JP4799561B2 - 位相マルチパス緩和 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的に、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)に関し、更に特定すれば、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)においてマルチパスによって誘発する誤差を緩和するシステム及び方法に関する。
グローバル・ポジショニング・システム(GPS)のようなグローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)における受信機は、衛星からの見通し線(line-of-sight)信号に基づく距離(range)の測定を用いる。受信機は、1つ以上のブロードキャスト信号の到達時刻を測定する。この到達時刻の測定値は、疑似距離(pseudo-range)と呼ばれる、信号の粗雑捕獲符号化部分に基づく時刻測定と、1.57542GHzにおけるL1及び1.22760GHzにおけるL2を含む、Lバンド・キャリア信号に基づく位相測定とを含み、間もなく1.17645GHzにおけるL5も含むことになる。理想的には、これらの測定値は、直接的な見通し線信号のみを根拠にすることである。しかしながら、受信機が受信する実際の信号は、直接の見通し線信号と1つ以上の副反射信号との複合体である。これらの副信号は、マルチパス信号として知られており、建物、機器、及び地面を含む、あらゆる数の構造物によって反射される。
図1は、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)100における複合信号を示す。デバイス110は、ダイレクトパス信号114と、物体112から反射した1つのマルチパス信号とを受信する。マルチパス信号の経路長は、ダイレクトパス信号114のそれよりも長い。その結果、マルチパス信号116は、ダイレクトパス信号114から多少遅れた複製となるが、振幅が小さくなっているのが通常である。図2は、同相I212及び直交Q210成分(図1におけるデバイス内の内部基準に対する)を含む、デバイス110(図1)が受信する信号のフェーザ図(phasor diagram)200を示す。直交Q210成分は、同相I212成分に対して90゜位相関係を有する。ダイレクトパス信号114(図1)は、振幅A214と、位相θ218とを有する。マルチパス信号116(図1)は、振幅A216と、位相θ220とを有する。ダイレクトパス信号114(図1)とは異なる時刻に到達するので、位相θ218及びθ220は異なる。
マルチパス信号116(図1)のようなマルチパス信号には、位相マルチパス(phase multi-path)としても知られている、Lバンド・キャリア信号において歪みが生ずる。図3は、位相マルチパス歪み300における信号に対する、時間312の関数としての大きさ310を示す。デバイス110(図1)が受信する複合信号314は、正弦波ダイレクトパス信号316と、通常は振幅が小さい遅延マルチパス信号318との和となる。ダイレクトパス信号316及びマルチパス信号318は、各々がコード・チップ・エッジにおいて180゜の位相反転を受けるようにエンコードされる。コード遷移レート(コード・チップ・エッジ・レートとしても知られている)は、Lバンド・キャリア周波数の約数である。例えば、GPSでは、約数は、L1及びL2上のPコードに対して、それぞれ、154及び120である。コード・チップ・レートは、粗雑捕獲コード(coarse acquisition code)(又はCAコード)では1.023MHzである。多くのグローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)では、信号は、バイフェーズ変調コードを用いて、コード遷移でエンコードし、ここでは、キャラクタI信号位相は、90゜だけ進んでいるか又は遅れている。マルチパス信号318の位相が異なるために、時間間隔320の間に複合信号314において顕著な歪みが生ずる。しかしながら、他の時点にも影響がある。例えば、この図では、複合信号314の零交差324は、ダイレクトパス信号314の零交差に対して遅れている、即ち、右側にずれている。一般に、マルチパス信号が発生すると、輻輳信号314の零交差が遅れるか又は進む。この見かけ上の位相進み又は位相遅れが位相誤差を招く。
グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)においてこのようなマルチパスが誘発する誤差を緩和する技術が求められている。
グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)においてマルチパス誘発誤差を緩和するシステム及び方法について記載する。方法の一実施形態では、複合信号を受信する。複合信号は、帯域制限ダイレクトパス信号と、少なくとも1つのマルチパス信号とを含み、周期的位相反転によって変調されている。複合信号は、周期的位相反転の少なくとも1つを有する時間間隔における時間の関数として測定する。測定した複合信号を用いて、時間と、ダイレクトパス信号及びマルチパス信号を帯域制限するために用いるフィルタに対応する所定のフィルタ特性との関数として、複合信号とマルチパス信号によるダイレクトパス信号との間の位相誤差φεを判定する。航法計算における位相誤差φεを補正する。
方法の実施形態においては、フィルタ特性を、フィルタ・ステップ応答、フィルタ・インパルス応答、及びフィルタ複素伝達関数から成る群から選択する。
方法の実施形態においては、マルチパス信号のダイレクトパス信号に対する時間遅延δは、ダイレクトパス信号及びマルチパス信号を帯域制限するために用いるフィルタに対応するフィルタ・ステップ応答時間より実質的に短い。
方法の実施形態においては、マルチパス信号の効果を含む実際の反転時点と、マルチパス信号の効果を含まない位相反転時点との間の差に対応する時間誤差Δtを判定し、疑似距離の時間誤差Δtに対応する誤差を補正する。
システムの一実施形態では、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)においてマルチパス誘発誤差の効果を緩和するデバイスが、複合信号を受信する受信機を含む。複合信号は、帯域制限ダイレクトパス信号と少なくとも1つの帯域制限マルチパス信号とを含み、各々、周期的位相反転によって変調される。本デバイスは、更に、周期的位相反転の少なくとも1回を有する時間間隔における時間の関数として、複合信号をサンプリングする測定機構と、プロセッサと、メモリとを含む。メモリは、プロセッサが実行する少なくとも1つのプログラム・モジュールを含む。少なくとも1つのプログラム・モジュールが、時間と、ダイレクトパス信号及びマルチパス信号を帯域制限するために用いられるフィルタに対応する所定のフィルタ特性との関数として、測定した複合信号に応じて、マルチパス信号による複合信号とダイレクトパス信号との間の位相誤差φεを判定するインストラクションを収容している。本デバイスは、航法計算において位相誤差φεを補正するように構成されている。
システムの実施形態においては、フィルタ特性を、フィルタ・ステップ応答、フィルタ・インパルス応答、及びフィルタ複素伝達関数から成る群から選択する。
システムの実施形態においては、マルチパス信号のダイレクトパス信号に対する時間遅延δは、ダイレクトパス信号及びマルチパス信号を帯域制限するために用いるフィルタに対応するフィルタ・ステップ応答時間より実質的に短い。
システムの実施形態においては、少なくとも1つのプログラム・モジュールが、更に、マルチパス信号の効果を含む実際の反転時点と、マルチパス信号の効果を含まない位相反転時点との間の差に対応する時間誤差Δtを判定し、時間誤差Δtに対応する疑似距離における誤差を補正する。
本方法及び装置の実施形態についての更に別の変形も提供する。
本発明のその他の目的及び特徴は、以下の詳細な説明及び添付した特許請求の範囲を、図面と合わせて検討することにより、一層容易に明白となるであろう。
同様の参照番号は、図面の様々な図全体を通して対応する部分を示すこととする。
図3を参照すると、複合信号314は、ダイレクトパス信号316のコード・チップ・エッジとマルチパス信号318のコード・チップ・エッジとの間の時間間隔320において、複雑であるが予測可能な形状を有する。時間間隔320の間に受信した複合信号314の観察可能な特性をシステム及び方法において用い、1つ以上のマルチパス誘発誤差を判定しそれを軽減する。
本システム及び方法を例示するために、GSPを用いる。しかしながら、本システム及び方法は、GPSに限定されるものではない。これらは、他のグローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)においても用いることができ、限定ではなく、全世界的軌道航法衛星システム(GLONASS)、GALLIEO測地システム、ヨーロッパ静止航法重畳システム(EGNOS:European Geostationary Navigation Overlay System)、広域補強システム(WAAS:Wide Area Augmentation System)、多機能輸送衛星系補強システム(MSAS:Multifuncitonal Transport Satellite-Based Augmentation System)、及び準天頂衛星システム(QZSS)が含まれる。
GPSでは、Lバンド・キャリア信号を、バイフェーズ変調によるスペクトル拡散疑似ランダム・ノイズ・コードを用いてエンコードする。複合信号314に対してデバイス110(図1)が実行する基本的な信号処理は、追跡ループ・プロセスであり、デバイス110(図1)が生成した複製信号の位相を、少なくとも1機の衛星から受信した複合信号314の位相と一致させる。複製信号を生成するために用いられる同期によって、デバイス110(図1)は基本的なコード疑似距離の測定、及びキャリア位相の測定を行う。デバイス110(図1)の追跡プロセスは、ダイレクトパス信号316及びマルチパス信号318間の区別を容易に行うことができないので、複合信号314を追跡する。図4Aは、追跡ループ・プロセス400_1の図であり、追跡ベクトル、即ち、複合信号振幅Ad+m410は、ダイレクトパス信号振幅214及びマルチパス信号振幅216のベクトル和である。複合信号振幅Ad+m410、つまり位相測定において用いられている信号複製には、ダイレクトパス信号振幅214に対して、位相誤差φε421_1がある。また、図4Aは、ダイレクトパス信号振幅214とマルチパス信号振幅216との間の位相差φ414_1、及び位相φ3rd416_1も示している。位相φ3rd416_1は、180度(又は同等にπラジアン)からφε412_1及びφ414_1の和を減算した値に等しい。図4Aは、時間間隔320(図3)に先立つ時点に対応する。
図3を参照すると、コード・チップ・エッジがダイレクトパス信号316において開始し、マルチパス信号318において終了する時間間隔320における複合キャリア信号314の挙動が、デバイス110(図1)によって観察可能である。マルチパス信号318はダイレクトパス信号316に対して遅れているので、コード・チップ・エッジに対応するキャリア信号のコード遷移は、マルチパス信号318において、後の時点に出現する。この特性を用いてマルチパス誘発誤差を軽減する第1の手法を、図4B及び図4Cに示す。
図4Bを参照すると、マルチパス信号116(図1)のダイレクトパス信号114(図1)に対する時間遅延δのために、デバイス110(図1)において、マルチパス信号318(図3)の前に、ダイレクトパス信号316(図3)に位相反転が発生する。これにより、複合信号314(図3)に位相差(図示せず)が生じ、追跡プロセス400_2において位相誤差φε412_2及び位相差φ414_2が新しい値となる。
図4Cを参照すると、マルチパス信号318(図3)に位相反転が生じた後、複合信号314(図3)が元の位相(図示せず)に戻り、追跡プロセス400_3における位相誤差φε412_1及び位相差φ414_1は追跡プロセス400_1における値に戻る。図4Cは、時間間隔320(図3)後の時点に対応する。
ダイレクトパス信号316(図3)のコード遷移の後であるがマルチパス信号318(図3)のコード遷移の前において、図4Bにおける複合信号314(図3)の位相を測定することにより、追跡プロセス400_1における位相誤差φε412_1を計算することができる。しかしながら、図3を参照すると、第1の技法は、ダイレクトパス信号316及びマルチパス信号318双方におけるコード遷移が同時に発生することを仮定している。この仮定は、デバイス110(図1)におけるフィルタ処理のため、及び/又は1機以上の衛星がダイレクトパス信号316及びマルチパス信号318の帯域を制限するため、正しくない。したがって、第1の技法が適しているのは、時間遅延δが十分に大きく、ダイレクトパス信号316のフィルタ処理後のコード遷移が、マルチパス信号318のフィルタ処理後のコード・チップ遷移が遷移し始める前に定常状態に到達することができるときに、マルチパス誘発誤差を補正する場合のみである。このため、第1の技法は長いマルチパス遅延に限定されることになる。生憎、追跡プロセス400_1(図4A)のような追跡プロセスにおいて、最も長い期間の位相誤差を生ずるマルチパス信号は、更に位相測定偏倚を生ずるが、大抵の場合、デバイス110(図1)及び/又は1機以上の衛星における1つ以上のフィルタのフィルタ・ステップ応答時間よりは遥かに短い。
第1の技法の制約は、高精度グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)に典型的であるバンドパス・フィルタのフィルタ・ステップ応答と、既存の技法において仮定するような、瞬時的フィルタ・ステップ応答を比較することによって、一層理解を深めることができる。図5は、6極バターワース・フィルタの瞬時的フィルタ・ステップ応答514及びフィルタ・ステップ応答516の大きさ510対時間512の関係を示し、中間周波数等価帯域幅は30MHzである。尚、フィルタ・ステップ応答516における零交差に対応する時点t522と理想的な瞬時ステップ応答514に対応する時点518との間の時間誤差Δt520がある。いずれのフィルタ応答にも内在する時間遅延を図から排除することにより、時間誤差Δt520は、コード・マルチパスによって生ずるコード追跡誤差を示すことになる。二重デルタ補正を用いるというような、何らかの精巧な相関器設計によってこの誤差を低減できるが、解消することはできない。
30MHzの帯域幅は、現在の高精度グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)における受信機にとっては広いが、この大きな帯域幅は、信号処理速度が高くなるに連れて増々普及しつつあり、部分的にマルチパス信号の観測可能性(observability)の向上が見られる。加えて、この帯域幅は、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)における現代の衛星がサポートする信号帯域幅には典型となっている。30MHzの帯域幅を有する典型的なフィルタの一部には、位相反転に遷移するためのフィルタのステップ応答時間がほぼ50nsであり、ほぼ150nmの間定常状態が得られないものもある。別のフィルタとして、位相反転に遷移するためのフィルタ・ステップ応答時間がほぼ40nsであり、ほぼ200nsの間定常状態が得られないものもある(即ち、フィルタに対応するフィルタのステップ応答時間が40ns及び200nsの間であり、更に一般的には200ns以下である)。別のフィルタとして、帯域幅が10MHzであり、フィルタ・ステップ応答時間が1μs未満のものがある。図4A〜図4Cにおける追跡プロセス400は、時間遅延δが約50nsよりも長いときにおける相応のモデルに過ぎず、ダイレクトパス信号114(図1)及びマルチパス信号116(図1)の経路長の差が少なくとも50フィートでなければならない。
ダイレクトパス、マルチパス及び複合信号に対するフィルタ・ステップ応答の結果(consequence)を図6に示す。図6は、ダイレクトパスの瞬時フィルタ応答610、マルチパスの瞬時フィルタ応答612、ダイレクトパスのフィルタ・ステップ応答614、マルチパスのフィルタ・ステップ応答616、及び複合信号のフィルタ・ステップ応答618を示す。尚、フィルタのステップ応答516(図5)のようなフィルタのステップ応答に加えて、デバイス110(図1)及び/又は1機以上の衛星におけるような受信機内にあるフィルタの特性は、フィルタのインパルス応答又は複素フィルタ伝達関数を根拠にして特徴付けることもできる。
図7は、ダイレクトパス信号316(図3)及びマルチパス信号318(図3)に対するコード・チップ遷移の間、経路長差が50フィード未満であるマルチパス信号116を追跡する追跡プロセス700を示す。この図では、ダイレクトパス信号316(図3)及びマルチパス信号318(図3)は、フィルタ・ステップ応答516(図5)のようなフィルタ・ステップ応答を有するフィルタを用いて、帯域が制限されている。コード・チップ遷移の間における追跡プロセス700のI成分212及びQ成分210は、図4A〜図4Cに示した瞬時遷移ではなく、軌道710を辿る。尚、軌道710は、ダイレクトパス信号214(図2)がそのコード遷移を終了する前に、マルチパス信号216(図2)を表すベクトルがコード遷移を開始することを示すことを注記しておく。以下で説明するが、フィルタ・ステップ応答516(図5)のような少なくとも1つの所定のフィルタ特性に応じて、コード遷移中に測定した軌道710をダイレクトパス信号114(図1)及びマルチパス信号116(図1)にはめ込むことによって、1つ以上のマルチパス誘発誤差を判定しそれを緩和することができる。
デバイス110(図1)のようなデバイスにおける受信機の典型的なフロント・エンド800のブロック図を図8に示す。アンテナ810が1機以上の衛星から信号を受信する。実施形態の中には、アンテナ810に内蔵増幅器が装備されている場合もある。信号を広帯域幅フィルタ812に通過させ、帯域外干渉を除外する。フィルタ処理の後の信号はLバンド・キャリア信号となる。これは、埋め込まれたスペクトル拡散疑似ランダム・ノイズ・コードによって、10MHz又はそれよりも広い帯域幅に拡散されている。この信号の総合的情報内容は、衛星の帯域幅によって決定される。一実施形態では、この帯域幅は30MHzよりも多少狭い。
次に、Lバンド信号は、ミキサ814において、発生機構816が基準発振器818に基づいて発生された信号とミキシングすることによって、ミキサにおいて中間又はベース・バンド周波数にダウン・コンバートされ、バンドパス・フィルタ820によってフィルタ処理される。ダウン・コンバージョン・ステップが含まれるのは通常であるが、必須ではない。何故なら、数百メガヘルツ以下の周波数において信号をサンプリング及びフィルタ処理することは、1〜2GHzのLバンド送信キャリア信号周波数において信号を処理することよりも遥かに容易であるからである。最終フィルタ820の帯域幅は、少なくとも衛星信号の帯域幅(例えば、30MHz)でなければならず、さもなければ衛星信号の情報内容の一部が失われる。即ち、フィルタ820の帯域幅が衛星の帯域幅未満であると、コード遷移の詳細が劣化する。新しいGPS衛星では、衛星帯域幅は約30MHzである。
直交成分発生器826ならびにミキサ822_1及び822_2は、フィルタ処理した信号の同相I成分及び直交Q成分を発生する。実施形態の中には、直交成分発生器826及びミキサ822が信号のベース・バンドへの最終的なダウン・コンバージョンも行う場合がある。同相I信号及び直交Q信号は、A/D変換器828及び830によってアナログからディジタル形態に変換する。実施形態の中には、同相I信号及び直交Q信号をハード・リミット(hard-limit)又はクリップ(clip)する場合もある。信号サンプルを信号プロセッサ832によって処理する。
実施形態の中には、信号処理の損失を抑えるために、マルチビットA/D変換器を用いる場合もある。加えて、A/D変換器828及び830は、サンプルのタイミングが正確に分かるように、非常に狭いサンプリング枠(aperture)を有するとよい。枠が広い変換器の場合、生成されるサンプルは枠期間におけるアナログ信号の平均値となり、サンプリングされる信号の高周波数成分を減衰することに相当する。加えて、A/D変換器828及び830のサンプリング・レートは、信号の情報帯域幅に基づいて、ナイキスト要件を超過してはならない。衛星信号の情報帯域は30MHz程度であるので、受信機は、30MHz以上のレートで複素(同相I及び直交Q)測定を行うか、又は情報帯域幅の少なくとも2倍のレートで複素(同相I及び直交Q)測定を行わなければならない。デバイス110(図1)の実施形態の一例では、複素測定を40MHzのレートで行う。
図9は、図8における信号プロセッサ832として用いるのに適した信号プロセッサ900のブロック図である。図9は、1つの受信機チャネルを示す。受信機の中には、異なる衛星から信号を受信するために、ほぼ同一の10〜50個のチャネルがある場合もある。尚、以下に記載する信号処理機能を実行するために、受信機は予め1機以上の衛星からの信号のコヒーレントな追跡(coherent tracking)を行っていなければならない。即ち、キャリア・ロックがなければならず、受信機内でのキャリア追跡ループ(図示せず)における基準信号のドップラが、キャリア信号のドップラ、及び受信機におけるコード追跡ループ(図示せず)に基づくコード・ロックと一致することにより、スペクトル拡散疑似ランダム・ノイズ・コードにおける信号パワーの最大値を再現することが可能となる。
信号プロセッサ900は、受信機のフロント・エンド800から同相I及び直交Qサンプル910を受信する。サンプル910は、ミキサ920及び932において、キャリア信号及びコード信号の複製とミキシングされる。実施形態の中には、ミキサ920及び932におけるミキシングを逆の順序で行ってもよい場合や、1回のミキシングステップに組み合わせてもよい場合もある。ミキサ920におけるミキシング処理は、キャリア信号の複製の位相に対応する角度だけ、同相I及び直交Qサンプル910を複素回転させることから成る。この角度は、キャリア周波数発生機構914を駆動するキャリア追跡ループから、出力912によって発生する。加算器916及びキャリア位相合算器918が、位相に対応して変わっていくディジタル合計値(running digital summation)を発生する。回転は、コード・チップ・レートで、サンプル910に対して行う。この回転によって、あらゆるドップラ及びあらゆる残留中間周波数位相回転を、サンプル910から排除する。実施形態の中には、この回転を十分な速さで行い、サンプル910からあらゆるドップラ及び/又はあらゆる残留中間周波数位相回転を、満足できるように即ち測定可能な計測損失が得られるように、除去する場合もある。キャリア追跡ループは、フィードバックによるキャリア信号の複製の位相及び周波数を制御し、特定用途集積回路(ASIC)、ソフトウェア、又はASIC及びソフトウェアの組み合わせで実施することができる。キャリア信号の複製の位相及び周波数が正しい場合、回転の結果、正しいベース・バンドでドップラのないサンプルが得られる。
ミキサ932におけるミキシング処理によって、サンプルからスペクトル拡散疑似ランダム・ノイズ・コードを除去する。コードの位相及びタイミングは、コード追跡ループからのフィードバックによって制御する。コード追跡ループは、ASIC、ソフトウェア、又はASIC及びソフトウェアの組み合わせで実施することができる。コード追跡ループからの出力922は、コード周波数発生機構924を駆動する。加算器926及びコード位相合算器928が、変わりつつあるディジタル合計値を発生する。コード位相合算器928の出力は、コード発生機構930を駆動する。バイフェーズ変調では、コード発生機構930からの出力は、二進位相偏移変調(binary phase shift keying)に対応する±1である。コード発生機構930の出力は、コード・チップ・エッジ・レートにおいてのみ符号を変化させる。
コード信号の複製の位相及び周波数が正しい場合、サンプルからコードが除去され、サンプルが相関付けられたと言う。得られた逆拡散サンプルは、一定のゼロ・ドップラ・サンプル(DC項)を表し、時間に関して積分することができる。相関付けに成功したサンプルは、測定値の信号対ノイズ比を改善するために、間隔を延長して合算することができる。コード信号の複製のタイミングに、1コード・チップ期間未満の誤差がある場合(粗雑捕獲コードでは、例えば、コード・チップ期間は約1マイクロ秒であり、コード・チップ・レートの逆である)、連続するサンプルの相関付けを解除し(de-correlated)、時間積分によって、相関付けに成功したサンプルよりも小さい結果を得る。コード信号の複製のタイミングに、1コード・チップ期間よりも大きな誤差がある場合、連続するサンプルを相関付けせず(uncorrelated)、時間積分によって、ほぼゼロ平均結果を得る。
衛星信号のサンプルは、キャリア周波数発生機構914及びコード周波数発生機構924に応じて類別することができる。通常、キャリア追跡ループは、サンプルの全てを用いる。何故なら、こうすることにより最高の信号対ノイズ比が得られるからである。一方、コード追跡ループは、通常、二重デルタ(double delta)、ストロボ相関器(strobed correlator)又はパルス振幅相関器のような、用いられる誤差判別器に応じて、サンプルの部分集合を用いる。実施形態の中には、最良のマルチパス拒絶を得るために、測定したサンプルの内、チップ・コード・エッジに近いコード遷移に対応する部分だけを用いる場合もある。例えば、コード追跡ループは、0.75〜0.25のP−コード・チップ周期(0.75〜1.0及び0.0〜0.25)の間のコード位相端数を有するサンプルのみを合計するように構成することができる。この例では、位相が0.25〜0.75の間(0.25より大きく、0.75より小さい)であるサンプルは、コード追跡ループによって破棄される。
衛星信号サンプル(破棄されたものを除く)は、一連のアキュミュレータに導かれる。ブロック936及び942は、コード位相合算器928の位相をチェックし、特定のサンプルを積分する、対応の積分器(例えば、出力938及び944を有する積分器934及び940の1つ)をイネーブルする。図9には2つのアキュミュレータを示すが、それ以上のアキュミュレータがあってもよい。通常、所与の受信機チャネルに対して、8〜32個のアキュミュレータがあり、その各々は、当該アキュミュレータに対応する位相範囲に該当する衛星信号サンプルを蓄積するために用いられる。実施形態の一例では、16個のアキュミュレータがある。1チャネル毎に多数のアキュミュレータを使用することにより、軌道710(図7)のような、遷移軌道を追跡することが可能となる。加えて、信号捕獲の間、コード検索レートを高めるために、使用するアキュミュレータの数を増大させることも可能である。
図10は、フィルタ・ステップ応答1010に対する16個のアキュミュレータに対応する積分サンプル1020の図を示す。積分サンプル1020を発生するには、コード・チップ・エッジに対してしかるべき位相を有する同相I及び直交Qサンプルを選択的に積分する。
受信機は、サンプルを積分するために受信機によって用いられる積分器の数に基づいて類別することができ、一方サンプルは、コード・チップ・エッジに対するそれらの位置に基づいて類別することができる。受信機は、通常、コード・チップ周期毎にほぼ正確な整数個のサンプルを取り込む。各サンプルにはサンプル番号が割り当てられており、受信機はサンプル番号毎に別個に、多数の遷移にまたがってそれぞれのサンプルを積分する。例えば、受信機がコード・チップ周期当たり4つの同相I及び直交Qサンプル対を有する場合、コード・チップ・エッジに対してサンプル1から4まで付番し、これらのサンプルの2つの部分集合を合計することにより、プラス又はマイナス1/4チップ相関(one-quarter chip correlation)を得る。第1部分集合はサンプル4のみを含む。これは、コード・チップ・エッジの直前に出現したサンプルである。第2部分集合はサンプル1のみを含む。これは、コード・チップ・エッジの直後に出現したサンプルである。
積分サンプル1020間の間隔は5ns以下とするとよい。前述のサンプリング技法を用いて狭いサンプリング部分集合を作成する場合、少なくとも200MHzの複素サンプリング及びデータ処理レートが必要となる。このような高いサンプリング・レートは、電力消費、部品コスト、そして実施の難しさに関して、実施するのには非常に費用がかかる。しかしながら、あらゆるコード遷移からアキュミュレータ毎に少なくとも1つのサンプルがあるので、非常に高い信号対サンプル比が得られることは確かである。
実施形態の中には、サンプリング・レートをかなり落としても同じ結果が得られる代替技法を用いることができる場合もある。これらの実施形態では、サンプリング・レートは30MHz、即ち、ナイキスト限界が許容する最低速度とすることもできる。この技法で用いるサンプリング・レートは、コード・チップ・レートの整数倍数ではない。したがって、コード遷移に対するサンプルのタイミングは、コード遷移毎に変化する。図8を参照すると、これらの実施形態では、基準発振器818が1機以上の衛星からのキャリア信号周波数に対して、通常では40〜100ppmだけ(基準発振器818の温度に対して最大の依存度がある)意図的に偏倚されている。これは、L1に対する60〜150kHzに対応し(1ppmはL1において1.57542kHzに等しい)、A/D変換器828及び830からのサンプルにおける残留ドップラ・シフトの効果に似通っている。これによって、コード遷移のサンプルが、ある時間期間において、チャネルにおける多数のアキュミュレータ全体に均一に分散されることを確保する。
図9を参照すると、コード信号の複製に対するコード位相合算機928の位相を用いて、積分器934のような、どの積分器が所与のコード遷移に対するサンプルを受信するのか判定を行う。緻密な間隔のサンプルを供給するために必要となるのは、コード信号の複製の位相に対する、対応して緻密な検査だけである。サンプルの時間的間隔(temporal spacing)は、各アキュミュレータ間の時間間隔(time interval)よりも広いので、アキュミュレータの一部だけが、コード遷移毎にサンプルを割り当てられる。実際、実施形態の中には、コード遷移毎に1つのアキュミュレータだけにサンプルを割り当てる場合もある。しかしながら、多くのコード・チップ期間の範囲では、各アキュミュレータは多数のサンプルを受信する。この技法には、信号対ノイズ比に関しては相対的な欠点がある。何故なら、アキュミュレータの一部のみがコード遷移毎にサンプルを受信するからである。しかしながら、経路長差が50ft未満のマルチパス信号の相関時間は非常に長いので、要求される信号対ノイズ比に達するために、積分を長期間継続することもできる。100msから数秒の積分時間で十分であり、経路長差が50ft未満のマルチパス信号の相関時間よりも遥かに短い。
軌道710(図7)の正確な形状を観察することができる場合、マルチパス誘発誤差の効果を判定して除去することができる。図6に示すように、マルチパス干渉には、複合フィルタ・ステップ応答618上に観察可能な影響がいくつかあり、振幅の増大、ステップ応答の時間期間のようなフィルタ特性応答時間、位相反転の開始と零交差との間の時間誤差Δt(図5)の延長が含まれる。
本システム及び方法の基本的概念は、複素信号314(図3)のような観察した複素信号と、計算した直接信号との間のずれを、フィルタ・ステップ応答516(図5)のような所定のフィルタ特性を用いて観察することにより、遷移軌道710(図7)及び1つ以上のマルチパス誘発誤差をモデル化できるということにある。実施形態の中には、所定のフィルタ特性を較正手順において判定する場合もある。別の実施形態では、例えば、動作温度に変化があった場合、較正手順を繰り返すこともできる。実施形態の中には、所定のフィルタ特性は、衛星又は受信機のフィルタを想定し、これを根拠とする場合もある。所定のフィルタ特性は、実際のフィルタ特性の完全な複製である必要はない。むしろ、1つ以上のマルチパス誘発誤差の相当な緩和を可能にする程度に類似していれば十分である。
必要な観察を図10の積分サンプル1020によって例示する。図10は観察を1次元(実)サンプルとして表すが、コード遷移のサンプルは二次元(複素)サンプルとし、複素信号振幅Ad+m410(図4A)のような振幅、及び複素信号の位相(図示せず)の双方を与えてもよい。誤差曲線の形状を計算することができる場合、経路長差に対応するマルチパス信号116(図1)の位相θ220(図2)及び時間遅延δを判定し、実質的に補正することができる。このようにする際、マルチパス信号116(図1)によって誘発される位相誤差φε412_1(図4A)をロバストに推定することができ、マルチパス誘発誤差を緩和することができる。遷移軌道710(図7)のモデルに基づく位相誤差φε412_1(図4A)を推定する信号分析方法(ここではアルゴリズムと呼ぶ場合もある)について以下に説明する。
この信号分析方法は、軌道710(図7)を規定するパラメータを推定し、軌道710(図7)をモデル化することを可能にする。以下のアルゴリズムについての説明では、2つの時間指標を用いる。指標jは、データ集合の実際の又は反復時間を表す。信号分析は、1組の独立した測定全体を行う毎に繰り返される(多くのコード遷移サイクルにわたって積分した後)。反復時間は、ロバストな推定に見合った十分な信号対ノイズ比が得られる程度に長く、しかもマルチパス信号116(図1)の変化を観察できる程度に短く選択する。先に注記したように、経路長差が短い、即ち、50ft未満のマルチパス干渉は経時的な変化が緩やかなので、マルチパス相関時点は、数百秒程度で出現し、反復レートは、100msから数秒が通常である。指標kは、理想的なコード遷移に対応する周期的ステップ応答時点t518(図5)に対する、データ集合内における特定のデータ・サンプルの時間遅延を表す。図10を参照すると、kが0に等しい場合、積分サンプル1020の一番左側でサンプリングしたデータを基準とする。これは、コード遷移の開始に対応する。kが1に等しい場合、データ・サンプルは右側に隣接する点に対応する。以下、フィルタ・ステップ応答1010全域において同様である。
信号分析方法は、以下のパラメータを推定する。
・ダイレクトパス信号A214(図2)の振幅。
・マルチパス信号A216(図2)の振幅。
・位相誤差φε412_1(図4A)。
・位相差φ414_1(図4A)。
・時間遅延δ。
信号分析方法は、以下の入力を用いる。
・所定のフィルタ・ステップ応答SR(t)、ここでtは時間である。
・定常状態信号追跡ループ(図示せず)を用いて測定した、複素信号Ad+m410(図4A)の振幅。
・コード遷移の間多数の時点において取り込んだ同相I(t)及び直交Q(t)ベース・バンド測定値。
所与のコード遷移について、I(t)及びQ(t)は、次のように表すことができる。
Figure 0004799561
ここで、φ3rdは、以下の式で示す位相φ3rd416_1である。
Figure 0004799561
信号分析方法は、多数の相互に関係付けられた量を推定するので、2つの手順を有する。第1手順は、位相φ3rd416_1(図4A)及び時間誤差Δt520(図5)を推定する。尚、時間誤差Δt(図5)は、受信機において再生されるコード・タイミングの誤差にも対応する。信号分析方法は、I(t)及びQ(t)サンプルのタイミングによって表される、コード遷移及び遷移の測定時間の適正な時間整合を決定する。適正な時間整合が重要なのは、第2手順が、理想的なステップ応答514(図5)に対応する時間t518(図5)と、軌道710(図7)の開始とに過敏に左右されるからである。第2手順は残りのパラメータを推定する。以下では、アルゴリズムにおける第1手順について、最初に説明する。
遷移軌道710(図7)は、ダイレクトパス信号114(図1)上におけるコード遷移の時点、そしてその直後に来る、遅れたマルチパス信号116(図1)の同じコード遷移の時点におけるI(t)対Q(t)のプロットである。受信機又は衛星のいずれかにおけるフィルタの、フィルタ・ステップ応答1010(図10)のような、フィルタ・ステップ応答は、これらのコード遷移の形状を規定する。図5に示すように、コード遷移は時間の関数である。しかしながら、先に注記したように、所定のフィルタ・ステップ応答は、実際のフィルタ特性の完全な複製である必要はない。また、理想的な瞬時フィルタ・ステップ応答に対応する時点t518に対する初期推定値は、コード追跡ループ(図示せず)によって得られる。信号分析方法の第1手順において判定した時間誤差Δt520に対する推定値は、時点t518におけるあらゆる残留マルチパス誘発コード追跡誤差、つまり疑似距離の高精度な推定値となる。この技法において決定するパラメータは、したがって、疑似距離航法計算におけるこの残留マルチパス誘発誤差、及び位相誤差φε412_1(図4A)も補正するために用いることができる。
式(1)を修正することにより、時間誤差Δt520を特定可能にする式を導くことができる。
Figure 0004799561
と定義する。ここで、時点t518は、コード追跡ループによって与えられる初期推定値であり、時点t522は、マルチパス信号116(図1)の効果を含むコード遷移の実際の時点である。式(1)からのI(5)及びQ(t)を用いると、以下の式が得られる。
Figure 0004799561
三角関係(図4Aから)に基づいて代入すると、
Figure 0004799561
x(t)を
Figure 0004799561
と乗算すると、次の式が得られる。
Figure 0004799561
第2式から第1式を減算し、結果を整理すると次の式が得られる。
Figure 0004799561
図4Aを参照すると、
Figure 0004799561
である。
この関係を直前の式に代入すると、次の式が得られる。
Figure 0004799561
この式を簡素化すると、次の式が得られる。
Figure 0004799561
更に簡素化すると、次の式が得られる。
Figure 0004799561
この式は、次のように表現し直すことができる。
Figure 0004799561
時間誤差Δt520の小さい値(時点522から時点50518を減算した値に等しい)について、
Figure 0004799561
y(t)に対する最後の式は、受信機におけるaからnまでのアキュミュレータに対応する各データ集合におけるn個の入力I及びQサンプルについて、行列形式で書き直すことができる。
Figure 0004799561
行列式(3)は、多数の方法で解くことができるが、最も簡単なのは最小二乗当てはめプロセスである。この最小二乗計算の結果は、傾斜がtan(φ3rd)で、切片が時間誤差Δt520に比例する直線のパラメータとなる。第1手順では、式(2)及び式(3)は、時間誤差Δt520のための推定器を形成するために用いられ、時間誤差Δt520は、時点t518が時点t522に等しくなり、Δtが実質的に0になる、即ち、直線のy−切片が0に等しくなるまで、時点t518を繰り返し更新するために用いられる。傾きの推定値は、位相φ3rd416_1(図4A)の推定値を形成するために用いられる。具体的には、傾きのj番目の推定値は、以下の式にしたがって更新する。
Figure 0004799561
ここで、kはループ利得の逆数である。ループ利得の典型的な値は、10〜1000の間である。ループ利得は、第1手順が解に収束するに連れて変化する可能性がある。適した収束判断基準は、反復における推定傾きの変化が10−4未満になることである。時点t518のj番目の推定値は、
Figure 0004799561
となる。位相φ3rd416_1(図4A)の推定値は、次の式で示される。
Figure 0004799561
初期状態において、傾きの推定値は独立して推移するので、時点t518を更新する前に傾きの推定値が収束することが可能となっている。時点t518が時点t522に等しくなると、式(3)は次のように変形される。
Figure 0004799561
したがって、行列式3の解が0に等しい切片となったとき、式(2)の入力x及びyデータは、傾きがtan(φ3rd)の直線に当てはまる。何故なら、データ集合は式(4)の直線によって定義されるからである。
図12は、前述の信号分析方法における第1手順1200のフロー・チャートである。ステップ1210において、I(t)及びQ(t)を入力する。ステップ1212においてx(t)及びy(t)を計算し、ステップ1214において時間誤差Δt520及びtan(φ3rd)の推定値を判定する。1216において傾きが収束しない場合、以上のステップを繰り返す。1216において傾きが収束した場合、1218において時点t518の推定値を更新し、1200において位相φ3rd416_1(図4A)を出力し、以上のステップを繰り返す。信号分析方法の第2手順について、これより説明する。
正しいタイミングが確定し、位相φ3rd416_1(図4A)の初期推定値が得られた後、遷移軌道710(図7)を記述するパラメータの残りを推定する。最初に、信号分析方法は、パラメータのI成分を推定し、次いでパラメータのQ成分を推定する。代替実施形態では、信号分析方法は、最初にQ成分パラメータを推定し、次いでI成分パラメータを推定してもよい。更に別の実施形態では、I成分パラメータ及びQ成分パラメータを同時に推定してもよい。ダイレクトパス信号A214(図2)の振幅を、2つの成分A・cos(φε)及びA・sin(φε)から推定する。マルチパス信号A216(図2)の振幅を、第1手順からの位相φ3rd416_1(図4A)の推定値を用いて、2つの成分A・cos(φ3r)及びA・sin(φ3rd)から推定する。テーラー展開を用いて、時間遅延δを別個に推定する。これによって、δにおける線形項(term linear)を発生する。
第2手順において推定する量は次の通りである。
Figure 0004799561
推定した量に関して式1を書き直すと、次の式が得られる。
Figure 0004799561
ここで、下付き文字jkは、反復jにおけるk番目のデータ・サンプルを示す。次いで、推定したI(t)及びQ(t)と受信機からのI及びQデータ・サンプルとの間の差を取ることによって、測定式を形成する。
Figure 0004799561
これらの式を線形化するために、時間遅延δの推定値を中心としたテーラー展開を用いる。以下の量を定義する。
Figure 0004799561
そして、時間の下付き文字(データ集合の反復はj、データ集合の反復におけるサンプルはk)のみを用い、記号tを削除すると、次の式が得られる。
Figure 0004799561
テーラー展開は、I及びQのサンプル・データの組の行列式で以下のように書き直すことができる。
Figure 0004799561
次いで、式(5a)及び式(5b)を別個に解く。これらの行列式は、多数の方法で解くことができるが、最も簡単なのは、最小二乗当てはめプロセスを用いることである。行列が優決定であると判定された場合、最小二乗当てはめプロセスは疑似逆行列と判断する。式(5a)及び式(5b)に対する解は、2つの誤差ベクトルの推定値となる。
Figure 0004799561
遷移軌道成分の推定値は、これらの誤差推定値を用い、下記の式にしたがって更新する。
Figure 0004799561
ここで、kはループ利得の逆数である。ループ利得の典型的な値は、10〜1000の間である。ループ利得は、第2手順が解に収束するに連れて変化する可能性がある。尚、実施形態の中には、直前の式の1つ以上におけるkの値が、他の式のkの1つ又は複数の値と異なる場合もある。
図13は、信号分析方法における第2手順1300のフロー・チャートである。ステップ1310において、A、Aの推定値、マルチパス信号A216(図2)の振幅、及び時間遅延δの推定値を初期化する。I(t)及びQ(t)の推定値をステップ1312において判定する。ステップ1314において、測定したI(t)及びQ(t)を入力する。ステップ1316において、I個のサンプルに対するx及びy、ならびにQ個のサンプルに対するyを計算する。ステップ1318において、ΔA、ΔA、及びΔδを計算する。ステップ1320において、ΔA、ΔA、及びΔδを計算する。ステップ1322において、A、A、マルチパス信号A216(図2)の振幅、及び時間遅延δの推定値を更新する。次いで、第2手順が1300において収束するまで、以上のステップを繰り返す。適した収束判断基準は、反復の間に推定したパラメータが10−4未満となることである。次いで、ステップ1324において残りのパラメータを推定する。
第1手順及び第2手順によって計算した量から、遷移軌道710(図7)を記述するパラメータ全ての推定値を決定することができる。第1手順は、時間誤差Δt520及び位相φ3rd416_1(図4A)を与える。時間遅延δ及びマルチパス信号A216(図2)の振幅の推定値は、第2手順において決定する。残りのパラメータの推定値は、これらのパラメータから決定することができる。即ち、
Figure 0004799561
位相誤差φε412_1(図4A)の推定値により、航法計算において、このパラメータに伴うマルチパス誘発誤差を補正することが可能となる。航法計算は、位置、位置のあらゆる派生物(derivative)、及び/又は位置と位置の派生物の1つ以上との組み合わせの決定を含むことができる。信号分析方法の一実施形態のシミュレーションにより、1mというような小さな経路長差に対して、95%ものマルチパス誘発誤差を効果的に除去することが示された。
1つ以上のマルチパス誘発誤差を緩和するシステム及び方法の図及び実施形態例は、1つ以上のマルチパス信号に用いることもできる。マルチパス信号が複数存在する場合、推定したパラメータはマルチパス信号のベクトル和に対応する。また、複数の受信機又は衛星フィルタのフィルタ特性が分かっているのであれば、本システム及び方法は、これら複数の受信機又は衛星フィルタに用いることができる。フィルタのフィルタ特性が十分に類似している場合、実施形態の中には、平均フィルタ特性を用いて本システム及び方法を実施できる場合もある。
また、上述したシステム及び方法は50フィートよりも大きい経路長差に対して1つ以上のマルチパス誘発誤差を緩和する際に有用であるが、このようなマルチパス信号に伴ってなおも別の課題がある。即ち、このようなマルチパス信号の相関時間が短いことが上げられる。用いるサンプリング・レートが低く、十分な信号対ノイズ比を得るために時間積分を用いる実施形態では、これは問題となる可能性がある。これらの実施形態では、本システム及び方法は、二重デルタ補正、ストロボ相関器、及びパルス枠相関器(pulse-aperture correlator)のような、他のマルチパス誘発誤差緩和技法と合わせて用いるとよい。二重Δ(ダブル・デルタ)補正技法、及びその他のマルチパス誘発誤差緩和技法は、本システム及び方法と合わせて用いるのに非常に適している。即ち、上述したシステム及び方法は、これら他のマルチパス誘発誤差緩和技法では除去できないマルチパス信号に伴う位相誤差を緩和し、更に残留マルチパス誘発疑似距離誤差の推定も行う。加えて、これら他のマルチパス誘発誤差緩和技法、ならびに上述したシステム及び方法は互いに干渉しない。
本システム及び方法は、疑似距離の誤差というような、CAコードの受信機再生のタイミングにおけるマルチパス誘発誤差の緩和にも適用することができる。即ち、時間誤差Δt520(図5)は、位相誤差φε412_1(図4A)を判定することなく、信号分析方法における第1手順を実施するだけで判定することができる。このような実施形態では、適したフィルタ帯域幅は約10MHzであり、フィルタ・ステップ応答は、CAコードの周期である1μsよりもはるかに短いはずである。
距離が短いマルチパス信号に伴う位相誤差を緩和するシステム及び方法は、多数の構成で実施することができる。アナログ処理、ディジタル・ハードウェア、及びソフトウェア信号処理間の線引きは任意であり、個々の受信機によって大きく異なる。多くの場合、受信機における信号処理の大部分は、ASICにおいて実施する。他の構成では、ACISと、1つ以上のプロセッサが実行するソフトウェアの組み合わせを用いる。受信機をソフトウェアで実施することが増々増える傾向がある。一部の受信機は、リアル・タイムでないものを含んで、全てをソフトウェアで実施している。加えて、一部の受信機は、信号処理の全てをアナログ回路で実施している。
本システムの実施形態の中には、アナログ回路を用いて、33ns(30MHz)以下の時間目盛上で実行するステップを、アナログ回路を用いて実施する場合もある。22ns及び1msの間の時間目盛上で実行するステップは、ASICを用いて実施する。アキュミュレータにおける積分のような、更に長い時間目盛上で実行する残りのステップは、マイクロプロセッサのようなプロセッサ1つ以上で実行するソフトウェアを用いて実施する。
図11は、1つ以上のマルチパス誘発誤差を緩和するための、グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)におけるデバイス1110の一実施形態を示す。このデバイス1110は、
・フロント・エンド回路800(図8)のようなフロント・エンド回路1112と、
・信号プロセッサ900(図9)のような信号プロセッサ1114と、
・プロセッサ1116と、
・高速ランダム・アクセス・メモリを含むことができ、更に1つ以上の磁気記憶装置、EEPROM及び/又はフラッシュEEPROMのような不揮発性目盛を含むことができるストレージ1118とを含む。ストレージは、更に、
・オペレーティング・システム1120と、
・1つ以上のフィルタ特性1122と、
・プロセッサ1116が実行する少なくとも1つのプログラム・モジュール1124とを含む。少なくとも1つのプログラム・モジュール1124は、キャリア及びコード・ロック1126、任意選択肢の他のマルチパス補正1128(二重デルタ補正、ストロボ相関器及びパルス枠相関器のような)、既に説明した第1手順及び第2手順を含むマルチパス計算1130、ならびに位相誤差φε412_1(図4A)又は疑似距離のマルチパス補正1132のためのインストラクションを含む。
実施形態の中には、複数のプロセッサがあるとよい場合もある。先に注記したように、他の実施形態では、デバイス1110はASICを含むことができ、プロセッサ1116が実行する少なくとも1つのプログラム・モジュール1124の機能性の一部又は全部をASIC内に実施することができる。
以上の記載では、説明の主旨上、具体的な名称を用いて、本発明の完全な理解が得られるようにした。しかしながら、当業者には明らかなように、具体的な詳細は、本発明を実施する上では必要でない。実施形態の選択及び記載は、本発明の原理及びその実用上の用途を最も良く説明することにより、当業者が本発明及び種々の実施形態を最大限利用し、想定する個々の使用に合わせて種々の変更ができるように行った。したがって、前述の開示内容は、それが余すことない全てであることも、開示した形態そのものに本発明を限定することも意図していない。前述の教示に鑑みれば、多くの修正や変形が可能である。
本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその同等物によって定義されるものとする。
ダイレクトパス信号及びマルチパス信号を有するグローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)を示す図である。 ダイレクトパス信号及びマルチパス信号の同相成分及び直交成分の位相図を示す。 複合信号の位相マルチパス歪みを示す図である。 グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)内のデバイスにおける追跡ベクトルを示す図である。 ダイレクトパス信号が位相反転を受けた後の、デバイスにおける追跡ベクトルを示す図である。 ダイレクトパス信号及びダイレクトパス信号が位相反転を受けた後の、デバイスにおける追跡ベクトルを示す図である。 フィルタのステップ応答、及びマルチパスによって生ずる受信機追跡誤差を示す図である。 ダイレクトパス信号、マルチパス信号、及び複合信号に対するフィルタ・ステップ応答を示す図である。 帯域制限ダイレクトパス信号及び帯域制限マルチパス信号の位相反転中における追跡ベクトルを示す図である。 グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)において用いるための典型的なデバイスにおけるフロント・エンド電子回路のブロック図である。 グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)において用いるための典型的なデバイスにおける信号処理のブロック図である。 フィルタのステップ応答をサンプリングするアキュミュレータを示す図である。 グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)において用いるための典型的なデバイスにおける構成要素を示すブロック図である。 マルチパス誘発誤差を判定する技法における第1手順を示すブロック図である。 マルチパス誘発誤差を判定する技法における第2手順を示すブロック図である。

Claims (33)

  1. グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)においてマルチパス誘発誤差の効果を緩和する方法であって、
    周期的位相反転によって変調されている帯域制限ダイレクトパス信号と周期的位相反転によって変調されている少なくとも1つの帯域制限マルチパス信号とを含む複合信号を受信するステップと、
    前記周期的位相反転の少なくとも1回を有する時間間隔における時間の関数として、前記複合信号を測定するステップと、
    前記マルチパス信号による前記複合信号と前記ダイレクトパス信号との間の位相誤差φεを決定するステップと、
    前記位相誤差φεを補正するステップと、
    を備えており、
    前記ダイレクトパス信号に関する前記マルチパス信号の時間遅延δは、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号を帯域制限するために用いられるGNSSの1又は複数のフィルタに対応するフィルタステップ応答時間よりも短く、
    前記位相誤差を決定するステップは、時間と、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号を帯域制限するために用いられるGNSSの1又は複数のフィルタに対応する所定のフィルタ特性との関数として、前記測定された複合信号に応じて、前記位相誤差を決定する
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記位相誤差を決定するステップは、符号化遷移中の前記複合信号の測定された信号の軌道と、該符号化遷移中の生じることが予想される前記所定のフィルタ特性に応じて演算された、ダイレクトパス信号の軌道の予想値との間の偏差を決定するステップを含んでいることを特徴とする方法。
  3. 請求項1記載の方法において、該方法はさらに、衛星システムの衛星における推定されるフィルタに基づいて、前記所定のフィルタ特性を決定するために較正を行うステップを含んでいることを特徴とする方法。
  4. 請求項1記載の方法において、該方法は、前記GNSSにおける1又は複数のフィルタの前記所定のフィルタ特性及び前記測定された複合信号に基づいて、ダイレクトパス信号及びマルチパス信号のパラメータを推定するステップを含んでいることを特徴とする方法。
  5. 請求項1記載の方法において、該方法は、前記マルチパス信号の効果を含む実際の位相反転時点と前記マルチパス信号の効果がない場合の位相反転時点との間の差に対応する時間誤差Δtを決定するステップと、前記時間誤差Δtに対応する疑似距離の誤差を補正するステップとを含むことを特徴とする方法。
  6. 請求項1記載の方法において、前記1又は複数のフィルタに対応する前記フィルタステップ応答時間は、200ns以下であることを特徴とする方法。
  7. 請求項1記載の方法において、前記1又は複数のフィルタに対応する前記フィルタステップ応答時間は、1μs以下であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1記載の方法において、前記1又は複数のフィルタに対応する前記フィルタステップ応答時間は、40ns〜200nsの範囲であることを特徴とする方法。
  9. 請求項1記載の方法において、前記位相誤差の決定は、前記ダイレクトパス信号に対する前記マルチパス信号の時間遅延に対応する位相誤差として決定され、該位相誤差は、前記ダイレクトパス信号及びマルチパス信号の帯域を制限するために使用された1又は複数のフィルタに対応するフィルタステップ応答時間よりも短いことを特徴とする方法。
  10. 請求項1記載の方法において、前記位相誤差の決定は、前記ダイレクトパス信号に対する前記マルチパス信号の時間遅延に対応する位相誤差として決定され、該位相誤差は、前記ダイレクトパス信号の位相反転の時間よりも短いことを特徴とする方法。
  11. 請求項1記載の方法において、前記位相誤差の決定は、前記ダイレクトパス信号に対する前記マルチパス信号の時間遅延に対応する位相誤差として決定され、該位相誤差は、50nsよりも短いことを特徴とする方法。
  12. 請求項1記載の方法において、前記位相誤差の決定は、前記ダイレクトパス信号に対する前記マルチパス信号の時間遅延に対応する位相誤差として決定され、該位相誤差は、150nsよりも短いことを特徴とする方法。
  13. 請求項1記載の方法において、該方法はさらに、二重デルタ補正、ストロボ相関器、及びパルス枠相関器から成る群から選択された技法を用いて、マルチパス誘発誤差を緩和するステップを含むことを特徴とする方法。
  14. 請求項1記載の方法において、該方法はさらに、前記ダイレクトパス信号の振幅、前記マルチパス信号の振幅、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号の位相差、及び前記ダイレクトパス信号に対する前記マルチパス信号の時間遅延を、前記フィルタステップ応答、前記複合信号の測定された振幅、及び測定された複合信号に基づいて、時間の関数として決定するステップを含んでいることを特徴とする方法。
  15. 請求項1記載の方法において、該方法はさらに、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号の位相差を、前記フィルタステップ応答、前記複合信号の測定された振幅、及び測定された複合信号に基づいて、時間の関数として決定するステップを含んでいることを特徴とする方法。
  16. 請求項1記載の方法において、第1手順として、前記マルチパス信号の効果を含む実際の反転時点と、前記マルチパス信号の効果を含まない位相反転時点との間の差に対応する時間誤差と、前記位相誤差φεと前記ダイレクトパス信号と前記マルチパス信号との間の位相差φとの和を180゜から減算した値に等しい位相と、を含む第1パラメータ集合を決定することを特徴とする方法。
  17. 請求項16記載の方法において、前記第1パラメータ集合は、最小二乗当てはめプロセスを用いて決定されることを特徴とする方法。
  18. 請求項16記載の方法において、第2手順として、前記ダイレクトパス信号の振幅、前記マルチパス信号の振幅、及び前記位相誤差を含む第2パラメータ集合を決定し、前記位相を用いて、前記位相差を記位相誤差から決定可能とすることを特徴とする方法。
  19. 請求項18記載の方法において、前記第2パラメータ集合は、最小二乗当てはめプロセスを用いて決定することを特徴とする方法。
  20. グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)においてマルチパス誘発誤差の効果を緩和するデバイスであって、
    帯域制限ダイレクトパス信号と少なくとも1つの帯域制限マルチパス信号とを含む複合信号を受信する受信機であって、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号は周期的位相反転によって変調されている、受信機と、
    前記周期的位相反転の少なくとも1回を有する時間間隔における時間の関数として、前記複合信号を測定する測定機構と、
    プロセッサと、
    前記プロセッサが実行する少なくとも1つのプログラム・モジュールを含むメモリであって、前記少なくとも1つのプログラム・モジュールが、
    前記マルチパス信号による前記複合信号と前記ダイレクトパス信号との間の位相誤差φεを判定し、
    前記位相誤差φεを補正する
    ためのインストラクションを備えているメモリと
    を備えており、
    前記ダイレクトパス信号に関する前記マルチパス信号の時間遅延δは、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号を帯域制限するために用いられるGNSSの1又は複数のフィルタに対応するフィルタステップ応答時間よりも短く、
    前記位相誤差の決定は、時間と、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号を帯域制限するために用いられるGNSSの1又は複数のフィルタに対応する所定のフィルタ特性との関数として、前記測定された複合信号に応じて、前記位相誤差を決定する
    ことを特徴とするデバイス。
  21. 請求項20記載のデバイスにおいて、前記インストラクションは、符号化遷移中の前記複合信号の測定された信号の軌道と、該符号化遷移中の生じることが予想される前記所定のフィルタ特性に応じて演算された、ダイレクトパス信号の軌道の予想値との間の偏差を決定するインストラクションを含んでいることを特徴とするデバイス。
  22. 請求項20記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールはさらに、衛星システムの衛星における推定されるフィルタに基づいて、前記所定のフィルタ特性を決定するために較正を行うインストラクションを含んでいることを特徴とするデバイス。
  23. 請求項20記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールは、前記GNSSにおける1又は複数のフィルタの前記所定のフィルタ特性及び前記測定された複合信号に基づいて、ダイレクトパス信号及びマルチパス信号のパラメータを推定するインストラクションを含んでいることを特徴とするデバイス。
  24. 請求項20記載のデバイスにおいて、前記測定機構は、前記デバイスがキャリア信号及びコード信号と同期している間に、前記複合信号をサンプリングするよう構成されていることを特徴とするデバイス。
  25. 請求項20記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールはさらに、前記マルチパス信号の効果を含む実際の位相反転時点と前記マルチパス信号の効果がない場合の位相反転時点との間の差に対応する時間誤差Δtを決定し、前記時間誤差Δtに対応する疑似距離の誤差を補正するインストラクションとを含むことを特徴とするデバイス。
  26. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記1又は複数のフィルタに対応する前記フィルタステップ応答時間は、200ns以下であることを特徴とするデバイス。
  27. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記1又は複数のフィルタに対応する前記フィルタステップ応答時間は、1μs以下であることを特徴とするデバイス。
  28. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記1又は複数のフィルタに対応する前記フィルタステップ応答時間は、40ns〜200nsの範囲であることを特徴とするデバイス。
  29. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールはさらに、二重デルタ補正、ストロボ相関器、及びパルス枠相関器から成る群から選択された技法を用いて、マルチパス誘発誤差を緩和するインストラクションを含むことを特徴とするデバイス。
  30. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールはさらに、前記ダイレクトパス信号の振幅、前記マルチパス信号の振幅、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号の位相差、及び前記ダイレクトパス信号に対する前記マルチパス信号の時間遅延を、前記フィルタステップ応答、前記複合信号の測定された振幅、及び測定された複合信号に基づいて、時間の関数として決定するインストラクションを含んでいることを特徴とするデバイス。
  31. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールはさらに、前記ダイレクトパス信号及び前記マルチパス信号の位相差を、前記フィルタステップ応答、前記複合信号の測定された振幅、及び測定された複合信号に基づいて、時間の関数として決定するインストラクションを含んでいることを特徴とするデバイス。
  32. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールはさらに、第1手順として、前記マルチパス信号の効果を含む実際の反転時点と、前記マルチパス信号の効果を含まない位相反転時点との間の差に対応する時間誤差と、前記位相誤差φεと前記ダイレクトパス信号と前記マルチパス信号との間の位相差φとの和を180゜から減算した値に等しい位相と、を含む第1パラメータ集合を決定するインストラクションを含んでいることを特徴とするデバイス。
  33. 請求項25記載のデバイスにおいて、前記プログラム・モジュールはさらに、第2手順として、前記ダイレクトパス信号の振幅、前記マルチパス信号の振幅、及び前記位相誤差を含む第2パラメータ集合を決定し、前記位相を用いて、前記位相差を記位相誤差から決定可能とするインストラクションを含んでいることを特徴とするデバイス。
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