JP4798661B2 - 流体解析装置、流体解析方法及び流体解析プログラム - Google Patents
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Description
ベクトルをそれぞれri,rjとすると、粒子数密度niは、粒子iの位置における重み関
数wの和(次式)で示される。
ni=Σw(│rj−ri│) ・・・(1)
ここで、各粒子の保持する質量が一定であると仮定すると、粒子数密度は流体の密度と比例する。従って、非圧縮流体の場合には粒子数密度が一定であり、MPS法では、この条件を満足するように解析を行なう。
関数(以下、曲率計算用重み関数という。)を用いた粒子数密度を算出する。この曲率計算用重み関数は、所定領域内では常に値が「1」で、領域外では常に値が「0」に設定された関数である。
越塚誠一著,「インテリジェント・エンジニアリング・シリーズ 数値流体力学」,初版,株式会社培風館,1997年,p.151−194 越塚誠一著,「計算力学レクチャーシリーズ5 粒子法」,丸善株式会社,2005年,p.1−7,p.21−38 N.Shirakawa、他3名,「Journal of Nuclear Science and Technology」,2001年,第38巻,p.392−402
、仮配置を決定する粒子移動計算手段と、前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正手段と、タイムステップを進めて、前記特定手段、前記粒子移動計算手段及び前記粒子配置修正手段を用いた各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御手段とを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、制御手段が、作用範囲に含まれる第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、作用範囲に含まれる第2の粒子については、第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する。制御手段は、各作用力により算出した各粒子の速度を用いて、仮配置を決定する。更に、制御手段は、仮配置を用いて、粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正速度を算出し、これから各粒子の位置を補正する。以上の処理を、制御手段は、タイムステップを進めて、繰り返して行なう。(1+cosθ)/2は、液相の界面エネルギと壁−液相の界面エネルギの関係式であるヤングの式から算出される係数である。このため、制御手段は、エネルギ関係式から第2の粒子の作用力を算出し、これら第1及び第2の粒子の作用力を用いて流体の挙動の解析を行なうので、濡れ性モデルを、表面張力モデルとして統一的に扱うことができる。
入力手段10は、流体解析手段20に各種データを入力するための手段であり、例えばキーボードやポインティング・デバイスなどを用いる。そして、入力手段10は、入力された計算条件データや初期条件における粒子データなどを流体解析手段20に供給する。
流体解析手段20は、データの処理を行なうためのコンピュータシステムであって、制御手段21、計算条件データ記憶部22及び粒子データ記憶部23を備える。
重力加速度データ領域及び動粘性係数データ領域には、それぞれ、計算に用いる重力加速度g及び流体の動粘性係数νに関するデータが記録されている。
れている。クーラン数は、時間刻み幅Δtを算出するために用いられる。
圧力計算条件データ領域には、圧力計算における収束条件や反復数の上限及び下限に関するデータが記録されている。
第1半径データ領域には、粒子数密度を計算するために用いる第1半径R1に関するデ
ータが記録されている。この第1半径R1は、粒子数密度n(0)を算出するために用いら
れ、具体的には、経験値から、粒子間距離L0の 2.1倍の値が用いられる。
ータが記録されている。本実施形態では、この第3半径R3データとして、粒子間距離L0の3倍の値を用いる。この第3半径R3は、図4に示すように作用力を計算するために用
いる半径として用いられ、この第3半径R3内が特許請求の範囲の「作用範囲」に相当す
る。
には粒子が配置されないため、自由表面上の粒子の粒子数密度が低下するからである。そして、制御手段21は、特定した自由表面上の粒子についての圧力を、圧力のポアソン方程式を解く際にP(k+1)=0とする。なお、これにより、ディリクレ境界条件を設定し
たことになる。
種類識別子データ領域、位置データ領域、速度データ領域及び圧力データ領域には、このタイムステップにおける、それぞれの粒子の種類を特定するための識別子、位置、速度及び圧力に関するデータが記録される。本実施形態では、位置データとして粒子のx座標及びy座標を用い、速度データとして、x方向速度成分及びy方向速度成分を用いる。
計算制御手段211は、入力手段10を介して、計算条件や粒子の初期配置に関するデ
ータを取得して、計算条件データ記憶部22及び粒子データ記憶部23にデータを記憶する。
Δt=L0・Cmax/umax ・・・(2)
ここで、時間刻み幅Δtが大きい程、計算が効率的に行なえるので、時間刻み幅Δtはできるだけ大きくすることが好ましい。しかし、数値安定性を保つためには、クーラン数の最大値に制限を設ける必要がある。上記(2)式において、時間刻み幅Δtや粒子間距離L0は一定であるので、クーラン数が最大になる粒子は、速度の絶対値が最大値をもつ粒
子である。従って、計算制御手段211は、粒子A1の最大値の速度と、クーラン数の上限値Cmaxと、粒子間距離L0とを上記(2)式に代入して、時間刻み幅Δtを算出する。
そして、計算制御手段211は、解析処理を終了するかを判断し、終了しない場合には次のタイムステップにおいて処理を繰り返して実行する。
ある粒子を特定する。
更に、この外力計算手段212は、各粒子の相互距離Lを算出する式を記憶している。このため、外力計算手段212は、この式と、各粒子の位置データとを用いて、各粒子の相互距離Lを算出する。
fll=α・(L−L0)・(L−R3) ・・・(3)
この(3)式は、界面付近の粒子のみに対して中心力が作用するとして分子間力を模擬したポテンシャル関数である。ただし、相互距離Lが第3半径R3以上の場合には、fll
=0とする。
α=2・L0 2・σ/Σpe(Li'j') ・・・(4)
ここで、この(4)式の導出について説明する。表面張力係数σとは、単位面積の表面を形成するために必要なエネルギである。そこで、ポテンシャルエネルギをpe〔=(L
−L0)(L−R3)〕と表わした場合、ポテンシャル関数が〔α・pe〕のときに単位面積の表面を形成するために必要なエネルギが表面張力係数σとなるようにポテンシャルパラメータαを算出する。この算出においても、相互距離Lが第3半径R3以上の場合には
「0」とする。ここで、図5に示すように、2つの領域(第1領域E1、第2領域E2)から構成された物質を想定し、この物質から第1領域E1を削除して、この第1領域E1に接していた第2領域E2に界面を形成する場合を検討する。この場合、ポテンシャルパラメータαは、界面を形成していない場合(第1領域E1が第2領域E2に接している状態)と界面を形成した場合(第1領域E1を除去した状態)とのエネルギ差と、表面張力係数σとの関係式から算出される。具体的には、1つの粒子の面積ds=L0 2の表面のもつポテンシャルエネルギは、第1領域E1を構成する粒子j'を、第2領域E2におい
て面積ds内に存在する粒子i'(図5における領域e2の粒子)から引き離すために必
要な仕事の半分である。粒子間相対位置ベクトルLi'j'のポテンシャルエネルギをpe(
Li'j')とした場合、以下のように表わされる。
σ=(1/2)・〔Σpe(Li'j')/L0 2〕・α ・・・(4−1)
この(4−1)式を用いることにより、上記(4)を算出することができる。
flw=(1+cosθ)fll/2 ・・・(5)
ここで、この(5)式の導出について、液体粒子間のポテンシャル力Cfと液体固体間
のポテンシャル力Cfsの比とヤングの式との対応関係から説明する。
σs−σfs−σf・cosθ=0 ・・・(5−1)
この(5−1)式において、σsは固体気体間の表面張力、σfsは固体液体間の界面張力
、σfは液体表面張力である。なお、ここでは、以下、表面張力σs=0として計算する。
2σf=〔Σpe(Li'j')/L0 2〕・Cf ・・・(5−2)
σf+σs−σfs=〔Σpe(Li'j')/L0 2〕・Cfs ・・・(5−3)
が成立する。従って、(5−1)式、(5−2)式、及び(5−3)式より、
Cfs−(Cf/2)・(1+cosθ)=0 ・・・(5−4)
が導かれる。ここで、ポテンシャル力Cfs,Cfが、それぞれ作用力としての外力flw,
fllに相当させることにより上記(5)式を導き出すことができる。
このため、粒子移動計算手段213は、仮速度u*を算出する次式を記憶している。
u*=u(k)+Δt[ν・∇2・u+f+g](k) ・・・(6)
ここで、fは上記ステップS1−3で算出した外力であり、gは重力加速度である。また、νは粒子A1で表される流体の動粘性係数である。この(6)式の右辺は、タイムステップkにおける値しか用いられていないため、その値を代入すれば、仮速度u*を算出
できる。
r*=r(k)+Δtu* ・・・(7)
この(7)式の右辺も、タイムステップkにおける値のみ用いられているため、その値を代入すれば、仮位置r*を算出できる。
∇2・P(k+1)=−[ρ/Δt2]・[(n*−n(0))/n(0)] ・・・(8)
この(8)式は、流体の密度が粒子数密度に比例するために粒子数密度n(0)が粒子
数密度n*と修正項n'との和で示せることと、流体の質量保存則の式と、陰的なナビア・ストークス方程式の圧力項の式とから算出されている。なお、この(8)式の左辺を、流体の粒子A1の各位置におけるラプラシアンモデルで離散化すると、P(k+1)に対する
連立1次方程式が得られる。そして、粒子配置修正手段214は、得られた連立1次方程式を解くことにより、次のタイムステップ(k+1)の各粒子の圧力p(k+1)を算出で
きる。この圧力を解く場合に、粒子配置修正手段214は、自由表面上の粒子に対してはP(k+1)=0と設定するため、パラメータβと初期の粒子数密度n(0)との積を算出す
る。
u'=−(Δt/ρ0)∇p(k+1) ・・・(9)
この(9)式には、右辺に勾配演算子があるため、公知のMPS法の勾配モデルを用いて計算を行なう。また、この場合、粒子配置修正手段214は、内側の壁粒子では圧力を計算し、この圧力を流体の粒子の圧力勾配の計算に用いる。これにより、壁に近づいた流体の粒子は壁から跳ね返されるようになる。
r(k+1)=r*+Δtu' ・・・(10)
まず、制御手段21は、計算条件の設定処理を実行する(ステップS1−1)。ここでは、制御手段21は、入力手段10を介して各種データを取得し、このデータを計算条件データ記憶部22に記憶する。具体的には、計算制御手段211は、流体の粒子A1と、壁の粒子A2と、壁の粒子A2のうち内側の壁を構成する粒子とを特定するための識別子が記憶される。更に、計算制御手段211は、各粒子A1,A2の密度ρ、重力加速度g、動粘性係数ν、接触角θ及び表面張力係数σに関するデータを取得して、計算条件データ記憶部22に記憶する。更に、計算制御手段211は、反復数上限値、クーラン数の上限値Cmax、圧力計算条件、粒子間距離L0、第1半径R1、第2半径、第3半径R3及び自由表面条件のパラメータβに関するデータを取得し、計算条件データ記憶部22に記憶する。
期の位置r(0)、速度u(0)、圧力P(0)に関するデータを設定して、粒子データ記
憶部23に記憶する。この場合、計算制御手段211は、圧力を計算する内側の壁粒子における重み関数の広がりの範囲まで、壁の粒子A2を配置するように、圧力を計算しない外側の壁の厚み(層)を決定する。具体的には、第1半径R1を粒子間距離L0の2.1倍と
しているので、本実施形態では、圧力を計算しない外側の壁粒子には2層が必要となり、これに対応するように壁の粒子A2を配置する。
及び第1半径R1に基づいて、粒子数密度n(0)を計算して保持する。また、計算制御手段211は、計算条件データ記憶部22に記憶された粒子間距離L0、クーラン数の上限
値Cmax及び粒子速度から時間刻み幅Δtを算出して保持する。
いて、次のタイムステップ(k+1)における位置r(k+1)、速度u(k+1)、圧力P(k+1)を計算する。更に、各タイムステップにおける処理では、外力計算と、算出した外
力を用いて各粒子の仮速度及び仮位置とを陽的に計算した後、粒子毎の圧力を陰的に計算し、この圧力を用いて粒子の速度及び位置の修正量を陰的に計算する。
ータと、計算条件データ記憶部22に記憶されている第3半径データとから、着目粒子aに対して外力計算を行なう粒子を特定するための境界領域を算出する。そして、計算制御手段211は、算出した境界領域と、他の粒子の位置r(k)とを比較する。この比較結
果から、着目粒子aの境界領域内にある粒子を、着目粒子aに対して外力を作用させている粒子として特定する。例えば、図4は、着目粒子aに対する、粒子A1,A2の影響を示した例である。この場合、計算制御手段211は、境界領域が点線で示される円により特定する。そして、この境界領域に含まれる粒子を、着目粒子aに対して外力を作用させている粒子と特定する。
外力計算手段212は、特定した粒子A1,A2の位置r(k)と着目粒子aの位置r
(k)とから、着目粒子aに対する各粒子A1,A2の相互距離Lを算出する。
目粒子aに作用する外力fを算出する。
この場合、外力計算手段212は、流体の粒子A1が、同じ種類の着目粒子aに対して作用する外力fllを、上記(3)式を用いて算出する。具体的には、外力計算手段212は、計算条件データ記憶部22から表面張力係数σを取得し、上記(4)式を用いて、ポテンシャルパラメータαを算出し、計算条件データ記憶部22から粒子間距離L0を取得して第3半径R3を算出する。更に、外力計算手段212は、粒子間距離L0と、先に算
出した第3半径R3、相互距離L及びポテンシャルパラメータαとを(3)式に代入する
ことにより、各粒子A1から着目粒子aに作用する外力fllを算出する。
次に、制御手段21は、算出した外力fを用いて、各粒子A1,A2の仮速度u*の算
出処理を実行する(ステップS1−4)。このとき、制御手段21の粒子移動計算手段213は、上記(6)式を用いて、仮速度u*を算出する。具体的には、粒子移動計算手段
213は、重力加速度g及び動粘性係数νを計算条件データ記憶部22から取得し、保持している時間刻みΔtと、タイムステップkにおける速度u(k)のデータを粒子データ
記憶部23から取得する。そして、粒子移動計算手段213は、取得したこれらのデータと、上記ステップS1−3において算出した外力fとを、上記(6)式に代入して、仮速度u*を算出する。なお、この(6)式の算出においても、粒子移動計算手段213は、
ベクトルの計算を行なう。
プS1−5)。具体的には、粒子移動計算手段213は、タイムステップkにおける位置r(k)を粒子データ記憶部23から取得し、これと時間刻み幅Δtと、ステップS1−
5で算出したu*とを、(7)式に代入して、各粒子A1,A2の仮位置r*を算出する。
条件データ記憶部22に記録されている圧力計算条件データが用いられる。
上記(9)式に代入して、速度の修正量u'を算出する。この場合、粒子配置修正手段2
14は、内側の壁粒子では圧力を計算し、この圧力を流体の粒子の圧力勾配の計算に用いる。ただし、粒子配置修正手段214は、壁の粒子A2自体の圧力勾配項は計算しない。
ことにより、修正した各粒子の速度u(k+1)を算出する。
更に、粒子配置修正手段214は、算出した速度の修正量u'と上記(10)式とを用
いて、流体の粒子A1のそれぞれについて、修正した位置r(k+1)を算出する。壁の粒
子A2の位置は常に固定されているため、粒子配置修正手段214は、壁の粒子A2の位置r(k+1)は計算しない。
を実行する(ステップS1−8)。具体的には、計算制御手段211は、上記ステップS1−3〜S1−7の処理において算出したタイムステップ(k+1)における各粒子A1,A2の位置r(k+1)、速度u(k+1)及び圧力P(k+1)を、このタイムステップ(k
+1)と関連付けて、粒子データ記憶部23に記憶する。更に、本実施形態では、計算制御手段211は、このタイムステップ(k+1)における各粒子A1,A2の配置を、出力手段15において出力する。具体的には、各位置r(k)に表示されていた各粒子A1
,A2のオブジェクトを、位置r(k+1)に変更して表示し直す。この場合、各粒子A1
,A2の速度や圧力を、それぞれ配置された粒子A1,A2のオブジェクト上の矢印の大きさや色分けにより表示させるようにしてもよい。以上により、タイムステップkにおける処理が終了する。
・ 本実施形態では、外力計算手段212は、第3半径R3に含まれる流体の粒子A1
から受ける外力fllは(3)式を用いて算出する。また、外力計算手段212は、同じ第3半径R3に含まれる壁の粒子A2から受ける外力flwは(5)式を用いて算出する。こ
の(5)式は、(3)式で算出した外力fllに対して、(1+cosθ)/2を乗算した算式である。この(1+cosθ)/2という係数は、液相の界面エネルギと壁−液相の界面エネルギ関係式であるヤングの式から算出される係数である。このため、外力計算手段212は、エネルギ関係式から壁の粒子A2の作用力を算出している。そして、粒子移動計算手段213は、これら外力flw,fllの合計値を用いて、各粒子の仮速度u*を算
出し(ステップS1−4)、この仮速度u*から仮位置r*を算出する(ステップS1−5)。更に、粒子配置修正手段214は、仮速度u*、仮位置r*及びポアソン方程式の計算を行ない(ステップS1−6)、圧力勾配の計算を行なって各粒子の速度と位置を修正し(ステップS1−7)、次のタイムステップの各粒子の位置、速度及び圧力を出力する。そして、このようなタイムステップの処理を、反復数上限値まで繰り返す。
手段212は、このエネルギの関係式を用いて第2の粒子の作用力を算出しているため、界面が動く場合など種々の条件下で用いることができ、汎用性が高い。
○ 上記実施形態において、外力計算手段212は、外力fllを計算するポテンシャル関数として、上記(3)式を用いた。これに限らず、外力fllを算出する式は、他の関数を用いてもよい。この場合、(5)式との関係上、エネルギ関係式で外力fllを表現した関数を用いるのがよい。
しての第3半径、fll,flw…作用力としての外力、r…位置、r*…仮位置、u…速度
、u*…仮速度、20…流体解析手段、21…制御手段、22…計算条件データ記憶手段
としての計算条件データ記憶部、23…粒子データ記憶手段としての粒子データ記憶部、211…特定手段としての計算制御手段、212…外力計算手段、213…粒子移動計算手段、214…粒子配置修正手段。
Claims (6)
- 流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、
前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、
各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成され、流体の挙動を解析する粒子法を用いた解析装置であって、
前記制御手段が、
所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定手段と、
特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出手段と、
前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算手段と、
前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、
この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正手段と、
タイムステップを進めて、前記特定手段、前記粒子移動計算手段及び前記粒子配置修正手段を用いた各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御手段と
を備えたことを特徴とする流体解析装置。 - 前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを特徴とする請求項1に記載の流体解析装置。
- 流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、
前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、
各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成された解析装置を用いて、粒子法による流体の挙動を解析する方法であって、
前記制御手段が、
所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定段階と、
特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出段階と、
前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算段階と、
前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、
この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正段階と、
タイムステップを進めて、前記特定段階、前記粒子移動計算段階及び前記粒子配置修正段階による各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御段階と
を実行することを特徴とする流体解析方法。 - 前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを特徴とする請求項3に記載の流体解析方法。
- 流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、
前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、
各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成された解析装置を用いて、粒子法による流体の挙動を解析するプログラムであって、
前記制御手段を、
所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定手段、
特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出手段、
前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算手段、及び
前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、
この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正手段と、
タイムステップを進めて、前記特定手段、前記粒子移動計算手段及び前記粒子配置修正手段を用いた各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御手段
として機能させることを特徴とする流体解析プログラム。 - 前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを特徴とする請求項5に記載の流体解析プログラム。
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