JP4817425B2 - 画像表示システム及び画像表示方法 - Google Patents

画像表示システム及び画像表示方法

Info

Publication number
JP4817425B2
JP4817425B2 JP2006023703A JP2006023703A JP4817425B2 JP 4817425 B2 JP4817425 B2 JP 4817425B2 JP 2006023703 A JP2006023703 A JP 2006023703A JP 2006023703 A JP2006023703 A JP 2006023703A JP 4817425 B2 JP4817425 B2 JP 4817425B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
viewpoint
display
virtual
presenting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006023703A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007086716A (ja
JP2007086716A5 (ja
Inventor
剛 丸山
青木  伸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2006023703A priority Critical patent/JP4817425B2/ja
Publication of JP2007086716A publication Critical patent/JP2007086716A/ja
Publication of JP2007086716A5 publication Critical patent/JP2007086716A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4817425B2 publication Critical patent/JP4817425B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Description

2次元の画像を用いて立体視をさせるための画像表示システム及び画像表示方法に関する。
立体物を表示する表示システムには、様々な方式があり、大きくはパララックスバリア方式のような眼鏡を用いないシステムと、液晶シャッター眼鏡や偏光眼鏡等のように両眼に眼鏡を用いるシステム(例えば、特許文献1参照。)に二分される。この特許文献1には、視差画像を表示する画像表示器と、この視差画像と同期してこの視差画像の表示指向性を偏向制御する偏向制御手段とにより横方向の単眼視差画像を表示するとともに、観察者の頭部または顔面に装着可能で縦方向の単眼視差画像を該画像表示器と同期的に動作して表示する技術が開示されている。
特開2000−347132号公報(第4−7頁)
しかし、眼鏡あり(両眼)システムの場合、立体視のための眼鏡を両眼に着用することにより外界を見ることができないため、歩行などの動作に支障をきたす。また、立体視のための眼鏡で両眼が塞がれることにより外界と遮断されるため、複数の使用者と閲覧している立体画像を共有することが困難である。例えば、使用者Aと使用者Bが同じ立体画像を閲覧している場合、使用者Aは使用者Bが立体画像のどの部分を見ているかを認知するためには、AR技術を用いて表示画面内に使用者Bを重ねて表示する方法が考えられるが、この方法では実体感が沸きにくい。また、眼鏡を用いないシステムの場合、現在の技術では所定の位置で観察しなければならず、所定の位置を離れると、従来の生理的違和感・不快感が生じる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することを可能にするための画像表示システム及び画像表示方法を提供することにある。
請求項に記載の発明は、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続されて、立体視をさせるための画像表示システムであって、前記撮像手段により、前記第2視点画像の識別情報に関するコード画像を撮像し、前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記コード画像により指し示された識別情報に基づいて、前記第2視点画像を記録した記憶手段から前記第2視点画像を抽出し、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記抽出された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続されて、立体視をさせるための画像表示システムであって、前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像と前記第2視点画像との差分を符号化した差分符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成し、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続されて、立体視をさせるための画像表示システムであって、前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像において視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする部分の位置情報を符号化した位置符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成し、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1つに記載の画像表示システムにおいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施す表示データ変形手段をさらに備えたことを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像表示システムにおいて、前記虚像提示手段と前記実像提示手段との相対位置を特定する相対位置特定手段をさらに備え、前記相対位置特定手段により特定された相対位置に基づいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すことを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像表示システムにおいて、前記相対位置特定手段が、撮像手段を有することを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像表示システムにおいて、前記撮像手段により、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すためのマーカを撮像し、前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記マーカに基づいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すことを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像表示システムにおいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ又は前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データに射影変換を施すために用いる平面射影行列は、撮影画像上の4点の座標P(i=1,2,3,4)を取得するとともに、前記撮影画像上の4点の座標P(i=1,2,3,4)に対応する前記実像提示手段に提示された4点の本来の座標Q(i=1,2,3,4)を取得し、
のようにおくことにより成り立つ式
を用いて、P1とQ1、P2とQ2、P3とQ3、P4とQ4をそれぞれ代入してh11〜h33を求めることにより算出することを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項7又は8に記載の画像表示システムにおいて、前記コード画像が、前記マーカとして機能することを要旨とする。
請求項10に記載の発明は、請求項に記載の画像表示システムにおいて、前記コード画像は、前記実像として提示される前記第1視点画像に対する前記コード画像の相対位置及び相対サイズに関するデータを含むデータをコード化したことを要旨とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか1つに記載の画像表示システムにおいて、前記実像提示手段に提示された前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段に提示された前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に使用者の操作に従って射影変換を施し、この表示データの状態を使用者に選択させる表示データ状態選択手段をさらに備えたことを要旨とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の画像表示システムにおいて、前記表示データ状態選択手段による使用者の選択に基づく情報と、前記相対位置とに基づいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施す表示データ自動変形手段をさらに備えたことを要旨とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1つに記載の画像表示システムにおいて、前記実像提示手段は、位置に応じた複数の前記第1視点画像を実像として提示し、前記虚像提示手段は、前記実像提示手段により提示された前記第1視点画像に対応する前記第2視点画像を虚像として提示することを要旨とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1つに記載の画像表示システムにおいて、前記実像提示手段は、前記虚像提示手段と前記実像提示手段との位置関係に応じて前記第1視点画像を実像として提示し、前記虚像提示手段は、前記虚像提示手段と前記実像提示手段との位置関係に応じた、前記第1視点画像に対応する前記第2視点画像を虚像として提示することを要旨とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれか1つに記載の画像表示システムにおいて、前記虚像提示手段は、頭部装着型の単眼表示手段であることを要旨とする。
請求項16に記載の発明は、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続された画像表示システムを用いて立体視をさせるための画像表示方法であって、前記撮像手段により、前記第2視点画像の識別情報に関するコード画像を撮像し、前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記コード画像により指し示された識別情報に基づいて、前記第2視点画像を記録した記憶手段から前記第2視点画像を抽出し、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記抽出された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを要旨とする。
請求項17に記載の発明は、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続された画像表示システムを用いて立体視をさせるための画像表示方法であって、前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像と前記第2視点画像との差分を符号化した差分符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成し、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを要旨とする。
請求項18に記載の発明は、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続された画像表示システムを用いて立体視をさせるための画像表示方法であって、前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像において視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする部分の位置情報を符号化した位置符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成し、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像
を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを要旨とする。
(作用)
本発明によれば、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを用いて、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球に入射させた状態で、前記虚像提示手段により前記第2視点画像を他方の眼球にて入射させることにより立体視させる。これにより、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することが可能となる。
本発明によれば、前記実像提示手段は印刷物とすることができる。これにより、2次元の印刷物を用いて、立体視をすることができる。
本発明によれば、前記実像提示手段はディスプレイ装置とすることができる。これにより、ディスプレイ装置に表示された2次元の画像を用いて、立体視することができる。
請求項1又は16に記載の発明によれば、撮像手段により第2視点画像の識別情報に関するコード画像を撮像する。そして、虚像提示手段は、撮像手段により撮像されたコード画像により指し示された識別情報に基づいて、第2視点画像を記録した記憶手段から第2視点画像を抽出し、抽出された第2視点画像を虚像として提示する。これにより、予め用意した虚像提示用のデータを用いて、虚像を提示することができる。
請求項2又は17に記載の発明によれば、撮像手段により前記第1視点画像と、前記第1視点画像と前記第2視点画像との差分を符号化した差分符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成して虚像として提示する。これにより、前記第2視点画像を表示するためのデータを予め用意しなくても、撮像された画像を用いて、立体視させるために第2視点画像を生成して虚像として提示することができる。
請求項3又は18に記載の発明によれば、撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像において視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする部分の位置情報を符号化した位置符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成して虚像として提示する。これにより、前記第2視点画像を表示するためのデータやデータを記録する場所を予め用意しなくても、撮像された画像を用いて、前記第1視点画像の一部を、視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにするために第2視点画像を生成して虚像として提示することができる。
請求項に記載の発明によれば、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施す。これにより、第1視点画像の表示データ及び第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方について、射影変換を施すことにより調整した画像を表示できる。このため、例えば、実像提示手段により提示される実像との相対位置に応じて、第2視点画像の表示データに射影変換を施すことにより調整した画像を表示できる。また、例えば、実像提示手段により提示される実像との相対位置に応じて、第1視点画像の表示データに射影変換を施すことにより調整した画像を表示できる。
請求項に記載の発明によれば、相対位置特定手段により特定された虚像提示手段と実像提示手段との相対位置に基づいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すことができる。これにより、虚像提示手段と実像提示手段との相対位置を特定して、この相対位置に基づいて前記第1視点画像の表示データ及び前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すことにより調整した画像を表示できる。
請求項に記載の発明によれば、撮像手段を用いて虚像提示手段と実像提示手段との相対位置を特定できる。
請求項に記載の発明によれば、撮像手段により、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すためのマーカを撮像する。そして、虚像提示手段は、撮像手段により撮像された前記マーカに基づいて、前記実像提示手段に
より提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施す。これにより、撮像手段により撮像されたマーカを用いて前記第1視点画像の表示データ及び前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すことにより調整した画像を表示できる。
請求項に記載の発明によれば、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ又は前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データに射影変換を施すために用いる平面射影行列を、撮影画像上の4点の座標P(i=1,2,3,4)と、この4点の座標に対応する前記実像提示手段に提示された4点の本来の座標Q(i=1,2,3,4)とから求めることができる。そして、求められた平面射影行列を用いて第2視点画像の変換を行うことができる。なお、利用する4点の組み合わせは、3点が同一直線上に存在しないような4点の組合せであれば、どのような4点を選んでもよい。
請求項に記載の発明によれば、前記コード画像が、前記マーカとして機能する。これにより、撮像手段により撮像されたコード画像を用いて虚像提示手段に提示する第2視点画像を変換できる。
請求項10に記載の発明によれば、前記コード画像は、前記実像として提示される第1視点画像に対する前記コード画像の相対位置及び相対サイズに関するデータを含むデータをコード化したものである。これにより、実像として提示される第1視点画像に対するコード画像の相対位置及び相対サイズに関する情報を用いて調整することにより、第2視点画像を生成して、虚像提示手段により提示することができる。
請求項11に記載の発明によれば、前記実像提示手段に提示された前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段に提示された前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に使用者の操作に従って射影変換を施し、この表示データの状態を使用者に選択させる。これにより、輻輳角などの個人差を調整できる。
請求項12に記載の発明によれば、使用者の選択に基づく情報と、前記相対位置とに基づいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施す。これにより、輻輳角などの個人差を調整するための情報と、前記虚像提示手段と実像提示手段との相対位置とに関する情報とを用いて、立体視可能なように自動的に第2視点画像を調整して表示できる。
請求項13に記載の発明によれば、前記実像提示手段は位置に応じた複数の第1視点画像を実像として提示し、前記虚像提示手段は、前記実像提示手段により提示された第1視点画像に対応する第2視点画像を虚像として提示する。これにより、同時に、位置に応じて異なる第1視点画像による実像及び第2視点画像による虚像を用いて立体視をすることが可能となる。
請求項14に記載の発明によれば、前記実像提示手段は、前記虚像提示手段と前記実像提示手段との位置関係に応じて前記第1視点画像を実像として提示し、前記虚像提示手段は、前記虚像提示手段と前記実像提示手段との位置関係に応じた、前記第1視点画像に対応する前記第2視点画像を虚像として提示する。これにより、前記虚像提示手段と前記実像提示手段との位置関係に応じて実像と虚像とを提示できる。
請求項15に記載の発明によれば、前記虚像提示手段を、頭部装着型の単眼表示手段とすることができる。これにより、使用者の両手が拘束されないようにすることができる。
本発明によれば、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを用いて、前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球に提示し、前記虚像提示手段により前記第2視点画像を他方の眼球に提示する。これにより、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することが可能となる。
本発明によれば、画像に添付したコード画像に前記画像と前記コード画像との相対位置及び相対サイズに関する情報を含ませるように、前記情報を符号化して前記コード画像を生成する。これにより、画像に添付したコード画像を読み取って、このコード画像に基づいて、画像の位置及びサイズを特定できる。
本発明によれば、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像と、前記第2視点画像の所在場所を指し示すコード画像を印刷した立体表示用印刷物を提供できる。これにより、立体表示用印刷物に印刷された第1視点画像と、コード画像に基づいて取得された第2視点画像とを用いて立体視することが可能となる。
本発明によれば、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像と、前記第1視点画像と前記第2視点画像との差分を符号化した差分符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを印刷した立体表示用印刷物を提供できる。これにより、立体表示用印刷物に印刷された第1視点画像と、この第1視点画像と差分符号化データとに基づいて生成された第2視点画像とを用いて立体視することが可能となる。
本発明によれば、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像と、前記第1視点画像の一部について視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにするため虚像において位置を移動させて表示する部分の位置情報を符号化した位置符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを印刷した立体表示用印刷物を提供できる。これにより、立体表示用印刷物に印刷された第1視点画像と、この画像と位置符号化データとに基づいて生成された第2視点画像とを用いて、第1視点画像の一部について異なる奥行き位置に見えるようにすることができる。
本発明によれば、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を、図1〜図4を用いて説明する。本実施形態では、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視するための画像表示システム、画像表示方法及び立体表示用印刷物として説明する。本実施形態では、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、紙(立体表示用印刷物)に印刷された第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、単眼ヘッドマウントディスプレイに表示した第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させる。より詳しくは、本実施形態では、実像として提示される画像(第1視点画像)とこの画像に対応する画像データの識別情報をコード化した2次元コードとを印刷した紙(立体表示用印刷物)を用いる。そして、この立体表示用印刷物の画像(第1視点画像)を左右の一方の眼で見る。同時に、この立体表示用印刷物を撮像し、撮像された2次元コードにより特定される識別情報に基づいてサーバから抽出された画像(第2視点画像)を単眼ヘッドマウントディスプレイの表示部に表示させて、この画像(第2視点画像)をもう一方の眼で見ることにより、立体視を可能にする。すなわち、本実施形態では、立体表示用印刷物が、実像提示手段を構成する。また、単眼ヘッドマウントディスプレイが、虚像提示手段を構成する。このように、本明細書において、虚像提示手段を用いずに見ることができる画像を実像とよび、虚像提示手段により提示される画像を虚像とよぶ。
図1に示すように、単眼ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD20」という)は、制御部21と、これに接続された表示部22とを備えている。制御部21は、図示しないCPU、RAM,ROM等を備え、後述する処理を行う。そのためのプログラムを実行することにより、制御部21は、表示内容変更部23、2次元コード認識部24、画像ダウンロード部25等として機能する。
表示内容変更部23は、使用者による入力インターフェース28の操作に応じて表示対象の画像に射影変換(回転変換、並進変換)を施すことにより、表示部22に表示する画像を調整する。すなわち、この表示内容変更部23は、特許請求の範囲に記載の表示データ変形手段及び表示データ状態選択手段として機能する。
2次元コード認識部24は、カメラ29で撮影した画像から識別情報が存在するか否かを判定し、存在する場合は画像ダウンロード部25に処理を指示する。
画像ダウンロード部25は、識別情報に基づいて、サーバ30から識別情報に関連付けされたステレオ画像をダウンロードし、表示部22に表示する。
表示部22は、ディスプレイ装置であり、制御部21で処理された出力情報を表示する。
また、制御部21は、撮像手段としてのカメラ29に接続されている。カメラ29は、レンズを通じて紙40(図2参照)を撮像する。このカメラ29は撮像面が表示部22と平行、光軸中心が表示部22の中心を通る位置に配置されている。カメラ29で撮影した画像は制御部21に転送される。
また、制御部21は、入力インターフェース28に接続されている。入力インターフェース28は、マウス等のポインティングデバイスにより構成され、表示部22に表示されている画像を調整する場合等に用いられる。
さらに、HMD20は、有線又は無線により、サーバ30に接続可能である。サーバ30は、図示しない制御手段(CPU、RAM,ROM等を備える)、記憶手段、通信手段等を備える。このサーバ30は、ステレオ画像データ記憶部31を備えている。
ステレオ画像データ記憶部31には、ステレオ画像データ310が記録されている。このステレオ画像データ310は、立体視する画像を特定した場合に、紙40(図2参照)とともに生成され記録される。ステレオ画像データ310は、識別情報、ステレオ画像(右)、ステレオ画像(左)に関するデータを含んで構成されている。
識別情報データ領域には、ステレオ画像を特定するための識別子に関するデータが記録されている。この識別情報は、紙40に印刷された2次元コード42(図2参照)に対応する。
ステレオ画像(右)データ領域には、HMD20を右眼側に装着した場合に表示させるステレオ画像データが記録されている。すなわち、印刷されたステレオ画像41を左眼で見た場合に、右眼で見ることにより立体視が可能となる画像データが記録されている。HMD20を右眼側に装着した場合、使用者は、紙40のステレオ画像41(図2参照)を左眼で見るとともに、ステレオ画像(右)データに基づいてHMD20の表示部22に表示されたステレオ画像を右眼で見ることにより、立体視することができる。
一方、ステレオ画像(左)データ領域には、HMD20を左眼側に装着した場合に表示させるステレオ画像に関するデータが記録されている。すなわち、印刷されたステレオ画像41を右眼で見た場合に、左眼で見ることにより立体視が可能となる画像データが記録されている。HMD20を左眼側に装着した場合、使用者は、紙40のステレオ画像41(図2参照)を右眼で見るとともに、ステレオ画像(左)データに基づいてHMD20の表示部22に表示されたステレオ画像を左眼で見ることにより、立体視することができる。
図2に示すように、使用者は、このHMD20を頭部に装着し、一方の眼の前に表示部22が位置するようにする。そして、この状態で、立体視のために印刷された紙40を見る。この場合、HMD20の表示部22により隠されていないもう一方の眼でこの紙40を見ることとなる。紙40には、ステレオ画像41及び2次元コード42が印刷されている。
次に、本実施形態における立体視の方法について、左眼で見る画像と、右眼で見る画像とについて、図3を用いて説明する。図3に示すように、実際の位置関係45は、テーブルの上にリンゴとミカンとが置かれた状態であり、これをテーブルの正面の右寄りで人間が見ていることを想定する。この場合、左右の眼には、それぞれ左眼画像46、右眼画像47のように見えている。なお、左右の眼に見える画像の視差は、対象の距離によって異なる。
本実施形態では、立体視をするために紙40上のステレオ画像41を一方の眼で見るとともに、HMD20の表示部22に表示された画像をもう一方の眼で見る。例えば、左眼側にHMD20を装着した場合、右眼で紙40上のステレオ画像41である右眼画像47を見るとともに、左眼でHMD20の表示部22に表示された左眼画像46を見ることに
より、立体視することができる。
以下、このように構成されたシステムを用いて立体視を行う場合の処理手順について図4を用いて説明する。
まず、紙40にステレオ画像41と、識別情報を2次元コード化した2次元コード42とを印刷する。そして使用者はHMD20を装着する。なお、使用者は、HMD20を左眼に装着してもよいし、右眼に装着してもよい。左右の眼のいずれの側にHMD20を装着したかは、入力インターフェース28より入力する。HMD20は、入力された左右の別を制御部21の図示しない記憶手段に記録する。例えば、左側に装着した場合、「左」を入力し、制御部21は装着位置として「左」を示すデータを記録する。
そして、使用者は、図2に示すように紙40を正面に見ながら、カメラ29により紙40を撮影する(ステップS1−1)。制御部21は、撮影した画像から、2次元コード認識部24により、2次元コード42を読み取る(ステップS1−2)。ここで、2次元コード42の読取ができなかった場合は、ステップS1−1に戻る。
そして、2次元コード認識部24は2次元コード42から読み出した識別情報を、画像ダウンロード部25に転送し、画像ダウンロード部25は、サーバ30からこの識別情報に対応したステレオ画像をダウンロードする(ステップS1−3)。具体的には、画像ダウンロード部25は、2次元コード42から読み出した識別情報と、必要なステレオ画像の左右の別に関する情報とをサーバ30に送信する。例えば、装着位置「左」が記録されている場合、必要なステレオ画像の左右の別として「左」を示す情報を、識別情報とともに送信する。サーバ30は、受信した識別情報により、ステレオ画像データ310を特定し、必要なステレオ画像の左右の別に応じて、ステレオ画像(右)又はステレオ画像(左)をHMD20に送信する。上記の例の場合、ステレオ画像(左)を送信する。このステレオ画像(左)に基づいて、HMD20は、表示部22に画像を表示する。
そして、使用者は、HMD20に表示されている画像の表示位置調整を行う(ステップS1−4)。具体的には、入力インターフェース28を用いて表示部22に表示されている画像に射影変換を施すことにより、使用者が一方の眼で見ている紙40に表示されているステレオ画像41と位置あわせを行うことで立体視できるようにする。
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)上記第1の実施形態では、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像を用いる。具体的には、第1視点画像を実像として提示する紙40と、第2視点画像を虚像として提示するHMD20とを用いて、紙40によりステレオ画像41(第1視点画像)を左右の一方の眼球に提示し、HMD20により、立体視のための他方の画像(第2視点画像)を他方の眼球に提示する。これにより、使用者は、片方の眼で外界を見ることができるため、対象物を立体視しながら他の動作を行うことができるとともに、近くに人が現れた場合にこれを認識できる等、外界の安全性を確認することができる。また、紙40上のステレオ画像41により左右の一方の眼に投影される画像が立体視できる位置に、HMD20の表示部22に表示される画像の位置を調整できるため、紙40との距離や位置に柔軟に対応できる。このように、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することが可能となる。
(2)上記第1の実施形態では、HMD20は、カメラ29により撮像された画像に基づいて虚像である画像を表示部22により表示する。これにより、カメラ29により撮像されたステレオ画像41に基づいて表示された虚像である2次元の画像を用いて、立体視することができる。
(3)上記第1の実施形態では、HMD20は、紙40上の他方の画像の所在場所を指し示す2次元コード42の画像を読み取り、この2次元コード42により指し示される場所に記録された他方の画像により虚像を提示する。これにより、予め用意した虚像提示用のデータを用いて、虚像を提示することができ、処理を軽減できる。
(4)上記第1の実施形態では、虚像提示手段を構成するHMD20は、頭部装着型の単眼表示手段である。これにより、使用者の両手が拘束されないようにすることができる。
(5)上記第1の実施形態では、HMD20に表示する画像(虚像)に射影変換を施すことで、画像を調整できる。これにより、紙40上のステレオ画像41により一方の眼に見える画像にあわせて、立体視可能なようにHMD20に画像(虚像)を表示できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を、図5〜図11を用いて説明する。本実施形態では、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することを可能にするための画像表示システム、画像表示方法、符号化方法及び立体表示用印刷物として説明する。本実施形態では、実像として提示される画像(第1視点画像)とこの画像に基づいて立体視をするためにHMD50に表示する画像(第2視点画像)を生成するための2次元コードとを印刷した紙(立体表示用印刷物)を用いる。そして、この立体表示用印刷物の画像(第1視点画像)を左右の一方の眼で見るとともに、これを撮像し、撮像された画像及び2次元コードを用いて生成し、HMD50の表示部52に表示した画像(第2視点画像)をもう一方の眼で見ることにより、立体視を可能にする。すなわち、本実施形態では、立体表示用印刷物が、実像提示手段を構成する。また、単眼ヘッドマウントディスプレイが、虚像提示手段を構成する。また、本実施形態では、上記第1の実施形態、及び後述する第6,第7の実施形態で用いるサーバ(対応するステレオ画像を格納する場所)を用いない。
まず、本実施形態にかかる印刷された紙65(図7参照)の作成を行う場合について説明する。この場合、コンピュータは、立体用紙作成プログラムにより、選択されたステレオ画像ペアのうちの一方を印刷する位置と2次元コードの位置とを決定するとともに、2次元コードの内容を決定する。
以下、この立体用紙作成プログラムを使用して立体用紙(紙65)を作成する場合の処理手順を説明する。まず、パーソナルコンピュータ(PC)上で立体用紙作成プログラムを起動する。そして、印刷する画像の指定を行う。具体的には、使用者が、PCに表示される指示に従って、ステレオ画像ペアを選択する(ステップS2−1)。具体的には、予め登録されている右眼用のステレオ画像と左眼用のステレオ画像とにより構成されるステレオ画像ペアから、使用するステレオ画像ペアを選択する。
次に、選択されたステレオ画像ペアのうち、印刷するステレオ画像(左右の別)と印刷位置とを指定する(ステップS2−2)。具体的には、使用者は、まず、左右のどちらを紙に印刷するかを指定する。例えば、右眼側にHMD50を装着する場合、左眼用のステレオ画像を紙に印刷する。さらに、使用者は、PC上に表示された印刷領域60内(図7参照)において、画像の印刷領域(画像領域)を指定する。例えば、図7に示すように、印刷領域60内に画像領域61を指定する。
そして、2次元コードの添付位置を指定する(ステップS2−3)。具体的には、使用者が、PCに表示される指示に従って、2次元コードの印刷領域(2次元コード領域)を指定する。なお、本実施形態では、2次元コードの印刷領域は正方形である。また、2次元コードの位置の指定は、画像領域61に対応する画像の指定領域内では、指定できない
。例えば、図7に示すように2次元コード領域62を指定する。
コードの印刷領域が指定されると、PCは、2次元コードを作成する(ステップS2−4)。このコード化内容を以下に説明する。
まず、2次元コード領域62と画像領域61との縦・横の長さの比を算出する。上記の例では、画像領域61の縦・横それぞれの長さは、2次元コード領域62の縦・横の長さのそれぞれの4倍になっている。
次に、画像領域61と2次元コード領域62の位置関係を測定する。本実施形態では、図7において矢印で記されている2次元コード領域62の左下頂点から見た画像領域61の右下頂点との相対座標を測定する。ここでは、2次元コード領域の一辺の長さを単位長として(1,1)と表現できる。そして、図8に示すように、画像領域61に印刷される画像
(ここでは左眼用のステレオ画像70)と画像領域61に印刷されない画像(ここでは右眼用のステレオ画像71)の差分情報(差分画像72)を算出する。なお、ここでは、非常に画素数の少ない画像を想定しており、ステレオ画像70は、画像領域61に印刷される画像の全体を示しており、ステレオ画像70,71は、それぞれ4行4列の16個の画素により構成される。
図8では、ステレオ画像70及びステレオ画像71に関して、それぞれ各画素の階調を16として表現している。そして、ステレオ画像71の各画素の画素値からステレオ画像70の対応画素の画素値を引き算したものが差分画像72となる。次に、差分画像の画素値を数列化する。この例の差分画像72については、左上の画素から縦方向に走査することにより(0,-1,1,0,-1,0,-1,-2,2,4,5,4,0,-1,0,-1)のように数列化される。
以上の情報(2次元コードとの縦・横の長さの比、相対位置、差分情報(差分符号化データ))を2次元コード化し、2次元コード画像を作成する。上記の例では、(2次元コードとの縦・横の長さの比、相対位置、差分情報)として、(4,4,1,1,0,-1,1,0,-1,0,-1,-2,2,4,5,4,0,-1,0,-1)を2次元コード化する。そして、この2次元コードを2次元コ
ード領域62に設定する。2次元コードの種類は問わないが、コード情報をハフマン符号などにより圧縮した後に、デンソーウェーブ社のQRコード(登録商標)や、ロングソルトシステムズ社のボックス図形コードなどや、ソニー社のCyberCode(商標)などを用い
てコード化してもよい。
以上の処理が終了した後、使用者がPCにおいて印刷指示を入力すると、印刷機により、印刷領域60と相似な画像を印刷した紙65が出力される。
次に、紙65を用いて立体視を行う場合の処理手段を説明する。まず、本実施形態におけるシステム構成について図5を用いて説明する。
単眼ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD50」という)は、制御部51と、これに接続された表示部52とを備えている。制御部51は、図示しないCPU、RAM,ROM等を備え、後述する処理を行う。そのためのプログラムを実行することにより、制御部51は、表示内容変更部53、2次元コード認識部54、画像復元部55、相対位置測定部56等として機能する。
表示内容変更部53は、画像の表示データに射影変換を施すことにより、表示部52に表示する画像を調整する。すなわち、この表示内容変更部53は、HMD50と紙65との相対位置とに基づいて画像の表示データに射影変換を施すことにより、特許請求の範囲に記載の表示データ変形手段として機能する。また、この表示内容変更部53は、使用者の入力インターフェース58の操作により、表示部52に表示された画像の表示データに射影変換を施し、この表示データの状態を使用者に選択させることにより、特許請求の範
囲に記載の表示データ状態選択手段として機能する。また、この表示内容変更部53は、使用者の選択による調整量と、HMD50と紙65の相対位置とに基づいて自動的に表示データに射影変換を施すことにより、特許請求の範囲に記載の表示データ自動変形手段として機能する。
2次元コード認識部54は、ビデオカメラ59で撮影した画像に2次元コードが存在するか否かを判定し、存在する場合は2次元コードをデコードする。
画像復元部55は、デコードされた差分画像情報と、ビデオカメラに撮影されたステレオ画像から、別のステレオ画像を復元する。
相対位置測定部56は、ビデオカメラ59により撮像された2次元コード67に基づいて、HMD50と紙65との相対位置(距離、方向、傾きについての相対関係)を特定する。すなわち、2次元コード67とビデオカメラ59と相対位置測定部56とが、特許請求の範囲に記載の相対位置特定手段として機能する。
表示部52は、ディスプレイ装置であり、制御部51で処理された出力情報を表示する。
また、制御部51は、撮像手段としてのビデオカメラ59に接続されている。ビデオカメラ59は、レンズを通じて紙65(図7参照)を撮像する。このビデオカメラ59は撮像面が表示部52と平行、光軸中心が表示部52の中心を通る位置に配置されており、表示部52とビデオカメラ59の撮像部で視差がないように設計されている。このようなHMD50とビデオカメラ59の位置関係は、ビデオシースルー型のHMDやオプティカルシースルー型のHMDで達成されている。このような設計がなされているビデオシースルー型のHMDには、例えばキヤノン社製のVH−2002がある。ビデオカメラ59で撮影した画像は制御部51に転送される。なお、転送される画像は、ビデオカメラ59で撮影された画像に含まれる歪曲歪みなどが取り除かれているとなお良い。
また、制御部51は、入力インターフェース58に接続されている。入力インターフェース58は、マウス等のポインティングデバイスにより構成され、表示部52に表示されている画像を調整する場合等に用いられる。
以下、このように構成されたシステムを用いて立体視を行う場合の処理手順について図9〜図11を用いて説明する。
使用者はHMD50を上記第1の実施形態の場合と同様に装着し、紙65の方を向く。そして、ビデオカメラ59が、紙65上のステレオ画像66と2次元コード67とを撮影する(ステップS3−1)。ビデオカメラ59は、撮影したビデオ画像を制御部51に転送する。制御部51は、2次元コード認識部54で、このビデオ画像を認識する(ステップS3−2)。
ここで、2次元コード認識部54における処理について説明する。
2次元コード認識部54では、2次元コードの復号とステレオ画像66の認識とを行う。具体的には、まず、ビデオカメラ59で撮影された1フレームごとの画像から2次元コード67の外周を認識し、射影変換行列H2の算出を行う。この射影変換行列H2の算出には、後述する第6の実施形態で説明する数2の式を使用する。本実施形態では2次元コード67として正方形の2次元コードを用いており、このため、2次元コードの4角を認識することで、容易に射影変換行列H2の算出を行うことができる。射影変換行列H2の算出は、撮影画像上の2次元コードの4角(4頂点)を図11に記載の2次元コード78と一致させる射影変換行列を求めることにより達成できる。ここで、2次元コード67の4頂点が認識できなかった場合(ステップS3−2において「NO」の場合)、ステップS3−1に戻る。
次に、撮影画像に射影変換行列H2による射影変換を施し、射影変換された画像により、あおり補正重畳画像76(図11参照)を更新する(ステップS3−3)。
図10に、あおり補正重畳画像76を説明するために、第1フレームの一部73、第2フレームの一部74、重畳画像の一部75の例を示す。図10の左側の第1フレームの一部73は、ビデオカメラ59で撮影された第1フレームの画像を、あおり補正で補正した画像のある部分を切り出した画像の一部である。中央の第2フレームの一部74は、ビデオカメラ59で撮影された第2フレームの画像を、あおり補正で補正した画像を切り出した画像の一部である。右側の重畳画像の一部75は第1、第2フレームの画像から生成されたあおり補正重畳画像の一部である。すなわち、あおり補正重畳画像は、第kフレームまでの画像の各画素を和算したものである。またあおり補正重畳画像の各画素は、k個のフレームのうちの何個のフレームの画素値を和算したものであるかを表す、合計フレーム数を持つ。
次にあおり補正重畳画像76を用いて2次元コード認識を行う。まず、あおり補正重畳画像の各画素の画素値を、各画素の合計フレーム数で割り算することにより、正規あおり補正重畳画像79を生成する。なお、正規あおり補正重畳画像は、更新前(各画素の画素値)と更新後のものを比較し、全ての画素の合計フレーム数が一定値以上で、更新前と更新後の正規あおり補正重畳画像の各画素値にほとんど変化がみられない場合は、それ以後あおり重畳画像の更新を行わない。
次に正規あおり補正重畳画像79内の、2次元コード78が撮像されている部分について2値化を行い、2次元コードを取り出す。そして2次元コードのデコード化を行い、2次元コード情報を得る。上記の例では、2次元コード情報(4,4,1,1,0,-1,1,0,-1,0,-1,-2,2,4,5,4,0,-1,0,-1)を得る。
そして、ステレオ画像を復元する(ステップS3−4)。具体的には、まず、推定ステレオ画像領域77を復号された2次元コード情報により求める。ここで、2次元コード情報の第1、第2、第3、第4番目の数字(以後k番目の数字のことを第k情報と呼ぶ)が、(2次元コードとの縦・横の長さの比、相対位置)に設定してあるので、図11に示すように2次元コードの位置(2次元コード領域78)から推定ステレオ画像領域77を求めることができる。
また、上記の例では、2次元コードに、第20情報まで設定されており、差分情報は、第5情報から第20情報までである。そして、上記の例では、2次元コード情報の第1情報、第2情報が(4,4)であることから、2次元コード情報の第5情報から第20情報の1
6個の情報が、行数と列数とが同じ数の行列を1次元化したものであることがわかり、16個であることから、4行4列の行列を1次元化したものであることがわかる。
これについて、別の例を挙げて説明すると、例えば、2次元コード情報の第1情報、第2情報が(4,3)の場合、2次元コード情報に第16情報まで設定されているとすると、第
5情報から第16情報までの12個の情報が、差分情報である。この場合において、4行3列の行列を1次元化したものであることがわかる。これに対し、同様に2次元コード情報の第1情報、第2情報が(4,3)の場合において、2次元コード情報に第52情報まで設
定されているとすると、第5情報から第52情報までの48個の情報が、差分情報である。この場合、8行6列の行列を1次元化したものであることがわかる。
上述の例の場合、4行4列の行列を1次元化したものであるため、4行4列に2次元化する。これにより差分画像72が復元される。そして正規あおり補正重畳画像79内の推定ステレオ画像領域77を4行4列に分解し、差分画像72を足し合わせることによりス
テレオ画像71を得る。
そして、ステレオ画像71に対して、射影変換行列H2の逆行列を施す(ステップS3−5)。ここで、HMD50の表示内容変更部53内の記憶手段(図示せず)に後述する調整完了時の調整量が記録されている場合には、表示内容変更部53は、さらに、この調整完了時の調整量を用いてステレオ画像71に射影変換を施すことにより画像を調整し、調整後の画像を表示部52に表示する(ステップS3−6)。調整量が記録されていない場合には、ステップ3−5で生成された画像をそのまま表示部52に表示する。
そして、必要な場合には、使用者による表示位置調整を行う(ステップS3−7)。具体的には、使用者が、入力インターフェース58を用いて表示部52に表示されている画像の射影変換の指示を入力する。これに応じて、表示内容変更部53が、表示部52に表示されている画像に射影変換を施す。そして、使用者は、立体視できる位置に、表示部52に表示されている画像を調整できたら、調整完了の指示を入力インターフェース58により入力する。HMD50の制御部51は、調整完了時の調整量を表示内容変更部53内の記憶手段(図示せず)に記録する。
以後は、ステップ3−1、ステップ3−2、ステップ3−3、ステップ3−4、ステップ3−5、ステップ3−6を繰り返し行い、使用者の必要に応じステップ3−7を行う。これにより、使用者は以後、表示位置等の調整を行わなくとも常に立体画像を見ることができる。
以上、本実施形態によれば、上記第1の実施形態の(1),(2),(4),(5)の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(6)上記第2の実施形態では、HMD50の表示部は、ビデオカメラ59により撮像された紙65上のステレオ画像66と、左右それぞれの画像の差分をコード化した差分符号化データを含む2次元コード67とから他方の画像を生成して虚像として提示する。これにより、虚像を提示するためのデータを予め用意しなくても、撮像された画像を用いて、虚像を提示することができる。
(7)上記第2の実施形態では、2次元コード67は、左右の眼でそれぞれ見る画像の差分を符号化した差分符号化データと、実像として提示されるステレオ画像66に対する2次元コード67の相対位置及び相対サイズに関するデータとを含むデータをコード化したものである。これにより、差分符号化データと実像として提示されるステレオ画像66に対する2次元コード67の相対位置及び相対サイズに関する情報とを2次元コード67により得ることができる。このため、実像として提示されるステレオ画像66を撮影した画像を、差分符号化データと実像として提示されるステレオ画像66に対する2次元コード67の相対位置及び相対サイズに関する情報とを用いて調整することにより、HMD50に表示する画像を生成できる。
(8)上記第2の実施形態では、HMD50と紙65との相対位置を、2次元コード67、ビデオカメラ59及び相対位置測定部56により特定する。これにより、特定された相対位置を用いて虚像を提示できる。
(9)上記第2の実施形態では、HMD50に備えられたビデオカメラ59により撮像された画像を用いて位置を特定できる。
(10)上記第2の実施形態では、特定された相対位置に基づいて、HMD50により提示する画像の表示データに射影変換を施す。これにより、紙65とHMD50との相対位置に応じて、画像(虚像)を調整してHMD50に表示できる。
(11)上記第2の実施形態では、特定された相対位置に基づいて射影変換を施してHMD50に提示した画像(第2視点画像)の表示データに、使用者の操作に従って射影変換を施し、この表示データの状態を使用者に選択させる。これにより、使用者の操作により、人間の身体的特徴による輻輳角などの個人差に対応して、HMD50に表示する画像(虚像)を調整できる。
(12)上記第2の実施形態では、使用者の選択に基づく情報(調整量)と、特定された相対位置とに基づいて、HMD50に表示する画像(第2視点画像)の表示データに射影変換を施す。これにより、輻輳角などの個人差を調整するための情報と、HMD50と紙65との相対位置とに関する情報とを用いて、人間の身体的特徴による輻輳角などの個人差に対応する。同時に、相対位置に応じて、一方の眼で見える紙65上のステレオ画像66(実像)にあわせて、立体視可能なようにHMD50に表示する画像(第2視点画像)を自動的に調整できる。
(13)上記第2の実施形態では、紙65のステレオ画像66に添付した2次元コード67にステレオ画像66と2次元コード67との相対位置及び相対サイズに関する情報を含ませるように、これらの情報を符号化して2次元コード67を生成する。これにより、紙65のステレオ画像66に添付した2次元コード67を読み取って、この2次元コード67の情報に基づいて、ステレオ画像66の位置及びサイズを特定できる。
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を、図12〜図14を用いて説明する。本実施形態では、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することを可能にするための画像表示システム、画像表示方法、符号化方法及び立体表示用印刷物として説明する。本実施形態では、画像(第1視点画像)と、この画像の一部について視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにするためにHMD50に表示する画像(第2視点画像)を生成するための2次元コードとを印刷した紙(立体表示用印刷物)を用いる。そして、立体表示用印刷物の画像(第1視点画像)と、これを撮像した画像(第1視点画像)及び2次元コードを用いて生成してHMD50の表示部52に表示した画像(第2視点画像)とにより、立体表示用印刷物の画像の一部について視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする。つまり、この立体表示用印刷物の画像(第1視点画像)を左右の一方の眼で見るとともに、HMD50の表示部52に表示された画像(第2視点画像)をもう一方の眼で見ることにより、立体表示用印刷物の画像の一部について奥行き位置が異なるように見える。具体的には、この部分に凹凸がついて表示される。すなわち、本実施形態では、立体表示用印刷物が、実像提示手段を構成する。また、単眼ヘッドマウントディスプレイが、虚像提示手段を構成する。なお、本実施形態では、一部について異なる奥行き位置に見えるようにする(凹凸を付けて表示する)画像として地図を用いたが、これに限定されるものではない。
まず、本実施形態にかかる印刷された紙85(図13参照)の作成を行う場合について説明する。この場合、コンピュータは、第2の立体用紙作成プログラムにより、選択された画像の位置と、この画像のうち立体視させる部分の位置と2次元コードの位置とを決定するとともに、2次元コードの内容を決定する。
次に、この第2の立体用紙作成プログラムを使用して立体用紙(紙85)を作成する場合の処理手順について図12を用いて説明する。
図12に示すように、まず、PC上で第2の立体用紙作成プログラムを起動する。次に使用者は、凹凸を付けて表示する画像を指定する(ステップS4−1)。なお、本実施形態では、図13に示す立体画像領域81に示す地図画像を指定するものとする。次に、指定した画像の位置を印刷領域内で指定する(ステップS4−2)。具体的には、立体画像
領域81を指定する。次に、使用者は、2次元コードの添付位置を指定する(ステップS4−3)。具体的には、使用者は、2次元コード領域82を指定する。
次に2次元コードの作成を行う(ステップS4−4)。この処理を以下に説明する。
まず、使用者が、立体画像領域81内において、視差を利用して凹凸を付けて表示する部分の位置・大きさを指定する。具体的には、立体画像領域81の左上の頂点を(1,1)とし、立体画像領域81の「マス目」を単位長とした、図13のようなX方向、Y方向を取った座標系を考え、座標(8,1)及び大きさ2と、座標(8,11)及び大きさ2を入力し、
2次元コードのキャプションとなる文字列”コンビニ”と入力する。なお、立体画像領域81に見られる「マス目」は画素領域を表しているように見えるが、画像にマス目が描かれているだけで、画素領域とは関係がない。
PCは、まず、2次元コード領域82と立体画像領域81の縦と横の長さ比を算出する。本実施形態では、立体画像領域81の縦の長さ、横の長さが、2次元コード領域82の縦の長さ、横の長さのそれぞれ12倍、12倍とする。次に立体画像領域81と2次元コード領域82の位置関係を測定する。図13の上図において点線の矢印で示されている立体画像領域81の右下頂点から見た2次元コード領域82の左下頂点との相対位置を測定する。この例では、2次元コード領域の一辺の長さを単位長として(2,-10)と表現できる
以上の情報(2次元コードとの縦・横の長さの比、相対位置)と、位置符号化データ及び2次元コードのキャプションにより構成される使用者が入力した情報(8,1,2,8,11,2,コンビニ)をあわせてそれぞれを”,”で区切った情報(12,12,2,-10,8,1,2,8,11,2,コンビニ)を符号化し、2次元コード画像を作成する。そして、この2次元コード画像を2次元コ
ード領域82に置き換える。2次元コードの種類は問わないが、コード情報をハフマン符号などにより圧縮した後に、デンソーウェーブ社のQRコード(登録商標)や、ロングソルトシステムズ社のボックス図形コードなどや、ソニー社のCyberCode(商標)などを用
いてコード化してもよい。そして2次元コードの隣接領域に、2次元コードのキャプション“コンビニ”を配置する。
そして、印刷領域について編集が必要な場合は編集を行う(ステップS4−5)。例えば、2次元コードの配置や2次元コードのキャプションの位置などが編集できる。そして、印刷指示を行うと、印刷領域80と相似な画像が印刷機により印刷され、紙85が出力される。ここでは、図13のような紙85が印刷される。
次に、紙85を用いて立体視を行う方法を説明する。本実施形態に係るシステムの構成は、上記第2の実施形態の場合と同様であるため、説明を省略する。
以下、立体視を行う場合の処理手順について、図14を用いて説明する。
まず、使用者はHMD50を、上記第1,第2の実施形態と同様に図2のように装着する。なお、ここでは、HMD50を右眼側に装着し、右眼側に装着したことを入力インターフェース58により入力する。HMD50の制御部51は、装着位置として「右」を示すデータを制御部51の図示しない記憶部に記録する。そして、使用者が紙85の方を向くと、ビデオカメラ59に紙85上の地図の画像86と2次元コード87が撮影される(ステップS5−1)。そして、HMD50は、2次元コード認識部54により、撮影されたビデオ画像から、2次元コード67の外周を認識し、射影変換行列H3の算出を行う(ステップS5−2)。具体的には、第2の実施形態における2次元コード認識部54による射影変換行列H2の算出と同様に行う。ステップS5−2では、2次元コードの外枠が正しく認識されない場合(2次元コードの4頂点が認識されない場合)は、ステップS5−1に戻る。
そして、撮影画像に射影変換行列H3による射影変換を施し、射影変換された画像からステレオ画像の復元を行う。具体的には、まず、第2の実施形態におけるステレオ画像領域の特定と同様の方法により、あおり補正重畳画像を作成する(ステップS5−3)。そして、復号された2次元コード情報(12,12,2,-10,8,1,2,8,11,2,コンビニ)から地図画
像領域を特定する。そして特定された地図画像領域の(8,1)、(8,11)に画素情報を所定量
(例えば、大きさ2)だけX座標負の方向に所定量だけ動かした画像(特定部分移動画像)を生成する(ステップS5−4)。なお、X座標府の方向に所定量だけ動かすとは、図33の画像240にみられるように、(8,1),(8,2),(9,1),(9,2)に囲まれた領域の画素値
を0にして、(6,1),(6,2),(7,1),(7,2)に囲まれた領域に上書きすることである。(8,11),(8,12),(9,11),(9,12)に関しても同様である。
なお、視差を利用して凹凸を付けて表示する部分の移動方向は、装着位置として記録されたデータに基づいて特定する。ここでは、装着位置として「右」が記録されているため、画像をX座標負の方向に動かす。「左」が記録されている場合は画像をX座標正の方向に動かす。
そして特定部分移動画像に対して射影変換行列H3の逆行列を施した画像をHMD50の表示部52に表示する(ステップS5−5)。ここで、HMD50の表示内容変更部53内の記憶手段(図示せず)に後述する調整完了時の調整量が記録されている場合には、表示内容変更部53は、さらに、この調整完了時の調整量を用いて特定部分移動画像に射影変換を施すことにより画像を調整し、調整後の画像を表示部52に表示する(ステップ5−6)。
そして、必要な場合には、使用者による表示位置調整を行う(ステップS5−7)。具体的には、使用者が、入力インターフェース58を用いて表示部52に表示されている画像の射影変換の指示を入力する。これに応じて、表示内容変更部53が、表示部52に表示されている画像に射影変換を施す。そして、使用者は、立体視できる位置に、表示部52に表示されている画像を調整できたら、調整完了の指示を入力インターフェース58により入力する。HMD50の制御部51は、調整完了時の調整量を表示内容変更部53内の記憶手段(図示せず)に記録する。
以後は、ステップ5−1、ステップ5−2、ステップ5−3、ステップ5−4、ステップ5−5、ステップ5−6を繰り返し行い、使用者の必要に応じステップ5−7を行う。これにより、使用者は以後、表示位置等の調整を行わなくとも常に立体画像を見ることができる。
以上、本実施形態によれば、上記第1,第2の実施形態の(1),(2),(4),(5),(8)〜(13)の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(14)上記第3の実施形態では、2次元コード87は、画像86において視差を利用して凹凸を付けて表示する部分の位置情報を符号化した位置符号化データを含むデータをコード化したものである。これにより、画像86と2次元コード87とを撮像し、画像86における視差を利用して凹凸を付けて表示する部分の位置情報を2次元コード87により得ることができる。これにより、HMD50に表示するための画像のデータを予め用意しなくても、撮像された画像を用いて、画像86の一部について、視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする(凹凸を付けて表示する)ためにHMD50に表示する画像を生成して表示できる。
(第4の実施形態)
以下、本発明を具体化した第4の実施形態を、図15〜図17を用いて説明する。本実
施形態では、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することを可能にするための画像表示システム及び画像表示方法として説明する。本実施形態では、位置に応じて異なった画像を見ることができる多視点ディスプレイによる画像(第1視点画像)と、単眼ヘッドマウントディスプレイの表示部に表示される画像(第2視点画像)とにより、他視点から同時に立体視を行えるようにする。すなわち、本実施形態では、多視点ディスプレイが、実像提示手段を構成する。また、単眼ヘッドマウントディスプレイが、虚像提示手段を構成する。
図15に示すように、単眼ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD90」という)は、制御部91と、これに接続された表示部92とを備えている。制御部91は、図示しないCPU、RAM,ROM等を備え、後述する処理を行う。そのためのプログラムを実行することにより、制御部91は、位置調整量記憶部93、相対位置測定部94、映像ダウンロード部95等として機能する。
位置調整量記憶部93は、使用者が入力インターフェース96により入力した回転移動量、並進移動量に従って表示部92の表示内容を変化させるとともに、使用者が入力インターフェース96により入力した回転移動量、並進移動量を記憶する。
すなわち、この位置調整量記憶部93は、使用者が入力インターフェース96により入力した回転移動量、並進移動量に従って、後述するように表示部92の表示内容を変化させることにより特許請求の範囲に記載の表示データ状態選択手段として機能する。また、相対位置に基づいて算出した射影変換行列を画像に施すとともに、記憶された回転移動量、並進移動量に基づいて表示部92の表示内容を自動的に調整することにより、相対位置測定部94と位置調整量記憶部93とが特許請求の範囲に記載の表示データ自動変形手段として機能する。
相対位置測定部94は、多視点ディスプレイ100の超音波スピーカ102,103,104から発せられる超音波を超音波マイク97,98により受信することにより、多視点ディスプレイ100に対するHMD90の相対位置(位置、姿勢)を特定する。そして、特定した相対位置に基づいて後述する射影変換行列を算出し、受信した画像に射影変換を施す。すなわち、超音波スピーカ102,103,104、超音波マイク97,98及び相対位置測定部94が、特許請求の範囲に記載の相対位置特定手段として機能する。また、相対位置測定部94が、特許請求の範囲に記載の表示データ変形手段として機能する。
映像ダウンロード部95は、多視点ディスプレイ100からHMD90に表示する映像をダウンロードする。
表示部92は、制御部91で処理された出力情報を表示する。
また、制御部91は、HMD90上に配置された超音波マイク97,98に接続されている。超音波マイク97,98は、超音波を受信し、本実施形態では、多視点ディスプレイ100の超音波スピーカ102,103,104から発せられる超音波を受信する。超音波スピーカ102,103,104はそれぞれ異なる周波数を発し、超音波マイク97,98は超音波スピーカ102,103,104から発せられるそれぞれの周波数を区別して受信することが可能である。なお、超音波スピーカ102,103,104、超音波マイク97,98は、ポヒマスセンサ(トランスミッタ、レシーバ)により代用可能である。
また、制御部91は、入力インターフェース96に接続されている。入力インターフェース96は、マウス等のポインティングデバイスにより構成され、表示部92に表示され
ている画像を調整する場合等に用いられる。
さらに、HMD90は、有線又は無線により、多視点ディスプレイ100に接続可能である。多視点ディスプレイ100は、制御部101を備え、この制御部101は、超音波スピーカ102,103,104、表示部105及び映像フォルダ106に接続されている。
制御部101は、図示しないCPU、RAM,ROM、ハードディスク等を備え、後述する処理を行う。
超音波スピーカ102,103,104は、それぞれ異なる波長の超音波を発生する。超音波スピーカ102は、図16に示すように、多視点ディスプレイ100の正面部の左下側に位置している。超音波スピーカ103は、多視点ディスプレイ100の正面部の左上側に位置しており、超音波スピーカ102の垂直線上に位置している。超音波スピーカ104は、多視点ディスプレイ100の正面部の右下側に位置しており、超音波スピーカ102の水平線上に位置している。
表示部105は、映像フォルダ106に格納された画像(映像)を表示する。多視点ディスプレイ100は、使用者の位置によって、表示部105により、異なる画像が見えるようになっている。例えば、図16に示すように、使用者が位置A,B,Cの範囲にそれぞれいる場合に、使用者は、位置Aにいる場合には映像a1を、位置Bにいる場合は映像b1を、位置Cにいる場合は映像c1を、それぞれ見ることができる。そして、映像a1は映像a2と、映像b1は映像b2と、映像c1は映像c2と、それぞれステレオ映像ペアになっている。すなわち、片方の眼に表示部105に表示された映像a1が、もう一方の眼にHMD90の表示部92に表示された映像a2が見えるように設定することにより、使用者は立体的な動画を鑑賞することができる。なお、これらの映像は同期をとりながら、多視点ディスプレイ100内にある映像フォルダ106に記録されている。
上記第1〜第3の実施形態の場合と同様に、使用者は、HMD90を頭部に装着し、一方の眼(ここでは右眼)の前に表示部92が位置するようにする。そして、この状態で、多視点ディスプレイ100を見る。
上記のように構成されたシステムを用いて、立体的な動画を鑑賞する場合の処理手順について図17を用いて説明する。
まず、使用者はHMD90を装着する。HMD90に備えられた超音波マイク97,98が多視点ディスプレイ100に備えられた超音波スピーカ102,103,104から発せられた異なる周波数の超音波を受信する。これに基づいて、相対位置測定部94が、超音波スピーカ102,103,104のそれぞれからのHMD90の相対位置を算出する(ステップS6−1)。
そして、HMD90は、映像をダウンロードする(ステップS6−2)。具体的には、まず、HMD90は、算出した相対位置に関するデータを多視点ディスプレイ100に送信する。多視点ディスプレイ100は、超音波スピーカ102,103,104のそれぞれから検出されるHMD90の相対位置に基づいて、HMD90の位置が位置A、位置B、位置Cのいずれの領域に存在するかを判別する。そして、判別された位置で鑑賞できる表示部105に表示された映像と同期のとれているステレオ映像(画像)を1フレーム毎、HMD90に連続して送信する。例えば、使用者が位置Aにいるとすると、位置Aにおいて多視点ディスプレイ100により鑑賞できる映像は映像a1であるので、多視点ディスプレイ100は、映像a1とステレオ映像ペアである映像a2の同期のとれたフレームをHMD90に連続して送信し、これによる映像が表示部92に表示される。なお、相対位置は常に特定されており、使用者が位置Aから位置Bに移動した場合は、多視点ディス
プレイ100は、送信する映像を映像a2から映像b2に変更する。
HMD90は、超音波スピーカ102,103,104から受信した超音波に基づいて、多視点ディスプレイ100とHMD90との相対位置(位置、姿勢)を特定し、これに基づいて、受信した画像(映像)に射影変換を施して表示部92に表示する(ステップS6−3)。
この受信した画像(映像)に施す射影変換行列としては、仮想的な撮影画像上の4点の座標を本来の座標に変換する射影変換行列H4の逆行列を用いる。ここでは、後述する第6の実施形態の場合と同様にして、仮想的な撮影画像上の4点の座標Pi(i=1,2,
3,4)を本来の座標Qi(i=1,2,3,4)に射影変換する射影変換行列H4を算
出する。そして、この射影変換行列H4の逆行列を、受信した画像(映像)に施して表示部92に表示する。すなわち、撮影画像上の4点の座標Pi(i=1,2,3,4)につ
いては、後述する第6の実施形態のような実際に撮影された撮像画像上の座標の他、本実施形態の場合のように、撮影した場合を想定した、仮想的な撮像画像上の座標を用いることが可能である。
以下、射影変換行列H4の算出について説明する。
射影変換行列H4は、HMD90を、視差のないビデオシースルー型HMDとして算出することができる。すなわち、使用者の眼の焦点位置をビデオカメラの焦点位置と考えることができる。
射影変換行列H4の算出は、以下のように行う。
まず、多視点ディスプレイ100とHMD90との相対位置を求める。この相対位置により、ビデオシースルー型HMDのビデオカメラの焦点位置と多視点ディスプレイ100との位置関係を算出することができる。そして、表示部105の4角を構成する4頂点の、ビデオカメラの焦点を原点とした、ビデオカメラ座標系での三次元座標Ki(i=1,
2,3,4)を算出することができる。すなわち、超音波スピーカ102,103,104と超音波マイク97,98との相対位置によって特定される多視点ディスプレイ100とHMD90との相対位置に基づいて、表示部105の4角を構成する4頂点の、ビデオカメラ座標系での三次元座標Ki(i=1,2,3,4)を算出することができる。
次に、表示部105を構成する4頂点のビデオカメラ座標系における三次元座標Ki
i=1,2,3,4)について、仮想ビデオカメラ座標系での座標(3次元座標K'i(i=1,2,3,4))を算出する。仮想ビデオカメラ座標系とは、仮想ビデオカメラの焦点を原点とした座標系である。また仮想ビデオカメラとは、ビデオカメラに対して回転移動、並進移動を行うことによって仮想的に存在するビデオカメラのことであり、仮想ビデオカメラの位置は、後述する回転移動量、並進移動量により定義される。回転移動量、並進移動量の初期値はともに0なので、初期状態ではビデオカメラ座標系と仮想ビデオカメラ座標系は一致する。このようにして、上記4頂点Kiを仮想ビデオカメラ座標系での三
次元座標K'iに変換する。これにより、ビデオカメラ座標系において表示部105の4角を構成する4頂点についての仮想ビデオカメラ座標系における座標が得られる。
そして、4頂点K'iを仮想ビデオカメラの撮像面上のどの座標に撮像するかを算出する。この座標は、公知の方法により算出することができる(例えば、徐剛、辻三郎著、「3次元ビジョン」、初版3刷、共立出版、2001年3月10日発行、8−9頁参照)。これにより、表示部105に表示されている画像に関して、表示部105に表示されている4角の頂点が対応する、仮想ビデオカメラの撮像面上の座標Pi(i=1,2,3,4)
が得られる。また、表示部105に表示されている画像において、表示部105の4角に表示される、画素上の座標をQi(i=1,2,3,4)とする。すると、後述する第6
の実施形態と同様に、PiとQiとを対応させる射影変換行列H4を算出することができる。
この射影変換行列H4の逆行列を、受信した画像(映像)に施して表示部92に表示する。
次に、使用者の右眼の位置、すなわち仮想的ビデオカメラの位置を必要に応じて調整する(ステップS6−4)。使用者は、入力インターフェース96を用いて、仮想ビデオカメラの焦点位置に対して並進移動、回転移動を施す。このとき表示部92は、ステップS6−3に関する説明で述べた方法と同様にして、仮想ビデオカメラの焦点位置に応じて表示内容を変化させる。
使用者は、表示部92に表示されている画像(映像)が立体視しやすい位置に表示されていることを確認できたら、調整完了の指示を入力インターフェース96により入力する。HMD90の制御部91は、調整完了時の移動量(回転、並進)を位置調整量記憶部93内の記憶手段(図示せず)に記録する。
以後は、ステップS6−1、ステップS6−2、ステップS6−3を繰り返し行い、使用者の必要に応じてステップS6−4を行う。
以上、本実施形態によれば、上記第1,第2,第3の実施形態の(1),(2),(4),(5),(10)〜(12)の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(15)上記第4の実施形態では、HMD90と多視点ディスプレイ100との相対位置を、超音波スピーカ102,103,104、超音波マイク97,98及び相対位置測定部94により特定する。これにより、特定された相対位置を用いて虚像を提示できる。
(16)上記第4の実施形態では、多視点ディスプレイ100は、位置に応じた複数の画像(映像a1,b1,c1)を実像として提示し、HMD90は、多視点ディスプレイ100により提示される実像に対応する虚像(映像a2,b2,c2)を提示する。これにより、同時に、位置に応じて異なる実像及び虚像を用いて立体視をすることが可能となる。例えば、多視点ディスプレイ100が提示する複数の画像(映像a1,b1,c1)として、同じ対象を異なる方向から見たものを用いる場合、複数の使用者が、同じ対象について、それぞれの位置に応じた方向から立体視を行うことができる。また、このような同じ対象を異なる方向から見た複数の画像(映像a1,b1,c1)を用いる場合、使用者は、例えば、位置Aから位置Bに移動することより、対象について異なる方向から立体視を行うことができる。
(第5の実施形態)
以下、本発明を具体化した第5の実施形態を、図18〜図21を用いて説明する。本実施形態では、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視することを可能にするための画像表示システム及び画像表示方法として説明する。本実施形態では、位置に応じて異なった画像を表示するディスプレイによる画像(第1視点画像)と、単眼ヘッドマウントディスプレイの表示部に表示される画像(第2視点画像)とにより、立体視を行えるようにする。すなわち、本実施形態では、ディスプレイが実像提示手段を構成し、単眼ヘッドマウントディスプレイが、虚像提示手段を構成する。なお、本実施形態では、単眼ヘッドマウントディスプレイを左眼側に装着する場合について説明する。
図18に示すように、単眼ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD110」という)は、制御部111と、これに接続された表示部112とを備えている。制御部111は、図示しないCPU、RAM,ROM等を備え、後述する処理を行う。そのためのプログラムを実行することにより、制御部111は、仮想右眼位置移動部113、画像ダウン
ロード部114等として機能する。
仮想右眼位置移動部113は、仮想右眼132(図21参照)の位置を並進、回転移動する。
画像ダウンロード部114は、ディスプレイ120からHMD110に表示する仮想HMD画像をダウンロードする。
表示部112は、制御部111で処理された出力情報を表示する。
また、制御部111は、HMD110上に配置された超音波スピーカ117,118に接続されている。超音波スピーカ117,118は、それぞれ異なる波長の超音波を発生する。使用者は、HMD110を装着する場合、HMD110を装着した左眼の視線方向と、超音波スピーカ117と超音波スピーカ118を結ぶ線分とが直角を成し、かつ使用者の左眼と右眼の位置を結ぶ線分と超音波スピーカ117と超音波スピーカ118の位置を結ぶ線分とが平行となるように装着する。
また、制御部111は、入力インターフェース116に接続されている。入力インターフェース116は、マウス等のポインティングデバイスにより構成され、表示部112に表示されている画像を調整する場合等に用いられる。
さらに、HMD110は、有線又は無線により、ディスプレイ120に接続可能である。ディスプレイ120は、制御部121を備え、この制御部121は、超音波マイク122,123,124、表示部125及び3次元データ格納部126に接続されている。
制御部121は、図示しないCPU、RAM,ROM、ハードディスク等を備え、後述する処理を行う。そのためのプログラムを実行することにより、制御部121は、相対位置測定部127、表示画像生成部128等として機能する。
相対位置測定部127は、超音波スピーカ117,118から発せられる超音波を、超音波マイク122,123,124により受信することにより、ディスプレイ120に対するHMD110の相対位置(距離、方向、傾きについての相対関係)を特定する。すなわち、超音波スピーカ117,118、超音波マイク122,123,124及び相対位置測定部127が、特許請求の範囲に記載の相対位置特定手段として機能する。第4の実施形態と同様、ポヒマスセンサを相対位置特定手段として使用してもよい。
表示画像生成部128は、3次元データ格納部126に格納されている3次元データと、
相対位置測定部127により測定された相対位置情報とから、表示部112及び表示部125にそれぞれ表示する画像(仮想HMD画像、仮想ディスプレイ画像)を生成する。
超音波マイク122,123,124は、超音波を受信し、本実施形態では、HMD110の超音波スピーカ117,118から発せられる超音波を受信する。超音波マイク122は、図19に示すように、ディスプレイ120の正面部の左下側に位置している。超音波マイク123は、ディスプレイ120の正面部の左上側に位置しており、超音波マイク122の垂直線上に位置している。超音波マイク124は、ディスプレイ120の正面部の右下側に位置しており、超音波マイク122の水平線上に位置している。
表示部125は、表示画像生成部128により生成された表示部125用画像(仮想ディスプレイ画像)を表示する。
3次元データ格納部126は、表示部112及び表示部125にそれぞれ表示する画像の元となる3次元データを格納する。なお、本実施形態では、使用者が閲覧する画像の元
となる3次元データは、予め3次元データ格納部126に格納されているものとするが、3次元データ格納部126に格納される3次元データの交換などは、図示しないインターフェースを用いることにより行えるものとする。なお、3次元データとしては、VRMLなど、一般的な3次元記述言語で作成されたデータを用いる。
上記第1〜第4の実施形態の場合と同様に、使用者は、HMD110を頭部に装着し、一方の眼の前に表示部112が位置するようにする。この状態で、ディスプレイ120を見る。
上記のように構成されたシステムを用いて、立体的な画像を鑑賞する場合の処理手順について図20を用いて説明する。
まず、使用者はHMD110を装着する。ディスプレイ120に備えられた超音波マイク122,123,124が、HMD110に備えられた超音波スピーカ117,118から発せられた異なる周波数の超音波を受信する。これに基づいて、相対位置測定部127が基準点からのHMD110の相対位置を算出する(ステップS7−1)。なお、本実施形態では、基準点はディスプレイ120の表示部125の表示面上の中心位置とする。
そして、HMD110は、ディスプレイ120の表示画像生成部128により生成された仮想HMD画像をダウンロードし、表示部112に表示する(ステップS7−2)。一方、ディスプレイ120は、表示画像生成部128により生成された仮想ディスプレイ画像を同期して表示部125に表示する。
以下に、表示画像生成部128による仮想ディスプレイ画像及び仮想HMD画像の作成処理について、図21を用いて説明する。表示画像生成部128は、仮想空間に、3次元データによる仮想立体物、仮想左眼、仮想右眼を配置し、これらの位置関係から仮想ディスプレイ画像と仮想HMD画像を作成する。この処理では、現実空間のディスプレイの裏側に当たる部分に実際に立体物が存在するものと想定して、右眼の位置、左眼の位置から見える、ディスプレイの裏側にある立体物が見える様子を表示部125、HMD110の表示部112に表示する。この計算を行うために、現実空間に対応する仮想空間を以下のようにして作成する。
<仮想空間の作成>
図21(a)に示す現実空間における配置に対応する位置に、図21(b)に示すように、各々の物体(仮想表示部130、仮想左眼131、仮想右眼132、仮想HMD表示部133)を仮想空間内に配置し、さらに仮想表示部130の内側(仮想左眼131と反対側)に3次元データによる仮想立体物を配置することにより、仮想空間を生成する。具体的には、以下のように行う。なお、ここでは、左眼側にHMD110を装着した場合について説明する。
まず、現実空間の座標系を直交座標系とし、原点を図21(a)の点線で囲われた枠の右上の○で記された位置とする。次に仮想空間の座標系も同じく直交座標系とし、原点を図21(b)の点線で囲われた枠の右上の○で記された位置とする。そして現実空間での表示部125が位置する絶対座標X1を算出し、仮想空間での同じ絶対座標X1に仮想表示部130を配置する。
次に、相対位置測定部127により算出された相対位置を用いて、HMD110の絶対座標X2を算出する。そして仮想空間でのこの絶対座標X2に仮想左眼131を配置する。なお、現実空間において、HMD110の絶対座標と左眼の絶対座標は厳密には異なる。このため厳密に仮想左眼を配置したい場合には、HMD110装着時の左眼の座標とHMD110との座標差を、あらかじめ測定しておくか、標準的な人間が装着したときの座
標差で代替し、この座標差を用いて仮想左眼を配置する。
次に、仮想右眼132の絶対座標を算出し、仮想右眼132を配置する。この仮想右眼132の絶対座標の算出には、人間の右眼と左眼の位置関係が不変であることを利用する。この仮想右眼132の絶対座標は、仮想左眼131の絶対座標と、相対位置測定部127により算出される仮想左眼131の三軸方向(パン、チルト、ロール)の回転量と、相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトル(相対右眼位置ベクトルの初期値としては、長さは60mm(人間の標準的な基線間隔)で、方向は視線方向と垂直かつ超音波スピーカ117と超音波スピーカ118を結ぶ直線と平行、右眼視線方向ベクトルの初期値は左眼の視線方向(HMD110の向き))により算出される。なお、相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトルは、ステップS7−3における表示位置調整により、この大きさ、方向は変更され、個人差に応じて変更することも可能である。
続いて、表示部112が提示する虚像位置の絶対座標X3を算出し、仮想空間内の絶対座標X3に仮想HMD表示部133を配置する。
最後に、3次元データの配置を、以下のようにして行う。
まず、一辺が表示部125の縦方向の長さである立方体を用意する。そして3次元データによる仮想立体物の重心がこの立方体の中心となるように配置する。そして、3次元データによる仮想立体物の重心がこの立方体の中心と一致するように維持したまま、3次元データによる仮想立体物を拡大又は縮小して3次元データによる仮想立体物が立方体に内接するように正規化する。そして立方体の一面が仮想表示部130と一致するように、3次元データによる仮想立体物を仮想空間に配置する。なお、立方体は、3次元データによる仮想立体物の正規化に用いただけで、仮想空間には存在していないことに注意する。
<仮想HMD画像、仮想ディスプレイ画像の作成>
仮想左眼131を焦点位置、仮想HMD表示部133を撮像面とした仮想カメラを仮想空間内に配置し、3次元データによる仮想立体物を仮想的に撮影する。この仮想カメラにより撮影された画像を仮想HMD画像とする。なお、仮想カメラは、標準レンズを持つカメラのように、人間の目としての画角・焦点に限りなく近いカメラであるとする。
同様に、仮想右眼を焦点位置、仮想表示部130を撮像面、レンズを標準レンズとした仮想カメラを仮想空間内に配置し、3次元データによる仮想立体物を仮想的に撮影する。この仮想カメラにより撮影された画像を仮想ディスプレイ画像とする。
このようにして、仮想HMD画像及び仮想ディスプレイ画像が作成される。
そして、必要な場合には、使用者による表示位置調整を行う(ステップS7−3)。具体的には、使用者が、入力インターフェース116を用いて表示部112における表示位置調整の指示を入力する。これに応じて、仮想右眼位置移動部113が、相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトルを変更する。そして、使用者は、立体視しやすい位置に表示部112に表示されている画像を調整終了後、調整完了の指示を入力インターフェース116により入力する。HMD110の制御部111は、調整完了時の相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトルを仮想右眼位置移動部113内の記憶手段(図示せず)に記録するとともに、この相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトルをディスプレイ120に通知する。ディスプレイ120は、この相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトルを表示画像生成部128内の記憶手段(図示せず)に記録する。以後、この更新された相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトルを、仮想右眼132の絶対座標の算出に用いる。
そして以後はS7−1、S7−2を繰り返し、使用者が立体視しにくいと感じたときの
みS7−3を実行する。
また、使用者は、3次元データによる仮想立体物の裏側を閲覧する場合には、入力インターフェース116により、3次元データによる仮想立体物について、この仮想立体物の重心を基準とした回転移動を指示する。この場合、ディスプレイ120の表示画像生成部128は、HMD110から受信した回転移動の指示に基づいて、3次元データによる仮想立体物の重心を基準として仮想空間内の仮想立体物を回転移動させる。そして、相対位置と調整完了時の相対右眼位置ベクトル・右眼視線方向ベクトルを利用して、上述のように仮想HMD画像及び仮想ディスプレイ画像を作成し、表示部112、表示部125にそれぞれ表示することを繰り返す(ステップS7−4)。
なお、本実施形態では、ディスプレイ120の表示部125は平面としたが、平面以外の形状、例えば、球面を代表とする曲面でも構成可能である。
以上、本実施形態によれば、上記第1,第2,第3,第4の実施形態の(1),(2),(4),(5)の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(17)上記第5の実施形態では、HMD110とディスプレイ120との相対位置を、超音波スピーカ117,118、超音波マイク122,123,124及び相対位置測定部127により特定し、この相対位置を用いて仮想HMD画像及び仮想ディスプレイ画像を生成する。これにより、相対位置に応じて仮想HMD画像(虚像)と仮想ディスプレイ画像(実像)とを提示できる。従って、使用者が移動してHMD110とディスプレイ120との相対位置関係を徐々に変化させた場合に、ディスプレイ120に表示する仮想ディスプレイ画像(実像)と、HMD110に表示する仮想HMD画像(虚像)とを徐々に変化させることにより、視点を徐々に移動させながら立体視をすることが可能となる。このため、使用者は、よりリアルな3次元画像を閲覧できる。また、ディスプレイ120の表示画像生成部128が、表示画像(仮想HMD画像、仮想ディスプレイ画像)の生成を行うため、HMD110側の処理を軽減できる。
(18)上記第5の実施形態では、3次元データを用いて表示画像(仮想HMD画像、仮想ディスプレイ画像)を生成する。このため、使用者は、任意の方向から立体画像を見ることができ、例えば、立体画像の裏側を見る場合には、立体画像の回転を指示することにより、裏側を見ることができる。
(第6の実施形態)
以下、本発明を具体化した第6の実施形態を、図22〜27を用いて説明する。本実施形態では、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視するための画像表示システム、画像表示方法及び立体表示用印刷物として説明する。本実施形態では、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、紙(立体表示用印刷物)に印刷された第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、単眼ヘッドマウントディスプレイに表示した第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させる。より詳しくは、本実施形態では、実像として提示される画像(第1視点画像)とこの画像に対応する画像データの識別情報をコード化した2次元コードとを印刷した紙(立体表示用印刷物)を用いる。そして、この立体表示用印刷物の画像(第1視点画像)を左右の一方の眼で見るとともに、この立体表示用印刷物を撮像し、撮像された2次元コードにより特定される識別情報に基づいてサーバから抽出された画像(第2視点画像)を単眼ヘッドマウントディスプレイの表示部に表示させて、この画像(第2視点画像)をもう一方の眼で見ることにより、立体視を可能にする。すなわち、本実施形態では、立体表示用印刷物が、実像提示手段を構成する。また、単眼ヘッドマウントディスプレイが、虚像提示手段を構成する。
図22に示すように、単眼ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」という)140は、制御部141と、これに接続された表示部142とを備えている。制御部141
は、図示しないCPU、RAM,ROM等を備え、後述する処理を行う。そのためのプログラムを実行することにより、制御部141は、位置調整量記憶部143、画像処理部144、画像ダウンロード部145等として機能する。
位置調整量記憶部143は、使用者が入力インターフェース148により入力した回転移動量、並進移動量に従って表示部142の表示内容を変化させるとともに、使用者が入力インターフェース148により入力した回転移動量、並進移動量を記憶する。
すなわち、この位置調整量記憶部143は、使用者が入力インターフェース148により入力した回転移動量、並進移動量に従って、後述するように表示部142の表示内容を変化させることにより特許請求の範囲に記載の表示データ状態選択手段として機能する。また、相対位置に基づいて算出した射影変換行列を画像に施すとともに、記憶された回転移動量、並進移動量に基づいて表示部142の表示内容を自動的に調整することにより、画像処理部144と位置調整量記憶部143とが特許請求の範囲に記載の表示データ自動変形手段として機能する。
画像処理部144は、カメラ149で撮影した画像から識別情報が存在するか否かを判定し、存在する場合は後述するようにして射影変換行列H6を算出すると共に、画像ダウンロード部145に処理を指示し、算出した射影変換行列H6の逆行列をダウンロードした画像に施す。画像処理部144は、射影変換行列H6の逆行列をダウンロードした画像に施すことにより、特許請求の範囲に記載の表示データ変形手段として機能する。また、2次元コード162とカメラ149と画像処理部144とが、特許請求の範囲に記載の相対位置特定手段として機能する。
画像ダウンロード部145は、識別情報に基づいて、サーバ150から識別情報に関連付けされた画像をダウンロードし、ダウンロードした画像に射影変換行列H6の逆行列を施し、表示部142に表示する。
表示部142は、ディスプレイ装置であり、制御部141で処理された出力情報を表示する。また、制御部141は、撮像手段としてのカメラ149に接続されている。カメラ149は、レンズを通じて紙160(図23参照)を撮像する。このカメラ149は撮像面が表示部142と平行、光軸中心が表示部142の中心を通る位置に配置されており、表示部142とカメラ149の撮像部で視差がないように設計されている。このようなHMD140とカメラ149の位置関係は、ビデオシースルー型のHMDやオプティカルシースルー型のHMDで達成されている。このような設計がなされているビデオシースルー型のHMDには、例えばキヤノン社製のVH−2002がある。カメラ149は制御部141に画像を転送する。なお、転送される画像は、カメラ149で撮影された画像に含まれる歪曲歪みなどが取り除かれているとなお良い。
また、制御部141は、入力インターフェース148に接続されている。入力インターフェース148は、マウス等のポインティングデバイスにより構成され、表示部142に表示されている画像を調整する場合等に用いられる。
さらに、HMD140は、有線又は無線により、サーバ150に接続可能である。サーバ150は、図示しない制御手段(CPU、RAM,ROM等を備える)、記憶手段、通信手段等を備える。このサーバ150は、右眼装着時用画像データ記憶部151と左眼装着時用画像データ記憶部152を備えている。右眼装着時用画像データ記憶部151には、HMD140を右眼に装着したときに関連する画像データが、左眼装着時用画像データ記憶部152には、HMD140を左眼に装着したときに関連する画像データが格納されている。これらの画像データは、立体視する画像を特定した場合に紙160(図23参照
)とともに生成され記録される。なお、本実施形態ではHMDを右眼に装着するものとして記述するため、左眼装着時用画像データ記憶部152及び左眼装着時用画像データ記憶部152に格納する画像データは使用しない。これはHMDを右眼に装着することを限定しているのではなく、第1の実施形態のように、HMD装着時にどちらかの眼を装着したかの情報を付加することとでHMDをどちらに装着することも可能になる。どちらの眼に装着したかに関する情報を付加する方法は、使用者による入力以外の方法を用いることも可能である。例えば、島津製作所社製のData Glass 2/A(商標)のように、左右どちらの眼でも使用できるような形態としておき、左眼(あるいは右眼)用の位置に取り付けた際、左眼(あるいは右眼)の位置に取り付けたことをセンサにより検知する方法が挙げられる。
右眼装着時用画像データ記憶部151には、HMD140を右眼側に装着した場合に表示させるステレオ画像データが記録されている。すなわち、使用者は、紙160のステレオ画像161(図23参照)を左眼で見るとともに、ステレオ画像161に対応する、右眼装着時用画像データ記憶部151に記録された右サーバ用画像174をHMD140の表示部142で、右眼を使って見ることにより立体視することができる。
図23に示すように、使用者は、このHMD140を頭部に装着し、右眼の前に表示部142が位置するようにする。そして、この状態で、立体視のために印刷された紙160を見る。この場合、左眼でこの紙160を見ることとなる。紙160には、ステレオ画像161及び2次元コード162が印刷されている。
なお、右眼装着時用画像データ記憶部151に格納されている右サーバ用画像174と、紙160のステレオ画像161には、図24に示すような関係が成り立つように以下の方法で作られている。
まず大きさの等しい2枚のステレオ画像(左視差画像171、右視差画像172)を用意する。そして、それぞれの画像を背景の白い画像の同一座標に貼り付け、左サーバ用画像173、右サーバ用画像174を作成する。なお、本実施形態では白い背景を用いたが、黒でもよいし、画像に比べて目立たないものであれば何でもよい。そして、右サーバ用画像174は右眼装着時用画像データ記憶部151に格納する。
次に、左サーバ用画像173の左視差画像171の存在しない領域に、正方形状の2次元コード162を設置する。2次元コード162には、左サーバ用画像173上での2次元コード162の4頂点の座標と、右サーバ用画像174が格納されたサーバ150内にある右眼装着時用画像データ記憶部151のアドレスと、対応する右サーバ用画像174のファイル名が符号化されている。この左サーバ用画像173に2次元コード162を付加して印刷したものが、紙160に対応する。すなわち、ステレオ画像161は左視差画像171と同一のものとなる。
続いて、このように構成されたシステムを用いて立体視を行う場合の処理手順について図25を用いて説明する。
まず、紙160にステレオ画像161と、識別情報を2次元コード化した2次元コード162とを印刷する。そして使用者はHMD140を装着する。使用者はHMD140を右眼に装着する。
そして、使用者は、図23に示すように紙160を正面に見ながら、カメラ149により紙160を撮影する(ステップS8−1)。制御部141は、撮影した画像から、画像処理部144により、2次元コード162を読み取る(ステップS8−2)。ここで、2次元コード162の読取ができなかった場合(ステップS8−2において「NO」の場合
)は、ステップS8−1に戻る。
画像ダウンロード部145は、2次元コード162から読み取られた右眼装着時用画像データ記憶部151のアドレスと右サーバ用画像174のファイル名に基づいて右サーバ用画像174をダウンロードし、画像処理部144に渡す(ステップS8−3)。次に画像処理部144は、カメラ149に撮影された2次元コード162の4頂点(2次元コードの枠の4頂点)それぞれを、2次元コード162に符号化されていた4頂点へ射影するような平面射影行列H6を求める(ステップS8−4)。このような平面射影行列は一意に求めることができる。
このときの平面射影行列H6は、図26に示されているように撮影画像上での紙160に印刷された2次元コード162の位置を、左サーバ用画像173での2次元コードの位置と一致させるだけでなく、ステレオ画像161と、左サーバ用画像173上での左視差画像171との位置をも一致させる平面射影行列である。
次に、平面射影行列H6の算出方法を説明する。ここでは、算出方法として、特開2004−246667号公報に開示されているものを用いている。
撮影画像上の2次元コードの4角の座標P(i=1,2,3,4)を求める(P1
2,P3,P4は2次元コードの左上の頂点、右上の頂点、右下の頂点、左下の頂点に対
応する。)。また、紙160上の2次元コード162の4角の本来の座標Q(i=1,2,3,4)を読み取った2次元コード162から取得する(Q1,Q2,Q3,Q4は2次元コードの左上の頂点、右上の頂点、右下の頂点、左下の頂点に対応する。)。
ここで数1のようにおくと、数2の式が成り立つ。
よって、上式に、P1とQ1、P2とQ2、P3とQ3、P4とQ4をそれぞれ代入することにより、h11〜h33を求めることができる。すなわち平面射影行列H6を算出することができる。
なお、本実施形態では、画像から認識することが比較的容易な2次元コードの4点を、平面射影行列H6を算出するために利用したが、これに限られるものではなく、3点が同一直線上に存在しないような4点の組み合わせならば、どのような4点を選んでもよい。また4点以上の対応点を抽出しておいて、それぞれの誤差を最小にするような平面射影変換行列を算出してもよい。
また、本実施形態では、2次元コード162にこの2次元コード162の4頂点の座標を符号化したが、これに限られるものではなく、4点の本来の座標を取得できればよい。例えば、2次元コードの4頂点の本来の座標をサーバに記録し、2次元コードに符号化された情報に基づいてサーバからこの座標を取得してもよい。
そして、画像処理部144は、平面射影行列H6の逆行列を右サーバ用画像174に施し(ステップS8−5)、得られた画像を画像ダウンロード部145に渡す。画像ダウン
ロード部145は、この画像を表示部142に表示するよう指示する。ここで、HMD140の位置調整量記憶部143に後述する調整完了時の移動量(回転、並進)が記録されている場合には、位置調整量記憶部143は、さらに、この調整完了時の移動量(回転、並進)を用いて画像を調整し、調整後の画像を表示部142に表示する。調整完了時の移動量(回転、並進)が記録されていない場合には、平面射影行列H6の逆行列を右サーバ用画像174に施して得られた画像をそのまま表示部142に表示する。
次に、使用者は、HMD140の表示部142に表示されている画像を調整する。このときの使用者による調整は、ステップS6−4で行った右眼位置の調整と同様に行うことも可能である(ステップS8−6)。すなわち、2次元コード162の一辺の長さを基準長とし、撮影画像からカメラ149の焦点位置を測定する。そして入力インターフェース148を用いてHMD140に対するカメラ149の位置を仮想的に移動し、仮想的に移動したカメラ149での4点Piの座標を求めることで、上記第4の実施形態と同様の方
法により実現できる。
使用者は、表示部142に表示されている画像(映像)が立体視しやすい位置に表示されていることを確認できたら、調整完了の指示を入力インターフェース148により入力する。HMD140は、この調整完了時の移動量(回転、並進)を位置調整量記憶部143内の記憶手段(図示せず)に記録する。
以後は、ステップS8−1、ステップS8−2、ステップS8−3、ステップS8−4、ステップS8−5を繰り返し行い、使用者の必要に応じてステップS8−6を行う。
なお、より簡略なシステムを開示するために、本実施形態での2次元コードに2つの意味を持たせている。1つは相対位置特定手段としてのマークとしての意味であり、もう1つは紙160に表示されている画像(もしくは表示されている画像に対応している画像)を特定するための2次元コードとしての意味である。このため、この2次元コードの持つ2つの意味を分離して表示させる実施方法も考えられる。
相対位置特定手段としてのマークとしては、例えば、画像が既知の長方形だと仮定して画像の輪郭を利用し相対位置を測定する方法、図27(a)に示すように画像に対して既知の長方形191で枠組みを行う方法、図27(b)に示すように4隅にかぎ括弧マーク192をつけそれを利用して相対位置を測定する方法、図27(c)や図27(d)に示すようにカラー印刷のときに用いるトンボなど193,194を用いる方法などが挙げられる。上記には、長方形型の相対位置特定手段しか提示していないが、形が既知であれば他のどのようなマークを画像周囲に添付してもあおり補正を行うことができる。更に、これらのマークを人間の目には見えないインクを用いて画像領域内に添付することもできる。例えば、グリッドマーク株式会社製のGRID ONPUT(登録商標)のような技術で視覚的に認識されないコードを利用することもできる。このような場合、本実施形態で用いた撮影手段の代わり、もしくは本実施形態で用いた撮影手段に加えて、GRID ONPUTで用いられるような特殊なカメラを用いる必要がある。
また、表示画像を特定する手段には、上述の方法の他、上記第5の実施形態などで用いられているように、紙に表示されている画像をディスプレイに表示させ、ディスプレイとHMDを同一の処理装置に接続することで、ディスプレイに表示されている画像をHMDに認識させる方法、RFIDなどのタグを表示画像の近隣に添付し、HMDにタグリーダを付随させることにより表示画像を特定する方法、あらかじめ表示画像を記録しておき、他の実施形態と同様に撮影手段で撮影した画像に対して、テンプレートマッチングを施して表示画像を特定する方法などがある。
以上、本実施形態によれば、上記第1〜第5の実施形態の(1)〜(5),(8)〜(
12)の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(19)上記第6の実施形態では、射影変換に用いる平面射影行列を、撮影画像上の2次元コードの4頂点の座標P(i=1,2,3,4)と、実像提示手段に提示された2次元コードの4頂点の本来の座標Q(i=1,2,3,4)とから求めることができる。これにより、求められた平面射影行列H6を用いて、射影変換を行うことができる。
(20)上記第6の実施形態では、2次元コードに、相対位置特定手段としてのマークとしての意味と、紙160に表示されている画像(もしくはこれに対応している画像)を特定するための2次元コードとしての意味と2つの意味を持たせるともに、この2つの意味を分離した実施方法も示している。このように、2次元コードに限らず、相対位置特定手段としてのマークとして機能する手段と、紙160に表示されている画像(もしくはこれに対応している画像)を特定する手段とを用いることにより、2次元コード以外を用いても、同様の効果を得ることができる。
(第7の実施形態)
以下、本発明を具体化した第7の実施形態を、図28〜32を用いて説明する。本実施形態では、片方の眼で外界を見ながら、柔軟に立体視するための画像表示システム及び画像表示方法として説明する。本実施形態では、左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、ディスプレイに表示された第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、単眼ヘッドマウントディスプレイに表示した第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させる。より詳しくは、本実施形態では、実像として提示される画像(第1視点画像)とこの画像に対応する画像データの識別情報をコード化した2次元コードとを表示するディスプレイを用いる。そして、このディスプレイの画像(第1視点画像)を左右の一方の眼で見るとともに、このディスプレイを撮像し、撮像された2次元コードにより、使用者とディスプレイとの相対位置を特定してディスプレイの画像(第1視点画像)を変形する。また、画像(第2視点画像)を単眼ヘッドマウントディスプレイの表示部に表示させて、この画像(第2視点画像)をもう一方の眼で見ることにより、立体視を可能にする。このとき、第2視点画像には変形処理を行わず、第1視点画像のみ変形処理を行っている
点が第1、第6の実施形態とは異なる。
図28に示すように、単眼ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」という)200は、制御部201、これに接続された表示部202とを備えている。制御部201は、図示しないCPU、RAM,ROM等を備え、後述する処理を行う。そのためのプログラムを実行することにより、制御部201は、位置調整量記憶部203、画像処理部204、画像ダウンロード部205、ステレオ画像格納部206等として機能する。
位置調整量記憶部203は、使用者が入力インターフェース208により入力した回転移動量、並進移動量に従ってディスプレイ212の表示内容を変化させるとともに、使用者が入力インターフェース208により入力した回転移動量、並進移動量を記憶する。
すなわち、この位置調整量記憶部203は、使用者が入力インターフェース208により入力した回転移動量、並進移動量に従って、後述するようにディスプレイ212の表示内容を変化させることにより特許請求の範囲に記載の表示データ状態選択手段として機能する。また、相対位置に基づいて算出した射影変換行列を画像に施すとともに、記憶された回転移動量、並進移動量に基づいてディスプレイ212の表示内容を自動的に調整することにより、画像処理部204と位置調整量記憶部203とが特許請求の範囲に記載の表示データ自動変形手段として機能する。
画像処理部204は、カメラ209で撮影した画像から識別情報が存在するか否かを判定し、存在する場合は、識別情報とステレオ画像格納部206に格納されている画像が一
致しているかを確認したのちに射影変換行列H7を算出し、ディスプレイ212に表示するステレオ画像に対してこの射影変換行列H7を施す。画像処理部204は、射影変換行列H7をディスプレイ212に表示するステレオ画像に施すことにより、特許請求の範囲に記載の表示データ変形手段として機能する。また、相対位置測定用四辺形243(図29参照)とカメラ209と画像処理部204とが、特許請求の範囲に記載の相対位置特定手段として機能する。
画像ダウンロード部205は、使用者が図示しないインターフェースにより指示したステレオ画像をサーバ220内にある加工画像データ記憶部221から加工画像データ(加工左視差画像233及び加工右視差画像234)をダウンロードし、ステレオ画像格納部206に格納する。そのとき加工画像データをダウンロードしたサーバ220のアドレスと加工画像データのファイル名は保持される。
表示部202は、ディスプレイ装置であり、制御部201で処理された出力情報を表示する。ディスプレイ212は、現実空間に存在するディスプレイ装置であり、制御部201に処理された出力情報を表示する。表示部202とディスプレイ212の解像度は等しい。
また、制御部201は、撮像手段としてのカメラ209に接続されている。カメラ209は、レンズを通じてディスプレイ212(図29参照)を撮像する。このカメラ209は撮像面が表示部202と平行、光軸中心が表示部202の中心を通る位置に配置されており、表示部202とカメラ209の撮像部で視差がないように設計されている。このようなHMD200とカメラ209の位置関係は、ビデオシースルー型のHMDやオプティカルシースルー型のHMDで達成されている。このような設計がなされているビデオシースルー型のHMDには、例えばキヤノン社製のVH−2002がある。
カメラ209は制御部201に画像を転送する。なお、転送される画像は、ビデオカメラ59で撮影された画像に含まれる歪曲歪みなどが取り除かれているとなお良い。
また、制御部201は、入力インターフェース208に接続されている。入力インターフェース208は、マウス等のポインティングデバイスにより構成され、ディスプレイ212に表示されている画像を調整する場合等に用いられる。
さらに、HMD200は、有線又は無線により、サーバ220に接続可能である。サーバ220は、図示しない制御手段(CPU、RAM,ROM等を備える)、記憶手段、通信手段等を備える。このサーバ220は、加工画像データ記憶部221を備えている。加工画像データ記憶部221には、対となった2枚の加工視差画像のペアが複数格納されている。
図29に示すように、使用者は、このHMD200を頭部に装着し、右眼の前に表示部202が位置するようにする。無論、左眼に装着することも可能ではあるが、本実施形態では右眼に装着した場合のみ説明する。この状態で、ディスプレイ212の表示を見る。ディスプレイ212の表示部には、視差画像と2次元コードとが表示される。さらに、ディスプレイ212の表示部に内接して、相対位置測定用四辺形243が重畳表示される。具体的な表示内容については後述する。
この状態で、複数存在する画像から、一つの画像を選択する(図示しないインターフェースによる)と共に、使用者が右眼にHMD200を装着していることを指示する。すると、サーバ220の加工画像データ記憶部221に格納されている画像データの中から、選択された画像に対応する2枚のステレオ画像が転送されて、ステレオ画像格納部206に、HMD表示用として加工右視差画像234が、ディスプレイ表示用として加工左視差
画像233がそれぞれ格納される。
なお加工画像データ記憶部221に格納されている画像ペアは、次のように作成された左ステレオ加工画像と、右ステレオ加工画像のペアである。
まず2枚のステレオ画像(左視差画像231、右視差画像232)を用意する。そしてそれぞれの画像を背景の白い画像の同一座標に貼り付け、加工左視差画像233、加工右視差画像234を作成する。なお、本実施形態では白い背景を用いたが、黒でもよいし、画像に比べて目立たないものであればなんでもよい。そして加工左視差画像233の左視差画像231の存在しない領域に、正方形状の2次元コード251を設置する。2次元コード251には、加工左視差画像233上での2次元コード251の4頂点の座標と、加工左視差画像233が格納されたサーバ220内にある加工画像データ記憶部221のアドレスと、対応する加工左視差画像233のファイル名が符号化されている。
同様に、加工右視差画像234の右視差画像232の存在しない領域に、正方形状の2次元コード252を設置する。2次元コード252には、加工右視差画像234上での2次元コード252の4頂点の座標と、加工右視差画像234が格納されたサーバ220内にある加工画像データ記憶部221のアドレスと、対応する加工右視差画像234のファイル名が符号化されている。
続いて、このように構成されたシステムを用いて立体視を行う場合の処理手順について図31を用いて説明する。
まず、使用者はHMD200を右眼に装着し、図示しないインターフェースにより立体視したいステレオ画像を選択すると共に、使用者はどちらの眼にHMD200を装着するかを入力する(本実施形態では右眼)。するとサーバ220から、使用者が選択した画像に対応する加工左視差画像233をディスプレイ212に、加工右視差画像234を表示部202に表示する(ステップS9−1)。
さらに、ディスプレイ212に、相対位置測定用四辺形243(図32参照)を重畳表示する。相対位置測定用四辺形243は、ディスプレイ212の表示部に内接する最大の長方形である。このとき、画像座標系での相対位置測定用四辺形243の4頂点の座標を制御部201に備えた相対位置測定用記憶部(図示せず)に記憶しておく。また、相対位置測定用四辺形243の4辺に異なる色をもたせ(図32では各辺の色分けは示していない。)、各辺の周辺部に白色の帯状領域を設ける(図32では背景が白なので、存在しているようには見えない。)。相対位置測定用四辺形243の4辺に異なる色をもたせたのは、カメラをどのような向きに配置しても、四辺形の上下左右の認識ができるようにするためである。また各辺の周辺部に白色の帯状領域を設けたのは、相対位置測定用四辺形243の4辺と加工左視差画像233とを重畳した場合に、撮影画像の中から容易に相対位置測定用四辺形243の4辺を抽出できるようにするためである。
そして、使用者は、図29に示すようにディスプレイ212を正面に見ながら、カメラ209によりディスプレイ212を撮影する(ステップS9−2)。制御部201は、撮影した画像から、画像処理部204により、2次元コード251を読み取る(ステップS9−3)。ここで、2次元コード251の読取ができなかった場合(ステップS9−3において「NO」の場合)は、ステップS9−2に戻る。
画像処理部204は、2次元コード251から読み取られた加工左視差画像233と、ステレオ画像格納部206に格納されているディスプレイ表示用画像をダウンロードしたサーバ220の加工画像データ記憶部221のアドレス及びディスプレイ表示用画像(加工左視差画像233)のファイル名とを照合する(ステップS9−4)。2次元コード251から読み取られた加工左視差画像233と、ステレオ画像格納部206に格納されて
いるディスプレイ用画像のアドレス、ファイル名が一致しなった場合(ステップS9−4において「NO」の場合)は、使用者はステップS9−1に戻り、もう一度、立体視したい画像を選択する。
次にカメラ209に撮影された相対位置測定用四辺形243の4頂点それぞれを、上記相対位置測定用記憶部に記憶されている、画像座標系での相対位置測定用四辺形243の4頂点の座標に射影するような射影変換行列H7を求める。(ステップS9−5)。このような射影変換行列は一意に求めることができる。
なお、図32のように、撮影画像に相対位置測定用四辺形243の4頂点すべてが撮像されていない場合も、射影変換行列H7を算出することは可能である。図32の例では、辺243aと辺243bとを伸ばして、この2辺の交点を頂点とすることで射影変換行列H7を算出することができる。そして、射影変換行列H7を加工左視差画像233に施し(ステップS9−6)、得られた画像をディスプレイ212に表示し、相対位置測定用四辺形243を重畳して表示する。ここで、HMD200の位置調整量記憶部203に後述する調整完了時の移動量(回転、並進)が記録されている場合には、位置調整量記憶部203は、さらに、この調整完了時の移動量(回転、並進)を用いて画像を調整し、調整後の画像をディスプレイ212に表示する。調整完了時の移動量(回転、並進)が記録されていない場合には、射影変換行列H7を加工左視差画像233に施して得られた画像をそのままディスプレイ212に表示する。
次に、使用者は、ディスプレイ212に表示されている画像を調整する。このときの使用者による調整は、S6−4で行った右眼位置の調整と同様に行うことも可能である(ステップS9−7)。すなわち、2次元コード251の一辺の長さを基準長とし、撮影画像からカメラ209の焦点位置を測定する。そして入力インターフェース208を用いてHMD200に対するカメラ209の位置を仮想的に移動し、仮想的に移動したカメラ209での4点Piの座標を求めることで、上記第4の実施形態と同様の方法により実現でき
る。なお、本実施形態では使用者の操作によりディスプレイ212に表示されている画像を調整するが、使用者の操作により表示部202に表示されている画像を調整してもよい。また、使用者の操作によりディスプレイ212に表示されている画像、及び、表示部202に表示されている画像の両方を調整してもよい。
以後は、ステップS9−2、ステップS9−3、ステップS9−4、ステップS9−5、ステップS9−6を繰り返し行い、使用者の必要に応じてステップS9−7を行う。
なお、2次元コードにグリッドマーク株式会社製のGRID ONPUT(登録商標)技術などの視覚的に認識されないコードを利用することで、左視差画像231に2次元コードを重畳して加工左視差画像233を作成することも可能である。このような場合、本実施形態で用いた撮影手段の代わり、もしくは本実施形態で用いた撮影手段に加えて、GRID ONPUTで用いられるような特殊なカメラを用いる必要がある。また、本実施形態や他の実施形態では、HMDにカメラを装着し、実像側に相対位置特定手段としてのマークとしての相対位置測定用四辺形243や2次元コードを装着した。これに代えて、HMDに相対位置測定用四辺形や2次元コード等の相対位置特定手段としてのマークを装着し、実像側にカメラを装着しても、HMDと相対位置測定用四辺形や2次元コード等との位置関係を把握し、カメラと実像との位置関係を把握することで同様のことを達成することができる。
以上、本実施形態によれば、上記第1〜第6の実施形態の(1)〜(5),(8)〜(12),(19)の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(21)上記第7の実施形態では、HMD200に表示する第2視点画像には変形処理を行わず、ディスプレイ212に表示する第1視点画像にのみ変形処理を行う。このよう
に、ディスプレイに表示した画像を実像として用いる場合、HMD200に表示する第2視点画像には変形処理を行わず、ディスプレイ212に表示する第1視点画像にのみ変形処理を行うことによっても、上記第1〜第6の実施形態の場合と同様に立体視可能に表示できる。
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・ 上記第1〜第3の実施形態では、2次元コード42,67,87にHMD20,50に表示する画像を取得するための情報(識別情報、差分情報、視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする(凹凸を付けて表示する)部分の位置情報)をコード化した。HMD20,50に表示する画像を取得するためのこれらの情報を提供するものは、2次元コードに限らない。例えば、日立製作所のミューチップ(登録商標)などの無線タグを紙面に埋め込み、HMDに装着した無線タグ用リーダによりタグ情報を読み取って、この情報に基づいてHMDに表示する画像を取得してもよい。また、差分情報や視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする部分の位置情報を無線タグ等に記録し、これらの情報を提供してもよい。この場合、画像の相対位置、相対サイズに関する情報を含む2次元コード等、紙面上の画像の位置の特定やあおり補正のための基準となるものを、紙面上に、別途、設けてもよい。
・ 上記第1〜第3の実施形態では、ステレオ画像41,66又は画像86と、2次元コード42,67,87とを紙面上に印刷した立体表示用印刷物を用いた。これに代えて、実像として提示する画像と2次元コードとをディスプレイ上に表示してもよい。また、実像として提示する画像と2次元コードとを別々に用意して、対応する画像と2次元コードを同時に用いることにより立体視を行ってもよい。
・ 上記第3の実施形態では、画像86と2次元コード87とを紙面上に印刷した立体表示用印刷物を用いた。これに代えて、1つの実像として提示する画像に対し、各画素に対応する高さ情報をコード化した2次元コードを複数用意してもよい。これにより、同じ画像に対しても様々な視線方向を考慮して虚像を表示することができる。
・ 上記第3の実施形態では、地図画像領域の(8,1)に大きさ2、(8,11)に大きさ2の
領域の画素情報を動かした画像をHMD50の表示部52に表示した。これに代えて、特定された領域内の文字のみについて高さを持たせて表示してもよい。この場合、特定された領域内の文字(上記の例では、「コンビニ」)について、左右のいずれかに動かした画像をHMD50の表示部52に表示する。
・ 上記第4の実施形態では、映像を立体視する場合について本発明を具体化したが、静止画像を立体視する場合について具体化してもよい。
・ 上記第1〜第6の実施形態では第2視点画像にのみ変形処理を行い、上記第7の実施形態では第1視点画像にのみ変形処理を行ったが、第1視点画像及び第2視点画像の双方にそれぞれ変形処理を行ってもよい。
本発明の第1の実施形態のシステムの概略図。 ヘッドマウントディスプレイの使用方法の説明図。 左右の眼でそれぞれ見ることができる画像の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 本発明の第2の実施形態のシステムの概略図。 第2の実施形態の処理手順の説明図。 ステレオ画像を印刷した紙の説明図。 差分画像の説明図。 第2の実施形態の処理手順の説明図。 重畳画像の作成の説明図。 重畳画像の位置の説明図。 第3の実施形態の処理手順の説明図。 地図を表示する紙の印刷を説明する説明図。 第3の実施形態の処理手順の説明図。 本発明の第4の実施形態のシステムの概略図。 第4の実施形態における使用者の位置についての説明図。 第4の実施形態の処理手順の説明図。 本発明の第5の実施形態のシステムの概略図。 超音波マイクを備えたディスプレイの説明図。 第5の実施形態の処理手順の説明図。 (a)は現実空間の説明図、(b)は仮想空間の説明図。 本発明の第6の実施形態のシステムの概略図。 ヘッドマウントディスプレイと紙の使用方法の説明図。 サーバ用画像と紙に印刷する画像の作成についての説明図。 第6の実施形態の処理手順の説明図。 射影行列H6を用いて、撮影画像、紙、右サーバ用画像、HMDに表示する画像の関係を示した説明図。 (a),(b),(c),(d)とも相対位置特定手段としてのマークの説明図。 本発明の第7の実施形態のシステムの概略図。 ヘッドマウントディスプレイとディスプレイの使用方法の説明図。 加工左視差画像と加工右視差画像の作成についての説明図。 第7の実施形態の処理手順の説明図。 射影行列H7を用いて、撮影画像、ディスプレイ表示、加工左視差画像、ディスプレイ上に表示される画像の関係を示す説明図。 地図の表示についての説明図。
符号の説明
20,50,90,110,140,200…虚像提示手段としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)、22,52,92,112,142,202…表示部、29,149,209…カメラ、30,150,220…サーバ、40,65,85,160…実像提示手段としての紙、41…ステレオ画像、42,67,87,162,251,252…コード画像としての2次元コード、59…ビデオカメラ、66…ステレオ画像、86…画像、97,98…超音波マイク、100…実像提示手段としての多視点ディスプレイ、102,103,104…超音波スピーカ、106…映像フォルダ、117,118…超音波スピーカ、120,212…実像提示手段としてのディスプレイ、122,123,124…超音波マイク、127…3次元データ格納部、161…ステレオ画像。

Claims (18)

  1. 左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続されて、立体視をさせるための画像表示システムであって、
    前記撮像手段により、前記第2視点画像の識別情報に関するコード画像を撮像し、
    前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記コード画像により指し示された識別情報に基づいて、前記第2視点画像を記録した記憶手段から前記第2視点画像を抽出し、
    前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記抽出された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを特徴とする画像表示システム。
  2. 左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続されて、立体視をさせるための画像表示システムであって、
    前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像と前記第2視点画像との差分を符号化した差分符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、
    前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成し
    前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを特徴とする画像表示システム。
  3. 左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続されて、立体視をさせるための画像表示システムであって、
    前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像において視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする部分の位置情報を符号化した位置符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、
    前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画
    像とから前記第2視点画像を生成し
    前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを特徴とする画像表示システム。
  4. 前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施す表示データ変形手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の画像表示システム。
  5. 前記虚像提示手段と前記実像提示手段との相対位置を特定する相対位置特定手段をさらに備え、前記相対位置特定手段により特定された相対位置に基づいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すことを特徴とする請求項に記載の画像表示システム。
  6. 前記相対位置特定手段が、撮像手段を有することを特徴とする請求項に記載の画像表示システム。
  7. 前記撮像手段により、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すためのマーカを撮像し、
    前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記マーカに基づいて、前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施すことを特徴とする請求項に記載の画像表示システム。
  8. 前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ又は前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データに射影変換を施すために用いる平面射影行列は、
    撮影画像上の4点の座標P(i=1,2,3,4)を取得するとともに、前記撮影画像上の4点の座標P(i=1,2,3,4)に対応する前記実像提示手段に提示された4点の本来の座標Q(i=1,2,3,4)を取得し、
    のようにおくことにより成り立つ式
    を用いて、
    1とQ1、P2とQ2、P3とQ3、P4とQ4をそれぞれ代入してh11〜h33を求めることにより算出することを特徴とする請求項に記載の画像表示システム。
  9. 前記コード画像が、前記マーカとして機能することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像表示システム。
  10. 前記コード画像は、前記実像として提示される前記第1視点画像に対する前記コード画像の相対位置及び相対サイズに関するデータを含むデータをコード化したことを特徴とする請求項に記載の画像表示システム。
  11. 前記実像提示手段に提示された前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段に提示された前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に使用者の操作に従って射影変換を施し、この表示データの状態を使用者に選択させる表示データ状態選択手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の画像表示システム。
  12. 前記表示データ状態選択手段による使用者の選択に基づく情報と、前記相対位置とに基づいて、
    前記実像提示手段により提示する前記第1視点画像の表示データ及び前記虚像提示手段により提示する前記第2視点画像の表示データの少なくともいずれか一方に射影変換を施す表示データ自動変形手段をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の画像表示システム。
  13. 前記実像提示手段は、位置に応じた複数の前記第1視点画像を実像として提示し、
    前記虚像提示手段は、
    前記実像提示手段により提示された前記第1視点画像に対応する前記第2視点画像を虚像として提示することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の画像表示システム。
  14. 前記実像提示手段は、前記虚像提示手段と前記実像提示手段との位置関係に応じて前記第1視点画像を実像として提示し、
    前記虚像提示手段は、
    前記虚像提示手段と前記実像提示手段との位置関係に応じた、前記第1視点画像に対応する前記第2視点画像を虚像として提示することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の画像表示システム。
  15. 前記虚像提示手段は、
    頭部装着型の単眼表示手段であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載の画像表示システム。
  16. 左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続された画像表示システムを用いて立体視をさせるための画像表示方法であって、
    前記撮像手段により、前記第2視点画像の識別情報に関するコード画像を撮像し、
    前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記コード画像により指し示された識別情報に基づいて、前記第2視点画像を記録した記憶手段から前記第2視点画像を抽出し、
    前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記抽出された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを特徴とする画像表示方法。
  17. 左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続された画像表示システムを用いて立体視をさせるための画像表示方法であって、
    前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像と前記第2視点画像との差分を符号化した差分符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、
    前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成し、
    前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを特徴とする画像表示方法。
  18. 左右の視差を考慮した第1視点画像及び第2視点画像の内、前記第1視点画像を実像として提示する実像提示手段と、前記第2視点画像を虚像として提示する虚像提示手段とを備え、撮像手段に接続された画像表示システムを用いて立体視をさせるための画像表示方法であって、
    前記撮像手段により、前記第1視点画像と、前記第1視点画像において視差を利用して異なる奥行き位置に見えるようにする部分の位置情報を符号化した位置符号化データを含むデータをコード化したコード画像とを撮像し、
    前記虚像提示手段は、前記撮像手段により撮像された前記第1視点画像と前記コード画像とから前記第2視点画像を生成し、
    前記実像提示手段により前記第1視点画像を左右の一方の眼球にて閲覧させた状態で、前記虚像提示手段により、前記生成された第2視点画像を他方の眼球にて閲覧させることにより立体視させることを特徴とする画像表示方法。
JP2006023703A 2005-08-22 2006-01-31 画像表示システム及び画像表示方法 Expired - Fee Related JP4817425B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006023703A JP4817425B2 (ja) 2005-08-22 2006-01-31 画像表示システム及び画像表示方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005240235 2005-08-22
JP2005240235 2005-08-22
JP2006023703A JP4817425B2 (ja) 2005-08-22 2006-01-31 画像表示システム及び画像表示方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007086716A JP2007086716A (ja) 2007-04-05
JP2007086716A5 JP2007086716A5 (ja) 2009-03-12
JP4817425B2 true JP4817425B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=37973713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006023703A Expired - Fee Related JP4817425B2 (ja) 2005-08-22 2006-01-31 画像表示システム及び画像表示方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4817425B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5311440B2 (ja) * 2007-12-05 2013-10-09 独立行政法人産業技術総合研究所 情報提示装置
JP5494153B2 (ja) 2010-04-08 2014-05-14 ソニー株式会社 頭部装着型ディスプレイにおける画像表示方法
JP5751315B2 (ja) * 2013-11-20 2015-07-22 ソニー株式会社 頭部装着型ディスプレイにおける画像表示方法
KR101932368B1 (ko) 2015-01-13 2019-03-20 가부시키가이샤 리코 헤드 마운트 표시 장치 및 표시 방법
JP5937745B1 (ja) * 2015-12-11 2016-06-22 株式会社東急コミュニティー 画像表示装置、画像表示方法及びプログラム
JP6736944B2 (ja) * 2016-03-29 2020-08-05 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
JP2017198825A (ja) 2016-04-27 2017-11-02 株式会社リコー 単眼型画像表示装置
JP6228640B1 (ja) 2016-08-17 2017-11-08 株式会社コロプラ 表示制御方法および当該表示制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
TWI630444B (zh) * 2017-08-14 2018-07-21 友達光電股份有限公司 顯示裝置及顯示方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2711741B2 (ja) * 1990-02-18 1998-02-10 良三 熊谷 立体画像再生方式とその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007086716A (ja) 2007-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4817425B2 (ja) 画像表示システム及び画像表示方法
KR101761751B1 (ko) 직접적인 기하학적 모델링이 행해지는 hmd 보정
US9438878B2 (en) Method of converting 2D video to 3D video using 3D object models
JP4440066B2 (ja) 立体画像生成プログラム、立体画像生成システムおよび立体画像生成方法
US8179423B2 (en) Image display system, an image display method, a coding method, and a printed matter for stereoscopic viewing
JP2019079552A (ja) イメージ形成における及びイメージ形成に関する改良
US20040208358A1 (en) Image generation system, image generation method, program, and information storage medium
US20110216160A1 (en) System and method for creating pseudo holographic displays on viewer position aware devices
WO2012153447A1 (ja) 画像処理装置、映像処理方法、プログラム、集積回路
JP2003209858A (ja) 立体画像生成方法及び記録媒体
CN110738736B (zh) 图像处理装置、图像处理方法和存储介质
JP3524147B2 (ja) 3次元画像表示装置
JP2003187261A (ja) 3次元画像生成装置、3次元画像生成方法、立体画像処理装置、立体画像撮影表示システム、立体画像処理方法及び記憶媒体
JP2010250452A (ja) 任意視点画像合成装置
JP2006229725A (ja) 画像生成システム及び画像生成方法
CN111954896B (zh) 光场图像生成系统、图像显示系统、形状信息取得服务器、图像生成服务器、显示装置、光场图像生成方法及图像显示方法
CN106507096B (zh) 一种具有超大视角的追踪式地面光场3d显示方法及系统
CN104599317A (zh) 一种实现3d扫描建模功能的移动终端及方法
CN107545537A (zh) 一种从稠密点云生成3d全景图片的方法
CN113170090A (zh) 头戴式显示装置
JP6701694B2 (ja) 頭部装着型表示装置およびコンピュータープログラム
CN111164542A (zh) 修改计算设备上的图像的方法
KR20070010306A (ko) 촬영장치 및 깊이정보를 포함하는 영상의 생성방법
JP2017098596A (ja) 画像生成方法及び画像生成装置
JP6701693B2 (ja) 頭部装着型表示装置およびコンピュータープログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090128

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110824

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110829

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4817425

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees