JP4824660B2 - デザイン配色変換方法、デザイン配色変換装置およびデザイン配色変換プログラム - Google Patents

デザイン配色変換方法、デザイン配色変換装置およびデザイン配色変換プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4824660B2
JP4824660B2 JP2007301161A JP2007301161A JP4824660B2 JP 4824660 B2 JP4824660 B2 JP 4824660B2 JP 2007301161 A JP2007301161 A JP 2007301161A JP 2007301161 A JP2007301161 A JP 2007301161A JP 4824660 B2 JP4824660 B2 JP 4824660B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
design
force
dynamic model
color space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007301161A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009129037A (ja
Inventor
光洋 我妻
晴美 齋藤
行信 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2007301161A priority Critical patent/JP4824660B2/ja
Publication of JP2009129037A publication Critical patent/JP2009129037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4824660B2 publication Critical patent/JP4824660B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、デザインの配色を色弱者に識別しやすい配色に変換するデザイン配色変換方法およびその装置と、そのデザイン配色変換方法の実現に用いられるデザイン配色変換プログラムとに関し、特に、自動的かつ高速に配色変換を実行できるようにするデザイン配色変換方法およびその装置と、そのデザイン配色変換方法の実現に用いられるデザイン配色変換プログラムとに関する。
白人男性の約8%、黒人男性の約4%、黄色人男性の約5%は、特定の範囲の色について差を感じにくいという色覚特性を持っている。以下、このような人々を色弱者と呼ぶ。なお、色弱者には、色覚の違いで、P型色覚、D型色覚、T型色覚、A型色覚などの種類があり、正常な色覚者はC型色覚と呼ばれている。
ここで、画像に用いられている色の数がピクセル数と同程度であると、質点とみなされる色が色空間を埋め尽くし、計算結果が入力に比べてほとんど変化しない。よって、以下では、入力される画像はなめらかな色変化(グラデーション)がない任意の配色のデザインであるか、用いられる色の数が減色ツールなどによって少なくなっていることを仮定し、この仮定を満たす画像をデザインと呼ぶことにする。
本発明は、このようなデザインの入力に対して、色弱者に識別しづらい個所を自動的に配色し直すことで、色弱者に識別しやすい配色に変換する新たな配色変換技術に関するものである。
一般のRGBで表現されている色が、色弱者にはどのように見えているのかを計算する方法が提案されている(非特許文献1参照)。
また、色弱者にどのように見えているのかをシミュレートするソフトウェアは既に開発されおり、読みにくくなる文字を自動的に提示、指摘する機能もある(非特許文献2参照)。
さらに、配色を変えた後、色彩がどうあるべきかを定式化し、「願望関数」を定義して最適化を図り、配色を自動的に変換するソフトウェアも開発されている(非特許文献3参照)。
F.Vienot, H.Brettel, and J.D.Mollon, Digital video colourmaps for checking the legibility of displays by dichromats, COLOR research and application, vol.24, no.4, pp.243-252, Aug.1999. H.Takagi, C.Asakawa, K.Fukuda, and J.Maeda. Accessibility designer: visualizing usability for the blind. In ACM ASSETS'04, pp.175-184. ACM Press, 2004. K.Wakita, and K.shimamura, SmartColor: Disambiguation Framework for the Colorblind, In ACM ASSETS'05, pp.158-165. ACM Press, 2005.
しかしながら、非特許文献1,2に記載される発明などを利用して、色弱者に見えている配色をシミュレートしながら、色弱者でも認識しやすい配色に変更するためには、デザイナーが少しずつ色を変え、何度もシミュレートを繰り返さなければならないという問題がある。
また、非非特許文献3に記載されている配色を自動的に変えてくれるソフトウェア(SmartColor)は、定義された願望関数に対して最適配色を探索するものであり、配色の決定に、配色に用いられている色の数に対して指数オーダーの時間がかかってしまうという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、デザインの入力に対して、色弱者に識別しづらい個所を配色し直すことで、色弱者に識別しやすい配色に変換するという処理を行うときに、その配色変換を自動的かつ高速に実行できるようにする新たな技術の提供を目的とする。
この目的を達成するために、本発明のデザイン配色変換装置は、任意の配色を持ったデザインの配色を自動的かつ高速に変換する処理を実現するために、(1)変換対象のデザインで使われている色を色空間に配置された質点とみなして、それらの質点と、各質点を元の色空間位置につなぎとめる力であり各質点の元の色空間位置からの変移量が大きいほど大きくなるつなぎとめる力と、デザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義されてその距離が近くなるほど質点に対して大きな斥力を発生する場の力とで構成される力学モデルに対して、つなぎとめる力を規定する関数と場の力を規定する関数とを設定とともに、ユーザによって設定されたつなぎとめる力を規定する関数のパラメータを用いることで、その力学モデルを生成する生成手段と、(2)変換対象のデザインで使われている色の色空間位置を質点の座標位置の初期値として、生成手段の生成した力学モデルの力学的に安定な解を求める計算手段と、(3)変換対象のデザインで使われている色を、計算手段の求めた安定解の指定する色空間上の色に変換する変換手段とを備えるように構成する。
このように構成されるときに、さらに、(4)変換対象のデザインで使われている色を、デザイン閲覧者が区別できて欲しい色同士の集合にまとめるグループ化手段を備えることがあり、このグループ化手段を備える場合には、生成手段は、グループ化手段のまとめた集合に属する色に対応付けられる質点同士の間のみに場の力を設定することで力学モデルを生成する。
また、生成手段は、場の力として、特定の質点同士の間に、距離によらない一定の斥力を発生するものを設定することがある。
また、生成手段は、複数種類の色弱者がデザイン閲覧者となる場合、あるいは、色覚正常者と1種類又は複数種類の色弱者とがデザイン閲覧者となる場合には、それらのデザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義された場の力を足し合わせたものを使って力学モデルを生成する。
また、生成手段や計算手段や変換手段の各手段は、色空間を変換することで処理を実行する必要がある場合に、その実行にあたって実数aのN乗根を算出する必要がある場合には、規定の初期値x0 を起点にして、下式で表される漸化式
n+1 =xn +(xn −a・xn N+1 )/N
に従ってxn を更新していくことで収束値xを得て、その収束値xの逆数をN乗根の近似値として算出することがある。
以上の各処理手段が動作することで実現される本発明のデザイン配色変換方法はコンピュータプログラムでも実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、適当なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供されたり、ネットワークを介して提供され、本発明を実施する際にインストールされてCPUなどの制御手段上で動作することにより本発明を実現することになる。
このように構成される本発明では、変換対象のデザインで使われている色を色空間に配置された質点とみなして、それらの質点と、各質点を元の色空間位置につなぎとめる力と、デザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義されてその距離が近くなるほど質点に対して大きな斥力を発生する場の力とで構成される力学モデルに対して、つなぎとめる力を規定する関数と場の力を規定する関数とを設定することで、その力学モデルを生成する。
このときに設定するつなぎとめる力とは、元のデザインをなるべく保持しようと作用する力であり、例えば、つなぎとめる力(F)を規定する関数として、
F=kp ×x kp :バネ定数
x :変移量
というバネ力を想定する場合には、各質点に対して、この関数(ただし、バネ定数kp については質点毎に変えてもよい)を設定する。
また、このときに設定する場の力とは、デザイン閲覧者に識別しにくい色同士を識別しやすい色に変えようと作用する力であり、例えば、場の力(F)の関数として、
F=kq ×<rij>/|<rij>|3 q :係数,
ij :質点iと質点jとの間の距離
<・>:ベクトル という関数を設定する場合には、各質点同士に対して、この関数(ただし、係数kq については質点同士毎に変えてもよい)を設定する。
この場の力の関数により発生する場の力は、質点iから質点jにおよぼす場の力の方向と、質点jから質点iにおよぼす場の力の方向とが反対方向となることから分かるように、質点iと質点jとが離れるように作用し、しかも、このとき、質点iと質点jとが近い程(デザイン閲覧者が識別しにくい程)大きな力となって作用し、これから、デザイン閲覧者に識別しにくい色同士を識別しやすい色に変えようと作用する。
この特性を考慮して、変換対象のデザインで使われている色を、デザイン閲覧者が識別できて欲しい色同士の集合にまとめるようにして、そのまとめた集合に属する色に対応付けられる質点同士の間のみに場の力を設定することで力学モデルを生成するようにしてもよい。
例えば、質点1〜5がある場合に、質点1,3をデザイン閲覧者が識別できて欲しい色同士として1つにまとめ、質点2,4,5をデザイン閲覧者が識別できて欲しい色同士として1つにまとめるようにして、質点1,3の集合に対応して、質点1と質点3との間に場の力を設定し、質点2,4,5の集合に対応して、質点2と質点4、質点2と質点5、質4と質点5との間に場の力を設定するようにして、それ以外の質点同士には場の力が発生しないようにすることで力学モデルを生成するようにしてもよい。
このような場の力を設定するようにすると、デザイン閲覧者が識別する必要のない色同士には力が働かず、デザイン閲覧者が識別できて欲しい色同士のみに力が働くという、有効かつ簡略な力学モデルを生成することができるようになる。
ここで、場の力の関数として、“F=kq ×<rij>/|<rij>|3 ”というような距離が近くなるほど質点に対して大きな斥力を発生するものを用いると、距離がある程度大きくなると斥力が小さくなってしまうので、特に識別しやすい色に変えたい色については、場の力(F)の関数として、例えば、
F=kq ×<rij>/|<rij>|
のように、距離によらない斥力を発生するものを設定するようにしてもよい。
このようにして生成される力学モデルには、力学的に安定な解が存在する。例えば、質点が2つしか存在しない場合で説明するならば、2つの質点がそれぞれ固定された点にバネでつながれるとともに、2つの質点に場の力として斥力が働くので、図1に示すように、各質点にかかる力のベクトルの和が0となる安定点が存在することになる。
そこで、本発明では、変換対象のデザインで使われている色の色空間位置を質点の座標位置の初期値として、例えば、質点を順番に1つずつ選択して、その選択した質点にかかる力(つなぎとめる力と場の力)に基づいて、その選択した質点が微小変移する位置を求め、それにより変化する他の質点にかかる力を更新していくという処理を繰り返していくことで、生成した力学モデルの力学的に安定な解を求める。
このようにして求められる力学モデルの力学的に安定な解は、デザイン閲覧者に識別しにくい色同士を識別しやすい色に変えようと作用する力と、元のデザインをなるべく保持しようとする力とが拮抗する安定点を示すものであり、元のデザインを大きく変えない範囲で、デザイン閲覧者に識別しにくい色同士を識別しやすい色に変換するものになっている。
そこで、本発明では、変換対象のデザインで使われている色を、求めた安定解の指定する色空間上の色に変換することで、デザイン閲覧者に識別しにくい色同士を識別しやすい色に変換する。
この処理を行うときにあって、デザイン閲覧者が特定の色覚を持つ色弱者ということもあるが、複数種類の色弱者がデザイン閲覧者となったり、色覚正常者と1種類又は複数種類の色弱者とがデザイン閲覧者となることがある。
そこで、本発明では、このような場合には、それらのデザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義された場の力を足し合わせたものを使って力学モデルを生成して、その安定解を求めるようにしている。
これにより、複数種類の色弱者がデザイン閲覧者となったり、色覚正常者と1種類又は複数種類の色弱者とがデザイン閲覧者となる場合に、それらのデザイン閲覧者に識別しにくい色同士を識別しやすい色に変換することができるようになる。
以上に説明したことから分かるように、本発明は、色の数の二乗のオーダーの時間で、元のデザインの配色を自動的に変更することが可能となるので、色弱者に識別しやすい配色に変換するという処理を行うときに、従来技術に比べて、その配色変換処理を極めて高速に実行することができるようになる。
本発明では、基本的には、質点同士の距離に基づいて場の力を発生させるようにしている。これから、本発明の処理については、CIE(国際照明委員会)の定めたLab色空間などのような均等色空間上で行うことが望ましい。
これから、本発明を実現する場合、色空間の変換処理を行うことが起こる。色空間の変換を行うと、その実行にあたって実数aのN乗根を算出する必要がある。
通常のニュートン法で実数aのN乗根の近似値を算出する場合、
n+1 =xn −(xn −(a/xn N-1 ))/N
という漸化式に従ってxn を更新していくことで収束値xを得て、その収束値xをN乗根の近似値として算出するようにしている。
しかしながら、この計算方法は除法で行うことから、計算機で計算する場合、計算時間がかかってしまう。
そこで、本発明では、規定の初期値x0 を起点にして、
n+1 =xn +(xn −a・xn N+1 )/N
という漸化式に従ってxn を更新していくことで収束値xを得て、その収束値xの逆数をN乗根の近似値として算出するようにする。
この計算方法によれば、実数での除法を行わずに反復計算が可能であり、最後に一度だけ除法で逆数を計算すればよいことから、高速に実数aのN乗根の近似値を算出することができるようになる。
本発明によれば、色弱者には認識しにくい配色を、認識しやすい配色に自動的に変換できるようになる。しかも、この変換にあたって、変えたくない色を指定し、バネ定数などのようなパラメータを入力することで、元のデザインをあまり変えずに配色を変換することができるようになる。
また、配色が決定するまでにかかる時間は、配色に用いられている色の数の二乗オーダーであり、これから従来技術と比べて非常に高速に配色変換を実行することができるようになる。
また、ユーザがあらかじめ識別できて欲しい色同士の集合を指定しておくことで、関係のない色同士が影響を及ぼしあうことをなくし、より自由な配色変換を実行することができるようになる。
また、配色変換に伴う色空間の変換の際に、必要な計算量を減らすことで、より高速な処理を実現できるようになる。
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。ここで、以下の説明では、前述した仮定を満たすデザインを処理することを想定する。
図2に、本発明を具備するデザイン配色変換装置1の装置構成を図示する。
この図に示すように、本発明のデザイン配色変換装置1は、配色変換の対象となるデザインの情報を入力するデザイン入力装置10と、デザイン入力装置10の入力したデザインの情報を記憶するデザイン記憶装置11と、前述した力学モデルの生成に必要となるパラメータ情報を入力するパラメータ入力装置12と、作業メモリ14を使いながら、デザイン入力装置10の入力したデザイン情報とパラメータ入力装置12の入力したパラメータ情報とに基づいて力学モデルを生成して、その力学的な安定解を求め、それに基づいてデザイン入力装置10の入力したデザインの配色を変換することで出力画像を計算する出力画像計算装置13と、出力画像計算装置13の生成した力学モデルを記憶する力学モデル記憶装置15と、出力画像計算装置13の計算した出力画像を出力する画像出力装置16とを備える。
この出力画像計算装置13は、出力画像を計算する処理を行うために、デザイン入力装置10の入力したデザイン情報とパラメータ入力装置12の入力したパラメータ情報とに基づいて力学モデルを生成して力学モデル記憶装置15に格納する力学モデル生成部130と、力学モデル記憶装置15から力学モデルを読み出して、その読み出した力学モデルの力学的な安定解を算出する安定解算出部131と、安定解算出部131の算出した安定解に基づいて、入力したデザインの配色を変換する配色変換部132と、サブルーチンとして用意されて、力学モデル生成部130や安定解算出部131や配色変換部132の処理の実行に必要となる色空間の変換処理を実行する色空間変換部133と、サブルーチンとして用意されて、非特許文献1に記載される方法などに従って、安定解算出部131の処理の実行に必要となる色覚の変換処理を実行する色覚変換部134とを備える。
図3に、デザイン記憶装置11の記憶するデザイン配色情報のデータ構造の一例を図示し、図4に、力学モデル記憶装置15の記憶する力学モデルのデータ構造の一例を図示する。
デザイン記憶装置11は、例えば、図5に示すような配色を持つデザインが入力された場合には、そのデザインを記憶することに加えて、そのデザインの持つ配色情報を記憶するものであり、例えば、図3に示すように、質点番号1に対応付けて、全体の背景色“#ffffff"とその背景色“#ffffff"の色ベクトル(色空間座標値)とを記憶し、質点番号2に対応付けて、“タイトル”という文字の文字色“#64f064"とその文字色“#64f064"の色ベクトルとを記憶し、質点番号3に対応付けて、“タイトル”という文字の背景色“#e5e563"とその背景色“#e5e563"の色ベクトルとを記憶し、質点番号4に対応付けて、“本文”という文字の文字色“#5a642a"とその文字色“#5a642a"の色ベクトルとを記憶し、質点番号5に対応付けて、“強調文字”という文字の文字色“#ff430c"とその文字色“#ff430c"の色ベクトルとを記憶することで、デザイン入力装置10の入力したデザインの持つ配色情報を記憶する。
一方、力学モデル記憶装置15は、デザインで使われている色を色空間に配置された質点とみなして、それらの質点と、各質点を元の色空間位置につなぎとめる力(以下ではバネ力を想定する)と、デザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義されてその距離が近くなるほど質点に対して大きな斥力を発生する場の力とで構成される力学モデルのデータ構造の情報を記憶するものであって、例えば、図5に示すような配色を持つデザインが入力された場合には、図4に示すように、5つの質点番号1〜5に対応付けて、その質点を元の色空間位置につなぎとめるバネ力の大きさを規定するバネ定数を記憶するとともに、2つの質点の組み合わせの質点番号対に対応付けて、その質点同士の間に働く場の力の関数のID(距離が近くなるほど大きな斥力を発生する複数種類の関数の中から選択された関数のID)と、その関数に記述されるパラメータの値とを記憶することで、力学モデル生成部130により生成された力学モデルのデータ構造の情報を管理する。
ここで、全ての質点に対してバネ力を設定する必要はなく、また、全ての質点同士の組み合わせてに対して場の力を設定する必要はないので、力学モデル記憶装置15は、バネ定数が0の質点を管理することもあるし、場の力の関数のIDを持たない質点の組み合わせを管理することもある。
図6〜図11に、このように構成される本発明のデザイン配色変換装置1の実行するフローチャートの一例を図示する。
次に、このフローチャートに従って、本発明のデザイン配色変換装置1の実行する処理について詳細に説明する。
〔1〕全体的処理
最初に、図6のフローチャートに従って、本発明のデザイン配色変換装置1の実行する全体的な処理について説明する。
本発明のデザイン配色変換装置1は、図6のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS100で、ユーザがデザイン入力装置10を使って、配色変換の対象となるデザインの情報(デザインそのものの情報の他に、デザインで使われている色の色ベクトルの情報などを含む)を入力してくるので、そのデザインの情報を入力してデザイン記憶装置11に記憶する。このとき、デザインの配色情報については、図3に示すような形でデザイン記憶装置11に記憶する。さらに、ユーザがパラメータ入力装置12を使ってデザインで使われている各色についてバネ定数を設定してくるので、そのバネ定数を入力して、図4の上段に示すような形で力学モデル記憶装置15に記憶する。
このステップS100の処理の詳細については、図7に示すフローチャートを参照して後述する。
続いて、ステップS200で、ユーザがデザインで使われている色と色の組み合わせのそれぞれについて距離から力を出力する場の力の関数を定義して、パラメータ入力装置12を使ってそれらの場の力の関数の情報を入力してくるので、それらの場の力の関数の情報を入力して、図4の下段に示すような形で力学モデル記憶装置15に記憶する。
このステップS200の処理の詳細については、図8および図9に示すフローチャートを参照して後述する。
続いて、ステップS300で、力学モデル記憶装置15に記憶した力学モデルの情報と、デザイン記憶装置11に記憶したデザインの配色情報とに基づいて、出力画像計算装置13を使って力学シミュレーションを行い、安定解(各質点の色空間座標値が収束する解)を求める。
ここで、デザインの配色情報には、デザイン記憶装置11に記憶される図3に示すような配色情報(色の数、色名、色ベクトルの情報)の他に、どの色とどの色とは識別できるようにする必要があり、どの色とどの色とは識別できるようにする必要がないという情報も存在するが、これらの情報については、場の力の関数の設定の有無によって力学モデルの中に埋め込まれることになる。すなわち、識別できるようにする必要のある色同士の間には、斥力の発生によって反発を引き起こすことになる場の力の関数が設定され、識別できるようにする必要のない色同士の間には、この場の力の関数が設定されないことで、これらの情報については力学モデルの中に埋め込まれることになる。
このステップS300の処理の詳細については、図10および図11に示すフローチャートを参照して後述する。
続いて、ステップS400で、ステップS300で求めた安定解が与える配色を元のデザイン(入力したデザイン)に適用し、デザインを描き直した上で、画像出力装置16から出力する。
〔2〕ステップS100の処理の詳細
次に、図7のフローチャートに従って、図6のフローチャートのステップS100で実行する処理の詳細について説明する。
本発明のデザイン配色変換装置1は、図6のフローチャートのステップS100の処理に入ると、図7のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS101で、必要なメモリ領域を作業メモリ14に確保する。ここで必要とする変数は、下記の表1の通りである。
Figure 0004824660
続いて、ステップS102で、デザイン入力装置10から、配色変換の対象となるデザインの情報(デザインそのものの情報の他に、デザインで使われている色の色ベクトルの情報などを含む)を入力して、その入力したデザインそのものの情報とそのデザインの配色情報とをデザイン記憶装置11に記憶する。
デザインの例としては、htmlで書かれた文書がある。図12に、html文書で書かれたデザインの一例を示す。この図12に示すhtml文書に従って、ブラウザにより、図5に示すようなデザインが描画されることになる。
続いて、ステップS103で、入力したデザインの配色に用いられている色の数を特定して、変数Nに代入する。
図12に示すhtml文書の例で説明するならば、全体の背景色(#ffffff)、タイトルの背景色(#e5e563)、タイトルの文字色(#64f064)、“本文”という文字の文字色(#5a642a)、“強調文字”という文字の文字色(#ff430c)の5色が使われており、この場合にはN=5を代入する。
続いて、ステップS104で、各色について処理を行うべくN回の繰り返しを始める。ここで、色の識別子となる添字をiとする。
続いて、ステップS105で、ユーザと対話することで、i番目の色につなげるバネのバネ定数を入力し、変数ks[i] に代入する。
このとき設定するバネ定数は、元の色からどの程度変化してもよいのかを示すパラメータである。バネ定数が大きくなると、元の位置から動きにくくなるので、ユーザは、なるべく変化させたくない色についてはバネ定数を大きな値に設定することになる。
続いて、ステップS106で、ステップS104から始まったiについての繰り返し処理を終了する。
このようにして、図6のフローチャートのステップS100では、配色変換の対象となるデザインの情報を入力してデザイン記憶装置11に記憶するとともに、その入力したデザインで使われている各色(各質点)についてバネ定数を設定して力学モデル記憶装置15に記憶するという処理を実行するのである。
〔3〕ステップS200の処理の詳細
次に、図6のフローチャートのステップS200で実行する処理の詳細について説明する。
図6のフローチャートのステップS200では、図6のフローチャートのステップS100で定義されたN個の色同士に働く場の力の関数を定義する。
N個の色同士に働く場の力の関数は、それぞれ、色空間における色ベクトルの距離Rijと、縮退した色空間(色弱者の識別する色空間)における色ベクトルの距離rijとを入力として、力ベクトルを出力する。以下に、場の力の関数の例を示す。
(イ)場の力の関数の例1
場の力の関数として、下記の(1)式で表されるものを用いる。この関数は、電場や磁場の場の関数と同じ形である。
Figure 0004824660
(ロ)場の力の関数の例2
(1)式で表される関数を使うと、縮退した色空間での距離が0に近いときに、力が無限に大きくなってしまう。そこで、このようなことが起こる場合には、下記の(2)式で表されるものを用いるようにする。この関数を使えば、力の大きさが発散することを防ぐことができる。また、色同士の距離が十分大きいときには、力の大きさは(1)式とほとんど同じ大きさになる。
Figure 0004824660
(ハ)場の力の関数の例3
(2)式で表される関数を使うと、縮退した色空間で色の距離が小さいときに、元々の色空間でも色が近いのか、縮退したことによって小さくなったのかを区別できない。そこで、このようなことを区別する必要がある場合には、下記の(3)式で表されるものを用いるようにする。この関数を使えば、縮退によって距離が小さくなった色には大きな力が働き、元々近い色には大きな力は働かない。
Figure 0004824660
(ニ)場の力の関数の例4
ある二つの色を特に区別したいときには、距離によらずに常に一定の力をかければよい。このようなことを考慮する必要がある場合には、下記の(4)式で表されるものを用いるようにする。
Figure 0004824660
次に、図8のフローチャートに従って、図6のフローチャートのステップS200で実行する処理の詳細について説明する。
本発明のデザイン配色変換装置1は、図6のフローチャートのステップS200の処理に入ると、図8のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS201aで、必要なメモリ領域を作業メモリ14に確保する。ここで必要とする変数は、下記の表2の通りである。
Figure 0004824660
続いて、ステップS202aで、各色について処理を行うべくN回の繰り返しを始める。ここで、色の識別子となる添字をiとする。
続いて、ステップS203aで、各色について処理を行うべくi回の繰り返しを始める。ここで、色の識別子となる添字をjとする。
続いて、ステップS204aで、ユーザと対話することで、i番目の色(質点)とj番目の色(質点)との間に働く場の力の関数を定義して、変数f[i][j]に代入する。
例えば、前述した(1)式〜(4)式に示した4つの場の力の関数の中から1つを選ぶとともに、その選んだ関数に記述される係数kqを設定することでi番目の色とj番目の色との間に働く場の力の関数を定義して、変数f[i][j]に代入するのである。
ここで、i番目の色とj番目の色との間に、無条件に、場の力の関数を定義するのではなくて、識別できるようにする必要のある色同士である場合にのみ、場の力の関数を定義するようにしてもよい。
また、i番目の色とj番目の色との間に、複数の場の力の関数を定義するようにしてよい。このように複数の場の力の関数を定義する場合には、全ての関数を足し合わせたものを変数f[i][j]に代入することになる。
続いて、ステップS205aで、ステップS203aから始まったjについての繰り返し処理を終了する。
続いて、ステップS206aで、ステップS202aから始まったiについての繰り返し処理を終了する。
このようにして、図8のフローチャートのステップS200では、入力したデザインで使われている色と色の組み合わせのそれぞれについて場の力の関数を設定して、力学モデル記憶装置15に記憶するという処理を実行するのである。
図8のフローチャートでは、識別できるようにする必要のある色同士にのみ場の力の関数を定義するということを実現するには、ステップS204aの処理において、ユーザがi番目の色とj番目の色とがそれに該当するのか否かを意識する必要がある。これでは、ユーザに大きな負荷がかかることになる。
そこで、ユーザが簡単に識別できるようにする必要のある色同士にのみ場の力の関数を定義することを実現する場合には、図8のフローチャートに代えて図9のフローチャートを実行することになる。
次に、この図9のフローチャートに従って、図6のフローチャートのステップS200で実行する場合の処理の詳細について説明する。
本発明のデザイン配色変換装置1は、図6のフローチャートのステップS200の処理に入ると、図9のフローチャートに従って処理を実行する場合には、まず最初に、ステップS201bで、必要なメモリ領域を作業メモリ14に確保する。ここで必要とする変数は、前述の表2および下記の表3の通りである。
Figure 0004824660
続いて、ステップS202bで、ユーザと対話することで、使用する場の数を入力し、変数Mに代入することで、使用する場の数を設定する。例えば、M=4を設定する。
続いて、ステップS203bで、各場について処理を行うべくM回の繰り返しを始める。ここで、場の識別子となる添字をmとする。
続いて、ステップS204bで、ユーザと対話することで、m番目の場の力がおよぶ色の集合を定義し、変数Lm[m] に代入する。
図8に示すhtml文書の例で説明するならば、全体の背景色(#ffffff)、タイトルの背景色(#e5e563)、タイトルの文字色(#64f064)、“本文”の文字色(#5a642a)、“強調文字”の文字色(#ff430c)という5つの色が使われているので、例えば、
Lm[0] ={(#e5e563) ,(#64f064) }
Lm[1] ={(#64f064) ,(#5a642a) ,(#ff430c) }
というように定義するのである。
続いて、ステップS205bで、ユーザと対話することで、m番目の場の力の関数を定義し、変数fm[m] に代入する。
例えば、前述した(1)式〜(4)式に示した4つの場の力の関数の中から1つを選ぶとともに、その選んだ関数に記述される係数kqを設定することでm番目の場の力の関数を定義して、変数fm[m] に代入する。例えば、Lm[0] の場の力の関数を下記の(5)式と定義し、Lm[1] の場の力の関数を下記の(6)式と定義するのである。
Figure 0004824660
続いて、ステップS206bで、ステップS20baから始まったmについての繰り返し処理を終了する。
続いて、ステップS207bで、i番目の色とj番目の色との間に働く場の力の関数である変数f[i][j]を生成する。
このf[i][j]の生成は、iとjが共に集合Lm[m] に含まれるmを探し出した上で、関数fm[m] を代入することで行う。このとき、mが複数ある場合には、全ての関数fm[m] を足し合わせたものをf[i][j]とする。
このようにして、図9のフローチャートによると、ユーザは、例えば、
Lm[0] ={(#e5e563) ,(#64f064) }
Lm[1] ={(#64f064) ,(#5a642a) ,(#ff430c) }
というように定義するとともに、Lm[0] の場の力の関数として前述した(5)式を定義し、Lm[1] の場の力の関数として前述した(6)式を定義すると、いちいち設定しなくても、
・(#e5e563)と(#64f064)との間に(5)式で表される場の力の関数
・(#64f064)と(#5a642a)との間に(6)式で表される場の力の関数
・(#64f064)と(#ff430c)との間に(6)式で表される場の力の関数
・(#5a642a)と(#ff430c)との間に(6)式で表される場の力の関数
を設定することができるようになる。
したがって、図9のフローチャートを実行することで、ユーザは簡単に識別できるようにする必要のある色同士にのみ場の力の関数を定義することができるようになる。
〔4〕ステップS300の処理の詳細
このようにして、図7のフローチャートを実行することで、力学モデル記憶装置15には図4の上段に示すような情報が記憶され、図8や図9のフローチャートを実行することで、力学モデル記憶装置15には図4の下段に示すような情報が記憶されることで、力学モデルが生成されることになる。
図6のフローチャートのステップS300では、このようにして生成した力学モデルの力学的に安定な解を算出する処理を実行する。
次に、図10および図11のフローチャートに従って、図6のフローチャートのステップS300で実行する処理の詳細について説明する。
ここで、このステップS300で実行する処理では、デザイン記憶装置11から、入力したデザインの持つ各色(各質点)の色ベクトルを作業メモリ14上に読み出すとともに、力学モデル記憶装置15から、入力したデザインに対応付けて生成した力学モデルを作業メモリ14上に読み出して、その読み出した力学モデルに従って、力学的な安定点に到達するまで、その読み出した各色(各質点)の色ベクトルを更新していくように処理することになる。
本発明のデザイン配色変換装置1は、図6のフローチャートのステップS300の処理に入ると、図10および図11のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS301で、必要なメモリ領域を作業メモリ14に確保する。ここで必要とする変数は、下記の表4の通りである。
Figure 0004824660
続いて、ステップS302で、各色について処理を行うべくN回の繰り返しを始める。ここで、色の識別子となる添字をiとする。
続いて、ステップS303で、デザイン記憶装置11から読み出したi番目の色の色ベクトルを変数x0[i] に代入する。
続いて、ステップS304で、i番目の色の色ベクトルを表す変数x[i] に対して、初期値としてx0[i] を代入する。
続いて、ステップS305で、i番目の色の速度ベクトルを表す変数v[i] に対して、初期値として0を代入する。
続いて、ステップS306で、ステップS302から始まったiについての繰り返し処理を終了する。
このようにして、ステップS302〜ステップS306の処理に従って、全ての色(質点)について、その色の色ベクトルの初期値を表す変数変数x0[i] に対して、デザイン記憶装置11から読み出した色ベクトルを代入し、その色の色ベクトルを表す変数x[i] に対して、初期値としてデザイン記憶装置11から読み出した色ベクトルを代入し、その色の速度ベクトルを表す変数v[i] に対して、初期値として0を代入するのである。
続いて、ステップS307で、各色について処理を行うべくN回の繰り返しを始める。ここで、色の識別子となる添字をiとする。
続いて、ステップS308で、色ベクトルの初期値x0[i] と色ベクトルx[i] との距離を算出して、変数d[i] に代入する。
続いて、ステップS309で、d[i] 、v[i] 、i番目のバネのバネ定数ks[i] および空気抵抗係数kvから、バネの力と空気抵抗とを計算して、変数F[i] に代入する。具体的には、
i =−ksi ・di −kv・vi
を計算して、変数F[i] に代入する。
続いて、ステップS310で、各色について処理を行うべくN回の繰り返しを始める。ここで、色の識別子となる添字をjとする。
続いて、ステップS311で、i≠jであるのか否かを判断して、i≠jであることを判断するときには、ステップS312およびステップS313の処理を実行し、i≠jでないことを判断するときには、この処理を省略する。
続いて、ステップS312で、デザイン閲覧者として色覚正常者とP型色覚の色弱者とD型色覚の色弱者とを想定するならば、x[i] とx[j] との差分ベクトルR[i][j]と、x[i] に対応したP縮退空間の色ベクトルxp[i] とx[j] に対応したP縮退空間の色ベクトルxp[j] との差分ベクトルrp[i][j]と、x[i] に対応したD縮退空間の色ベクトルxd[i] とx[j] に対応したD縮退空間の色ベクトルxd[j] との差分ベクトルrd[i][j]を計算する。
ここで、P縮退空間とはP型色覚の色弱者の認知色空間を表し、D縮退空間とはD型色覚の色弱者の認知色空間を表す。また、R[i][j]は先に定義したRijを表し、rp[i][j]およびrd[i][j]は先に定義したrijを表す。
なお、xp[i] 、xp[j] 、xd[i] 、xd[j] については、サブルーチンとして用意されて、非特許文献1に記載される方法などに従って色覚の変換処理を実行する色覚変換部134を使って算出する。
続いて、ステップS313で、図6のフローチャートのステップS200の処理で求めた場の力の関数f[i][j]に対して、R[i][j]、rp[i][j]、rd[i][j]を代入することで、j番目の色がi番目の色に与える場の力を求めて、F[i] に加算する。
すなわち、関数f[i][j]に対してrp[i][j]を代入することで、P型色覚の色弱者の認知色空間で求められる距離rp[i][j]を使ってj番目の色がi番目の色に与える場の力を求め、関数f[i][j]に対してrd[i][j]を代入することで、D型色覚の色弱者の認知色空間で求められる距離rd[i][j]を使ってj番目の色がi番目の色に与える場の力を求め、さらに、前述した(3)式のように、色覚正常者の認知色空間で求められる距離R[i][j]に応じた場の力の関数を用いる場合には、関数f[i][j]に対してR[i][j]を代入することで、色覚正常者の認知色空間で求められる距離R[i][j]を使ってj番目の色がi番目の色に与える場の力を求めて、それらをF[i] に加算するのである。
続いて、ステップS314で、ステップS310から始まったjについての繰り返し処理を終了する。
続いて、ステップS315で、ステップS307から始まったiについての繰り返し処理を終了する。
このようにして、ステップS306〜ステップS315の処理に従って、全ての色(質点)について、その色に与えられるバネの力とその色に与えられる場の力の総和との合計値を算出して、その色に働く力ベクトルを表す変数F[i] に代入するのである。
続いて、ステップS316で、変数check[i]に偽(false)を代入する。
続いて、ステップS317で、各色について処理を行うべくN回の繰り返しを始める。ここで、色の識別子となる添字をiとする。
続いて、ステップS318で、i番目の色に働いている力ベクトルF[i] から、その色の速度ベクトルv[i] を再計算して更新する。例えば、
new i =vold i +fi ・dt
に従って更新する。
続いて、ステップS319で、更新した速度ベクトルv[i] から、dt秒後の位置ベクトルx[i] を再計算して更新する。例えば、
new i =xold i +vi ・dt
に従って更新する。
続いて、ステップS320で、予め設定される微小な閾値F_eps,v_eps を用いて、|F[i] |>F_eps か、|v[i] |>v_eps が成立するのか否かを判断して、成立することを判断するときには、ステップS321の処理を実行し、成立しないことを判断するときには、この処理を省略する。
続いて、ステップS321で、変数check[i]に真(true)を代入する。すなわち、i番目の色について、その色に働いている力ベクトルF[i] が0に収束していないか、その色の速度ベクトルv[i] が0に収束していない場合には、ステップS316で変数check[i]に代入した偽(false)を真(true)に書き換えるのである。
続いて、ステップS322で、ステップS316から始まったiについての繰り返し処理を終了する。
続いて、ステップS323で、全てのcheck[i]の値が偽(false)であるのか否かを判断して、全てのcheck[i]の値が偽(false)でないことを判断するときには、まだ安定解に到達していないことを判断して、ステップS307の処理に戻り、全てのcheck[i]の値が偽(false)であることを判断するときには、安定解に到達したことを判断して、処理を終了する。
このようにして、図6のフローチャートのステップS300では、デザイン記憶装置11から、入力したデザインの持つ各色(各質点)の色ベクトルを読み出すとともに、力学モデル記憶装置15から、入力したデザインに対応付けて生成した力学モデルを読み出して、その読み出した力学モデルに従って力学シミュレーションを行って、安定解を求めるように処理するのである。
このようにして求まる安定解は、入力したデザインの持つ色の色ベクトルをどのような色ベクトルを変換するのかということを示している。
これから、続くステップS400では、ステップS300で求めた安定解が与える配色を元のデザイン(入力したデザイン)に適用し、デザインを描き直した上で、画像出力装置16から出力するように処理するのである。
以上に説明したように、本発明のデザイン配色変換装置1によれば、色弱者には認識しにくい配色を、認識しやすい配色に自動的に変換できるようになる。しかも、この変換にあたって、変えたくない色を指定し、バネ定数などのようなパラメータを入力することで、元のデザインをあまり変えずに配色を変換することができるようになる。
この配色変換を実行するにあたって、色と色の間の距離を算出するときには、Lab色空間などのような均等色空間でその距離を求めることが好ましい。また、色覚変換部134は特定の色空間上で色覚変換処理を行うものが多い。
これから、この配色変換を実行するにあたって、色空間を変換することが起こる。このような色空間の変換処理を実行する場合、任意の実数のN乗根(Nは整数)を計算する必要がある。
例えば、RGB色空間からLab色空間への変換には、
R=(I/255)2.2 ,G=(J/255)2.2 ,B=(K/255)2.2
というガンマ補正が必要であり、また、この逆変換を行う場合には、
I=255・R1/2.2 ,J=255・G1/2.2 ,K=255・B1/2.2
という変換が必要である。
また、RGB色空間をXYZ色空間に変換した後、さらに、XYZ色空間をLab色空間に変換する場合には、
L=116(Y/100)1/3 −16
a=500((X/95.04)1/3 −(Y/100)1/3
b=200((Y/100)1/3 −(Z/108.9)1/3
という変換が必要である。
これらを厳密に計算してしまうと時間を要することから、以下の方法で計算することが考えられる。
すなわち、これらの関数は、
(I/255)2.2 =(I/255)2 ・(I/255)1/5
255・R1/2.2 =255・R5/11=255・(R1/115
などと変形できるので、任意の実数のN乗根(Nは整数)が高速に求められれば解決する。
任意の実数のN乗根(Nは整数)を高速に求めるには、ニュートン法を応用する方法が用いられている。
通常のニュートン法の場合、実数aのN乗根a1/N の近似値を求めるには、
g(x):xN −a
を定義して、
g(x* )=0
となる値を求めることで行う。
具体的には、ある初期値から、
n+1 =xn −(xn −(a/xn N-1 ))/N
という漸化式を反復計算していけば、
n →x*
となり、どこかで計算を打ち切れば近似値が得られる。
この計算方法では、反復計算の際に実数で除法を行っている。しかるに、計算機で計算を行う場合、除法は乗法よりも時間がかかってしまう。
これから、通常のニュートン法に従って、実数aのN乗根a1/N の近似値を求めることで色空間の変換処理を実行するようにすると、その変換処理に時間がかかるという問題がある。
そこで、本発明では、実数aのN乗根a1/N の近似値を求めるために、
f(x):(1/xN )−a
を定義して、
f(x* )=0
となる値を求めることで行う。
このときの漸化式は、
n+1 =xn +(xn −a・xn N+1 )/N
となり、実数での除法を行わずに反復計算が可能である。この反復計算を途中で打ち切り、最後に一度だけ除法を計算すれば、実数aのN乗根a1/N の近似値を求めることができる。
これから、本発明によれば、実数aのN乗根a1/N の近似値を高速に求めることができるようになり、これにより、色空間の変換処理を高速に実行することができるようになる。
次に、この漸化式
n+1 =xn +(xn −a・xn N+1 )/N
を反復計算する場合に、初期値x0 として、下記の(7)式で表されるものを用いるようにすると、必ず解に収束することについて説明する。ここで、〔a〕はaを超えない最も大きな整数を示しており、分母を整数とすることで実数での除法を行う必要はない。
Figure 0004824660
図13に、x>0の範囲でy=f(x)のグラフを書いたものを図示する。ここで、図中に示す点線は、下記の(8)式で表される原点(0,0)を通る直線を示している。
Figure 0004824660
この(8)式で表される直線は、図中に示すように、
x=((N+1)/a)1/N
で、y=f(x)に接する。
ここで、集合A,Bを、下記の(9)式で表されるものと定める。
Figure 0004824660
f(x)=0を求めるのに使用する本発明で用いるニュートン法の漸化式
n+1 =xn +(xn −a・xn N+1 )/N
に対して、f(x)はx>0において単調減少かつ下に凸なので、
・xn ∈Aならば、xn+1 ∈A
・xn ∈Bならば、xn+1 ∈A
が成り立つ。
また、ある自然数mがxm ∈Aを満たすとき、数列{xn |n>m}は単調増加であり、n→∞においてf(x)=0の解“1/a1/N ”に収束する。
以上から、集合Cを下記の(10)式で表されるものとすれば、ニュートン法の反復計算の初期値x0 が、x0 ∈Cを満たせば、数列{xn }は安定に解に収束することが示せた。
Figure 0004824660
次に、(7)式に記述される初期値がx0 ∈Cとなることを示す。x0 >0は明らかなので、x0 <((N+1)/a)1/N を示せばよい。
まず、0<a<N+1のときを考える。このとき、1<(N+1)/aとなり、1より大きな数のN乗根は1より大きいので、
0 =1<((N+1)/a)1/N
となる。
次に、a≧N+1のときを考える。このとき、(N+1)/a≦1となるので、
(N+1)/a≦((N+1)/a)1/N
となり、等号はa=N+1のときのみ成立する。
また、〔a〕≦a<〔a〕+1なので、
(N+1)/(〔a〕+1)<(N+1)/a
となる。
よって、
0 =(N+1)/(〔a〕+1)<(N+1)/a≦((N+1)/a)1/N
から、
0 <((N+1)/a)1/N
となる。
以上に説明したことから、(7)式で示される初期値x0 が必ず安定解に収束することが示された。
本発明は、デザインの配色を色弱者に識別しやすい配色に変換する場合に適用できるものであり、色弱者には認識しにくい配色を、認識しやすい配色に自動的かつ高速に変換することを実現する。
本発明の説明図である。 本発明のデザイン配色変換装置の装置構成図である。 デザイン記憶装置の記憶するデザイン配色情報の説明図である。 力学モデル記憶装置の記憶する力学モデルの説明図である。 デザインの一例を示す図である。 本発明のデザイン配色変換装置の実行するフローチャートである。 本発明のデザイン配色変換装置の実行するフローチャートである。 本発明のデザイン配色変換装置の実行するフローチャートである。 本発明のデザイン配色変換装置の実行するフローチャートである。 本発明のデザイン配色変換装置の実行するフローチャートである。 本発明のデザイン配色変換装置の実行するフローチャートである。 デザインを記述するhtml文書の一例を示す図である。 実数aのN乗根を求めるために用いる関数の説明図である。
符号の説明
1 デザイン配色変換装置
10 デザイン入力装置
11 デザイン記憶装置
12 パラメータ入力装置
13 出力画像計算装置
14 作業メモリ
15 力学モデル記憶装置
16 画像出力装置
130 力学モデル生成部
131 安定解算出部
132 配色変換部
133 色空間変換部
134 色覚変換部

Claims (10)

  1. 任意の配色を持ったデザインの配色を変換するデザイン配色変換方法であって、
    変換対象のデザインで使われている色を色空間に配置された質点とみなして、それらの質点と、各質点を元の色空間位置につなぎとめる力であり各質点の元の色空間位置からの変移量が大きいほど大きくなるつなぎとめる力と、デザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義されて該距離が近くなるほど質点に対して大きな斥力を発生する場の力とで構成される力学モデルに対して、該つなぎとめる力を規定する関数と該場の力を規定する関数とを設定とともに、ユーザによって設定された該つなぎとめる力を規定する関数のパラメータを用いることで、該力学モデルを生成する過程と、
    変換対象のデザインで使われている色の色空間位置を前記質点の座標位置の初期値として、前記力学モデルの力学的に安定な解を求める過程と、
    変換対象のデザインで使われている色を、前記安定解の指定する色空間上の色に変換する過程とを備えることを、
    特徴とするデザイン配色変換方法。
  2. 請求項1に記載のデザイン配色変換方法において、
    前記力学モデルを生成する過程では、前記場の力として、特定の質点同士の間に、距離によらない一定の斥力を発生するものを設定することを、
    特徴とするデザイン配色変換方法。
  3. 請求項1又は2に記載のデザイン配色変換方法において、
    前記力学モデルを生成する過程では、複数種類の色弱者がデザイン閲覧者となる場合、あるいは、色覚正常者と1種類又は複数種類の色弱者とがデザイン閲覧者となる場合には、それらのデザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義された前記場の力を足し合わせたものを使って前記力学モデルを生成することを、
    特徴とするデザイン配色変換方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のデザイン配色変換方法において、
    変換対象のデザインで使われている色を、デザイン閲覧者が区別できて欲しい色同士の集合にまとめる過程を備え、
    前記力学モデルを生成する過程では、前記まとめた集合に属する色に対応付けられる質点同士の間のみに前記場の力を設定することで前記力学モデルを生成することを、
    特徴とするデザイン配色変換方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のデザイン配色変換方法において、
    前記各過程では、色空間を変換することで処理を実行する必要がある場合に、その実行にあたって実数aのN乗根を算出する必要がある場合には、規定の初期値x0 を起点にして、下式で表される漸化式
    n+1 =xn +(xn −a・xn N+1 )/N
    に従ってxn を更新していくことで収束値xを得て、その収束値xの逆数をN乗根の近似値として算出することを、
    特徴とするデザイン配色変換方法。
  6. 任意の配色を持ったデザインの配色を変換するデザイン配色変換装置であって、
    変換対象のデザインで使われている色を色空間に配置された質点とみなして、それらの質点と、各質点を元の色空間位置につなぎとめる力であり各質点の元の色空間位置からの変移量が大きいほど大きくなるつなぎとめる力と、デザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義されて該距離が近くなるほど質点に対して大きな斥力を発生する場の力とで構成される力学モデルに対して、該つなぎとめる力を規定する関数と該場の力を規定する関数とを設定とともに、ユーザによって設定された該つなぎとめる力を規定する関数のパラメータを用いることで、該力学モデルを生成する手段と、
    変換対象のデザインで使われている色の色空間位置を前記質点の座標位置の初期値として、前記力学モデルの力学的に安定な解を求める手段と、
    変換対象のデザインで使われている色を、前記安定解の指定する色空間上の色に変換する手段とを備えることを、
    特徴とするデザイン配色変換装置。
  7. 請求項6に記載のデザイン配色変換装置において、
    前記力学モデルを生成する手段は、複数種類の色弱者がデザイン閲覧者となる場合、あるいは、色覚正常者と1種類又は複数種類の色弱者とがデザイン閲覧者となる場合には、それらのデザイン閲覧者の認知色空間で定義される質点同士の距離に応じて定義された前記場の力を足し合わせたものを使って前記力学モデルを生成することを、
    特徴とするデザイン配色変換装置。
  8. 請求項6又は7に記載のデザイン配色変換装置において、
    変換対象のデザインで使われている色を、デザイン閲覧者が区別できて欲しい色同士の集合にまとめる手段を備え、
    前記力学モデルを生成する手段は、前記まとめた集合に属する色に対応付けられる質点同士の間のみに前記場の力を設定することで前記力学モデルを生成することを、
    特徴とするデザイン配色変換装置。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1項に記載のデザイン配色変換装置において、
    前記各手段は、色空間を変換することで処理を実行する必要がある場合に、その実行にあたって実数aのN乗根を算出する必要がある場合には、規定の初期値x0 を起点にして、下式で表される漸化式
    n+1 =xn +(xn −a・xn N+1 )/N
    に従ってxn を更新していくことで収束値xを得て、その収束値xの逆数をN乗根の近似値として算出することを、
    特徴とするデザイン配色変換装置。
  10. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のデザイン配色変換方法をコンピュータに実行させるためのデザイン配色変換プログラム。
JP2007301161A 2007-11-21 2007-11-21 デザイン配色変換方法、デザイン配色変換装置およびデザイン配色変換プログラム Expired - Fee Related JP4824660B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007301161A JP4824660B2 (ja) 2007-11-21 2007-11-21 デザイン配色変換方法、デザイン配色変換装置およびデザイン配色変換プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007301161A JP4824660B2 (ja) 2007-11-21 2007-11-21 デザイン配色変換方法、デザイン配色変換装置およびデザイン配色変換プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009129037A JP2009129037A (ja) 2009-06-11
JP4824660B2 true JP4824660B2 (ja) 2011-11-30

Family

ID=40819923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007301161A Expired - Fee Related JP4824660B2 (ja) 2007-11-21 2007-11-21 デザイン配色変換方法、デザイン配色変換装置およびデザイン配色変換プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4824660B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112446839B (zh) * 2020-11-30 2023-11-07 平安科技(深圳)有限公司 图像增强方法、装置、电子设备及计算机可读存储介质

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006246072A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4724887B2 (ja) * 2006-03-31 2011-07-13 独立行政法人産業技術総合研究所 視覚情報をユニバーサルデザイン化する色修正プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009129037A (ja) 2009-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Vamvatsikos et al. The incremental dynamic analysis and its application to performance-based earthquake engineering
CN113486708B (zh) 人体姿态预估方法、模型训练方法、电子设备和存储介质
CN111208998B (zh) 数据可视化大屏自动布局的方法、装置及存储介质
JPWO2007086193A1 (ja) 有限要素法による構造解析方法及びプログラム
JP2019219914A (ja) 画像生成装置、画像生成器、画像識別器、画像生成プログラム、及び、画像生成方法
JP4824660B2 (ja) デザイン配色変換方法、デザイン配色変換装置およびデザイン配色変換プログラム
JP5405641B2 (ja) 挙動解析システム、挙動解析方法及び挙動解析プログラム
KR20230065339A (ko) 모델 데이터 처리 방법, 장치, 전자 기기 및 컴퓨터 판독 가능 매체
CN112562043B (zh) 图像处理方法、装置和电子设备
CN110334459B (zh) 一种输电塔塔线体系快速精细化建模系统及方法
Packham et al. Interactive visualisation for decision support and evaluation of robustness—in theory and in practice
Lee et al. Modelling with forces: grammar-based graphic statics for diverse architectural structures
WO2015037296A1 (ja) システム解析装置
JP4643586B2 (ja) 最適設計管理装置、最適設計計算システム、最適設計管理方法、最適設計管理プログラム
US20050104885A1 (en) Embedded analytics in information visualization
JP2018190041A (ja) 情報処理装置、その制御方法、プログラム
JP2018198043A (ja) 文字や単語を入力する方法、及び入力システム
JP7207546B2 (ja) 情報処理装置、制御方法及びプログラム
JP5621635B2 (ja) 認知負荷評価装置、認知負荷評価方法、及びプログラム
KR20210052286A (ko) 파라메트릭 디자인을 이용한 가구배치 시뮬레이션 방법 및 장치
JP6253838B1 (ja) 行動ログ生成方法、行動ログ生成装置及び行動ログ生成プログラム
Völlinger et al. Evolutionary optimization of mass-spring models
JP5071900B2 (ja) 画像生成装置およびその方法
KR102636866B1 (ko) 공간 분포를 이용한 휴먼 파싱 방법 및 장치
JP2019220133A (ja) 画像生成装置、画像生成器、画像識別器、画像生成プログラム、及び、画像生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100114

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110906

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4824660

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees