JP4784161B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被写体を画素に分割して撮像(撮影)するための撮像素子を備えた撮像装置に関する。
光電効果によって電流を発生させる素子では、周知のように、光を入射しなくとも暗電流が流れる。その素子として、被写体を画素に分割して撮影するための撮像素子を備えた撮像装置では、暗電流は撮影した画像の画質を劣化させるノイズとなる。撮像素子が出力する信号(撮像信号)に占めるノイズの割合は、それに入射する光量が小さくなるほど大きくなる(SN比が小さくなる)。このことから、従来の撮像装置のなかには、撮像素子が出力する撮像信号中のノイズ分の影響を低減するものがある。その撮像装置、或いは撮像装置に適用可能な技術としては、例えば特許文献1〜3に記載されたものが挙げられる。撮像信号中のノイズは、ランダムに変化するもの(ランダムノイズ)と、そのような変化をしないもの(固定ノイズ)と、に大別することができ、暗電流は後者に相当する。撮像素子としては普通CCDが採用される。
特許文献1に記載された従来の技術では、撮像素子に光を入射させる非遮光状態での撮影をN回、行って、その撮像素子から出力される撮像信号をA/D変換して得られる撮像データを加算(積分)し、次に遮光状態で撮影を行い、それによって得られる撮像データをノイズデータとして、それをN回、加算により得た撮像データから減算するようになっている。
撮像データの加算により、ランダムノイズは低減される。ノイズデータに暗電流分が占める割合は大きいことから、そのノイズデータを用いた減算処理によって暗電流による固定ノイズの大部分が除去される。その従来の技術では、撮像信号に対するゲインを調整することにより、より適切にノイズを低減している。
特許文献2に記載された従来の撮像装置では、基準ノイズデータを予め用意し、その基準ノイズデータを、遮光状態でその撮像素子から出力される撮像信号をA/D変換して得られるノイズデータと比較し、その比較結果に基づいて、非遮光状態での撮影時における露光、デジタル信号処理を制御することにより、ノイズ分の影響を低減させている。その影響の低減は基本的に、露光時間、絞り値などの制御によりSN比の劣化を抑える、非遮光状態で複数回の撮影を行い、その撮影で得られる撮像データを平均加算してノイズを低減させる、ことで実現させている。
特許文献3に記載された従来の撮像装置では、始めに非遮光状態で撮影を行い、それによって得た撮像データを保存し、次に遮光状態で1回以上、撮影を行い、保存した撮像データから、遮光状態での撮影で得たノイズデータを減算することにより、ノイズを除去している。
ランダムノイズはランダムに変化することから、ランダムノイズ分を除去するために複数回の撮影は必要なものと言える。そのランダムノイズは遮光状態か否かに関わらず発生する。暗電流の大きさは、撮影時の条件(撮像条件)によって変化する。その大きさは、例えば露光時間に比例し、環境温度の10度の上昇によって約2倍になることが知られている。これらのことを考慮すれば、高画質の撮影画像を得るうえでは、遮光状態、非遮光状態ともに、複数回の撮影を行うことが望ましいと言える。
しかし、遮光状態、非遮光状態ともに複数回の撮影を行うとすると、撮影画像を得るための撮影時間が非常に長くなる。ユーザの利便性を考えれば、それは非常に望ましくない。このことから、高画質の撮影画像をより短い撮影時間で得られるようにすることが重要であると考えられる。
撮像装置に搭載された撮像素子には普通、メカニカル的に遮光されたオプティカルブラック部(以降「OPB部」と略記し、それ以外の部分を「画像エリア部」と呼ぶ)が設けられている。従来、そのOPB部を用いたノイズ除去が行われている。そのノイズ除去は、OPB部の撮像信号をA/D変換して得られる撮像データ(画素値)の平均値を算出し、その平均値をD/A変換して得られるアナログ信号分を、画像エリア部から出力される撮像信号から除去することで行われるのが普通である。
図5は、OPB部を用いた従来のノイズ除去方法を説明する図である。その図5では、横軸に画素値、縦軸に画素数、をとり、除去を行った後の各画素のノイズ量(ノイズ分の画素値)のヒストグラムを示してある。平均値のアナログ信号分を除去していることから、ヒストグラムはその平均値を画素値が0として表したものとなっている。画素値が0のところに「アナログ段でのcut」との説明を付しているのはそのためである。
図5に示すように、ノイズ量は画素によって異なる。その平均値より小さい側には、図5に一点鎖線で示すようなノイズ量が存在している。それにより、上述したように信号分を除去すると、平均値より小さいノイズ分が存在していた画素では、平均値の信号分と実際のノイズ分の差が新たなノイズ分となる。このため、平均値より小さいノイズが存在する画素側では、ノイズ除去を行っても、それによる画質の向上はあまり期待できない。アナログ段でノイズ除去は、高画質の撮影画像をより短い撮影時間で得るうえで有効な技術である。このことから、より適切な形でノイズ除去を行うようにすることが重要であると考えられる。
特開昭62−285583号公報 特開平6−253206号公報 特開2003−116064号公報
本発明の課題は、高画質の撮影画像がより短い撮影時間で得られる撮像装置を提供することにある。
本発明の第1の態様の撮像装置は、複数回の被写体の撮像を行なって取得した画像データを加算し、画像を取得する撮像装置において、前記撮像を行なう撮像素子と、前記撮像信号が出力する撮像信号をA/D変換してデジタルの撮像データを出力するA/D変換手段と、前記撮像データを記憶できるメモリと、前記メモリに記憶された撮像データと前記A/D変換手段が出力する撮像データの加算を行い、該加算結果の撮像データを前記メモリに記憶できる加算手段と、被写体撮影前に遮光状態での撮影により取得したノイズ平均値から最小値を引いた調整値を算出する調整値算出手段と、前記撮像素子のオプティカルブラック部からのデータの平均値から、前記調整値を引いたオフセット値を算出するオフセット値算出手段と、前記撮像素子とA/D変換手段の間に、前記撮像素子の出力をオフセット値によって調整するオフセット調整手段と、を具備する。
なお、更に、メモリに記憶される撮像データを補正用データによって補正を行なう補正手段と、補正用データを記憶した記憶手段と、環境温度を検出する温度検出手段と、を具備し、補正用データは、遮光状態での撮影によりオフセット調整手段によってオフセット調整された撮像信号のデジタルデータを複数回画素毎に取得したデータの加算平均結果のデジタルデータとし、温度検出手段が検出した現時点の環境温度を含む第1の撮像条件、及び記憶手段に記憶された補正用データが得られた第2の撮像条件に基づいて変更されたものである、ことが望ましい。また、補正手段は、第1の撮像条件、第2の撮像条件、及び補正用データを基に、撮像素子が出力する撮像信号から減算すべき信号分を決定して、該決定した信号分を該撮像信号から除去し、該補正用データの変更は、該除去する信号分を考慮して行う、ことが望ましい。
なお、上記第1の態様において、補正手段は、第1、及び第2の撮像条件間の相違を基に、補正用データから撮像素子が出力する撮像信号に含まれると想定される最小のノイズ量、及びノイズ量の範囲の少なくとも一方を考慮する形で信号分の決定を行う、ことが望ましい。
本発明は、遮光状態での撮影により撮像素子から出力される撮像信号のデジタルデータを補正用データとして予め用意しておき、非遮光状態での撮影を行う場合に、現時点の環境温度を含む第1の撮像条件、及びその補正用データが得られた第2の撮像条件(環境温度を含む)に基づいて、その補正用データを変更(操作)し、変更後の補正用データを用いて、撮像信号をA/D変換した撮像データを加算して得られる撮像データに対する補正を行う。
撮像データの加算により、ランダムノイズの除去が行われる。固定ノイズは、補正用データを用いた補正を行うことで撮像データから除去される。主な固定ノイズである暗電流の大きさは、露光時間に比例し、温度が10度、上昇することで約2倍になることが分かっている。このため、予め用意した補正用データを第1及び第2の撮像条件間の相違に応じて補正することにより、第1の撮像条件で生じる固定ノイズを正確に再現した補正用データを生成することができる。それにより、その補正データを用いた補正を行うことにより、撮像データから固定ノイズ分を適切に除去することができる。これらの結果、ランダムノイズ、固定ノイズ共に適切に除去した撮像データが得られることとなる。遮光状態での複数回の撮影により得られる補正用データでは、ランダムノイズの除去が行われていることから、それを予め用意しておくことにより、固定ノイズはより適切に除去できるようになる。そのような除去を行うことにより、より高画質な撮影画像を得ることができる。
上記補正用データは、画素毎に固定ノイズの大きさを示すものである。その固定ノイズは、撮像条件の相違によってどのように変化するかが分かっている。このため、第1及び第2の撮像条件間の相違を考慮して補正用データを参照することにより、第1の撮像条件における固定ノイズの大きさの画素による差、分布、及びその量の範囲等を正確に推測することができる。それにより、撮像素子が出力する撮像信号から固定ノイズ分に応じた信号分を適切に除去することができる。その除去により、A/D変換で採用した量子化ビット数をより有効に使える、つまり量子化誤差を最小限に抑えられるようになることから、より高画質な撮影画像を得ることができる。除去する信号分を、固定ノイズの大きさの最小値、或いはその範囲を考慮して決定するようにした場合には、信号分の除去による画質の劣化を回避したり、或いはその劣化を最小限に抑えることができる。これは、被写体の信号分をより適切に残せることを意味するから、更に高画質な撮影画像が得られるようになる。
補正用データを用いた撮像データの補正、撮像信号を対象とした信号分の除去は、遮光状態での撮影をすることなく行うことができる。このため、最終的な撮像データはより迅速に得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態による撮像装置(デジタルカメラ)の構成を示す図である。
この撮像装置は、ズーム機能とオートフォーカス機能とを備えたものであって、特には図示していなが、それを実現できる光学系を有している。その光学系は、光軸方向に移動可能に配置されたズームレンズ及びフォーカスレンズを有する沈胴式のレンズ群を備えたものである。
その光学系には、ズーム位置検出用、フォーカス位置検出用といった複数のセンサからなるセンサ群115が設けられている。ズームレンズを移動するためのズームモータ、及びフォーカスレンズを移動するためのフォーカスモータといった各種モータはモータ群114として備えている。そのモータ群114は、絞りを開閉するための絞り用アクチュエータや、機械式のシャッターを開閉するためのシャッター用アクチュエータ等を含むものとして図示している。光学系制御部116は、センサ群115を構成する各センサによる検出結果を監視することにより各種レンズの位置を把握し、モータ群114を構成する各種モータ等を駆動するものである。
光学系によって導かれた光は撮像素子101に入射される。その撮像素子101は、例えばCCDであり、画素別に光量に応じた電気信号(撮像信号)を出力する。その撮像信号は、加算回路102を介して、増幅を行うVGA103に入力される。そのVGA103は、指定されたゲインで増幅を行えるものであり、その増幅後の撮像信号がA/D変換器(ADC)104によってA/D変換され、その変換によって得られた撮像データがメモリ105に格納される。
撮像素子101は、TG(Timing Generator)101によって走査駆動される。その走査駆動により、撮像素子101に画素単位で蓄えられた電荷が撮像信号として取り出される。その走査駆動は、設定された露光時間に応じた周期のクロック信号を出力することで行われる。
メモリ105に格納された撮像データは、加算器106に出力される。加算器106は、メモリ105から読み出された撮像データに補正データ算出部113から出力される補正データを加算し、その加算結果を加算器107に出力する。加算器107は、加算器106から入力した撮像データに、メモリ108から読み出された撮像データを加算し、その加算結果をそのメモリ108に格納する。それにより、非遮光状態での複数回の撮影によって得られた撮像データは、加算器107、メモリ108を用いて加算(積分)するようになっている。その複数回の撮影が終了した後、メモリ108にはその複数回の撮影によって得られた撮像データを全て加算したものが格納される。以降、便宜的に、撮像データを全て加算したものは「最終撮像データ」と呼ぶことにする。
メモリ108に格納されたその最終撮像データは、外部メモリインターフェース(I/F)109に出力される。そのI/F109は、その最終撮像データを着脱自在な外部メモリMDに保存する。
上記撮像素子101は、撮像信号を画素別に出力する。このことから、加算回路102、加算器106、107は共に、画素単位で加算処理を行うようになっている。
その加算回路102には、撮像素子102からの撮像信号の他に、D/A変換器(DAC)120からのアナログ信号が入力される。そのDAC120は、CPU111から入力したデジタル値をD/A変換してそのアナログ信号を出力する。
そのCPU111は、不揮発性のメモリ112に格納されたプログラムPを実行することにより、装置全体の制御を行う。DAC120に出力するデジタル値、VGA103へのゲインの指示、補正データ算出部113に行わせる演算処理は、そのプログラムPを実行することで決定する。また、上記光学系制御部116の制御もそのプログラムPを実行することで行う。そのメモリ112は例えばフラッシュメモリである。そのメモリ112には、メモリ108に格納された最終撮像データを保存することも可能となっている。メモリ112、或いは外部メモリMDに保存する最終撮像データは圧縮処理を施したものである。
CPU111は、撮影される被写体を表示部(不図示)に表示させるために、シャッターキーを操作するまえでもTG110にクロック信号を出力させる。それによってADC104から出力される撮像データを監視して、発生する量子化誤差が最小となるようにVGA103のゲインを調節する。それにより、シャッターキーをユーザが操作して撮影を指示した場合には、適切なゲインで撮像信号の増幅を行わせるようになっている。
温度センサ117は、撮像装置が置かれている環境の温度を検出するために用意したものである。そのセンサ117が出力する信号はADC118によってA/D変換されてCPU111に出力される。スイッチ部119は、例えば電源キー、記録/再生のモード切替スイッチ、シャッターキー、メニューキー、十字キー、フォーカスキー、ズームキー等の各種キーと、それらの状態変化を検出し、それに応じた操作信号をCPU111に送るサブCPUと、を備えた構成のものである。低照度撮影に対応するために非遮光状態での複数回の撮影を行うモード(以降「低照度撮影モード」と呼ぶ)は、例えばメニューキー、十字キーを操作して設定/解除を行うようになっている。
上記メモリ112には、補正データDが予め格納されている。その補正データDは、例えば、遮光状態で複数回の撮影を所定の露光時間t2、所定の環境温度T2、所定のゲインG2(第2の撮像条件。ここでは便宜上、撮像条件としてはそれらのみに着目する)で行った場合にADC104から出力される撮像データの加算平均結果である。その補正データDのヒストグラムは、例えば図4に示すようなものである。その図4において、横軸は画素数、縦軸は画素値を示している。
補正データDとして撮像データの加算平均結果を採用することで、ランダムノイズを除去したものを補正に用いることができる。このため、1度の撮影によって得られた撮像データを採用した場合と比較して、より適切に補正を行うことができる。その補正データDが得られた第2の撮像条件を示すデータも併せてメモリ112に格納させている。
図2は、補正データ作成処理のフローチャートである。補正データD、及び第2の撮像条件のメモリ112への保存は、その作成処理を実行することで行われる。その作成処理は、CPU111がメモリ112に格納されたプログラムPを実行することで実現される。その起動は、例えばメニューキー、十字キーを操作して補正データDの更新を選択した後、シャッターキーを操作することで行われる。
先ず、ステップ201ではゲインと露光時間を決定する。遮光状態での補正データDを作成するにあたり、ランダムノイズ値のより高い分解能を実現させるためにはゲインを大きくした状態でデータ収集を行う必要があるが、暗電流を主とする固定ノイズは大きなオフセットを持っているために、大きなゲインを設定することはできない。このオフセットを排除するために従来行われているのはOPB部の画素値の平均値をフィードバックする方法である。背景技術に記載したように、具体的には撮像素子からの信号の取り出し時に最初にOPB部の信号を取り出し、その信号をA/D変換して得られる画素値(撮像データ)の平均値を算出し、次に画像エリア部から取り出す信号に対し、算出した平均値をD/A変換して得られる信号分を除去することでフィードバックが行われる。
しかし、平均値の信号分を除去すると、図5に示したような状態になるので、つまり信号分の除去によって新たなノイズが生じるので、望ましくない。このことから、本実施の形態では、その平均値から調整用の数値を差し引いた後の値の信号分を除去している。この調整用の数値は以下のようにして求めている。
先ず遮光状態でゲインを適宜設定して一度撮影を行う。撮影によって得られた全画素値についてヒストグラムを作成すると図4に示すようなものが得られる。図5に示すような状態となるのを回避するため、全画素値の平均値と最小値を求め、求めた平均値から最小値を減算したものを調整用の数値として、OPB部を対象に求めた画素値の平均値から差し引いている(図4では、差し引いて得られる数値のところに「アナログ段でのcut」の説明を付し、ヒストグラム上でも縦軸に平行な線を描いている)。それによって得られた数値をDAC120に出力してその信号分を除去することから、図4に示したランダムノイズのレンジがノイズ分の画素値の分解能を適切、且つ最大とさせる最大ゲインを設定することが可能となる。その最大ゲインをVGA103に設定しても撮像素子101から実際に取り出される信号が小さいことでその画素値がADC104の最大レンジに到達しない、或いは或る程度以上の余裕があるような場合には、露光時間をより長くして調整する。そのように決定される最大ゲインはゲインG2に相当し、露光時間は露光時間t2に相当する。TG110には露光時間t2に応じたクロック信号を出力させる。
ステップ201に続くステップ202では、決定したゲインG2、露光時間t2で遮光状態での撮影を行う。撮像素子101からの信号の取り出しは、最初にOPB部を対象に行い、その画素値の平均値から上記調整用の数値を差し引いた減算結果をDAC120に出力した後、画像メモリ部を対象に行い、その減算結果の信号分を加算回路102により除去する。その後に移行するステップ203では、その撮影によって得た撮像データは加算器107によりメモリ108に格納されているデータと加算させる。その加算後はステップ204に移行する。
ステップ204では、既定回数(枚数)、撮影を行ったか否か判定する。その回数の撮影を行っていない場合、判定はNOとなって上記ステップ202に戻り、再度、遮光状態での撮影を行う。一方、そうでない場合には、判定はYESとなってステップ205に移行する。
ステップ205では、メモリ108に格納された撮像データを読み出し、既定回数で除算することにより加算平均結果を算出し、その結果を補正データDとしてメモリ112に格納する。また、ゲインG2、露光時間t2、及び温度センサ117が現在、検出している環境温度T2を第2の撮像条件としてメモリ112に併せて格納する。その格納後、一連の処理を終了する。
補正データD、及び第2の撮像条件は、上述したようにしてメモリ112に保存される。撮像素子101が出力する撮像信号にはランダムノイズ、及び固定ノイズが含まれている。上記低照度撮影モード設定時の撮影では、CPU111は加算器107、及びメモリ108を用いた撮像データの加算によりランダムノイズの除去を行う。固定ノイズは、補正データDを用いて2段階の除去を行う。
図3は、低照度撮影モード時の撮影処理のフローチャートである。次に図3を参照して、ノイズの除去を行うその撮影処理について詳細に説明する。その撮影処理は、上記補正データ作成処理と同様に、CPU111がメモリ112に格納されたプログラムPを実行することで実現される。
先ず、ステップ301では、非遮光状態での撮影で用いるVGA103のゲインG1、及び露光時間t1を決定する。この決定は他の通常撮影と同様に行われるものである。非遮光状態の撮影においても暗電流を主とした固定ノイズが持つオフセットの除去は加算回路102、DAC120を用いて行われる。撮像素子101からの信号の取り出し時に最初にOPB部の信号を取り出して対応する平均値を求め、その平均値から上記調整用の数値を差し引いた減算結果をDAC120に出力して、その減算結果の信号分を加算回路102で除去する。
上述したようにしてゲインG1、露光時間t1を決定した後はステップ302に移行する。そのステップ302では、決定したゲインG1、露光時間t1で非遮光状態での撮影を行う。その撮影では、露光時間t1に応じた動作をTG110、光学制御系116に行わせる。ステップ303には、その撮影によって撮像データをメモリ105に格納した後に移行する。
ステップ303では非遮光状態で撮影を行ったゲインG1、露光時間t1、温度センサ117が検出した環境温度T1(第1の撮像条件)と第2の撮像条件間の相違に応じて補正データDを変更し、この非遮光状態での補正用の補正データD’を求める。主な固定ノイズである暗電流の大きさが撮像条件によってどのように変化するかは分かっていることから(その大きさは、露光時間に比例し、温度が10度、上昇することで約2倍になり、VGA103のゲインによって変化する)、第1の撮像条件下に合った補正データD’は正確に求めることができる。
次のステップ304では、補正データD’を補正データ算出部113に出力し、補正データD’を画素単位で加算器106に順次、出力させる。それにより、メモリ105に格納した撮像データからそれに含まれていると考えられる固定ノイズ分を除去させる。
ステップ305では、メモリ108に格納された撮像データを加算器107に出力させて、加算器106から出力される撮像データと加算させる。それにより、メモリ107にそれまで加算器106から出力された撮像データを全て加算して得られる撮像データを格納させる。その加算により、撮像データに含まれるランダムノイズが除去される。
ステップ305に続くステップ306では、既定回数(枚数)、撮影を行ったか否か判定する。その回数の撮影を行っていない場合、判定はNOとなって上記ステップ302に戻り、再度、非遮光状態での撮影を行う。一方、そうでない場合には、判定はYESとなってステップ307に移行する。
ステップ307では、メモリ108に格納されている最終撮像データを外部メモリI/F109に出力させ、それを外部メモリMDに保存させる。その後、一連の処理を終了する。
このようにして、低照度撮影モード時の撮影では、加算回路102、加算器106、107による加算処理を行わせることにより、ノイズの除去を行っている。そのモード以外の撮影では、CPU111は、加算回路102、加算器106、107はそれぞれ、撮像素子101から入力した撮像信号、メモリ105から入力した撮像データ、加算器106から入力した撮像データをそのまま出力させるように制御を行う。
なお、本実施の形態では、撮像信号に含まれる固定ノイズの除去は撮像素子101から出力されたものを対象に行っているが、VGA104が出力する、増幅後の撮像信号を対象に行うようにしても良い。また、ノイズの除去は、アナログ側、デジタル側でそれぞれ行っているが、それらのうちの一方でのみ行うようにしても良い。そのようなノイズ除去を行う部分は撮像装置とは別の装置(例えば画像処理装置)として実現させても良い。
本実施の形態による撮像装置(デジタルカメラ)の構成を示す図である。 補正データ作成処理のフローチャートである。 低照度撮影モード時の撮影処理のフローチャートである。 補正データDのヒストグラム、及びそれを用いたノイズの除去方法を説明する図である。 OPB部を用いた従来のノイズ除去方法を説明する図である。
符号の説明
101 撮像素子
102 加算回路
103 VGA
104、118 ADC
105、108、113 メモリ
106、107 加算器
111 CPU
113 補正データ算出部
114 モータ群
115 センサ群
116 光学系制御部
117 温度センサ
119 スイッチ部
120 DAC

Claims (4)

  1. 複数回の被写体の撮像を行なって取得した画像データを加算し、画像を取得する撮像装置において、
    前記撮像を行なう撮像素子と、
    前記撮像信号が出力する撮像信号をA/D変換してデジタルの撮像データを出力するA/D変換手段と、
    前記撮像データを記憶できるメモリと、
    前記メモリに記憶された撮像データと前記A/D変換手段が出力する撮像データの加算を行い、該加算結果の撮像データを前記メモリに記憶できる加算手段と、
    被写体撮影前に遮光状態での撮影により取得したノイズ平均値から最小値を引いた調整値を算出する調整値算出手段と、
    前記撮像素子のオプティカルブラック部からのデータの平均値から、前記調整値を引いたオフセット値を算出するオフセット値算出手段と、
    前記撮像素子とA/D変換手段の間に、前記撮像素子の出力をオフセット値によって調整するオフセット調整手段と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 更に、前記メモリに記憶される前記撮像データを補正用データによって補正を行なう補正手段と、
    前記補正用データを記憶した記憶手段と、
    環境温度を検出する温度検出手段と、を具備し、
    前記補正用データは、遮光状態での撮影により前記オフセット調整手段によってオフセット調整された撮像信号のデジタルデータを複数回画素毎に取得したデータの加算平均結果のデジタルデータとし、前記温度検出手段が検出した現時点の環境温度を含む第1の撮像条件、及び前記記憶手段に記憶された補正用データが得られた第2の撮像条件に基づいて変更されたものであることを特徴とした請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記補正手段は、前記第1の撮像条件、前記第2の撮像条件、及び前記補正用データを基に、前記撮像素子が出力する撮像信号から減算すべき信号分を決定して、該決定した信号分を該撮像信号から除去し、該補正用データの変更は、該除去する信号分を考慮して行う、
    ことを特徴とする請求項1、または2記載の撮像装置。
  4. 前記補正手段は、前記第1、及び第2の撮像条件間の相違を基に、前記補正用データから前記撮像素子が出力する撮像信号に含まれると想定される最小のノイズ量、及びノイズ量の範囲の少なくとも一方を考慮する形で前記信号分の決定を行う、
    ことを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
JP2005171696A 2005-06-10 2005-06-10 撮像装置 Expired - Fee Related JP4784161B2 (ja)

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