JP4759849B2 - 交番磁界中でのデータ測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交番磁界中でのデータ測定に適した装置とその装置を用いた搬送中物体のデータ測定方法に関するものであり、該装置のコンパクト化と測定作業の簡易化を図るとともに該装置に対する交番磁界の影響を排除してより正確なデータを収集しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、鉄鋼製造の分野における熱間圧延ラインには、図7に示すように、誘導加熱方式のシートバーヒータ7を設置して、搬送中の被圧延材(シートバー等)をその先端から尾端にかけて加熱していく工程が付加される場合がある。
【0003】
ここで、誘導加熱とは、磁界の向きが周期的に反転するような交番磁界を被加熱体に印加することによりファラデーの電磁誘導の法則によりその磁界を取り囲むように周回する誘導電流(この誘導電流も周期的に向きが反転する。)を発生させ、その際のジュール発熱で被加熱体を加熱することである。
【0004】
かかる原理を利用したシートバーヒータは、熱間圧延ラインに新たに設置された場合や補修を受けた場合など、その試運転に際して加熱能力(所望の単位時間当たりの被加熱体の温度上昇が得られるかどうか)を評価する必要があり、従来は、熱電対を設置した被加熱体を誘導加熱装置内に静置して熱電対コードを誘導加熱装置外部まで延ばした先に配置したデータ収集機器にてデータを収集するようにしていた。
【0005】
よって、データ収集機器を加熱装置の外部に配置しているとはいえ、交番磁界の影響を受け、誤測定してしまうおそれがあった。
【0006】
また、熱間圧延ラインに設置されたシートバーヒータは搬送過程にある物体を加熱することを前提としたものであり、物体が搬送状態にある場合と静置された状態にある場合とでは、その温度上昇のしかたが異なるため従来の方法では正確な加熱能力評価を行うことができなかった。
【0007】
一方、搬送過程にある物体を加熱する際の加熱能力の評価方法としては、熱電対を埋め込んだ試験片を使用して図8に示すような構成になる設備にて加熱能力の評価を行うことも考えられるが、熱電対Pの補償導線2(補償導線はデータ収集機器18と熱電対Pをつなぎ熱電対と同じ素材を用いることによって電位差が変わるのを補償するためのものであって、以下、単に導線と記す。)が搬送用のローラー19に絡まる等の不具合があること、また、導線2を送り込む装置として、導線2の巻き取り巻戻しを行うリール20、このリール20を回転可能に保持する軸受け(スリップリング)21、さらには導線2をガイドするプーリー22等が必要となり、これを熱間圧延ラインに設置すべく、ラインの改造を余儀なくされ、費用がかさむなどの問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、交番磁界中で加熱能力評価を行うべくデータを収集するに当たり、測定機器への交番磁界の影響を排除するとともにデータ収集記憶機器を搬送中の物体に載置して該機器ごと搬送することを可能とし、簡易に測定できるデータ測定装置及びその装置を用いた搬送中物体のデータ測定方法を提案するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、交番磁界中にてデータを測定するための装置であって、絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器と、この絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器を取り囲む磁性材と、さらに、これを取り囲み交番磁界とは逆向きの磁界を生じさせるケースとからなることを特徴とする交番磁界中でのデータ測定装置である。
【0010】
また、本発明は、交番磁界中において搬送される物体のデータを測定するに当たり、絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器と、この絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器を取り囲む磁性材と、さらに、これを取り囲み交番磁界とは逆向きの磁界を生じさせるケースとからなるデータ測定装置によりデータを測定することを特徴とする交番磁界中でのデータ測定装置を用いた搬送中物体のデータ測定方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
データ収集と記憶を一体で行えるデータ収集記憶機器を用いることで、まず装置のコンパクト化を図るとともに、搬送物体の加熱に係わる交番磁界からデータ収集記憶機器を保護する目的で、該交番磁界とは逆向きの磁界を発生させて相殺させるようにする。こうすることで、データ収集記憶機器に対する交番磁界の影響を排除できるようにする。そして、熱電対の導線が絡まる等の不具合を回避するため、導線の送り込みや巻き取りのための手段を省略して装置のコンパクト化を図るとともに測定作業も簡易化する。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明に従うデータ測定装置の構成につき、その各構成部材を分解状態で示したものであり、図2は各構成部材をケース内に収めた状態をその平面で示したものである(蓋体と最も上にある磁性材は取り外した状態を示してある)。
【0013】
図において番号1はデータを収集し記憶しておくデータ収集記憶機器、2は一端が熱電対等の測定子Pにつながり、他端がデータ収集記憶機器1の前面につながる導線である。
【0014】
また、3はデータ収集記憶機器1を取り囲む絶縁性断熱材、4は薄板状の磁性材料を互いに絶縁した状態で複数積層してなる磁性材である。この磁性材4は絶縁性断熱材3にて取り囲まれたデータ収集記憶機器1をデータ収集記憶機器1から導線の延びる箇所を残して取り囲むものであって、データ収集記憶機器1を配置する空間領域を形成する略U字状部材4aと略U字状部材4aを上下に挟み込むシート状部材4bからなっており、交番磁界中において不可避的に侵入する磁束を優先的に通過させ、データ収集機器1を迂回させるための磁路を形成する。
【0015】
5は絶縁性断熱材3にて囲んだデータ収集記憶機器1を磁性材4とともに内装するケースである。このケース5は誘導加熱装置による加熱に際して形成される交番磁界に対して反対向きの磁界を形成する例えば銅板にて構成することができるものであり、これはケース本体5aとこのケース本体5aに合わさる蓋体5bからなり、ケース本体5aと蓋体5bとはその相互において貫通する複数の孔5cにボルトを通して連結することができるようになっている。また、6はケース5の前面、後面(ケース5の前面、後面は熱延鋼板等の搬送物体の先端、後端に面する側と一致する。)に設けられた蓋である。
【0016】
この蓋6の材質は絶縁性断熱材が好ましいが、これに限るものではなく、例えばケース5と同じ銅とし、ケース5と一体化したとしても、逆向きの磁界を発生させる作用を減ずるほどにはならない。
【0017】
かかるデータ測定装置は、例えば、図3に示すように、誘導加熱装置7を配置した搬送ラインにおいて搬送される試験片Sの上に載置することができる。
【0018】
図4は、搬送ラインにおいてデータ測定装置が試験片Sとともに誘導加熱装置7を通過するときの状況を示したものであって、誘導加熱装置7のインダクタコイル7aに電流Iが流れるとこれによって磁界Fが形成されるが、この時、ケース5には誘導電流I1が流れるとともに磁界Fを打ち消す向きに磁界F1が形成されて該磁界Fが弱められる。
【0019】
ケース5の前面の蓋6を貫通して漏洩的に侵入する磁束については図5に示すように、データ収集記憶機器1を透過することがないよう磁性材4によって形成される磁路を通って迂回することになる。
【0020】
磁性材4は薄板状の磁性材が互いに絶縁された状態で積層されているため誘導電流がながれにくく、また、発熱しにくくなっている。
【0021】
ケース5は導電性を有するものであり誘導電流が流れ、ジュール熱によって発熱することになるが、データ収集記憶機器1は絶縁性断熱材3に囲まれているので、誘導電流や熱による影響は極めて小さいものとなり、誤測定を起こすことはない。
【0022】
データ収集記憶機器1はデータの収集後にラインより取り外され図示はしない解析装置を使ってデータが取り出されることになる。
【0023】
図6は上掲図1に示した構成になるデータ測定装置を試験片Sの上に静置して該試験片Sをテーブルローラーにて0.75m/sの条件にて搬送しながらデータを収集する場合につき、ケース5内の磁束密度を測定した結果を示したものである。
【0024】
図6から明らかなように本発明に従うデータ測定装置では、誘導加熱装置によって形成される交番磁界の磁束密度0.38Tに対してケース5の内部ではほぼ0Tとすることができ、データ収集記憶機器1への影響を排除できることが確認できた。
【0025】
本発明では、誘導加熱装置の加熱能力を被加熱体の温度上昇で評価する場合について説明したが、測定するデータとしては温度を対象とする場合に限定されるものではなく、その他のデータを測定するものであっても何ら問題はない。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、装置をコンパクト化することが可能でしかも搬送物体に載置したままでデータの測定を行うことができ、測定作業も簡易化できる。
【0027】
また、測定機器そのものを交番磁界中においても、その影響をほとんど受けることがないので、精度の高いデータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従うデータ収集装置の構成を各部材の組み込み前の状態で示した図である。
【図2】 図1に示した装置をその平面で示した図である。
【図3】 誘導加熱装置を配置した搬送ラインを示した図である。
【図4】 交番磁界が反対向きの磁界によって弱められるようすを示した図である。
【図5】 漏洩的に侵入する磁束の流れを示した図である。
【図6】 磁束密度の測定結果を示した図である。
【図7】 熱間圧延ラインを模式的に示した図である。
【図8】 従来のデータ測定装置の構成を示した図である。
【符号の説明】
1 データ収集記憶機器
2 導線
3 絶縁性断熱材
4 磁性材
4a 略U字状部材
4b シース状部材
5 ケース
5a ケース本体
5b 蓋体
5c ボルト孔
6 蓋
7 誘導加熱装置(シートバーヒータ)
7aインダクタコイル
9 加熱炉
10 粗圧延機
11 クロップシャ
12 デスケーリング装置
13 仕上げ圧延機
14 冷却ゾーン
15 コイラー
18 データ収集機器
19 搬送用のローラー
20 リール
21 軸受(スリップリング)
22 プーリー
S 試験片
S1 被圧延材
P 熱電対
I 電流
I1 誘導電流
F 磁界
F1 磁界
【発明の属する技術分野】
本発明は、交番磁界中でのデータ測定に適した装置とその装置を用いた搬送中物体のデータ測定方法に関するものであり、該装置のコンパクト化と測定作業の簡易化を図るとともに該装置に対する交番磁界の影響を排除してより正確なデータを収集しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、鉄鋼製造の分野における熱間圧延ラインには、図7に示すように、誘導加熱方式のシートバーヒータ7を設置して、搬送中の被圧延材(シートバー等)をその先端から尾端にかけて加熱していく工程が付加される場合がある。
【0003】
ここで、誘導加熱とは、磁界の向きが周期的に反転するような交番磁界を被加熱体に印加することによりファラデーの電磁誘導の法則によりその磁界を取り囲むように周回する誘導電流(この誘導電流も周期的に向きが反転する。)を発生させ、その際のジュール発熱で被加熱体を加熱することである。
【0004】
かかる原理を利用したシートバーヒータは、熱間圧延ラインに新たに設置された場合や補修を受けた場合など、その試運転に際して加熱能力(所望の単位時間当たりの被加熱体の温度上昇が得られるかどうか)を評価する必要があり、従来は、熱電対を設置した被加熱体を誘導加熱装置内に静置して熱電対コードを誘導加熱装置外部まで延ばした先に配置したデータ収集機器にてデータを収集するようにしていた。
【0005】
よって、データ収集機器を加熱装置の外部に配置しているとはいえ、交番磁界の影響を受け、誤測定してしまうおそれがあった。
【0006】
また、熱間圧延ラインに設置されたシートバーヒータは搬送過程にある物体を加熱することを前提としたものであり、物体が搬送状態にある場合と静置された状態にある場合とでは、その温度上昇のしかたが異なるため従来の方法では正確な加熱能力評価を行うことができなかった。
【0007】
一方、搬送過程にある物体を加熱する際の加熱能力の評価方法としては、熱電対を埋め込んだ試験片を使用して図8に示すような構成になる設備にて加熱能力の評価を行うことも考えられるが、熱電対Pの補償導線2(補償導線はデータ収集機器18と熱電対Pをつなぎ熱電対と同じ素材を用いることによって電位差が変わるのを補償するためのものであって、以下、単に導線と記す。)が搬送用のローラー19に絡まる等の不具合があること、また、導線2を送り込む装置として、導線2の巻き取り巻戻しを行うリール20、このリール20を回転可能に保持する軸受け(スリップリング)21、さらには導線2をガイドするプーリー22等が必要となり、これを熱間圧延ラインに設置すべく、ラインの改造を余儀なくされ、費用がかさむなどの問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、交番磁界中で加熱能力評価を行うべくデータを収集するに当たり、測定機器への交番磁界の影響を排除するとともにデータ収集記憶機器を搬送中の物体に載置して該機器ごと搬送することを可能とし、簡易に測定できるデータ測定装置及びその装置を用いた搬送中物体のデータ測定方法を提案するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、交番磁界中にてデータを測定するための装置であって、絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器と、この絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器を取り囲む磁性材と、さらに、これを取り囲み交番磁界とは逆向きの磁界を生じさせるケースとからなることを特徴とする交番磁界中でのデータ測定装置である。
【0010】
また、本発明は、交番磁界中において搬送される物体のデータを測定するに当たり、絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器と、この絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器を取り囲む磁性材と、さらに、これを取り囲み交番磁界とは逆向きの磁界を生じさせるケースとからなるデータ測定装置によりデータを測定することを特徴とする交番磁界中でのデータ測定装置を用いた搬送中物体のデータ測定方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
データ収集と記憶を一体で行えるデータ収集記憶機器を用いることで、まず装置のコンパクト化を図るとともに、搬送物体の加熱に係わる交番磁界からデータ収集記憶機器を保護する目的で、該交番磁界とは逆向きの磁界を発生させて相殺させるようにする。こうすることで、データ収集記憶機器に対する交番磁界の影響を排除できるようにする。そして、熱電対の導線が絡まる等の不具合を回避するため、導線の送り込みや巻き取りのための手段を省略して装置のコンパクト化を図るとともに測定作業も簡易化する。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明に従うデータ測定装置の構成につき、その各構成部材を分解状態で示したものであり、図2は各構成部材をケース内に収めた状態をその平面で示したものである(蓋体と最も上にある磁性材は取り外した状態を示してある)。
【0013】
図において番号1はデータを収集し記憶しておくデータ収集記憶機器、2は一端が熱電対等の測定子Pにつながり、他端がデータ収集記憶機器1の前面につながる導線である。
【0014】
また、3はデータ収集記憶機器1を取り囲む絶縁性断熱材、4は薄板状の磁性材料を互いに絶縁した状態で複数積層してなる磁性材である。この磁性材4は絶縁性断熱材3にて取り囲まれたデータ収集記憶機器1をデータ収集記憶機器1から導線の延びる箇所を残して取り囲むものであって、データ収集記憶機器1を配置する空間領域を形成する略U字状部材4aと略U字状部材4aを上下に挟み込むシート状部材4bからなっており、交番磁界中において不可避的に侵入する磁束を優先的に通過させ、データ収集機器1を迂回させるための磁路を形成する。
【0015】
5は絶縁性断熱材3にて囲んだデータ収集記憶機器1を磁性材4とともに内装するケースである。このケース5は誘導加熱装置による加熱に際して形成される交番磁界に対して反対向きの磁界を形成する例えば銅板にて構成することができるものであり、これはケース本体5aとこのケース本体5aに合わさる蓋体5bからなり、ケース本体5aと蓋体5bとはその相互において貫通する複数の孔5cにボルトを通して連結することができるようになっている。また、6はケース5の前面、後面(ケース5の前面、後面は熱延鋼板等の搬送物体の先端、後端に面する側と一致する。)に設けられた蓋である。
【0016】
この蓋6の材質は絶縁性断熱材が好ましいが、これに限るものではなく、例えばケース5と同じ銅とし、ケース5と一体化したとしても、逆向きの磁界を発生させる作用を減ずるほどにはならない。
【0017】
かかるデータ測定装置は、例えば、図3に示すように、誘導加熱装置7を配置した搬送ラインにおいて搬送される試験片Sの上に載置することができる。
【0018】
図4は、搬送ラインにおいてデータ測定装置が試験片Sとともに誘導加熱装置7を通過するときの状況を示したものであって、誘導加熱装置7のインダクタコイル7aに電流Iが流れるとこれによって磁界Fが形成されるが、この時、ケース5には誘導電流I1が流れるとともに磁界Fを打ち消す向きに磁界F1が形成されて該磁界Fが弱められる。
【0019】
ケース5の前面の蓋6を貫通して漏洩的に侵入する磁束については図5に示すように、データ収集記憶機器1を透過することがないよう磁性材4によって形成される磁路を通って迂回することになる。
【0020】
磁性材4は薄板状の磁性材が互いに絶縁された状態で積層されているため誘導電流がながれにくく、また、発熱しにくくなっている。
【0021】
ケース5は導電性を有するものであり誘導電流が流れ、ジュール熱によって発熱することになるが、データ収集記憶機器1は絶縁性断熱材3に囲まれているので、誘導電流や熱による影響は極めて小さいものとなり、誤測定を起こすことはない。
【0022】
データ収集記憶機器1はデータの収集後にラインより取り外され図示はしない解析装置を使ってデータが取り出されることになる。
【0023】
図6は上掲図1に示した構成になるデータ測定装置を試験片Sの上に静置して該試験片Sをテーブルローラーにて0.75m/sの条件にて搬送しながらデータを収集する場合につき、ケース5内の磁束密度を測定した結果を示したものである。
【0024】
図6から明らかなように本発明に従うデータ測定装置では、誘導加熱装置によって形成される交番磁界の磁束密度0.38Tに対してケース5の内部ではほぼ0Tとすることができ、データ収集記憶機器1への影響を排除できることが確認できた。
【0025】
本発明では、誘導加熱装置の加熱能力を被加熱体の温度上昇で評価する場合について説明したが、測定するデータとしては温度を対象とする場合に限定されるものではなく、その他のデータを測定するものであっても何ら問題はない。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、装置をコンパクト化することが可能でしかも搬送物体に載置したままでデータの測定を行うことができ、測定作業も簡易化できる。
【0027】
また、測定機器そのものを交番磁界中においても、その影響をほとんど受けることがないので、精度の高いデータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従うデータ収集装置の構成を各部材の組み込み前の状態で示した図である。
【図2】 図1に示した装置をその平面で示した図である。
【図3】 誘導加熱装置を配置した搬送ラインを示した図である。
【図4】 交番磁界が反対向きの磁界によって弱められるようすを示した図である。
【図5】 漏洩的に侵入する磁束の流れを示した図である。
【図6】 磁束密度の測定結果を示した図である。
【図7】 熱間圧延ラインを模式的に示した図である。
【図8】 従来のデータ測定装置の構成を示した図である。
【符号の説明】
1 データ収集記憶機器
2 導線
3 絶縁性断熱材
4 磁性材
4a 略U字状部材
4b シース状部材
5 ケース
5a ケース本体
5b 蓋体
5c ボルト孔
6 蓋
7 誘導加熱装置(シートバーヒータ)
7aインダクタコイル
9 加熱炉
10 粗圧延機
11 クロップシャ
12 デスケーリング装置
13 仕上げ圧延機
14 冷却ゾーン
15 コイラー
18 データ収集機器
19 搬送用のローラー
20 リール
21 軸受(スリップリング)
22 プーリー
S 試験片
S1 被圧延材
P 熱電対
I 電流
I1 誘導電流
F 磁界
F1 磁界
Claims (2)
- 交番磁界中にてデータを測定するための装置であって、
絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器と、この絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器を取り囲む磁性材と、さらに、これを取り囲み交番磁界とは逆向きの磁界を生じさせるケースとからなることを特徴とする交番磁界中でのデータ測定装置。 - 交番磁界中において搬送される物体のデータを測定するに当たり、
絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器と、この絶縁性断熱材にて囲んだデータ収集記憶機器を取り囲む磁性材と、さらに、これを取り囲み交番磁界とは逆向きの磁界を生じさせるケースとからなるデータ測定装置によりデータを測定することを特徴とする交番磁界中でのデータ測定装置を用いた搬送中物体のデータ測定方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001160187A JP4759849B2 (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 交番磁界中でのデータ測定装置及び測定方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001160187A JP4759849B2 (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 交番磁界中でのデータ測定装置及び測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002350196A JP2002350196A (ja) | 2002-12-04 |
JP4759849B2 true JP4759849B2 (ja) | 2011-08-31 |
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---|---|---|---|---|
JPS5974493U (ja) * | 1982-11-05 | 1984-05-21 | 株式会社山武 | 室内形センサのシ−ルド構造 |
JP3815075B2 (ja) * | 1998-08-25 | 2006-08-30 | 住友金属工業株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼板の冷間圧延方法 |
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- 2001-05-29 JP JP2001160187A patent/JP4759849B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002350196A (ja) | 2002-12-04 |
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