JP4782295B2 - Cycle sewing machine - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、糸切り手段と布押え装置とを備えるサイクルミシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、メスを含む糸切り手段と縫製中に布を押さえる布押さえ装置とを備え、糸切り手段と布押さえ装置が共通の駆動源によって駆動されるように構成されたサイクルミシンが知られている。このようなサイクルミシンでは、縫製後に、糸切り手段による糸切り動作と布押さえ装置を上方に駆動する動作とを連続して行うようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、縫製作業においては、１つの縫目の形成後、この縫目の近傍に続けて別の縫目を形成するような場合がある。たとえば、４つ穴ボタンを布地に縫いつける場合は、まず４つ穴のうち２つ穴を通る縫目を形成し、次いで残りの２つ穴を通る縫目を形成する。この場合途中で布押え装置を上昇させず連続して縫製した方がよい。
一方、このような縫製の際、見かけ上最初の縫目と次ぎの縫目の間に連なる渡り糸を形成させることが好ましくない場合、最初の縫目形成の後に糸切り動作を行う必要がある。
しかしながら、上記サイクルミシンでは、最初の縫目形成の後に糸切り動作を行うと、上述のように、布押え装置も連続して動作してしまい、布押さえが一旦外れ、これにより布がずれ、次ぎの縫目の開始位置が所望の位置よりずれてしまうなどの問題が生じた。
特に、布押え装置がボタンを挟持した状態で布を押さえるタイプのサイクルミシンでは、布押え装置が上昇するとボタンと布がともに上がってしまい、次ぎに布押え装置を降ろしても、ボタンがずれてしまったり布地が折り重なったりといった状態になることがあった。そのため、縫目を形成しようとすると針が折れるといった不具合が発生し、途中で作業が止まり生産性の低下につながっていた。
また、本来動かす必要のない布押え装置を駆動するということは、その分時間が無駄になり、この点においても生産性が低下した。
【０００４】
本発明の課題は、糸切り手段と布押え装置の駆動源が共通であるサイクルミシンにおいて、連続して縫製する場合に布押え装置の動作が不要であるときや好ましくないときには、糸切り動作のみを単独で行うことが可能であり、生産性の向上を目指すことにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項１に記載の発明は、たとえば図１、図２に示すように、
糸を切断する糸切り手段（糸切りレバー６、糸切り腕８、第１糸切りリンク１０、第２糸切りリンク１１、動メス１３、固定メス１４）と、
布を押える布押え装置（つまみ装置７）を、布が外せるように上昇させる押え上げ手段（押え上げレバー５）と、
糸切り手段と、押え上げ手段のそれぞれに連結され、待機位置から一方向に移動しながらその移動位置に応じて、糸切り手段および押え上げ手段を動作させる作動部材（作動腕４）と、
作動部材を前記一方向に駆動する駆動手段（駆動ソレノイド１）とを備え、
作動部材は、前記一方向に移動していく際に、糸切り手段が糸切りを開始する糸切り開始位置、糸切り手段が糸切りを終了する糸切り終了位置、押え上げ手段が布押え装置の上昇を開始する押え上げ開始位置、および押え上げ手段が布押えの上昇を終了する押え上げ終了位置を順次移動するようになっているサイクルミシン（単環縫いミシン１００）において、
作動部材が、待機位置を基点として、糸切り終了位置から押え上げ開始位置までの所定の位置に移動して停止可能であると共に、その後待機位置に復帰するように、駆動手段を制御する制御手段（ＣＰＵ５３）を備え、
駆動手段はソレノイドであって、
押え上げ手段は、作動部材が押え上げ開始位置に移動したときに、布押え装置の一部に係合する係合部（突出部５ａ）を有し、係合部を介して布押え装置を上昇させるようになっており、
制御手段は、作動部材を待機位置から前記一方向へ移動させる際に、ソレノイドに対して、始めの所定時間は所定の大きさを有する電流を流し、前記所定時間経過後は前記所定の大きさを有する電流よりも小さい電流を流し、作動部材が押え上げ開始位置よりも前記一方向に移動できないようにすることを特徴とする。
【０００６】
請求項１に記載の発明においては、作動部材の移動にしたがって糸切り動作と押え上げ動作が連続して行われるようになっており、押え上げ開始位置を超えてしまえば押え上げ動作が始まってしまう。しかし、請求項１に記載の発明によれば、制御手段の制御の下で、作動部材は、糸切り終了位置から押え上げ開始位置までにおいて停止できることから、糸切り動作後押え上げ動作は開始せず、糸切り動作のみ単独で可能となる。
したがって、布押え装置の上昇を要しないような近い範囲内で連続して縫製する場合に、糸切り動作のみ行い必要のない布押え装置の動作がなくなり、また途中で布押え装置を上げることで生じる不具合が発生しないので、作業効率が高くなり生産性が向上する。
また、始めに所定の大きさの電流を流し、所定時間経過後は前記所定の大きさの電流よりも小さい電流を流すことで、作動部材が押え上げ開始位置を超えて移動できず、押え上げ開始位置で停止することができる。
【０００７】
ここで、「糸切り終了位置から押え上げ開始位置までにおいて」とは、糸切り終了位置、押え上げ開始位置、およびこれら２つの位置の間を含む。また、糸切り終了位置と押え上げ開始位置がほぼ同じ位置であってもよい。
また、駆動手段としては、プランジャを有するソレノイドや、ステッピングモータなどでもよい。
ここで、電流制御の具体的な方法は特に限定されず、パルス信号のデューティ比を制御することによって結果的にソレノイドに流れる電流の大きさを変更するようにしてもよいし、電流制御回路を設けて該回路において電流の大きさを適宜変えてソレノイドに流すようにしてもよい。
さらに、「所定時間」については、要は糸切り動作が完了すればよいので、一旦作動部材が動き始めると、より小さい電流でも糸切り動作まで進めることができるのであれば、作動部材が糸切り終了位置に達する前に、所定の大きさの電流より小さい電流に切り替えてもよい。
【０００８】
なお、作動部材を待機位置に復帰させるには、前記駆動手段の駆動力によってもよいし、バネなどの他の力により復帰するように構成してもよい。
【０００９】
請求項２に記載の発明は、請求項１に記載のサイクルミシンにおいて、
被縫製物の下方でミシン針から被縫製物に連なる糸を切断する前記糸切り手段と、
糸切り後に、被縫製物の上方において、ミシン針に連なる糸を払う糸払い手段（ワイパー装置４０）と、
糸払い手段による糸払い動作について有効または無効を選択する選択手段（操作パネル５２）と、
選択手段を介して糸払い動作が有効であると選択されると、糸切り手段による糸切り動作後必ず糸払い動作を行うように制御し、選択手段を介して糸払い動作が無効であると選択されると、作動部材が前記待機位置より押え上げ終了位置に移動してから復帰する場合は、糸払い動作を行わず、前記待機位置より糸切り終了位置と押え上げ開始位置との間の所定の位置に移動してから待機位置に復帰する場合は、糸払い動作を行うように制御する前記制御手段とを備えることを特徴とする。
【００１０】
請求項２に記載の発明によれば、制御手段の制御の下、糸払い手段が無効であることが選択された場合にも、作動部材が、糸切り終了位置から押え上げ開始位置までの所定の位置に移動し、その後待機位置に復帰する場合、つまり糸切り動作のみ行い元の位置に戻る場合には、糸払い動作が行われる。これにより、布押え装置の上昇を要しないような近い範囲内で連続して縫製する場合に、１つ１つの縫製後に確実に糸払いが行われミシン針に連なる糸の端はフリーの状態になるので、スムーズに連続縫製できる。
また、同じく無効を選択し作動部材を押え上げ終了位置まで移動させる場合、つまり糸切り動作に続いて布押え装置を上昇させる場合には、糸払い動作を行わないことになるが、布押え装置を上昇させる場合、被縫製物を外せばミシン針に連なる糸の端はフリーになるので糸払い動作は特に必要ではない。請求項３によれば、糸払い動作の無効を選択することで、必要ではない布押え装置上昇時の糸払いを省略できる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図１には、ボタン付けミシンである単環縫いミシン１００の制御ブロック図を示す。
単環縫いミシン１００は、制御装置５０と、この制御装置５０に接続されたミシンモータ５９、駆動ソレノイド１、ワイパーソレノイド４２を備える。なお、図１は、本発明を説明する上で必要な構成を示したもので、単環縫いミシン１００はその他の各種センサ、モータなどを有していてもよい。
制御装置５０には、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）５３、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）５４、およびＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）５５が設けられている。ＲＯＭ５５は各種縫製データやプログラム等の情報を格納するもので、ＲＡＭ５４は操作パネル５２から入力されるデータや演算結果等を記憶するものである。ＣＰＵ５３は、ＲＯＭ５５およびＲＡＭ５４から入力される情報を基に各種演算を行い、その演算結果を実行し、ミシン１００を構成する各装置を制御駆動する本発明の制御手段である。
【００１７】
起動ペダル５１は、ミシンモータ５９を起動するためのスイッチであり、オペレータがこのペダル５１を押すと、ＣＰＵ５３の制御の下でミシンモータ５９が駆動されて、縫製動作が開始するようになっている。
また、操作パネル５２は、縫製に必要な各種パラメータを入力するために各種キーやボタンが設けられているものであり、後述する糸払い動作について有効または無効を選択するためのボタンも設けられており、本発明の選択手段である。
【００１８】
図２には、単環縫いミシン１００の糸切り・押え上げ装置７０を示した。この糸切り・押え上げ装置７０は、糸切り動作を行うとともに、布押え装置であるつまみ装置７を上昇させるものである。
糸切り・押え上げ装置７０は、ミシン１００のフレーム（図示せず）に固定されている駆動ソレノイド１を駆動手段として有し、この駆動ソレノイド１は駆動回路５７を介してＣＰＵ５３の制御の下で動作する。具体的には、駆動ソレノイド１はパルス電圧で駆動され、ＣＰＵ５３はデューティ比を変更することでソレノイド１の出力を制御することができる。駆動ソレノイド１の先端にはプランジャ１ａが前後方向に移動可能に取り付けられている。
プランジャ１ａの端部には、作動腕（作動部材）４の一端が固定されている。作動腕４の右側には第１ばね２が設けられ、該第１ばね２の一端は、ミシン内に固定されているピン２０に掛けられ、他端は作動腕４に掛けられている。これにより、作動腕４は、第１ばね２によって図２のＲ方向に付勢され、ミシン内のストッパー３に当接して停止した状態となっている。
【００１９】
作動腕４の前部には、押え上げレバー（押え上げ手段）５の一端が回動自在に連結されている。この押え上げレバー５は略くの字状であり、その屈曲部分においてミシンフレームに対して回動自在に取り付けられている。押え上げレバー５の他端には裏側に突出する突出部５ａが設けられている。
つまみ装置７は、図示しないミシンベッド上に設けられるもので、その後端部において、送り台（図示せず）に取付軸７ｂを介して軸支され、取付軸７ｂを中心に上下に揺動可能になっている。このつまみ装置７の前端部にはボタンクランプ２１が固定され、ボタン付けの際にボタンを支持するようになっている。
ボタンクランプ２１の下方には、ミシンベッド上に固定されている針板１２が設けられている。
【００２０】
また、つまみ装置７の中央部には、第２ばね１５の一端が係止されている。該ばね１５の他端は、図示しないピンに係止されており、つまみ装置７全体が第２ばね１５によって下方に押しつけられている。これにより、ボタンクランプ２１と針板１２との間で布を挟んで押さえ付けるようになっている。なお、この第２ばね１５は、第１ばね２よりもかなり強い付勢力を有する。
つまみ装置７には、Ｌ字状に形成されたフック７ａが固定されている。このフック７ａと、押え上げレバー５の前記突出部５ａ間には、所定長さの隙間である遊びＥが上下方向に設けられており、押え上げレバー５が図２の反時計方向に回転し突出部５ａが上昇すると、フック７ａに当接し係合するようになっている。
【００２１】
一方、作動腕４の後部には、糸切りレバー６の一端が回動自在に連結されている。この糸切りレバー６は、くの字を裏返した形状に形成されその屈曲部分において、ミシンフレームに回動可能に取り付けられている。糸切りレバー６の他端には、カムコロ６ａが前方に突出している。
糸切りレバー６の前方には糸切り腕８が設けられている。糸切り腕８の上端部は、ミシンフレームに対して回動自在に取り付けられている。この糸切り腕８には、カム孔８ａが形成されており、該カム孔８ａに前記カムコロ６ａがはめ込まれている。
糸切り腕８の下端部には、側方からみるとＬ型に形成された連結板９が連結ピン２２を介して取り付けられ、糸切り腕８と連結板９は、連結ピン２２を介して互いに回動自在になっている。
【００２２】
連結ピン９には、第１糸切りリンク１０の一端が回動自在に取り付けられ、第１糸切りリンク１０の他端には第２糸切りリンク１１の一端が固定されている。第２糸切りリンク１１の前端部１１ａは、図３に示すように針板１２の裏側に臨み、動メス１３が回動自在に取り付けられている。動メス１３は、針板１２に対してもピン２３を介して回動自在に取り付けられている。針板１２の裏側には、さらに固定メス１４が固定されている。
【００２３】
針板１２には、ミシン針３０（図４）が通ることができる縫い孔２５が形成されている。縫製終了後、ミシン針３０に連なる糸はこの縫い孔２５を通って、固定メス１４と動メス１３の間においてループを描いて布地に縫われた状態になっている。動メス１３がピン２３を中心に図３の反時計方向に回転すると固定メス１４と出会い、糸を切断するようになっている。
以上のように、糸切りレバー６、糸切り腕８、第１糸切りリンク１０、第２糸切りリンク１１、動メス１３、固定メス１４により本発明の糸切り手段が構成されている。
【００２４】
図２の糸切り・押え上げ装置７０には、糸切り後に、布下からミシン針３０に連なる糸を布上に引き出すため、図４に示すように糸を払うワイパー装置４０が設けられている。
ワイパー装置４０は、単環縫いミシン１００のミシンアーム１０２の側面に取り付けられたソレノイド装置４１、ワイパーリンク４４、ワイパー４５、取付板４６からなる。ソレノイド装置４１には、ワイパーソレノイド４２とその出力になるプランジャ４３が内蔵され、ワイパーソレノイド４２は駆動回路５８（図１）を介してＣＰＵ５３により制御される。プランジャ４３は、常に図示しないばねにより矢印Ａ方向に付勢されている。
【００２５】
ワイパーリンク４４の一端はプランジャ４３に回動可能に取り付けられ、他端にはピン２４ａを介してワイパー４５が回動可能に取り付けられている。側方から見るとワイパー４５は図５に示すようにミシン針３０の左方に位置し、ワイパー４５の下端部には、右方に延出する延出部４５ａが形成されている。
また、取付板４６の一端はミシンアーム１０２に固定されており、その他端にはピン２４ｂを介してワイパー４５が回動可能に取り付けられている。
このような構成のワイパー装置４０においては、糸切り後にプランジャ４３が前記ばねの付勢力に抗してＢ方向に駆動されると、ワイパー４５が、ピン２４ｂを中心に、Ｃ方向に回動し、その際にミシン針３０から布下に連なる糸を延出部４５ａによって払うようになっている。糸払い後、プランジャ４３は前記ばねの付勢力により元の位置に戻る。
なお、糸切り後のワイパー装置４０の動作については、操作パネル５２を介して動作の有効無効を選択でき、有効を選択したときには糸切り後に必ずワイパー装置４０が動作し、無効を選択したときには原則として糸切り後にワイパー装置４０は動作をしない。
【００２６】
単環縫いミシン１００においては、ボタンをボタンクランプ２１で挟みながらボタンクランプ２１と針板１２の間に挟まれた布地に前記ボタンを縫い付け、その縫製作業が終了すると、上記糸切り・押し上げ装置７０が次ぎのように動作する。
すなわち、駆動ソレノイド１がＯＮしこれによりプランジャ１ａが第１ばね２の付勢力に抗して、図２のＰ方向に移動する。これにより、作動腕４も共に移動し、糸切りレバー６および押え上げレバー５は反時計方向に回転し始める。
糸切りレバー６が回転すると、糸切り腕８を介して、第１糸切りリンク１０および第２糸切りリンク１１がＱ方向に移動し、これにより動メス１３が図３において反時計方向に回転し、固定メス１４と動メス１３との間の糸を切断する。
【００２７】
この糸切り動作の間、押え上げレバー５も反時計方向に回転し突出部５ａは上方に移動していくが、押え上げレバー５が前記間隙Ｅの距離を移動する移動初期は、突出部５ａとフック部７ａは係合しない。糸切り終了とほぼ同時に、すなわち押え上げレバー５が前記間隙Ｅだけ移動した時、突出部５ａとフック部７ａが係合し、押え上げレバー５が更に移動することにより、第２ばね１５の付勢力に抗して突出部５ａによってフック部７ａが押し上げられる。フック部７ａが押し上げられることにより、つまみ装置７が取付軸７ｂを中心に上方に回転してクランプ２１が針板１２上方に離れ、所定の位置で作動腕４が停止するとつまみ装置７も回転を停止する。この状態で、ボタンおよび布地を取り外すことができる。
なお、このつまみ装置７の上昇（押え上げの動作）の際、作動腕４のＰ方向への移動によって糸切りレバー６も回転し続けるが、カム孔８ａの形状により糸切り腕８に回転が伝わらないようになっている。
駆動ソレノイド１がＯＦＦになると、第１ばね２、第２ばね１５の付勢力により、糸切り・押え上げ装置７０は元の状態に戻る。
また、ワイパー装置４０は、糸切り動作終了後に上記糸払い動作を行い、ミシン針３０に連なる糸を布上に引き抜き、これにより次ぎの縫製に備える。
【００２８】
上記から分かるように、糸切り・押え上げの一連の動作のうち、始めの糸切り動作は比較的弱いばねである第１ばね２に抗して各部材を機械的に動作させるもので、一方、押え上げ動作は、強力な第２ばね１５に抗し、しかもつまみ装置７全体を持ち上げる作業であり、糸切り動作と比較して格段に強い力を要する。
【００２９】
上記では、縫製終了後の糸切り・押え上げ装置７０の動作について述べたが、必要に応じて、押え上げは行わずに糸切りのみ行うように制御することができる。
たとえば、図６に示す４つ穴ボタンＢＴを布地に縫いつける場合、まず２つ穴に縫目Ｓ１を形成し、次いで、他の２つ穴に縫目Ｓ２を形成する。縫目Ｓ１、Ｓ２を連続して形成すると、両者の間に渡り糸ｘが渡される。しかし、見かけ上渡り糸ｘが好ましくない衣類の場合、縫目Ｓ１の形成後糸切りを行い、その後縫目Ｓ２を形成する。
このような場合、本発明の単環縫いミシン１００で４つ孔ボタンＢＴを渡り糸無しで縫製する場合に、縫目Ｓ１と縫目Ｓ２の連続縫製の間で、押え上げ動作は不要であるので糸切り動作のみ行う。また、この場合、縫目Ｓ１の糸切り動作後に糸払い動作を行わずに縫目Ｓ２の縫製を開始すると、切断された糸の端部がボタン穴Ｈの位置で布の中に残されたままとなり、みかけ上の渡り糸が形成されてしまう。このため、上記の場合には糸切り動作後に必ずワイパーソレノイド４２が付勢されてワイパー装置４０が動作するようになっており、操作パネル５２を介してワイパー装置４０の動作を無効とした場合も例外的に糸払い動作を行う。
【００３０】
この４つ穴ボタンＢＴを渡り糸なしに縫製する場合について、図７のフローチャートおよび図８のタイミングチャートに基づいて説明する。
【００３１】
図８のタイミングチャートは、作動腕４の移動位置と縫製処理の各動作とのタイミングを示したもので、ワイパー４５を駆動するワイパーリンク４４の移動位置についても、合わせて示した。図８の横軸は図７の縫製処理の時間経過に沿ったもので、縦軸は作動腕４、ワイパーリンク４４それぞれの移動位置を相対的に示したものである。
前述のように、糸切り・押え上げ動作は、駆動ソレノイド１に駆動される作動腕４が図２のＰ方向に移動していくのに従い行われる。すなわち作動腕４のＰ方向における移動位置と一連の動作には一定の対応関係がある。糸切り手段が糸切り動作を開始するときの作動腕４の移動位置を糸切り開始位置とし、同様に糸切り手段が糸切りを終了するときの移動位置を糸切り終了位置、押え上げレバー５がつまみ装置７の上昇を開始するときの移動位置を押え上げ開始位置、および押え上げレバー５が布押えの上昇を終了するときの移動位置を押え上げ終了位置とする。図８に示した例では、待機位置と糸切り開始位置、糸切り終了位置と押え上げ開始位置はほぼ同じである。
また、ワイパーリンク４４の移動位置を、作動腕４の移動位置とともに示すことで、糸切り動作時の糸払い動作のタイミングを示した。
【００３２】
図７は、制御装置５０によって行われる、図６のボタンＢＴを布地に縫いつける４つ穴ボタン縫製処理を示すフローチャートである。この処理は、縫目Ｓ１を形成する第１工程（第１の縫製）と、縫目Ｓ２を形成する第２工程（第２の縫製）とに分かれる。
図７の縫製処理が始まるとき（図８の時間ｔ０）、布およびボタンをセットするためにつまみ装置７は最も上昇した状態であり、図８に示すように、作動腕４は最もソレノイド１側である押え上げ終了位置にある。また、ワイパーリンク４４は、図示しないばねの力により図４において最も上方向の待機位置にある。
【００３３】
図７の処理においては、オペレータが布およびボタンをセットし、起動ペダル５１を操作することによって縫目Ｓ１の縫製を開始する。まず、ステップＳ１において、駆動ソレノイド１がＯＦＦになり、図８に示すように作動腕４がＲ方向（図２）に移動しストッパー３に当接し待機位置に戻る。これにより、糸切り・押え上げ装置７０が待機位置に戻る。
次いで、ステップＳ２において、ミシンモータ５９を起動し、第１工程の縫製を開始する（図８の時間ｔ１）。
【００３４】
ステップＳ３では、糸切りする旨の指令が出されたか否かを判定する処理を行い、縫目Ｓ１の縫製が終了するまでこの判定を繰り返す。
縫製が終了し糸切りの指令が出された場合、ステップＳ４の糸切り動作処理Ａ（図１０）とステップＳ５の糸払い動作処理（図９）が実行される。これにより、図８に示すように、作動腕４が図２のＰ方向に移動し始め（時間ｔ２以降）、糸切り終了位置まで移動する。作動腕４は糸切り終了位置で所定時間とどまり、所定時間経過（図８の時間ｔ３）の後、駆動ソレノイド１がＯＦＦになると待機位置に復帰する。この糸切り動作処理の制御フローについては後述する。
また、この糸切り動作処理における糸切り終了位置での停滞中に、ワイパーソレノイド４２が付勢されてワイパーリンク４４が、図８に示すように待機位置から糸払い終了位置まで移動し、その後ワイパーソレノイド４２が消勢されて待機位置に戻る。
【００３５】
また、図８の時間ｔ３において駆動ソレノイド１がＯＦＦになった後、図７のステップＳ６においてミシンモータ５９を停止させる。次いで、作動腕４がほぼ待機位置に戻った時（時間ｔ４）、ステップＳ７において、再びミシンモータ５９を起動し縫目Ｓ２の縫製を開始する。
ステップＳ８において、前記ステップＳ３同様の判定を繰り返し、縫製が終了し糸切りの指令が出された場合、ステップＳ９においてワイパー動作の有効無効を判断する。ワイパー動作の有効が選択されていないときは糸切り動作処理Ｂ（ステップＳ１０）のみが実行され、選択されていたときは、ワイパー処理動作（ステップ１２）と押え上げ動作を含む糸切り動作処理Ｂ（ステップ１１）が実行される。
【００３６】
これら動作は、図８に示すように、作動腕４が待機位置から移動し始め（時間ｔ５以降）、糸切り終了位置さらには押え上げ終了位置まで移動することによって行われる。
また、オペレータによって糸払いが有効であると予め選択されていれば、ステップＳ１１，Ｓ１２により、糸切り動作処理と糸払い動作処理が実行され、ワイパーリンク４４が、図８に示すように待機位置から糸払い終了位置まで移動し、その後戻る。
最後にミシンモータ５９を停止し（ステップＳ１３）、この処理を終了する。
【００３７】
図９には、糸払い動作処理を示した。ステップＳ２１において、一定時間（ここでは５０ミリ秒）経過したか否か判定する。ステップＳ２１で一定時間待機することで、糸切り動作の終了を待つことになる。
ステップＳ２１の一定時間経過後、ステップＳ２２において、ワイパーソレノイド４２を駆動する処理を行い、これにより糸払い動作が開始する。次いで、ステップＳ２３において、一定時間（ここでは５０ミリ秒）経過したか否か判定する。ここで一定時間カウントするのは、ワイパー４５が動き始めて糸を払いきるまでには有る程度時間が必要だからである。
次いで、ステップＳ２４において、ワイパーソレノイド４２をＯＦＦする処理を行い、この糸払い動作処理を終える。
【００３８】
図８で示したように、図７の縫製処理の際に、第１工程後は作動腕４が糸切り終了位置でとどまり、第２工程後は押え上げ終了位置まで移動する。これは、図１０、図１１に示すように、駆動ソレノイド１のデューティ比及び駆動時間を制御することで行われる。
【００３９】
図１０には、図７のステップＳ４の糸切り動作処理Ａのフローを示した。
糸切り動作処理Ａが始まると、ステップＪ１において、デューティ比１００％で駆動ソレノイド１を駆動する。
次いで、ステップＪ２において、ステップＪ１のソレノイド駆動開始から一定時間（６０ミリ秒）経過したか否か判定する。経過していなければこの判定を繰り返し、経過していればステップＪ３に移行する。
ステップＪ３においては、デューティ比を５０％とする処理を行い、ステップＪ４において一定時間（２４０ミリ秒）経過するのを待つ。これにより完全に糸切りを終了する。
次いで、ステップＪ５において駆動ソレノイド１をＯＦＦし、この処理を終える。駆動ソレノイド１のＯＦＦ後、第１ばね２の付勢力によりプランジャ１ａ、作動腕４等の各部材は元の状態に戻る。
【００４０】
図１０のように最初に１００％のデューティ比で駆動するのは、動作していない状態から第１ばね２に抗して動き出すにはある程度強い力を要するからである。ただし、デューティ１００％の時間を一定時間（ここでは６０ミリ秒）に限定し、すぐにデューティ５０％とするのは、強い力を要するつまみ装置７の上昇駆動はデューティ５０％では無理だからである。これにより、作動腕４は、押え上げレバー５の突出部５ａをつまみ装置７のフック７ａに係合させた位置、すなわち押え上げ開始位置でとどまることになる。
【００４１】
次ぎに、図７のステップＳ１０，Ｓ１１の糸切り動作処理Ｂについて説明する。図１１は、これら処理を示すフローチャートである。
まず、ステップＪ１１において、デューティ比１００％で駆動ソレノイド１を駆動する。
次いで、ステップＪ１２において、ステップＪ１１のソレノイド駆動開始から一定時間（７５ミリ秒）経過したか否か判定する。経過していなければこの判定を繰り返し、経過していればステップＪ１３に移行する。このようにデューティ比１００％の時間を図９のフローと異なる一定時間（ここでは７５ミリ秒）とすることで、駆動ソレノイド１が押え上げを行うに十分な強さを出力し続けることになり、糸切り動作に引き続いてつまみ装置７の上昇動作も行われる。一旦、上昇してしまえばその状態を維持するだけであるので、ステップＪ１３では、デューティ比を５０％に下げる処理を行い、このフローを終える。デューティ比５０％の状態は維持され、つまみ装置７は上がったままである。
【００４２】
以上の単環縫いミシン１００によれば、４つ穴ボタンを布地に縫い付ける際に、第１工程の縫製後においては、駆動ソレノイド１に対して、始めデューティ比１００％でパルス電流を流し、６０ミリ秒後にはデューティ比５０％とすることで、押え上げレバー５の突出部５ａを介してつまみ装置７を持ち上げることができず、作動腕４が押え上げ開始位置で停止してしまう。よって、第１の工程後は、糸切り動作のみ行い必要のないつまみ装置７の上昇動作がなくなり、また途中でつまみ装置７を上げることで生じるボタンの位置ずれや布の重なりといった不具合が発生しないので、作業効率が高くなり生産性が向上する。
【００４３】
また、操作パネル５２を介して、糸払い手段が無効であることが選択された場合、作動腕４を押え上げ終了位置まで移動させるとき、つまり糸切り動作に続いてつまみ装置７を上昇させるときに、糸払い動作が行われない。すなわち、被縫製物を外せばミシン針３０に連なる糸の端はフリーになるので糸払い動作が必要なくなるが、上記のように糸払い動作の無効を選択することで、必要ではないつまみ装置７の上昇時の糸払いを省略できる。
一方、同じく糸払い手段が無効であっても、作動腕４を押え上げ開始位置手前まで移動して復帰させるとき、すなわち第１の工程時の糸切り後だけは糸払い動作が行われる。これにより、第１の工程後にミシン針３０に連なる糸の端はフリーの状態となり、スムーズに第２工程の縫製を開始することができる。
【００４４】
なお、駆動ソレノイド１のデューティ制御は、図１０及び図１１に示すように、１００％と５０％の２段階でなく３段階以上変更してもよいし、各段階の経過時間も適宜変更可能である。また、デューティ比の制御ではなく、駆動ソレノイド１を駆動するための電流制御回路を設け、該回路からソレノイド１に送出する電流値を変更することで制御するようにしてもよい。
【００４５】
＜変形例＞
上記実施の形態では、駆動手段としてソレノイドを用いたが、図１２に示すようにステッピングモータを用いてもよい。
図１２には、糸切り・押え上げ装置８０を示す。この糸切り・押え上げ装置８０は、図２の糸切り・押え上げ装置７０とほぼ同様であるので同じ部材については同符号を付し説明は省略し、以下では異なる点のみ説明する。
糸切り・押え上げ装置８０では、駆動手段としてステッピングモータ８１を用いている。ステッピングモータ８１の出力軸には、ピニオンギア８２が取り付けられている。
【００４６】
一方、ミシンフレームには金属製の軸受け８３，８３が固定され、これら軸受け８３，８３に前記ピニオンギア８２に噛み合うラック８４が設けられ、該ラック８４の前端部に作動腕４の一端が固定されている。
糸切り・押え上げ装置８０では、ステッピングモータ８１を駆動することで、ラック８４を介して、作動腕４をＰ方向およびＲ方向に移動させるようになっている。この場合、ステッピングモータ８１に与えるパルス信号を制御することで、作動腕４を所定量移動するように構成すれば、上記実施の形態における図８のような制御が可能となる。
【００４７】
なお、本発明は、上記実施の形態および変形例に限らず適宜変更可能である。たとえば、糸切り終了位置と押え上げ開始位置は、ほぼ同じであったが、糸切り終了位置の次ぎに押え上げ開始位置があってもよい。
また、上記実施の形態では、２工程からなる４つ穴ボタンを縫製する場合であったが、３工程以上からなる各種縫製について適用してもよい。
加えて、サイクルミシンとして単環縫いミシンに限らない。
【００４８】
【発明の効果】
請求項１および請求項２に記載の発明によれば、制御手段の制御の下で、作動部材は、糸切り終了位置から押え上げ開始位置までにおいて停止できることから、糸切り動作後押え上げ動作は開始せず、糸切り動作のみ単独で可能となる。
したがって、布の移動を要しないような近い範囲内で連続して縫製する場合に、糸切り動作のみ行い必要のない布押え装置の動作がなくなり、また途中で布押え装置を上げることで生じる不具合が発生しないので、作業効率が高くなり生産性が向上する。
【００４９】
請求項３に記載の発明によれば、請求項１、２の発明の効果に加えて、制御手段の制御の下、糸払い手段が無効であることが選択された場合にも、作動部材が、糸切り終了位置から押え上げ開始位置までの所定の位置に移動し、その後待機位置に復帰する場合、つまり糸切り動作のみ行い元の位置に戻る場合には、糸払い動作が行われる。これにより、布押え装置の上昇を要しないような近い範囲内で連続して縫製する場合に、１つ１つの縫製後に確実に糸払いが行われミシン針に連なる糸の端が布から引き出され確実に渡り糸の形成を防ぐことができる。
また、同じく無効を選択し作動部材を押え上げ終了位置まで移動させる場合、つまり糸切り動作に続いて布押え装置を上昇させる場合には、糸払い動作を行わないことになるが、布押え装置を上昇させる場合、被縫製物を外せばミシン針に連なる糸の端はフリーになるので糸払い動作は特に必要ではない。請求項３によれば、糸払い動作の無効を選択することで、必要ではない布押え装置上昇時の糸払いを省略できる。
【００５０】
請求項４に記載の発明によれば、請求項１の発明を具体的に実現できる。すなわち、始めに所定の大きさの電流を流し、所定時間経過後は前記所定の大きさの電流よりも小さい電流を流すことで、作動部材が押え上げ開始位置を超えて移動できず、結局押え上げ開始位置で停止するようになる。
【００５１】
請求項５に記載の発明によれば、４つ穴ボタンの縫製の際に、一対のボタン穴を布地に縫い付けた後、糸切り動作のみ行い、布押え装置は駆動しないことから、第１の縫製と第２の縫製の間で、不要な布押え装置の動作がない分作業効率が向上する。また、第２の縫製が始まる際にボタンや布地の状態がずれていることによる針折れなどは発生しないので、この点でも作業効率が向上する。よって、結果的に生産性の高いボタン付け縫製が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一例としての単環縫いミシンの概略を示すブロック図である。
【図２】図１の単環縫いミシンに設けられた糸切り・押え上げ装置を示す斜視図である。
【図３】図２の糸切り・押え上げ装置の一部を示す斜視図である。
【図４】図１の単環縫いミシンに設けられたワイパー装置の正面図である。
【図５】ワイパー装置の一部を示す側面図である。
【図６】４つ穴ボタンの正面図である。
【図７】図１の制御装置によって行われる４つ穴ボタン縫製処理を示すフローチャートである。
【図８】４つ穴ボタン縫製処理における作動腕とワイパーリンクの移動位置を説明するためのタイミングチャートである。
【図９】糸払い動作処理を示すフローチャートである。
【図１０】糸切り動作処理Ａを示すフローチャートである。
【図１１】糸切り動作処理Ｂを示すフローチャートである。
【図１２】糸切り・押え上げ装置の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
１ 駆動ソレノイド（駆動手段）
１ａ プランジャ
２ 第１ばね
４ 作動腕（作動部材）
５ 押え上げレバー（押え上げ手段）
５ａ 突出部（係合部）
６ 糸切りレバー
７ つまみ装置（布押え装置）
７ａ フック部
８ 糸切り腕
１０ 第１糸切りリンク
１１ 第２糸切りリンク
１３ 動メス
１４ 固定メス
１５ 第２ばね
４０ ワイパー装置（糸払い手段）
４２ ワイパーソレノイド
４３ プランジャ
４５ ワイパー
５０ 制御装置
５１ 起動ペダル
５２ 操作パネル（選択手段）
５３ ＣＰＵ（制御手段）
５４ ＲＡＭ
５５ ＲＯＭ
５９ ミシンモータ
７０、８０ 糸切り・押え上げ装置
８１ ステッピングモータ（駆動手段）
８２ ピニオンギヤ
８４ ラック
１００ 単環縫いミシン（サイクルミシン）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cycle sewing machine including a thread trimming means and a presser foot device.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, there is known a cycle sewing machine that includes a thread trimmer including a knife and a cloth presser that presses a cloth during sewing, and is configured such that the thread trimmer and the cloth presser are driven by a common drive source. . In such a cycle sewing machine, after sewing, the thread trimming operation by the thread trimming means and the operation of driving the cloth presser upward are continuously performed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the sewing work, after forming one stitch, another stitch may be formed in the vicinity of this stitch. For example, when a four-hole button is sewn to the fabric, first, a stitch that passes through two of the four holes is formed, and then a stitch that passes through the remaining two holes is formed. In this case, it is better to sew continuously without raising the presser foot.
On the other hand, when it is not preferable to form a continuous thread between the first stitch and the next stitch at the time of such sewing, it is necessary to perform a thread trimming operation after the first stitch formation. .
However, in the above-described cycle sewing machine, when the thread trimming operation is performed after the initial stitch formation, the cloth presser device also continuously operates as described above, and the cloth presser is once released, thereby causing the cloth to shift, There arises a problem that the start position of the next stitch is shifted from the desired position.
In particular, in a type of cycle sewing machine that presses the cloth while the presser foot clamps the button, both the button and the cloth go up when the presser foot goes up, and the button will slip even if you lower the presser foot next. In some cases, it could be folded or the fabric folded. For this reason, when trying to form a seam, a problem such as breaking of the needle occurred, and the work was stopped midway, leading to a decrease in productivity.
In addition, driving the presser foot device that does not need to be moved originally wasted time, and productivity was lowered in this respect as well.
[0004]
An object of the present invention is to provide only a thread trimming operation when the operation of the presser foot device is unnecessary or undesirable when continuously sewing in a cycle sewing machine having a common thread trimming means and a drive source for the presser foot device. The goal is to improve productivity.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, the invention described in claim 1 is, for example, as shown in FIGS.
  Thread trimming means (thread trimming lever 6, thread trimming arm 8, first thread trimming link 10, second thread trimming link 11, moving knife 13 and fixed knife 14) for cutting the thread;
  A presser lifter (presser lifter lever 5) that lifts the presser foot device (knob device 7) for pressing the fabric so that the fabric can be removed;
  An operating member (operating arm 4) which is connected to each of the thread trimming means and the presser lifting means and operates the thread trimming means and the presser lifting means according to the moving position while moving in one direction from the standby position;
  Drive means (drive solenoid 1) for driving the operating member in the one direction,
  When the operating member moves in the one direction, the thread trimming means starts the thread trimming start position, the thread trimming means finishes the thread trimming end position, and the presser lifting means is the presser foot device. In the cycle sewing machine (single-ring sewing machine 100) in which the presser foot lifting start position for starting the lifting of the presser foot and the presser foot lifting means for sequentially moving the presser foot lifting end position for finishing the lifting of the presser foot are
  The actuating member can move to a predetermined position from the thread trimming end position to the presser foot lifting starting position with the standby position as a base point, and can stop and then return to the standby position.And a control means (CPU 53) for controlling the drive means,
The driving means is a solenoid,
The presser lifting means has an engaging portion (protruding portion 5a) that engages with a part of the presser foot device when the operating member moves to the presser foot start position, and the presser foot device is inserted through the engaging portion. It is supposed to rise,
The control means, when moving the operating member in the one direction from the standby position, causes a current having a predetermined magnitude to flow through the solenoid for a predetermined period of time at the beginning, and after the predetermined period has elapsed, A current smaller than the current having a current is supplied so that the actuating member cannot move in the one direction from the presser foot start position.It is characterized by that.
[0006]
  In the first aspect of the invention, the thread trimming operation and the presser foot lifting operation are continuously performed according to the movement of the operation member, and when the presser foot lifting start position is exceeded, the presser foot lifting operation starts. End up. However, according to the first aspect of the invention, the operation member can be stopped from the thread trimming end position to the presser foot lifting start position under the control of the control means. Therefore, only the thread trimming operation can be performed independently.
  Therefore, when sewing continuously within a close range that does not require lifting of the presser foot, only the thread trimming operation is performed and unnecessary work presser operation is eliminated, and the presser foot is raised halfway. Since the trouble which arises does not occur, work efficiency becomes high and productivity improves.
In addition, a current of a predetermined magnitude is supplied first, and after a predetermined time has passed, a current smaller than the predetermined current is supplied, so that the operating member cannot move beyond the presser lift start position, and the presser lifter You can stop at the starting position.
[0007]
  Here, “from the thread trimming end position to the presser foot lifting start position” includes the thread trimming end position, the presser foot lifting start position, and between these two positions. Further, the thread trimming end position and the presser foot lifting start position may be substantially the same position.
  Further, the drive means may be a solenoid having a plunger, a stepping motor, or the like.
Here, the specific method of current control is not particularly limited, and as a result, the magnitude of the current flowing through the solenoid may be changed by controlling the duty ratio of the pulse signal, or the current control circuit may be It may be provided so that the current in the circuit is changed as appropriate to flow through the solenoid.
Furthermore, for the “predetermined time”, it is only necessary to complete the thread trimming operation. Therefore, once the operating member starts to move, if the operating member can proceed to the thread trimming operation with a smaller current, the operating member is Before reaching the end position, the current may be switched to a current smaller than a predetermined current.
[0008]
  In addition,The operating member may be returned to the standby position by the driving force of the driving means or may be configured to return by another force such as a spring.
[0009]
  Claim 2The invention described inClaim 1In the cycle sewing machine described in 1.
  The thread trimming means for cutting the thread connected to the sewing product from the sewing needle below the sewing product;
  A thread wiping means (wiper device 40) for wiping the thread connected to the sewing needle above the workpiece after thread trimming;
  Selection means (operation panel 52) for selecting valid or invalid for the yarn wiping operation by the yarn wiping means;
  When it is selected that the thread wiping operation is valid via the selection means, the thread wiping operation is controlled to be performed after the thread trimming operation by the thread trimming means, and the thread wiping operation is invalid via the selection means. When selected, when the operating member returns from the standby position to the presser foot lifting end position, the thread wiping operation is not performed, and a predetermined distance between the thread trimming end position and the presser foot lifting start position from the standby position is not performed. And the control means for controlling to perform the yarn wiping operation when returning to the standby position after moving to the position.
[0010]
  Claim 2According to the invention described in (3), even when it is selected that the thread wiper is invalid under the control of the controller, the operating member is positioned at a predetermined position from the thread trimming end position to the presser foot lifting start position. When moving and then returning to the standby position, that is, when performing only the thread trimming operation and returning to the original position, the thread wiper operation is performed. As a result, when sewing is performed continuously within a close range that does not require lifting of the presser foot, the thread is reliably wiped after each sewing, and the end of the thread connected to the sewing needle is free. Therefore, continuous sewing can be performed smoothly.
  Similarly, when invalid is selected and the operating member is moved to the presser foot lifting end position, that is, when the presser foot is raised following the thread trimming operation, the thread presser operation is not performed. When raising the sewing machine, if the workpiece is removed, the thread end connected to the sewing needle becomes free, so the thread wiping operation is not particularly necessary. According to the third aspect, by selecting invalidity of the thread wiper operation, the thread wiper that is not necessary when the presser foot is raised can be omitted.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a control block diagram of a single-ring stitch sewing machine 100 that is a button-attached sewing machine.
The single-ring sewing machine 100 includes a control device 50, a sewing machine motor 59 connected to the control device 50, a drive solenoid 1, and a wiper solenoid 42. FIG. 1 shows a configuration necessary for explaining the present invention, and the single-ring stitching machine 100 may have various other sensors, motors, and the like.
The control device 50 is provided with a CPU (Central Processing Unit) 53, a RAM (Random Access Memory) 54, and a ROM (Read Only Memory) 55. The ROM 55 stores information such as various sewing data and programs, and the RAM 54 stores data input from the operation panel 52, calculation results, and the like. The CPU 53 is a control means of the present invention that performs various calculations based on information input from the ROM 55 and the RAM 54, executes the calculation results, and controls and drives each device constituting the sewing machine 100.
[0017]
The activation pedal 51 is a switch for activating the sewing machine motor 59. When the operator presses the pedal 51, the sewing machine motor 59 is driven under the control of the CPU 53, and the sewing operation is started. .
The operation panel 52 is provided with various keys and buttons for inputting various parameters necessary for sewing, and is also provided with a button for selecting whether to enable or disable the thread wiping operation described later. And is a selection means of the present invention.
[0018]
FIG. 2 shows a thread trimming / lifter device 70 of the single-ring stitch machine 100. This thread trimming / presser lifting device 70 performs a thread trimming operation and raises the knob device 7 which is a presser foot device.
The thread trimming / lifting device 70 has a driving solenoid 1 fixed to a frame (not shown) of the sewing machine 100 as driving means, and the driving solenoid 1 is controlled by the CPU 53 via a driving circuit 57. Operate. Specifically, the drive solenoid 1 is driven with a pulse voltage, and the CPU 53 can control the output of the solenoid 1 by changing the duty ratio. A plunger 1a is attached to the tip of the drive solenoid 1 so as to be movable in the front-rear direction.
One end of an operating arm (operating member) 4 is fixed to the end of the plunger 1a. A first spring 2 is provided on the right side of the operating arm 4. One end of the first spring 2 is hung on a pin 20 fixed in the sewing machine, and the other end is hung on the operating arm 4. As a result, the operating arm 4 is urged in the R direction of FIG. 2 by the first spring 2 and is in contact with the stopper 3 in the sewing machine and stopped.
[0019]
One end of a presser lifting lever (presser lifting means) 5 is rotatably connected to the front portion of the operating arm 4. The presser lifting lever 5 has a generally U shape, and is attached to the sewing machine frame at a bent portion thereof so as to be rotatable. At the other end of the presser foot lifting lever 5, a protruding portion 5a protruding to the back side is provided.
The knob device 7 is provided on a sewing machine bed (not shown), and is supported at a rear end portion thereof by a feed base (not shown) via an attachment shaft 7b, and can swing up and down around the attachment shaft 7b. It has become. A button clamp 21 is fixed to the front end portion of the knob device 7 so as to support the button when the button is attached.
Below the button clamp 21, a needle plate 12 fixed on the sewing machine bed is provided.
[0020]
In addition, one end of the second spring 15 is locked to the center portion of the knob device 7. The other end of the spring 15 is locked to a pin (not shown), and the entire knob device 7 is pressed downward by the second spring 15. As a result, the cloth is sandwiched and pressed between the button clamp 21 and the needle plate 12. The second spring 15 has a considerably stronger biasing force than the first spring 2.
A hook 7 a formed in an L shape is fixed to the knob device 7. A play E, which is a gap of a predetermined length, is provided between the hook 7a and the protruding portion 5a of the presser lifting lever 5 in the vertical direction. The presser lifting lever 5 rotates counterclockwise in FIG. When the protruding portion 5a rises, it comes into contact with and engages with the hook 7a.
[0021]
On the other hand, one end of a thread trimming lever 6 is rotatably connected to the rear portion of the operating arm 4. The thread trimming lever 6 is formed in an inverted shape, and is attached to the sewing machine frame at a bent portion thereof. A cam roller 6 a projects forward from the other end of the thread trimming lever 6.
A thread trimming arm 8 is provided in front of the thread trimming lever 6. The upper end portion of the thread trimming arm 8 is attached to the sewing machine frame so as to be rotatable. A cam hole 8a is formed in the thread trimming arm 8, and the cam roller 6a is fitted in the cam hole 8a.
A connecting plate 9 formed in an L shape when viewed from the side is attached to the lower end portion of the thread trimming arm 8 via a connecting pin 22, and the thread trimming arm 8 and the connecting plate 9 are connected via the connecting pin 22. They are rotatable with respect to each other.
[0022]
One end of the first thread trimming link 10 is rotatably attached to the connecting pin 9, and one end of the second thread trimming link 11 is fixed to the other end of the first thread trimming link 10. As shown in FIG. 3, the front end portion 11a of the second thread trimming link 11 faces the back side of the needle plate 12, and a moving knife 13 is rotatably attached thereto. The moving knife 13 is also rotatably attached to the needle plate 12 via a pin 23. A fixed knife 14 is further fixed to the back side of the needle plate 12.
[0023]
The needle plate 12 has a sewing hole 25 through which the sewing needle 30 (FIG. 4) can pass. After the end of sewing, the thread connected to the sewing needle 30 passes through the sewing hole 25 and is sewed on the fabric in a loop between the fixed knife 14 and the moving knife 13. When the moving knife 13 rotates about the pin 23 in the counterclockwise direction in FIG. 3, the moving knife 13 meets the fixed knife 14 and cuts the thread.
As described above, the thread trimming means of the present invention is constituted by the thread trimming lever 6, the thread trimming arm 8, the first thread trimming link 10, the second thread trimming link 11, the moving knife 13, and the fixed knife 14.
[0024]
2 is provided with a wiper device 40 that wipes the yarn as shown in FIG. 4 in order to draw out the yarn connected to the sewing needle 30 from under the fabric after the yarn is trimmed.
The wiper device 40 includes a solenoid device 41, a wiper link 44, a wiper 45, and a mounting plate 46 that are attached to the side surface of the sewing machine arm 102 of the single ring sewing machine 100. The solenoid device 41 includes a wiper solenoid 42 and a plunger 43 that outputs the wiper solenoid 42. The wiper solenoid 42 is controlled by the CPU 53 via a drive circuit 58 (FIG. 1). The plunger 43 is always urged in the direction of arrow A by a spring (not shown).
[0025]
One end of the wiper link 44 is rotatably attached to the plunger 43, and the wiper 45 is rotatably attached to the other end via a pin 24a. When viewed from the side, the wiper 45 is positioned to the left of the sewing needle 30 as shown in FIG. 5, and an extended portion 45 a extending rightward is formed at the lower end of the wiper 45.
Further, one end of the mounting plate 46 is fixed to the sewing machine arm 102, and the wiper 45 is rotatably attached to the other end via a pin 24b.
In the wiper device 40 having such a configuration, when the plunger 43 is driven in the B direction against the biasing force of the spring after thread trimming, the wiper 45 rotates in the C direction around the pin 24b. At that time, the thread continuous from the sewing needle 30 to the underside is paid out by the extending portion 45a. After the thread is wiped, the plunger 43 returns to the original position by the biasing force of the spring.
As for the operation of the wiper device 40 after thread trimming, it is possible to select whether the operation is valid or invalid via the operation panel 52. When valid is selected, the wiper device 40 always operates after thread trimming, and in principle when invalid is selected. As a result, the wiper device 40 does not operate after thread trimming.
[0026]
In the single ring sewing machine 100, the button is sewed on the cloth sandwiched between the button clamp 21 and the throat plate 12 while the button is sandwiched between the button clamp 21, and when the sewing operation is completed, the thread trimming / pushing device is 70 operates as follows.
That is, the drive solenoid 1 is turned on, and the plunger 1a moves in the direction P in FIG. 2 against the urging force of the first spring 2. As a result, the operating arm 4 also moves, and the thread trimming lever 6 and the presser lifting lever 5 start to rotate counterclockwise.
When the thread trimming lever 6 rotates, the first thread trimming link 10 and the second thread trimming link 11 move in the Q direction via the thread trimming arm 8, whereby the moving knife 13 rotates counterclockwise in FIG. Then, the thread between the fixed knife 14 and the moving knife 13 is cut.
[0027]
During this thread trimming operation, the presser lifting lever 5 also rotates counterclockwise and the protruding portion 5a moves upward. However, at the initial stage of movement when the presser lifting lever 5 moves the distance E, the protruding portion 5a. And the hook portion 7a are not engaged. Almost simultaneously with the end of thread trimming, that is, when the presser lift lever 5 has moved by the gap E, the protrusion 5a and the hook portion 7a are engaged, and the presser lift lever 5 is further moved. The hook portion 7a is pushed up by the protruding portion 5a against the force. When the hook portion 7a is pushed up, the knob device 7 is rotated upward about the mounting shaft 7b, the clamp 21 is separated above the needle plate 12, and the knob device 7 is also rotated when the operating arm 4 is stopped at a predetermined position. Stop. In this state, the button and the fabric can be removed.
When the knob device 7 is lifted (presser lifting operation), the thread trimming lever 6 continues to rotate due to the movement of the operating arm 4 in the direction P, but the thread trimming arm 8 is rotated by the shape of the cam hole 8a. It is not transmitted.
When the drive solenoid 1 is turned off, the thread trimming / lifter device 70 returns to the original state by the urging force of the first spring 2 and the second spring 15.
Further, the wiper device 40 performs the above-described thread wiping operation after the end of the thread trimming operation, and pulls out the thread connected to the sewing needle 30 onto the cloth, thereby preparing for the next sewing.
[0028]
As can be seen from the above, among the series of operations of thread trimming and presser lifting, the first thread trimming operation is to mechanically operate each member against the first spring 2 which is a relatively weak spring. The presser lifting operation is an operation to resist the strong second spring 15 and lift the entire knob device 7, and requires a much stronger force than the thread trimming operation.
[0029]
In the above description, the operation of the thread trimming / lifter device 70 after the end of sewing has been described. However, if necessary, it is possible to perform control so that only thread trimming is performed without lifting the presser foot.
For example, when the four-hole button BT shown in FIG. 6 is sewn to the fabric, the seam S1 is first formed in the two holes, and then the seam S2 is formed in the other two holes. When the stitches S1 and S2 are formed continuously, the transition yarn x is passed between them. However, in the case of clothing in which the apparent thread x is not preferable, thread trimming is performed after the formation of the stitch S1, and then the stitch S2 is formed.
In such a case, when the four-hole button BT is sewn without a cross thread with the single-ring stitch machine 100 of the present invention, the presser foot lifting operation is not required between the continuous stitches of the stitches S1 and S2. Therefore, only the thread trimming operation is performed. In this case, when the sewing of the stitch S2 is started without performing the thread wiping operation after the thread trimming operation of the stitch S1, the end of the cut thread is left in the cloth at the position of the button hole H. As a result, an apparent transition yarn is formed. For this reason, in the above case, the wiper solenoid 42 is always energized after the thread trimming operation to operate the wiper device 40, and the operation of the wiper device 40 may be invalidated via the operation panel 52. Exceptionally, thread wiping operation is performed.
[0030]
A case where the four-hole button BT is sewn without a cross thread will be described based on the flowchart of FIG. 7 and the timing chart of FIG.
[0031]
The timing chart of FIG. 8 shows the timing of the movement position of the operating arm 4 and each operation of the sewing process, and also shows the movement position of the wiper link 44 that drives the wiper 45. The horizontal axis in FIG. 8 is along the time course of the sewing process in FIG. 7, and the vertical axis relatively indicates the movement positions of the operating arm 4 and the wiper link 44.
As described above, the thread trimming / lifting operation is performed as the operating arm 4 driven by the drive solenoid 1 moves in the direction P in FIG. That is, there is a certain correspondence between the movement position of the operating arm 4 in the P direction and a series of operations. The moving position of the operating arm 4 when the thread trimming means starts the thread trimming operation is set as the thread trimming start position. Similarly, the moving position when the thread trimming means finishes the thread trimming is defined as the thread trimming end position and the presser lifting lever 5. Is defined as the presser foot lifting start position, and the movement position when the presser foot lifting lever 5 finishes lifting the presser foot is referred to as the presser foot lifting end position. In the example shown in FIG. 8, the standby position, the thread trimming start position, the thread trimming end position, and the presser foot lifting start position are substantially the same.
Moreover, the timing of the yarn wiper operation during the thread trimming operation is shown by indicating the movement position of the wiper link 44 together with the movement position of the operating arm 4.
[0032]
FIG. 7 is a flowchart showing a 4-hole button sewing process for sewing the button BT of FIG. This process is divided into a first step (first sewing) for forming the stitch S1 and a second step (second sewing) for forming the stitch S2.
When the sewing process of FIG. 7 starts (time t0 of FIG. 8), the knob device 7 is in the most raised state for setting the cloth and the button, and as shown in FIG. It is in the presser foot lifting end position. Further, the wiper link 44 is at the uppermost standby position in FIG. 4 due to the force of a spring (not shown).
[0033]
In the process of FIG. 7, the operator sets the cloth and button, and operates the start pedal 51 to start sewing the stitch S <b> 1. First, in step S1, the drive solenoid 1 is turned off, and the operating arm 4 moves in the R direction (FIG. 2) as shown in FIG. 8, contacts the stopper 3, and returns to the standby position. As a result, the thread trimming / lifting device 70 returns to the standby position.
Next, in step S2, the sewing machine motor 59 is activated to start sewing in the first process (time t1 in FIG. 8).
[0034]
In step S3, it is determined whether or not a command for thread trimming has been issued, and this determination is repeated until the sewing of the stitch S1 is completed.
When sewing is finished and a thread trimming command is issued, the thread trimming operation process A (FIG. 10) in step S4 and the thread wiping operation process (FIG. 9) in step S5 are executed. As a result, as shown in FIG. 8, the operating arm 4 starts to move in the direction P in FIG. 2 (after time t2) and moves to the thread trimming end position. The operating arm 4 stays for a predetermined time at the thread trimming end position, and returns to the standby position when the drive solenoid 1 is turned off after the elapse of the predetermined time (time t3 in FIG. 8). The control flow of this thread trimming operation process will be described later.
Further, during the stagnation at the thread trimming end position in the thread trimming operation process, the wiper solenoid 42 is energized and the wiper link 44 moves from the standby position to the thread wiper end position as shown in FIG. The solenoid 42 is de-energized and returns to the standby position.
[0035]
Further, after the drive solenoid 1 is turned off at time t3 in FIG. 8, the sewing machine motor 59 is stopped in step S6 in FIG. Next, when the operating arm 4 returns almost to the standby position (time t4), in step S7, the sewing machine motor 59 is activated again and sewing of the seam S2 is started.
In step S8, the same determination as in step S3 is repeated. When the sewing is finished and a thread trimming command is issued, it is determined in step S9 whether the wiper operation is valid or invalid. When the validity of the wiper operation is not selected, only the thread trimming operation processing B (step S10) is executed, and when it is selected, the thread trimming operation processing B including the wiper processing operation (step 12) and the presser lifting operation is performed. (Step 11) is executed.
[0036]
As shown in FIG. 8, these operations are performed when the operating arm 4 starts to move from the standby position (after time t5) and moves to the thread trimming end position and further to the presser foot lifting end position.
If the operator has previously selected that the yarn wiper is valid, the thread trimming operation process and the thread wiper operation process are executed in steps S11 and S12, and the wiper link 44 is moved to the standby position as shown in FIG. Moves to the end of the thread wiper and then returns.
Finally, the sewing machine motor 59 is stopped (step S13), and this process is terminated.
[0037]
FIG. 9 shows the thread wiping operation process. In step S21, it is determined whether or not a fixed time (here, 50 milliseconds) has elapsed. By waiting for a certain period of time in step S21, the end of the thread trimming operation is awaited.
After the elapse of a predetermined time in step S21, a process for driving the wiper solenoid 42 is performed in step S22, and thereby the yarn wiping operation is started. Next, in step S23, it is determined whether or not a fixed time (here, 50 milliseconds) has elapsed. The reason for counting for a certain period of time is that a certain amount of time is required until the wiper 45 starts to move and wipes off the yarn.
Next, in step S24, a process for turning off the wiper solenoid 42 is performed, and the thread wiping operation process is completed.
[0038]
As shown in FIG. 8, during the sewing process of FIG. 7, the operating arm 4 stays at the thread trimming end position after the first step, and moves to the presser foot lifting end position after the second step. This is performed by controlling the duty ratio and drive time of the drive solenoid 1, as shown in FIGS.
[0039]
FIG. 10 shows a flow of the thread trimming operation processing A in step S4 of FIG.
When the thread trimming operation process A starts, the drive solenoid 1 is driven at a duty ratio of 100% in step J1.
Next, in step J2, it is determined whether or not a fixed time (60 milliseconds) has elapsed since the start of solenoid driving in step J1. If it has not elapsed, this determination is repeated, and if it has elapsed, the process proceeds to step J3.
In step J3, a process for setting the duty ratio to 50% is performed, and in step J4, the process waits for a fixed time (240 milliseconds) to elapse. This completes the thread trimming completely.
Next, in step J5, the drive solenoid 1 is turned off, and this process is finished. After the drive solenoid 1 is turned off, the members such as the plunger 1a and the operating arm 4 are returned to the original state by the biasing force of the first spring 2.
[0040]
The reason why the first duty ratio is driven as shown in FIG. 10 is that a certain amount of force is required to start moving against the first spring 2 from a state where it does not operate. However, the time when the duty is 100% is limited to a certain time (here, 60 milliseconds), and the duty is immediately set to 50% because the ascending drive of the knob device 7 that requires a strong force is impossible with the duty of 50%. . As a result, the operating arm 4 stays at the position where the protruding portion 5a of the presser lifting lever 5 is engaged with the hook 7a of the knob device 7, that is, the presser lifting start position.
[0041]
Next, the thread trimming operation process B in steps S10 and S11 in FIG. 7 will be described. FIG. 11 is a flowchart showing these processes.
First, in step J11, the drive solenoid 1 is driven with a duty ratio of 100%.
Next, in step J12, it is determined whether or not a fixed time (75 milliseconds) has elapsed since the start of solenoid driving in step J11. If it has not elapsed, this determination is repeated, and if it has elapsed, the process proceeds to step J13. In this way, by setting the time with a duty ratio of 100% to a certain time (75 milliseconds here) different from the flow of FIG. 9, the drive solenoid 1 will continue to output sufficient strength to raise the presser foot. Subsequently to the thread trimming operation, the lifting operation of the knob device 7 is also performed. Once it rises, the state is only maintained, so in step J13, the process of lowering the duty ratio to 50% is performed, and this flow is finished. The state where the duty ratio is 50% is maintained, and the knob device 7 remains raised.
[0042]
According to the single ring sewing machine 100 described above, when the four-hole button is sewn to the cloth, after the sewing in the first step, a pulse current is first supplied to the drive solenoid 1 at a duty ratio of 100%. By setting the duty ratio to 50% after 60 milliseconds, the knob device 7 cannot be lifted via the protrusion 5a of the presser lifting lever 5, and the operating arm 4 stops at the presser lifting start position. Therefore, after the first step, only the thread trimming operation is performed, and the lifting operation of the knob device 7 which is not necessary is eliminated, and problems such as button misalignment and cloth overlap caused by raising the knob device 7 in the middle do not occur. As a result, work efficiency is increased and productivity is improved.
[0043]
Further, when it is selected that the thread wiper is invalid via the operation panel 52, when the operating arm 4 is moved to the presser foot lifting end position, that is, when the knob device 7 is raised following the thread trimming operation. In addition, the thread wiping operation is not performed. That is, if the workpiece is removed, the end of the thread connected to the sewing needle 30 becomes free, so that the thread wiping operation is not necessary. Threading at the time of rising can be omitted.
On the other hand, even when the thread wiper is invalid, the thread wiper operation is performed only when the operating arm 4 is moved back to the position before the press-up start position, that is, only after thread trimming in the first step. Thereby, the end of the thread connected to the sewing needle 30 becomes free after the first step, and the sewing in the second step can be started smoothly.
[0044]
As shown in FIGS. 10 and 11, the duty control of the drive solenoid 1 may be changed in three or more stages instead of the two stages of 100% and 50%, and the elapsed time of each stage can be changed as appropriate. is there. Further, instead of controlling the duty ratio, a current control circuit for driving the drive solenoid 1 may be provided, and control may be performed by changing the current value sent from the circuit to the solenoid 1.
[0045]
<Modification>
In the above embodiment, the solenoid is used as the driving means, but a stepping motor may be used as shown in FIG.
FIG. 12 shows a thread trimming / lifting device 80. Since this thread trimming / presser lifting device 80 is substantially the same as the thread trimming / presser lifting device 70 of FIG. 2, the same members are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted, and only different points will be described below.
In the thread trimming / lifting device 80, a stepping motor 81 is used as a driving means. A pinion gear 82 is attached to the output shaft of the stepping motor 81.
[0046]
On the other hand, metal bearings 83 and 83 are fixed to the sewing machine frame, and a rack 84 that meshes with the pinion gear 82 is provided on these bearings 83 and 83, and one end of the operating arm 4 is fixed to the front end portion of the rack 84. ing.
In the thread trimming / lifting device 80, the operating arm 4 is moved in the P direction and the R direction via the rack 84 by driving the stepping motor 81. In this case, if the operation arm 4 is configured to move by a predetermined amount by controlling the pulse signal applied to the stepping motor 81, the control as shown in FIG. 8 in the above embodiment is possible.
[0047]
The present invention is not limited to the above-described embodiment and modification examples, and can be changed as appropriate. For example, the thread trimming end position and the presser foot lifting start position are substantially the same, but the presser foot lifting start position may be next to the thread trimming end position.
Moreover, in the said embodiment, although it was a case where the 4 hole button which consists of 2 processes was sewn, you may apply about the various sewing which consists of 3 processes or more.
In addition, the cycle sewing machine is not limited to a single ring sewing machine.
[0048]
【The invention's effect】
According to the first and second aspects of the present invention, the operation member can be stopped from the thread trimming end position to the presser foot lifting start position under the control of the control means. Only the thread trimming operation is possible without starting.
Therefore, when sewing continuously within a close range that does not require movement of the cloth, there is no need to perform the operation of the work clamp device that is only necessary for thread trimming, and the problem that occurs when the work clamp device is raised halfway. Therefore, work efficiency is increased and productivity is improved.
[0049]
According to the third aspect of the present invention, in addition to the effects of the first and second aspects of the invention, even when the yarn wiping means is selected to be invalid under the control of the control means, the operating member is When moving to a predetermined position from the thread trimming end position to the presser foot lifting start position and then returning to the standby position, that is, when only the thread trimming operation is performed and the original position is returned, the thread wiping operation is performed. As a result, when sewing is performed continuously within a close range where it is not necessary to raise the cloth presser device, the thread is reliably wiped after each sewing, and the end of the thread connected to the sewing needle is pulled out of the cloth. It is possible to reliably prevent the formation of crossover yarns.
Similarly, when invalid is selected and the operating member is moved to the presser foot lifting end position, that is, when the presser foot is raised following the thread trimming operation, the thread presser operation is not performed. When raising the sewing machine, if the workpiece is removed, the thread end connected to the sewing needle becomes free, so the thread wiping operation is not particularly necessary. According to the third aspect, by selecting invalidity of the thread wiper operation, the thread wiper that is not necessary when the presser foot is raised can be omitted.
[0050]
According to the invention of claim 4, the invention of claim 1 can be specifically realized. That is, first, a current of a predetermined magnitude is supplied, and after a predetermined time has passed, a current smaller than the predetermined current is supplied, so that the actuating member cannot move beyond the presser foot lifting start position. Stops at the raising start position.
[0051]
According to the fifth aspect of the present invention, when the four-hole button is sewn, only the thread trimming operation is performed after the pair of button holes are sewn to the cloth, and the presser foot device is not driven. The work efficiency is improved because there is no unnecessary operation of the presser foot device between the second sewing and the second sewing. In addition, since the needle breakage or the like due to the state of the button or the fabric being shifted does not occur when the second sewing is started, the working efficiency is also improved in this respect. As a result, highly productive button sewing can be performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing an outline of a single ring stitch sewing machine as an example of the present invention;
2 is a perspective view showing a thread trimming and presser lifting device provided in the single-ring stitch sewing machine of FIG. 1. FIG.
3 is a perspective view showing a part of the thread trimming / lifting device of FIG. 2; FIG.
4 is a front view of a wiper device provided in the single-ring stitching machine of FIG. 1; FIG.
FIG. 5 is a side view showing a part of the wiper device.
FIG. 6 is a front view of a four-hole button.
7 is a flowchart showing a four-hole button sewing process performed by the control device of FIG. 1; FIG.
FIG. 8 is a timing chart for explaining the movement positions of the operating arm and the wiper link in the four-hole button sewing process.
FIG. 9 is a flowchart showing a thread wiping operation process.
FIG. 10 is a flowchart showing thread trimming operation processing A.
FIG. 11 is a flowchart showing thread trimming operation processing B;
FIG. 12 is a perspective view showing a modification of the thread trimming / lifting device.
[Explanation of symbols]
1 Drive solenoid (drive means)
1a Plunger
2 First spring
4 Actuating arm (actuating member)
5 Presser lifter lever (Presser lifter)
5a Protruding part (engaging part)
6 Thread trimming lever
7 Knob device (cloth presser device)
7a Hook part
8 Thread trimming arm
10 First thread trimming link
11 Second thread trimmer link
13 Moving knife
14 Fixed knife
15 Second spring
40 Wiper device (thread wiper)
42 Wiper solenoid
43 Plunger
45 Wiper
50 Control device
51 Activation pedal
52 Operation panel (selection means)
53 CPU (control means)
54 RAM
55 ROM
59 Sewing machine motor
70, 80 Thread trimming and presser foot lifting device
81 Stepping motor (drive means)
82 Pinion gear
84 racks
100 single-ring stitch machine (cycle sewing machine)

Claims (2)

糸を切断する糸切り手段と、
布を押える布押え装置を布が外せるように上昇させる押え上げ手段と、
糸切り手段と、押え上げ手段のそれぞれに連結され、待機位置から一方向に移動しながらその移動位置に応じて、糸切り手段および押え上げ手段を動作させる作動部材と、
作動部材を前記一方向に駆動する駆動手段とを備え、
作動部材は、前記一方向に移動していく際に、糸切り手段が糸切りを開始する糸切り開始位置、糸切り手段が糸切りを終了する糸切り終了位置、押え上げ手段が布押え装置の上昇を開始する押え上げ開始位置、および押え上げ手段が布押えの上昇を終了する押え上げ終了位置を順次移動するようになっているサイクルミシンにおいて、
作動部材が、待機位置を基点として、糸切り終了位置から押え上げ開始位置までの所定の位置に移動して停止可能であると共に、その後待機位置に復帰するように、駆動手段を制御する制御手段を備え、
駆動手段はソレノイドであって、
押え上げ手段は、作動部材が押え上げ開始位置に移動したときに、布押え装置の一部に係合する係合部を有し、係合部を介して布押え装置を上昇させるようになっており、
制御手段は、作動部材を待機位置から前記一方向へ移動させる際に、ソレノイドに対して、始めの所定時間は所定の大きさを有する電流を流し、前記所定時間経過後は前記所定の大きさを有する電流よりも小さい電流を流し、作動部材が押え上げ開始位置よりも前記一方向に移動できないようにすることを特徴とするサイクルミシン。Thread trimming means for cutting the thread;
A presser lifter that lifts the presser foot device so that the presser foot can be removed;
An operation member connected to each of the thread trimming means and the presser lifting means, and operating the thread trimming means and the presser lifting means according to the moving position while moving in one direction from the standby position;
Drive means for driving the actuating member in the one direction,
When the operating member moves in the one direction, the thread trimming means starts the thread trimming start position, the thread trimming means finishes the thread trimming end position, and the presser lifting means is the presser foot device. In the cycle sewing machine in which the presser foot lifting start position at which the presser foot starts to rise and the presser foot lifting means move in sequence to the presser foot lift end position at which the presser foot lifter ends.
Control means for controlling the drive means so that the actuating member can move to a predetermined position from the thread trimming end position to the presser foot lifting start position with the standby position as a base point, and then return to the standby position. With
The driving means is a solenoid,
The presser lifting means has an engaging portion that engages with a part of the presser foot device when the actuating member moves to the presser foot starting position, and raises the presser foot device via the engaging portion. And
The control means, when moving the operating member in the one direction from the standby position, causes a current having a predetermined magnitude to flow through the solenoid for a predetermined period of time at the beginning, and after the predetermined period has elapsed, The cycle sewing machine is characterized in that a current smaller than the current having a current is supplied so that the operating member cannot move in the one direction from the presser foot start position . 被縫製物の下方でミシン針から被縫製物に連なる糸を切断する前記糸切り手段と、
糸切り後に、被縫製物の上方において、ミシン針に連なる糸を払う糸払い手段と、
糸払い手段による糸払い動作について有効または無効を選択する選択手段と、
糸払い動作が有効であると選択されるときは、糸切り手段による糸切り動作後必ず糸払い動作を行うように制御し、前記糸払い動作を無効とするときは、作動部材が前記待機位置より押え上げ終了位置に移動してから復帰する場合は、糸払い動作を行わず、前記待機位置より糸切り終了位置と押え上げ開始位置との間の所定の位置に移動してから待機位置に復帰する場合は、糸払い動作を行うように制御する前記制御手段とを備えることを特徴とする請求項１に記載のサイクルミシン。The thread trimming means for cutting the thread connected to the sewing product from the sewing needle below the sewing product;
A thread wiper for threading the thread connected to the sewing needle above the workpiece after thread trimming;
Selection means for selecting valid or invalid for the thread wiper operation by the thread wiper;
When it is selected that the thread wiping operation is valid, control is performed so that the thread wiping operation is always performed after the thread trimming operation by the thread trimming means. When returning to the presser foot lifting end position, return to the standby position after moving from the standby position to a predetermined position between the thread trimming end position and the presser foot lifting start position without performing the thread wiper operation. 2. The cycle sewing machine according to claim 1 , further comprising: a control unit that performs control so as to perform a thread wiper operation.
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