JP2008111675A - 流体解析装置、流体解析方法及び流体解析プログラム - Google Patents

流体解析装置、流体解析方法及び流体解析プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】汎用性が高く、濡れ性モデルを統一的に取り扱うことができ、空間解像度が粗くても精度よく解析を行なうことができる流体解析装置、流体解析方法及び流体解析プログラムを提供する。
【解決手段】外力計算手段212は、所定範囲に含まれる第1の粒子から受ける外力は(3)式を用いて算出し、第2の粒子から受ける外力は(5)式を用いて算出する。この(5)式は、(3)式で算出した外力に対して、(1+cosθ)/2を乗算した算式である。粒子移動計算手段213は、算出したこれら外力の合計値を用いて、各粒子の仮速度を算出し、この仮速度から仮位置を算出する。粒子配置修正手段214は、仮速度及び仮位置及びポアソン方程式の計算を行ない、圧力勾配の計算を行なって各粒子の速度と位置を修正し、次のタイムステップの各粒子の位置、速度及び圧力を出力する。このようなタイムステップの処理を、反復数上限値まで繰り返す。
【選択図】図1

Description

本発明は、粒子法を用いて連続体である流体の挙動を解析する流体解析装置、流体解析方法及び流体解析プログラムに関する。
近年、流体の挙動を解析する方法の1つとして粒子法が知られている(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照。)。粒子法は、流体を複数の粒子の集まりとして表わし、これら粒子間の相互作用の計算によって、流体の挙動を解析する。この粒子法は、有限体積法や有限要素法の計算において、手間のかかる格子生成が不要という利点がある。
更に、この粒子法の1つとしてMPS(moving particle semi-implicit method)法がある。このMPS法は、連続体の離散的な計算を、粒子間相互作用モデルを用いて行なう。このMPS法においては、粒子に対して所定の基準半径以内にある近接の粒子が、その粒子に対して相互作用を与えると仮定する。なお、基準半径が小さい程、粒子の数が減少するので、計算時間が短くなるが、小さすぎると計算が不安定になる。そこで、計算時間と計算の安定性の観点から、一般に、基準半径は初期状態の粒子間距離の2〜4倍に設定される。この場合、2次元の座標系においては、基準半径以内にある粒子の数は12〜44個程度となる。
このMPS法を用いて非圧縮流体の挙動を解析する場合には、粒子数密度が一定であることが利用される。ここで、粒子数密度をniとし、粒子i及びその近傍の粒子jの位置
ベクトルをそれぞれri,rjとすると、粒子数密度niは、粒子iの位置における重み関
数wの和(次式)で示される。
i=Σw(│rj−ri│) ・・・(1)
ここで、各粒子の保持する質量が一定であると仮定すると、粒子数密度は流体の密度と比例する。従って、非圧縮流体の場合には粒子数密度が一定であり、MPS法では、この条件を満足するように解析を行なう。
ところで、マイクロ流路における流体の挙動など、長さスケールが小さい流れにおいては、表面張力の影響が大きくなる。そこで、表面張力を考慮して解析を行なうことがある(非特許文献2のp.35−38参照)。非特許文献2に記載の技術では、表面張力係数σ、曲率κ、表面張力が表面のみに働くためのデルタ関数δ、表面と垂直な方向の単位ベクトルvを用いて、運動量保存則の方程式に表面張力項を導入して解析を行なう。従って、表面張力を考慮する場合には、この表面張力項が示す部分を、粒子に働く力としてモデル化する必要がある。
従来、このモデル化においては、表面に位置する粒子を抽出し、この粒子に対する曲率計算を行なう。この曲率計算においては、上記(1)式に用いた重み関数とは異なる重み
関数(以下、曲率計算用重み関数という。)を用いた粒子数密度を算出する。この曲率計算用重み関数は、所定領域内では常に値が「1」で、領域外では常に値が「0」に設定された関数である。
そして、表面が平らな場合(すなわち曲率κが「0」の場合)の曲率計算用粒子数密度を、初期粒子配置において予め計算しておく。この曲率計算用粒子数密度は所定領域内にある単なる近傍粒子の数であるから、表面が凸の場合には、初期粒子配置における曲率計算用粒子数密度より小さくなり、表面が凹の場合には大きくなる。従って、曲率計算用粒子数密度の変化分から界面の曲率κを算出し、これを用いて表面張力を算出する。
また、表面張力の他の計算方法として、粒子間にポテンシャル力を働かせて計算する技術もある(非特許文献3を参照。)。この非特許文献3に記載の方法を用いることにより、比較的容易に表面張力の計算を行なうことができる。
越塚誠一著,「インテリジェント・エンジニアリング・シリーズ 数値流体力学」,初版,株式会社培風館,1997年,p.151−194 越塚誠一著,「計算力学レクチャーシリーズ5 粒子法」,丸善株式会社,2005年,p.1−7,p.21−38 N.Shirakawa、他3名,「Journal of Nuclear Science and Technology」,2001年,第38巻,p.392−402
上述した界面の曲率κを算出して表面張力を計算する場合、曲率計算用粒子数密度の計算精度を保つために、十分な粒子数(例えば直径に10粒以上)が必要である。このため、空間解像度が粗い場合(すなわち計算に用いる粒子数が少ないように粗く設定する場合)には、曲率計算用粒子数密度の計算精度が悪くなり、流体の挙動を的確に解析することができなかった。
ところで、表面張力が影響するモデルとして、壁に対して液体の水滴が接触角θで静止した現象の「濡れ性」のモデルがある。この場合に用いる表面張力項の計算においても、上述したように、表面と垂直な方向の単位ベクトルvを用いる。このため、「濡れ性」の挙動解析を行なう場合には、接触角θから、表面と垂直な方向のベクトル成分を幾何学的に計算し、その結果を用いていた。この場合、曲率計算用粒子数密度は、上述した表面張力の通常の計算よりも、誤差が大きくなっていた。更に、この「濡れ性」では接触角θをパラメータとして用いるため、解析対象の流体(液体)が流動する場合には、流動状態での接触角θを把握してパラメータとして設定する必要がある。しかし、このような接触角θを正確に把握することは困難である。そのため、ダイナミックな解析を行なうことは難しく、汎用性に乏しかった。
また、非特許文献3に記載の技術の場合、ポテンシャル力と表面張力係数σとの関係が不明であるため、パラメータ調整が必要となり、濡れ性の取り扱いについても考慮されていない。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされ、その目的は、汎用性が高く、濡れ性モデルを統一的に取り扱うことができ、空間解像度が粗くても精度よく解析を行なうことができる流体解析装置、流体解析方法及び流体解析プログラムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成され、流体の挙動を解析する粒子法を用いた解析装置であって、前記制御手段が、所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定手段と、特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出手段と、前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて
、仮配置を決定する粒子移動計算手段と、前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正手段と、タイムステップを進めて、前記特定手段、前記粒子移動計算手段及び前記粒子配置修正手段を用いた各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流体解析装置において、前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成された解析装置を用いて、粒子法による流体の挙動を解析する方法であって、前記制御手段が、所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定段階と、特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出段階と、前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算段階と、前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正段階と、タイムステップを進めて、前記特定段階、前記粒子移動計算段階及び前記粒子配置修正段階による各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御段階とを実行することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の流体解析方法において、前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成された解析装置を用いて、粒子法による流体の挙動を解析するプログラムであって、前記制御手段を、所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定手段、特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出手段、前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算手段、及び前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正手段と、タイムステップを進めて、前記特定手段、前記粒子移動計算手段及び前記粒子配置修正手段を用いた各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御手段として機能させることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の流体解析プログラムにおいて、前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを要旨とする。
(作用)
本発明によれば、制御手段が、作用範囲に含まれる第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、作用範囲に含まれる第2の粒子については、第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する。制御手段は、各作用力により算出した各粒子の速度を用いて、仮配置を決定する。更に、制御手段は、仮配置を用いて、粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正速度を算出し、これから各粒子の位置を補正する。以上の処理を、制御手段は、タイムステップを進めて、繰り返して行なう。(1+cosθ)/2は、液相の界面エネルギと壁−液相の界面エネルギの関係式であるヤングの式から算出される係数である。このため、制御手段は、エネルギ関係式から第2の粒子の作用力を算出し、これら第1及び第2の粒子の作用力を用いて流体の挙動の解析を行なうので、濡れ性モデルを、表面張力モデルとして統一的に扱うことができる。
また、制御手段は、粒子数密度の減少分から算出される界面の曲率を用いずに、第2の粒子の作用力を算出しているので、空間解像度が粗くても、流体の挙動の解析を精度よく行なうことができる。
更に、エネルギ関係式は、流体や壁がどのような状態にあっても成立する。従って、制御手段は、第2の粒子の作用力をエネルギ関係式から算出しているので、例えば界面が動く場合など、種々の条件下でも用いることができ、汎用性が高い。
本発明によれば、第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数である。このため、ヤングの式から算出される係数と整合がよく、流体の挙動の解析を、より的確に良好に行なうことができる。
本発明によれば、粒子法において、汎用性が高く、濡れ性モデルを統一的に取り扱うことができ、空間解像度が粗くても精度よく解析を行なうことができる。
以下、本発明を具体化した流体解析装置の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態では、壁が剛体で構成された収容器内の流体の挙動について解析する場合を想定する。ここでは、流体として、水のように圧縮率が小さい流体を用いる場合を想定する。また、本実施形態では、説明を簡単にするために、流体の流入及び流出がなく、2次元の解析を行なう場合を想定する。
図1に示すように、本実施形態の流体解析装置は、入力手段10、出力手段15及び流体解析手段20を備えている。
入力手段10は、流体解析手段20に各種データを入力するための手段であり、例えばキーボードやポインティング・デバイスなどを用いる。そして、入力手段10は、入力された計算条件データや初期条件における粒子データなどを流体解析手段20に供給する。
出力手段15は、流体解析手段20による解析結果を出力するために用いられ、具体的には、ディスプレイやデータ記憶部などを用いる。
流体解析手段20は、データの処理を行なうためのコンピュータシステムであって、制御手段21、計算条件データ記憶部22及び粒子データ記憶部23を備える。
制御手段21は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(特定段階、作用力算出段階、粒子移動計算段階、粒子配置修正段階及び計算制御段階等を含む処理)を行なう。そして、このための流体解析プログラムを実行することにより、制御手段21は、特定手段としても機能する計算制御手段211、作用力算出手段としての外力計算手段212、粒子移動計算手段213及び粒子配置修正手段214として機能する。
計算条件データ記憶部22には、流体解析に用いる物性や計算制御などの計算条件データが記憶されている。この計算条件データは、流体解析を行なう前に、入力手段10を介して登録される。本実施形態においては、解析対象の粒子としては、挙動を解析する流体を構成する第1の粒子A1と、壁を構成する第2の粒子A2がある。更に、壁の粒子A2においては、第1の粒子A1と接する壁粒子と、その外側の壁粒子とがある。このため、この計算条件データには、粒子識別子、内側壁粒子の種類識別子、壁粒子の種類識別子に関するデータが含まれる。更に、計算条件データには、密度、重力加速度、動粘性係数、接触角及び表面張力係数に関するデータが含まれる。
粒子識別子データ領域には、この流体解析の対象となる粒子の種類を特定するための識別子に関するデータが記録されている。このデータによって、制御手段21は、計算に用いるデータのうち、どのデータが粒子の種類を特定するためのデータであるかを特定できる。
内側壁粒子の種類識別子データ領域には、第1の粒子A1と接して圧力計算を行なう内側の壁の粒子の種類を特定するための識別子に関するデータが記録されている。これにより、内側の壁の粒子の種類識別子データと、内側壁粒子であるというフラグとが関連付けられることになる。この種類識別子によって特定される粒子A2について、制御手段21は、その位置は常に一定とし、この粒子A2についての圧力を算出する。
壁粒子の種類識別子データ領域には、内側の壁の粒子A2の外側に存在して壁を構成する粒子を特定するための識別子に関するデータが記録されている。これにより、制御手段21は、この種類識別子によって特定される壁の粒子A2について、その位置は常に一定とし、かつこの壁の粒子A2の圧力は算出しない。
密度データ領域には、各粒子識別子に対応させて、各粒子によって構成される各物質の密度ρに関するデータが記録されている。
重力加速度データ領域及び動粘性係数データ領域には、それぞれ、計算に用いる重力加速度g及び流体の動粘性係数νに関するデータが記録されている。
接触角データ領域には、接触角θに関するデータが記録されている。この接触角θは、図3に示すように、粒子A2で表される壁(固体)の表面に、粒子A1で表される流体(液体)が置かれた場合に、静的な状態での接触点において液体がなす角度である。
表面張力係数データ領域には、表面張力係数σに関するデータが記録されている。この表面張力係数σは、後述するポテンシャル関数のポテンシャルパラメータαを算出するために用いられる。
更に、この計算条件データには、反復数上限値、クーラン数上限値、圧力計算条件、粒子間距離、第1半径、第2半径、第3半径及び自由表面条件パラメータに関するデータが含まれる。
反復数上限値データ領域には、流体の挙動を計算する場合のタイムステップの上限値に関するデータが記録されている。制御手段21は、この上限値に達した場合に計算処理を終了する。
クーラン数上限値データ領域には、クーラン数の上限値Cmaxに関するデータが記録さ
れている。クーラン数は、時間刻み幅Δtを算出するために用いられる。
圧力計算条件データ領域には、圧力計算における収束条件や反復数の上限及び下限に関するデータが記録されている。
粒子間距離データ領域には、初期配置における各粒子と、この近傍の粒子との粒子間距離L0に関するデータが記録されている。
第1半径データ領域には、粒子数密度を計算するために用いる第1半径R1に関するデ
ータが記録されている。この第1半径R1は、粒子数密度n(0)を算出するために用いら
れ、具体的には、経験値から、粒子間距離L0の 2.1倍の値が用いられる。
第2半径データ領域には、後述する圧力のポアソン方程式の計算におけるラプラシアンモデルにおいて用いられる半径に関するデータが記録されている。具体的には、経験値から、この第2半径データとして、粒子間距離L0の4倍の値が用いられる。
第3半径データ領域には、後述するポテンシャル関数に用いる第3半径R3に関するデ
ータが記録されている。本実施形態では、この第3半径R3データとして、粒子間距離L0の3倍の値を用いる。この第3半径R3は、図4に示すように作用力を計算するために用
いる半径として用いられ、この第3半径R3内が特許請求の範囲の「作用範囲」に相当す
る。
自由表面条件パラメータ領域には、自由表面にある粒子を特定するためのパラメータβが記録されている。制御手段21は、後述する陽的な計算が終了した時点における粒子数密度n*が、β・n(0)より小さい粒子を自由表面上の粒子と特定する。自由表面の外側
には粒子が配置されないため、自由表面上の粒子の粒子数密度が低下するからである。そして、制御手段21は、特定した自由表面上の粒子についての圧力を、圧力のポアソン方程式を解く際にP(k+1)=0とする。なお、これにより、ディリクレ境界条件を設定し
たことになる。
粒子データ記憶部23には、各タイムステップにおける粒子に関するデータが記録される。この粒子データ記憶部23には、タイムステップ毎に、粒子毎の種類識別子、位置、速度及び圧力に関するデータが記録される。すなわち、粒子についての種類識別子、位置、速度及び圧力に関するデータは、各タイムステップにおいて粒子総数分だけ記憶されることになる。
タイムステップデータ領域には、各タイムステップを特定するためのデータが記録される。
種類識別子データ領域、位置データ領域、速度データ領域及び圧力データ領域には、このタイムステップにおける、それぞれの粒子の種類を特定するための識別子、位置、速度及び圧力に関するデータが記録される。本実施形態では、位置データとして粒子のx座標及びy座標を用い、速度データとして、x方向速度成分及びy方向速度成分を用いる。
次に、流体解析手段20の制御手段21が備える各処理手段(211〜214)について詳述する。
計算制御手段211は、入力手段10を介して、計算条件や粒子の初期配置に関するデ
ータを取得して、計算条件データ記憶部22及び粒子データ記憶部23にデータを記憶する。
更に、計算制御手段211は、時間刻み幅Δtを算出する次式を記憶している。
Δt=L0・Cmax/umax ・・・(2)
ここで、時間刻み幅Δtが大きい程、計算が効率的に行なえるので、時間刻み幅Δtはできるだけ大きくすることが好ましい。しかし、数値安定性を保つためには、クーラン数の最大値に制限を設ける必要がある。上記(2)式において、時間刻み幅Δtや粒子間距離L0は一定であるので、クーラン数が最大になる粒子は、速度の絶対値が最大値をもつ粒
子である。従って、計算制御手段211は、粒子A1の最大値の速度と、クーラン数の上限値Cmaxと、粒子間距離L0とを上記(2)式に代入して、時間刻み幅Δtを算出する。
また、計算制御手段211は、上記(1)式を記憶しており、外力計算手段212が算出した各粒子A1,A2の仮位置r*に基づく粒子数密度n*を、この(1)式を用いて算出する。
更に、計算制御手段211は、タイムステップkにおいて算出した各粒子A1,A2の位置r(k+1)、速度u(k+1)及び圧力P(k+1)を、出力手段15を介して出力する。
そして、計算制御手段211は、解析処理を終了するかを判断し、終了しない場合には次のタイムステップにおいて処理を繰り返して実行する。
一方、外力計算手段212は、流体の粒子A1のそれぞれに対して、第3半径R3内に
ある粒子を特定する。
更に、この外力計算手段212は、各粒子の相互距離Lを算出する式を記憶している。このため、外力計算手段212は、この式と、各粒子の位置データとを用いて、各粒子の相互距離Lを算出する。
また、外力計算手段212は、流体の粒子A1が、他の流体の粒子A1に作用する第1の作用力としての外力fllを算出する次式(第1の関数)を記憶している。
ll=α・(L−L)・(L−R3) ・・・(3)
この(3)式は、界面付近の粒子のみに対して中心力が作用するとして分子間力を模擬したポテンシャル関数である。ただし、相互距離Lが第3半径R3以上の場合には、fll
=0とする。
更に、外力計算手段212は、上記(3)式におけるポテンシャルパラメータαを算出する次式を記憶している。
α=2・L 2・σ/Σpe(Li'j') ・・・(4)
ここで、この(4)式の導出について説明する。表面張力係数σとは、単位面積の表面を形成するために必要なエネルギである。そこで、ポテンシャルエネルギをpe〔=(L
−L)(L−R3)〕と表わした場合、ポテンシャル関数が〔α・pe〕のときに単位面積の表面を形成するために必要なエネルギが表面張力係数σとなるようにポテンシャルパラメータαを算出する。この算出においても、相互距離Lが第3半径R3以上の場合には
「0」とする。ここで、図5に示すように、2つの領域(第1領域E1、第2領域E2)から構成された物質を想定し、この物質から第1領域E1を削除して、この第1領域E1に接していた第2領域E2に界面を形成する場合を検討する。この場合、ポテンシャルパラメータαは、界面を形成していない場合(第1領域E1が第2領域E2に接している状態)と界面を形成した場合(第1領域E1を除去した状態)とのエネルギ差と、表面張力係数σとの関係式から算出される。具体的には、1つの粒子の面積ds=L の表面のもつポテンシャルエネルギは、第1領域E1を構成する粒子j'を、第2領域E2におい
て面積ds内に存在する粒子i'(図5における領域e2の粒子)から引き離すために必
要な仕事の半分である。粒子間相対位置ベクトルLi'j'のポテンシャルエネルギをpe
i'j')とした場合、以下のように表わされる。
σ=(1/2)・〔Σpe(Li'j')/L 2〕・α ・・・(4−1)
この(4−1)式を用いることにより、上記(4)を算出することができる。
外力計算手段212は、壁の粒子A2が、流体の粒子A1に作用する第2の作用力としての外力flwを算出する次式(第2の関数)を記憶している。
lw=(1+cosθ)fll/2 ・・・(5)
ここで、この(5)式の導出について、液体粒子間のポテンシャル力Cfと液体固体間
のポテンシャル力Cfsの比とヤングの式との対応関係から説明する。
ヤングの式は、次式で示される。
σs−σfs−σf・cosθ=0 ・・・(5−1)
この(5−1)式において、σsは固体気体間の表面張力、σfsは固体液体間の界面張力
、σfは液体表面張力である。なお、ここでは、以下、表面張力σs=0として計算する。
ここで、流体から単位面積の2つの流体表面を形成する場合、及び単位面積の流体固体表面から流体表面と固体表面を形成する場合を考える。それぞれの場合で、上述したポテンシャルエネルギpe〔=(L−L)(L−R3)〕を用いて、外部より与えた仕事を計算する。具体的には、エネルギ保存則より、表面ポテンシャルエネルギの増分が与えた仕事と等しくなるので、
2σf=〔Σpe(Li'j')/L 2〕・Cf ・・・(5−2)
σf+σs−σfs=〔Σpe(Li'j')/L 2〕・Cfs ・・・(5−3)
が成立する。従って、(5−1)式、(5−2)式、及び(5−3)式より、
Cfs−(Cf/2)・(1+cosθ)=0 ・・・(5−4)
が導かれる。ここで、ポテンシャル力Cfs,Cfが、それぞれ作用力としての外力flw
llに相当させることにより上記(5)式を導き出すことができる。
一方、粒子移動計算手段213は、粒子の移動を陽的に計算する手段であり、各粒子A1,A2についての仮速度u*及び仮位置r*を算出する。
このため、粒子移動計算手段213は、仮速度u*を算出する次式を記憶している。
*=u(k)+Δt[ν・∇・u+f+g](k) ・・・(6)
ここで、fは上記ステップS1−3で算出した外力であり、gは重力加速度である。また、νは粒子A1で表される流体の動粘性係数である。この(6)式の右辺は、タイムステップkにおける値しか用いられていないため、その値を代入すれば、仮速度u*を算出
できる。
更に、粒子移動計算手段213は、仮位置r*を算出する次式を記憶している。
*=r(k)+Δtu* ・・・(7)
この(7)式の右辺も、タイムステップkにおける値のみ用いられているため、その値を代入すれば、仮位置r*を算出できる。
一方、粒子配置修正手段214は、陰的な計算を行なって、仮速度u*及び仮位置r*に対する粒子配置の修正を行なう。このため、粒子配置修正手段214は、次式の圧力のポアソン方程式を記憶している。
2・P(k+1)=−[ρ/Δt2]・[(n*−n(0))/n(0)] ・・・(8)
この(8)式は、流体の密度が粒子数密度に比例するために粒子数密度n(0)が粒子
数密度n*と修正項n'との和で示せることと、流体の質量保存則の式と、陰的なナビア・ストークス方程式の圧力項の式とから算出されている。なお、この(8)式の左辺を、流体の粒子A1の各位置におけるラプラシアンモデルで離散化すると、P(k+1)に対する
連立1次方程式が得られる。そして、粒子配置修正手段214は、得られた連立1次方程式を解くことにより、次のタイムステップ(k+1)の各粒子の圧力p(k+1)を算出で
きる。この圧力を解く場合に、粒子配置修正手段214は、自由表面上の粒子に対してはP(k+1)=0と設定するため、パラメータβと初期の粒子数密度n(0)との積を算出す
る。
また、粒子配置修正手段214は、速度の修正量u'を算出する次式を記憶している。
u'=−(Δt/ρ0)∇p(k+1) ・・・(9)
この(9)式には、右辺に勾配演算子があるため、公知のMPS法の勾配モデルを用いて計算を行なう。また、この場合、粒子配置修正手段214は、内側の壁粒子では圧力を計算し、この圧力を流体の粒子の圧力勾配の計算に用いる。これにより、壁に近づいた流体の粒子は壁から跳ね返されるようになる。
更に、粒子配置修正手段214は、流体の粒子A1のそれぞれについて、修正した位置r(k+1)を算出する次式を記憶している。
(k+1)=r*+Δtu' ・・・(10)
次に、上述のように構成された流体解析装置において、流体の挙動についての解析を行なう場合の処理手順について、図2及び図4に基づいて説明する。
まず、制御手段21は、計算条件の設定処理を実行する(ステップS1−1)。ここでは、制御手段21は、入力手段10を介して各種データを取得し、このデータを計算条件データ記憶部22に記憶する。具体的には、計算制御手段211は、流体の粒子A1と、壁の粒子A2と、壁の粒子A2のうち内側の壁を構成する粒子とを特定するための識別子が記憶される。更に、計算制御手段211は、各粒子A1,A2の密度ρ、重力加速度g、動粘性係数ν、接触角θ及び表面張力係数σに関するデータを取得して、計算条件データ記憶部22に記憶する。更に、計算制御手段211は、反復数上限値、クーラン数の上限値Cmax、圧力計算条件、粒子間距離L0、第1半径R1、第2半径、第3半径R3及び自由表面条件のパラメータβに関するデータを取得し、計算条件データ記憶部22に記憶する。
次に、制御手段21は、粒子の初期配置処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、計算制御手段211は、初期条件の流体及び壁に関するデータを、入力手段10を介して取得し、このデータや粒子間距離L0のデータに基づいて、各粒子A1,A2の初
期の位置r(0)、速度u(0)、圧力P(0)に関するデータを設定して、粒子データ記
憶部23に記憶する。この場合、計算制御手段211は、圧力を計算する内側の壁粒子における重み関数の広がりの範囲まで、壁の粒子A2を配置するように、圧力を計算しない外側の壁の厚み(層)を決定する。具体的には、第1半径R1を粒子間距離L0の2.1倍と
しているので、本実施形態では、圧力を計算しない外側の壁粒子には2層が必要となり、これに対応するように壁の粒子A2を配置する。
更に、計算制御手段211は、計算条件データ記憶部22に記憶された粒子間距離L0
及び第1半径R1に基づいて、粒子数密度n(0)を計算して保持する。また、計算制御手段211は、計算条件データ記憶部22に記憶された粒子間距離L0、クーラン数の上限
値Cmax及び粒子速度から時間刻み幅Δtを算出して保持する。
そして、制御手段21は、次のステップS1−3以降の処理を、タイムステップ「0」から、順次、反復数上限値のタイムステップまで繰り返して行なう。ここでは、既にタイムステップkにおいて算出された各粒子の位置r(k)、速度u(k)、圧力P(k)を用
いて、次のタイムステップ(k+1)における位置r(k+1)、速度u(k+1)、圧力P(k+1)を計算する。更に、各タイムステップにおける処理では、外力計算と、算出した外
力を用いて各粒子の仮速度及び仮位置とを陽的に計算した後、粒子毎の圧力を陰的に計算し、この圧力を用いて粒子の速度及び位置の修正量を陰的に計算する。
以下、所定のタイムステップkにおける処理を説明する。ここでは、まず、制御手段21は、各流体の粒子に作用する外力計算処理を実行する(ステップS1−3)。この外力計算処理では、各粒子A1のそれぞれについて外力計算を行なう。この外力計算を行なう1の粒子A1を着目粒子aとし、この着目粒子aに作用する外力の算出について、以下に説明する。
まず、制御手段21の計算制御手段211が、着目粒子aに対して、外力を作用させている粒子を特定する。具体的には、計算制御手段211は、着目粒子aの位置r(k)
ータと、計算条件データ記憶部22に記憶されている第3半径データとから、着目粒子aに対して外力計算を行なう粒子を特定するための境界領域を算出する。そして、計算制御手段211は、算出した境界領域と、他の粒子の位置r(k)とを比較する。この比較結
果から、着目粒子aの境界領域内にある粒子を、着目粒子aに対して外力を作用させている粒子として特定する。例えば、図4は、着目粒子aに対する、粒子A1,A2の影響を示した例である。この場合、計算制御手段211は、境界領域が点線で示される円により特定する。そして、この境界領域に含まれる粒子を、着目粒子aに対して外力を作用させている粒子と特定する。
そして、計算制御手段211は、外力を作用させている粒子を特定するデータ(例えば各粒子の位置データ)を外力計算手段212に供給する。
外力計算手段212は、特定した粒子A1,A2の位置r(k)と着目粒子aの位置r
(k)とから、着目粒子aに対する各粒子A1,A2の相互距離Lを算出する。
そして、外力計算手段212は、第3半径R3内にあると特定した粒子A1,A2が着
目粒子aに作用する外力fを算出する。
この場合、外力計算手段212は、流体の粒子A1が、同じ種類の着目粒子aに対して作用する外力fllを、上記(3)式を用いて算出する。具体的には、外力計算手段212は、計算条件データ記憶部22から表面張力係数σを取得し、上記(4)式を用いて、ポテンシャルパラメータαを算出し、計算条件データ記憶部22から粒子間距離Lを取得して第3半径R3を算出する。更に、外力計算手段212は、粒子間距離Lと、先に算
出した第3半径R3、相互距離L及びポテンシャルパラメータαとを(3)式に代入する
ことにより、各粒子A1から着目粒子aに作用する外力fllを算出する。
更に、外力計算手段212は、壁の粒子A2が、異なる種類の着目粒子aに対して作用する外力flwを、上記(3)式及び(5)式を用いて算出する。具体的には、外力計算手段212は、計算条件データ記憶部22から、接触角θ及びポテンシャルパラメータαを取得する。そして、外力計算手段212は、ポテンシャルパラメータαと、先に算出した相互距離Lとを(3)式に代入して外力fllを算出した後、この外力fllと接触角θとを(5)式に代入することにより、各粒子A2から着目粒子aに作用する外力flwを算出する。
更に、外力計算手段212は、算出した各粒子A1によって作用される外力fllと、各粒子A2によって作用される外力flwとを合計して、着目粒子aの外力fを算出する。このとき、外力fll,flwがベクトル量であるため、外力計算手段212は、ベクトルの計算により外力fを算出する。
以上の計算を、各流体の粒子A1を順次、着目粒子aとして、すべての粒子A1について行ない、流体の粒子A1に作用する各外力fを算出する。
次に、制御手段21は、算出した外力fを用いて、各粒子A1,A2の仮速度u*の算
出処理を実行する(ステップS1−4)。このとき、制御手段21の粒子移動計算手段213は、上記(6)式を用いて、仮速度u*を算出する。具体的には、粒子移動計算手段
213は、重力加速度g及び動粘性係数νを計算条件データ記憶部22から取得し、保持している時間刻みΔtと、タイムステップkにおける速度u(k)のデータを粒子データ
記憶部23から取得する。そして、粒子移動計算手段213は、取得したこれらのデータと、上記ステップS1−3において算出した外力fとを、上記(6)式に代入して、仮速度u*を算出する。なお、この(6)式の算出においても、粒子移動計算手段213は、
ベクトルの計算を行なう。
次に、制御手段21は、各粒子A1,A2の仮位置r*の算出処理を実行する(ステッ
プS1−5)。具体的には、粒子移動計算手段213は、タイムステップkにおける位置r(k)を粒子データ記憶部23から取得し、これと時間刻み幅Δtと、ステップS1−
5で算出したu*とを、(7)式に代入して、各粒子A1,A2の仮位置r*を算出する。
次に、制御手段21は、陽的に計算した各粒子の仮速度u*と仮位置r*を用いて、圧力のポアソン方程式の計算処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、粒子配置修正手段214は、ステップ粒子移動計算手段213がステップS1−5において算出した仮位置r*から、ステップS1−5が終了した時点での粒子数密度n*を算出する。更に、粒子配置修正手段214は、算出した粒子数密度n*と、保持している粒子数密度n0とを用いて、上記(8)式の左辺を、流体の粒子A1の各位置におけるラプラシアンモデルで離散化し、P(k+1)に対する連立1次方程式を算出する。
この離散化の際に、粒子配置修正手段214は、ラプラシアンモデルを適用して圧力変数ベクトルに対する係数行列を作成する。この場合、粒子配置修正手段214は、計算条件データ記憶部22に記憶された第2半径データを取得し、このデータに応じたモデルの方程式を用いる。また、粒子配置修正手段214は、壁近傍の流体の粒子A1や内側の壁の粒子A2では、圧力を計算しない外側の壁の粒子A2との係数をすべて「0」に設定する。ただし、係数行列の対角成分も修正し、非対角成分の和の絶対値と、対角成分の絶対値が等しくなるようにし、係数行列の対称性を維持する調整を実行する。なお、このようにすることで、粒子配置修正手段214は、壁面で圧力勾配「0」のノイマン境界条件を満たした計算を行なえる。
更に、粒子配置修正手段214は、計算条件データ記憶部22に記憶されたパラメータβを取得し、このパラメータβと初期の粒子数密度n(0)との積と、算出した粒子数密度n*とを比較する。そして、粒子配置修正手段214は、粒子数密度n*が、β・n(0)より小さい粒子については、圧力のポアソン方程式においてP(k+1)=0と設定する。
そして、上述の連立1次方程式を解くことにより、次のタイムステップ(k+1)の各粒子の圧力p(k+1)が算出される。なお、この場合、粒子配置修正手段214は、計算
条件データ記憶部22に記録されている圧力計算条件データが用いられる。
次に、制御手段21は、圧力勾配の計算を行なうことにより、各粒子の速度と位置の修正処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、粒子配置修正手段214が、ステップS1−6で算出したタイムステップ(k+1)における各粒子の圧力p(k+1)を、
上記(9)式に代入して、速度の修正量u'を算出する。この場合、粒子配置修正手段2
14は、内側の壁粒子では圧力を計算し、この圧力を流体の粒子の圧力勾配の計算に用いる。ただし、粒子配置修正手段214は、壁の粒子A2自体の圧力勾配項は計算しない。
そして、粒子配置修正手段214は、算出した速度の修正量u'を仮速度u*に加算する
ことにより、修正した各粒子の速度u(k+1)を算出する。
更に、粒子配置修正手段214は、算出した速度の修正量u'と上記(10)式とを用
いて、流体の粒子A1のそれぞれについて、修正した位置r(k+1)を算出する。壁の粒
子A2の位置は常に固定されているため、粒子配置修正手段214は、壁の粒子A2の位置r(k+1)は計算しない。
次に、制御手段21は、位置r(k+1)、速度u(k+1)及び圧力P(k+1)の出力処理
を実行する(ステップS1−8)。具体的には、計算制御手段211は、上記ステップS1−3〜S1−7の処理において算出したタイムステップ(k+1)における各粒子A1,A2の位置r(k+1)、速度u(k+1)及び圧力P(k+1)を、このタイムステップ(k
+1)と関連付けて、粒子データ記憶部23に記憶する。更に、本実施形態では、計算制御手段211は、このタイムステップ(k+1)における各粒子A1,A2の配置を、出力手段15において出力する。具体的には、各位置r(k)に表示されていた各粒子A1
,A2のオブジェクトを、位置r(k+1)に変更して表示し直す。この場合、各粒子A1
,A2の速度や圧力を、それぞれ配置された粒子A1,A2のオブジェクト上の矢印の大きさや色分けにより表示させるようにしてもよい。以上により、タイムステップkにおける処理が終了する。
このようにしてタイムステップkにおける処理(ステップS1−3〜S1−8)が終了すると、制御手段21は、終了したタイムステップに「1」を加算した次のタイムステップ(k+1)について、上記ステップS1−3以降の処理を繰り返し行なう。そして、予め定めたタイムステップが終了するまで、上記処理(ステップS1−3〜S1−8)を繰り返し実行する。具体的には、計算制御手段211は、計算条件データ記憶部22に記憶されている反復上限値データを取得し、この反復上限値と、処理が終了したタイムステップkとを比較する。そして、計算制御手段211は、処理が終了したタイムステップkに「1」を加算した値が反復上限値を超えた場合には、流体解析処理を終了する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態では、外力計算手段212は、第3半径R3に含まれる流体の粒子A1
から受ける外力fllは(3)式を用いて算出する。また、外力計算手段212は、同じ第3半径R3に含まれる壁の粒子A2から受ける外力flwは(5)式を用いて算出する。こ
の(5)式は、(3)式で算出した外力fllに対して、(1+cosθ)/2を乗算した算式である。この(1+cosθ)/2という係数は、液相の界面エネルギと壁−液相の界面エネルギ関係式であるヤングの式から算出される係数である。このため、外力計算手段212は、エネルギ関係式から壁の粒子A2の作用力を算出している。そして、粒子移動計算手段213は、これら外力flw,fllの合計値を用いて、各粒子の仮速度u*を算
出し(ステップS1−4)、この仮速度u*から仮位置r*を算出する(ステップS1−5)。更に、粒子配置修正手段214は、仮速度u*、仮位置r*及びポアソン方程式の計算を行ない(ステップS1−6)、圧力勾配の計算を行なって各粒子の速度と位置を修正し(ステップS1−7)、次のタイムステップの各粒子の位置、速度及び圧力を出力する。そして、このようなタイムステップの処理を、反復数上限値まで繰り返す。
従って、本実施形態の制御手段21は、表面張力モデルにおいて、エネルギ関係式を用いて壁の粒子A2からの作用力を算出している。このため、表面張力モデルの1つである濡れ性モデルであってもエネルギ関係式が成り立つため、濡れ性モデルも表面張力モデルとして統一的に取り扱うことができる。この場合、外力計算手段212は、粒子数密度の減少分から算出される界面の曲率を用いずに第2の粒子の作用力を算出するので、空間解像度が粗くても、流体の挙動の解析を的確に行なうことができる。
更に、エネルギの関係式は、流体や壁がどのような状態にあっても成立する。外力計算
手段212は、このエネルギの関係式を用いて第2の粒子の作用力を算出しているため、界面が動く場合など種々の条件下で用いることができ、汎用性が高い。
・ 本実施形態では、上記(3)式として、他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギの算出式を用いている。このため、エネルギの関係式である(5)式と整合がよく、流体の挙動の解析を、更に的確に行なうことができる。
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態において、外力計算手段212は、外力fllを計算するポテンシャル関数として、上記(3)式を用いた。これに限らず、外力fllを算出する式は、他の関数を用いてもよい。この場合、(5)式との関係上、エネルギ関係式で外力fllを表現した関数を用いるのがよい。
○ 上記実施形態において、計算条件データ記憶部22に記録された反復数上限値を用いて、制御手段21は計算処理を終了させたが、計算処理の終了方法は、これに限定されるものではない。例えば、終了時間を記録して、これに対応させた反復数上限値により終了させてもよい。また、制御手段21は、入力手段10を介して終了信号が入力された段階で流体解析処理を終了するにしてもよい。
○ 上記実施形態においては、制御手段21は、圧縮率がきわめて小さく圧縮性を考慮しない流体の挙動について解析を行なった。これに限らず、解析する対象によっては、流体の圧縮性を考慮してもよい。この場合、基準となる初期の密度及び圧力から、圧縮性を考慮した公知の修正を行なう。これにより、圧縮性が小さい流体において速い現象をも取り扱うことができる。
実施形態におけるシステムの概略図。 実施形態における処理手順を説明するための流れ図。 接触角θを説明するための説明図。 各粒子から受ける外力の算出を説明するための説明図。 (4)式の導出過程を説明するための説明図。
符号の説明
θ…接触角、A1…第1の粒子、A2…第2の粒子、P,p…圧力、R3…所定範囲と
しての第3半径、fll,flw…作用力としての外力、r…位置、r*…仮位置、u…速度
、u*…仮速度、20…流体解析手段、21…制御手段、22…計算条件データ記憶手段
としての計算条件データ記憶部、23…粒子データ記憶手段としての粒子データ記憶部、211…特定手段としての計算制御手段、212…外力計算手段、213…粒子移動計算手段、214…粒子配置修正手段。

Claims (6)

  1. 流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、
    前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、
    各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成され、流体の挙動を解析する粒子法を用いた解析装置であって、
    前記制御手段が、
    所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定手段と、
    特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出手段と、
    前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算手段と、
    前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、
    この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正手段と、
    タイムステップを進めて、前記特定手段、前記粒子移動計算手段及び前記粒子配置修正手段を用いた各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御手段と
    を備えたことを特徴とする流体解析装置。
  2. 前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを特徴とする請求項1に記載の流体解析装置。
  3. 流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、
    前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、
    各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成された解析装置を用いて、粒子法による流体の挙動を解析する方法であって、
    前記制御手段が、
    所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定段階と、
    特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出段階と、
    前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算段階と、
    前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、
    この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正段階と、
    タイムステップを進めて、前記特定段階、前記粒子移動計算段階及び前記粒子配置修正段階による各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御段階と
    を実行することを特徴とする流体解析方法。
  4. 前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを特徴とする請求項3に記載の流体解析方法。
  5. 流体を表した第1の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータと、前記流体に接触する壁を表した第2の粒子毎に、速度、位置、圧力に関するデータとを記録する粒子データ記憶手段と、
    前記流体と前記壁との接触角θに関するデータと、各粒子について他の粒子からの作用力を受ける作用範囲に関するデータとを記録した計算条件データ記憶手段と、
    各粒子の挙動を計算する制御手段とから構成された解析装置を用いて、粒子法による流体の挙動を解析するプログラムであって、
    前記制御手段を、
    所定のタイムステップにおいて、各第1の粒子の配置において前記作用範囲に含まれる他の粒子を特定する特定手段、
    特定された他の粒子のうち第1の粒子については、第1の関数により第1の作用力を算出し、特定された他の粒子のうち第2の粒子については、前記第1の関数に対して(1+cosθ)/2を乗算した第2の関数により第2の作用力を算出する作用力算出手段、
    前記各作用力により算出した各粒子の仮速度を用いて、仮配置を決定する粒子移動計算手段、及び
    前記仮配置を用いて、前記粒子の数密度を一定にする計算により、次回タイムステップの圧力を算出し、
    この圧力を用いて算出した圧力勾配から各粒子の修正後の速度を算出し、この速度を用いて各粒子の位置を修正し、前記粒子データ記憶手段に記録する粒子配置修正手段と、
    タイムステップを進めて、前記特定手段、前記粒子移動計算手段及び前記粒子配置修正手段を用いた各粒子の挙動の計算処理を繰り返す計算制御手段
    として機能させることを特徴とする流体解析プログラム。
  6. 前記第1の関数は、作用力を及ぼす前記他の粒子との距離に応じたポテンシャルエネルギにより算出する関数であることを特徴とする請求項5に記載の流体解析プログラム。
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