JP4777429B2 - マルチレート・アプリケーションの単一コードブック・ベクトル量子化 - Google Patents

マルチレート・アプリケーションの単一コードブック・ベクトル量子化 Download PDF

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Description

本発明は、ベクトルのNレベルの量子化のための方法、デバイス、およびアプリケーション製品に関し、Nは、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から、前記量子化より前に選択可能である。本発明は、さらに、Nレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索する方法、デバイス、およびコンピュータ・プログラム製品と、ベクトルの表現を転送するシステムと、かかる量子化に使用されるコードブックを算定する方法、デバイス、およびソフトウェア・アプリケーション製品と、かかるコードブックそれ自体と、に関する。
音声および音響符号化のアルゴリズムは、通信、マルチメディア、および記憶システムにおいて多種多様な用途を有する。このような符号化アルゴリズムの開発は、符号化された信号の高品質を保ちながら伝送および記憶容量を節約する必要性に基づいて推進されている。エンコーダの複雑さは、アプリケーション・プラットフォームの処理能力によって制限される。例えば音声記憶といった一部のアプリケーションでは、エンコーダは非常に複雑であってもよいが、これに対しデコーダは、できる限り簡易である必要がある。
一般的な音声エンコーダでは、入力音声信号は、フレームと呼ばれるセグメント単位で処理される。通常、フレーム長は10ms乃至30msであり、後続するフレームの、5ms乃至15msの先読みセグメントも利用可能である。フレームは、さらにいくつかのサブフレームに分けることができる。各フレームに関して、エンコーダは、例えば線形予測符号化(LPC:Linear Predictive Coding)などによって、入力信号のパラメータ表現を決定する。得られたパラメータは、量子化されて通信チャネルを通じて送信されるか、またはデジタル形式で記憶媒体へ格納される。受信側では、デコーダが、受信したパラメータを用いて合成信号を作成する。
そのとき、現在では通常、LPCによって得られたLPC係数(または相当する線スペクトル周波数(LSFs:Line Spectrum Frequencies))を、LPC/LSF係数を積み重ねてベクトルにすることによって、ベクトル量子化(VQ:Vector Quantization)を用いて量子化する。同様に、後続するいくつかのフレームまたはサブフレームの励起信号に関連するパラメータ(例えば、利得、ピッチまたは有声化パラメータなど)についても、VQによって量子化することができる。
VQは、ブロック符号化の原理に基づいた非可逆のデータ圧縮方法である。NレベルのVQでは、N個の再生ベクトル(いわゆるコードワード)を含んでいるコードブックから、ベクトルに対して生ずる歪みが最小となる再生ベクトルを選択することによってベクトルが量子化される(前記歪みは、一部の例を挙げればユークリッド距離またはユークリッド2乗距離などといった、しかるべき歪み測定によって算定される)。これらの選択された再生ベクトルは、各々の識別子によって一意に特定することができる。量子化されたベクトルが伝送チャネルを介して送信されることになっており、かつ受信サイトにてコードブックが既知である場合は、故に、送信サイトにある量子化器と、ベクトル用に送信サイトにて選択された再生ベクトルを検索するようになっている、受信サイトにあるユニットとの間では、識別子のみをやり取りすれば十分であると言える。次いで、このユニットが、識別子によって特定される再生ベクトルを、ただ、コードブックから検索する。しばしば、Nは、2の累乗となるように選ばれ、そのとき、ワード長がn=log2(N)である2進ワードを再生ベクトルの識別子として使用することができる。従って、ワード長nは、量子化器の出力ビット・レートに比例する。ワード長nが増加すると、レベル数N=2nが増え、ひいては量子化器の分解能が高まるが、同時に、量子化器の出力ビット・レートも上昇する。
パラメータの量子化にはコードブックが必要であり、コードブックには、量子化タスクに最適化された再生ベクトルが含まれている。以前は、多次元積分が必要であるという理由で、VQのコードブック設計は困難なタスクであると考えられていた。1980年に、Linde、BuzoおよびGray(LBG)が、ベクトルのトレーニング・シーケンスに基づいてコードブックを生成する、いわゆるLBGアルゴリズムを提示した(Linde,Y.、Buzo,A.およびGray,R.M.,「ベクトル量子化のアルゴリズム(An algorithm for Vector Quantization)」,IEEEトランザクションズ・オン・コミュニケーションズ(IEEE Transactions on Communications),28巻,1号,1980年1月を参照されたい)。ベクトルのトレーニング・シーケンスを使用すれば、多次元積分の必要性が省かれる。LBGアルゴリズムは、スカラー量子化用のコードブック作成に適した有名なLloydアルゴリズムを、多次元に一般化したものと考えることができる。
LBGアルゴリズムは、所望のレベル数Nに対してコードブックを生成する。同じコーデックの中であれば、いくつかのレベル数Nをサポートしている必要があり、故に、各レベル数Nに関して、各々のコードブックをトレーニングし、量子化器と、再生ベクトルの識別子を元にした再生ベクトル検索に用いられるユニットとの両方において、これを格納しなければならない。上述のように、いくつかのレベル数Nの必要性が生じる符号化シナリオとしては、例えば、記憶および処理能力の異なる端末への伝送が必要な場合、または伝送チャネル特性が時変的である場合、あるいは全体として利用可能なビット・レートが情報源および伝送路符号化の間に動的に割り当てられる場合などが挙げられるが、これらはほんの一部の例である。いくつかの異なるレベル数Nのコードブックを各々記憶することは、量子化器と、量子化されたベクトルの再生ベクトルを検索するユニットとの両方におけるメモリ要件が不都合にも増加し、ひいてはサイズおよびコストを増加させるものである。さらに、別々のコードブックへのアクセスについて制御する必要があるため、量子化器および再生ベクトル検索ユニットの構造が窮屈なものになる。
従来技術の文書、Haoui,A.およびMesserschmitt,D.G.による「音声の組み込み式符号化:ベクトル量子化手法(Embedded Coding of Speech:A Vector Quantization Approach」,IEEE音響・音声・信号処理国際会議予稿集(Proceedings IEEE International Conference on Acoustics,Speech and Signal Processing(ICASSP)),1985年4月,10巻,p.1703−1706は、組み込み式音声エンコーダに関する。組み込み式音声エンコーダは、ビット・レートが最大レートから最小レートへと徐々に低下するにつれ、入力信号の再生の忠実度がゆっくりと低下する特性を備えた情報源エンコーダである。そのとき、エンコーダは、送信されている現在のビット・レートは認識しておらず、ビットが切り捨てられる順序だけが分かっている(例えば、送信されているビット・ストリームがバイト指向であって、ビットが最下位から最上位の順序で切り捨てられることなどが考えられる)。コードブックは、最大レートを対象として設計されており、量子化は、伝送の間に切り捨てられることになる(ひいては現在のビット・レートに影響を及ぼす)ビット数に関わりなく、常にこの最大レートに対応する一定数のレベルに関して実行される。ビットの切り捨てを考慮するには、例えば、最下位ビットのみが異なる2個の2進ワードをユークリッド距離で互いに近い2個のコードワードに割り当て、それにより最下位ビットをゼロに置き換えれば誤差の増加が少なくなるようにすることが、提示されている。
従来技術の文書、Ragot,S.、Bessette,B.およびLefebvre,R.による「32kbit/sでの広帯域TCX音声符号化への応用を伴う低複雑度マルチレート格子ベクトル量子化(Low−Complexity Multi−Rate Lattice Vector Quantization with Application to Wideband TCX Speech Coding at 32kbit/s)」,IEEE音響・音声・信号処理国際会議予稿集(Proceedings IEEE International Conference on Acoustics,Speech and Signal Processing(ICASSP)),2004年,1巻,p.501−504は、マルチレートの格子ベクトル量子化に関する。そこでは、8次元ベクトルが、各々整数格子RE8のシェルを形成する6個のコードブックのうちの1つへ、符号化されている。格子VQは自己拡張型であり、言い換えれば、コードブックの選択、ひいてはワード長nは、量子化されるベクトル次第で決まることになり、従って、量子化より前には選択することができない。コードベクトルは、代数的に作成され、故に、トレーニングする必要も記憶する必要もない。格子VQは、各コードブックが、その要素数が格子に左右される、格子のいくつかのシェルで構成されているという事実によって、一般に柔軟性を制限されている。いくつかのシェルを一緒に組み合わせれば、それによりコードブックのサイズを、例えば2の累乗あるいは他の数にすることもできるが、任意の所望する数にすることはできない。
上述の問題に照らして、本発明の目的は、とりわけ、選択可能な様々なレベル数NによってベクトルをNレベルに量子化する、改良型の方法、デバイス、およびソフトウェア・アプリケーション製品を提供することである。
本発明のさらなる目的は、選択可能な様々なレベル数NによってNレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索する、改良型の方法、デバイス、およびソフトウェア・アプリケーション製品を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ベクトルの表現を転送する改良型のシステムを提供することである。
本発明のさらなる目的は、選択可能な様々なレベル数NによるベクトルのNレベルの量子化に使用されるコードブックを決定する、改良型の方法、デバイス、およびソフトウェア・アプリケーション製品を提供することである。
本発明のさらなる目的は、選択可能な様々なレベル数NによるベクトルのNレベルの量子化に使用される改良型のコードブックを提供することである。
発明の第1態様
本発明の第1態様によれば、ベクトルをNレベルに量子化する方法が提案され、Nは、前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能である。前記方法は、各ベクトルの再生ベクトルを、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択するステップを含み、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。
そのとき、前記ベクトルおよび前記再生ベクトルはk次元のベクトルであり、kは1以上であって、そのためスカラー量子化およびベクトル量子化のいずれの場合をも対象とし得る。前記ベクトルは、量子化される対象のデータを含んでいる。各ベクトルに含まれている前記データは、例えばパラメータの集合であってよく、これは、例えば、音声または音響信号のフレームまたはサブフレームのLPC/LSF係数の集合、すなわち1つ以上の後続するフレームまたはサブフレームの利得、ピッチまたは有声化パラメータの集合としてもよい。
前記ベクトルは、Nレベル・コードブックから再生ベクトルを選択することによって、Nレベルに量子化される。前記選択は、例えば、ベクトルと再生ベクトルとの間の歪みを定量化する歪み基準(例えば、ユークリッド距離またはユークリッド2乗距離、あるいは他の基準)によって決定することができ、故に、前記歪み基準が最小になるような再生ベクトルが選択される。次いで、量子化の結果、前記選択された再生ベクトルの識別子が出力されて、再生ベクトル検索ユニットが、このユニットは前記コードブックを認識していることを踏まえると、選択された再生ベクトルを検索できるようになる。そのとき、前記ベクトルと選択された再生ベクトルとの間の歪みは、一般に、レベル数Nの増加に伴って減少するが、それは、Nが増加すれば、Nレベル・コードブックにはより多くの再生ベクトルが含まれ、ひいては前記ベクトルが含まれているベクトル空間をより適切に対象範囲とすることができるようになるからである。一方、Nの数が増加すれば、一般に、前記識別子の記憶および/または送信がより複雑化することにもなる。
そのとき、前記レベル数Nは、前記量子化より前に選択可能であり(量子化が自己拡張型であって、最適なレベル数が、量子化の対象として作業中のベクトルに基づいて量子化中に決定される、従来技術の自己拡張型の格子ベクトル量子化とは対照的である)、この選択は、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中から行われる(量子化が、常に、最大ビット・レートに対応する一定数のレベルで実行されている、従来技術の組み込み式符号化とは対照的である)。例えば、Mが256とすれば、前記レベル数Nをそこから選択することのできる前記事前定義済みの値から成る集合は、{2,4,8,16,32,64,128,256}と定義することができる。
一方、Mおよび/またはNは、必ずしも2の累乗である必要はなく、それは、一部の量子化アプリケーションにおいては、2の累乗ではない数の再生ベクトルを含むコードブックを使用することがより効率のよい場合もあるためであり、例えば、前記選択された再生ベクトルの識別子として、長さがn=log2(N)ではない2進ワードを使用する場合などである。従って、Mは、例えば所望の、いかなる整数であってもよく、故にNは、1≦N≦Mである、いかなる所望の数であってもよい。
前記レベル数Nの前記選択は、例えば、前記量子化器に対して外部のインスタンスによって実行してもよい。前記レベル数Nの前記選択は、例えば、前記量子化されたベクトルに関する情報を伝送するのに介すべき伝送チャネルの伝送特性に依存して実行してもよいし、あるいは前記量子化されたベクトルを格納すべき記憶ユニットの記憶容量に依存して実行してもよく、これらは可能性のほんの数例を挙げたものである。
本発明の第1態様によれば、様々なレベル数Nに関して、同一の共用コードブックを用いてベクトル量子化が行われる。この共用コードブックは、様々なレベル数N≦Mによる量子化に必要な、Nレベル・コードブックを全て含んでいる。各Nに関して、前記Nレベル・コードブックは、共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって各々表されている。例えば、M=256であり、かつNの、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合が{128,256}であるとすれば、N=128の場合、M=256個の再生ベクトルから成る前記コードブック内の最初の128個の再生ベクトルが、128レベルの量子化用のコードブックを形成し、N=256の場合、前記と同じM=256個の再生ベクトルから成るコードブック内の最初の256個の再生ベクトルが、256レベルの量子化用のコードブックを形成する。当業者には当然のことながら、前記Nレベル・コードブックは、その方がより適切であれば、共用コードブックの末尾に位置付けられても同様である。
所望の各レベル数Nに関して1つずつコードブックを作成して格納する必要のある従来技術とは対照的に、本発明によれば、作成し格納する必要があるのは、共用コードブック1つのみである。例えば、最大レベル数Mが256に定義されている場合、本発明によれば、作成し格納する必要があるのは256個の再生ベクトルを備えた1つのコードブックのみであり、なぜなら、このコードブックは、例えばN=128といったより少ないレベル数N用のコードブックをも含むからであるが、これに対して従来技術では、(256個および128個の再生ベクトルを備えた)2つのコードブックを作成し格納する必要があると考えられる。上記のことは、量子化器と、Nレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索するユニットとの両方の記憶要件の低減に大きく寄与し、さらに、ただ1つのコードブックへのアクセスのみを制御すればよくなるために、量子化器および前述のようなユニットの構造を簡略化する。様々なレベル数Nに関して共用コードブックを使用することは、そのように共用コードブックを作成することによって可能となる。一般に、本発明による共用コードブックに含まれている各Nレベル・コードブック内の再生ベクトル数Nは、柔軟に選択可能であり、特に、従来技術の格子VQにおける場合のように格子シェルの要素数によって制限されることはない。このように、本発明による共用コードブックは、量子化レベル数の著しく柔軟な選択を可能にしている。スカラー量子化とベクトル量子化との両方の事例に対処できるように、前記ベクトルの次元を選択可能なものとすることにより、さらに柔軟性の度合いが高まっている。
本発明の第1態様による方法では、nおよびmが整数値であって、N=2nおよびM=2mが成り立つ。MおよびNを2の累乗とするべく制約することは、選択された再生ベクトルの識別子としてワード長がnである2進ワードを使用する場合には特に有利であり、それは、長さがiの2進ワードであれば2i個の様々な再生ベクトルをインデックス可能というようになるからである。
本発明の第1態様による方法では、前記Nレベル・コードブック内の前記再生ベクトルのそれぞれが、nビットの2進ワードによって特定される。N=2nの場合、故に、前記2進ワードが、前記Nレベル・コードブック内のN=2n個の再生ベクトル全てを効率よくインデックスすることができる。
本発明の第1態様による方法では、前記ベクトルが、データ・シーケンスの線形予測符号化に関するパラメータを含んでもよい。前記パラメータとしては、例えば、音声または音響信号の1つまたはいくつかのフレームまたはサブフレームにおける声道を特徴付けるLPC/LSF係数、および/または前記音声または音響信号の後続する1つまたはいくつかのフレームまたはサブフレームにおける励起信号に関連するパラメータ(利得、ピッチおよび/または有声化パラメータなど)が挙げられる。
本発明の第1態様による方法では、前記選択するステップを、携帯型デバイスによって実行してもよい。前記携帯型デバイスとしては、例えば、携帯電話機、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA:personal Digital Assistant)、携帯型コンピュータまたは同種のものを挙げることができる。言うまでもなく、前記ステップは、固定型の通信デバイスによっても同様に実行することができ、例えば、通信システムの基地局またはコア・ネットワーク要素などが挙げられる。
本発明の第1態様によれば、さらに、ベクトルのNレベルの量子化のためのデバイスが提案されており、Nは、前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から、選択可能である。前記デバイスは、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから各ベクトルの再生ベクトルを選択する手段を含み、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。
本発明の第1態様によるこのデバイスに関しては、本発明の第1態様による方法に関連して既に述べられた特徴および利点が同様に当てはまる。
本発明の第1態様による前記デバイスは、携帯型通信デバイスとしてもよい。前記携帯型通信デバイスとしては、例えば、携帯電話機、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、携帯型コンピュータまたは同種のものを挙げることができる。言うまでもなく、前記デバイスは、同様に固定型の通信デバイスであってもよく、例えば、通信システムの基地局またはコア・ネットワーク要素などが挙げられる。
本発明の第1態様によれば、さらに、ベクトルのNレベル量子化のためのソフトウェア・アプリケーションが組込まれている記憶媒体を含むソフトウェア・アプリケーション製品が提案され、Nは、前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から、選択可能である。前記ソフトウェア・アプリケーション製品は、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから各ベクトルの再生ベクトルを選択するプログラム・コードを含み、N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。
前記記憶媒体は、任意の揮発性または不揮発性のメモリまたは記憶素子とすることができ、例えば、読み出し専用メモリ(ROM:Read−Only Memory)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:Random Access Memory)、メモリ・スティックまたはカード、および光学的、電気的、または磁気的に読み取り可能なディスクなどが挙げられる。前記ソフトウェア・アプリケーションに含まれている前記プログラム・コードは、コンピュータ・システムと通信するべく高級手続き型またはオブジェクト指向型プログラミング言語によって実現してもよく、またはデジタル・プロセッサと通信するべくアセンブリまたは機械言語として実現してもよい。いずれの場合も、前記プログラム・コードは、コンパイラ型またはインタプリタ型のコードであってよい。
本発明の第1態様によるこのソフトウェア・アプリケーション製品に関しては、本発明の第1態様による方法に関連して既に述べられた特徴および利点が同様に当てはまる。
発明の第2態様
本発明の第2態様によれば、Nレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索する方法が提案され、Nは、前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能となっている。前記方法は、前記量子化においてベクトルに対して選択された再生ベクトルの識別子を受信するステップと、前記識別子に基づいて、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから前記再生ベクトルを検索するステップとを含み、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。
ここで、本発明の第1態様との関連で提示されたベクトルおよび再生ベクトルの説明、レベル数Nの選択の説明、および各ベクトルの再生ベクトル選択の説明は、本発明の第2態様にも適用されることに留意されたい。
前記ベクトルは、例えば本発明の第1態様に関連して説明したように、歪み基準に従ってNレベル・コードブックから再生ベクトルを選択することによって、量子化される。この再生ベクトルは、識別子によって特定されるが、識別子は、例えばnビットの2進ワードであってよく、例えば伝送チャネルを介して、本発明の第2態様による方法を実行するデバイスへ送信してもよい。前記識別子が受信されると、前記識別子に基づいて、前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表されている前記Nレベル・コードブックから、対応する再生ベクトルが検索される。前記量子化のために選択可能なN全てに関して、対応するNレベル・コードブックが前記共用コードブック内に含まれているという事実は、本発明の第2態様による方法を実行するユニットにおいて必要な記憶容量を大幅に低減することになる。さらに、複数のコードブックではなく、1つの単一コードブック(共用コードブック)へのアクセスしか要求されないため、このユニットの動作が簡略化される。
本発明の第2態様によれば、さらに、Nレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索するデバイスが提案され、Nは、前記ベクトル量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能である。前記デバイスは、前記量子化においてベクトルに対して選択された再生ベクトルの識別子を受信する手段と、前記識別子に基づいて、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから前記再生ベクトルを検索する手段とを含み、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。
本発明の第2態様によれば、さらに、Nレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索するソフトウェア・アプリケーションが組込まれている記憶媒体を含むソフトウェア・アプリケーション製品が提案され、Nは、前記ベクトル量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能となっている。前記ソフトウェア・アプリケーションは、前記量子化においてベクトルに対して選択された再生ベクトルの識別子を受信するプログラム・コードと、前記識別子に基づいて、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから前記再生ベクトルを検索するプログラム・コードとを含み、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。
前記記憶媒体は、任意の揮発性または不揮発性のメモリまたは記憶素子とすることができ、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、メモリ・スティックまたはカード、および光学的、電気的、または磁気的に読み取り可能なディスクなどが挙げられる。前記ソフトウェア・アプリケーションに含まれている前記プログラム・コードは、コンピュータ・システムと通信するべく高級手続き型またはオブジェクト指向型プログラミング言語によって実現してもよく、またはデジタル・プロセッサと通信するべくアセンブリまたは機械言語として実現してもよい。いずれの場合も、前記プログラム・コードは、コンパイラ型またはインタプリタ型のコードであってよい。
発明の第3態様
本発明の第3態様によれば、ベクトルの表現を転送するシステムが提案される。システムには、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから各ベクトルの再生ベクトルを選択する手段であって、Nが、前記選択より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、前記N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルの第1共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される手段と、伝送チャネルを介して前記選択された再生ベクトルの識別子を送信する手段と、前記識別子を受信する手段と、前記識別子に基づいて、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから前記再生ベクトルを検索する手段であって、このN個の再生ベクトルは、M個の再生ベクトルから成る前記第1共用コードブックに等しい第2共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表されている手段と、が備わっている。
ここで、本発明の第1態様との関連で提示されたベクトルおよび再生ベクトルの説明、レベル数Nの選択の説明、および各ベクトルの再生ベクトル選択の説明は、本発明の第3態様にも適用されることに留意されたい。
前記第1共用コードブックに含まれているNレベル・コードブックから各ベクトルの再生ベクトルを選択し、例えばn=log2(N)であるnビットの2進ワードなど前記再生ベクトルの識別子のみを送信することによって、前記ベクトルの表現(すなわち、前記再生ベクトル、または対応する識別子)の著しく効率的な伝送が可能になるが、それは、識別子の情報によって、前記識別子を受信するユニットが、前記第2共用コードブック(前記第1コードブックに等しい)内に含まれている対応するNレベル・コードブックから、前記再生ベクトルを検索できるようになるからである。そのとき、再生ベクトルは限られた数の再生ベクトルから成るコードブックに由来しているのであって、通常、前記ベクトルとは異なるものであるという事実に起因するベクトルの歪みは、Nが増加するにつれて減少することになるが、その一方で、nビットの2進ワードのワード長が増加することになる。このように、Nによって、精度と、必要な伝送容量とのトレードオフを制御することができる。
前記再生ベクトルの前記選択(言い換えると、ベクトルの前記量子化)は、移動体無線システムなどの通信ネットワークの送信機にて行ってもよく、前記再生ベクトルの前記検索は、故に、前記通信ネットワークの受信機にて実行してもよい。前記送信機と前記受信機との間の伝送チャネルは、無線または有線の伝送チャネルであってよい。前記伝送チャネルは、さらに、記憶媒体に相当するものとして考えることもでき、そこに送信機サイトにて記憶された前記再生ベクトルの前記識別子が受信機サイトにて読み出される。さらに、前記識別子が送信される前に、伝送路符号化またはさらなる処理を受けるようにしてもよい。
発明の第4態様
本発明の第4態様によれば、Nレベルの量子化に使用する、M個の再生ベクトルから成る共用コードブックを決定する方法が提案され、Mは、事前定義済みの最大レベル数であり、Nは、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能となっており、前記量子化において、各ベクトルの再生ベクトルは、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。前記方法は、複数のトレーニングベクトルを少なくとも部分的に用いるトレーニングアルゴリズムによって前記再生ベクトルを生成するステップと、配列アルゴリズムに従って前記生成された再生ベクトルを前記共用コードブックの中へ配列して、それにより、各Nに関して、前記M個の再生ベクトルから成る集合の中の最初のN個の再生ベクトルによってNレベル・コードブックを形成し、これを前記ベクトルの前記量子化に使用すると前記ベクトルの平均歪みを小さいものにできるようにするステップと、を含む。
ここで、本発明の第1態様との関連で提示されたベクトルおよび再生ベクトルの説明、レベル数Nの選択の説明、および各ベクトルの再生ベクトル選択の説明は、本発明の第4態様にも適用されることに留意されたい。
本発明の第4態様による方法によって算定された共用コードブックは、次に、例えば、量子化器および/またはNレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索するユニットを使用するデバイスのメモリの中へ記憶してもよい。M個の再生ベクトルを、前記配列アルゴリズムに従って特別に前記共用コードブック内へ配列したことにより、前記共用コードブックを、選択可能な様々なレベル数N≦Mのベクトル量子化に関して単一コードブックとして使用できるようになり、ひいては量子化器および再生ベクトル検索ユニットの両方におけるメモリの節約に寄与する。
前記トレーニングアルゴリズムは、前記複数のトレーニングベクトルを少なくとも部分的に用いて、L個の再生ベクトルから成る集合を生成するが、このときLは、任意に選択可能である。前記トレーニングアルゴリズムは、例えばLBGアルゴリズムであってもよいし、またはその他各種のコードブックトレーニングアルゴリズムであってもよい。LBGアルゴリズムの1つの形式としては、本明細書の開始部分で引用されたLinde他による従来技術の文献で提案されているように、ベクトルの未知の分布に関するLBGアルゴリズムが挙げられる。前記アルゴリズムには、前記複数のトレーニングベクトルに加えて、前記L個の再生ベクトルから成る集合の前記生成中は固定されていると考えられる1つ以上の再生ベクトルが与えてもよい。
前記再生ベクトルを生成する前記ステップは、必ずしも1回の実行だけでM個の再生ベクトル全てを獲得済みとしなければならない訳ではなく、数回(例えば、毎回生成される再生ベクトルの数を増やしながら)同様に実行してもよい。
前記配列アルゴリズムの目的は、各Nに関して、前記M個の再生ベクトルから成る集合の最初のN個の再生ベクトルによってNレベル・コードブックを形成し、このコードブッを前記ベクトルの前記Nレベルの量子化に使用すると、前記ベクトルの平均歪みを小さいものにできるようにすることである。そのとき、前記歪みは、前記ベクトルの前記量子化において前記Nレベル・コードブックから選択された再生ベクトルと、ベクトルとのずれを定量化しているものである。使用されている配列アルゴリズムに従って、M個の再生ベクトルの、別々のコードブックを生成してもよい。さらに、当然のことながら、レベル数Nが増加すれば(言い換えると、Nレベル・コードブック内の再生ベクトル数が増加すれば)、Nレベル・コードブック内で利用可能な再生ベクトルの数が増加するので、前記ベクトルの平均歪みは小さくなる。故に、例えば、64個の再生ベクトルから成るコードブックで達成可能な平均歪みは、128個の再生ベクトルから成るコードブックで達成可能な平均歪みよりもかなり大きいと言えるが、64個の再生ベクトルのコードブックとしてはやはり小さいと考えることができる。
本発明の第4態様による前記方法では、nおよびmが整数値であって、N=2nおよびM=2mが成り立つ。このことは、選択された再生ベクトルの識別子としてワード長がnである2進ワードを使用する場合に特に有利であり、それは、長さがiの2進ワードであれば2i個の様々な再生ベクトルをインデックス可能となり、ひいては選択された再生ベクトルの情報を送信および記憶する効率的な手段となるからである。
本発明の第4態様による第1実施形態は、前記トレーニングアルゴリズムによりM個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成することと、前記トレーニングアルゴリズムにより2個の再生ベクトルから成る2レベル・コードブックを生成することと、前記2レベル・コードブック内の前記2個の再生ベクトルに最も類似する2個の再生ベクトルを、前記初期コードブックから選択することと、前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブックの最初の2個の位置へコピーし、さらに前記2個の選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除することと、1<i≦mである場合には、以下のステップ群を繰り返すこと、すなわち、前記トレーニングアルゴリズムによってI=2i個の再生ベクトルから成るIレベル・コードブックを生成するステップと、前記Iレベル・コードブックから、前記共用コードブックへ既にコピー済みのI/2個の再生ベクトルに最も類似する前記I/2個の再生ベクトルを特定するステップと、前記Iレベルのコードブック内の残りの特定されていないI/2個の再生ベクトルについて、前記初期コードブックから、前記残りの特定されていないI/2個の再生ベクトルに最も類似するI/2個の再生ベクトルを選択するステップと、前記I/2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから、前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーし、さらに前記I/2個の選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除するステップとを繰り返すことと、を含む。
この第1実施形態において、NおよびMは2の累乗であると想定されており、まず、M個の再生ベクトル全て(初期コードブック)が複数のトレーニングベクトルを用いた前記トレーニングアルゴリズムによって一度に生成され、その後、生成された再生ベクトルは前記共用コードブック内へ順次配列されるのであるが、ここで前記配列には、アルゴリズムの各段階iに関して、前記トレーニングアルゴリズムによってI個の再生ベクトルから成るコードブックを生成することが含まれ、それにより前記段階iがそれぞれ最適なコードブックを指向することが可能になる。そのとき、ベクトルの類似性は、類似基準を用いて評価され、類似基準の例としては、ベクトル間のユークリッド距離またはユークリッド2乗距離などが挙げられる。
本発明の第4態様による方法の第2実施形態には、前記トレーニングアルゴリズムによって2個の再生ベクトルから成る2レベルのコードブックを生成することと、前記2個の再生ベクトルを前記2レベルのコードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーすることと、1<i≦mである場合には、以下のステップ群を繰り返すこと、すなわち、前記トレーニングアルゴリズムによってI=2i個の再生ベクトルから成るIレベル・コードブックを生成するステップであって、前記トレーニングアルゴリズムにおいて、前記共用コードブックへ既にコピー済みのI/2個の再生ベクトルが、I個の再生ベクトルから成るコードブックの最初の部分を形成して前記アルゴリズムによって生成された前記Iレベル・コードブックの初期設定となり、さらに前記トレーニングアルゴリズム全体を通して固定であると仮定するステップと、前記生成されたIレベルのコードブックの終わりのI/2個の再生ベクトルを、前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いているI/2個の位置へコピーするステップと、を繰り返すことと、を含む。
この第2実施形態において、NおよびMは2の累乗であると仮定しており、前記共用コードブックの再生ベクトルは一度に生成されるのではなく、サイズがI/2のブロック単位で順次生成される。そのとき、I個の再生ベクトルから成るコードブックの生成におけるトレーニングアルゴリズムの自由度は、トレーニングアルゴリズムに前記コードブックの最初のI/2個の再生ベクトルが与えられること、およびこれらの再生ベクトルが残りのI/2個の再生ベクトルの生成中にも固定されたままとなることが要求されることによって、制約されている。言うまでもなく、生成されたコードブックの終わりのI/2個の再生ベクトルを共用コードブック内の次の空いているI/2個の位置へコピーする代わりに、生成されたコードブック全体(I個の再生ベクトルを含む)が、コードブック内の最初のI個の位置へコピーされることも可能と考えられる。
本発明の第4態様による方法の第3実施形態の第1の選択肢には、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを、複数のトレーニングベクトルを用いた前記トレーニングアルゴリズムによって生成することと、前記初期コードブックから、互いに最も相違する2個の再生ベクトルを選択することと、前記2個の選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーし、さらに前記2個の選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除することと、前記初期コードブックが空にならない限り、以下のステップ群を繰り返すこと、すなわち、前記共用コードブックへ既にコピー済みの再生ベクトル全てに対して最も相違する再生ベクトルを前記初期コードブックから選択するステップと、前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーし、さらに前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除するステップとを繰り返すことと、が含まれる。
本発明の第4態様による方法の第3実施形態の第2の選択肢には、複数のトレーニングベクトルを用いた前記トレーニングアルゴリズムによってM個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成することと、前記初期コードブックから、前記トレーニングベクトル全てに最も類似する再生ベクトルを選択することと、前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の位置へコピーし、さらに前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除することと、前記初期コードブックが空にならない限り、以下のステップ群を繰り返すこと、すなわち、前記共用コードブックへ既にコピー済みの再生ベクトル全てに対して最も相違する再生ベクトルを前記初期コードブックから選択するステップと、前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーして、さらに前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除するステップとを繰り返すことと、が含まれる。
この第3実施形態において、まず、M個の再生ベクトル全て(初期コードブック)が複数のトレーニングベクトルを用いた前記トレーニングアルゴリズムによって一度に生成され、その後、生成された再生ベクトルは前記共用コードブック内へ順次配列されるのであるが、ここでは、最も相違する再生ベクトルが共用コードブックの先頭に位置するように、再生ベクトルを、前記共用コードブックの先頭から数えて相違の程度が下がる順序に、前記初期コードブックから前記共用コードブック内へ配列しようとしている。そのとき、ベクトル間の相違は、相違基準に基づいて評価されるが、相違基準の例としては、ベクトル間のユークリッド距離またはユークリッド2乗距離などが挙げられる。第1の選択肢によれば、前記初期コードブック内にある互いに対して最も相違する2個の再生ベクトルが、前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーされ、それに対して、第2の選択肢によれば、前記複数のトレーニングベクトルの全てのトレーニングベクトルに最も類似する再生ベクトルが、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の位置へコピーされる。
この第3実施形態では、ごくまれにしか使用されない再生ベクトルが共用コードブック内で最初に登録されないように、何らかの制約を与えることが有益になり得る。これは、例えば再生ベクトル成分の大きさがある特定の制限を超えないように要求することなどによって遂行してもよく、この制限が、共用コードブックの先頭では再生ベクトルに対して小さく、共用コードブックの末尾へ向かうほど大きくなってもよい。
本発明の第4態様による方法の第4実施形態は、前記トレーニングアルゴリズムによってM個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成することと、前記初期コードブックが空にならない限り、以下のステップ群を繰り返すこと、すなわち、前記初期コードブックから互いに最も類似する2個の再生ベクトルを選択するステップと、前記2個の選択された再生ベクトルのうちの第1の再生ベクトルを前記初期コードブックから、前記共用コードブック内の最後の位置から順に減少方向側で次に空いている位置へコピーし、さらに前記2個の選択された再生ベクトルのうちの第1の再生ベクトルを前記初期コードブックから削除するステップとを繰り返すことと、を含む。
この第4実施形態において、まず、M個の再生ベクトル全て(初期コードブック)がトレーニングデータを用いた前記トレーニングアルゴリズムによって一度に生成され、その後、生成された再生ベクトルは前記共用コードブック内へ順次配列されるのであるが、ここでは、再生ベクトルを、他の再生ベクトルに対する相違の程度が上がる順序に、前記初期コードブックから前記共用コードブック内へ配列しており、ただし、前記共用コードブックの末尾から数えている。そのとき、ベクトル間の類似性は、類似基準を用いて評価され、類似基準の例としては、ベクトル間のユークリッド距離またはユークリッド2乗距離などが挙げられる。
本発明の第4態様による方法の第5実施形態では、M以下でありNに対する、事前定義済みの少なくとも2つの値の前記集合には、i=1,...,Kであり、かつj=2,...,Kの場合にNj-1<Nj≦Mである値NiがK個含まれている。そのとき、前記方法は、複数のトレーニングベクトルを用いたトレーニングアルゴリズムによってM個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成することと、前記初期コードブックからNi個の再生ベクトルを選択し、このとき、選択された再生ベクトルを含むコードブックの歪みが前記トレーニングベクトルの全てに対して最小となるように選択することと、前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから前記共用コードブックへコピーし、さらに前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除することと、1<i≦Kである各Niに関して、以下のステップ群を繰り返すこと、すなわち、前記初期コードブックからNi−Ni-1個の再生ベクトルを選択するステップであって、前記共用コードブックへ既にコピー済みのNiー1個の再生ベクトルと前記選択された再生ベクトルとを含んでいるコードブックの歪みが前記トレーニングベクトルの全てに対して最小となるように選択するステップと、前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーし、さらに前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除するステップとを繰り返すことと、を含む。
この第5実施形態において、まず、M個の再生ベクトル全て(初期コードブック)がトレーニングデータを用いた前記トレーニングアルゴリズムによって一度に生成され、その後、生成された再生ベクトルは前記共用コードブック内へ、コードブックごとに配列される。前記共用コードブックへ含まれることになる、サイズがNiのK個のコードブック(i=1,...,Kであり、NKは例えばMに等しくてもよい)それぞれに関して、再生ベクトルは、前の段階にて既に決定されている再生ベクトルと新たに選択される再生ベクトルとを含むコードブックの歪みがトレーニングアルゴリズムの使用するトレーニングベクトルに対して最小となるように、初期コードブックから選択される。そのとき、NKは、Mに等しくても等しくなくてもよい。コードブックの歪みは、例えばコードブックに含まれている各再生ベクトルにつき、その再生ベクトルのボロノイ(Voronoi)セルの中の全トレーニングベクトルに対する合計歪みを計算し、前記コードブック内の全再生ベクトルのこの合計歪みを総計して最終的な値を得るなどによって、決定してもよい。再生ベクトルのボロノイ・セルは、所定の距離の下で、考察の対象となっている再生ベクトルを含んでいるコードブックの中の他のどの再生ベクトルに対するよりも、前記考察の対象となっている再生ベクトルに対して近似する、入力ベクトルの集合と考えればよい。そのとき、入力ベクトルは、所定のコードブックによって量子化される可能性のある全てのベクトルであり、そのため、トレーニングベクトルの集合は、通常、入力ベクトルの集合のサブセットにすぎないようになっている(コードブックが縮退して1個の再生ベクトルのみが備わっているような場合には、その単一の再生ベクトルのボロノイ・セルが、入力空間の全てとなる)。歪みは、歪み基準を用いて決定され、歪み基準の例としては、ベクトル間のユークリッド距離、またはl1ノルムから導き出される距離などが挙げられる。
本発明の第4態様によれば、さらに、ベクトルのNレベルの量子化で使用するM個の再生ベクトルから成る共用コードブックを決定するデバイスが提示され、ここでMは事前定義済みの最大レベル数Mであり、Nは、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、さらに前記量子化において、各ベクトルの再生ベクトルは、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。前記デバイスは、複数のトレーニングベクトルを少なくとも部分的に用いるトレーニングアルゴリズムによって前記再生ベクトルを生成する手段と、配列アルゴリズムに従って前記生成された再生ベクトルを前記共用コードブックへ配列し、それにより、各Nに関して、M個の再生ベクトルの前記集合の中の最初のN個の再生ベクトルがNレベル・コードブックを形成し、これを前記ベクトルの前記量子化に使用すると前記ベクトルの平均歪みを小さいものにできるようにする手段と、を含む。そのとき、前記トレーニングアルゴリズムは、例えばLBGアルゴリズムであってよい。
本発明の第4態様によれば、さらに、ベクトルのNレベルの量子化に使用するM個の再生ベクトルから成る共用コードブックを決定するソフトウェア・アプリケーションが組込まれている記憶媒体を含むソフトウェア・アプリケーション製品が提案され、Mは、事前定義済みの最大レベル数Mであり、Nは、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、さらに前記量子化において、各ベクトルの再生ベクトルは、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される。前記ソフトウェア・アプリケーションは、複数のトレーニングベクトルを少なくとも部分的に用いるトレーニングアルゴリズムによって前記再生ベクトルを生成するプログラム・コードと、配列アルゴリズムに従って前記生成された再生ベクトルを前記共用コードブックへ配列し、それにより、各Nに関して、M個の再生ベクトルの前記集合の中の最初のN個の再生ベクトルがNレベル・コードブックを形成し、これを前記ベクトルの前記量子化で使用すると前記ベクトルの平均歪みを小さくできるようにするプログラム・コードと、を含む。そのとき、前記トレーニングアルゴリズムは、例えばLBGアルゴリズムであってよい。
前記記憶媒体は、任意の揮発性または不揮発性のメモリまたは記憶素子とすることができ、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、メモリ・スティックまたはカード、および光学的、電気的、または磁気的に読み取り可能なディスクなどが挙げられる。前記ソフトウェア・アプリケーションに含まれている前記プログラム・コードは、コンピュータ・システムと通信するべく高級手続き型またはオブジェクト指向型プログラミング言語によって実現してもよく、またはデジタル・プロセッサと通信するべくアセンブリまたは機械言語として実現してもよい。いずれの場合も、前記プログラム・コードは、コンパイラ型またはインタプリタ型のコードであってよい。
発明の第5態様
最後に、本発明の第5態様によれば、ベクトルのNレベルの量子化で使用される共用コードブックが提案され、Mは、事前定義済みの最大レベル数であり、Nは、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、さらに前記量子化において、各ベクトルの再生ベクトルは、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、このN個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表されている。前記共用コードブックは、M個の再生ベクトルの集合を含み、前記M個の再生ベクトルの集合の中の前記再生ベクトルは、複数のトレーニングベクトルを少なくとも部分的に用いるトレーニングアルゴリズムによって生成され、さらに、配列アルゴリズムに従って前記再生ベクトルが前記M個の再生ベクトルの集合へ配列されて、それにより、各Nに関して、M個の再生ベクトルの前記集合の中の最初のN個の再生ベクトルがNレベル・コードブックを形成し、これを前記ベクトルの前記量子化に使用すると前記ベクトルの平均歪みを小さいものにできるようになる。
ここで、本発明の第1態様との関連で提示されたベクトルおよび再生ベクトルの説明、レベル数Nの選択の説明、および各ベクトルの再生ベクトル選択の説明は、本発明の第5態様にも適用されることに留意されたい。前記トレーニングアルゴリズムは、例えばLBGアルゴリズムであってよい。
本発明の第5態様によるコードブックは、例えば、量子化器および/またはNレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索するユニットを使用しているデバイスのメモリへ記憶してもよい。M個の再生ベクトルを、前記配列アルゴリズムに従って特別に前記共用コードブック内へ配列したことにより、前記共用コードブックを、選択可能な様々なレベル数N≦Mのベクトル量子化に関して単一コードブックとして使用できるようになり、ひいては量子化器および再生ベクトル検索ユニットの両方におけるメモリの節約に寄与する。
本発明の上記および他の態様は、以下に記載される実施形態に関連して、明確に説明される。
本発明は、一般に、ベクトルのNレベルの量子化に関し、前記ベクトルの再生ベクトルはNレベル・コードブックから選択される。量子化は、事前定義済みの集合から採られる、選択可能な異なるレベル数Nに関して実行することができるが、全てのNレベル・コードブックのN個の再生ベクトルは、M個の再生ベクトルを有する単一の共用コードブック内の最初のN個の再生ベクトルによってそれぞれ表されており、Mは、選択可能な最大レベル数を示している。
ここで、本発明の第1態様は、ベクトルのNレベルの量子化を対象とし、第2態様は、Nレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索することを対象とし、第3態様は、ベクトルの表現の転送を対象とし、第4態様は、複数の異なるNレベルの量子化用にNレベル・コードブックを提供する共用コードブックの決定を対象とし、第5態様は、上述のような共用コードブックそれ自体を対象としている。
図1は、本発明の第3態様によりベクトルの表現を転送するシステム4を概略的に表している。このシステム4は、本発明の第1態様によるベクトルのNレベルの量子化のためのデバイス1と、Nレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索するデバイス2とを含む。このシステムは、例えば2つの通信ユニット間の通信が可能になるような通信システムに含まれていてもよく、その場合は、第1通信ユニットがデバイス1を含み、第2通信ユニットがデバイス2を含む。このような通信システムの例としては、移動体無線システムなどがあり、そこでは音声または音響データが、前記音声または音響データの量子化を伴う音声または音響コーデックによって転送される。
デバイス1は、選択および写像ユニット10と、共用コードブック・メモリ11と、送信(Tx:transmission)ユニット12とを含む。選択および写像ユニット10は、k≧1であるk次元のベクトルのシーケンスを受信し、前記ベクトルそれぞれに関して、Nレベル・コードブックに由来するk次元の再生ベクトルを選択し、選択された再生ベクトルを一意に特定する識別子へ、前記選択された再生ベクトルを写像することができる。前記ベクトルは、例えば音声または音響の符号化に関する積み重ねられたデータを含むことができ、例えばLPC/LSF係数、すなわち音声または音響信号の1つまたは複数のフレームまたはサブフレームの利得、ピッチまたは有声化パラメータなどが挙げられる。そのとき、量子化レベル数を意味する前記パラメータNは、例えばデバイス1を含んでいる通信ユニットの中央制御装置など外部のユニットから、前記ユニット10へ送り込まれる。
前記再生ベクトルの前記選択は、ベクトルと各再生ベクトルとの間の相違を定量化する歪み基準に基づいて実行される。複数の歪み基準が、例えば本特許明細書の開始部分で引用したLinde他による従来技術の文献で提示されており、例を挙げると、2乗誤差歪みまたはHolderノルムなどがある。一般に、選択ユニット10は、適用される歪み基準が、前記Nレベル・コードブックに含まれている他の再生ベクトルと比較して最小となるような再生ベクトルを、前記Nレベル・コードブックから選択する。
前記選択および写像ユニット10は、本発明の第5態様による共用コードブックを記憶している共用コードブック・メモリ11から、前記Nレベル・コードブックを得る。この共用コードブックはM個の再生ベクトルを含んでおり、Mは、事前定義済みの値である。前記共有コードブックは、例えば前記メモリ11がROMであれば、例えばデバイス1の製造中に前記メモリ11へ記憶してもよい。同様に、前記デバイス1にインターフェースを備え、それを介して、例えばコードブック・サーバなど外部のユニットが、前記共用コードブックを変更または更新することができるようになっていてもよい。その場合、前記メモリ11は例えばRAMであってよい。
本発明の第5態様による共用コードブックは、N≦Mである、事前定義済みの複数の異なる値Nに関するNレベル・コードブックを含むことを特徴とする。そのとき、Mは、デバイス1が量子化を実行することのできる最大レベル数を定義している。従って、本発明によれば、格納する必要があるのは単一の共用コードブックだけでありながら、同時になお、デバイスは、複数の値NでのNレベルの量子化を実行することができる。Nレベルの量子化に必要なNレベル・コードブックは、それぞれ共有コードブックに含まれている最初のN個の再生ベクトルである。この特性は、次にさらに詳しく説明するように、共有コードブックを適切に決定することによって実現される。
図5は、本発明の第5態様による上述のような共有コードブック5の具体的な例を表しており、M=16であって、Nは集合{2,4,8,16}から選択可能である。共有コードブック5は、水平方向のバーとして示されているように、M=16個のk次元再生ベクトルを含んでいる。さらに、図5は、52乃至55の各範囲マーカーによって、共有コードブックにおける再生ベクトルの、単独のNレベル・コードブックとの関連付けを表している。例えば、N=2の場合の2レベル・コードブックは、範囲マーカー52によって示されるように、共用コードブックの最初の2個の再生ベクトルのみを含み、N=4の場合の4レベル・コードブックは、範囲マーカー53によって示されるように、共用コードブックの最初の4個の再生ベクトルのみを含む、というようになっている。最終的に、範囲マーカー55が示すように、N=M=16であれば、N=16の場合の16レベル・コードブックが、共用コードブックのM=16個の再生ベクトルを全て含む。
各Nレベル・コードブックに関し、その中に含まれているN個の再生ベクトルは、n=log2(N)であるnビットの2進ワードへ写像することができる。例えば、N=4(すなわち、n=2)である場合、4レベル・コードブック内の最初の再生ベクトルは、2ビットの2進ワード「00」によって、2番目の再生ベクトルは2ビットの2進ワード「01」によって、3番目の再生ベクトルは2ビットの2進ワード「10」によって、4番目の再生ベクトルは2ビットの2進ワード「11」によって、特定することができる。故に、この場合、再生ベクトルあたり2ビットを使う必要がある。N=8(すなわち、n=3)の場合は、故に、3ビットを使う必要がある、というようになっている。
さらに明確にするために、以下に、音声または音響信号の利得パラメータの量子化に使用されるM=16個の1次元再生ベクトルを備えた例示的な共用コードブックを提示する。この例は、図5の共用コードブック5に沿っている。量子化される対象の利得パラメータの範囲は、0dBから96dBであり、共用コードブックは2レベル、4レベル、8レベル、および16レベルの量子化に適するものとし、そのため、共用コードブックには、N=2、4、8、16のコードブックが含まれている必要がある。利得パラメータが0dBから96dBの間に均一に分配されると仮定すれば、好適な共用コードブックは、以下のように用意される(dB換算での全再生ベクトル):
[24,72,0,48,12,36,60,84,6,18,30,42,54,66,78,90],
それにより、その中に含まれるNレベル・コードブックは、次のようになる(dB換算での全再生ベクトルに関する):
N=2: [24,72]
N=4: [24,72,0,48]
N=8: [24,72,0,48,12,36,60,84]
N=16: [24,72,0,48,12,36,60,84,6,18,30,42,54,66,78,90]。
各Nに関して、コードブックは、0dBから96dBまでの範囲をできるだけ一様に扱おうとしている再生ベクトルを含んでおり、Nが増加するごとに、再生ベクトル間のユークリッド距離は減少することが容易にわかる。例えば、N=2の場合、この距離は48dBであり、N=4であれば、この距離は24dB、N=8であれば、この距離は12dB、さらにN=16であれば、この距離はわずか6dBである。故に、Nが2倍に増加するたびにこの距離が半分に減る。
ここで、利得パラメータの実現が量子化される代表的な事例を検討するが、前記実現は40dBに等しいものとする。量子化にn=1ビット(N=2)のみを使用するものとし、さらに歪み基準としてユークリッド距離が選ばれる場合には、2レベル・コードブック内の最初の再生ベクトル、すなわち24dBが選択されることになる。従って、この再生ベクトルに起因する歪みは、40−24dB=16dBである。さらにもう1ビットを使用すると、すなわちn=2(N=4)とすれば、4レベル・コードブック内の最適な再生ベクトルは48dBであり、それに応じて、歪みはわずか8dBとなる。再生ベクトルあたりn=3ビット(N=8)であれば、最適な再生ベクトルは36dBであり、故に歪みは4dBまで減少する。最終的に、再生ベクトルあたりn=4ビット(N=16)とすれば、16レベル・コードブック内の最適な再生ベクトルは42dBであり、故に、歪みはさらに2dBまで減少する。
このように、Nを選択することによって、歪みは、必要な伝送/記憶容量と照らし合わせて引き換え可能であることが、容易に明らかとなる。
図1に戻ると、上述のNレベルに量子化されるべき各ベクトルの再生ベクトルの選択、および選択された再生ベクトルのワード長n=log2(N)の2進値への写像は、デバイス1の選択および写像ユニット10によって実行される。この方法で得られた識別子は、次いでTxユニット12へ送られ、Txユニットが、識別子を伝送チャネルを介して送信できるように、さらなる処理を実行する。この処理としては、例えば、伝送路符号化、インターリービング、ベースバンド変調および/またはRF処理などが挙げられる。前記伝送チャネルは、その上に前記識別子が記憶される記憶媒体であるとしても、同様に理解され得る。その場合は、故に、Txユニット12が、かかる記憶媒体への識別子の記憶が可能となるように処理を実行する。
図1のシステム4の中のデバイス2は、受信(Rx:Reception)ユニット23と、デバイス1にてNレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索するユニット20と、共用コードブック・メモリ21とを含む。そこで、メモリ21に格納されている共用コードブックは、デバイス1のメモリ11に記憶されている共用コードブックと同じである。Rxユニット23は、デバイス1のTxユニット12により、例えばRF処理、同期、等化、復調、デインターリービング、および/または伝送路復号などの実行を経て送信された識別子を受信する。前記伝送チャネルが記憶媒体に相当する場合は、Rxユニット23は、この記憶媒体から識別子を読み出す処理を実行する。受信された識別子は、次いで、ユニット20へ転送され、このユニットが、受信した識別子、パラメータNおよびメモリ21に格納されている共用コードブックを用いて、受信した識別子に対応する再生ベクトルを検索する。このためには、デバイス1およびデバイス2の両方について、再生ベクトルの識別子への写像が同一であることが必要である。さらに、ユニット20が共用コードブックから正しいNレベル・コードブックを取り出すことが可能になるように、パラメータNをユニット20へ入力する必要がある。Nは、例えばデバイス2を内蔵している通信ユニットの中央制御装置など外部のユニットによってユニット20へ提供されてもよい。その後、検索された再生ベクトルは、さらなる処理段階へ向けて、デバイス2によって出力することができる。
本発明の第3態様によるシステム4は、このように、伝送チャネルを介してベクトルの表現を送信することを可能にする。当然のことながら、量子化に利用できるNレベル・コードブックは、選択の対象となる再生ベクトルを限られた数だけしか含んでおらず、そのため通常、デバイス2にて検索される再生ベクトルは、デバイス1にて量子化されたベクトルの、歪みのない表現にはならない。Nが増加すれば、歪みを減少させることができるが、それに応じて再生ベクトルを特定するのに使わねばならないビット数が増加する。故に、パラメータNによって、歪みを、伝送帯域幅要件(または、前記伝送チャネルがデータ・キャリアで置換えられている場合は、記憶要件)と照らし合わせて引き換えることができる。
図2aは、本発明の第1態様によるNレベルの量子化の方法の一実施形態のフロー・チャートである。この方法は、例えば図1のシステム4にあるデバイス1の選択および写像ユニット10によって実行してもよい。そのために、この方法のステップ群を、前記デバイス1のデジタル・プロセッサによって実行される、ソフトウェア・アプリケーション製品のソフトウェア・アプリケーションに実装してもよい。
第1ステップ100で、パラメータNが、例えば外部のユニットからNの値を受信するなどにより、初期設定される。次にステップ101で、量子化用のベクトルが利用可能か否かを確認する。利用不可能な場合は、方法を終了する。そうでなければ、ステップ102でベクトルを1個受信し、それに続くステップ103で、共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表されている、対応するNレベル・コードブックから、再生ベクトルを、この再生ベクトルによって歪み基準が最小になるように選択する。次いでステップ104で、前記選択された再生ベクトルの識別子が、例えば図1にあるデバイス1のTxユニット12へ向けて、出力される。
次に、ステップ105で、例えば外部シグナリングなどのために、パラメータNを変更すべきであるか否かを確認する。変更しない場合、さらなるベクトルを量子化するべく、方法はステップ101へ飛越す。そうでなければ、ステップ106で新たなNの選択を受信し、次に、方法はただステップ101へ飛越す。
図2bは、本発明の第2態様によるNレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索する方法の一実施形態のフロー・チャートである。この方法は、例えば図1のシステム4にあるデバイス2のユニット20によって実行してもよい。そのために、この方法のステップ群が、前記デバイス2のデジタル・プロセッサによって実行される、ソフトウェア・アプリケーション製品のソフトウェア・アプリケーションに実装してもよい。
第1ステップ200で、パラメータNが、例えば外部のインスタンスからNの値を受信するなどにより、初期設定される。Nは、共用コードブックから適切なNレベル・コードブックを選択するのに必要とされる。次いで、ステップ201で、識別子が利用可能か否かを確認する。利用不可能な場合は、方法を終了する。そうでなければ、ステップ202で、1個の識別子を受信する。次いで、ステップ203で、前記共用コードブック内の最初のN個の再生ベクトルによって表されているNレベル・コードブックから、前記識別子によって特定される再生ベクトルを検索する。この検索された再生ベクトルが、次に、ステップ204で出力される。ステップ205で、パラメータNの変更が必要であるか否かを確認する。必要でなければ、さらなる識別子を受信するべく、方法はステップ201へ飛越す。そうでなければ、ステップ206で新たなNの選択を受信し、次いで、方法はただステップ201へ飛越す。
図3は、本発明の第4態様による、ベクトルのNレベルの量子化に使用される共用コードブックを決定するデバイス3の一実施形態を概略的に表している。このデバイス3は、例えば、図4のシステム4のデバイス1またはデバイス2のようなデバイスのための共用コードブックを作成するように配置してもよい。決定された共用コードブックは、次に、デバイス1および2のメモリ11および21へそれぞれ格納してもよく、格納は、これらのデバイスを製造中に行ってもよいし、後から、例えば前記メモリ11および21に対するインターフェースを介して行ってもよい。
デバイス3は、制御ユニット30と、LBGユニット31と、配列ユニット32とを備える。
ここで、LBGユニット31は、複数のトレーニングベクトルを用いたLBGアルゴリズムを実行して、L個の再生ベクトルを生成することができ、Lは、選択可能な整数である。前記LBGアルゴリズムは、本明細書の開始部分で引用されたLinde他による従来技術の文献で提示されているように、例えばベクトルの未知の分布に関するアルゴリズムを用いてもよい。前記複数のトレーニングベクトルに加えて、前記LBGアルゴリズムでは、前記L個の再生ベクトルの集合の前記生成の間は固定されていると考えられる1つ以上の再生ベクトルを与えてもよいが、これについては後に図4bを参照しつつ本発明の第4態様による方法の第2実施形態に関連してさらに詳細に説明する。当然のことながら、LBGアルゴリズムは、単に例示的なものとして、本発明の実施形態に用いている。同様に、他のコードブックトレーニングアルゴリズムを代わりに利用してもよい。
配列ユニット32は、LBGユニット31によって生成された再生ベクトルを、配列アルゴリズムに従って、共用コードブックの中へ配列することができ、それにより各Nに関して、共用コードブック内の最初のN個の再生ベクトルがNレベル・コードブックを形成し、このNレベル・コードブックが上述のベクトルのNレベルの量子化に使用されると、ベクトルの平均歪みを小さいものにできるようにする。
制御ユニット30は、デバイス3の動作を全体的に制御し、特に、LBGユニット31と配列ユニット32との相互動作を制御する。
共用コードブックの決定に関して、デバイス3には、共用コードブックをそれに合わせて設計すべき最大レベル数が与えられており、さらに共用コードブックに基づいて後に量子化されることになるベクトルの標本である、複数のトレーニングベクトルが与えられている。必要に応じて、共用コードブックがそれに合わせてNレベル・コードブックを含むことになる、レベル数Nの事前定義済みの集合も、デバイス3に備えることができる。例えば、M=256とすれば、共用コードブックには、N=128およびN=256に対するコードブックのみ含まれていれば十分であると言え、ひいては、レベル数Nの前記事前定義済みの集合は、{128,256}であると考えられる。故に、デバイス3は、この情報を活用して、N=2,4,8,16,32,64,128,256の全てに関して最適化されたコードブックの決定を試みる代わりに、上述の2つのレベル数のみに関して最適化されたコードブックを決定してもよい。ここで、2の累乗となるNを選択することは単に例示的なものに過ぎないことに留意されたい。コードブックの柔軟性を高めるように、前記デバイス3は、2の累乗ではないレベル数Nに対する共用コードブックを決定することも同様にできるようになっている。
図4aは、本発明の第4態様による共用コードブックを決定する方法の第1実施形態のフロー・チャートである。この第1実施形態は、例えば図3のデバイス3によって実現してもよい。
第1ステップ400で、作成されるべき共用コードブックが、M個の再生ベクトルの記憶容量を備えた空のコードブックとして初期設定される。次にステップ401で、ループ・カウンタiを1に初期設定する。次いでステップ402で、いわゆる「初期」Mレベル・コードブックを、複数のトレーニングベクトルに基づいたLBGアルゴリズムに従って生成する。これは、例えばデバイス3のLBGユニット31(図3を参照)によって遂行することができる。そして、図4のフロー・チャートの残りのステップ群は、前記初期コードブックに含まれている再生ベクトルを、ステップ400で初期設定された共用コードブックの中へ配列することに関する。この配列は、例えばデバイス3の配列ユニット32(図3を参照)によって実行してもよい。
そのために、ステップ403で、ステップ402で使用されたものと同じトレーニング・シーケンスに基づいたLBGアルゴリズムによって2レベル・コードブックが決定される。これは、デバイス3のLBGユニット31(図3参照)によって実行してもよい。次に、ステップ404で、前記2レベル・コードブックの2個の再生ベクトルに(歪み基準が最小になるという点で)最も類似する2個の再生ベクトルを前記初期コードブック内で特定し、次いで、ステップ405で、ステップ400で初期設定された共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーする。次にステップ406で、位置カウンタPos(position counter)が2に設定される。
以下のステップ群407乃至412は、初期コードブックから全ての再生ベクトルが共用コードブックの中へ配列されるまで、繰り返し実行される。
ステップ407で、LBGアルゴリズムと、ステップ402および403で使用したものと同じトレーニングベクトルとを用いて、Iレベル・コードブックを決定するが、このステップは、例えばデバイス3のLBGユニット31(図3を参照)によって実施される。そのとき、I=2iが成り立ち、iはステップ401で初期設定されたループ・カウンタである。このIレベル・コードブックは、N=Iの場合の最適コードブックに相当する。一方、共用コードブックの中で、最初のI/2個の再生ベクトルはフロー・チャートの中で以前に実行されたステップにて既に配列済みとなっているので、配列は、終わりのI/2個の再生ベクトルに関してのみ可能である。従って、ステップ408では、前記Iレベル・コードブック内のI/2個の再生ベクトルが決定されるが、これは、共用コードブック内に既に含まれているI/2個の再生ベクトルに(歪み基準が最小になるという点で)最も類似するものが特定される(同時に、無視される)。次いで、ステップ409で、Iレベル・コードブックの中の残りの(ステップ408で特定されていない)再生ベクトルに(歪み基準が最小になるという点で)最も類似するI/2個の再生ベクトルが前記初期コードブック内で選択され、次いでステップ410で、共用コードブック内のPos+1からPos+I/2までの位置へコピーされる。ステップ411で、位置カウンタPosがI/2増加され、同様にステップ412で、ループ・カウンタも1増加される。ステップ413で、m=log2(M)の場合に、ループ・カウンタがmを超えているか否かを確認する。超えている場合、初期コードブックからの全ての再生ベクトルが共用コードブックの中へ配列済みであるので、方法を終了する。そうでなければ、方法をステップ407に飛越し、共用コードブックに含まれる次のコードブックの配列を実行する。
図4bは、本発明の第4態様による共用コードブックを決定する方法の第2実施形態のフロー・チャートである。この第2実施形態は、例えば図3のデバイス3によって実現されるとよい。
第1ステップ420で、M個の再生ベクトルの容量を備えた(目的の)共用コードブックが初期設定される。ステップ421で、ループ・カウンタiが1に初期設定される。ステップ422で、複数のトレーニングベクトルを用いたLBGアルゴリズムによって、2レベル・コードブックが生成される。これは、例えば図3のデバイス3のLBGユニット31によって実行してもよい。ステップ423で、この2レベル・コードブックの2個の再生ベクトルが、共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーされる。ステップ424で、位置カウンタPosが2に設定される。共用コードブック内の最初のコードブック(N=2)の再生ベクトルを決定し配列するこの前置きとしての動作の後で、ステップ群425から428が繰り返し実行されて、次の、より高いレベルのコードブックを生成し決定する。
そのために、ステップ425で、複数のトレーニングベクトルを用いたLBGアルゴリズムによってIレベル・コードブックが決定されるが、このときI=2iが成り立ち、iはステップ421で初期設定されたループ・カウンタである。実質的には、このIレベル・コードブックはN=Iの場合の最適コードブックに相当すると考えられる。一方、共用コードブックの中で、最初のI/2個の再生ベクトルはフロー・チャートの中の以前に実行されたステップにて既に配列済みとなっているので、配列は、終わりのI/2個の再生ベクトルに関してのみ可能である。本発明の第4態様による方法の第2実施形態によれば、この問題は、共用コードブックへ既にコピーされている最初のI/2個の再生ベクトルを含むコードブックを用いてLBGアルゴリズムを初期設定し、これらの最初のI/2個の再生ベクトルがLBGアルゴリズムを実施している間は固定であるようにして対処される。これにより、確実に、LBGアルゴリズムによって出力されるIレベル・コードブックが、共用コードブック内に既に含まれていた(加えて、低いレベルのコードブック用に最適化されていた)最初のI/2個の再生ベクトルと、現行のIレベル・コードブック用に最適化されているI/2個の再生ベクトルとで構成されるようにし、同時になお前記Iレベル・コードブック内の最初のI/2個の再生ベクトルは固定されるという事実を考慮に入れる(および部分的に補償する)ようにする。その結果、ステップ425で決定されたIレベル・コードブックの終わりのI/2個の再生ベクトルを、ステップ426で、共用コードブック内のPos+1からPos+I/2までの位置へコピーすることができる。
上記のステップ425および426の適切な繰り返しを確実にするために、ステップ427で位置カウンタPosを更新し、ステップ428でループ・カウンタiを増加し、ステップ429で、iとm=log2(M)の値とを照らし合わせて確認する。iがmより大きければ、方法を終了し、そうでなければ、方法はステップ425へ飛越す。
図4cは、本発明の第4態様による共用コードブックを決定する方法の第3実施形態のフロー・チャートである。この第3実施形態は、例えば図3のデバイス3によって実現してもよい。
第1ステップ440で、M個の再生ベクトルの容量を備えた(目的の)共用コードブックが初期設定される。次に、第2ステップ441で、いわゆる「初期」Mレベル・コードブックが、複数のトレーニングベクトルを用いたLBGアルゴリズムによって生成される。これは、例えばデバイス3のLBGユニット31(図3参照)によって実現してもよい。そして、図4cのフロー・チャートの残りのステップ群は、前記初期コードブックに含まれている再生ベクトルを、ステップ440で初期設定された共用コードブックの中へ配列することに関する。この配列は、例えばデバイス3の配列ユニット32(図3を参照)によって実行してもよい。
ステップ441の後、前記初期コードブックから、共用コードブック内の最初の位置(単数または複数)へコピーされる、最初の再生ベクトル(単数または複数)を選択するには、2つの選択肢が存在する。
第1の選択肢によれば、ステップ442aで、(歪み基準が最大になるという点で)互いに最も相違する2個の再生ベクトルが、初期コードブックから選択される。次に、ステップ443aで、2個の選択された再生ベクトルが、初期コードブックから共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーされる。さらに、これらの再生ベクトルは、初期コードブックから削除される。ステップ444aで、次に、位置カウンタPosが3へ初期設定される。
第2の選択肢によれば、ステップ442bで、LBGアルゴリズムがステップ441にて初期コードブックの生成に使用した全てのトレーニングベクトルに最も類似する再生ベクトルが、初期コードブックから選択される。次に、ステップ443bで、選択された再生ベクトルが、初期コードブックから共用コードブック内の最初の位置へコピーされる。さらに、この再生ベクトルは、初期コードブックから削除される。ステップ444bで、次に、位置カウンタPosが2へ初期設定される。
ステップ445での制御により、初期コードブックが空にならない限り、以下のステップ群446から448が(前に実行された選択肢に関わらず)繰り返され、毎回、前記初期コードブックから再生ベクトルを1個、前記共用コードブック内で次に空いている位置Posへ配列する。
そのために、ステップ446で、前記共用コードブックの中に既に含まれている再生ベクトル全てと最も相違する再生ベクトルを前記初期コードブック内で選択する。そのとき、前記共用コードブックの中に既に含まれている再生ベクトル全てと最も相違する再生ベクトルを決定するために、例えば、前記初期コードブック内の候補の再生ベクトル各々に関して、前記初期コードブック内の他の全ての再生ベクトルに対する歪みをそれぞれ計算し、これらの歪みを総計して、候補の再生ベクトルごとに1つの値を得てもよい。その結果、歪みの総計が最も大きい候補の再生ベクトルが、前記共用コードブック内に既に含まれている再生ベクトル全てと最も異なっていると考えることができる。ステップ447で、この選択された再生ベクトルが共用コードブック内の(次に空いている)位置Posへコピーされ、さらに初期コードブックから削除される。その後、ステップ448で、位置カウンタPosを1増加し、方法はステップ445へ飛越す。
このようにして、共用コードブックは、前記共用コードブック内に既に含まれている再生ベクトルと最も相違する、前記初期コードブックからの再生ベクトルで順次埋められていき、ひいては、低いレベルのコードブックの場合でさえも、量子化対象となるベクトルのベクトル空間を良好に対象範囲とすることが確実になる。
ごくまれにしか使用されない再生ベクトルが共用コードブック内に最初に登録されないように、図4cのフロー・チャートで示されている配列アルゴリズムにさらに制約を与えてもよい。例えば、ステップ446で、前記共用コードブック内に既に含まれている再生ベクトル全てと最も相違しており、同時にその全てのベクトル成分がある特定の制限未満である再生ベクトルを選択して、次いでステップ447で、共用コードブックへコピーしてもよい。前記制限は、例えば、共用コードブック内の現在の位置Posに依存してもよく、共用コードブックには初期コードブック内の再生ベクトルが選択される。例えば、共用コードブック内の、2レベル・コードブックに対応する位置(共用コードブック内の位置1および2)に関しては第1の制限が適用され、4レベル・コードブックの後半に対応する位置(共用コードブック内の位置3および4)に関しては第2の制限が適用される、などである。そのとき、前記制限の値は増加していくと(すなわち、第1の制限は第2の制限よりも小さく、第2の制限は第3の制限よりも小さい、など)有利であると言える。
図4dは、本発明の第4態様による共用コードブックを決定する方法の第4実施形態のフロー・チャートである。この第4実施形態は、例えば図3のデバイス3によって実現することができる。
第1ステップ460で、M個の再生ベクトルの容量を備えた(目的の)共用コードブックが初期設定される。次に、第2ステップ461で、いわゆる「初期」Mレベル・コードブックが、複数のトレーニングベクトルを用いたLBGアルゴリズムによって生成される。これは、例えばデバイス3のLBGユニット31(図3参照)によって実現することができる。ステップ462で、位置カウンタPosがMに初期設定される。そして、図4dのフロー・チャートの残りのステップ群は、前記初期コードブックに含まれている再生ベクトルを、ステップ460で初期設定された共用コードブックの中へ配列することに関する。この配列は、例えばデバイス3の配列ユニット32(図3を参照)によって実行してもよい。
ステップ463での制御により、初期コードブックが空にならない限り、後述のステップ群464から466が繰り返され、毎回、前記初期コードブックから再生ベクトルを1個、前記共用コードブック内で次に空いている位置Posへ配列するが、ここでは、共用コードブックの末尾から開始し、先頭に向かって進む。
そのために、ステップ464で、前記初期コードブック内の(歪み基準が最小になるという点で)互いに最も類似する2個の再生ベクトルが選択される。ステップ465で、これら2個の選択された再生ベクトルのうちの第1の再生ベクトルが、共用コードブック内の(次に空いている)位置Posへコピーされ、さらに初期コードブックから削除される。次に、ステップ466で、位置カウンタPosを1減少し、方法はステップ463へ飛越す。
このようにして、共用コードブックは、前記初期コードブック内の他の再生ベクトルに類似した、前記初期コードブックからの再生ベクトルで末尾から順次埋められていく。これにより、低いレベルのコードブックの場合でさえ、これら低いレベルのコードブックの再生ベクトルは共用コードブックの先頭に位置付けられるために、量子化対象となるベクトルのベクトル空間を良好に対象範囲とすることが確実になる。
図4eは、本発明の第4態様による共用コードブックを決定する方法の第5実施形態のフロー・チャートである。この第5実施形態は、例えば図3のデバイス3によって実現することができる。
第1ステップ480で、M個の再生ベクトルの容量を備えた(目的の)共用コードブックが初期設定される。次に、第2ステップ481で、いわゆる「初期」Mレベル・コードブックが、複数のトレーニングベクトルを用いたLBGアルゴリズムによって生成される。これは、例えばデバイス3のLBGユニット31(図3参照)によって実現してもよい。そして、図4eのフロー・チャートの残りのステップ群は、前記初期コードブックに含まれている再生ベクトルを、ステップ480で初期設定された前記共用コードブックの中へ配列することに関する。この配列は、例えばデバイス3の配列ユニット32(図3を参照)によって実行してもよい。
ステップ482で、カウンタiはゼロに初期設定される。さらに、変数N0がゼロとして定義される。最後に、位置カウンタPosがゼロに初期設定される。
ステップ483から487は、K回繰り返されるループを表している。そのとき、Kは、共用コードブックによって提供されることになる、コードブックのサイズNi(i=1,...,K、かつj=2,...,Kの場合にNj-1<Nj≦M)の数を意味する。各ループiにおいて、サイズがNiのコードブックを、次に述べるように完成させる。
ループのうちのステップ484で、初期コードブックからNi−Ni-1個の再生ベクトルが選択されて、共用コードブック内で次に空いている位置へコピーされ、さらに初期コードブックから削除される。これらの再生ベクトルの選択は、以前のループにて既に共有コードブックへコピー済みのNi個の再生ベクトルと前記選択された再生ベクトルとを含んでいるNiレベル・コードブックの、LBGアルゴリズムで使用された(ステップ481を参照)トレーニングベクトルに対する歪みが最小となるように行われる。i=1(それに応じて、Ni=N0=0)の場合は、これまでのところ、共用コードブックへは再生ベクトルが何もコピーされておらず、故に、再生ベクトルの選択は、選択されたベクトルのみを含んでいるNiレベル・コードブックの、LBGアルゴリズムで使用されたトレーニングベクトルに対する歪みが最小となるように行われる。
そのとき、コードブックの歪みは、Niレベル・コードブックに含まれている各再生ベクトルにつき、検討対象となっている再生ベクトルのボロノイ(Voronoi)セルの中の全トレーニングベクトルに対する合計歪みを計算し、前記コードブック内の全再生ベクトルのこの合計歪みを総計して最終的な値を得るなどによって、決定することができる。そのとき、歪みは、例えば、ベクトル間のユークリッド距離、またはl1ノルムから導き出される距離などを用いて決定される。
ループのうちのステップ485で、選択された再生ベクトルを共用コードブック内の位置、Pos+1からPos+Ni−Ni-1(これらは共用コードブック内で次に空いている位置である)へコピーし、さらに、選択された再生ベクトルを初期コードブックから削除することにより、次のループにおける再生ベクトルの選択にあたって、それらを考慮しなくて済むようにする。以上に示されているように、各ループiにおいて、Niレベル・コードブックそれぞれの終わりのNi−Ni-1個のポジションのみを決定しているが、それは、最初のNi-1個の位置は既に以前のループにて決定済みであるからである。Niレベル・コードブックは、故に、ループiにて「完成される」(同時に、全体的な決定は行われない)と言える。
ステップ486で、位置カウンタPosを、そのようにNi−Ni-1ずつ増加する。次に、ステップ487で、共用コードブックへ含まれるべきK個のコードブックが全て処理されている(i=K)か否かを確認する。処理されていれば、方法を終了する。そうでなければ(i<K)、方法はステップ483へ飛越し、次のコードブックを完成させる。
一例として、M=4、N1=2、N2=4が成り立つ場合、最初のループi=1において、2個の再生ベクトルを含む2要素コードブックの、トレーニングベクトルに対する歪みが最小となるように、N1=2個の再生ベクトルが初期コードブックに由来する。これら2個の再生ベクトルは共用コードブック内の位置1および2にコピーされ(それにより、コードブックの先頭に含まれる2要素コードブックが完成する)、さらに初期コードブックから削除される。次のループi=2では、共用コードブック内に既に含まれている2個の再生ベクトルと2個の選択された再生ベクトルとを備えたコードブックの、トレーニングベクトルに対して有する歪みが最小となるように、N2−N1=2個の再生ベクトルが選択される。2個の再生ベクトルは、次いで、共用コードブック内の位置3および4へコピーされ(それにより、コードブックの先頭に含まれる4要素コードブックが完成する)、さらに初期コードブックから削除される。そのとき、当然のことながら、MおよびNiの選択は、必ずしも2の累乗に制限される訳ではない。
本発明について、上記の通り例示的な実施形態を用いて説明してきた。当業者には明らかなことであるが、代替的な方法および変形例が存在し、添付の特許請求の範囲および精神から逸脱することなく実施することが可能である。特に、本発明は、音声または音響処理に関連する用途に限定されるものではない。他のあらゆる種類のデータの量子化のためにも同様に採用することができる。
本発明の第3態様によるベクトルの表現を転送するシステムに含まれている、本発明の第1態様によるベクトルのNレベルの量子化用のデバイスの一実施形態、および本発明の第2態様によるNレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索する一実施形態を、概略的に表した図である。 本発明の第1態様によるNレベルの量子化の方法の一実施形態のフロー・チャートである。 本発明の第2態様によるNレベルに量子化済みのベクトルの再生ベクトルを検索する方法の一実施形態のフロー・チャートである。 本発明の第4態様によるベクトルのNレベルの量子化に使用される共用コードブックを決定するデバイスの一実施形態を概略的に表した図である。 本発明の第4態様によるベクトルのNレベルの量子化に使用される共用コードブックを決定する方法の第1実施形態のフロー・チャートである。 本発明の第4態様によるベクトルのNレベルの量子化に使用される共用コードブックを決定する方法の第2実施形態のフロー・チャートである。 本発明の第4態様によるベクトルのNレベルの量子化に使用される共用コードブックを決定する方法の第3実施形態のフロー・チャートである。 本発明の第4態様によるベクトルのNレベルの量子化に使用される共用コードブックを決定する方法の第4実施形態のフロー・チャートである。 本発明の第4態様によるベクトルのNレベルの量子化に使用される共用コードブックを決定する方法の第5実施形態のフロー・チャートである。 本発明の第5態様による共用コードブックを概略的に表した図である。

Claims (40)

  1. ベクトルのNレベル量子化に対して、Nが、前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、
    前記ベクトルの再生ベクトルを、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから、選択するステップであって、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、ステップ
    含む方法。
  2. nおよびmが整数値であってN=2nおよびM=2mが成り立つ、請求項1に記載の方法。
  3. 前記Nレベル・コードブック内の各再生ベクトルが、nビットの2進ワードによって特定される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ベクトルが、データ・シーケンスの線形予測符号化に関連するパラメータを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記選択するステップが、携帯型通信デバイスによって実行される、請求項1に記載の方法。
  6. ベクトルのNレベル量子化に対して、Nが、前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、
    前記ベクトルの再生ベクトルを、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから、選択する手段であって、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、手段を備える装置。
  7. 前記装置が、携帯型通信デバイスである、請求項6に記載の装置。
  8. nおよびmが整数値であってN=2 n およびM=2 m が成り立つ、請求項6に記載の装置。
  9. 前記Nレベル・コードブック内の各再生ベクトルが、nビットの2進ワードによって特定される、請求項8に記載の装置。
  10. 前記ベクトルが、データ・シーケンスの線形予測符号化に関連するパラメータを含む、請求項6に記載の装置。
  11. ベクトルのNレベル量子化に対して、Nが、前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、前記ベクトルの再生ベクトルを、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから、選択するためのプログラム・コードであって、
    該N個の再生ベクトルが、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中の各Nに関して、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、プログラム・コードを含むアプリケーションプログラム
  12. ベクトルのNレベル量子化において該ベクトルに対して選択された再生ベクトルの識別子を受信するステップであって、
    Nが、前記ベクトルの前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能である、ステップと、
    前記識別子に基づいて、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから前記再生ベクトルを検索するステップであって、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、ステップと、
    含む方法。
  13. nおよびmが整数値であってN=2 n およびM=2 m が成り立つ、請求項12に記載の方法。
  14. 前記Nレベル・コードブック内の各再生ベクトルが、nビットの2進ワードによって特定される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ベクトルが、データ・シーケンスの線形予測符号化に関連するパラメータを含む、請求項12に記載の方法。
  16. 前記ベクトルのNレベル量子化においてベクトルに対して選択された再生ベクトルの識別子を受信する手段であって、Nが、前記ベクトルの前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能である、手段と、
    前記識別子に基づいて、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから、前記再生ベクトルを検索する手段であって、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、手段と、
    を備える装置。
  17. 前記装置は、通信デバイスである、請求項16に記載の装置。
  18. nおよびmが整数値であってN=2 n およびM=2 m が成り立つ、請求項16に記載の装置。
  19. 前記Nレベル・コードブック内の各再生ベクトルが、nビットの2進ワードによって特定される、請求項18に記載の装置。
  20. 前記ベクトルが、データ・シーケンスの線形予測符号化に関連するパラメータを含む、請求項16に記載の装置。
  21. ベクトルのNレベル量子化において該ベクトルに対して選択された再生ベクトルの識別子を受信するプログラム・コードであって、Nが、前記ベクトルの前記量子化より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能である、プログラム・コードと、
    前記識別子に基づいて、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから前記再生ベクトルを検索するプログラム・コードであって、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る同一の共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、プログラム・コードと、
    を含むアプリケーションプログラム
  22. ベクトルの再生ベクトルを、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択する手段であって、Nが、前記選択より前に、事前定義済みの最大レベル数M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、前記N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る第1共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、手段と、
    伝送チャネルを介して、前記選択された再生ベクトルの識別子を送信する手段と、
    前記識別子を受信する手段と、
    前記識別子に基づいて、前記第1コードブックに等しい、M個の再生ベクトルから成る第2共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表されるN個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから、前記再生ベクトルを検索する手段と、
    を備えるシステム。
  23. 複数のトレーニングベクトルに少なくとも部分的に基づきトレーニングアルゴリズムによってベクトルのNレベルの量子化に使用するM個の再生ベクトルから成る共用コードブックに対して再生ベクトルを生成するステップであって、Mが、事前定義済みの最大レベル数であり、Nが、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、前記量子化において、各ベクトルの再生ベクトルが、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、ステップと、
    前記生成された再生ベクトルを配列アルゴリズムに従って前記共用コードブック内に配列するステップであって、それにより、各Nに関して、前記共用コードブックの前記最初のN個の再生ベクトルが前記ベクトルの前記量子化に使用されると、前記ベクトルの平均歪みを小さいものにすることができる、Nレベル・コードブックを形成する、ステップと、
    を含む方法。
  24. nおよびmが整数値であってN=2nおよびM=2mが成り立つ、請求項23に記載の方法。
  25. 前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成するステップと、
    前記トレーニングアルゴリズムによって、2個の再生ベクトルから成る2レベル・コードブックを生成するステップと、
    前記初期コードブックから、前記2レベル・コードブック内の前記2個の再生ベクトルに最も類似する2個の再生ベクトルを選択するステップと、
    前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーし、前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップと、
    1<i≦mの場合に、次のステップ群
    I=2i個の再生ベクトルから成るIレベル・コードブックを前記トレーニングアルゴリズムによって生成するステップ、
    前記共用コードブックへ既にコピー済みのI/2個の再生ベクトルに最も類似する前記I/2個の再生ベクトルを前記Iレベル・コードブックから特定するステップ、
    前記Iレベル・コードブック内の残りの特定されていないI/2個の再生ベクトルに関して、前記残りの特定されていないI/2個の再生ベクトルに最も類似するI/2個の再生ベクトルを前記初期コードブックから選択するステップ、
    前記I/2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で空いている位置へコピーし、前記I/2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返すステップと、
    を含む請求項24に記載の方法。
  26. 前記トレーニングアルゴリズムによって、2個の再生ベクトルから成る2レベル・コードブックを生成するステップと、
    前記2個の再生ベクトルを、前記2レベル・コードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーするステップと、
    1<i≦mの場合に、次のステップ群
    I=2i個の再生ベクトルから成るIレベル・コードブックを前記トレーニングアルゴリズムによって生成するステップであって、前記トレーニングアルゴリズムにおいて、前記共用コードブックへ既にコピー済みの前記I/2個の再生ベクトルが、I個の再生ベクトルから成るコードブックの最初の部分を形成し、これが、前記トレーニングアルゴリズムによって生成された前記Iレベル・コードブックの初期設定の機能を果たし、前記トレーニングアルゴリズム全体を通じて固定であると仮定する、ステップ、
    前記生成されたIレベル・コードブックの終わりのI/2個の再生ベクトルを、前記共用コードブック内の増加方向で次に空いているI/2個の位置へコピーするステップ、 を繰り返すステップと、
    を含む請求項24に記載の方法。
  27. 複数のトレーニングベクトルを用いる前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成するステップと、
    前記初期コードブックから、互いに最も相違する2個の再生ベクトルを選択するステップと、
    前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーし、前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップと、
    前記初期コードブックが空にならない限り、次のステップ群
    前記初期コードブックから、前記共用コードブックへ既にコピー済みの再生ベクトル全てに対して最も相違する再生ベクトルを選択するステップ、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーし、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップと、
    を繰り返すステップと、
    を含む請求項23に記載の方法。
  28. 複数のトレーニングベクトルを用いる前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成するステップと、
    前記初期コードブックから、前記トレーニングベクトルの全てに最も類似する再生ベクトルを選択するステップと、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の位置へコピーし、前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップと、
    前記初期コードブックが空にならない限り、次のステップ群
    前記初期コードブックから、前記共用コードブックへ既にコピー済みの再生ベクトル全てに対して最も相違する再生ベクトルを選択するステップ、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーし、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返すステップと、
    を含む請求項23に記載の方法。
  29. 前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成するステップと、
    前記初期コードブックが空にならない限り、次のステップ群
    前記初期コードブックから、互いに最も類似する2個の再生ベクトルを選択するステップ、
    前記2個の選択された再生ベクトルのうちの第1の再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内に、最後の位置から減少方向側で次に空いている位置へコピーし、前記2個の選択された再生ベクトルのうちの前記第1の再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返すステップと、
    を含む請求項23に記載の方法。
  30. M以下であるNに対する前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合が、i=1,...,Kでありj=2,...,Kの場合にNj-1<Nj≦MであるNiを、K個含んでおり、
    複数のトレーニングベクトルを用いる前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成するステップと、
    前記初期コードブックからN1個の再生ベクトルを選択するステップであって、前記選択された再生ベクトルを含むコードブックの、前記トレーニングベクトル全てに対する歪みが最小となるように選択するステップと、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブックへコピーし、前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップと、
    1<i≦Kである各Niに関して、次のステップ群
    前記初期コードブックからNi−Ni-1個の再生ベクトルを選択するステップであって、前記共用コードブックへ既にコピー済みの前記Ni-1個の再生ベクトルと前記選択された再生ベクトルとを含むコードブックの、前記トレーニングベクトル全てに対する歪みが最小となるように選択するステップ、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で空いている位置へコピーし、前記選択された再生ベクトルを前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返すステップと、
    含む請求項23に記載の方法。
  31. 複数のトレーニングベクトルに少なくとも部分的に基づきトレーニングアルゴリズムによってベクトルのNレベルの量子化に使用するM個の再生ベクトルから成る共用コードブックに対して再生ベクトルを生成する手段であって、Mが、事前定義済みの最大レベル数であり、Nが、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、前記量子化において、各ベクトルの再生ベクトルが、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、手段と、
    前記生成された再生ベクトルを配列アルゴリズムに従って前記共用コードブック内に配列する手段であって、それにより、各Nに関して、前記M個の再生ベクトルの集合の中の最初のN個の再生ベクトルがNレベル・コードブックを形成し、前記ベクトルの前記量子化に使用されると、前記ベクトルの平均歪みを小さいものにすることができる、手段と、
    を備える装置。
  32. 複数のトレーニングベクトルに少なくとも部分的に基づきトレーニングアルゴリズムによってベクトルのNレベルの量子化に使用するM個の再生ベクトルから成る共用コードブックに対して再生ベクトルを生成するプログラム・コードであって、Mが、事前定義済みの最大レベル数であり、Nが、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、前記量子化において、各ベクトルの再生ベクトルが、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表される、プログラム・コードと、
    前記生成された再生ベクトルを前記共用コードブック内に、配列アルゴリズムに従って配列するプログラム・コードであって、それにより、各Nに関して、前記M個の再生ベクトルの集合の中の最初のN個の再生ベクトルがNレベル・コードブックを形成し、前記ベクトルの前記量子化に使用されると、前記ベクトルの平均歪みを小さいものにすることができる、プログラム・コードと、
    を含むアプリケーションプログラム。
  33. ベクトルのNレベル量子化に使用する共用コードブックであって、Mが、事前定義済みの最大レベル数であり、Nが、前記量子化より前に、M以下である事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合から選択可能であり、前記量子化において、前記ベクトルの再生ベクトルが、N個の再生ベクトルから成るNレベル・コードブックから選択され、該N個の再生ベクトルは、前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合の中のどのNの場合も、M個の再生ベクトルから成る前記共用コードブックの最初のN個の再生ベクトルによって表され、M個の再生ベクトルの集合であって、前記M個の再生ベクトルの集合の中の前記再生ベクトルが、複数のトレーニングベクトルに少なくとも部分的に基づきトレーニングアルゴリズムによって生成され、前記再生ベクトルは、前記M個の再生ベクトルの集合の中で配列アルゴリズムに従って配列され、それにより、各Nに関して、前記M個の再生ベクトルの集合の中の最初のN個の再生ベクトルがNレベル・コードブックを形成し、前記ベクトルの前記量子化に使用されると、前記ベクトルの平均歪みを小さいものにすることができる、集合を含む共用コードブック。
  34. nおよびmが整数値であってN=2nおよびM=2mが成り立つ、請求項31に記載の装置。
  35. 前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成する手段と、
    前記トレーニングアルゴリズムによって、2個の再生ベクトルから成る2レベル・コードブックを生成する手段と、
    前記2レベル・コードブック内の前記2個の再生ベクトルに最も類似する2個の再生ベクトルを前記初期コードブックから選択する手段と、
    前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーし、前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除する手段と、
    1<i≦mの場合に、次のステップ群
    I=2i個の再生ベクトルから成るIレベル・コードブックを前記トレーニングアルゴリズムによって生成するステップ、
    前記共用コードブックへ既にコピー済みのI/2個の再生ベクトルに最も類似する前記I/2個の再生ベクトルを前記Iレベル・コードブックから特定するステップ、
    前記Iレベル・コードブック内の残りの特定されていないI/2個の再生ベクトルに関して、前記残りの特定されていないI/2個の再生ベクトルに最も類似するI/2個の再生ベクトルを前記初期コードブックから選択するステップ、
    前記I/2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で空いている位置へコピーし、前記I/2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返す手段と、
    を備える請求項34に記載の装置。
  36. 前記トレーニングアルゴリズムによって、2個の再生ベクトルから成る2レベル・コードブックを生成する手段と、
    前記2個の再生ベクトルを、前記2レベル・コードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーする手段と、
    1<i≦mの場合に、次のステップ群
    I=2i個の再生ベクトルから成るIレベル・コードブックを前記トレーニングアルゴリズムによって生成するステップであって、前記トレーニングアルゴリズムにおいて、前記共用コードブックへ既にコピー済みの前記I/2個の再生ベクトルが、I個の再生ベクトルから成るコードブックの最初の部分を形成し、これが、前記トレーニングアルゴリズムによって生成された前記Iレベル・コードブックの初期設定の機能を果たし、前記トレーニングアルゴリズム全体を通じて固定であると仮定する、ステップ、
    前記生成されたIレベル・コードブックの終わりのI/2個の再生ベクトルを、前記共用コードブック内の増加方向で次に空いているI/2個の位置へコピーするステップ、 を繰り返す手段と、
    を備える請求項34に記載の装置。
  37. 複数のトレーニングベクトルを用いる前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成する手段と、
    前記初期コードブックから、互いに最も相違する2個の再生ベクトルを選択する手段と、
    前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の2個の位置へコピーし、前記2個の選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除する手段と、
    前記初期コードブックが空にならない限り、次のステップ群
    前記初期コードブックから、前記共用コードブックへ既にコピー済みの再生ベクトル全てに対して最も相違する再生ベクトルを選択するステップ、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーし、前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返す手段と、
    を備える請求項31に記載の装置。
  38. 複数のトレーニングベクトルを用いる前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成する手段と、
    前記初期コードブックから、前記トレーニングベクトルの全てに最も類似する再生ベクトルを選択する手段と、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の最初の位置へコピーし、前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除する手段と、
    前記初期コードブックが空にならない限り、次のステップ群
    前記初期コードブックから、前記共用コードブックへ既にコピー済みの再生ベクトル全てに対して最も相違する再生ベクトルを選択するステップ、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で次に空いている位置へコピーし、前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返す手段と、
    を備える請求項31に記載の装置。
  39. 前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成する手段と、
    前記初期コードブックが空にならない限り、次のステップ群
    前記初期コードブックから、互いに最も類似する2個の再生ベクトルを選択するステップ、
    前記2個の選択された再生ベクトルのうちの第1の再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内に、最後の位置から減少方向側で次に空いている位置へコピーし、前記2個の選択された再生ベクトルのうちの前記第1の再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返す手段と、
    を備える請求項31に記載の装置。
  40. M以下であるNに対する前記事前定義済みの少なくとも2つの値から成る集合が、i=1,...,Kでありj=2,...,Kの場合にNj-1<Nj≦MであるNiを、K個含んでおり、
    複数のトレーニングベクトルを用いる前記トレーニングアルゴリズムによって、M個の再生ベクトルから成る初期コードブックを生成する手段と、
    前記初期コードブックからN1個の再生ベクトルを選択する手段であって、前記選択された再生ベクトルを含むコードブックの、前記トレーニングベクトル全てに対する歪みが最小となるになるように選択する、手段と、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブックへコピーし、前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除する手段と、
    1<i≦Kである各Niに関して、次のステップ群前記初期コードブックからNi−Ni-1個の再生ベクトルを選択するステップであって、前記共用コードブックへ既にコピー済みの前記Ni-1個の再生ベクトルと前記選択された再生ベクトルとを含むコードブックの、前記トレーニングベクトル全てに対する歪みが最小となるように選択するステップ、
    前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから前記共用コードブック内の増加方向側で空いている位置へコピーし、前記選択された再生ベクトルを、前記初期コードブックから削除するステップ、
    を繰り返す手段と、
    を備える請求項31に記載の装置。
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