもよい。
Incidentally, the mounting positions of the microphones MF1L and MF1R are not limited to this place, and as long as they are in the vicinity of the
またイヤースピーカ装置1においては、バイノーラル録音用のマイクロフォンMF1L及びMF1Rを新たに設けるのではなく、同じ位置に取り付けられたノイズキャンセル用のマイクロフォンをモード切り替えによりバイノーラル録音用のマイクロフォンMF1L及びMF1Rとして用いるようにしてもよい。
Also, in the
更に、イヤースピーカ装置1では、バイノーラル録音用のマイクロフォンMF1L及びMF1Rを新たに設けるのではなく、モード切り替えにより、スピーカユニット7L及び7Rをバイノーラル録音用のマイクロフォンMF1L及びMF1Rとして用いるようにしてもよい。
Furthermore, in the
(1−2)他のイヤースピーカ装置の構成例
ところで、第1の実施の形態におけるイヤースピーカ装置1は、図1〜4に示したように、装着部としてのバンド部3により電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部100に装着するようになされているが、このバンド部3に代えて他の種々の装着部を用いることにより電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部100に装着するようにしても良い。
(1-2) Configuration Example of Other Ear Speaker Device By the way, as shown in FIGS. 1 to 4, the
なお、以下では、上述したイヤースピーカ装置1の場合と同様、主に左側の電気音響変換部2Lを例に説明するが、右側の電気音響変換部2Rについては、当該左側の電気音響変換部2Lと左右対称に構成されているものとする。
In the following, as in the case of the
例えば図11に示すイヤースピーカ装置20は、いわゆるイヤークリップ型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1〜図4)におけるバンド部3に代えて、リスナの耳介101Lに引っ掛けるためのイヤークリップ21Lが電気音響変換部2Lの筐体部4Lに取り付けられている。
For example, the
このイヤースピーカ装置20は、イヤークリップ21Lがリスナの耳介101Lに引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
The
また図12に示すイヤースピーカ装置30は、所謂アンダーチン型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1〜図4)におけるバンド部3に代えて、左右の電気音響変換部2L及び2Rを接続すると共にリスナの耳介101Lに引っ掛けるためのバンド部31が筐体部4Lに取り付けられている。このバンド部31の中央部31Aは、下に凸の略アーチ状に形成され、リスナの顎の下を通って左右に渡されることを前提としている。
Further, the
このイヤースピーカ装置30(図12)は、バンド部31の耳掛部31BLがリスナの耳介101Lに引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
This ear speaker device 30 (FIG. 12) can attach the
さらに図13に示すイヤースピーカ装置40は、所謂ショルダーホールド型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1〜図4)におけるバンド部3に代えて、左右の電気音響変換部2L及び2Rを接続すると共にリスナの肩部から支持するショルダーアーム41が筐体部4Lに取り付けられている。このショルダーアーム41の中央部41Aは、後ろに凸の略アーチ状に形成され、リスナの首の後ろから肩の上部に引っ掛けて左右に渡されることを前提としている。
Further, the
このイヤースピーカ装置40(図13)は、リスナの両肩に渡って引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
The ear speaker device 40 (FIG. 13) can be attached to the listener's
さらに図14に示すイヤースピーカ装置50は、所謂ネックバンド型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1〜図4)におけるバンド部3に代えて、左右の電気音響変換部2L及び2Rを接続すると共にリスナの耳介101Lに掛けるためのバンド部51が筐体部4Lに取り付けられている。このバンド部51の中央部51Aは、後ろに凸の略アーチ状に形成され、リスナの後頭部の後ろ側で渡されることを前提としている。
Further, the
このイヤースピーカ装置50(図14)は、バンド部51の耳掛部51BLがリスナの耳介101Lに引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
This ear speaker device 50 (FIG. 14) can attach the
さらに図15に示すイヤースピーカ装置60は、図14に示したイヤースピーカ装置50における電気音響変換部2Lをリスナの耳介101よりも後方に位置させると共に、管状ダクト8Lに代えて略L字状でなる管状ダクト68Lがリスナの耳介101Lの後方に位置する筐体部4Lから外耳道入口102Lの近傍まで延長されている。また左右の電気音響変換部2L及び2Rは、リスナの首の後ろ側で渡されるバンド部61により接続されている。
Further, the
このイヤースピーカ装置60(図15)は、管状ダクト68Lがリスナの耳介101Lに引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
In the ear speaker device 60 (FIG. 15), the
さらに図16に示すイヤースピーカ装置70は、電気音響変換部2Lに加えて、上述した電気音響変換部12L(図6)と同様の構成でなる後方電気音響変換部72Lを有しており、イヤースピーカ装置1(図1〜図4)におけるバンド部3に代わるバンド部71により、電気音響変換部2Lを耳介101Lの前方に位置させると共に、後方電気音響変換部72Lを当該耳介101Lの後方に位置させるようになされている。
Further, the
因みに、後方電気音響変換部72Lには、4チャンネルや5.1チャンネル等のマルチチャンネル音源におけるリアチャンネル用の音声信号が供給されるようになされている。
Incidentally, the rear
このイヤースピーカ装置70(図16)は、リスナの頭部100に装着されることにより、電気音響変換部2L及び後方電気音響変換部72Lを当該リスナの頭部100に装着することができ、電気音響変換部2L及び後方電気音響変換部72Lの間に耳介101Lを挟み込んだ状態で、自然な音像定位を与えながら、サラウンド音でなり充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
The ear speaker device 70 (FIG. 16) is attached to the listener's
またこの場合、イヤースピーカ装置70(図16)では、バンド部71に加振器75を取り付け、例えば5.1チャンネル音源における重低音成分に応じた振動をリスナの頭部100に加えるようにしても良い。
Further, in this case, in the ear speaker device 70 (FIG. 16), a vibrator 75 is attached to the
なおイヤースピーカ装置70(図16)は、電気音響変換部2Lから管状ダクト8Lをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長する以外にも、イヤースピーカ装置60(図15)と同様、後方用電気音響変換部72Lから管状ダクトをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長するようにしたり、或いは電気音響変換部2L及び後方用電気音響変換部72Lの両方から管状ダクトをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長するようにしても良い。
The ear speaker device 70 (FIG. 16) is not limited to extending the
さらに図17に示すイヤースピーカ装置80は、イヤースピーカ装置1(図1〜図4)におけるバンド部3に代えて、左右の電気音響変換部2L及び2Rを接続すると共にリスナの頬よりも前側に位置させるためのバンド部81が筐体部4Lに取り付けられている。
Further, the
また筐体部4Lには、管状ダクト8Lに代えて筐体部4Lからリスナの外耳道入口102L近傍まで延長された管状ダクト88Lが設けられている。なお、管状ダクト88Lは、再生音における良好な低音を孔部88ALから放射するべく、その内径や音の経路長等が適切に計算されている。
The
このイヤースピーカ装置80(図17)は、リスナの頭部100に装着されることにより、筐体部4Lを当該リスナの頬よりも前方に位置させることができる。この場合、スピーカユニット7Lから放射された中高音は、当該リスナの頬等において反射されることによりその特性が変化するため、イヤースピーカ装置1の場合と比較して、一般的な据置型のスピーカから放射された音に一層近づけられることになる。これによりイヤースピーカ装置80は、一段と自然な定位感を与え得る再生音をリスナに聴取させることができる。
The ear speaker device 80 (FIG. 17) can be positioned on the front side of the listener's cheek by being mounted on the listener's
このように本発明では、イヤースピーカ装置1のバンド部3(図1〜図4)以外にも、イヤースピーカ装置20〜80(図11〜図17)のような種々の方式でなる装着部により、電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部100に対して装着させるようにしても良い。
As described above, in the present invention, in addition to the band portion 3 (FIGS. 1 to 4) of the
(1−3)第1の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、イヤースピーカ装置1は、リスナの頭部100に装着されることにより、電気音響変換部2Lの筐体部4Lに設けられたスピーカユニット7Lを当該リスナの外耳道入口102Lよりもやや前方に位置させると共に、当該筐体部4Lから後方に延長されバスレフダクトとして作用する管状ダクト8Lの先端部分を外耳道入口102Lの近傍に位置させた状態で、所定のアンプから供給される音声信号に基づいた再生音を出力する。
(1-3) Operation and effect in the first embodiment In the above configuration, the
このときイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2L(図5)では、スピーカユニット7Lから放射される中高音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EMよりも、管状ダクト8Lの孔部8ALから放射される低音が当該鼓膜103Lに到達するまでの経路長EL1を短くなるため、特性曲線SM(図7)に示したような中高音に対して、特性曲線SL1に示したように比較的音圧レベルが高い低音を当該鼓膜103Lに到達させることができる。
At this time, in the
従ってイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、スピーカユニット7Lから放射された中高音を当該リスナの頬や耳介101L等で反射させて鼓膜103Lに到達させることができるので、一般的なスピーカを介して再生音を聴取する場合と似た特性の再生音を当該リスナに聴取させることができ、音像が頭外に位置しているような自然な定位感を与えることができる。
Therefore, since the
さらにイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、管状ダクト8Lがリスナの外耳道入口102L近傍まで延長されていることにより、特性曲線SG1(図9)及び特性曲線SG11(図10)に示したような、低音域まで比較的充分な音圧レベルでなる良好な再生音をリスナに聴取させることができる。
Further, the
この場合、イヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、管状ダクト8Lがリスナの外耳道入口102L近傍まで延長されているため、一般的なバスレフ型の電気音響変換部2L(図6)において、管状ダクト18L及び19Lから出力される特性曲線SL2(図7)のような低音と比較して、特性曲線SL1(図7)のような音圧レベルが大きい低音をリスナの鼓膜103Lに到達させることができ、その結果スピーカユニット7Lの口径が比較的小さく外耳道入口102Lからやや離れていることにより不足しがちな低音を、十分な音圧レベルでリスナに聴取させることができる。
In this case, in the
さらにイヤースピーカ装置1は、低音の再生音量を上げるのではなく、低音の放射口である管状ダクト8Lの孔部8ALを鼓膜103Lに近づけることによりリスナの鼓膜103L(図5)に充分な低音を到達させているため、例えば大口径のスピーカやサブウーファー等を用いて低音を再生するような場合と比較して、周囲に漏れる低音や振動をほぼ皆無にすることができる。
Furthermore, the
従って、例えばリスナが深夜にイヤースピーカ装置1を介して再生音を聴取する場合等に、近隣や周囲への迷惑を殆ど気にすることなく、充分な低音が含まれる良好な再生音を堪能することができる。
Therefore, for example, when the listener listens to the reproduced sound through the
また管状ダクト8Lは、リスナの外耳道入口102Lを塞ぐことがないため、再生音と共に、当該リスナの周囲で発生した周囲音を遮断することなく鼓膜103Lに到達させて聴取させることができる。
Further, since the
これによりイヤースピーカ装置1では、リスナが歩行するときやスポーツを行うときなど、リスナが周囲音を聴取する必要がある場合にも、良好な再生音に加えて確実に周囲音を聴取させることができる。
Thereby, in the
またイヤースピーカ装置1は、従来の密閉型ヘッドホンのように、リスナの耳介101L等を電気音響変換部2Lによって覆ってしまうことがないため、密閉型ヘッドホンを装着したリスナが感じるような閉塞感や蒸れといった不快感を与えることがない。さらにイヤースピーカ装置1では、密閉空間を形成しないため、密閉型ヘッドホンを使用した場合に生じ得る、外耳道における共振周波数の変化を生じることもなく、リスナに違和感を与えることもない。
In addition, the
そのうえイヤースピーカ装置1は、低音の放射口である管状ダクト8Lの孔部8ALを鼓膜103Lに近づけることによりリスナに十分な音量レベルの低音を聴取させ得るため、スピーカユニット7Lの口径を不必要に大きくする必要が無く、筐体部4Lの大きさを必要最小限に止めることができる。これによりイヤースピーカ装置1では、全体の大きさや重量を必要最小限に抑えることができるので、リスナがイヤースピーカ装置1を装着した際の大きさや重さによる煩わしさを極力抑えることができる。
In addition, since the
以上の構成によれば、イヤースピーカ装置1は、リスナの頭部100に装着された際、電気音響変換部2Lのスピーカユニット7Lを当該リスナの外耳道入口102Lよりもやや前方に位置させると共に、管状ダクト8Lの孔部8ALを外耳道入口102Lの近傍に位置させた状態で再生音を出力することにより、バスレフダクトとして作用する管状ダクト8Lの孔部8ALから放射する低音を十分な音圧レベルで鼓膜103に到達させることができるので、自然な音像定位を与えながら比較的低音域まで充分な音圧レベルでなる良好な再生音をリスナに聴取させることができる。
According to the above configuration, when the
(1−4)第1の実施の形態に対する他の実施の形態
なお上述した第1の実施の形態においては、管状ダクト8Lが側面略U字状に形成され、孔部8ALを境に2本のバスレフダクトとして機能させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該管状ダクト8Lを1本や3本以上の管状ダクトによって構成するようにしても良い。
(1-4) Other Embodiments to the First Embodiment In the above-described first embodiment, the
例えば図18に示すように、イヤースピーカ装置90の電気音響変換部92Lにおいては、筐体部4Lからバスレフダクトとして機能する1本の管状ダクト98Lが後方へ延長されるようにしても良く、さらに当該管状ダクト98Lの先端部にリスナの外耳道入口102Lを傷つけないための保護部99Lが取り付けられていても良い。この場合、保護部99Lは、音を通しやすいスポンジ状の部材等で構成されることにより、周囲音を遮断せずリスナに聴取させることができる。
For example, as shown in FIG. 18, in the electroacoustic transducer 92L of the
また第1の実施の形態においては、金属等の固い材料で形成された管状ダクト8Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、可撓性を有する樹脂等の柔らかい材料で形成された管状ダクト8Lを用いるようにしても良い。
In the first embodiment, the case where the
さらに第1の実施の形態においては、管状ダクト8Lが筐体部4Lのバッフル板4ALを貫通するように設けられた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該管状ダクト8Lが当該筐体部4Lにおける他の側面を貫通するよう設けられていても良い。
Furthermore, in 1st Embodiment, although the case where the
さらに第1の実施の形態においては、イヤースピーカ装置1がリスナの頭部100(図4)に装着された際、スピーカユニット7Lの放音面がほぼ後方向を向くようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばスピーカユニット7Lの放音面がやや内側を向くようにしても良く、要は当該スピーカユニット7Lの放音面がおおよそ外耳道入口102Lの方向に向き、放射する中高音が効率良く鼓膜103Lへ到達されれば良い。
Further, in the first embodiment, the case where the sound emitting surface of the
さらに第1の実施の形態においては、イヤースピーカ装置1が左右の電気音響変換部2L及び2Rを有し、2チャンネルの再生音を出力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば左側の電気音響変換部2Lのみを有し1チャンネルの再生音を出力するようにしても良い。
Further, in the first embodiment, the case where the
さらに第1の実施の形態においては、筐体部4Lに中高音用のスピーカユニット7Lを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば中音用及び高音用といった2つのスピーカユニットを1つの筐体部4Lに設けて2ウェイスピーカとするなど、複数のスピーカユニットを筐体部4Lに設けるようにしても良い。
Furthermore, in the first embodiment, the case where the
さらに第1の実施の形態においては、球体を垂直方向に4等分したような形状でなる筐体部4Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば立方体状や円柱状等の種々の形状であっても良く、要はバスレフ型スピーカのエンクロージャとして機能し得るようなほぼ密閉された空間を内部に有していれば良い。
Further, in the first embodiment, the case has been described in which the
さらに第1の実施の形態においては、管状ダクト8L(図5)の内端部8BLの端部にエッジが残された状態の筐体部4Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、管状ダクト8Lの内端部8BLの端部に対してR状の丸みが形成された筐体部4Lを用いるようにしても良い。この場合、筐体部4Lでは、スピーカユニット7Lの背面側から押し出される空気がエッジに当って風切り音を発生するようなことがなく、ノイズのない低音だけを管状ダクト8Lの孔部8ALから放射することができる。
Further, in the first embodiment, the case has been described in which the
さらに第1の実施の形態においては、筐体部4L及び4Rに対して管状ダクト8L及び8Rが一体に取り付けられているようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、取り付け及び取り外し可能な構成としても良い。
Furthermore, in the first embodiment, the case where the
例えば、図5との対応部分に同一符号を付した図19に示すように、筐体部4L1では、当該筐体部4L1のバッフル板4ALに形成された凹形状のダクト保持部4L2に対し、管状ダクト8L1のダクト勘合部8L2を嵌め合わせることにより取り付け、またダクト保持部4L2とダクト勘合部8L2との勘合状態を解消することにより、管状ダクト8L1を取り外すことが可能となる。 For example, as shown in FIG. 19 in which the same reference numerals are assigned to the corresponding parts as in FIG. 5, in the housing part 4L1, the concave duct holding part 4L2 formed on the baffle plate 4AL of the housing part 4L1 The tubular duct 8L1 can be removed by fitting by fitting the duct fitting portion 8L2 of the tubular duct 8L1 and eliminating the fitting state between the duct holding portion 4L2 and the duct fitting portion 8L2.
さらに第1の実施の形態においては、孔部8ALから内端部8BLまでのダクト長がそれぞれ同じ長さに設定された管状ダクト8Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、それぞれ異なる長さのダクト長に設定された管状ダクトを用いるようにしても良い。
Furthermore, in the first embodiment, the case where the
例えば、図4との対応部分に同一符号を付した図20に示すように、孔部8ALから内端部8BL1までの長さL1と、孔部8ALから内端部8BL2までの長さL2とが異なる管状ダクト8L3が設けられた筐体部4L3では、長さL1のダクト部分と、長さL2のダクト部分とでは共振特性の位相ずれが生じ、その結果、孔部8ALから僅かに出力される中高域の周波数成分を相殺し、管状ダクト8L3の孔部8ALから中高音が打ち消された低音だけを放射し得るようになされている。 For example, as shown in FIG. 20 where parts corresponding to those in FIG. 4 are given the same reference numerals, a length L1 from the hole 8AL to the inner end 8BL1, and a length L2 from the hole 8AL to the inner end 8BL2 In the casing portion 4L3 provided with the tubular duct 8L3 having different lengths, a phase shift of the resonance characteristics occurs between the duct portion having the length L1 and the duct portion having the length L2, and as a result, the output is slightly output from the hole portion 8AL. The frequency components in the middle and high range are canceled out, and only the low tone in which the middle and high tone is canceled can be radiated from the hole 8AL of the tubular duct 8L3.
さらに第1の実施の形態においては、マイクロフォンMF1L及びMF1Rをバイノーラル録音用のマイクロフォンとして用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ノイズキャンセル機能を実現するためのマイクロフォンとしても兼用するようにしても良い。 Further, in the first embodiment, the case where the microphones MF1L and MF1R are used as binaural recording microphones has been described. However, the present invention is not limited to this, and the microphones for realizing a noise canceling function can also be used. You may make it also use.
この場合、イヤースピーカ装置1では、再生音をリスナに対して聴取させる際、マイクロフォンMF1L及びMF1Rによって外部騒音を集音し、その外部騒音とは逆相の音を生成して出力すれば、リスナに対して再生音だけを聴取させることができる。
In this case, the
さらに第1の実施の形態においては、筐体部としての筐体部4L及び4Rと、スピーカユニットとしてのスピーカユニット7L及び7Rと、管状ダクトとしての管状ダクト8L及び8Rと、バイノーラル録音用のマイクロフォンとしてのマイクロフォンMF1L及びMF1Rとによって電気音響変換器としての電気音響変換部2L及び2Rを構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体部と、スピーカユニットと、管状ダクトとバイノーラル録音用のマイクロフォンによって電気音響変換器を構成するようにしても良い。
Further, in the first embodiment, the
さらに第1の実施の形態においては、筐体部としての筐体部4L及び4Rと、スピーカユニットとしてのスピーカユニット7L及び7Rと、装着部としてのバンド部3と、管状ダクトとしての管状ダクト8L及び8Rと、バイノーラル録音用のマイクロフォンとしてのマイクロフォンMF1L及びMF1Rとによってイヤースピーカ装置としてのイヤースピーカ装置1を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体部と、スピーカユニットと、装着部と、管状ダクトと、バイノーラル録音用のマイクロフォンとによってイヤースピーカ装置を構成するようにしても良い。
Furthermore, in the first embodiment, the
(2)第2の実施の形態
(2−1)イヤースピーカ装置の構成
図1との対応部分に同一符号を付した図21及び図22において、200は全体として第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置を示し、ポータブルCDプレーヤやDMPの再生処理等により生成されたオーディオ信号を再生音に変換し、これをリスナに聴取させるようになされている。
(2) Second Embodiment (2-1) Configuration of Ear Speaker Device In FIGS. 21 and 22 in which the same reference numerals are assigned to the corresponding parts to those in FIG. 1, 200 is the ear in the second embodiment as a whole. A speaker device is shown, which converts an audio signal generated by a portable CD player or DMP playback process into a playback sound and listens to the listener.
このイヤースピーカ装置200においても、一般的な箱形のスピーカ装置とは異なり、通常のヘッドホン装置と同様にリスナの頭部に装着されることを前提としており、大きく分けてオーディオ信号を再生音に変換する電気音響変換部202L及び202Rと、当該電気音響変換部202L及び202Rをリスナの頭部に装着して固定させるためのバンド部3とにより構成されている。
In the
電気音響変換部202L及び202Rは、全体がほぼ球形状でなる筐体部204L及び204Rを中心に構成されており、その筐体部204L及び204Rには、それぞれ内部にスピーカユニット207L及び207Rが設けられている。
The
筐体部204L(図22)は、スピーカユニット207Lを境に、前方向側に位置する半球状部204LAと、後方向側に位置するカバー部204LBとに分けられており、半球状部204LAのバッフル板204ALには、オーディオ信号を再生音に変換するスピーカユニット207Lが取り付けられている。
The
このスピーカユニット207Lは、ポータブルCDプレーヤやDMP等から接続ケーブル6を介して供給されるオーディオ信号に応じて、振動板を振動させることにより主に中高音を放音するようになされている。
The
カバー部204LB(図22)は、内部に空間を有する半球形状でなり、バッフル板204ALの前方空間を覆い隠すと共に、その表面のほぼ中央に対して、金属製でなり、所定太さを有する中空の部材が側面略U字状に曲げられた管状ダクト208Lが取り付けられている。 The cover portion 204LB (FIG. 22) has a hemispherical shape having a space inside, covers the front space of the baffle plate 204AL, and is made of metal with respect to the approximate center of the surface and has a predetermined thickness. A tubular duct 208 </ b> L is attached to which the member is bent into a substantially U-shaped side surface.
この管状ダクト208L及び208R(図21)は、外端部がそれぞれ左右内側方向に曲げられており、さらに外端部のほぼ中央にそれぞれ孔部208AL及び208ARが形成されている。
The
バンド部3は、中央部3Aを中心に一般的な人間の頭部の形状に合わせて上に凸の略アーチ型に形成されていると共に、当該中央部3Aに対して伸縮自在に摺動し得るアジャスト部3BL及び3BRにより当該バンド部3全体の長さを調整し得るようになされている。
The
またバンド部3は、一般的な人間の頭部の形状よりも小さい径のアーチ型に形成されると共に弾性力を有しており、リスナに装着される際に筐体部204L及び204Rを左右に広げながら装着されると、装着後に当該弾性力の作用によって元の形状に戻ろうとするため、筐体部204L及び204Rを当該リスナの頭部に対して当接させた状態で保持させるようになされている。
Further, the
なお、イヤースピーカ装置200は、ほぼ左右対称に構成されているため、以下では主に左側の電気音響変換部202Lを例に説明する。
In addition, since the
実際上、イヤースピーカ装置200(図22)は、バンド部3における長さが調整された上でリスナの頭部100に装着されることにより、アジャスト部3BLの下端側に取り付けられた電気音響変換部202Lをリスナの頭部における耳介101Lよりもやや前方に位置させるようになされている。
In practice, the ear speaker device 200 (FIG. 22) is electroacoustic conversion attached to the lower end side of the adjusting portion 3BL by being attached to the listener's
これによりイヤースピーカ装置200では、バンド部3を介してリスナに対し正常に装着された場合、筐体部204Lのスピーカユニット207Lが耳介101L及び外耳道入口102Lのやや前方に位置し、カバー部204LBの管状ダクト208Lの孔部208ALが外耳道入口102Lの近傍に位置するようになされている。
Accordingly, in the
従ってイヤースピーカ装置200は、スピーカユニット207Lから放射された主に中高音をカバー部204LB及び管状ダクト208Lを介して、直接リスナの外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合よりも中高音の音漏れがない状態で自然な音像定位を与え得るようになされている。
Therefore, the
因みに管状ダクト208Lは、その先端部が側面略U字状に形成されているため、リスナの外耳道内部へ入り込まないようになされている。これによりイヤースピーカ装置200では、当該リスナが装着時等に誤って管状ダクト208Lの先端部により当該外耳道内部を傷つけてしまうことを未然に防止し得るようになされている。
Incidentally, the
ここで、図22におけるQ3−Q4断面を図23に示すように、電気音響変換部202Lの筐体部204Lはスピーカユニット207Lの前面空間が管状ダクト208Lの孔部208ALを除き密閉されており、スピーカユニット207Lに対してカバー部204LB及び当該管状ダクト208Lにより共振回路を形成するようになされている。
Here, as shown in FIG. 23, the Q3-Q4 cross section in FIG. 22 is such that the
また管状ダクト208Lは、筐体部204Lの内部から筐体部204Lのカバー部204LBを介してリスナの外耳道入口102Lの近傍に到達している。実際上、電気音響変換部202Lは、スピーカユニット207Lの前面から放射される主に中高音を、カバー部204LB及び管状ダクト208Lを介して集め、当該管状ダクト208Lの孔部208ALからリスナの鼓膜103へダイレクトに到達させることにより、音漏れの少ない状態で充分な音声レベルの中高音をリスナに聴取させ得るようになされている。
The
なお管状ダクト208Lは、側面略U字状に形成されたことにより、1本の管状ダクトとした場合に比べてその有効長を短く設定し得ると共に、デザイン性及び安全性を大きく向上させ得るようになされている。
The
なお、上述したイヤースピーカ装置200の筐体部204L及び204R(図21及び図22)には、カバー部204LB及び204RBの表面上であって、スピーカユニット207L及び207Rと対向した位置に無指向性でなるバイノーラル録音用のマイクロフォンMF2L及びMF2Rが取り付けられている。
Note that the
このバイノーラル録音では、収録された音声をイヤースピーカ装置200のスピーカユニット207L及び207Rで再生出力した場合、ダミーヘッド或いはリスナの実際の耳で聴いた左右の音声が混ざり合うことなく、そっくりそのままリスナの耳に到達するため、あたかもリスナ自身がその場に居合わせたかのような臨場感を得ることができることを特徴とするものである。
In this binaural recording, when the recorded sound is reproduced and output by the
すなわち、バイノーラル録音では、リスナが実際に音源からの音声を聴いているかのような状態で録音することが出来るため、理想的な音像定位を実現することが可能である。 That is, in binaural recording, it is possible to realize ideal sound image localization because recording can be performed as if the listener is actually listening to the sound from the sound source.
従ってイヤースピーカ装置200では、バイノーラル録音された音声コンテンツの再生音声をスピーカユニット207L及び207Rから管状ダクト208L及び208Rを介して出力することにより、自然な音像定位を与えながら管状ダクト208L及び208Rの孔部208AL及び208ARを介して音漏れのない状態で中高音の再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
Therefore, in the
因みに、マイクロフォンMF2L及びMF2Rの取付位置としては、この場所に限られるものではなく、無指向性である以上、カバー部204LB及び204RBの表面上や、半球状部204LA及び204RAの表面上の所定位置であってもよい。 Incidentally, the attachment positions of the microphones MF2L and MF2R are not limited to this place, and as long as they are non-directional, predetermined positions on the surfaces of the cover parts 204LB and 204RB and on the surfaces of the hemispherical parts 204LA and 204RA. It may be.
またイヤースピーカ装置200においては、バイノーラル録音用のマイクロフォンMF2L及びMF2Rを新たに設けるのではなく、同じ位置に取り付けられたノイズキャンセル用のマイクロフォンをモード切り替えによりバイノーラル録音用のマイクロフォンMF2L及びMF2Rとして用いるようにしてもよい。
In the
更に、イヤースピーカ装置200では、バイノーラル録音用のマイクロフォンMF2L及びMF2Rを新たに設けるのではなく、モード切り替えにより、スピーカユニット207L及び207Rをバイノーラル録音用のマイクロフォンMF2L及びMF2Rとして用いるようにしてもよい。
Further, in the
(2−2)他のイヤースピーカ装置の構成例
ところで、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200は、図21〜図23に示したように、装着部としてのバンド部3により電気音響変換部202L及び202Rをリスナの頭部100に装着するようになされているが、このバンド部3に代えて他の種々の装着部を用いることにより電気音響変換部202L及び202Rをリスナの頭部100に装着するようにしても良い。
(2-2) Configuration Example of Other Ear Speaker Device By the way, as shown in FIGS. 21 to 23, the
なお、以下では、上述したイヤースピーカ装置200の場合と同様、主に左側の電気音響変換部202Lを例に説明するが、右側の電気音響変換部202Rについても、当該左側の電気音響変換部202Lと左右対称に構成されているものとする。
Hereinafter, as in the case of the
例えば図11との対応部分に同一符号を付した図24に示すように、リスナの耳介101Lに引っ掛けるためのイヤークリップ21Lが、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200(図21〜図23)のバンド部3に代えて、電気音響変換部202Lの筐体部204Lに取り付けられた所謂イヤークリップ型のイヤースピーカ装置220が考えられる。
For example, as shown in FIG. 24 in which parts corresponding to those in FIG. 11 are denoted by the same reference numerals, the ear clip 21L for hooking on the listener's
この場合のイヤースピーカ装置220(図24)においても、スピーカユニット207Lから放射された主に中高音を、カバー部204LB及び管状ダクト208Lを介して直接リスナの外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合よりも中高音の音漏れがない状態で自然な音像定位を与え得るようになされている。
Also in the ear speaker device 220 (FIG. 24) in this case, mainly the middle and high sounds radiated from the
また図12との対応部分に同一符号を付した図25に示すように、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200(図21〜図23)の左右の電気音響変換部202L及び202Rを接続すると共にリスナの耳介101Lに引っ掛けるためのバンド部31が、当該イヤースピーカ装置200のバンド部3に代えて電気音響変換部202Lの筐体部204Lに取り付けられた所謂アンダーチン型のイヤースピーカ装置230が考えられる。
Also, as shown in FIG. 25 where the same reference numerals are assigned to the parts corresponding to FIG. 12, the left and right
この場合のイヤースピーカ装置230(図25)においても、スピーカユニット207Lから放射された主に中高音をカバー部204LB及び管状ダクト208Lを介して、直接リスナの外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合よりも中高音の音漏れがない状態で自然な音像定位を与え得るようになされている。
Also in the ear speaker device 230 (FIG. 25) in this case, mainly the middle and high sounds radiated from the
さらに図13との対応部分に同一符号を付した図26に示すように、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200(図21〜図23)の左右の電気音響変換部202L及び202Rを接続すると共にリスナの肩部から支持するショルダーアーム41が、当該イヤースピーカ装置200のバンド部3に代えて電気音響変換部202Lの筐体部204Lに取り付けられた所謂ショルダーホールド型のイヤースピーカ装置240が考えられる。
Further, as shown in FIG. 26 in which parts corresponding to those in FIG. 13 are assigned the same reference numerals, the left and right
この場合のイヤースピーカ装置240(図26)においても、スピーカユニット207Lから放射された主に中高音をカバー部204LB及び管状ダクト208Lを介して、直接リスナの外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合よりも中高音の音漏れがない状態で自然な音像定位を与え得るようになされている。
Also in the ear speaker device 240 (FIG. 26) in this case, mainly middle and high sounds radiated from the
さらに図14との対応部分に同一符号を付した図27に示すように、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200(図21〜図23)の左右の電気音響変換部202L及び202Rを接続すると共にリスナの耳介101Lに引っ掛けるためのバンド部51が、当該イヤースピーカ装置200のバンド部3に換えて筐体部204Lに取り付けられた所謂ネックバンド型のイヤースピーカ装置250が考えられる。
Further, as shown in FIG. 27 in which parts corresponding to those in FIG. 14 are denoted by the same reference numerals, the left and right
この場合のイヤースピーカ装置250(図27)においても、スピーカユニット207Lから放射された主に中高音をカバー部204LB及び管状ダクト208Lを介して、直接リスナの外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合よりも中高音の音漏れがない状態で自然な音像定位を与え得るようになされている。
Even in the ear speaker device 250 (FIG. 27) in this case, mainly the middle and high sounds radiated from the
さらに図15との対応部分に同一符号を付した図28に示すように、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200(図21〜図23)の電気音響変換部202Lをリスナの耳介101よりも後方に位置させると共に、管状ダクト208Lに代えて略L字状でなる管状ダクト261Lがリスナの耳介101Lの後方に位置する筐体部204Lから外耳道入口102Lの近傍まで延長された構成のイヤースピーカ装置260が考えられる。
Further, as shown in FIG. 28 in which parts corresponding to those in FIG. 15 are denoted by the same reference numerals, the
この場合のイヤースピーカ装置260(図28)においても、スピーカユニット207Lから放射された主に中高音をカバー部204LB及び管状ダクト261Lを介して、直接リスナの外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合よりも中高音の音漏れがない状態で自然な音像定位を与え得るようになされている。
Also in the ear speaker device 260 (FIG. 28) in this case, mainly middle and high sounds radiated from the
さらに図16との対応部分に同一符号を付した図29に示すように、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200(図21〜図23)の電気音響変換部202Lに加えて、当該電気音響変換部202Lと同様の構成でなる後方電気音響変換部272Lを有しており、イヤースピーカ装置200(図21〜図23)におけるバンド部3に代わるバンド部71により、電気音響変換部202Lを耳介101Lの前方に位置させると共に、後方電気音響変換部272Lを当該耳介101Lの後方に位置させるようになされている。
Further, as shown in FIG. 29 in which parts corresponding to those in FIG. 16 are given the same reference numerals, in addition to the
因みに、後方電気音響変換部272Lには、4チャンネルや5.1チャンネル等のマルチチャンネル音源におけるリアチャンネル用の音声信号が供給されるようになされている。 Incidentally, the rear electroacoustic converter 272L is supplied with an audio signal for a rear channel in a multi-channel sound source such as a 4-channel or 5.1-channel sound source.
このイヤースピーカ装置270(図29)は、リスナの頭部100に装着されることにより、電気音響変換部202L及び後方電気音響変換部272Lを当該リスナの頭部100に装着することができ、電気音響変換部202L及び後方電気音響変換部272Lにより耳介101Lを挟み込んだ状態で自然な音像定位を与えながら、サラウンド音でなり充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
This ear speaker device 270 (FIG. 29) can be attached to the listener's
またこの場合、イヤースピーカ装置270(図29)では、バンド部71に対して加振器75を取り付け、例えば5.1チャンネル音源における重低音成分に応じた振動をリスナの頭部100に加えるようにしても良い。
In this case, in the ear speaker device 270 (FIG. 29), the vibrator 75 is attached to the
なおイヤースピーカ装置270(図29)は、電気音響変換部202Lから管状ダクト208Lをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長する以外にも、イヤースピーカ装置260(図28)と同様、後方用電気音響変換部272Lから管状ダクトをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長するようにしたり、或いは電気音響変換部202L及び後方用電気音響変換部272Lの両方から管状ダクトをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長するようにしても良い。
In addition, the ear speaker device 270 (FIG. 29) is similar to the ear speaker device 260 (FIG. 28) except that the
さらに図17との対応部分に同一符号を付した図30に示すように、第2の実施の形態におけるイヤースピーカ装置200(図21〜図23)の電気音響変換部202Lをリスナの頬よりも前側に位置させるバンド部81が筐体部204Lに取り付けられたイヤースピーカ装置280が考えられる。
Further, as shown in FIG. 30, in which parts corresponding to those in FIG. 17 are denoted by the same reference numerals, the
また筐体部204Lには、管状ダクト208Lに代えて筐体部204Lからリスナの外耳道入口102L近傍まで延長された管状ダクト281Lが設けられている。なお、管状ダクト281Lは、再生音における良好な低音を孔部281ALから放射するべく、その内径や音の経路長等が適切に計算されている。
The
このイヤースピーカ装置280(図30)は、リスナの頭部100に装着されることにより、筐体部204Lを当該リスナの頬よりも前方に位置させることができる。この場合、スピーカユニット207Lから放射された中高音は、当該リスナの頬等において反射されることによりその特性が変化するため、イヤースピーカ装置200の場合と比較して、一般的な据置型のスピーカから放射された音に一層近づけられることになる。これによりイヤースピーカ装置280は、一段と自然な定位感を与え得る再生音をリスナに聴取させることができる。
The ear speaker device 280 (FIG. 30) can be positioned on the front side of the cheek of the listener by attaching the ear speaker device 280 (FIG. 30) to the
このように本発明では、イヤースピーカ装置200のバンド部3(図21〜図23)以外にも、イヤースピーカ装置220〜280(図24〜図30)のような種々の方式でなる装着部により、電気音響変換部202L及び202Rをリスナの頭部100に対して装着させるようにしても良い。
As described above, according to the present invention, in addition to the band portion 3 (FIGS. 21 to 23) of the
(2−3)第2の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、イヤースピーカ装置200は、リスナの頭部100に装着されることにより、電気音響変換部202Lの筐体部204Lに設けられたスピーカユニット207Lから主に放射される中高音をカバー部204LBから管状ダクト208Lを介して集め、外耳道入口102Lの近傍に位置した管状ダクト208Lの孔部208ALから当該中高音を出力させる。
(2-3) Operation and effect in the second embodiment In the above configuration, the
従ってイヤースピーカ装置200の電気音響変換部202Lは、スピーカユニット207Lから放射された中高音を、管状ダクト208Lの孔部208ALからのみ鼓膜103Lに直接到達させることができるので、一般的なスピーカを介してリスナに聴取させる場合と似た特性の再生音を音漏れなしに聴取させ得ると共に、音像が頭外に位置しているような自然な定位感を与えることもできる。
Accordingly, the
またイヤースピーカ装置200は、管状ダクト208Lの孔部208ALを外耳道入口102Lの近傍に位置させるだけであって、密閉型のヘッドホンのように外耳道入口102Lを塞いでしまうことがないため、管状ダクト208Lの孔部208ALから出力される再生音だけでなく、周囲音についても遮断されることなく鼓膜103に届かせることができ、かくして管状ダクト208Lを介して再生音を聴取させながら外部の周囲音についても聴取させることができる。
The
これによりイヤースピーカ装置200では、リスナが歩行するときやスポーツを行うときなど、リスナが周囲音について聴取する必要がある場合にも、管状ダクト208Lの孔部208ALから出力される再生音に加えて周囲音についても確実に聴取させることができる。
Thereby, in the
またイヤースピーカ装置200は、リスナの耳介101L等を電気音響変換部202Lによって覆ってしまうことがないため、一般的なヘッドホンを装着したリスナが感じるような閉塞感や蒸れといった不快感を与えることがない。さらにイヤースピーカ装置200では、密閉空間を形成しないため、密閉型ヘッドホンを使用した場合に生じ得る、外耳道における共振周波数の変化を生じることもなくリスナに違和感を与えることもない。
In addition, since the
そのうえイヤースピーカ装置200は、再生音の放射口である管状ダクト208Lの孔部208ALを鼓膜103Lに近づけることによりリスナに十分な音量レベルの中高音を聴取させ得るため、スピーカユニット207Lの口径を不必要に大きくする必要が無く、筐体部204Lの大きさを必要最小限に止めることができる。
In addition, since the
これによりイヤースピーカ装置200では、全体の大きさや重量を必要最小限に抑えることができるので、リスナがイヤースピーカ装置200を装着した際の大きさや重さによる煩わしさを極力抑えることができる。
As a result, the size and weight of the entire
以上の構成によれば、イヤースピーカ装置200は、リスナの頭部100に装着された際、電気音響変換部202Lのスピーカユニット207Lを当該リスナの外耳道入口102Lよりもやや前方に位置させると共に、スピーカユニット207Lから主に放射される中高音をカバー部204LBから管状ダクト208Lを介して外部に漏れることなく集め、外耳道入口102Lの近傍に位置した管状ダクト208Lの孔部208ALから音声信号に基づいた再生音を出力することにより、管状ダクト208Lの孔部208ALから放射する中高音を十分な音圧レベルで鼓膜103に到達させることができるので、自然な音像定位を与えながら充分な音圧レベルでなる良好な再生音をリスナに聴取させることができる。
According to the above configuration, when the
(2−4)第2の実施の形態に対する他の実施の形態
なお上述した第2の実施の形態においては、管状ダクト208Lが側面略U字状に形成され、孔部8ARを境に2本の管状ダクトによって構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該管状ダクト208Lを1本や3本以上の管状ダクトによって構成するようにしても良い。
(2-4) Other Embodiments to the Second Embodiment In the above-described second embodiment, the
例えば図31に示すように、イヤースピーカ装置290の電気音響変換部292Lにおいては、筐体部204Lにおけるカバー部204LBの表面から1本の管状ダクト298Lが後方へ延長されるようにしても良く、さらに当該管状ダクト298Lの後側先端部にリスナの外耳道入口102Lを傷つけないための保護部299Lが取り付けられていても良い。この場合、保護部299Lは、音を通しやすいスポンジ状の部材等で構成されることにより、周囲音を遮断させることなくリスナに聴取させることができる。
For example, as shown in FIG. 31, in the
また第2の実施の形態においては、金属等の固い材料で形成された管状ダクト208Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、可撓性を有する樹脂等の柔らかい材料で形成された管状ダクト208Lを用いるようにしても良い。この場合、当該管状ダクト208Lの材料の違いを考慮した上で内径や経路長が設計されることが望ましい。
In the second embodiment, the case where the
さらに第2の実施の形態においては、イヤースピーカ装置200がリスナの頭部100(図22)に装着された際、スピーカユニット207Lの放音面がほぼ後方向を向くようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばスピーカユニット207Lの放音面がやや内側を向くようにしても良く、要は当該スピーカユニット207Lの放音面がおおよそ外耳道入口102Lの方向に向き、放射する中高音が効率良く鼓膜103Lへ到達されれば良い。
Furthermore, in the second embodiment, the case where the sound emitting surface of the
さらに第2の実施の形態においては、イヤースピーカ装置200が左右の電気音響変換部202L及び202Rを有し、2チャンネルの再生音を出力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば左側の電気音響変換部202Lのみを有し1チャンネルの再生音を出力するようにしても良い。
Furthermore, in the second embodiment, the case where the
さらに第2の実施の形態においては、筐体部204Lに中高音用のスピーカユニット207Lを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば中音用及び高音用といった2つのスピーカユニットを1つの筐体部204Lに設けて2ウェイスピーカとするなど、複数のスピーカユニットを筐体部204Lに設けるようにしても良い。
Furthermore, in the second embodiment, the case where the
さらに第2の実施の形態においては、半球形状のカバー部204LBを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば四角錐や三角錐等の形状であっても良く、要はスピーカユニット207Lから出力された中高音を集められ、かつ外部に漏れない構造であれば良い。
Furthermore, in the second embodiment, the case where the hemispherical cover portion 204LB is used has been described. However, the present invention is not limited to this, and may be a shape such as a quadrangular pyramid or a triangular pyramid. In short, any structure may be used as long as medium and high sounds output from the
さらに第2の実施の形態においては、スピーカユニット207Lの後方を閉塞した構造の半球状部204LAが設けられた筐体部204Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図32に示すように、スピーカユニット207Lの後方に貫通孔305〜308が形成されると共に、その貫通孔305〜308を内側から塞ぐようなスポンジ等でなる音響抵抗体309が取り付けられた半球状部304LAを有する筐体部304Lを用いるようにしても良い。
Furthermore, in the second embodiment, the case where the
この場合の筐体部304L(図32)では、スピーカユニット207Lの後方側が貫通孔305〜308によって開放されたことによって当該スピーカユニット207Lの振動板がオーディオ信号に対して追従し易くなると共に、貫通孔305〜308が形成されたことによる音質の低下を音響抵抗体309によって防ぐことができるので、高音質な中高音を管状ダクト208Lの孔部208ALから放射することができる。
In the case 304L (FIG. 32) in this case, the rear side of the
因みに、筐体部304L(図32)では、音響抵抗体309が必ずしもなければならない訳ではなく、必要に応じて音響抵抗体309を取り付け、またその長さ及び厚さを変更したものを取り付けることにより音質を調整することが可能である。 Incidentally, in the case portion 304L (FIG. 32), the acoustic resistor 309 is not necessarily required, and the acoustic resistor 309 is attached if necessary, and the length and thickness thereof are changed. It is possible to adjust the sound quality.
さらに第2の実施の形態においては、スピーカユニット207Lの後方を閉塞した構造の半球状部204LAが設けられた筐体部204Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図33に示すように、スピーカユニット207Lの前方に貫通孔405〜408が形成されると共に、その貫通孔405〜408を内側から塞ぐようなスポンジ等でなる音響抵抗体409及び410が取り付けられたカバー部404LBを有する筐体部404Lを用いるようにしても良い。
Furthermore, in the second embodiment, the case where the
この場合の筐体部404L(図33)では、スピーカユニット207Lの前方側が貫通孔405〜408によって開放されたことによって当該スピーカユニット207Lの振動板がオーディオ信号に対して追従し易くなると共に、貫通孔405〜408が形成されたことによる音質の低下を音響抵抗体409及び410によって防ぐことができるので、高音質な中高音を管状ダクト208Lの孔部208ALから放射することができる。
In the housing 404L (FIG. 33) in this case, the front side of the
因みに、筐体部404L(図33)においても、音響抵抗体409及び410が必ずしもなければならない訳ではなく、必要に応じて音響抵抗体409及び410を取り付け、またその長さ及び厚さを変更したものを取り付けることにより音質を調整することが可能である。 Incidentally, in the housing 404L (FIG. 33), the acoustic resistors 409 and 410 are not necessarily provided, and the acoustic resistors 409 and 410 are attached and the length and thickness thereof are changed as necessary. It is possible to adjust the sound quality by attaching the selected one.
さらに第2の実施の形態においては、カバー部204LBの表面に管状ダクト208Lが設けられた筐体部204Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図34に示すように半球状部504LAの表面に管状ダクト508Lが一体に設けられた筐体部504Lを用いるようにしても良い。
Further, in the second embodiment, the case where the
この場合、筐体部504L(図34)は所謂ケルトン型のスピーカ装置と同様の構造を有することになり、スピーカユニット207Lの前方の空間に中高音を閉じ込める一方、スピーカユニット207Lの後方から所定の周波数帯域の低音だけを、管状ダクト508Lの孔部508ALを介して放射させることができる。
In this case, the casing 504L (FIG. 34) has a structure similar to that of a so-called kelton type speaker device, and confines middle and high sounds in a space in front of the
因みに、筐体部504L(図34)の構造としては、これに限るものではなく、スピーカユニット207Lの後方を半球状部によって閉塞し、カバー部204LBの表面の何れかに管状ダクトを設けることによりケルトン型とすることも考えられる。
Incidentally, the structure of the housing portion 504L (FIG. 34) is not limited to this. The rear portion of the
さらに第2の実施の形態においては、カバー部204LBの表面に管状ダクト208Lが一体化した状態で形成された筐体部204Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図35に示すようにカバー部604LBに形成された勘合部604LBSと、管状ダクト608Lの一方に形成された保持部608LSとを相互に勘合することにより、当該管状ダクト608Lがカバー部604LBに対して着脱自在に設けられた構成の筐体部604Lを用いるようにしても良い。
Further, in the second embodiment, the case has been described in which the
これにより筐体部604L(図35)では、リスナにとって必要なときにのみ管状ダクト608Lが取り付けられた状態で使用され、リスナにとって不必要なときには管状ダクト608Lが取り外された状態で使用されるようになるため、リスナの使い勝手を大幅に向上させることができる。 As a result, the casing 604L (FIG. 35) is used with the tubular duct 608L attached only when necessary for the listener, and is used with the tubular duct 608L removed when unnecessary for the listener. Therefore, the convenience of listeners can be greatly improved.
さらに第2の実施の形態においては、カバー部204LBの内側であって、管状ダクト208Lの付け根部分にエッジが残った状態の筐体部204L(図23)を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図36に示すようにカバー部704LBの内側であって、管状ダクト708Lの付け根部分にR状のラウンド部711が形成された筐体部704Lを用いるようにしても良い。
Furthermore, in the second embodiment, the case has been described in which the
この筐体部704Lでは、スピーカユニット207Lの前面側から押し出される空気がエッジに当って風切り音を発生するようなことがなく、高音質な中高音だけを管状ダクト708Lの孔部708ALから放射することができる。
In this housing portion 704L, the air pushed out from the front side of the
さらに第2の実施の形態においては、カバー部204LBの表面に管状ダクト208Lが一体化した状態で形成された筐体部204Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カバー部204LBと管状ダクト208Lとを区別することなく、スピーカユニット207Lの前面側を包み込むような形状で先端に行くに連れて細い管状に形成された管状ダクトがバッフル板204ALに取り付けられた構造の筐体部を用いるようにしても良い。
Further, in the second embodiment, the case has been described in which the
さらに第2の実施の形態においては、孔部208ALを中心としたカバー部204LBの表面までのダクト長がそれぞれ同じ長さに設定された管状ダクト208Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、それぞれ異なる長さのダクト長に設定された管状ダクトを用いるようにしても良い。
Furthermore, in the second embodiment, a case has been described in which the
例えば、図20との対応部分に同一符号を付した図37に示すように、孔部808ALから内端部808BL1までの長さL3と、孔部808ALから内端部808BL2までの長さL4とが異なる管状ダクト808Lが設けられた筐体部804Lでは、長さL3のダクト部分と、長さL4のダクト部分とでは互いに共振特性の位相ずれが生じ、その結果、孔部808ALから僅かに出力される中高域の周波数成分を相殺し、管状ダクト208L2の孔部808ALから中高音が打ち消された低音だけを放射し得るようになされている。 For example, as shown in FIG. 37 in which parts corresponding to those in FIG. 20 are denoted by the same reference numerals, a length L3 from the hole 808AL to the inner end 808BL1, and a length L4 from the hole 808AL to the inner end 808BL2 In the casing portion 804L provided with the tubular duct 808L having different lengths, a phase shift of the resonance characteristics occurs between the duct portion having the length L3 and the duct portion having the length L4, and as a result, a slight output is generated from the hole portion 808AL. The frequency component in the middle / high range is canceled out, and only the low tone in which the middle / high tone is canceled can be radiated from the hole 808AL of the tubular duct 208L2.
さらに第2の実施の形態においては、マイクロフォンMF2L及びMF2Rをバイノーラル録音用のマイクロフォンとして用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ノイズキャンセル機能を実現するためのマイクロフォンとしても兼用するようにしても良い。 Furthermore, in the second embodiment, the case where the microphones MF2L and MF2R are used as binaural recording microphones has been described. However, the present invention is not limited to this, and the microphones for realizing the noise canceling function can also be used. You may make it also use.
この場合、イヤースピーカ装置200では、再生音をリスナに対して聴取させる際、マイクロフォンMF2L及びMF2Rによって外部騒音を集音し、その外部騒音とは逆相の音を生成して出力すれば、リスナに対して再生音だけを聴取させることができる。
In this case, in the
さらに第2の実施の形態においては、筐体部としての筐体部204L及び204Rと、スピーカユニットとしてのスピーカユニット207L及び207Rと、管状ダクトとしての管状ダクト208L及び208Rと、バイノーラル録音用のマイクロフォンとしてのマイクロフォンMF2L及びMF2Rとによって電気音響変換器としての電気音響変換部202L及び202Rを構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体部と、スピーカユニットと、管状ダクトと、バイノーラル録音用のマイクロフォンとによって電気音響変換器を構成するようにしても良い。
Further, in the second embodiment, the
さらに第2の実施の形態においては、筐体部としての筐体部204L及び204Rと、スピーカユニットとしてのスピーカユニット207L及び207Rと、装着部としてのバンド部3と、管状ダクトとしての管状ダクト208L及び208Rと、バイノーラル録音用のマイクロフォンとしてのマイクロフォンMF2L及びMF2Rとによってイヤースピーカ装置としてのイヤースピーカ装置1を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体部と、スピーカユニットと、装着部と、管状ダクトと、バイノーラル録音用のマイクロフォンとによってイヤースピーカ装置を構成するようにしても良い。
Further, in the second embodiment, the
本発明は、バスレフ型のスピーカ以外にも、バックロードホーン型等の他、種々のダクトを有するスピーカ装置をリスナの頭部に装着させる種々のイヤースピーカ装置でも利用できる。 The present invention can be used not only for bass reflex type speakers but also for various types of ear speaker devices in which speaker devices having various ducts are mounted on the listener's head in addition to the back load horn type.
1、20、30、40、50、60、70、80、90、200、220、230、240、250、260、270、280、290……イヤースピーカ装置、2L、2R、72L、92L、202L、202R……電気音響変換部、3、31、51、61、71、81……バンド部、4L、4L1、4L3、4R、204L、204R、304L、404L、504L、604L、704L、804L……筐体部、7L、7R、207L、207R……スピーカユニット、8L、8R、208L、208R、261L、281L、298L、308L、608L、708L、808L……管状ダクト、8AL、8AR、208AL、208AR……孔部、100……頭部、101L……耳介、102L……外耳道入口、103L……鼓膜。 1, 20, 30, 40, 50, 60, 70, 80, 90, 200, 220, 230, 240, 250, 260, 270, 280, 290... Ear speaker device, 2L, 2R, 72L, 92L, 202L , 202R... Electroacoustic conversion unit, 3, 31, 51, 61, 71, 81... Band unit, 4L, 4L1, 4L3, 4R, 204L, 204R, 304L, 404L, 504L, 604L, 704L, 804L. Case, 7L, 7R, 207L, 207R ... Speaker unit, 8L, 8R, 208L, 208R, 261L, 281L, 298L, 308L, 608L, 708L, 808L ... Tubular duct, 8AL, 8AR, 208AL, 208AR ... ... hole, 100 ... head, 101L ... pinna, 102L ... ear canal entrance, 103L ... tympanic membrane
Claims (5)
上記筐体部の一面に取り付けられ、上記筐体部が上記リスナの頭部に装着された際、上記リスナの外耳道入口との間に所定距離が設けられたスピーカユニットと、
上記スピーカユニットの前面から生じさせた音を上記リスナの外耳道入口近傍まで到達させるよう延長された管状ダクトと、
上記スピーカユニットの近傍に取り付けられたバイノーラル録音用のマイクロフォンと
を具え、
上記管状ダクトは、
上記筐体部から上記リスナの外耳道入口近傍まで延長されると共に再度上記筐体部へ戻る略U字状に形成され、上記リスナの上記外耳道入口近傍に放音用の孔部が設けられた
電気音響変換器。 A housing part mounted at a predetermined position on the listener's head;
A speaker unit that is attached to one surface of the housing part and has a predetermined distance between the listener and the ear canal entrance when the housing part is attached to the listener's head;
A tubular duct extended to reach the vicinity of the ear canal entrance of the listener, with the sound generated from the front of the speaker unit;
A binaural recording microphone installed in the vicinity of the speaker unit ;
The tubular duct is
Electricity that extends from the housing part to the vicinity of the ear canal entrance of the listener and is formed in a substantially U shape that returns to the housing part again, and is provided with a sound emitting hole in the vicinity of the ear canal entrance of the listener. Acoustic transducer.
請求項1に記載の電気音響変換器。 The above binaural recording microphone is an omnidirectional type.
Electro-acoustic transducer according to 請 Motomeko 1.
請求項1に記載の電気音響変換器。 The binaural recording microphone is also used as a noise canceling microphone.
Electro-acoustic transducer according to 請 Motomeko 1.
請求項1に記載の電気音響変換器。 In the binaural recording microphone, the speaker unit itself is used as the microphone.
Electro-acoustic transducer according to 請 Motomeko 1.
上記スピーカユニットと上記リスナの外耳道入口との間に上記所定距離が設けられるよう上記電気音響変換器を上記リスナの頭部に装着させる装着部と
を具え、
上記管状ダクトは、
上記筐体部から上記リスナの外耳道入口近傍まで延長されると共に再度上記筐体部へ戻る略U字状に形成され、上記リスナの上記外耳道入口近傍に放音用の孔部が設けられた
イヤースピーカ装置。 A housing portion mounted at a predetermined position on the listener's head, and attached to one surface of the housing portion, and when the housing portion is mounted on the listener's head, between the listener's ear canal entrance A speaker unit provided with a predetermined distance, a tubular duct extended so that sound generated from the front surface of the speaker unit reaches the vicinity of the entrance of the ear canal of the listener, and binaural recording attached in the vicinity of the speaker unit An electroacoustic transducer having a microphone for use;
A mounting portion for mounting the electroacoustic transducer on the head of the listener so that the predetermined distance is provided between the speaker unit and the ear canal entrance of the listener ;
The tubular duct is
An ear that extends from the housing to the vicinity of the ear canal entrance of the listener and is formed in a substantially U shape that returns to the housing again, and has a sound emitting hole in the vicinity of the ear canal entrance of the listener. Speaker device.
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