JP4799529B2 - 水薬調剤装置 - Google Patents

水薬調剤装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4799529B2
JP4799529B2 JP2007290876A JP2007290876A JP4799529B2 JP 4799529 B2 JP4799529 B2 JP 4799529B2 JP 2007290876 A JP2007290876 A JP 2007290876A JP 2007290876 A JP2007290876 A JP 2007290876A JP 4799529 B2 JP4799529 B2 JP 4799529B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispensing
container
medication
dispensing process
size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007290876A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009112629A (ja
Inventor
剛 小野
圭太 松本
義弘 猪木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Aloka Medical Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Aloka Medical Ltd filed Critical Hitachi Aloka Medical Ltd
Priority to JP2007290876A priority Critical patent/JP4799529B2/ja
Publication of JP2009112629A publication Critical patent/JP2009112629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4799529B2 publication Critical patent/JP4799529B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は水薬調剤装置に関し、特に、各調剤処理において使用する投薬容器の選定を支援する技術に関する。
水薬調剤装置は、病院の薬剤部、処方箋薬局等において、薬剤師や医師による水薬の調剤を支援するための装置である。具体的には、例えば特許文献1に記載されているように、処方箋の内容に従って、1又は複数の水薬を投薬瓶(処方瓶、調剤瓶)に注入する自動調剤装置である。本願明細書において、水薬は、液状の薬あるいはそれに相当するものを意味し、それには例えばシロップのような粘性の高い液体も含まれる。
水薬調剤装置においては、投薬容器として、互いに異なるサイズをもった複数の投薬瓶を選択的に利用可能である。例えば、30,60,100,150,200mLといった投薬瓶が用意されている。投薬瓶は一般に樹脂で構成された透明性を有する容器である。水薬調剤装置においては、投薬瓶に対し、1又は複数の水薬を自動的に注入する調剤処理が繰り返し実行される。ある者について発行された1つの処方箋に基づいて、複数の投薬瓶への調剤がなされることも多い。一般に、ユーザー(薬剤師等)は、各調剤処理に先立って、適当なサイズをもった投薬瓶を自ら選択し、それを自動調剤装置へセットする必要がある。
特開2007−244632号公報
従って、誤ったサイズの容器あるいはあまり適当でないサイの容器がセットされてしまうおそれがある。そのような問題が生じないとしても、諸条件を考慮してユーザーをして容器サイズを選択させるのは、その者に大きな負担が生じる。なお、調剤開始前に、処方箋データ及び容器種別に基づき、最適な容器の組み合わせを演算してしまうことも技術的に可能であるかも知れないが、そのような方法によると、最初にあるいは途中で、ユーザーによる投薬瓶サイズの指定を許容することが難しくなる。調剤処理の進行に伴い、諸条件が変化しても、それに柔軟に対応しながら最適な容器サイズを判断できる仕組みが要望されている。
本発明の目的は、水薬調剤処理に当たって最適な容器サイズが自動的に判定されるようにすることにある。
本発明の他の目的は、ユーザーによる容器サイズの指定を許容しつつ、各調剤処理において最適な容器サイズを表す情報を提供できるようにすることにある。
本発明は、処方箋データに基づいて、1又は複数の水薬を投薬容器へ注入する調剤処理をくり返し実行する水薬調剤装置において、互いに異なるサイズをもった複数の投薬容器が登録された容器テーブルと、k番目の調剤処理において、所定量を基本調剤単位とする条件の下で、各サイズの投薬容器ごとに必要本数の事前調査を実行する調査手段と、前記k番目の調剤処理において、前記必要本数の事前調査結果に基づいて、前記複数の投薬容器の中から、最少本数条件且つ最小サイズ条件を満たす最適投薬容器を判定する判定手段と、前記k番目の調剤処理において、前記最適投薬容器に対する1又は複数の水薬の注入を制御する注入制御手段と、を含み、前記必要本数の事前調査においては、同じサイズの投薬容器の使用を前提として、前記k番目の調剤処理の開示時点での未調剤量を収容するために必要となる投薬容器の本数が演算される、ことを特徴とする水薬調剤装置に関する。
上記構成によれば、投薬容器を単位とする調剤処理の都度、その時点での調剤状況に応じて、最適な投薬容器(つまり最適な容器サイズ)を自動的に判定することが可能である。すなわち、現在、k番目の調剤処理が開始されたならば、その開始時点で、各サイズの投薬容器について事前調査(予備的な調査)が実行され、その事前調査結果から最適な投薬容器が判定される。kは1以上の整数である。特に回数が2以上の場合において本発明の有用性が十分に発揮される。1つの調剤処理は1つの投薬容器に対応するので、最終的に使用した投薬容器の本数に相当する回数だけ調剤処理が繰り返し実行されることになる。
上記の予備的な事前調査は、基本的に、各サイズの投薬容器ごとに実行され、その時点での未調剤量をすべて収容できる容器数(必要本数)が演算される。その演算は、所定量を基本調剤単位とする条件の下で実行され、ここで、その基本調剤単位は、例えば、1日分の調剤量、又は、1回分の調剤量である。基本調剤単位の条件を採用したのは、患者の便宜あるいは安全の観点から、そのような基本量が2つの投薬容器に跨って収容されないようにするためである。各投薬容器ごとに予備的な事前調査を行って必要本数を求めれば、最少本数となる投薬容器を容易に特定可能である。しかも、複数の投薬容器の必要本数が同数であれば、各投薬容器のサイズはそもそも既知であるので、最小サイズの投薬容器を容易に特定することも可能となる。つまり、その時点での状況下で、最適な容器サイズを容易に特定することができるのである。最少本数を条件としたのは患者における取扱い便宜を図るためであり、最小サイズを条件としたのも患者における取扱いの便宜を図るためである。患者あるいは薬剤師の要望、その他の条件に応じて、例外的な処理条件を付加するようにしてもよい。例えば、小児用の調剤においては、全種類の投薬容器の中から一部を除外して残りの投薬容器を選択対象として定めるようにしてもよい。また、選択可能な投薬容器を柔軟に指定できるように構成してもよい。容器テーブルを利用しているので、使用可能な投薬容器の構成に変化があっても、登録内容を変更するだけで簡便に対応することができる。
本発明によれば、各調剤処理ごとに最適な容器サイズの判定を行っており(人為的な指定がなされる場合にはそのような自動判定を省略することも可能であるし、そのような場合でも自動判定を併せて行うようにしてもよい)、最初の段階で、投薬容器の組み合わせを確定的に求める方式は採用されていないので、諸状況が途中で変化しても、それに対して柔軟に対応できるという利点がある。例えば、途中で、容器サイズがユーザー指定されても、あるいは、使用できる容器サイズに変化が生じても、柔軟に対処できるという利点がある。反射的効果として、プログラムや制御の内容がシンプルになるという利点も得られる。
上記構成は、調剤処理ごとにユーザーが投薬容器をセット(あるいは交換)しなければならない装置、及び、そのような投薬容器のセットを自動的に行える装置のいずれにおいても有用なものである。前者においてはユーザーに対する情報提供により容器選択の支援を行え、後者においては自動的な容器選択のための情報を生成できる。
望ましくは、前記最適投薬容器に関する情報をユーザーに提供する情報提供手段を含み、前記各調剤処理に先立ってユーザーにより前記最適投薬容器が調剤機構にセットされる。この構成によれば容器選択面においてユーザーの負担を軽減できる。
望ましくは、前記k番目の調剤処理において、投薬容器をユーザー指定するための入力手段を含み、前記k番目の調剤処理において、投薬容器のユーザー指定があった場合に前記最適投薬容器に代えてユーザー指定された指定投薬容器が使用され、自動的に判定された最適投薬容器による調剤処理と、ユーザー指定された指定投薬容器による調剤処理と、を組み合わせて実行可能である。望ましくは、前記最適投薬容器及び前記指定投薬容器のいずれかを使用して行われた過去の調剤実績に基づいて、前記k番目の調剤処理の開始時点における未調剤量を演算する未調剤量演算手段を含む。なお、本発明は、人為的な容器サイズの割り込み選択を許可しない場合においても有用なものである。
望ましくは、前記各投薬容器についての必要本数の調査結果に基づいて、前記指定投薬容器を実際に使用できるか否かを検査する手段を含む。望ましくは、前記基本調剤単位は、1日分に相当する調剤量又は1回分に相当する調剤量である。
以上説明したように、本発明によれば、水薬調剤処理に当たって最適投薬容器を自動的に判定できる。あるいは、ユーザーによる指定投薬容器の指定を許容しつつも、各調剤処理において最適投薬容器を自動的に判定できる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る水薬調剤装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す概念図である。この水薬調剤装置は病院や処方箋薬局等の施設に設置されるものであり、調剤を行う薬剤師や医師の支援を行う装置である。
図1において、水薬調剤装置は、機構部10を有している。機構部10には複数の分注ユニット14,16,18が設けられている。各分注ユニット14,16,18はそれぞれ基本的に同一の構成を有している。ただし、それぞれの分注ユニット14,16,18は、この例では、互いに異なる水薬を分注するものである。複数の分注ユニット14,16,18は直線状に配列され、あるいは二次元的に配列される。本実施形態においては、複数の分注ユニット14,16,18が固定配置されており、一方において、後に詳述する投薬瓶24が搬送されているが、投薬瓶24を固定状態にして、分注ユニットあるいはそれが有するノズルを可動させるようにしてもよい。
分注ユニット14を代表させてその構成を説明すると、分注ユニット14は試薬瓶(元瓶)、分注ポンプ、分注ノズル20、電磁弁、等の構成を有している。さらに、必要に応じて試薬瓶を揺動させてその内部の試薬を攪拌する機構を設けるようにしてもよい。各分注ユニット14,16,18ごとに分注ポジションが定められている。
投薬瓶24は、可動ステージ22上に配置、保持されており、可動ステージ22は搬送機構26によって搬送台28上において搬送される。後に説明する制御部46の制御の下、処方箋データ及び調剤条件に従って、投薬瓶24の位置決め、投薬つまり分注の実行、といった一連の工程が繰り返し実行される。ちなみに、図示されていない出入りステーション上において、ユーザーにより、空の投薬瓶が可動ステージ22にセットされ、調剤完了後においては当該ポジションにおいて調剤後の投薬瓶が取り出される。
制御部46は、機構部10の動作制御を行う機能、調剤条件を設定する機能、等を有している。記憶部50には、機構部10において使用可能な複数種類の容器についてのサイズ情報が登録されている。つまり、記憶部50は容器管理用のテーブルを含む。本実施形態では、例えば、30,60,100,150,200mLのサイズが登録されている。入力部52を利用して、処方箋データを入力することができ、また、必要に応じて投薬瓶サイズのユーザー指定を行える。データ入力を自動化してもよい。表示部54には、最適投薬瓶が自動的に判定された場合に、それを表すサイズ情報が表示される。
次に、調剤処理に伴う演算制御の内容について説明する。本実施形態では、投薬瓶への試薬注入を行う調剤処理が必要回数(それぞれの調剤処理の番号はkで特定され、kは1以上の整数であ)実行される。各調剤処理では、処方箋データ及び他の情報に基づいて、当該調剤処理で使用する最適投薬瓶が自動的に判定されており、その判定された最適投薬瓶の情報がユーザーに提供される。ユーザーは、そのような情報に従って、最適投薬瓶を実際に機構部にセットするだけでよい。もっとも、ユーザーが特に投薬瓶を指定した場合には、それに対する調剤が可能な限りにおいて、当該指定投薬瓶を使用して調剤処理が実行される。
最適投薬瓶の判定の前提として、幾つかの前提条件が課されており、それを整理したのが以下の表1である。
Figure 0004799529
まず第1条件は、使用する瓶数を最少にする条件である。患者の便宜のためである。表1に記載されているように、判断時点での未調剤量を収容するために必要となる本数が最少になるサイズをもった投薬瓶が選定される。この選定は、後に説明する予備的な事前調査(シミュレーションに相当)を実行した結果から容易に行える。この予備的な事前調査は、調剤処理ごとに実行されており、つまり、投薬瓶単位で実行される。第2条件は、大小の投薬瓶のいずれも使用できる場合には小さい投薬瓶を選定する条件である。これも患者の便宜のためである。この選定も、後に説明する予備的な事前調査を実行した結果から容易に行える。第3条件は、調剤単位(基本調剤単位)を最小単位として調剤を行う条件である。ここで、調剤単位は、1日分の調剤量、又は、1回分の調剤量である。このような条件を定めておけば、1つの調剤単位に相当する量が2つの投薬瓶に跨って収容されてしまうことを回避できる。これにより、患者における不便や誤認を防止できる。表1にあるように、例えば、5日分の調剤量に対しては、2.5日分×2という分配はなされず、3日分+2日分という分配が採用される。第4条件はエラー条件であって、最大サイズの投薬瓶に上記調剤単位が入らない場合には、それをエラーとして処理する条件である。その条件が満たされると、調剤不可という判定がなされる。第5条件は、複数の投薬瓶への調剤に当たっては、前詰めで多くの調剤単位が配分されるようにする条件である。例えば、表1にあるように、10日分を3瓶に分けて収容する場合、1本目(1回目)に4日分、2本目(2回目)に3日分、3本目(3回目)に3日分、といった前詰め形式で分配がなされる。これも患者の便宜を考慮したものであり、そのような条件を採用しないと、不自然な分配となり、患者において混乱が生じやすい。
調剤処理の全体プロセスについては、後に図2を用いて説明するが、ここでは以下の表2に基づいて最適サイズの決定方式を説明する。
Figure 0004799529
本実施形態では、未調剤量がゼロになるまで、投薬瓶を単位として調剤処理が繰り返される。その際に、上記のように、各瓶サイズごとに予備的な事前調査が実行される。それが表2においてS1で表されている。具体的には、同じ瓶サイズだけを使用する仮定の下で、現状の未調剤量を全部収容するためには何本の投薬瓶が必要であるかという計算(つまり必要な本数の計算)を実行するものである。必要な瓶数(本数)は、表2において、一般式(上段の分数)及び具体式(下段の分数)として表現されている。一般式においては、未調剤の日数又は回数(相当量)を、1瓶に収容できる日数又は回数(相当量)で割ったものに対して小数切り上げ処理を適用することにより、必要な瓶数が特定されている。具体式においては、要するに、一般式の分子及び分母がそれぞれ具体化されている。分子は(未調剤量÷(1日分又は1回分の量))であり、つまり、未調剤量を第3条件に係る調剤単位で割ったものである。分母は、瓶サイズである容量を同じく調剤単位で割ったものについて小数切り捨て処理を適用した結果である。なお、分母が小数切り捨ての結果、ゼロになる場合、つまり当該投薬瓶に調剤単位が入らない場合、上記の第4条件が満たされないので「調剤不可」が判定される。それぞれのサイズの投薬瓶について上記の計算を行うと、それぞれの投薬瓶ごとに必要な本数が求められることになる。表2中のS2で示すように、瓶数が最も少なくなるものが最適サイズとして判定される(第1条件)。この時、複数の投薬瓶について同じ最小瓶瓶数となった場合にはサイズの小さい投薬瓶が優先的に選択される(第2条件)。なお、表2において、S3に示される計算は、今回の調剤処理において、最適サイズとして決定された最適投薬瓶に入る調剤単位数の計算を表すものである。以上のような計算によって最適投薬瓶を決定しつつそれを使用して調剤処理を行い、しかもそれを繰り返せば、結果として第5条件に従って前詰めでの配分が実現される。より具体的な計算例について、後に表3乃至表6を用いて説明する。
次に、図2のフローチャートを用いて、図1に示した装置の動作を説明する。S101では、準備工程が実行される。最初の調剤処理においては、この段階において、手入力あるいは自動データ入力により、処方箋データが入力される。処方箋データには、1又は複数の水薬を特定する名称、処方量、回数あるいは日数といった各種情報が含まれる。また、S101では、そのような処方箋データに基づいて、これから実行する調剤処理における調剤条件あるいは調剤内容が画面上に表示される。ユーザーはそのような表示内容に基づいてこれから実行される調剤の内容を確認することができる。この段階において、ユーザーにより投薬瓶サイズの指定を行うこともできる。通常の場合にはそのような瓶サイズの指定は行われないが、何らかの事情がある場合等の特別な場合には、ユーザーによる指定が可能であり、また、それがシステム上許容されている。調剤単位を日数を基礎として定めるか回数を基礎として定めるかはこの段階において自動的又はユーザー指定により判定される。必要な入力及び確認が完了すると、ユーザーによって実行命令が入力される。
S102においては、単位量が演算され、その単位量が最大サイズをもった投薬瓶に収容可能であるか否かが判断される。ここで、単位量は上記の調剤単位に相当し、つまり1日分の投薬量又は1回分の投薬量である。なお、1回分の投薬量は例えば複数の水薬の1回投薬量の総和である。また、1日分の投薬量は、1日において行われる1又は複数回の投薬による投薬量の総和である。S102において単位量が最大のサイズをもった投薬瓶に収容できないと判断された場合には、S101の工程が実行されて条件の変更が行われ、あるいはエラー処理が実行されてユーザーに適正な調剤処理を行えない旨が報知される。
一方、S102において、適正な処理を行えると判断された場合、S103では、最初の調剤処理に限り、未調剤量として総調剤量が算出される。例えば10日分の処方量の総和が算出されることになる。ちなみに、2回目以降の調剤処理においては、後に説明するS110において、更新された未調剤量が算出されるため、S103の工程を独立して実行する必要はない。S104では、以上のように求められた未調剤量が単位量(調剤単位)で割られ、これによって単位数すなわち調剤単位の個数が算出される。すなわち、上記の表2において表した計算式を実行する為の準備に相当する計算が行われている。
S105においては、上述した予備的な事前調査が実行され、既に説明したように、同一サイズの投薬瓶の使用を仮定した場合において、未調剤量を全て収容するために必要な本数が計算されることになる。その計算は各サイズの投薬瓶毎に実行され、その計算にあたって、上述したように分母が0になるような場合には「調剤不可」が判定される。それ以外の場合には「調剤可」が判定されて同時に本数が算出される。
S106では、ユーザーによる投薬瓶サイズの指定があるか否かが判断され、この段階において、そのような指定があると判断されると、S105において行われた予備的な事前調査の結果を参照し、S107において、ユーザーによって指定された投薬瓶をもってこのまま調剤処理を行ってよいか否かが判断される。そして、その判断結果が不可であればS101の工程が実行されて再度の指定が促され、あるいは、エラーが報知される。一方、S107において可能が判断されれば、後に説明するS109が実行される。
一方、S106において、ユーザーによるサイズ指定が行われていない、すなわち自動サイズ判定が選択されている場合には、S108において、S105における事前調査結果を参照することにより、最適サイズの投薬瓶が選択される。具体的には、上述した複数の条件に従って選択が行われ、特に、第1条件、第2条件及び第4条件が考慮される。勿論、他の条件が更に追加的に考慮されてもよい。このような仮定において、現在行おうとしている調剤処理において用いるべき最適な投薬瓶サイズが決定されることになり、それを表す情報が画面上に表示される。
S109においては、以上のように自動判定されたサイズに従ってユーザーが当該サイズをもった投薬瓶を機構部にセットすると、その後、自動的な分注処理が実行され、投薬瓶の中にそれぞれの試薬が分注される。この場合においては、上述した計算に従って各試薬の注入量が定めれる。その総和は、S110において実行される計算式中の今回調剤量に相当するものである。S110においては、未調剤量の更新が行われ、具体的には現在把握している未調剤量から今回調剤量を減算することにより、新しく未調剤量が求められる。S111においては、そのような未調剤量が0になったならば、このルーチンを終了し、0でなければS101以降の各工程が繰り返し実行される。すなわち未調剤量が0になるまで、その時々の状況に応じて最適なサイズを持った投薬瓶が用いられて調剤処理が実行されることになる。
このような過程において、ユーザーは複雑な前提条件を考慮して自ら最適な瓶サイズを選択する必要がないので、その負担を大幅に軽減できるという利点を得られる。また、ユーザーの選択による場合には誤認という問題が危惧されるが、上記実施形態によれば様々な条件を考慮した上で最適サイズを算出するので、そのようなおそれを解消できるという利点がある。更に、各調剤処理にあたっては、ユーザーによる瓶サイズの指定を受け付けることが可能であり、そのようなマニュアル指定及び自動判定を両立させつつ、調剤処理の進行を図れるという利点がある。それは、各調剤処理毎につまり必要なタイミングでその時点での状況に応じて最適サイズの演算を行っているためである。
次に、表3乃至表6を用いて具体例について説明する。この具体例においては、以下の表3の冒頭に示されるように、調剤単位が1日分の調剤量となっており、その1日分の調剤量は65mLである。最初の未調剤量(総調剤量)は520mLである。
Figure 0004799529
まず、上記の表3に示されるように、1本目の調剤処理にあたって、最初に(A)で示されるように未調剤の日数(それに相当する調剤量)が求められる。その上で、(B1)〜(B5)に示されるように、それぞれの瓶サイズ毎に、上述した予備的な事前調査が実行され、それぞれについて調剤可/不可の判定がなされ、調剤可の場合に必要な本数が算出される。ここにおいては、(B1)及び(B2)における計算結果における分母が0となってしまうため、調剤不可が判定されている。
以下の表4には上記の計算結果が表されている。
Figure 0004799529
上記の表4の(C)に示すように、各瓶サイズ毎に必要な瓶数(本数)が算出されている。但し、小さい2つの瓶サイズにおいては調剤不可が判定されている。これは上述した第3条件の適用による。(C)に示されるリスト上においては、最大の瓶サイズについての瓶数が最も小さいため、この段階においてはその最大の瓶サイズが選択されることになる。表4の(D)には今回調剤する際に選択された瓶サイズをもった投薬瓶に収容される日数の計算式が示されており、またその際の調剤量を表す計算式が示されている。
以下の表5においては2本目の調剤処理の内容が示されている。
Figure 0004799529
(E)には2本目の調剤処理にあたっての未調剤量の計算式が示されており、(F)には未調剤の日数が示されている。(G)には上記(C)に示したリストと同様のリストが示されており、すなわち2本目の調剤処理において実行された予備的な事前調査結果が表されている。この事前調査結果においても最大の瓶サイズに対応する瓶数がもっとも小さいため、当該最大の瓶サイズが最適サイズとして選択されることになる。(H)には上記同様の日数計算及び調剤量計算が表されている。
更に以下の表6には3本目の調剤処理の内容が示されている。
Figure 0004799529
(I)には3本目の調剤処理にあたっての未調剤量の計算式が示されており、(J)には未調剤の日数を計算するための式が示されており、(K)には3本目の調剤処理にあたって実行された予備的な事前調査の結果が表されている。このようなリストに表されるように、必要な瓶数としては1が最低であり、その瓶数は150mL及び200mLの2つのサイズに該当しており、このような場合には上記の第2条件が適用されて、小さい方のサイズが最適サイズとして選択される。(L)には上記同様に日数及び調剤量の計算が行われている。3本目の調剤が完了すると未調剤量が0となるため、この3本目の調剤処理の完了をもって全ての調剤処理が終了することになる。
以上説明した実施形態については各種の変形を想定でき、上述したものは単なる1例に過ぎない。上記実施形態においてはユーザーにより投薬瓶のセット及び交換が行われていたが、そのような処理を自動化することも可能である。また、患者に関する条件に基づいて選択可能なサイズの範囲を変動させることも可能である。上述した予備的な事前調査にあたっては登録されているサイズの中から絞り込んだものを調査対象とすることも可能である。この場合、そのような絞り込んだ範囲内から最適サイズが選ばれることになる。
本発明に係る水薬調剤装置の好適な実施形態を示す概念図である。 図1に示した装置の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 機構部、14,16,18 分注ユニット、22 可動ステージ、24 投薬瓶、26 搬送機構、46 制御部。

Claims (6)

  1. 処方箋データに基づいて、1又は複数の水薬を投薬容器へ注入する調剤処理をくり返し実行する水薬調剤装置において、
    互いに異なるサイズをもった複数の投薬容器が登録された容器テーブルと、
    k番目の調剤処理において、所定量を基本調剤単位とする条件の下で、各サイズの投薬容器ごとに必要本数の事前調査を実行する調査手段と、
    前記k番目の調剤処理において、前記必要本数の事前調査結果に基づいて、前記複数の投薬容器の中から、最少本数条件且つ最小サイズ条件を満たす最適投薬容器を判定する判定手段と、
    前記k番目の調剤処理において、前記最適投薬容器に対する1又は複数の水薬の注入を制御する注入制御手段と、
    を含み、
    前記必要本数の事前調査においては、同じサイズの投薬容器の使用を前提として、前記k番目の調剤処理の開示時点での未調剤量を収容するために必要となる投薬容器の本数が演算される、ことを特徴とする水薬調剤装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記最適投薬容器に関する情報をユーザーに提供する情報提供手段を含み、
    前記各調剤処理に先立ってユーザーにより前記最適投薬容器が調剤機構にセットされる、ことを特徴とする水薬調剤装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記k番目の調剤処理において、投薬容器をユーザー指定するための入力手段を含み、
    前記k番目の調剤処理において、投薬容器のユーザー指定があった場合に前記最適投薬容器に代えてユーザー指定された指定投薬容器が使用され、
    自動的に判定された最適投薬容器による調剤処理と、ユーザー指定された指定投薬容器による調剤処理と、を組み合わせて実行可能である、ことを特徴とする水薬調剤装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記最適投薬容器及び前記指定投薬容器のいずれかを使用して行われた過去の調剤実績に基づいて、前記k番目の調剤処理の開始時点における未調剤量を演算する未調剤量演算手段を含む、ことを特徴とする水薬調剤装置。
  5. 請求項4記載の装置において、
    前記各投薬容器についての必要本数の事前調査結果に基づいて、前記指定投薬容器を実際に使用できるか否かを検査する手段を含む、ことを特徴とする水薬調剤装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    前記基本調剤単位は、1日分に相当する調剤量又は1回分に相当する調剤量である、ことを特徴とする水薬調剤装置。
JP2007290876A 2007-11-08 2007-11-08 水薬調剤装置 Expired - Fee Related JP4799529B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007290876A JP4799529B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 水薬調剤装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007290876A JP4799529B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 水薬調剤装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009112629A JP2009112629A (ja) 2009-05-28
JP4799529B2 true JP4799529B2 (ja) 2011-10-26

Family

ID=40780445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007290876A Expired - Fee Related JP4799529B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 水薬調剤装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4799529B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2010110303A1 (ja) * 2009-03-24 2012-09-27 株式会社湯山製作所 分注装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06148209A (ja) * 1992-11-10 1994-05-27 Toshiba Corp 検査支援装置、検査支援方法および採取ラベル
JPH09225008A (ja) * 1996-02-26 1997-09-02 Nikka Micron Kk 薬液調合装置
JPH1062428A (ja) * 1996-08-26 1998-03-06 Techno Medica:Kk 試験管準備システム及び試験管管理システム
JP4286922B2 (ja) * 1997-12-11 2009-07-01 株式会社湯山製作所 薬剤分包装置
JP2007014463A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Aloka Co Ltd 自動調剤装置及び自動調剤装置における薬瓶の管理方法
JP4910341B2 (ja) * 2005-09-12 2012-04-04 株式会社湯山製作所 錠剤充填装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009112629A (ja) 2009-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7860724B2 (en) System and method for management of pharmacy workflow
US8261939B2 (en) Pill dispenser canister having dual reservoirs
US9361748B2 (en) Pharmaceutical dispensing systems, methods and computer program products for determining and displaying replenishment information
EP2896572B1 (en) Medical pill dispensing system
JP2014128740A (ja) 薬剤供給装置
Klein et al. Medication cart-filling time, accuracy, and cost with an automated dispensing system
JP7307386B2 (ja) 薬剤手撒き装置、薬剤手撒き装置の支援プログラム、および支援プログラムを記録した記録媒体
KR100847397B1 (ko) 약품 재고 관리 시스템
JP4799529B2 (ja) 水薬調剤装置
JP5968648B2 (ja) 水薬調剤装置
US20220262473A1 (en) Iv compounding systems and methods
KR20200123731A (ko) 약품 불출 장치, 제어 방법, 제어 프로그램
JP2018143769A (ja) 薬剤手撒き装置、薬剤手撒き装置の支援プログラム、および支援プログラムを記録した記録媒体
JP4485656B2 (ja) 薬剤分包装置
US20090169138A1 (en) Medication and medical supply storage package and method
JP5087643B2 (ja) 薬剤分包装置
JP4432717B2 (ja) 注射薬自動払出装置
JP7332854B2 (ja) 配薬支援システム、配薬支援プログラム
JP2013180067A (ja) 水薬調剤装置
US20220340312A1 (en) Methods, systems, and computer program product for dispensing drug product in a drug product packaging system using round-robin draw down from holding canisters
JP2001350842A (ja) 薬品在庫管理システム
JP2021171330A (ja) 制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees