JP4796279B2 - フィッシャー・トロプシュ生成物からの、改良されたシール膨潤性を有する蒸留物燃料混合物 - Google Patents

フィッシャー・トロプシュ生成物からの、改良されたシール膨潤性を有する蒸留物燃料混合物 Download PDF

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Description

本発明は、改良されたシール膨潤性(seal swell properties)及び潤滑性(lubricity)を有する、フィッシャー・トロプシュ生成物から誘導された蒸留物燃料混合物に関する。
フィッシャー・トロプシュ法から誘導された蒸留物燃料は、高度にパラフィン性であり、優れた燃焼性を有し、硫黄含有量が非常に低い。そのため、フィッシャー・トロプシュ生成物は、環境問題が重要になる燃料用途に理想的に適している。しかし、フィッシャー・トロプシュ蒸留物燃料は、それらの高度にパラフィン性である性質のため、シール膨潤性が悪く、潤滑性が悪い問題を有する。
ディーゼル燃料又はジェット燃料として用いられる蒸留物燃料の芳香族含有量を低下することが、ディーゼル及びジェットエンジンのシール膨潤に対し与える影響は知られており、カリフォルニア州が慣用的ディーゼル燃料から低芳香族ディーゼル(LAD)へ切り替えた時、重要になった。LADは芳香族を含まない訳ではないが、その含有量は10%より低くなければならない。これらの問題についての参考文献には次のものが含まれる:バージニア州アレキサンドリアのトランスポート・トピックス、ナショナル・ニュースペーパー・オブ・ザ・トラッキング・インダストリー(Transport Topics National Newspaper of the Trucking Industry)、「低硫黄関連燃料ポンプ漏洩」(Fuel Pump Leaks Tied to Low Sulfur)、10月11日、1993年;オイル・エクスプレス(Oil Express)、「欠点、艦船問題、価格上昇をもたらすEPAのディーゼル規則」(EPA's diesel rules leading to shortages, fleet problems, price hikes)、10月11日、1993年、第4頁;マリン・インデペンデント・ジャーナル(Marin Independent Journal)、「燃料切り替えに激怒する自動車運転手」(Motorists in Marin angry over fuel change)、11月11日、1993年、第A1頁;サン・ジョーズ・マーキュリー・ニュース(San Jose Mercury Journal)、「機械指針ディーゼル燃料」(Mechanics finger new diesel fuel)、12月3日、1993年;及びサンフランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)、「新しいディーゼル燃料、清浄空気、怒るカリフォルニア運転手」(Problems With New Diesel Fuel, Clean Air Angry California Drivers)、12月23日、1993年。
ガスケットの膨潤は、既知の試験を使用することにより監視することができる。例えば、試験法についての記述は、SAE文書No.942018、「エラストマー挙動に対する自動車ガス油組成物の影響」(Effect of Automotive Gas Oil Composition on Elastomer Behavior)(10月、1994年)に与えられており、そこにはアメリカン・ソサイアティー(American Society)、G−0043に広く類似した英国規格(Britich Standard)(BS)法BS903、第A16部[英国規格協会(Britich Standard Institute)、「加硫ゴム試験法」(Methods for testing vulcanized rubber)第A16部:1987−液体効果の決定(Determination of the effect of liquids)]に出来るだけ基づいた試験手順で測定されたシール膨潤及び硬度変化が記載されている。試験及び材料手順(Testing and Materials)D471[液体のゴム性・効果についての試験方法](Test Method for Rubber Property-Effect of Liquids)及びD2240[ゴムの性質−ゴム用硬度計硬度](Test Method for Rubber Property-Durometer Hardness)(図12参照)。この文献は、5種類エラストマーの体積膨潤を調べている:水素化ニトリル、低ニトリル、中間ニトリル、及び低ニトリルゴム、及びフルオロカーボンエラストマー。
カリフォルニア低硫黄/低芳香族燃料に伴われる問題を調べるため行われた研究の要約が、カリフォルニア州知事の1996年3月29日付「ディーゼル燃料特別委員会最終報告」(Diesel Fuel Task Force Final Report) に与えられている。その報告は、燃料中に浸漬する前及び後のOリングについて行われた測定結果を認めている:ASTM D471[液体のゴム性効果についての試験方法](Test Method for Rubber Property-Effect of Liquids)による体積及び重量変化、ASTM D1415[ゴム性−国際硬度の試験方法](Test Method for Rubber Property-International Hardness)による硬度、及びASTM D1414[ゴムOリングについての試験方法](Test Methods for Rubber O-Rings)による弾力性モジュラス、最大抗張力、及び伸び。
慣用的蒸留物燃料から低芳香族燃料への変化は、シール膨潤問題を起こすので、フィッシャー・トロプシュ法で得られる高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分への変化に伴われる一層大きなシール膨潤問題が予想される。このことは、フィッシャー・トロプシュ蒸留物燃料の使用を限定する。
フィッシャー・トロプシュ生成物を蒸留物燃料へ転化する方法に伴われる別の問題は、軽質ナフサがかなりの量で生成することである。この軽質ナフサは殆どの蒸留物燃料(特にディーゼル燃料及びジェット燃料)の中へ混合することができない。なぜなら、それは余りにも揮発性だからである。この軽質ナフサの生成は、希望の蒸留物燃料の全生成量を限定する。従って、フィッシャー・トロプシュ法からの蒸留物燃料の収率の改善が望まれている。
許容可能なシール膨潤性を有する蒸留物燃料が当分野では要求されている。更に、満足できる潤滑性を有する蒸留物燃料が当分野では要求されている。最後に、フィッシャー・トロプシュ法の生成物から得ることができる満足できる性質を有する蒸留物燃料が当分野では必要とされている。本発明は、そのような蒸留物燃料及びそれを製造するための方法を与える。
本発明の一つの態様として、改良されたシール膨潤性を有する蒸留物燃料混合物であって、5より小さな分岐指数(branching index)、ニトリル・O−リング・シール(nitrile O-ring seal)を用いた時、ASTM D471に従い23±2℃で70時間測定した時、体積増加が約0.2%より小さい少なくとも一種類の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分;及びアルキル芳香族、アルキルシクロパラフィン、及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも一種類の成分を含み、然も、前記混合物がニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D471に従い23±2℃で70時間測定した時、約0.2%より大きい体積増加を示す蒸留物燃料混合物が与えられる。
本発明の別の態様として、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、アルキル芳香族蒸留物燃料成分、及び/又はアルキルシクロパラフィン蒸留物燃料成分を製造するための総合的方法(integrated process)が与えられる。この方法は、フィッシャー・トロプシュ法から得られた供給物原料を利用することを含むのが好ましい。
ニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D471に従い23±2℃で70時間測定した時、約0.2%より大きい体積増加を示す蒸留物燃料混合物を製造するための総合的方法であって、改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を、接触改質条件で改質にかけ、蒸留物沸騰(distillate-boiling)アルキル芳香族を形成すること;蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を接触異性化条件で異性化にかけ、高度にパラフィン性の蒸留物燃料を形成すること;及び前記蒸留物沸騰アルキル芳香族と高度にパラフィン性の蒸留物燃料とを混合して蒸留物燃料混合物を形成することを含む総合的方法が与えられる。
本発明の別の態様として、蒸留物燃料混合物を製造するための総合的方法であって、オレフィン、アルコール、又はそれらの混合物を含む軽質フィッシャー・トロプシュ生成物を接触アルキル化条件でアルキル化にかけ、アルキル化流を形成すること;前記アルキル化流を蒸留にかけ、蒸留物沸騰アルキル芳香族及び改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を得ること;前記改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を接触改質条件下で改質にかけ、蒸留物沸騰アルキル芳香族を形成すること;前記蒸留工程から得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族の一部分を接触水素化条件下で水素化にかけ、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンを得ること;蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を接触異性化条件で異性化にかけ、高度にパラフィン性の蒸留物燃料を形成すること、及び前記蒸留物沸騰アルキル芳香族、前記アルキルシクロパラフィン、及び前記高度にパラフィン性の蒸留物燃料を混合して蒸留物燃料混合物を形成することを含む総合的方法が与えられる。
本発明の更に別の態様として、蒸留物燃料混合物のシール膨潤性を改良する方法であって、(a)5より小さな分岐指数を有し、ニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D471に従い23±2℃で70時間測定した時、体積増加が約0.2%より小さい、少なくとも一種類の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と;(b)アルキル芳香族、アルキルシクロパラフィン、及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも一種類の成分とを混合することを含み、然も、得られた混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D471に従い23±2℃で70時間測定した時、約0.2%より大きい体積増加を示す、改良方法が与えられる。
本発明の詳細な記述
本発明に従い、蒸留物燃料に蒸留物沸騰アルキル芳香族及び(又は)蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンを添加すると、燃料のシール膨潤性が改良され、特に蒸留物燃料がフィッシャー・トロプシュ法から得られた生成物から形成されている場合にそうであることが判明した。従って、改良されたシール膨潤性を有する蒸留物燃料混合用成分が与えられる。潤滑性の改良も得られる。本発明の一つの態様として、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と、蒸留物沸騰アルキル芳香族及び(又は)蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンからなる成分とを含む蒸留物燃料混合物組成物が与えられる。高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、蒸留物沸騰アルキル芳香族、及び蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、フィッシャー・トロプシュ法の生成物から得るのが好ましい。本発明の別の態様として、フィッシャー・トロプシュ誘導生成物を用いて高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、及び蒸留物沸騰アルキル芳香族及びアルキルシクロパラフィンを得る方法が開示される。本発明の一つの態様として、軽質沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を、蒸留物燃料へ転化し、それによりフィッシャー・トロプシュ法からの燃料収率を増大する。
本発明の目的から、ここでは次の定義を用いる。
蒸留物燃料は、約60°F〜1100°Fの沸点を有する炭化水素を含有する物質である。用語「蒸留物」(“distillate”)とは、この種の典型的な燃料が、石油原油を蒸留した時の塔頂蒸気流から形成することができることを意味する。これに対し残留物(rsidual)燃料は、石油原油を蒸留することによる塔頂蒸気流から形成することはできず、従って、気化不可能な残留部分である。蒸留物燃料の広い範疇内には、ナフサ、ジェット燃料、ディーゼル燃料、ケロセン、航空ガス、燃料油、及びそれらの混合物を含めた特定の燃料が入る。
販売可能な蒸留物燃料は、ナフサ、ジェット燃料、ディーゼル燃料、ケロセン、航空ガス、燃料油、及びそれらの混合物のための仕様書に合う蒸留物燃料である。
蒸留物燃料混合物成分は、ナフサ、ジェット燃料、ディーゼル燃料、ケロセン、航空燃料、燃料油、及びそれらの混合物、特にディーゼル又はジェット燃料、最も特別にはディーゼル燃料のための仕様書の少なくとも一つに合う販売可能な蒸留物燃料を形成するために、他の成分と共に用いることができる成分である。蒸留物燃料混合物成分それ自身は、蒸留物燃料のための全ての仕様書に合う必要はなく、販売可能な蒸留物燃料だけがそれらに合う必要がある。販売可能な蒸留物燃料中の蒸留物燃料混合物成分の割合は、少なくとも1%、好ましくは20%より多く、最も好ましくは75%より多く、100%位に多くすることができる。蒸留物燃料混合物成分が販売可能な蒸留物燃料の100%である場合、それは販売可能な蒸留物燃料についての全ての仕様書に合わなければならない。蒸留物燃料混合物成分は、販売可能な蒸留物燃料を形成するため、添加剤又は他の燃料成分と混合することができる。
ディーゼル燃料は、ディーゼルエンジンで使用するのに適し、次の仕様書の少なくとも一つに合致する物質である:
● ASTM D975、「ディーゼル燃料油のための標準仕様書」(Standard Specification for Diesel Fuel Oils)
● 欧州規格(European Grade)CEN90
● 日本燃料規格(Japanese Fuel Standards)、JIS K2204
● プレミアム・ディーゼル燃料のための全米度量衡協議会(The United States National Conference on Weights and Measures(NCWM)1997年ガイドライン
● プレミアム・ディーゼル燃料のための米国エンジン製造業者協会(The United States Engine Manufacturers Association)推奨ガイドライン(FQP−1A)。
ジェット燃料は、次の仕様書の少なくとも一つを満足する、航空機のためのタービンエンジンでの使用、又は他の用途に適した物質である:
● ASTM D−1655
● DEF STAN 91-91/3(DERD 2494), タービン燃料(TURBINE FUEL)、航空(AVIATION)、ケロセン型(KEROSENE TYPE)、ジェット(JET)A-1, NATOコード: F-35
● 国際航空輸送協会(International Air Transpotation Association)(IATA)、「航空のためのガイダンス物質」(Guidance Materials for Aviation)第4版、2000年3月。
高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、70重量%より多くのパラフィン、好ましくは80重量%より多くのパラフィン、及び最も好ましくは90重量%より多くのパラフィンを含む蒸留物燃料成分である。
蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物は、60°F〜1100°F内で沸騰し、好ましくは250〜700°Fで沸騰するフィッシャー・トロプシュ法から誘導された生成物である。この流れは、異性化工程を含む方法により高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分へ転化されるのが典型的である。
オレフィン及びアルコールを含む軽質フィッシャー・トロプシュ生成物は、オレフィン及び(又は)アルコールを含み、エチレンと700°Fとの間で沸騰するフィッシャー・トロプシュ法から誘導された生成物である。それは、プロピレンと400°Fとの間で沸騰するのが好ましい。
改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物は、芳香族へ改質することができるフィッシャー・トロプシュ法から誘導された生成物、典型的には400°Fより低い温度で沸騰する生成物、好ましくはn−ペンタンより高く、400°Fより低い温度で沸騰する炭化水素を含む生成物である。改質可能な軽質留分の沸騰範囲は、n−ペンタン(97°F)より高く、n−デカン(346°F)より低い温度で沸騰する単環芳香族を生成するように限定されるのが好ましい。最も好ましくは沸点範囲は、製造をベンゼンへ限定するように選択され、それはn−ヘキサンより高く、n−デカンより低い沸点範囲に相当する。
重質フィッシャー・トロプシュ生成物は、一般に販売されている蒸留物燃料の範囲より高い沸点を有するフィッシャー・トロプシュ法から誘導された生成物:ナフサ、ジェット又はディーゼル燃料である。これは、400°Fより高く、好ましくは550°Fより高く、最も好ましくは700°Fより高いことを意味する。この流れは、水素化分解工程を含む方法により高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分へ転化されるのが典型的である。
アルキル芳香族は、少なくとも一つの結合アルキル基を有する少なくとも一つの芳香族環を有する化合物である。この群は、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アルキルテトラリン、アルキル多核芳香族から構成されている。これらの中で、アルキルベンゼンが好ましいアルキル芳香族である。
蒸留物沸騰アルキル芳香族は、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキル芳香族である。
アルキルシクロパラフィンは、少なくとも一つの結合アルキル基を有する少なくとも一つのシクロパラフィン環(典型的にはC6又はC5環、好ましくはC6環)を有する化合物である。この群は、アルキルシクロヘキサン、アルキルシクロペンタン、アルキルジシクロパラフィン、及びアルキルポリシクロパラフィンから構成されている。これらの中で、アルキルシクロヘキサン及びアルキルシクロペンタンが好ましく、アルキルシクロヘキサンが特に好ましい。
蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキルシクロパラフィンである。
合成ガスは、水素及び一酸化炭素の両方を含む混合物である。これらの物質の他に、水、二酸化炭素、未転化軽質炭化水素供給原料、及び種々の不純物が存在していてもよい。
分岐指数(branching index)とは、化合物の主鎖に結合している側鎖の平均数を測定した指数を意味する。例えば、2の分岐指数を有する化合物とは、平均約2個の側鎖が結合した直鎖主鎖を有する化合物を意味する。本発明の生成物の分岐指数は、次のようにして決定することができる。1分子当たりの全炭素原子数を決定する。これを決定するのに好ましい方法は、分子量から全炭素原子数を概算することである。分子量を決定する好ましい方法は、ASTM−2503に従った蒸気圧浸透圧法である。但し浸透性計内部の試料の45℃での蒸気圧が、トルエンの蒸気圧より低いものとする。トルエンより大きな蒸気圧を有する試料の場合、分子量は、ベンゼン凝固点降下により測定されるのが好ましい。凝固点降下により分子量を測定する市販の計器は、カナウア(Knauer)により製造されている。ASTM D−2889を用いて蒸気圧を決定することができる。別法として、分子量は、既知のn−パラフィン基準物質の沸騰点と比較する相関関係により、ASTM D−2887又はASTM D−86により決定することができる。
各分岐型に寄与する炭素原子分率は、炭素NMRスペクトルのメチル共鳴に基づき、1分子当たりの炭素数の決定又は概算を用いる。炭素1個当たりの領域計数値は、全炭素領域を1分子当たりの炭素数で割ることにより決定される。炭素1個当たりの領域計数値を「A」とすると、領域の各々を領域Aで割ることにより、個々の分岐型についての寄与は次の通りである:
2-分岐=22.5ppmでのメチルの領域の半分/A
3-分岐=19.1ppmの領域、又は11.4ppmの領域(両方ではない)/A
4-分岐=14.0ppm近辺の二重ピーク領域/A
4+分岐=19.6ppmの領域/A − 4-分岐
内部エチル分岐=10.8ppmの領域/A
1分子当たりの全分岐数(即ち、分岐指数)は、上記領域の合計である。
この決定のため、次の定量的条件下でのNMRスペクトルを得る:45度パルス、10.8秒毎、0.8秒経過中にゲートしたデカップラー(decoupler)。7.4%のデカップラー・デューティー・サイクルは、不等オーバーハウザー効果が共鳴強度差を生じないように保つのに充分な低さであることが判明している。
特定の例として、478°Fの50%点及び52.3のAPI比重に基づくフィッシャー・トロプシュ・ディーゼル燃料試料の分子量は、240であることが計算された。化学式Cn2n+2を有するパラフィンの場合、この分子量は17の平均数nに相当する。
上記のように得られたNMRスペクトルは、次の特性領域を持っていた:
2-分岐=22.5ppmでのメチル領域の半分/A=0.30
3-分岐=19.1ppm又は11.4ppmの領域(両方ではない)/A=0.28
4-分岐=14.0ppm近辺の二重ピーク領域/A=0.32
4+分岐=19.6ppmの領域/A − 4-分岐=0.14
内部エチル分岐=10.8ppmの領域/A=0.21
この試料の分岐指数は1.25であることが判明した。
用語「総合的方法」(“integrated process”)とは、一連の工程で、その中の幾つかの工程がその方法中他の工程と平行に行われていてもよいが、全方法中の初期又は後期の工程に関連しているか又は幾らか依存している一連の工程を含む方法を指す。
ブナ(Buna)Nシールは、ニトリルエラストマーから製造されたOリングである。この試験のための他の適当なニトリルOリングは、多くの関連業者から得ることができる。アメリカン・ユナイテッド(American United)の化合物C−70は、一つの生産品である。パーカー・シールズ(Parer Seals)は、三つの種類のOリングを与えており、その中で標準ニトリル(N674)が、本発明で例示するように、現在のディーゼルエンジンで一般に用いられているOリングのシュミレーションに適している。パーカー・シールズからの3種類のOリングは、標準ニトリル、型N674、耐燃料性ニトリル(高アクリル系アクリロニトリル)、型N497、及びフルオロカーボン、型V747である。耐燃料性フルオロカーボンOリングは、広く商業的に用いられているガスケットを代表するものではなく、本発明で用いられるべきではない。
ナフサは、典型的には入手できる炭化水素のC5〜204℃(400°F)終点留分である。どのような特定の製油所又は合成法でも、回収される種々の生成物留分の沸点範囲は、供給原料の特性、地方の市場、生成物価格等のような因子によって変化するであろう。ケロセン及びナフサ燃料の性質についての更に詳細な点については、ASTM D−3699−83及びD−3735を参照されたい。
燃料潤滑性のためのディーゼル燃料ガイドラインは、ASTM D−975に記載されている。ディーゼル燃料潤滑性の分野での研究は、国際標準化機構(International Organization for Standardization)(ISO)及びASTMディーゼル燃料潤滑性実行委員会(ASTM Diesel Fuel Lubricity Task Force)のように幾つかの機構により行われている。これらのグループには、燃料射出装置製造業者、燃料製造業者、及び添加剤供給業者からの代表が含まれている。ASTM実行委員会の任務は、仕様書D−975のための試験方法及び燃料仕様書の推奨であった。二つの試験方法が提案され承認されている。それらは、D−6078、シリンダー上荷重ボール掻き傷潤滑性評価方法(a scuffing load ball-on-cylinder lubricity evaluator method)、SLDOCLE、及びD−6079、高周波往復リッグ法(a high frequency reciprocating rig method)、HFRRがある。次のガイドラインは一般に許容されており、単一試験法及び単一燃料潤滑性値がなくても用いることができる:2,000gより低いSLBOCLE潤滑性値を有する燃料は、射出装置の過度の摩耗を防ぐことができないかも知れないが、3,100gより大きな値を有する燃料は、全ての場合において、充分な潤滑性を与えるはずである。もし60℃でのHFRRを用いるならば、600μより大きな値を有する燃料は過度の摩耗は防がないかも知れないが、450μより低い値を有する燃料は、全ての場合において充分な潤滑性を与えるはずである。ASTM D−6078の場合の再現性限界は±900gであり、ASTM D−6079の場合の再現性限界は±80μである。従って、900g以上のD−6078値の増大、又は80μ以下のD−6079値の減少は、潤滑性の絶対的改良を実証している。しかし、225gのD−6078の増大、又は20μ以下のD−6079の減少は、改良された潤滑性を有する燃料の許容可能な尺度を与えているが、但しそれらの測定は同じ装置で行われ、実質的に有効な測定値を与えるのに充分な数の測定を行うものとする。潤滑性が改良された燃料は、450gのD−6078値の増大、又は60℃で測定して、40μのD−6079値の減少、又はそれらの両方を示す燃料である。
本発明によれば、本発明の燃料混合物成分の幾らか、好ましくは全てがフィッシャー・トロプシュ法から得られたものである。フィッシャー・トロプシュ化学では、合成ガスを反応条件でフィッシャー・トロプシュ触媒と接触させることにより液体炭化水素へ転化する。典型的には、メタン、及び場合により一層重質の炭化水素(エタン及びそれより高級のもの)を、慣用的合成ガス発生器を通って送り、合成ガスを与える。一般に、合成ガスは水素及び一酸化炭素を含み、少量の二酸化炭素及び(又は)水を含んでいてもよい。合成ガス中に硫黄、窒素、ハロゲン、セレン、燐、及び砒素汚染物が存在することは望ましくない。このため、合成ガスの品質により、フィッシャー・トロプシュ化学を行う前に供給物から硫黄及び他の汚染物を除去するのが好ましい。これらの汚染物を除去する手段は当業者によく知られている。例えば、硫黄不純物を除去するためには、ZnOガードベッド(guardbed)が好ましい。他の汚染物を除去する手段は当業者によく知られている。フィッシャー・トロプシュ反応器へ送る前に合成ガスを精製し、合成ガス反応中に生じた二酸化炭素及び未だ除去されていない更に別の硫黄化合物を除去することも望ましい。このことは、例えば、合成ガスを充填塔で穏やかなアルカリ性溶液(例えば、炭酸カリウム水溶液)と接触させることにより達成することができる。
フィッシャー・トロプシュ法では、H2及びCOの混合物含む合成ガスを、適当な温度及び圧力反応条件でフィッシャー・トロプシュ触媒と接触させることにより液体及び気体炭化水素が形成される。フィッシャー・トロプシュ反応は、約149〜371℃(300〜700°F)、好ましくは約204〜228℃(約400〜550°F)の温度、約0.7〜41バール(10〜600psia)、好ましくは2〜21バール(30〜300psia)の圧力、及び約100〜10,000cc/g/時、好ましくは300〜3,000cc/g/時の触媒空間速度で行われるのが典型的である。
フィッシャー・トロプシュ型反応を行うための条件の例は、当業者によく知られている。適当な条件は、例えば、米国特許第4,704,487号、第4,507,517号、第4,599,474号、第4,704,493号、第4,709,108号、第4,734,537号、第4,814,533号、第4,814,534号、及び第4,814,538号明細書(これらの各々の内容は、参考のため全体的にここに入れてある)に記載されている。
フィッシャー・トロプシュ合成法の生成物はC1〜C200+の範囲にあり、大部分はC5〜C100+の範囲にある。反応は種々の型の反応器で行うことができ、例えば、一つ以上の触媒床を有する固定床反応器、スラリー反応器、流動床反応器、又は異なった型の反応器の組合せで行うことができる。そのような反応工程及び反応器はよく知られており、文献に記載されている。本発明の方法のためには、スラリー・フィッシャー・トロプシュ法が好ましい。
一般に、フィッシャー・トロプシュ触媒は、金属酸化物担体上に第VIII族遷移金属を含有する。触媒は、貴金属促進剤(一種又は複数種)及び(又は)結晶質分子篩を含有していてもよい。或る触媒は比較的低い値から中程度の値を持つ鎖成長確率を与えることが知られており、その反応生成物は、比較的大きな割合の低分子量(C2-8)オレフィン及び比較的小さな割合の高分子量(C30+)ワックスを含有する。或る他の触媒は、比較的高い鎖成長確率を与えることが知られており、その反応生成物は、比較的小さな割合の低分子量(C2-8)オレフィン、及び比較的大きな割合の高分子量(C30+)ワックスを含有する。そのような触媒は当業者によく知られており、容易に得ること及び(又は)製造することができる。本発明に好ましい触媒は、Fe又はCoを含み、特にCoが好ましい。
一つの態様として、本発明は、フィッシャー・トロプシュ反応から得られた又は得ることができる種々の生成物を利用した方法を与える。記載した方法は、改良されたシール膨潤性及び改良された潤滑性を示す蒸留物燃料混合物のための燃料混合物成分として用いることができる蒸留物沸騰生成物を与える。例えば、一つの態様として、本発明は、フィッシャー・トロプシュ法の軽質沸点範囲のものを改質することにより、蒸留物沸騰アルキル芳香族を製造するための方法を与える。本発明の別の態様として、蒸留物燃料の範囲外で沸騰する軽質芳香族を、オレフィン及びアルコールでアルキル化することにより、蒸留物燃料の範囲で沸騰する更に別の蒸留物沸騰アルキル芳香族へ転化することができる。軽質芳香族をアルキル化するのに用いられるオレフィン及びアルコールは、フィッシャー・トロプシュ法の他の生成物から得ることができる。本発明の更に別の態様として、本発明は、フィッシャー・トロプシュ法で得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族を水素化することにより、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンを製造する方法を与える。
本発明の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、当業者に知られた手段のいずれかにより製造することができる。本発明の蒸留物混合物の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、水素化分解、水素化異性化、オリゴマー化、異性化、水素化処理、水素化、又はそれらの方法の組合せを含めた方法により、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物から製造するのが好ましい。一つの態様として、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、フィッシャー・トロプシュ法、オリゴマー化法、それに続く水素化、及びそれらの組合せを用いて製造する。この態様では、希望の蒸留物燃料よりも軽い沸点のフィッシャー・トロプシュ生成物からなる流れを、オリゴマー化触媒の入ったオリゴマー化領域へ送り、オリゴマー化条件でオリゴマー化にかける。得られたオリゴマー化生成物を、次に水素化触媒の入った水素化領域へ送り、水素化条件で水素化にかける。本発明のこの態様では、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、例えば、軽質オレフィン及び(又は)アルコールの供給原料をオリゴマー化し、得られたオリゴマーを水素化することにより製造することができる。これらの軽質オレフィン及び(又は)軽質酸素化物は、フィッシャー・トロプシュ法から得るのが好ましい。別法として、軽質オレフィンは、フィッシャー・トロプシュ生成物、特に非蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を熱分解することにより得ることができる。
本発明の別の態様として、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、水素化分解、水素化処理、水素化、又はそれらの方法の組合せを含めた方法により重質フィッシャー・トロプシュ生成物から製造することができる。そのような方法は当業者に知られている。
図1及び2には、フィッシャー・トロプシュ法からの供給原料を用いた本発明の方法を行い、本発明の蒸留物沸騰燃料混合物に望ましい生成物を得るための系の例が例示されている。両方の図面で、蒸留物燃料混合物は、総合法を使用することにより製造され、その混合物は、蒸留物沸騰アルキル芳香族及び(又は)蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンと混合された高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分を含有する。
図1に示した本発明の態様では、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物の異性化により製造する。この方法で供給原料として用いられる蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物は、60°F〜1100°F、好ましくは250〜700°Fの間で沸騰するであろう。フィッシャー・トロプシュ蒸留物沸騰生成物を、異性化触媒の入った異性化領域50へ供給する。水素を異性化領域へ添加し、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を、異性化条件下で異性化にかける。異性化は慣用的異性化条件及び触媒を用いて行われる。蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を異性化領域50へ送り、そこで水素及び触媒を存在させて異性化条件で異性化を行い、高度にパラフィン性を蒸留物燃料を生成させる。異性化領域で得られた生成物は、70重量%より多いパラフィン、好ましくは80重量%より多いパラフィン、最も好ましくは90重量%より多いパラフィンを含有する高度にパラフィン性の蒸留物燃料であるのが好ましい。
本発明の一つの態様として、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物の異性化は、水素化異性化脱蝋触媒を存在させて前記生成物を水素と接触させることにより行う。触媒は部分的でも完全でも良いが、完全であるのが好ましい。慣用的水素化脱蝋、部分的水素化異性化脱蝋、及び完全水素化異性化脱蝋の中の脱蝋触媒の種類の決定は、サンティリ(Santilli)その他による米国特許第5,282,958号明細書に記載されているように、n−ヘキサデカン異性化試験を用いて行うことができる。サンティリその他により記載されている条件で96%のn−ヘキサデカン転化率で測定した時、慣用的水素化脱蝋触媒は、10%より少ない異性化ヘキサデカンに対する選択性を示し、水素化異性化脱蝋触媒は、10%に等しいか又はそれより大きい異性化ヘキサデカンに対する選択性を示し、部分的水素化異性化脱蝋触媒は、10%より多く、40%より少ない異性化ヘキサデカンに対する選択性を示し、完全水素化異性化脱蝋触媒は、40%に等しいか又はそれより大きく、好ましくは60%より大きく、最も好ましくは80%より大きい異性化ヘキサデカンに対する選択性を示す。水素化異性化脱蝋は、酸性成分及び金属成分からなる二重官能性触媒を用いるのが典型的である。両方の成分は、一般に異性化反応を行うのに必要である。典型的な金属成分は白金又はパラジウムであり、白金が最も一般的に用いられている。部分的水素化異性化脱蝋に有用な酸性触媒成分には、就中、無定形シリカアルミナ、フッ素化アルミナ、及び12環ゼオライト(例えば、β、Yゼオライト、Lゼオライト)が含まれる。
蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を異性化する条件は、典型的には500〜800°Fの温度(好ましくは600〜700°F)、大気圧より高い圧力(好ましくは500〜3000psig)、0.25〜4のLHSV(好ましくは0.5〜2)、及び200〜10,000SCFBのH2:油比率(好ましくは1000〜4000SCFB)である。固定床触媒反応器を用いるのが好ましい。
異性化工程への供給原料は、異性化触媒の触媒毒になることがあるオレフィン及び酸素化物を含有することがあるので、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物は、異性化前に水素化処理し、酸素化物の転化で生じた水を、典型的には、蒸留により除去してもよい。本発明のこの態様では、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ流を、水素化処理領域40中へ送り、水素化処理にかける。水素化処理工程は、慣用的水素処理条件を用いて行う。典型的な水素化処理条件は、広い範囲に亙って変えられる。一般に、全LHSVは、約0.25〜2.0であり、好ましくは約0.5〜1.0である。水素分圧は、200psiaより大きく、好ましくは約500psia〜約2000psiaの範囲にある。水素再循環速度は、典型的には、50SCF/Bblであり、好ましくは1000〜5000SCF/Bblである。温度は約300°F〜約750°Fの範囲にあり、好ましくは450°F〜600°Fの範囲にある。
水素化処理操作で有用な触媒は、当分野でよく知られている。適当な触媒には、アルミナ又は珪酸質マトリックスに付着させた白金又はパラジウムのような第VIIIA族からの貴金属〔国際純正及び応用化学連合(the International Union of Pure and Applied Chemistry)の1975年規則による〕、アルミナ又は珪酸質マトリックスに付着させたニッケル・モリブデン又はニッケル・錫のような硫化されていない第VIIIA族及び第VIB族が含まれる。非貴金属(例えば、ニッケル・モリブデン)水素化金属は、通常最終触媒組成物中に酸化物として存在するか、又は一層好ましくは、又は出来れば硫化物として、そのような化合物が特定の関与する金属から容易に形成されるならば存在する。好ましい非貴金属触媒組成物は、対応する酸化物として決定して、約5重量%を越え、好ましくは約5〜約40重量%のモリブデン及び(又は)タングステン、少なくとも約0.5、一般には約1〜約15重量%のニッケル及び(又は)コバルトを含有する。貴金属(例えば、白金)触媒は、0.01%を越える金属、好ましくは0.1〜1.0%の金属を含有していてもよい。白金とパラジウムとの混合物のような、貴金属の組合せを用いてもよい。
マトリックス成分は、酸性触媒活性度を有するものを含めた多くの種類のものがある。活性を有するものには、無定形シリカ・アルミナが含まれ、ゼオライト又は非ゼオライト結晶質分子篩(molecular sieve)でもよい。適当なマトリックス分子篩の例には、ゼオライトY、ゼオライトX、及び所謂超安定ゼオライトY及び高構造シリカ:アルミナ比ゼオライトYが含まれる。適当なマトリックス材料には、合成又は天然物質の他、粘土のような無機材料、シリカ・アルミナ、シリカ・マグネシア、シリカ・ジルコニア、シリカ・トリア、シリカ・ベリリア、シリカ・チタニアのようなシリカ及び(又は)金属酸化物、更にシリカ・アルミナ・トリア、シリカ・アルミナ・ジルコニア、シリカ・アルミナ・マグネシア、及びシリカ・マグネシア・ジルコニアのような三元組成物も含まれる。後者は天然産でもよく、或はゼラチン状沈澱物の形態をしていてもよく、或はシリカと金属酸化物との混合物を含むゲルの形をしていてもよい。触媒と複合体にすることができる天然産粘土には、モンモリロナイト及びカオリン系のものが含まれる。これらの粘土は、最初に採掘したままの原料状態で用いてもよく、又は最初にか焼、酸処理、又は化学的変性にかけてもよい。一種類より多くの触媒を反応器で用いてもよい。
高度にパラフィン性の蒸留物燃料を異性化領域から取り出した後、それを混合領域(図示されていない)へ送り、そこで高度にパラフィン性の蒸留物燃料を、アルキル芳香族のような他の蒸留物燃料成分と混合し、蒸留物燃料混合物を得る。
図に示されていないが、本発明は、一つの態様として、水素化分解を含む方法により高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、重質フィッシャー・トロプシュ生成物を製造する選択も与える。その重質フィッシャー・トロプシュ生成物は、典型的には、約400°Fより高く、好ましくは約550°Fより高く、最も好ましくは約700°Fより高い、蒸留物燃料範囲より高い沸点を有する物質であるのが典型的である。水素化分解は、当業者に知られている慣用的方法に従い行うことができる。典型的には、水素化分解は、長い炭素鎖の分子を小さな分子へ切断する方法である。それは、特定の留分又は留分の組合せを、適当な水素化分解触媒の存在下で約316〜482℃(600〜900°F)、好ましくは343〜454℃(650〜850°F)の範囲の温度及び約13〜272気圧(200〜4000psia)、好ましくは34〜204気圧(500〜3000psia)の範囲の圧力で、約0.1〜10時-1、好ましくは0.25〜5時-1の炭化水素供給原料に基づく空間速度を用いて水素と接触させることにより行うことができる。一般に水素化分解は、炭化水素分子の大きさを減少し、オレフィン結合の水素化、芳香族の水素化、及び微量のヘテロ原子を除去するのに用いられる。水素化分解操作のための適当な触媒は当分野で知られている。
本発明の一つの態様として、フィッシャー・トロプシュ法から得られる重質フィッシャー・トロプシュ生成物を、硫化された触媒上での水素化分解にかけてもよい。硫化触媒は、無定形シリカ・アルミナ、アルミナ、タングステン及びニッケルを含んでいるのが好ましい。フィッシャー・トロプシュ供給原料は、水素化分解触媒の触媒毒になることがあるオレフィン及び酸素化物を含むことがあるので、重質フィッシャー・トロプシュ生成物を水素化分解する前に水素化処理し、水素化物の転化で生じた水を、典型的には、蒸留により除去してもよい。
本発明の蒸留物燃料混合物で用いられる蒸留物沸騰アルキル芳香族は、どのような原料から得てもよいが、改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物から得るのが好ましい。図1の総合法に示したように、蒸留物沸騰アルキル芳香族25を、改質領域20中で改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物5(これは、場合により、少なくとも水素化処理されたナフサ15を形成するように、水素7と組合せて水素化処理領域10中で水素化処理されている)を改質することにより誘導する。改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物は、400°Fより低い沸点を有するものであるのが典型的であり、好ましくはn−ペンタンより高く、400°Fより低い沸点を有する炭化水素を含有するものである。最も好ましくは、改質可能な軽質留分の沸点範囲は、n−ペンタン(97°F)より高く、n−デカン(346°F)より低い沸点を有する単環芳香族を生成するように限定される。
改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物又は水素化処理済みナフサを芳香族へ転化するのに接触改質法又はAROMAX(登録商標名)法を用いてもよい。接触改質はよく知られている。例えば、D.M.リトル(Little)による本、「接触改質」(Catalytic Reforming)(Penn Well Books)(1985)に記載されている。更に、AROMAX法は当業者によく知られており、例えば、石油及び石油化学インターナショナル(Petroleum & Petrochemical International)、第12巻、No.12、第65頁〜第68頁の外、バス(Buss)その他による米国特許第4,456,527号明細書に記載されている。改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を、改質触媒の入った改質領域20へ送る。改質可能な供給流を、改質条件下で改質して、蒸留物沸騰アルキル芳香族及び軽質副生成物を生成させる。軽質副生成物は、n−ペンタン以下で沸騰する炭化水素である。蒸留物沸騰アルキル芳香族を、次に混合領域へ供給するか又は送り、そこで蒸留物燃料混合物組成物を調製する。
フィッシャー・トロプシュ生成物は、改質触媒の触媒毒になることがあるオレフィン及び酸素化物をしばしば含むので、改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物は、改質前に水素化処理領域10で水素化処理し、酸素化物の転化で生じた水を、典型的には蒸留(図示されていない)により除去する。蒸留物沸騰アルキル芳香族流25の全て又は一部分を、次に混合領域(図示されていない)へ送り、そこで蒸留物沸騰アルキル芳香族燃料成分25と、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分55とを混合することにより、蒸留物燃料混合物60のためにそれを用いる。
蒸留物沸騰アルキル芳香族流の全て又は一部分は、場合により水素27の存在下で水素化領域30へ送り、触媒の存在下で水素化条件で水素化にかけ、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィン33を形成する。水素化されていない蒸留物沸騰アルキル芳香族部分及び生成した蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、次に混合領域で高度にパラフィン性の蒸留物燃料と混合し、改良されたシール膨潤性及び改良された潤滑性を有する混合蒸留物燃料を形成する。高度にパラフィン性の蒸留物燃料55は、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物35から誘導され、それは場合により水素化処理領域40内で水素37と一緒にして水素化し、水素化生成物45を、異性化領域50で水素47と一緒にして異性化し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料55を形成する。
図2は、軽質芳香族のアルキル化により発生した付加的アルキル芳香族を含むフィッシャー・トロプシュ生成物からアルキル芳香族及びアルキルシクロパラフィンを製造する方法を例示している。図に示したように、蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物155を、総合的方法で、場合により、水素化処理工程160への供給原料として水素157と一緒に用い、流れ165を得、水素167と一緒に異性化工程170へ送り、そこで図1について上で述べたように、高度にパラフィン性の蒸留物燃料175を生成する結果になる。図2は、蒸留物沸騰アルキル芳香族149が、オレフィン及び(又は)アルコールを含有する軽質フィッシャー・トロプシュ生成物105による軽質芳香族107のアルキル化110により製造される。軽質芳香族とは、比較的軽い沸点範囲を有する芳香族含有流を指し、従って、それらは蒸留物燃料に混合すれば、必ず燃料の引火点を仕様書の下限より低く低下させることになる。軽質芳香族の実際的組成及び沸点範囲は、特定の蒸留物燃料(ジェット又はディーゼル)に依存する。典型的には、軽質芳香族は、ベンゼン、トルエン、及びキシレンを含み、全芳香族含有量が30重量%より大きく、好ましくは60重量%より大きく、最も好ましくは80重量%より大きい流れである。ベンゼンは健康問題を有し、キシレンは石油化学供給原料として価値ある用途を有するので、好ましい軽質芳香族流は、30重量%より多く、好ましくは60重量%より多く、最も好ましくは80重量%より多いトルエンを含有する。
例えば、オレフィンは、慣用的方法又はフィッシャー・トロプシュ法から得られた供給原料に対する熱分解法により形成されることがある。熱分解法への供給原料がフィッシャー・トロプシュ生成物から誘導されたものである場合、それは重質状フィッシャー・トロプシュ生成物であるのが好ましい。オレフィン及びアルコールはフィッシャー・トロプシュ法から誘導されるのが好ましい。これは二つの利点を与える。第一は、改質される供給原料からそれらが除去され、それによりこの流れ中の潜在的改質触媒毒の量を減少する。第二に、それは、通常蒸留物燃料沸点範囲にはない軽質留分を蒸留物燃料沸点範囲へ転化する方法を与える。オレフィン及び(又は)アルコールを含有する軽質フィッシャー・トロプシュ生成物は、アルキル化領域110でアルキル化し、アルキル化生成物115を、典型的には蒸留領域120で蒸留することにより分離することができる。アルキル化及び蒸留工程は、当業者に知られている慣用的パラメーターを用いた慣用的方法により行うことができ、軽質副生成物、蒸留物沸騰アルキル芳香族、及び改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を生成する。
典型的には、芳香族アルキル化の全ての実際的形態で、酸触媒のある形のものが用いられている。これらは、バルク(bulk)酸(硫酸、フッ化水素酸)、固体酸(ゼオライト、酸性粘土、及び(又は)シリカ・アルミナ)、及び最近のイオン性液体からのどのような数の種類のものでもよい。アルキル化のための条件は、酸、芳香族、オレフィン及び(又は)アルコールの特定の性質に依存する。フッ化水素酸又はイオン性液体を用いた場合、温度は室温〜約75℃であるのが典型的である。固体酸触媒(ゼオライト及び酸性粘土)を用いた場合、温度は100〜300℃、好ましくは150〜200℃である。供給原料中にアルコールが存在する場合、それらは反応による副生成物として水を形成する。この場合、固体酸触媒を使用するのが好ましい。なぜなら、液体酸触媒は、最終的に反応による水生成物で希釈されるようになるからである。芳香族対オレフィン及び(又は)アルコールのモル比は、0.2〜20である。オレフィン及び(又は)アルコールのオリゴマー化を回避するため、芳香族対オレフィン及び(又は)アルコールのモル比は1より大きいのが好ましく、最も好ましくは2〜15である。圧力は、混合物を液相状態に保つのに充分高いのが典型的である。反応は発熱的であり、典型的にはそれは夫々の段階で起き、段階と段階の間で熱を除去する。反応器はCSTR型(好ましくは液体酸の場合)、沸騰床、又は固定床(固体触媒の場合に好ましい)にすることができる。芳香族をアルキル化するためのそのような方法は当分野で知られている。
本発明の好ましい方法は、中間で熱を除去することができる段階を用いて、固定床反応器で固体酸触媒を使用することである。芳香族対オレフィン及び(又は)アルコールのモル比は、4〜12であるのが好ましい。平均反応器温度は、150〜200℃であるのが好ましい。
軽質副生成物123、典型的にはn−ペンタン以下で沸騰する炭化水素は、蒸留領域120から除去され、生成した蒸留物沸騰アルキル芳香族127を混合領域へ送り、蒸留物燃料混合物180に用いる。残りの改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物125は、改質領域140へ送り、改質する。場合により改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物は、水素147と一緒に水素化処理領域130へ送り、水素化処理して望ましくない化学物質を除去してもよい。改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物125又は水素化処理流135を改質領域140で改質にかけた後、改質領域からの生成物流は軽質芳香族流107を含み、それはアルキル化領域110へ再循環してもよく、更に販売又は他の用途のための芳香族流145、及び蒸留物沸騰アルキル芳香族流149を含有する。改質領域140からの蒸留物沸騰アルキル芳香族149は、次に混合領域へ送り、蒸留物燃料混合物180のために用いるのが好ましい。
図2に示した本発明の一つの態様では、分離/蒸留領域120又は改質領域140で生成したアルキル芳香族の全て又は一部分を水素147と一緒に水素化領域150へ送り、水素化領域150中で水素化してアルキルシクロパラフィン153を形成する。水素化条件は工業的によく知られており、周囲温度より高い温度及び大気圧より大きい圧力で水素及び触媒とアルキル芳香族とを反応させることを含んでいる。水素化のための好ましい条件には、300〜800°F、最も好ましくは400〜600°Fの温度、50〜2000psig、最も好ましくは100〜500psigの圧力、0.2〜10、最も好ましくは1.0〜3.0の液体空間時速(LHSV)、及び500〜10,000SCFB、最も好ましくは1000〜5000SCFBのガス流量が含まれる。
水素化領域150(又は図1では水素化領域30)で用いるための触媒は、水素化処理で典型的に用いられるものであるが、Pt及び(又は)Pdを含有する硫化されていない触媒が好ましく、Pt又はPdを、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、又は炭素のような担体上に分散させるのが好ましい。好ましい担体はアルミナである。水素化のための水素は、改質領域140から、又はフィッシャー・トロプシュ生成物を生成するために用いた合成ガスから、又はメタン含有流の水蒸気改質から供給することができる。
水素化領域150中で生成した蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンを、次に改質領域140又は蒸留領域120で生成した蒸留物沸騰アルキル芳香族のような、図2の方法からの他の生成物、及び異性化領域170から得られた高度にパラフィン性の蒸留物燃料175と共に、蒸留物燃料混合物に用いることができる。これら成分の混合は、当業者に知られているどのような方法によって行なってもよい。
上に記載したフィッシャー・トロプシュ生成物を用いて製造することができる本発明の蒸留物燃料混合物は、改良されたシール膨潤性を有することが判明している。これらの混合蒸留物燃料は、改良された潤滑性を有することも判明している。本発明の蒸留物燃料混合物は、一般に少なくとも一種類の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、及びアルキル芳香族、アルキルシクロパラフィン、及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも一種類の成分を含有する。
高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、約5より小さく、好ましくは約4より小さく、最も好ましくは約3より小さい分岐指数を有する。高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、一般にニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、体積増加が約0.2%より小さい。本発明の一つの態様として、高度にパラフィン性の蒸留物燃料の体積増加は、ブナNシールのようなニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、約0.5%より小さい。ASTM D−471は、ゴム及びゴム状組成物の液体の影響に耐える比較能力を評価するのに必要な手順を網羅した試験方法である。それは、標準シートから切断した加硫ゴムの試料、加硫ゴムで被覆した織物から切断した試料、又は市販の最終物品を試験するために設定されたものである。ASTM D−471は、温度及び時間の明確な条件下で試験試料を液体の影響に曝す手順を与えている。得られた劣化は、試験液体に浸漬する前及び後の質量、体積、及び形状の変化を測定することにより決定される。この試験は、特に油、グリース、燃料、及び他の流体に使用中に露出されることがあるシール、ガスケット、ホース、隔膜、及び套管のような或るゴム物品に対して用いられている。当業者は、ASTM D−471を用いて蒸留物燃料混合物を容易に評価し、シール又はガスケットの体積変化を決定することができるであろう。
高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、約70重量%より多いパラフィンを含有するのが典型的である。好ましくは高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分は、約80重量%より多いパラフィンを含み、最も好ましくは約90重量%より多いパラフィンを含有する。
本発明の混合物に有用な蒸留物沸騰アルキル芳香族には、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アルキルテトラリン、又はアルキル多核芳香族が含まれる。蒸留物沸騰アルキル芳香族は、アルキルベンゼンを含むのが好ましい。更に、本発明の一つの態様として、これらのアルキル芳香族は硫黄及び窒素含有量が低く、例えば、100ppmより少なく、好ましくは10ppmより少なく、最も好ましくは1ppmより少ない。
本発明の混合物で有用な蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンには、アルキルシクロヘキサン、アルキルシクロペンタン、アルキルジシクロパラフィン、アルキルポリシクロパラフィン、及びそれらの混合物が含まれるのが典型的である。蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンには、アルキルシクロヘキサン、アルキルシクロペンタン、及びそれらの混合物が含まれるのが好ましい。本発明の一つの態様として、これらのアルキルシクロパラフィンは、硫黄及び窒素含有量が低く、例えば、100ppmより少なく、好ましくは10ppmより少なく、最も好ましくは1ppmより少ない。
本発明の蒸留物燃料混合物は、一般に約99重量%、約75重量%〜約99重量%の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、及び約1重量%〜約25重量%のアルキル芳香族、アルキルシクロパラフィン、又はそれらの混合物を含む。好ましくは、本発明の蒸留物燃料混合物は、約80重量%〜約95重量%の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、及び約5重量%〜約20重量%のアルキル芳香族、アルキルシクロパラフィン、又はそれらの混合物を含む。一般に、アルキル芳香族とアルキルシクロパラフィンとの両方を燃料混合物へ転化する場合、アルキル芳香族対アルキルシクロパラフィンの比は0.25:1.0である。
蒸留物燃料混合物は、ニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、約0.2%より大きい体積増加を示す。好ましくは、蒸留物燃料混合物は、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.5%より大きい体積増加を示す。一層好ましくは、蒸留物燃料混合物は、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、1.0%より大きい体積増加を示す。
本発明の蒸留物燃料混合物は、酸化防止剤、分散剤、又は清浄剤のような付加的成分を含んでいてもよい。本発明の一つの態様として、酸化防止剤を蒸留物燃料混合物中に含有させ、アルキル化フェノールからなる群から選択するか、又は硫黄含有成分から選択する。硫黄は放出物の観点から望ましくないが、微量の硫黄は安定性を改良することがあり、放出物に大きな影響は与えない。硫黄含有成分は、二硫化物、チオフェノール、又は硫黄含有蒸留物燃料でもよい。硫黄含有成分は、硫黄含有蒸留物燃料であるのが好ましい。硫黄含有化合物を酸化防止剤として用いる場合、蒸留物燃料混合物は、約1ppmより多くの硫黄を含むのが好ましく、1ppm〜100ppmの硫黄を含むのが好ましい。
本発明の特に好ましい態様として、蒸留物燃料混合物は、ディーゼル燃料又はジェット燃料の仕様に合うものである。
次の実施例は、本発明を例示するために与えられており、本発明の範囲を限定するものと解釈してはならない。
例1:ディーゼル燃料試料の調製
鉄含有触媒上で合成ガスを反応させることにより、フィッシャー・トロプシュ生成物を生成した。その生成物をディーゼル沸点範囲の生成物(A)とワックスに分離した。ディーゼル生成物(A)を水素化し、酸素化物及び飽和オレフィンを除去した。ワックスを、無定形シリカ・アルミナ、アルミナ、タングステン、及びニッケルからなる硫化した触媒上で水素化分解した。水素化分解器流出物から第二ディーゼル生成物(B)を回収した。それら二つのディーゼル生成物を82重量%のB及び18重量%のAの割合で混合した。フィッシャー・トロプシュ(FT)ディーゼル燃料混合物の性質を、ASTM D−975仕様と共に表1に示す。表1Aは、慣用的低芳香族ディーゼル燃料と、硫黄及び芳香族をかなりの量で含有する慣用的ディーゼル燃料の性質を示している。

Figure 0004796279

Figure 0004796279
例2:FTディーゼルとアルキル芳香族及びアルキルシクロパラフィンとの混合物の調製及び評価
軽質アルキル芳香族(クメン)又はアルキルシクロパラフィン(イソプロピルシクロヘキサン)とFTディーゼル燃料との混合物を調製した。シール膨潤性及び潤滑性の改良を、セタン指数の低下と共に決定した。アルキル芳香族又はアルキルシクロパラフィンが好ましいことは、それらの物質が、セタン指数の低下を最小にして、シール膨潤性の最大の改良を与えることが見出されることにより決定することができる。これら実験でのセタン指数は、D−2887蒸留から決定され20℃でのD−86同等分子量及び密度へ換算された。この方法は、セタン指数の許容可能な再現性のある測定値を与える。
シール膨潤性試験は、ALAD D−471に従った:
O−リング型:O−リングの大きさ、2−214、ブナN、マクドウェル・アンド・カンパニー(McDowell & Co.)から入手。
試験温度:周囲23±℃
試験時間:70時間
試験試料の量:100ml
1試料あたりO−リングの数:3
報告すべき結果:体積変化と硬度変化
Figure 0004796279
慣用的ディーゼル燃料は、この種のシールを膨張させ、長い時間に亙って硬化した。高度にパラフィン性の燃料による膨張は少なく、実際、もしそのシールが前に慣用的燃料に露出されていたならば、収縮を起こすことがある。これらの結果は、アルキル芳香族又はアルキルシクロパラフィンを添加すると、慣用的燃料と同様なやり方でシールを膨潤させることを示している。従って、高度にパラフィン性の蒸留物燃料とアルキル芳香族及び(又は)アルキルシクロパラフィンとの混合物は商業的用途でシールを漏洩させる問題を少なくするはずである。この試験の短い期間中、アルキル芳香族又はアルキルシクロパラフィンを添加しても硬度に大きな変化を起こすことはなかった。
アルキル芳香族(クメン)と、アルキルシクロパラフィン(イソプロピルベンゼン)との混合の比較を図3に示す。アルキル芳香族を添加するのは、アルキルシクロパラフィンを添加するのよりも好ましい。与えられた体積変化を起こすのに必要なアルキル芳香族の量は一層少なく、アルキル芳香族の添加は、セタン価に与える影響が一層小さい。
本発明をその特定の態様を参照して詳細に記述してはきたが、本発明の本質及び範囲から離れることなく種々の変化及び修正を行えることは当業者に明らかであろう。
図1は、フィッシャー・トロプシュ生成物からアルキル芳香族及びアルキルシクロパラフィンを製造する方法を例示する図である。 図2は、軽質芳香族のアルキル化により発生した付加的アルキル芳香族を含有するフィッシャー・トロプシュ生成物からアルキル芳香族及びアルキルシクロパラフィンを製造する方法を例示する図である。 図3は、実施例に記載したような、高度にパラフィン性の蒸留物燃料とアルキル芳香族又はアルキルシクロパラフィンとの混合物の体積変化とセタン指数との関係をグラフで表した図である。

Claims (39)

  1. 改良されたシール膨潤性を有する蒸留物燃料混合物であって、
    a) 5より小さい分岐指数を有し、ニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、体積増加が0.2%より小さい少なくとも一種類の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、及び
    b) 蒸留物沸騰アルキル芳香族、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィン、及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも一種類の成分、
    を含み、然も、前記混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.2%より大きい体積増加を示し、
    前記蒸留物沸騰アルキル芳香族は、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキル芳香族であり、
    前記蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキルシクロパラフィンである、上記蒸留物燃料混合物。
  2. 蒸留物燃料混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.5%より大きい体積増加を示す、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物。
  3. 蒸留物燃料混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、1.0%より大きい体積増加を示す、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物。
  4. アルキル芳香族が蒸留物沸騰アルキルベンゼンを含む、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物成分。
  5. 蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンが、アルキルシクロヘキサン、アルキルシクロペンタン、及びそれらの混合物からなる群から選択されている、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物成分。
  6. 更に、アルキル化フェノール、硫黄含有成分、及びそれらの組合せからなる群から選択された酸化防止剤を含み、然も、前記酸化防止剤が硫黄含有成分である場合、蒸留物燃料混合物が1ppmより多くの硫黄を含有する、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物成分。
  7. ディーゼル燃料又はジェット燃料の仕様に適合する、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物。
  8. 蒸留物沸騰アルキル芳香族、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィン、及びそれらの組合せからなる群から選択された成分が、1重量%25重量%の量で存在する、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物。
  9. 高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分が、70重量%より多いパラフィンを含有する、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物。
  10. 混合物が、ASTM D−6078に従い、225g以上の改良された潤滑性を有する、請求項1に記載の蒸留物燃料混合物。
  11. ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.2%より大きい体積増加を示す蒸留物燃料混合物の製造方法であって、
    a) 改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を、接触改質条件で改質にかけて蒸留物沸騰アルキル芳香族を形成すること、
    b) 蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を、接触異性化条件下で異性化にかけて、高度にパラフィン性の蒸留物燃料を形成すること、及び
    c) 前記蒸留物沸騰アルキル芳香族と、前記高度にパラフィン性の蒸留物燃料とを混合して蒸留物燃料混合物を形成すること、を含み
    前記蒸留物沸騰アルキル芳香族は、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキル芳香族であり、
    前記蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物は、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、フィッシャー・トロプシュ法から誘導された生成物である、上記方法。
  12. 更に、蒸留物沸騰アルキル芳香族の一部分を、接触水素化条件下で水素化にかけ、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンを形成すること、及び前記得られたアルキルシクロパラフィンと、前記蒸留物沸騰アルキル芳香族及び高度にパラフィン性の蒸留物燃料とを混合することを含み、前記蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキルシクロパラフィンである、請求項11に記載の方法。
  13. アルキル芳香族がアルキルベンゼンを含む、請求項12に記載の方法。
  14. アルキルベンゼンを、水素化にかけてアルキルシクロパラフィンを得る、請求項13に記載の方法。
  15. 軽質フィッシャー・トロプシュ生成物の存在下で、軽質芳香族をアルキル化にかけて、更なる蒸留物沸騰アルキル芳香族を形成することを更に含み、更なる蒸留物沸騰アルキル芳香族が高度にパラフィン性の蒸留物燃料と混合される、請求項11に記載の方法。
  16. 軽質フィッシャー・トロプシュ生成物が、オレフィン、アルコール、及びそれら組合せからなる群から選択された物質を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 更に、改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を、改質前に接触水素化処理条件で水素化処理にかけることを含む、請求項11に記載の方法。
  18. オレフィンが、フィッシャー・トロプシュ生成物から誘導された供給物を用いた熱分解工程により形成される、請求項16に記載の方法。
  19. 熱分解工程が、フィッシャー・トロプシュ工程から誘導された重質フィッシャー・トロプシュ生成物を用いる、請求項18に記載の方法。
  20. 蒸留物燃料混合物が、ASTM D−6078に従い、225g以上の改良された潤滑性を有する、請求項11に記載の方法。
  21. (a)5より小さい分岐指数を有し、ニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、体積増加が0.2%より小さい少なくとも一種類の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、及び(b)蒸留物沸騰アルキル芳香族、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィン、及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも一種類の成分を混合することを含み、然も、得られた混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.2%より大きい体積増加を示す、蒸留物燃料混合物のシール膨潤性改良方法であって、
    前記蒸留物沸騰アルキル芳香族は、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキル芳香族であり、
    前記蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキルシクロパラフィンである、上記方法。
  22. 高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分が、フィッシャー・トロプシュ工程、オリゴマー化に続く水素化、及びそれらの組合せからなる工程群の一つから形成される、請求項21に記載の方法。
  23. 高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分が、水素化処理、水素化分解、水素化異性化、オリゴマー化、水素化、及びそれら組合せからなる群から選択された工程により、フィッシャー・トロプシュ生成物から製造される、請求項21に記載の方法。
  24. フィッシャー・トロプシュ生成物が、蒸留物沸騰生成物、又は重質フィッシャー・トロプシュ生成物、又はそれらの組合せであり、パラフィン含有量が90重量%より多い、請求項23に記載の方法。
  25. 高度にパラフィン性の蒸留物燃料が4より小さい分岐指数を有する、請求項21に記載の方法。
  26. 高度にパラフィン性の蒸留物燃料が3より小さい分岐指数を有する、請求項21に記載の方法。
  27. 蒸留物燃料混合物が、ASTM D−6078に従い、225g以上の改良された潤滑性を有する、請求項21に記載の方法。
  28. 蒸留物燃料混合物を製造するための総合的方法であって、
    a) 軽質芳香族を、オレフィン、アルコール、又はそれらの混合物を含有する軽質フィッシャー・トロプシュ生成物の存在下で接触アルキル化条件でアルキル化にかけてアルキル化流を形成すること、
    b) 前記アルキル化流を蒸留にかけて、蒸留物沸騰アルキル芳香族及び改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を得ること、
    c) 前記改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を、接触改質条件で改質にかけて蒸留物沸騰アルキル芳香族及び軽質芳香族を形成すること、
    d) 前記蒸留工程(b)から得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族の一部分を、接触水素化条件で水素化にかけて蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンを得ること、
    e) 蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物を、接触異性化条件で異性化にかけて高度にパラフィン性の蒸留物燃料を形成すること、及び
    f) 前記蒸留工程(b)から得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族、前記改質工程(c)から得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族、及びそれらの組合せからなる群から選択された前記蒸留物沸騰アルキル芳香族;前記蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィン、及び前記高度にパラフィン性の蒸留物燃料を混合し、蒸留物燃料混合物を形成すること、
    を含む、上記総合的方法であって、かつ、
    前記蒸留物沸騰アルキル芳香族は、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキル芳香族であり、
    前記蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキルシクロパラフィンであり、
    前記蒸留物沸騰フィッシャー・トロプシュ生成物は、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、フィッシャー・トロプシュ法から誘導された生成物である、上記方法。
  29. 前記蒸留工程(b)から得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族、前記改質工程(c)から得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族、及びそれらの組合せからなる群から選択された蒸留物沸騰アルキル芳香族がアルキルベンゼンを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 更に、改質工程(c)から得られた蒸留物沸騰アルキル芳香族の一部分を接触水素化条件で水素化にかけ、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンを得ることを含む、請求項29に記載の方法。
  31. 混合工程(f)の蒸留物燃料混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.2%より大きい体積増加を示す、請求項28に記載の方法。
  32. 混合工程(f)の蒸留物燃料混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.5%より大きい体積増加を示す、請求項31に記載の方法。
  33. 更に、改質可能なフィッシャー・トロプシュ生成物を、改質前に接触水素化処理条件で水素化処理にかけることを含む、請求項28に記載の方法。
  34. 更に、高度にパラフィン性の蒸留物燃料を、異性化前に接触水素化処理条件で水素化にかけることを含む、請求項28に記載の方法。
  35. 更に、工程(c)で形成された軽質芳香族を、反応物として使用するため、工程(a)へ再循環することを含む、請求項28に記載の方法。
  36. 改良されたシール膨潤性を有する蒸留物燃料混合物であって、
    a) 5より小さい分岐指数を有し、ニトリル・O−リング・シールを用いた時、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、体積増加が0.5%より小さい少なくとも一種類の高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分、及び
    b) 蒸留物沸騰アルキル芳香族、蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィン、及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも一種類の成分、
    を含み、然も、前記混合物が、ニトリル・O−リング・シールを用いた場合、ASTM D−471に従い23±2℃で70時間測定して、0.5%より大きい体積増加を示し、
    前記蒸留物沸騰アルキル芳香族は、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキル芳香族であり、
    前記蒸留物沸騰アルキルシクロパラフィンは、15.6℃〜593.3℃(60°F〜1100°F)内で沸騰し、高度にパラフィン性の蒸留物燃料成分と混合した時、蒸留物燃料仕様書により決定して、許容可能な引火点を有する混合物を与える結果になるアルキルシクロパラフィンである、上記蒸留物燃料混合物。
  37. 高度にパラフィン性の蒸留物燃料が、4より小さい分岐指数を有する、請求項36に記載の蒸留物燃料混合物。
  38. 高度にパラフィン性の蒸留物燃料が、3より小さい分岐指数を有する、請求項36に記載の蒸留物燃料混合物。
  39. 蒸留物燃料混合物が、ASTM D−6078に従い、225g以上の改良された潤滑性を有する、請求項36に記載の蒸留物燃料混合物。
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