JP4819285B2 - 狂犬病ウイルス特異的ヒトモノクローナル中和抗体及び核酸及び関連する方法 - Google Patents

狂犬病ウイルス特異的ヒトモノクローナル中和抗体及び核酸及び関連する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4819285B2
JP4819285B2 JP2001584514A JP2001584514A JP4819285B2 JP 4819285 B2 JP4819285 B2 JP 4819285B2 JP 2001584514 A JP2001584514 A JP 2001584514A JP 2001584514 A JP2001584514 A JP 2001584514A JP 4819285 B2 JP4819285 B2 JP 4819285B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
seq
rabies virus
amino acid
light chain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001584514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004528803A (ja
JP2004528803A5 (ja
Inventor
フーパー,ダグラス,シー
ディーツショールド,バーンハード
Original Assignee
トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティー filed Critical トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティー
Publication of JP2004528803A publication Critical patent/JP2004528803A/ja
Publication of JP2004528803A5 publication Critical patent/JP2004528803A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4819285B2 publication Critical patent/JP4819285B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/08Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from viruses
    • C07K16/10Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from viruses from RNA viruses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/505Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/21Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin from primates, e.g. man

Description

【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2000年5月16日に出願された米国仮出願番号第60/204,518号に基づき35 U.S.C.§119の優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、分子生物学及び免疫学の分野に関するものであり、より詳細には、ヒトモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体の核酸及びアミノ酸配列に関するものである。
【0003】
発明の背景
狂犬病は、Rhabdoviridae(ラブドウイルス)科、Lyssavirus(リッサウイルス)属の一員である狂犬病ウイルスでの中枢神経系の感染によって引き起こされる急性の神経疾患である。その古さ及びその疾患の恐ろしい性質のために歴史的に重要な狂犬病ウイルスは、多様な野生生物種におけるリザーバが広範であることから、ヒト及び動物(家畜)感染の重大な驚異であり続ける。世界の多くの地域にわたり、狂犬病ウイルスの別個の異型が特定の陸生生物種において固有であり、それらの間で共通していることは比較的稀である。英国、オーストラリア、日本及び多数の島々を含む幾つかの島々には陸生の狂犬病が存在しないが、狂犬病及びコウモリに関連する狂犬病関連ウイルスが近年英国及びオーストラリアで確認された。
【0004】
狂犬病ウイルスは、特徴として、弾丸型の、平均で75×180ナノメートルの、エンベロープのある粒子である。ビリオンは、一本鎖ネガティブセンスRNAゲノム及び5種類の構造タンパク質(核タンパク質(N)分子、リンタンパク質(NS)、ポリメラーゼ(L)、マトリクスタンパク質(M)及びウイルス性糖タンパク質(G))で構成される。
【0005】
N及びGタンパク質は、双方とも、多様な狂犬病ウイルス株の血清型の特徴付けを可能とする抗原決定基を担持する。N決定基は、異なるウイルス隔離集団間で高度に保存されており、そのため、特異的な抗体を用いる狂犬病ウイルス感染の免疫組織学的検出のための非常に有用なターゲットである。一方、Gタンパク質上に担持された抗原決定基は、本質的に狂犬病ウイルス株間で変化する。不活性化されたウイルスを用いてのワクチン接種によって生産されたウイルス中和抗体は、Gを標的とする。T細胞がG、N及びNSに応答し、実験的条件下でウイルスに対する免疫応答に参与することは明らかであるが、狂犬病ウイルスに対する免疫性の評価は、概して血清学、特に、ウイルス中和抗体に限定される。
【0006】
ヒト狂犬病が未だに一般的な世界の地域においては、イヌが、ヒトに感染するウイルスの主要なリザーバである。イヌ科の狂犬病はワクチン接種によって大幅に排除されたが、キツネ、コヨーテ、スカンク、アライグマ、コウモリ及び他の種々雑多な動物がこのウイルスの異型を宿す。多くの地域で、ウイルスの野生生物リザーバは拡大し続ける。更に、狂犬病ウイルスは、あるリザーバ種からヒト又は他の末端段階宿主に、通常は狂犬病とは関係の無い動物、例えば、ネコ、ウサギ等によって伝染され得る。
【0007】
一度臨床的症状が現れたらほぼ必ず致命的な狂犬病は、感染された個体を能動的及び受動的な免疫法の組み合わせで迅速に処置することによって防ぐことができる。受動免疫法は、狂犬病免疫個体(ヒト狂犬病−免疫グロブリン;HRIG)又は超免疫化ウマ(ウマ(equine)狂犬病−免疫グロブリン;ERIG)のプールされた血清から得られたプレフォームド(予備形成)狂犬病ウイルス中和抗体の投与から成る。どちらのタイプの試薬も、異なる狂犬病ウイルス隔離集団に対して変化する抗原特異性(従って有効性)を含む、ある種のリスクを受容者(レシピエント)に与える。
【0008】
HRIGは、プールされたヒト血清から調製される。従って、HRIG調製物は、既知の又は未知のヒト病原体で汚染される可能性がある。一方、異質抗原の調製物として、ERIGは厳しいアナフィラキシー反応と結び付けられてきた。狂犬病ウイルスに対して特異的なマウスモノクローナルが、暴露後(post-exposure)予防における使用のために検討されてきたが、ERIG等はヒトにとって抗原的に異質である。結果として、これは、ヒト組織からのそれらの急激な掃除、並びにアナフィラキシー反応を引き起こす可能性をもたらす。
【0009】
より良い試薬を提供するために、ヒトモノクローナル抗体を、エプスタイン−バールウイルス(EBV)−形質転換・狂犬病ウイルス特異的ヒトB細胞と、マウス−ヒトヘテロ(異種)ハイブリッドドナーとの融合によって作製した。これらの細胞からの、抗体重鎖(H鎖)及び軽鎖(L鎖)をコードするcDNAクローンは、その抗体が異種の発現系内で発現されるように構成される。これらの構成物は、規定された特異性を有する狂犬病ウイルス中和ヒト抗体が、制御された系において生産され、懸念される有害な汚染物から精製されることを許す。本発明は、これらのモノクローナル狂犬病ウイルス中和ヒト抗体、それらの重鎖及び軽鎖の核酸配列及びコードされたタンパク質のアミノ酸配列に関するものである。又、本発明によれば、狂犬病ウイルスに暴露した個体の、治療的に有効な暴露後予防処置としての、そのモノクローナル抗体の使用方法が提供される。
【0010】
発明の概要
本発明の目的は、重鎖及び軽鎖アミノ酸配列をコードする重鎖及び軽鎖核酸配列を有する核酸分子を分離することである。この重鎖及び軽鎖アミノ酸配列は、狂犬病ウイルスタンパク質に特異的に結合するモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体のものである。
【0011】
本発明の一実施態様によると、モノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体をコードする分離された核酸分子は、重鎖(SEQ.ID.NO:1(配列番号1))及び軽鎖(SEQ.ID.NO:2(配列番号2))のcDNA配列から誘導される。
【0012】
本発明の目的は、異種発現系内で発現され、有害な汚染物から精製される抗体重鎖及び軽鎖をコードするcDNAクローン中にコードされる分離されたヒトモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体を提供することである。本発明の一実施態様によると、この分離されたヒトモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体のアミノ酸配列は、それぞれSEQ.ID.NO:3(配列番号3)及びSEQ.ID.NO:4(配列番号4)のものである。
【0013】
本発明は、キメラ免疫グロブリン軽鎖をコードする融合遺伝子を提供する。そのキメラ軽鎖は、ヘテロ(異種)ハイブリドーマ細胞系によって生産されるモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体の免疫グロブリン軽鎖可変領域をコードする第1のDNA配列;及びヒト軽鎖定常領域をコードする第2のDNA配列を含んでいる。本発明の更なる目的は、この融合遺伝子を発現するための発現ベクターを提供することである。本発明の更なる目的は、この発現ベクターのための宿主細胞を提供することである。
【0014】
本発明は、キメラ免疫グロブリン重鎖をコードする融合遺伝子を提供する。そのキメラ重鎖は、ヘテロハイブリドーマ細胞系によって生産されるモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体の免疫グロブリン重鎖可変領域をコードする第1のDNA配列;及びヒト重鎖定常領域をコードする第2のDNA配列を含んでいる。本発明の更なる目的は、この融合遺伝子を発現するための発現ベクターを提供することである。本発明の更なる目的は、この発現ベクターのための宿主細胞を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、キメラ免疫グロブリン軽鎖をコードする融合遺伝子及びキメラ免疫グロブリン重鎖をコードする融合遺伝子から誘導される、分離されたモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体を提供することである。
【0016】
本発明の目的は、狂犬病ウイルスに暴露した個体を処置する方法であって、該個体に治療的に有効な量の、異種発現系内で発現され、有害な汚染物から精製される抗体重鎖及び軽鎖をコードするcDNAクローン中にコードされるヒトモノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体を投与し、それによって狂犬病ウイルスの中枢神経系への伝染を妨げることによる前記方法を提供することである。
【0017】
発明の説明
本発明は、種々の狂犬病ウイルス株の糖タンパク質に特異的に結合するモノクローナル抗体を提供する。モノクローナル抗体又は種々のモノクローナル抗体の混合物での暴露後処置は、狂犬病ウイルスを侵入部位において中和し、そのウイルスが中枢神経系(CNS)に広がるのを防ぐことができる。従って、狂犬病ウイルスへの経皮又は粘膜暴露に対して、狂犬病特異的モノクローナル抗体が、咬まれた場所内に注入され、並びに全身に投与される。ウイルスの複製はほとんどニューロン細胞だけに制限されるので、CNS内へ侵入する以前に本発明のモノクローナル抗体によってウイルスの中和及び掃除をすることは、効果的な暴露後予防法である。
【0018】
細胞
ハイブリダイゼーションに用いられたヒトB細胞は、一次狂犬病ワクチン接種の第3投与後7〜21日の間の5人のドナー及びブースターワクチンの投与後10〜21日の5人の狂犬病免疫ドナーの末梢血から得た。全ての事例において、使用したワクチンはラビバック(Rabivac)(商標)ヒト二倍体細胞ワクチン(ウイルス株:ピットマン・ムーア(Pitman Moore)1503−3M、ベーリングレック、マールブルク、ドイツ連邦共和国)であった。全てのドナーは、HIV及びB型肝炎についての試験において陰性であった。ハイブリドーマ融合パートナーとして用いられたマウス−ヒトハイブリッド異種骨髄腫(ヘテロミエローマ)SHM−D33細胞(テング(Teng, N. N.)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80, 7308, 1983)及びEBV源として用いられたB95−8エプスタイン−バールウイルス(EBV)−形質転換マーモセット白血球(ヘンダーソン(Henderson)ら、J. Exp. Med. Vol. 76, p. 152, 1977)は、ATCC(ロックビル、メリーランド州))から得た。
【0019】
狂犬病ウイルス
抗体調製物の、種々の狂犬病ウイルス株を中和する能力を評価するために、多数の抗原的に異なる固定(馴養)・実験室株、並びに2種類の代表的な街上狂犬病ウイルスを用いた。イブリン−ロキトニキ−アベルセス(ERA)、対抗ウイルス標準、マウス脳順応(CVS−24)又は細胞培養順応(CVS−11)、及びピットマン−ムーア(PM)の各固定株は、トーマス・ジェファーソン・ユニバーシティ・ウイルスコレクション(Thomas Jefferson University virus collection)から得た。アメリカ合衆国における近年の狂犬病事例のほとんどに関連する銀髪コウモリ狂犬病ウイルス(silver-haired bat rabies virus:SHBRV)、及びイヌ狂犬病ウイルスの一員であるコヨーテ街上狂犬病ウイルス/メキシコイヌ狂犬病ウイルス(COSRV)は、既述されているようにして得た(モリモトら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol 93, p. 5653, 1996)。ウイルス精製、及び糖タンパク質(G)並びに核タンパク質(N)の調製については、既に他の文献に記載されている(ディーツショールド(Dietzschold)ら、世界 保健機関、ジュネーブ、p.175、1996)。
【0020】
ヒトPBLのEBV−トランスフォーメーション(形質転換)
末梢血単核細胞(PBMC)を全血からフィコール−パケ(Ficoll-Paque)(アマシャム・ファルマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech)、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)での密度遠心分離によって、他の文献に詳しく記載されているようにして(プレバンスキ(Plebanski)ら、Immunology Vol. 75, p. 86, 1992)分離した。そして、T細胞を、モノクローナル抗CD2抗体コート磁性ビーズ(ダイナル・インコーポレイテッド(Dynal Inc.)、レイクサクセス、ニューヨーク州)及び磁性粒子濃縮器(ダイナル(Dynal))を用いた負の選択によって涸渇させた。CD−2陰性細胞(主としてB細胞)を集め、既に記述されているようにして(スワミネイサン(Swaminathan)、1992)不死化した。手短に説明すれば、B95−8細胞[10%ウシ胎児血清(FBS;ギブコ(Gibco))補充RPMI1640(ギブコ・BRL・ライフ・テクノロジーズ(Gibco BRL Life Technologies)、グランドアイランド、ニューヨーク州)中で集密状態に培養されたもの]を、ドライアイス上での凍結融解によって溶菌させて、細胞内EBVを放出させた。EBVを含む上清を、1000RPM(回転/分)、10分間の回転、及び0.45μmのフィルターを通した濾過により浄化した。ウイルスを、4℃での8000RPM(回転/分)、2時間の遠心分離によって濃縮した。7×106個のB細胞(1mlのB95−8培地中に懸濁)を、25mlのB95−8細胞から調製したウイルスと共に、37℃で2時間インキュベートした。感染の後、その細胞を培地で2度洗浄し、96ウェル平底マイクロタイタープレート(ヌンク(Nunc)、フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)、ピッツバーグ、ペンシルバニア州)中に1×104細胞/ウェルの濃度で蒔き、5%CO2及び95%空気の加湿雰囲気中で37℃にて培養した。
【0021】
マウス−ヒトヘテロハイブリッドの樹立
EBV−形質転換細胞系を約4週間培養した後、上清を採集し、ELISAにて狂犬病ウイルス特異的抗体の存在について試験した。陽性のウェルを先ず1ml、次いで2mlの培養(48及び24ウェルプレート、ヌンク(Nunc))に移し、その後その上清を他の文献に詳しく記述されているようにして(フーパー(Hooper)、ASM Press, WA p. 755, 1997)急速蛍光合焦阻害試験(rapid fluorescent focus inhibition test:RFFIT)にて狂犬病ウイルス中和抗体について検定(アッセイ)した。中和抗体を生産する細胞系を、次のようにしてSHM−D33細胞(ATCC寄託番号:CRL1668)とハイブリダイズさせた。SHM−D33及びEBV−形質転換細胞の等数(それぞれ約5×106個)を、滅菌ポリスチレン丸底試験管(ファルコン(Falcon)、フィッシャーサイエンティフィック(Fisher Scientific))内に一緒に入れ、1000RPM(回転/分)で10分間遠心分離した。細胞を無血清培地で2度洗浄し、細胞ペレットを100μlの培地中に再懸濁した。
【0022】
試験管を37℃の水浴中で1分間温め、次いで0.5mlの温かい(37℃)50%(wt/vol)ポリエチレングリコール(シグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Co.)、セントルイス、ミズーリ州、カタログ番号:P−7181)を、45秒間にわたり試験管を穏やかに振とうしながら滴下して加えた。その後、無血清培地を30秒にわたり3mlゆっくりと加え、次いで30秒にわたり9ml加えることによって、融合反応を停止させた。この試験管を室温にて8分間静置させ、次いで2分間37℃の水浴中でインキュベートした。その後、細胞を500gで3分間遠心分離し、10%FBS並びに0.04μMアミノプテリン(ギブコ(Gibco))及び10μMウワバイン(シグマ(Sigma))を含有するイスコフ改変ダルベッコ(Iscove's modification of Dulbecco's:IMDM;ギブコ(Gibco))培地30mlに、細胞ペレットを穏やかに再懸濁させ、ハイブリダイズされていなかった細胞から選択した。細胞懸濁液を96ウェル平底マイクロタイタープレート中に、1×104細胞/ウェルの濃度にて蒔き、上述と同様にしてインキュベートした。
【0023】
ヘテロハイブリッド細胞のコロニーが樹立された際に(約6週間の培養)、ELISA及びRFFITにて、上清を、狂犬病ウイルス特異的抗体の生産について試験した。抗体生産細胞を、マイクロタイタープレート中での限界希釈によって、少なくとも3回クローン化した。細胞を、96ウェル丸底プレート中に、2倍希釈にて、4細胞/ウェルから始めて滴定した。平均0.25細胞若しくはそれ以下の細胞を含むウェルからの細胞を、上清の採集及び更なる分析のために増やした。
【0024】
ELISAでの狂犬病ウイルス特異的抗体の分析
抗体特異性及びイソタイプを、固相ELISAにて評価した。プレート(ポリソーブ(PolySorb)(商標)、ヌンク(Nunc))を、加湿チャンバー中で室温にて一晩中、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に希釈した5・g/ml狂犬病ERAウイルス、糖タンパク質若しくは核タンパク質でコートした。次いで、このプレートを、上清サンプルの添加に先立ち、PBS中5%粉乳でブロックし、0.05%トゥイーン20(Tween20)(PBS−Tween)含有PBSにて洗浄した。
【0025】
室温での2時間のインキュベーションに続いて、このプレートをPBS−Tweenで洗浄して未結合一次抗体を除去し、種々のヒト重鎖イソタイプに対し特異的な、種々の酵素結合若しくはビオチン化二次抗を、1時間室温にて加えた。適当な基質(リン酸−クエン酸緩衝液中3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)、又は0.1Mグリシン緩衝液中p−ニトロフェニルホスフェート(PNPP)、シグマ(Sigma))の添加による、又はアビジン−アルカリ性ホスフェート(室温(RT)にて30分)及びPNPP基質の添加後の、媒質中の可溶性最終生成物の生産によって二次抗体を検出した。ペルオキシダーゼ−TMB反応を2M H2SO4の添加によって停止させた。吸光度値を、マイクロプレート分光光度計(バイオテク(Biotek)、ウィヌースキ、バーモント州)にて、TMB生産物について450nm、又PNPP反応について405nmで読んだ。
【0026】
RFFIT
各形質転換細胞系からの上清サンプルを、既に記述されているようにして(フーパー(Hooper)、ASM Press, WA p. 755, 1997)急速蛍光合焦阻害試験(RFFIT)の変形を用いて、狂犬病ウイルス中和抗体の存在について検定した。上清サンプル(50μl)を、96ウェル平底プレート(ヌンク(Nunc))中で希釈した。インジケーター(指示)細胞の80〜90%感染を引き起こすことが既知である狂犬病ウイルス希釈物の30μlを、各試験サンプルに加え、そのプレートを37℃で1時間インキュベートした。陰性媒質及び陽性狂犬病免疫血清の対照(コントロール)サンプルを各検定においてインキュベートした。インキュベーションの後、1.8×106細胞/ml濃度の新生児ハムスター腎臓(BHK)細胞30μlを各ウェルに加え、この培養を一晩中37℃でインキュベートした。次いで、このプレートを氷冷PBSで一度洗浄し、氷冷90%アセトンで20分間、−20℃で固定化させた。固定化の後、アセトンを除去し、このプレートを空気乾燥させた。感染されたBHK細胞を検出するために、40μlのFITC抗狂犬病核タンパク質モノクローナルグロブリン(セントコル(Centocor)、マルヴァーン、ペンシルバニア州)を各ウェルに45分間37℃にて加えた。次いで、このプレートを蒸留水で3度洗浄し、蛍光顕微鏡下で検査した。
【0027】
アフィニティークロマトグラフィーによる抗体の精製
IgG1抗体を、プロテインAカラム(rプロテインAセファロース(rProtein A Sepharose)(商標)ファストフロー(Fast Flow)、アマシャム・ファルマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech))を用いて精製した。手短に説明すれば、上清を0.45μmメンブランを通して濾過することによって浄化し、pHを1N NaOHで8.0に調整した。上清を、カラムに約100cm/時の線形流速にて通した。PBS(pH8)で洗浄した後、抗体を0.1Mクエン酸溶液を用いてカラムから溶出させ、その後PBSで透析した。
【0028】
IgG3抗体を、プロテインGカラム(プロテインGセファロース(Protein G Sepharose)(商標)ファストフロー(Fast Flow)、アマシャム・ファルマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech))を用いて精製した。IgG3を含有する上清を、0.45μmメンブランを通して濾過することによって浄化し、pHを1N NaOHで7.0に調整した。上清を、カラムに約11cm/時の線形流速にて通した。PBSで洗浄した後、抗体を0.1Mグリシン緩衝液(pH3.0)を用いてカラムから溶出させ、その後PBSで透析した。
【0029】
IgM抗体を、マンナン結合タンパク質及び既に記述されている技術(ネベンス(Nevens)ら、J. Chromatogr, Vol. 597, p. 247, 1992)を改変したものを用いて精製した。手短に説明すれば、IgMを含有する上清をEDTA処理し、1M NaOHでpH8.0とし、濾過して、4℃に冷却した。マンナン結合タンパク質−アガロース(シグマ(Sigma))を、カラム中で4℃にて、0.1M NaHCO3/0.5M NaClから成る結合緩衝液(pH8.3)で洗浄し、その後上清を加え、カラム上で15分間、4℃にてインキュベートした。その後、このカラムを数容量の結合緩衝液で洗浄し、室温(RT)に1時間移した。IgMを、結合緩衝液で室温(RT)にてカラムから溶出させ、PBSで透析した。
【0030】
透析された抗体調製物のタンパク質濃度を、タンパク質検出検定(バイオ−ラッド・ラボラトリーズ(Bio-Rad Laboratories)、ハーキュリーズ、カリフォルニア州)を用いて次のようにして決定した。100μlのサンプルを、染色試薬濃縮液の1/5希釈5mlに加え、室温にて10分間インキュベートした。陰性PBSコントロール及び種々のウシ血清アルブミン(BSA)タンパク質標準を、各検定においてインキュベートした。インキュベーションの後、サンプルを分光光度計にて595nmで読んだ。試験サンプルのタンパク質濃度を、BSA標準の吸光度と対照させて計算した。全ての抗体調製物の純度を、還元条件下での12.5%のポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によって評価した。精製された抗体は、SDS−PAGE上で、分離された免疫グロブリン重鎖及び軽鎖に対応する2本の主要なバンドを示した。
【0031】
cDNAクローンの生成、分離及び配列決定(シーケンシング)
全RNAをJAハイブリドーマ細胞から、RNAzolB(バイオテクス・ラボラトリーズ(Biotecx Laboratories)、ヒューストン)を用いて分離した。逆転写酵素反応を、鳥類骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素(プロメガ(Promega))及びオリゴ(dT)プライマーを用いて42℃で1時間行った。逆転写酵素生成物の一部を、重鎖特異的プライマー[IgG−HF1プライマー(5’−ACCATGGAGTTTGGGCTGAG−3’(SEQ.ID.NO:5(配列番号5))、出発コドン(開始コドン):下線部、寄託番号:Y14737)、及びIgG−HR2プライマー(5’−ACTCATTTACCCGGGGACAG−3’(SEQ.ID.NO:6(配列番号6))、停止コドン(終止コドン):下線部、寄託番号:Y14737)]又は軽鎖特異的プライマー[IgG−LF5プライマー(5’−AGCATGGAAGCCCCAGCTCA−3’(SEQ.ID.NO:7(配列番号7))、出発コドン:下線部、寄託番号:M63438)、及びIgG−LR2プライマー(5’−CTCTAACACTCTCCCCTGTTG−3’(SEQ.ID.NO:8(配列番号8))、停止コドン:下線部、寄託番号:M63438)]を用いるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅に供した。変性を94℃で60秒、アニーリングを50℃で60秒、及びTaqDNAポリメラーゼ(プロメガ(Promega))を用いた重合を72℃で90秒の、35サイクルで増幅を行った。PCR生成物(重鎖は1.4kb、軽鎖は7kb)を精製し、AmpliTaqサイクルシーケンシングキット(AmpliTaq cycle sequencing kit)(パーキンエルマー(Perkin-Elmer))を特定のプライマーと共に用いることによって配列決定した。PCR生成物を、TAクローニングベクター、pCR2.1(インビトロジェン(Invitrogen))内にクローン化した。クローン化された重鎖及び軽鎖cDNAを、AmpliTaqサイクルシーケンシングキット(パーキンエルマー(Perkin-Elmer))を特定のプライマーと共に用いることによって配列決定した。
【0032】
モノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体コード配列
モノクローナル抗体cDNA、及びそれに相補的な配列は、本発明によって提供されるモノクローナル抗体核酸である。本明細書における特定の実施態様では、モノクローナル抗体cDNA配列は、クローンJAからのモノクローナル抗体の重鎖(SEQ.ID.NO:1(配列番号1))及び軽鎖(SEQ.ID.NO:2(配列番号2))に対して提供され、従って如何なるイントロンをも欠いている。
【0033】
本発明はまた、モノクローナル抗体配列を含有するフラグメント、例えば、モノクローナル抗体の可変若しくは超可変領域を増幅するPCRにおいてプライマーとして使用するための一本鎖オリゴヌクレオチドをも提供する。このオリゴヌクレオチドは、モノクローナル抗体遺伝子のハイブリダイズ可能な部分、少なくとも8ヌクレオチドの配列を有し、他のオリゴヌクレオチドはこのモノクローナル抗体遺伝子と同一鎖中の下流配列の逆相補配列を有し、これによって各オリゴヌクレオチドは、他方に向かう方向の合成を引き起こす。これらのオリゴヌクレオチドは、好ましくは、長さが10〜35ヌクレオチドの範囲内にある。
【0034】
本発明は、ヘテロハイブリドーマクローンJAのモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖に対する全長cDNA配列(それぞれSEQ.ID.NO:1(配列番号1)及びSEQ.ID.NO:2(配列番号2))、及び重鎖に対する1〜474番アミノ酸(SEQ.ID.NO:3(配列番号3))及び軽鎖に対する1〜234番アミノ酸(SEQ.ID.NO:4(配列番号4))のコードされたポリペプチドを提供する。
【0035】
本明細書に開示される特定の実施態様では、本発明は、ヘテロハイブリドーマクローンJAからのモノクローナル抗体の核酸配列に関する。本発明の好ましい、非制限的な態様では、ヘテロハイブリドーマクローンJAがモノクローナル抗体cDNA源である。
【0036】
モノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体の機能上の均等物
本発明はまた、本明細書中に記載される抗体の機能上の均等物(同等物)をも含む。機能上の均等物は、抗体の結合特性に匹敵する結合特性を有し、例えば、キメラ化された、単一鎖抗体、並びにそのフラグメントを含む。そのような機能上の均等物を産生する方法は、PCT出願WO93/21319、欧州特許出願番号第239,400;PCT出願WO89/09622;欧州特許出願338,745;及び欧州特許出願EP332,424に記載されている。
【0037】
機能上の均等物は、本発明の抗体の可変若しくは超可変領域のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。「実質的に同一」のアミノ酸配列は、ここでは、ピアースン(Pearson)及びリップマン(Lipman)、Proc. Natl. Inst. Acad. Sci. USA 85, 2444-2448, 1988に従うFASTA検索法によって決定した場合に、他のアミノ酸配列に対して少なくとも70%、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%相同の配列として定義する。キメラ化された抗体は、実質的に若しくは専らヒト抗体定常領域から誘導される定常領域、及び実質的に若しくは専ら各安定なヘテロハイブリドーマからのモノクローナル抗体可変領域の配列から誘導される可変領域を有する(シャンピオン(Champion, J. M.)ら、Journal of Immunological Methods, 235 81-90, 2000)。
【0038】
単一鎖抗体又はFvフラグメントは、連結リンカー有り若しくは無しで軽鎖の可変領域に連結された抗体重鎖の可変領域から成るポリペプチドである。従って、Fvは完全な抗体の結合部位を含む。
【0039】
機能上の均等物は更に、完全抗体のそれと同一又は実質的に同一の結合特性を有する抗体フラグメントを含む。このようなフラグメントは、一方又は両方のFabフラグメント、又はF(ab’)2フラグメントを含んでいてよい。抗体フラグメントは、完全抗体の6個の補体決定領域(complement determining region)を全て含んでいることが好ましいが、このような領域を全てよりも少なく含んでいるフラグメント、例えば、3個、4個又は5個の補体決定領域を含むフラグメントであってもまた機能する。機能上の均等物は、IgG免疫グロブリンクラス及びそのサブクラスの一員であるが、次の免疫グロブリンクラスのいずれかであるか又はいずれかを組み合わせてもよい:IgM、IgA、IgD又はIgE、及びそのサブクラス。種々のサブクラス、例えば、IgGサブクラスの重鎖は、異なるエフェクタ作用を担い、そのため、所望の重鎖定常領域を選択することによって、所望のエフェクタ作用を有するキメラ抗体が生産される。好ましい定常領域は、γ1(IgG1)、γ3(IgG3)及びγ4(IgG4)である。軽鎖定常領域は、κ又はλタイプのものであってよい。
【0040】
本発明の免疫グロブリンは、一価、二価又は多価であってよい。一価免疫グロブリンは、ジスルフィド架橋を介してキメラ軽鎖と結合したキメラ重鎖で形成される二量体(HL)である。二価免疫グロブリンは、少なくとも1個のジスルフィド架橋を介して結合した2つの二量体で形成される四量体(H22)である。
【0041】
標準的組み替えDNA技術
標準的組み替えDNA技術は、サムブルック(Sambrook)ら、「分子クローニング(Molecular Cloning)」、第2版、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)(1987)及びアウスベル(Ausubel)ら(編)「分子生物学における最新プロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」、グリーン・パブリッシング・アソシエイツ/ウィリー−インターサイエンス(Green Publishing Associates/Wiley-Interscience)、ニューヨーク(1990)に記載されている。
【0042】
手短に説明すれば、所望のDNA、例えば、抗体又は抗体均等物を発現する核酸分子を含む適当な細胞源を選択する。全RNAを、適当な細胞源から標準的な手順によって調製する。この全RNAをcDNA合成を導くために使用する。RNAを分離するための及びcDNAを合成するための標準的な方法は、例えば上述のような分子生物学の標準的なマニュアルに提供されている。
【0043】
cDNAは、既知の方法によって増幅することができる。例えば、cDNAは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(サイキ(Saiki)ら、Science, 239, 487, 1988又はマリス(Mullis)ら、米国特許第4,683,195を参照)による増幅のためのテンプレートとして使用することができる。PCR増幅のためのオリゴヌクレオチドプライマーの配列は、増幅されるべき既知の配列から導かれる。オリゴヌクレオチドは、斯界にて知られた方法によって合成される。好適な方法は、カルサス(Caruthers)によってScience 230, 281-285, 1985に記載されたものを含む。
【0044】
上流及び下流のオリゴヌクレオチドの混合物がPCR増幅において使用される。条件は、各特定のプライマー対に対して、標準的な手順に従って最適化される。PCR生成物は、例えば、電気泳動によってcDNAが各プライマー間の配列に対応する正しいサイズを有するかについて分析される。
【0045】
別法では、コード領域は、2つ若しくはそれ以上のオーバーラップフラグメント中で増幅され得る。オーバーラップフラグメントは、このフラグメントからの無傷cDNAの組み立て(アッセンブリー)を許す制限酵素認識部位を含むように設計される。
【0046】
各ヘテロハイブリドーマ細胞系からの各モノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖に対する全タンパク質コード領域を分離するために、例えば、上流PCRオリゴヌクレオチドプライマーは、ATG出発コドン及びこの出発コドンの上流の少なくとも5〜10ヌクレオチドを含む5’末端の配列に対し相補的である。下流PCRオリゴヌクレオチドプライマーは、所望のDNA配列の3’末端の配列に対し相補的である。所望のcDNA配列は、停止コドンを含む、各モノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の全部をコードする。
【0047】
増幅されるべきcDNA、例えば、抗体又は抗体均等物をコードするcDNAは、多種多様な宿主細胞中の多種多様なクローニングベクター中で複製させることができる。宿主細胞は、原核性又は真核性であってよい。
【0048】
モノクローナル抗体cDNAがその中に挿入(スプライス)されるベクターは、染色体、非染色体及び合成DNA配列のセグメントを含み得る。いくつかの適当な原核性クローニングベクターは、限定されるものではないが、E.coli(大腸菌)からのプラスミド、例えば、colE1、pCR1、pBR322、pMB9、pUC、pKSM及びRP4等を含む。原核性ベクターはまた、限定されるものではないが、ファージDNA、例えば、M13及び他の繊維状一本鎖DNAファージ等の誘導体を含む。
【0049】
発現されるべきモノクローナル抗体cDNAを含むベクターは、後述のように、適当な宿主細胞中にトランスフェクトされる。宿主細胞は、適当な培地中に維持され、この細胞及びベクターが複製する条件下に置かれる。
【0050】
キメラ抗体
一般的に、キメラ抗体は、キメラ免疫グロブリンの軽鎖及び重鎖コンポーネントのそれぞれに対して、少なくとも、好ましくは糖タンパク質を中和するヒト狂犬病特異的ヒト可変領域(例えば、接合セグメント(joining segment)で機能的に再配列される可変領域)の機能部位をコードする第1のDNAセグメントであって、ヒト定常領域の少なくとも一部をコードする第2のDNAセグメントに連結されたものを含む融合遺伝子を調製することによって生産される。各融合遺伝子は、発現ベクター中で組み立てられるか又は発現ベクター中に挿入される。次いで、その遺伝子産物を発現する能力のある受容細胞は、その遺伝子でトランスフェクトされる。トランスフェクトされた受容細胞は、組み込まれた遺伝子の発現を許す条件下で培養され、発現された免疫グロブリン又は免疫グロブリン鎖が回収される。
【0051】
免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の可変領域をコードする遺伝子は、モノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体を生産するリンパ球(リンパ系細胞)から得られる。例えば、狂犬病糖タンパク質に対抗するモノクローナル抗体を生産するヘテロハイブリドーマ細胞系は、本発明のキメラ抗体の免疫グロブリン可変領域源を提供する。定常領域は、標準的なクローニング技術によってヒト抗体生産細胞から得られる。別法では、2クラスの軽鎖及び5クラスの重鎖を表す遺伝子がクローン化されているので、ヒト由来の定常領域は、これらのクローンから容易に得られる。キメラ抗体の結合フラグメント、例えば、F(ab’)2及びFabフラグメントは、先端を切った形のキメラ重鎖遺伝子を設計することによって調製される。例えば、F(ab’)2重鎖部分をコードするキメラ遺伝子は、重鎖のCH1ドメイン及びヒンジ領域をコードするDNA配列を含むだろう。別法として、このようなフラグメントは、キメラ免疫グロブリンの酵素開裂によって得ることができる。一例を挙げれば、パパイン又はペプシン開裂によって、それぞれFab又はF(ab’)2フラグメントを生成することができる。
【0052】
好ましくは、キメラ重鎖及び軽鎖、又はそれらの部分をコードする融合遺伝子は、受容細胞を同時トランスフェクト(cotransfect)するために用い得る2つの異なる発現ベクター中で組み立てられる。各ベクターは、2つの選択可能な遺伝子(一方は細菌性システム(系)内での選択ため、他方は真核性システム内での選択のためのもの)を含み、各ベクターは異なる遺伝子対を有する。これらのベクターは、細菌性システム内での融合遺伝子の生産及び増幅、及びその後の真核細胞の同時トランスフェクション及び同時トランスフェクトされた細胞の選択を可能とする。細菌性システムに対する選択可能な遺伝子の例としては、限定されるものではないが、アンピシリン耐性を与える遺伝子及びクロラムフェニコール耐性を与える遺伝子が含まれる。限定されるものではないが、真核性のトランスフェクタント(トランスフェクトされた細胞)の選択のための次の2つの選択可能遺伝子が好ましい:(i)キサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(転移酵素)遺伝子(gpt)、及び(ii)Tn5(neoと指定)からのホスホトランスフェラーゼ遺伝子。gptでの選択は、この遺伝子によってコードされる酵素の、プリンヌクレオチド合成のための基質としてキサンチンを用い得る能力に基づく。類似の内因性酵素にはその能力はない。イノシン一リン酸のキサンチン一リン酸への交換をブロックする、キサンチン及びマイコフェノール酸を含む培地中では、gpt遺伝子を発現する細胞のみが生き残ることができる。neoの生成物は、抗生物質G418及びそのクラスの他の抗生物質によって引き起こされる真核細胞中でのタンパク質合成の阻害をブロックする。これら2つの選択手順は、同時に又は順次に使用することができ、2つの異なるDNAベクター上で真核細胞内に導入される免疫グロブリン鎖遺伝子の発現を選択することができる。
【0053】
発現系
遺伝子コードの本来の縮重のため、実質的に同一又は機能上均等な重鎖及び軽鎖アミノ酸配列をコードする他のDNA配列が、本発明の範囲内にある。本発明に従って使用することのできる変更されたDNA配列は、結果的に同一又は機能上均等な遺伝子産物をコードする配列を与える、異なるヌクレオチド残基の欠失、付加又は置換を含む。遺伝子産物それ自体が、結果として沈黙の変化(silent change)をもたらし、従って機能上均等なモノクローナル抗体を生産する、重鎖又は軽鎖配列内でのアミノ酸残基の欠失、付加又は置換を含んでいてよい。
【0054】
本発明によれば、モノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体の重鎖及び軽鎖、フラグメント若しくはその類似物をコードするヌクレオチド配列が、適当な発現ベクター内に挿入される。挿入されたタンパク質コード配列の転写及び翻訳のために必要な要素を含むこのベクターは、それゆえ、モノクローナル狂犬病ウイルス中和抗体の形成のための重鎖及び軽鎖免疫グロブリンの発現を導く組み替えDNA分子を生成する。
【0055】
好ましい受容細胞系は骨髄腫細胞である。骨髄腫細胞は、トランスフェクトされた免疫グロブリン遺伝子によってコードされる免疫グロブリンを合成、組み立て及び分泌することができる。更に、これらは免疫グロブリンのグリコシル化のための機構を有する。特に好ましい受容細胞は、免疫グロブリンを生産しない骨髄腫細胞系、例えば、Sp2/0である。これらの細胞系は、トランスフェクトされた免疫グロブリン遺伝子によってコードされる免疫グロブリンのみを生産する。骨髄腫細胞は、培養中で成長させるか、又は分泌された免疫グロブリンを腹水から得ることができるマウスの腹膜中で成長させることができる。他のリンパ球(リンパ系細胞)、例えば、Bリンパ球又はハイブリドーマ細胞を、好適な受容細胞として用い得る。
【0056】
リンパ球(リンパ系細胞)を免疫グロブリンコード遺伝子を含むベクターでトランスフェクトするためには、いくつかの方法がある。リンパ球(リンパ系細胞)内にDNAを導入する好ましい一方法は、エレクトロポレーション(電気穿孔法)によるものである。この方法では、受容細胞は、組み込まれるべきDNAの存在下で電気パルスを受けさせられる。DNAを導入する他の一方法は、プロトプラスト(原形質)融合法によるものである。この方法では、免疫グロブリン遺伝子を含む組み替えプラスミドを宿す細菌から細胞壁を取り除くためにリゾチームを用いる。生成したスフェロプラストは、ポリエチレングリコールで骨髄腫細胞と融合される。プロトプラスト融合の後、トランスフェクタントが選択され、分離される。多くの細胞タイプ内にDNAを導入するために用い得る他の一技術は、リン酸カルシウム沈降法である。
【0057】
免疫グロブリン遺伝子はまた、非リンパ球(非リンパ系細胞)、例えば、細菌又は酵母中で発現され得る。細菌中で発現される場合、免疫グロブリン重鎖及び軽鎖は、封入体の部分となる。従って、その鎖は、分離され、精製され、そして機能的免疫グロブリン分子へと組み立てられる必要がある。シグナル配列を含む融合タンパク質としてのE.coliからの分泌を含む、E.coli中での発現のためのその他の方策が利用可能である(例えば、プラックトゥーン(Pluckthun, A.)ら、 BioTechnology 9: 545-551, 1991;スケラ(Skerra, A.)ら、BioTechnology 9:273-278, 1991を参照)。
【0058】
【配列表】
Figure 0004819285
Figure 0004819285
Figure 0004819285
Figure 0004819285
Figure 0004819285
Figure 0004819285
Figure 0004819285
Figure 0004819285

Claims (10)

  1. 抗体重鎖及び抗体軽鎖から成る抗体をコードする分離された核酸であって、配列番号3のアミノ酸配列を有する抗体重鎖をコードする第1の核酸セグメントと、配列番号4のアミノ酸配列を有する抗体軽鎖をコードする第2の核酸セグメントと、を有する分離された核酸。
  2. 前記第1の核酸セグメントは配列番号1のヌクレオチド配列を有し、前記第2の核酸セグメントは配列番号2のヌクレオチド配列を有する請求項1に記載の分離された核酸。
  3. 請求項1又は2に記載の核酸を有する発現ベクター。
  4. 請求項3に記載の発現ベクターで形質転換され、前記発現ベクターによってコードされたポリペプチドを発現するようになっている宿主細胞。
  5. 狂犬病ウイルス中和抗体の製造方法であって、請求項4に記載の宿主細胞を培養することを含む製造方法。
  6. 配列番号3のアミノ酸配列を有する重鎖ポリペプチドと、配列番号4のアミノ酸配列を有する軽鎖ポリペプチドと、を有する抗体。
  7. (a)(i)配列番号3のアミノ酸配列を有する抗体重鎖ポリペプチドの可変領域をコードする第1のDNA配列と、(ii)ヒト重鎖定常領域をコードする第2のDNA配列と、を有する融合遺伝子によってコードされる免疫グロブリン重鎖と、
    (b)(i)配列番号4のアミノ酸配列を有する抗体軽鎖ポリペプチドの可変領域をコードする第1のDNA配列と、(ii)ヒト軽鎖定常領域をコードする第2のDNA配列と、を有する融合遺伝子によってコードされる免疫グロブリン軽鎖と、
    を有する抗体。
  8. 配列番号3のアミノ酸配列を有する抗体重鎖ポリペプチド配列番号4のアミノ酸配列を有する抗体軽鎖ポリペプチドを有する抗体のフラグメントを含む抗体フラグメントであって前記抗体の6個の補体決定領域を含み、狂犬病ウイルス中和活性を有する抗体フラグメント。
  9. 配列番号3のアミノ酸配列を有する抗体重鎖ポリペプチドと配列番号4のアミノ酸配列を有する抗体軽鎖ポリペプチドとを有する抗体のフラグメントを含む抗体フラグメントであって、狂犬病ウイルス中和活性を有し、Fvフラグメント、Fabフラグメント及びF(ab’)2フラグメントから成る群から選択される抗体フラグメント。
  10. 狂犬病ウイルスに曝露した個体を処置するための、請求項6若しくは7に記載の抗体又は請求項8若しくは9に記載の抗体フラグメント。
JP2001584514A 2000-05-16 2001-05-04 狂犬病ウイルス特異的ヒトモノクローナル中和抗体及び核酸及び関連する方法 Expired - Fee Related JP4819285B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US20451800P 2000-05-16 2000-05-16
US60/204,518 2000-05-16
PCT/US2001/014468 WO2001088132A2 (en) 2000-05-16 2001-05-04 Rabies virus-specific neutralizing human monoclonal antibodies and nucleic acids and related methods

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004528803A JP2004528803A (ja) 2004-09-24
JP2004528803A5 JP2004528803A5 (ja) 2008-06-19
JP4819285B2 true JP4819285B2 (ja) 2011-11-24

Family

ID=22758233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001584514A Expired - Fee Related JP4819285B2 (ja) 2000-05-16 2001-05-04 狂犬病ウイルス特異的ヒトモノクローナル中和抗体及び核酸及び関連する方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6890532B2 (ja)
EP (1) EP1282703B1 (ja)
JP (1) JP4819285B2 (ja)
AT (1) ATE411387T1 (ja)
CA (1) CA2419148C (ja)
DE (1) DE60136174D1 (ja)
IL (1) IL152825A (ja)
RU (1) RU2272809C2 (ja)
WO (1) WO2001088132A2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040013672A1 (en) * 2000-05-16 2004-01-22 Thomas Jefferson University Recombinant antibodies, and compositions and methods for making and using the same
US20020115143A1 (en) * 2000-08-24 2002-08-22 Bernhard Dietzschold Rhabdovirus-based vectors to express high levels of functional human antibodies
CA2457362C (en) * 2001-08-21 2012-01-17 Thomas Jefferson University Human monoclonal rabies virus neutralizing antibodies, and methods for making and using the same
US7084257B2 (en) 2001-10-05 2006-08-01 Amgen Inc. Fully human antibody Fab fragments with human interferon-gamma neutralizing activity
USRE47770E1 (en) 2002-07-18 2019-12-17 Merus N.V. Recombinant production of mixtures of antibodies
ES2442615T5 (es) 2002-07-18 2023-03-16 Merus Nv Producción recombinante de mezclas de anticuerpos
EP1639009B1 (en) 2003-05-30 2013-02-27 Merus B.V. Fab library for the preparation of a mixture of antibodies
US20100069614A1 (en) 2008-06-27 2010-03-18 Merus B.V. Antibody producing non-human mammals
DK1737971T3 (da) 2004-01-20 2017-11-13 Merus Nv Blandinger af bindingsproteiner
SI1851315T1 (sl) * 2005-02-02 2014-06-30 University Of Massachusetts Humana protitelesa proti steklini in njihova uporaba
JP2008263964A (ja) * 2007-03-29 2008-11-06 Yamaguchi Univ コウモリ由来細胞株
JP2010085126A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Adtec Kk 狂犬病ウイルス中和抗体価判定具および狂犬病ウイルス中和抗体価の測定方法
KR101388680B1 (ko) * 2011-03-18 2014-04-28 (주)셀트리온 광견병 바이러스를 중화시킬 수 있는 결합 분자
NZ630551A (en) 2012-04-20 2017-11-24 Merus Nv Methods and means for the production of ig-like molecules
RU2533802C1 (ru) * 2013-08-30 2014-11-20 федеральное государственное бюджетное учреждение "Научно-исследовательский институт эпидемиологии и микробиологии имени почетного академика Н.Ф. Гамалеи" Министерства здравоохранения Российской Федерации Тримеризованное однодоменное антитело, специфически связывающееся с гликопротеином g вируса бешенства, нейтрализующее вирус бешенства
WO2019227039A1 (en) * 2018-05-24 2019-11-28 Lankenau Institute For Medical Research Compositions comprising antibodies to rabies virus and the uses thereof
CN111166877A (zh) * 2019-12-30 2020-05-19 西安回天血液制品有限责任公司 一种狂犬病人免疫球蛋白的制备方法
CN114958774B (zh) * 2022-05-08 2023-10-27 中国医学科学院医学生物学研究所 抗狂犬病病毒单克隆抗体及分泌该抗体的杂交瘤细胞株与应用

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8607679D0 (en) 1986-03-27 1986-04-30 Winter G P Recombinant dna product
IL89489A0 (en) 1988-03-09 1989-09-10 Hybritech Inc Chimeric antibodies directed against human carcinoembryonic antigen
EP0404836A1 (en) 1988-04-07 1991-01-02 FARMITALIA CARLO ERBA S.r.l. Human monoclonal antibodies against rabies virus
WO1989009622A1 (en) 1988-04-15 1989-10-19 Protein Design Labs, Inc. Il-2 receptor-specific chimeric antibodies
WO1989009825A1 (en) 1988-04-16 1989-10-19 Celltech Limited Method for producing recombinant dna proteins
WO1993021319A1 (en) 1992-04-08 1993-10-28 Cetus Oncology Corporation HUMANIZED C-erbB-2 SPECIFIC ANTIBODIES

Also Published As

Publication number Publication date
IL152825A0 (en) 2003-06-24
JP2004528803A (ja) 2004-09-24
CA2419148C (en) 2011-07-12
WO2001088132A2 (en) 2001-11-22
ATE411387T1 (de) 2008-10-15
EP1282703B1 (en) 2008-10-15
IL152825A (en) 2009-07-20
US6890532B2 (en) 2005-05-10
DE60136174D1 (de) 2008-11-27
WO2001088132A3 (en) 2002-07-18
US20030165507A1 (en) 2003-09-04
EP1282703A2 (en) 2003-02-12
CA2419148A1 (en) 2001-11-22
RU2272809C2 (ru) 2006-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4819285B2 (ja) 狂犬病ウイルス特異的ヒトモノクローナル中和抗体及び核酸及び関連する方法
US20180327800A1 (en) Monoclonal antibody production by ebv transformation of b cells
AU2004215125B2 (en) Monoclonal antibody production by EBV transformation of B cells
Champion et al. The development of monoclonal human rabies virus-neutralizing antibodies as a substitute for pooled human immune globulin in the prophylactic treatment of rabies virus exposure
CN113354729B (zh) 一种抗新型冠状病毒的单克隆抗体及其应用
RU2764740C1 (ru) Биспецифическое антитело против вируса бешенства и его применение
EP1530579B1 (en) Recombinant antibodies, and compositions and methods for making and using the same
WO2017028731A1 (en) H1n1 flu virus neutralizing antibodies
AU2002332600A1 (en) Recombinant antibodies, and compositions and methods for making and using the same
CN113354730B (zh) 一种抗新型冠状病毒的单克隆抗体及其应用
WO1994015969A1 (en) Recombinant anti-hiv antibody and preparation thereof
Cheung et al. A recombinant human Fab expressed in Escherichia coli neutralizes rabies virus
US7071319B2 (en) Recombinant antibodies, and compositions and methods for making and using the same
CN116836269A (zh) 抗呼吸道合胞病毒的单克隆抗体及其应用
JP2001510329A (ja) ヒトモノクローナル抗体
CN114957479A (zh) 抗H1N1流感病毒双特异性中和抗体Bis-Hu11-1及其应用
WO2016010160A1 (ja) 抗インフルエンザウイルス抗体及びその利用
RU2769223C1 (ru) Средство и способ терапии и экстренной профилактики заболеваний, вызываемых вирусом SARS-CoV-2 на основе рекомбинантного антитела и гуманизированного моноклонального антитела
JPH06506947A (ja) 抗ウィルスハイブリッド抗体
Böldicke et al. Human monoclonal antibodies to cytomegalovirus.
CA2087528A1 (en) Chimeric hiv-1-neutralizing immunoglobulins

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040624

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080428

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110415

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110901

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4819285

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees