JP4763843B1 - 偏平部とロッド部とを一体に具えて成るプレス製品の製造方法並びにこの方法を適用したvgsタイプターボチャージャにおける可変翼の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、ロッド部12の太さ寸法よりは小さいが、偏平部11の厚さ寸法よりは厚いほぼ一定の板厚を有した金属板材から、その板厚よりも大きい幅寸法で打ち抜かれたブランク材を、プレス製品1(可変翼)の素形材Wとする素形材の準備工程P1と、素形材Wを一対の対向型によって挟み込み、主にロッド部12を、打抜方向にほぼ直交する方向から押圧プレスすることにより、主にロッド部12の増肉を図りながら所望の形状に形成するロッド部鍛造工程P2と、その後、この鍛造加工において製品部位からはみ出した不要部aをトリミングするロッド部トリミング工程P3とを具えて成ることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
しかしながら、このような特許文献においても、以下のような点でまだ開発の余地があることが見出された。すなわち、上記可変翼は、排気ガスを適宜絞る翼部と、翼部の回動軸となる軸部とを具えるとともに、更に翼部と軸部の境界部に鍔部を具えるものであり、軸部が翼部よりも大きい径寸法を有し、鍔部はその軸部よりも更に大きな径寸法に形成されるものであった。つまり、可変翼の中では鍔部が最も大きな径寸法を有するが、鍔部は可変翼全体からすれば一部分であるため、前記特許文献においては、鍔部よりは小さい軸部(翼部よりも厚い)を基準として出発素材となる金属板材の厚さを設定しており、鍔部については軸部や翼部を造形する際に、材料流れを部分的に止め、膨出加工するものであった。なお、このように完成品における各部位の中で、比較的厚肉の部位を基準にして金属板材の板厚を設定することは、型鍛造において極めて一般的な手法であり、技術常識と考えられていた。
偏平部と、この偏平部の厚さ寸法よりも大きい太さ寸法のロッド部とを一体に具えて成るプレス製品を製造するにあたり、その工程は、
ロッド部の太さ寸法よりは小さいが、偏平部の厚さ寸法よりは厚いほぼ一定の板厚を有したストリップ材から、目的のプレス製品を実現し得るボリュームを有するように、ストリップ材の板厚よりも大きい幅寸法でブランク取りされたブランク材を、プレス製品の原形である素形材とする素形材の準備工程と、
この素形材を一対の対向型によって挟み込み、主にロッド部を、打抜方向にほぼ直交する方向から押圧プレスすることにより、主にロッド部の増肉を図りながらロッド部を所望の形状に形成するロッド部鍛造工程と、
その後、この鍛造加工において製品部位からはみ出した素形材の不要部をトリミングするロッド部トリミング工程と、
を具えて成るものであり、
前記素形材は、ストリップ材の一部につながれたまま順送りされ、前記素形材の準備工程、ロッド部鍛造工程、ロッド部トリミング工程までが行われるプログレッシブ加工であり、
このうちロッド部鍛造工程を行う際には、素形材の準備工程でブランク取りされた打抜姿勢の素形材を、ストリップ材に対し90°反転させ、偏平部を上下方向に姿勢変換した状態で当該ロッド部鍛造工程を行うようにし、
更に、その後のロッド部トリミング工程も、偏平部を上下方向に向けた姿勢で行うようにしたことを特徴として成るものである。
前記プレス製品は、素形材の準備工程と、ロッド部鍛造工程と、ロッド部トリミング工程とに加え、
ロッド部トリミング工程後の素形材を一対の対向型によって挟み込み、素形材を打抜方向からプレスすることにより、主に偏平部を所望の形状に形成する偏平部鍛造工程と、
その後、この鍛造加工において製品部位からはみ出した素形材の不要部をトリミングする偏平部トリミング工程と、
を更に具えて成るものであり、
このうち偏平部鍛造工程を行う際には、素形材をストリップ材に対し90°戻し、当初の打抜姿勢で当該偏平部鍛造工程を行うようにし、
更に、その後の偏平部トリミング工程も、この打抜姿勢で行うようにしたことを特徴として成るものである。
回動中心となる軸部と、実質的に排気ガスの流量を調節する翼部とを具え、
エンジンから排出された比較的少ない排気ガスを適宜絞り込み、排気ガスの速度を増幅させ、排気ガスのエネルギで排気タービンを回し、この排気タービンに直結されたコンプレッサで自然吸気以上の空気をエンジンに送り込み、低速回転時であってもエンジンが高出力を発揮できるようにしたVGSタイプのターボチャージャに組み込まれる可変翼を製造する方法において、
前記可変翼の翼部と軸部とは、請求項1または2記載の偏平部とロッド部とに相当し、前記可変翼が請求項1または2記載の製造方法によって製造されることを特徴として成るものである。
前記可変翼は、翼部の両側に長軸軸と短軸部とを有する両軸タイプのものであり、更に翼部と軸部との間には、軸部よりも大径の鍔部が形成されることを特徴として成るものである。
すなわち請求項1記載の発明によれば、横長状(ほぼ水平状)に打ち抜かれたブランク材(素形材)を、打抜方向にほぼ直交する方向からプレスするため、薄い板厚のブランク材(金属板材)からでも板厚以上に増肉させることができ、ロッド部を所望の形状に形成(造形)することができる。また出発素材として薄い板厚の金属板材を適用するため、材料歩留りの向上はもちろん、金型に掛かる負荷も軽減でき、型構造の複雑化を防ぎ、型設計の自由度も高まる。また完成品であるプレス製品としての圧縮比が抑えられるので、冷間鍛造でも充分に製造でき、コスト低減が図れる。更に、出発素材である金属板材の板厚が薄いため、従来ではプレス加工には不向きであった素材でも適用対象となり得、素材選択の自由度も高められる。
また、金属板材(ストリップ材)の一部に素形材(ブランク材)をつなげたまま最終の切り離し(セパレート)まで行うため、素形材の外周の加工が困難であったり、加工途中において素形材の移動が困難である等、加工上の制限も多く、また各加工ステージの金型のマッチング等においても難しい点があるが、比較的小さい製品であるプレス製品を高速で送ることができ、このようなプレス製品の量産体制を、より一層、現実的なものとする。
ここで以下の説明では、本発明に係るプレス製品の一例としてVGSタイプのターボチャージャ(VGSユニット)における可変翼1を例に挙げて説明する。また、説明にあたっては、この可変翼1を適用したVGSユニットの排気ガイドアッセンブリAについて説明しながら、併せて可変翼1について説明し、その後、プレス製品の製造方法(可変翼の製造方法)について説明する。
また保持部材22は、図1に示すように中央部分が開孔された円板状に形成されており、本実施例では可変翼1が両軸タイプであるため、この保持部材22にも可変翼1の短軸部12bを受け入れる受入孔25が等配される。
そしてこれらフレームセグメント21と保持部材22とによって挟み込まれた可変翼1(翼部11)を、常に円滑に回動させ得るように、両部材間の寸法が、ほぼ一定(概ね可変翼1の翼幅h程度)に維持されるものであり、一例として受入孔25の外周部分に、四カ所設けられたカシメピン26によって両部材間の寸法が維持される。ここで、このカシメピン26を受け入れるためにフレームセグメント21及び保持部材22に開孔される孔をピン孔27とする。
このような構成によって、エンジンが低速回転を行った際には、可変機構3の回動部材31を適宜回動させ、伝達部材32を介して軸部12に伝達するものであり、これにより、可変翼1を図1(a)に示すように回動させ、排気ガスGを適宜絞り込んで、排気流量を調節するものである。
なお、本発明では、軸部12の直径寸法(一例として4.5mm)よりも薄い金属板材(以下、ストリップ材Sとする)から可変翼1の原形となる金属素材(以下、素形材Wとする)をブランク取りするものであり、一例として2.6mm厚のストリップ材Sを出発素材とする。もちろん、ストリップ材Sの板厚は、軸部12の直径よりも小さいというだけでなく、その後の造形加工(型鍛造)において翼部11の最終形状が実現できる寸法、つまり翼部11の最高厚程度の寸法が好ましく(一例として2.4mm)、より好ましくは、翼部11の最高厚よりも幾らか厚い寸法であり、これを考慮して本実施例では、2.6mmとしたものである。
因みに、従来は、上述したようにストリップ材Sの板厚は、翼部11よりも厚い(大きい)軸部12を基準としており、小さい方の翼部11に合わせる(基準とする)思想はなかったが、本発明では、小さい方(薄い方)の翼部11に合わせても、軸部12を造形する際に増肉を図ることで軸部12の所望径を実現できるようにしたものであり、これが本発明の大きな特徴の一つである。
(1)素形材の準備工程P1
(2)軸部鍛造工程P2
(3)軸部トリミング工程P3
(4)翼部鍛造工程P4
(5)翼部トリミング工程P5
(6)切削工程P6
(7)バレル研磨工程
因みに、上述したプログレッシブ加工は、一般に加工上の制限、例えば素形材Wの外周の加工が困難であったり、加工ラインの途中で素形材Wの移動が極めて制限される等の制約があり、プレス金型としては極めて高度な技術が要求されるが、比較的小さい部品を高速で送れるため、極めて量産性に優れた加工方法である。
以下、図4に基づいて各工程を更に詳細に説明する。
この工程は、翼部11と軸部12とを一体に具えた素形材W(可変翼1の原形)を準備する工程であり、一例として板厚2.6mmのストリップ材Sから素形材Wをブランク取りするものである。もちろん、このブランク取りにおいては、素形材Wが目的の可変翼1を実現し得るボリューム(体積)を有するように考慮されたブランク取りが行われる。とりわけ軸部12については、出発素材となるストリップ材Sの板厚が、そもそも軸部12の最終製品軸径(ここでは4.5mm)よりも小さいため、予め増肉分を幅寸法(ストリップ材Sの送り方向寸法)として確保する必要があり、このためブランク取りは最終製品の軸径よりも大きな幅寸法で打ち抜くものである。従って、ブランク取りされた素形材Wの軸部12は、図4に示すように、送り方向に長めに打ち抜かれ、この状態を横長状もしくは打抜姿勢とする。因みに、翼部11については、もとより偏平状であり、当然、送り方向に長めとなる横長状に打ち抜かれるものである。
またストリップ材S(素形材W)の材質としては、可変翼1の使用環境からSUS、SUH規格などの耐熱ステンレス鋼または耐熱鋼、例えばSUS310S、SUS304、SUS316L等のステンレス鋼が適用されるが、一般にこのような高Ni含有ステンレス鋼素材は、塑性加工が行い難い素材であり、従って本実施例における加工も必然的に困難性の高い加工となる。
この工程は、ブランク取り後の素形材Wのなかでも、主に軸部12の増肉を図りながら、軸部12を所望形状に形成して行くものである。もちろん、工程名には「軸部」と記載しており、鍔部13の膨出形成を行うことは省略したが、本工程では鍔部13の造形も併せて行うものである。なお、図4に示すライン付きの矢印は、鍛造やトリミング等の加工を素形材Wに施す際の加工方向(加圧方向)を示すものである。
この工程は、前段の軸部鍛造工程P2において軸部12の増肉・造形が成された際、素形材Wの周囲(輪郭部)に生じたフラッシュやバリ等の不要部aをトリミング(切除)する工程である。
具体的なトリミング手法としては、例えばFB装置による一対の対向型によって素形材Wを挟み込み、不要部aをトリミングするものである。そして、このようなトリミングにより、その後の翼部鍛造工程P4において併せて行われる軸部12の他方向からの圧縮加工性(造形性)を向上させるものである。すなわち、ここでのトリミングは、その後の軸部造形における材料流れを促進し、ニヤネットシェイプ状態の実現をより確実にするものである。逆に言えば、軸部鍛造工程P2において発生したバリ等を切除せずに、そのまま素形材Wを翼部鍛造工程P4に供し、ここで軸部12の最終造形を行っても、ここでのバリ等が材料流れを阻害することがあり、また素材そのものの塑性変形性(塑性流動性)が低いために、素形材Wをニヤネットシェイプ状態に形成し難いことが考えられる。
また、このようなことから理解されるように、本トリミング工程も素形材Wに対する加工方向(素形材Wを挟み込む方向)は、打抜直交方向となる。
この工程は、軸部トリミング後の素形材Wの中でも、主に翼部11を所望形状に形成する工程であり、この工程も例えばFB装置による一対の対向型によって素形材Wを打抜方向から挟み込み、素形材W(主に翼部11)を圧縮して所望の形状に造形するものである。すなわち、本工程によってほぼ一定の厚みを有する翼部11は、厚肉状の前縁11aから薄肉状の後縁11bへと肉厚が漸減するような翼形状に形成されるものである。なお、本発明ではプログレッシブ加工を採用するため、本工程を行うにあたり、事前に素形材Wを90度戻して(翼部11をほぼ水平な状態に変更して)、言い換えれば圧縮方向を上下方向に変更してから、鍛造加工を行うものである。
また、本工程が最終の造形加工となるため、この工程では翼部11以外にも軸部12や鍔部13にも最終的な造形が施されるものである。このため、軸部12については、先の軸部鍛造工程P2における打抜直交方向からの押圧プレスに加え、本工程において打抜方向からの押圧プレスを受けることになる。つまり、軸部12は、結果的に異なる二方向からの圧縮を受けることになり、完成状態での加工硬化が期待できる。そして、このような加工硬化は、軸部12を受入孔25に嵌めて可変翼1を摺動させるにあたり、受入孔25との摩擦抵抗低減、軸部12の耐摩耗性向上等の効果をもたらし得るものである。
この工程は、例えば図4に示すように、先の翼部鍛造工程P4において素形材Wの外周(輪郭部)に生じたバリ等の不要部bを切除する工程である。更に、このトリミング工程では、長軸部12aの先端の不要部cが欠き取られ、基準面15の切り出しも行われるものである。また、前記誘い込み16もこのトリミングによって形成される。
具体的なトリミング手法としては、ここでも例えばFB装置による一対の対向型によって素形材Wを挟み込み、不要部b、cを切除するものである。なお、本発明ではプログレッシブ加工を採用するため、この翼部トリミング工程P5に併せて(本工程の最後に)、素形材W(例えば長軸部12aの先端部)をストリップ材Sから切り離すセパレートが行われるものである。
この工程は、上述したプログレッシブ加工が終了した後、素形材Wの主に軸部12を切削する工程であり、以下の各段階から成るものである。
(i) 軸端面カット
(ii)軸センター加工
(iii) 軸/翼加工
この段階は、軸部12の両端部を切削して、長軸部12aと短軸部12bの長さ(最終製品長さ)を確保する段階であり、一例として図5に示すように、回転している一対のエンドミルEMの間に、翼部トリミング後の素形材Wを通過させ、両軸部12の端面をカットするものである。この際、長軸部12aと短軸部12bとの長さの基準は、翼部11端面(鍔部13の座面)となる。そして、この軸端面カットの段階で、基準面15の最狭部が切削され、誘い込み16が長軸部12aの最先端部に位置するように形成される。
なお、本実施例では長軸部12aと短軸部12bとを同時に切削するように図示したが、端面カットは、片方ずつ順番に行っても構わない。
この段階は、素形材Wの両軸部12のセンターを加工する段階であり、具体的には両軸部12の芯出しと、この芯位置にドリリング(もみ付け)が成されるものである。これには、例えば図6に示すように、V字状の挟持部を有する一対のチャッキング45が適用され、このチャッキング45によって、トリム面を避けるように両軸部12の円弧面を挟み込み、チャッキング45(挟持部)の中心位置を軸部12のセンター位置として検出し、また、この位置にドリリングを行うものである。なお、平面状のトリム面を避けてチャッキングするのは、トリム面を挟持した場合、正確なセンター位置が検出できないことがあり得るためである。
この段階は、例えば図7に示すように、ドリリングされた両軸部12(センター位置)を芯押え46で保持しながら、素形材W(可変翼1)を回転させて、バイトCTにより軸部12と翼部11の切削を行う段階である。この際、軸部12は、一例として半径約0.15mm、つまり軸径としては約0.3mm切削されるものである。なお、ここでの切削により、素形材Wは、可変翼1としての翼幅h、軸径、両軸部の同軸度等が仕上げられる。
また、この段階の切削において、両軸部12に摺動段差14が確保され、これが摩擦抵抗を抑制した摺動面となり、可変翼1をアッセンブリとして組み付けた際、円滑な回動状態を実現する。
この工程は、切削工程P7を終了した可変翼1(素形材W)を全体的に表面研磨する工程であり、例えば可変翼1とメディアと呼ばれる添加剤とをバレル容器に入れ、バレル容器を回転もしくは振動させることによって、可変翼1とメディアとを衝突させて、可変翼1の表面を仕上げるものである。
プレス製品1は、偏平部とロッド部とを一体に具えて成るものであり、偏平部が可変翼1の翼部11に相当し、ロッド部が可変翼1の軸部12に相当する。このため、偏平部とロッド部に可変翼1の各部と同様の符号を付すものである。また、可変翼1の製造工程における「軸部鍛造工程P2」/「軸部トリミング工程P3」は、プレス製品1では、各々、「ロッド部鍛造工程P2」/「ロッド部トリミング工程P3」になり、可変翼1の製造工程における「翼部鍛造工程P4」/「翼部トリミング工程P5」は、プレス製品1では「偏平部鍛造工程P4」/「偏平部トリミング工程P5」となる。
また、ロッド部12については、最終製品状態において、必ずしも偏平部11の回転軸として機能する必要はないため、断面形状が円形である必要はなく、長円状、矩形状等であっても構わない。
更に、プレス製品1の形状によっては、必ずしもロッド部12を二方向から圧縮加工する必要はない。すなわち、例えば偏平部12がほぼ一定の厚さであればロッド部12を打抜直交方向から圧縮して増肉を図るだけで良く、その後の打抜方向からの圧縮加工等は必ずしも要しないものである。
2 タービンフレーム
3 可変機構
1 可変翼(プレス製品)
11 翼部(偏平部)
11a 前縁
11b 後縁
12 軸部(ロッド部)
12a 長軸部
12b 短軸部
13 鍔部
14 摺動段差
15 基準面
16 誘い込み
2 タービンフレーム
21 フレームセグメント
22 保持部材
23 フランジ部
23A フランジ部(小)
23B フランジ部(大)
24 ボス部
25 受入孔
26 カシメピン
27 ピン孔
3 可変機構
31 回動部材
32 伝達部材
32A 駆動要素
32B 受動要素
33 リング
45 チャッキング
46 芯押え
a 不要部
b 不要部
c 不要部
h 翼幅
A 排気ガイドアッセンブリ
G 排気ガス
L 翼弦長
P1 素形材の準備工程
P2 軸部鍛造工程(ロッド部鍛造工程)
P3 軸部トリミング工程(ロッド部トリミング工程)
P4 翼部鍛造工程(偏平部鍛造工程)
P5 翼部トリミング工程(偏平部トリミング工程)
P6 切削工程
S ストリップ材
T 排気タービン
W 素形材
CT バイト
EM エンドミル
UC アンコイラー
LV レベラー
Claims (4)
- 偏平部と、この偏平部の厚さ寸法よりも大きい太さ寸法のロッド部とを一体に具えて成るプレス製品を製造するにあたり、その工程は、
ロッド部の太さ寸法よりは小さいが、偏平部の厚さ寸法よりは厚いほぼ一定の板厚を有したストリップ材から、目的のプレス製品を実現し得るボリュームを有するように、ストリップ材の板厚よりも大きい幅寸法でブランク取りされたブランク材を、プレス製品の原形である素形材とする素形材の準備工程と、
この素形材を一対の対向型によって挟み込み、主にロッド部を、打抜方向にほぼ直交する方向から押圧プレスすることにより、主にロッド部の増肉を図りながらロッド部を所望の形状に形成するロッド部鍛造工程と、
その後、この鍛造加工において製品部位からはみ出した素形材の不要部をトリミングするロッド部トリミング工程と、
を具えて成るものであり、
前記素形材は、ストリップ材の一部につながれたまま順送りされ、前記素形材の準備工程、ロッド部鍛造工程、ロッド部トリミング工程までが行われるプログレッシブ加工であり、
このうちロッド部鍛造工程を行う際には、素形材の準備工程でブランク取りされた打抜姿勢の素形材を、ストリップ材に対し90°反転させ、偏平部を上下方向に姿勢変換した状態で当該ロッド部鍛造工程を行うようにし、
更に、その後のロッド部トリミング工程も、偏平部を上下方向に向けた姿勢で行うようにしたことを特徴とする、偏平部とロッド部とを一体に具えて成るプレス製品の製造方法。
- 前記プレス製品は、素形材の準備工程と、ロッド部鍛造工程と、ロッド部トリミング工程とに加え、
ロッド部トリミング工程後の素形材を一対の対向型によって挟み込み、素形材を打抜方向からプレスすることにより、主に偏平部を所望の形状に形成する偏平部鍛造工程と、
その後、この鍛造加工において製品部位からはみ出した素形材の不要部をトリミングする偏平部トリミング工程と、
を更に具えて成るものであり、
このうち偏平部鍛造工程を行う際には、素形材をストリップ材に対し90°戻し、当初の打抜姿勢で当該偏平部鍛造工程を行うようにし、
更に、その後の偏平部トリミング工程も、この打抜姿勢で行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の、偏平部とロッド部とを一体に具えて成るプレス製品の製造方法。
- 回動中心となる軸部と、実質的に排気ガスの流量を調節する翼部とを具え、
エンジンから排出された比較的少ない排気ガスを適宜絞り込み、排気ガスの速度を増幅させ、排気ガスのエネルギで排気タービンを回し、この排気タービンに直結されたコンプレッサで自然吸気以上の空気をエンジンに送り込み、低速回転時であってもエンジンが高出力を発揮できるようにしたVGSタイプのターボチャージャに組み込まれる可変翼を製造する方法において、
前記可変翼の翼部と軸部とは、請求項1または2記載の偏平部とロッド部とに相当し、前記可変翼が請求項1または2記載の製造方法によって製造されることを特徴とする可変翼の製造方法。
- 前記可変翼は、翼部の両側に長軸軸と短軸部とを有する両軸タイプのものであり、更に翼部と軸部との間には、軸部よりも大径の鍔部が形成されることを特徴とする、請求項3記載の可変翼の製造方法。
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