JP4758667B2 - ポインタ遠隔制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ポインタリモコンの指向方向の変化に対応してディスプレイ装置の画面上に表示されるポインタを移動制御するポインタ遠隔制御装置に関するものである。
画面上にメニュー項目が表示された電子番組ガイド(EPG)などから所要の番組を選択する場合、従来においては、リモートコントロール装置(リモコン)に設けられた十字キー(矢印キー)を何回か押することにより、画面上のポインタを所望の番組欄まで順次移動させて決定ボタンなどを押すといった操作を行う。十字キーによる操作においては、1回のキー操作でポインタは隣の番組欄にしか移動しないために、所望の番組欄が現ポインタ位置から離れている場合、何度も十字キーを押さなくてならず、操作が煩雑である。
このような問題を解消するために、特許文献1においては、ディスプレイ側の4隅に受光素子を設け、これら4個の受光素子によってリモコンからの光信号を受信し、これら4個の受光素子の受光レベルの変化の大きさおよび符号(異符号か同符号か)を元に、リモコンの指向方向に対応するポインタの移動方向および移動量を求めるようにしている。
また、特許文献2においては、ポインティング装置にジャイロなどの角速度検出手段を設け、この角速度検出手段に基づいて一定時間毎のリモコンの移動前後の相対位置を検出して画像表示装置へ送信し、画像表示装置側では受信した相対位置情報を積分して移動量を算出し、算出した所定時間毎の移動量が連続して所定値をこえた回数に応じて選択表示の移動先のメニュー項目を決定するようにしている。
特開2003−5904号公報 特開2004−62774号公報
しかしながら、特許文献1においては、移動量を4つの受光素子の受光レベルの変化に基づいて求めるようにしており、光信号の移動を直接検出してはいないので、精度的に問題がある。また、特許文献2においては、ポインティング装置の振りを連続して続けた回数に比例して移動先が決定されるようにしているので、ポインタを距離の離れたメニュー項目に移動させるためには、何度もポインティング装置を振らなくてはならず、操作が煩雑である。また、この特許文献2は、振りを連続して続けた回数に比例して移動先が決定されるので、基本的に、前述した十字キーによりポインタを移動させる従来技術と操作性が変わるものではない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、精度が高く、操作性の良いポインタの移動制御を実現できるポインタ遠隔制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ポインタリモコンの指向方向の変化に対応してディスプレイ装置の画面上に表示されるポインタを移動制御するポインタ遠隔制御装置において、ポインタリモコンは、光の明暗縞を発生する明暗縞発生部を備え、ディスプレイ装置は、ポインタを含む画像が表示される画面を有するディスプレイ部と、前記明暗縞を受光する複数の受光部と、該複数の受光部の受光出力に基づき明暗縞の移動方向および移動量を検出する移動検出部と、該移動検出部の検出出力に基づいて前記ディスプレイ部の画面上に表示されるポインタの移動制御を行うポインタ表示制御部とを備え、前記受光部は、近接配置された2つの移動量検出用受光部を有し、前記移動検出部は、移動量検出用受光部における一方の受光部で明暗縞の明部が検出されてから他方の受光部で明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、移動量検出用受光部における一方の受光部で明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、該検出した単位距離に基づいて明暗縞の移動量を検出することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、ポインタリモコンの指向方向の変化に対応してディスプレイ装置の画面上に表示されるポインタを移動制御するポインタ遠隔制御装置において、ポインタリモコンは、明暗部が横方向に並ぶ第1の波長の光の縦明暗縞を発生する横方向用明暗縞発生部と、明暗部が縦方向に並ぶ前記第1の波長と異なる第2の波長の横明暗縞を発生する縦方向用明暗縞発生部とを備え、ディスプレイ装置は、ポインタを含む画像が表示される画面を有するディスプレイ部と、前記縦明暗縞を受光する複数の第1の受光部と、前記横明暗縞を受光する複数の第2の受光部とを有する受光部と、前記受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動方向を検出する移動方向検出部と、前記受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動量を検出する移動量検出部と、前記移動方向検出部および移動量検出部の検出出力に基づいて前記ディスプレイ部の画面上に表示されるポインタの移動制御を行うポインタ表示制御部とを備え、前記第1の受光部は、前記ディスプレイ部の横方向に並ぶように近接配置されて前記縦明暗縞を受光する2つの横方向移動量検出用受光部を有し、前記第2の受光部は、前記ディスプレイ部の縦方向に並ぶように近接配置されて前記横明暗縞を受光する2つの縦方向移動量検出用受光部を有し、前記移動量検出部は、一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから他方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、縦明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから他方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、横明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、該検出した単位距離に基づいて縦明暗縞および横明暗縞の移動量を検出することを特徴とする。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかるポインタ遠隔制御装置の好適な実施の形態および実施例を詳細に説明する。
[実施の形態]
本ポインタ遠隔制御装置は、明暗部が横方向に並ぶ第1の波長の光の縦明暗縞を発生する横方向用明暗縞発生部と、明暗部が縦方向に並ぶ前記第1の波長と異なる第2の波長の横明暗縞を発生する縦方向用明暗縞発生部とを備えるポインタリモコンと、縦明暗縞および横明暗縞を受光するための複数の受光部と、この受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動方向を検出する移動方向検出部と、受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動量を検出する移動量検出部と、移動方向検出部および移動量検出部の検出出力に基づいてディスプレイ部の画面上に表示されるポインタの移動制御を行うポインタ表示制御部とを備えるディスプレイ装置とから構成されている。
本ポインタ遠隔制御装置においては、ポインタリモコンをディスプレイ画面上のポインタに向けて、ポインタリモコン自体を振るなどしてポインタリモコンを移動させることで、この移動に対応してディスプレイ画面上のポインタを移動させる。ポインタの移動は、ポインタリモコンの指向方向に対応するディスプレイ画面上の位置を検出して、この検出位置にポインタを表示させるといった絶対位置方式ではなく、マウス方式と同様に、ポインタの移動方向および移動量を検出し、ポインタを現在のポインタ位置から、検出された移動方向に対し検出された移動量分だけ移動させるといった相対位置方式を採用している。したがって、本ポインタ遠隔制御装置においては、ポインタリモコンの指向方向と現在のポインタ位置とが必ずしも一致するものではない。
ポインタリモコンからは縦明暗縞および横明暗縞が発生される。ディスプレイ装置側では、この縦明暗縞および横明暗縞を複数の受光部で受光し、その受光出力から縦明暗縞および横明暗縞の移動方向および移動量を検出し、該検出した移動方向および移動量に基づいて画面上に表示されるポインタの移動制御を行う。
縦明暗縞の移動方向は、ディスプレイに対し横方向に並ぶように離間配置された2つの受光部の出力を用い、これら2つの受光レベルの変化に基づいて検出し、横明暗縞の移動方向は、ディスプレイに対し縦方向に並ぶように離間配置された2つの受光部の出力を用い、これら2つの受光レベルの変化に基づいて検出する。このような移動方向検出のために、ポインタリモコンからは、光の指向方向中央で最大の光強度を持ち、中央より離れるに従い徐々に下がる光強度を持つ明暗縞が発生される。
縦明暗縞の移動量は、縦明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出することによって検出される。縦明暗縞における明部−明部間の単位距離は、ディスプレイに対し横方向に並ぶように近接配置された2つの受光部の出力を用い、一方の受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから他方の受光部で縦明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、検出する。横明暗縞の移動量は、横明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出することによって検出される。横明暗縞における明部−明部間の単位距離は、ディスプレイに対し縦方向(上下方向)に並ぶように近接配置された2つの受光部の出力を用い、一方の受光部で横明暗縞の明部が検出されてから他方の受光部で横明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の受光部で横明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、検出する。
すなわち、ディスプレイ上における明暗縞の間隔すなわち明部−明部間の単位距離は、ディスプレイ装置とポインタリモコンとの距離に応じて変化するので、実際に明部−明部間の単位距離を検出して、この検出した単位距離に基づいて明暗縞の移動量を検出し、該検出した明暗縞の移動量に対応してポインタの移動量を制御している。したがって、ディスプレイ装置とポインタリモコンとの距離が離れた場合は、明部−明部間の単位距離は大きくなるので、ポインタリモコンの少しの移動でポインタは大きく移動する。これに対し、ディスプレイ装置とポインタリモコンとの距離が近づいた場合は、明部−明部間の単位距離は小さくなるので、ポインタリモコンを大きく移動させないと、ポインタを端から端まで大きく移動させることができない。このように、ディスプレイ装置とポインタリモコンとの距離に応じて、ポインタリモコンの移動量とポインタの移動量の関係が変化するので、人間の感覚と合致するポインタ移動制御をなし得る。
明暗縞の移動量は、検出した明暗縞における明部−明部間の単位距離を順次累算することで明暗縞の移動量を検出するようにしてもよいし、明暗縞の明部の移動個数を検出し、該検出した移動個数と、前記検出した明暗縞における明部−明部間の単位距離とを用いて縦明暗縞の移動量を検出するようにしてもよい。明部−明部間の単位距離を順次累算することで明暗縞の移動量を検出する手法では、測定した明部−明部間の単位距離が測定の都度出力されることになるので、明暗縞が単位距離移動する度に、それに対応してポインタを移動させる手法に有効であり、明部−明部間の単位距離と移動個数とのかけ算を用いて明暗縞の移動量を検出する手法では、明暗縞が複数個の単位距離分移動する度に、それに対応してポインタを移動させる手法に有効である。
このように本ポインタ遠隔制御装置では、ポインタリモコンから発生された明暗縞を、ディスプレイ装置の受光部で受光し、この受光出力に基づいて明暗縞の移動方向および移動量を検出し、該検出した移動方向および移動量に基づいて画面上に表示されるポインタの移動制御を行うようにしているので、精度が高く、操作性の良いポインタの移動制御を実現することができる。
つぎに、図1〜図15を用いてこの発明にかかるポインタ遠隔制御装置の実施例1を説明する。本ポインタ遠隔制御装置は、ポインタリモートコントロール装置(以下ポインタリモコンという)10と、ディスプレイ装置30とから構成されている。図1はポインタリモコン10側の内部構成を示すもので、図2はディスプレイ装置30側の内部構成を示すものである。
図1に示すように、ポインタリモコン10は、通常リモコン部11と本発明の要部でもあるポインタ部20とから構成される。通常リモコン部11は、従来からあるTV、DVDプレーヤー等の機器のリモコン部分の構成に対応し、各種リモコンキーで構成されるリモコンキー入力部12と、投入されたキーに基づきリモコンコードを発生するリモコンコード発生部13と、発生されたリモコンコードに基づき光強度変調された波長λaの赤外線を発生する発光部14を備えている。また、通常リモコン部11およびポインタ部20に対し電源供給する電源部15が備えられている。
通常リモコン部11においては、リモコンキー入力部12における押されたキーに対応したリモコンコードがリモコンコード発生部13から発生され、発光部14では入力されたリモコンコードに従って波長λaの赤外線を強度変調して出力する。
ポインタ部20は、ポインタ用赤外線を発生するものであり、横方向用の波長λ1の赤外線を発生する横用ポインタ発光部21と、該発生された横方向用赤外線を元に赤外線の横方向用明暗縞である縦明暗縞を生成する横用明暗縞生成部22と、縦方向用の波長λ2の赤外線を発生する縦用ポインタ発光部23と、該発生された縦方向用赤外線を元に赤外線の縦方向用明暗縞である横明暗縞を生成する縦用明暗縞生成部24と、これらポインタ機能をユーザがオン/オフするためのスイッチであるポインタSW部25とを備えて構成される。
ポインタ部20のポインタSW部25をオンすることにより、横用ポインタ発光部21横用明暗縞生成部22、縦用ポインタ発光部23、縦用明暗縞生成部24がオンになって、ポインタ用赤外線を発生するポインタ機能の動作を実行する。したがって、ポインタSW部25をオフにすれば、ポインタ用赤外線は発生されずポインタ機能は停止される。ポインタSW部25は、例えば、タッチセンサまたはトグルSWなどである。
横用ポインタ発光部21はポインタ制御のための横方向用の波長λ1の赤外線を出力する。また、縦用ポインタ発光部23はポインタ制御のための縦方向用の波長λ2の赤外線を出力する。これら2つの発光部21,23から出力される赤外線の波長λ1,λ2はディスプレイ装置30で区別できるように夫々異なる波長が選ばれる。また、ポインタ用の波長λ1,λ2は、通常リモコン部11の発光部14から発生される赤外線の波長λaとも異なる値が選ばれる。
横用明暗縞生成部22および縦用明暗縞生成部24は、横用ポインタ発光部21および縦用ポインタ発光部23から入射された赤外光を、図3に示すように、赤外線出力の指向方向(すなわち中心)に最大光強度を持ち、左右(上下)に離れていくに従い光強度が下がっていくような、赤外線の明暗縞に変換して出力するものである。図3においては、ディスプレイ装置30におけるディスプレイ部31上での明暗縞の光強度分布を示している。
このような明暗縞を作成するために、この場合は、横用明暗縞生成部22および縦用明暗縞生成部24としては、図4に示すように、単一のスリットSLを有する光学フィルタ26を採用し、回折により明暗縞を作成している。図5は、ポインタリモコン10における光学フィルタなどの配置を示すものであり、また図6はポインタリモコン10を正面から見た場合の光学フィルタなどの配置を示すものである。
図5および図6に示すように、横用ポインタ発光部21の前方には、横用明暗縞生成部22としての、縦方向に延びる縦長スリットSLを有する縦干渉縞用光学フィルタ26aが配置され、縦用ポインタ発光部23の前方には、縦用明暗縞生成部24としての、横方向に延びる横長スリットSLを有する横干渉縞用光学フィルタ26bが配置され、通常リモコン部11の発光部14の前方には、何も配設されていない。
したがって、横用明暗縞生成部22としての縦干渉縞用光学フィルタ26aからは、明暗縞が横方向に並ぶ縦干渉縞(縦明暗縞)が出力され、また縦用明暗縞生成部24としての横干渉縞用光学フィルタ26bからは、明暗縞が縦方向に並ぶ横干渉縞(横明暗縞)が出力されることになる。
図7は、ポインタリモコン10とディスプレイ装置30を上から見た図であり、横用ポインタ発光部21より発光された赤外線が横用明暗縞生成部22としての縦干渉縞用光学フィルタ26aからスリット幅2aのスリットSLを通過し、赤外線の中心(ポインタリモコン10の指向方向上の点)からディスプレイの横方向のxの位置に到達する様子を示している。
ここで横方向xの位置の光の強度I(x)は次式(1)で表される。
Figure 0004758667
但し、I(0):x=0のときのI(x)の値で最大値、
R:ポインタリモコン10とディスプレイ部31との距離
a:スリット幅の1/2
κ=2πn/λ
(λ:波長、この場合発光部21の波長λ1、n:屈折率)
式(1)のI(x)では、周期的な極大点と極小点が存在し、つまり周期的に明暗が繰り返される。光の強度I(x)の極小値つまり光の暗部位置を示すxは、以下の式で表される。
x=m(Rλ)/2an …(2)
m=1,2,3,…
上式(2)により、暗部と暗部の間隔Δxdは、Δxd=Rλ/2anとなる。
一方、光強度I(x)の極大つまり光の明部を示すxの値は以下の式(3)を満足するxである。
(2πan/Rλ)x=tan(2πan・x/Rλ) …(3)
上式(3)はx=0の時成り立ち、それ以外のxの値は近似でしか求められない。また、(2πan/Rλ)x=(m+(1/2))π、(m=1,2,3,…)のとき、tan(2πan・x/Rλ)は無限大となる。上式(3)が成り立つxの値はtan(2πan・x/Rλ)が無限大となるxの値の付近であり、xが正の場合その値より小さい値で、xが負の場合はその値より大きい値で上式(3)が成り立つ。このように、光の明部と明部の間隔Δxfは、極大が近似でしか求められなく、等間隔ではないが、結果的には、暗部と暗部の間隔Δxdとほぼ同じで、つまり、
Δxf≒Rλ/2an …(4)
である。このように明暗縞の明部−明部間の単位距離Δxfは、ポインタリモコン10とディスプレイ部31との距離Rに応じて変化する。
図8は、式(1)を計算することにより得られた明暗縞の極大点(明部)の光強度I(x)とI(x)の最大値I(0)との比I(x)/I(0)と、横方向位置xとの関係を示すものである。太線は、デシベル表示を、細線はリニア表示を示している。図8からも判るように、極大点の光強度はxが大きくなるにしたがい徐々に小さくなっている。図8はxが正の側だけを表示しているが負の側も同様に極大点の光強度が徐々に小さくなっている。このように、スリットSLを有する縦干渉縞用光学フィルタ26a,横干渉縞用光学フィルタ26bからは、赤外線出力の指向方向の中心に最大光強度を持ち、中心から離れていくに従い光強度が下がっていくような、赤外線の干渉縞が出力される。
次に、図2を用いてディスプレイ装置30側の構成について説明する。ディスプレイ装置30は、動画映像やポインタアイコン(以下単にポインタと云う)PTが表示されるディスプレイ部31と、ポインタリモコン10による前述のポインタ機能のオン/オフ状態を検出するポインタ機能ON/OFF検出部32と、明暗縞の移動に対応するポインタPTの移動方向を検出する光移動方向検出部33と、明暗縞の移動に対応するポインタPTの移動量を計算する光移動量検出部34と、これらポインタ機能ON/OFF検出部32,光移動方向検出部33および光移動量検出部34の検出出力に基づいてポインタPTの移動データを生成するポインタ移動データ生成部35と、ポインタ移動データ生成部35から出力されたポインタ移動データを映像送出部37にインターフェースするインターフェース部36と、動画、グラフィック、ポインタPT等の映像を出力する映像送出部37とを備えている。ポインタ移動データ生成部35、インターフェース部36および映像送出部37が、特許請求の範囲で云うところのポインタ表示制御部に対応する。
ディスプレイ部31は、プラズマテレビ、液晶テレビ、ブラウン管テレビ、パソコンモニタ等のような映像を表示する機器で、ディスプレイ部31の前面には、ポインタリモコン10の通常リモコン部11の発光部14からの赤外光を受光するためのリモコン受光部1が設けられている。ディスプレイ部31は、リモコン受光部1で受光したポインタリモコン10からの遠隔操作を理解し制御する機能を持ち、さらにリモコン受光部1で受光したリモコン信号を映像送出部37に出力するリモコンリンクの機能を持っている。
映像送出部37は、BS、CS、地上デジタル等のチューナー機能、あるいはプラズマテレビ用のレシーバー、VTR、DVDプレーヤーなどの映像表示機能、あるいは動画、EPG、データ放送等のグラフィック映像送出機能を有し、後述のポインタ移動データをインターフェース部36を介して取り込み、表示させるべきポインタPTの位置を計算し、その位置にグラフィック映像としてポインタPTを表示すると同時に、ポインタPTの表示に関連してEPG、データ放送等のグラフィック情報を表示制御する機能を持つ。
つぎに、ディスプレイ部31の前面周囲には枠体部31aが設けられ、該枠体部31aの横枠体部(この場合は上辺側横枠体部)には、ポインタリモコン10の横用明暗縞生成部22から発生された波長λ1の縦明暗縞を受光するための4つの受光部2a,2b,3a,3bが配設されている。横枠体の左右端部に配設された2つの受光部2a,2bは、縦明暗縞の移動方向すなわちポインタの横方向の移動方向(左または右)を検出するためのものであり、横枠体の真ん中部に近接して配設された2つの受光部3a,3bは、縦明暗縞の移動量すなわちポインタの横方向の移動量を検出するためのものである。
一方、縦枠体部(この場合は右辺側縦枠体部)には、ポインタリモコン10の縦用明暗縞生成部24から発生された波長λ2の横明暗縞を受光するための4つの受光部4a,4b,5a,5bが配設されている。縦枠体の上下端部に配設された2つの受光部4a,4bは、横明暗縞の移動方向すなわちポインタの縦方向の移動方向(上または下)を検出するためのものであり、縦枠体の真ん中部に近接して配設された2つの受光部5a,5bは、横明暗縞の移動量すなわちポインタの縦方向の移動量を検出するためのものである。
・ポインタ機能ON/OFF検出
ポインタ機能ON/OFF検出部32は、枠体部31aに配設された8つの受光部2a,2b,3a,3b,4a,4b,5a,5bからの受光出力に基づき、ポインタリモコン10のポインタ部20から赤外線が発光されているかどうか(ポインタ機能がオンであるか否か)を検出し、該検出出力に応じたオン/オフ指示信号を光移動方向検出部33、光移動量検出部34、ポインタ移動データ生成部35に出力する。例えば、8つの受光部2a,2b,3a,3b,4a,4b,5a,5bのどれか1つでも一定レベル以上の赤外線が入力されている場合は、ポインタ機能はオンであると判断し、オン指示信号を光移動方向検出部33、光移動量検出部34、ポインタ移動データ生成部35に送り、各部の機能をオン状態にする。また、ポインタ機能ON/OFF検出部32は、タイマー機能を持っており、どの受光部にも一定レベル以上の赤外線が入力されなくなると、タイマーが動作開始する。タイマーには予め所定のタイマ値が初期設定されており、8つのどの受光部にも所定レベル以上の赤外線が入力されない状態が設定されたタイマ値以上続いた場合、ポインタ機能はオフであると判断し、光移動方向検出部33、光移動量検出部34、ポインタ移動データ生成部35に対しオフ指示信号を送って、これら各部の機能をオフ状態にする。
・光移動方向検出
光移動方向検出部33は、横枠体の左右端部に設けられた2つの受光部2a,2bより入力された信号を解析して縦干渉縞の左右方向の移動方向を検出するとともに、縦枠体の上下端部に設けられた2つの受光部4a,4bより入力された信号を解析して横干渉縞の上下方向の移動方向を検出し、これらの検出出力に基づいてポインタPTの画面上における2次元移動方向を検出するものである。
横方向で説明する。ポインタリモコン10の横用明暗縞生成部22から発生された波長λ1の縦明暗縞は、図9に示すように、ポインタの指向方向(中心)が最大の光強度を示し左右にいくにしたがって光強度は落ちていく。このような明暗縞が左右に移動することを考える。受光部2a,2bはディスプレイの両端に設置されている。左端の受光部2aと右端の受光部2bに入力された縦明暗縞の明部の光強度の変化とポインタの移動方向(縦明暗縞の移動方向)との関係をまとめると、図10に示すようになる。
図10に示すように、ポインタリモコン10の指向方向を延長して得られる画面上の点がディスプレイ部31の画面範囲内に存在するとき、ポインタリモコン10の指向方向が右に移動した際には、受光部2aの出力は下がり、受光部2bの出力は上がる。また、ポインタPTがディスプレイ部31の画面範囲内に存在するとき、ポインタリモコン10の指向方向が左に移動した際には、受光部2aの出力は上がり、受光部2bの出力は下がる。さらに、ポインタリモコン10の指向方向を延長して得られる画面上の点がディスプレイ部31の画面範囲外に存在する場合、ポインタリモコン10の指向方向がディスプレイ部31の画面範囲内へ近づいたときは、受光部2aおよび受光部2bの出力は上がり、またポインタリモコン10の指向方向がディスプレイ部31の画面範囲内からさらに遠ざかったときは、受光部2aおよび受光部2bの出力は下がる。
同様にして、上端の受光部4aと下端の受光部4bに入力された横明暗縞の明部の光強度の変化とポインタの移動方向(横明暗縞の移動方向)との関係をまとめると、図11に示すようになる。基本的に、縦方向の移動方向検出原理も横方向と同様である。
このように、横方向は受光部2a,2bの受光出力レベルの変化を検出することで、縦方向は受光部4a,4bの受光出力レベルの変化を検出することで、明暗縞の移動方向すなわちポインタPTの移動方向を検出することができる。
・光移動量検出
光移動量検出部34は、横枠体の真ん中部に近接して設けられた2つの受光部3a,3bより入力された信号を解析して縦明暗縞の左右方向の移動量を検出するとともに、縦枠体の上下端部に近接して設けられた2つの受光部5a,5bより入力された信号を解析して横明暗縞の上下方向の移動量を検出し、これらの検出出力をポインタ移動データ生成部35に出力するものである。
光移動量検出部34は、単位移動量検出部34a、移動個数検出部34bおよび移動量検出部34cを備えている。単位移動量検出部34aは、2つの受光部3a,3bの受光出力に基づいて、画面上で移動する縦明暗縞の明部と明部との間隔、すなわち横方向についてのポインタPTの画面上における単位移動量を検出するとともに、2つの受光部5a,5bの受光出力に基づいて横明暗縞の明部と明部との間隔、すなわち縦方向についてのポインタPTの画面上における単位移動量を検出する。
移動個数検出部34bは、受光部3a(あるいは3b)の受光出力に基づいて画面上を通過した、正確には受光部3a(あるいは3b)を通過した縦明暗縞の明部の個数を検出するとともに、受光部5a(あるいは5b)の受光出力に基づいて受光部5a(あるいは5b)を通過した横明暗縞の明部の個数を検出する。移動量検出部34cは、単位移動量検出部34aで求めた横方向および縦方向についての単位移動量に、移動個数検出部34bで検出した横方向および縦方向についての通過個数をそれぞれ掛けることにより、縦明暗縞の左右方向の移動量および横明暗縞の上下方向の移動量を計算する。
単位移動量検出部34aで行われるポインタの単位移動量の検出処理についてさらに詳述する。回折によって作成されてポインタリモコン10から発生される光明暗縞は、放射指向性(広がり)を有しているので、ディスプレイ部31の画面上での明暗縞の明部−明部間の距離Δxfは、先の(4)式に示したように、Δxf≒Rλ/2anであり、ポインタリモコン10とディスプレイ部31の距離Rに比例する。
すなわち、ポインタリモコン10−ディスプレイ部31間の距離Rが近い場合は、画面上での明部−明部間の距離Δxfは短くなり、ポインタリモコン10−ディスプレイ部31間の距離Rが遠い場合は、画面上での明部−明部間の距離Δxfは大きくなる。この場合、ディスプレイ装置30側では、ポインタリモコン10との距離Rを計測していないので、上記式(4)に距離Rを代入することでΔxfを求めることはできない。そこで、実施例1では、近接配置した2つの受光部の出力に基づいて画面上での実際の明部−明部間の距離、すなわちポインタ単位移動量Δxfを計測し、該計測したポインタ単位移動量と、明部の移動個数に基づいて計算した移動量に基づいてポインタPTの移動量を制御することで、ポインタリモコン10−ディスプレイ部31の距離に応じて、ポインタリモコン10の移動量(振れ量)とポインタPTの画面上での移動量との関係を可変するようにしている。すなわち、ポインタリモコン10−ディスプレイ部31の距離が近づくと、明部−明部間の距離(ポインタ単位移動量)は小さくなるので、画面上の端から端まで移動させるのには、ポインタリモコン10を大きく移動させなくてはならず、、ポインタリモコン10−ディスプレイ部31の距離が遠くなると、明部−明部間の距離(ポインタ単位移動量)は大きくなるので、画面上の端から端まで移動させるのには、ポインタリモコン10を少し移動させればよくなる。
図12を用いて、ポインタ単位移動量の検出原理について、横方向を例にとって説明する。図12は、縦明暗縞(ハッチングを含む枠体が明部を表している)が2つの近接配置された受光部3a,3bを移動していく様子を示している。時間はT0、T1、T2と経過してゆき、縦明暗縞は右に移動している。明部が受光部を通過すると受光部は光強度に応じた信号を出力する。図12の下側に受光部3a,3bが縦明暗縞の明部を受光し受光信号を出力する様子を示している。受光部3aと受光部3b間の距離は短く、この間の明暗縞の移動速度は等速度と考える。
ここで、受光部3aと受光部3b間の距離をd(既知)とし、受光部3aで明部が通過した時間T0から次に明部が通過した時間T2までの時間差をtTとし、受光部3aで明部が通過した時間T0から次にこの明部が受光部3bを通過した時間T1までの時間差をtABとする。明暗縞の明部−明部間距離をq(=Δxf)とすると、qは以下の式(5)で求められる。q=dとなると、距離qを計測することができないので、ポインタリモコン10−ディスプレイ部31間の距離Rが変化しても、q=dとならないように距離dあるいは明暗縞を設定する。
q=d・tT/tAB …(5)
このように、この場合は縦明暗縞は右方向に移動しているので、左側の受光部3aを基準受光部とし、この基準受光部3aが最初に明部を受けた時点T0と次の隣接する明部を受けた時点T2との時間差tTを求めるとともに、基準受光部3aが最初に明部を受けた時点T0とこの後他方の受光部3bが明部を受けた時点T1との時間差tABを求め、これら時間差tAB,tTを用いて明部−明部間の距離qを計算する。どちらの受光部3aあるいは3bを基準受光部とするかは、光移動方向検出部33から移動方向情報を取得し、この移動方向情報を用いて決定する。
したがって、縦明暗縞が左方向に移動して場合は、右側の受光部3bを基準受光部とし、この基準受光部3bが最初に明部を受けた時点T0と次の隣接する明部を受けた時点T2との時間差tTを求めるとともに、基準受光部3bが最初に明部を受けた時点T0とこの後他方の受光部3aが明部を受けた時点T1との時間差tABを求め、これら時間差tAB,tTを用いて明部−明部間の距離qを計算する。以上のようにして、明部−明部間距離qを求めることができる。縦方向も検出も同様である。
このように、単位移動量検出部34aでは、2つの受光部3a,3bに明部が入力された時間差tABと、基準となる受光部3a(または3b)に2つの隣接する明部が入力された時間差tTを計測し、これら計測値tAB,tTを用いて、明暗縞の明部−明部間の距離qを計算するようにしている。
つぎに、移動個数検出部34bは、前述したように、横方向については、受光部3a,3bのうちの前述した基準受光部の受光出力に基づいて画面上を通過した縦明暗縞の明部の個数を検出するとともに、縦方向については、受光部5a,5bのうちの基準受光部の受光出力に基づいて画面上を通過した横明暗縞の明部の個数を検出する。移動量検出部34cは、単位移動量検出部34aで求めた横方向および縦方向についての単位移動量に、移動個数検出部34bで検出した横方向および縦方向についての移動個数をそれぞれ掛けることにより、縦明暗縞の左右方向の移動量および横明暗縞の上下方向の移動量を計算する。移動量検出部34cで計算された縦明暗縞の左右方向の移動量および横明暗縞の上下方向の移動量は、ポインタ移動データ生成部35に出力される。
・ポインタ移動データ生成
ポインタ移動データ生成部35は、光移動方向検出部33から入力されたポインタ移動方向情報および光移動量検出部34から入力されたポインタ移動量情報を、映像送出部37で理解できる形式の移動方向情報および移動量情報に変換し、変換した移動方向情報および移動量情報を含むポインタ移動データをインターフェース部36を介して映像送出部37へ送る。
映像送出部37は、前述したように、ポインタ移動データ生成部35からのポインタ移動データをインターフェース部36を介して取り込み、取り込んだポインタ移動データを用いて表示させるべきポインタPTの位置を計算し、その位置にグラフィック映像としてポインタPTを表示すると同時に、ポインタPTの表示に関連してEPG、データ放送等のグラフィック情報を表示制御する機能を持つ。例えば、映像送出部37は、図13に示すように、地上デジタル放送のチューナーでEPGを表示しているときは、ポインタ移動データをインターフェース部36を介して取り込み、取り込んだポインタ移動データを用いてポインタPTの位置を計算しその位置に表示すると同時に、EPG上のポインタ位置にある番組欄との関連を持たせ、その番組欄を所定の色の枠で囲むなどしてその番組欄が選ばれているような表示動作を実行する。ポインタPTの指し示した番組欄などのメニュー項目を選択する際は、通常のリモコンと同じように、図示しない決定キーを投入するようにする。
つぎに、図14および図15に示すフローチャートを参照して、ポインタリモコン10およびディスプレイ装置30での全体的な動作を説明する。図14はポインタリモコン10側での動作を示すもので、図15はディスプレイ装置30での動作を示すものである。なお、この場合は、ポインタPTの移動によるディスプレイ装置30での画面スクロールは考慮していない。
ポインタリモコン10側では、ポインタスイッチ部25がオンになると(ステップS100)、横用ポインタ発光部21および縦用ポインタ発光部23がオンになり、これにより横用ポインタ発光部21からは波長λ1の赤外線が発生されるとともに、縦用ポインタ発光部23からは波長λ2の赤外線が発生される(ステップS110)。
これらの赤外線は、横用明暗縞生成部22および縦用明暗縞生成部24に入力され、横用明暗縞生成部22からはポインタリモコン10に対し明暗部が横方向に並ぶ縦干渉縞からなる縦明暗縞が出力され、縦用明暗縞生成部24からはポインタリモコン10に対し明暗部が縦方向に並ぶ横干渉縞からなる横明暗縞が出力される(ステップS120)。このようにして、ポインタリモコン10を向けた方向を指向方向の中心とした、前述の縦明暗縞および横明暗縞がディスプレイ装置30に対し出射される。その後、ポインタスイッチ部25がオンである限り、縦明暗縞および横明暗縞がポインタリモコン10から出力される。すなわち、ポインタスイッチ部25がオフになると(ステップS130)、横用ポインタ発光部21および縦用ポインタ発光部23がオフになり(ステップS140)、縦明暗縞および横明暗縞の出力は停止される。
ディスプレイ装置30側では、ポインタ機能ON/OFF検出部32が、8つの受光部2a,2b,3a,3b,4a,4b,5a,5bからの受光出力に基づき、ポインタリモコン10のポインタ部20から赤外線が発光されているか否かを検出し(ステップS200)、ポインタ機能のオンを検出すると、光移動方向検出部33、光移動量検出部34およびポインタ移動データ生成部35をオンにする。
オンになった光移動方向検出部33では、受光部2a,2bの受光出力レベルの変化を検出することで、縦明暗縞の移動方向別言すればポインタリモコン10の横方向の移動方向(振れ方向)を検出するとともに、受光部4a,4bの受光出力レベルの変化を検出することで、横明暗縞の移動方向別言すればポインタリモコン10の縦方向の移動方向(振れ方向)を検出する(ステップS210)。
光移動方向検出部33では、上記の検出に基づいて、ポインタリモコン10の指向方向がディスプレイ部31の画面範囲内であるか否か、すなわちポインタPTが画面範囲内であるか否かを判定する(ステップS220)。ポインタPTが画面範囲外であると判定した場合、光移動方向検出部33は、その旨を示すポインタ範囲外信号をポインタ移動データ生成部35に送る。ポインタ移動データ生成部35では、ポインタ範囲外信号を受信すると、ポインタ移動データを送出せず、この結果ディスプレイ部31の画面上にはポインタPTは表示されない。一方、光移動方向検出部33では、ポインタPTが画面範囲内であることを検出すると、その旨を示すポインタ範囲内信号をポインタ移動データ生成部35に送る。ポインタ移動データ生成部35では、ポインタ範囲内信号を受信すると、ポインタPTを画面中央に表示させるポインタ移動データをインターフェース部36を介して映像送出部37に出力する。これにより、映像送出部37は、ポインタPTをディスプレイ部31の画面中央に表示する(ステップS230)。
その後、光移動方向検出部33では、受光部2a,2bの受光出力レベルの変化を検出することで、縦明暗縞の移動方向を検出するとともに、受光部4a,4bの受光出力レベルの変化を検出することで、横明暗縞の移動方向を検出し、該検出した移動方向情報をポインタ移動データ生成部35および光移動量検出部34に出力する(ステップS240)。
光移動量検出部34では、単位移動量検出部34aが受光部3a,3bの出力に基づいて時間差tABおよび時間差tTを計測することで縦明暗縞の明部−明部間の距離qを計算するとともに、受光部5a,5bの出力に基づいて横明暗縞の明部−明部間の距離を計算し、移動個数検出部34bが受光部3a,3bのうちの一方(基準受光部)の受光出力に基づいて画面上を通過した縦明暗縞の明部の個数を検出するとともに、受光部5a,5bのうちの一方(基準受光部)の受光出力に基づいて画面上を通過した横明暗縞の明部の個数を検出し、さらに移動量検出部34cが単位移動量検出部34aで求めた横方向および縦方向についての単位移動量に、移動個数検出部34bで検出した横方向および縦方向についての移動個数をそれぞれ掛けることにより、縦明暗縞の左右方向の移動量および横明暗縞の上下方向の移動量を計算する(ステップS250)。移動量検出部34cで計算された縦明暗縞の左右方向の移動量および横明暗縞の上下方向の移動量は、ポインタ移動データ生成部35に出力される。
ポインタ移動データ生成部35では、光移動方向検出部33から入力されたポインタ移動方向情報および光移動量検出部34から入力されたポインタ移動量情報を、映像送出部37で理解できる形式の移動方向情報および移動量情報に変換し、変換した移動方向情報および移動量情報を含むポインタ移動データをインターフェース部36を介して映像送出部37へ送る(ステップS260)。
映像送出部37では、ポインタ移動データ生成部35からのポインタ移動データをインターフェース部36を介して取り込み、ポインタ移動データで指示される移動方向に対しポインタPTをポインタ移動データで指示される移動量だけ、移動させるようなポインタ表示制御を行う。
このようなポインタPTの移動制御が、ポインタ機能ON/OFF検出部32においてポインタ機能のオンが検出されている限り、続けて実行される(ステップS280、S240〜S270)。ポインタ機能ON/OFF検出部32においてポインタ機能のオフが検出されると(ステップS280)、ポインタ機能ON/OFF検出部32は内蔵タイマーをスタートさせる(ステップS290)。この内蔵タイマーをスタートさせてから予め設定した所定の時間が経過するまでに、ポインタ機能ON/OFF検出部32においてポインタ機能のオンが検出されると(ステップS300)、内蔵タイマーが停止されると共に(ステップS340)、再度前記と同様のポインタの移動制御が実行される。
しかし、内蔵タイマーをスタートさせてから予め設定した所定の時間が経過するまでに、ポインタ機能ON/OFF検出部32においてポインタ機能のオンが検出されない場合は、ポインタ機能ON/OFF検出部32は内蔵タイマを停止させるとともに、ポインタ機能オフ信号をポインタ移動データ生成部35に出力する。ポインタ機能オフ信号を受信したポインタ移動データ生成部35では、ポインタPTを消去する旨の信号を含むポインタ移動データをインターフェース部36を介して映像送出部37へ送る。これにより、映像送出部37では、ポインタPTを画面上から消去する(ステップS330)。
なお、ポインタPTがディスプレイ部31の画面範囲内にあるときに、ポインタリモコン10の指向方向がディスプレイ部31の画面範囲外となるようにポインタリモコン10を移動させた場合は、その移動方向の画面端部にポインタPTが表示されるように制御する。
このように実施例1では、ポインタリモコン10から発生された縦明暗縞および横明暗縞を、ディスプレイ装置30に設けた複数の受光部で受光し、これら受光出力に基づいて縦明暗縞および横明暗縞の移動方向および移動量を検出し、該検出した移動方向および移動量に基づいて画面上に表示されるポインタの移動制御を行うようにしているので、精度が高く、操作性の良いポインタの移動制御を実現することができる。また、実際に縦明暗縞および横明暗縞の明部−明部間の単位距離を検出して、この検出した単位距離に基づいて縦明暗縞および横明暗縞の移動量を計算しているので、ディスプレイ装置30とポインタリモコン10との距離に応じて、ポインタリモコン10の移動量とポインタPTの移動量の関係が変化するので、人間の感覚と合致するポインタ移動制御をなし得る。
なお、上記では、光移動量検出部34においては、明暗縞の明部−明部間の距離であるポインタ単位移動量qと明暗縞の明部の通過個数とを検出し、ポインタ単位移動量に通過個数を掛けることによりポインタ移動量を検出するようにしたが、明暗縞の明部−明部間の距離を連続的に検出することで明暗縞の各明部−明部間の距離q1,q2,q3,…をそれぞれ計測し、これら計測した各明部−明部間の距離q1,q2,q3,…を累算(q1+q2+q3+…)することで、ポインタ移動量を検出するようにしてもよい。
また、上記では、単位移動量検出部34aで明暗縞の明部−明部間の距離を実際に計測するようにしたが、縦明暗縞および横明暗縞の明部−明部間の距離を予め設定した固定値とし、該固定値に、移動個数検出部34bで検出した縦明暗縞および横明暗縞の明部の通過個数を掛けることで、明暗縞の移動量を検出し、該検出値に基づいてポインタ移動量を制御するようにしてもよい。このようにすれば、ポインタリモコンとディスプレイ部31との距離に関係なくポインタ移動量が決まるので、マウス方式と同様のポインタ移動制御をなし得る。
また、上記では、移動方向検出のために、赤外線出力の指向方向(すなわち中心)に最大光強度を持ち、左右(上下)に離れていくに従い光強度が下がっていくような、赤外線の明暗縞を出力するようにしたが、赤外線出力の指向方向(すなわち中心)に最小光強度を持ち、左右(上下)に離れていくに従い光強度が上がっていくような、赤外線の明暗縞を出力するようにしてもよい。
また、上記では、ポインタリモコン10の横用明暗縞生成部22あるいは縦用明暗縞生成部24において、単一スリットを有する光学フィルタを用いるようにしたが、複数の並設されたスリットを有する光学フィルタを用いるようにしてもよい。複数スリットを用いることにより、光強度がスリットの数の2乗倍となり、ノイズに強くなる。また、ポインタリモコン10の横用明暗縞生成部22あるいは縦用明暗縞生成部24において、スリットを有する光学フィルタの代わりに反射型回折格子を用いるようにしてもよい。単一スリットは一種の透過型回折格子であり、発光源からの光が100%通過しないため光強度面では不利であるが、その点反射型回折格子では光を大部分反射して明暗縞を作るため、光強度面で有利である。
また、上記では、横用ポインタ発光部21と横用明暗縞生成部22の組み合わせ(縦用ポインタ発光部23と縦用明暗縞生成部24の組み合わせ)の代わりに、液晶パネルを用いた液晶プロジェクタ方式を用いて同様の明暗縞をポインタリモコン10から発生させるようにしてもよい。回折による明暗縞は光強度が小さいのに比べ液晶プロジェクタ方式の方が光強度を大きくできる可能性がある。このように、光明暗縞は、干渉縞に限らず、他の任意の手法を用いて発生させるようにしてもよい。
また、各受光部の配置態様としては、図2に示したものが好ましいが、実質的に同等の機能を達成できれば、他の配置態様を採用するようにしてもよい。さらに、グラフィックソフトウェアに基づき映像送出部37(パソコン)がグラフィックソフトウェアの画像をディスプレイ部31に送出するような場合において、本ポインタリモコン10の移動によってポインタPTを移動させ、このポインタPTの軌跡をグラフィックの入力にするような処理に、上記した実施例を適用するようにしてもよい。
つぎに、図16および図17を用いてこの発明の実施例2について説明する。この実施例2においては、ディスプレイ部31の枠体部31aの横枠体部(この場合は上辺側横枠体部)の左側端部には、近接配置された一対の2個の受光部6a,7aを設け、その右側端部には、近接配置された一対の2個の受光部6b,7bを設けている。これら4個の受光部6a,7a,6b,7bによって、ポインタリモコン10からの縦明暗縞を受光する。横枠体の左端部に配設された2つの受光部6a,7aおよび横枠体の右端部に配設された2つの受光部6b,7bは、2個ずつで縦明暗縞の移動量すなわちポインタの横方向の移動量をそれぞれ検出するためのものである。また、左端部に配設された2つの受光部6a,7aのいずれか1個の受光部と、右端部に配設された2つの受光部6b,7bのいずれか1個の受光部とをペアとして、縦明暗縞の移動方向すなわちポインタの横方向の移動方向を検出する。
また、ディスプレイ部31の枠体部31aの縦枠体部(この場合は右辺側縦枠体部)の上側端部には、近接配置された2個の受光部8a,9aを設け、その下側端部には、近接配置された2個の受光部8b,9bを設けている。これら4個の受光部8a,9a,8b,9bによって、ポインタリモコン10からの横明暗縞を受光する。縦枠体の上端部に配設された2つの受光部8a,9aおよび縦枠体の下端部に配設された2つの受光部8b,9bは、2個ずつで横明暗縞の移動量すなわちポインタの横方向の移動量をそれぞれ検出するためのものである。また、上端部に配設された2つの受光部8a,9aのいずれか1個の受光部と、下端部に配設された2つの受光部8b,9bのいずれか1個の受光部とをペアとして、横明暗縞の移動方向すなわちポインタの縦方向の移動方向を検出する。
光移動方向検出部33は、先の実施例1と同様、横方向は受光部6a,6bの受光出力レベルの変化を検出することで、縦方向は受光部8a,8bの受光出力レベルの変化を検出することで、明暗縞の移動方向すなわちポインタPTの移動方向を検出する。
光移動量検出部34の単位移動量検出部34aの処理について、横方向を例にとって説明する。単位移動量検出部34aは、横枠体の左端部に設置された2個の受光部6a,7aの受光出力に基づき、先の実施例1と同様の手法を用いて、横枠体の左端部を通過する縦明暗縞の明部−明部間距離(=ポインタ移動量)ΔxLを検出する。また、単位移動量検出部34aは、横枠体の右端部に設置された2個の受光部6b,7bの受光出力に基づき、先の実施例1と同様の手法を用いて、横枠体の右端部を通過する縦明暗縞の明部−明部間距離(=ポインタ移動量)ΔxRを検出する。
ここで、ディスプレイ部31の画面をx,y座標で表し(x;横方向、y;縦方向)、これらxy平面に垂直な方向をz座標で表す。図17では、x軸とz軸の2次元で表現している。そして、図17に示すように、現在のポインタPTの画面上の位置を、x座標=px、z座標=0、つまり(px,0)とする。この場合、図17においては、ポインタPTの縦方向の座標pyは無視する。この位置(px,0)は、ポインタ移動データ生成部35から取得する。すなわち、ポインタ移動データ生成部35では、初期ポインタ位置(画面の中央)と光移動方向検出部33から得られるポインタ移動方向および光移動量検出部34から得られるポインタ移動量とを用いて、現在のポインタ位置(px,0)を逐次計算して記憶しており、該計算した現在のポインタ位置(px,0)を光移動量検出部34の単位移動量検出部34aに入力している。なお、光移動量検出部34には、光移動方向検出部33からポインタ移動方向が入力されており、光移動量検出部34の移動量検出部34cがこのポインタ移動方向および自らが計算したポインタ移動量とを用いて、現在のポインタ位置(px,0)を逐次計算し、該計算した現在のポインタ位置(px,0)を単位移動量検出部34aに入力するようにしてもよい。また、図17においては、ポインタリモコン10の指向方向上に現在のポインタ位置が存在しているように図示しているが、本ポインタ移動方式では、マウス方式と同様に、光移動方向検出部33から得られるポインタ移動方向に対し光移動量検出部34から得られるポインタ移動量分だけポインタPTを現在のポインタ位置から相対移動するようにしているので、ポインタリモコン10の指向方向と現在のポインタ位置とが必ずしも一致するものではない。
つぎに、受光部6a,7aの真ん中の座標を(−c,0)とし、受光部6b,7bの真ん中の座標を(c,0)とする。cは既知である。また、ポインタリモコン10のポインタ部20の発光部分の座標を(x,z)とする。さらに、受光部6a,7aの受光出力に基づき検出した明部−明部間距離をΔxLとし、受光部6b,7bの受光出力に基づき検出した明部−明部間距離をΔxRとして、ポインタアイコン位置での明部−明部間距離ΔxPを求めると以下の式(6)のようになる。
Figure 0004758667
なお、上式(6)は、つぎのようにして求められる。ポインタリモコン10と座標(−c,0)との距離をRLとし、ポインタリモコン10と座標(c,0)との距離をRRとし、ポインタリモコン10と座標(px,0)との距離をRPとすると、下式(7)〜(12)が成立する。
ΔxR=(λ/2an)RR …(7)
ΔxL=(λ/2an)RL …(8)
ΔxP=(λ/2an)RP …(9)
R 2=(c−x)2+z2 …(10)
L 2=(−c−x)2+z2=(c+x)2+z2 …(11)
P 2=(px−x)2+z2 …(12)
これら6つの式からRPを下式(13)のようにして得ることができる。
Figure 0004758667
したがって、上記式(9)および式(13)から式(6)が成立する。単位移動量検出部34aでは、計測した明部−明部間距離をΔxLおよびΔxRと上記式(6)を用いて現在のポインタ位置(px,0)に換算した明部−明部間距離ΔxPを計算する。縦方向についても同様にして、現在のポインタ位置をy軸とz軸の2次元で表現し、y座標=
py、z座標=0、つまり(py,0)に換算した明部−明部間距離ΔyPを計算する。
光移動量検出部34の移動個数検出部34bでは、前述したように、横方向については、受光部6a,7aのうちの前述した基準受光部の受光出力に基づいて画面上を通過した横明暗縞の明部の個数を検出するとともに、受光部6b,7bのうちの前述した基準受光部の受光出力に基づいて画面上を通過した横明暗縞の明部の個数を検出する。そして、受光部6a,7a側の受光出力に基づいて検出した明部の移動個数と、受光部6b,7b側の受光出力に基づいて検出した明部の移動個数とが異なる場合は、平均値を採用するなどして画面上を通過した横明暗縞の明部の個数を検出する。縦方向については、受光部8a,9a,8b,9bの出力に基づいて、同様にして、画面上を通過した縦明暗縞の明部の個数を検出する。
移動量検出部34cは、単位移動量検出部34aで求めた横方向および縦方向についての単位移動量に、移動個数検出部34bで検出した横方向および縦方向についての移動個数をそれぞれ掛けることにより、横明暗縞の左右方向の移動量および縦明暗縞の上下方向の移動量を計算する。これ以降の処理は先の実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
このように実施例2においては、枠体部の左右端部、上下端部に夫々設けられた各2個の受光部の出力を用いて現在のポインタ位置に換算したポインタ単位移動量を求めるようにしているので、実施例1よりもより精度の高いポインタ移動制御をなし得るようになる。
すなわち、本システムにおいては、ポインタリモコン10が画面上のポインタPTを向くようにした状態で、ポインタリモコン10を移動させることで、ポインタPTを移動させるようなユーザ使用を想定している。したがって、実施例1の場合は、ポインタが中央付近に位置しているときは、明部−明部間距離を検出するための2つの受光部3a,3bの位置とポインタPTの位置がほぼ同じであり、ポインタリモコン10との距離もほぼ同じであるので、ポインタリモコン10が画面上の中央付近に位置しているポインタPTを指向するようにしてポインタリモコン10を移動させても、明部−明部間距離の検出値に誤差はそれ程生じない。しかし、ポインタリモコン10が画面上の中央付近以外に位置しているときは、ポインタリモコン10の指向方向に対し受光部3a,3bの位置がずれてしまい、受光部3a,3bの位置とポインタPTの表示位置とでポインタリモコン10との距離も異なるので、明部−明部間距離の検出値には誤差が生じる。なぜならば、先の式(4)でも示したように、明暗縞の明部−明部間の単位距離は、ポインタリモコン10とディスプレイ部31との距離Rに応じて変化するからである。一方、実施例2では、枠体部の左右端部、上下端部に夫々設けられた各2個の受光部の出力を用いて現在のポインタ位置に換算したポインタ単位移動量を求めるようにしているので、上記誤差は殆どなくなる。
つぎに、図18及び図19を用いてこの発明の実施例3について説明する。ポインタリモコン10からは波長λ1の縦明暗縞と波長λ2の横明暗縞を発生しているが、リモコン10を傾けて使用した場合、これら明暗縞は傾いてしまう。例えばリモコンを光軸を中心に回転すると縦明暗縞は、図18に示すように回転する。ディスプレイ装置30側では、枠体部31aの横枠体部に列設された縦明暗縞検出用の複数の受光部2a,2b,3a,3bが波長λ1を識別することにより縦明暗縞を検出し、枠体部31aの縦枠体部に列設された横明暗縞検出用の複数の受光部4a,4b,5a,5bが波長λ2を識別することにより横明暗縞を検出している。しかし、90度付近(90度前後)までポインタリモコン10を光軸を中心に回転させると、縦明暗縞の移動方向は複数の受光部2a,2b,3a,3bの並び方向と直角になり、横明暗縞の移動方向は複数の受光部4a,4b,5a,5bの並び方向と直角になるので、ディスプレイ装置30側では、縦明暗縞および横明暗縞の移動を検出できなくなる。
そこで、この実施例3においては、図19に示すように、ポインタリモコン10のポインタ部20にポインタリモコン10の傾き角度を検出するリモコン傾き角度検出部27を追加している。リモコン傾き角度検出部27は、ポインタリモコン10の操作面が真上を向いている時を0度として、光軸を中心とする回転角度を検出する。そして、リモコン傾き角度検出部27は、検出した回転角度が+90度前後の所定の角度範囲あるいは−90度前後の所定の角度範囲になると、横用ポインタ発光部21および縦用ポインタ発光部23に対し明暗縞が検出できない旨を示す明暗縞検出不可能信号を出力する。この明暗縞検出不可能信号が入力された横用ポインタ発光部21および/または縦用ポインタ発光部23では、明暗縞検出不可能信号を用いて強度変調をするなどして、発光する赤外線に該明暗縞検出不可能信号を載せて赤外線を出力する。
ディスプレイ装置30側では、例えば、光移動方向検出部33で赤外線に載せられた明暗縞検出不可能信号を検出する。光移動方向検出部33では、明暗縞検出不可能信号を検出した場合は、その情報をポインタ移動データ生成部35、インターフェース部36を経由して映像送出部37に送出する。映像送出部37では、明暗縞検出不可能信号を受信すると、ディスプレイ部の画面上に、例えば「リモコンを傾けないで使用してください」等の文字情報あるいは映像情報を表示させて、ユーザに注意を促す。
このように実施例3においては、ポインタリモコン10側にリモコンの傾き角度を検出する機能を追加し、リモコン傾き角度が所定の角度範囲に傾いた場合は、明暗縞が検出できない旨を示す明暗縞検出不可能信号をディスプレイ装置30側に送信し、該明暗縞検出不可能信号を受信したディスプレイ装置30側では、ディスプレイ上にリモコンの傾きが異常である旨を表示して、ユーザに注意を促すようにしたので、リモコンの異常な傾斜によってポインタ移動が長時間できなくなる事態を防ぐことができる。
なお、ポインタリモコン10からは、明暗縞検出不可能信号ではなくリモコン傾き角度検出部27で検出した回転角度情報を赤外線に載せてディスプレイ装置30に送信し、ディスプレイ装置30側では、複数の受光部を介して受信した回転角度情報を+90度前後の所定の角度範囲あるいは−90度前後の所定の角度範囲と比較し、該比較結果に基づいてディスプレイ部31の画面に、ユーザに注意するための注意情報を表示するようにしてもよい。
また、上記では、明暗縞検出不可能信号またはリモコン傾き角度検出部27で検出した回転角度情報を横用ポインタ発光部21または縦用ポインタ発光部23で発光する赤外線に載せて出力するようにしているが、これら明暗縞検出不可能信号または回転角度情報を通常リモコン部11のリモコンコード発生部13に入力し、リモコンコード発生部13でこれら明暗縞検出不可能信号または回転角度情報に基づき強度変調した赤外線を発光部14から出力するようにしてもよい。ディスプレイ装置30側では、リモコン受光部1を介して受信した明暗縞検出不可能信号または回転角度情報を用いて、ディスプレイ部31の画面に、ユーザに注意するための注意情報を表示する。
つぎに、図20を用いてこの発明の実施例4について説明する。この実施例4においては、実施例3に示したポインタリモコンの90度傾斜による問題をディスプレイ装置30側の構成によって解消させている。
図20に示すように、ディスプレイ装置30においては、ディスプレイ部31の枠体部31aの上枠体部に設けた横方向用の波長λ1の縦明暗縞を検出する4個の受光部2a,2b,3a,3bの上に、縦方向用の波長λ2の横明暗縞(実際は、縦方向用の波長λ2の横明暗縞が90度回転された結果形成される縦明暗縞)を検出する4個の受光部4a´,4b´,5a´,5b´を追加し、さらに右枠体部に設けた縦方向用の波長λ2の横明暗縞を検出する4個の受光部4a,4b,5a,5bの横に、横方向用の波長λ1の縦明暗縞(実際は、縦方向用の波長λ2の横明暗縞が90度回転された結果形成される横明暗縞)を検出する4個の受光部2a´,2b´,3a´,3b´を追加している。8個の受光部2a,2b,3a,3b,4a,4b,5a,5bを第1系統とし。残り8個の受光部2a´,2b´,3a´,3b´,4a´,4b´,5a´,5b´を第2系統とする。
ポインタ機能ON/OFF検出部32では、これら16個の受光部の受光出力に基づき、ポインタリモコン10のポインタ部20から赤外線が発光されているかどうか(ポインタ機能がオンであるか否か)を検出する。例えば、16個の受光部のどれか1つでも一定レベル以上の赤外線が入力されている場合は、ポインタ機能はオンであると判断する。
光移動方向検出部33では、常に両系統の受光部の出力から明暗縞を検出し、第1系統および第2系統のうちのどちらの系統の受光部を使用すべきか判断する。まず、横方向用の波長λ1の縦明暗縞の受光検出について説明する。光移動方向検出部33では、ポインタ機能ON/OFF検出部32からポインタ機能オン信号が入力されているときは、波長λ1検出用の第1系統である受光部2a,2bの出力と、波長λ1検出用の第2系統である受光部2a´,2b´の出力から縦明暗縞の移動方向を検出し、第1系統および第2系統のうちの両系統から縦明暗縞の移動方向を検出することができるとき、あるいは第1系統のみから縦明暗縞の移動方向を検出することができるときは、第1系統である受光部2a,2bからの入力を有効とし、第1系統からの入力では縦明暗縞の移動方向を検出することができず、第2系統のみから縦明暗縞の移動方向を検出することができるときは、リモコンが光軸を中心に90度付近まで回転されていると判断し、第2系統である受光部2a´,2b´からの入力を有効とする。
そして、光移動方向検出部33では、第1系統である受光部2a,2bからの入力を有効としたときは、受光部2a,2bの出力に基づいて横方向用の波長λ1の縦明暗縞を検出することで、ポインタPTの横方向の移動方向を制御するための横方向用のポインタ移動方向信号を形成して出力するといった通常通りの処理を行う。一方、第2系統である受光部2a´,2b´からの入力を有効としたときは、受光部2a´,2b´の出力に基づいて横方向用の波長λ1の縦明暗縞を検出することで、ポインタPTの縦方向の移動方向を制御するための縦方向用のポインタ移動方向信号を形成して出力する。
つぎに、縦方向用の波長λ2の明暗縞の受光検出について説明する。光移動方向検出部33では、ポインタ機能ON/OFF検出部32からポインタ機能オン信号が入力されているときは、波長λ2検出用の第1系統である受光部4a,4bの出力と、波長λ2検出用の第2系統である受光部4a´,4b´の出力から横明暗縞の移動方向を検出し、第1系統および第2系統のうちの両系統から横明暗縞の移動方向を検出することができるとき、あるいは第1系統のみから横明暗縞の移動方向を検出することができるときは、第1系統である受光部4a,4bからの入力を有効とし、第1系統からの入力では横明暗縞の移動方向を検出することができず、第2系統のみから横明暗縞の移動方向を検出することができるときは、リモコンが光軸を中心に90度付近まで回転されていると判断し、第2系統である受光部4a´,4b´からの入力を有効とする。
そして、光移動方向検出部33では、第1系統である受光部4a,4bからの入力を有効としたときは、受光部4a,4bの出力に基づいて縦方向用の波長λ2の横明暗縞を検出することで、ポインタPTの縦方向の移動方向を制御するための縦方向用のポインタ移動方向信号を形成して出力するといった通常通りの処理を行う。一方、第2系統である受光部4a´,4b´からの入力を有効としたときは、受光部4a´,4b´の出力に基づいて縦方向用の波長λ2の横明暗縞を検出することで、ポインタPTの横方向の移動方向を制御するための横方向用のポインタ移動方向信号を形成して出力する。
さらに、光移動方向検出部33では、現在第1系統および第2系統のうちのどちらの系統の入力が有効であるかを示す系統切替信号を光移動量検出部34に対し出力する。光移動量検出部34では、第1系統を選択する旨の系統切替信号が入力されているときは、第1系統である受光部3a,3b,5a,5bからの入力を有効とし、これら受光部の出力を用いてポインタ移動量を検出する。すなわち、第1系統である受光部3a,3b,5a,5bからの入力を有効とした場合は、受光部3a,3bの出力によって横方向用の波長λ1の縦明暗縞の単位移動量および移動個数を検出して、ポインタPTの横方向移動制御用の移動量信号を出力するとともに、受光部5a,5bの出力によって縦方向用の波長λ2の横明暗縞の単位移動量および移動個数を検出して、ポインタPTの縦方向移動制御用の移動量信号を出力するといった通常通りの処理を行う。
一方、第2系統を選択する旨の系統切替信号が入力されているときは、第2系統である受光部3a´,3b´,5a´,5b´からの入力を有効とし、これら受光部の出力を用いてポインタ移動量を検出する。すなわち、第2系統である受光部3a´,3b´,5a´,5b´からの入力を有効とした場合は、受光部3a´,3b´の出力によって横方向用の波長λ1の縦明暗縞(実際は90度回転されて横明暗縞となっている)の単位移動量および移動個数を検出して、ポインタPTの縦方向移動制御用の移動量信号を出力するとともに、受光部5a´,5b´の出力によって縦方向用の波長λ2の横明暗縞(実際は90度回転されて縦明暗縞となっている)の単位移動量および移動個数を検出して、ポインタPTの横方向移動制御用の移動量信号を出力するといった処理を行う。
このように、ディスプレイ部31の枠体部31aの上枠体部に設けられた8個の受光部2a,2b,3a,3b,4a´,4b´,5a´,5b´の受光出力に基づきポインタPTの横方向の移動制御が行われ、ディスプレイ部31の枠体部31aの右枠体部に設けられた8個の受光部4a,4b,5a,5b,2a´,2b´,3a´,3b´の受光出力に基づきポインタPTの縦方向の移動制御が行われる。したがって、第2系統が選択されているとき、すなわちポインタリモコンが90度程度回転されているときも、ポインタリモコン10が上下に移動しているときは、ディスプレイ部31の画面上でポインタPTは上下に移動し、ポインタリモコン10が左右に移動しているときは、ディスプレイ部31の画面上でポインタPTは左右に移動される。
このように実施例4においては、通常の第1系統の受光部に対し、縦方向用明暗縞の波長を検出できる第2系統の受光部をディスプレイ部に横方向に並ぶように追加するとともに横方向用明暗縞の波長を検出できる第2系統の受光部をディスプレイ部に縦方向に並ぶように追加し、第1系統の受光部で明暗縞を検出できないときに追加された第2系統の受光部を使用して明暗縞の移動方向および移動量を検出するようにしたので、ポインタリモコンが90度程度まで傾けられたときでもポインタの移動制御を行うことができるようになる。
なお、ポインタリモコン10として実施例3で説明したリモコン傾き角度検出部27を持つものを使用した場合は、ディスプレイ装置30側の例えば光移動方向検出部33で赤外線に載せられた前述の明暗縞検出不可能信号を検出し、明暗縞検出不可能信号を検出しない場合は、第1系統の受光部を使用し、明暗縞検出不可能信号を検出した場合は、第1系統の受光部を使用するといった切替え制御を行うようにしてもよい。
実施例1のポインタ遠隔制御装置におけるポインタリモコン側の内部構成を示すブロック図である。 実施例1のポインタ遠隔制御装置におけるディスプレイ装置側の内部構成を示すブロック図である。 明暗縞としての光干渉縞の強度分布を示す図である。 スリットを有する光学フィルタから光干渉縞が出力される様子を示す斜視図である。 ポインタリモコンにおける光学フィルタなどの構成を示す平面図である。 ポインタリモコンにおける光学フィルタなどの構成を示す正面図である。 ポインタリモコンとディスプレイ装置の簡略平面図である。 明暗縞の明部の光強度と、横方向位置との関係を示す図である。 移動方向検出を説明するための光干渉縞の強度分布を示す図である。 縦明暗縞の明部の光強度の変化と縦明暗縞の移動方向との関係を示す図である。 横明暗縞の明部の光強度の変化と横明暗縞の移動方向との関係を示す図である。 明暗縞の明部−明部の単位距離の検出原理を説明するためのタイムチャートである。 EPGが表示された画面でのポインタ移動例を示す図である。 実施例1のポインタ遠隔制御装置におけるポインタリモコン側の動作手順を示すフローチャートである。 実施例1のポインタ遠隔制御装置におけるディスプレイ装置側の動作手順を示すフローチャートである。 実施例2のポインタ遠隔制御装置におけるディスプレイ装置側の内部構成を示すブロック図である。 実施例2における明暗縞の明部−明部の単位距離の導出原理を説明するための図である。 ポインタリモコンの回転により明暗縞が回転した状態を示す図である。 実施例3のポインタ遠隔制御装置におけるポインタリモコン側の内部構成を示すブロック図である。 実施例4のポインタ遠隔制御装置におけるディスプレイ装置側の内部構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 リモコン受光部
2a,2b,3a,3b,4a,4b,5a,5b 受光部
2a´,2b´,3a´,3b´,4a´,4b´,5a´,5b´ 受光部
6a,6b,7a,7b,8a,8b,9a,9b 受光部
10 ポインタリモコン
11 通常リモコン部
12 リモコンキー入力部
13 リモコンコード発生部
14 発光部
15 電源部
20 ポインタ部
21 横用ポインタ発光部
22 横用明暗縞生成部
23 縦用ポインタ発光部
24 縦用明暗縞生成部
25 ポインタSW部
26 光学フィルタ
26a 縦干渉縞用光学フィルタ
26b 横干渉縞用光学フィルタ
27 リモコン傾き角度検出部
30 ディスプレイ装置
31 ディスプレイ部
31a 枠体部
32 ポインタ機能ON/OFF検出部
33 光移動方向検出部
34 光移動量検出部
34a 単位移動量検出部
34b 移動個数検出部
34c 移動量検出部
35 ポインタ移動データ生成部
36 インターフェース部
37 映像送出部
PT ポインタ(ポインタアイコン)
SL スリット

Claims (11)

  1. ポインタリモコンの指向方向の変化に対応してディスプレイ装置の画面上に表示されるポインタを移動制御するポインタ遠隔制御装置において、
    ポインタリモコンは、
    光の明暗縞を発生する明暗縞発生部を備え、
    ディスプレイ装置は、
    ポインタを含む画像が表示される画面を有するディスプレイ部と、
    前記明暗縞を受光する複数の受光部と、
    該複数の受光部の受光出力に基づき明暗縞の移動方向および移動量を検出する移動検出部と、
    該移動検出部の検出出力に基づいて前記ディスプレイ部の画面上に表示されるポインタの移動制御を行うポインタ表示制御部と、
    を備え
    前記受光部は、近接配置された2つの移動量検出用受光部を有し、
    前記移動検出部は、移動量検出用受光部における一方の受光部で明暗縞の明部が検出されてから他方の受光部で明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、移動量検出用受光部における一方の受光部で明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、該検出した単位距離に基づいて明暗縞の移動量を検出することを特徴とするポインタ遠隔制御装置。
  2. 前記明暗縞発生部は、光の指向方向中央で最大の光強度を持ち、中央より離れるに従い徐々に下がる光強度を持つ明暗縞を発生し、
    前記受光部は、離間配置された2つの移動方向検出用受光部をさらに有し、
    前記移動検出部は、2つの移動方向検出用受光部の受光レベルの変化に基づいて明暗縞の移動方向を検出することを特徴とする請求項に記載のポインタ遠隔制御装置。
  3. ポインタリモコンの指向方向の変化に対応してディスプレイ装置の画面上に表示されるポインタを移動制御するポインタ遠隔制御装置において、
    ポインタリモコンは、
    明暗部が横方向に並ぶ第1の波長の光の縦明暗縞を発生する横方向用明暗縞発生部と、
    明暗部が縦方向に並ぶ前記第1の波長と異なる第2の波長の横明暗縞を発生する縦方向用明暗縞発生部と、
    を備え、
    ディスプレイ装置は、
    ポインタを含む画像が表示される画面を有するディスプレイ部と、
    前記縦明暗縞を受光する複数の第1の受光部と、前記横明暗縞を受光する複数の第2の受光部とを有する受光部と、
    前記受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動方向を検出する移動方向検出部と、
    前記受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動量を検出する移動量検出部と、
    前記移動方向検出部および移動量検出部の検出出力に基づいて前記ディスプレイ部の画面上に表示されるポインタの移動制御を行うポインタ表示制御部と、
    を備え
    前記第1の受光部は、前記ディスプレイ部の横方向に並ぶように近接配置されて前記縦明暗縞を受光する2つの横方向移動量検出用受光部を有し、
    前記第2の受光部は、前記ディスプレイ部の縦方向に並ぶように近接配置されて前記横明暗縞を受光する2つの縦方向移動量検出用受光部を有し、
    前記移動量検出部は、一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから他方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、縦明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから他方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、横明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、該検出した単位距離に基づいて縦明暗縞および横明暗縞の移動量を検出することを特徴とするポインタ遠隔制御装置。
  4. 前記移動量検出部は、前記検出した縦明暗縞における明部−明部間の単位距離を順次累算することで縦明暗縞の移動量を検出し、前記検出した横明暗縞における明部−明部間の単位距離を順次累算することで横明暗縞の移動量を検出することを特徴とする請求項に記載のポインタ遠隔制御装置。
  5. 前記移動量検出部は、一方の横方向移動量検出用受光部の出力に基づき縦明暗縞の明部の移動個数を検出し、該検出した移動個数と、前記検出した縦明暗縞における明部−明部間の単位距離とを用いて縦明暗縞の移動量を検出し、一方の縦方向移動量検出用受光部の出力に基づき横明暗縞の明部の移動個数を検出し、該検出した移動個数と、前記検出した横明暗縞における明部−明部間の単位距離とを用いて横明暗縞の移動量を検出することを特徴とする請求項に記載のポインタ遠隔制御装置。
  6. 前記明暗縞発生部は、光の指向方向中央で最大の光強度を持ち、中央より離れるに従い徐々に下がる光強度を持つ明暗縞を発生し、
    前記第1の受光部は、前記ディスプレイ部の横方向に並ぶように離間配置されて前記縦明暗縞を受光する2つの横方向移動方向検出用受光部をさらに有し、
    前記第2の受光部は、前記ディスプレイ部の縦方向に並ぶように離間配置されて前記横明暗縞を受光する2つの縦方向移動方向検出用受光部をさらに有し、
    前記移動方向検出部は、前記第1の受光部における2つの横方向移動方向検出用受光部の受光レベルの変化に基づいて縦明暗縞の移動方向を検出し、前記第2の受光部における2つの縦方向移動方向検出用受光部の受光レベルの変化に基づいて横明暗縞の移動方向を検出することを特徴とする請求項3〜5の何れか一つに記載のポインタ遠隔制御装置。
  7. ポインタリモコンの指向方向の変化に対応してディスプレイ装置の画面上に表示されるポインタを移動制御するポインタ遠隔制御装置において、
    ポインタリモコンは、
    明暗部が横方向に並ぶ第1の波長の光の縦明暗縞を発生する横方向用明暗縞発生部と、
    明暗部が縦方向に並ぶ前記第1の波長と異なる第2の波長の横明暗縞を発生する縦方向用明暗縞発生部と、
    を備え、
    ディスプレイ装置は、
    ポインタを含む画像が表示される画面を有するディスプレイ部と、
    前記縦明暗縞を受光する複数の第1の受光部と、前記横明暗縞を受光する複数の第2の受光部とを有する受光部と、
    前記受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動方向を検出する移動方向検出部と、
    前記受光部の受光出力に基づき縦明暗縞および横明暗縞の移動量を検出する移動量検出部と、
    前記移動方向検出部および移動量検出部の検出出力に基づいて前記ディスプレイ部の画面上に表示されるポインタの移動制御を行うポインタ表示制御部と、
    を備え、
    前記第1の受光部は、ディスプレイ部の左右端部で横方向に並ぶように夫々近接配置される二対で4個の横方向移動量検出用受光部を有し、
    前記第の受光部は、ディスプレイ部の上下端部で縦方向に並ぶように夫々近接配置される二対で4個の縦方向移動量検出用受光部を有し、
    前記移動量検出部は、一方の一対の横方向移動量検出用受光部における一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから他方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、縦明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、他方の一対の横方向移動量検出用受光部における一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから他方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の横方向移動量検出用受光部で縦明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、縦明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、該検出した縦明暗縞における2つの単位距離に基づき現在のポインタ位置に対応する縦明暗縞における明部−明部間の単位距離を求めると共に、一方の一対の縦方向移動量検出用受光部における一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから他方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、横明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、他方の一対の縦方向移動量検出用受光部における一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから他方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されるまでの時間差と、一方の縦方向移動量検出用受光部で横明暗縞の明部が検出されてから次の明部が検出されるまでの時間差とに基づいて、横明暗縞における明部−明部間の単位距離を検出し、該検出した横明暗縞における2つの単位距離に基づき現在のポインタ位置に対応する横明暗縞における明部−明部間の単位距離を求め、これら求めた単位距離に基づいて縦明暗縞および横明暗縞の移動量を検出することを特徴とするポインタ遠隔制御装置。
  8. 前記明暗縞発生部は、光の指向方向中央で最大の光強度を持ち、中央より離れるに従い徐々に下がる光強度を持つ明暗縞を発生し、
    前記移動方向検出部は、前記第1の受光部における二対の横方向移動量検出用受光部のうちの左右端部に配置される2つの横方向移動量検出用受光部の受光レベルの変化に基づいて縦明暗縞の移動方向を検出し、前記第2の受光部における二対の縦方向移動量検出用受光部のうちの上下端部に配置される2つの縦方向移動量検出用受光部の受光レベルの変化に基づいて横明暗縞の移動方向を検出することを特徴とする請求項に記載のポインタ遠隔制御装置。
  9. 前記ポインタリモコンは、ポインタリモコンの光軸を中心とした回転角度を検出するリモコン傾き角度検出部を更に備え、
    前記横方向用明暗縞発生部または縦方向用明暗縞発生部は、前記検出した回転角度情報あるいは検出した回転角度が所定の角度範囲になったことを示す情報を光に載せて送信し、
    前記ディスプレイ装置は、前記第1または第2の受光部を介して受信した前記回転角度情報あるいは検出した回転角度が所定の角度範囲になったことを示す情報に基づいて前記ディスプレイ部の画面に、ユーザに注意するための注意情報を表示する注意情報表示制御手段を備えることを特徴とする請求項に記載のポインタ遠隔制御装置。
  10. 前記ポインタリモコンは、
    通常のリモコンコード情報を出力する通常リモコン部と、
    前記ポインタリモコンの光軸を中心とした回転角度を検出するリモコン傾き角度検出部とを更に備え、
    前記通常リモコン部は、前記検出した回転角度情報あるいは検出した回転角度が所定の角度範囲になったことを示す情報を送信し、
    前記ディスプレイ装置は、
    前記通常リモコン部からのリモコンコードを受信するリモコン受信部と、
    このリモコン受信部を介して受信した前記回転角度情報あるいは検出した回転角度が所定の角度範囲になったことを示す情報に基づいて前記ディスプレイ部の画面に、ユーザに注意するための注意情報を表示する注意情報表示制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項に記載のポインタ遠隔制御装置。
  11. 前記第1の受光部は、前記ディスプレイ部の横方向に並ぶように配設されて前記縦明暗縞を受光する複数の第1系統の横方向移動量検出用受光部と、前記ディスプレイ部の縦方向に並ぶように配設されて前記縦明暗縞を受光する複数の第2系統の横方向移動量検出用受光部とを有し、
    前記第2の受光部は、前記ディスプレイ部の縦方向に並ぶように配設されて前記横明暗縞を受光する複数の第1系統の縦方向移動量検出用受光部と、前記ディスプレイ部の横方向に並ぶように配設されて前記横明暗縞を受光する複数の第2系統の縦方向移動量検出用受光部とを有し、
    ディスプレイ装置は、
    少なくとも第1系統の横方向移動量検出用受光部および縦方向移動量検出用受光部で明暗縞の検出が可能な場合は、前記移動方向検出部および前記移動量検出部は、第1系統の横方向移動量検出用受光部および縦方向移動量検出用受光部の出力を入力して移動方向および移動量の検出を行い、第2系統の横方向移動量検出用受光部および縦方向移動量検出用受光部で明暗縞の検出が可能な場合は、前記移動方向検出部および前記移動量検出部は、第2系統の横方向移動量検出用受光部および縦方向移動量検出用受光部の出力を入力して移動方向および移動量の検出を行う系統切替制御を行う切替手段を備えることを特徴とする請求項に記載のポインタ遠隔制御装置。
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