JP4756689B2 - 毛髪植設方法及びかつら - Google Patents

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この発明は、かつらベースに毛髪を植設する方法に係り、典型的には、同じ長さの複数の毛髪を長さが異なるようにかつらベースに植設する方法及びその植設方法によって毛髪を植設したかつらに関する。
従来のかつらは、一般に、合成樹脂製の人工皮膚やネットを装着者の頭部輪郭形状に成形したかつらベースを備えていて、このかつらベースには多数の毛髪が植設されている。この種の毛髪は、一般に、ナイロン,モダアクリル,ポリエステル等の合成繊維製の人工毛或いは天然毛(人毛)又はこれらを混合したものなどが用いられている。
例えば、図8(A)に示す直線状に延びた毛髪50をかつらベース51に通して、長手方向の中間位置、即ち折り返し部50Aを接着,結着などによりかつらベース51に固定することで、図8(B)のように毛髪50がかつらベース51に植設される。なお、図8(B)はかつらベース51に1本の毛髪50を植設した状態を模式的に示しており、実際のかつらには多数の毛髪が植設される。通常、かつらベースをネット部材で構成したものに毛髪を植設する場合は、ネットを構成する縦横のフィラメントやその交点に毛髪を結び付けて固定し、また、人工皮膚製のかつらベースでは、人工皮膚に植毛針を貫通させて表面側で引き抜いて固定している。
ここで、毛髪50は長手方向の中間で折り返されているので、図8(B)の植設状態において、かつらベースがネット製であろうと人工皮膚製であろうと、ベース表面から突出する折り返し部50Aから一端までの長さL1と他端までの長さL2とは同じである。
かつらベース51に植設する複数の毛髪50が同じ長さであって、全ての毛髪50が長手方向の中間で折り返されて形成されている場合には、該複数の毛髪50をかつらベース51に植設すると、かつらベース51の表面から突出する毛髪50の長さが全て同じになる。このように、突出する毛髪50の長さが全て同じであると、かつらの外観が平面的に成り、また立体感も失われ、頭部に生えている自毛の自然な生育状況とは大きく異なる外観を呈する。その結果として、かつら全体が厚く見えて、これを装着した場合には不自然な外観を呈してしまう。
このような問題を解消するために、植設する毛髪の折り返し位置を長手方向の中間から一定の距離をずらして形成することも考えられる。このような、一端と他端の長さの異なる折り返し位置を形成した毛髪60をかつらベース61に植設すると、図9に示すように、折り返し部位から一端までの長さaが他端までの長さbと異なるが、他の複数の毛髪60も同様に形成されるため、かつらベース61に複数の毛髪60を植設しても、かつらベース61の表面から突出する毛髪60の長さが全てaかbの何れかであるので、毛をずらしたことによる規則性が生まれ、不自然さが残る。なお、図9はかつらベース61に3本の毛髪60を植設した状態を模式的に示しており、実際のかつらには多数の毛髪が植設される。
そこで、この様な欠点を解消するには、植設する毛髪の折り返し位置を種々変えた毛髪を多数用意するか、毛髪1本毎に折り返し位置を変えて植設することも考えられるが、このように毛髪の1本毎に折り返し位置を異ならせたものを植設するには、その準備作業や植設作業が極めて煩雑であり、また効率も低下する。
かつらベースに植設する複数の毛髪の長さが異なるようにして、従来のかつらに無い装飾効果をもたらす方法が特許文献1に開示されている。この技術では、長さ及び色調が異なる毛髪を準備し、無造作に混ぜ合わせ先端を不ぞろいにしたまま、かつらベースに植設を行い、植設した毛髪の色調を根元から毛先に向かって徐々に変化させている。
また、長さ、色調及び太さが異なる毛髪をかつらベースに植設することによって自然な外観を得るための方法が特許文献2に開示されている。この技術では、自然な外観を得るために、長さが異なる毛髪をかつらベースに植設し、これによって各毛髪の毛先が不ぞろいになることで、毛髪の植設後に毛先を不ぞろいにするために行う毛髪の切断処理が不要となるとしている。
特開2002−275719号公報 特公平4−44008号公報
しかし、特許文献1の方法では、予め何種類もの長さの異なる毛髪を用意する必要があるので、その準備作業が前述したように極めて煩雑である。また、複数種類の長さが異なる毛髪を設定した通りにずらして混ぜ合わせながら植設することは、容易に行うことはできない。
特許文献2の方法においても、予め多種類の長さの異なる毛髪を用意する必要がありその準備作業が煩雑である。さらに、かつらベースに植設を行う際には、同じ長さの毛髪が同じ部位に集中しないように工夫する必要もあり、植設作業も煩雑となる。さらに、かつらベースに各長さの毛髪を植設する位置を細かく選定し、植設を行う作業者にも細かく指示して徹底させなければならず、特許文献1の技術と同様に実用的ではない。
本発明は、このような事情を鑑みて創作されたものであり、通常の植毛作業で容易に、同じ長さの複数の毛髪を長さが異なるようにかつらベースに取り付けることができる毛髪の植設方法及びその方法により毛髪を植設したかつらを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の毛髪植設方法は、同じ長さの複数本の毛髪を揃えて毛束にする第1工程と、束ねた毛髪をずらして不揃いにすることで毛束全体の寸法を所定の長さに引き延ばす第2工程と、上記第2工程により引き延ばした毛束の長さをみなし全長としこのみなし全長の半分の位置に毛髪の折り返し部を形成する第3工程と、上記毛髪のそれぞれの折り返し部をかつらベースに植設する第4工程と、を含み、下記(α1)〜(α4)により定まる寸法の毛髪を用意して、上記第2工程において、上記毛束が下記みなし全長2X〔cm〕になるように調節し、
上記第3工程では、上記毛髪の全長はそれぞれ略同じ寸法であるが上記かつらベースから突出する毛髪長さがそれぞれ異なるように、上記折り返し部の位置を毛髪毎に異ならせて、各毛髪の折り返し部から一端までの長さと該折り返し部から他端までの長さとを毛髪毎に多種類に設定したことを特徴としている。
(α1)前記毛髪の折り返し部を前記かつらベースに取り付けた際、かつらベースから最も突出する毛髪の長さをXとする。
(α2)上記長さXを2倍した値2Xを前記第2工程により引き延ばした毛束のみなし全長とする。
(α3)上記みなし全長2Xに毛髪の毛ずらし割合α〔%〕を掛けて数値Y〔cm〕を得る。
(α4)上記みなし全長2X〔cm〕から数値Y〔cm〕を引いた値Z〔cm〕を、用意する毛髪の寸法とする。
前記第3工程において、毛束をみなし全長の半分の位置で縫着し、縫着した毛束に加熱処理を施して縫着部分を変形させることで、各毛髪該に前記折り返し部を形成し、毛束から各毛髪を取り外して前記第4工程によって各毛髪をかつらベースに植設することを特徴としている。
また、上記目的を達成するために、本発明は、各毛髪を折り返し部にて二つ折りにした状態で各毛髪の折り返し部をかつらベースにそれぞれ植設して成るかつらにおいて、毛髪の全長はそれぞれ略同じ寸法であるがかつらベースから折り返して突出する毛髪長さがそれぞれ異なるように、折り返し部の位置が毛髪毎に異なっていて、各毛髪の折り返し部から一端までの長さと該折り返し部から他端までの長さとが毛髪毎に多種類に設定され、各毛髪の折り返し部がかつらベースに植設されて、毛髪の寸法が、下記(α1)〜(α4)により定まる長さを有し、各毛髪の折り返し部から一端までの長さKが、(X−Y)≦K≦Xであり、かつらベースへの毛髪植設後に所定の長さに切り揃える作業を不要としたことを特徴としている
(α1)前記毛髪の折り返し部を前記かつらベースに取り付けたとき、かつらベースから最も突出する毛髪の長さをX〔cm〕とする。
(α2)上記長さXを2倍した値2Xを、束ねた複数本の毛髪をずらして不揃いに延ばした毛束のみなし全長とする。
(α3)上記みなし全長2Xに毛髪の毛ずらし割合α〔%〕を掛けて数値Y〔cm〕を得る。
(α4)上記みなし全長2Xから数値Yを引いた値Z〔cm〕を用意する毛髪の寸法とする。
本発明の毛髪植設方法によれば、かつらベースに植毛する前に毛髪を梳かす作業(以下、ハックリングと称する)を行う。このハックリングによって毛束中の毛髪同士が所定の範囲内で相対的にずれることになる。そして、そのずれた状態で各毛髪に上記第3工程によって折り返し部が形成されて、植設用の各毛髪が製造される。
ここで、本発明によれば、上記毛ずらし割合α〔%〕を基調として、ハックリングによって上記毛束をみなし全長2Xになるように調節するだけで、各毛髪の折り返し部から一端までの長さKが(X−Y)〜Xの範囲である毛髪を多種類、簡単に作製でき、これを利用する。
これらの各毛髪を無造作に選択してかつらベースに植設しても、各毛髪毎に折り返し部から先端までの長さKが様々((X−Y)≦K≦X)に設定されているので、同じ長さの毛髪がかつらベースの特定の部位に集中することがない。
よって、本発明の毛髪植設方法によれば、かつらベースに植設した毛髪の毛先に予め毛梳き(ハックリング)が入れられているので、毛梳き用のハサミ等でかつらベースに植設した毛髪に毛梳きを入れて仕上げる作業を短時間で済ませることができる。従って、ヘアスタイル調整の手間を軽減させ、時間をかけることなくかつらの装着者が所望するヘアスタイルにすることができる。これによって、自然な外観を呈するかつらが提供される。
また、本発明の植設方法によれば、ハックリングの回数を変えることで所望の毛先の仕上がり状態を制御できるため、植設した毛髪の毛先の仕上がりに再現性を持たせることができ、高度な技術を必要とせずに、植毛技術者であれば誰でも容易に行える。
以下、本発明の毛髪植設方法を説明する。
本発明の実施形態による毛髪植設方法は、同じ長さの複数の毛髪を、長さが異なるようにかつらベースに植設することを特徴とする。
ここで、本発明の毛髪植設方法で用いる毛材は、ナイロン,モダアクリル,ポリエステル等の合成繊維製の人工毛或いは天然毛(人毛)又はこれらを混合したものなど、いずれの毛材でも使用でき、かつらベースも、合成樹脂製の人工皮膚、ネット、或いは骨格様のフレームなど従来知られているものを何れも利用できる。
先ず、毛髪植設方法においては、毛髪をかつらベースに取り付ける前準備として、同じ長さに切り揃えた毛髪を、例えば、2000〜6000本程度を1セットとして束ねて、毛束にする。この際、各毛髪の端を揃えておく。
次に、毛束の梳かし作業(ハックリング)を行う。このハックリングにより、毛束の両端部を引き延ばし、各端部の毛髪が徐々に疎となるようにする。ハックリングには、例えば、図1に示すように、台21の上面21Sから多数本の髪梳き針22が突出した髪梳き機20を使用する。
具体的には、毛束10の一端部付近を手で握り、毛束10の他端部を図1のように髪梳き機(ハックリング・マシン)20の上方から髪梳き針22内に入れる。そして、図2に示すように、毛束10の先端部が髪梳き機20に引っかかった状態で、矢印C方向に毛束10を引く。
これにより、毛束10の先端部内の一部の毛髪1が髪梳き針22に引っかかり、位置がずれる。即ち、毛束10の先端部内の一部の毛髪1が髪梳き針22に引っかかった状態で毛束10を矢印C方向に引くと、髪梳き針22に引っかかっていない毛髪1が矢印C方向にずれて引き延ばされることになる。
このようなハックリングを、毛束10の他方の端部にも行う。このハックリングを毛束10の各端部毎に数回行うのが望ましい。さらに櫛やコームを用いて毛束10にコーミング(ブラッシング)をして、ハックリングで引き延ばした毛束10の各毛髪1同士が十分に混合すればよい。
このようなハックリングを行うことにより、図3に示すように、毛束10中の各毛髪1の位置をランダムにばらばらにずらすことができる。このときの毛束10の両端部の毛髪の最端部間の距離、即ち、最も突出した両端部間の距離をみなし全長と称する。
次に、毛束10中の各毛髪1を図4に示すように横に並べ、ばらけないようにみなし全長の中間を縫糸15で縫着してみの毛状の毛束に揃えれば、次段の作業が効率的に行なえる。そして、この縫着した毛束を乾燥機に入れて加熱することで、縫糸15を縫い付けた縫着部分が、例えば図5に示すような波形に変形する。この変形した部分が折り返し部と称するかつらベースへの固定部分となる。この変形部位は植設時の折り返し個所の目印となるものであるが、結束された毛束の各毛髪毎に、一端と両端との長さが異なっている。以下、この変形部位を折り返し部5と称す(図5参照)。すなわち、各毛髪1は、互いに全長が同じ長さであるが、図4に示すように縫糸15の縫着部分が毛髪毎に異なるので、折り返し部5が形成される位置も毛髪毎に様々になり、折り返し部5から一端までの長さAと他端までの長さBとが、各毛髪1毎に様々に設定されることになる。なお、各毛髪の全長が同じであるとは厳密に同一寸法でなければならない、と言うことを意味するものではなく、多少の誤差は当然のことながら許容される。
また、このように折り返し部5を形成するためだけに熱変形させるのではなく、毛束の各毛髪にウェーブを付けるために、この毛束をアルミパイプに巻いた状態で乾燥機に入れて加熱してもよい。これにより、縫糸15を縫い付けた個所を変形させながら、同時に、毛髪にウェーブを付けることを並行して行なうことも可能である。
このように作製した各毛髪1をかつらベース18に植設して、図6に示すようにかつら19が完成する。なお、各毛髪1は、従来周知の接着,結着等の手法により、折り返し部5をかつらベースに固定してかつらベースに植設される。毛髪1毎に、折り返し部5の位置が様々に設定されているため、各毛髪1をかつらベースに植設した状態では、図6にも示されているように、各折り返し部5から一対の毛髪の先端部までが様々な長さになる。図6には、かつらベース18に6本の毛髪1を植設した状態が模式的に示されているが、実際のかつらには、様々に異なる長さの多数の毛髪が植設される。
このように、本発明の実施形態に係る毛髪植設方法によれば、同じ長さの毛髪1を利用するので、背景技術の特許文献1,2の方法のように予め異なる長さの毛髪を準備して利用する場合に比べて、その準備作業を軽減でき、費用も低減することができる。
各毛髪の折り返し部5から一端までの長さAと折り返し部5から他端までの長さBとが各毛髪1毎に様々なので、かつらベース18から突出する毛髪1の長さに規則性を持たせることを回避でき、様々な長さの毛髪1がかつらベース18から延びることになって、かつら19が、自毛の生えかたと同じような自然観を醸し出すことができる。
また、かつら19の装着者が所望するヘアスタイルを作るためにかつら19の毛髪1をカットするにしても、かつら19の毛髪1はすでに毛先が梳かれている状態で仕上がっているので、毛髪1のカットする長さを少なくすることができて、カットに要する時間も短縮できる。
本発明の毛髪植設方法においては、用意する毛髪1の長さを次のようにして決める。
先ず、毛髪1をかつらベース18に植設した際において、かつらベース18から最も突出する毛髪1の長さX〔cm〕を決める。ここで、Xを2倍した値2X〔cm〕をみなし全長とする。
そして、このみなし全長に毛髪1の毛ずらし割合α〔%〕を掛ける。それによって、数値Y〔cm〕を得る。そして、みなし全長2X〔cm〕から数値Y〔cm〕を引いた値Z〔cm〕が用意する毛髪1の長さである。
例えば、毛髪1の折り返し部5から一端までの長さの最大長を20〔cm〕、毛束10の毛ずらしの割合を10〔%〕と設定すると、用意する毛髪1の長さZは、みなし全長40〔cm〕から10〔%〕分の長さ4〔cm〕を引いた値、即ち36〔cm〕である。
尚、本実施例では毛ずらしの割合が、10%の場合の例を示しているが、ヘアスタイルや毛髪の長さによっては10%以上又は以下の、所定の割合で毛ずらしを行うことも可能である。
そして、上記のような基準で、実質的に長さ36〔cm〕に切りそろえた毛髪1を準備してこれらをひと纏めに束ね、その毛束10にハックリングを行う。具体的には、36〔cm〕の毛束10を図7のように毛先にかけて徐々に疎になるようにハックリングを行い、各毛髪1を図3のようにずらして、毛束10の見かけ上の長さが略40〔cm〕になるように調整を行う。このような作業により40cmの毛束10中に毛髪1がばらばらにずれた状態のものを用意することができる。
そして、見かけ上の全長40〔cm〕の中間の20〔cm〕の位置を折り返し部5として毛束10中の各毛髪1を、例えばみの毛作製用ミシンで縫糸によってその中間の折り返し部5の位置で縫着し、植設時の折り返し個所の目印とする。ここで、各毛髪1に折り返し部5を形成するために、例えば、アクリル製の毛髪や人毛の場合は80〜100℃で1時間程加熱処理を行い、また、ナイロン製,ポリエステル製の毛髪の場合は140〜180℃程度で1時間程加熱処理を行う。これにより、図5に示すような波形に変形した折り返し部5が形成される。各毛髪1は、折り返し部5から先端までの長さが16cm〜20cmの広い範囲で多種類が存在することになる。
そして、このような毛髪1をかつらベース18に植設する際には、各毛髪1の折り返し部5から先端までの長さに規則性がないことから、各毛髪1を選別して使用する必要がなく、ランダムに取り出して植設することができて、毛髪1を選ぶ必要がないので植設作業が簡単になる。
以上詳述したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することが可能である。例えば、上記説明では、毛髪植設方法で利用する毛髪1の色や太さについては言及しなかったが、同じ長さのものであれば、異なる太さ及び/又は色彩の毛材を混ぜ合わせて使用してもよいことは勿論である。
また、みなし全長2Xやずらし割合α〔%〕などの数値は例示したものに限定されるものではなく、他の値であってもよいことは勿論である。なお、本発明において、毛ずらし割合は、好ましくは、みなし全長が40〔cm〕であれば、10〜30〔%〕である。
本発明の実施形態に係る毛髪植設方法において、毛髪を梳かす作業を説明するための斜視図である。 図1と同様の、毛ずらし作業の説明図である。 毛ずらし作業により作製した毛束を表した図である。 図3の毛束に縫糸にて縫着した状態を表した図である。 折り返し部を形成した毛髪を示す図である。 図5の毛髪をかつらベースに植設した状態を示す模式図である。 ハックリングにより毛先にかけて徐々に疎になった状態を説明するための図である。 (A)及び(B)は、それぞれ従来の植設方法を説明するための図である。 従来の他の植設方法を説明するための図である。
符号の説明
1 毛髪
5 折り返し部
10 毛束
15 縫糸
18 かつらベース
19 かつら
20 髪梳き機
21 台
21S 台の上面
22 髪梳き針

Claims (5)

  1. 同じ長さの複数本の毛髪を揃えて毛束にする第1工程と、
    束ねた毛髪をずらして不揃いにすることで毛束全体の寸法を所定の長さに引き延ばす第2工程と、
    上記第2工程により引き延ばした毛束の長さをみなし全長としこのみなし全長の半分の位置に毛髪の折り返し部を形成する第3工程と、
    上記毛髪のそれぞれの折り返し部をかつらベースに植設する第4工程と、を含み
    下記(α1)〜(α4)により定まる寸法の毛髪を用意して、上記第2工程において、上記毛束が下記みなし全長2X〔cm〕になるように調節し、
    上記第3工程では、上記毛髪の全長はそれぞれ同じ寸法であるが上記かつらベースから突出する毛髪長さがそれぞれ異なるように、上記折り返し部の位置を毛髪毎に異ならせて、各毛髪の折り返し部から一端までの長さと該折り返し部から他端までの長さとを毛髪毎に多種類に設定したことを特徴とする、かつらの製造方法。
    (α1)前記毛髪の折り返し部を前記かつらベースに取り付けた際、かつらベースから最も突出する毛髪の長さをXとする。
    (α2)上記長さXを2倍した値2Xを前記第2工程により引き延ばした毛束のみなし全長とする。
    (α3)上記みなし全長2Xに毛髪の毛ずらし割合α〔%〕を掛けて数値Y〔cm〕を得る。
    (α4)上記みなし全長2X〔cm〕から数値Y〔cm〕を引いた値Z〔cm〕を、用意する毛髪の寸法とする。
  2. 前記第3工程において、毛束をみなし全長の半分の位置で縫着し、該縫着した毛束に加熱処理を施して縫着部分を変形させることで、各毛髪に前記折り返し部を形成し、各毛髪の折り返し部を前記第4工程によりかつらベースに植設することを特徴とする、請求項1に記載のかつらの製造方法。
  3. 前記毛髪の折り返し部から一端までの長さKを、(X−Y)≦K≦Xに設定することを特徴とする、請求項1に記載のかつらの製造方法。
  4. 各毛髪を折り返し部にて二つ折りにした状態で各毛髪の折り返し部をかつらベースにそれぞれ植設して成るかつらにおいて、
    上記毛髪の全長はそれぞれ略同じ寸法であるが上記かつらベースから折り返して突出する毛髪長さがそれぞれ異なるように、上記折り返し部の位置が毛髪毎に異なっていて、各毛髪の折り返し部から一端までの長さと該折り返し部から他端までの長さとが毛髪毎に多種類に設定され、
    各毛髪の折り返し部が上記かつらベースに植設されて、
    上記毛髪の寸法が、下記(α1)〜(α4)により定まる長さを有し、各毛髪の折り返し部から一端までの長さKが、(X−Y)≦K≦Xであり、
    上記かつらベースへの毛髪植設後に所定の長さに切り揃える作業を不要としたことを特徴とする、かつら。
    (α1)前記毛髪の折り返し部を前記かつらベースに取り付けたとき、かつらベースから最も突出する毛髪の長さをX〔cm〕とする。
    (α2)上記長さXを2倍した値2Xを、束ねた複数本の毛髪をずらして不揃いに延ばした毛束のみなし全長とする。
    (α3)上記みなし全長2Xに毛髪の毛ずらし割合α〔%〕を掛けて数値Y〔cm〕を得る。
    (α4)上記みなし全長2Xから数値Yを引いた値Z〔cm〕を用意する毛髪の寸法とする。
  5. 前記毛束がみなし全長2Xの半分の位置Xで縫着され、該毛束の少なくとも縫着部分が加熱変形されることで各毛髪に前記折り返し部が形成され、各毛髪の折り返し部がかつらベースに取り付けられていることを特徴とする、請求項4に記載のかつら。
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