JP4769806B2 - 冶金粉末組成物及びこれから製造される部品 - Google Patents

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Description

本発明は、金属に基づく冶金粉末組成物に関し、更に特に得られる固めた(compacted)部品の機械加工性(machinability)及び摩耗特性を向上させるための機械的(machining)助剤を含む粉末組成物に関する。
鉄に基づく粒子は、粉末冶金法により構造部品を製造する基本材料として使用されてきた。まず鉄に基づく粒子を高圧下に金型中で成形して、所望の形態とする。この成型後、固めたまたは「未完の(green)」部品を普通焼結工程に供して、その部品に必要な強度を付与する。
固めた及び焼結した部品の強度は、ある種の冶金学的添加物、例えば合金化(alloying)成分を、普通粉末形で添加することによって向上させることができる。同様に焼結した部品の機械加工性、及び結果としてのツール(tool)耐久性は冶金学的添加物の添加により改善することができる。
悪いことに、冶金学的添加物は冶金組成物に望ましくない性質も付与しうる。例えば製造者は、時にその部品の使用を規制する環境的な及び/またはリサイクルの法律のために、固めた冶金部品に使用される銅及び/またはニッケルの量を制限することを望む。
冶金学的添加物の添加は、固めた部品の機械的性質、例えば延性または圧縮性を損なうべきでない。例えば銅及びニッケルを含む粉末冶金部品は、しばしば低延性となり、かくして冶金学的添加物を選択する場合に設計に対して無理を強いることとなる。同様に硫化マンガンは、その低密度のために冶金粉末の圧縮性をしばしば低下させる。
固めた部品の焼結中の寸法安定性は、焼結中に組成物から焼失する冶金学的添加物にも影響される。例えばいくつかの用途において、硫黄の添加は、究極の引張り強度及び伸張を減じ、焼結した部品の寸法を増大させることが呈示されている。
冶金学的添加物を利用することと関連する費用は、粉末組成物の全費用のかなりの部分に付加される。それゆえに、より安価な冶金学的添加物を開発して普通使用されている合金化元素を減じるか、完全にそれを排除しようとする試みは常に興味の的であった。従って、粉末冶金工業においては、冶金粉末組成物における種々の通常の冶金添加物の使用に対する代替物を開発する、或いはその使用量を減じる必要性が長い間、しかも現在も存在してきた。
発明の簡単な説明
本発明は、粉末冶金の金属に基づく粉末を主成分として、アルミン酸カルシウム添加物と組合わせて、含んでなる冶金粉末組成物を提供する。このアルミン酸カルシウム添加物は、該冶金粉末組成物から作られる最終の、焼結した、固めた部品の機械加工性及び耐久性を高めることが発見された。
本冶金粉末組成物は、一般に粉末冶金の金属に基づく粉末、例えば鉄に基づく粉末またはニッケルに基づく粉末を少なくとも約85重量%含有する。この基本(base)金属粉末は、粉末冶金工業で普通既知の冶金粉末の組合わせであってよい。
アルミン酸カルシウム添加物は、実質的に純粋なアルミン酸カルシウムまたはアルミン酸カルシウムを含む粉末のいずれかである。アルミン酸カルシウム添加物は約0.05−約7.5重量%のアルミン酸カルシウムを与えるような量で冶金粉末組成物中に存在する。アルミン酸カルシウム含有物は、好ましくは純度少なくとも約90%のアルミン酸カルシウムであるアルミン酸カルシウムとして、金属に基づく粉末と混合される。他にアルミン酸カルシウム添加物は、例えば結合剤または拡散結合によって基本金属粉末に結合させてあってもよい。
冶金粉末組成物は、随時粉末冶金工業でよく知られる種々の他の冶金学的添加物のいずれかを含んでいてもよい。例えば本組成物は滑剤、結合剤、及び他の合金化元素または粉末、例えば銅、ニッケル、マンガン、及びグラファイトを含有することができる。
本発明は、これらの冶金学的粉末組成物の製造法及びそのような組成物からの固めた及び焼結した部品の製造法、更にはそのような方法で作られた製品も提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、冶金粉末組成物、この冶金粉末組成物から作られる固めた部品、及びこの部品の製造法に関する。本冶金粉末組成物は、粉末冶金の金属に基づく粉末、例えば鉄に基づく粉末またはニッケルに基づく粉末、及び機械加工性を向上させる添加物としてのアルミン酸カルシウム添加物を含んでなる。本粉末組成物は他の普通に使用される合金化材料を少量含んでなってもよい。本冶金粉末組成物は、同様に公知の技術を用い、既知の結合剤と混合して合金化粉末の輸送、貯蔵、及び使用中の分離及び/または粉塵化を減じてもよい。粉末組成物は他の普通に使用される成分、例えば滑剤も含有しうる。
本発明の冶金粉末組成物は、粉末冶金工業で一般に使用される種類の金属に基づく粉末の1つまたは1つ以上の混合物を含む。例えばそのような金属に基づく粉末は、鉄に基づく粉末及びニッケルに基づく粉末、特に微粉霧(atmization)技術で製造されるような粉末を含む。好ましくは、基本となる金属は鉄に基づく粉末である。
これらの金属粉末は、冶金粉末組成物の主たる部分を構成し、一般に冶金 粉末組成物の少なくとも約85重量%、好ましくは少なくとも約90重量%、より好ましくは少なくとも約95重量%をなす。好ましくはこの基本金属粉末は、微粉霧された(atomized)粉末である。金属に基づく粉末は微粉霧された鉄粉末及びスポンジ鉄の混合物、または他の種類の鉄粉末であってよい。しかしながら有利には、基本金属粉末は、微粉霧された鉄に基づく粉末を少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは約100重量%含む。
本明細書で使用するごとき「鉄に基づく」粉末の例は、実質的に純粋な鉄の粉末、最終製品の強度、硬度、電磁性、または他の性質を高揚する(enhance)他の元素(例えばスチール生成元素)と予め合金化した鉄の粉末、及びそのような他の元素が拡散結合した(diffusion bonded)鉄の粉末である。本発明で使用できる実質的に純粋の鉄の粉末は、普通の不純物を高々約1.0重量%、好ましくは高々約0.5重量%で含む鉄の粉末である。これらの実質的に純粋な鉄の粉末は、好ましくは微粉霧技術で作られる微粉霧された粉末である。そのような高度に圧縮できる冶金学的グレードの鉄の粉末は、ヘガネス社(Hoeganaes Corp.,Riverton,NJ)から入手できる純粋な鉄の粉末アンコースチール(ANCORSTEEL)1000シリーズ、例えば1000、1000B、及び1000Cである。例えばアンコースチール1000の鉄粉末は、粒子の約22%が325番篩(米国標準篩)より下であり、粒子の約10%が100番篩より大きく、残りがこれらの2つの寸法の間にある(60番篩より上は痕跡量)典型的な篩プロフィールを有する。アンコールスチール1000粉末は約2.85−3.00g/cm、典型的には2.94g/cmの見掛けの密度を有する。本発明で使用しうる他の実質的に純粋な鉄の粉末は典型的なスポンジ鉄粉末、例えばヘガネス・アンコー(ANCOR)MH−100粉末である。
金属に基づく粉末は最終金属部品の機械的または他の性質を高める1つまたはそれ以上の合金化元素を含むことができる。合金化元素は粒状形で添加でき、または金属に基づく粉末と予め合金にしてもよい。本明細書で使用するごとき「合金化(alloying)粉末」とは、焼結時に鉄に基づくまたはニッケルに基づく材料中へ拡散しうる材料を意味する。
金属に基づく粉末と混合しうる合金化粉末は、最終の焼結製品の強度、硬度、電磁気の性質、或いは他の所望の性質を高めることが冶金粉末分野で知られるものである。スチール生成元素は、これらの材料の最もよく知られたものである。合金化材料の特別な例は、これに限定されるわけではないが、元素のモリブデン、マンガン、クロム、ケイ素、銅、ニッケル、スズ、金、バナジウム、コロンビウム(ニオビウム)、冶金学的カーボン(グラファイト)、燐、アルミニウム、硫黄、及びこれらの混合物を含む。他の適当な合金化材料は、銅とスズまたは燐との2元系合金、鉄とマンガン、クロム、ホウ素、燐、またはケイ素との強磁性合金、カーボン及び鉄、バナジウム、マンガン、クロム、及びモリブデンの2つまたは3つの低融点3元系及び4元系共晶、タングステンまたはケイ素の炭化物、窒化ケイ素、及びマンガンまたはモリブデンの硫化物である。そのような合金化元素を含む予め合金化された鉄粉末は、ヘガネス社からアンコースチール系粉末の一部として入手できる。
いくつかの具体例において、金属に基づく粉末及び合金化粉末の粒径は、比較的小さくてよい。これらの小さい方の粒径範囲において、粒径分布は、好ましくは例えばリーズ・アンド・ノースラプ(Leeds and Northrup,Horsham,PA)製のミクロタク(MicroTac)II装置を用いることにより、篩技術に相対するレーザー光散乱技術によって解析される。このレーザー光散乱技術では、粒径分布がdx値で表示される。ここに、粉末の「x」容量%が報告する値未満の直径を有することを意味する。
合金化粉末は、これと混合する金属粉末の粒子よりも一般に細かい寸法の粒子形である。合金化粒子は、一般に約100ミクロン未満、好ましくは約75ミクロン未満、より好ましくは約50ミクロン未満のd90値、及び約75ミクロン未満、好ましくは約50ミクロン未満、より好ましくは約30ミクロン未満のd50値を有するような粒径分布を有する。
組成物中に存在する合金化粉末の量は、最終焼結部品に期待する性質に依存しよう。一般にその量は全粉末組成物の約7.5重量%までの少量であるが、ある特別な粉末に対しては10−15重量%の量を存在させてもよい。好適な範囲は、典型的には約0.05−約5.0重量%である。他の具体例では、多くの用途に対する適当な範囲が約0.25−4.0重量%である。本発明において、ある用途に使用するのに特に好適な合金化元素は銅及びニッケルであり、これはそれぞれ独立に約0.25−4重量%の量で使用でき、組合わせて使用してもよい。他の好適な合金化元素はグラファイトの形で添加されるカーボンである。
ある具体例において、鉄に基づく粉末は好ましくは実質的に純粋な鉄であり、1つまたはそれ以上のそのような元素と予め合金にした鉄である。予め合金にした粉末は、鉄と所望の合金化元素の溶融物を作り、この溶融物を微噴霧し、次いでこの微噴霧された小滴から固化時に粉末を得ることによって製造することができる。
鉄に基づく粉末の更なる例は、外表面に拡散した1つまたはそれ以上の他の合金化元素または金属、例えばスチールを生成する金属の層またはコーティングを有する実質的に純粋な鉄粒子である、拡散結合した鉄に基づく粉末である。そのような粉末の典型的な製造法は、鉄の溶融物を微噴霧し、次いでこの微噴霧した粉末を合金化粉末と一緒にし、この粉末混合物を炉内で焼なますことである。そのような商業的に入手しうる粉末は、約1.8%のニッケル、約0.55%のモリブデン、及び約1.6%の銅を含むヘガネス社製のディスタロイ(DISTALOY)4600A拡散結合粉末、及び約4.05%のニッケル、約0.55%のモリブデン、及び約1.6%の銅を含むヘガゲネス社製のディスタロイ4800A拡散結合粉末を含む。
好適な鉄に基づく粉末は、モリブデン(Mo)と予め合金にした鉄の粉末である。この粉末は、モリブデンを約0.5−約2.5重量%で含む実質的に純粋な鉄の溶融物を微噴霧することによって製造される。そのような粉末の例は、Moを約0.85重量%、マンガン、クロム、ケイ素、銅、ニッケル、モリブデンまたはアルミニウムのような他の材料を全体で約0.4重量%以下、及びカーボンを約0.02重量%以下含むヘガネス社のアンコースチール85HPスチール粉末である。他の類似物は、モリブデンをそれぞれ0.5及び1.5%含む以外85HP粉末に同様の組成を有するアンコースチール50HP及び150HPを含む。そのような粉末の他の例は、モリブデン約0.5−0.6重量%,ニッケル約1.5−2.0重量%、及びマンガン約0.1−0.25重量%、及びカーボン約0.02重量%未満を含むヘガネス社のアンコースチール4600Vスチール粉末である。
本発明で使用できる他の予め合金にした鉄に基づく粉末は、本明細書に全体が参照される米国特許第5108493号の「明白な予め合金にした鉄合金粉末を有するスチール粉末混合物」に開示されている。このスチール粉末組成物は、1つがモリブデンを0.5−2.5重量%有する鉄の予めの合金(pre−alloy)で、他がカーボンを及び遷移元素成分を少なくとも約25重量%有する、但しこの成分はクロム、マンガン、バナジウム、及びコロンビウムからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含んでなる、鉄の予めの合金の、2つの異なる予め合金にした鉄に基づく粉末の混合物である。この混合物は、スチール粉末組成物に少なくとも約0.05重量%の遷移元素成分を与える割合である。そのような粉末の例は、モリブデン約0.85重量%、ニッケル約1重量%、マンガン約0.9重量%、及びクロム約0.75重量%、及びカーボン約0.5重量%以下を含むヘガネス社のアンコースチール41ABスチール粉末として商業的に入手できる。
本発明の実施に有用な他の鉄に基づく粉末は、強磁性粉末である。その例は少量の燐と予め合金にした鉄の粉末である。
本発明の実施に有用な鉄に基づく粉末は、ステンレススチール粉末も含む。これらのステンレススチール粉末はヘガネス社のアンコー(ANCOR)シリーズ、例えばアンコー303L、304L、316L、410L、430L、434L、及び409Cb粉末として種々のグレードで商業的に入手できる。また、鉄に基づく粉末は粉末冶金法によって作られるツールスチールを含む。
鉄に基づく粉末、例えば実質的に純粋な鉄、拡散結合した鉄、及び予め合金にした鉄の粒子は、ある粒径分布を有する。典型的にはこれらの粉末は、粉末試料の少なくとも約90重量%が45番篩(米国標準篩)を通過でき、更に好ましくは粉末試料の少なくとも約90重量%が60番篩(米国標準篩)を通過できるようなものである。これらの粉末は、典型的には粉末の少なくとも約50重量%が70番篩を通過し且つ400番篩を通過しないものであり、更に好ましくは粉末の少なくとも約50重量%が70番篩を通過し且つ325番篩を通過しないものである。またこれらの粉末は典型的には325番篩を通過する粒子を少なくとも約5重量%、更に普通には少なくとも約10重量%、一般には少なくとも約15重量%を含む。このままで、これらの粉末は1ミクロンまたはそれ以下の小さい、または約850−1000ミクロンまでの重量平均粒径を持つが、一般には粒子は約100−500ミクロンの範囲の重量平均粒径を有するであろう。約350ミクロンまでの最大重量平均粒径を有する鉄または予め合金にした鉄粒子は好適であるが、より好ましくは粒子は約25−150ミクロン、最も好ましくは80−150ミクロンの範囲の重量平均粒径を有するであろう。篩分析に関してはMPIF標準法05を参照されたい。
鉄に基づく粉末は、以下のような低粒径粉末を必要とする用途、例えば金属射出成形用途で使用するためには、例えば約1−50、好ましくは約1−25、より好ましくは約5−20、更に好ましくは約10−20ミクロンのd50値を有する範囲の粒径分布を有していてもよい。
本発明において主たる成分として使用される金属粉末は、鉄に基づく粉末に加えて、ニッケルに基づく粉末も含むことができる。本明細書で使用するごとき「ニッケルに基づく」粉末の例は、実質的に純粋なニッケルの粉末、及び最終製品の強度、硬度、電磁気性、または他の性質を高める他の元素と予め合金にしたニッケルの粉末である。ニッケルに基づく粉末は鉄に基づく粉末に関してすでに言及した合金化粉末のいずれかと混合させることができる。ニッケルに基づく粉末の例は、ヘガネス社のアンコースプレイ(ANCHOSPRAY)粉末、例えばそのN−70/30Cu、N−80/20、及びN−20粉末として商業的に入手できるものを含む。これらの粉末は鉄に基づく粉末と同様の粒径分布を有する。好適なニッケルに基づく粉末は微噴霧法で作られたものである。
アルミン酸カルシウム添加物はアルミン酸カルシウムまたは添加物含有アルミン酸カルシウムを含む。このアルミン酸カルシウム添加物は上述した金属に基づく粉末の1つまたはそれ以上に添加され或いはそれと混合される。アルミン酸カルシウム添加物の添加は、製品の寸法変化に重大な影響を及ぼさずに固めた部品の機械加工性及び耐久性を増加させることが発見された。アルミン酸カルシウム添加物は、更なる機械加工性を高める合金化添加物を使用することの必要性を減じ、いくつかの場合にはそれを完全に排除する。
アルミン酸カルシウムは少量の不純物しか含まない実質的に純粋なアルミン酸カルシウムである。好ましくは実質的に純粋なアルミン酸カルシウムは、少なくとも99.5重量%のアルミン酸カルシウムを含む。更に好ましくは実質的に純粋なアルミン酸カルシウムは、少なくとも99.9重量%のアルミン酸カルシウム粉末を含む。
アルミン酸カルシウム含有粉末は、主成分として、溶融、焼結、または焙焼でモノカルシウムアルミネート(CaAl)を生成するアルミナ及びカルシアを与える鉱物(minerals)、例えばCaO(酸化カルシウム)及びAl(アルミナ)を含む。アルミナ及びカルシアを与える鉱物は、同業者には公知の技術により引き続き微噴霧されるモノカルシウムアルミネート(CaAl)クリンカーを生成する。アルミン酸カルシウム含有粉末は少量の成分として同業者には公知の無機化合物及びその酸化物のいずれか、例えば酸化ケイ素(SiO)、Fe、TiO、MgO、KO、硫黄、酸化バナジウム、及びこれらの組合わせ物を含むことができる。
好ましくはアルミン酸カルシウム含有粉末は、少なくとも約65重量%のアルミン酸カルシウムを含む。より好ましくはアルミン酸カルシウム含有粉末は、少なくとも約80重量%のアルミン酸カルシウム、更に好ましくは少なくとも約90重量%のアルミン酸カルシウムからなる。1つの具体例において、アルミン酸カルシウム含有粉末は実質的に純粋なアルミン酸カルシウムである。
ある具体例において、アルミン酸カルシウム含有粉末は、約30−約80重量%のアルミナ及び約20−約70重量%の酸化カルシウムを含む。好ましくは、アルミン酸カルシウム含有粉末は、約50−約70重量%のアルミナ及び約30−約50重量%の酸化カルシウムを含む。より好ましくは、アルミン酸カルシウム含有粉末は、約51−約57重量%のアルミナ及び約31−約37重量%の酸化カルシウムを含む。
他の具体例において、アルミン酸カルシウム含有粉末は約51−約57重量%のアルミナ、約31−約37重量%の酸化カルシウム、高々6.0重量%のSiO、高々2.5重量%のFe、高々3.0重量%のTiO、高々2.0重量%のMgO、高々0.2重量%のKO、及び高々0.2重量%の硫黄を含む。好適なアルミン酸カルシウム組成物はBPI社(Pittburgh,PA)から入手できるカルシウムアルミネート(Calcium Aluminate)Cである。
アルミン酸カルシウム添加物の粒径は、一般に比較的小さく、篩技術に相対するようなレーザー光散乱技術で測定される。使用されるアルミン酸カルシウム含有粉末の粒径分布は、d90値が好ましくは約100ミクロン未満、より好ましくは約75ミクロン未満、更に好ましくは約50ミクロン未満のようなものである。これらのアルミン酸カルシウム含有粉末は、好ましくはd50値が好ましくは約75ミクロン未満、より好ましくは約50ミクロン未満、更に好ましくは約25ミクロン未満で、約10ミクロン未満程度のものである。
他の具体例において、アルミン酸カルシウム添加物は、粉末の少なくとも90重量%が100メッシュの篩を通過し、より好ましくは粉末の少なくとも約90重量%が200メッシュの篩を通過するような比較的より粗い粒径分布を有していてよい。アルミン酸カルシウム添加物粉末は、好ましくは約90重量%超、より好ましくは約95重量%超、更に好ましくは約98重量%超の純度(アルミン酸カルシウム含量)を有する高グレード、高純度の粉末である。
アルミン酸カルシウム添加物を冶金粉末組成物に混入することは好適である。しかしながら本発明は、最初にアルミン酸カルシウム添加物をいずれかの手段によって冶金粉末組成物の他の粉末成分と混合し、予め合金とし、または結合させることによっても実施できる。例えば、アルミン酸カルシウム添加物を最初に他の合金化粉末と組合わせ、この組合わせた粉末を金属粉末、例えば鉄に基づく粉末と混合し、後述するように他の随意の合金化粉末、結合剤、滑剤などを添加して、冶金学的組成物を生成させてもよい。更にアルミン酸カルシウム添加物は金属に基づく粉末、例えば鉄に基づく粉末に、通常の拡散結合法で結合させてもよい。そのような拡散結合法では、鉄に基づく粉末及びアルミン酸カルシウム添加物を組合わせ、約800−1000℃の温度に供する。
有利な結果は、冶金粉末組成物が一般に約0.05−約7.5重量%、より一般には約0.1−約5.0重量%のアルミン酸カルシウムを含む場合に得られる。好ましくは、冶金粉末組成物は約0.05−約2.0重量%、より好ましくは約0.1−約1.0重量%のアルミン酸カルシウムを含む。更に好ましくは、冶金粉末組成物は約0.1−約0.5重量%、より好ましくは約0.1−約0.35重量%のアルミン酸カルシウムを含む。
冶金粉末組成物は、固めた部品を固め金型の空洞から取出す時の取出し力(ejection forces)を減じる滑剤粉末を含んでいてよい。そのような滑剤の例は、ステアリン酸化合物、例えばステアリン酸リチウム、亜鉛、マンガン、及びカルシウム、ワックス、例えばエチレンビスステアラミド、ポリエチレンワックス、及びポリオレフィン、並びにこの種の滑剤の混合物を含む。他の滑剤は、ジョンソン(Johnson)等の米国特許第5330792号に開示されているものの他に、ルク(Luk)の米国特許第5498276号に記述されているようなポリエーテル化合物を含むもの、及びルクの米国特許第5368630号に記述されているより高温の固め温度に有用なものを含む。ここにこれらの特許文献の内容はすべてが本明細書に引用される。
滑剤は冶金粉末組成物の、一般に約2.0重量%まで、好ましくは約0.1−約1.5重量%、より好ましくは約0.1−約1.0重量%、最も好ましくは約0.2−約0.75重量%の量で添加される。
本発明の冶金粉末組成物は、通常の粉末冶金技術にしたがって製造できる。一般に金属粉末、アルミン酸カルシウム添加物、及び随時固体の滑剤及び合金化粉末(他の使用される添加物と一緒に)を、通常の粉末冶金技術に従い、例えばダブルコーン混合機を用いて混合される。
この冶金粉末組成物は、特に付加的な別の合金化粉末を使用する場合、1つまたはそれ以上の結合剤を含んで、冶金粉末組成物に存在する異なる成分を結合させて、分離を防止し且つ粉塵を減じてもよい。ここに用いるごとき「結合」とは、冶金粉末組成物の成分の付着を容易にする物理的または化学的方法を意味する。
本発明の好適な具体例において、結合は少なくとも1つの結合剤を用いて行なわれる。本発明で使用できる結合剤は、粉末冶金技術で通常に使用されるものである。例えばそのような結合剤は、全体が本明細書に引用されるセメル(Semel)の米国特許第4834800号、エングストローム(Engstrom)の米国特許第4483905号、セメル等の米国特許第5298055号、ルクの米国特許第5368630号に記述されているものである。
そのような結合剤は、例えばポリグリコール、例えばポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルのホモポリマーまたはコポリマー、セルロースエステルまたはエーテル樹脂、メタクリレートポリマーまたはコポリマー、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、またはこれらの組合わせ物を含む。有用な他の結合剤の例は、セメル等の米国特許第5298055号に記述される比較的高分子量のポリアルキレンオキシドに基づく組成物である。更に、有用な結合剤は、二塩基性有機酸、例えばアゼライン酸、並びに本明細書に参考文献として引用されるルクの米国特許第5290336号に記述されるような1つまたはそれ以上の極性成分、例えばポリエーテル(液体または固体)及びアクリル樹脂を含む。ルクの米国特許第5290336号における結合剤は、結合剤及び滑剤の組合わせ物としても機能しうる。更に有用な結合剤は、ルクの米国特許第5368630号に記述されているセルロースエステル樹脂、ヒドロキシアルキルセルロース樹脂、及び熱可塑性フェノール樹脂を含む。
結合剤は、更に低融点の固体ポリマーまたはワックス、例えば200℃(390°F)未満の軟化点を持つポリマーまたはワックス、例えば本明細書に参考文献として全体が引用される1999年4月29日付けWO第99/20689号に記述されているようなポリエステル、ポリエチレン、エポキシド、ウレタン、パラフィン、エチレンビスステアラミド、及び綿実ワックス、及び更に3000未満の重量平均分子量のポリオレフィン、およびC14−24アルキル残基トリグリセリド及びその誘導体、例えば水素化誘導体である水素化植物油、例えば綿実油、大豆油、ホホバ油、並びにこれらの混合物であってよい。これらの結合剤は結合剤に対して上述した一般的な使用量で議論した乾式結合法により適用できる。本発明で使用しうる更なる結合剤は、本明細書に全体が引用される米国特許第5069714号に開示されているようなポリビニルピロリドンである。
冶金粉末組成物に存在する結合剤の量は、密度、粒径分布及び冶金粉末組成物中の鉄−合金粉末、鉄粉末及び随意の合金化粉末の量のような因子に依存する。一般に結合剤は冶金粉末組成物の全重量に基づいて少なくとも約0.005重量%、より好ましくは約0.005−約2重量%、最も好ましくは約0.05−約1重量%の量で添加されるであろう。
本発明の冶金粉末組成物から作られる固めた部品は、通常の技術で作られる。典型的には冶金粉末組成物を、金型の空洞に入れ、加圧下、例えば約5−約200トン/平方インチ(tsi)、より普通には約10−100tsiの圧力下に固める。
通常この固めた(「未完の(green)」)部品を続いて焼結して強度を高める。焼結は好ましくは少なくとも2150°F(1175℃)、より好ましくは少なくとも約2200°F(1200℃)、なお好ましくは少なくとも約2250°F(1230℃)、更に好ましくは少なくとも約2300°F(1260℃)の温度で行なわれる。この焼結操作は、少なくとも2050°F(1120℃)のような低温で行なってもよい。焼結は冶金学的結合及び合金化を達成するのに十分な時間行なわれる。
実施例
限定を意味しない以下の実施例は、アルミン酸カルシウム添加物を機械加工性向上添加物として使用するある具体例及び利点を呈示する。断らない限り、パーセントは重量基準である。
冶金粉末組成物の機械加工性の特徴は、図1に示されるコンピュータ制御のライン穿孔試験取付け具を用いて得た。このライン穿孔試験取付け具は穿孔棒と固めた部品を保持しうる留め具からなる。穿孔棒は、制御された条件下に固めた部分に孔をあけて、ツール摩耗(tool wear)の量を決定する。
運転中、穿孔棒はその軸の回りを回転し、移動して固めた部品と接触する。穿孔棒の回転は、固めた部品に凹部を形成する。穿孔棒の通過毎に、固めた部品中の凹部を、予め決めた切断深さまで開口する、即ち切断または削り取る。特定回数の通過後、凹部の内径を測定し、切断条件によって決定される予想値と対比する。測定された内直径と予想される内直径との差はツール摩耗量を表す。
本明細書に開示しない限り、以下の実施例はKC9110グレードのスチールからなる穿孔棒と0.010切断深さを用いて行なった。穿孔棒は0.010インチ/回転の速度で前進した。
アルミン酸カルシウム添加物を含む冶金粉末組成物を評価し、機械加工性添加物を含まない参照粉末及び硫化マンガン添加物を含む参照粉末と対比した。参照組成物Iは2.0重量%の銅及び0.8重量%のグラファイトと混合した鉄に基づく粉末であった。この鉄に基づく粉末は実質的に純水の噴霧された鉄に基づく粉末であった。参照組成物Iはヘガネス社からFC−0208として商業的に入手できる。
参照組成物IIは、2.0重量%の銅、0.8重量%のグラファイト、0.3重量%の硫化マンガン、及び0.75重量%のエチレンビスステアラミドワックス滑剤(グリコール・ケミカル社(Glycol Chemical Co.)から入手できる)と混合した鉄に基づく粉末であった。この鉄に基づく粉末は実質的に純水の噴霧された鉄に基づく粉末であった。
試験組成物Iは、2.0重量%の銅、0.8重量%のグラファイト、0.35重量%の
アルミン酸カルシウム含有粉末、及び0.75重量%のエチレンビスステアラミドワックス滑剤(グリコール・ケミカル社から入手できる)と混合した鉄に基づく粉末であった。この鉄に基づく粉末は実質的に純水の噴霧された鉄に基づく粉末であった。このアルミン酸カルシウム粉末は5ミクロンのd50値を有した。アルミン酸カルシウム粉末はBPI社から「アルミン酸カルシウムC」として商業的に入手できる。
各粉末組成物を45トン/平方インチの圧力で高さ0,25インチ、幅0.5インチ、及び長さ1.5インチの寸法の棒にプレスした。次いでこの棒を窒素90%及び水素10%の雰囲気中2050°F(1120℃)下に焼結した。
焼結した部品を、続いてツール通過数から得られる摩耗を測定するための試験に供した。図2を参照すると、焼結した固め物の摩耗性を、400表面フィート/分の切削速度で運転するライン穿孔取付け具を用いて測定した。各組成物のツール摩耗量を表1に示す。
Figure 0004769806
図3を参照して、焼結した固め物の摩耗性を、600表面フィート/分の切削速度で運転するライン穿孔取付け具を用いて測定した。各組成物のツール摩耗量を表2に示す。
Figure 0004769806
表1及び2に示すように、アルミン酸カルシウム含有粉末を含む冶金粉末組成物は、硫化マンガン粉末からなる組成物または機械加工性添加物を有さない組成物と対比して低いツール摩耗性を示す。
予め合金にした金属に基づく粉末、銅粉末、及びアルミン酸カルシウム添加物を含む冶金粉末組成物を評価し、銅粉末と混合した予め合金にした金属に基づく粉末からなる参照粉末と対比した。この参照組成物IIIは、実質的に純粋な鉄に基づく粉末、0.50重量%のモリブデン、1.5重量%のマンガン、及び0.85重量%のニッケルを予め合金にして調製した。この予め合金にした粉末は、ヘガネス社からアンコースチール737SHとして商業的に入手できる。この予め合金にした粉末を、0.8重量%のグラファイト、1.0重量%の銅粉末、及び0.75重量%のエチレンビスステアラミドワックス滑剤(グリコール・ケミカル社から入手できる)と混合した。試験組成物IIは0.35重量%のアルミン酸カルシウム含有粉末を含む以外参照組成物IIIと同一であった。
両粉末組成物を45トン/平方インチの圧力でリングにプレスした。このリングは、外直径1.75インチ、内直径1.0インチ、及び高さ1.0インチの寸法を有した。次いでこの固め物を窒素90%及び水素10%の雰囲気中2050°F(1120℃)下に焼結し、急冷した。
焼結した部品を、続いてツール通過回数から得られる摩耗を測定するための試験に供し
た。図4を参照して、焼結した固め物の摩耗性を表3に示す。
Figure 0004769806
表3に示すように、銅粉末、グラファイト粉末、及びアルミン酸カルシウム含有粉末と混合した予め合金にした粉末を含む冶金粉末組成物は、銅粉末及びグラファイト粉末のみと混合した予め合金にした粉末を含む組成物と比較して低いツール摩耗性を示す。
予め合金にした金属に基づく粉末、グラファイト粉末、及びアルミン酸カルシウム添加物からなる冶金粉末組成物を評価し、グラファイト粉末と混合した予め合金にした金属に基づく粉末からなる参照粉末と対比した。この参照組成物IVは、実質的に純粋な鉄に基づく粉末、0.50重量%のモリブデン、1.5重量%のマンガン、及び0.85重量%のニッケルを予め合金にして調製した。この予め合金にした粉末を、0.7重量%のグラファイト、1.0重量%の銅粉末、及び0.75重量%のエチレンビスステアラミドワックス滑剤(グリコール・ケミカル社から入手できる)と混合した。試験組成物IIは0.35重量%のアルミン酸カルシウム含有粉末を含む以外参照組成物IVと同一であった。
両粉末組成物を45トン/平方インチの圧力でリングにプレスした。このリングは、外直径1.75インチ、内直径1.0インチ、及び高さ1.0インチを有した。次いでこの固め物を窒素90%及び水素10%の雰囲気中2050°F(1120℃)下に焼結し、急冷した。
図4を参照して、焼結した固め物の摩耗性を表4に示す。
Figure 0004769806
表4に示すように、グラファイト粉末及びアルミン酸カルシウム含有粉末と混合した予め合金にした粉末を含む冶金粉末組成物は、グラファイトだけと混合した予め合金にした粉末を含む組成物と比較して低いツール摩耗性を示す。
以上冶金粉末組成物及びその製造法のある好適な具体例を記述してきた。ここでは好適な具体例を開示し且つ記述したけれど、その変化及び改変が本発明の精神及び範囲に含まれることは同業者の認識するところである。
ツールの摩耗を測定するためのライン(line)穿孔具の側面図である。 アルミン酸カルシウムを含む冶金粉末組成物から作った、400表面フィート/分で穿孔した後の部品が示すツール摩耗を示すグラフである。 アルミン酸カルシウムを含む冶金粉末組成物から作った、600表面フィート/分で穿孔した後の部品が示すツール摩耗を示すグラフである。 合金化粉末及びアルミン酸カルシウムを含む冶金粉末組成物から作った部品が示すツール摩耗を示すグラフである。

Claims (30)

  1. 冶金粉末組成物であって、
    少なくとも85重量%の基本金属粉末、及び
    アルミン酸カルシウム粉末であって、アルミン酸モノカルシウム(CaAl24)を主成分とし、51−57重量%のアルミナ、31−37重量%の酸化カルシウム、高々6.0重量%のSiO 2 、高々2.5重量%のFe 2 3 、高々3.0重量%のTiO 2 、高々2.0重量%のMgO、高々0.2重量%のK 2 O、及び高々0.2重量%の硫黄を含む粉末
    を含んでなり、
    但し冶金粉末組成物がアルミン酸カルシウムを0.05−7.5重量%含む、
    冶金粉末組成物。
  2. 冶金粉末組成物がアルミン酸カルシウムを0.1−1.0重量%含む、請求項1の冶金粉末組成物。
  3. 冶金粉末組成物がアルミン酸カルシウムを0.1−0.35重量%含む、請求項1の冶金粉末組成物。
  4. アルミン酸カルシウムが50ミクロン未満のd50値を示すような粒径分布を有する、請求項1の冶金粉末組成物。
  5. アルミン酸カルシウムが5ミクロンのd50値を示すような粒径分布を有する、請求項1の冶金粉末組成物。
  6. 微粉霧された金属に基づく粉末が、該金属に基づく粉末の50重量%が70番の篩を通過し、400番の篩に保留されるような粒径分布を有する、請求項1の冶金粉末組成物。
  7. 更に銅を0.25−4.0重量%含んでなる、請求項1の冶金粉末組成物。
  8. 更にグラファイトを0.25−4.0重量%含んでなる、請求項1の冶金粉末組成物。
  9. 金属に基づく粉末が鉄に基づく粉末を含んでなる、請求項1の冶金粉末組成物。
  10. 金属に基づく粉末がニッケルに基づく粉末を含んでなる、請求項1の冶金粉末組成物。
  11. 金属に基づく粉末がモリブデンを0.50重量%、マンガンを1.5重量%、及びニッケルを0.85重量%含んでなる予め合金にした粉末である、請求項1の冶金粉末組成物。
  12. 結合剤を更に含んでなって、アルミン酸カルシウム粉末が基本金属の粉末に結合している、請求項1の冶金粉末組成物。
  13. 請求項1の冶金粉末組成物を含んでなる焼結部品。
  14. (a)請求項1の冶金粉末組成物を調製し、
    (b)この冶金粉末組成物を金型中で5−200tsiの圧力下に固め、及び
    (c)この固めた部品を少なくとも2050°Fの温度で焼結する、
    工程を含んでなる、粉末冶金組成物から固めた金属部品を成形する方法。
  15. 基本金属の粉末を少なくとも85重量%、及び
    アルミン酸カルシウムを含む粉末であって、アルミン酸モノカルシウム(CaAl24)を主成分とし、51−57重量%のアルミナ、31−37重量%の酸化カルシウム、高々6.0重量%のSiO 2 、高々2.5重量%のFe 2 3 、高々3.0重量%のTiO 2 、高々2.0重量%のMgO、高々0.2重量%のK 2 O、及び高々0.2重量%の硫黄を含む粉末を含む粉末を0.05−7.5重量%、
    含んでなる、冶金粉末組成物。
  16. アルミン酸カルシウムを含む粉末が溶融アルミナ及びカルシアを与える鉱物を含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物。
  17. アルミン酸カルシウムを含む粉末が、
    Fe 2 3 2.5重量%未満、
    TiO 2 3.0重量%未満、
    MgO 2.0重量%未満、
    2 O 0.2重量%未満、及び
    硫黄 0.2重量%未満、
    からなる群から選択される1つまたはそれ以上の成分を更に含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物。
  18. アルミン酸カルシウムを0.1−1.0重量%含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物。
  19. アルミン酸カルシウムを0.1−0.35重量%含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物。
  20. アルミン酸カルシウムを含む粉末が50ミクロン未満のd50値を示すような粒径分布を有する、請求項15の冶金粉末組成物。
  21. アルミン酸カルシウムを含む粉末が5ミクロンのd50値を示すような粒径分布を有する、請求項15の冶金粉末組成物。
  22. 微粉霧された金属に基づく粉末が、この金属に基づく粉末の50重量%が70番の篩を通過し且つ400番の篩に保留されるような粒径分布を有する、請求項15の冶金粉末組成物。
  23. 更に銅を0.25−4.0重量%含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物。
  24. 更にグラファイトを0.25−4.0重量%含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物。
  25. 金属に基づく粉末が鉄に基づく粉末を含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物
  26. 金属に基づく粉末がニッケルに基づく粉末を含んでなる、請求項15の冶金粉末組成物。
  27. 金属に基づく粉末がモリブデンを0.50重量%、マンガンを1.5重量%、及びニッケルを0.85重量%含んでなる予め合金にした粉末である、請求項15の冶金粉末組成物。
  28. 結合剤を更に含んでなって、アルミン酸カルシウム粉末が基本金属の粉末に結合している、請求項15の冶金粉末組成物。
  29. 請求項15の冶金粉末組成物を含んでなる焼結部品。
  30. (a)請求項15の冶金粉末組成物を調製し、
    (b)この冶金粉末組成物を金型中で5−200tsiの圧力下に固め、及び
    (c)この固めた部品を少なくとも2050°Fの温度で焼結する、
    工程を含んでなる、粉末冶金組成物から固めた金属部品を成形する方法。
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