JP4772931B1 - 逃し面を形成可能なカイロプラクティック用装置 - Google Patents

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Abstract

本発明が解決しようとする課題は、容易に持ち運び可能なカイロプラクティック用装置であって、熟練者でなくても、全身骨格中のどの骨に対しても、患者に苦痛を与えることなく、安全で正確で効果的なアジャストメントを容易に行なうことができるカイロプラクティック用装置を提供することである。
解決手段は、カイロプラクティック用装置であって、(i)スラストヘッドを有するスラスト部材を含むカイロプラクティック用アジャスター手段、及び(ii)該アジャスター手段に取り付けられ、逃し面形成用表面を有する逃し面手段、を含み、該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに、該逃し面手段と該スラストヘッドとは相対運動し、該スラストヘッドの周囲に、該逃し面形成用表面からなる逃し面が形成され、該逃し面の少なくとも一部が患者の体表面に当接する、ことを特徴とするカイロプラクティック用装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、逃し面を形成可能なカイロプラクティック用装置に関する。更に詳細には、本発明は、カイロプラクティック用装置であって、(i)スラストヘッドを有するスラスト部材を含むカイロプラクティック用アジャスター手段、及び(ii)該アジャスター手段に取り付けられ、逃し面形成用表面を有する逃し面手段、を含み、該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに、該逃し面手段と該スラストヘッドとは相対運動し、該スラストヘッドの周囲に、該逃し面形成用表面からなる逃し面が形成され、該逃し面の少なくとも一部が患者の体表面に当接する、ことを特徴とするカイロプラクティック用装置に関する。逃し面を形成可能な本発明のカイロプラクティック用装置を用いると、患者を触診してカイロプラクティックを施術すべき箇所を決定した後、カイロプラクティック用アジャスター手段の先端部とその周囲の逃し面形成用表面とを合わせた比較的に広い面積で患者の体表面に充分な予圧を加えることができるので、予圧の際の患者の痛みが小さく、患者の体表面の組織に損傷を与えることなく、アジャスター手段の位置を安定に決めることができ、また、小さい力のアジャストメントで充分な施術効果を得ることができる。さらに、アジャストメントを行うときに、アジャスター手段の先端部の周囲に逃し面が形成されるので、アジャスター手段の先端部を患者の体の深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所に正確にスラストを加えることができる。こうして、カイロプラクティックの施術をより安全に、より効果的且つ効率的に行なうことができる。また、本発明のカイロプラクティック用装置は容易に持ち運び可能である。
カイロプラクティック(chiropractic)とは、ギリシャ語のChiro「手」とPrakticos「技術」を組み合わせた、「手技」を意味する造語である。その名のとおり、カイロプラクティックにおいては、指頭や豆状骨などの手の各部位で患者に触診を行い、施術を行なうべき箇所を決定し、その箇所に手の各部位を用いてスラスト(thrust)(高速低振幅の衝撃)を加えたり、また、バネの弾性力や電磁力を利用する装置によりスラストを加えることなどにより、施術を行なってきた。カイロプラクティックにおいては、頭蓋骨・脊椎・腰椎・骨盤・四肢の関節などに適度なスラストを加えて、それらのズレを矯正することにより、種々の疾病に改善をもたらすものである(当業界では、上記のような骨のズレを、「サブラクセーション」(subluxation)や「ミスアラインメント」(misalignment)と称する)。スラストを加える患者の体表面の箇所に皮膚の弛みがあると、スラストが弛みに吸収されてしまい体内に十分伝達されないので、スラストを加える患者の体表面の箇所の皮膚を伸ばして弛みを除いた状態でスラストを加えるのが通例である。また、施術を行なうべき箇所の脂肪層や筋肉層が厚い場合は、単に患者の体表面の皮膚を伸ばして弛みを除くだけでなく、スラストを加えるための施術者の手の部位や施術用装置の先端部を患者の体表面から体の深部方向に押し付けたり押し込むようにして患者の体表面と皮下組織に予圧を加えることにより、スラストの伝達性を高めた状態でスラストを加えるのが通例である。患者の体表面と皮下組織に予圧を十分に加えてスラストの伝達性を高めることにより、比較的に小さい力のスラストでも施術を行うことができる。
カイロプラクティックの分野でいう「スラスト」とは、あらゆる種類の「機械的圧力」(mechanical pressure)を含む用語であり、機械的圧力を加える方法としては、患者の体表面に施術者の指頭やロッド(プラスチック又は金属製)の先端などを置き、それらを巨視的に運動させて患者の体表面に圧力(スラスト)を加えるという方法がある。施術者の体を用いる場合や後述のいわゆる「アクティベータ」を用いる場合は、この方法で患者の体表面にスラストが加えられる。なお、機械的圧力を加える方法としては、患者の体表面にロッドの先端を置き、該ロッドを巨視的には動かさずにその後端に機械的インパルス(mechanical impulse)を加えて、該ロッドの後端から先端に向かって伝達する圧力波としてのスラストを発生させ、それによって患者の体表面に圧力(スラスト)を加えるという方法もあるが、通常、この方法は後述のいわゆる「アトラス・オーソゴナル・テクニック」で用いられる装置を使う場合にのみ用いられている。
カイロプラクティックにおける施術(スラストを加える操作)は、通常、「アジャストメント」と呼ばれるので、以下、屡々、施術を「アジャストメント」と称する。(当業界では、「アジャストメント」と同じ意味で、「マニピュレーション」という用語が用いられることもある。)また、カイロプラクティックにおいては、スラストを加える患者の体表面の箇所は、通常、「コンタクトポイント」と呼ばれるので、以下、屡々、スラストを加える患者の体表面の箇所を「コンタクトポイント」と称する。カイロプラクティックに関する一般的情報や上記の種々の用語については、例えば、非特許文献1(「カイロプラクティック概論」、鈴木正教 著、日本国 たにぐち書店 発行(1987年))、非特許文献2(「初めて学ぶカイロプラクティックスキル 〜基本原則からマニピュレーションスキルまで〜」、David Byfield 編著、大谷素明 監訳、日本国 医道の日本社 発行(1999年)、非特許文献3(「岡井DCのテクニック・ブック 基本編 実践カイロプラクティック アジャストメント テクニック」、岡井健 著、日本国 日本医科学出版株式会社 発行(2004年))などを参照されたい。特に「アジャストメント」という用語については、非特許文献1と3を参照されたい。
示指や中指などの指を用いてアジャストメントを行なう場合は、手指や手首に負担がかかって、施術者(カイロプラクター)が障害を負ったり、また、スラストの方向が正確でなく、所望の効果が得られなかったりすることがある。大きな力のスラストを加える必要がある場合には、豆状骨(pisiform bone)を用いることが多いが、指頭に比べて感覚が鈍く、豆状骨を用いての正確なアジャストメントには熟練を要する。
人力によるアジャストメントの問題を解決するために、機器(カイロプラクティック用装置)を用いてアジャストメントを行なうこともある。カイロプラクティック用装置では、バネの弾性力や電磁力を利用して患者にスラストを加える。従来のカイロプラクティック用装置は、例えば、米国特許出願公開第2002/0082532号公報(特許文献1)、米国特許第6,379,375号公報(特許文献2)、米国特許第6,602,211号公報(特許文献3)、米国特許第6,805,700号公報(特許文献4)、及び日本国特許出願公開2009−5892号公報(特許文献5)に記載されている。上記のようなカイロプラクティック用装置を一般に「アクティベータ」と称し、これらの装置を用いるカイロプラクティック技法を、「アクティベータ・メソッド・カイロプラクティック」(Activator Methods Chiropractic Technique (AMCT))と称することがある。(なお、当業界では、カイロプラクティック用装置を、「アジャストメント」に用いる機器という意味で、屡々「アジャスター」と称するので、本発明においても、屡々、カイロプラクティック用装置を「アジャスター」と称する。)
上記のような従来のカイロプラクティック用装置の場合は、アジャスター手段の先端部の形状は、比較的に大きな面積(例えば、約78mm2〜約700mm2)を有する円形や多角形(例えば、直径約10mm〜約30mmの円形)であるか、または、比較的に小さな面積(例えば、約7mm2〜約28mm2)を有する円形や多角形(例えば、直径約3mm〜約6mmの円形)の周囲に所定のテーパー角を有する逃し面を有するものである(前者については特許文献1〜4参照;後者については特許文献5参照)。このような従来のカイロプラクティック用装置には、以下の問題がある。前者の従来技術、すなわち、アジャスター手段の先端部の形状が、比較的に大きな面積(例えば、約78mm2〜約700mm2)を有する円形や多角形(例えば、直径約10mm〜約30mmの円形)である場合は、体表面に充分な予圧を加えることができ、また、予圧の際の患者の痛みが小さく、また、アジャスター手段の位置を安定に決めることができるが、アジャスター手段の先端部を患者の体の深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができず、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所に正確にスラストを加えることができない。一方、後者の従来技術、すなわち、アジャスター手段の先端部の形状が、比較的に小さな面積(例えば、約7mm2〜約28mm2)を有する円形や多角形(例えば、直径約3mm〜約6mmの円形)の周囲に所定のテーパー角を有する逃し面を有するものである場合は、アジャスター手段の先端部を患者の体の比較的深い部分まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所に比較的正確にスラストを加えることができるが、予圧の際の患者の痛みが大きく、患者の体表面の組織に損傷を与える可能性がある。従って、上記のような従来のカイロプラクティック用装置の場合、熟練者であっても、安全で正確で効果的なアジャストメントを行なうことは容易ではない。
カイロプラクティックの一分野に「アトラス・オーソゴナル・テクニック」 (Atlas Orthogonal Technique) (AOT) がある。アトラス・オーソゴナル・テクニックでは、アジャストメントの対象が第一頚椎(「アトラス(atlas)」、即ちC1)のみに絞られている。アトラス・オーソゴナル・テクニックでは、第一頚椎の矯正専用の据付型の大型設備を用いる。この据付型の大型設備においては、カイロプラクティック用装置(アジャスター手段)は、それを安定に保持できる可動アームに取り付けられている。この場合のアジャスター手段の先端部の形状は、通常、比較的に小さな面積(例えば、約7mm2)を有する円形(例えば、直径約3mmの円形)である。この大型設備を用いると、カイロプラクティック用装置を安定に保持できるので、熟練施術者であれば、第一頚椎の正確なアジャストメントを安全に、比較的容易に行なうことができる。その理由は、主に、第一頚椎の付近の体表面の皮下組織は、脂肪層も筋肉層もあまり厚くないので、アジャスター手段の先端部を体表面に比較的に軽く置くだけで第一頚椎の近くに容易に誘導することができるからである。しかし、この大型設備は、第一頚椎の矯正専用設備であり、第一頚椎以外の骨のアジャストメントには使用できない。
従来技術の上記問題点を解決できるカイロプラクティック用装置は未だ開発されていない。
米国特許出願公開第2002/0082532号公報 米国特許第6,379,375号公報 米国特許第6,602,211号公報 米国特許第6,805,700号公報 日本国特許出願公開2009−5892号公報 「カイロプラクティック概論」、鈴木正教 著、日本国 たにぐち書店 発行(1987年) 「初めて学ぶカイロプラクティックスキル 〜基本原則からマニピュレーションスキルまで〜」、David Byfield 編著、大谷素明 監訳、日本国 医道の日本社 発行(1999年) 「岡井DCのテクニック・ブック 基本編 実践カイロプラクティック アジャストメント テクニック」、岡井健 著、日本国 日本医科学出版株式会社 発行(2004年)
従って、従来技術の上記問題点を解決できるカイロプラクティック用装置、即ち、容易に持ち運び可能なカイロプラクティック用装置であって、熟練者でなくても、全身骨格中のどの骨に対しても、患者に苦痛を与えることなく、安全で正確で効果的なアジャストメントを容易に行なうことができるカイロプラクティック用装置の開発が望まれていた。
このような状況下、本発明者が上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、カイロプラクティック用装置であって、(i)スラストヘッドを有するスラスト部材を含むカイロプラクティック用アジャスター手段、及び(ii)該アジャスター手段に取り付けられ、逃し面形成用表面を有する逃し面手段、を含み、該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに、該逃し面手段と該スラストヘッドとは相対運動し、該スラストヘッドの周囲に、該逃し面形成用表面からなる逃し面が形成され、該逃し面の少なくとも一部が患者の体表面に当接する、ことを特徴とするカイロプラクティック用装置により上記課題を解決できることを見出した。この知見に基づき、本発明を完成した。
本発明の上記及びその他の諸目的、諸特徴並びに諸利益は、添付の図面を参照しながら述べる以下の詳細な説明及び請求の範囲の記載から明らかになる。
逃し面を形成可能な本発明のカイロプラクティック用装置を用いると、患者を触診してカイロプラクティックの施術(アジャストメント)を行なうべき箇所を決定した後、カイロプラクティック用アジャスター手段の先端部とその周囲の逃し面形成用表面とを合わせた比較的に広い面積で患者の体表面に充分な予圧を加えることができるので、予圧の際の患者の痛みが小さく、患者の体表面の組織に損傷を与えることなく、アジャスター手段の位置を安定に決めることができ、また、小さい力のアジャストメントで充分な施術効果を得ることができる。さらに、アジャストメントを行うときに、アジャスター手段の先端部の周囲に逃し面が形成されるので、アジャスター手段の先端部を患者の体の深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所に正確にスラストを加えることができる。こうして、カイロプラクティックの施術をより安全に、より効果的且つ効率的に行なうことができる。
カイロプラクティック用装置の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置の他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図である。 カイロプラクティック用アジャスター手段の1例の内部構造を示す概略図である。 逃し面とスラスト部材の長手方向とのなす角度の定義を説明したものである。
1 カイロプラクティック用装置
2 カイロプラクティック用アジャスター手段
2A カイロプラクティック用アジャスター手段のケーシング
2B カイロプラクティック用アジャスター手段の先端部(スラストヘッド)
2C 引き金部材
2D コイル状圧縮バネ
2E スラスト駆動ブロック
2F スラストロッド
2G コイル状圧縮バネ
2H コイル状圧縮バネ
3 逃し面手段
3A 逃し面形成用表面
3B 逃し面
3C ヒンジ
P 患者の体表面
L 左側の界面線
R 右側の界面線
X 右側の界面線の接線
Y 左側の界面線の接線
Z スラストヘッドの中心軸
θ 右側の界面線の接線または左側の界面線の接線とスラストヘッドの中心軸とのなす角度
本発明によれば、カイロプラクティック用装置であって、
以下の手段(i)及び(ii):
(i)カイロプラクティック用アジャスター手段であって、
該アジャスター手段の先端部を構成するスラストヘッドを有する長手方向に延びるスラスト部材、
該スラスト部材を長手方向前方に押し出すための駆動部材、及び
該駆動部材を作動させるための引き金部材、
を含むカイロプラクティック用アジャスター手段、及び
(ii)該アジャスター手段に取り付けられ、逃し面形成用表面を有する逃し面手段、
を含み、
該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えることにより、該逃し面手段と該スラストヘッドとが相対運動可能であり、
そして
該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えることにより、該逃し面手段と該スラストヘッドとを相対運動させたときに、該スラストヘッドの周囲に、該逃し面形成用表面からなる逃し面が形成され、該逃し面の少なくとも一部が患者の体表面に当接する、
ことを特徴とするカイロプラクティック用装置が提供される。
次に、本発明の理解を容易にするために、本発明の基本的特徴及び好ましい諸態様を列挙する。
1. カイロプラクティック用装置であって、
以下の手段(i)及び(ii):
(i)カイロプラクティック用アジャスター手段であって、
該アジャスター手段の先端部を構成するスラストヘッドを有する長手方向に延びるスラスト部材、
該スラスト部材を長手方向前方に押し出すための駆動部材、及び
該駆動部材を作動させるための引き金部材、
を含むカイロプラクティック用アジャスター手段、及び
(ii)該アジャスター手段に取り付けられ、逃し面形成用表面を有する逃し面手段、
を含み、
該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えることにより、該逃し面手段と該スラストヘッドとが相対運動可能であり、
そして
該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えることにより、該逃し面手段と該スラストヘッドとを相対運動させたときに、該スラストヘッドの周囲に、該逃し面形成用表面からなる逃し面が形成され、該逃し面の少なくとも一部が患者の体表面に当接する、
ことを特徴とするカイロプラクティック用装置。
2. 該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに、該スラスト部材が患者の体表面の深部方向に進むにつれて、該逃し面と該スラスト部材の長手方向とのなす角度が減少していくことを特徴とする前項1に記載のカイロプラクティック用装置。
3. 該逃し面手段が形状可変の材質からなり、該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに、該スラスト部材が患者の体表面の深部方向に進むにつれて、該逃し面手段の形状が変化し、形成される該逃し面の形状がそれに応じて変化し、その結果、該逃し面と該スラスト部材の長手方向とのなす角度が減少していくことを特徴とする前項2に記載のカイロプラクティック用装置。
4. 該逃し面手段が、該スラストヘッドの先端の周縁部にピボット可能に取り付けられた少なくとも1つのフラップであり、該フラップは該スラスト部材の長手方向にピボット可能であり、該フラップの該逃し面形成用表面と該スラスト部材の長手方向とのなす角度が90度〜20度の範囲であることを特徴とする前項2に記載のカイロプラクティック用装置。
5. 該逃し面手段が可撓性材料からなるシートであり、該シートは、その平面方向が該スラスト部材の長手方向と垂直になる状態で該スラストヘッドを覆うように該アジャスター手段に取り付けられており、患者の体表面に向けて該スラスト部材を長手方向前方に押し出したときに、該スラストヘッドが該シートを押して逃し面が形成され、該シートを介して患者の体表面にスラストが加えられることを特徴とする前項3に記載のカイロプラクティック用装置。
6. 該逃し面手段が、該スラストヘッドを除く該スラスト部材の前方端部に取り付けられたゴム弾性材料であり、該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに、該逃し面手段が該スラスト部材の長手方向に圧縮されて、該スラスト部材の長手方向に対して垂直方向に延伸して逃し面が形成されることを特徴とする前項3に記載のカイロプラクティック用装置。
7. 該逃し面手段が、該スラストヘッドの側面に取り付けられたゴム弾性材料であり、該スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに、該逃し面手段が患者の体表面で押し戻されて逃し面が形成されることを特徴とする前項3に記載のカイロプラクティック用装置。
8. 該逃し面手段が該スラストヘッドを取り巻くように配置されており、該逃し面手段の先端がテーパー形状を有することを特徴とする前項1に記載のカイロプラクティック用装置。
以下、本発明について添付の図面に参照して詳細に説明する。
図1は、カイロプラクティック用装置の1例の概略断面図を示す。図1の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図1の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図1の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。図1に示すように、本発明のカイロプラクティック用装置1は、カイロプラクティック用アジャスター手段2(以下、「カイロプラクティック用アジャスター手段」をしばしば単に「アジャスター手段」と称する)及び逃し面手段3を含む。
アジャスター手段2は、アジャスター手段2の先端部を構成するスラストヘッド2Bを有する長手方向に延びるスラスト部材、該スラスト部材を長手方向前方に押し出すための駆動部材、及び該駆動部材を作動させるための引き金部材を含む。アジャスター手段2はケーシング(筐体)2Aに包まれており、スラストヘッド2Bはケーシング2Aの下端の開口部から押し出すことができるようになっている。アジャスター手段2の内部構造については後で詳述する。
図1における逃し面手段3は、先端部に貫通孔を有するキャップ状構造体を、アジャスター手段2の先端部を覆うようにアジャスター手段2に取り付けたものである。逃し面手段3の上半分(患者の体表面に対して直立している面)の内側面は、アジャスター手段2のケーシング2Aに取り付けられている。この取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。逃し面手段3の逃し面形成用表面3A(図1の(a)を参照)は、患者の体表面Pにスラストが加えられたときに逃し面3Bを形成するようになっている(図1の(c)を参照)。
本発明において、逃し面手段とは、スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに逃し面を形成できる表面を有するものをいう。また、逃し面とは、スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えたときに形成される、逃し面手段の表面であって、その少なくとも一部が患者の体表面に当接するものをいう。逃し面は、平面であってもよいしなくてもよい。また、逃し面は、スラスト時にスラスト部材が患者の体表面Pの深部方向に進むにつれてその形状が実質的に変化しないものであってもよいし変化するものであってもよい。
本発明のカイロプラクティック用装置1においては、アジャスター手段2のスラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面にスラストを加えることにより、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能である。図1の態様においては、逃し面手段3はその上半分の内側面がアジャスター手段2のケーシング2Aに取り付けられているが、スラストヘッド2Bはケーシング2Aの下端の開口部から押し出されるようになっているので、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能である。スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えることにより、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとを相対運動させたとき、スラストヘッド2Bの周囲に、逃し面形成用表面3Aからなる逃し面3Bが形成され、逃し面3Bの少なくとも一部が患者の体表面Pに当接する。
患者の体表面にスラストを加える前に、患者の体表面に予圧を加える。図1の(b)は、予圧を加えたときの状態を示している。本発明においては、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)と逃し面形成用表面3Aとを合わせた比較的に広い面積で患者の体表面Pに充分な予圧を加えることができるので、予圧の際の患者の痛みが小さく、患者の体表面の組織に損傷を与えることなく、アジャスター手段の位置を安定に決めることができる。
図1の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えたとき、スラストヘッド2Bの周囲に、逃し面形成用表面3Aからなる逃し面3Bが形成され、逃し面3Bの少なくとも一部が患者の体表面Pに当接する(図1の(c)を参照)。本発明においては、このように逃し面3Bが形成されるので、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)を患者の体の深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所に正確にスラストを加えることができる。
このように、本発明においては、予圧の際の患者の痛みが小さく、患者の体表面の組織に損傷を与えることなく、アジャスター手段の位置を安定に決めることができるだけでなく、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)を患者の体の深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所に正確にスラストを加えることができる。したがって、カイロプラクティックの施術をより安全に、より効果的且つ効率的に行なうことができる。
逃し面手段3の形状、サイズおよび材質については、スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えたときに上記のような逃し面3Bが形成されるものである限り、特に限定はない。逃し面手段3の形状の例として、平面状、テーパー状(たとえば図8や図9に示される形状)、R状(即ち、凸レンズのような丸みのある形状)、逆R状(即ち、凹レンズのような丸みのある窪みを有する形状)の形状が挙げられる。逃し面手段3の材質は、形状可変のものであってもなくてもよい。逃し面手段3に用いる形状可変の材質の例として、可撓性材料が挙げられる。可撓性材料の例として、布、可撓性樹脂(可撓性エポキシ樹脂、可撓性ウレタン樹脂、可撓性アクリル樹脂、可撓性塩化ビニル樹脂、可撓性フェノール樹脂、可撓性ポリカーボネート樹脂など)、弾性材料(シリコーンゴムなどのゴム弾性材料)および柔軟性材料が挙げられる。ゴム弾性材料は、気体(空気など)、液体、ゼリーなどの流体を封入したゴムチューブなどでもよい。
逃し面3Bの患者の体表面Pと当接する部分の面積は、スラストヘッド2Bの先端部の面積に比べて、比較的大きくすることが好ましい。具体的には、「逃し面3Bの患者の体表面Pと当接する部分の面積/スラストヘッド2Bの先端部の面積」比率が、0.8〜58であることが好ましく、8〜36であることがさらに好ましい。上記の数値範囲は、形成される逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度が90度である場合(例えば図1の態様の場合)に、特に好ましい。
図2は、カイロプラクティック用装置の他の1例の概略断面図を示す。図2の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図2の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図2の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図2におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図2における逃し面手段3の構造を傘の構造にたとえて説明するならば、傘のシャフト部分にスラスト部材が位置し、傘の開閉部分に逃し面手段3が位置するような構造体である。この構造体(逃し面手段3)の下端は、スラストヘッド2Bに取り付けられている。この取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。この構造体の上端は、水平方向に移動可能であるように、ケーシング2Aの下端に保持されている。
図2の態様においては、スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えたとき、スラスト部材が患者の体表面Pの深部方向に進むにつれて、逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度が減少していくようになっている(図2の(c)を参照)。このため、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)を患者の体のより深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所により正確にスラストを加えることができる。スラストを加えたときの逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度の減少量は、10度以上であることが好ましく、15度以上であることがさらに好ましい。減少後の角度の最小値については特に限定はないが、通常は15度程度である。例えば、当初90度〜20度であるものを15度にまで減少させることができる。この場合の角度の減少量は75度〜5度である。
図2の態様においては、スラスト部材が患者の体表面Pの深部方向に進むにつれて、逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度が充分に(例えば15度程度の値になるまで)減少する。したがって、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)を患者の体のさらに深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所にさらに正確にスラストを加えることができる。
逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度は、次のように定義する。図1〜図11のそれぞれの(c)に示すような断面図を考える。このような断面図において、逃し面3Bと患者の体表面Pとが当接する部分(界面)は線(直線または曲線)で表される。この界面線は、スラストヘッド2Bの中心軸によって2つの部分(右側の界面線と左側の界面線)に分けられる。右側の界面線とスラストヘッド2Bの中心軸とのなす角度と、左側の界面線とスラストヘッド2Bの中心軸とのなす角度との平均を、逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度と定義する。ただし、右側の界面線が直線でない場合には、右側の界面線とスラストヘッド2Bの中心軸とのなす角度は次のように定義する。図13に参照して説明する(図13は、図7の態様を示したものであるが、カイロプラクティック用装置などの参照番号は省略してある)。右側の界面線Rの中央の点(該界面線の上を端点から端点まで移動するときに、ちょうど半分の長さまで到達した位置にある点)における該界面線の接線Xを考え、この接線Xとスラストヘッド2Bの中心軸Zとのなす角度θを、右側の界面線Rとスラストヘッド2Bの中心軸Zとのなす角度と定義する。左側の界面線が直線でない場合にも、同様にして、左側の界面線とスラストヘッド2Bの中心軸とのなす角度を定義する(図13においては、右側の界面線Rとスラストヘッド2Bの中心軸Zとのなす角度と、左側の界面線Lとスラストヘッド2Bの中心軸Zとのなす角度とは等しい)。なお、右側の界面線Rと左側の界面線Lとがスラストヘッド2Bの中心軸Zに関して対称である場合(図1〜図11のそれぞれの(c)における逃し面3Bではそうなっている)には、右側の界面線Rとスラストヘッド2Bの中心軸Zとのなす角度と、左側の界面線Lとスラストヘッド2Bの中心軸Zとのなす角度とは等しいので、右側の界面線Rとスラストヘッド2Bの中心軸とのなす角度が、逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度になる。
カイロプラクティックの施術を行ったときの、上記のように定義した逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度は、次のようにして求めることができる。カイロプラクティックの施術を患者の体表面(ヒトの体表面および皮下組織と同等の物理的特性を有する材質からなる対象物(患者のダミー)を用いてもよい)に対して行い、そのときにMRI(magnetic resonance imaging)またはCT(computed tomography)を用いて撮影することによって、図1〜図11のそれぞれの(c)のような断面図(画像)を得る。得られた断面図から、上記定義に基づいて上記の角度を求めることができる。なお、図1〜図5のそれぞれの(c)のような場合、即ち、上記の右側の界面線R及び左側の界面線Lが直線である場合には、上記の角度はスラストヘッド2Bの押出し距離から計算できるので、施術を行わなくても上記の角度を求めることができる。
図3は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図3の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図3の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図3の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図3におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図3における逃し面手段3は、逆円錐台の側面の形状を有する構造体であって、形状可変の材質からなる。この構造体の下端部はスラストヘッド2Bに取り付けられており、この構造体の上端部はケーシング2Aの下端に取り付けられているが、この構造体は可変形状を有するために、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能となっている。上記の取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。
図3の態様においては、スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えたとき、スラスト部材が患者の体表面Pの深部方向に進むにつれて、逃し面手段3の形状が変化し、形成される逃し面3Bの形状がそれに応じて変化し、その結果、図2の態様の場合と同様に、逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度が減少していくようになっている。このような逃し面手段3の例として、伸縮可能な材質(たとえば、可撓性のあるシート、ゴム弾性を有する材質)からなる逃し面手段が挙げられる。ゴム弾性を有する材質は、気体(空気など)、液体、ゼリーなどの流体を封入したゴムチューブなどでもよい。
図4は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図4の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図4の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図4の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図4におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図4における逃し面手段3は、少なくとも1つのフラップ(図4では2つのフラップが描かれている)である。フラップの先端にヒンジ3Cがあり、ヒンジ3Cを介してフラップはスラストヘッド2Bの先端の周縁部にピボット可能に取り付けられている。フラップは、その上端部に近い部分においてケーシング2Aに移動可能に保持されている。フラップの逃し面形成用表面3Aとスラスト部材の長手方向とのなす角度は90度〜20度の範囲であり、スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えたとき、フラップの逃し面形成用表面3Aから形成される逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度は減少するようになっている。この角度の減少量は、10度以上であることが好ましく、15度以上であることがさらに好ましい。減少後の角度の最小値については特に限定はないが、通常は15度程度である。例えば、当初90度〜20度であるものを15度にまで減少させることができる。この場合の角度の減少量は75度〜5度である。
図4の態様においては、スラスト部材が患者の体表面Pの深部方向に進むにつれて、逃し面3Bとスラスト部材の長手方向とのなす角度が充分に(例えば15度程度の値になるまで)減少する。したがって、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)を患者の体のさらに深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所にさらに正確にスラストを加えることができる。
図5は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図5の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図5の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図5の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図5におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図5における逃し面手段3は可撓性材料からなるシートであり、該シートは、その平面方向がスラスト部材の長手方向と垂直になる状態でスラストヘッド2Bを覆うようにアジャスター手段2に取り付けられている(該シートは、中央部がスラストヘッド2Bに取り付けられ、周縁部がケーシング2Aに取り付けられている)。この取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。逃し面手段3は可変形状を有するので、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能である。患者の体表面Pに向けてスラスト部材を長手方向前方に押し出したとき、スラストヘッド2Bが該シートを押して逃し面3Bが形成され、該シートを介して患者の体表面Pにスラストが加えられるようになっている。
図5の態様においては、シートである逃し面手段3によってより広い面積で患者の体表面Pに予圧を加えることができるだけでなく、シートである逃し面手段3がスラストヘッド2Bを覆っており、シートのみが患者に当接するために、予圧の際の患者の痛みがより小さい。
図6は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図6の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図6の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図6の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図6におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図6における逃し面手段3は、スラストヘッド2Bを除くスラスト部材の前方端部に取り付けられたゴム弾性材料である。この取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。逃し面手段3は可変形状を有するので、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能である。スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えたとき、逃し面手段3がスラスト部材の長手方向に圧縮されて、スラスト部材の長手方向に対して垂直方向に延伸して逃し面3Bが形成されるようになっている。
図6の態様においては、逃し面手段3がゴム弾性材料であるため、予圧の際の患者の痛みがより小さい。
図7は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図7の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図7の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図7の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図7におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図7における逃し面手段3は、スラストヘッド2Bの側面に取り付けられたゴム弾性材料である。この取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。逃し面手段3は可変形状を有するので、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能である。スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えたとき、逃し面手段3が患者の体表面Pで押し戻されて逃し面3Bが形成されるようになっている。
図7の態様においては、逃し面手段3がゴム弾性材料であるため、予圧の際の患者の痛みがより小さい。
図8は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図8の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図8の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図8の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図8におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図8における逃し面手段3は、逆円錐台形状の構造体であって(ただし、アジャスター手段2の下端部をケーシング2Aごと包むことができるように、逆円錐台形状の中心軸の部分がくりぬかれている)、アジャスター手段2の下端部をケーシング2Aごと包んでいる。逆円錐台形状の逃し面手段3の内側面はアジャスター手段2のケーシング2Aに取り付けられている。この取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。逃し面手段3の先端はテーパー形状を有する。図8の態様においては、逃し面手段3は、スラストヘッド2Bの先端部とは間隔を置きながら、スラストヘッド2Bを取り巻くように配置されている。
図8の態様においては、逃し面手段3は内側面がアジャスター手段2のケーシング2Aに取り付けられているが、スラストヘッド2Bはケーシング2Aの下端の開口部から押し出されるようになっているので、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能である。スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えることにより、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとを相対運動させたとき、スラストヘッド2Bの周囲に、逃し面形成用表面3Aからなる逃し面3Bが形成され、逃し面3Bの少なくとも一部が患者の体表面Pに当接する。
図9は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図9の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図9の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図9の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図9おけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。
図9における逃し面手段3は、逆円錐台形状の構造体であって(ただし、逆円錐台形状の中心軸の部分にスラストヘッド2Bが挿入できるように、中心軸の部分がくりぬかれている)、スラストヘッド2Bを取り巻くように配置されている。逆円錐台形状の逃し面手段3の先端は、テーパー形状を有する。逃し面手段3の上端部は、アジャスター手段2のケーシング2Aに取り付けられている。この取り付けは、接着、ねじ止め、ねじ込みなどの周知の方法を用いて行うことができる。
図9の態様においては、逃し面手段3はその上端部がアジャスター手段2のケーシング2Aに取り付けられているが、スラストヘッド2Bはケーシング2Aの下端の開口部から押し出されるようになっているので、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとは相対運動可能である。スラスト部材を長手方向前方に押し出して患者の体表面Pにスラストを加えることにより、逃し面手段3とスラストヘッド2Bとを相対運動させたとき、スラストヘッド2Bの周囲に、逃し面形成用表面3Aからなる逃し面3Bが形成され、逃し面3Bの少なくとも一部が患者の体表面Pに当接する。
図10は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図10の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図10の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図10の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図10におけるアジャスター手段2は、スラストヘッド2Bの先端部がテーパー形状になっていること以外は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。また、図10における逃し面手段3は、図9における逃し面手段3と同様である。
図11は、カイロプラクティック用装置のさらなる他の1例の概略断面図を示す。図11の(a)は、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたときの状態を表し、図11の(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を表し、図11の(c)は、患者の体表面に予圧を加えた後で患者の体表面にスラストを加えたときの状態を表す。
図11におけるアジャスター手段2は、図1におけるアジャスター手段2と同様である。また、図11における逃し面手段3は、図9における逃し面手段3と同様の逆円錐台形状の構造体であるが、逃し面手段3の先端部がスラストヘッド2Bよりも前方に突出しており、カイロプラクティック用装置を患者の体表面に当接させたとき、逃し面手段3のみが患者の体表面に当接し、スラストヘッド2Bは患者の体表面には当接しないようになっているという点で、図9における逃し面手段3とは異なる(図11の(a)を参照)。しかし、患者の体表面に予圧を加えたときには、スラストヘッド2Bは患者の体表面に当接する(図11の(b)を参照)。
逃し面手段3は、上記の態様(図1〜図11の態様を含む)の任意の組合せであってもよい。
カイロプラクティック用アジャスター手段2について説明する。カイロプラクティック用アジャスター手段2は、該アジャスター手段の先端部を構成するスラストヘッドを有する長手方向に延びるスラスト部材、該スラスト部材を長手方向前方に押し出すための駆動部材、及び該駆動部材を作動させるための引き金部材、を含むカイロプラクティック用アジャスター手段である。本発明のカイロプラクティック用装置に用いられるアジャスター手段2は、例えば、いわゆる「アクティベータ」などの、持ち運び可能な従来のカイロプラクティック用装置と、基本構造・作動機構・機能が実質的に同じものでよい。従って、アジャスター手段2は、例えば、上記特許文献1〜4のいずれかに開示されるような従来のカイロプラクティック用装置の設計情報に基づいて、同様の材料を用いて作成することができる。
図12は、カイロプラクティック用アジャスター手段2の1例の内部構造の概略図を示す。図12においては、アジャスター手段2のケーシングは省略されている。図12に示すアジャスター手段2は、スラストヘッド2B、引き金部材2C、コイル状圧縮バネ2D、スラスト駆動ブロック2E、スラストロッド2F、コイル状圧縮バネ2Gを含む。引き金部材2Cはコイル状圧縮バネ2Hを含む。コイル状圧縮バネ2Dとスラスト駆動ブロック2Eが、スラスト部材を長手方向前方に押し出すための駆動部材を構成する。スラストロッド2Fとスラストヘッド2Bは一体化されており、スラスト部材を構成する。コイル状圧縮バネ2Gは、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)を対象物(患者の体表面など)に置いた際に縮んでクッションの役割を果たす。即ち、例えば、アジャスター手段2の先端部(スラストヘッド2B)の下降動作は、たとえアジャスター手段2の全体が固定してあっても、コイル状圧縮バネ2Gのクッション作用によりスラスト部材(スラストロッド2Fとスラストヘッド2Bからなる)だけが動くことで実現できる。図12に示すアジャスター手段2においては、コイル状圧縮バネ2Dとスラスト駆動ブロック2Eからなる駆動部材によって、スラストロッド2Fとスラストヘッド2Bからなるスラスト部材が、コイル状圧縮バネ2Gの伸長可能範囲内で長手方向前方に押し出される(巨視的に動く)構造になっている。このような構造は、いわゆる上記「アクティベータ」において一般的に採用されている構造である。
引き金部材2Cを引くことにより、アジャスター手段2が作動し、患者の体表面にスラストが加えられる。引き金部材2Cを引く1つの方法として、針金を介して引き金手段(使用者の指に係合できるもの)(図示しない)を引き金部材2Cに連結させ、使用者の指で引き金手段を動かすことによって引き金部材2Cを引くという方法が挙げられる。引き金手段に係合させる指は、触診用の指と同じでもよいし異なっていてもよい。
引き金部材2Cを引く他の方法として、引き金部材2Cに連結された有線又は無線通信手段(図示しない)を設け、該有線又は無線通信のスイッチ(電子的引き金手段)をオンにすることによって引き金部材2Cを引くという方法が挙げられる。このスイッチ(電子的引き金手段)を足踏み式装置として構成すれば、使用者の足でスイッチ操作することもできる。
アジャスター手段2の引き金部材2Cを有線又は無線通信で操作するために用いられる機器(即ち、引き金部材2Cに連結される有線又は無線通信手段、及びそれと共に用いるスイッチ(電子的引き金手段))については、種々の業界で周知の電気・電子工学技術に基づいて容易に作成することができ、また、市販品を容易に入手できる。周知のように、進歩した現代の電気通信技術の普及により、遠隔操作/操縦用の極めて小型で高性能の電気通信関連デバイスやアクチュエーターが、様々な分野の電気・電子機器に組み込まれて広く利用されている。有線通信で操作するために用いることのできる市販の機器としては、例えば、TGA−mini(トキ・コーポレーション株式会社 製)などを挙げることができる。有線又は無線通信で操作するために用いることのできる機器の設計・作成を委託できる業者としては、例えば、日本国 株式会社 小杉技研、日本国 大阪自動電機株式会社、日本国 アイテック株式会社などを挙げることができる。このように、現在周知の有線または無線の遠隔操作/操縦技術を応用すれば、本発明における引き金部材2Cを有線または無線操作するために必要な比較的小型の電気・電子装置や部材を作成することは容易であり、また、市販品を容易に入手でき、さらにまた、所望であればそれらの機器の設計・作成を委託できる業者が存在する。
アジャスター手段2の構造と作動原理は図12に示すものに限定されない。例えば、駆動原理としては、空気圧や油圧を利用する駆動原理や電磁力を利用する駆動原理、あるいは人力を利用する駆動原理など、カイロプラクティック用アジャスターの駆動原理として当業界で周知のあらゆる種類の駆動原理が利用できる。
カイロプラクティック用アジャスター手段2を作成するために用いる材料は、本発明の目的が達成される限り、特に限定されない。アジャスター手段2のコイル状圧縮バネの材質は金属(鋼鉄など)が好ましい。アジャスター手段2のコイル状圧縮バネ以外の部品を作成する材料としては、例えば、プラスチック類(塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネートなど)、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウムなどが挙げられる。
以下、本発明のカイロプラクティック用装置の操作方法(本発明のカイロプラクティック用装置を用いた施術方法)について説明する。
まず、患者の骨格における標的箇所に対応すると予想される体表面部分やその周囲の患者の皮膚を伸ばして弛みを取り除きながら、使用者の指の先端部で患者の体表面Pを触診して、アジャストメントを行う箇所を決定する。該指は、拇指、示指、中指、薬指および小指のいずれでもよい。また、該指は、右手の指でもよいし、左手の指でもよい。触診は、従来技術におけるカイロプラクティックの施術方法における触診方法と同様に行なうことができる。従来技術におけるカイロプラクティックの施術方法における触診方法については、例えば、上記非特許文献1〜3に詳述されている。
次に、カイロプラクティック用装置の先端部を患者の体表面から体の深部方向に押し付けたり押し込んだりするようにして、患者の体表面に予圧を加える。予圧の加え方は、従来技術におけるカイロプラクティックの施術方法における予圧の加え方と同様である。上記のように、図1〜図11のそれぞれの(b)は、患者の体表面に予圧を加えたときの状態を示している。
次に、アジャスター手段の引き金部材を引くことによってアジャスター手段を作動させ、患者の体表面にスラストを加える。上記のように、図1〜図11のそれぞれの(c)は、患者の体表面にスラストを加えたときの状態を示している。
上記の操作を行なうことによって、カイロプラクティックの施術(アジャストメント)を、従来のカイロプラクティックの施術(アジャストメント)に比べてより安全に、より効果的且つ効率的に行なうことができる。
本発明のカイロプラクティック用装置を用いる施術の対象となる骨は特に限定が無く、一般にカイロプラクティックの施術対象となり得る全ての骨に対して施術することができる。本発明のカイロプラクティック用装置を用いる施術の対象となる骨の例としては、後頭骨(OC)・頚椎(C1〜C7)・胸椎(Th1〜Th12)・腰椎(L1〜L5)・骨盤・四肢の関節からなる群より選ばれる骨を挙げることができる。
通常の経験と技量を有するカイロプラクティック施術者(カイロプラクター)であれば、本発明のカイロプラクティック用装置を用いてカイロプラクティックの施術を容易に行なうことができる。また、従来のカイロプラクティック用装置(アジャスター)を使用した経験が無いカイロプラクターでも、本発明のカイロプラクティック用装置を容易に用いることができる。
逃し面を形成可能な本発明のカイロプラクティック用装置を用いると、患者を触診してカイロプラクティックの施術(アジャストメント)を行なうべき箇所を決定した後、カイロプラクティック用アジャスター手段の先端部とその周囲の逃し面形成用表面とを合わせた比較的に広い面積で患者の体表面に充分な予圧を加えることができるので、予圧の際の患者の痛みが小さく、患者の体表面の組織に損傷を与えることなく、アジャスター手段の位置を安定に決めることができ、また、小さい力のアジャストメントで充分な施術効果を得ることができる。さらに、アジャストメントを行うときに、アジャスター手段の先端部の周囲に逃し面が形成されるので、アジャスター手段の先端部を患者の体の深い部分(施術対象の骨の近く)まで誘導することができ、また、施術対象の骨における小面積の標的箇所に正確にスラストを加えることができる。こうして、カイロプラクティックの施術をより安全に、より効果的且つ効率的に行なうことができる。本発明のカイロプラクティック用装置は容易に持ち運び可能であり、また、熟練者でなくても、頭蓋骨・脊椎・腰椎・骨盤・四肢の関節など、全身骨格中のどの骨に対しても、患者に苦痛を与えることなく、安全で正確で効果的なアジャストメントを容易に行なうことができる。本発明のカイロプラクティック用装置を用いる施術の対象となる骨は特に限定が無く、一般にカイロプラクティックの施術対象となり得る全ての骨に対して施術することができる。本発明のカイロプラクティック用装置を用いる施術の対象となる骨の例としては、後頭骨(OC)・頚椎(C1〜C7)・胸椎(Th1〜Th12)・腰椎(L1〜L5)・骨盤・四肢の関節からなる群より選ばれる骨を挙げることができる。

Claims (8)

  1. カイロプラクティック用装置(1)であって、
    以下の手段(i)及び(ii):
    (i)カイロプラクティック用アジャスター手段(2)であって、
    該アジャスター手段(2)の先端部を構成するスラストヘッド(2B)を有する長手方向に延びるスラスト部材(2Fと2B)
    該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出すための駆動部材(2Dと2E)、及び
    該駆動部材(2Dと2E)を作動させるための引き金部材(2C)
    を含むカイロプラクティック用アジャスター手段(2)、及び
    (ii)該アジャスター手段(2)に取り付けられ、逃し面形成用表面(3A)を有する逃し面手段(3)
    を含み、
    該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出して患者の体表面(P)にスラストを加えることにより、該逃し面手段(3)と該スラストヘッド(2B)とが相対運動可能であり、
    そして
    該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出して患者の体表面(P)にスラストを加えることにより、該逃し面手段(3)と該スラストヘッド(2B)とを相対運動させたときに、該スラストヘッド(2B)の周囲に、該逃し面形成用表面(3A)からなる逃し面(3B)が形成され、該逃し面(3B)の少なくとも一部が患者の体表面(P)に当接する、
    ことを特徴とするカイロプラクティック用装置(1)
  2. 該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出して患者の体表面(P)にスラストを加えたときに、該スラスト部材(2Fと2B)が患者の体表面(P)の深部方向に進むにつれて、該逃し面(3B)と該スラスト部材(2Fと2B)の長手方向とのなす角度が減少していくことを特徴とする請求項1に記載のカイロプラクティック用装置(1)
  3. 該逃し面手段(3)が形状可変の材質からなり、該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出して患者の体表面(P)にスラストを加えたときに、該スラスト部材(2Fと2B)が患者の体表面(P)の深部方向に進むにつれて、該逃し面手段(3)の形状が変化し、形成される該逃し面(3B)の形状がそれに応じて変化し、その結果、該逃し面(3B)と該スラスト部材(2Fと2B)の長手方向とのなす角度が減少していくことを特徴とする請求項2に記載のカイロプラクティック用装置(1)
  4. 該逃し面手段(3)が、該スラストヘッド(2B)の先端の周縁部にピボット可能に取り付けられた少なくとも1つのフラップであり、該フラップは該スラスト部材(2Fと2B)の長手方向にピボット可能であり、該フラップの該逃し面形成用表面(3A)と該スラスト部材(2Fと2B)の長手方向とのなす角度が90度〜20度の範囲であることを特徴とする請求項2に記載のカイロプラクティック用装置(1)
  5. 該逃し面手段(3)が可撓性材料からなるシートであり、該シートは、その平面方向が該スラスト部材(2Fと2B)の長手方向と垂直になる状態で該スラストヘッド(2B)を覆うように該アジャスター手段(2)に取り付けられており、患者の体表面(P)に向けて該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出したときに、該スラストヘッド(2B)が該シートを押して逃し面(3B)が形成され、該シートを介して患者の体表面(P)にスラストが加えられることを特徴とする請求項3に記載のカイロプラクティック用装置(1)
  6. 該逃し面手段(3)が、該スラストヘッド(2B)を除く該スラスト部材(2Fと2B)の前方端部に取り付けられたゴム弾性材料であり、該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出して患者の体表面(P)にスラストを加えたときに、該逃し面手段(3)が該スラスト部材(2Fと2B)の長手方向に圧縮されて、該スラスト部材(2Fと2B)の長手方向に対して垂直方向に延伸して逃し面(3B)が形成されることを特徴とする請求項3に記載のカイロプラクティック用装置(1)
  7. 該逃し面手段(3)が、該スラストヘッド(2B)の側面に取り付けられたゴム弾性材料であり、該スラスト部材(2Fと2B)を長手方向前方に押し出して患者の体表面(P)にスラストを加えたときに、該逃し面手段(3)が患者の体表面(P)で押し戻されて逃し面(3B)が形成されることを特徴とする請求項3に記載のカイロプラクティック用装置(1)
  8. 該逃し面手段(3)が該スラストヘッド(2B)を取り巻くように配置されており、該逃し面手段(3)の先端がテーパー形状を有することを特徴とする請求項1に記載のカイロプラクティック用装置(1)
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US20020082532A1 (en) * 2000-12-26 2002-06-27 Tucek Kevin B. Chiropractic adjustor apparatus having housing configured for enhanced heat dissipation and symmetrical force-transmitting shaft support
JP2009005892A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Isamu Suzuki 整体器具用の患部突部材
JP4523998B1 (ja) * 2009-08-04 2010-08-11 正則 原田 触覚による照準機能を有するカイロプラクティック用装置

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