JP4777037B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録材上の画像を電磁誘導加熱方式により加熱する画像加熱装置に関する。
プリンタ,複写機,ファクシミリ等の画像形成装置で使用される加熱方式の定着装置、すなわち記録材上に転写された未定着トナーを加熱することで記録材上に定着する転写装置として、熱ローラ方式、フィルム加熱方式の外に、電磁誘導加熱方式の定着装置がある。
この電磁誘導加熱方式の定着装置は、加熱体として電磁誘導発熱体を用いている。この電磁誘導発熱体に磁場発生手段により磁場を作用させると、電磁誘導発熱体に渦電流が発生し、さらに渦電流に起因してジュール熱が発生する。電磁誘導加熱方式の定着装置は、このジュール熱によって被加熱材としての記録材に熱を付与し、記録材表面に担持されている未定着のトナー像を記録材表面に加熱定着するものである。
特許文献1には、強磁性体の定着ローラを電磁誘導加熱する熱ローラ方式の装置が開示されている。これによると、発熱位置を定着ニップ部に近くすることができ、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方式の装置よりも高効率の定着プロセスを達成することができる。
しかしながら、定着ローラの熱容量が大きいため、限られた電力で定着ニップ部の温度を上昇させるためには大きな電力を必要とするという問題があった。
特許文献2には熱容量を低減したフィルム状の定着ローラを用いた電磁誘導加熱方式の定着装置が開示されている。
しかしながら、熱容量を低減したフィルム状の定着ローラでは、長尺方向(定着ニップ部長手方向)の熱流が阻害されるため、小サイズ記録材を通紙した場合に非通紙部での過昇温(非通紙部昇温)が発生して、フィルムや加圧ローラの寿命を低下させるという問題が発生していた。この非通紙部昇温の問題はフィルム加熱方式の装置の場合も同様である。
特許文献3には、定着ローラ(フィルム)の長手方向に関する作用磁束の密度分布を変化せしめる磁束遮蔽手段を有することを特徴とする加熱装置が開示されている。この電磁誘導加熱方式の定着装置により、非通紙部昇温を解決する一つの方法が示された。
また、この特許文献3には、磁場発生手段と定着ローラ(フィルム)間に磁束遮蔽手段を配設し、磁束遮蔽手段に連接されるワイヤと、ワイヤが張架される回転自在なプーリと、このプーリを回転駆動するモータ等の所定の駆動手段にて移動し、定着ローラ(フィルム)の非通紙部の磁束調整を行う手段が開示されている。
この他、略円弧形状にした磁束遮蔽部材が磁束発生手段の外周部を回動することにより、非通紙部の磁束調整を行う手段も考案されている。このときの磁束遮蔽部材は、円弧部の長さを長手方向で変化させることにより磁束調整を行うという手段が考案されている。
また、非鉄金属からなる磁束遮蔽材を用いた磁束遮蔽手段も提案されている。これによれば、磁束遮蔽材は長手方向全体に円弧形状をなしており、中央部と端部で円弧長が変化していて、端部が中央よりも長い。磁束遮蔽材はホルダーと磁束遮蔽材駆動手段の間に配置され、磁束遮蔽材の両端部の曲げ越し部が磁束遮蔽材の長手方向両端部に配置された磁束遮蔽材駆動手段と係合され、非係合部ではホルダーと接触している。磁束遮蔽材は、長手方向両端部に配置された磁束遮蔽材駆動手段を同期回転させることでホルダー周上を回転し磁束調整を行うというものである。
特公平5−9027号公報 特開平4−166966号公報 特開平10−74009号公報
しかしながら、上述の技術においては、磁束遮蔽部材駆動伝達手段の回転を制御する手段を持たないため、組立て時に磁束遮蔽材の長手方向両端部に配置された磁束遮蔽材駆動伝達手段の回転方向に対する位相を合わせることが困難であるといった問題がある。このため、磁束遮蔽部材が捩じれて組み込まれて、捩じれ残留応力により磁束遮蔽部材の寿命が低下するという問題があった。またホルダーと磁束遮蔽材の摺動抵抗の増加や磁束遮蔽材と誘導加熱体の接触による動作不良を引き起こすという問題もあった。
そこで本発明は、磁束遮蔽部材の長手方向の捩じれを抑制して磁束遮蔽部材の変形を抑制し、これにより磁束遮蔽部材の寿命の低下や他部材との摺擦による動作不良を防止することができる画像加熱装置に関する。
本発明は、磁束を生ずるコイルを有するコイルユニットと、前記コイルからの磁束により発熱し、記録材上の画像を加熱する像加熱部材と、前記コイルから前記像加熱部材の所定領域に向かう磁束を遮蔽する磁束遮蔽部材と、前記磁束遮蔽部材の一端に係合し、前記磁束遮蔽部材を回転させるための駆動力を伝達するための第一ギヤと、前記磁束遮蔽部材の他端に係合し、前記磁束遮蔽部材を回転させるための駆動力を伝達するための第二ギヤと、前記第一ギヤと前記第二ギヤとのそれぞれにかみ合うギヤを支持する支持軸を有し、前記支持軸が回転することによりモータから前記第一ギヤと前記第二ギヤとに駆動力を伝達する駆動力伝達部と、前記コイルユニットの一端を支持する第一支持板と、前記コイルユニットの他端を支持する第二支持板と、を有する画像加熱装置において、位置決めピン及びビス孔を有し、前記第一支持板及び前記第二支持板にそれぞれ支持される位相合わせ部材を備え、前記第一支持板及び前記第二支持板には、それぞれ、位置決めビスが突設されると共に、退避孔及び位置決め孔が穿設され、前記第一ギヤ及び前記第二ギヤには、それぞれギヤ位置決め部が設けられ、前記ビス孔に前記位置決めビスを係合させることにより前記第一支持板及び前記第二支持板にそれぞれ支持された前記位相合わせ部材の前記位置決めピンを、前記位置決め孔に挿入すると共に前記ギヤ位置決め部に係合することにより、前記第一ギヤと前記第二ギヤとの位相を合わせ、前記ビス孔に前記位置決めビスを係合させることにより前記第一支持板及び前記第二支持板にそれぞれ支持された前記位相合わせ部材の前記位置決めピンを、前記退避孔に挿入することにより、前記位置決めピンを前記ギヤ位置決め部から退避させる、ことを特徴とする。
本発明によると、磁束遮蔽部材の長手方向の捩じれを抑制して磁束遮蔽部材の変形を抑制し、これにより磁束遮蔽部材の寿命の低下や他部材との摺擦による動作不良を防止することができる。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の図面または異なる図面において同一の符合を付したものは、同様の構成あるいは同様の作用をなすものであり、これらについては、適宜、重複説明を省略している。
<実施の形態1>
(1)画像形成装置例
図1は本発明に係る電磁誘導加熱方式の画像加熱装置を画像加熱定着装置(以下、定着装置と記す)として搭載した画像形成装置の一例の概略模型図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレーザープリンタである。
符号101は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)を示す。感光ドラム101は、矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
符号102は帯電手段としての接触帯電ローラを示す。接触帯電ローラ102は、回転する感光ドラム101の外周面を所定の極性・電位に一様に帯電処理する。
符号103は露光手段としてのレーザースキャナを示す。レーザースキャナ103は、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調したレーザー光Lを出力して、回転する感光ドラム101の一様帯電処理面を走査露光する。これにより感光ドラム面に走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
符号104は現像装置を示す。現像装置104は、感光ドラム面の静電潜像をトナー画像として反転現像または正規現像する。
符号105は転写手段としての転写ローラを示す。転写ローラ105は、感光ドラム101に対して所定の押圧力で接触して転写ニップ部Tを形成している。この転写ニップ部Tに不図示の給紙機構部から被加熱材としての記録材Pが所定の制御タイミングにて給送されて転写ニップ部Tを挟持搬送されていく。また転写ローラ105には所定の制御タイミングで所定の転写バイアスが印加される。これにより、転写ニップ部Tを挟持搬送される記録材Pの面に感光ドラム101面側のトナー画像が順次に静電転写される。
転写ニップ部Tを出た記録材Pは感光ドラム101面から分離されて定着装置100に導入される。定着装置100は導入された記録材P上の未定着トナー画像を永久固着画像として加熱・加圧定着する。そして記録材Pは排出搬送される。
符号106は感光ドラムクリーニング器を示す。感光ドラムクリーニング器106は、記録材分離後の感光ドラム上の転写残トナーを除去する。転写残トナーが除去されて清浄面化された感光ドラム面は繰り返して作像に供される。
符号aは記録材Pの搬送方向を示す。本実施の形態の画像形成装置において、記録材Pの給紙・搬送は記録材中心の中央通紙基準でなされる。
(2)定着装置100
図2は画像加熱装置としての定着装置の要部の正面模型図、図3は拡大横断面模型図である。図4は定着ローラアセンブリ部分の縦断面模型図である。
<定着ローラ>
符号1は誘導発熱体(像加熱部材)としての定着ローラを示す。定着ローラ1は、鉄・ニッケル・SUS430などの誘導発熱体(導電性磁性材)から形成された、肉厚が例えば0.1〜1.5mm程度の円筒状のローラである。一般に、その外周表面に、フッ素樹脂等の離型層、あるいは弾性層と離型層等を形成して用いられる。鉄など強磁性の金属(透磁率の高い金属)を使うことで、磁束発生手段から発生する磁束を金属内部により多く拘束させることができる。すなわち、磁束密度を高くすることができることにより効率的に金属表面に渦電流を発生させられる。
この定着ローラ1は、その前側端部と後側端部とを定着前側板21と定着後側板22との外側にそれぞれ前側支持部材(芯決め板、第一支持板)26の第1支持部材26aと後側支持部材(芯決め板、第2支持板)27の第1支持部材27aを取り付けてある。定着ローラ1は、これと前側支持部材(芯決め板)26の第1支持部材26aもしくは後側支持部材(芯決め板)27の第1支持部材27aとの間にそれぞれ断熱ブッシュ23a,23b及びベアリング24a,24bを介して回転自由に軸受支持させてある。
断熱ブッシュ23a,23bは、定着ローラ1からベアリング24a,24bへの伝熱を低減させるために用いている。符号G1は定着ローラ1の前側端部に外嵌して固着した定着ローラ駆動ギヤを示す。このギヤG1に第1モータM1の回転力が動力伝達系(不図示)を介して伝達されることで定着ローラ1が図3において矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。図7は、断熱ブッシュ23a,23bと定着ローラギヤG1が取り付けられた状態の定着ローラ1の外観斜視図である。
符号2は加圧部材としての加圧ローラを示している。加圧ローラ2は、芯金2aと、該芯金2aの回りに同心一体にローラ状に形成具備させた弾性層2b等からなる弾性ローラである。弾性層2bは例えば表面離型性耐熱ゴム層であるシリコーンゴム層である。この加圧ローラ2は上記定着ローラ1の下側に平行に配列されて、芯金2aの前側端部と後側端部を定着前側板21と定着後側板22との間にそれぞれベアリング25a,25bを介して回転自由に軸受支持させてある。ベアリング25a,25bは定着前側板21と定着後側板22とにそれぞれ定着ローラ1の方向にスライド移動可能に配設してある。このベアリング25a,25bを付勢手段(不図示)により定着ローラ方向に押上付勢している。こうすることで、加圧ローラ2を定着ローラ1の下面に対して弾性層2bの弾性に抗して所定の押圧力Fにて圧接させて定着ローラ1と加圧ローラ2との間に加熱ニップ部としての所定幅の定着ニップ部Nを形成させている。加圧ローラ2は定着ローラ1が回転駆動されることで定着ニップ部Nで摩擦回転力を受けて従動回転する。
<コイルアセンブリ>
符号3は磁束発生手段(コイルユニット)としての励磁コイルアセンブリを示す。この励磁コイルアセンブリ3は上記の円筒状の定着ローラ1の内空部に挿入して配設してある。励磁コイルアセンブリ3は、励磁コイル(以下、コイルと略記する)4、横断面T字型に配設された磁性体コア(以下、コアと略記する)5a,5b、上記のコイル4とコア5a,5bを内蔵させて保持させたホルダー6を有する。更に、励磁コイルアセンブリ3はホルダー6の外側にホルダー6と同軸に回転自由に配設した磁束抑制手段(磁束調整手段)としての磁束遮蔽部材7を有する組み立て体である。図8はこの励磁コイルアセンブリ3と磁束抑制部材移動手段M2,28,G4,G5の外観斜視図である。図9はホルダー6と磁束遮蔽部材7の分解斜視図である。図10はホルダー6の内部の分解斜視図である。
ここで、以下において、定着装置の構成部材・部分について、長手方向とは、記録材搬送路面において記録材搬送方向aに直交(交差)する方向とする。
ホルダー6はその長手方向全域で断面形状を略円筒形状にしてある。材質は、耐熱性と機械的強度を兼ね備えたPPS系樹脂にガラスを添加したものを用いている。ホルダー6には、PPS系樹脂、PEEK系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、セラミック、液晶ポリマー、フッ素系樹脂などの材質が適している。
このホルダー6は、図10のように、長手軸線に略沿って縦2つ割りとした第1半体6aと第2半体6bの形態で成形してある。第1半体6aと第2半体6bを重ね合わせて接着剤で一体に接合する、あるいは嵌め合い構造部で一体に接合する等により断面形状を長手方向全域で略円筒形状の部材にしている。第1半体6aの内部にコイル4、コア5a,5bが組み込まれる。この第1半体6aに対して蓋するように第2半体6bを重ね合わせて一体に接合することで、コイル4とコア5a,5bを内蔵させて保持させたホルダー6が組み立てられる。符号4a,4bはコイル4の引出し線(リード線)を示す。この引出し線4a,4bはホルダー6の前側端面に設けた穴部6cからホルダー6の外側に出される。
コイル4は、図10のように、定着ローラ1の長手方向に長い略楕円形状(横長舟形)をしており、定着ローラ1の内面に沿うようにホルダー6の第1半体6aの内部に配置されている。コイル4は加熱に十分な交番磁束を発生するものにする。そのためには抵抗成分を低く、インダクタンス成分を高くとる必要がある。コイル4の芯線としては、φ0.1〜0.3の細線を略80〜160本程度束ねたリッツ線を用いている。細線には絶縁被覆電線を用いている。また、第1コア5aを周回するように6〜12回巻回してコイル1を構成したものが使われる。
コア5aはコイル4の巻き中心部にある第1コア(垂直部)である。コア5bはその上部の第2コア(水平部)である。この2つのコア5a,5bにより横断面T字型コアを構成させている。コア5a,5bはフェライト等の高透磁率残留磁束密度の低いものを用いると良いが、磁束を発生できるものであれば良く、特に規定するものではない。また、コア5a,5bの形状・材質を規定するものではなく、第1コア5a及び第2コア5bを一体成形でT字型にしてもよい。
励磁コイルアセンブリ3のホルダー6は、図2,図4のように支持する構成をとっている。すなわち、円筒状のホルダー6の端部を定着ローラ1の前側端部開口から外方に、突出させて、定着前側板21の外側に取り付けた第2支持部材26bに設けた嵌合丸穴26cに嵌合させて支持させてある。また、後側端部を定着ローラ1の後側端部開口から外方に突出させて、後側端部に設けたD字形状部6dを、定着後側板22の外側に取り付けた後側支持部材27の第2支持部材27bに設けた嵌合D穴27cにD嵌合させることで回転不能に固定支持させる。これによりホルダー6を定着ローラ1内にホルダー6と定着ローラ1とを略同軸にして、ホルダー外面と定着ローラ内面との間に所定のギャップを保持させた状態で、かつ円周方向に所定の角度姿勢で非回転に位置決めして配置している。ホルダー6の前側端面に設けた穴部6cからホルダー外側に出されているコイル引出し線4a,4bは励磁回路51に接続される。なお、本実施の形態では上記ホルダー6の周方向の位置決めをD嵌合で行っているが、特にD嵌合に限定するものではない。ホルダー6の周方向の位置が決まれば任意の手段構成にすることができる。
<磁束抑制手段>
磁束遮蔽部材7は、図9のように、長手方向全域で基本的には横断面円弧形状を形成していて、長手両側部の円周方向に幅広の円弧状シャッター部(磁束抑制部)7a,7aと、その両者7a,7a間の幅狭の円弧状つなぎ板部(連結部)7bを有している。連結部7bは両端部に配置されたシャッターギヤに係合支持され、定着ローラ1の長手方向(回転軸方向)に亘って回動可能に支持され、円弧状シャッター部(磁束抑制部)7a,7aを支持する支持部である。材質は一般にアルミや銅系金属などの非鉄金属が用いられ、中でも電気抵抗率が低いものが好ましく用いられる。この磁束遮蔽部材7は、その両端部に曲げ越し7c,7cを形成し、その曲げ越し7c,7cをホルダー6の前側端部と後側端部とにそれぞれ回転自由に外嵌される第1のシャッタギヤ(駆動ギヤ、第一ギヤ)G2と第2のシャッタギヤ(駆動ギヤ、第二ギヤ)G3とに係合させている。こうして磁束遮蔽部材7は第1と第2のシャッタギヤG2,G3間に両持ちで支持させるようにしている。すなわち、長手両端部に設けた曲げ越し7c,7c(図8,図9)をホルダー6の前側端部と後側端部とにそれぞれ回転自由に外嵌させた第1のシャッタギヤG2と第2のシャッタギヤG3とに係合させて支持している。そしてこの磁束遮蔽部材7は、第1と第2のシャッタギヤG2,G3が磁束抑制部材移動手段M2,28,G4,G5で回転されることで、定着ローラ1内においてホルダー外面と定着ローラ内面との円周方向ギャップ内をホルダー6と略同軸に回動移動する。
図8の磁束遮蔽部材7を移動させる移動手段としての符号M2,28,G4,G5において、符号M2は第2モータ、符号28はシャフト(支持軸)、符号G4は第1出力ギヤ、符号G5は第2出力ギヤを示す。シャフト28は定着ローラ1の外側において定着ローラ1に平行に配列して定着前側板21と定着後側板22との間に軸受部材(不図示)を介して回転自由に支持させてある。第2モータM2はこのシャフト28を回転する駆動源であり、ステッピングモータを用いている。第1出力ギヤG4と第2出力ギヤG5は、それぞれシャフト28に同軸に固着して配設してあり、第1出力ギヤG4は励磁コイルアセンブリ3の第1のシャッタギヤG2に、第2出力ギヤG5は第2のシャッタギヤG3に、それぞれ噛合させてある。第2モータM2が回転駆動されることで、第1と第2のシャッタギヤG2,G3に回転力が伝達される。これにより磁束遮蔽部材7がホルダー6の外回りをホルダー6と略同軸に回動移動する。ギヤの材質は雰囲気温度やトルクにより様々な樹脂材が選択可能である。
図2において、符号50は制御手段としての制御回路部(CPU)を示す。制御回路部50は、画像形成シーケンス制御の所定の制御タイミングにおいて、ドライバ52を介して第1モータM1を起動させる。これにより定着ローラ駆動ギヤG1に回転力が与えられて定着ローラ1が図3の矢印の時計方向に回転駆動される。加圧ローラ2は従動回転する。
また制御回路部50は、所定の制御タイミングにおいて、励磁回路51を起動させてコイル4に交番電流を供給する。これにより発生する交番磁束(交番磁界)の作用で定着ローラ1が誘導発熱して昇温する。
図6は上記のような系における定着ローラ1の発熱の状態を定着ローラ1の横断側面模型図で示したもので、磁束発生手段の主たる磁束発生領域と、それに対応する定着ローラ部分の円周方向発熱量分布の説明図ある。コイル4は交番電流が流されることで交番磁束を発生する。定着ローラ1は前記のように磁性金属または磁性材料を用いており、定着ローラ1の肉厚内では磁界を打ち消すように誘導電流(渦電流)が発生する。この誘導電流によるジュール熱により定着ローラ1自体が発熱し、昇温していくことになる。
本実施の形態の構成においては、ホルダー6の、コイル4とコア5a,5bを組み込んだ第1半体6aの外面側が主たる磁束発生領域であり、この磁束発生領域において定着ローラ1に磁束が作用して定着ローラ1の加熱がなされる。そして、定着ローラ1の円周方向において、その主たる磁束発生領域に対応する定着ローラ部分にて発熱する発熱量分布は模式図に示すように、2箇所に発熱量の多い部分H,Hが存在する。本実施の形態においては、その1箇所部Hが定着ニップ部Nに対応位置するように、他の1箇所部Hが定着ニップ部Nよりも定着ローラ回転方向上流側に位置するように、ホルダー6を、その円周方向の角度姿勢状態を位置決めして非回転に固定支持させて配置している。
磁束遮蔽部材7は、常時は、ホルダー6の外面と定着ローラ1の内面との間の円周方向ギャップ内において、図3,図6のように、上記の主たる磁束発生領域に対応するギャップ部分とは反対側のギャップ部分に位置移動されて保持されている。この反対側のギャップ部分は磁束発生手段から定着ローラ1に磁束が実質的に作用しない部分、あるいは作用磁束量が少ない部分である。この磁束遮蔽部材7の図3,図6の保持位置を第1切換え位置とする。
そして、その定着ローラ1の昇温温度が定着ローラ1の長手方向の略中央部の位置に定着ローラ1に接触あるいは非接触に配設した温度検知手段である中央部サーミスタTH1で検知されて制御回路50に入力する。制御回路50はその中央部サーミスタTH1から入力する定着ローラ検知温度が所定の目標温度(定着温度)に維持されるように励磁回路51からコイル4への供給電力を制御して定着ローラ1の温度制御を行う。磁束遮蔽部材7が図3,図6の第1切換え位置に保持されている状態においては定着ローラ1はその長手方向の有効加熱全長域が所定の目標温度に温調維持される。
定着ローラ1の温度が所定の定着温度に立ち上って温調された状態において、定着ニップ部Nに未定着トナー画像tを担持した記録材Pが導入されて、定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。これにより、定着ローラ1の熱と定着ニップ部Nの加圧力で、未定着トナー画像tが記録材Pの面に加熱加圧定着される。
ここで、紙幅とは記録材Pの平面において記録材搬送方向aに直交する方向の記録材寸法である。前記したように、本実施の形態においては、記録材通紙は記録材中心の中央通紙基準である。図2,図4において、Oはその記録材中央通紙基準線(仮想線)である。Aは装置に通紙使用可能な最大紙幅の記録材の通紙領域幅である。この通紙領域幅Aに対応する紙幅の記録材を大サイズ記録材とする。Bは大サイズ記録材の紙幅よりも小さい紙幅の記録材の通紙領域幅である。大サイズ記録材の紙幅よりも小さい紙幅の記録材を小サイズ記録材とする。Cは大サイズ記録材通紙領域幅Aと小サイズ記録材通紙領域幅Bとの差領域幅である。すなわち小サイズ記録材を通紙した時に記録材搬送路面内に生じる非通紙領域幅である。記録材通紙が中央基準であるから、小サイズ記録材を通紙した時の非通紙領域は小サイズ記録材通紙領域幅Bの左右両側に生じる。非通紙領域幅Cは通紙された小サイズ記録材の紙幅の大小により異なる。
上記の中央部サーミスタTH1は定着ローラ1の温調制御用として、大小どの紙幅の記録材が通紙されても記録材通紙領域となる小サイズ記録材通紙領域幅B内に対応する位置に配設してある。
TH2は非通紙領域幅C内に対応する位置に接触あるいは非接触に配設した、非通紙部昇温監視用としての温度検知手段である端部サーミスタである。この端部サーミスタTH2の検知温度情報も制御回路部50に入力する。
小サイズ記録材の通紙が連続的になされると、定着ローラ1の非通紙領域幅Cの部分が非通紙部昇温して行く。その昇温状態が端部サーミスタTH2から制御回路部50に入力する。制御回路部50は端部サーミスタTH2から入力する非通紙部昇温温度が所定の許容温度よりも高くなったら、ドライバイ53を介して第2モータM2を起動させて、磁束遮蔽部材7を図3,図6の第1切換え位置から図5の第2切換え位置に回動移動させる。
この磁束遮蔽部材7の第2切換え位置は、磁束遮蔽部材7の長手両側部の幅広円弧状のシャッター部(磁束抑制部)7a,7aがそれぞれ、以下の位置に進入した位置である。すなわち、ホルダー6の外面と定着ローラ1の内面との間の円周方向ギャップ内において主たる磁束発生領域に対応するギャップ部分であって、かつ非通紙領域幅C,Cに対応するギャップ部分に進入した位置である。
これにより、非通紙領域幅C,Cに対応する定着ローラ部分に対する磁束発生手段からの作用磁束量が低減されて、非通紙領域幅C,Cに対応する定着ローラ部分の発熱が抑えられる。すなわち、非通紙部昇温が抑えられる。
シャッター部7a,7aは、主たる磁束発生領域に対応するギャップ部分であって、かつ非通紙領域幅C,Cに対応するギャップ部分の全体に進入させる構成にすることもできるし、そのギャップ部分の一部に進入させる構成にすることもできる。図5は上記のギャップ部分の略半分の領域に進入させる構成である。
制御回路部50は磁束遮蔽部材7が第2切換え位置に回動移動された後、端部サーミスタTH2から入力する非通紙領域部温度が所定の許容温度よりも低くなったら、磁束遮蔽部材7を第1切換え位置に戻し回動移動させる。こうして、非通紙領域部温度の下がり過ぎを防止する。
また制御回路部50は磁束遮蔽部材7が第2切換え位置に回動移動された後、通紙使用される記録材が小サイズ記録材から大サイズ記録材に切換えられたら磁束遮蔽部材7を第1切換え位置に戻し回動移動させる。
定着ローラ1と磁束遮蔽部材7の相対距離(ギャップ)を確保する方法として、磁束遮蔽部材7と定着ローラ1との距離を広げる方法がある。しかしながら、これに伴い、必要以上にコア5a,5bと定着ローラ1との距離を広げると、熱交換効率が悪化するため今日ではあまり用いられていない。磁束遮蔽部材7及びホルダー6はコイル4が配置されている反対側にもホルダーを延長させホルダー6の断面形状を長手方向全域で略円形状にする。この形状にすることによりホルダー6、定着ローラ1、磁束遮蔽部材7の断面中心を合わせる事により、相対位置精度を向上することができる。
前記のように、磁束遮蔽部材7を駆動する駆動伝達手段として、ホルダー6の前側端部と後側端部とにそれぞれ回転自由に第1のシャッタギヤG2と第2のシャッタギヤG3を配置する。磁束遮蔽部材7の両端は曲げ越し7c,7cを形成し、それぞれ上記第1のシャッタギヤG2と第2のシャッタギヤG3とに係合させて磁束遮蔽部材7を第1と第2のシャッタギヤG2,G3間に両持ちで支持させている。上記第1のシャッタギヤG2と第2のシャッタギヤG3は磁束遮蔽部材7の曲げ越し7c,7cと係合していない領域ではホルダー6に嵌合している。このため磁束遮蔽部材7はホルダー6の面全体とギヤG2,G3の内径部とで支持され回動する。ギヤG2,G3とホルダー6とが嵌合する領域においてホルダー6の最大外径部はストレート形状を形成している。ここで最大外径部と表記しているのは上記嵌合領域においてホルダー6にリブを設けてリブの形状をストレート形状にしても良いことを意味している。これにより、ホルダー6、磁束遮蔽部材7を嵌合させることにより精度良く断面中心を合わせる事により、相対位置精度を向上することができる。
磁束遮蔽部材7は定着ローラ長手方向全域で基本的に円弧形状を形成し、両端部から中央部にかけて円弧部の長さが変わっている。小サイズ記録材を流すときには非通紙領域に対応する磁束抑制部材両端部のシャッター部7a,7aを磁束発生領域に移動させることで定着ローラ端部の昇温を抑えている。本実施の形態では、非通紙領域に磁束遮蔽領域であるシャッター部7a,7aを設けて、このシャッター部を磁束発生領域に移動させることで磁束抑制をする例を挙げて説明したがこの限りではない。例えば、磁束発生領域の通紙部に対応する中央部に磁束抑制部材(シャッター部)を設け、このシャッター部を磁束発生領域に移動させる。このように通紙領域の磁束分布を非通紙部に対して変えることで、定着ローラ長手方向における通紙部と非通紙部の発熱分布を変えることで定着ローラの温度調整を行ってもよい。
(駆動ギヤの位相合わせ方法)
本実施の形態では、前述したとおり、磁束遮蔽部材7の両端には回転駆動を伝達する第1,第2の駆動伝達部材である駆動ギヤG2,G3が設けられ、駆動ギヤG2,G3の所定の位置には磁束遮蔽部材7を係合する係合部を有している。このため、駆動ギヤを装置に装着させる際に、係合される磁束遮蔽板7が捩れないように駆動ギヤG2,G3の回転位置を所定の回転位置関係となるように位相を合わせる必要がある。そこで、本実施の形態では、駆動ギヤG2,G3を所定の回転位置関係となるように位相を合わせる位相合わせ手段を有する。
以下に、図11(a),(b),(c),(d)、図12を参照して、定着装置Fの組み立て時の、磁束遮蔽部材7の軸方向両端部の、軸Cを基準としてときのねじれを防止するための構成及びその方法について詳述する。このうち図12は、位相合わせ部材58の斜視図である。また図11(d)は図4の左側部分のみを図示したものである。図11(a)〜(d)は、(e)を左方から見た図であり、この順に、位相合わせ部材58aを退避位置に取り付けた状態、位置決め位置に取り付けた状態、ホルダー支持板26を取り外した状態、位相合わせ部材58aを取り外した状態を示している。
本実施の形態では、磁束遮蔽部材7の軸方向両端部において、磁束遮蔽部材7と係合し、回転させる駆動ギヤG2,G3の位相合わせ手段として、図12に示す位相合わせ部材58を使用している。本実施の形態では、磁束遮蔽部材7に駆動を伝達する駆動伝達部材である駆動ギヤG2,G3には、磁束遮蔽部材7を係合する係合部があるため、駆動ギヤG2,G3の位相を合わせることで両端部の駆動ギヤG2、G3の係合部の位相を合わせることができる。こうして、磁束遮蔽部材7のねじれを防止することができる。なお、以下の説明では、駆動ギヤG2に対して使用する位相合わせ部材58を、位相合わせ部材58aといい、駆動ギヤG3に対して使用する位相合わせ部材58を、位相合わせ部材58bと言うものとする。これら2個の位相合わせ部材58a,58bの構成は同様なので、以下では位相合わせ部材58aについてのみ説明する。
図12に示すように、位相合わせ部材58aは、板状のベース527と、このベース527の一方の面に突設された円柱状の位置決めピン525と、ベース527を表裏方向に貫通するビス孔526によって構成されている。
一方、図11(d)に示すように、ホルダー支持板26の側壁26aには、位置決めビス521が突設され、退避孔(第2の保持部)522、位置決め孔(第1の保持部)523が穿設されている。位置決めビス521及び退避孔522は、駆動ギヤG2の外周(歯先円)よりも外側に配置され、また位置決め孔523は、ほぼ歯先円に対応する位置に配置されている。また、位置決めビス521から退避孔522までの距離、及び位置決めビス521から位置決め孔523までの距離は、図12に示す位相合わせ部材58aの位置決めピン525からビス孔526までの距離と等しい。また退避孔522の内径と位置決め孔523の内径とは同じであって、位相合わせ部材58aの位置決めピン525の外径よりもわずかに大きい。さらに位相合わせ部材58aのビス孔526の内径は、位置決めビス521よりもわずかに大きい。さらに、位相合わせ部材58aの位置決めピン525の外径は、駆動ギヤG2の所定の位置に設けられた、ギヤ位置決め部である位置決め孔部524(以下「切欠部524」という。)にちょうど嵌合される程度に設定されている。
つづいて、磁束遮蔽部材7の一方の端部に固定された駆動ギヤG2と、他方の端部に固定された駆動ギヤG3との位相を合わせる方法について説明する。
図12に示す位相合わせ部材58aの位置決めピン525を、図11(d)に示すホルダー支持板26の側壁26aの位置決め孔523に挿入して位置決めピン525の先端側を側壁26aの裏面側(内側)に突出させながら、ビス孔526を位置決めビス521に係合させる(図11(b))。このとき駆動ギヤG3を周方向に少し正逆回転させながら、切欠部524に位置決めピン525の先端側が係合されるようにする。これで磁束遮蔽部材7の一方の端部に対する駆動ギヤG2の位置決め(駆動ギヤG2の位相の固定)が終了する。ここで、位置決めピン525は駆動ギヤG2の回動を規制する回動規制手段である。
以上と同様の作業を、磁束遮蔽部材7の他方の端部の駆動ギヤG3に対して、位相合わせ部材58bを使用して行う。これにより、磁束遮蔽部材7の他方の端部に対する駆動ギヤG3の位置決めが終了する。これと同時に、駆動ギヤG3の所定位置に設けられた磁束遮蔽部材7の他端との係合部の位置が決まる。以上で、磁束遮蔽部材7の両端部に対する駆動ギヤG2,G3の位置決め(各駆動ギヤG2,G3の位相の固定)、つまり位相合わせが終了する。本実施の形態では、位相合わせ手段により両端部に配置された駆動ギヤG2,G3の位相が合わされたとき(位相差がゼロ)磁束遮蔽部材7が捩れない状態となるように位置決め孔523、切欠部524の位置が設けられている。
以上の作業が終了した後、駆動ギヤG2,G3に駆動を付与する駆動付与手段(M2,G4,G5)を駆動ギヤG2,G3に係合させる。こうして、駆動ギヤG2,G3は駆動付与手段によって、所定の回転位置関係を保持した状態で磁束遮蔽板7に位置決めされる。次に、位相合わせ部材58aは、その位置決めピン525を位置決め孔523から引き抜き、ビス孔526を位置決めビス521から引き抜き、さらに位置決めピン525を退避孔522に挿入しつつビス孔6を位置決めビス521に係合させる。これにより、位相合わせ部材58aが駆動ギヤG2や磁束遮蔽部材7の回転を妨げることはない。なお、他方の位相合わせ部材58bについても同様である。
本実施の形態では、位置決めピン525にて駆動ギヤG2,G3を固定することにより、駆動ギヤG2,G3の位相合わせをすると同時に、駆動ギヤG2,G3に駆動を付与する駆動付与手段(M2,G4,G5)を装着する際に駆動ギヤの回転位置がずれるのを防止することができる。
本実施の形態によると、磁束遮蔽部材7の軸方向両端部に固定した駆動ギヤG2,G3同期させて回転させることにより、磁束遮蔽部材7をその軸方向の位相差を一定に保持した状態で回転させることが可能となる。加えて、駆動ギヤG2,G3の位相を合わせた後も、位相合わせ部材58a,58bを定着装置内に保持することができるので、その後の磁束遮蔽部材7の取り付け、取り外しを簡単に行うことができる。
なお、本実施の形態では、ホルダー支持板26に設けられた位置決め孔(第1の保持部)523と駆動ギヤG2に設けられた位置決め孔部(切欠き部)524の孔部を合わせることで駆動ギヤG2の位相合せを行っている。更に、位相合せ手段の位置決めピン525を位置決め孔523に貫通させることにより駆動ギヤG2の回動規制を行っている。
以上のような構成にすることにより、磁束が集中して発生する第1のコア5a端面が磁気遮蔽部材7により長手全域で覆われることがないため、磁気遮蔽部材7、もしくはコイル4の異常昇温を防止することが可能となる。またインピーダンスL値が急激に減少し、電源が破壊されてしまうことも防止できる。
尚、本実施の形態では回動規制部材は磁束抑制部材の両側に設けているが、これに限定される訳ではない。例えば、規制部材を片側もしくは中央に設けて規制しても良い。この場合、規制部材の位置は磁束抑制手段を移動させるため動力発生手段(駆動源)側の端部を規制するのが好ましい。こうすることで、規制部材の規制時における磁束抑制部材のねじれを低減することができる。
(3)その他
1)実施の形態の装置は大サイズ記録材と小サイズ記録材の大小2種類の記録材に対応して磁束遮蔽部材7の移動は第1切換え位置と第2切換え位置とに切換えるものであるけれども、これに限定されるわけではない。3種類以上の記録材紙幅に対応させて多段に位置切換する構成にすることもできることは勿論である。図13は大・中・小の3種類の記録材紙幅に対応させた磁束遮蔽部材7の斜視模型図である。
2)実施の形態の装置は記録材の搬送を中央通紙基準で行う装置構成であるけれども、片側通紙基準の装置構成にも本発明は有効に適用することができる。図14と図15はそれぞれ片側通紙基準の装置である場合における磁束抑制部材形態例を示したものである。O´が片側通紙基準線である。
3)本発明の電磁誘導加熱方式の画像加熱装置は、実施の形態の画像加熱定着装置に限られず、未定着画像を記録材に仮定着する仮定着装置、定着画像を担持した記録材を再加熱してつや等の画像表面性を改質する表面改質装置等の画像加熱装置としても有効である。またその他、例えばシート状被加熱部材のしわ除去用の熱プレス装置や、熱ラミネート装置、紙等の被加熱部材の含水分を蒸発させる加熱乾燥装置など、シート状被加熱材を加熱処理する加熱装置として用いても有効であることは勿論である。
画像形成装置の一例の概略模型図。 定着装置の要部の正面模型図。 定着装置の要部の拡大横断面模型図。 定着ローラアセンブリ部分の縦断面模型図。 磁束遮蔽部材が第2切換え位置に回動移動されている状態時の定着装置の要部の拡大横断面模型図。 主たる磁束発生領域と、それに対応する定着ローラ部分の円周方向発熱量分布の説明図。 断熱ブッシュと定着ローラギヤが取り付けられた状態の定着ローラの外観斜視図。 励磁コイルアセンブリと磁束遮蔽部材移動手段の外観斜視図。 ホルダーと磁束遮蔽部材の分解斜視図。 ホルダーの内部の分解斜視図。 駆動ギヤの位置決めを説明する図。 位相合わせ部材の斜視図。 大・中・小の3種類の記録材紙幅に対応させた磁束遮蔽部材の斜視模型図。 片側通紙基準の装置である場合の磁束抑制部材形態例の斜視模型図。 片側通紙基準の装置である場合の、他の磁束抑制部材形態例の斜視模型図。
符号の説明
1 定着ローラ(誘導発熱体,発熱体、像加熱部材
3 励磁コイルアセンブリ(磁束発生手段、コイルユニット
7 磁束遮蔽部材(磁束抑制部材,磁束抑制手段)
28 シャフト(磁束制御部材移動手段,駆動付与手段、支持軸
58a 位相合わせ部材
100 定着装置(画像加熱装置)
521 位置決めビス
522 退避孔
523 位置決め孔(第3の目印,第4の目印)
524 切欠部(位置決め孔部,目印,第1の目印,第2の目印、ギヤ位置決め部
525 位置決めピン(回動規制手段,規制手段)
526 ビス孔
G2 第1のシャッタギヤ(駆動ギヤ,第1の駆動伝達部材、第一ギヤ
G3 第2のシャッタギヤ(駆動ギヤ,第2の駆動伝達部材、第二ギヤ
G4 第1出力ギヤ(磁束制御部材移動手段,駆動付与手段)
G5 第2出力ギヤ(磁束制御部材移動手段,駆動付与手段)
M2 第2モータ(磁束制御部材移動手段,駆動付与手段)
P 記録材

Claims (1)

  1. 磁束を生ずるコイルを有するコイルユニットと、前記コイルからの磁束により発熱し、記録材上の画像を加熱する像加熱部材と、前記コイルから前記像加熱部材の所定領域に向かう磁束を遮蔽する磁束遮蔽部材と、前記磁束遮蔽部材の一端に係合し、前記磁束遮蔽部材を回転させるための駆動力を伝達するための第一ギヤと、前記磁束遮蔽部材の他端に係合し、前記磁束遮蔽部材を回転させるための駆動力を伝達するための第二ギヤと、前記第一ギヤと前記第二ギヤとのそれぞれにかみ合うギヤを支持する支持軸を有し、前記支持軸が回転することによりモータから前記第一ギヤと前記第二ギヤとに駆動力を伝達する駆動力伝達部と、前記コイルユニットの一端を支持する第一支持板と、前記コイルユニットの他端を支持する第二支持板と、を有する画像加熱装置において、
    位置決めピン及びビス孔を有し、前記第一支持板及び前記第二支持板にそれぞれ支持される位相合わせ部材を備え、
    前記第一支持板及び前記第二支持板には、それぞれ、位置決めビスが突設されると共に、退避孔及び位置決め孔が穿設され、
    前記第一ギヤ及び前記第二ギヤには、それぞれギヤ位置決め部が設けられ、
    前記ビス孔に前記位置決めビスを係合させることにより前記第一支持板及び前記第二支持板にそれぞれ支持された前記位相合わせ部材の前記位置決めピンを、前記位置決め孔に挿入すると共に前記ギヤ位置決め部に係合することにより、前記第一ギヤと前記第二ギヤとの位相を合わせ、
    前記ビス孔に前記位置決めビスを係合させることにより前記第一支持板及び前記第二支持板にそれぞれ支持された前記位相合わせ部材の前記位置決めピンを、前記退避孔に挿入することにより、前記位置決めピンを前記ギヤ位置決め部から退避させる、
    ことを特徴とする画像加熱装置。
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