JP4790763B2 - Grinレンズ - Google Patents
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Description
このようなGRINレンズの製造方法として、イオン交換法、気相CVD法などがあるが、低温合成法を基盤としたゾルゲル法が優れているといわれている。ゾルゲル法によるGRINレンズの製造方法は、例えば下記特許文献1〜3に開示されている。これは、ケイ素のアルコキシド(Si(OR)4(R:アルキル基))を主成分とするアルコール溶液に、溶媒として酸または塩基を添加し加水分解することでゾルとし、このゾルをさらに重縮合反応させて熟成することで、架橋反応を進行させウェットゲルを作製している。GRINレンズを作製する場合には、ドーパント(屈折率分布を付与する金属成分)に濃度分布を形成することが必要となる。ドーパントの濃度が濃い部分は屈折率が大きくなるから、GRINレンズの中心部の濃度を濃くし、外側ほど濃度が薄くなるようにする。ドーパントの原料として金属アルコキシド、金属塩を用いる方法、更には分子スタッフィング法などがあるが、Ti、Ta、Sb又はZrのアルコキシドを用いるのがきわめて有用である。濃度分布を形成するためには、リーチングを行うのが一般的である。これは、ウェットゲルを酸の溶液に浸漬し、外周部のドーパントを溶出させて濃度分布を付与するものである。そして、得られたウェットゲルを乾燥し、ゲル中の溶媒を除去後、焼成することで屈折率分布が付与された緻密な円柱状のガラス母材を作製し、これを細く線引きしてGRINレンズを製造する。
母材およびそれを線引きして得るレンズの作製においては、ドーパント濃度が10mol%程度の場合には、焼結時に母材が割れやすく、焼結時の歩留まりが非常に悪いという問題があり、さらにドーパント濃度が10mol%以上の場合には、線引きを行う温度での粘度が低くなり、オペレートが難しくなるために歩留が悪くなる問題もある。
また、ドーパント濃度が18mol%以上の高開口数のGRINレンズは、焼結時の母材の分相が著しく、透明なGRINレンズを得ることは不可能であった。
これらの問題を解決する手段の一つとして母材組成を2成分から3成分以上にする方法がある。前記の特許文献3では、第3成分として、アルミニウム、ホウ素又はゲルマニウムを加えている。しかしながら、第3成分として適当な成分は酸に弱いものが多く、アルコキシドを用いてウェットゲルへ添加しても、リーチングの酸によってほとんどが溶出してしまい、ガラス母材中に有効な量を残存させることが困難であった。
2mol%に満たないと、ガラス母材中のアルミニウムの残存量が少なくなり、焼結時の割れを防止する効果及び分相を抑制する効果が低減する。
20mol%を越えると、ゾル調製中(アルコキシドやアルコールを混合している段階)にゲル化し、ウェットゲルを作ることができないおそれがある。
(1)粘度増加による線引きオペレートの容易化
母材ガラス中にわずかに残ったアルミニウムによりガラス粘度が増加し、線引き作業開始から容易かつ短時間で適正状態(安定して所望の太さに線引きできる状態)に移行でき、採品量が増加し、線引き時の歩留まりが改善される。
(2)焼結時の割れ抑制
母材ガラス中にわずかに残ったアルミニウムにより、焼結時の母材の割れがほとんどなくなり、焼結時の歩留まりが大幅に改善される。この理由は、現時点では完全に解明されていないが、アルミニウムの作用により、母材の外側部と中心部の収縮率及び熱膨張率の差が緩和されるためと推定できる。
(3)焼結時の分相抑制
特に、ウェットゲルのドーパント濃度が18mol%を越えるような高開口数のGRINレンズを製造する場合、母材ガラスが分相により白濁する。そのため、透明なGRINレンズを得ることができない。アルミニウムを含有させることで分相が抑制され、大きい開口数で無色透明なGRINレンズを歩留まりよく得ることができる。
テトラメトキシシラン(TMOS)43.13g、エタノール26.11g及びジメチルホルムアミド(DMF)6.09gの混合液に0.54mol/l塩酸5.21gを添加し混合した。その後、アルミニウムキレート(アルミニウムジセカンダリブトキシドアセトアセチックエステルキレート)5.04g、エタノール7.68g及びDMF6.09gを添加し、さらにチタニウムテトラnブトキシド11.35g、エタノール15.36g及びDMF12.18gを添加した。さらにエタノール18.62gと純水18.04gを徐々に加えながら撹拌し、ケイ素85mol%、チタニウム10mol%、アルミニウム5mol%のウェットゲルを得た。このウェットゲルを60℃で6日間熟成した。
その後、ウェットゲルを1.5mol/l塩酸中に16時間浸漬し、外周部からチタニウム及びアルミニウムを溶出させることでリーチングを行い、ゲル中にチタニウムの濃度分布を付与した。
その後、ウェットゲルを70℃で4日間、120℃で3日間乾燥させ、直径約7mmのドライゲルを得た。
得られたドライゲルを、室温から550℃までは酸素雰囲気中で9℃/hrで昇温し、その後1250℃までヘリウム雰囲気中で7℃/hrで昇温して焼成し、透明なガラス母材を得た。この焼成ステップで、ガラス母材に割れ、発泡は生じず、歩留まりは100%であった。
この円筒状のガラス母材を、直径125μmのGRINレンズに線引きした。線引きステップにおいて、発泡は見られず、歩留まり100%で透明なGRINレンズを得ることができた。
なお、アルミニウムを配合しない従来の製造方法により製造した場合、焼成時の歩留まりは割れにより30%程度である。
テトラメトキシシラン(TMOS)38.06g、エタノール17.28g及びジメチルホルムアミド(DMF)6.09gの混合液に0.06mol/l塩酸4.513gを添加、攪拌した。その後、アルミニウムキレート5.04g、エタノール9.21g及びDMF6.09gの混合液を加え、チタニウムテトラnブトキシド22.69g、エタノール23.03g及びDMF12.18gの混合液を添加した。さらにエタノール19.58gと純水19.22gを徐々に加えながら撹拌し、ケイ素75mol%、チタニウム20mol%、アルミニウム5mol%のウェットゲルを得た。このウェットゲルを60℃で20日間熟成した。
その後、ウェットゲルを3mol/l塩酸中に4.5時間浸漬し、外周部からチタニウム及びアルミニウムを溶出させることでリーチングを行い、ゲル中にチタニウムの濃度分布を付与した。
その後、ウェットゲルを70℃で4日間、120℃で3日間乾燥させ、直径約7mmのドライゲルを得た。
得られたドライゲルを、室温から550℃までは酸素雰囲気中で9℃/hrで昇温し、その後1250℃までヘリウム雰囲気中で7℃/hrで昇温して焼成し、透明なガラス母材を得た。この焼成ステップで、ガラス母材に割れ、発泡は生じず、歩留まりは100%であった。このガラス母材は、チタニウムが中心部で18mol%、外周部で3mol%の二乗分布をなし、アルミニウムは中心部で0.1mol%、平均で0.05mol%であった。
この円筒状のガラス母材を、直径125μmのGRINレンズに線引きしたところ、透明なGRINレンズを得ることができ、その開口数NAは0.55であった
また、線引きの炉内で母材が軟化し、自重である距離を降下するまでの時間は約60秒で、オペレートに適した粘度を有していた。
なお、アルコキシドの添加順序を任意とする従来の製造方法によりガラス母材を製造した場合、ガラス母材に残存するアルミニウム酸化物の量は、平均で0.01mol%未満であった。ガラス母材は著しく分相しており、加えて線引きの炉内で軟化後、降下するまでの時間は5秒未満で、粘度が低くオペレート不能であるため、GRINレンズとして使用できるものを製造することはできない。
Claims (1)
- ケイ素のアルコキシドとアルミニウムのアルコキシドを主成分とするアルコール溶液を作製しその後これにドーパントのアルコキシドを混合することでケイ素のアルコキシド、ドーパントのアルコキシド及びアルミニウムのアルコキシドを主成分とするアルコール溶液からウェットゲルを作製し、リーチングにより前記ウェットゲル外周面からドーパント及びアルミニウムを溶出させて屈折率分布を付与し、前記ウェットゲルを乾燥させてドライゲルを作製し、前記ドライゲルを焼成してガラス母材を形成し、前記母材を線引きすることにより製造したGRINレンズであって、ドーパントはTi、Ta、Sb及びZrから選択される1種又は2種以上であり、GRINレンズに含まれるケイ素酸化物、ドーパント酸化物及びアルミニウム酸化物におけるアルミニウム単体の(ケイ素単体+ドーパント単体+アルミニウム単体)に対する濃度(アルミニウム含有率)が0.04mol%以上であることを特徴とするGRINレンズ。
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