JP4822868B2 - 光ファイバの状況判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ線路(伝送路)を構築あるいは保守運用する際において、光ファイバ接続点等の光ファイバのイレギュラーな部分の状況を検知・判定するための技術に関する。
図1は光ファイバ線路の典型的な構成、ここではアクセスネットワークにおける例を示すもので、複数の光ファイバ1を光ファイバ接続点2で接続してなる光ファイバ線路が、通信事業者のセントラルオフィス3とユーザ宅4との間に構築されている。なお、セントラルオフィスと複数のユーザ宅との間を、一本の光ファイバ線路を途中で分岐して結ぶ分岐形の光ファイバ線路もある。
この光ファイバ線路の状況を判定する従来の方法として、光ファイバのコアを伝搬する光の電力を、光ファイバ端面から全て受光して測定する方法(第一の方法)もしくは光ファイバの側方から漏洩させて一部を受光して測定する方法(第二の方法)と、光パルス試験機により光ファイバのコアを伝搬する光の後方散乱光強度を測定する方法(第三の方法)とがあった。
図2は第一の方法の概要を示すもので、光ファイバの接続工事等の際、光ファイバ線路の一端、例えばセントラルオフィス3に光源5を設置して光を入射しておき、まず、同図(A)に示すように判定対象である光ファイバ、ここでは破線で示す所定の光ファイバ接続点2(の予定箇所)に光パワーメータ6を設置して、光ファイバ線路の一端から入射され当該光ファイバ線路を伝搬して来た光の前記所定の光ファイバ接続点2での光電力Pinを測定し、次に、同図(B)に示すように前記所定の光ファイバ接続点2からみて光源5の設置場所に対する下流側の地点(以下、接続点の下部と呼ぶ。)、ここではユーザ宅4に光パワーメータ6を設置して、光ファイバ線路の一端から入射され当該光ファイバ線路を伝搬して来た光のユーザ宅4での光電力Poutを測定し、Pin−Poutから所定の光ファイバ接続点2の接続損失や所定の光ファイバ接続点2からユーザ宅までの光ファイバの状態を判定する。
図3は第二の方法の概要を示すもので、前記同様、光ファイバ線路の一端に光源5を設置して光を入射しておき、判定対象である光ファイバ、ここでは所定の光ファイバ接続点2の前後に光ファイバのコアを伝搬する光を当該光ファイバの外部へ漏洩させる部分(曲げ部)7及び受光素子8をそれぞれ設置し、光ファイバ線路の一端から入射され当該光ファイバ線路を伝搬して来た光のうち光ファイバのコアを伝搬する光を、前記所定の光ファイバ接続点2の上流側の部分7で漏洩させ当該漏洩光を受光素子8で受光して光電力Pr-inを測定するとともに、前記所定の光ファイバ接続点2の下流側の部分7で漏洩させ当該漏洩光を受光素子8で受光して光電力Pr-outを測定し、Pr-in−Pr-outから所定の光ファイバ接続点2の接続損失等の状態を判定する。
なお、本図以降は技術的な特徴を強調するため、セントラルオフィス3及び判定の対象とする光ファイバ接続点2の近傍しか記載しないが、光ファイバ線路は基本的に図1と同様の構成を有するものとする。
図4は第三の方法の概要を示すもので、光ファイバ線路の一端に周知の光パルス試験機9を設置し、光ファイバのコアを伝搬する光の後方散乱光強度を測定し、後方散乱光の距離依存性の不連続性を評価、即ち判定対象である光ファイバ、ここでは所定の光ファイバ接続点2の前後の後方散乱光強度の段差から接続損失を求め、またそのピークから反射を求め、当該光ファイバ接続点2の状態を判定する。
なお、前述した従来の光ファイバの判定方法については、非特許文献1に述べられている。
菊池、西澤「光通信時代を支えるFTTH施工技術」オプトロニクス社、2004年、第10章、第11章、第12章
しかしながら、上述した光ファイバのコアを伝搬する光の電力を測定する方法では、作業性と精度の面に問題があった。
まず、第一の方法では、複数の場所での同時の稼働を前提とするという問題があった。即ち、光ファイバ接続点2でのPin測定の稼働に加え、Poutを測定する接続点の下部への作業員の派遣が必要であり、またPout測定のために光ファイバ1の端面整形と光パワーメータ6が必要であるといった作業性の面の課題があった(なお、第二の方法の場合を含めて、光源側の稼動については、事前にセントラルオフィスや光ファイバ接続点付近の他のユーザ宅等に光源を設置し、光ファイバの一端に光を入射しておけば良く、同時の稼働を必要とする場所を増やすことはない。)。
また、第二の方法では、光ファイバのコアを伝搬する光を漏洩させる部分7及び受光素子8として、光ファイバの識別に使用されるIDテスタを使用することが一般的であるが、光ファイバのコアからの漏洩光(のパワー)は当該光ファイバの遮断波長、モードフィールド径、被覆の色等のパラメータの影響を受け易く、光ファイバ接続点2の前後の光ファイバは通常、製造ロットや製造メーカーが異なり、前述したパラメータにばらつきがある可能性が高いため、光ファイバ接続点2の前後での漏洩光の光電力の測定値に数dB程度のばらつきを生じる可能性があることが知られている。このため、例えば光ファイバ接続点2での損失が1dB程度存在する場合でも、その判定は精度の面で困難であった。
また、後方散乱波光強度から判定する方法では、光ファイバ接続点2等の作業現場の他、光パルス試験機9で後方散乱光強度を測定するために、セントラルオフィス等の光ファイバ線路の一端がある地点への作業員派遣が必要になる。また、後方散乱光強度も、比屈折率差やモードフィールド径等の光ファイバのパラメータに依存するため、光ファイバ接続点2で接続される光ファイバ同士のパラメータの差が大きい場合、見かけ上、後方散乱光強度の段差から与えられる接続損失の測定値が負の値になる可能性すらあり、判定の精度の面に課題があった。さらにまた、後方散乱光強度の測定では、光ファイバ接続点2での反射によるデッドゾーンを生じることがあり、光ファイバ接続点2が短い間隔で複数あるような場合、評価自体が困難という問題があった。
そこで、本発明は、前述した課題に鑑みて提案されたもので、光ファイバ接続点のごく近傍での作業稼働に限定するとともに、光ファイバの切断・端面整形を不要とし、加えて光ファイバ接続点等での損失の測定精度を従来の方法よりも飛躍的に向上した判定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決する第1の発明に係る方法では、光ファイバ同士を接続する光ファイバ接続点を備えた光ファイバに光を入射する光入射手段と、前記光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバの外部へ漏洩させる漏洩手段と、当該漏洩光を受光して光電力を測定する受光手段とを用い、前記光入射手段によって入射された光が前記光ファイバ接続点を透過した位置に前記漏洩手段を設置し、前記漏洩手段によって前記光ファイバの外部へ漏洩された漏洩光を前記受光手段で受光し、その後、前記光ファイバ接続点と前記漏洩手段との間に当該漏洩手段と同等な第2の漏洩手段を設置して再度、前記漏洩光を前記受光手段で受光し、前記第2の漏洩手段を設置する前後の前記漏洩光の光電力と接続損失との関係から当該光ファイバ接続点の接続損失を評価する方法において、前記漏洩手段として、光ファイバのコアを伝搬する光と当該コアから漏洩する光との電力比を40dB以上(コアを伝搬する光の中で漏洩する光が一万分の1以下)とする当該光ファイバに対する曲げ部又は側圧付与部を用いたことを特徴とする。
上述の課題を解決する第の発明に係る方法では、光ファイバ同士を接続する光ファイバ接続点を備えた光ファイバに光を入射する光入射手段と、前記光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバの外部へ漏洩させる漏洩手段と、当該漏洩光を受光して光電力を測定する受光手段とを用い、前記光入射手段によって入射された光が前記光ファイバ接続点を透過した位置に前記漏洩手段を設置し、前記漏洩手段によって前記光ファイバの外部へ漏洩された漏洩光を前記受光手段で受光し、その後、前記光ファイバ接続点と前記漏洩手段との間に当該漏洩手段と同等な第2の漏洩手段を設置して再度、前記漏洩光を前記受光手段で受光し、前記第2の漏洩手段を設置する前後の前記漏洩光の光電力と接続損失との関係から当該光ファイバ接続点の接続損失を評価する方法において、前記光入射手段として、光ファイバの一端に接続された波長1.3μm帯の光源を用い、前記漏洩手段として、当該光ファイバに対する曲率半径6mm以上の曲げ部を用いたことを特徴とする。
上述の課題を解決する第の発明に係る方法では、第1または第2の発明において、前記受光手段は、波長1.3μm帯以外の波長の光を遮断する手段を具備することを特徴とする。
上述の課題を解決する第の発明に係る方法では、光ファイバ同士の接続作業中に、第1乃至第いずれかの発明により光ファイバ接続点の接続損失を評価することを特徴とする。
本発明の光ファイバの状況判定方法によれば、光ファイバ接続点等の判定対象地点にて、光ファイバのコア以外を伝搬する光の漏洩光の電力を測定するのみで良く、従来の第一の方法のPoutや第三の方法の後方散乱光強度の測定において必要であった他の地点での作業稼働、光ファイバ端面の整形作業を不要にすることが出来る。また、光ファイバの接続損失に相当するコアを伝搬する光電力の低下の検知方法として、コア以外を伝搬する光を選択的に漏洩させて受光し、その電力変化を測定・検知することにより、より大きな光強度の変化として測定できるので、従来の第二の方法のPr-outや第三の方法の後方散乱光強度の測定のような、コアを伝搬する光電力の低下を直接測定する方法よりも、高い精度で光ファイバの接続損失を判定することが可能となる。
以下、本発明の最良の形態に係る光ファイバの判定方法を、図を用いて具体的に説明する。
<本発明の原理>
最初に、本発明の原理を説明する。光ファイバ接続点等の光ファイバのイレギュラーな部分における光の伝搬のようすを図5に示す。図中、11は光ファイバ1のコア、12は光ファイバ1のクラッド、13は光ファイバ1の被覆、1αは光ファイバのコアを伝搬する光、1βは光ファイバのコア以外を伝搬する光、20は光ファイバ接続点や曲げ等の光ファイバのイレギュラー(な部分)である。
通常の光ファイバ1では、コア11とクラッド12との比屈折率差から、光がコア11に閉じ込められ1αとして伝搬する。しかし、光ファイバ接続点や急激な曲がり、短い周期の繰り返し曲がりといったイレギュラーな部分20により、コアを伝搬する光1αの一部がクラッド12や被覆13に結合して、コア以外を伝搬する光1βに変換される。
光ファイバのコア以外を伝搬する光1βは、コアを伝搬する光1αに比べて光ファイバ内への閉じ込めの強さが弱いため、比較的大きな曲率半径での曲げや側圧によって光ファイバの外部へ容易に漏洩する。この結果、曲率半径が一定の条件では、光ファイバの外部へ漏洩する割合は1αに比べて1βの方が高い。
本発明はこの特徴を利用するもので、イレギュラーな部分20により漏洩し易くなった光ファイバのコア以外を伝搬する光1βを受光して、光ファイバの状況(イレギュラーの程度)を判定する。
図6は上述の原理に基づく本発明の光ファイバの判定方法を実現するための基本的な構成を示すもので、図中、1は光ファイバ、5は光源、8は受光素子、20はイレギュラーな部分、21は光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に光ファイバの外部へ漏洩させる部分であり、該部分21は前記部分20の下流側に設置される。先に述べたように、光ファイバ接続点や曲げ等の光ファイバのイレギュラーな部分である20において漏洩し易くなったコア以外を伝搬する光を、部分21により光ファイバ1の被覆から漏洩させ、受光素子8で受光することが可能となる。
図7は図6の基本構成を実験的に確認するとともに実施例の条件を求めた際の構成を表す図である。光ファイバ1は汎用の波長1.3μm零分散の単一モード光ファイバであり、光ファイバのイレギュラーな部分としては突き合わせによる光ファイバ接続点2を用い、接続する光ファイバの端面間隔を可変のパラメータとしてコアを伝搬する光の損失を0.1dB程度から4dB程度まで任意に設定可能とした。また当該光ファイバ接続点2を設けなかった場合についても、光ファイバ1のコアを伝搬する光の漏洩光の電力を測定した。
光源5からは波長1.3μm帯の270Hz強度変調光を出射し、光ファイバ接続点近傍での光電力を概ね0dBmとした。一方、受光素子8は直径約5mmの大きさで、−70dBm程度までの受光感度を有する。光ファイバのコア以外の部分を伝搬する光を選択的に光ファイバの外部へ漏洩させる部分21としては、半径Rの棒に光ファイバ1を一回巻く構造の曲げ部として、漏洩する光電力の当該半径Rに対する依存性を測定した。測定した結果を図8と図9に示す。
図8は光ファイバ接続点2を設けなかった場合における、コアを伝搬する光に対する漏洩光の光電力の比の曲率半径依存性を示す図である。本図から、光ファイバ接続点2等のイレギュラーな部分が無い光ファイバでは、曲率半径が10mm程度では殆どコアからの漏洩は生じないが、曲率半径が5mm程度になると、コアを伝搬する全電力から40dB程度低下したレベルの光電力が漏洩し、受光素子8で受光されることが分かる。
一方、図9は光ファイバ接続点2を設けた場合における、コアを伝搬する光に対する漏洩光の光電力の比の接続損失依存性を示す図であり、曲率半径が10mm程度でも接続損失が大きい場合には漏洩する光電力が十分大きくなることが分かる。これは、コア以外の部分を伝搬する光を選択的に光ファイバの外部へ漏洩させた結果である。但し、曲率半径が5mm程度以下になると、コアを伝搬する光の光ファイバの外部への漏洩の寄与が大きくなり、これが雑音成分として作用するため、接続損失によるコア以外を伝搬する光の漏洩光の電力変化の検知が難しくなり、精度の高い判定はやや困難になる。
以上から、曲率半径を適切な値に設定し、光ファイバのコアを伝搬する光と当該コアから曲げによって漏洩する光との電力比を40dB以上(コアを伝搬する光の中で漏洩する光が一万分の1以下)として、コア以外から漏洩する光の光電力を選択的に測定する構成が光ファイバのイレギュラー判定に好適となる。
以下、本発明に係る光ファイバの状況判定方法の実施例について具体的に説明する。
<実施例1>
本発明の第1の実施例は、図6に示した本発明の基本的な構成、即ち光ファイバ1に光を入射する手段、ここでは光ファイバ1の一端に接続された光源5と、前記光ファイバ1のコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバ1の外部へ漏洩させる手段、ここでは曲げ部21と、当該漏洩光を受光して光電力を測定する手段、ここでは受光素子(正確には当該受光素子から出力された電気信号を電力値として表示もしくは記録する回路を含めて)8とを用いて、光源5から光ファイバ1の一端に入射され当該光ファイバ1を伝搬して来た光のうち、光ファイバ1のコア以外を伝搬する光を前記曲げ部21で漏洩させ、当該漏洩光を受光素子8で受光して光電力を測定し、当該漏洩光の光電力から光ファイバ1の状況を判定する例である。
<実施例2>
本発明の第2の実施例は、本発明の原理で説明した内容と同様に、光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバの外部へ漏洩させる部分21として、光ファイバのコアを伝搬する光と当該コアから漏洩する光との電力比を40dB以上(コアを伝搬する光の中で漏洩する光が一万分の1以下)とする当該光ファイバに対する曲げ部又は側圧付与部を用いた例である。なお、その他の構成・動作は第1の実施例と同様である。
<実施例3>
本発明の第3の実施例は、本発明の原理で説明した内容と同様に、光ファイバに光を入射する手段として、光ファイバの一端に接続された波長1.3μm帯(厳密な規定が必要であれば、波長1.25μm以上で1.35μm以下)の光源5を使用し、光ファイバのコア以外の部分を伝搬する光を選択的に漏洩させる手段21として、当該光ファイバに対する曲率半径6mm以上、好ましくは10mm程度の曲げ部を用いた例である。なお、その他の構成・動作は第1又は第2の実施例と同様である。
<実施例4>
図10は本発明の第4の実施例の構成を示すもので、図中、22は波長1.3μm帯以外の波長の光を遮断する光フィルタであり、曲げ部21と受光素子8との間に配置され、光ファイバ1の外部へ漏洩した波長1.3μm帯以外の波長の光が受光素子8で受光されることを防ぐ。光ファイバ1には波長1.3μm帯より波長の長い光も通信用の波長光としてコアを伝搬している場合があり、この波長の長い光は曲げによる漏洩が大きく、波長1.3μm帯のような波長の短い光で判定を行う場合の雑音として作用し、精度を悪化させる可能性があるが、光フィルタ22で遮断することで影響を抑制可能である。なお、その他の構成・動作は第1乃至第3の実施例と同様である。
<実施例5>
図11は本発明の第5の実施例の構成を示すもので、図中、23は光源5より波長の長い光を発生する光源、24は短い波長の光、ここでは光源5で発生する波長の光を遮断する光フィルタである。
本実施例では、判定対象である光ファイバ、ここでは光ファイバのイレギュラーな部分20を含む光ファイバ1に対し、まず、本図下側に示すように、光ファイバ1の一端に光源23を接続して波長の長い光を入射するとともに、部分20の下流側に光ファイバのコアを伝搬する光を当該光ファイバの外部へ漏洩させる部分7及び受光素子8を設置し、さらに該部分7と受光素子8との間に前記光フィルタ24を配置して、光源23からの波長の長い光のコアからの漏洩光のみを受光し、判定対象の光ファイバであることを確認する。
その後、本図上側に示すように、光ファイバ1の一端に光源5を接続して波長の長い光を入射するとともに、部分20の下流側に光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバの外部へ漏洩させる部分21及び受光素子8を設置し、さらに該部分21と受光素子8との間に光フィルタ22を設けて、光源5からの波長の短い光のコア以外からの漏洩光のみを受光して光電力を測定し、この光電力から判定対象である光ファイバの状態を判定することが可能となる。
光ファイバの接続作業を行う場所等において、複数の光ファイバ心線があるような場合、どの光ファイバ心線が判定対象か判別できない可能性がある。そのような際に上記の構成を用いれば良い。
なお、本図下側の構成と上側の構成との切り替えは、実際には、光源23及び5の接続替えと、部分7,21を構成する光ファイバにおける曲げ部の曲率半径の変更(例えば、5mm及び10mm)と、光フィルタ24及び22の交換とによって行える。また、光源23及び5の両方を光カプラ等を介して光ファイバ1の一端に接続する(もしくは光源23及び5の両方の波長の光を発生する1つの光源を接続する)とともに、部分20の上流側に本図下側の構成を設置し、部分20の上流側で波長の長い光を受光するとともに部分20の下流側で波長の短い光を受光することにより、前述した光ファイバの識別及び状態判定の二つの動作を同時に行うことも可能である。
<実施例6>
本発明の第6の実施例は、本発明の原理で説明した内容と同様に、図9に示した光ファイバ接続点を透過した光ファイバのコア以外を伝搬する光の漏洩光の電力と接続損失との関係から、当該光ファイバ接続点の接続損失を評価する例である。
図9のR=11mmの場合のように、半径Rの値を適切に設定すれば、図6、図7の構成において、受光素子8によって測定される漏洩光電力、例えばP1は、その殆どがコア以外を伝搬する光によるものとなる。従って、特に光ファイバ接続点でのコアを伝搬する光の電力が既知である場合には、図9の関係から接続損失の高精度な評価が可能となる。但し、光ファイバ接続点以降でコア以外を伝搬する光の減衰損失による漏洩光電力P1の値の変動を考慮すると、光ファイバ接続点から数10cm程度以内の距離のほぼ一定の位置で、漏洩光電力P1の測定を行うことが望ましい。
なお、光ファイバ接続点でのコアを伝搬する光の電力については、例えば現場付けコネクタの接続作業の場合であれば、光源に接続されている側の光ファイバにコネクタの一方を取り付けた時に周知の光パワーメータを用いることで測定可能であり、また、光源と光ファイバ接続点との距離が近く、光ファイバ線路での損失が小さい場合(例えば、シングルモード光ファイバからなる光ファイバ線路に波長1.31μmの光を伝搬させた場合、数10〜100mの距離における損失は0.1dB以下)は、事前に光源の出力パワーを測定しておき、これをそのまま用いても良い。
一方、コア以外を伝搬する光は容易に減衰損失することを利用して、光ファイバ接続点でのコアを伝搬する光の電力が既知でない場合にも対応することができる。例えば、図7の構成において漏洩光電力P1の測定後、光ファイバ接続点2と曲げ部21との間に、さらに半径R=11mm程度の曲げを与えてコア以外を伝搬する光を減衰させれば、受光素子8によって測定される漏洩光電力は光ファイバ接続点2による接続損失が零の時のレベル、例えばP2まで低下する。つまり、(P1−P2)の値は、光ファイバ接続点2における接続損失が小さいほど小さくなり、逆に光ファイバ接続点2における接続損失が大きいほど大きくなるため、この値(P1−P2)を尺度として光ファイバ接続点2における接続損失を判定することができる。
なお、漏洩光電力P1の測定後にさらに加えるRの大きな曲げの代わりに、適切な量での側圧や周期的な微小曲げを与えても良く、その際にはコアを伝搬する光の漏洩光電力が雑音として問題にならない程度に側圧や微小曲げの条件を設定すれば良い。
<実施例7>
本発明の第7の実施例は、光ファイバ同士の接続作業中に、実施例6の方法により、光ファイバ接続点を透過した光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に漏洩・受光し、当該漏洩光の電力と接続損失との関係から光ファイバの接続損失を評価する例である。この方法により、接続作業中に接続損失の判定が行えるので、失敗無く、より損失の低い接続作業を行うことが可能となる。
本発明は、光ファイバを用いる光ファイバ通信網の建設や保守運用の作業、光ファイバを使用する光伝送機器の製造作業等にも利用することが可能である。
光ファイバ線路の基本構成を示す図 光ファイバ線路の状況を判定する従来の第一の方法を示す図 光ファイバ線路の状況を判定する従来の第二の方法を示す図 光ファイバ線路の状況を判定する従来の第三の方法を示す図 光ファイバ接続点等での伝搬光の振る舞いを解説する図 本発明の光ファイバの判定方法の基本的な構成を示す図 本発明の実施例の条件を求めた実験系を説明する図 光ファイバ接続点が無い場合におけるコアを伝搬する光に対する漏洩光の電力比の曲率半径依存性を示す図 光ファイバ接続点がある場合におけるコアを伝搬する光に対する漏洩光の電力比の接続損失依存性を示す図 本発明の第4の実施例の構成を示す図 本発明の第5の実施例の構成を示す図
符号の説明
1:光ファイバ、2:光ファイバ接続点、3:セントラルオフィス、4:ユーザ宅、5:光源、6:光パワーメータ、7:光ファイバのコアを伝搬する光を当該光ファイバの外部へ漏洩させる部分(曲げ部)、8:受光素子、9:光パルス試験機、11:光ファイバのコア、12:光ファイバのクラッド、13:光ファイバの被覆、1α:光ファイバのコアを伝搬する光、1β:光ファイバのコア以外を伝搬する光、20:光ファイバのイレギュラーな部分、21:光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバの外部へ漏洩させる部分(曲げ部)、22:長い波長の光を遮断する光フィルタ、23:波長の長い光の光源、24:短い波長の光を遮断する光フィルタ、R:曲率半径。

Claims (4)

  1. 光ファイバ同士を接続する光ファイバ接続点を備えた光ファイバに光を入射する光入射手段と、
    前記光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバの外部へ漏洩させる漏洩手段と、
    当該漏洩光を受光して光電力を測定する受光手段とを用い、
    前記光入射手段によって入射された光が前記光ファイバ接続点を透過した位置に前記漏洩手段を設置し、
    前記漏洩手段によって前記光ファイバの外部へ漏洩された漏洩光を前記受光手段で受光し、
    その後、前記光ファイバ接続点と前記漏洩手段との間に当該漏洩手段と同等な第2の漏洩手段を設置して再度、前記漏洩光を前記受光手段で受光し、
    前記第2の漏洩手段を設置する前後の前記漏洩光の光電力と接続損失との関係から当該光ファイバ接続点の接続損失を評価する光ファイバの状況判定方法であって、
    前記漏洩手段として、光ファイバのコアを伝搬する光と当該コアから漏洩する光との電力比を40dB以上(コアを伝搬する光の中で漏洩する光が一万分の1以下)とする当該光ファイバに対する曲げ部又は側圧付与部を用いた
    ことを特徴とする光ファイバの状況判定方法。
  2. 光ファイバ同士を接続する光ファイバ接続点を備えた光ファイバに光を入射する光入射手段と、
    前記光ファイバのコア以外を伝搬する光を選択的に当該光ファイバの外部へ漏洩させる漏洩手段と、
    当該漏洩光を受光して光電力を測定する受光手段とを用い、
    前記光入射手段によって入射された光が前記光ファイバ接続点を透過した位置に前記漏洩手段を設置し、
    前記漏洩手段によって前記光ファイバの外部へ漏洩された漏洩光を前記受光手段で受光し、
    その後、前記光ファイバ接続点と前記漏洩手段との間に当該漏洩手段と同等な第2の漏洩手段を設置して再度、前記漏洩光を前記受光手段で受光し、
    前記第2の漏洩手段を設置する前後の前記漏洩光の光電力と接続損失との関係から当該光ファイバ接続点の接続損失を評価する光ファイバの状況判定方法であって、
    前記光入射手段として、光ファイバの一端に接続された波長1.3μm帯の光源を用い、
    前記漏洩手段として、当該光ファイバに対する曲率半径6mm以上の曲げ部を用いた
    ことを特徴とする光ファイバの状況判定方法。
  3. 前記受光手段は、波長1.3μm帯以外の波長の光を遮断する手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバの状況判定方法。
  4. 光ファイバ同士の接続作業中に、請求項1乃至いずれか記載の光ファイバの状況判定方法により光ファイバ接続点の接続損失を評価する
    ことを特徴とする光ファイバの状況判定方法。
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