JP4764848B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

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本発明は、リール本体に装着されたハンドルの回転運動をスプール軸の往復動に変換するスプール往復動機構を備えた魚釣用スピニングリールに関する。
魚釣用スピニングリールは、釣糸をスプールに均等に巻き付けるために、リール本体に往復動可能に支持されたスプール軸と、リール本体に装着されたハンドルの回転運動をスプール軸の往復動に変換するスプール往復動機構とを備える。このスプール往復動機構は、リール本体内で往復動するとともに、上記スプール軸に固定された摺動子を含む。特許文献1および特許文献2には、上記のような構成を備えたスピニングリールが開示されている。
特許文献1に記載のスピニングリールは、スプール軸の後端部が断面D形に形成されるとともに、摺動子にはスプール軸の後端部の外形と同一形状の窪み部が形成されている。スプール軸の後端部は、上記窪み部内に当て付けられた状態で摺動子にねじ止め固定される。
特許文献2に記載のスピニングリールは、スプール軸の後端部が断面D形に形成されるとともに、摺動子にはスプール軸の後端部の外形に対応した断面D形の穴が形成されている。スプール軸の後端部は、上記摺動子のD形穴に挿入され、摺動子に回り止め嵌合されている。
さらに特許文献1および特許文献2には、スプール軸の軸方向に沿って摺動子を案内する案内部として、リール本体に設けられた本体側支持部とスプール軸に平行に配置されたガイド軸とが開示されている。
特許第3566562号公報 特許第3585474号公報
スプール軸の後端部を摺動子の窪み部に当て付けてねじ止め固定した場合、またはスプール軸の後端部を摺動子のD形穴に嵌合させた場合、スプール軸と摺動子との間の嵌合隙間の影響により、スプール軸や摺動子の位置や姿勢を高精度に定めることが難しい。さらに、摺動子を金型で成形するために窪み部やD形穴に抜きテーパを設けることが多いが、この抜きテーパの影響により、スプール軸や摺動子の位置や姿勢を高精度に定めることが難しい。
スプール軸や摺動子の位置や姿勢の精度が良くないと、スプール軸の摺動抵抗やスプール往復動機構内の摩擦抵抗が大きくなる。これらの抵抗が大きくなると、スプール軸の往復動の円滑性を向上させることが難しくなる。
さらに、スプール軸の後端部を摺動子の窪み部に当て付けてねじ止め固定する場合、またはスプール軸の後端部を摺動子のD形穴に嵌合させる場合、摺動子はスプール軸の端部を周方向に沿って取り囲む比較的大きなものになる。摺動子はリール本体内を往復動するため、摺動子が大きいとその摺動子を収容するリール本体も大きく重たいものになる。
本発明の目的は、スプール軸の往復動の円滑性を向上させるとともに、リール本体の小型化および軽量化を図ることができる魚釣用スピニングリールを得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る魚釣用スピニングリールは、ハンドルが装着されたリール本体と、スプールが固定されるとともに、上記リール本体に直線的に往復動可能に支持されたスプール軸と、上記リール本体に設けられるとともに、上記ハンドルの回転運動を上記スプール軸の往復動に変換するスプール往復動機構とを備えた魚釣用スピニングリールであって、上記スプール往復動機構は、上記ハンドルの回転運動に伴い上記スプール軸の軸方向に沿って上記リール本体内で往復動するとともに、上記スプール軸の端部の周方向に沿う一部に対向する摺動子を含む。
上記摺動子には、上記スプール軸に面する取付平面が形成される。上記スプール軸の上記摺動子に対向する端部には、上記摺動子の取付平面に面する係止平面が形成される。上記スプール軸は、上記係止平面を上記取付平面に当接させて上記摺動子に固定される。
本発明によれば、スプール軸および摺動子の位置や姿勢を高精度に定めることができるので、スプール軸の往復動の円滑性が向上する。さらに摺動子の小型化を図ることができるので、リール本体の小型化および軽量化を図ることができる。
以下に本発明の実施形態を、図1ないし図6を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリール1について、図1ないし図3を参照して説明する。
図1に示すように、魚釣用スピニングリール1は、リール本体2、ロータ3、およびスプール4を備える。リール本体2は、例えばマグネシウム合金あるいはアルミニウム合金のような軽量な金属材料で形成されている。リール本体2は、上向きに延びる脚部5を有し、この脚部5の上端部に形成した竿取付部5aが図示しない釣竿のリールシートに固定される。
リール本体2は、脚部5と一体化されたリールボデイ6を備える。このリールボデイ6の内部には収容室7が設けられている。リールボデイ6の前端部には、例えば複数の軸受10を介してリールボデイ6に回動自在に支持された回転軸筒11が設けられている。回転軸筒11は、リール本体2の前後方向(図1中、横方向)に延びるとともに、その前半部がリールボデイ6の前端部からリールボデイ6の外部へ突出している。回転軸筒11の一端には、ピニオンギヤ12が一体的に形成されている。ピニオンギヤ12は、収容室7内に延びた回転軸筒11の後端部に形成され、収容室7内に露出されている。なお説明の都合上、本明細書ではリール本体2からスプール4を見て、前、後、左、右を定義した。
図1に示すように、リールボデイ6の前端部から突出した回転軸筒11の前部には、ロータ3が回り止め嵌合する状態で取り付けられてナットで締め付け固定されている。ロータ3は、回転軸筒11に同軸状に固定されるとともに、リール本体2に対して回動自在である。
ロータ3は、一対のアーム13を有している。アーム13は、ロータ3から魚釣用スピニングリール1の前方に向けて突出している。このアーム13の先端部の間には、釣糸案内装置14が設けられている。釣糸案内装置14は、スプール4に釣糸を案内するためのものであり、一対のアーム13の間に跨るベール15を備えている。
図1に示すように、魚釣用スピニングリール1は、リール本体2に直線的に往復動可能に支持されたスプール軸21を備える。回転軸筒11は、リール本体2の前後方向に沿ってスプール軸21が貫通する挿通孔11aを有する。スプール軸21は、回転軸筒11の挿通孔11aに同軸状に挿入されるとともに、回転軸筒11を貫通し、リール本体2の内部からリール本体2の外部まで延びている。
スプール軸21は、回転軸筒11の挿通孔11aに摺動自在に支持され、リール本体2の前後方向に沿って往復動自在である。スプール軸21の第1の端部としての後端部21aは、収容室7内に延びている。
スプール軸21の第2の端部としての前端部21bには、スプール4が取り付けられている。スプール4は、リール本体2の前後方向に沿ってスプール軸21と一緒に往復動自在となっている。すなわちスプール4は、リール本体2に対して進退自在である。スプール4は、釣糸が巻き付けられる釣糸巻回胴部となる小径部4aと、この小径部4aの後方に位置する大径部4bとを有している。
図1に示すように、収容室7には、ロータ3を駆動回転する駆動歯車23が収容されている。図2に示すように、駆動歯車23は、歯車本体23aと、この歯車本体23aからリール本体2の幅方向(図2中、横方向)に延びる駆動筒軸となるボス部23bとを有する。歯車本体23aは、収容室7の略左側半分の領域に配置されている。
リール本体2は、リールボデイ6の開口部を閉塞する蓋板6aと右側壁6bとにそれぞれ軸受24を備える。駆動歯車23のボス部23bは、この複数の軸受24に挿通されるとともに、リール本体2に回動自在に支持されている。すなわち、ボス部23bは、リールボデイ6の蓋板6aの軸受24と右側壁6bの軸受24との間に跨るとともに、収容室7をリール本体2の幅方向に横切っている。図1に示すように、ボス部23bはピニオンギヤ12の後方に位置する。このボス部23bと一体の駆動歯車23が上述のピニオンギヤ12に噛み合っている。
図1および図2に示すように、リール本体2には、ハンドル26が装着されている。このハンドル26の基端部には、ハンドル軸27が設けられている。ハンドル軸27は、収容室7の内部に延びている。ハンドル軸27は、駆動歯車23のボス部23bの内部に回り止め嵌合されるとともに、ボス部23bの内面に噛み合うことで駆動歯車23と一体に回転する。ハンドル軸27は、スプール軸21と直交するようにリール本体2の幅方向に延びている。
釣人がハンドル26を手で回すと、ハンドル軸27およびボス部23bを介して駆動歯車23が回転する。駆動歯車23は、回転軸筒11のピニオンギヤ12と噛み合っているので、このピニオンギヤ12を介して回転軸筒11を回転させる。これにより、回転軸筒11に固定されたロータ3が釣糸を巻き取る方向に回転する。
図1に示すように、魚釣用スピニングリール1は、リール本体2に設けられるとともに、ハンドル26の回転運動をスプール軸21の往復動に変換するスプール往復動機構29(いわゆるオシレーティング機構)を備える。本実施形態に係るスプール往復動機構29は、いわゆるウォームシャフト方式である。スプール往復動機構29は、それぞれ収容室7の脚部5と反対側の下方領域に収容された中継歯車31、ウォームシャフト32、および摺動子33を有する。
図1に示すように、ウォームシャフト32は、スプール軸21と平行に延びるとともに、軸受34を介してリール本体2に回動自在に支持されている。ウォームシャフト32の周面には、右螺旋の溝と左螺旋の溝とが互いに連続した溝32aが設けられている。図2に示すように、ウォームシャフト32は、スプール軸21の下方に配置されている。
図1に示すように、ウォームシャフト32の前端部には、中継歯車31が取り付けられている。この中継歯車31は、ピニオンギヤ12に噛み合っている。これにより、ピニオンギヤ12が回転されたとき、ピニオンギヤ12は中継歯車31を介してウォームシャフト32を回転させる。
摺動子33は、ハンドル26の回転運動に伴いスプール軸21の軸方向に沿ってリール本体2内で前後往復動する。詳しくは図2に示すように、摺動子33は、摺動子本体36と、係合ピン取付部37とを有する。摺動子本体36は、リール本体2内でスプール軸21に直交し、スプール軸21より脚部5と反対側下方において鉛直方向に延びるとともに、ウォームシャフト32の側方からスプール軸21の側方に亘って設けられている。
摺動子本体36は、ウォームシャフト32の周面を左側から半円周に亘り取り囲んでいる。係合ピン取付部37は、摺動子本体36に一体形成されるとともに、摺動子本体36とは反対からウォームシャフト32に対向している。係合ピン取付部37の内部には、係合ピン39が回動可能に収容保持されている。係合ピン39は、ウォームシャフト32の溝32aに係合されている。これにより、ウォームシャフト32が回転すると、係合ピン39がウォームシャフト32の溝32aに沿って摺動し、摺動子33が、ウォームシャフト32に沿って前後往復動する。
図3に示すように、摺動子33の上端部は、スプール軸21の後端部21aに連結されている。以下、摺動子33とスプール軸21との固定構造について詳しく説明する。
摺動子33は、スプール軸21の後端部21aの全周を取り囲むことなく、スプール軸21の後端部21aの周方向に沿う一部に対向している。本実施形態では、摺動子33は、例えばスプール軸21の後端部21aの周面に対して左方と下方から対向し、上方と右方は取り囲んでいない。ただし摺動子33が対向するスプール軸21の周面は上記例に限らず、摺動子33は、スプール軸21に上方や右方から対向してもよい。
図3に示すように、摺動子33には、スプール軸21の後端部21aに面する取付平面41が形成されている。取付平面41は、例えば摺動子33の右側面に形成され、リール本体2の前後方向と鉛直方向とに沿って拡がるとともに、スプール軸21に左方から面している。取付平面41の一例は、スプール軸21の軸方向に沿って、摺動子33の前縁から後縁に亘って設けられている。
一方、スプール軸21の後端部21aには、摺動子33の取付平面41に面する係止平面42が形成されている。係止平面42は、例えばスプール軸21の後端部21aの一部が切り欠かれることで形成されている。係止平面42の一例は、スプール軸21のなかで取付平面41に面する領域の全域に亘り形成されている。
図3に示すように、さらにスプール軸21には、摺動子33を向いて開口するとともに、リール本体2の幅方向に延びるねじ穴44が設けられている。このねじ穴44は、例えば二つ設けられ、二つのねじ穴44はスプール軸21の軸方向に沿って並べて配置される(図1参照)。ねじ穴44には、雌ねじが形成されている。一方、摺動子33には、二つのねじ穴44に対向する二つのねじ挿通孔45が形成されている。
図3に示すように、スプール軸21は、摺動子33の取付平面41にスプール軸21の係止平面42を当接させて摺動子33に例えば二本のねじ46でねじ止め固定される。すなわち、摺動子33の取付平面41にスプール軸21の係止平面42を当て付けた状態で、ねじ46をねじ挿通孔45からねじ穴44に係合させて、スプール軸21を摺動子33に締結する。これにより、スプール軸21が摺動子33嵌合されることなく、スプール軸21と摺動子33とが互いに連結される。
一方、図3に示すように、摺動子33の取付平面41は、スプール軸21の軸方向と平行に延びる下縁部41aと上縁部41bとを有する。摺動子33は、取付平面41の例えば下縁部41aからスプール軸21の下方に延びる壁部48を備える。この壁部48の上面には、支持平面49が形成されている。支持平面49は、取付平面41の下縁部41aに隣接して設けられるとともに、取付平面41とは異なった方向からスプール軸21に面する。支持平面49は、取付平面41より下方に形成される摺動子33の上面の一部として水平方向に拡がり、スプール軸21に下方から面している
支持平面49は、例えば取付平面41に対して直交する方向に拡がっている。支持平面49の一例は、スプール軸21の軸方向に沿って、摺動子33の前縁から後縁に亘って設けられている。一方、係止平面42は、それぞれスプール軸21の軸方向に沿って延びる下縁部と上縁部とを有する。支持平面49は、スプール軸21の係止平面42の下縁部に沿ってスプール軸21の軸方向に延びるとともに、係止平面42の下縁部に線接触する。すなわち支持平面49は、取付平面41とは異なった方向(本実施形態では90度異なった方向)から係止平面42の下縁部に当接し、スプール軸21を下方から支持する。
なお、取付平面41および支持平面49は、例えば金型を用いた成形加工によって形成されてもよいが、例えば切削加工により形成されると平面の加工精度が高いものとなり、スプール軸21や摺動子33の位置や姿勢を高精度に定めやすい。
図3に示すように、取付平面41の上縁部41bからは、スプール軸21とは反対側に向いて拡がる上面50が形成されている。すなわち取付平面41の上方は開放されている。このような形状の摺動子33は、例えば抜きテーパを設けることなく金型で成形することができる。このため例え摺動子33を金型で成形する場合でも取付平面41および支持平面49の加工精度を確保しやすく、スプール軸21や摺動子33の位置や姿勢を高精度に定めやすい。
釣糸を巻き取る方向にハンドル26を操作すると、駆動歯車23の回転が中継歯車31を介してウォームシャフト32に伝わり、このウォームシャフト32が回転する。このウォームシャフト32の回転により、ウォームシャフト32の溝32aに係合した係合ピン39を有する摺動子33がリール本体2に対して前後往復動する。このように、ウォームシャフト32の回転運動が溝32aと係合ピン39との係合により往復直線運動に変換されて摺動子33に伝わる。摺動子33は、スプール軸21の後端部21aに固定されているので、このスプール軸21がスプール4と一緒にリール本体2の前後方向に往復動する。
次に、スプール軸21の軸方向に沿って摺動子33を摺動案内する一対の案内部52,53について説明する。案内部52,53の一例は、リール本体2に設けられるとともに、スプール軸21の軸方向と平行に延びるピラー(すなわち案内軸)である。図1に示すように、案内部52,53は、例えばリール本体2の前後部間に架設されている。
図2に示すように、摺動子33には、ピラーである案内部52,53が挿通される貫通孔が形成された支持部54,55が設けられている。図1に示すように、案内部52,53は、支持部54,55を貫通するとともに、摺動子33を摺動自在に支持している。尚、案内部52,53は、ピラーに限らず、例えばリールボデイ6の底壁や側壁に一体に設けられた凸部や凹部からなる案内部であってもよい。
図2に示すように、本実施形態に係るスプール軸21は、摺動子33に取り囲まれることなく、係止平面42を除く大部分が収容室7内に露出されている。係止平面42を外れたスプール軸21の周面とリールボデイ6の右側壁6bとの間には、駆動歯車23やウォームシャフト32などに干渉しない領域が存在している。
図2に示すように、第1の案内部52は、摺動子33とリールボデイ6の右側壁6bとの間の領域に配置されている。すなわち第1の案内部52は、係止平面42を外れたスプール軸21の周面とリールボデイ6の右側壁6bとの間の空間に隣接した領域に配置され、係止平面42を外れたスプール軸21の端部周面に対向している。
一方、第2の案内部53は、摺動子33の下端部を貫通するように設けられている。第2の案内部53は、ウォームシャフト32を基点として第1の案内部52とは反対側に設けられている。すなわち第1の案内部52と第2の案内部53とは、その間にウォームシャフト32を挟むように、ウォームシャフト32の両側に離間して配置されている。
このような構成の魚釣用スピニングリール1によれば、スプール軸21の往復動の円滑性を向上させることができる。すなわち、摺動子33に取付平面41を形成するとともに、スプール軸21に係止平面42を形成し、この係止平面42を取付平面41に当接させてスプール軸21を摺動子33に固定すると、上述の嵌合隙間の影響や抜きテーパの影響などによる組立精度の低下を避けることができる。
すなわちこのような構成によれば、スプール軸21および摺動子33の位置や姿勢を高精度に定めることができる。したがって、例えばスプール軸21と回転軸筒11との間の摺動抵抗やスプール往復動機構29内の摩擦抵抗を小さく抑えることができ、スプール軸21の往復動の円滑性が向上する。
特に、ピラーやその他形状の案内部52,53を備えたスピニングリールにおいて摺動子33の位置や姿勢の精度が良くないと、摺動子33と案内部52,53との間に摩擦抵抗が生じる。一方、本実施形態のように摺動子33の位置や姿勢を高精度に定めることができると、摺動子33と案内部52,53との平行度を高精度に維持することができるため、摺動子33と案内部52,53と間の摺動抵抗を小さく抑えることができる。
また、本実施形態のようなウォームシャフト方式のスプール往復動機構29を備える場合、摺動子33の位置や姿勢の精度が良くないと、摺動子33の係合ピン39がウォームシャフト32の溝32aから外れてウォームシャフト32の周面に乗り上げたりするため、スプール往復動機構29内の摩擦抵抗が大きくなることがある。一方、本実施形態のように摺動子33の位置や姿勢を高精度に定めることができると、摺動子33の係合ピン39がウォームシャフト32の溝32aに沿って摺動するため、スプール往復動機構29内の摩擦抵抗を小さく抑えることができる。
またこのような構成の魚釣用スピニングリール1によれば、スプール軸21の往復動の円滑性が向上すると同時に、リール本体2の小型化および軽量化を図ることができる。すなわち係止平面42を取付平面41に当接させてスプール軸21を摺動子33に固定すると、摺動子33はスプール軸21の全周を取り囲むことなく、スプール軸21の後端部21aの周方向に沿う一部に対向するのみである。つまり、窪み部やD形穴を備えた摺動子に比べて、摺動子33のスプール軸固定部の薄肉化を図ることができる。
摺動子33を小型化することができると、摺動子33を往復動自在に収容する収容室7の大きさを小さくすることができる。これにより、リール本体2の小型化および軽量化を図ることができる。
摺動子33に支持平面49が設けられていると、スプール軸21の位置や姿勢が二方向から規定される。これにより、スプール軸21の位置や姿勢の精度がさらに高まる。また、スプール軸21に対する摺動子33のより確実な回り止めが可能となる。さらに、スプール軸21を支持平面49に当接させることでスプール軸21の位置合わせを容易行うことができるので、組立性が良好な魚釣用スピニングリール1が提供される。
摺動子33に支持平面49が設けられていると、スプール軸21の往復動方向に対するスプール軸21の軸心の平行度を高精度に定めることができる。また、摺動子33に支持平面49が設けられていると、一本のねじ46によってスプール軸21を摺動子33に固定しても、スプール軸21の姿勢偏差を抑えることができる。
案内部52が係止平面42を外れたスプール軸21の端部周面に向かい合うということは、摺動子33の小型化により現れた収容室7内の空きスペースに案内部52が配置されているということである。このように摺動子33の小型化による空きスペースを有効活用して案内部52を配設すると、リール本体2内の実装効率が高まり、リール本体2を小型化することができる。
例えば上記空きスペースを利用することで、第1および第2の案内部52,53を略鉛直方向に並べて配置することができる。第1および第2の案内部52,53を略鉛直方向に並べて配置できると、リール本体2の横幅方向の薄型化を図ることができる。
さらに本実施形態では、上記空きスペースを利用することで、第1および第2の案内部52,53をその間にウォームシャフト32を挟むようにしてウォームシャフト32の両側に配置している。ウォームシャフト32の両側に第1および第2の案内部52,53を配設できると、ウォームシャフト32の回転方向に沿う摺動子33のガタツキをより抑えることができる。
なお、係止平面42が形成されるのは、摺動子33の右側面に限らず、摺動子33の左側面、上面、または下面であってもよい。スプール軸21は、この摺動子33の係止平面42に面する取付平面41が形成されるとともに、摺動子33に対して左方、上方、または下方から当接させてもよい。
ただし係止平面42を摺動子33の右側面または左側面に設けるとともに、摺動子33に対してスプール軸21を水平方向に沿って締結すると、リール本体2の小型化を図る上で有利である。すなわち、取付平面41が鉛直方向に沿って拡がると、摺動子33の横幅を小さくすることができるので、リール本体2の横幅方向の薄型化を図ることができる。
また、摺動子33に対してスプール軸21を水平方向に沿って締結すると、摺動子33の上端をスプール軸21の上端と同じかまたはスプール軸21の上端に比べてわずかに高い程度に納めることができる。摺動子33の上端をスプール軸21の上端の近くに設定できると、スプール軸21とハンドル軸27との間の間隔(いわゆるオフセット)を詰めることができる。これは魚釣用スピニングリール1の小型化及び回転性能向上に寄与する。
なお、本実施形態では、スプール軸21にねじ穴44が設けられるとともに、摺動子33にねじ挿通孔45が設けられているが、これに代えてスプール軸21にねじ挿通孔45を設けるとともに、摺動子33にねじ穴44を設けてスプール軸21側からねじ締結してもよいのはもちろんである。
次に、図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリール1の変形例について説明する。図4に示すように、この変形例に係る摺動子33は、取付平面41の上縁部41bからスプール軸21の上方に延びる他の壁部56を備える。この壁部56の下面には、取付平面41の上縁部41bに隣接して設けられるとともに、取付平面41とは異なる方向からスプール軸21に面する他の支持平面57が形成されている。
他の支持平面57は、例えば取付平面41に対して直交する方向に沿って拡がっている。他の支持平面57は、スプール軸21の係止平面42の上縁部に当接するとともに、この上縁部41bを上方から支持する。このような摺動子33によれば、スプール軸21がより精度良く固定される。
次に、本発明の第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリール61について、図5ないし図6を参照して説明する。なお第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリール1と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリール61は、第1の実施形態に対してスプール往復動機構の構成が異なり、魚釣用スピニングリールの基本的な構成は同じである。
図5に示すように、本実施形態に係る中継歯車62は、駆動歯車23のボス部23bの外周に一体的に設けられている。中継歯車62は、ボス部23bと一緒に回転する。本実施形態に係るスプール往復動機構29は、いわゆるアイドルギヤ方式である。スプール往復動機構29は、それぞれ収容室7に収容されたオシレート駆動歯車63、および摺動子33を有する。
オシレート駆動歯車63は、リールボデイ6の右側壁6bの内面にねじ65を介して回転自在に支持されている。オシレート駆動歯車63は、ハンドル軸27よりも後方に位置するとともに、スプール軸21の後端部21aとリールボデイ6の右側壁6bとの間に介在されている。オシレート駆動歯車63は、中継歯車62と噛み合っている。
オシレート駆動歯車63は、スプール軸21側の端面に円柱状の凸部63aを有している。凸部63aは、オシレート駆動歯車63の回転中心から偏心した位置に設けられている。このため、凸部63aは、オシレート駆動歯車63の回転時に、ねじ65を中心として公転するようになっている。摺動子33は、リール本体2の高さ方向に延びている。摺動子33は、オシレート駆動歯車63と駆動歯車23との間に配置されている。
図6に示すように、摺動子33は、スプール軸21の後端部21aの周方向に沿う一部に対向している。摺動子33には、第1の実施形態と同様に、取付平面41と支持平面49とが形成されている。一方、スプール軸21の摺動子33に対向する周面には、係止平面42が形成されている。スプール軸21は、係止平面42を取付平面41に当接させて、ねじ46により摺動子33に締結されている。係止平面42の下縁部は、支持平面49に当接するとともに、支持平面49に下方から支持されている。
図6に示すように、摺動子33とオシレート駆動歯車63とは、リール本体2の幅方向に互いに隣り合っている。摺動子33のオシレート駆動歯車63に向かい合う面には、案内溝64が形成されている。案内溝64は、例えば屈曲しながら鉛直方向に延びており(図5参照)、この案内溝64の内側にオシレート駆動歯車63の凸部63aが摺動可能に嵌まり込んでいる。
釣糸を巻き取る方向にハンドル26を操作すると、駆動歯車23の回転が中継歯車62を介してオシレート駆動歯車63に伝わり、このオシレート駆動歯車63が回転する。このオシレート駆動歯車63の回転により、凸部63aがねじ65を中心とする回転軌跡を描いて公転し、見掛け上、凸部63aが案内溝64に沿って上下動する。
この結果、オシレート駆動歯車63の回転運動が凸部63aと案内溝64との嵌合により往復直線運動に変換されて摺動子33に伝わる。摺動子33は、スプール軸21の後端部21aに固定されているので、このスプール軸21がスプール4と一緒にリール本体2の前後方向に往復動する。
このような構成の魚釣用スピニングリール61によれば、第1の実施形態と同様の理由で、スプール軸21の往復動の円滑性を向上するとともに、リール本体2の小型化および軽量化を図ることができる。
また、摺動子33に支持平面49が設けられていると、スプール軸21の位置や姿勢が二方向から規定されるので、スプール軸21の位置や姿勢の精度がさらに高まる。さらに、スプール軸21に対する摺動子33のより確実な回り止めが可能となる。
以上、第1および第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリール1,61について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。第1および第2の実施形態に係る各構成要素は適宜組み合わせて適用することができる。また本発明は上記第1および第2の実施形態に特定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
例えば、第2の実施形態に係る摺動子33は、図4に示すようなスプール軸21に上方から対向する他の支持平面57を有してもよい。第1および第2の実施形態において、案内部52,53は必ずしも設けられている必要はなく、適宜省略してもよい。ただし案内部52,53があるとスプール軸21の周方向に沿う摺動子33のガタツキをより抑えることができる。
摺動子33とスプール軸21との締結手段は、ねじ46に限らない。例えば摺動子33に向いて開口する貫通孔をスプール軸21に形成するとともに、この貫通孔に挿通される突起を摺動子33に形成する。そして貫通孔に挿通されてスプール軸21の裏側に突出した突起の先端をつぶす、またはその突起の先端にナットを係合させるなどして摺動子33とスプール軸21とを締結してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの断面図。 図1中に示された魚釣用スピニングリールのF2−F2線に沿う断面図。 図2中に示された摺動子およびスプール軸を拡大して示す断面図。 本発明の第1の実施形態に係る摺動子の変形例を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る魚釣用スピニングリールの断面図。 図5中に示された摺動子およびスプール軸のF6−F6線に沿う断面図。
符号の説明
1,61…魚釣用スピニングリール、2…リール本体、4…スプール、21…スプール軸、26…ハンドル、29…スプール往復動機構、33…摺動子、41…取付平面、41a…下縁部、42…係止平面、49…支持平面、52,53…案内部。

Claims (3)

  1. ハンドルが装着されたリール本体と、
    スプールが固定されるとともに、上記リール本体に直線的に往復動可能に支持されたスプール軸と、
    上記リール本体に設けられるとともに、上記ハンドルの回転運動を上記スプール軸の往復動に変換するスプール往復動機構と、を備えた魚釣用スピニングリールであって、
    上記スプール往復動機構は、上記ハンドルの回転運動に伴い上記スプール軸の軸方向に沿って上記リール本体内で往復動するとともに、上記スプール軸の端部の周方向に沿う一部に対向する摺動子を含み、
    上記摺動子には、上記スプール軸に面する取付平面が形成され、
    上記スプール軸の上記摺動子に対向する端部には、上記摺動子の取付平面に面する係止平面が形成され、上記スプール軸は、上記係止平面を上記取付平面に当接させて上記摺動子に固定されることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
  2. 請求項1の記載において、上記摺動子は、上記スプール軸の軸方向と平行に延びる上記取付平面の縁部に隣接して設けられるとともに、上記取付平面とは異なった方向から上記スプール軸の係止平面の縁部に当接する支持平面を有することを特徴とする魚釣用スピニングリール。
  3. 請求項1又は請求項2の記載において、上記リール本体に設けられるとともに、上記スプール軸の軸方向に沿って上記摺動子を摺動案内する案内部を備え、この案内部は、上記係止平面を外れた上記スプール軸の端部周面に向かい合うように配設されることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
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