JP4791010B2 - 光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法 - Google Patents

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本発明は、光通信分野等で用いられる光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散測定方法に関する。
近年、光通信の伝送速度の高速化、伝送距離の長距離化が進むにつれて、伝送路である光ファイバには、偏波モード分散(以下、「PMD」と略記する。)の低減が求められている。
光ファイバのPMDは、光ファイバのコア形状の非真円性や、コアに生じる応力の非対称性などに起因して、光ファイバ内を伝搬する、直交する2つの固有偏波成分に群速度差が生じることによって起こるモード分散である。
偏波モード分散を決定するパラメータとしては、2つのものが挙げられる。一方は光ファイバの局所的な複屈折の大きさであり、他方は光ファイバの複屈折軸の方向が光ファイバの長手方向にどのように変化しているかを表す偏波モード結合である。
光ファイバの局所的な複屈折の大きさは、ビート長(以下、「LB」と略す。)を用いて定量化することができる。このLBは、光ファイバ内に入射した任意の偏光状態が再び入射時の偏光状態に戻るまでの伝搬距離のことである。
また、光ファイバの局所的な複屈折を表すもう1つのパラメータとしては、モード複屈折率Bが挙げられる。このモード複屈折率BとLBとの間には、下記の式(1)で表される関係が成り立っている。
Figure 0004791010
前記の式(1)において、λは光の波長である。
光ファイバの長さが短い場合には、偏波モード結合は存在しないとみなすことができ、PMDは光速Cと光ファイバの長さLの関数として、下記の式(2)で表される。
Figure 0004791010
前記の式(2)から、PMDは光ファイバの長さLに比例して増加することが分かる。
一方、光ファイバの長さLが長い場合には、PMDは下記の式(3)で表される。
Figure 0004791010
前記の式(3)から、PMDは光ファイバの長さLの平方根に比例して増加することが分かる。
前記の式(3)において、LCは平均結合長と呼ばれ、偏波モード結合の大きさを表すパラメータであり、偏波モード結合が大きいほど小さくなるものである。偏波モード結合の大きさは、主に光ファイバの捻じれや外部から加わる力などによって決定される。
光ファイバの長さLがLCよりも短い場合には、前記の式(2)を用いてPMDを表すことができる。一方、光ファイバの長さLがLCよりも長い場合には、前記の式(3)を用いてPMDを表すことができる。
前記の式(2)、(3)よりLBが短いほど、また、LCが長いほど、PMDが大きくなることが分かる。
通常、光ファイバは、ボビンに巻き付けられた状態で、光ケーブル化工程に移送されるか、または、光ファイバ単体として出荷、輸送される。そのため、光ファイバは、ボビンに巻き付けられた状態でPMDを測定できることが望ましい。
F. Corsi, A. Galtarossa, and L. Palmieri,"Polarization Mode Dispersion Characterization of Single-Mode Optical Fiber Using Backscattering Technique", Journal of Lightwave Technology, Vol.16, No.10, Oct. 1998, pp.1832-1843 M. Wuilpart, G. Ravet, P. Megret, and M. Blondel,"PMD measurement with a polarization-OTDR", ECOC2002 R. Ulrich, S. C. Rashleigh, and W. Eickhoff,"Bending-induced birefringence in single-mode fibers", Optics letters, Vol.5, No.6, June 1980, pp.273-275
しかしながら、光ファイバをボビンに巻き付けることにより、光ファイバには曲げや側圧、捻じれなどの外乱が生じ、LBやLCが変化するため、PMDは変動する。したがって、同一の光ファイバにおいて、輸送用のボビンに巻き付けられた光ファイバのPMDと、光ケーブル化後の光ファイバのPMDとでは、全く異なる値を示す。これにより、光ケーブル化後の光ファイバのPMDが増加し、規格によって定められたPMDの上限を超えてしまうことがあり、問題となっていた。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、巻線状態で光ケーブル化後のPMDを正確に測定可能な光ケーブル化後の光ファイバのPMD測定方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、外的要因により誘起される複屈折の大きさが、延線時に光ファイバが有している内部の複屈折B´の大きさよりも小さくなり、かつ下記の数式(4)を満たすように光ファイバが束状態もしくはボビンに巻き付けられた状態に配置された状態で、該光ファイバのビート長を測定し、該測定された光ファイバのビート長と、該光ファイバと同種の光ファイバを光ケーブル化したときのビート長と偏波モード分散の関係から得られる平均結合長を用いて前記光ファイバの光ケーブル化後の偏波モード分散を算出することを特徴とする光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法を提供する。
Figure 0004791010
(式中、nは光ファイバの屈折率、p11とp12はポッケルス係数、vはポアソン比、rは光ファイバの半径、Rは光ファイバが束状態もしくはボビンに巻き付けられた状態での半径をそれぞれ表す。)
本発明の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法において、ボビンに巻かれた光ファイバの巻き張力を一時的に緩めた状態で複屈折を測定することが好ましい。
本発明の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法において、一時的に光ファイバの巻き張力を緩めるボビンに光ファイバを巻き付けて複屈折を測定することが好ましい。
本発明の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法において、光ファイバの長手方向に複屈折の分布を測定することが好ましい。
本発明の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法において、偏波OTDRを用いて光ファイバの複屈折を測定することが好ましい。
本発明の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法において、分解能が光ファイバのビート長よりも短い偏波OTDRを用いて複屈折を測定することが好ましい。
本発明によれば、光ファイバを実際に光ケーブルとする以前に、光ケーブル化後のPMDが規格を満たすかどうかを知ることができる。
また、光ファイバを実際に光ケーブルとする以前に、光ケーブル化後のPMDを知ることができる。
また、光ファイバが分割されて光ケーブルとなった際に、すべての光ケーブルのPMDを良好に保つことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
ルースチューブケースに代表されるように、光ケーブルは光ファイバにできるだけ外力がかからないような構造となっているので、光ファイバの測定を行う際は、理想的には、光ファイバに外力がかからないよう、延線した状態で測定を行うことが好ましい。
しかし、現実的には、場所の制約があったり、また、一旦延線してしまうとケーブル化工程に送ることが不可能になってしまうので、ボビンに巻いたり、ファイバ束としたりして測定を行う。しかし、前述のように、そのような状態で測定されたPMDは光ケーブル化後のPMDと異なるという問題が発生する。
そこで、ボビンに巻いたり、ファイバ束としたりするなど、測定時に外力による外乱が加わったときのLBが、延線時のLBとどのように異なるか、光ファイバ内部の複屈折と、外部から誘起された複屈折との関係から考える。ボビンに巻いたり、ファイバ束としたりするなどにより、外部から誘起される複屈折は曲げや側圧によるものが多いため、その向きはほぼ径方向である。それに対して、光ファイバ内部の複屈折軸の角度はあらゆる角度を取る。
そのため、外部から複屈折が誘起されたときの光ファイバの平均複屈折は、光ファイバ内部の複屈折軸を基準とすると、外力による複屈折が様々な角度から誘起され得た場合の平均と考えることができる。
図1に、様々な大きさの内部の複屈折を持つ光ファイバに外部から力を加えて複屈折を誘起していった場合の、外部から複屈折が誘起された後の平均複屈折を計算した結果を示す。図1から分かるように、内部の複屈折よりも外部から誘起される複屈折の大きさが小さい場合には、平均の複屈折は殆ど変化せず、外部から誘起される複屈折の大きさの方が大きくなると、平均の複屈折は外部から誘起される複屈折の大きさとほぼ等しくなる。
しかし、外力が加わることにより、外部から複屈折が誘起された後の平均の複屈折が、内部の複屈折よりも小さくなることはない。したがって、外部から複屈折が誘起されることにより、平均のLBは必ず短くなる。
よって、外部から誘起された複屈折の大きさが、内部の複屈折の大きさよりも小さい場合には、測定時のLBと、光ケーブル化後のLBはほぼ同じと考えることができる。また、内部の複屈折よりも大きな複屈折が外部から誘起された状態で測定したLBは、光ケーブル化後のLBの最悪値と考えられる。
一方、LCは、ファイバの曲げ、重なり、側圧、、ケーブルの種類、ケーブル化工程等に大きく依存する。そのため、外部から複屈折が誘起された状態のLCと、光ケーブル化後のLCは通常全く異なる値である。しかし、光ケーブル化後のLCは、主に、光ファイバ内部の複屈折と、光ファイバにかかる外力による外乱との大小関係によって決定されるため、LCはLBの関数で表され、具体的な関数は、光ケーブルの構造により決定することができる。
よって、光ケーブル化後のLBに関する情報を得ることができれば、LCはLBの関数であるので、光ケーブル化後のPMDに関する情報を得ることができる。
ここで、測定時に外力により複屈折が誘起されているが、誘起された複屈折が、光ファイバの規格上許される内部の複屈折より小さい場合を考える。外部から複屈折が誘起された状態で測定したLBは、光ケーブル化後のLBの最悪値であるため、測定したLBが光ファイバの規格上許される内部の複屈折の最大値は、定められたPMDの上限値と、光ケーブルの平均結合長から、前述した式(1),(3)を用いて算出することができる。
また、測定時に外力により誘起された複屈折が、内部の複屈折より小さい場合には、前述のように、測定時の複屈折は光ケーブル化後の複屈折と殆ど変わらない。よって、測定時のLBは、光ケーブル化後のLBとほぼ等しい。したがって、光ケーブル化後のPMDを知ることができる。
以上のことから、外部から複屈折が誘起された状態で光ファイバを測定する場合、ケーブル化後のPMDに関する情報を得るためには、PMDを直接測定するのではなく、LBを測定項目とすることが本質的であるということができる。
光ファイバは通常ボビンに巻かれることが多いため、ボビンの状態で測定を行うことが好ましい。その際、ボビンに巻いたことにより誘起される複屈折が、光ファイバの規格上許される内部の複屈折より小さければ、前述のように、光ケーブル化後にPMDの規格を満たすかどうかを判定することができる。また、誘起された複屈折が、内部の複屈折より小さい場合には、前述のように、光ケーブル化後のPMDを知ることができる。
光ファイバをボビンに巻いて測定を行う際、ボビンに巻き取る張力を一時的に緩めることができれば、張力により誘起される複屈折の影響を取り除くことができ、好ましい。具体的には、ボビンの構造を、一時的に張力を緩められる構造にすることが挙げられるが、それに限定されない。
次に、好ましいボビン径について説明する。非特許文献3(R.Ulrich,S.C.Rashleigh,and W.Eickhoff,“Bending−induced birefringence in single−mode fibers”,Optics letters,Vol.5,No.6,June 1980,pp.273−275)によれば、光ファイバをボビンに巻いた際の曲げにより誘起される複屈折Bは、nを光ファイバの屈折率p11及びp12をポッケルス係数、vをポアソン比、rを光ファイバの半径、Rをボビンの半径として、次式(5)によって求められる。
Figure 0004791010
そのため、曲げにより誘起される複屈折の大きさBが、光ファイバの規格上許される内部の複屈折B′より小さければ、ボビンに巻いた状態での測定で、光ケーブル化後にPMDの規格を満たすかどうかを判定することができる。よって、ボビンの半径Rと光ファイバの規格上許される内部の複屈折B′は、次式(6)に示す関係を満たすことが好ましい。
Figure 0004791010
また、曲げにより誘起される複屈折の大きさBが、光ファイバの内部の複屈折B′より小さければ、ボビンに巻いた状態での測定で、光ケーブル化後のPMDの値を知ることができる。よって、ボビンの半径Rと光ファイバの内部の屈折率B′は、式(6)の関係を満たすことが好ましい。
次に、長手方向にLBを測定した光ファイバについて説明する。光ファイバは通常10〜100kmの長さで光ケーブル化工程へと出荷されるが、光ケーブル化工程で1〜5km程度の長さに分割され、光ケーブルとなる。よって、局所的にLBの短い光ファイバが存在すると、あるケーブルのみPMDが高くなる場合があり、問題である。そのため、被測定光ファイバのLBを長手方向に測定を行うことが重要である。
具体的には、偏波OTDRを用いて、被測定光ファイバのLBを長手方向に測定することができる。例えば、非特許文献1(F. Corsi, A. Galtarossa, and L. Palmieri,“Polarization Mode Dispersion Characterization of Single-Mode Optical Fiber Using Backscattering Technique”, Journal of Lightwave Technology, Vol.16, No.10, Oct. 1998, pp.1832-1843)や非特許文献2(M. Wuilpart, G. Ravet, P. Megret, and M. Blondel,“PMD measurement with a polarization-OTDR”, ECOC2002)に記載されているような手法を用いることができる。
図2は、偏波OTDRを用いて実際に得られた波形の一例を示すグラフである。前記非特許文献1,2によれば、LBの算出方法の一つに、偏波OTDR波形を取得した区間長Lの中に波形の極値がN個あるとき、LBを次式(7)によって算出する方法がある。
Figure 0004791010
この光ファイバの場合、100mの区間において極値を取る点が19個あるため、LBは21mであることがわかる。このように、偏波OTDRを用いてLBを測定することができる。なお、ここではLBを算出する方法として式(7)を用いたが、LBの算出方法はこの限りではなく、他の方法を用いてもよい。
次に、被測定光ファイバのLBと、測定に使用するOTDRの分解能との関係について述べる。非偏波保持型光ファイバにおいては、LBは通常10cm以上であるため、OTDRの分解能が10cmよりも短ければ、どのようなシングルモードファイバであっても、LBを測定することができる。このような用途においては、例えば、フォトンカウンティングOTDRといった技術を用いれば、1cm以下の分解能を得ることができるため、あらゆる非偏波保持型光ファイバのLBを測定することができる。なお、シングルモードファイバに限らず、マルチモードファイバについても、測定の対象となるモードのみを選択的に励振、受光する手段を用いることで、測定を行うことができる。
本発明の光ファイバは、前述したように測定した光ケーブル化後のPMD値、又は光ファイバの複屈折を表示してあることを特徴としている。この表示としては、例えば光ファイバに添付又は同梱されるラベル、タグ、使用説明書などに印刷する形態でよく、光ファイバの包装形態等に応じて適宜選択することができる。
[実施例1]
光ファイバを用いて、光ケーブルを作製した。40GB/s伝送においては、光ケーブルのPMDは0.1ps/√km以下であることが望ましいが、この光ケーブルの構造の場合、光ケーブル化後のLBとPMDの関係は図3に示すようになっており、光ケーブル化後にLBが7m以上であれば、その光ケーブルは、0.1ps/√km以下のPMDとなることが以前の結果から分かっている。
そこで、式(1),(6)の関係を用い、光ファイバの検査工程において、外力により誘起される複屈折によるLBが20m程度になるよう、直径16cmのファイバ束として測定を行った。
長さ3000mの光ファイバAを直径16cmのファイバ束とした後、偏波OTDRを用いてLBを測定したところ、LBは20mであった。この光ファイバを延線して光ケーブルとしたところ、光ケーブル化後のPMDは0.02ps/√kmであり、確かに0.1ps/√kmよりも小さかった。
また、長さ3000mの光ファイバBを直径16cmのファイバ束とした後、偏波OTDRを用いてLBを測定したところ、LBは5mであった。この光ファイバを光ケーブルとしたところ、光ケーブル化後のPMDは0.15ps/√kmであり、確かに0.1ps/√kmよりも大きかった。
[実施例2]
実施例1の光ファイバAと同じ光ファイバ母材から得られた光ファイバCを、直径40cmの束として、偏波OTDRを用いてLBを測定したところ、LBは40mであった。
直径40cmの曲げにより誘起される複屈折によるLBは、式(1),(6)によれば、120mであるため、測定時のLBが40mであれば、光ケーブル化後のLBもほぼ40mである。そのため、測定時のLBと図3の関係を用いて、光ケーブル化後のPMDを知ることができる。図3から、LBが40mの時にはPMDは0.01ps/√km程度であるが、光ケーブル化後にPMDを測定したところ、確かに0.01ps/√kmであった。
[実施例3]
実施例1の光ファイバと同じ光ファイバ母材から得られた光ファイバDを、直径30cmのボビンに、張力40gで巻き取った。このボビンは、一時的に光ファイバへの張力を緩められるような構成となっている。偏波OTDRを用いてLBを測定したところ、張力を緩めない場合のLBは30mであり、張力を緩めた場合のLBは40mであった。
式(1),(6)によれば、直径30cmの曲げにより誘起される複屈折によるLBは70mであるため、張力を緩めた状態での測定のLBが40mであれば、光ケーブル化後のLBもほぼ40mである。張力をかけた状態でのLBが30mと短くなっているのは、張力により光ファイバに側圧がかかり、LBが30mとなる程度の複屈折が誘起されているためである。
そのため、張力をかけた状態で測定されたLBと図3の関係を用いて、光ケーブル化後のPMDが0.03ps/√km以下であることがわかり、また張力を緩めた状態で測定されたLBと図3の関係を用いて、光ケーブル化後のPMDが0.01ps/√kmであることがわかる。光ケーブル化後にPMDを測定したところ、確かにPMDは0.01ps/√kmであった。
[比較例1]
実施例1の光ファイバAと同じ光ファイバ母材から得られた光ファイバDを,直径8cmのボビンに、張力40gで巻き取った。このボビンは、一時的に光ファイバへの張力を緩められるような構成となっている。張力を緩めた後、偏波OTDRを用いてLBを測定したところ、LBは5mであった。
よって、ケーブル化後のPMDの最悪値は図3より0.15ps/√kmとなる。光ケーブルとしたところ、実際にはPMDは0.02ps/√kmであり、規格を満たしていた。つまり、直径8cmのボビンに巻いた状態での測定では、光ケーブル化後にPMDの規格を満たすかどうかを判定することができなかった。
[実施例4]
実施例1の光ファイバAを得るのに用いた光ファイバ母材には、光ファイバ長にして約2000m程度、母材の真円度が非常に悪い部分が存在した。その部分を含めて20kmを、直径30cmのボビンに張力40gで巻き取り、偏波OTDRにより長手方向のLBの測定を行った。その結果、OTDRの入射端から約11kmから約13kmの区間においてはLBが4mであり、その他の区間ではLBは30mであった。このように、偏波OTDRを用いて、光ケーブル化工程で分割された時にPMDが悪くなる部分を判別することができた。
異なる大きさの内部の複屈折を有する2つの光ファイバに、外部から力を加えて、大きさの異なる複屈折を誘起した際に、平均複屈折の大きさを計算した結果を示すグラフである。 偏波OTDRを用いて実際に測定されたレーリー散乱光強度の波形の一例を示すグラフである。 光ケーブル化後のビート長とPMDとの関係の一例を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 外的要因により誘起される複屈折の大きさが、延線時に光ファイバが有している内部の複屈折B´の大きさよりも小さくなり、かつ下記の数式を満たすように光ファイバが束状態もしくはボビンに巻き付けられた状態に配置された状態で、該光ファイバのビート長を測定し、該測定された光ファイバのビート長と、該光ファイバと同種の光ファイバを光ケーブル化したときのビート長と偏波モード分散の関係から得られる平均結合長を用いて前記光ファイバの光ケーブル化後の偏波モード分散を算出することを特徴とする光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法。
    Figure 0004791010
    (式中、nは光ファイバの屈折率、p11とp12はポッケルス係数、vはポアソン比、rは光ファイバの半径、Rは光ファイバが束状態もしくはボビンに巻き付けられた状態での半径をそれぞれ表す。)
  2. ボビンに巻かれた光ファイバの巻き張力を一時的に緩めた状態で複屈折を測定することを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法。
  3. 一時的に光ファイバへの巻き張力を緩めるボビンに光ファイバを巻き付けて複屈折を測定することを特徴とする請求項1または2に記載の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法。
  4. 光ファイバの長手方向に複屈折の分布を測定することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法。
  5. 偏波OTDRを用いて光ファイバの複屈折を測定することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法。
  6. 分解能が光ファイバのビート長よりも短い偏波OTDRを用いて複屈折を測定することを特徴とする請求項に記載の光ケーブル化後の光ファイバの偏波モード分散の測定方法。
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