JP4803812B2 - 杭の載荷装置及び杭の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自由落下させて杭を打撃するための杭の載荷装置、及びそれを使用しておこなう杭の施工方法に関するものである。
従来、杭頭を重錘で打撃した際の載荷荷重と杭の変位量とを測定することで、杭の支持力を測定する急速載荷試験の方法が知られている(特許文献1参照)。
この方法では、地表に露出した杭頭に緩衝材を設置し、その緩衝材の上から杭頭を打撃する。
一方、半円形の羽根板を鋼管杭の先端部に斜めに取り付けて、回転させながら地盤にねじ込んでいく羽根付き鋼管杭が知られている(特許文献2乃至4など参照)。
この羽根付き鋼管杭は、鋼管杭の軸部から側方に突き出した羽根板の下面に作用する地盤の反力によって、通常の羽根板を有していない杭に比べて支持力を増加させることができる。
特開2002−303570号公報 特許第2861937号公報 特開2006−177125号公報 特開2004−257075号公報
しかしながら、前記した杭頭を打撃する試験方法では、地上に露出した杭頭を打撃するため、騒音が発生する。
他方、杭の先端部付近に打撃部を設けて先端のみを打撃すると、騒音は低下するが、杭の支持力を算出するために必要となる載荷荷重を測定することが困難になる。
また、杭の頭部を打撃すると、衝撃力が折り返してきて杭頭付近に大きな引張応力が発生して杭が損傷するおそれがあるが、ねじ込み力によって地中に埋設させる羽根付き鋼管杭は、杭頭が打撃に耐え得る構造となっているとは限らない。
さらに、羽根付き鋼管杭は、通常の杭に比べて大きな支持力を見込むことができるが、設計支持力が実際に確保されているか否かは、打設したすべての杭に対して載荷試験をおこなわなければわからない。
そこで、本発明は、杭の内部を打撃する場合であっても杭に作用する載荷荷重を測定することが可能な杭の載荷装置、及びそれを使用することで容易に実施可能な杭の支持力の測定方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の杭の載荷装置は、自由落下によって杭を打撃する杭の載荷装置であって、重錘部と、その重錘部の上部に取り付けられる突起部と、その突起部の内部に収容される計測部とを備え、前記計測部は、枠部の上部と下部に一端がそれぞれ連結された上下のバネ部間に配置されるスライド部と、そのスライド部の上方及び下方にそれぞれ配置される指示部と、その指示部を落下させることなく支持させる保持手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の杭の施工方法は、上記した杭の載荷装置によって杭を打撃することで杭の支持力を測定する杭の施工方法において、円筒状の軸部より外形が大きな板状の羽根部を先端部に備えた杭を地中に埋設し、前記杭の内空に設けられた打撃部よりも上方に吊った前記載荷装置を自由落下させてその打撃部を打撃し、前記載荷装置を前記杭の内部から取り出して前記計測部に記録された指示部の位置から前記杭の支持力を確認し、支持力が所定の支持力に達していないと判定されたときには、前記載荷装置によって再び前記打撃部を打撃して支持力不足を解消させることを特徴とする。
このように構成された本発明の載荷装置は、重錘部に計測部が取り付けられており、その計測部によって杭の支持力を算出すための計測値が計測されて、記録される。
このため、杭の内部を打撃する場合であっても杭に作用する載荷荷重などを容易に測定することができる。
また、杭を打撃した際の反力が重錘部を介して伝達されて反力部が上方に移動する原理を利用して、その反力部が上昇したときの位置をそれに伴って移動する指示部によって機械的に記録させる。
このように、計測部を衝撃によって破損するおそれの少ない機械的な構成とすることで、大きな荷重を杭に与える場合にも使用することができる。
さらに、バネ部によって上下が支持されたスライド部を使って、そのスライド部の上下の移動範囲を指示部によって記録させる構成とすることで、衝撃が直接伝達されることが少なく、破損し難い計測部とすることができる。
また、本発明の杭の支持力の測定方法は、先端部に羽根部を備えた杭の内空に打撃部を設け、その打撃部を上記した載荷装置によって打撃する。そして、打撃時に計測されて記録された計測値を地上で取り出し、その計測値に基づいて杭の支持力を算出する。
このため、杭の支持力を測定する際の地上での騒音を極力抑えることができる。また、杭頭を打撃しないので、杭頭付近に大きな引張応力が発生して損傷してしまうおそれがない。
さらに、容易に杭の支持力を測定できるので、打設されたすべての杭に対して載荷試験をおこなって支持力を確認するという、高精度の品質管理をおこなうことができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の杭の載荷装置2を使用しておこなう、杭の支持力の測定方法を説明するための概略構成を示した説明図である。
この杭としての鋼管杭1は、円筒状の鋼管によって形成される軸部11と、地盤にねじ込む際にその軸部11の下方に位置する先端部12と、その先端部12に設けられる軸部11よりも外形が大きな羽根部(羽根板12a,12a)と、載荷装置2によって打撃する打撃部(補強プレート13)とから主に構成される。
この先端部12は、本実施の形態では、軸部11と同じ鋼管の一方の端部に形成される。
この先端部12には、先端面に対して5〜25度程度の角度で傾けた板状の羽根部を構成する羽根板12a,12aを複数枚取り付ける。この傾斜角は10〜20度程度が好ましい。
この羽根板12a,12aは、軸部11の直径の1.5〜3.5倍程度の直径の円形板状を例えば二等分して半円形に成形される。
例えば、小径の鋼管杭1の場合は、軸部11の直径が70mm〜500mmに対して羽根部を構成する羽根板12a,12aの平面視の直径が140mm〜1000mmとなるようにする。また、大径の鋼管杭1の場合は、軸部11の直径が600mm〜1200mmに対して羽根板12a,12aの平面視の直径が1200mm〜2400mmとなるようにする。
また、羽根板12a,12aには、鋼管杭1の設計支持力の大きさによっても異なるが厚さ20mm〜45mm程度の鋼板を使用する。
また、この先端部12より少し上方の鋼管杭1の内部には、打撃部としての補強プレート13を取り付ける。この補強プレート13は、例えば鋼板を平面視十字に交差させて形成し、その端面を鋼管杭1の内側面に溶接することによって取り付ける。
また、載荷装置2は、図2に詳細を示すように、外形が円柱状の重錘部21と、その内部に収容される計測部22とから主に構成される。
この重錘部21は、上方にキノコ状に突出して引っ掛け部が形成された突起部21aと、鋼管杭1の内周面への衝突を避けるために側面に取り付けられる円環状のクッション材21bと、計測部22を収容する内空とを備えている。
なお、図示しないが、この重錘部21は開閉可能に構成されており、計測部22を取り付けたり、取り出したりすることができるようになっている。
また、計測部22は、鋼管杭1に作用した鉛直荷重を算出するための計測値を検出するセンサ部221と、そのセンサ部221に電力を供給するとともにその出力を記憶させる記憶部222と、その記憶部222の周囲に配置される衝撃吸収材223とから主に構成される。
このセンサ部221には、ひずみゲージ、ひずみゲージ式荷重計などを内蔵させて鉛直方向の動ひずみ等を検出させる。このセンサ部221と記憶部222とはケーブル224で連結されている。
また、この記憶部222は、センサ部221からの出力を記憶させるフラッシュメモリなどの記憶媒体がセットされたレコーダ222aと、そのレコーダ222a及びセンサ部221に電力を供給するバッテリー222bとによって主に構成される。
さらに、衝撃吸収材223には、例えばシリコン樹脂、低反発弾性フォーム、軟質ウレタンフォームなどを球状に成形したものが使用でき、記憶部222とそれを収容する重錘部21の空洞との隙間に、多数の衝撃吸収材223,・・・を詰め込んで、重錘部21に伝達された衝撃が記憶部222に直接伝達されないようにする。
このように構成された載荷装置2は、その突起部21aを着脱装置3で把持させて所定の位置まで吊り上げ、把持を解除することによって自由落下させる。
この着脱装置3は、下面が開放されたハウジング32と、その開放された下部に配置される一対の把持部31,31と、その把持部31,31を押圧して開閉させる一対のアーム部33,33と、上下動することによってそのアーム部33,33を作動させる移動部35と、その移動部35を上下動させるバネ部34,34及び油圧ジャッキ36とから主に構成される。
この把持部31,31の先端には、載荷装置2の突起部21aに引っ掛けるための爪が形成されており、図2に示すように把持部31,31が閉じているときに突起部21aと係合し、図1に示すように突起部21aの幅より把持部31,31が開くと係合が解除されて載荷装置2が落下する。
この把持部31,31は、上端が回動自在に軸支されており、側面がアーム部33,33の先端の球状部で押されることによって閉じる。すなわち、ハウジング32の下端部には、内側に向けて傾斜するテーパ部32a,32aが形成されており、そのテーパ部32a,32aに沿ってアーム部33,33の先端が下降すると内側に導かれて把持部31,31を押して内側に閉じさせることになる。
このアーム部33,33の上端は、ハウジング32の上部内空を上下に移動する移動部35に回動自在に軸支されており、移動部35が下降するとテーパ部32a,32aに導かれて傾き、移動部35が上昇するとアーム部33,33が引き起こされることになる。
この移動部35の下面には複数のバネ部34,34が配置されており、移動部35の下降によって縮められたバネ部34,34の弾性力によって移動部35は上昇する。
また、移動部35の上面には下方に向けて伸長する油圧ジャッキ36の先端が当接され、油圧ジャッキ36を伸長すると移動部35が下降してバネ部34,34が縮むことになる。
すなわち、地表Sに設置した油圧ポンプ36aを操作して油圧ジャッキ36による加圧を解除すると、バネ部34,34の弾性力によって移動部35が突き上げられて上昇する。
また、このハウジング32の外周には、鋼管杭1の内周面との接触時の衝撃を緩和させるために環状のクッション材37,37が配置されている。
次に、本実施の形態の載荷装置2を使用した鋼管杭1の支持力の測定方法について説明する。
まず、図1に示すように、地表Sから鋼管杭1を回転させながらねじ込み、先端部12が支持層Fに貫入された状態にする。
このようにして地中に打設された鋼管杭1に対して載荷試験をおこなうことによって、支持力が設計値を満たしているか否かを杭毎に確認することができ、杭の品質を的確に管理することができる。
また、本実施の形態では、変位測定装置5を光学変位計によって構成することとし、鋼管杭1の地表Sから突出した側面に光学変位計のターゲット52を取り付け、そこから離れた不動点に設置したカメラ51の照準をターゲット52に合わせて移動量を測定する準備をおこなう。
そして、クレーン4の先に着脱装置3を取り付け、その着脱装置3に載荷装置2を把持させて吊り上げる。
このようにして吊り上げられた載荷装置2は、鋼管杭1の内部に挿入され、載荷装置2の下面が補強プレート13の上面に当接するまで吊り下げられる。
この載荷装置2の重さと自由落下させる高さとによって、ある程度は載荷荷重の大きさを予測できるので、予め計算しておいた所定の高さまで載荷装置2を吊り上げる。
この載荷装置2を吊り上げているときは、図2に示すように着脱装置2の把持部31,31は閉じて突起部21aに係合している。また、油圧ジャッキ36は加圧状態にある。
そして、この油圧ジャッキ36の加圧を油圧ポンプ36aの操作によって解除して油を排出させると、バネ部34,34が伸びて移動部35が上昇し、図1に示すように把持部31,31による突起部21aの係合が解除されて載荷装置2が自由落下を始める。
この載荷装置2は、鋼管杭1の内部を落下して補強プレート13に衝突することになる。この補強プレート13に加えられた打撃力は、鋼管杭1の外殻に伝わって先端部12に到達し、その反力が再び載荷装置2に伝達される。
そして、このときの反力の大きさをセンサ部221で計測し、その計測値をレコーダ222aのフラッシュメモリに記憶させる。また、このときの杭頭の変位を変位測定装置5によって測定する。
ここで、この鋼管杭1を打撃した際の鋼管杭1の沈下量が大きければ打撃による反力も小さくなり、沈下量が小さければ打撃による反力が大きくなる。
このようにして載荷した後に、落下させた載荷装置2の突起部21aに把持部31,31が開いた状態で着脱装置3を降ろし、油圧ポンプ36aを操作して油圧ジャッキ36を伸長させると、移動部35が下方に移動してアーム部33,33が押し下げられ、把持部31,31が内側に傾いて突起部21aに係合される。
このようにして再び着脱装置3によって載荷装置2を把持させて、鋼管杭1の内部から引き上げる。
そして、地表Sに降ろした載荷装置2を開いて、中から記憶部222を取り出し、レコーダ222aからフラッシュメモリを取り出す。
このフラッシュメモリには、センサ部221のひずみゲージで計測したひずみ値が計測値として記録されており、そのひずみ値をコンピュータに読み込んでその計測値から載荷荷重を算出する。
一方、鋼管杭1の載荷時の変位(杭の沈下量)は、変位測定装置5による測定値から得ることができる。
このようにして載荷時の荷重の大きさと、その荷重が作用したときの杭の沈下量とが算出されると、その関係から鋼管杭1の支持力を算出することができる。
また、載荷試験の結果、打設された鋼管杭1の支持力が所定の支持力に達していないと判定されたときには、再び鋼管杭1を回転させて支持層Fにさらにねじ込むこともできるが、載荷装置2によって補強プレート13を打撃することで鋼管杭1を支持層Fに打ち込むこともできる。
このように載荷装置2を使用して打ち込みをおこなう方法であれば、回転圧入用の装置を載荷試験後に再びセットし直す必要がなく、簡単に鋼管杭1の支持力を高めることができる。
また、載荷装置2を使用する方法であれば、支持力不足を解消するために打撃して打ち込んだ杭の支持力を再び算出して確認することが容易にできる。
このように構成された本実施の形態の載荷装置2は、重錘部21の内部に計測部22が収容されており、その計測部22によって鋼管杭1に作用した鉛直荷重を算出すための計測値が計測されて、記録される。
このため、鋼管杭1の内部を打撃する場合であっても杭に作用する載荷荷重を容易に測定することができる。
また、計測部22を、電気的に測定をおこなうセンサ部221と、その出力を記憶する記憶部222とによって構成し、これらの機器が打撃時の衝撃によって破損しないように衝撃吸収材223,・・・を周囲に配置する。
このように電気的に作動する機器によって計測部22を構成することで、汎用の小型動ひずみレコーダなどを使用して容易に杭の載荷装置2を構成することができる。
また、鋼管杭1の内空に設けた補強プレート13を載荷装置2によって打撃するので、地上での騒音を極力抑えることができる。
さらに、鋼管杭1の杭頭を打撃しないので、杭頭付近に大きな引張応力が発生して損傷してしまうおそれがない。
また、着脱装置3で把持させた載荷装置2を自由落下させるだけでよいので、短時間で簡単に杭の載荷試験をおこなうことができる。このため、施工したすべての鋼管杭1,・・・の支持力を確認することが可能になり、高精度の品質管理をおこなうことができる。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の載荷装置6について、図3〜図5を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例1の載荷装置6は、図3に示すように、外形が円柱状の重錘部61と、その内部に収容される計測部62とから主に構成される。
この重錘部61には、前記実施の形態で説明した重錘部21と同様に、上部に突起部61a、側面にクッション材61b,61b、内部に計測部62を収容する空洞が形成されている。
この計測部62は、鋼管杭1に作用した荷重を機械的に測定する装置であって、載荷時の鋼管杭1からの反力が伝達されて上方に移動する反力部621と、その反力部621の上昇によって押し上げられる指示部622と、移動した指示部622を落下させることなく支持する保持手段としての爪部624とから主に構成されている。
この反力部621は、図3,4に示すように、中心に上下方向に貫通する貫通孔が形成された円柱状の錘であって、その貫通孔に挿通されて計測部62内に立設されるガイド棒623に沿って上下に移動する。
また、指示部622は、鋼板などで笠状に形成されるとともに、ガイド棒623を挿通させる孔が中心に設けられたものであって、反力部621が上昇するとそれに押されてガイド棒623に沿って上昇する。
この指示部622は、図4に示すような円筒状の外殻部625に収容されている。この外殻部625は、円筒状の部材を例えば図5に示すように4分割した平面視円弧状の円弧部625a,・・・を組み合わせて形成されるものであり、図4は計測部62の内部をわかりやすく説明するために2つの円弧部625a,625aだけ示した斜視図である。
この4つの円弧部625a,・・・は、外殻部625の上部と下部に配置されたゴムリング625b,625bの締め付け力によって一体化され、外殻部625としての円筒形状を保持している。
また、この円弧部625aの内周面には、上下方向に所定の間隔を置いて複数の爪部624,・・・が設けられている。この爪部624,・・・の上下方向の間隔は任意に設定することができるが、間隔を短くすれば細かい精度で反力部621の移動量を記録することができる。
この爪部624は、図3,4に示すように、中心に向けて先細りするように下面側に傾斜面が形成されている。このため、上面に傾斜面が形成された指示部622は、下方から上方に向けて爪部624を通過しやすいようになっている。
また、図5(a)に示すように、隣接する円弧部625a,625aの側面同士が当接して外殻部625が円筒形になっているときには、指示部622の外縁よりも中心側に爪部624,・・・の内縁が位置するようになっている。なお、反力部621の直径は、この爪部624,・・・の内縁をつないだ円の直径より小さく形成されているので、反力部621は爪部624,・・・に衝突することなく上下方向に移動することができる。
そして、反力部621に押されて指示部622が上昇すると、指示部622の上面が爪部624,・・・の下面に衝突し、指示部622が爪部624,・・・に沿ってせり上がると、図5(b)に示すようにゴムリング625b,625bが伸びて円弧部625a,・・・が直径方向に広がって指示部622が爪部624,・・・を通過することができる。
このように反力部621に指示部622が押し上げられている間は、外殻部625が広がって指示部622が爪部624,・・・を通過していく。そして、反力部621が落下すると、ゴムリング625b,625bの締め付け力によって外殻部625が再び円筒形に戻り、指示部622は最後に通過した爪部624,・・・の上に落下して支持される。
次に、このような載荷装置6を使用した鋼管杭1の支持力の測定方法について説明する。
まず、前記実施の形態で説明したように鋼管杭1を所定の深さまで埋設し、着脱装置3で把持させた載荷装置6を鋼管杭1の内部に挿入し、所定の高さまで吊り上げた後に、図3に示すように自由落下させる。
そして、載荷装置6が補強プレート13を打撃すると、補強プレート13から重錘部61に反力が伝達され、その反力が反力部621の下面に伝わると反力部621がガイド棒623に沿って上昇することになる。
そして、反力部621とともに指示部622も上昇し、反力部621が落下し始めると上昇した最も高い位置に指示部622だけが残されることになる。すなわち、最初の打撃の後にリバウンドで何度か反力部621の上下動が繰り返されたとしても、最初の打撃時の高さまで反力部621が上昇することはないので、指示部622は最初に指示された位置を反力部621の移動量として記録することができる。
その後、載荷装置6を鋼管杭1の内部から引き上げて、載荷装置6を開いて計測部62を取り出し、反力部621の移動量を計測値として取り出す。
この反力部621の移動量と載荷荷重の関係は、予め荷重計などを使用した予備実験で把握しておき、移動量から載荷荷重の大きさを算出できるようにしておく。
そして、前記実施の形態と同様に、変位測定装置5で計測した鋼管杭1の変位と載荷荷重の大きさから、鋼管杭1の支持力を算出する。
このように構成された実施例1の載荷装置6は、鋼管杭1を打撃した際の反力が重錘部61を介して伝達されて反力部621が上方に移動する原理を利用して、その反力部621が上昇したときの位置をそれに伴って移動する指示部622によって機械的に記録させる。
このように、計測部62を衝撃によって破損するおそれの少ない構成とすることで大きな荷重にも耐えられるようになるので、大口径の設計支持力の大きな杭に対して載荷試験をおこなう場合にもこの載荷装置6を使用することができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の載荷装置7について、図6を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例2の載荷装置7は、図6に示すように、外形が円柱状の重錘部71と、その上部に取り付けられる計測部72と、その計測部72を内部に収容する突起部71aとから主に構成される。
また、この重錘部71は、側面にクッション材71b,71bが取り付けられるとともに、上部の突起部71aと接合されている。
この計測部72は、鋼管杭1に作用した荷重を機械的に測定する装置であって、円筒状の枠部としての外殻部725の上部と下部に一端がそれぞれ連結された、バネ部としての上バネ721と下バネ722との間に配置されるスライド部723と、そのスライド部723の上方及び下方にそれぞれ配置される指示部724,724と、その指示部724,724を落下させることなく支持させるための保持手段としてのゴムリング725a,・・・とから主に構成されている。
この外殻部725は、実施例1の外殻部625と同様に複数の平面視円弧状の部材を組み合わせて円筒形に形成されるもので、ゴムリング725a,・・・によって締め付けられている。
また、この上バネ721と下バネ722との間に支持されたスライド部723の上方と下方には、スライド部723の移動によって押し動かされる円環状の指示部724,724がそれぞれ配置されている。
この指示部724,724の外径は、この外殻部725の内径と略同じか又は少し大きく形成されており、ゴムリング725a,・・・で締め付けられた外殻部725の内周面と指示部724の外周面との摩擦抵抗によって指示部724,724は支持される。
そして、この指示部724,724は、スライド部723が最も上方に移動した位置と最も下方に移動した位置とを記録するもので、この指示部724,724の位置によって載荷時のスライド部723の移動量を知ることができる。
また、スライド部723を上下に移動させることで、スライド部723の自重による上バネ721と下バネ722の変形を相殺することができる。
次に、このような載荷装置7を使用した鋼管杭1の支持力の測定方法について説明する。
前記実施の形態又は実施例1と同様にして載荷装置7を自由落下させて補強プレート13を打撃すると、スライド部723及び指示部724,724が外殻部725を押し広げながら上下に移動して、その最高位置と最低位置が上下の指示部724,724によって記録される。
すなわち、スライド部723によって指示部724が押し動かされているときには、ゴムリング725a,725aが伸びて外殻部725が広がり、スライド部723が指示部724から離れると、ゴムリング725a,725aの締め付けによる摩擦抵抗によってその位置に指示部724が止まることになる。
そして、載荷後に載荷装置7を鋼管杭1の内部から引き上げて、そこから計測部72を取り出し、上下の指示部724,724の間隔d(mm)を計測値として測定する。
このようにして取り出された計測値dをF=α・β・γ・d・Mという式に代入すると、鋼管杭1に加えられた載荷荷重Fの大きさが算出される。ここで、αは反発係数、βは質量による補正係数(1/mm)、γは計測器の補正係数、Mは重錘部71の重量を示す。また、反発係数αなどの未知数は、予め荷重計などを使用した予備実験で算定しておく。
このように構成された載荷装置7では、上バネ721と下バネ722によって上下が支持されたスライド部723を使って、そのスライド部723の上下の移動範囲を指示部724,724によって記録させる構成としたので、補強プレート13を打撃した際の衝撃力が直接伝達される可動部を減らすことができ、破損するおそれの少ない計測部72とすることができる。
また、指示部724を外殻部725の内周面との摩擦抵抗で止める構成であれば、いずれの位置であっても指示部724を止めることが可能となり、予め停止位置を決めておく構成に比べて高精度の計測値を得ることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は実施例1と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態及び実施例では、載荷装置2,6,7によって鋼管杭1内部の先端部12付近に設けた補強プレート13を打撃する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、杭頭を打撃する際にもこれらの載荷装置2,6,7を使用して載荷試験をおこなうことができる。
また、本実施の形態及び実施例では、杭として羽根部を備えた鋼管杭1について説明したが、これに限定されるものではなく、羽根部のない鋼管杭や、中空の既成コンクリート杭などに対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、2枚の羽根板12a,12aを取り付けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、3枚以上の羽根板によって羽根部を構成することもできる。さらに、羽根部の形状も円形に限定されるものではなく、全体の平面視が六角形や八角形などの多角形となるような羽根部であってもよい。
さらに、実施例1と実施例2では、爪部624の有無によって異なる構成の保持手段について説明したが、これらの実施例ではいずれの保持手段を適用することもできる。
本発明の最良の実施の形態の杭の支持力の測定方法を説明する説明図である。 本発明の最良の実施の形態の載荷装置の詳細な構成を説明する断面図である。 実施例1の載荷装置の詳細な構成を説明する断面図である。 実施例1の計測部の構成を説明する分解斜視図である。 実施例1の外殻部の動きを説明する図であって、(a)は広がる前の外殻部の平面図、(b)は広がっている状態の外殻部の平面図である。 実施例2の載荷装置の詳細な構成を説明する断面図である。
符号の説明
1 鋼管杭(杭)
11 軸部
12 先端部
12a 羽根板(羽根部)
13 補強プレート(打撃部)
2 載荷装置
21 重錘部
22 計測部
221 センサ部
222 記憶部
223 衝撃吸収材
6 載荷装置
61 重錘部
62 計測部
621 反力部
622 指示部
624 爪部(保持手段)
7 載荷装置
71 重錘部
72 計測部
721 上バネ(バネ部)
722 下バネ(バネ部)
723 スライド部
724 指示部
725 ゴムリング(保持手段)
726 外殻部(枠部)

Claims (2)

  1. 自由落下によって杭を打撃する杭の載荷装置であって、重錘部と、その重錘部の上部に取り付けられる突起部と、その突起部の内部に収容される計測部とを備え、
    前記計測部は、枠部の上部と下部に一端がそれぞれ連結された上下のバネ部間に配置されるスライド部と、そのスライド部の上方及び下方にそれぞれ配置される指示部と、その指示部を落下させることなく支持させる保持手段とを備えることを特徴とする杭の載荷装置。
  2. 請求項1に記載の杭の載荷装置によって杭を打撃することで杭の支持力を測定する杭の施工方法において、
    円筒状の軸部より外形が大きな板状の羽根部を先端部に備えた杭を地中に埋設し、前記杭の内空に設けられた打撃部よりも上方に吊った前記載荷装置を自由落下させてその打撃部を打撃し、前記載荷装置を前記杭の内部から取り出して前記計測部に記録された指示部の位置から前記杭の支持力を確認し、支持力が所定の支持力に達していないと判定されたときには、前記載荷装置によって再び前記打撃部を打撃して支持力不足を解消させることを特徴とする杭の施工方法。
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