JP4801841B2 - Method for cleaning thermoplastic resin microporous membrane and method for producing thermoplastic resin microporous membrane using the same - Google Patents

Method for cleaning thermoplastic resin microporous membrane and method for producing thermoplastic resin microporous membrane using the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法およびこれを利用した熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法に関し、さらに詳しくは、非イオン界面活性剤、水および非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有する洗浄剤を用い、熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を効率よく除去する洗浄方法および熱可塑性樹脂と可塑剤とからなる樹脂組成物を溶融成形し、ゲル状とした成形体より、可塑剤を効率よく除去する熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂成形体に付着した有機物、特に油性汚れの界面活性剤水溶液による洗浄機構は、ローリングアップと呼称されるものであり、洗浄剤と油汚れの界面張力を低下させ、油汚れと成形体界面の接触角を大きくすることにより達成されるものである。また、除去した油汚れの成形体表面への再付着防止には、界面活性剤ミセルに油汚れが可溶化されることが重要となる。
【0003】
上記ローリングアップを生じさせるためには、成形体が洗浄剤により十分に濡れる必要がある。特に、該成形体が親油性の熱可塑性樹脂であると、通常の界面活性剤水溶液では、その表面が、十分に濡れることがなく、従って洗浄力が小さいという問題があった。
【0004】
また、熱可塑性樹脂と可塑剤とからなる樹脂組成物を溶融成形し、冷却してゲル状とした後、可塑剤を溶剤で除去する熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法において、例えば、熱可塑性樹脂としてポリエチレンを用い、可塑剤として流動パラフィンなどの親油性可塑剤を用いた場合、ポリエチレンは、可塑剤である流動パラフィンによく濡れ、従って、流動パラフィンは、ポリエチレンフィルムのサブミクロンオーダーの細孔内に入り込んでフィルムの内部方向に凹んだメニスカス(meniscus)を形成していると考えられる。この際、曲面の内側と外側とでは、内側の圧力の方が高いという、いわゆるラプラス圧が生じ、この圧力は、フィルムの内部方向に働く。
【0005】
この可塑剤の除去に、通常の界面活性剤水溶液を用いても、該界面活性剤水溶液と流動パラフィンとの間の界面張力の低下は生じず、メニスカスの曲率およびラプラス圧は変化しない。従って、通常の界面活性剤水溶液での、熱可塑性樹脂微多孔膜からの可塑剤の除去は、困難であった。
【0006】
従って、界面活性剤水溶液を用いて、熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を効率よく洗浄する方法並びにそれを利用した熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法の開発が切望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、界面活性剤水溶液を用いた、熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物の効率のよい洗浄方法およびこれを利用した熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、非イオン界面活性剤、水および非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有する洗浄剤を用いることにより、熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を効率よく除去でき得ること、およびこれを利用して熱可塑性樹脂微多孔膜の製造が、効率よく行い得ることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を洗浄する方法において、用いる洗浄剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法が提供される。
【0010】
さらに、本発明の第2の発明によれば、 熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を洗浄する方法において、用いる洗浄剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、マイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法が提供される。
本発明の第1の発明または第2の発明において、熱可塑性樹脂微多孔膜に用いられる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィドから選ばれることが好ましい。
【0011】
また、本発明の第3の発明によれば、熱可塑性樹脂と可塑剤とからなる樹脂組成物を溶融成形し、冷却してゲル状とした後、可塑剤を溶剤で処理することにより除去する熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法において、該溶剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法が提供される。
【0012】
さらに、本発明の第4の発明によれば、熱可塑性樹脂と可塑剤とからなる樹脂組成物を溶融成形し、冷却してゲル状とした後、可塑剤を溶剤で処理することにより除去する熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法において、該溶剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、マイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法が提供される。
本発明の第3の発明または第4の発明において、熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィドから選ばれることが好ましい。
【0013】
本発明の好ましい態様を以下に示す。
1.上記熱可塑性樹脂微多孔膜に用いられる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィドから選ばれることを特徴とする上記洗浄方法。
.上記非イオン界面活性剤が、エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤および含窒素型非イオン界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の非イオン界面活性剤であることを特徴とする上記洗浄方法。
.上記エーテル型非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体およびポリオキシエチレンオキシプロピルアルキルエーテルからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする上記洗浄方法。
.上記エーテルエステル型非イオン界面活性剤が、グリセリンエステル、ソルビタンエステルおよびソルビトールエステルからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物のポリオキシエチレンエーテルであることを特徴とする上記洗浄方法。
.上記エステル型非イオン界面活性剤が、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステルおよびプロピレングリコールエステルからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする上記洗浄方法。
.上記含窒素型非イオン界面活性剤が、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドおよびポリオキシエチレンアルキルアミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする上記洗浄方法。
.上記成分(B):水に、任意成分として極性有機溶媒20重量部以下を含有することを特徴とする上記洗浄方法。
.上記極性有機溶媒が、アルコール、アミン、アミド、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいケトンおよび水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいエーテルからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする上記洗浄方法。
.上記成分(C):非極性有機溶媒が、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいアルカンであることを特徴とする上記洗浄方法。
10.上記水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいアルカンが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、シクロヘキサンおよびシクロヘプタンから選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする上記洗浄方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法およびこれを利用した熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法について各項目毎に詳細に説明する。
【0015】
1.熱可塑性樹脂
本発明の熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法およびこれを利用した熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法における熱可塑性樹脂としては、特に限定されることはないが、通常、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィドなどが用いられる。この中では、ポリオレフィンが好ましく、特に熱可塑性樹脂微多孔膜に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンまたはポリオレフィン組成物が好ましい。以下に、熱可塑性樹脂微多孔膜について説明する。
【0016】
2.熱可塑性樹脂微多孔膜
本発明の熱可塑性樹脂微多孔膜に用いられる熱可塑性樹脂としては、上記のようにポリオレフィンまたはポリオレフィン組成物が好ましい。該ポリオレフィンとしては、重量平均分子量50万以上のものが好適に用いられ、特に重量平均分子量100万〜1500万のものがより好適に用いられる。重量平均分子量が、50万未満のものでは、延伸時に破断が起こり易いため、好適な微多孔膜を得ることが困難である。また、重量平均分子量の上限は、限定的でないものの1500万以下とすることにより、溶融押出しを容易に行うことができる。
【0017】
ポリオレフィンの種類は、限定的でないものの、超高分子量ポリエチレンを用いることが好ましい。該超高分子量ポリエチレンは、エチレンの単独重合体のみならず、他のα−オレフィンを少量含有する共重合体であってもよい。他のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、オクテン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、スチレンなどが好適である。
【0018】
また、ポリオレフィン組成物としては、重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含有するポリオレフィン組成物が好適に用いられる。重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含有しないポリオレフィン組成物では、延伸時に破断が起こり易いため、好適な微多孔膜を得ることが困難である。さらに、重量平均分子量の上限は、限定的でないものの1500万以下とすることにより、溶融押出しを容易に行うことができる。
【0019】
重量平均分子量50万以上のポリオレフィンとしては、前記の超高分子量ポリエチレンを挙げることができる。また、重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含有するポリオレフィン組成物としては、重量平均分子量50万以上のポリオレフィンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリオレフィンからなる組成物が挙げられる。重量平均分子量1万以上50万未満のポリオレフィンとしては、限定的でないものの、ポリエチレンを用いることが好ましい。
【0020】
該ポリエチレンの種類としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンが挙げられる。これらは、エチレンの単独重合体のみならず、他のα−オレフィンを少量含有する共重合体であってもよい。他のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、オクテン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、スチレンなどが好適である。なお、重量平均分子量50万以上のポリオレフィンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリオレフィンとからなる組成物として、最も好ましいものは、超高分子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなる組成物である。
【0021】
さらに、本発明の熱可塑性樹脂微多孔膜を電池用セパレータとして用いる場合には、そのメルトダウン温度を向上させるために、上記ポリオレフィンまたはポリオレフィン組成物にポリプロピレンを添加することが好ましい。該ポリプロピレンとしては、単独重合体の他に、ブロック共重合体および/またはランダム共重合体を使用することもできる。該共重合体の共重合成分である他のα−オレフィンとしては、エチレンが好適である。
【0022】
また、電池用セパレータ用途としての特性を向上させるため、シャットダウン機能を付与するポリオレフィンとして、前記の低密度ポリエチレンを用いてもよい。すなわち、該低密度ポリエチレンとして、分岐状の低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、シングルサイト触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体から選ばれた少なくとも1種の低密度ポリエチレンを添加してもよい。
【0023】
上記と同様に、電池用セパレータ用途としての特性を向上させるため、シャットダウン機能を付与するポリオレフィンとして、重量平均分子量1000〜4000の低分子量ポリエチレンを添加してもよい。ただし、添加量が多いと延伸する場合に破断が起こり易くなるので、その添加量は、熱可塑性樹脂中に20重量部以下となるよう添加することが好ましい。
【0024】
本発明において用いられるポリオレフィンまたはポリオレフィン組成物の分子量分布(Mw/Mn)は、限定的ではないものの5〜300が好ましく、10〜100であることが、さらに好ましい。Mw/Mnが5未満であると、高分子量成分が多くなり過ぎて溶融押出しが困難となり、一方、Mw/Mnが300を超えると低分子量成分が多くなり過ぎるために強度の低下を招く。
【0025】
3.洗浄剤
本発明の熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法およびこれを利用した熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法に用いる洗浄剤は、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有するものである。上記のマイクロエマルションが形成されていない洗浄剤を用いると、熱可塑性樹脂微多孔膜の表面を十分に洗浄することができないので、本発明の洗浄剤として使用することができない。また、マイクロエマルション相と、非極性有機溶媒相との2相の存在だけでは、十分な洗浄力がない。
【0026】
ここで、本発明において「マイクロエマルション」とは、字句のごとく微細な乳化状態を意味するのではなく、水と非極性有機溶媒の一方が分散滴あるいはともに連続層となり、熱力学的に安定な混合状態にあることをいう。すなわち、マイクロエマルションは1液相であり、乳化は多相系である。このような状態になると、いわゆる乳化した白濁状態とは異なり、透明な溶液状態を呈する。
【0027】
該マイクロエマルションを形成すると、油や水との界面張力が最も低い状態となるため、洗浄力が向上する。すなわち、熱可塑性樹脂微多孔膜は、本発明の少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有する洗浄剤により、その表面が十分に濡れるため洗浄力が飛躍的に向上するものと考えられる。また、熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法においては、その可塑剤の除去工程に本発明の少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有する洗浄剤を溶剤として用いると、可塑剤と溶剤との界面張力が低下することによりメニスカスの曲率が小さくなり、ラプラス圧が低下し、結果として、可塑剤とマイクロエマルションとの界面において可塑剤の拡散が起こり、可塑剤が可溶化されることによりその除去が容易となるものと考えられる。
【0028】
以下に、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒について説明する。
(1)成分(A)
本発明の成分(A)である非イオン界面活性剤は、精密材料などへの使用を考慮した場合には好ましい。精密材料に、非イオン界面活性剤以外の界面活性剤を使用した場合には、不純物としてイオンが残存するおそれがあるので注意を要する。
また、非イオン界面活性剤は、その分子構造を変化させることにより、親水性−親油性バランス(以下、「HLB」と略す。)を容易に変えることができ、マイクロエマルションを形成させ易いという利点をも有する。
【0029】
非イオン界面活性剤として使用できるものは、特に限定されず、エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、含窒素型非イオン界面活性剤などを挙げることができる。これら非イオン界面活性剤は、単独でも、混合物でも使用することができ、例えば、エーテル型非イオン界面活性剤の混合物、エーテル型非イオン界面活性剤とエステル型非イオン界面活性剤との混合物を使用することもできる。
【0030】
上記エーテル型非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンオキシプロピルアルキルエーテルの使用が好ましい。
【0031】
また、エーテルエステル型非イオン界面活性剤としては、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ソルビトールエステルから選ばれた少なくとも1種の化合物の、ポリオキシエチレンエーテルの使用が好ましい。
【0032】
また、エステル型非イオン界面活性剤としては、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、プロピレングリコールエステルの使用が好ましい。なお、これらから選ばれた少なくとも1種の化合物に、ソルビタンエステル、ショ糖エステルのいずれかを添加したものも好ましく用いられる。
【0033】
また、含窒素型非イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミンの使用が好ましい。
【0034】
(2)成分(B)
本発明の成分(B)である水は必須成分であるが、他の極性有機溶媒を該成分(B)中に含有していてもよい。この場合、他の極性溶媒の含有量は、特に限定されないが、成分(B)を100重量部としたときに、20重量部以下であることが好ましい。このような極性有機溶媒としては、例えば、アルコール、アミン、アミド、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいケトン、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいエーテルなどが挙げられる。これらは、単独でも、混合物として使用しても構わない。
【0035】
上記アルコールとしては、好ましくは炭素数が1〜12のアルコール、さらに好ましくはメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、i−ブチルアルコール、ポリグリセリンから選ばれた少なくとも1種が例示される。
【0036】
また、アミンとしては、好ましくは炭素数が1〜4のアミン、さらに好ましくはメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンから選ばれた少なくとも1種が例示される。
【0037】
また、アミドとしては、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドから選ばれた少なくとも1種が例示される。
【0038】
また、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいケトンとしては、好ましくは炭素数が3〜12のケトン、さらに好ましくはアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンから選ばれた少なくとも1種が例示される。
【0039】
また、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいエーテルとしては、好ましくは炭素数が2〜12のエーテル、さらに好ましくはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルから選ばれた少なくとも1種が例示される。
【0040】
(3)成分(C)
本発明の成分(C)である非極性有機溶媒としては、特に限定されず、例えば、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいアルカンを挙げることができる。これらは、単独で使用しても混合して使用してもよい。上記水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいアルカンとしては、炭素数が1〜18のアルカンが好ましく、特にペンタン、ヘキサン、ヘプタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンの使用が好ましい。なお、水素原子の一部がハロゲンで置換されてもよいアルカンは、直鎖状でも環状構造を形成したものでも分岐を有するものでもよい。
【0041】
(4)組成比
本発明の洗浄剤における成分(A)、成分(B)および成分(C)の組成比は、該洗浄剤がマイクロエマルションを形成するものであれば、特に限定されるものではないが、成分(A)/成分(B)/成分(C)=1〜20/20〜80/80〜20(重量部)であることが好ましい。なお、これら各成分の最も好ましい組成比は、用いる成分により異なってくるものであり、また温度依存性も存在するので使用する温度にも留意する必要がある。また、温度が異なると相状態が変化し、液晶を形成する場合もあり、このような状態では洗浄力が大きく減退することにも留意する必要がある。本発明の少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有する洗浄剤は、単なる混合を行った組成物である洗浄液とは異なり、油や水との界面張力を大幅に低下させるため、熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した微細な有機物を効率よく除去し得る。なお、上記洗浄時に、振とう機、超音波等を利用して機械的振動を与えると、洗浄力がより向上する。
【0042】
4.熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法
また、上記の洗浄方法は、前述のように熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法に利用することができる。すなわち、本発明の熱可塑性樹脂微多孔膜は、限定されるものではないが、例えば、前記ポリオレフィンまたはポリオレフィン組成物5〜50重量%と、可塑剤95〜50重量%とからなる樹脂組成物を調製し、該樹脂組成物をダイより溶融押出しすることにより溶融成形し、冷却してゲル状組成物を形成した後、該ゲル状組成物をポリオレフィンの融点+10℃以下の温度で延伸し、しかる後に残存可塑剤を、本発明の少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有する洗浄剤を溶剤として用いることにより容易に除去して製造することができる。
【0043】
かかる場合にも、本発明の成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相またはマイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有する洗浄剤を、可塑剤除去工程の溶剤として用いる際、上記の洗浄方法と同様に、機械的振動を与えることにより、より効率的に可塑剤を除去することができる。
【0044】
なお、上記の可塑剤としては、常温にて液体のもの、または常温にて固体であり、溶融成形時に液体となるものの、いずれをも使用できる。常温にて液体のものとしては、例えば、流動パラフィン、ノナン、デカン、ウンデカン、鉱油留分などを挙げることができ、常温にて固体のものとしては、例えば、パラフィンワックス、高級アルコール(ステアリルアルコール、セリルアルコールなど)などを挙げることができる。また、上記可塑剤除去工程の前後に延伸工程を設けることができるが、可塑剤除去前に延伸を行うことが好ましい。さらに、可塑剤除去後に乾燥し、その後、適宜熱セット、親水化、架橋などを行い微多孔膜の物性をさらに改良することも可能である。
【0045】
なお、本発明の熱可塑性樹脂微多孔膜は、通常、空孔率が30〜95%、膜厚25μmで透気度が2000秒/100cc以下、平均孔径が0.005〜1μm、引張破断強度が80MPa以上で、突刺強度が3920mN以上の機械物性を有するものである。また、該微多孔膜の厚さは、適宜選択されるが、通常、0.1〜50μm、好ましくは1〜25μm程度である。厚さが0.1μm未満では、膜の機械的強度不足から実用に供することが難しく、50μmを超えると、実効抵抗が大きくなりすぎ好ましくない。
【0046】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0047】
実施例1
平均孔径が0.03μmであるポリエチレン微多孔膜を、温度が25℃である流動パラフィン浴に浸漬することにより、ポリエチレン微多孔膜に流動パラフィンを含浸させた。次いで、成分(A)の非イオン界面活性剤としてペンタオキシエチレンドデシルエーテル(以下、「C1225O(CHCHO)H」と略す。)2重量部、成分(B)として水49重量部、および成分(C)としてヘプタン49重量部からなる洗浄液で満たされた恒温槽(温度50℃)に流動パラフィンを含浸させた微多孔膜を入れ、振とう機による機械的振動を与えながら1分間、洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、95重量部が除去された。なお、使用した洗浄剤は、50℃では透明なマイクロエマルション相に水が分散した相の2相を形成しているが、機械的振動を与えて洗浄しているときは、マイクロエマルション相と水が乳化状態となって白濁しており、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相に水が分散した相に分離した。
【0048】
実施例2
恒温槽の温度を38℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、96重量部が除去された。なお、使用した洗浄剤は、38℃では透明なマイクロエマルション相に水が分散した相の2相を形成しているが、機械的振動を与えて洗浄しているときは、マイクロエマルション相と水が乳化状態となって白濁しており、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相に水が分散した相に分離した。
【0049】
実施例3
恒温槽の温度を32℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、96重量部が除去された。なお、使用した洗浄剤は、32℃では透明なマイクロエマルション相に水が分散した相の2相を形成しているが、機械的振動を与えて洗浄しているときは、マイクロエマルション相と水が乳化状態となって白濁しており、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相に水が分散した相に分離した。
【0050】
実施例4
恒温槽の温度を30.2℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、96重量部が除去された。なお、使用した洗浄剤は、30.2℃では透明なマイクロエマルション相と、水相と、ヘプタン相との3相を形成しているが分かった。該洗浄液は、機械的振動を与えると乳化状態となって白濁するが、機械的振動を止めると、直ぐに上記の3相の状態に戻ることが認められた。
【0051】
比較例1
恒温槽の温度を26℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、63重量部が除去された。さらに、洗浄時間を延長して合計10分間洗浄を行っても、81重量部だけが除去されるに留まった。なお、使用した洗浄剤は、26℃では透明なマイクロエマルション相にヘプタン相が分散した状態の2相を形成しており、機械的振動を与えると乳化状態となって白濁するが、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相にヘプタン相が分散した状態に戻ることが分かった。
【0052】
比較例2
恒温槽の温度を24℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、59重量部が除去された。さらに、洗浄時間を延長して合計10分間洗浄を行っても、71重量部だけが除去されるに留まった。なお、使用した洗浄剤は、24℃では透明なマイクロエマルション相にヘプタン相が分散した状態の2相を形成しており、機械的振動を与えると乳化状態となって白濁するが、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相にヘプタン相が分散した状態に戻ることが分かった。
【0053】
比較例3
恒温槽の温度を22℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、41重量部が除去された。さらに、洗浄時間を延長して合計10分間洗浄を行っても、69重量部だけが除去されるに留まった。なお、使用した洗浄剤は、22℃では透明なマイクロエマルション相にヘプタン相が分散した状態の2相を形成しており、機械的振動を与えると乳化状態となって白濁するが、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相にヘプタン相が分散した状態に戻ることが分かった。
【0054】
以上の実施例1〜4と比較例1〜3の記載から、前記成分(A)、成分(B)、および成分(C)の種類および組成比が同一であった場合でも、温度依存性が存在し、3相を形成する温度よりも高い温度で洗浄を行った場合は、洗浄力が高いが、3相を形成する温度よりも4℃以上低い比較例1〜3では、洗浄力が大幅に低下しており、3相を形成する場合と、マイクロエマルション相と水の分散相からなる場合に洗浄力が高いことが分かる。前記の3成分系においては、HLB温度が30℃近辺にあることが明らかとなった。
【0055】
実施例5
平均孔径が0.03μmであるポリエチレン微多孔膜を、温度が25℃である流動パラフィン浴に浸漬することにより、ポリエチレン微多孔膜に流動パラフィンを含浸させた。次いで、成分(A)の非イオン界面活性剤としてテトラオキシエチレンデシルエーテル(以下、「C1021O(CHCHO)H」と略す。)9重量部、成分(B)として水45.5重量部、および成分(C)としてヘプタン45.5重量部からなる洗浄液で満たされた恒温槽(温度25℃)に流動パラフィンを含浸させた微多孔膜を入れ、振とう機による機械的振動を与えながら1分間、洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、97重量部が除去された。なお、使用した洗浄剤は、25℃では透明なマイクロエマルション相に水が分散した相の2相を形成していることが分かった。該洗浄液は、機械的振動を与えて洗浄しているときは、乳化状態となって白濁しているが、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相に水が分散した相に戻った。
【0056】
実施例6
恒温槽の温度を22.7℃に変更したこと以外は、実施例5と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、97重量部が除去された。なお、使用した洗浄剤は、22.7℃では透明なマイクロエマルション相と、水相と、ヘプタン相との3相を形成していることが分かった。該洗浄液は、機械的振動を与えると乳化状態となって白濁するが、機械的振動を止めると、直ぐに上記の3相の状態に戻ることが認められた。
【0057】
比較例4
恒温槽の温度を20℃に変更したこと以外は、実施例5と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、50重量部が除去された。さらに、洗浄時間を延長して合計10分間洗浄を行っても、72重量部が除去されるに留まった。なお、使用した洗浄剤は、20℃では透明なマイクロエマルション相とヘプタンの分散相の2相を形成していることが分かった。該洗浄剤は、機械的振動を与えると乳化状態となって白濁するが、機械的振動を止めると、透明なマイクロエマルション相とヘプタンの分散相の2相に再び戻った。
【0058】
実施例7
平均孔径が0.03μmであるポリエチレン微多孔膜を、温度が25℃である流動パラフィン浴に浸漬することにより、ポリエチレン微多孔膜に流動パラフィンを含浸させた。次いで、成分(A)の非イオン界面活性剤としてC1021O(CHCHO)H2重量部とヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテル(C1633O(CHCHO)H)2重量部との混合物、成分(B)として水67.2重量部、および成分(C)としてヘプタン28.8重量部からなる洗浄液で満たされた恒温槽(温度34℃)に流動パラフィンを含浸させた微多孔膜を入れ、振とう機による機械的振動を与えながら1分間、洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、97重量部が除去された。なお、使用した洗浄剤は、34℃では透明なマイクロエマルション相と水の分散相の2相を形成していることが分かった。該洗浄液は、機械的振動を与えて洗浄しているときは、乳化状態となって白濁しているが、機械的振動を止めると再度、透明なマイクロエマルション相と水の分散相の2相に戻った。
【0059】
比較例5
実施例1において、成分(A)の非イオン界面活性剤としてC1225O(CHCHO)H10重量部、成分(B)として水45重量部、および成分(C)としてヘプタン45重量部からなる洗浄液で満たされた恒温槽(温度30℃)に流動パラフィンを含浸させた微多孔膜を入れ、振とう機による機械的振動を与えながら10分間洗浄したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、20重量部しか除去されなかった。なお、使用した洗浄剤は、30℃において液晶構造となっていたことが分かった。
【0060】
比較例6
実施例1において、成分(A)の非イオン界面活性剤としてC1225O(CHCHO)H1重量部、および成分(B)として水99重量部からなる洗浄液で満たされた恒温槽(温度25℃)に流動パラフィンを含浸させた微多孔膜を入れ、振とう機による機械的振動を与えながら10分間洗浄したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、3重量部しか除去されなかった。
【0061】
比較例7
実施例1において、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部、および水99重量部からなる洗浄液で満たされた恒温槽(温度25℃)に流動パラフィンを含浸させた微多孔膜を入れ、振とう機による機械的振動を与えながら10分間洗浄したこと以外は、実施例1と同様にして洗浄を行った。その結果、流動パラフィン100重量部のうち、2重量部しか除去されなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を洗浄する方法において、当該洗浄剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、該洗浄剤が、少なくともマイクロエマルション相と水相とを形成してなるものを使用することにより、効率的に有機物を除去することができる。なお、マイクロエマルション相と水相と非極性有機溶媒相の3相からなるものを用いても同様の効果が得られる。また、振とうすると乳化状態となり、振とうを止めると前述の2相又は3相状態となることから、水や非極性有機溶媒を回収して再利用できるという利点も有する。さらに、このような洗浄剤を用いると、熱可塑性樹脂微多孔膜の製造工程における可塑剤除去に、特に有効である。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermoplastic resin. Microporous membrane In more detail, a method for producing a thermoplastic resin microporous membrane using the washing method of Non-ion Washing containing a surfactant, water and a nonpolar organic solvent, and having at least two phases of a microemulsion phase and an aqueous phase or a microemulsion phase, an aqueous phase and a nonpolar organic solvent phase Thermoplastic resin Microporous membrane Cleaning method for efficiently removing organic substances adhering to the resin, and a thermoplastic resin microporous membrane that efficiently removes the plasticizer from a molded product obtained by melt-molding a resin composition comprising a thermoplastic resin and a plasticizer It relates to the manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
The cleaning mechanism of the organic substance adhering to the thermoplastic resin molding, especially oily dirt, with a surfactant aqueous solution is called rolling up, which reduces the interfacial tension between the cleaning agent and oil dirt, and reduces the oil dirt and molding. This is achieved by increasing the contact angle of the interface. In order to prevent the removed oil stain from reattaching to the surface of the molded body, it is important that the oil stain is solubilized in the surfactant micelle.
[0003]
In order to cause the rolling-up, the molded body needs to be sufficiently wetted by the cleaning agent. In particular, when the molded body is an oleophilic thermoplastic resin, there is a problem that the surface of the normal aqueous surfactant solution is not sufficiently wetted, and therefore the detergency is small.
[0004]
Further, in a method for producing a thermoplastic resin microporous film in which a resin composition comprising a thermoplastic resin and a plasticizer is melt-molded, cooled to a gel, and then the plasticizer is removed with a solvent, for example, thermoplastic When polyethylene is used as the resin and a lipophilic plasticizer such as liquid paraffin is used as the plasticizer, the polyethylene wets well with the liquid paraffin, which is a plasticizer. It is thought that a meniscus that penetrates into the film and is recessed toward the inside of the film is formed. At this time, a so-called Laplace pressure, in which the inner pressure is higher, is generated between the inner side and the outer side of the curved surface, and this pressure acts in the inner direction of the film.
[0005]
Even when a normal aqueous surfactant solution is used for removing the plasticizer, the interfacial tension between the aqueous surfactant solution and the liquid paraffin does not decrease, and the meniscus curvature and Laplace pressure do not change. Accordingly, it has been difficult to remove the plasticizer from the thermoplastic resin microporous membrane with a normal aqueous surfactant solution.
[0006]
Therefore, using the surfactant aqueous solution, the thermoplastic resin Microporous membrane Development of a method for efficiently washing organic substances adhering to the resin and a method for producing a microporous thermoplastic resin film using the same are eagerly desired.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a thermoplastic resin using an aqueous surfactant solution. Microporous membrane It is an object of the present invention to provide an efficient cleaning method for organic substances adhering to water and a method for producing a thermoplastic microporous film using the same.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have Non-ion Washing containing a surfactant, water and a nonpolar organic solvent, and having at least two phases of a microemulsion phase and an aqueous phase or a microemulsion phase, an aqueous phase and a nonpolar organic solvent phase By using the agent, thermoplastic resin Microporous membrane The present inventors have found that organic substances adhering to can be efficiently removed, and that the production of a thermoplastic microporous film can be efficiently performed using the organic substance.
[0009]
That is, according to the first aspect of the present invention, the thermoplastic resin Microporous membrane In the method for cleaning organic substances adhering to the organic solvent, the cleaning agent used contains component (A): nonionic surfactant, component (B): water, and component (C): nonpolar organic solvent, and at least Has two phases: microemulsion phase and aqueous phase Furthermore, the nonionic surfactant is at least one selected from pentaoxyethylene dodecyl ether, tetraoxyethylene decyl ether, and heptaoxyethylene hexadecyl ether. Thermoplastic resin characterized by Microporous membrane A cleaning method is provided.
[0010]
Furthermore, according to the second invention of the present invention, the thermoplastic resin Microporous membrane In the method for cleaning organic substances adhering to the surface, the cleaning agent used contains a component (A): a nonionic surfactant, a component (B): water, and a component (C): a nonpolar organic solvent, and It has three phases: an emulsion phase, an aqueous phase, and a nonpolar organic solvent phase. Furthermore, the nonionic surfactant is at least one selected from pentaoxyethylene dodecyl ether, tetraoxyethylene decyl ether, and heptaoxyethylene hexadecyl ether. Thermoplastic resin characterized by Microporous membrane A cleaning method is provided.
In the first or second invention of the present invention, the thermoplastic resin Microporous membrane It is preferable that the thermoplastic resin used in is selected from polyolefin, polyester, polyamide, and polyarylene sulfide.
[0011]
According to the third aspect of the present invention, a resin composition comprising a thermoplastic resin and a plasticizer is melt-molded, cooled to a gel, and then removed by treating the plasticizer with a solvent. In the method for producing a thermoplastic resin microporous membrane, the solvent contains a component (A): a nonionic surfactant, a component (B): water, and a component (C): a nonpolar organic solvent, and at least Has two phases: microemulsion phase and aqueous phase Furthermore, the nonionic surfactant is at least one selected from pentaoxyethylene dodecyl ether, tetraoxyethylene decyl ether, and heptaoxyethylene hexadecyl ether. A method for producing a thermoplastic resin microporous membrane is provided.
[0012]
Furthermore, according to the fourth aspect of the present invention, a resin composition comprising a thermoplastic resin and a plasticizer is melt-molded, cooled to a gel, and then removed by treating the plasticizer with a solvent. In the method for producing a thermoplastic resin microporous membrane, the solvent contains a component (A): a nonionic surfactant, a component (B): water, and a component (C): a nonpolar organic solvent, and It has three phases: an emulsion phase, an aqueous phase, and a nonpolar organic solvent phase. Furthermore, the nonionic surfactant is at least one selected from pentaoxyethylene dodecyl ether, tetraoxyethylene decyl ether, and heptaoxyethylene hexadecyl ether. A method for producing a thermoplastic resin microporous membrane is provided.
In the third or fourth aspect of the present invention, the thermoplastic resin is preferably selected from polyolefins, polyesters, polyamides, and polyarylene sulfides.
[0013]
Preferred embodiments of the present invention are shown below.
1. The above thermoplastic resin Microporous membrane The said washing | cleaning method characterized by the thermoplastic resin used for being selected from polyolefin, polyester, polyamide, and polyarylene sulfide.
2 . The nonionic surfactant is at least one selected from the group consisting of an ether type nonionic surfactant, an ether ester type nonionic surfactant, an ester type nonionic surfactant and a nitrogen-containing nonionic surfactant. The above-described cleaning method, which is a nonionic surfactant of a kind.
3 . The ether type nonionic surfactant is polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkylphenyl ether, alkylallyl formaldehyde condensed polyoxyethylene ether, polyoxyethylene polyoxypropylene alkyl ether, polyoxyethylene polyoxypropylene copolymer And at least one compound selected from the group consisting of polyoxyethyleneoxypropyl alkyl ethers.
4 . The said washing | cleaning method characterized by the said ether ester type nonionic surfactant being the polyoxyethylene ether of the at least 1 sort (s) of compound chosen from the group which consists of glycerol ester, sorbitan ester, and sorbitol ester.
5 . The said washing | cleaning method characterized by the said ester type nonionic surfactant being at least 1 sort (s) of compounds chosen from the group which consists of polyethyleneglycol fatty acid ester, glycerol ester, polyglycerol ester, and propylene glycol ester.
6 . The above cleaning method, wherein the nitrogen-containing nonionic surfactant is at least one compound selected from the group consisting of fatty acid alkanolamides, polyoxyethylene fatty acid amides and polyoxyethylene alkylamines.
7 . The said washing | cleaning method characterized by containing 20 weight part or less of polar organic solvents in the said component (B): water as an arbitrary component.
8 . The polar organic solvent is at least one selected from the group consisting of alcohols, amines, amides, ketones in which some of the hydrogen atoms may be substituted with halogens, and ethers in which some of the hydrogen atoms may be substituted with halogens. The above cleaning method, which is a seed compound.
9 . Component (C): The cleaning method, wherein the nonpolar organic solvent is an alkane in which a part of hydrogen atoms may be substituted with halogen.
10 . The alkane in which a part of the hydrogen atoms may be substituted with halogen is at least one selected from pentane, hexane, heptane, chloroform, carbon tetrachloride, 1,2-dichloroethane, trichloroethane, tetrachloroethane, cyclohexane and cycloheptane. The above cleaning method, which is a seed compound.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the thermoplastic resin of the present invention Microporous membrane The cleaning method and the manufacturing method of the thermoplastic resin microporous film using the same will be described in detail for each item.
[0015]
1. Thermoplastic resin
Thermoplastic resin of the present invention Microporous membrane The thermoplastic resin in the washing method and the method for producing a thermoplastic resin microporous film using the washing method is not particularly limited, but polyolefin, polyester, polyamide, polyarylene sulfide and the like are usually used. Among these, polyolefin is preferable, and polyolefin or polyolefin composition is particularly preferable as the thermoplastic resin used for the thermoplastic resin microporous film. Below, a thermoplastic resin microporous film is demonstrated.
[0016]
2. Thermoplastic resin microporous membrane
As a thermoplastic resin used for the thermoplastic resin microporous membrane of the present invention, a polyolefin or a polyolefin composition is preferable as described above. As the polyolefin, those having a weight average molecular weight of 500,000 or more are preferably used, and those having a weight average molecular weight of 1,000,000 to 15 million are particularly preferably used. When the weight average molecular weight is less than 500,000, it is difficult to obtain a suitable microporous film because breakage tends to occur during stretching. Moreover, although the upper limit of a weight average molecular weight is not limited, it can carry out melt extrusion easily by setting it as 15 million or less.
[0017]
Although the kind of polyolefin is not limited, it is preferable to use ultrahigh molecular weight polyethylene. The ultra high molecular weight polyethylene may be not only a homopolymer of ethylene but also a copolymer containing a small amount of other α-olefin. As other α-olefins, propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, octene, vinyl acetate, methyl methacrylate, styrene and the like are preferable.
[0018]
Moreover, as the polyolefin composition, a polyolefin composition containing a polyolefin having a weight average molecular weight of 500,000 or more is preferably used. In a polyolefin composition that does not contain a polyolefin having a weight average molecular weight of 500,000 or more, it is difficult to obtain a suitable microporous film because breakage easily occurs during stretching. Furthermore, although the upper limit of a weight average molecular weight is not limited, it can carry out melt extrusion easily by setting it as 15 million or less.
[0019]
Examples of the polyolefin having a weight average molecular weight of 500,000 or more include the above ultrahigh molecular weight polyethylene. Examples of the polyolefin composition containing a polyolefin having a weight average molecular weight of 500,000 or more include a composition comprising a polyolefin having a weight average molecular weight of 500,000 or more and a polyolefin having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000. The polyolefin having a weight average molecular weight of 10,000 or more and less than 500,000 is preferably, but not limited to, polyethylene.
[0020]
Examples of the polyethylene include high density polyethylene, low density polyethylene, and medium density polyethylene. These may be not only ethylene homopolymers but also copolymers containing a small amount of other α-olefins. As other α-olefins, propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, octene, vinyl acetate, methyl methacrylate, styrene and the like are preferable. The most preferable composition comprising a polyolefin having a weight average molecular weight of 500,000 or more and a polyolefin having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000 is a composition comprising ultrahigh molecular weight polyethylene and high density polyethylene.
[0021]
Furthermore, when using the thermoplastic resin microporous membrane of the present invention as a battery separator, it is preferable to add polypropylene to the polyolefin or polyolefin composition in order to improve the meltdown temperature. As the polypropylene, in addition to a homopolymer, a block copolymer and / or a random copolymer can also be used. As another α-olefin which is a copolymerization component of the copolymer, ethylene is suitable.
[0022]
Moreover, in order to improve the characteristics as a battery separator, the low-density polyethylene may be used as a polyolefin that imparts a shutdown function. That is, as the low-density polyethylene, at least one selected from branched low-density polyethylene (LDPE), linear low-density polyethylene (LLDPE), and an ethylene / α-olefin copolymer produced using a single site catalyst. A seed low density polyethylene may be added.
[0023]
Similarly to the above, a low molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 1000 to 4000 may be added as a polyolefin imparting a shutdown function in order to improve the characteristics as a battery separator. However, if the amount added is large, breakage is likely to occur when stretching, so the amount added is preferably 20 parts by weight or less in the thermoplastic resin.
[0024]
The molecular weight distribution (Mw / Mn) of the polyolefin or polyolefin composition used in the present invention is not limited, but is preferably 5 to 300, and more preferably 10 to 100. If Mw / Mn is less than 5, the high molecular weight component is excessively increased and melt extrusion becomes difficult, while if Mw / Mn exceeds 300, the low molecular weight component is excessively increased, resulting in a decrease in strength.
[0025]
3. Washing soap
Thermoplastic resin of the present invention Microporous membrane The cleaning agent used in the manufacturing method of the thermoplastic resin microporous membrane using the same is component (A): nonionic surfactant, component (B): water, and component (C): nonpolar organic It contains a solvent and has at least two phases of a microemulsion phase and an aqueous phase or a microemulsion phase, an aqueous phase, and a nonpolar organic solvent phase. Using a cleaning agent that does not have the above microemulsion, a thermoplastic resin Microporous membrane The surface cannot be cleaned sufficiently and cannot be used as the cleaning agent of the present invention. Moreover, there is not sufficient detergency only by the presence of two phases of a microemulsion phase and a nonpolar organic solvent phase.
[0026]
Here, in the present invention, the term “microemulsion” does not mean a finely emulsified state as described, but one of water and a nonpolar organic solvent is dispersed droplets or both are continuous layers, and is thermodynamically stable. It means being in a mixed state. That is, the microemulsion is one liquid phase and the emulsification is a multiphase system. In such a state, unlike a so-called emulsified white turbid state, a transparent solution state is exhibited.
[0027]
When the microemulsion is formed, the interfacial tension with oil or water becomes the lowest, and thus the cleaning power is improved. That is, thermoplastic resin Microporous membrane Is cleaned because the surface of the present invention is sufficiently wetted by the cleaning agent having at least two phases of a microemulsion phase and an aqueous phase, or a microemulsion phase, an aqueous phase, and a nonpolar organic solvent phase. It is thought that power improves dramatically. Further, in the method for producing a thermoplastic resin microporous membrane, at least the microemulsion phase of the present invention, the two phases of the water phase or the microemulsion phase, the water phase, and the nonpolar organic solvent in the plasticizer removal step When a detergent having three phases is used as a solvent, the curvature of the meniscus is reduced due to a decrease in the interfacial tension between the plasticizer and the solvent, and the Laplace pressure is reduced. As a result, the plasticizer and the microemulsion It is considered that diffusion of the plasticizer occurs at the interface, and the plasticizer is solubilized to facilitate removal thereof.
[0028]
Hereinafter, component (A): nonionic surfactant, component (B): water, and component (C): nonpolar organic solvent will be described.
(1) Component (A)
The nonionic surfactant which is the component (A) of the present invention is preferable when considering use in precision materials and the like. If a surfactant other than a nonionic surfactant is used for the precision material, care must be taken because ions may remain as impurities.
Further, the nonionic surfactant can easily change the hydrophilic-lipophilic balance (hereinafter abbreviated as “HLB”) by changing its molecular structure, and is advantageous in that it can easily form a microemulsion. It also has.
[0029]
What can be used as a nonionic surfactant is not specifically limited, Ether type nonionic surfactant, ether ester type nonionic surfactant, ester type nonionic surfactant, nitrogen-containing type nonionic surfactant, etc. Can be mentioned. These nonionic surfactants can be used alone or as a mixture. For example, a mixture of an ether type nonionic surfactant and a mixture of an ether type nonionic surfactant and an ester type nonionic surfactant can be used. It can also be used.
[0030]
Examples of the ether type nonionic surfactant include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkylphenyl ether, alkylallyl formaldehyde condensed polyoxyethylene ether, polyoxyethylene polyoxypropylene alkyl ether, polyoxyethylene polyoxypropylene copolymer The use of coalesced polyoxyethyleneoxypropyl alkyl ether is preferred.
[0031]
As the ether ester type nonionic surfactant, use of polyoxyethylene ether of at least one compound selected from glycerin ester, sorbitan ester, and sorbitol ester is preferable.
[0032]
As the ester type nonionic surfactant, polyethylene glycol fatty acid ester, glycerin ester, polyglycerin ester, and propylene glycol ester are preferably used. A compound obtained by adding at least one of sorbitan ester and sucrose ester to at least one compound selected from these compounds is also preferably used.
[0033]
In addition, as the nitrogen-containing nonionic surfactant, for example, fatty acid alkanolamide, polyoxyethylene fatty acid amide, and polyoxyethylene alkylamine are preferably used.
[0034]
(2) Component (B)
Although water which is the component (B) of the present invention is an essential component, other polar organic solvents may be contained in the component (B). In this case, the content of the other polar solvent is not particularly limited, but is preferably 20 parts by weight or less when the component (B) is 100 parts by weight. Examples of such a polar organic solvent include alcohols, amines, amides, ketones in which part of hydrogen atoms may be substituted with halogen, ethers in which part of hydrogen atoms may be substituted with halogen, and the like. . These may be used alone or as a mixture.
[0035]
The alcohol is preferably an alcohol having 1 to 12 carbon atoms, more preferably at least one selected from methanol, ethanol, n-propyl alcohol, i-propyl alcohol, i-butyl alcohol, and polyglycerol. The
[0036]
The amine is preferably an amine having 1 to 4 carbon atoms, more preferably at least one selected from methylamine, dimethylamine, trimethylamine, ethylamine, diethylamine, and triethylamine.
[0037]
The amide is preferably at least one selected from N, N-dimethylformamide and N, N-dimethylacetamide.
[0038]
Further, examples of the ketone in which a part of hydrogen atoms may be substituted with halogen include preferably a ketone having 3 to 12 carbon atoms, more preferably at least one selected from acetone, methyl ethyl ketone, and diethyl ketone. .
[0039]
Further, as an ether in which a part of hydrogen atoms may be substituted with halogen, preferably an ether having 2 to 12 carbon atoms, more preferably dimethyl ether, diethyl ether, methyl ethyl ether, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol dimethyl ether. At least one selected from is exemplified.
[0040]
(3) Component (C)
The nonpolar organic solvent that is the component (C) of the present invention is not particularly limited, and examples thereof include alkanes in which a part of hydrogen atoms may be substituted with halogen. These may be used alone or in combination. The alkane in which part of the hydrogen atoms may be substituted with halogen is preferably an alkane having 1 to 18 carbon atoms, particularly pentane, hexane, heptane, chloroform, carbon tetrachloride, 1,2-dichloroethane, trichloroethane, The use of tetrachloroethane, cyclohexane or cycloheptane is preferred. The alkane in which a part of hydrogen atoms may be substituted with halogen may be linear, cyclic, or branched.
[0041]
(4) Composition ratio
The composition ratio of component (A), component (B), and component (C) in the cleaning agent of the present invention is not particularly limited as long as the cleaning agent forms a microemulsion. It is preferable that A) / component (B) / component (C) = 1-20 / 20-80 / 80-20 (parts by weight). Note that the most preferable composition ratio of each of these components varies depending on the components used, and temperature dependence also exists, so it is necessary to pay attention to the temperature used. In addition, when the temperature is different, the phase state may change to form a liquid crystal. In such a state, it is necessary to pay attention to the fact that the detergency is greatly reduced. The cleaning agent having at least three phases of the microemulsion phase and the aqueous phase or the microemulsion phase, the aqueous phase, and the non-polar organic solvent phase of the present invention is a cleaning solution that is simply a mixed composition. Unlike the thermoplastic resin, which significantly reduces the interfacial tension with oil and water Microporous membrane It is possible to efficiently remove fine organic substances adhering to the surface. In addition, when a mechanical vibration is applied using a shaker, an ultrasonic wave, or the like during the cleaning, the cleaning power is further improved.
[0042]
4). Method for producing thermoplastic microporous membrane
Moreover, the above-described cleaning method can be used in the method for producing a thermoplastic resin microporous film as described above. That is, the thermoplastic resin microporous membrane of the present invention is not limited, but for example, a resin composition comprising 5 to 50% by weight of the polyolefin or polyolefin composition and 95 to 50% by weight of a plasticizer. The resin composition is melt-extruded from a die, melt-molded, and cooled to form a gel-like composition, and then the gel-like composition is stretched at a temperature of the melting point of polyolefin + 10 ° C. or lower. By using as a solvent a residual plasticizer, a detergent having at least three phases of the present invention, ie, at least a microemulsion phase and an aqueous phase or a microemulsion phase, an aqueous phase, and a nonpolar organic solvent phase. It can be easily removed and manufactured.
[0043]
Even in such a case, the component (A) of the present invention: a nonionic surfactant, a component (B): water, and a component (C): a nonpolar organic solvent, and at least a microemulsion phase and an aqueous phase When using a cleaning agent having two phases, or a microemulsion phase, an aqueous phase, and a non-polar organic solvent phase, as a solvent in the plasticizer removal step, mechanical vibration is performed in the same manner as in the cleaning method described above. By providing the above, it is possible to remove the plasticizer more efficiently.
[0044]
In addition, as said plasticizer, any can be used which is liquid at normal temperature or solid at normal temperature and becomes liquid at the time of melt molding. Examples of liquids at room temperature include liquid paraffin, nonane, decane, undecane, and mineral oil fractions. Examples of solids at normal temperature include paraffin wax, higher alcohols (stearyl alcohol, And seryl alcohol). Moreover, although an extending process can be provided before and after the said plasticizer removal process, it is preferable to extend before removing a plasticizer. Furthermore, it is possible to further improve the physical properties of the microporous film by drying after removing the plasticizer and then appropriately performing heat setting, hydrophilization, crosslinking and the like.
[0045]
The thermoplastic resin microporous membrane of the present invention usually has a porosity of 30 to 95%, a film thickness of 25 μm, an air permeability of 2000 sec / 100 cc or less, an average pore diameter of 0.005 to 1 μm, and a tensile strength at break. Has a mechanical property of 80 MPa or more and a puncture strength of 3920 mN or more. The thickness of the microporous membrane is appropriately selected, but is usually about 0.1 to 50 μm, preferably about 1 to 25 μm. If the thickness is less than 0.1 μm, it is difficult to put it to practical use due to insufficient mechanical strength of the film, and if it exceeds 50 μm, the effective resistance becomes too large.
[0046]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0047]
Example 1
A polyethylene microporous membrane having an average pore size of 0.03 μm was immersed in a liquid paraffin bath having a temperature of 25 ° C., thereby impregnating the polyethylene microporous membrane with liquid paraffin. Next, pentaoxyethylene dodecyl ether (hereinafter referred to as “C”) as the nonionic surfactant of component (A). 12 H 25 O (CH 2 CH 2 O) 5 Abbreviated as “H”. ) A microporous membrane impregnated with liquid paraffin in a constant temperature bath (temperature 50 ° C.) filled with 2 parts by weight, a washing liquid comprising 49 parts by weight of water as component (B) and 49 parts by weight of heptane as component (C) Then, washing was performed for 1 minute while applying mechanical vibration by a shaker. As a result, 95 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. The cleaning agent used forms two phases, a phase in which water is dispersed in a transparent microemulsion phase at 50 ° C., but when washing is performed by applying mechanical vibration, the microemulsion phase and water Became emulsified and became cloudy, and when the mechanical vibration was stopped, it again separated into a phase in which water was dispersed in a transparent microemulsion phase.
[0048]
Example 2
Cleaning was performed in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the thermostatic bath was changed to 38 ° C. As a result, 96 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. The used cleaning agent forms two phases, a phase in which water is dispersed in a transparent microemulsion phase at 38 ° C. However, when cleaning is performed by applying mechanical vibration, the microemulsion phase and water are used. Became emulsified and became cloudy, and when the mechanical vibration was stopped, it again separated into a phase in which water was dispersed in a transparent microemulsion phase.
[0049]
Example 3
Cleaning was performed in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the thermostatic bath was changed to 32 ° C. As a result, 96 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. The used cleaning agent forms two phases, a phase in which water is dispersed in a transparent microemulsion phase at 32 ° C. However, when cleaning is performed by applying mechanical vibration, the microemulsion phase and water are used. Became emulsified and became cloudy, and when the mechanical vibration was stopped, it again separated into a phase in which water was dispersed in a transparent microemulsion phase.
[0050]
Example 4
Cleaning was performed in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the thermostatic bath was changed to 30.2 ° C. As a result, 96 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. In addition, it turned out that the used cleaning agent formed the three phases of the transparent microemulsion phase, the water phase, and the heptane phase at 30.2 degreeC. When the mechanical vibration was applied, the cleaning liquid became emulsified and became white turbid. However, when the mechanical vibration was stopped, it was recognized that the cleaning liquid immediately returned to the above three-phase state.
[0051]
Comparative Example 1
Cleaning was performed in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the thermostatic bath was changed to 26 ° C. As a result, 63 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. Further, even if the cleaning time was extended for a total of 10 minutes, only 81 parts by weight were removed. The used detergent forms two phases in which a heptane phase is dispersed in a transparent microemulsion phase at 26 ° C., and it becomes emulsified and white turbid when mechanical vibration is applied. It was found that once the ceased, the heptane phase was dispersed again in the transparent microemulsion phase.
[0052]
Comparative Example 2
Cleaning was performed in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the thermostatic bath was changed to 24 ° C. As a result, 59 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. Furthermore, even if the cleaning time was extended for a total of 10 minutes, only 71 parts by weight were removed. In addition, the used detergent forms two phases in which the heptane phase is dispersed in a transparent microemulsion phase at 24 ° C. When mechanical vibration is applied, it becomes emulsified and becomes cloudy. It was found that once the ceased, the heptane phase was dispersed again in the transparent microemulsion phase.
[0053]
Comparative Example 3
Cleaning was performed in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the thermostatic bath was changed to 22 ° C. As a result, 41 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. Furthermore, even if the cleaning time was extended for a total of 10 minutes, only 69 parts by weight were removed. In addition, the used detergent forms two phases in which the heptane phase is dispersed in a transparent microemulsion phase at 22 ° C. When mechanical vibration is applied, it becomes emulsified and becomes cloudy. It was found that once the ceased, the heptane phase was dispersed again in the transparent microemulsion phase.
[0054]
Even when the types and composition ratios of the component (A), the component (B), and the component (C) are the same from the description of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 3, the temperature dependency is The cleaning power is high when cleaning is performed at a temperature higher than the temperature at which three phases are formed, but in Comparative Examples 1 to 3 lower by 4 ° C. or more than the temperature at which three phases are formed, the cleaning power is greatly increased. It can be seen that the detergency is high when three phases are formed and when a microemulsion phase and a water dispersed phase are formed. In the above three-component system, it was revealed that the HLB temperature is around 30 ° C.
[0055]
Example 5
A polyethylene microporous membrane having an average pore size of 0.03 μm was immersed in a liquid paraffin bath having a temperature of 25 ° C., thereby impregnating the polyethylene microporous membrane with liquid paraffin. Next, tetraoxyethylene decyl ether (hereinafter referred to as “C”) is used as the nonionic surfactant of component (A). 10 H 21 O (CH 2 CH 2 O) 4 Abbreviated as “H”. ) Liquid paraffin was impregnated in a thermostatic bath (temperature 25 ° C.) filled with a washing liquid consisting of 9 parts by weight, 45.5 parts by weight of water as component (B), and 45.5 parts by weight of heptane as component (C). The microporous membrane was placed and washed for 1 minute while applying mechanical vibration by a shaker. As a result, 97 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. In addition, it turned out that the used cleaning agent forms two phases of the phase which water disperse | distributed to the transparent microemulsion phase at 25 degreeC. The cleaning liquid is emulsified and white turbid when it is washed by applying mechanical vibration, but when the mechanical vibration is stopped, it returns to a phase in which water is dispersed in a transparent microemulsion phase. .
[0056]
Example 6
Washing was performed in the same manner as in Example 5 except that the temperature of the thermostatic chamber was changed to 22.7 ° C. As a result, 97 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. In addition, it turned out that the used cleaning agent has formed three phases, a transparent microemulsion phase, an aqueous phase, and a heptane phase, at 22.7 ° C. When the mechanical vibration was applied, the cleaning liquid became emulsified and became white turbid. However, when the mechanical vibration was stopped, it was recognized that the cleaning liquid immediately returned to the above three-phase state.
[0057]
Comparative Example 4
Washing was performed in the same manner as in Example 5 except that the temperature of the thermostatic bath was changed to 20 ° C. As a result, 50 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. Furthermore, even if the cleaning time was extended for a total of 10 minutes, 72 parts by weight were only removed. In addition, it turned out that the used cleaning agent has formed two phases of the transparent microemulsion phase and the disperse phase of heptane at 20 degreeC. When the mechanical vibration was applied, the cleaning agent became emulsified and became cloudy. However, when the mechanical vibration was stopped, the cleaning agent returned again to two phases of a transparent microemulsion phase and a heptane dispersion phase.
[0058]
Example 7
A polyethylene microporous membrane having an average pore size of 0.03 μm was immersed in a liquid paraffin bath having a temperature of 25 ° C., thereby impregnating the polyethylene microporous membrane with liquid paraffin. Next, C as the nonionic surfactant of component (A) 10 H 21 O (CH 2 CH 2 O) 5 H2 parts by weight and heptaoxyethylene hexadecyl ether (C 16 H 33 O (CH 2 CH 2 O) 7 H) Liquid paraffin in a constant temperature bath (temperature 34 ° C.) filled with a cleaning liquid consisting of a mixture of 2 parts by weight, 67.2 parts by weight of water as component (B) and 28.8 parts by weight of heptane as component (C) The microporous membrane impregnated with was put in and washed for 1 minute while applying mechanical vibration by a shaker. As a result, 97 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. In addition, it turned out that the used cleaning agent has formed two phases of the transparent microemulsion phase and the dispersed phase of water at 34 degreeC. The cleaning liquid is emulsified and white turbid when it is washed by applying mechanical vibration, but once the mechanical vibration is stopped, it again becomes two phases, a transparent microemulsion phase and an aqueous dispersion phase. I'm back.
[0059]
Comparative Example 5
In Example 1, C was used as the nonionic surfactant of component (A). 12 H 25 O (CH 2 CH 2 O) 5 A microporous membrane impregnated with liquid paraffin was placed in a thermostatic bath (temperature 30 ° C.) filled with a washing liquid consisting of 10 parts by weight of H, 45 parts by weight of water as component (B), and 45 parts by weight of heptane as component (C). Washing was carried out in the same manner as in Example 1 except that washing was performed for 10 minutes while applying mechanical vibration by a shaker. As a result, only 20 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed. It was found that the used cleaning agent had a liquid crystal structure at 30 ° C.
[0060]
Comparative Example 6
In Example 1, C was used as the nonionic surfactant of component (A). 12 H 25 O (CH 2 CH 2 O) 5 A microporous membrane impregnated with liquid paraffin is placed in a thermostatic bath (temperature: 25 ° C.) filled with 1 part by weight of H and 99 parts by weight of water as a component (B), and mechanical vibration is applied by a shaker. However, cleaning was performed in the same manner as in Example 1 except that the cleaning was performed for 10 minutes. As a result, only 3 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed.
[0061]
Comparative Example 7
In Example 1, a microporous membrane impregnated with liquid paraffin was placed in a thermostatic bath (temperature: 25 ° C.) filled with a cleaning liquid consisting of 1 part by weight of sodium dodecylbenzenesulfonate as a surfactant and 99 parts by weight of water, Washing was performed in the same manner as in Example 1 except that washing was performed for 10 minutes while applying mechanical vibration by a shaker. As a result, only 2 parts by weight of 100 parts by weight of liquid paraffin was removed.
[0062]
【The invention's effect】
According to the present invention, the thermoplastic resin Microporous membrane In the method for cleaning organic substances adhering to the above, the cleaning agent contains component (A): a nonionic surfactant, component (B): water, and component (C): a nonpolar organic solvent, and By using a cleaning agent that forms at least a microemulsion phase and an aqueous phase, organic substances can be efficiently removed. In addition, the same effect can be obtained by using a three-phase composition comprising a microemulsion phase, an aqueous phase, and a nonpolar organic solvent phase. Moreover, since it will be in an emulsified state if it shakes and it will be in the said 2 phase or 3 phase state when shaking is stopped, it also has the advantage that water and a nonpolar organic solvent can be collect | recovered and reused. Furthermore, the use of such a cleaning agent is particularly effective for removing the plasticizer in the manufacturing process of the thermoplastic resin microporous film.

Claims (6)

熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を洗浄する方法において、用いる洗浄剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法。In the method for cleaning organic substances adhering to the thermoplastic resin microporous membrane , the cleaning agent used is a component (A): a nonionic surfactant, a component (B): water, and a component (C): a nonpolar organic solvent. It contained, and possess at least microemulsion phase, the two phases and the aqueous phase further selected nonionic surfactant pentaethylene polyoxyethylene dodecyl ether, tetraethylene polyoxyethylene decyl ether, and hepta polyoxyethylene hexadecyl ether A method for washing a microporous thermoplastic resin membrane , characterized in that the method is at least one kind . 熱可塑性樹脂微多孔膜に付着した有機物を洗浄する方法において、用いる洗浄剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、マイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法。In the method for cleaning organic substances adhering to the thermoplastic resin microporous membrane , the cleaning agent used is a component (A): a nonionic surfactant, a component (B): water, and a component (C): a nonpolar organic solvent. contained, and the microemulsion phase, and an aqueous phase, have a 3-phase with non-polar organic solvent phase, further, the non-ionic surfactant is pentaethylene polyoxyethylene dodecyl ether, tetraethylene polyoxyethylene decyl ether, and Heputaokishi A method for cleaning a microporous thermoplastic resin membrane , wherein the method is at least one selected from ethylene hexadecyl ether . 前記熱可塑性樹脂微多孔膜に用いられる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィドから選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂微多孔膜の洗浄方法。The method for cleaning a thermoplastic microporous membrane according to claim 1 or 2, wherein the thermoplastic resin used for the thermoplastic microporous membrane is selected from polyolefin, polyester, polyamide, and polyarylene sulfide. 熱可塑性樹脂と可塑剤とからなる樹脂組成物を溶融成形し、冷却してゲル状とした後、可塑剤を溶剤で処理することにより除去する熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法において、該溶剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、少なくともマイクロエマルション相と、水相との2相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法。In the method for producing a thermoplastic microporous membrane, a resin composition comprising a thermoplastic resin and a plasticizer is melt-molded, cooled to a gel, and then removed by treating the plasticizer with a solvent. Contains component (A): nonionic surfactant, component (B): water, and component (C): nonpolar organic solvent, and has at least two phases of a microemulsion phase and an aqueous phase. And a nonionic surfactant is at least one selected from pentaoxyethylene dodecyl ether, tetraoxyethylene decyl ether, and heptaoxyethylene hexadecyl ether. . 熱可塑性樹脂と可塑剤とからなる樹脂組成物を溶融成形し、冷却してゲル状とした後、可塑剤を溶剤で処理することにより除去する熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法において、該溶剤が、成分(A):非イオン界面活性剤、成分(B):水、および成分(C):非極性有機溶媒を含有し、かつ、マイクロエマルション相と、水相と、非極性有機溶媒相との3相を有し、さらに、非イオン界面活性剤がペンタオキシエチレンドデシルエーテル、テトラオキシエチレンデシルエーテル、およびヘプタオキシエチレンヘキサデシルエーテルから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法。In the method for producing a thermoplastic microporous membrane, a resin composition comprising a thermoplastic resin and a plasticizer is melt-molded, cooled to a gel, and then removed by treating the plasticizer with a solvent. Contains a component (A): a nonionic surfactant, a component (B): water, and a component (C): a nonpolar organic solvent, and a microemulsion phase, an aqueous phase, and a nonpolar organic solvent phase It has a three-phase and, further, the non-ionic surfactant is pentaethylene polyoxyethylene dodecyl ether, thermoplastic resin, characterized in that at least one selected tetra polyoxyethylene decyl ether, and hepta polyoxyethylene hexadecyl ether A method for producing a microporous membrane. 前記熱可塑性樹脂微多孔膜に用いられる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリーレンスルフィドから選ばれることを特徴とする請求項またはに記載の熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法。The method for producing a thermoplastic microporous membrane according to claim 4 or 5 , wherein the thermoplastic resin used for the thermoplastic microporous membrane is selected from polyolefins, polyesters, polyamides, and polyarylene sulfides.
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