JP4823258B2 - 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法 - Google Patents

通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4823258B2
JP4823258B2 JP2008060007A JP2008060007A JP4823258B2 JP 4823258 B2 JP4823258 B2 JP 4823258B2 JP 2008060007 A JP2008060007 A JP 2008060007A JP 2008060007 A JP2008060007 A JP 2008060007A JP 4823258 B2 JP4823258 B2 JP 4823258B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
traffic
communication line
distribution
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008060007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009218820A (ja
Inventor
雅之 辻野
健 黒沢
擁湖 星合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2008060007A priority Critical patent/JP4823258B2/ja
Publication of JP2009218820A publication Critical patent/JP2009218820A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4823258B2 publication Critical patent/JP4823258B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、通信技術に関し、特に将来必要となる通信帯域を予測する技術に関する。
通信ネットワークを管理する上で、ノード間を結ぶ任意の通信パスについて、将来の設計目標期間におけるトラヒックの充足性を担保するのに必要な通信帯域を正確に算出する技術が必要となる。
従来、このような通信バスの通信帯域を算出する技術として、当該通信パスに対して重畳されている各通信回線のトラヒックを観測し、得られた時系列トラヒックの情報を用いて分析を実施するもの(例えば、非特許文献1,2など参照)や、観測した時系列トラヒックに人口構成、世帯属性、事業所属性などの環境情報を加えた情報を用いて分析を実施するもの(例えば、非特許文献3,4など参照)が提案されている。
川野弘道 他,「マクロ分析のためのトラヒック予測手法とその評価」、信学論B、J-82-B、6(1999) 上田徹 他、「電気通信における時系列解析法の応用」、オペレーションズ・リサーチ、Vol.34、No.10、pp530-534(1989) 星合擁湖 他、「通話量に関する重回帰モデルの検討」、信学会、秋季大会(1992) 上田徹 他、「統計的手法に基づく通信利用動向の分析」、NTT R&D、Vol.40、No,12(1991)
しかしながら、このような従来技術は、将来に平均的に発生すると想定するトラヒック量の導出に焦点をあてた技術であり、将来に発生するトラヒック量の上限値に対しては、過去に発生した観測トラヒック量の誤差分散に関する情報や推定変数の標準誤差に関する情報を利用して、将来に発生するトラヒック量の平均量からの乖離を統計的に推定することで算出する必要があった。
このため、上限値の算出対象である通信パス上の個々の通信回線の上限値に関する情報が有効に活用できておらず、過去のトラヒックとして観測された顕在量によるものであり、帯域算出の実施時点には利用されていないが将来的に利用する可能性のある潜在容量は考慮されていないという問題点があった。
また、観測されたトラヒック量が激しく変動するなどのケースにおいては、統計的推定では有意性を示すことができない。したがって、得られた算出値を信用することができない、または算出帯域が大きく左右され安定的な値を呈さないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、将来的に利用する可能性のある潜在容量を考慮しつつ、誤差の少ない通信帯域を算出することが可能な通信帯域算出方法、装置、およびプログラムを提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる通信帯域算出方法は、通信ネットワーク上の任意の対象通信パスについて、将来の設計目標期に必要となる通信帯域を算出する通信帯域算出装置で用いられる通信帯域算出方法であって、通信ネットワークから、対象通信パスに重畳されている通信回線から発生するトラヒックの観測トラヒック量と当該通信回線のトラヒック量上限値とを含むネットワーク情報を収集して記憶し、ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、通信回線ごとに設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の分布を求め、得られた通信回線ごとのトラヒック量の分布を合成することにより設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の合成分布を求め、この合成分布に基づいて設計目標期に対象通信パスで必要となる通信帯域を算出する。
この際、ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、通信回線ごとに設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の期待値と誤差分散を算出することにより、通信回線ごとのトラヒック量の分布を求め、通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の合成分布を求めてもよい。
また、帯域算出時の信頼性基準として与えられた、設計目標期における対象通信パスのトラヒックを充足する確率を示す帯域設計信頼率に基づいて、通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の合成分布を求めてもよい。
また、対象通信パスに重畳される通信回線の集合をIとし、集合Iに属する通信回線iのトラヒック量上限値をBiとし、通信回線iで発生するトラヒック量の期待値をEiとし、通信回線iで発生するトラヒック量の誤差分散をViとし、得られる通信帯域の信頼性基準をαとし、複数の値のうち最小値をとる関数をminとした場合、通信帯域BWの算出式と、帯域設計信頼率ρと信頼性基準αとの関係式として、上記式を用いてもよい。
また、本発明にかかる通信帯域算出装置は、通信ネットワーク上の任意の対象通信パスについて、将来の設計目標期に必要となる通信帯域を算出する通信帯域算出装置であって、通信ネットワークから、対象通信パスに重畳されている通信回線から発生するトラヒックの観測トラヒック量と当該通信回線のトラヒック量上限値とを含むネットワーク情報を収集して記憶部へ保存するネットワーク情報収集部と、ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、通信回線ごとに設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の分布を求め、得られた通信回線ごとのトラヒック量の分布から設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の分布を求め、この分布に基づいて設計目標期に対象通信パスで必要となる通信帯域を算出する帯域算出部とを備えている。
この際、帯域算出部で、ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、通信回線ごとに設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の期待値と誤差分散を算出することにより、通信回線ごとのトラヒック量の分布を求め、通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の分布を求めるようにしてもよい。
また、帯域算出部で、帯域算出時の信頼性基準として与えられた、設計目標期における対象通信パスのトラヒックを充足する確率を示す帯域設計信頼率に基づいて、通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の分布を求めるようにしてもよい。
また、帯域算出部で、対象通信パスに重畳される通信回線の集合をIとし、集合Iに属する通信回線iのトラヒック量上限値をBiとし、通信回線iで発生するトラヒック量の期待値をEiとし、通信回線iで発生するトラヒック量の誤差分散をViとし、得られる通信帯域の信頼性基準をαとし、複数の値のうち最小値をとる関数をminとした場合、通信帯域BWの算出式と、帯域設計信頼率ρと信頼性基準αとの関係式として、上記式を用いてもよい。
また、本発明にかかるトラヒック管理方法は、通信ネットワーク上の任意の対象通信パスについて、請求項1−4のいずれか1つに記載の通信帯域算出方法により対象通信パスの通信帯域を逐次算出し、得られた通信帯域に基づいて当該対象通信パスに関して発生しうるトラヒック量の変化を監視する。
本発明によれば、対象通信パスに重畳されている個々の通信回線のトラヒック量上限値を考慮した通信帯域を得ることができ、将来的に利用する可能性のある潜在容量を考慮しつつ、誤差の少ない通信帯域を算出することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置について説明する。図1は、本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の構成を示すブロック図である。
この通信帯域算出装置10は、全体としてコンピュータを用いたサーバ装置などの情報処理装置からなり、ノード21,22を結ぶ対象通信パス23に重畳されている各通信回線に関するネットワーク情報を、通信ネットワーク20やこの通信ネットワーク20を管理運用するオペレーションシステム30から取得し、これらネットワーク情報に基づいて対象通信パス23の将来の設計目標期間におけるトラヒックの充足性を担保するのに必要な通信帯域を算出する機能を有している。
本発明は、通信ネットワークから、対象通信パスに重畳されている通信回線から発生するトラヒックの観測トラヒック量と当該通信回線のトラヒック量上限値とを含むネットワーク情報を収集して記憶し、ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、通信回線ごとに設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の分布を求め、得られた通信回線ごとのトラヒック量の分布から設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の分布を求め、この分布に基づいて設計目標期に対象通信パスで必要となる通信帯域を算出している。
[本実施の形態の構成]
次に、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の構成について説明する。
通信帯域算出装置10には、主な機能部として、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、画面表示部12、操作入力部13、ネットワーク情報データベース(以下、ネットワーク情報DBという)14、記憶部15、および演算処理部16が設けられており、データバスBを介して相互に接続されている。また、演算処理部16には、主な処理部として、ネットワーク情報収集部16Aと帯域算出部16Bが設けられている。
通信I/F部11は、専用のデータ通信回路からなり、通信ネットワーク20のノード21,22やオペレーションシステム30などの外部装置とパケット通信を行う機能を有している。
画面表示部12は、LCDやPDPなどの画面表示装置からなり、演算処理部16からの指示に応じて操作メニューや算出結果などの各種情報を画面表示する機能を有している。
操作入力部13は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部16へ出力する機能を有している。
ネットワーク情報DB14は、ハードディスクなどの記憶装置からなり、後述するネットワーク情報収集部16Aにより収集したネットワーク情報を保存蓄積する機能を有している。図2は、ネットワーク情報の構成例である。この例では、対象通信パスに重畳される各通信回路の回線識別情報と、当該通信回線の契約時に設定したトラヒック量上限値と、当該通信回線で観測された観測トラヒック量とが組として登録されている。
記憶部15は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理部16での帯域算出処理に用いる各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。
演算処理部16は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部15のプログラムを読み込んで実行することにより、主な処理部として、ネットワーク情報収集部16Aと帯域算出部16Bを実現する機能を有している。
ネットワーク情報収集部16Aは、通信I/F部11を介してノード21,22とデータ通信を行うことにより、対象通信パス23に重畳されている通信回線ごとに観測トラヒック量を収集してネットワーク情報DB14へ保存する機能と、通信I/F部11を介してオペレーションシステム30とデータ通信を行うことにより、対象通信パス23に重畳されている通信回線ごとに、契約時に設定した当該通信回線のトラヒック量上限値を収集してネットワーク情報DB14へ保存する機能とを有している。
帯域算出部16Bは、ネットワーク情報DB14からネットワーク情報を読み出して、対象通信パス23に重畳されている通信回線ごとに、将来の設計目標期における当該通信回線のトラヒック量の分布を算出する機能と、これら通信回線ごとのトラヒック量の分布を合成することにより、設計目標期における対象通信パス23全体のトラヒック量の分布を算出する機能と、この分布に基づいて対象通信パス23において将来の設計目標期に必要となる通信帯域を算出する機能とを有している。
[本実施の形態の動作]
次に、図3および図4を参照して、本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の動作について説明する。図3は、本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の帯域算出動作を示すフローチャートである。図4は、本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の帯域算出処理を示すフロー図である。
通信帯域算出装置10の演算処理部16は、操作入力部13により検出されたオペレータからの帯域算出開始指示、通信I/F部11で受信した外部装置からの帯域算出開始指示、あるいは所定の帯域算出開始タイミングの到来に応じて、図3の帯域算出動作を開始する。
演算処理部16は、まず、ネットワーク情報収集部16Aにより、通信I/F部11を介してノード21,22とデータ通信を行うことにより、対象通信パス23に重畳されている通信回線ごとに観測トラヒック量14Bを収集し、ネットワーク情報14Aとしてネットワーク情報DB14へ保存するとともに、通信I/F部11を介してオペレーションシステム30とデータ通信を行うことにより、対象通信パス23に重畳されている通信回線ごとに、契約時に設定した当該通信回線のトラヒック量上限値14Cを収集し、ネットワーク情報14Aとしてネットワーク情報DB14へ保存する(ステップ100)。
次に、演算処理部16は、帯域算出部16Bにより、ネットワーク情報DB14から、各通信回線のネットワーク情報14Aを読み出し(ステップ101)、このネットワーク情報14Aに基づいて対象通信パス2において将来の設計目標期に必要となる通信帯域を算出する。
図4に示すように、帯域算出部16Bには、帯域算出用の処理部として、トラヒック量期待値算出部17A、トラヒック量誤差分散算出部17B、および必要帯域算出部17Cが設けられている。
演算処理部16は、まず、トラヒック量期待値算出部17Aにより、各通信回線のネットワーク情報14Aの観測トラヒック量14Bとトラヒック量上限値14Cに基づいて、通信回線ごとに、設計目標期における当該通信回線のトラヒック量期待値15Aを算出し、記憶部15へ保存する(ステップ102)。
続いて、演算処理部16は、トラヒック量誤差分散算出部17Bにより、各通信回線のネットワーク情報14Aの観測トラヒック量14Bとトラヒック量上限値14Cに基づいて、通信回線ごとに、設計目標期における当該通信回線のトラヒック量誤差分散15Bを算出し、記憶部15へ保存する(ステップ103)。
このようにして、ネットワーク情報DB14のネットワーク情報14Aに基づいて、各通信回線のトラヒック量期待値15Aとトラヒック量誤差分散15Bを算出することにより、設計目標期における各通信回線のトラヒック量の分布を算出する。
続いて、演算処理部16は、必要帯域算出部17Cにより、記憶部15から各通信回線のトラヒック量期待値15Aとトラヒック量誤差分散15Bを読み出し、これら通信回線のトラヒック量の分布を合成して、設計目標期における対象通信パス23のトラヒック量期待値とトラヒック量誤差分散を算出する(ステップ104)。
このようにして、設計目標期における対象通信パス23のトラヒック量の分布を求めた後、必要帯域算出部17Cは、対象通信パス23のトラヒック量期待値とトラヒック量誤差分散に基づいて、設計目標期に対象通信パスで必要となる通信帯域15Cを算出し(ステップ105)、一連の通信帯域算出動作を終了する。
[トラヒック量期待値算出過程]
次に、トラヒック量期待値算出部17Aでのトラヒック量期待値算出過程について説明する。トラヒック量期待値算出部17Aは、以下のような算出過程により、設計目標期における各通信回線のトラヒック量期待値15Aを算出する。
対象通信パス23に重畳される通信回線の集合をIとし、この集合Iに属する通信回線iのt期にける観測トラヒック量をY(t)とし、集合Iに属する通信回線iのトラヒック量上限値14CをBiとし、期待値算出用の関数をfとし、帯域算出時をTとし、設計目標期をUとした場合、設計目標期Uにおける通信回線iのトラヒック量期待値Ei(U)は、次の式(1)により定義される。
Figure 0004823258
関数fの具体例については、以下のような方法が考えられる。
まず、トラヒック量期待値として、経験値を設定する方法が考えられる。トラヒック量上限値Biに対応に応じて、設計目標期Uに対象通信パス23において平均的に発生すると想定されるトラヒック量(既知)をF(Bi)とした場合、設計目標期Uにおける通信回線iのトラヒック量期待値Ei(U)は、次の式(2)により算出できる。
Figure 0004823258
また、トラヒック量期待値として、帯域算出期Tにおけるトラヒック利用率を適用する方法が考えられる。帯域算出期Tにおける観測トラヒック量をY(T)とした場合、設計目標期Uにおける通信回線iのトラヒック量期待値Ei(U)は、次の式(3)により算出できる。
Figure 0004823258
また、トラヒック量期待値として、トレンドを考慮したトラヒック利用率を適用する方法が考えられる。時系列値{Y(t)/Σi∈IBi,t≦T}を元にして時系列近似により求められる線形関数をX(t),for ∀tとした場合、設計目標期Uにおける通信回線iのトラヒック量期待値Ei(U)は、次の式(4)により算出できる。
Figure 0004823258
[トラヒック量誤差分散算出過程]
次に、トラヒック量誤差分散算出部17Bでのトラヒック量誤差分散算出過程について説明する。トラヒック量誤差分散算出部17Bは、以下のような算出過程により、設計目標期における各通信回線のトラヒック量誤差分散15Bを算出する。
対象通信パス23に重畳される通信回線の集合をIとし、この集合Iに属する通信回線iのt期にける観測トラヒック量をY(t)とし、集合Iに属する通信回線iのトラヒック量上限値14CをBiとし、誤差分散算出用の関数をgとし、帯域算出時をTとし、設計目標期をUとした場合、設計目標期Uにおける通信回線iの誤差分散Vi(U)は、次の式(5)により定義される。
Figure 0004823258
関数gの具体例については、以下のような方法が考えられる。
まず、トラヒック量誤差分散として、経験値を設定する方法が考えられる。トラヒック量上限値Biに対応に応じて、設計目標期Uに対象通信パス23において平均的に発生すると想定されるトラヒック量の誤差分散(既知)をG(Bi)とした場合、設計目標期Uにおける通信回線iのトラヒック量期待値Vi(U)は、次の式(6)により算出できる。
Figure 0004823258
また、トラヒック量誤差分散として、トラヒック利用率の時系列線形近似の際の誤差分散を適用する方法が考えられる。時系列値{Y(t)/Σi∈IBi,t≦T}を元にして時系列線形近似を行った際の単位時間当たりに想定される誤差分散をVXとした場合、設計目標期Uにおける通信回線iのトラヒック量誤差分散Vi(U)は、次の式(7)により算出できる。
Figure 0004823258
また、トラヒック量誤差分散として、分散最大値を適用する方法が考えられる。この分散最大値は、設計目標期Uにおいて通信回線iで平均的に発生するトラヒック量がEi(U)であることを利用して、その条件の下で算出した分散の最大値である。なお、この分散最大値を実現するのは、確率Ei(U)/Biでトラヒック量がBi、確率1−Ei(U)/Biでトラヒック量がゼロとなるケースであり、設計目標期Uにおける通信回線iのトラヒック量誤差分散Vi(U)は、次の式(8)により算出できる。
Figure 0004823258
[帯域算出過程]
次に、必要帯域算出部17Cでの帯域算出過程について説明する。必要帯域算出部17Cは、以下のような算出過程により、設計目標期に対象通信パスで必要となる通信帯域15Cを算出する。
設計目標期Uにおいて、通信回線iから発生するトラヒック量Xiが、トラヒック量期待値Eiおよびトラヒック量誤差分散Viの正規分布N(Ei,Vi)に従い、対象通信パス23に重畳された各通信回線のトラヒック量がΣi∈IXiにより実現されると過程した場合、対象通信パスのトラヒックは、各通信回線のトラヒック量分布が合成された合成分布、すなわちトラヒック量期待値Σi∈IEi,トラヒック量誤差分散Σi∈IViの正規分布N(Σi∈IEi,Σi∈IVi)に従うという性質がある。
したがって、算出する通信帯域BWの信頼性基準をαとした場合、設計目標期に対象通信パスで必要となる通信帯域BWは、次の式(9)により算出できる。なお、関数minは、複数の値のうち最小値をとる関数であり、求まる通信帯域BWが各通信回線のトラヒック量上限値Biの合計を越えないものとしている。
Figure 0004823258
この際、帯域設計信頼率をρとした場合、信頼性基準αは、
Figure 0004823258
によって定まる値とする。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、通信ネットワーク20から、対象通信パス23に重畳されている通信回線から発生するトラヒックの観測トラヒック量14Bと当該通信回線のトラヒック量上限値14Cとを含むネットワーク情報14Aを収集して記憶し、ネットワーク情報14Aの観測トラヒック量14Bとトラヒック量上限値14Cを読み出して、通信回線ごとに設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の分布を求め、得られた通信回線ごとのトラヒック量の分布を合成することにより設計目標期に対象通信パスで発生しうるトラヒック量の合成分布を求め、この合成分布に基づいて設計目標期に対象通信パスで必要となる通信帯域15Cを算出している。
より具体的には、ネットワーク情報14Aの観測トラヒック量14Bとトラヒック量上限値14Cを読み出して、通信回線ごとに設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の期待値15Aと誤差分散15Bを算出することにより、通信回線ごとのトラヒック量の分布を求め、通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値15Aと誤差分散15Bとから、設計目標期に対象通信パス23で発生しうるトラヒック量の合成分布を求めている。
これにより、対象通信パスに重畳されている個々の通信回線のトラヒック量上限値を考慮した通信帯域を得ることができ、将来的に利用する可能性のある潜在容量を考慮しつつ、誤差の少ない通信帯域を算出することが可能となる。
本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の構成を示すブロック図である。 ネットワーク情報の構成例である。 本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の帯域算出動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態にかかる通信帯域算出装置の帯域算出処理を示すフロー図である。
符号の説明
10…帯域算出装置、11…通信I/F部、12…画面表示部、13…操作入力部、14…ネットワーク情報DB、14A…ネットワーク情報、14B…観測トラヒック量、14C…トラヒック量上限値、15…記憶部、15A…トラヒック量期待値、15B…トラヒック量誤差分散、15C…通信帯域、16…演算処理部、16A…ネットワーク情報収集部、16B…帯域算出部、17A…トラヒック量期待値算出部、17B…トラヒック量誤差分散算出部、17C…必要帯域算出部、20…通信ネットワーク、21,22…ノード、23…対象通信パス、30…オペレーションシステム。

Claims (9)

  1. 通信ネットワーク上の任意の対象通信パスについて、将来の設計目標期に必要となる通信帯域を算出する通信帯域算出装置で用いられる通信帯域算出方法であって、
    前記通信ネットワークから、前記対象通信パスに重畳されている通信回線から発生するトラヒックの観測トラヒック量と当該通信回線のトラヒック量上限値とを含むネットワーク情報を収集して記憶し、
    前記ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、前記通信回線ごとに前記設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の分布を求め、
    得られた前記通信回線ごとのトラヒック量の分布を合成することにより前記設計目標期に前記対象通信パスで発生しうるトラヒック量の合成分布を求め、この合成分布に基づいて前記設計目標期に前記対象通信パスで必要となる通信帯域を算出する
    ことを特徴とする通信帯域算出方法。
  2. 請求項1に記載の通信帯域算出方法において、
    前記ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、前記通信回線ごとに前記設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の期待値と誤差分散を算出することにより、前記通信回線ごとのトラヒック量の分布を求め、
    前記通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、前記設計目標期に前記対象通信パスで発生しうるトラヒック量の合成分布を求める
    ことを特徴とする通信帯域算出方法。
  3. 請求項1または2に記載の通信帯域算出方法において、
    帯域算出時の信頼性基準として与えられた、前記設計目標期における前記対象通信パスのトラヒックを充足する確率を示す帯域設計信頼率に基づいて、前記通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、前記設計目標期に前記対象通信パスで発生しうるトラヒック量の合成分布を求める
    ことを特徴とする通信帯域算出方法。
  4. 請求項1−3のいずれか1つに記載の通信帯域算出方法において、
    前記対象通信パスに重畳される前記通信回線の集合をIとし、集合Iに属する通信回線iのトラヒック量上限値をBiとし、前記通信回線iで発生するトラヒック量の期待値をEiとし、前記通信回線iで発生するトラヒック量の誤差分散をViとし、得られる通信帯域の信頼性基準をαとし、複数の値のうち最小値をとる関数をminとした場合、前記通信帯域BWを
    Figure 0004823258
    により算出し、帯域設計信頼率をρとした場合、信頼性基準αは
    Figure 0004823258
    によって定まる値とする
    ことを特徴とする通信帯域算出方法。
  5. 通信ネットワーク上の任意の対象通信パスについて、将来の設計目標期に必要となる通信帯域を算出する通信帯域算出装置であって、
    前記通信ネットワークから、前記対象通信パスに重畳されている通信回線から発生するトラヒックの観測トラヒック量と当該通信回線のトラヒック量上限値とを含むネットワーク情報を収集して記憶部へ保存するネットワーク情報収集部と、
    前記ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、前記通信回線ごとに前記設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の分布を求め、得られた前記通信回線ごとのトラヒック量の分布から前記設計目標期に前記対象通信パスで発生しうるトラヒック量の分布を求め、この分布に基づいて前記設計目標期に前記対象通信パスで必要となる通信帯域を算出する帯域算出部と
    を備えることを特徴とする通信帯域算出装置。
  6. 請求項5に記載の通信帯域算出装置において、
    前記帯域算出部は、前記ネットワーク情報の観測トラヒック量とトラヒック量上限値を読み出して、前記通信回線ごとに前記設計目標期に当該通信回線で発生するトラヒック量の期待値と誤差分散を算出することにより、前記通信回線ごとのトラヒック量の分布を求め、前記通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、前記設計目標期に前記対象通信パスで発生しうるトラヒック量の分布を求めることを特徴とする通信帯域算出装置。
  7. 請求項5または6に記載の通信帯域算出装置において、
    前記帯域算出部は、帯域算出時の信頼性基準として与えられた、前記設計目標期における前記対象通信パスのトラヒックを充足する確率を示す帯域設計信頼率に基づいて、前記通信回線ごとのトラヒック量の分布を示すそれぞれの期待値と誤差分散とから、前記設計目標期に前記対象通信パスで発生しうるトラヒック量の分布を求めることを特徴とする通信帯域算出装置。
  8. 請求項5−7のいずれか1つに記載の通信帯域算出装置において、
    前記帯域算出部は、前記対象通信パスに重畳される前記通信回線の集合をIとし、集合Iに属する通信回線iのトラヒック量上限値をBiとし、前記通信回線iで発生するトラヒック量の期待値をEiとし、前記通信回線iで発生するトラヒック量の誤差分散をViとし、得られる通信帯域の信頼性基準をαとし、複数の値のうち最小値をとる関数をminとした場合、前記通信帯域BWを
    Figure 0004823258
    により算出し、帯域設計信頼率をρとした場合、信頼性基準αは
    Figure 0004823258
    によって定まる値とする
    ことを特徴とする通信帯域算出装置。
  9. 通信ネットワーク上の任意の対象通信パスについて、請求項1−4のいずれか1つに記載の通信帯域算出方法により対象通信パスの通信帯域を逐次算出し、得られた通信帯域に基づいて当該対象通信パスに関して発生しうるトラヒック量の変化を監視することを特徴とするトラヒック管理方法。
JP2008060007A 2008-03-10 2008-03-10 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法 Active JP4823258B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008060007A JP4823258B2 (ja) 2008-03-10 2008-03-10 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008060007A JP4823258B2 (ja) 2008-03-10 2008-03-10 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009218820A JP2009218820A (ja) 2009-09-24
JP4823258B2 true JP4823258B2 (ja) 2011-11-24

Family

ID=41190267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008060007A Active JP4823258B2 (ja) 2008-03-10 2008-03-10 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4823258B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4934660B2 (ja) * 2008-11-28 2012-05-16 日本電信電話株式会社 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法
JP2011130330A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 通信帯域算出方法、設備設計計画装置、およびプログラム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3441643B2 (ja) * 1998-03-02 2003-09-02 日本電信電話株式会社 パス制御装置
JP3737713B2 (ja) * 2001-05-17 2006-01-25 富士通株式会社 トラフィック変動要因分析装置およびトラフィック変動要因分析用プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009218820A (ja) 2009-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2021072890A1 (zh) 基于模型的流量异常监测方法、装置、设备及存储介质
JP2014216009A (ja) 情報の複数のドメインを組合せることによる仕事の実施データ内の異常の検知
US8606905B1 (en) Automated determination of system scalability and scalability constraint factors
CN113268403B (zh) 时间序列的分析预测方法、装置、设备及存储介质
CN109213965B (zh) 一种系统容量预测方法、计算机可读存储介质及终端设备
JP4823258B2 (ja) 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法
CN113158435B (zh) 基于集成学习的复杂系统仿真运行时间预测方法与设备
JP4934660B2 (ja) 通信帯域算出方法、装置、およびトラヒック管理方法
CN110602207A (zh) 基于离网预测推送信息的方法、装置、服务器和存储介质
JP4956381B2 (ja) トラヒック分析装置、方法、およびプログラム
CN112051771B (zh) 多云数据采集方法、装置、计算机设备和存储介质
JP4956380B2 (ja) 通信帯域算出装置、方法、およびプログラム
JP2011186712A (ja) 性能分析装置及び性能分析方法及び性能分析プログラム
CN112732519A (zh) 一种事件监控方法及装置
CN109669779B (zh) 用于确定数据的清理路径、清理数据的方法和设备
CN113656391A (zh) 数据检测方法及装置、存储介质及电子设备
JP2012247836A (ja) リソース使用率算出装置および応答時間比算出装置およびリソース使用率算出方法およびプログラム
CN115130026A (zh) 目标对象的确定方法、装置、介质及电子设备
CN111598390A (zh) 服务器高可用性评估方法、装置、设备和可读存储介质
Meidani et al. Uncertainty quantification for Markov chain models
JP2011130330A (ja) 通信帯域算出方法、設備設計計画装置、およびプログラム
KR20210016748A (ko) 프로모션 시점 표시 방법, 장치 및 시스템
US20160239363A1 (en) Analysis device and information processing system
JP5779616B2 (ja) QoE評価装置、QoE評価方法及びプログラム
CN112989183B (zh) 一种基于生命周期的产品信息推荐方法、装置及相关设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110906

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4823258

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350