JP4780139B2 - 映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム - Google Patents

映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4780139B2
JP4780139B2 JP2008111268A JP2008111268A JP4780139B2 JP 4780139 B2 JP4780139 B2 JP 4780139B2 JP 2008111268 A JP2008111268 A JP 2008111268A JP 2008111268 A JP2008111268 A JP 2008111268A JP 4780139 B2 JP4780139 B2 JP 4780139B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
basic
unit
resolution
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008111268A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009267492A (ja
Inventor
和博 嶋内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP2008111268A priority Critical patent/JP4780139B2/ja
Publication of JP2009267492A publication Critical patent/JP2009267492A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4780139B2 publication Critical patent/JP4780139B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

本発明は、空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成または利用する映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラムに関するものである。
従来から、映像信号の符号化または復号において、空間解像度、時間解像度およびSNR(Signal to Noise Ratio)それぞれのスケーラビリティを実現する符号化方式または復号方式が数多く提案されており、様々な分野でこれらの実用化がなされている。なかでも、空間解像度のスケーラビリティ(空間スケーラビリティ)に関しては、静止画像の符号化等も含め、その適用範囲が広く、様々な技術が公開されている。
例えば、特許文献1には、空間解像度および画像フォーマットの異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成する空間スケーラビリティの基本的な構成が記載されている。ここでは、空間的に補間された基本レイヤ(ベースレイヤ)が、適切な重みの選択によって拡張レイヤ(エンハンスメントレイヤ)の動き補償済み時間予測と組み合わされ、拡張レイヤを符号化するために用いられる予測映像信号が生成されている。かかる構成により帯域効率を上げ、伝送エラーに適切に対応することができる。
一方、画像拡大法の分野において、画像拡大時に拡大後の解像度に適切な高周波成分を推定して付加する非特許文献1の階層間推定処理技術がある。非特許文献1には、階層符号化におけるラプラシアンピラミッドの考え方を画像拡大法に応用した技術が記載され、階層間のラプラシアン成分の相関が強いことを利用して、着目する階層の信号のみから空間解像度がひとつ高い階層のラプラシアン成分の推定を成し遂げている。
特開平7−162870号公報 「高周波成分推定を伴う任意倍率可能な画像拡大法」高橋靖正、田口亮、電子情報通信学会論文誌 Vol.J84-A No.9 pp.1192-1201 2001年9月
映像階層符号化装置において、映像信号の空間スケーラビリティを実現するためには、特許文献1にも示されるように、基本レイヤにおける基本符号化データを復号した基本復号映像信号をインターポレーション(interpolation)し、それを拡張レイヤ符号化における予測映像信号として用いる。これは、拡張レイヤ符号化において入力されるオリジナルの映像信号(以下、単に原映像信号という。)と、基本映像信号との間にある程度の相関がある、即ち、原映像信号の一部の周波数成分を基本映像信号が含んでいることを利用したものである。
ここでは、基本復号映像信号と拡張レイヤ符号化に用いられる原映像信号との間の相関が高ければ高いほど、符号化効率は高くなる。従って、より効率的な符号化を実現するためには、基本復号映像信号を、単純に空間インターポレーションするだけでなく、より原映像信号に近づけるような階層間推定処理を介して予測映像信号を生成する必要がある。
このような空間的拡大(インターポレーション)には、上述した非特許文献1の階層間推定処理技術を適用することが望ましい。しかし、非特許文献1の階層間推定処理技術は、そもそも自然画像の拡大を対象としており、そのまま空間インターポレーションに適用すると様々な問題を生じてしまう。これは、基本符号化データを復号した基本復号映像信号がその元となる基本映像信号と比較して劣化した信号であることに起因する。例えば、基本レイヤの符号化における量子化ステップ幅が大きい場合には、復号した基本復号映像信号の量子化誤差が大きくなり、原映像信号との相関が低くなる。
従って、自然画像における階層間の相関を利用した階層間推定処理技術を単純に空間インターポレーションに適用した場合、期待された符号化効率が得られない場合が生じてしまう。符号化効率を高めるためには、階層間の予測映像信号を生成する上で、符号化劣化の影響や階層間推定処理の特性を考慮しなければならない。このような符号化劣化の影響や階層間推定処理の特性の考慮は、映像階層符号化装置のみならず、映像階層符号化装置と同一の手順によって原映像信号を復元する映像階層復号装置にも適用する必要が生じる。
本発明は、このような課題に鑑み、基本符号化データを復号した基本復号映像信号を適切に高解像度化処理することで原映像信号と相関の高い予測映像信号を生成し、より効率的な映像階層符号化を実現することが可能な映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、および映像階層符号化プログラムを提供することを目的としている。
また、本発明は、このような映像階層符号化装置に対応して、映像階層符号化装置からの多重化データを適切に高解像度化処理することで原映像信号と相関の高い予測映像信号を生成し、より効率的な映像階層復号を実現することが可能な映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラムを提供することも目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成する映像階層符号化装置であって、原映像信号の空間解像度を縮小して基本映像信号を生成する空間デシメーション部と、基本映像信号を符号化して基本符号化データを生成する基本レイヤ符号化部と、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して予測映像信号を生成する空間インターポレーション部と、原映像信号と予測映像信号とを用いて導出された予測誤差信号を符号化して拡張符号化データを生成する拡張レイヤ符号化部と、基本符号化データと拡張符号化データとを多重化して多重化データを生成する多重化部と、を備え、空間インターポレーション部は、基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部と、高周波分離信号から原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部と、高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部と、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部と、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部と、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部と、高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成する信号合成部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、映像階層符号化の階層間予測における単純な空間インターポレーション(空間的拡大)に、原映像信号の推定を伴った階層間推定処理を加えて階層間の予測誤差信号をより小さくすることで、効率的に高品位な映像階層符号化を実現することが可能となる。また、空間インターポレーションにおいて、基本符号化データを復号した基本復号映像信号(低解像度信号)の符号化劣化や階層間推定処理の特性を考慮して、基本符号化データを復号した基本復号映像信号を、高周波成分のみを通過させた後、推定目的となる原映像信号に相当する高周波成分とそれ以外の信号に分離しそれぞれに適した処理で原映像信号(高解像度信号)を推定するので、予測映像信号の生成をより適切に行うことができ、効率的な映像階層符号化を実現することが可能となる。
高周波抽出フィルタリング部は、突発的変化を有する映像信号に対する雑音除去を行う非線形ディジタルフィルタであるε−フィルタであり、多重化部は、ε−フィルタパラメータである係数列aおよび閾値εも多重化してよい。
かかるε−フィルタの構成により、階層間推定処理に適した高周波成分のみが階層間推定処理に与えられ、残りの差分信号は高周波成分には特化しない処理によって拡大される。また、パラメータaおよびεを最終的な多重化データに含めることで、映像階層復号装置においても同一のε−フィルタを用いた適切な映像階層復号が可能となる。
本発明の代表的な他の構成は、空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成する映像階層符号化方法であって、原映像信号の空間解像度を縮小して基本映像信号を生成し、基本映像信号を符号化して基本符号化データを生成し、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成し、基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成し、高周波分離信号から原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成し、高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成し、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成し、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成し、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成し、高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成し、原映像信号と予測映像信号とを用いて導出された予測誤差信号を符号化して拡張符号化データを生成し、基本符号化データと拡張符号化データとを多重化して多重化データを生成することを特徴とする。
本発明の代表的な他の構成は、コンピュータを、空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成する映像階層符号化装置として機能させる映像階層符号化プログラムであって、コンピュータを、原映像信号の空間解像度を縮小して基本映像信号を生成する空間デシメーション部と、基本映像信号を符号化して基本符号化データを生成する基本レイヤ符号化部と、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部、高周波分離信号から原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部、高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部、および高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成する信号合成部、を有する空間インターポレーション部と、原映像信号と予測映像信号とを用いて導出された予測誤差信号を符号化して拡張符号化データを生成する拡張レイヤ符号化部と、基本符号化データと拡張符号化データとを多重化して多重化データを生成する多重化部と、して機能させることを特徴とする。
上述した映像階層符号化装置における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラムにも適用可能である。
本発明の代表的な他の構成は、空間スケーラビリティが施された多重化データから空間解像度の異なる複数の映像信号を復元可能な映像階層復号装置であって、多重化データから、少なくとも基本符号化データおよび拡張符号化データを含む、空間解像度の異なる複数の符号化データを分離するエクストラクト部と、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して予測映像信号を生成する空間インターポレーション部と、拡張符号化データを復号した予測誤差信号と予測映像信号とを用いて原映像信号を復元する拡張レイヤ復号部と、を備え、空間インターポレーション部は、基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部と、高周波分離信号から原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部と、高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部と、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部と、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部と、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部と、高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成する信号合成部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、映像階層復号の階層間予測における単純な空間インターポレーション(空間的拡大)に、原映像信号の推定を伴った階層間推定処理を加えて階層間の予測誤差信号をより小さくすることで、効率的に高品位な映像階層復号を実現することが可能となる。また、空間インターポレーションにおいて、基本符号化データを復号した基本復号映像信号(低解像度信号)の符号化劣化や階層間推定処理の特性を考慮して、基本符号化データを復号した基本復号映像信号を、高周波成分のみを通過させた後、推定目的となる原映像信号に相当する高周波成分とそれ以外の信号に分離しそれぞれに適した処理で原映像信号(高解像度信号)を推定するので、原映像信号の復元をより適切に行うことができ、効率的な映像階層復号を実現することが可能となる。
高周波抽出フィルタリング部は、突発的変化を有する映像信号に対する雑音除去を行う非線形ディジタルフィルタであるε−フィルタであり、多重化データには、ε−フィルタのパラメータである係数列aおよび閾値εも含まれていてもよい。
かかるε−フィルタの構成により、階層間推定処理に適した高周波成分のみが階層間推定処理に与えられ、残りの差分信号は高周波成分には特化しない処理によって拡大される。また、パラメータaおよびεを多重化データから取得することによって映像階層符号化装置におけるε−フィルタ処理と同一の処理を実行することが可能となり、適切な映像階層復号が可能となる。
本発明の代表的な他の構成は、空間スケーラビリティが施された多重化データから空間解像度の異なる複数の映像信号を復元可能な映像階層復号方法であって、多重化データから、少なくとも基本符号化データおよび拡張符号化データを含む、空間解像度の異なる複数の符号化データを分離し、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成し、基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成し、高周波分離信号から原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成し、高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成し、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成し、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成し、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成し、高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成し、拡張符号化データを復号した予測誤差信号と予測映像信号とを用いて原映像信号を復元することを特徴とする。
本発明の代表的な他の構成は、コンピュータを、
空間スケーラビリティが施された多重化データから空間解像度の異なる複数の映像信号を復元可能な映像階層復号装置として機能させる映像階層復号プログラムであって、コンピュータを、多重化データから、少なくとも基本多重化データおよび拡張多重化データを含む、空間解像度の異なる複数の符号化データを分離するエクストラクト部と、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部、高周波分離信号から原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部、高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部、基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部と、および高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成する信号合成部、を有する空間インターポレーション部と、拡張符号化データを復号した予測誤差信号と予測映像信号とを用いて原映像信号を復元する拡張レイヤ復号部と、して機能させることを特徴とする。
上述した映像階層復号装置における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該映像階層復号方法、映像階層復号プログラムにも適用可能である。
以上説明したように本発明によれば、基本符号化データを復号した映像信号を適切に高解像度化処理することで原映像信号と相関の高い予測映像信号を生成し、より効率的な映像階層符号化を実現することが可能となる。また、このような映像階層符号化装置に対応して、映像階層符号化装置からの多重化データを適切に高解像度化処理することで原映像信号と相関の高い予測映像信号を生成し、より効率的な映像階層復号を実現することも可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本実施形態では、映像階層符号化において、階層間の予測効率を上げるための階層間の推定処理を導入している。このような階層間推定処理により、低解像度の基本復号映像信号の空間解像度を拡大する際、可能な限り原映像信号に近づけることができ、拡張レイヤにおける予測効率を向上させることで階層間の予測誤差を低減することが可能となる。
かかる階層間推定処理は、原映像信号との相関を高める効果を奏するが、単純に空間インターポレーションに適用すると、基本レイヤの符号化における量子化ステップ幅が大きい場合に、復号した映像信号の量子化誤差が大きく、符号化劣化によるノイズが増え、原映像信号との相関が低くなる。そこで、本実施形態では、階層間の予測映像信号を生成する上で、符号化劣化の影響や階層間推定処理の特性を考慮する。
本実施形態では、主にエッジ(輪郭)の推定に優れている階層間推定処理を採用している。従って、階層間推定処理の前に、エッジを保存し小振幅信号のみを除去するフィルタリングを施す。かかるフィルタリングによって、符号化劣化した信号を、空間インターポレーションの推定目的であるエッジ(原映像信号に相当する高周波成分)とそれ以外のノイズを含んでいる部分とに分離し、階層間推定処理をエッジにのみ作用させることで、符号化劣化した低解像度信号から原映像信号により近い高解像度信号を導出することができる。ここでは、エッジを保存するフィルタリングにおける副作用的な信号劣化を抑えるため、その前段にハイパスフィルタリングを施し、通過した高周波成分のみを、エッジを保存するフィルタリングの対象としている。
また、上述したエッジを保存するフィルタリングによって分離された小振幅の差分信号は、テクスチャ等も含んでいるので、エッジ部推定処理(階層間推定処理)後にエッジ部と再合成している。上述した階層間推定処理を実現するための映像階層符号化装置および映像階層復号装置の具体的な構成を、それぞれ実施形態を分けて以下に示す。また、本実施形態では、理解を容易にするため基本レイヤと拡張レイヤとの2階層の階層符号化を例として挙げているが、かかる場合に限られず、3階層、4階層、…等の3階層以上の多階層に適用できることは言うまでもない。また、基本レイヤの解像度を任意に選択することも当然にして可能である。
(第1の実施形態:映像階層符号化装置100)
図1は、映像階層符号化装置100の概略的な構成を示した機能ブロック図である。映像階層符号化装置100は、オリジナルとなる原映像信号が入力され、空間解像度スケーラビリティを施したビットストリームが通信回線または、ブルーレイディスクやDVDといった記録媒体を通じて映像階層復号装置に伝達される。映像階層符号化装置100は、空間デシメーション部110と、基本レイヤ符号化部112と、基本レイヤ復号部114と、空間インターポレーション部116と、拡張レイヤ符号化部118と、多重化部120とを含んで構成される。
空間デシメーション(decimation)部110は、当該映像階層符号化装置100に入力される原映像信号の空間解像度を基本レイヤによって規定される所定の解像度に縮小し基本映像信号を生成し、基本レイヤ符号化部112に伝達する。解像度の縮小(空間デシメーション)は、既存の様々な解像度縮小方法を適用することが可能であるが、後述する空間インターポレーション部116におけるラプラシアンピラミッドによる階層間推定処理に対応した解像度縮小方法を適用することが望ましい。また、原映像信号や基本映像信号の解像度の変化に対応するため縮小率を設定することもできる。例えば、基本レイヤの解像度をRB、拡張レイヤの解像度(ここでは原映像信号の解像度)をREとすると、原映像信号の解像度から基本レイヤの解像度に空間デシメーションする際の縮小率は、RB/REに設定されるとよい。
基本レイヤ符号化(エンコード)部112は、空間デシメーション部110によって縮小された基本映像信号を符号化して基本符号化データ(ビットストリーム)を生成し、基本レイヤ復号部114および多重化部120に伝達する。基本レイヤ符号化部112における符号化の方法は、例えば、MPEG2やH.264等におけるクローズドループのエンコーダが用いられる。ここで、時間方向のスケーラビリティやSNRスケーラビリティなどの機能を含んでいてもよい。また、クローズドループのみならず、オープンループのエンコーダを用いた場合、そのエンコーダには復号(リコンストラクト)機能を含むものとする。
基本レイヤ復号部114は、基本レイヤ符号化部112で符号化された基本符号化データをさらに復号して基本復号映像信号を生成する。
空間インターポレーション部116は、基本レイヤ復号部114が復号した基本復号映像信号の空間解像度を空間的に拡大して予測映像信号を生成する。かかる予測映像信号は、原映像信号の推定信号であり、本実施形態では、基本復号映像信号を適切に高解像度化処理することで原映像信号と相関の高い予測映像信号を生成している。本実施形態において特徴的な当該空間インターポレーション部116の詳細な構成は後程説明する。空間インターポレーション部116は、生成された予測映像信号を拡張レイヤ符号化部118に送信すると共に、その空間インターポレーションに用いた各パラメータを符号化した符号化パラメータを多重化部120に伝達する。
拡張レイヤ符号化部118は、オリジナルの原映像信号と空間インターポレーション部116からの予測映像信号とを用い、空間解像度間および時間の相関を利用して予測誤差信号を導出し、その予測誤差信号を符号化して拡張符号化データ(ビットストリーム)を生成する。かかる拡張レイヤ符号化部118に関しても詳細な構成は後程説明する。拡張レイヤ符号化部118は、生成した拡張符号化データを多重化部120に送信する。
多重化部120は、基本レイヤ符号化部112からの基本符号化データ、空間インターポレーション部116からの符号化パラメータ、および拡張レイヤ符号化部118からの拡張符号化データを受信し、それらを多重化して一つの多重化データ(ビットストリーム)を生成し、通信回線130やメディア(記憶媒体)132に出力する。
図2は、上述した映像階層符号化装置100によりオリジナルの原映像信号を空間スケーラビリティする映像階層符号化方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
まず、空間デシメーション部110は、原映像信号の空間解像度を縮小して基本映像信号を生成し(S150)、基本レイヤ符号化部112は、このように生成された基本映像信号を符号化して、基本符号化データとしてのビットストリームを生成する(S152)。生成されたビットストリームは多重化部120に伝達されると共に基本レイヤ復号部114に伝達される。
基本レイヤ復号部114は、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成し(S154)、空間インターポレーション部116は、基本復号映像信号の空間解像度を高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し予測映像信号を生成する(S156)。また、空間インターポレーション部116は、空間インターポレーションに用いたパラメータを符号化して多重化部120に送信する。
そして、拡張レイヤ符号化部118は、原映像信号と、空間インターポレーション部116が生成した予測映像信号とを用いて予測誤差信号を導出し(S158)、その予測誤差信号を符号化して、拡張符号化データとしてのビットストリームを生成する(S160)。このように生成された拡張符号化データは、基本符号化データや符号化パラメータと共に多重化して(S162)、通信回線130やメディア132に出力される。
(空間インターポレーション部116、拡張レイヤ符号化部118)
次に、本実施形態において特徴的な空間インターポレーション部116および拡張レイヤ符号化部118を詳述する。
図3は、空間インターポレーション部116および拡張レイヤ符号化部118の構成を示した機能ブロック図である。空間インターポレーション部116は、第1ハイパスフィルタリング部208と、高周波抽出フィルタリング部210と、高周波空間インターポレーション部212と、差分生成部214と、差分空間インターポレーション部216と、基本インターポレーション部218、第1信号合成部220と、第1エントロピー符号化部222とを含んで構成される。
第1ハイパスフィルタリング部(ハイパスフィルタリング部)208は、基本レイヤ復号部114で復号された基本復号映像信号をそのまま受け、高周波成分としてラプラシアン成分を抽出する。このように、符号化劣化を許容できる場合には、符号化劣化を抑制するための所定のフィルタリング処理を介さず、基本レイヤ復号部114で復号された基本復号映像信号をそのまま利用してラプラシアン成分を生成することで、復号画像中に含まれるより多くの周波数成分を利用しながら高品質なラプラシアン成分を得ることができる。ここでは、理解を容易にするため、1次元の信号モデル(数式1、2)を例に挙げ、入力信号をG(x)、入力信号から抽出されるラプラシアン成分をL(x)とする。
Figure 0004780139
…(数式1)
Figure 0004780139
…(数式2)
ここで、ρは、ガウシアンフィルタの帯域を調整するためのパラメータである。第1ハイパスフィルタリング部208は、入力信号から抽出したラプラシアン成分の高周波分離信号を高周波抽出フィルタリング部210へ出力する。
ここでは、第1ハイパスフィルタリング部208の一例として、ガウシアン関数を用いて高周波成分を抽出しているが、これを他の方法に置き換えることも可能である。ただし、ここで用いるフィルタや補間関数等と、空間デシメーション部110および後述する第2ハイパスフィルタリング部236に用いるフィルタや補間関数等の関係は、ピラミッド構成を満たしていることが望ましい。例えば、空間デシメーション部110にsinc関数を用いた場合、第1ハイパスフィルタリング部208および第2ハイパスフィルタリング部236にもsinc関数を用いることでsinc関数によるピラミッド構成の関係を構築することができる。
高周波抽出フィルタリング部210は、例えば、突発的変化を有する映像信号に対する雑音除去を効果的に行う非線形ディジタルフィルタであるε−フィルタで構成され、第1ハイパスフィルタリング部208で高周波成分が分離された高周波分離信号から、原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する。
後述する高周波空間インターポレーション部212による高周波成分の階層間推定処理は、主に高解像度信号におけるエッジ(輪郭)を推定する能力に優れている。一方、上述したようにε−フィルタはエッジを保存し、小振幅を除去するフィルタである。従って、符号化劣化した基本復号映像信号に対してε−フィルタを設けることにより、推定目的であるエッジ部分と、符号化劣化を含み強調すべきでない、エッジ以外の成分とに分離することができ、エッジ部分にのみ階層間推定処理を適用することが可能となる。なお、1次元ε−フィルタは次の数式3、4で与えられ、信号の水平および垂直方向の両方に対して処理を実行する。
Figure 0004780139
…(数式3)
Figure 0004780139
…(数式4)
ここで、y()はε−フィルタの出力、x()はε−フィルタに対する入力信号、aはフィルタの重みを決める係数列、εはエッジを決める閾値である。aおよびεは、ε−フィルタの特性を決めるパラメータとなり、任意に設定することができる。
高周波抽出フィルタリング部210は、ε−フィルタを施した信号を高周波空間インターポレーション部212および差分生成部214に出力し、また、パラメータaおよびεを第1エントロピー符号化部222に伝達する。こうしてパラメータaおよびεも最終的な多重化データに含められる。パラメータaおよびεを最終的な多重化データに含めることで、映像階層復号装置においても同一のε−フィルタを用いた適切な映像階層復号が可能となる。
高周波空間インターポレーション部212は、高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する。高周波空間インターポレーション部212は、具体的に、第1インターポレーション部232と、振幅制限定数倍処理部234と、第2ハイパスフィルタリング部236とから構成される。
第1インターポレーション部232は、高周波抽出フィルタリング部210より出力される高周波相当信号を受け、所望の解像度となるような倍率のインターポレーションを行う。所望される倍率のインターポレーションは次のように実行する。倍率γにインターポレーションされた信号(EXPAND)γ(x)は、入力ラプラシアン成分をL(x)とすると、数式5、6、7
Figure 0004780139
…(数式5)
Figure 0004780139
…(数式6)
Figure 0004780139
…(数式7)
で与えられる。ここでint()は整数部分を取り出す関数である。第1インターポレーション部232は、インターポレーションした信号を振幅制限定数倍処理部234へ出力する。ここで倍率γは、例えば、基本レイヤの解像度をRB、拡張レイヤの解像度をREとすると、基本レイヤの解像度から拡張レイヤの解像度に空間インターポレーションする場合には、RE/RBの値に設定されるとよい。
振幅制限定数倍処理部234は、第1インターポレーション部232からの信号を受け、以下に示す未知の高周波成分を推定するための工程を実施する。未知の高周波成分を推定するための工程は、第1インターポレーション部232から入力された信号に対して、振幅制限と定数倍処理を行うことで実現される。振幅制限定数倍処理部234が生成する信号Lγ(バー ̄)(x)は、入力される信号を(EXPAND)γ(x)とすると、数式8
Figure 0004780139
…(数式8)
で与えられる。ここで、振幅制限のためのパラメータTおよび定数倍処理のためのパラメータαγは、試行を繰り返すことにより実験的に求められる。なお、パラメータαγは、拡大率に応じて可変であるが、本実施形態では、拡大率だけではなく、基本レイヤの量子化の程度にも推定精度が関わるため、量子化の程度に応じても決定される。例えば、図4で示されるように、パラメータαγと量子化ステップとの関係を決定するための変換式、もしくは変換テーブルを予め準備しておき、量子化ステップの変動に応じてパラメータαγの値を制御できるようにすることが望ましい。振幅制限定数倍処理部234は、振幅制限および定数倍処理した信号を第2ハイパスフィルタリング部236へ出力し、当該振幅制限および定数倍処理に用いたパラメータαγおよびTは第1エントロピー符号化部222に伝達される。
第2ハイパスフィルタリング部236は、振幅制限定数倍処理部234からの信号を受け、未知の高周波成分を推定するための他の工程を実施する。未知の高周波成分を推定するための他の工程は、入力された信号から低周波数帯域成分を取り除き、本来求めようとしている高周波成分のみを得るものである。これは、入力される信号に対してハイパスフィルタリングを行うことで実現される。ハイパスフィルタリングされた信号、即ち、推定された未知の高周波成分Lγ(ハット^)(x)は、入力される信号をLγ(バー ̄)(x)とすると、数式9
Figure 0004780139
…(数式9)
で与えられる。ここで、W(i)は、数式2に示したものである。ここでも、数式9以外の方法を用いて高周波成分を抽出することができるが、ピラミッド構成を満たすものが望ましい。第2ハイパスフィルタリング部236は、推定された高周波成分を第1信号合成部220へ出力する。
差分生成部214は、第1ハイパスフィルタリング部208から出力された高周波分離信号と、高周波抽出フィルタリング部210が抽出した高周波相当信号との差分である差分信号を生成して差分空間インターポレーション部216に伝達する。
差分空間インターポレーション部216は、差分生成部214からの差分信号の空間解像度を原映像信号と等しい解像度に拡大して差分高解像度信号を生成し、第1信号合成部220に伝送する。かかる空間的拡大は、上述した数式5から7を用いて実現することが可能であるが、拡大に用いるフィルタ係数や補間関数等は数式5から7に限定されない。
基本インターポレーション部218は、基本レイヤ復号部114で復号された基本復号映像信号をそのまま受け、その信号を所望の解像度となるように、インターポレーションを実行して基本高解像度信号を生成する。このように、符号化劣化を抑制するための所定のフィルタリング処理を介さず、基本レイヤ復号部114で復号された基本復号映像信号をそのまま利用して基本高解像度信号を生成しているのは、基本復号映像信号の符号化劣化を許容できる場合である。かかる場合には、復号画像中に含まれるより多くの周波数成分を利用しながら高品質な高解像度信号を得ることができる。所望される倍率のインターポレーションは次のようにして行う。倍率γにインターポレーションされた信号(EXPAND)γ(x)とすると、数式10
Figure 0004780139
…(数式10)
で与えられる。ここで、Wγ(i)は数式6および7で示したものである。また、基本インターポレーション部218による空間的拡大は、上述した数式10に限らずフィルタ係数や補間関数等が相違する他の拡大方法を用いることもできる。また、倍率γは、例えば、基本レイヤの解像度をRB、拡張レイヤの解像度をREとすると、基本レイヤの解像度から拡張レイヤの解像度に空間インターポレーションする場合には、RE/RBの値に設定されるとよい。基本インターポレーション部218は、拡大した基本高解像度信号を第1信号合成部220へ出力する。
第1信号合成部(信号合成部)220は、第2ハイパスフィルタリング部236からの高周波成分高解像度信号と、差分空間インターポレーション部216からの差分高解像度信号と、基本インターポレーション部218からの基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成する。
第1エントロピー符号化部222は、高周波抽出フィルタリング部210からのパラメータaおよびεと、振幅制限定数倍処理部234からのパラメータαγおよびTとをエントロピー符号化して符号化パラメータとしてのビットストリームを生成し、多重化部120に出力する。
このようにして、空間インターポレーション部116の第1信号合成部220は予測映像信号を生成し、拡張レイヤ符号化部118は、オリジナルの原映像信号とかかる予測映像信号とを用い、空間解像度間および時間の相関を利用して予測誤差信号を導出し、その予測誤差信号を符号化して拡張符号化データ(ビットストリーム)を生成する。拡張レイヤ符号化部118は、第1フレームメモリ250と、第2フレームメモリ252と、動き推定部254と、動き補償部256と、イントラ予測部258と、予測信号選択部260と、予測誤差信号生成部262と、直交変換量子化部264と、第2エントロピー符号化部266と、逆量子化逆直交変換部268と、第2信号合成部270と、デブロッキングフィルタ部272とを含んで構成される。
第1フレームメモリ250は、原映像信号の少なくとも1GOP(Group Of Picture)分の信号を格納する。そして、空間インターポレーション部116と当該拡張レイヤ符号化部118との同期がとれるように、予測誤差信号生成部262および動き推定部254へ対応するフレーム信号を出力する。
第2フレームメモリ252は、デブロッキングフィルタ部272からの信号を少なくとも1フレーム分格納し、動き推定に必要なフレーム信号を動き推定部254へ、動き補償に必要なフレーム信号を動き補償部256へ出力する。
動き推定部254は、第1フレームメモリ250および第2フレームメモリ252からのフレーム信号を受け、H.264に代表される動き推定を行う。動き推定によって得られた動き情報は、動き補償部256および第2エントロピー符号化部266へ出力される。
動き補償部256は、第2フレームメモリ252からのフレーム信号および動き推定部254からの動き情報を受け、H.264に代表される動き補償を行う。動き補償によって得られた信号は予測信号選択部260へ出力される。
イントラ予測部258は、第2信号合成部270で合成された信号を受け、H.264に代表されるイントラ予測を行う。イントラ予測して得られた信号は予測信号選択部260へ出力される。
予測信号選択部260は、動き補償部256、イントラ予測部258および空間インターポレーション部116からの信号をそれぞれ受け、いずれか1つを選択、または、それぞれの信号に重み付けを行い合成する。信号の選択や信号の合成における判断基準は任意に決定でき、例えば、符号化効率を重視する場合は、予測誤差信号の二乗平均が小さくなるように、信号を選択または合成する。予測信号選択部260は、選択または合成した信号を予測誤差信号生成部262および第2信号合成部270へ出力する。
予測誤差信号生成部262は、第1フレームメモリ250の原映像信号から、予測信号選択部260を介して入力される予測映像信号を差し引いて予測誤差信号を生成し、直交変換量子化部264へ出力する。
直交変換量子化部264は、予測誤差信号生成部262より出力された予測誤差信号を受け、その予測誤差信号を直交変換および量子化する。直交変換には、離散コサイン変換(DCT)やウェーブレット等が用いられる。また、H.264のように、直交変換と量子化を合成した手段を採用することもできる。直交変換量子化部264は、直交変換および量子化した信号を、第2エントロピー符号化部266および逆量子化逆直交変換部268へ出力する。
第2エントロピー符号化部266は、直交変換量子化部264からの信号をエントロピー符号化し拡張符号化データとしてのビットストリームを生成する。こうして生成された拡張符号化データは多重化部120に送信される。
逆量子化逆直交変換部268は、直交変換および量子化された信号を受け、その信号を再度逆量子化および逆直交変換して推定信号を生成する。そして、その推定信号を第2信号合成部270に送信する。
第2信号合成部270は、予測信号選択部260からの予測映像信号と、逆量子化逆直交変換部268からの推定信号とを合成し、その結果をイントラ予測部258およびデブロッキングフィルタ部272へ出力する。
デブロッキングフィルタ部272は、第2信号合成部270からの信号を受け、入力された信号に対してデブロッキングフィルタ処理を行う。ここで、用いられるデブロッキングフィルタは、例えばH.264で用いられているデブロッキングフィルタを利用することができる。デブロッキングフィルタ処理した信号は第2フレームメモリ252に伝送される。
図5は、上述した空間インターポレーション部116による映像階層符号化方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
まず、第1ハイパスフィルタリング部208は基本レイヤ復号部114で復号された基本復号映像信号の高周波成分を分離して高周波分離信号を生成し(S300)、高周波抽出フィルタリング部210はε−フィルタを用いて高周波分離信号にε−フィルタ処理を施し高周波相当信号を抽出する(S302)。高周波空間インターポレーション部212は、こうして生成された高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する。詳細には、高周波抽出フィルタリング部210が抽出した高周波相当信号を第1インターポレーション部232が拡大し(S304)、その信号に対して振幅制限定数倍処理部234を用いて振幅制限および定数倍処理を施す(S306)、そして、第2ハイパスフィルタリング部236において、振幅制限および定数倍処理した信号から高周波成分を抽出し高周波成分高解像度信号を生成する(S308)。
一方、差分生成部214は、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成し(S310)、差分空間インターポレーション部216は、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する(S312)。また、基本インターポレーション部218によって基本レイヤ復号部114で復号された基本復号映像信号の空間解像度がそのまま別途拡大され、基本高解像度信号が生成される(S314)。ここで、図5に示したa、b、cの処理は、どの順に遂行してもよく、処理能力の許す範囲で並行処理されてもよい。
そして、第1信号合成部220は、第2ハイパスフィルタリング部236からの高周波成分高解像度信号と、差分空間インターポレーション部216からの差分高解像度信号と、基本インターポレーション部218からの基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成する(S316)。また、高周波抽出フィルタリング部210および振幅制限定数倍処理部234で用いたパラメータαγおよびTを符号化する必要があれば、第1エントロピー符号化部222においてそれぞれ符号化する(S318)。ここで必要があればとしたのは、予め映像階層符号化装置100と映像階層復号装置との間でパラメータの取り決めが為されていれば符号化の必要がないからである。
図6は、上述した拡張レイヤ符号化部118による映像階層符号化方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
まず、イントラ予測部258を用いてイントラ予測を行い、イントラ予測した信号を予測信号選択部260に送信する(S350)。一方、動き推定部254および動き補償部256を用いて、動き推定および動き補償(動き補償予測)を行い、動き補償予測した信号も予測信号選択部260へ送信する(S352)。また、同様に空間インターポレーション部116が予測した予測映像信号も予測信号選択部260に送信される(S354)。ここで、図6に示したa、b、cの処理は、どの順に遂行してもよく、処理能力の許す範囲で並行処理されてもよい。
予測信号選択部260において、イントラ予測した信号、動き補償予測した信号および高解像度推定信号のいずれかひとつが選択、または、それぞれの信号に重み付けを行って合成し(S356)、選択、または、合成された予測映像信号を、第1フレームメモリ250からの原映像信号から差し引いて予測誤差信号を生成する(S358)。次に、予測誤差信号に対して直交変換量子化部264を用いて直交変換および量子化する(S360)。直交変換および量子化した信号および動き情報に対して第2エントロピー符号化部266を用いてエントロピー符号化する(S362)。
ここで、符号化対象の信号が全て符号化されたかどうか判断され(S364)、符号化されていればここで処理は終了する。全て符号化されていなければ、現在符号化している信号を他の信号の符号化時に参照させるため復号およびデブロッキング処理する。詳細には、直交変換および量子化した信号を逆量子化逆直交変換部268において逆量子化および逆直交変換し(S366)、逆量子化および逆直交変換した信号に対して第2信号合成部270を用いて、予測映像信号と合成し、復号信号を生成、その復号信号をイントラ予測部258およびデブロッキングフィルタ部272へ伝送する(S368)。最後に、デブロッキングフィルタ部272においてデブロッキングフィルタ処理された信号を第2フレームメモリ252に格納して(S370)、最初から処理を繰り返す。
以上、説明した映像階層符号化装置100によれば、従来における映像階層符号化の階層間予測における単純な空間インターポレーション(空間的拡大)に、原映像信号の推定を伴った階層間推定処理を加えて階層間の予測誤差信号をより小さくすることで、効率的により高品位な映像階層符号化を実現することが可能となる。また、空間インターポレーションにおいて、基本符号化データを復号した基本復号映像信号(低解像度信号)の符号化劣化や階層間推定処理の特性を考慮して、基本符号化データを復号した映像信号を、推定目的となる原映像信号に相当する高周波成分とそれ以外の信号に分離しそれぞれに適した処理で原映像信号(高解像度信号)を推定するので、予測映像信号の生成をより適切に行うことができ、効率的な映像階層符号化を実現することが可能となる。
(第2の実施形態:映像階層復号装置400)
図7は、映像階層復号装置400の概略的な構成を示した機能ブロック図である。映像階層復号装置400は、映像階層符号化装置100で生成された多重化データから必要な情報を取り出して、ディスプレイ等の性能に合った空間解像度の復号映像信号を出力する。映像階層復号装置400は、エクストラクト部410と、基本レイヤ復号部412と、空間インターポレーション部414と、拡張レイヤ復号部416とを含んで構成される。
エクストラクト(分離)部410は、映像階層符号化装置100で生成された多重化データ(ビットストリーム)を受信し、当該映像階層復号装置400の性能または映像出力を受けるディスプレイ等の性能に合わせて、多重化データ全体から復号に必要なデータを切り出し、分離する。ここでは、基本符号化データを基本レイヤ復号部412に、拡張符号化データを拡張レイヤ復号部416に、符号化パラメータが付与されていれば、その符号化パラメータを空間インターポレーション部414に分割伝送する。
基本レイヤ復号部412は、エクストラクト部410で切り出された基本符号化データを復号して基本復号映像信号(低解像度の映像出力)を生成する。かかる低解像度の映像出力は必要に応じてディスプレイ430に出力される。かかる復号にはMPEG−2やH.264等の技術を適用することができる。また、時間方向のスケーラビリティやSNRスケーラビリティ等を組み合わせてもよい。
空間インターポレーション部414は、第1の実施形態における空間インターポレーション部116同様、基本レイヤ復号部412が復号した基本復号映像信号の空間解像度を空間的に拡大して予測映像信号を生成する。ただし、第1の実施形態における空間インターポレーション部116では、その中で用いたパラメータを出力していたが、本実施形態では、その出力されたパラメータを利用して予測映像信号を生成している点で相違する。
かかる予測映像信号は、原映像信号の推定信号であり、本実施形態でも、基本復号映像信号を適切に高解像度化処理することで原映像信号と相関の高い予測映像信号を生成している。本実施形態において特徴的な当該空間インターポレーション部414の詳細な構成は後程説明する。空間インターポレーション部414は、生成された予測映像信号を拡張レイヤ復号部416に送信する。
拡張レイヤ復号部416は、エクストラクト部410で切り出された拡張符号化データを復号し、その復号した予測誤差信号と、空間インターポレーション部414が予測した予測映像信号とを用いて原映像信号(高解像度の映像出力)を復元する。かかる高解像度の映像出力は必要に応じてディスプレイ432に出力される。かかる拡張レイヤ復号部416に関しても詳細な構成は後程説明する。
図8は、上述した映像階層復号装置400によりオリジナルの原映像信号を復元する映像階層復号方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
まず、エクストラクト部410は、映像階層符号化装置100で生成された多重化データを解析し、基本符号化データ、拡張符号化データ、符号化パラメータに分離し、各データをそれぞれ基本レイヤ復号部412、拡張レイヤ復号部416、空間インターポレーション部414に伝達する(S450)。
基本レイヤ復号部412は、基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する(S452)。ディスプレイが低解像度にしか対応していない場合、この基本復号映像信号を表示する。空間インターポレーション部414は、基本復号映像信号およびエクストラクト部410からのパラメータを用いて、基本復号映像信号の空間解像度を高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し予測映像信号を生成する(S454)。
そして、拡張レイヤ復号部416は、エクストラクト部410からの拡張符号化データによる予測誤差信号と、空間インターポレーション部414からの予測映像信号とを用いて原映像信号を復元する(S456)。こうして階層の相違する複数の映像出力(基本復号映像信号、原映像信号)が出力される。
(空間インターポレーション部414、拡張レイヤ復号部416)
続いて、本実施形態において特徴的な空間インターポレーション部414、拡張レイヤ復号部416を詳述する。
図9は、空間インターポレーション部414および拡張レイヤ復号部416の構成を示した機能ブロック図である。空間インターポレーション部414は、第1ハイパスフィルタリング部208と、高周波抽出フィルタリング部510と、高周波空間インターポレーション部512と、差分生成部214と、差分空間インターポレーション部216と、基本インターポレーション部218、第1信号合成部220と、第1エントロピー復号部522とを含んで構成される。また、拡張レイヤ復号部416は、第2フレームメモリ252と、動き補償部256と、イントラ予測部258と、予測信号選択部260と、第2エントロピー復号部566と、逆量子化逆直交変換部268と、第2信号合成部270と、デブロッキングフィルタ部572とを含んで構成される。
ここで、第1の実施形態における構成要素として既に述べた、第1ハイパスフィルタリング部208と、差分生成部214と、差分空間インターポレーション部216と、基本インターポレーション部218、第1信号合成部220と、第2フレームメモリ252と、動き補償部256と、イントラ予測部258と、予測信号選択部260と、逆量子化逆直交変換部268と、第2信号合成部270とは、実質的に機能が同一なので重複説明を省略し、ここでは、構成が相違する高周波抽出フィルタリング部510と、高周波空間インターポレーション部512と、第1エントロピー復号部522と、第2エントロピー復号部566と、デブロッキングフィルタ部572とを主に説明する。
高周波抽出フィルタリング部510は、第1の実施形態における高周波抽出フィルタリング部210同様、例えば、突発的変化を有する映像信号に対する雑音除去を効果的に行う非線形ディジタルフィルタであるε−フィルタで構成され、第1ハイパスフィルタリング部208で高周波成分が分離された高周波分離信号から、原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する。
第1の実施形態では、ε−フィルタの特性を決めるパラメータaおよびεを第1エントロピー符号化部222に送信していたが、本実施形態では、そのパラメータaおよびεを受けてε−フィルタに設定する点が相違する。かかる構成により映像階層符号化時と同じパラメータによりフィルタリングできるので、映像階層符号化時と同一の高周波相当信号を生成することが可能となる。
高周波空間インターポレーション部512は、第1インターポレーション部232と、振幅制限定数倍処理部534と、第2ハイパスフィルタリング部236とから構成される。第1の実施形態における構成要素として既に述べた、第1インターポレーション部232と、第2ハイパスフィルタリング部236とは、実質的に機能が同一である。構成が相違する振幅制限定数倍処理部534に関しては、第1の実施形態においてパラメータαγおよびTを第1エントロピー符号化部222に送信していたが、本実施形態では、そのパラメータαγおよびTを自体のパラメータとして設定している点のみが相違している。
第1エントロピー復号部522は、符号化パラメータからパラメータa、ε、αγ、T等を復号し、パラメータaおよびεを高周波抽出フィルタリング部510に、パラメータαγおよびTを高周波空間インターポレーション部512の振幅制限定数倍処理部534に出力する。
第2エントロピー復号部566は、エクストラクト部410からの拡張符号化データを復号し予測誤差信号を生成する。こうして生成された予測誤差信号は、逆量子化逆直交変換部268に送信され、動き情報は動き補償部256に送信される。
デブロッキングフィルタ部572は、第2信号合成部270からの信号を受け、入力された信号に対してデブロッキングフィルタ処理を行う。ここで、用いられるデブロッキングフィルタは、例えばH.264で用いられているデブロッキングフィルタを利用することができる。デブロッキングフィルタ処理した信号は第2フレームメモリ252に伝送されると共に原映像信号として外部に出力される。
図10は、上述した拡張レイヤ復号部416による映像階層復号方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
まず、第2エントロピー復号部566が拡張符号化データを復号して予測誤差信号を生成し(S600)、その予測誤差信号が逆量子化逆直交変換部268において逆量子化および逆直交変換される(S602)。
続いて、目的とするブロック(マクロブロック)が、イントラ予測、動き補償予測および予測映像信号による予測のいずれが選択されていたか、または合成されていたかを解析し(S604)、それに対応する処理を行う。イントラ予測が選択されていた場合、イントラ予測部258を用いてイントラ予測を行う(S606)。一方、動き補償予測が選択されていた場合には、動き補償部256を用いて動き補償を行う(S608)。また、予測映像信号による予測が選択されていた場合には、空間インターポレーション部414を機能させて予測映像信号を生成させる(S610)。予測映像信号を生成する詳細な処理動作は後ほど説明する。さらに、それぞれの信号が合成されている場合には、上述したイントラ予測、動き補償予測、予測映像信号による予測を全て実行し、重み付けを行った後合成する。
予測信号選択部260において、選択、または、合成された予測映像信号を、逆量子化逆直交変換部268からの信号と合成し復号信号を生成、その復号信号をイントラ予測部258およびデブロッキングフィルタ部572へ伝送する(S612)。最後に、デブロッキングフィルタ部272においてデブロッキングフィルタ処理された信号を原映像信号として外部に出力する(S614)。ここで、復号対象の拡張符号化データが全て復号されたかどうか判断され(S616)、復号されていればここで処理は終了する。全て符号化されていなければ、最初から処理を繰り返す。
図11は、上述した空間インターポレーション部414による映像階層復号方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
まず、第1エントロピー復号部522は、必要であれば、符号化パラメータからパラメータa、ε、αγ、Tを復号し、パラメータaおよびεを高周波抽出フィルタリング部510に、パラメータαγおよびTを高周波空間インターポレーション部512の振幅制限定数倍処理部534に出力する(S650)。ここで必要があればとしたのは、予め映像階層符号化装置100と映像階層復号装置400との間でパラメータの取り決めが為されていれば復号の必要がないからである。
続いて、第1ハイパスフィルタリング部208は基本レイヤ復号部412で復号された基本復号映像信号の高周波成分を分離して高周波分離信号を生成し(S652)、高周波抽出フィルタリング部510はε−フィルタを用いて高周波分離信号にε−フィルタ処理を施し高周波相当信号を生成する(S654)。高周波空間インターポレーション部512は、こうして生成された高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する。詳細には、高周波抽出フィルタリング部510が抽出した高周波相当信号を第1インターポレーション部232が拡大し(S656)、その信号に対して振幅制限定数倍処理部534を用いて振幅制限および定数倍処理を施す(S658)、そして、第2ハイパスフィルタリング部236において、振幅制限および定数倍処理した信号から高周波成分を抽出し高周波成分高解像度信号を生成する(S660)。
一方、差分生成部214は、高周波分離信号と高周波相当信号との差分である差分信号を生成し(S662)、差分空間インターポレーション部216は、差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する(S664)。また、基本インターポレーション部218によって基本レイヤ復号部412で復号された基本復号映像信号の空間解像度がそのまま別途拡大され、基本高解像度信号が生成される(S666)。ここで、図11に示したa、b、cの処理は、どの順に遂行してもよく、処理能力の許す範囲で並行処理されてもよい。
そして、第1信号合成部220は、第2ハイパスフィルタリング部236からの高周波成分高解像度信号と、差分空間インターポレーション部216からの差分高解像度信号と、基本インターポレーション部218からの基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成する(S668)。
以上、説明した映像階層復号装置400によれば、従来における映像階層復号の階層間予測における単純な空間インターポレーション(空間的拡大)に、原映像信号の推定を伴った階層間推定処理を加えて階層間の予測誤差信号をより小さくすることで、効率的により高品位な映像階層復号を実現することが可能となる。また、空間インターポレーションにおいて、基本符号化データの符号化劣化や階層間推定処理の特性を考慮して、基本符号化データを復号した映像信号を、推定目的となる原映像信号に相当する高周波成分とそれ以外の信号に分離しそれぞれに適した処理で原映像信号(高解像度信号)を推定するので、予測映像信号の生成をより適切に行うことができ、効率的な映像階層復号を実現することが可能となる。
図12は、本実施形態における映像階層符号化装置100による映像階層符号化および映像階層復号装置400による映像階層復号が可能なコンピュータ(情報処理装置)700の典型例を示した機能ブロック図である。コンピュータ700は、中央処理装置710と、一時記憶装置712と、外部記憶装置714と、通信部716と、入力部718と、出力部720とを含んで構成される。
中央処理装置(CPU)710は、一時記憶装置712や外部記憶装置714のプログラムやアプリケーションによりコンピュータ700全体を管理および制御する。一時記憶装置712は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM等から構成され、中央処理装置710で処理されるプログラムや映像データ等を一時的に記憶する。外部記憶装置714は、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、中央処理装置710で処理されるプログラムや映像データ等を記憶する。通信部716は、通信回線130を介して様々な電子機器やサーバと接続され、それらと映像データを送受信することができる。入力部718は、メディア132からの多重化データや各種パラメータを入力できる。出力部720は、ディスプレイ432等に映像出力を出力できる。
上述した映像階層符号化および映像階層復号は、中央処理装置710がプログラムを実行することによって為される。従って、映像階層符号化装置100および映像階層復号装置400が提供されると同時に、コンピュータ700を、映像階層符号化装置100および映像階層復号装置400として機能させるプログラムも提供される。また、このプログラムは、記録媒体から読みとられてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信回線130を介して伝送されてコンピュータに取り込まれてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、本明細書の映像階層符号化方法および映像階層復号方法における各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成または利用する映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラムに利用することができる。
映像階層符号化装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 映像階層符号化方法の具体的な処理を示したフローチャートである。 空間インターポレーション部および拡張レイヤ符号化部の構成を示した機能ブロック図である。 量子化パラメータとの関係を示した概念図である。 映像階層符号化方法の具体的な処理を示したフローチャートである。 映像階層符号化方法の具体的な処理を示したフローチャートである。 映像階層復号装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 映像階層復号方法の具体的な処理を示したフローチャートである。 空間インターポレーション部および拡張レイヤ復号部の構成を示した機能ブロック図である。 映像階層復号方法の具体的な処理を示したフローチャートである。 映像階層復号方法の具体的な処理を示したフローチャートである。 映像階層符号化および映像階層復号が可能なコンピュータの典型例を示した機能ブロック図である。
符号の説明
100 …映像階層符号化装置
110 …空間デシメーション部
112 …基本レイヤ符号化部
114、412 …基本レイヤ復号部
116、414 …空間インターポレーション部
118 …拡張レイヤ符号化部
120 …多重化部
208 …第1ハイパスフィルタリング部(ハイパスフィルタリング部)
210、510 …高周波抽出フィルタリング部
212、512 …高周波空間インターポレーション部
214 …差分生成部
216 …差分空間インターポレーション部
218 …基本インターポレーション部
220 …第1信号合成部(信号合成部)
400 …映像階層復号装置
410 …エクストラクト部
416 …拡張レイヤ復号部

Claims (8)

  1. 空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成する映像階層符号化装置であって、
    原映像信号の空間解像度を縮小して基本映像信号を生成する空間デシメーション部と、
    前記基本映像信号を符号化して基本符号化データを生成する基本レイヤ符号化部と、
    前記基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、
    前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して予測映像信号を生成する空間インターポレーション部と、
    前記原映像信号と前記予測映像信号とを用いて導出された予測誤差信号を符号化して拡張符号化データを生成する拡張レイヤ符号化部と、
    前記基本符号化データと拡張符号化データとを多重化して前記多重化データを生成する多重化部と、
    を備え、
    前記空間インターポレーション部は、
    前記基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部と、
    前記高周波分離信号から前記原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部と、
    前記高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部と、
    前記高周波分離信号と前記高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部と、
    前記差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部と、
    前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部と、
    前記高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して前記予測映像信号を生成する信号合成部と、
    を有することを特徴とする映像階層符号化装置。
  2. 前記高周波抽出フィルタリング部は、突発的変化を有する映像信号に対する雑音除去を行う非線形ディジタルフィルタであるε−フィルタであり、
    前記多重化部は、前記ε−フィルタのパラメータである係数列aおよび閾値εも多重化することを特徴とする請求項1に記載の映像階層符号化装置。
  3. 空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成する映像階層符号化方法であって、
    原映像信号の空間解像度を縮小して基本映像信号を生成し、
    前記基本映像信号を符号化して基本符号化データを生成し、
    前記基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成し、
    前記基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成し、
    前記高周波分離信号から前記原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成し、
    前記高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成し、
    前記高周波分離信号と前記高周波相当信号との差分である差分信号を生成し、
    前記差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成し、
    前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成し、
    前記高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成し、
    前記原映像信号と前記予測映像信号とを用いて導出された予測誤差信号を符号化して拡張符号化データを生成し、
    前記基本符号化データと拡張符号化データとを多重化して前記多重化データを生成することを特徴とする映像階層符号化方法。
  4. コンピュータを、
    空間解像度の異なる複数の映像信号に復元可能な多重化データを生成する映像階層符号化装置として機能させる映像階層符号化プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    原映像信号の空間解像度を縮小して基本映像信号を生成する空間デシメーション部と、
    前記基本映像信号を符号化して基本符号化データを生成する基本レイヤ符号化部と、
    前記基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、
    前記基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部、前記高周波分離信号から前記原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部、前記高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部、前記高周波分離信号と前記高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部、前記差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部、前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部、および前記高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して前記予測映像信号を生成する信号合成部、を有する空間インターポレーション部と、
    前記原映像信号と前記予測映像信号とを用いて導出された予測誤差信号を符号化して拡張符号化データを生成する拡張レイヤ符号化部と、
    前記基本符号化データと拡張符号化データとを多重化して前記多重化データを生成する多重化部と、
    して機能させることを特徴とする映像階層符号化プログラム。
  5. 空間スケーラビリティが施された多重化データから空間解像度の異なる複数の映像信号を復元可能な映像階層復号装置であって、
    前記多重化データから、少なくとも基本符号化データおよび拡張符号化データを含む、空間解像度の異なる複数の符号化データを分離するエクストラクト部と、
    前記基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、
    前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して予測映像信号を生成する空間インターポレーション部と、
    前記拡張符号化データを復号した予測誤差信号と前記予測映像信号とを用いて原映像信号を復元する拡張レイヤ復号部と、
    を備え、
    前記空間インターポレーション部は、
    前記基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部と、
    前記高周波分離信号から前記原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部と、
    前記高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部と、
    前記高周波分離信号と前記高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部と、
    前記差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部と、
    前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部と、
    前記高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して前記予測映像信号を生成する信号合成部と、
    を有することを特徴とする映像階層復号装置。
  6. 前記高周波抽出フィルタリング部は、突発的変化を有する映像信号に対する雑音除去を行う非線形ディジタルフィルタであるε−フィルタであり、
    前記多重化データには、前記ε−フィルタのパラメータである係数列aおよび閾値εも含まれていることを特徴とする請求項5に記載の映像階層復号装置。
  7. 空間スケーラビリティが施された多重化データから空間解像度の異なる複数の映像信号を復元可能な映像階層復号方法であって、
    前記多重化データから、少なくとも基本符号化データおよび拡張符号化データを含む、空間解像度の異なる複数の符号化データを分離し、
    前記基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成し、
    前記基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成し、
    前記高周波分離信号から前記原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成し、
    前記高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成し、
    前記高周波分離信号と前記高周波相当信号との差分である差分信号を生成し、
    前記差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成し、
    前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成し、
    前記高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して予測映像信号を生成し、
    前記拡張符号化データを復号した予測誤差信号と前記予測映像信号とを用いて原映像信号を復元することを特徴とする映像階層復号方法。
  8. コンピュータを、
    空間スケーラビリティが施された多重化データから空間解像度の異なる複数の映像信号を復元可能な映像階層復号装置として機能させる映像階層復号プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記多重化データから、少なくとも基本多重化データおよび拡張多重化データを含む、空間解像度の異なる複数の符号化データを分離するエクストラクト部と、
    前記基本符号化データを復号して基本復号映像信号を生成する基本レイヤ復号部と、
    前記基本復号映像信号から高周波成分を分離して高周波分離信号を生成するハイパスフィルタリング部、前記高周波分離信号から前記原映像信号に相当する高周波成分を抽出して高周波相当信号を生成する高周波抽出フィルタリング部、前記高周波相当信号の空間解像度を、高周波成分の階層間推定処理を通じて拡大し高周波成分高解像度信号を生成する高周波空間インターポレーション部、前記高周波分離信号と前記高周波相当信号との差分である差分信号を生成する差分生成部、前記差分信号の空間解像度を拡大して差分高解像度信号を生成する差分空間インターポレーション部、前記基本復号映像信号の空間解像度を拡大して基本高解像度信号を生成する基本インターポレーション部と、および前記高周波成分高解像度信号と差分高解像度信号と基本高解像度信号とを合成して前記予測映像信号を生成する信号合成部、を有する空間インターポレーション部と、
    前記拡張符号化データを復号した予測誤差信号と前記予測映像信号とを用いて原映像信号を復元する拡張レイヤ復号部と、
    して機能させることを特徴とする映像階層復号プログラム。

JP2008111268A 2008-04-22 2008-04-22 映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム Active JP4780139B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008111268A JP4780139B2 (ja) 2008-04-22 2008-04-22 映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008111268A JP4780139B2 (ja) 2008-04-22 2008-04-22 映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009267492A JP2009267492A (ja) 2009-11-12
JP4780139B2 true JP4780139B2 (ja) 2011-09-28

Family

ID=41392838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008111268A Active JP4780139B2 (ja) 2008-04-22 2008-04-22 映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4780139B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5419795B2 (ja) * 2010-04-30 2014-02-19 日本放送協会 画像符号化装置及びプログラム
JP6261741B2 (ja) * 2013-09-09 2018-01-17 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド デジタル放送システムにおける高画質uhd放送コンテンツの送受信方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009267492A (ja) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6114420B2 (ja) 非対称形の補間フィルタを利用して、映像を補間する方法及びその装置
JP4844741B2 (ja) 動画像符号化装置及び動画像復号装置と、その方法及びプログラム
US7864219B2 (en) Video-signal layered coding and decoding methods, apparatuses, and programs with spatial-resolution enhancement
JP4565392B2 (ja) 映像信号階層復号化装置、映像信号階層復号化方法、及び映像信号階層復号化プログラム
WO2011083573A1 (ja) 動画像符号化装置及び動画像復号化装置
JP2007174634A (ja) 階層符号化装置、階層復号化装置、階層符号化方法、階層復号方法、階層符号化プログラム及び階層復号プログラム
KR101225160B1 (ko) 비디오 이미지 시퀀스를 상이한 공간 해상도의 주파수부대역 계수들로 인코딩하는 방법 및 장치
JP5452337B2 (ja) 画像符号化装置及びプログラム
KR20100017453A (ko) 비디오 신호 처리 방법 및 장치
JP4870120B2 (ja) 動画像階層符号化装置、動画像階層符号化方法、動画像階層符号化プログラム、動画像階層復号化装置、動画像階層復号化方法、および動画像階層復号化プログラム
JP4973886B2 (ja) 動画像復号装置、復号画像記録装置、それらの方法及びプログラム
JP4844455B2 (ja) 映像信号階層復号化装置、映像信号階層復号化方法、及び映像信号階層復号化プログラム
JP2007519273A (ja) オーバーコンプリート・ウェーブレット符号化と循環予測写像とを用いてビデオ処理を行うシステム及び方法
WO2008072500A1 (ja) 動画像符号化装置および動画像復号装置
JP4844456B2 (ja) 映像信号階層符号化装置、映像信号階層符号化方法、及び映像信号階層符号化プログラム
JP4780139B2 (ja) 映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム
JP4835855B2 (ja) 動画像符号化の装置、方法及びプログラムと、動画像復号の装置方法及びプログラム
JP2006246351A (ja) 画像符号化装置および画像復号化装置
JP5432359B2 (ja) 動画像符号化装置、方法及びプログラム
JP4565393B2 (ja) 映像信号階層符号化装置、映像信号階層符号化方法、及び映像信号階層符号化プログラム
JP2009253880A (ja) 映像階層符号化装置、映像階層符号化方法、映像階層符号化プログラム、映像階層復号装置、映像階層復号方法、および映像階層復号プログラム
JP2006101440A (ja) 情報処理装置及び情報処理方法
JP6864557B2 (ja) 符号化装置、復号装置、及びプログラム
JP6388476B2 (ja) 符号化装置及びプログラム
JP6566864B2 (ja) ビットストリーム変換装置、ビットストリーム変換方法、配信システム及びコンピュータ可読記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100624

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110607

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110620

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4780139

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350