JP2016102690A - 光ファイバの曲げ形状測定装置及びその曲げ形状測定方法 - Google Patents

光ファイバの曲げ形状測定装置及びその曲げ形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 各コア間のクロストークの影響を低減してひずみ測定感度の劣化を抑止し、長距離測定かつシームレスな分布測定が可能な曲げ形状測定装置および方法を提供する。【解決手段】 異なるブリルアン周波数シフト量BFS1〜BFS4を有する光ファイバセンサヘッドMCFの各コアC1〜C4に対して、同一のポンプ光と異なるプローブ光とを入射させる解析器20と、シフト量BFS1〜BFS4の光ファイバセンサヘッドMCFにおける長手方向分布を測定し、各地点のシフト量BFS1〜BFS4から各地点のコアC1〜C4のひずみ量ε1〜ε4を求め、光ファイバセンサヘッドMCFの曲げ中心Cと断面中心とを結ぶ直線と、光ファイバセンサヘッドMCFの任意コアの心と断面中心とを結ぶ直線とがなす角θとひずみ量ε1〜ε4と光ファイバセンサヘッドMCFの曲げ半径rとから、曲率分布と各地点における曲率の方向とを求める受光器21〜24と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、光ファイバの曲げ形状測定装置及びその曲げ形状測定方法に関する。
光ファイバを用いた形状センサとして、例えば非特許文献1の技術が開示されている。非特許文献1に開示された技術は、軸となる光ファイバの周囲にらせん状に6本の光ファイバを束ねたらせん型光ファイバセンサヘッド(以下、らせん型光ファイバセンサヘッドと称する)を用いる。
非特許文献1では、らせん型光ファイバセンサヘッドの長手方向に断続的にFBG(Fiber Bragg Grating)を書き込み、反射波長の変化をOFDR(Optical Frequency Domain Reflectometer)で読み出しひずみを計測する方式と、OFDR測定によるレイリー散乱波形の変化からひずみを計測する方式とがある。上記のいずれの方式においても各らせん光ファイバにかかるひずみ量の断面の分布から3次元的ならせん型光ファイバセンサヘッドの曲り形状を測定しており、動的な曲り形状の変化を計測することもできる。しかしながら、らせん型光ファイバセンサヘッドは極めて特殊で複雑形状の光ファイバセンサヘッド構造であり、光ファイバセンサヘッドの長延化には膨大なコストがかかる。
その他の光ファイバ形状センサとして、例えば非特許文献2には、マルチコアファイバの各コアにFBGを書き込みマルチコア光ファイバセンサヘッドとし、各コアのひずみを計測することでマルチコア光ファイバセンサヘッドの曲り形状を計測する技術が開示されている。しかしながら、曲げ形状の連続的な変化を測定する分解能はFBGを書き込む長手方向の間隔に依存するため、高分解能かつ長距離の曲げ形状測定には不向きである。同様の技術的課題は、LUNA社のらせん型光ファイバセンサヘッドにFBGを書き込む方式にも存在する。高分解能かつ長距離の曲げ形状測定を実現するためには、ひずみ量測定にFBGなどの素子の挿入に依存せず、ひずみ量変化の連続分布を取得できることが望ましい。
非特許文献1および非特許文献2の技術を組み合わせ、より安価で簡易な構造のマルチコアファイバを光ファイバセンサヘッドとして利用し、各コアのレイリー散乱波形の変化からひずみを計測し、曲げ形状を測定する手法も考え得る。しかしながら、曲げ形状を付与することで、マルチコア光ファイバのクロストーク量は増大し、レイリー散乱波形の変化からひずみ量を測定する場合には、著しくその測定感度が劣化する。
ここで、マルチコア光ファイバのクロストーク量とは、マルチコア光ファイバの各コア間で相互に存在する試験光の浸み出し量のことである。わずかな曲げ形状の変化や、曲げ半径が大きく各コアにかかるひずみ量が小さい場合にも曲げ形状測定を実現するために、マルチコア光ファイバセンサヘッドのクロストークは低減しなければならない。
一方で、光ファイバ通信網の保守に曲げ形状光ファイバセンサの導入を考えた場合、曲げ形状センシングが可能な光ファイバを通信ケーブル内構造に内蔵する、あるいは光ファイバ網に沿って施工しておくことで、いつでもリアルタイムに光ファイバ通信網の敷設状態を、例えば3次元地図上に表現することができるようになる。光ファイバ通信網を3次元地図上に可視化することができれば、追加で敷設する光ファイバケーブルの配線計画の策定や保守現場での必要工数計画の立案、通信網に付随する設備情報とのリンクによる効率的な保守業務の実現が期待できる。
LUNA社, "Fiber Optic Shape Sensing", Current State of Technology, June 21st, 2013. D. Barrera et al., "Multipoint two-dimensional curvature optical fibre sensor," 23rd OFS, Proc. of SPIE 9157, 2014. Luc Thevenaz, "Brillouin distributed time-domain sensing in optical fibers: state of the art and perspectives,"Front. Optoelectron. China, 2010.
本発明の目的は、光ファイバを用いた曲げ形状センサ技術において、各コア間のクロストークの影響を低減することでひずみ測定感度の劣化を抑止した上で、長距離測定かつシームレスな分布測定が可能な光ファイバの形状測定装置とその曲げ形状測定方法とを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の観点は、以下のような構成要素を備えている。すなわち、曲げ形状測定装置は、同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なるブリルアン周波数シフト量を有する3以上のコアを備えた光ファイバセンサヘッドに対する曲げ形状測定装置であって、前記光ファイバセンサヘッドの各コアに対して、前記同一のポンプ光と互いに異なるプローブ光とを入射させるブリルアン解析器と、前記光ファイバセンサヘッドの出射端にて前記3以上のコアのそれぞれに設けられ、前記各コアのブリルアン周波数シフト量の前記光ファイバセンサヘッドにおける長手方向分布を測定し、前記長手方向の各地点における前記各コアのブリルアン周波数シフト量から前記各地点における各コアのひずみ量を求め、前記光ファイバセンサヘッドの曲げの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線と、前記光ファイバセンサヘッドの任意コアの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線とがなす角θを解析し、前記角θと前記各コアのひずみ量とから前記光ファイバセンサヘッドの曲げ半径rを解析し、前記曲げ半径rの分布から前記光ファイバセンサヘッドの曲率分布と前記各地点における曲率の方向を求める受光器と、を備える。
上記目的を達成するためにこの発明の第2の観点は、以下のような構成要素を備えている。すなわち、曲げ形状測定方法は、同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なるブリルアン周波数シフト量を有する3以上のコアを備えた光ファイバセンサヘッドに対する曲げ形状測定方法であって、前記光ファイバセンサヘッドの各コアに対して、前記同一のポンプ光と互いに異なるプローブ光とを入射させ、前記光ファイバセンサヘッドの出射端にて前記3以上のコアのそれぞれに設けられ、前記各コアのブリルアン周波数シフト量の前記光ファイバセンサヘッドにおける長手方向分布を測定し、前記長手方向の各地点における前記各コアのブリルアン周波数シフト量から前記各地点における各コアのひずみ量を求め、前記光ファイバセンサヘッドの曲げの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線と、前記光ファイバセンサヘッドの任意コアの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線とがなす角θを解析し、前記角θと前記各コアのひずみ量とから前記光ファイバセンサヘッドの曲げ半径rを解析し、前記曲げ半径rの分布から前記光ファイバセンサヘッドの曲率分布と前記各地点における曲率の方向を求める。
すなわちこの発明によれば、光ファイバを用いた曲げ形状センサ技術において、各コア間のクロストークの影響を低減することでひずみ測定感度の劣化を抑止した上で、長距離測定かつシームレスな分布測定が可能な光ファイバの形状測定装置とその曲げ形状測定方法とを提供することができる。
図1は、第一の実施形態に係る曲げ形状測定装置で用いるマルチコア光ファイバセンサとブリルアン利得との一例を説明する図である。 図2は、本発明の第一の実施形態に係る曲げ形状測定装置の構成例を説明する図である。 図3は、第一の実施形態に係る曲げ形状測定の基本原理の説明図である。 図4は、第一の実施形態に係る曲げ形状測定方法の一例について説明するフローチャートである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
本実施形態では、マルチコア光ファイバ(Multi-core fiber)MCFを光ファイバセンサヘッドとし、各コアにかかる長手方向のひずみ量を解析することで、光ファイバセンサヘッドの曲げ形状を測定する。コア数がN(Nは3以上の整数)のマルチコアファイバMCFを、同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならないN種のブリルアン周波数シフト量のコアにて設計し、曲げ形状によって各コアに生じるひずみ量をブリルアン利得解析法によって測定することで、長距離かつシームレスな曲げ形状測定できる。ここで、曲げ形状とは、光ファイバセンサヘッドに外力や振動が付与されることによる光ファイバセンサヘッドの曲率変化の分布および各曲率の方向である。ブリルアン利得解析法は、ひずみの変化量(または温度の変化量)に対してブリルアン周波数シフト量が線形に変化することが知られており、ひずみ測定技術(または温度測定技術)として利用されている。
ここで、ブリルアン利得解析法を用いたひずみ分布センシング技術とは、例えば、BOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometer)やBOTDA(Brillouin Optical Time Domain Analysis)、BOCDA(Brillouin Optical Correlation Domain Analysis)である。
上記いずれの測定法を用いても、従来不可能であった数kmの長距離曲げ形状をクロストークによる感度劣化を低減して測定可能になる。
本実施形態における曲げ形状測定方法においては、コア数Nのマルチコア光ファイバにブリルアン周波数シフト量BFS(ポンプ光が誘起するブリルアンゲインスペクトル(BGS)の中央値)が異なるN種のコアを利用する。また、後述するように、ブリルアン周波数シフト量BFSの違いは曲げ形状が付与された場合の最大のひずみ量におけるブリルアン周波数シフト量BFSの変化量より大きく設定しておくことで、クロストークによる測定精度の劣化を原理的にゼロにできる。コア間のブリルアン周波数シフト量BFSの違いは、コアの断面構造、屈折率分布で制御することができる。
また、例えば非特許文献3には、ひずみ量の変化に対してブリルアン周波数シフト量はおよそ500[MHz/%]で変化することが開示されている。一方で、想定されるひずみ変化量に相当するブリルアン周波数シフト量の変化より大きく、各コアのブリルアン周波数シフト量の差を設計できない場合には、ブリルアン利得帯域(約30MHz)より大きく各コアのブリルアン周波数シフト量の差を設計しておくことで、クロストークによる測定精度の劣化を低減することができる。
図1は、第一の実施形態に係る曲げ形状測定装置で用いるマルチコア光ファイバセンサとブリルアン利得との一例を説明する図である。
本実施形態では、同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なる4種のブリルアン周波数シフト量にて設計された4コアのマルチコア光ファイバMCFを一例として用いる。コアC1〜C4のブリルアン周波数シフト量をBFS1〜BFS4とし、各ブリルアン周波数シフト量BFS1〜BFS4はブリルアン利得帯域より十分離れているものとする。例えば、図1において隣接するブリルアン周波数シフト量BFS1とブリルアン周波数シフト量BFS2との間B1は、ブリルアン利得帯域より十分大きくなっている。ブリルアン周波数シフト量BFS2とブリルアン周波数シフト量BFS3との間、ブリルアン周波数シフト量BFS3とブリルアン周波数シフト量BFS4との間についても同様である。
また、曲げ形状の付与によるひずみ変化に起因するブリルアン周波数シフト量の変化に対し、あらかじめ各コアC1〜C4間のブリルアン周波数シフト量BFS1〜BFS4の差を大きく設計しておくことで、クロストークにより各コアC1〜C4のそれぞれに結合した試験光が、コアC1〜C4の他のいずれかの内でブリルアン相互作用を生じることはない。すなわち、図1において隣接するブリルアン周波数シフト量BFS1とブリルアン周波数シフト量BFS2との間B1は、ブリルアン利得帯域とひずみ変化に起因するブリルアン周波数シフト量の変化との和より十分大きくなっていることがより望ましい。ブリルアン周波数シフト量BFS2とブリルアン周波数シフト量BFS3との間、ブリルアン周波数シフト量BFS3とブリルアン周波数シフト量BFS4との間についても同様である。
また、各コアC1〜C4のそれぞれに結合した試験光が、再度もとのコアC1〜C4に結合した場合にも、ブリルアン周波数シフト量の変化量の測定、すなわち、ひずみ量の測定には何ら影響はなく、原理的にクロストークによるひずみの感度劣化は生じない。
図2は、第一の実施形態に係る曲げ形状測定装置の構成例を示す図である。
本実施形態の曲げ形状測定装置は、ブリルアン解析器20と、複数の受光器21〜24と、を有している。本実施形態では、ブリルアン周波数シフト量BFSの異なるN種のコアからなるN個のコアで構成されるマルチコア光ファイバMCFを光ファイバセンサヘッドとしている。受光器21〜24の数は、測定対象であるマルチコア光ファイバMCFのコア数Nと同じである。図2に示した例では、測定対象であるマルチコア光ファイバMCFは4コアであるので、曲げ形状測定装置は4つの受光器21〜24を有している。
ブリルアン解析器20は、単一の周波数のポンプ光を出力して分岐器A2を介して分岐し、プローブ光をコアC1〜C4それぞれに異なる周波数で出力して分岐器A1を介して分岐し、プローブ光およびポンプ光をマルチコア光ファイバMCFに入射する。
受光器21〜24は、マルチコア光ファイバMCFの遠端(出射端)にてコアC1〜C4ごとに設けられている。受光器21〜24は、マルチコア光ファイバMCFの各コアC1〜C4からの出射光と、ポンプ光とを受光する。受光器21〜24は、ブリルアン利得を得たプローブ光を観測し、ブリルアン周波数シフトを解析する。受光器21〜24は、ブリルアン解析により、各コアの長手方向のひずみ分布を取得し、後述する曲げ形状解析手段にて各コアC1〜C4のひずみ量から曲げ形状を解析する。なお、受光器21〜24の解析結果は、有線あるいは無線の通信手段により外部へ出力されてもよい。
受光器21〜24は、例えば、ブリルアン周波数シフト量BFS1〜BFS4からなる光ファイバセンサヘッドの各コアの各位置におけるひずみ量の変化は、ひずみがかかっていない状態(曲げが加えられていない状態)で予めブリルアン利得スペクトルプロファイルを取得し、曲げが加えられた際のブリルアン利得量の絶対量の変化から、ブリルアン周波数シフト量の変化を解析することで、長手方向にわたって一括して測定可能である。
図3は、第一の実施形態に係る曲げ形状測定の基本原理の説明図である。
以下に述べる方法は本願において曲げ形状解析手段と称する。マルチコア光ファイバの曲げ形状測定の原理として例えば非特許文献2に開示される方式を用いることができる。
曲げ形状は曲りの中心C、曲げ半径rの円弧上に曲がるものとする。このとき、4コアのマルチコア光ファイバMCFにおける曲げ形状は、各コアC1〜C4と光ファイバ中心軸との距離をd、曲りの中心C、各コアC1〜C4にて測定されたひずみ量をそれぞれε1〜ε4とし、曲げの中心とマルチコア光ファイバMCFの中心とを結ぶ直線と、コアC1の中心とマルチコア光ファイバMCFの中心とが結ぶ直線がなす角θとすると、
と表せる。
曲げ形状の付与や変化によって各コアC1〜C4にかかるひずみ量ε1〜ε4を測定することで、曲げ付与部の曲げ半径を求めることができる。この曲げ半径を分布的に測定することでマルチコア光ファイバMCFの曲率を求めることができ、曲げ形状測定が実施可能である。
ただし、上記手段によれば、マルチコア光ファイバMCFにねじれは生じていないか、ねじれの量が既知でなければ曲げ形状の方向を正確に遠隔から測定することはできないため留意が必要である。
図4は、第一の実施形態に係る曲げ形状測定方法の一例について説明するフローチャートである。
本実施形態では、同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なるブリルアン周波数シフト量を有する3以上のコアを備えたマルチコア光ファイバを光ファイバセンサヘッドとする(ステップA1)。
続いて、ブリルアン解析器20は、光ファイバセンサヘッドMCFの各コアC1〜C4に対して、該同一のポンプ光と、互いに異なるプローブ光とを入射させる(ステップA2)。
次に、受光器21〜24において、各コアC1〜C4のブリルアン周波数シフト量の光ファイバセンサヘッドにおける長手方向分布を測定し、各地点における各コアのブリルアン周波数シフト量から当該地点における各コアのひずみ量を求める(ステップA3)。
次に、上述の数式を用いて、光ファイバセンサヘッドの所定の地点における曲率およびその方向を求める。すなわち、光ファイバセンサヘッドの曲げの中心Cと光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線と、光ファイバセンサヘッドの1つのコアの中心と光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線とがなす角θ、および光ファイバセンサヘッドの曲げ半径rを算出し、光ファイバセンサヘッドの当該地点における曲率およびその方向を求める(ステップA4)。
本実施形態によれば、同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なるブリルアン周波数シフト量のN種のコアを有する、マルチコア光ファイバを光ファイバセンサヘッドとし、ブリルアン利得解析法によってひずみ量を計測することで、曲げ形状測定が可能かつ簡易構造の光ファイバセンサヘッドであるマルチコア光ファイバを利用しながらも、各コア間のクロストークによるひずみ測定感度の劣化を消滅または低減できる。
本実施形態において、クロストークによるひずみ測定精度の劣化を消滅、または低減できるのは、ブリルアン利得解析に用いるポンプ光およびプローブ光の周波数差が伝搬するコアのブリルアン周波数シフト量に一致する場合にのみひずみに感度を持つからであり、本実施形態のブリルアン周波数シフト量が異なるコア間では、曲げ形状の付与によりクロストークが増大し試験光が他のコアへ漏れ出す場合にも、他のコアではブリルアン相互作用は生じず、単に試験光が伝搬するのみである。その後、もとのコア(該試験光が入射すべきコア)に伝搬モードが再度結合した場合にも、ブリルアン周波数シフト量の解析に影響を与えることはない。
また、本実施形態によれば、ブリルアン周波数シフト量の異なるマルチコア光ファイバからなる光ファイバセンサヘッドを用い、マルチコア光ファイバに生じるクロストーク量を低減した状態でブリルアン利得解析を用いて各コアの長手方向のひずみ分布を測定し、光ファイバの曲げ形状を長距離かつシームレスに測定可能とすることで、例えば光ファイバ通信網の配線状態を遠隔から測定可能とすることで、光ファイバ通信網の運用・管理の効率を向上するための3次元光ケーブルマップの作成に資することができる。
さらに、曲げ形状センシングが可能な光ファイバを通信ケーブル内構造の中心に内蔵する、あるいは光ファイバ網に沿って施工しておくことで、いつでもリアルタイムに光ファイバ通信網の敷設状態を、3次元地図上に表現することができるようになり、光ファイバ通信網を3次元地図上に可視化することができれば、追加で敷設する光ファイバケーブルの配線計画の策定や保守現場での必要工数計画の立案、通信網に付随する設備情報とのリンクによる効率的な保守業務の実現ができる。
さらに、上記曲げ形状測定について、マルチコア光ファイバのコア間クロストークを低減することで、曲げによるひずみの測定精度を向上することができる。
また、上記実施形態では、4コアのマルチコア光ファイバMCFを例に説明したが、同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なるブリルアン周波数シフト量を有する3以上のコアを有するマルチコア光ファイバ(もしくはバンドル光ファイバ)であれば本実施形態を適用可能である。コア数を多くして、各位置における光ファイバ断面のひずみの面分布を長手方向にわたって測定することで、より精確な曲げ形状測定を実施可能になる。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
20…ブリルアン解析器、21〜24…受光器、A1、A2…光分波器、BFS1〜BFS4…ブリルアン周波数シフト量、C1〜C4…コア、MCF…マルチコア光ファイバ

Claims (4)

  1. 同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なるブリルアン周波数シフト量を有する3以上のコアを備えた光ファイバセンサヘッドに対する曲げ形状測定装置であって、
    前記光ファイバセンサヘッドの各コアに対して、前記同一のポンプ光と互いに異なるプローブ光とを入射させるブリルアン解析器と、
    前記光ファイバセンサヘッドの出射端にて前記3以上のコアのそれぞれに設けられ、前記各コアのブリルアン周波数シフト量の前記光ファイバセンサヘッドにおける長手方向分布を測定し、前記長手方向の各地点における前記各コアのブリルアン周波数シフト量から前記各地点における各コアのひずみ量を求め、前記光ファイバセンサヘッドの曲げの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線と、前記光ファイバセンサヘッドの任意コアの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線とがなす角θを解析し、前記角θと前記各コアのひずみ量とから前記光ファイバセンサヘッドの曲げ半径rを解析し、前記曲げ半径rの分布から前記光ファイバセンサヘッドの曲率分布と前記各地点における曲率の方向を求める受光器と、を備えたことを特徴とする曲げ形状測定装置。
  2. 前記光ファイバセンサヘッドに用いる3以上のコアのブリルアン周波数シフト量は互いにブリルアン利得帯域以上離れていることを特徴とする請求項1に記載の曲げ形状測定装置。
  3. 前記光ファイバセンサヘッドに用いる3以上のコアのブリルアン周波数シフト量は、互いに、ブリルアン利得帯域とひずみ量変化によるブリルアン周波数シフト量の変化分との和以上離れていることを特徴とする請求項1に記載の曲げ形状測定装置。
  4. 同一のポンプ光を入射した際のブリルアン利得スペクトルの範囲が重ならない互いに異なるブリルアン周波数シフト量を有する3以上のコアを備えた光ファイバセンサヘッドに対する曲げ形状測定方法であって、
    前記光ファイバセンサヘッドの各コアに対して、前記同一のポンプ光と互いに異なるプローブ光とを入射させ、
    前記光ファイバセンサヘッドの出射端にて前記3以上のコアのそれぞれに設けられ、前記各コアのブリルアン周波数シフト量の前記光ファイバセンサヘッドにおける長手方向分布を測定し、前記長手方向の各地点における前記各コアのブリルアン周波数シフト量から前記各地点における各コアのひずみ量を求め、
    前記光ファイバセンサヘッドの曲げの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線と、前記光ファイバセンサヘッドの任意コアの中心と前記光ファイバセンサヘッドの断面中心とを結ぶ直線とがなす角θを解析し、前記角θと前記各コアのひずみ量とから前記光ファイバセンサヘッドの曲げ半径rを解析し、前記曲げ半径rの分布から前記光ファイバセンサヘッドの曲率分布と前記各地点における曲率の方向を求める
    ことを特徴とする曲げ形状測定方法。
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