JP4757295B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP4757295B2 JP2008304073A JP2008304073A JP4757295B2 JP 4757295 B2 JP4757295 B2 JP 4757295B2 JP 2008304073 A JP2008304073 A JP 2008304073A JP 2008304073 A JP2008304073 A JP 2008304073A JP 4757295 B2 JP4757295 B2 JP 4757295B2
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本発明は、遊技操作に応じて入賞特典を付与する遊技機に係り、特にその入賞特典を付
与するべき確率を設定する一方、この設定を変更することも可能な遊技機に関する。
この種の遊技機に関する従来の技術として、遊技者に有利な状態を発生させる確率に対
応する設定値を段階的に変更可能な遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)
。この公知の遊技機は確率の設定制御を行う設定制御手段を備えており、この設定制御手
段に対して指示手段から設定値に関する指示を与えることで、1〜6まで段階的に設定値
の変更が可能となっている。また、具体的な設定値は表示手段により表示することができ
、このとき表示手段は、設定値が変更可能な状態であるか否かを同時に表示するものとな
っている。さらに設定制御手段には、設定値の変更が可能な設定変更モードと、その確認
表示のみが可能な設定確認モードとが用意されており、それぞれのモードによって設定値
の表示態様を異ならせることができる。
上述した公知の遊技機によれば、例えば遊技場の運営者等が遊技機の調整作業を行う際
、表示手段の表示態様をみれば、現在のモードで設定変更が可能であるか否かをすぐに判
断することができるので、必要な場合は適宜モードを切り替えることで設定値の変更作業
をスムーズに行うことができると考えられる。
特開2003−52887号公報(第2−3頁、図3、図9、図10)
この種の遊技機における設定値は、それがより高い段階を表すほど抽選に当る確率が高
く、それだけ遊技機の出玉率を高くするものであり、通常、遊技機の設定値をどの段階に
決めるかは遊技場の運営者がその経営判断に基づいて厳格に管理するべき性質のものであ
る。このため通常の遊技者からみれば、遊技機の設定値がどの程度の段階であるかはきわ
めて重大な関心事であるとともに、遊技場内ではなるべく高設定の台を探し当てることが
遊技を行う上で一つの興趣ともなっている。その反面、不正に出玉を得ることを意図する
遊技者からみれば、遊技機の設定値は不正行為をはたらく上で格好の標的になりやすい。
なぜなら設定値は、これを不正に変更することで遊技場運営者の意に反して多くの出玉を
得ることが可能になるため、不正遊技者が何らかの形で設定値の変更に介入しようとする
ことは充分に考えられるからである。
上述した公知の遊技機の場合、設定変更の際に設定ボタンスイッチが1回操作されるご
とに設定値が1段階ずつ順番に繰り上がっていくものとなっている。このため例えば、不
正遊技者がある程度続けて遊技を行った上で、出目の状況等からその台の設定値があまり
高くない段階にあると想像すると、不正に設定ボタンスイッチの操作に介入することで現
状から1つ上の段階に設定値をむりやり変更することができてしまう。さらにこの状態で
不正遊技者が引き続き遊技を行い、未だ設定値がそれほど高くない段階にあると想像する
と、再度、不正に設定ボタンスイッチの操作に介入することで、また1つ上の段階に設定
値を変更することができてしまう。このような不正が数回繰り返されると、本来は遊技場
運営者が意図していない高い段階まで遊技機の設定値が引き上げられ、不正に多くの出玉
を奪われてしまう。
もちろん、こうした不正な設定変更は決して容易なものではなく、公知の遊技機におい
ても設定制御手段を設定値変更モードに移行させるためには、遊技場運営者が管理する専
用の設定キーを用いてスイッチを操作する必要がある。しかしながら、設定キースイッチ
の操作信号は単なる接点信号(ON信号)でしかないため、(特許文献1の図9等を参照
)、不正遊技者が例えば遊技機の筐体に金属片等を挿入し、設定キースイッチの接点(ま
たはこれにつながる配線)をむりやり短絡させるだけでも設定値変更モードに移行する。
さらに、この状態で設定ボタンスイッチの接点を何度が短絡させれば、その接点信号(パ
ルス信号)が入力されるごとに1つずつ上の段階に設定値を変更することが可能となって
しまう。
そこで本発明は、遊技機における不正な設定変更の防止に有効な対策を施すことを課題
としたものである。
(解決手段1)
本発明の遊技機は、遊技者による遊技操作に応じて抽選を行い、この抽選に当たったと
きに所定の入賞特典を遊技者に付与するものである。遊技操作とは、例えば回胴式遊技機
では図柄表示器による図柄の変動を開始させるために行われる各種の操作であったり、弾
球式遊技機では遊技領域内で遊技球を入賞させるために行われる各種の操作であったりす
る。こうした遊技操作に応じて遊技機では抽選が行われるが、この抽選に当たる確率は設
定回路によって段階的に設定可能である。また設定の段階を表す設定値は、所定のスイッ
チを操作することで変更可能となっており、特に本発明ではスイッチ操作に対して設定値
が単純な態様で変更されないものとなっている。
(解決手段2)
すなわち本発明の遊技機は、遊技者による遊技操作に応じて抽選を行い、この抽選に当
たったときに所定の入賞特典を遊技者に付与するものであって、その構成には、抽選に当
たる確率を段階的に設定し、この設定の段階を表す設定値に対応して確率の高低度合いを
異ならせる設定回路と、設定回路に接続されて設定値を変更するべく操作されるスイッチ
を有し、このスイッチに対する操作がなされたとき、設定値を段階的にみて不規則に変更
させる設定変更手段とを備えたものとなっている。
本発明の遊技機においても、抽選に当たる確率は設定回路において段階的に設定されて
おり、この設定の段階を表す設定値に対応して確率の高低度合いが異なる。例えば、設定
値が1からNまでの自然数で表されるとすると、確率の高低度合いは全部でN段階となり
、設定値が段階的にみて高ければ、それだけ抽選に当る確率も高く設定されているといえ
る。
上記の設定値を変更する操作を行うために設定変更手段はスイッチを有しているが、こ
のスイッチに対する操作がなされても、その都度1段階ずつ設定値が変更されていくので
はなく、段階的にみて不規則に設定値が変更される。したがって例えば、変更の前と後で
は設定値が2段階以上かけ離れていたり、1度目のスイッチ操作で一旦は上の段階に変更
されたものが2度目のスイッチ操作では逆に下の段階に変更されたり、あるいは、スイッ
チ操作が数回繰り返されても設定値の段階が変化しなかったりすることになる。
この結果、不正遊技者が単純な接点ショート等の手口を用いて設定値の変更を試みたと
しても、それによって必ず意図したとおりに設定値を1段階ずつ繰り上げることができな
くなるので、不正行為を有効に防止することができる。
(解決手段3)
上記の解決手段2において、設定変更手段による不規則な設定値の変更手法は、例えば
以下に挙げる態様により実現可能である。
第1の方法論として、設定変更手段は設定値を段階的に順次繰り上げる態様で変更する
ものであり、この変更に際して設定値が次の段階へ繰り上がるまでに要するスイッチの操
作回数を不定に異ならせることができる。
この場合、設定変更の際に設定値は段階的に順次繰り上がっていくものとなっているが
、1段階上に設定値を変更するのに何回スイッチ操作を要するかが一定でない。例えば、
設定変更の際に1回のスイッチ操作で設定値が繰り上がる場合もあれば、2回、3回とス
イッチ操作を行っても設定値が繰り上がらない場合もあり得る。
したがって、不正遊技者が単純な接点ショート等の手口を用いて設定値の変更を試みた
としても、少なくとも1度の不正操作で必ず設定値が繰り上がるとは限らず、不正遊技者
の意図する段階まで計画的に設定値を引き上げることはきわめて困難となる。さらに、数
回のスイッチ操作によって設定値が繰り上がったとしても、また次に設定値が繰り上がる
のに要する操作回数が前と異なることもあり得るので、不正な設定変更はますます至難と
なる。
(解決手段4)
あるいは上記の解決手段2において、設定変更手段は設定値を段階的に順次繰り上げる
態様で変更するものであり、この変更に際して設定値が次の段階へ繰り上がるまでに要す
るスイッチの操作時間を不定に異ならせるものであってもよい。
これは例えば、スイッチの操作時間、つまり、スイッチに対する操作入力が継続されて
いる時間の長さをスイッチの操作回数に置き換えたものと考えることができる。この場合
、不正遊技者が接点ショート等の手口を用いて単発的に接点信号を発生させたとしても、
このような短時間内の接点ショートだけでは設定値の変更が行われないので、上記解決手
段3と同様に不正な設定変更を行うことは困難を極める。
(解決手段5)
上記の解決手段4において、設定変更手段はスイッチが所定の規定時間にわたって操作
されたときのみ設定値を次の段階へ繰り上げて変更する一方、スイッチの操作時間が規定
時間に満たなかったとき、設定値を現状以下の段階に変更するものであってもよい。
この場合、設定値を次の段階へ繰り上げるためには必ず規定時間にわたってスイッチを
操作し続けなければならず、そうでない場合は設定値が現状のまま維持されるか、あるい
は現状より低い段階に変更されることとなる。したがって、不正遊技者が単純な接点ショ
ート等の手口を試みた場合、単発的に接点信号を発生させただけでは設定値が繰り上がら
ないばかりか、現状より低い段階に移行してしまう場合もあるので、不正目的を達成する
ことは全く容易でなくなる。特に、設定値が現状よりも低い段階へ移行してしまった場合
は不正遊技者が自ら不利な遊技条件をもたらす結果となり、不正行為をはたらいたことが
災いして自業自得となる。
(解決手段6)
あるいは、上記の解決手段2において設定変更手段は、予め設定値の変更順序を段階的
にみて不規則に定めた変更パターンを有しており、スイッチに対する操作がなされたとき
、変更パターンにより定められた変更順序にしたがって設定値を変更するものであっても
よい。
この場合、変更パターンには予め設定値の変更順序が定められており、スイッチ操作が
なされるごとに一定の変更順序にしたがって設定値が変更されることとなるが、その順序
が変則的なパターンであれば、「段階的にみて不規則」に設定値が変更されるということ
ができる。したがってこの場合も同様に、単純な接点ショート等による手口を用いて不正
な設定変更をはたらくことはきわめて困難となる。
(解決手段7)
次に第2の方法論として、上記の解決手段2において設定変更手段は、設定値の段階別
にそれぞれ対応する複数のスイッチを有しており、これら複数のスイッチのうち、操作が
なされたスイッチに対応する段階へ設定値を直接変更させることができる。
上述した第1の方法論では、1回のスイッチ操作と設定値の繰り上げ変更とが必ずしも
対応していない場合を各種取り上げているが、第2の方法論ではスイッチ操作に応じて設
定値が各段階へ直接変更されることで不規則性を実現している。例えば、遊技場運営者が
現状に対して変更を意図する設定値が決まっている場合、その段階に対応した特定のスイ
ッチを操作することで所望の設定値にダイレクトに変更することができる。この場合も同
様に、設定変更の際に操作されるスイッチに基づいて設定値はとびとびに変更されるため
、第1の方法論と同様に設定値は「段階的にみて不規則」に変更される。
なお、設定値の各段階とスイッチ操作とを対応させるためには、スイッチ操作によって
単なる接点信号を発生させるのではなく、操作されたスイッチに応じて設定値の段階を表
す信号を発生させる必要が生じる。したがって、単純な接点ショートだけで設定値を変更
することは技術的に不可能となるので、不正な設定変更を確実に抑止することができる。
(解決手段8)
より具体的には、上記の解決手段7において設定変更手段は、スイッチに対する操作が
なされたとき、それぞれの対応する設定値の段階を表す識別信号を生成し、この識別信号
により表される段階に設定値を変更させる態様が好ましい。識別信号には、例えば設定値
の段階をコード化したものを用いることができ、正規のスイッチ操作によって識別信号が
生成されない限り設定値の変更は不能となる。
(解決手段9)
本発明の遊技機には、さらに以下の構成を付加することができる。
すなわち上記の解決手段2から8において、本発明の遊技機はその本体の前面を覆い、
その内側にてスイッチを遮蔽する開閉可能な扉部材と、扉部材に設けられて設定値を表示
可能な表示手段と、扉部材の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、開閉状態検出手段
により扉部材が開かれていることが検出されているときのみ、表示手段による設定値の表
示を許容する表示許可手段とをさらに備えていてもよい。
例えば、遊技場運営者の管理下において正規に設定値の変更を行う場合は、遊技機の本
体前面を覆う扉部材の施錠を解除し、これを開放してスイッチを操作する態様が通常であ
る。この場合、現状の設定値がどの段階にあるのかを表示手段にて確認することができ、
作業者が目的とする設定値を確認したうえで設定値の変更を確定し、その作業を終了する
ことができる。この後、扉部材を閉じてこれを施錠すると、スイッチがその内側にて遮蔽
されるため、通常の遊技者からスイッチは視認されず、かつ、その操作がなされることは
ない。
これに対し、不正を意図する遊技者は、例えば扉部材による遮蔽部分をかいくぐって遊
技機本体の内部に金属片等を挿入し、接点ショート等による不正行為をはたらこうとする
。このような場合に、たとえ設定回路において設定値の変更が可能な状態に移行されたと
しても、扉部材が閉じられている場合は表示手段による設定値の表示が許容されていない
ため、不正遊技者に現状の設定値や変更後の設定値を具体的に知られることはない。
このように、扉部材が閉じられているときに設定値を非表示とする機能が遊技機に付加
されていれば、不正遊技者に設定値の情報を盗まれることはない。また上記のように、設
定値が段階的にみて不規則に変更されることと相まって、不正行為の抑止効果を有効に発
揮することができる。
(解決手段10)
さらに上記の解決手段2から9において、設定変更手段は、遊技機本体の前面を覆う扉
部材が閉じた状態でその内側に前記スイッチが遮蔽されているとき設定値を不規則に変更
させ、一方、扉部材が開かれた状態でスイッチが遊技機本体の前面側に開放されていると
き設定値を段階的に変更させる態様であってもよい。この場合、遊技機は扉部材の開閉状
態を検出するため上記の開閉状態検出手段をさらに備えることが好ましい。
あるいは解決手段2から8において、遊技機はその本体の前面を覆い、その内側にてス
イッチを遮蔽する開閉可能な扉部材と、扉部材の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と
をさらに構成として備えるものとしてもよい。この場合、設定変更手段は、開閉状態検出
手段により扉部材が閉じられていることが検出されているときに設定値を不規則に変更さ
せ、一方、開閉状態検出手段により扉部材が開かれていることが検出されているときに設
定値を段階的に変更させる態様とすることもできる。
いずれにしても、扉部材が閉じられた状態で不正な設定変更への介入がなされたときは
、上記の解決手段2から8によって不正行為が有効に防止される。その一方で、遊技場運
営者の管理下において正規に設定値の変更作業が行われるときは、扉部材が正規に開放さ
れた状態であるため設定値が段階的に変更される結果、例えば1回のスイッチ操作に応じ
て1段階ずつ設定値が繰り上がる態様となる。このため遊技場運営者にとっては、目的と
する設定値への変更作業を容易に行うことができるという利便性がある。特に、扉部材が
開かれているときに表示手段による設定値の表示があわせて許容される態様であれば、設
定値を確認しながら変更作業ができるため、より一層の利便性がある。
本発明の遊技機は、従来単純な仕組みであった設定値の変更ロジックを高度化し、不正
行為による設定値の変更をきわめて困難なものにすることができる。
本発明の実施形態について、以下に掲げる項目に沿って各対応図面を参照しながら説明
する。
1.実施形態の概要
1−1.遊技機の基本構成(図1)
1−2.遊技機の内部構成(図2)
2.構成要素の説明
2−1.設定回路
2−2.設定変更手段
2−3.設定変更の従来例
3.具体的方法論の説明
3−1.第1の方法論(図3〜図7)
3−1−1.設定変更処理(1)
3−1−2.設定変更処理(2)
3−1−3.設定変更処理(3)
3−2.第2の方法論(図8,図9)
3−2−1.設定変更処理(4)
4.付加的要素の説明(図10)
4−1.インターロック処理
5.その他の実施形態についての言及。
(1.実施形態の概要)
ここでは遊技機の一例として回胴式遊技機(スロットマシン)を挙げているが、本発明
の遊技機はパチンコ機に代表される弾球式遊技機の他、遊技球を用いてスロットマシン遊
技を実施するタイプの遊技機としても実施可能である。
(1−1.遊技機の基本構成)
図1は、一実施形態として挙げられる回胴式遊技機(以下、単に「スロットマシン」と
呼称する。)1を示している。このスロットマシン1は箱形の筐体2を有しており、この
筐体2をベースとして遊技場の島設備等に設置される。島設備には複数台のスロットマシ
ン1が幅方向に列をなして配置され、通常、その台間にメダルサンド(図示していない)
が付属して配置されている。このメダルサンドに現金を投入すると、その投入金額に見合
った枚数分のメダルが貸し出され、遊技者はこれらを用いて遊技を実行することができる
。なお遊技媒体は特にメダルやコインだけに限らず、遊技球やトークン等を用いる態様で
あってもよい。あるいは、台間サンドにプリペイドカードを挿入し、その残り度数とメダ
ル等を交換して遊技を実行できる態様であってもよい。
筐体2は遊技者に相対する前面に前面扉4を有しており、この前面扉4は一側端(この
例では左側端)を中心として手前に開くことができる。前面扉4はその中程の位置に透明
板6を有しており、その中央には、ほぼ矩形をなす表示窓8が形成されている。
一実施形態のスロットマシン1は、機械的な図柄表示器の一例として3つのリール(左
リール、中リール、右リール)10a,10b,10cを装備しており、これらリール1
0a,10b,10cは前面扉4の奥、つまり、筐体2の内部に配置されている。
各リール10a,10b,10cの外周にはそれぞれリール帯が張り巡らされており、
その表面に各種の図柄が付されている。図1に全ては示されていないが、図柄には例えば
、数字の「7」を図案化したものや特定のアルファベット(またはその文字列)を図案化
したもの、ベル等の縁起物を図案化したもの、スイカ、リンゴ、チェリー、オレンジ等の
青果類を図案化したもの、あるいは、スロットマシン1の機種を特徴付けるキャラクター
や図形、記号等を図案化したものが含まれている。
スロットマシン1はこれらリール10a,10b,10cを回転または停止させること
で、図柄の表示態様を変動させたり停止させたりすることができる。なお、スロットマシ
ン1の前面からは、表示窓8を透かしてリール10a,10b,10cの一部のみが視認
可能であり、その停止時には各リール10a,10b,10cにつき縦方向に3つの図柄
が有効に表示されるものとなっている。
透明板6のうち、表示窓8の両脇にはそれぞれ表示領域12,14が形成されており、
これら表示領域12,14には各種の文字情報や図柄情報が所定の配列で付されている。
透明板6の背後には図示しないランプユニットが配置されており、表示領域12,14内
の情報はランプの透過光によって点灯表示される。例えば、最初に遊技者がメダル投入口
15を通じてメダルを投入すると、その投入枚数に応じてベット数が加算され、このとき
左側の表示領域12ではベット数に対応したベットランプ(メダルラインランプ)が点灯
表示される。ベット数が最大(例えば3ベット)に達すると、さらに投入されたメダルは
クレジットとして貯留され、そのクレジット数は表示部16に数値表示される。
例えば、クレジットは最大で50まで貯留することができ、1回の遊技を終えた後に充
分なクレジットの残りがあれば、その分を次回のベットに回すことができる。ベット数の
選択はベットボタン18,20,22を操作することで行い、これらベットボタン18,
20,22はそれぞれシングルベット(1枚がけ)、2ベット(2枚がけ)、MAXベッ
ト(3枚がけ)に対応する。
いずれにしても、ベットランプが点灯表示された状態で遊技者が始動レバー24を操作
すると、リール10a,10b,10cが一斉に回転し始めて図柄が変動する。さらに遊
技者が停止ボタン26,28,30を操作すると、左・中・右のそれぞれに対応するリー
ル10a,10b,10cが回転を停止して図柄の変動が停止する。このとき、表示窓8
内で有効化されている入賞ライン上に一定の図柄の組み合わせ(例えば特定の図柄が一列
に揃った状態)が表示されると、遊技者に入賞特典が付与される。ここでの入賞特典とし
ては、例えば所定枚数分のメダルの払い出しや特別遊技状態(いわゆるビッグボーナスゲ
ームやレギュラーボーナスゲーム、あるいは、アシストタイム、チャレンジタイム等)へ
の移行等を挙げることができ、遊技者は特別遊技を実行することでより多くのメダルの払
い出しを受けることが可能となる。
なお、公知のようにリール10a,10b,10cの停止位置にはリール制御による機
械操作が介入する。このため、毎回行われる抽選の結果、フラグがONになっていない役
(図柄の組み合わせ)を狙ったとしても、遊技者が意図した通りの位置で狙った図柄が停
止しない場合がある。逆に、特定の役についてフラグがONになっていれば、リール制御
によって入賞ライン上の位置に特定の図柄が勝手に引き込まれる場合があるので、このと
きは遊技者の特別な技術介入がなくても図柄を揃えられる。いずれにしても、以下の説明
ではそれぞれ有効な入賞ライン上に所定の図柄配列が実現されることを「入賞」と呼称す
る。
以上の遊技操作によって入賞すると、そのときの図柄の種類に応じたメダルの払出枚数
が表示部32に表示される。また、ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームに
入賞すると、その進行中に残りゲーム数が表示部34に表示されるものとなっている。払
い出されたメダルは表示部16のクレジット数が最大になるまでクレジットとして貯留さ
れ、最大クレジット数を超えた分のメダルは払出口36を通じて受け皿38に払い出され
る。また遊技者は、クレジット精算ボタン40を操作することでメダルの貯留(クレジッ
ト)を解除し、それまで貯留していたメダルの返却を要求することも可能である。
本実施形態のスロットマシン1は、表示窓8の上方に液晶表示器42を有しており、こ
の液晶表示器42には、遊技の進行に伴う演出のための映像や各種ボーナスゲームでの獲
得メダル枚数等が表示されるものとなっている。また、払出口36の左右にそれぞれ一対
のスピーカ44が設けられており、これらスピーカ44は遊技の進行に伴う効果音やBG
M、音声等を出力することができる。その他、前面扉4には各所にランプ45,46,4
8が配置されており、これらランプ45,46,48は遊技の進行に合わせて発光装飾に
よる演出を実施することができる。
(1−2.遊技機の内部構成)
図2は、スロットマシン1に装備されている各種の機構要素や電子機器類、操作部材等
の構成を概略的に示している。スロットマシン1はその遊技の進行を統括的に制御するた
めの主制御基板50を有しており、この主制御基板50にはCPU52をはじめROM5
4、RAM56等の電子回路が実装されている。また主制御基板50は外部機器と情報を
やりとりするためのインタフェース58や、抽選用に乱数を発生させるためのカウンタ6
2等を備えている。
上記のベットボタン18,20,22や始動レバー24、停止ボタン26,28,30
、精算ボタン40等はいずれも主制御基板50に接続されており、これら操作ボタン類は
図示しないセンサを用いて遊技者による操作を検出し、その操作信号を主制御基板50に
出力することができる。
またスロットマシン1の筐体2には、主制御基板50とともにその他の機器類が収容さ
れており、これら機器類から主制御基板50に各種の信号が入力されている。機器類には
メダルセレクタ64やリール装置66、ホッパ装置68等があり、このうちメダルセレク
タ64はメダル投入口15から投入されたメダルを1枚ずつ検出し、その検出信号を主制
御基板50に出力する。
リール装置66はリール10a〜10cを含むユニットとして構成されている。リール
装置66は各リール10a,10b,10cの回転に関する基準位置を検出するためのイ
ンデックスセンサ(図示していない)を有しており、これらインデックスセンサからの検
出信号(インデックス信号)が主制御基板50に入力されている。またホッパ装置68は
、払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ(図示していない)を有しており、
この払出センサからメダル1枚ごとの検出信号が主制御基板50に入力されている。
一方、主制御基板50からは、リール装置66やホッパ装置68に対して制御信号が出
力される。すなわち、リール装置66は各リール10a,10b,10cを回転させるた
めのステッピングモータ(図示していない)を内蔵しており、これらステッピングモータ
の起動および停止を制御するための駆動パルス信号が主制御基板50から出力される。ま
たホッパ装置68には、入賞した図柄の種類に応じて主制御基板50から払出信号が入力
され、この払出信号に基づいてホッパ装置68はメダルの払い出し動作を行う。
スロットマシン1は、主制御基板50の他に演出制御基板70を備えており、この演出
制御基板70にはCPU72の他に図示しないROMやRAM、インタフェース、VDP
(ビデオディスプレイプロセッサ)、音源IC、オーディオアンプ等が装備されている。
演出制御基板70は主制御基板50から各種の指令信号を受け、上記の液晶表示器42や
表示部16,32,34、スピーカ44の作動を制御するほか、ランプ45,46,48
の点灯または点滅を制御している。
さらに、主制御基板50には外部端子基板74が接続されており、スロットマシン1は
この外部端子基板74を介して遊技場のホールコンピュータ76に接続されている。外部
端子基板74は主制御基板50から送信される投入メダル信号や払出メダル信号、あるい
はビッグボーナスゲーム中やレギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)中の信号をホー
ルコンピュータ76に中継している。
その他、筐体2の内部には電源ユニット80が収容されている。この電源ユニット80
は外部電源から電力を取り込んでスロットマシン1の作動に必要な電力を生成する。ここ
で生成された電力は、電源ユニット80から各ユニットに供給されている。
(2.構成要素の説明)
次に、一実施形態のスロットマシン1に適用されている本発明の構成要素について説明
する。
(2−1.設定回路)
設定回路は主制御基板50から構成され、具体的にはそのCPU52やROM54、R
AM56等が該当する。主制御基板50は、例えば始動レバー24が操作されたときに抽
選を行い、この抽選の結果から遊技者に入賞特典を付与するべきか否かを決定する。設定
回路はこのときの抽選に当る確率を段階的に設定し、その段階を表す設定値に応じて抽選
確率の高低度合いを異ならせる。なお、スロットマシン1の設定や設定値そのものは公知
のものと同様の性質であり、ここではその概略を説明する。
本実施形態のスロットマシン1では、設定回路において例えば6段階の設定が可能であ
り、それぞれの段階を表す設定値(1〜6)に応じて上述の入賞特典を付与するべき確率
が異なる。具体的には、主制御基板50のROM54には都合6つのテーブルデータ(1
〜6)が格納されており、これらテーブルデータ(1〜6)にはそれぞれ、全乱数値(例
えば16384通り)に対するビッグボーナスやレギュラーボーナスの当り値が予め与え
られている。このうちテーブルデータ(1)は、ビッグボーナスとレギュラーボーナスの
当り値が最も少なく、これに対してテーブルデータ(2),(3),(4)の順にテーブ
ルデータ(5)までは当り値の数が増加されている。そして全テーブルデータ中、テーブ
ルデータ(6)はビッグボーナスの当り値を最も多く有している。
主制御基板50のCPU52は、通常遊技中にカウンタ62から取得した乱数値とテー
ブルデータの当り値とを照合して当りを判定し、いずれかのボーナスゲームに当った場合
は対応する図柄のフラグをONにする。この場合、遊技者が狙った図柄の近くで停止ボタ
ン26,28,30を操作すると、上記のリール制御によって可能な範囲(例えば4図柄
以内)の停止位置に当り図柄が停止するので、各ボーナスゲームに対応する図柄で入賞し
やすくなる。
ここで、通常遊技中にいずれのテーブルデータ(1〜6)を使用して当り判定を行うか
は設定値によって異なり、当り値の数がより多いテーブルデータを使用して当り判定を行
うように設定されているほど、抽選に当る確率が高く、その分、遊技機の出玉率が高く設
定されているといえる。このようなテーブルデータ(1〜6)の番号を出玉率の高低段階
になぞらえて設定1〜6と称しており、それぞれ1〜6の数値が設定値となる。
具体的には、ある遊技機において通常遊技中にテーブルデータ(1)を使用して当り判
定を行うように設定されていれば、それを設定1であるとか、その遊技機の設定は1であ
るとか、あるいは設定1の遊技機である等と称し、また、このときの設定値は1であると
いうことができる。同様に、テーブルデータ(2)〜(6)を使用して当り判定を行うよ
うに設定されていれば、それぞれ設定2〜6等と称しており、これら2〜6がそのときの
設定値となる。
(2−2.設定変更手段)
次に遊技機の設定変更について説明する。上記のように遊技機の設定は、それが遊技者
に付与される入賞特典の確率の高低を決定するものであって、遊技機の出玉率に直結する
性質のものであることから、個別の遊技機についての具体的な設定は、遊技場運営者の経
営判断によって厳格に管理・運用される。したがって、遊技機ごとに割り当てられた設定
値を変更する際も、遊技場運営者による厳格な管理体制の下で変更作業が行われる。
設定値の変更作業を行うため、スロットマシン1の電源ユニット80にはスイッチ類が
付属している。すなわち、電源ユニット80には電源スイッチ82の他に設定キースイッ
チ84、リセットスイッチ86等が付属している。電源スイッチ82はスロットマシン1
への電力供給をON−OFFするためのものであるが、設定回路を設定変更モードに移行
させる際にも操作される。またリセットスイッチ86はスロットマシン1で発生したエラ
ーを解除するためのものであるが、さらには設定キースイッチ84とともに設定値を変更
する際にも操作される。
これらスイッチ類はいずれも筐体2の外側に露出しておらず、その前面扉4を開くこと
で始めて操作可能となるものであり、特に設定キースイッチ84を操作するには専用の設
定キーが必要である。また前面扉4は錠装置によりロックされており、専用の扉キーを用
いてロックを解除しない限り前面扉4を開くことはできない。
設定値を変更するには先ず、専用の扉キーを用いてロックを解除し、前面扉4を開放し
て電源ボックス80を露出させる。次に電源スイッチ82を操作し、スロットマシン1の
電源をOFFにする。この状態で設定キースイッチ84に専用の設定キーを差し込み、そ
のまま右へ約90度ひねる。次に、設定キースイッチ84に設定キーを差し込んだ状態で
電源スイッチ82を操作し、スロットマシン1の電源をONにすると、主制御基板50の
CPU52は設定変更モード、つまり、設定値の変更操作を受け容れ可能な状態となる。
なお、このときの設定値(1〜6のいずれか)は前面扉4の表示部16に数値表示される
また、設定変更モード中にリセットスイッチ86が操作されると、主制御基板50およ
び演出制御基板70に対してそれぞれ変更操作がなされた旨の情報が送信される。主制御
基板50はこの情報に基づいて変更操作を受け容れ、例えばRAM56に記憶されている
設定値を書き換えるとともに、合わせて設定変更が行なわれたという事実情報をも記録す
る。このとき演出制御基板70もまた、変更後の設定値とともに設定変更の事実を記録す
る。
この後、設定キースイッチ84を左へひねって元に戻す操作をすると、その操作信号が
主制御基板50に伝達される。この操作信号を認識すると主制御基板50はそれ以上の変
更操作を受け付けないものとし、この時点で設定変更モードを解除する。
(2−3.設定変更の従来例)
先の背景技術において述べたように、従来の設定変更ロジックであれば主制御基板50
の設定回路が設定変更モードにある状態で、リセットスイッチ86が1回操作されるごと
に設定値が1段階ずつ繰り上がり、上限の6まで繰り上がると次に1に逆戻りするパター
ンが採用されていた。また、設定値の変更に合わせて表示部16では、それまでの設定値
に1が加算された数値が表示されるものとなっていた。
このように、作業者は表示部16の表示を確認しながら所望の設定値に達するまでリセ
ットスイッチ86を数回操作し、所望の設定値に達すると始動レバー24を操作して設定
値を確定させる。そして、設定キースイッチ84を左へ90度ひねって元の位置まで戻し
、差し込まれた設定キーを抜き取って設定の変更を終了する。この後、前面扉4を閉じて
これをロックし、扉キーを抜き取ってスロットマシン1を稼働状態に復帰させる。
上記のような設定変更ロジックは、設定値の変更操作を行う際に利便ではあるが、不正
を意図する遊技者に悪用されやすいという脆弱性を有している。そこで本実施形態では、
設定変更ロジックに新たな仕組みを採用し、不正行為による設定変更を強力にブロックし
ている。
(3.具体的方法論の説明)
以下に、本実施形態で採用される設定変更ロジックの具体的方法論について説明する。
(3−1.第1の方法論)
先ず第1の方法論として、設定変更の際に現状の設定値が次の段階に繰り上がるまでの
リセットスイッチ86の操作回数を不定にするものを取り上げる。
(3−1−1.設定変更処理1)
図3は、主制御基板50のCPU52により実行される設定変更処理(1)の手順を具
体的に示している。先ずCPU52は、電源が投入されると主制御基板50の設定回路が
設定変更モードにあるか否かを判断する(ステップS11)。設定変更モードに移行して
いなければ(ステップS11=No)、そのままCPU52はここで待機し、次の処理を
実行することはない。なお、ステップS11の判断が否定(No)の場合はその時点で設
定変更処理(1)を終了してもよい。
これに対し、設定回路が設定変更モードにあると判断すると(ステップS11=Yes
)、CPU52は次にステップS12に進み、現状の設定値が1段階繰り上がるのに要す
るリセットスイッチ86の操作回数を決定する。このときCPU52は、何ら規則性を持
つことなくランダムに回数(例えば1〜10回程度)を決定し、この決定した回数を規定
値としてRAMに保存する。
次にCPU52は変更後の設定値が確定されたか否かを判断する(ステップS13)。
なお設定値の確定は、例えば始動レバー24の操作の有無によって判断することができ、
この時点で未だ始動レバー24が操作されていなければ(ステップS13=No)、CP
U52は次にステップS14に進む。
ステップS14に進むとCPU52はリセットスイッチ86が操作されたか否かを判断
する。リセットスイッチ86が操作されていない(ステップS14=No)間は、CPU
52はステップS13,S14を繰り返しながらリセットスイッチ86の操作を待ち受け
る。
リセットスイッチ86が操作されると(ステップS14=Yes)、次にCPU52は
操作回数が上記の規定値に達したか否かを判断する(ステップS15)。例えば、この時
点でリセットスイッチ86の操作が1回であり、上記の規定値が2以上であるとすると、
未だ操作回数が規定値に達していないため(ステップS15=No)、CPU52はステ
ップS13に戻り、次にリセットスイッチ86が操作されるまでステップS13,S14
を繰り返しながら待ち受け状態となる。
この後、リセットスイッチ86の操作回数が規定値に達すると(ステップS15=Ye
s)、この時点でCPU52は設定値を変更する(ステップS16)。これにより、設定
値は1段階繰り上げて変更され、表示部16に変更後の設定値が数値表示される。
さらにCPU52は、設定値を変更するとステップS12に戻り、あらためて次の操作
回数を決定する。ここでもまた、CPU52は操作回数をランダムに決定することができ
、その決定した操作回数は新しく規定値としてRAMに保存される。
この時点で始動レバー24が操作され、変更後の設定値が確定されると(ステップS1
3=Yes)、CPU52はここで設定変更処理(1)を終了する。これに対し、引き続
きリセットスイッチ86が操作されると(ステップS14=Yes)、CPU52は操作
回数が今回新たに決定した規定値に達したか否かを判断し(ステップS15)、操作回数
が今回の規定値に達した時点でさらに設定値を変更する(ステップS16)。
これ以降、設定値が確定されるまでCPU52はステップS12〜S16を繰り返し、
この間、設定値が変更されるごとに次の操作回数をあらためて決定する。
上記のように設定変更処理(1)では、毎回の設定値の変更に要するリセットスイッチ
86の操作回数がランダムに決定されるため、リセットスイッチ86の操作回数と設定値
の繰り上げ段階数とが対応しなくなる。このため、不正遊技者が単純な接点ショート等の
手口を用いて設定値の変更を試みたとしても、現状から狙ったとおりの設定値まで不正に
変更を加えることはきわめて困難となる。
(3−1−2.設定変更処理2)
上記の設定変更処理(1)では、リセットスイッチ86の操作回数をその操作時間に置
き換えて判断することもできる。すなわちリセットスイッチ86について、その操作が継
続してなされた時間の長短で設定値の変更をすべきか否かを判断するものである。
図4は、設定変更処理(2)の手順を具体的に示している。ここでも同様に、CPU5
2は電源が投入されると主制御基板50の設定回路が設定変更モードにあるか否かを判断
する(ステップS21)。このとき設定変更モードに移行していなければ(ステップS2
1=No)、そのままCPU52はここで待機し、次の処理を実行することはない。
次に設定回路が設定変更モードにあると判断すると(ステップS21=Yes)、CP
U52はステップS22に進み、現状の設定値が1段階繰り上がるのに要するリセットス
イッチ86の操作時間を決定する。このときCPU52は、何ら規則性を持つことなくラ
ンダムに操作時間(例えば1〜10秒間程度)を決定し、この決定した操作時間を規定時
間としてRAMに保存する。
次にCPU52は変更後の設定値が確定されたか否かを判断する(ステップS23)。
この時点で未だ始動レバー24が操作されていなければ(ステップS23=No)、CP
U52は次にステップS24に進む。
ステップS24に進むとCPU52はリセットスイッチ86が操作されたか否かを判断
する。リセットスイッチ86が操作されていない(ステップS24=No)間は、CPU
52はステップS23,S24を繰り返しながらリセットスイッチ86の操作を待ち受け
る。
リセットスイッチ86が操作されると(ステップS24=Yes)、次にCPU52は
その操作時間が上記の規定時間に達したか否かを判断する(ステップS25)。例えば、
上記の規定時間が1秒間以上であるとすると、リセットスイッチ86が規定時間以上にわ
たって操作(押し込み操作)され続けていなければ(ステップS25=No)、CPU5
2は次にステップS26に進む。
ステップS26では引き続きリセットスイッチ86の操作が継続されているか否かを判
断し、操作が継続中であれば(Yes)、CPU52はステップS25に戻って操作時間
の判断を繰り返す。
これに対し、ステップS26においてリセットスイッチ86の操作が途切れたと判断す
ると(No)、CPU52はステップS27に進んで設定値を1に変更する。この結果、
現状で設定値が2〜5であったとしても、リセットスイッチ86の操作時間が規定時間に
満たなかった場合は全て、設定値が強制的に1に引き戻されることとなる。なお、現状で
設定値が1であった場合、たとえステップS27で設定値が1に変更されたとしても見か
け上の設定値の変更はないが、それでも1段階上に繰り上がることなく現状以下に変更さ
れる結果となる。
これに対し、リセットスイッチ86の操作時間が規定時間に達していると(ステップS
25=Yes)、この時点でCPU52は設定値を変更する(ステップS26)。これに
より、設定値は1段階繰り上げて変更され、表示部16に変更後の設定値が数値表示され
る。また、このとき作業者が設定値の変更を表示部16で確認すると、そこでリセットス
イッチ86の操作を取りやめることができる。
さらにCPU52は、設定値を変更するとステップS22に戻り、あらためて次の操作
時間を決定する。ここでもまた、CPU52は操作時間をランダムに決定することができ
、その決定した操作時間は新しく規定時間としてRAMに保存される。なお、上記のステ
ップS27で設定値が1に強制変更された場合も同様に、ステップS22に戻って新たに
操作時間が決定される。
この時点で始動レバー24が操作され、変更後の設定値が確定されると(ステップS2
3=Yes)、CPU52はここで設定変更処理(2)を終了する。これに対し、また次
にリセットスイッチ86が操作されると(ステップS24=Yes)、CPU52は操作
時間が今回新たに決定した規定時間に達したか否かを判断し(ステップS25)、操作時
間が今回の規定時間に達した時点でさらに設定値を変更する(ステップS26)。なお、
規定時間に満たないままリセットスイッチ86の操作が途切れた場合は、CPU52は上
記のようにステップS27に進んで設定値を強制的に1に変更する。
これ以降、設定値が確定されるまでCPU52はステップS22〜S26を繰り返し、
この間、設定値が変更されるごとに次の操作時間をあらためて決定する。
上記のように設定変更処理(2)では、毎回の設定値の変更に要するリセットスイッチ
86の操作時間がランダムに決定される。この場合、単発的にリセットスイッチ86を操
作しただけでは設定値の変更がなされないため、不正遊技者が単純な接点ショート等の手
口を用いて設定値の変更を試みたとしても、現状から狙ったとおりの設定値まで不正に変
更を加えることはきわめて困難となる。特に、リセットスイッチ86の接点ショート等に
よって1回だけパルス信号を発生させた場合、CPU52ではステップS27が実行され
て、いつでも設定値が1に強制変更されてしまう。これにより、現状が比較的高い段階の
設定値であったとしても、不正行為をはたらいたことが引き金となって設定値が1に逆戻
りしてしまうため、不正遊技者が自ら不利益を被る結果を招くことになる。
(3−1−3.設定変更処理3)
図5は、設定変更処理(3)の手順を具体的に示している。ここでも同様に、CPU5
2は電源が投入されると主制御基板50の設定回路が設定変更モードにあるか否かを判断
し、設定変更モードに移行していなければ(ステップS31=No)、そのままCPU5
2はここで待機する。
設定回路が設定変更モードに移行すると(ステップS31=Yes)、CPU52は次
にステップS32に進み、ここで所定の設定変更テーブルを選択する。そして、CPU5
2は次に設定値が確定されたかを判断し(ステップS33)、未だ設定値が確定されてい
なければ(No)、リセットスイッチ86が操作されるまでステップS33,S34を繰
り返す。リセットスイッチ86が操作されると(ステップS34=Yes)、CPU52
はステップS32で選択した設定変更テーブルにしたがって設定値を決定する(ステップ
S35)。
ここで、設定変更処理(3)で用いられる設定変更テーブルは、予め設定値の変更パタ
ーンを段階的にみて不規則に定めたテーブルデータであり、例えば以下のものが考えられ
る。
図6は、設定変更テーブルとして利用できるテーブルデータの第1例を示している。こ
のテーブルデータは、リセットスイッチ86の操作回数(何回目であるか)に対して予め
1つの設定値(1〜6)を割り当てる変更パターンを記録したものであり、初期状態(操
作回数0)において設定値を1とすると、この状態から操作回数が1回目,2回目,3回
目,・・・・と変遷していくと、それぞれの操作回数ごとに予め決められた設定値が割り
当てられる。
設定変更処理(3)において図6のテーブルデータを用いた場合、例えば操作回数が1
〜2回目まで設定値は1のままであり、操作回数が3回目でようやく設定値は2に繰り上
がる。ところが、操作回数が4回目になると設定値は1に逆戻りとなり、この後さらに6
回目まで設定値は1のまま維持される。操作回数が7回目になると2段階飛んで設定値が
1から3に跳ね上がるが、次の8回目でまた設定値は1に逆戻りする。
以下同様に、ある操作回数まで到達すると設定値は1から飛んで4〜6に直接跳ね上が
るが、次の操作回数で設定値は1に逆戻りし、さらに設定値1の状態が数回続くものとな
っている。このように、図6のテーブルデータではリセットスイッチ86の全操作回数に
対して設定値が1となる場合が最も多く、設定値が1より上の段階に変更される機会は相
対的に少ない。
次に図7は、テーブルデータの第2例を示している。このテーブルデータもまた、リセ
ットスイッチ86の操作回数(何回目であるか)に対して予め1つの設定値(1〜6)を
割り当てる変更パターンを記録したものであるが、ここでは操作回数が増えるにしたがっ
て不規則な階段状に設定値が繰り上げられていくものとなっている。
すなわち、初期状態(操作回数=0)で設定値が1であるとすると、操作回数が1〜3
回目まで設定値は1のまま不変であり、操作回数が4回目になってようやく設定値が2に
繰り上がる。次にリセットスイッチ86が操作されても設定値は2のまま不変であり、操
作回数が6回目になって設定値が3に繰り上がる。以下同様に、設定値が3から4に繰り
上がるまでの操作回数は1回であるが、設定値が4から5、5から6へそれぞれ繰り上が
るまでの操作回数は2回である。
設定変更処理(3)において図7のテーブルデータを用いた場合、設定値は1から順番
に繰り上がっていくが、次の段階へ繰り上がるまでに要する操作回数は不定となる。した
がって、図7のテーブルデータを用いた場合は先に説明した設定変更処理(1)と同じよ
うな結果が得られる。
いずれにしても、CPU52はリセットスイッチ86が操作されるごとに、その操作回
数(何回目であるか)に対応する設定値を設定変更テーブルから決定する(ステップS3
5)。このとき、リセットスイッチ86の操作前後で常に設定値が変更されるとは限らず
、リセットスイッチ86が操作されても設定値が変わらない場合もある。なお、このとき
表示部16にあらためて設定値が数値表示されるので、作業者は目的とする設定値に変わ
るまでリセットスイッチ86を何回か操作することとなる。
所望の設定値に変わった時点で始動レバー24が操作され、変更後の設定値が確定され
ると(ステップS33=Yes)、CPU52はここで設定変更処理(3)を終了する。
これに対し、引き続きリセットスイッチ86が操作されると(ステップS34=Yes)
、CPU52はあらためて設定変更テーブルから次の操作回数に対応する設定値を決定す
る(ステップS35)。これ以降、設定値が確定されるまでCPU52はステップS33
〜S35の手順を繰り返す。
上記のように設定変更処理(3)では、リセットスイッチ86の操作回数(何回目であ
るか)にそれぞれ対応して予め設定値が割り当てられているため、単純に操作回数と設定
値の繰り上げ変更とは対応しないこととなる。
特に、図6のテーブルデータではリセットスイッチ86の全操作回数に対して設定値が
1となる場合が最も多く、設定値が1より上の段階に変更される機会は相対的に少ない。
このため、不正遊技者が単純な接点ショート等の手口を用いて設定値の変更を試みたとし
ても、現状から狙ったとおりの段階まで不正に設定値を変更することはきわめて困難であ
るし、さらに設定値を1以外に変更することは確率的にも難しくなる。このことは逆にい
えば、現状で比較的高い段階の設定値であったにもかかわらず、不正操作によって設定値
が1に逆戻りしてしまう確率が高いため、不正行為をはたらくことによって自ら不利な状
況を招きやすくなる。
(3−2.第2の方法論)
次に第2の方法論として、設定変更の際にスイッチ操作で目的とする設定値に直接変更
するものを取り上げる。
第1の方法論ではリセットスイッチ86の操作によって接点信号を生成し、これを主制
御基板50で受信して操作回数や操作時間をカウントして設定値の変更を行っていたが、
第2の方法論では設定値を表す識別信号を生成し、これを主制御基板50で解読すること
で所望の設定値に直接変更するものである。
図8は、第2の方法論を実現するための一構成例を概略的に示している。この場合、電
源ボックス80には複数のコードスイッチ90a,90b,90cが配設されており、こ
れらコードスイッチ90a,90b,90cには、1から6までの設定値を表すコード信
号が割り当てられている。なお、図8の構成例では3つのコードスイッチ90a,90b
,90cが設けられており、これらのONまたはOFFの組み合わせによって6通りのコ
ード信号が生成されるものとなっている。
例えば、設定値1〜3を表すコード信号は、それぞれコードスイッチ90a,90b,
90cに単独で割り当てられている。設定値4を表すコード信号は、例えばコードスイッ
チ90a,90bの2つの組み合わせに割り当てられている。また設定値5を表すコード
信号は、例えばコードスイッチ90b,90cの2つの組み合わせに割り当てられている
。そして設定値6を表すコード信号は、3つのコードスイッチ90a,90b,90cの
3つの組み合わせに割り当てられている。なお、電源ボックス80には1から6の設定値
にそれぞれ対応するべく6つのコードスイッチが設けられていてもよい。
(3−2−1.設定変更処理4)
図9は、CPU52により実行される設定変更処理(4)の手順を具体的に示している

ここでも同様に、CPU52は電源が投入されると主制御基板50の設定回路が設定変更
モードにあるか否かを判断する(ステップS41)。設定変更モードに移行していなけれ
ば(ステップS41=No)、そのままCPU52はここで待機する。なお、ステップS
41の判断が否定(No)の場合はその時点で設定変更処理(4)を終了してもよい。
これに対し、設定回路が設定変更モードにあると判断すると(ステップS41=Yes
)、CPU52は次にステップS42に進み、ここで設定値が確定されたか否かを判断す
る。この時点で未だ始動レバー24が操作されていなければ(ステップS42=No)、
CPU52は次にステップS43に進む。
ステップS43に進むとCPU52はコード信号が変更されたか否かを判断する。例え
ば現状で設定値が1であれば、これを表すコード信号が電源ボックス80から主制御基板
50に送信されているが、特にコードスイッチ90が操作されていなければ、この時点で
コード信号に変更はない。したがってCPU52は、コード信号に変更がない(ステップ
S43=No)間はステップS42,S43を繰り返しながらコードスイッチ90の操作
を待ち受ける。
設定値を変更するべくコードスイッチ90が操作されると、それまでとは異なるコード
信号が生成されて主制御基板50に送信されるため、CPU52はコード信号が変更され
たと判断し(ステップS43=Yes)、この時点でコード信号により表される段階に設
定値を直接変更する(ステップS44)。またこれにより、表示部16に変更後の設定値
が数値表示される。
さらにCPU52は、設定値を変更するとステップS42に戻り、ここで設定値が確定
されたか否かを判断する。この時点で始動レバー24が操作され、変更後の設定値が確定
されると(ステップS42=Yes)、CPU52はここで設定変更処理(4)を終了す
る。これに対し、引き続きコードスイッチ90が操作されてコード信号に変更があると(
ステップS43=Yes)、CPU52はさらに変更後のコード信号により表される段階
に設定値を直接変更する(ステップS44)。これ以降、設定値が確定されるまでCPU
52はステップS42〜S44を繰り返す。
上記のように設定変更処理(4)では、設定変更の際にコード信号とコードスイッチ9
0a〜90cの操作との組み合わせが成立してはじめて設定値の変更が行われる。例えば
、設定変更の際に目的とする設定値(例えば6)があったとしても、その段階を表すコー
ド信号は適切なコードスイッチ90a〜90cを組み合わせて操作しない限り生成されな
い。このため、でたらめにコードスイッチ90a〜90cを操作しただけでは所望の設定
値に変更することができず、設定変更の方法論としてより高度化されたものであるといえ
る。
この場合、たとえ不正遊技者が単純な接点ショート等による設定変更を試みたところで
コード信号を生成させることは到底できないため、不正行為による設定変更への介入は技
術的にも困難を極める。
(4.付加的要素の説明)
上記のように、本実施形態では第1および第2の方法論のいずれによっても不正な設定
変更を強力にブロックすることができるが、合わせて以下の手法を採用することでより強
固な不正対策を施すことができる。
(4−1.インターロック処理)
図10は、主制御基板50のCPU52により実行されるインターロック処理の手順を
具体的に示している。このインターロック処理は、スロットマシン1の前面扉4が開放さ
れているか否かによって設定値の表示または非表示、通常設定変更またはランダム設定変
更をそれぞれ使い分けるものである。
ここでも同様に、CPU52は電源投入後にインターロック処理を開始すると、設定回
路が設定変更モードにあるか否かを判断し(ステップS51)、設定変更モードに移行し
ている場合(Yes)はこれ以降の手順に進む。
次にCPU52は、スロットマシン1の前面扉4が開放されているか否かを判断する(
ステップS52)。ここでの判断には、例えばスロットマシン1に付属する扉開放スイッ
チ92(図2に示されている)を用いることができる。CPU52は扉開放スイッチ92
からの検出信号に基づいて前面扉4が開放されているか否かを判断し、前面扉4が開放中
の場合(Yes)は以下のステップS53,S54を実行してインターロック処理を終了
する。逆に、前面扉4が開放されていない場合(No)は別のステップS55,S56を
実行してインターロック処理を終了する。
これにより、例えば遊技場運営者の管理下で正規に設定値の変更を行う場合、通常は専
用の扉キーを用いて前面扉4が開かれていると考えられる。この場合はCPU52により
ステップS53,S54が実行されるため、設定変更モードに移行すると表示部16に現
状の設定値が数値表示される(表示許可手段)とともに、通常設定変更の態様で設定値を
変更することが可能となる。なお、ここでいう「通常設定変更」とは、例えばリセットス
イッチ86が操作されるごとに1段階ずつ設定値が繰り上がっていく態様である。このた
め、正規に設定値の変更を行う場合はその作業が容易であり、遊技場運営者にとって利便
である。
これに対し、不正行為によって設定変更への介入がなされる場合、前面扉4は施錠され
た状態にある。このような状態で不正行為によって設定変更モードに移行された場合、C
PU52によりステップS55が実行されるため表示部16に設定値が数値表示されず、
不正遊技者に現状の設定値に関する情報を具体的に盗み取られることはない。
また、あわせてステップS56が実行されるため、この場合はランダム設定変更の態様
でしか設定値を変更することができなくなる。ここでいう「ランダム設定変更」とは、例
えば上記の設定変更処理(1)〜(4)による不規則な設定値の変更態様である。これに
より、不正行為が行われた場合だけ選択的に設定変更ロジックを複雑化することができる
ので、不正な設定変更を有効に防止することができる。
(5.その他の実施形態についての言及)
本発明の遊技機は、一実施形態のみに制約されず、その他の形態による実施の可能性が
ある。以下に、その他の実施形態についていくつか例を挙げて言及する。
(1)一実施形態では主制御基板50に確率の設定を行う設定回路が組み込まれている
が、設定回路は主制御基板50とは別に設けられていてもよい。
(2)一実施形態では設定値の変更操作を行うためのスイッチとして、リセットスイッ
チ86が例示されているが、これとは別に専用のスイッチが設けられていてもよい。
(3)設定変更処理(1)のステップS12では毎回ランダムに操作回数を決定するよ
うにしているが、操作回数は固定値であってもよい。あるいは、ステップS12の前に操
作回数をランダムに決定するか否かの抽選を行い、その結果に応じてステップS12を実
行するか否かを決定するようにしてもよい。
(4)また設定変更処理(2)のステップS22では毎回ランダムに操作時間を決定す
るようにしているが、操作時間は一定であってもよい。あるいは、ステップS22の前に
操作時間をランダムに決定するか否かの抽選を行い、その結果に応じてステップS22を
実行するか否かを決定するようにしてもよい。
(5)設定変更処理(2)のステップS27では常に設定値を1に強制的に変更するよ
うにしているが、現状の設定値が2以上の段階である場合、現状を含むそれ以下の段階に
変更するようにしてもよい。
(6)設定変更処理(3)で用いられる設定変更テーブルは図6,図7の例に限られず
、その他のものであってもよい。また、図6,図7のテーブルデータでは設定値が1〜6
まで変更される順序を表す変更パターンが1通りだけ示されているが、各テーブルデータ
には2通り以上の変更パターンを予め記録しておくこともできる。
(7)また本発明においては、たとえ不正行為による設定変更が未遂に終わったとして
も、何らかの不正行為があった場合に以下のように有効な対策を施すことができる。
例えば設定変更処理(1)〜(4)の実行に際し、設定回路が設定変更モードに移行さ
れた時から所定のタイマーをセット(起動)し、所定時間内に設定変更操作がなされなけ
ればタイムオーバーとして各設定変更処理を強制的に終了させるようにしてもよい。その
場合、設定値を変更するスイッチ操作のみがあって、設定値を確定させる操作がなければ
、タイムオーバーとなった時点で強制的に設定を確定させるような処理内容であってもよ
いし、あるいは、全ての変更操作を無効として強制的に従前の設定値に引き戻すような処
理内容であってもよい。
また設定変更の操作が正しく行われなかったとき、例えば設定変更処理(1),(2)
においてスイッチの操作回数または操作時間が上記の規定回数や規定時間に満たなかった
場合や、設定変更処理(4)においてコード信号ではなくパルス信号のみが設定回路に入
力された場合のように正規の態様で設定変更操作が行われなかったとき、CPUが不正操
作の可能性があると判断してアラームを発するようにしてもよい。この場合には遊技機に
付属のスピーカから警報音を発したり、特定のランプを点灯・点滅させたりして周囲に不
正行為を報知してもよいし、あるいは、その場で特に不正行為を報知せずに外部端子基板
を通じてホールコンピュータに警報信号を送信させるだけでもよい。
(8)インターロック処理は、第1および第2の方法論のいずれについても付加的に適
用可能である。また、図10ではステップS53,S54やステップS55,S56がセ
ットで実行されるものとなっているが、いずれか一方のみが実行される態様であってもよ
い。例えば、図10のインターロック処理を2つのフローチャートに分割し、一方のフロ
ーチャートではステップS52に続いてステップS53またはステップS55が実行され
るものとし、他方のフローチャートではステップS52に続いてステップS54またはス
テップS56が実行されるものとすることができる。
(9)また、例えば設定変更処理(1)〜(3)ではリセットスイッチ86を押し込む
操作によって主制御基板50に接点信号が送信されるものとなっているが、これに代えて
設定キースイッチ84のひねり操作によって操作回数や操作時間のカウントを行うように
してもよい。
(10)あるいは、第1の方法論においてリセットスイッチ86が操作され続けている
間にCPU52において例えば1〜6までの乱数を発生させ、リセットスイッチ86の操
作が途切れた時点で乱数を取得し、そのときの乱数値から設定値を変更する態様であって
もよい。
(11)既に述べたように、抽選確率の設定とその変更が可能な仕様を有する遊技機は
スロットマシンに限らず、CR機タイプのパチンコ機であってもよい。
(12)その他、一実施形態で挙げたスロットマシンの構成はあくまで好ましい例示で
あり、これらは適宜変更可能であることはいうまでもない。
スロットマシンの正面図である。 制御機器類を含むスロットマシンの構成を概略的に示した図である。 設定変更処理(1)のフローチャートである。 設定変更処理(2)のフローチャートである。 設定変更処理(3)のフローチャートである。 設定変更テーブルの一例である。 図6と異なる設定変更テーブルの一例である。 図2と異なる電源ボックスの構成例である。 設定変更処理(4)のフローチャートである。 インターロック処理のフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
2 筐体(遊技機本体)
4 前面扉(扉部材)
16 表示部(表示手段)
50 主制御基板
82 電源スイッチ
84 設定キースイッチ
86 リセットスイッチ
90 コードスイッチ
92 扉開放スイッチ(開閉状態検出手段)

Claims (3)

  1. 遊技者による遊技操作に応じて抽選を行い、該抽選に当選すると遊技者に特典を付与する遊技機であって、
    前記抽選の当選確率は、3個以上の所定値のうちのいずれかの値をとるものであって、
    前記3個以上の所定値には、それぞれ当該所定値の大きさに応じた当選確率の段階を表す異なる設定値が対応付けられ、
    所定の入力手段からの入力に応じて、前記抽選の当選確率の設定として、複数の前記設定値のうちのいずれかに設定する確率設定手段と、
    前記入力手段に備えられ、前記確率設定手段により設定されている前記当選確率の設定値を変更する操作を行うためのスイッチと、
    前記遊技機本体の前面を覆い、その内側にて前記スイッチを遮蔽する開閉可能な扉部材と、
    前記扉部材の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
    を備え、
    前記確率設定手段は、
    前記開閉状態検出手段により前記扉部材が閉じられていることが検出されているときには、不正行為による疑似的な前記入力手段からの入力に応じて、前記設定値を不規則に変更させて設定し、前記開閉状態検出手段により前記扉部材が開かれていることが検出されているときには、前記入力手段からの入力に応じて、前記設定値を段階的に変更させて設定する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記扉部材に設けられて前記設定値を表示可能な表示手段と、
    前記開閉状態検出手段により前記扉部材が開かれていることが検出されているときのみ前記表示手段による前記設定値の表示を許容する表示許可手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記スイッチが複数設けられ、
    複数の前記スイッチのONまたはOFFの組み合わせに応じて少なくとも各前記設定値にそれぞれ対応する種類のコード信号が前記入力手段から出力され、
    前記確率設定手段は、
    前記入力手段から入力される当該コード信号に応じて、前記抽選の当選確率の設定として、複数の前記設定値のうちのいずれかに設定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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