JP4756555B2 - 摩擦フェーシングおよび摩擦フェーシングの提供方法 - Google Patents

摩擦フェーシングおよび摩擦フェーシングの提供方法 Download PDF

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Description

本発明は、摩擦フェーシング、摩擦フェーシングを含んで構成される摩擦部材および摩擦フェーシングや摩擦部材を提供する方法に関する。
クラッチ、ブレーキ、マニュアルトランスミッション、オートマチックトランスミッション、差動制限装置(LSD)、ホイスト(hoist)およびこれらに類似する摩擦伝動装置やエネルギー吸収装置においては、一般に、その一方が他方に対して駆動力等を付与する一組以上の協働部材が設けられている。このような協働部材は、一般にはある種の潤滑オイルからなる冷却剤または冷却液の中で動作することが珍しくなく、この潤滑オイルは、連続的に協働部材の動作を滑らかにし、また、冷却するために、該協働部材の接合面の周囲およびその間を連続的に循環するようになっている。
ブロックリング(シンクロナイザーリング)、クラッチプレートまたは伝動ベルトなどの部品の内側に冷却剤を十分に循環させるために、従来の技術では、協働部材における接合面のいずれか一方若しくは両方、または、そこに固定される摩擦材料に溝やスロットが設けられていた。例えば、特許文献1〜5に示されるように、さまざまな材料や装置は、ブラスめっき(brass coating)あるいはペーパーライニング(paper lining)が施された面を有している。また、従来、協働部材の摩擦材料の範囲に溝を形成することは、一般に、そのような摩擦材料およびこれを使用する動力伝動装置や動力吸収装置の製造を複雑なものとしていた。
例えば、特許文献2には、支持体上に連続部材として取り付けられる摩擦ライニング材料を使用した摩擦板、シンクロナイザー・ブロック・リングおよびこれらに類似する構造物の製造方法が開示されており、そこでは、溝を塞ぐ摩擦ライニング材を除去することによって溝の両端を開放するようにしている。この製造方法は、摩擦ライニング材を切断するステップ、支持体に材料を取り付けるステップ、支持体上に取り付けられた摩擦レインニング材を緻密化するステップ、および、摩擦ライニング材の余分な部分を取り除くステップなどを含む、いくつもの製造ステップを必要とする。また、残念なことに、この種の製造工程を用いると、摩擦ライニング材の約20%が廃材となってしまう。
米国特許第4,267,912号明細書 米国特許第4,878,282号明細書 米国特許第4,260,047号明細書 米国特許第6,065,579号明細書 米国特許第5,615,758号明細書
したがって、本発明の目的は、改良された摩擦フェーシングを提供することであり、この改良された摩擦フェーシングは、冷却剤の循環を向上させるとともに容易に製造できるものであり、廃材をほとんど出さない。
このような目的は、請求項1において定められる特徴を有する摩擦フェーシング、請求項16において定められる特徴を有する摩擦部材、および、請求項18において定められる特徴を有する摩擦フェーシングの提供方法によって達成される。また、好ましい実施形態は、請求項1、16および18のそれぞれの従属項、発明の詳細な説明および図面において明らかにされる。
本発明は、ブロックリング(またはシンクロナイザーリング)、クラッチ板などの部品上に設けられるフェーシングを流れる流量を増加させ、制御することを容易にする。
本発明は、所望の流量特性を達成するために、さまざまな寸法(例えば、深さ)を有する複数の流路(channel)を提供する。
本発明によると、摩擦フェーシング(friction material facing)は、第1の面に、少なくとも一つの第1の流路および少なくとも一つの第2の流路を含んで構成される。これらの流路は、冷却流体を摩擦フェーシングの表面から連れ去るように設けられる。
本発明によると、第1の流路と第2の流路とは異なる深さを有する。このことは、摩擦フェーシングの安定性を害することなく、摩擦フェーシングの表面により多くの、あるいは、より長い流路を設けることを可能とする。
本発明によると、摩擦フェーシングにより多くの、より長い、またはより深い流路を設けることを可能とし、それと同時に摩擦フェーシングの十分な安定性を確保することを可能とし、シンクロナイザーリングのような支持要素に摩擦フェーシングを取り付ける際に、その取り扱いを容易にする。
好ましくは、第1の所定深さ、すなわち、第1の流路の深さは、摩擦フェーシングの第1の面と第2の面との距離以上に設定される。このことは、第1の流路が、摩擦フェーシングの互いに反対側にある二つの面を接続することを意味する。そして、これにより、摩擦フェーシングに最大の深さを有する流路を設けることを可能とし、この流路を介して可能な限り多くの流体を流すことができる。
さらに、第2の所定深さ、すなわち、第2の流路の深さは、第1の面と第2の面との距離の100パーセント未満であることが好ましい。このように設定することにより、第2の流路はその底面にて両側壁に接続することとなり、摩擦フェーシングの隣接する部分をともに保持する構成を残すことができる。また、第2の面に隣接し、第2の流路の底部を形成する部分は、流路の両側壁の間で接続部を形成する。このことは、摩擦フェーシングを二つ以上の部品に完全に分離することなく、摩擦フェーシングの一方の端面(縁部)からこれとは反対側の第2の端面(縁部)へと第1の面の全体にわたって延びる流路を設けることを可能とする。また、第2の流路の深さを摩擦フェーシングの厚さ未満に設定することによって、たとえ、摩擦フェーシングの全幅にわたって延びる流路を設けたとしても、該摩擦フェーシングを一つの部品のままに維持することができる。このことは、支持部材に摩擦フェーシングを取り付ける際に、該摩擦フェーシングの取り扱いを容易にする。
より好ましい実施形態において、本発明に係る摩擦フェーシングは、第1の面に、第1の流路および第2の流路の少なくとも一方を複数備え、各流路が互いに所定の間隔を置いて配置される。前記複数の第1の流路は、摩擦フェーシングの面全体から流体を流出させることができるように、第1の面の全体にわたって分散される。摩擦フェーシングに複数の第1の流路、複数の第2の流路、または、複数の第1の流路と複数の第2の流路を適宜配置して、摩擦フェーシングの各部分において流体の流れを改良することも可能である。
好ましくは、第2の流路の少なくとも一つは、一対の第1の流路の間に位置する。例えば、各第2の流路が二つの第1の流路の間に位置するように、前記複数の第2の流路を配置するようにしてもよい。
さらに、第1の流路および第2の流路は、流体が摩擦フェーシングの第1の端面から他端の第2の端面へと流通するように配置されるのが好ましい。好ましくは、所定の間隔を置いて配置される複数の第1の流路は、第1の端面にて第1の領域に通じる一方、前記第2の流路は、流体が、前記所定の間隔を置いて配置される複数の第1の流路の少なくとも一つから摩擦フェーシングの第2の端面に連なる第2の領域へと流通することを可能にする。
さらに、少なくとも一つの第2の流路は、第1の流路と第2の流路との間で流体流通するように、第1の流路の少なくとも一つに接続することが好ましい(その逆も同様である)。このことは、流体が、摩擦フェーシングの第1の端面側の第1の領域から、第1の流路および第2の流路を介して、摩擦フェーシングの第2の端面側の第2の領域へとそれぞれ流通することを可能にする。
第1の流路と第2の流路とは、さまざまなパターンで接続される。例えば、第2の流路が、第1の流路を延長したものとして、第1の流路と同じ方向に延びるものでもよい。これにより、第1の流路および第2の流路は、摩擦フェーシングの互いに反対側にある二つの端面を接続することができる。第2の流路の深さは、摩擦フェーシングの厚さよりも小さいので、摩擦フェーシングの全て部分を一体的に保持することができ、流路によって摩擦フェーシングがいくつかの部品に分離されることはない。また、一つの第2の流路が、第1の複数の第1の流路と流体連通するように構成することも可能である。
より有利には、前記第2の流路の少なくとも一つは、接続部で接続された二つの対向する側壁によって形成される。第2の流路の底面を形成するこのような接続部は、前記第1の流路の一つ以上に配置される。このことは、このような第1の流路が、一般に互いに向かい合うように配置される第1および第2の壁と、この第1の壁と第2の壁との間に位置する接続部とを含んで構成され、該接続部が前記第1および第2の壁と協働して前記第1の流路の一部としての前記第2の流路を形成する面を含むことを意味する。すなわち、第1の流路は、摩擦フェーシングの面全体にわたって延びる部分を有し、また、その深さが摩擦フェーシングの厚さよりも小さく、第2の流路を形成する部分も有する。
好ましくは、このような接続部が摩擦フェーシングの第2の面に連なり、第2の流路も摩擦フェーシングの第1の面に形成される。接続部は、摩擦フェーシングの厚さの1/2未満の厚さを有するようにするのが好ましい。このことは、接続部の上に形成される第2の流路が摩擦フェーシングの厚さの少なくとも1/2の深さを有し、十分な量の流体が該第2の流路を介して流れるようにすることを可能とする。
好ましい実施形態において、摩擦フェーシングは、所定の間隔を置いて配置され、第2の流路を形成するこのような接続部を含む複数の第1の流路を含んで構成される。より有利には、接続部は、摩擦フェーシングの第2の端面と連なる(繋がる)一方、第1の流路は、摩擦フェーシングの第2の端面の反対側の第1の端面に開口する。
あるいは、第1の複数の接続部は、第1の端面に連なる(繋がる)一方、第2の複数の接続部は、摩擦フェーシングの反対側の第2の端面に連なる(繋がる)ようにする。これは、例えば、第2の流路を摩擦フェーシングの両端面に交互に配置することを可能とする。したがって、第1の流路もまた、摩擦フェーシングの第1の端面と反対側の第2の端面とに配置することが可能である。
第1の流路の長さは、摩擦フェーシングの幅の50%を超えるのが好ましい。更に、好ましくは、第2の流路の長さは、第1の流路の長さより小さい。これは、摩擦フェーシング全体の流体の流れを強化するために、好ましくは浅い流路である第2の流路よりも深くて長い第1の流路を設けることを可能とする。
前記接続部は、平坦な面、断面がU状の面または断面がV状の表面を有してもよく、第2の流路の底面は、それと対応する形状となる。
前記少なくとも一つの第1の流路および/または前記少なくとも一つの第2の流路の側壁は、互いにおよび/または前記第1の面に対して所定の角度で傾斜していてもよい。このことは、側壁が、接続部の平坦面によって定められる仮想面や摩擦フェーシングの第1または第2の端面に対して垂直ではないことを意味する。そのため、第1の流路および/または第2の流路は、第1の面での幅が、第2の面での幅や流路の底面のよりも大きくなるようなこともある。さらに、流路の一方から他方への流体連通を強化するために、流路は、摩擦フェーシングの一方の端面側の幅の方が反対側の端面の幅よりも大きくすることもできる。
さらに、前記少なくとも一つの第1の流路および/または前記少なくとも一つの第2の流路の側壁は、湾曲してまたは所定の角度で曲げられてもよい。そのため、第1および/または第2の流路は、湾曲した流路やV形状のような所定の角度で曲がる流路を形成する場合がある。
第1および第2の流路は、流路の間に摩擦領域を形成する。流路の形状に応じて、これらの摩擦領域は、ほぼまっすぐな端面または縁部(edge)、湾曲している端面、様々な形状のまたはV字状の端面によって形成されることになる。
好ましくは、第1の流路は、摩擦フェーシングの端面に開口部(aperture)を形成する。このことは、流路が端面に通じ、流体を摩擦フェーシングの表面(第1の面)から流路を介して、摩擦フェーシングの端面へと通過させることを可能とすることを意味する。
好ましい実施形態において、複数の開口部が所定の間隔を置いて第1の端面に設けられており、また、少なくともいくつかの開口部が第2の端面に設けられている。
摩擦フェーシングは、第1および第2の端面を含んで構成され、前記第1の流路および/または前記第2の流路は、第1の端面から第2の端面の間に(向かって)延びる。ここで、好ましくは、前記複数の第1の流路は、それぞれ摩擦フェーシングを介して延びて、その長さが第1の端面と第2の端面とによって定められる摩擦フェーシングの幅寸法よりも小さい。また、前記複数の第2の流路は、それぞれ前記摩擦フェーシングの幅とほぼ同じ長さを有する。あるいは、前記第2の流路は、前記摩擦フェーシングの幅よりも小さくてもよい。さらに、好ましい実施形態においては、前記複数の第2の流路は、それぞれ前記第1の流路よりも短くなっている。
さらに、前記第1および/または前記第2の流路は、摩擦フェーシングの前記第1または第2の端面に対して所定の角度を有するようにしてもよい。このことは、流路をより長くして摩擦フェーシング表面からの流体の排出を改善することを可能とする。
代わりにまたはこれに加えて、第1および/または第2の流路の少なくとも一つが摩擦フェーシングの第1または第2の端面に実質的に平行に延びていてもよい。
さらに、本発明は、支持要素および上記説明に係る摩擦フェーシング部材を含んで構成される摩擦部材にも言及する。摩擦フェーシングは、好ましくは接着剤を介して前記支持要素上に配置される。支持要素は、金属製あるいは適当な他のいかなる材料から製造されたものであってもよい。なお、摩擦部材としては、シンクロナイザーリング、クラッチ板、伝動ベルト、ドラムブレーキ・ライニングなどが該当する。接着剤は、摩擦フェーシングを支持要素に容易に取り付けることができるように、摩擦フェーシングの第2の面に付加(貼付)されるのが好ましい。
さらなる態様において、本発明は、上記説明およびクレームに係る摩擦フェーシングを提供する方法にも言及する。
好ましくは、第1の流路は、摩擦フェーシングを支持部材に取り付ける前に摩擦フェーシングに設けられる。第2の流路は、摩擦フェーシングを支持部材に取り付ける前に、摩擦フェーシングを指示部材に取り付けるときに同時に、あるいは、摩擦フェーシングを支持部材に取り付けた後に形成される。第1および/または第2の流路は、機械加工、レーザー加工あるいはエンボス加工によって摩擦フェーシングに形成されてもよく、または、摩擦フェーシングにプラテンを駆動する(押圧する)ことによって形成されてもよい。
好ましくは、少なくとも一つの第2流路は、流路形状のリブを有するプラテンによって生成される。このプラテンは、摩擦フェーシングに押しつけられ、そのリブが第2の流路の少なくとも一つを形成する。したがって、接着剤は、摩擦フェーシングの第2の面、すなわち、摩擦面の反対側の面に提供(準備)されることになる。
摩擦フェーシングは、第2の流路を形成するためのリブを備えるプラテンに位置合わせされる。それから、プラテンは、摩擦フェーシングを支持部材上に押し付けるように駆動され、同時に、摩擦フェーシングの第1の面に第2の流路を形成する。
好ましくは、摩擦フェーシングは、第1および/または第2の流路の少なくとも一つが予め形成されたウェブ材(摩擦材料であり、摩擦フェーシングの素材)から打ち抜かれて形成される。
また、第1の流路、すなわち、第1の面から反対側の第2の面へと摩擦フェーシング全体に延びている流路が、該摩擦フェーシングをウェブ材から打ち抜くときに形成されるようにしてもよい。好ましくは、第1の流路の少なくとも一つが摩擦フェーシングを摩擦材料ウェブから打ち抜くことによって形成される。
好ましくは、接着剤層は、摩擦フェーシングをウェブ材から打ち抜く前に、該ウェブ材の第2の面(すなわち、摩擦フェーシングの第2の面に対応する面)上に貼付される。
好ましくは、本発明は、摩擦フェーシングを含む。この摩擦フェーシングは、第1の端面、第2の端面、第1の面および第2の面を有するフェーシング材と、前記第1の端面から前記第2の端面に向かって所定の長さで延び、所定の間隔を置いて配置される複数の第1の流路と、該複数の第1の流路のうち、前記第1の面と前記第2の面との間に第1の所定深さで延びる少なくとも一つの流路と、を含んで構成され、そして、この摩擦フェーシングは、さらに、所定の第2の流路領域を形成し、前記第1の面と前記第2の面との間に第2の所定深さで延びる第2の流路を備え、該第2の流路は、第1の端面に連なる第1の領域と第2の端面に連なる第2の領域との間で流体連通を可能とする。
好ましくは、本発明は、摩擦材料支持体上で使用するための摩擦材料を含む。この摩擦材料は、第1の領域に連なる第1の端面と、第2の領域に連なる第2の端面と、対象とする摩擦要素に接合させる摩擦面と、摩擦材料を摩擦材料支持体上に固定するための接着面と、第1の端面に関連して開口し、所定の間隔を置いて配置される複数のアパーチャ(aperture:開口部、スリット状の隙間)と、流体が流入するように該摩擦材料において第1の流路を形成する各アパーチャの少なくとも一部分と、その深さが摩擦材料の厚さよりも小さく(浅く)流体が流入可能な少なくとも一つの第2の流路と、を含んで構成される。
好ましくは、本発明は、摩擦フェーシングを含む。この摩擦フェーシングは、摩擦材料と、該摩擦材料に設けられた複数の第1の流路と、該摩擦材料に設けられた複数の第2の流路と、を含んで構成され、前記複数の第1の流路と前記複数の第2の流路とが流体連通する。
好ましくは、本発明は、トランスミッション組立体(transmission assembly)において使用される摩擦部材を含む。この摩擦部材は、金属製の支持リングと、摩擦材料と、該摩擦材料を前記金属製の支持リングに固定するための接着剤と、を含んで構成され、前記摩擦材料が、第1の領域に連なる(面する)第1の端面、第2の領域に連なる(面する)第2の端面、対象とする摩擦要素に接合させる摩擦面、摩擦材料を摩擦材料支持体上に固定するための接着面と、第1の端面に関連して開口し、所定の間隔を置いて配置される複数のアパーチャと、流体が流入するように該摩擦材料において第1の流路を形成する各アパーチャの少なくとも一部分と、その深さが摩擦材料の厚さよりも小さく(浅く)流体が流入可能な少なくとも一つの第2の流路と、を含んで構成される。
好ましくは、本発明または実施形態は摩擦部材の形成方法を含む。この摩擦部材の形成方法は、開放端および閉鎖端を有する複数のアパーチャ(第1の流路に相当する)を含んで構成される摩擦フェーシングを提供するステップと、支持部材上に前記摩擦フェーシングを位置させるステップと、前記摩擦フェーシングに複数の第2の流路を形成するステップと、を含んで構成される。
好ましくは、本発明は、摩擦フェーシング全体を流れる流体流量を増大させる方法を含む。この方法は、流体が第1の領域から摩擦フェーシングの表面を横切って第2の領域に流れることを可能とするための浅い領域および深い領域を有する複数の流路を提供するステップを含んで構成される。
好ましくは、本発明は、摩擦フェーシング全体を流れる流体流量を増大させることのできる摩擦フェーシングを含む。この摩擦フェーシングは、流体が第1の領域から摩擦フェーシングの正面を介して第2の領域に流れることを可能とするための浅い領域および深い領域を有する複数の流路を提供するステップを含んで構成される。
さらに、あらかじめ流路が形成されたサプライ(摩擦材料の素材、ウェブ等)を用いて摩擦材料を形成し、提供することが好ましい。
本発明の他の目的および利点は、以下の説明、添付の図面および添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図面について詳細に説明する。なお、同一の数字は、図面全体にわったって共通する構成要素または同一の構成要素を示している。図1、図2は、図示しないトランスミッション組立体(transmission assembly)に使用されるシンクロナイザーリング10を示している。シンクロナイザーリング10は、該シンクロナイザーリング10の環状内壁14(図1(b)参照)に取り付けられる摩擦材料である摩擦フェーシング12を含んで構成される。シンクロナイザーリング10は、例えば、クラッチ、ブレーキ、マニュアル又はオートマチックトランスミッション、リミテッド・スリップ・デフ(LSD)、ホイストおよびこれらに類似する摩擦伝動装置や摩擦エネルギー吸収装置(power transmission and energy absorption devices)において利用されるものであり、図示しない動力伝達部の組立体や動力吸収部の組立体(power transmission or absorption assembly)の一構成要素であることを理解すべきである。シンクロナイザーリング10が利用される環境の一例として、例えば、米国特許第4,732,247号(フロスト特許)の明細書に開示されたものがある。なお、かかる明細書は参照することによって本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなすものとする。
本明細書で説明するシンクロナイザーリング(またはブロックリング)10および摩擦フェーシング12は、上記した摩擦伝動装置や摩擦エネルギー吸収装置において利用され得るものであるが、本発明に係る摩擦フェーシング12がそのような装置に限定されないことは理解されよう。例えば、摩擦フェーシング12は、クラッチ板、トルクコンバータのクラッチ(ロックアップクラッチ)、あるいは伝動ベルト等の他の摩擦装置においても利用され得る。さらに、本発明の摩擦材料(摩擦フェーシング)が、例えば、ガスケットやフィルタあるいはノズルなどように、流体の流れを制御することが必要な他の装置において利用され得ることも考えられる。
摩擦フェーシング12は、例えば、米国特許第5,615,758号、第6,065,579号の明細書に記載されているようなウーブン系摩擦材料(woven material)やその混合材料、あるいは、米国特許第4,639,392号、第4,700,823号、第5,324,592号、第5,662,993号、第5,083,650号、第5,585,166号及び第5,989,390号の明細書に記載されているペーパー摩擦材料やその他の摩擦材料等を含んで構成される。なお、以上の明細書はすべて参照することによって本明細書に組み込まれて本明細書の一部をなすものとする。
本発明の一実施形態においては、摩擦フェーシングは、EF−5010としても知られているCM−6500という摩擦材料からなる部分を含んで構成される。かかる摩擦材料は、本出願人であるSulzer Euroflamm 社(Sulzer Euroflamm US、Sulzer Euroflamm GERMANY)から入手可能である。一般に、そして、本明細書において図18〜図22に関連して後述するように、摩擦フェーシング12は、供給ロール16(図18参照)から供給され、その一方の面(第1の面)20に接着剤層18が形成され、または付加されて最終的なサプライ22を提供する。本明細書において後述するように、摩擦フェーシング12は、その後、サプライ22から打ち抜かれ(型抜きされ)、更に所定の処理が施されてリング10に固定されることになる。
図2に最もよく示されているように、ブロックリング10は、周方向に約120°のほぼ等しい間隔で設置される三つの突起(lug)24を含んで構成される。かかる突起24は、例えば、図示しない組立品の他の部材26の対応する切欠穴(hub notch)に挿入または嵌合されるようになっている。
ブロックリング10はまた、その外側面または外周面上に形成される歯またはスプライン面28(図1(a)〜図2参照)を有する。かかる歯またはスプライン面(spline surface)28は、前記動力伝達部の組立体や動力吸収部の組立体に係合可能に形成され、また、協働する摩擦要素29(図2参照)が環状内壁14に沿って移動することに伴って部材26を回転させることが可能である。
図1に最もよく示されているように、本発明に係る摩擦フェーシング12は、従来から知られているニトリル・フェノール系の接着剤やその他の適当な接着剤からなる接着層(図1(b)および図18参照)によって、ブロックリング10の環状内壁14に固定される。協働する摩擦要素29(図2参照)は、ブロックリング10に係合し、そして、係合を解除するために、軸30に沿って移動可能であることは容易に理解されよう。
図3(a)〜図17は、本発明のさまざまな実施形態を示す図である。図3(a)〜図3(d)に示されるように、本発明の一実施形態に係る摩擦フェーシング12は、第1の端面(edge)12a、第2の端面(edge)12b、上面(第1の面)12cおよび下面(第2の面)12dを含んで構成される。摩擦フェーシング12は、さらに、所定の間隔を置いて配置される複数の第1の流路(slot, groove or channel)32(図3(a)参照)と、所定の間隔を置いて配置される複数の第2の流路40との組み合わせで構成される複数の貫通流路41を含んで構成される。ここで、所定の間隔を置いて配置される各第1の流路32は、それぞれ第1の端面12aと連なる第1の領域(空間)34および第2の端面12bと連なる第2の領域(空間)36を含んで構成される。図の簡略化のために、いくつかの流路32、40および41についてのみ詳細に図示しているが、これらの特徴が摩擦フェーシング12における他の流路32、40およびに41にも適合することは理解されよう。
図3(a)に示されるように、所定の間隔を置いて配置される第1の流路32は、例えば、ラジアル平面(例えば、P1面、P2面)に位置する。また、図3(a)に図示されるように、第1の流路32は、一般に端面12aによって形成される外周面に対して垂直である。後に詳述するように、摩擦フェーシング12はまた、複数の第2の流路40を含んで構成される。この複数の第2の流路40は、第1の流路32とともに、所望の量の潤滑剤および流体が、摩擦フェーシング12を介してまたは全体に、そして、第1の領域34と第2の領域36との間および領域A1と領域A2との間を流れることを可能とする。
所定の間隔を置いて配置される流路41のそれぞれは、所望の流量特性を満たすような寸法を有して形成される。第1の流路32は、深いチャネルまたはスロットであり、一般的には摩擦フェーシング12の幅W1(図3(a)参照)である寸法D1(図3(d))の長さを有する。
図3(b)〜(d)に示されるように、複数の第1の流路32のそれぞれは、対向または平行な関係にある第1の壁32aおよび第2の壁32b(図3(c)参照)によって形成される。あるいは、後述するように、第1の壁32aおよび第2の壁32bは、傾斜面であったり、非線形であったり、曲線状のものとしたりすることも可能である。したがって、壁32aおよび壁32bは、平行とはならないように、あるいは、例えば第1の領域34の寸法D3(図3(a)参照)が、第1の流路32の閉鎖端36における寸法d6(図3(a)参照)よりも大きくなるように形成され得ることも認識すべきである。これらの寸法D3、寸法D6および壁32a、壁32bの形状を適宜選択することによって、容易に第1の流路31および第2の流路40に所望の量の流体を流すことができる。
ここで、摩擦フェーシング12は、壁32aと壁32bの間に位置する接続部38を有する。その上面38aは、壁32aおよび壁32bとともに第2の流路40を形成する。接続部38の長さ方向の寸法はD5である。本発明の一実施形態において、(第2の)流路40は、接続部38の上方から摩擦フェーシング12を加圧することによって形成される。このように、接続部38を有する摩擦材料12は、エンボス加工またはプレス加工によって流路40を設けるときに緻密化される。
なお、第2の流路40は、機械加工により形成されたり、レーザカットにより形成されたり、他の方法により形成されたりしてもよく、または、第2の流路40や接続部38を形成するために摩擦フェーシング12に設けられたものであってもよい。
図に示す実施形態において、第1の流路32は、摩擦フェーシング12の厚さT1(図3(c)参照)にほぼ対応する深さD2(図3(d)参照)を有している。ここで、接続部38の厚さはT2であり、長さはD5である(図3(d)参照)。また、図に示す実施形態において、接続部38の上方の領域43(図3(d)参照)が一般に第2の流路40を形成し、図3(d)において寸法D2および寸法D1によって定められる領域が一般に第1の流路32を形成する。図3(a)〜(d)に示すように、第2の流路40は、第1の流路32との間で相互に流体が流通できるようになっている(すなわち。流体連通している)。流体が第2の領域36に入ると、流体は領域A1から第2の流路40に向かって、そして、該第2の流路32および第1の流路32を介して領域A2へと移動する。
本発明の一実施形態において、上記各寸法は以下の表のようになっている。
Figure 0004756555
図3(c)から明らかなように、複数の第2流路40のそれぞれは、その深さD4(図3(c)参照)が接続部38の厚さ(または高さ)T2によって定まる浅い流路である。これとは対照的に、複数の第1の流路32のそれぞれは、摩擦フェーシング12の厚さT1(図3(c)参照)にまでおよぶ深さを有する。また、接続部38の長さ、すなわち、寸法D5は、第2の流路40のサイズを定める。例えば、寸法D5を大きくするほど第2の流路40は小さくなり、その逆に、寸法D5を小さくするほど第2の流路40は大きくなる。
図3(a)〜(d)に示す実施形態において、所定の間隔を置いて配置される複数の第1の流路32および複数の第2の流路40はオーバーラップ、すなわち、重なるように配置され、あるいは、相互に流体が流通するように形成されて、図3(a)に示すように、合成流路(combined channel)41を提供する。
しかしながら、図4(a)〜図18に示す他のいくつかの実施形態のように、複数の第2の流路40は、任意の所望の配置で設けられてもよい。例えば、第2の流路40が複数の第1の流路32のそれぞれに連通して設けられない配置としてもよい。
例えば、図4(a)〜(d)は、いわゆるスタガード配置(第1の流路と第2の流路とをずらした配置)の例を示す。図4(a)は、複数の第1の流路32が、第1の流路32と第2の流路40との組み合わせからなる合成流路41とは別に設けられることを示している。複数の第1の流路32およびこの第1の流路32に流体連通する第2の流路40を含む合成流路41は、任意の所望の構成で摩擦フェーシング12に配置され、あるいは、設けられる。したがって、図4(a)に示す摩擦フェーシング12は、第1の流路32と、複数の第2の流路40に流体連通する複数の第1の流路32を有する合成流路41との組み合わせを含んで構成されるようにしてもよい。
図4(a)においては、第1の流路32と、合成流路41(流路32/流路40)とのさまざまな組み合わせによるスタガード配置があることに注意すべきである。
図4(b)〜(d)に示される図において、一つおきに配置された流路32は、深い流路である第1の流路32だけからなるか、あるいは、浅い流路である第2の流路40と合成された第1の流路32の組合せからなる(つまり、いずれであってもよい)。
図4(a)〜図17に示すさまざまな実施形態における各構成要素の寸法は、図3(a)〜(d)に関連してすでに説明したものと同様であることを理解すべきである。しかしながら、図4(a)〜(d)に示される第1の流路32の中には、該第1の流路32に流体連通する第2の流路40を有していないものがある。それらは第1の流路32が途中で閉鎖されており、流体がそこを流れることはできない。その結果、それらは、第2の領域36で流体の流れを止めることになる。
別の実施形態においては、図5(a)〜(d)に関連して説明されるように、第1の流路32と第2の流路40とが異なる幅で構成されている。図5(a)には、摩擦フェーシング12が複数の第1の流路32を含んで構成されることが示されている。ここで、図5(b)〜(d)において、浅い流路である第2の流路40は、壁40aおよび壁40bによって形成され、その幅CW2は、第1の流路32の壁32aおよび壁32bによって定まる幅CW2(図5(c)参照)よりも広くなっている。
図3(d)、図4(d)および図5(d)に示すように、接続部38は、各実施形態において、摩擦フェーシング12の上面12cにほぼ平行な平面(すなわち、平坦な面)である上面38aを含んで構成される。しかしながら、接続部38は、平坦な面以外の形状によって形成されてもよく、また、面12cにほぼ平行である以外の他の方向性や配置を有するようにしてもよいことを理解すべきである。例えば、図6(a)〜(d)は、図5(a)〜(d)に示される実施形態と類似した本発明の他の実施形態を示しているが、この実施形態では、連結部38は、その断面がほぼV字状となる上面38aを含んで構成され、図6(b)および図6(c)に最もよく示されるように、二つの平面38a1および38a2を有している。
複数の第1の流路32のそれぞれは、壁32aおよび壁32bによって形成される一方、複数の第2の流路40は、壁40aおよび壁40bによって形成されることも理解すべきである。複数の流路40のそれぞれを形成する壁40aと壁40bとは、図3(a)〜図6に示されるように、平行にすることができる。あるいは、図7(a)〜(c)において壁40a1および壁40b1で示されるように、流体が第2の流路40およびこれと流体連通する第1の流路32をより流れ易くするために、面(摩擦フェーシング12の上面)12cに対して所定の角度を有する壁、すなわち、傾斜壁としてもよい。このような傾斜壁40a1および傾斜壁40b1により、例えば、摩擦フェーシング12が図7(c)における矢印M方向に移動すると、流体が傾斜壁40b1に沿ってコーナーまたは稜部(ridge)37に向かって上方(図7(c)で見て)に流れ、そして、摩擦フェーシング12の上面12c上へと流れることとなり、面12cと図示しない接合摩擦面との間での分離が容易になることも期待できる。
図8(a)〜(d)は、更なる別の実施形態を示しており、そこでは、接続部38の上面38aの断面がほぼU字状である。
面38aは、例えば、図3(a)、図4(a)、図5(a)および図7(a)に示される実施形態のように、面12cまたは面12dに平行な面であってもよいことを認識すべきである。
しかしながら、面38aは、そのような方向性や配置に限定されることはなく、面12cまたは面12dと平行ではない面によって形成されてもよい。例えば、図9(a)〜(d)は、接続部38を含んで構成される摩擦フェーシング12を示しており、接続部38の上面38aは、図に示すように、面12cおよび面12dに対して所定の角度を有する平面上に位置している。
このように、第1の流路32、第2の流路40、およびそれらの流路32、40を形成するさまざまな壁32a、32b、40aおよび40bの構成配置は、所望の寸法および流量特性を有する第1の流路32および第2の流路40あるいは合成流路41を提供するために、その形状、配置や大きさ並びに接続部30およびその上面38aの形状、配置や大きさと同様に、それぞれ要求に応じて適宜選択され、また、構成することができることを理解すべきである。図6(a)〜(d)および図9(a)〜(d)に示されるように、接続部38の上面38aを所定の角度θで傾斜させることは、例えば、第2の流路40および第1の流路32に流入し、流れる流体を増大することを容易にする。
摩擦フェーシング12は、図3(a)に示されるような位置に接続部38を有することを理解すべきである。あるいは、接続部38は、第2の端面12bの近くに位置され、配置されまたは形成されるようにしてもよい。さらに、図11に示す実施形態のように、接続部38が、図に示すようなスタガード配置または交互配置(staggered or alternating configuration)によって、第1の端面12aおよび第2の端面12bの両方に隣接して設けられるようにしてもよい。
あるいは、接続部38が、図13に示されるように、第1の端面12aと第2の端面12bとの間の位置に設けられることも可能である。
上述したように、第2の流路40は、一つ以上の第1の流路32と組み合わされ、あるいは、流体連通するように設けられる。また、図12に示されるように、第2の流路40は、単独で、および/または、相互に流体連通する第1の流路32と第2の流路40とで構成される合成流路40との組み合わせでスタガード配置または交互配置で設けられる。また、第1の流路32、第2の流路40および第2の流路40と流体連通する第1の流路32を含む合成流路41の個数は任意に設定することができ、また、その個数は、摩擦フェーシング12が使用される具体的な適用例に応じて定められるものである。図示していないが、摩擦フェーシング12が、第1の流路32、第2の流路40および合成流路41を含んで構成されるようなことも考えられる。
図10において、第2の流路40は、壁40aおよび壁40bによって形成される漏斗状の開口部43を含んで構成されることを認識すべきである。各開口部43は、要求通りの投入量に容易に制御できるように形成され、構成される。これは、第1の流路32への流体の供給作用を容易に生じさせる。あるいは、図14〜16に示されるさまざまな実施形態のように、壁32cおよび壁32bは、ブロックリング10が回転するときに、第1の流路32に流体が流れ易くするような漏斗状の開口部37を精度よく形成する。第1の流路32が、図14に示されるように、漏斗状の開口部37を含んで構成される場合、流体が第2の流路40と第1の流路32との両方に、あるいは両方の流路を介して流れ易くするような吸込作用または吸引作用が生じ得ることを認識すべきである。
ここで、摩擦フェーシング12は、複数の摩擦材領域(摩擦面)62を含んで構成されることに留意すべきである。図3(a)、図4(a)、図11、図12および図12に示されるように、摩擦材領域62は一般には矩形である。あるいは、図14、図15および図16に示されるように、摩擦材領域62を波形や多角形としてもよい。
図14および図16において、摩擦材領域62は、摩擦フェーシング12の第2の端面12bに連なる円弧状の端面62aを含むことになる。接続部38は、図10(a)に示されるように、第2の端面12bに沿って(連なるように)設けられている。あるいは、第1の端面12a上に円弧状または波形の端面が設けられ、図16に示されるように、接続部38が第1の端面12aの近くに設けられてもよい。
本発明の更に別の実施形態は、図15に示されている。かかる図15には、一般に多角形の摩擦材領域62を形成するために、一般に直線状に延びる壁32eおよび壁32fによって形成される(第1の)流路32が示されている。また、図17のような形状は、流体理論における周知の効果である入口効果(entry effect)にしたがって最大流量を得られることが見込まれる。また、図16のような形状は、オイル流体膜(oil hydrodynamic oil films)の生成を遅延させる際に効果的であることが見込まれる。
したがって、摩擦材領域62は、ブロックリング10が回転しているときに流量の増減を容易に行えるように、さまざまな形状や大きさで構成され、あるいは、形成されることを理解すべきである。
図1〜図16で示される実施形態において、浅い流路である第2の流路40は、複数の放射状(半径方向)の直線、例えば、図3(a)における線P1や線P2に沿って、所定の間隔を置いて配置される。
しかしながら、必要に応じて、各摩擦材領域62が、図17に示されるように、摩擦フェーシング材12の側面12eと側面12fとの間を周方向に部分的にまたは全体にわたって延びる一つ以上の第2の流路40を含んで構成され得ることも考えられる。かかる配置は、第2の流路40と流体連通する複数の第1の流路32の間に流れる流体の量を増加させることになる。
より有利には、第2の流路40は、第1の流路32との関係においてさまざまな異なる配置で構成することができる。例えば、図に示されるように、第1の流路32が第2の流路40に流体連通する場合や両者が流体連通しない場合であり、さらには、図12の実施形態に示されるように、面12cに設けられる場合である。
また、第1の流路32は、図14〜図16の実施形態に示されるように、壁32aおよび壁32bを有するように構成され、これらの壁は、平行なものであったり、平行でなかったり、円弧状であったり、あるいは、傾斜していたりする。
なお、摩擦フェーシング12が取り付けられるシンクロナイザーリング10の一般的な製造方法(工程)は、図18および図19に関連して説明される。
まず、供給ロール16から摩擦フェーシングの素材(ウェブ)16が供給され、この供給された素材に接着剤層18が固定され、接着剤層付きの素材22を提供する(図18および図19のブロック70参照)。図19のブロック72において、図18に示されるように、摩擦フェーシング12は、抜き型(die)17を用いて素材16(または22)から打ち抜かれる。ここで、本実施形態においては、抜き型17によって各摩擦フェーシング12が複数の第1の流路32を備えた状態で打ち抜かれるようになっている。
図19のブロック74では、図18に示されるように、打ち抜かれた摩擦フェーシング12の側面(側部)12eと側面(側部)12fとが接合され、その後、シンクロナイザーリング10の面(環状内面)14上に置かれる(図1(b)参照)。
図19のブロック76では、図18に示されるように、加熱されたボンディング・パンチ(プラテン)80は、該パンチ80が開位置から閉位置または接合/エンボス加工位置(bonding/embossing position)まで動作する際に、該パンチ80上に設けられた一つまたは複数のリブ82がフェーシング材12上の所望の位置に第2の流路40を形成またはエンボス加工するように、リング10に動作的に関連する位置へと位置決めされ、配置される。
本実施形態において、パンチ80は加熱されて、摩擦フェーシングの面12dの所望の位置への第2の流路40の形成と、摩擦フェーシング12の面のシンクロナイザーリング10の面14への加熱(押圧)接着とを同時に行う(図19のブロック78)。しかしながら、いくつかの摩擦フェーシング12については、パンチの加熱が必要とされないことを認識すべきである。
図19のブロック79では、ボンディング・パンチ80がリング10から取り外され、その後、リング10は、摩擦環境、例えば、図2と関連してすでに説明したような環境に設置される。
リブ82は、第2の流路40が、第1の流路32のいくつかまたはすべてに位置合わせされて流体連通し、そして、図3(a)〜図17と関連してすでに説明したような特徴や配置あるいはそれ以外の特徴や配置を有するように、パンチ80上に配置される。
図20(a)〜(c)について説明する。
上記製造工程は、他の特徴を有する。すなわち、第2の流路40を形成または提供するように予め形成された流路47を一つ以上備えるフェーシング材12の製造を容易に行える、ということである。
例えば、図20(a)〜(c)に示される実施形態においては、フェーシング材12が、予め形成された流路(溝)47を有する供給フェーシング素材22から打ち抜かれる。
また、図21(a)〜(c)に示される実施形態においては、供給フェーシング素材22は、機械加工、レーザカットまたはエンボス加工等により所定のパターンに前もって形成された第2の流路49を複数含んで構成されることに注意すべきである。図21(b)および図2(c)に示されるように、摩擦フェーシング12は、それから、すなわち、予め第2の流路49が形成されている供給フェーシング素材22から打ち抜かれる。
打ち抜かれた摩擦フェーシング12は、上述したように、第2の流路40に流体連通する一つ以上の第1の流路32を含んで構成される。一連の加工処理の後、結果として得られる図21(a)に示される摩擦フェーシング12は、第1の流路32と第2の流路49の両方を含んで構成される。
図21(a)において、供給フェーシング素材22は、摩擦フェーシング12が該供給フェーシング素材22から打ち抜かれた後に、第2の流路49のうちのいくつかが第1の流路32にオーバーラップし、連通するように供給されることになる。
図21(a)〜(c)に示される実施形態において、予め流路が形成された他の供給フェーシング素材22が、図21(c)に示すように、供給フェーシング素材16上に非線形、非平行または交差パターンで設けられた複数の流路49を有することが示されている。図21(b)に示されるように、個々の摩擦フェーシング12は、所定の角度で傾斜した第2の流路51を備える最終的な摩擦フェーシング部材12(図12(a)参照)を提供するために、供給フェーシング素材22から打ち抜かれる。ここで、この摩擦フェーシング素材12においては、第2の流路40のみが設けられ、第1の流路32が設けられていない。
このように、溝または第2の流路47、49は、所望の流量特性を達成するために、選択された任意のパターンで提供され、また、摩擦フェーシング12が供給フェーシング素材から打ち抜かれる前に予め形成しておくことができることを認識すべきである。
上記説明および添付の特許請求の範囲から明らかであろう本発明の他の特徴において示され、説明される実施形態は、所定パターンの溝または流路32、40、41、49、51を備えることによって流体が摩擦フェーシング12の表面12cを流れることを容易にする手段、装置および方法を提供する。このようなパターンには、流体が第1の流路32および第2の流路40を介して流れるように、すでに説明したような第1の流路32と第2の流路40とがオーバーラップした、すなわち、両者が重なるように配置された組み合わせが含まれる。
上述した実施形態においては、図18に示されるように、第1の流路32は型抜きにより形成され、第2の流路40は押圧によりあるいはエンボス加工によって形成される。しかし、第2の流路40は、フライス加工、旋盤加工または研削加工のような機械加工によって形成されたり、レーザー加工によって形成されたりしてもよいことを理解すべきである。また、図の簡略化のために、摩擦フェーシング12において第1の流路32と第2の流路40とが別々に提供される例を説明した。しかし、合成流路41が一回の作業、例えば、単一のレーザー加工ステップまたは単一に機械加工ステップで提供され、あるいは形成されることも考えられる。
図示はしていないが、別の実施形態では、摩擦フェーシング12がシンクロナイザーリング10の内側環状面14に接合され、その後、(第1の)流路32および/または(第2の)流路40が、切削、機械加工またはレーザー加工によって形成される。
また、(第2の)流路40は、摩擦フェーシング12の厚さを超える深さまたは深さD1(図3(a)参照)で切削されてもよく、このことは、流路40が部分的に形成されてもよき、あるいは、シンクロナイザーリング10の内側環状面1を切り込んで形成されてもよいことを意味する。
また、図3(a)に示されるように、幅CW1(図5(b)参照)および幅CW2が同じであってもよい。あるいは、幅CW2を幅CW1よりも広くしたり、幅CW1より狭くしたりすることも可能である(図5(a)参照)。
本明細書において説明される方法およびこの方法を実行するための装置の形態が本発明の好ましい実施形態を構成する一方、本発明はこれと一致する方法や装置形態に限られず、その変更が、添付の特許請求の範囲の記載によって定義される本発明の範囲を逸脱することなくなされ得ることを理解すべきである。
(a)本発明の一実施形態に係る摩擦フェーシングを有するシンクロナイザーリングを示す図であり、(b)(a)における1B部の拡大図である。 典型的な動力伝達部―動力吸収部組立体において、図1に記載されたブロックリング(シンクロナイザーリング)をその協働部材とともに示した分解斜視図である。 本発明の実施形態による摩擦フェーシングのさまざまな図であり、深い流路と浅い流路とによって形成される複数の流路を示す図である。 本発明の他の実施形態を示す図である。 本発明の他の実施形態を示す図である。 本発明の更なる他の実施形態を示す図である。 本発明の更なる他の実施形態を示す図である。 本発明の他の実施形態を示し、非平坦面である接続部を示す図である。 本発明の更なる他の実施形態を示す図である。 本発明の他の実施形態を示し、第2の流路に連なる漏斗状の開口部を示す図である。 本発明の他の実施形態を示し、摩擦フェーシングの第1の端面または第2の端面のいずれかに連なる(繋がる)スタガード配置または交互配置に変更した接続部を示す図である。 本発明の他の実施形態を示し、単独の第2の流路と、浅い部分と深い部分とで構成される複数の流路とを有する摩擦フェーシングを示す図である。 第1の端部と第2の端部との間に位置する接続部を示す図である。 本発明の他の実施形態を示し、第1の流路または深い流路に通じる漏斗状の開口部を示す図である。 本発明の他の実施形態を示し、ほぼ直線状に延びる平坦な壁によって形成される流路の開口部を示す図である。 第1の端面に繋がる接続部および第1および第2の流路に通じる漏斗状の開口部を示す図である。 複数の第1の流路または深い流路を接続する流路を示す図である。 溝が形成され、接合された摩擦材料を有する実施形態に係るシンクロナイザーリングを提供するために、第1の流路上に第2の流路を打ち出し形成または重ねて形成する方法を示す図である。 シンクロナイザーリングの製造方法を示す概略図である。 本発明の他の特徴を説明するための図であり、複数の第2の流路が予め形成され、または機械加工されているサプライ(素材、ウェブ)を打ち抜いて複数の第1および第2の流路を有する摩擦フェーシングを提供するものである。 予め複数の第2の流路が形成されたサプライを打ち抜くことで、第2の流路が所望のパターンとなる摩擦フェーシングを提供することを説明する図である。
符号の説明
10…シンクロナイザーリング(ブロックリング)、12…摩擦フェーシング、12a…第1の端面、12b…第2の端面、12c…第1の面(上面)、12d…第2の面(下面)、12e,f…第2の側面、14…環状内壁、16…供給ロール(素材、ウェブ)、17…抜き型、18…接着剤層、32…第1の流路、32a,b…壁、40…第2の流路、40a,b…壁、41…合成流路(第1の流路+第2の流路)、80…ボンディング・パンチ(プラテン)

Claims (25)

  1. 摩擦面である第1の面(12c)と、この第1の面の反対側のある第2の面(12d)と、前記第1の面(12c)に設けられる少なくとも一つの第1の流路(32)および少なくとも一つの第2の流路(40)と、を含んで構成される摩擦フェーシングであって、
    前記第1の流路(32)は、前記第1の面(12c)から前記第2の面(12d)に向かって第1の所定深さ(D2)を有し、前記第2の流路(40)は、前記第1の面(12c)から前記第2の面(12d)に向かって前記第1の所定深さ(D2)とは異なる第2の所定深さ(D4)を有することを特徴とする摩擦フェーシング。
  2. 前記第1の所定深さ(D2)は、前記第1の面(12c)と前記第2の面(12d)との距離(T1)以上であることを特徴とする請求項1記載の摩擦フェーシング。
  3. 前記第2の所定深さ(D4)は、前記第1の面(12c)と前記第2の面(12d)との距離(T1)の100%未満であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の摩擦フェーシング。
  4. 前記第1の流路(32)および前記第2の流路(40)の少なくとも一方は、前記第1の面(12c)に複数設けられ、各流路は互いに所定の間隔を置いて配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  5. 前記第2の流路(40)の少なくとも一つは、一対の前記第1の流路(32)の間に配置されることを特徴とする請求項4に記載の摩擦フェーシング。
  6. 前記第2の流路(40)の少なくとも一つは、前記第1の流路(32)の少なくとも一つに接続され、前記第1の流路(32)と前記第2の流路(40)との間で流体連通することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  7. 前記第2の流路(40)の少なくとも一つは、接続部(38)で接続される二つの対向壁(40a、40b)によって形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  8. 前記接続部(38)は、平坦な面、断面が略U状の面または断面が略V状の面(38a)を有することを特徴とする請求項7記載の摩擦フェーシング。
  9. 前記第1の流路(32)および前記第2の流路(40)の少なくとも一方の側壁(38a,b、40a,b)は、互いにまたは前記第1の面(12c)に対して所定の角度で傾斜していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  10. 前記第1の流路(32)および前記第2の流路(40)の少なくとも一方の側壁(38a,b、40a,b)は、湾曲しまたは所定の角度で曲がっていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  11. 前記第1の流路(32)は、摩擦フェーシング(12)の端面(12a)に開口部(aperture)を形成することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  12. 第1の端面(12a)および第2の端面(12b)を有し、
    前記第1の流路(32)および前記第2の流路(40)の少なくとも一方は、前記第1の端面(12a)から前記第2の端面(12b)に向かってまたは前記第2の端面(12b)から前記第1の端面(12a)に向かって延びることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  13. 前記第1の流路(32)および前記第2の流路(40)の少なくとも一方は、前記第1の端面(12a)または前記第2の端面(12b)に対して所定の角度で傾斜していることを特徴とする請求項12記載の摩擦フェーシング。
  14. 前記第1の流路(32)および前記第2の流路(40)の少なくとも一方は、前記第1の端面(12a)または前記第2の端面(12b)に実質的に平行に延びていることを特徴とする請求項12または請求項13記載の摩擦フェーシング。
  15. 前記第2の流路(40)の少なくとも一つが前記第1の流路(32)の少なくとも二つに接続されるか、または、前記第1の流路(32)の少なくとも一つが前記第2の流路の少なくとも二つに接続されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング。
  16. 支持要素を含んで構成され、
    前記支持要素(10)上に請求項1〜15のいずれか一つに記載の摩擦フェーシング(12)が配置されていることを特徴とする摩擦部材。
  17. 前記摩擦部材は、シンクロナイザーリング(10)、クラッチ板、伝動ベルトまたはドラムブレーキ・ライニングであることを特徴とする請求項16記載の摩擦部材。
  18. 請求項1〜15の一つ以上に記載の摩擦フェーシングを提供する方法であって、
    摩擦面である第1の面(12c)と、この第1の面(12c)と反対側に位置する第2の面(12d)と、前記第1の面から前記第2の面に向かって第1の所定深さ(D2)を有する少なくとも一つの第1の流路(32)とを含んで構成される摩擦フェーシング(12)を提供するステップと、
    前記摩擦フェーシング(12)を支持部材(10)上に位置させるステップと、
    前記第1の面(12c)から前記第2の面(12d)に向かって前記第1の所定深さ(D2)とは異なる第2の所定深さ(D4)を有する少なくとも一つの第2の流路(40)を前記摩擦フェーシング(12)に形成するステップと、
    を含んで構成されることを特徴とする摩擦フェーシングの提供方法。
  19. 前記第2の流路(40)は、前記摩擦フェーシング(12)を前記支持部材(10)上に位置させた後に形成されることを特徴とする請求項18記載の摩擦フェーシングの提供方法。
  20. 前記少なくとも一つの第2の流路(40)を形成するステップは、
    前記摩擦フェーシング12と、少なくとも一つのリブ(82)を有する所定のプラテン(80)とを位置合わせするステップと、
    前記プラテン(80)を移動させて前記摩擦フェーシング(12)を押圧し、前記リブ82が少なくとも一つの第2の流路を形成するステップと、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項19記載の摩擦フェーシングの提供方法。
  21. 前記摩擦フェーシング(12)の第2の面(12d)に接着剤を提供するステップと、
    前記摩擦フェーシング(12)と、少なくとも一つのリブ(82)を有する所定のプラテン(80)とを位置合せするステップと、
    前記プラテン(80)を移動させて前記摩擦フェーシング(12)を前記支持要素(10)で押圧し、前記摩擦フェーシング(12)を前記支持要素(10)に接合するとともに、前記リブ(82)によって前記少なくとも一つの第2の流路を形成するステップと、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項18〜20のいずれか一つに記載の摩擦フェーシングの提供方法。
  22. 前記第1の面(12c)から前記第2の面(12d)に向かって前記第1の所定深さ(D2)とは異なる第2の所定深さ(D4)で延びる少なくとも一つの第2の流路(40)は、前記摩擦フェーシング(12)が前記支持要素(10)上に配置される前に、前記摩擦フェーシングに形成されることを特徴とする請求項18〜21のいずれか一つに記載の摩擦フェーシングの提供方法。
  23. 前記摩擦フェーシング(12)は、前記第1の流路(32)および前記第2の流路(40)のうちの少なくとも一つの流路を有するウェブ材(16)から打ち抜かれることを特徴とする請求項18〜22のいずれか一つに記載の摩擦フェーシングの提供方法。
  24. 前記第1の流路(32)のうちの少なくとも一つは、前記ウェブ材(16)から前記摩擦フェーシング(12)を打ち抜くときに形成されることを特徴とする請求項23記載の摩擦フェーシングの提供方法。
  25. 前記摩擦材料ウェブ(16)から前記摩擦フェーシング(12)を打ち抜く前に、接着剤層(18)が前記ウェブ材(16)の前記第2の面(12d)に貼付されることを特徴とする請求項23または請求項24記載の摩擦フェーシングの提供方法。
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