JP4754174B2 - 水素貯蔵体の製造装置および水素貯蔵体の製造方法、ならびに水素貯蔵体 - Google Patents

水素貯蔵体の製造装置および水素貯蔵体の製造方法、ならびに水素貯蔵体 Download PDF

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Description

本発明は、比較的低温で多量の水素を吸蔵できる水素貯蔵体の製造装置およびその製造方法、ならびに水素貯蔵体に関する。
化石燃料の枯渇や地球環境問題から、化石燃料に替わる2次エネルギーとして自然エネルギーや再生可能エネルギーが有望視されている。特に、水素ガスは、エネルギーサイクルの中で重要な位置を占める物質として期待されている。
しかしながら、水素を燃料とする最大の問題は、燃料である水素の貯蔵にある。現在は、水素を気体として貯蔵する手段としては、高圧ガスボンベによる水素の貯蔵があるが、水素貯蔵量を増加させるためには、水素圧力を高めていく必要があり、容器の重量が重くなるとともに、バルブなどの耐圧性や信頼性に問題がある。また、水素を液体として貯蔵する手段としては、液体水素を断熱容器に貯蔵する方法がある。しかし、液体水素は、沸点が非常に低く、液化のために多くのエネルギーを要するとともに、断熱容器への液体水素の供給時に蒸発による損失が10〜20%、断熱をしても8%の水素が蒸発すると言われており、経済的に問題がある。
最近、これらの問題を解決する水素貯蔵材料としてカーボンナノチューブ、活性炭等の炭素系材料が注目されており、盛んに研究が行われている。例えば、本発明者は先に、高い水素貯蔵能を有する水素貯蔵材として水素雰囲気下で機械的粉砕してナノ構造化されたグラファイトを提案している(特許文献1)。このような微細な粉砕には高エネルギーが必要なことから、この文献では、高エネルギーで機械的粉砕を行うことができる遊星型ボールミルを用いることが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1で用いている遊星型ボールミルは、高エネルギーを被粉砕物に与えることは可能であるものの、重力式であるため大型化には限界があり、量産には不向きである。
特開2001−302224号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、水素ガス雰囲気下で機械的粉砕により細粒化することで水素貯蔵機能を発現する水素貯蔵材料を高エネルギーでかつ量産レベルで機械的粉砕して水素貯蔵能力の高い水素貯蔵体を得ることができる水素貯蔵体の製造装置および製造方法、ならびに水素貯蔵体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第の観点では、その中で炭素質材料からなる水素貯蔵材料を粉砕する回転可能な円筒状の粉砕容器と、前記粉砕容器内を水素雰囲気に保つことが可能なように前記粉砕容器内に水素ガスを導入する水素ガス導入部と、前記粉砕容器内の水素ガス雰囲気を維持したまま前記粉砕容器内に前記水素貯蔵材料を導入可能な水素貯蔵材料導入部と、前記粉砕容器内の前記水素貯蔵材料を排出する水素貯蔵材料排出部と、回転軸を前記容器の長手方向に一致させて前記粉砕容器の中に複数設けられ、隣接するもの同士が直交するように配置されたインペラと、前記粉砕容器と前記インペラとを互いに反対方向に回転させる駆動機構と、を具備し、前記粉砕容器内を水素雰囲気にして、前記水素貯蔵材料および粉砕媒体を前記粉砕容器内に充填させ、前記粉砕容器と前記インペラとを互いに反対方向に回転させることにより、前記水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造装置、を提供する。
上記第1の観点の製造装置では、前記水素導入部には前記粉砕容器内に連続的に水素を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料導入部には前記粉砕容器内に連続的に水素貯蔵材料を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料排出部には前記粉砕容器から連続的に水素貯蔵材料を排出する機構が設けられている構成とすることができる。
本発明の第の観点では、その中で水素貯蔵材料を粉砕し、粉砕された水素貯蔵材を外部に排出するための水素貯蔵材料排出口を側壁下部に有する有底円筒状の粉砕容器と、前記粉砕容器を収容し、内部を所定のガス雰囲気に保持することができるハウジングと、円柱曲面を有し、その曲面と前記粉砕容器の側壁内面との間に所定の間隙ができるように配置された1または複数のインナーピースと、前記インナーピースを保持する保持部材と、前記粉砕容器と前記インナーピースとの間の間隙幅が変わらないように前記粉砕容器および/または前記保持部材を回転させる容器回転機構と、を具備し、前記ハウジングは、その内部に水素ガスを導入するガス導入部と、その内部を水素ガス雰囲気に保持したまま前記粉砕容器内に水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部をその内部からその外部に排出する水素貯蔵材料排出部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部を前記粉砕容器内に戻す水素貯蔵材循環部と、を有し、前記ハウジング内を水素雰囲気にして水素貯蔵材料を前記粉砕容器内に導入し、前記粉砕容器の側壁と前記インナーピースとの間の圧縮力およびせん断力によって水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造装置、を提供する。
この第の観点の製造装置では、前記水素ガス導入部には前記ハウジング内に連続的に水素を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料導入部には前記ハウジング内に収容された粉砕容器内に連続的に水素貯蔵材料を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料排出部には前記ハウジングから連続的に水素貯蔵材料を排出する機構が設けられている構成とすることができる。
上記第1、第2の観点の製造装置では、前記粉砕容器内で水素貯蔵材料を粉砕している際に、前記粉砕容器内のガス雰囲気を維持したまま、前記粉砕容器内に水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を導入する金属成分導入機構をさらに具備する構成とすることができる。
本発明の第の観点では、その中で炭素質材料からなる水素貯蔵材料を粉砕する回転可能な円筒状の粉砕容器と、前記粉砕容器内を水素雰囲気に保つことが可能なように前記粉砕容器内に水素ガスを導入する水素ガス導入部と、前記粉砕容器内の水素ガス雰囲気を維持したまま前記粉砕容器内に前記水素貯蔵材料を導入可能な水素貯蔵材料導入部と、前記粉砕容器内の前記水素貯蔵材料を排出する水素貯蔵材料排出部と、回転軸を前記容器の長手方向に一致させて前記粉砕容器の中に複数設けられ、隣接するもの同士が直交するように配置されたインペラと、前記粉砕容器と前記インペラとを互いに反対方向に回転させる駆動機構と、を具備する水素貯蔵体の製造装置を用いて水素貯蔵体を製造する製造方法であって、前記粉砕容器内を水素雰囲気にしつつ、前記粉砕容器内に粉砕媒体および前記水素貯蔵材料を充填させ、前記粉砕容器内と前記粉砕容器内に設けられたインペラとを互いに反対方向に回転させることにより水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造方法、を提供する。
本発明の第の観点では、その中で水素貯蔵材料を粉砕し、粉砕された水素貯蔵材を外部に排出するための水素貯蔵材料排出口を側壁下部に有する有底円筒状の粉砕容器と、前記粉砕容器を収容し、内部を所定のガス雰囲気に保持することができるハウジングと、円柱曲面を有し、その曲面と前記粉砕容器の側壁内面との間に所定の間隙ができるように配置された1または複数のインナーピースと、前記インナーピースを保持する保持部材と、前記粉砕容器と前記インナーピースとの間の間隙幅が変わらないように前記粉砕容器および/または前記保持部材を回転させる容器回転機構と、を具備し、前記ハウジングは、その内部に水素ガスを導入するガス導入部と、その内部を水素ガス雰囲気に保持したまま前記粉砕容器内に水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部をその内部からその外部に排出する水素貯蔵材料排出部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部を前記粉砕容器内に戻す水素貯蔵材循環部と、を有する水素貯蔵体の製造装置を用いて水素貯蔵体を製造する製造方法であって、前記粉砕容器内を水素雰囲気にしつつ、前記水素貯蔵材料を前記粉砕容器内に導入し、前記インナーピースの該円柱曲面と前記粉砕容器の側壁との間隙幅が変化しないように前記インナーピースを回動させるかまたは前記粉砕容器を回転させることにより前記インナーピースと前記粉砕容器の側壁との間に生ずる圧縮力およびせん断力によって、水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造方法、を提供する。
上記第3、第4の観点の製造方法では、前記粉砕容器内に水素ガスおよび水素貯蔵材料を連続的に導入して水素貯蔵材料を粉砕し、それによって形成された水素貯蔵体を連続的に前記粉砕容器から排出させることが好ましい。また、前記粉砕容器内で水素貯蔵材料を粉砕している途中で、前記粉砕容器内の水素雰囲気を維持したまま、前記粉砕容器内に水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を導入することが好ましい。
本発明によれば、水素ガス雰囲気下での機械的粉砕による細粒化によって水素貯蔵機能を発現する水素貯蔵材料を、高エネルギーで粉砕することができるために、水素貯蔵能力の高い水素貯蔵体を得ることができる。しかも、粉砕機構上、遊星ボールミルのような粉砕量の制約がなく、工業化が可能であり、大量生産に十分に対応することができる。また、水素ガス雰囲気下での機械的粉砕による細粒化によって水素貯蔵機能を発現する水素貯蔵機能材料を用いて水素貯蔵体を製造するにあたり、水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を、前記水素貯蔵機能材料の機械的粉砕の途中に添加した場合には、その金属成分が水素貯蔵機能材料に厚く覆われることなく、しかも金属成分を高分散状態で担持することができ、その金属成分の作用によって高い水素貯蔵能力が得られる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置を示す図であり、(a)は水平断面図、(b)は垂直断面図である。この水素貯蔵体の製造装置は高速遠心ローラーミルタイプのものであり、円筒状の粉砕容器1を有しており、その周囲に水冷ジャケット2が設けられている。水冷ジャケット2には冷却水導入口3と冷却水排出口4とが設けられている。
粉砕容器1の内部には3本の粉砕ローラ5が回転軸を粉砕容器1の長手方向に一致させるとともに粉砕容器1の内壁に沿って配置されている。これら粉砕ローラ5は、その周面に螺旋状の溝が形成されており、かつ粉砕容器1の長手方向に沿って回転軸5aを有している。これら複数の粉砕ローラ5の両端は一対のベアリングアッセンブリー6に自転可能に取り付けられている。この一対のベアリングアッセンブリー6および粉砕容器1の中央を貫通するように回転軸7が設けられている。そして、図示しない駆動機構により、ベアリングアッセンブリー6を回転させて3本の粉砕ローラ5を一体的に粉砕容器2の内壁に沿って公転させるとともに、回転軸5aにより各粉砕ローラ5を自転させるようになっている。
粉砕容器1の一方の端面には、粉砕容器1内に水素ガスを導入する水素ガス導入口8および水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入口9が設けられている。また、他方の端面には、粉砕容器1から水素貯蔵材料を粉砕して得られた水素貯蔵体を排出する水素貯蔵体排出口10が設けられている。
このように構成される水素貯蔵体の製造装置においては、まず、水素ガス導入口8から粉砕容器1内に水素ガスを導入し、粉砕容器1内を所定の圧力に維持する。この状態で図示しない開閉機構を開にして水素貯蔵材料導入口9から粉砕容器1内に所定量の水素貯蔵材料を導入する。
この状態で開閉機構を閉にして水素貯蔵材料の粉砕を開始する。粉砕に際しては図示しない駆動機構によりベアリングアッセンブリー6に取り付けられた3本の粉砕ローラ5を図1の(a)に示す矢印の方向に自転させながら、粉砕容器1の内壁に沿って自転の方向と反対方向に公転させる。この際に水冷ジャケット2に冷却水を流し粉砕容器1を冷却する。
このように粉砕ローラ5を自転および公転させることにより、粉砕容器1の内壁と粉砕ローラ5との間の圧縮力およびせん断力によって水素貯蔵材料11(図1の(a)を参照)を機械的粉砕する。
この場合に、粉砕容器1内は所定圧力の水素ガス雰囲気となっており、水素貯蔵材料11が水素ガス雰囲気下でこのように機械的粉砕により微細化する過程で、微細化された水素貯蔵材料に水素が侵入し、微細化された水素貯蔵材料の表面および結晶粒子間に水素が貯蔵される。このようにして所定の粉砕が終了した後、得られた水素貯蔵体は水素貯蔵体排出口10から排出される。
ここで、水素貯蔵材料としては、グラファイト、非晶質炭素、活性炭、カーボンナノチューブおよびフラーレン等の炭素質材料を用いることができる。この場合、水素の侵入の形態は、炭素水素共有結合をともなうものと、共有結合をともなわないものとがあるが、これらのうち主に共有結合をともなわない水素は可逆的に取り出し可能であり、貯蔵水素として有効である。上記炭素質材料の中でグラファイトが水素貯蔵能が大きく好ましい。グラファイトの結晶は層状構造を有しているため、水素雰囲気中での粉砕過程でその表面および層間に多量の水素を貯蔵することができる。
本実施形態では、水素貯蔵材料の粉砕に際して、粉砕ローラ5を自転および公転させて、粉砕容器1の内壁と粉砕ローラ5との間の圧縮力およびせん断力により水素貯蔵材料を高エネルギーで粉砕することができ、水素貯蔵能力の高い水素貯蔵体を得ることができる。しかも粉砕機構上、遊星ボールミルのような粉砕量の制約がなく、量産に十分対応可能である。
図1の装置において、水素貯蔵材料導入口9および水素貯蔵体排出口10に、それぞれ粉砕容器1内の水素ガス圧と同等の水素圧に維持可能な図示しない水素貯蔵材料導入機構および水素貯蔵体排出機構を取り付けることにより、水素貯蔵材料を連続的に粉砕容器1内に導入し、かつ粉砕後の水素貯蔵体を連続的に粉砕容器1から排出するようにすることができる。
また、水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を、水素貯蔵材料の機械的粉砕の途中に添加することにより、水素貯蔵量を増加させることができるが、このような金属成分の添加には、例えば粉砕容器1の水素貯蔵材料導入口9と同じ端面に金属成分導入口を設け、この導入口にそのような金属成分を貯留し、その中が水素雰囲気に保持される金属成分容器を連結し、この金属成分容器と粉砕容器1との間を開閉する開閉機構を設ければよい。そして、粉砕容器1内の水素ガス圧力を測定し、金属成分容器内の水素ガス圧力を粉砕容器1内の水素ガス圧力と同じ値にした後、開閉機構を開いてそのような金属成分を粉砕容器1内に導入することができる。このような機能を有する金属成分としてはMn、Fe、Co、Ni、Pt、Pd、Rh、Li、B、Na、Mg、K、Ir、Nd、La、Ca、V、Ti、Cr、Cu、Zn、Al、Si、RuおよびAgから選ばれた1種または2種以上、もしくは水素貯蔵合金を挙げることができる。
なお、図1の装置では、粉砕容器1自体は固定で、粉砕ローラ5の自転および公転により粉砕を行ったが、これに加えて粉砕容器1を回転させるようにすることもできる。この場合に粉砕容器1の回転方向を粉砕ローラ5の公転方向と反対方向することにより、より高いエネルギーで粉砕を行うことができる。また、粉砕ローラ5は自転するのみとして、粉砕容器1を回転させる構成とすることもできる。さらに、粉砕ローラ5に形成される溝も螺旋状のものに限らず、円形溝等他の形状であってもよい。
[第2の実施形態]
図2は、本発明の第2の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置を示す断面図である。この水素貯蔵体の製造装置は、この水素貯蔵体の製造装置は内外筒回転型ミルタイプのものであり、同軸的に設けられた内筒22と外筒23とを有し、これら内筒22と外筒23との間に環状粉砕室24が形成された粉砕容器21を有している。内筒22の内側には内筒用水冷ジャケット25が設けられており、外筒23の外側には外筒用水冷ジャケット26が設けられている。内筒用水冷ジャケット25には冷却水供給管25aおよび冷却水排出管25bが接続されており、外筒用水冷ジャケット26には冷却水供給管26aおよび冷却水排出管26bが接続されている。
粉砕容器21の内筒22には、その外表面から垂直に延びる複数の攪拌翼27が設けられており、外筒23には、その内表面から垂直に延びる複数の攪拌翼28が設けられている。これら攪拌翼27、28は、環状粉砕室24内において水素貯蔵材料の攪拌を行う。
内筒22の両側には、その長手方向に沿って回転軸29が固定されており、この回転軸29には駆動用スプロケット30が固定されており、図示しない駆動機構によりこの回転軸29を介して内筒22が図中矢印方向へ回転するようになっている。回転軸29はベアリング32を介して固定台31に回転可能に支持されている。一方、外筒23は固定台31に固定されており、外筒23と回転軸との間にはベアリング33が設けられている。
外筒23の上部の粉砕容器21の一方側端部近傍には、粉砕容器1内すなわち環状粉砕室24に水素ガスを導入する水素ガス導入口34および水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入口35が設けられている。また、外筒23の下部の粉砕容器21の他方側端部近傍には、粉砕容器21内の環状粉砕室24から水素貯蔵材料を粉砕して得られた水素貯蔵体を排出する水素貯蔵体排出口36が設けられている。環状粉砕室24の水素貯蔵体排出口36近傍には分級目板37が配置されている。
このように構成される水素貯蔵体の製造装置においては、まず、粉砕容器21の環状粉砕室24内に図3に示すように粉砕媒体である粉砕用ボール38を入れておき、次いで、水素ガス導入口34から粉砕容器21の環状粉砕室24内に水素ガスを導入し、環状粉砕室24内を所定の圧力に維持する。この状態で図示しない開閉機構を開にして水素貯蔵材料導入口35から環状粉砕室24内に所定量の水素貯蔵材料を導入する。
この状態で開閉機構を閉にして水素貯蔵材料の粉砕を開始する。粉砕に際しては図示しない駆動機構により駆動用スプロケット30および回転軸29を介して内筒22を矢印の方向へ回転させる。この際に水冷ジャケット25、26に冷却水を流し、内筒22および外筒23を冷却する。
このように内筒22を回転させることにより、図3に示すように、攪拌翼27、28により粉砕用ボール38が流動し、その際の粉砕用ボールのエネルギーにより水素貯蔵材料が機械的に粉砕されつつ、図2に示すように水素貯蔵体排出口3側に向けて移動して、水素貯蔵体となり、分級用目板37を通って水素貯蔵体排出口36から排出される。
この場合に、環状粉砕室24内は所定圧力の水素ガス雰囲気となっており、水素貯蔵材料が水素ガス雰囲気下でこのように機械的粉砕により微細化する過程で、微細化された水素貯蔵材料に水素が侵入し、微細化された水素貯蔵材料の表面および/または内部に水素が貯蔵される。ここで内部とは、結晶粒子間、層間、欠陥をいう。
本実施形態では、水素貯蔵材料の粉砕に際して、内筒22と外筒23との間に相対的な回転移動を生じさせて粉砕媒体である粉砕用ボール38を流動させ、その際に生じる高いエネルギーで水素貯蔵材料を粉砕することができ、水素貯蔵能力の高い水素貯蔵体を得ることができる。しかも粉砕機構上、遊星ボールミルのような粉砕量の制約がなく、量産に十分対応可能である。
本実施形態の装置においても、水素貯蔵材料導入口35および水素貯蔵体排出口36に、それぞれ環状粉砕室24内の水素ガス圧と同等の水素圧に維持可能な図示しない水素貯蔵材料導入機構および水素貯蔵体排出機構を取り付けることにより、水素貯蔵材料を連続的に環状粉砕室24内に導入し、かつ粉砕後の水素貯蔵体を連続的に環状粉砕室24から排出するようにすることができる。
また、水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を、水素貯蔵材料の機械的粉砕の途中に添加する場合には、基本的に第1の実施形態と同様に行うことができる。
なお、図2の装置では、内筒22のみを回転させるようにしたが、外筒23のみを回転させるようにしてもよい。また、内筒22および外筒23の両方を反対方向に回転させるようにしてもよい。この場合には、攪拌力が増大するのでより高エネルギーで水素貯蔵材料を粉砕することができる。
[第3の実施形態]
図4は、本発明の第3の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置を一部切り欠いて示す斜視図である。この水素貯蔵体の製造装置はアトライタータイプのものであり、円筒状の粉砕容器41を有し、その長手方向を鉛直にして配置されている。粉砕容器41は、図示しない駆動機構により矢印の方向に回転可能に構成されており、その両方の開放端を塞ぐ一対の端面部材42が固定的に設けられている。粉砕容器41の周囲には水冷ジャケット43が設けられており、この水冷ジャケット43には冷却水導入口44と冷却水排出口45とが設けられている。
粉砕容器41の中央には、粉砕容器41の長手方向に沿って回転軸46が挿入されており、回転軸46にはそれに直交するように上から順に3つのインペラ47a,47b,47cが設けられている。これらインペラ47a,47b,47cは、隣接するもの同士が直交するように配置されている。回転軸46は図示しない駆動機構により矢印で示す粉砕容器41とは反対方向に回転するようになっており、それにともなってインペラ47a,47b,47cも回転する。なお、符号48はガスシールであり、49はベアリングである。
上側の端面部材42には、粉砕容器41内に水素ガスを導入する水素ガス導入口50および水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入口51が設けられている。また、下側の端面部材42には、粉砕容器41から水素貯蔵材料を粉砕して得られた水素貯蔵体を排出する水素貯蔵体排出口52が設けられている。
このように構成される水素貯蔵体の製造装置においては、まず、図示するように粉砕媒体である粉砕用ボール53を粉砕容器41内に充填し、次いで、水素ガス導入口50から粉砕容器41内に水素ガスを導入し、粉砕容器41内を所定の圧力に維持する。この状態で図示しない開閉機構を開にして水素貯蔵材料導入口51から粉砕容器1内に所定量の水素貯蔵材料を導入する。
この状態で開閉機構を閉にして水素貯蔵材料の粉砕を開始する。粉砕に際しては図示しない駆動機構により、粉砕容器41を矢印方向に回転させるとともに、回転軸46を介してインペラ47a,47b,47cを粉砕容器41と反対方向に回転させる。この際に水冷ジャケット43に冷却水を流し粉砕容器41を冷却する。
このように粉砕容器41およびインペラ47a,47b,47cを回転させることにより、粉砕用ボール53が流動し、その際の粉砕用ボール53のエネルギーにより水素貯蔵材料が機械的に粉砕される。
この場合に、粉砕容器41内は所定圧力の水素ガス雰囲気となっており、水素貯蔵材料が水素ガス雰囲気下でこのように機械的粉砕により微細化する過程で、微細化された水素貯蔵材料に水素が侵入し、微細化された水素貯蔵材料の表面および結晶粒子間に水素が貯蔵される。このようにして所定の粉砕が終了した後、得られた水素貯蔵体は水素貯蔵体排出口52から排出される。
本実施形態では、水素貯蔵材料の粉砕に際して、粉砕容器41とインペラ47a,47b,47cとを回転させて粉砕媒体である粉砕用ボール53を流動させ、その際に生じる高いエネルギーで水素貯蔵材料を粉砕することができ、水素貯蔵能力の高い水素貯蔵体を得ることができる。しかも粉砕機構上、遊星ボールミルのような粉砕量の制約がなく、量産に十分対応可能である。
本実施形態の装置においても、水素貯蔵材料導入口51および水素貯蔵体排出口52に、それぞれ環状粉砕室24内の水素ガス圧と同等の水素圧に維持可能な図示しない水素貯蔵材料導入機構および水素貯蔵体排出機構を取り付けることにより、水素貯蔵材料を連続的に粉砕容器41内に導入し、かつ粉砕後の水素貯蔵体を連続的に粉砕容器41から排出するようにすることができる。
また、水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を、水素貯蔵材料の機械的粉砕の途中に添加する場合には、基本的に第1の実施形態と同様に行うことができる。
[第4の実施形態]
図5は、本発明の第4の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置の概略断面図である。この製造装置は、水素貯蔵材料を粉砕し、粉砕された水素貯蔵材を外部に排出するための排出口61aがその側壁下部に形成された有底円筒状の粉砕容器61と、粉砕容器61を収容し、内部を所定のガス雰囲気に保持することができるハウジング62を有している。
このハウジング62は、下部容器62aと蓋体62bから構成されており、下部容器62aは、製造装置のフレーム等(図示せず)に固定され、蓋体62bは図示しない昇降機構により昇降自在となっている。蓋体62bを下部容器62aに所定の力で押し当てることにより、下部容器62aと蓋体62bとは、例えば、図示しない銅シールリングを介して、気密にシールされるようになっている。なお、例えば、クランプ等を用いて、下部容器62aと蓋体62bとを外部から締め付けることによって、これらの接触面を気密シールしてもよい。
下部容器62aと蓋体62bはそれぞれ冷却水を内部循環することができるジャケット構造となっている。蓋体62bには、その内部に水素ガスを導入する水素ガス導入口63aと、ハウジング62内を水素ガス雰囲気に保持したまま粉砕容器61内に水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入口63bが設けられている。下部容器62aには、粉砕容器61から排出口61aを通って排出された水素貯蔵材料の一部を外部に排出する水素貯蔵材料排出口63cと、粉砕容器61から排出口61aを通って排出された水素貯蔵材料の一部を粉砕容器61内に戻す循環用ブレード63dが設けられている。
粉砕容器61内には、円柱曲面を有し(後に示す図6参照)、保持部材64に保持された2個のインナーピース65が、その円柱曲面と粉砕容器61の側壁内面との間に所定の間隙ができるように、配置されている。インナーピース65の数は2個に限定されず、1個であってもよいし、3個以上設けてもよい。この保持部材64は蓋体62bに取り付けられており、蓋体62bと共に昇降する。
下部容器62aの底面を貫通して気密に配置された枢軸66を介して、粉砕容器61はモータ67に連結されている。モータ67を駆動することによって、粉砕容器61とインナーピース65との間の間隙幅が実質的に変わらないように、粉砕容器61を回転させることができる。なお、保持部材64を蓋体62bに固定するのではなく、蓋体62bを貫通させて回転自在な構造としてもよく、その場合には、粉砕容器61は回転自在でも回転不可でもよい。
このように構成される製造装置では、まず水素ガス導入口63aから水素ガスをハウジング62内に導入し、ハウジング62内を水素ガスで置換し、好ましくは、ハウジング62内を所定の陽圧に保持する。そして、モータ67を所定の回転数で回転させ、好ましくは回転数が一定となった後に、所定量の水素貯蔵材料を水素貯蔵材料導入口63bを通して、粉砕容器61内に投入する。
図6は粉砕容器61に投入された水素貯蔵材料の粉砕形態を粉砕容器61を上から見た状態で、模式的に示す説明図である。ハウジング62内に投入された水素貯蔵材料は、粉砕容器61の回転によって生ずる気流や粉砕容器の底壁に当たることによって粉砕容器61の側壁側へ移動し、粉砕容器61の側壁とインナーピース65との間に挟み込まれる。このとき、水素貯蔵材料に圧縮力およびせん断力が作用して、水素貯蔵材料は機械的に微粉砕される。この圧縮力と剪断力の大きさは、粉砕容器61の回転数を変えることや、一度に投入する水素貯蔵材料の量を変えること等によって変化させることができる。このようなインナーピース型の水素貯蔵体の製造装置では、粉砕容器61を回転させることによって生じる高いエネルギーで、水素貯蔵材料を粉砕することができるため、水素貯蔵能力の高い水素貯蔵体を得ることができる。
粉砕容器61の側壁下部には排出口61aが設けられているために、微粉砕された水素貯蔵材料(水素貯蔵体を含む)は、徐々にこの排出口61aから粉砕容器61外に排出される。こうして粉砕容器61から排出された水素貯蔵材料は、ハウジング62に設けられた循環用ブレード63dとハウジング62内に生じている気流との相互作用によって舞い上げられて粉砕容器61に戻されてさらに粉砕処理されるか、または水素貯蔵材料排出口63cを通してハウジング62の外部に排出され、図示しない回収容器等に捕集される。なお、粉砕容器61の側壁内面に水素貯蔵材料が固着しやすい場合には、このような固着材料を掻き取る部材を配置してもよい。
水素貯蔵材料排出口63cから水素貯蔵体が排出されなくなったら、再び、所定量の水素貯蔵材料を、水素貯蔵材料導入口63bを通して、粉砕容器61内に投入し、以下、上述した処理を繰り返すことができる。
水素貯蔵材料の粉砕容器61への投入は、上述のようにバッチ処理的に行ってもよいが、これに限定されるものではなく、この製造装置においても、水素貯蔵材料導入口63bおよび水素貯蔵体排出口63cに、それぞれハウジング62内の水素ガス圧と同等の水素圧に維持可能な図示しない水素貯蔵材料導入機構および水素貯蔵体排出機構を取り付けて、粉砕容器61内に常に一定量の水素貯蔵材料が存在するように、水素貯蔵材料を連続的に粉砕容器61内に導入し、かつ粉砕後の水素貯蔵体を連続的にハウジング62から排出させてもよい。
このように、第4の実施形態の製造装置もまた、その粉砕機構上、遊星ボールミルのような粉砕量の制約がなく、量産に十分に対応することができる。なお、水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を、水素貯蔵材料の機械的粉砕の途中に添加する場合には、基本的に第1の実施形態と同様に行うことができる。
[第5の実施形態]
図7は、本発明の第5の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置の概略断面図である。この製造装置は、水素を含む所定の処理ガスを高圧噴射するジェットノズル72と、その内部にジェットノズル72から噴射された高圧の処理ガスが導入され、この処理ガスの気流によって水素貯蔵材料を粉砕する粉砕容器71とを有している。処理ガスは水素ガス単体であることが好ましいが、水素ガスと不活性ガス(窒素やアルゴン等)の混合ガスでもよい。このような混合ガスを用いる場合には、水素ガスと水素貯蔵材料とが接触しやすくなるように、水素分圧の高いガスを用いることが好ましい。
粉砕容器71は、略楕円環状の本体部71aと、水素貯蔵材料を投入するための枝部71bとを有している。この枝部71bには粉砕容器71内のガス雰囲気を維持したまま粉砕容器71内に水素貯蔵材料を導入可能な水素貯蔵材料導入口73と、水素貯蔵材料導入口73から枝部71内に投入された水素貯蔵材料を本体部71aへ送り込むための処理ガスノズル75が設けられている。また、粉砕容器71の本体部71aには、粉砕処理された水素貯蔵材料(つまり水素貯蔵体)を排出する水素貯蔵材料排出部口74と、衝突板76が設けられている。
このように構成される気流粉砕型の製造装置では、ジェットノズル72から粉砕容器71内に処理ガスを導入して、粉砕容器71内を水素ガスを含む雰囲気とした後に、処理ガスノズル75から粉砕容器71内に一定量の処理ガスを導入しながら、水素貯蔵材料導入口73から水素貯蔵材料を粉砕容器71の枝部71bに導入する。これにより水素貯蔵材料は粉砕容器71の本体部71aに送られ、ジェットノズル72から噴射された高圧処理ガスの気流に乗って、本体部71a内を循環する。このとき、処理ガスの気流に乗った水素貯蔵材料は、水素貯蔵材料どうしの衝突もしくは磨砕、本体部71aの容器壁部や衝突板76との衝突、高圧処理ガスの気流から与えられるせん断力等によって、機械的に粉砕される。こうして所定の粒径にまで粉砕されて製造された水素貯蔵体は、水素貯蔵材料排出口74から排出される。
このような気流粉砕型の水素貯蔵体の製造装置では、粉砕容器71内を流れる高圧処理ガスによって水素貯蔵材料を流動させるために、水素貯蔵材料に大きなエネルギーを与えることができ、水素貯蔵材料を高エネルギーで粉砕することができるため、水素貯蔵能力の高い水素貯蔵体を得ることができる。
水素貯蔵材料の粉砕容器71への投入は、上述のようにバッチ処理的に行ってもよいが、これに限定されるものではなく、この製造装置においても、水素貯蔵材料導入口73および水素貯蔵体排出口74に、それぞれ粉砕容器71内の処理ガス圧と同等のガス圧に維持可能な図示しない水素貯蔵材料導入機構および水素貯蔵体排出機構を取り付けて、粉砕容器71内に常に一定量の水素貯蔵材料が存在するように、水素貯蔵材料を連続的に粉砕容器71内に導入し、かつ粉砕後の水素貯蔵体を連続的に粉砕容器71から排出させてもよい。
このように、第5の実施形態の製造装置もまた、その粉砕機構上、遊星ボールミルのような粉砕量の制約がなく、量産に十分に対応することができる。なお、水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を、水素貯蔵材料の機械的粉砕の途中に添加する場合には、基本的に第1の実施形態と同様に行うことができる。
以上に説明した本発明の実施形態の製造装置により粉砕可能な水素貯蔵材料としては、グラファイトやカーボンナノチューブ等の炭素質材料や、金属水素化物と金属アミドの混合物、金属水素化物と炭素質材料との混合物等が挙げられる。
以下、本発明の実施例について比較例と対比しつつ説明する。
ここでは、水素貯蔵材料として、グラファイトを用いた結果(実施例1〜4および比較例1)と、水素化リチウムと金属アミドの混合物を用いた結果(実施例5〜9および比較例2)について説明する。
(I)水素貯蔵材料としてグラファイトを用いた結果
(実施例1)
実施例1では、水素貯蔵体の製造装置として、基本的に図1に示したような高速遠心ローラーミルタイプのものを用いた。ただし、粉砕ローラのみならず、粉砕容器も回転するものを用いた。粉砕容器の内容積は5L、内壁およびローターはジルコニア製とした。容器とローターは同回転もしくは逆回転が可能で、本実施例では逆回転で用いた。粉砕容器の回転速度は250r.p.m、粉砕ロールの回転速度は2000r.p.m、グラファイト粉末の投入量は50gとした。
(実施例2)
実施例2では、水素貯蔵体の製造装置として、基本的に図2に示したような内外筒回転型ミルタイプのものを用いた。ただし、内筒のみならず外筒も回転するものを用いた。内筒および外筒は水平に設置され、回転軸を共有し、内筒の外径はφ152mm、外筒の内径はφ254mmとし、内筒と外筒との間の環状粉砕室の長さを510mmとした。環状粉砕室に見かけ充填率80%でジルコニア製粉砕ボール(直径10mm)を充填した。内筒外表面や外筒内表面に板状の複数の攪拌翼を配置した。内筒と外筒の回転方向は逆向きとし、各々の回転速度を120r.p.m付近とし、グラファイト粉末の投入量を530gとした。
(実施例3)
実施例3では、水素貯蔵体の製造装置として、基本的に図4に示したようなアトライタータイプのものを用いた。粉砕容器の容量は5.4L、粉砕ボールとして直径5mmのジルコニア製のものを用いた。インペラと粉砕容器の回転方向は逆向きとし、インペラ回転数を250r.p.m、粉砕容器を60r.p.mで回転させた。また、グラファイト粉末の投入量を500gとした。
(実施例4)
実施例4では、水素貯蔵体の製造装置として、基本的に図5に示したようなインナーピース型のミルを用いた。粉砕容器の容積は10L、インナーピースはジルコニア製のものを2個配置した。ハウジング内を1MPaの水素ガス雰囲気に保持しながら、
粉砕容器の回転数を1500r.p.mとして、グラファイト粉末の投入量を500gとした。
(比較例1)
比較例1では、グラファイト粉末2gを内容積250mLのジルコニア製ミル容器に入れ、ミル容器内を真空排気した後、水素ガスを1.0MPa導入した。機械的粉砕は、遊星型ボールミル装置(Fritsch社製P5)を用いて、20℃の室温で、公転数250r.p.mで所定の時間ミリングを行った。なお、粉砕ボールには容器とほぼ同等の組成および硬度を有するジルコニア製ボール(φ10mm)を60個使用した。このミル容器としては、水素ガス導入用や真空排気用のコネクションバルブと水素分子を水素原子へ解離させる機能を有した金属もしくはそれらの合金の添加するための試料導入バルブが備え付けられたものを用いた。
(実施例1〜4および比較例1に共通の項目)
(1)試料および機械的粉砕の前後処理
グラファイト粉末(キシダ化学社製人造グラファイト、平均粒径36μm)を上記各粉砕容器に入れ、粉砕容器内(実施例4の場合はハウジング内)を真空排気した後、水素ガスを導入し容器内圧力を1.0MPaとした。各製造装置を用いて、20℃の室温で、所定の時間ミリングを行いグラファイト粉末を機械的粉砕した。なお、水素ガスとしては、「G1 7N」を用いた。
(2)試料の取り出し
ミリング後の試料は、水素貯蔵体の各製造装置の排出部に取り付けられているバルブ付の容器中に水素雰囲気のまま移し替えた後、この容器を真空排気し、高純度アルゴンを導入した。なお、アルゴンガスとしては、「α2 6N」を用いた。
(3)水素放出量の測定
真空排気した加熱容器中のグラファイトを電気炉で室温〜900℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、グラファイトから放出されたガスを20℃に冷却し、ガス圧を圧力計で測定するとともにガスボンベに採取した。この放出ガスは配管を通じてガスクロマトグラフに(島津製作所製、GC9A、TCD検出器、カラム:Molecular Sieve5A)導入し、水素量を測定した。水素貯蔵量としては、この水素量を加熱前のグラファイト量で除した値とした。
(4)平均粒子径の測定
ミリング前後の試料の平均粒子径は、エタノール中で分散し、HORIBA社製LA−920により測定を行った。
(実験結果)
各製造装置のミリング時間と得られた水素貯蔵体の平均粒子径との関係を図8に示す。また、図9に図8の拡大図を示す。これらに示すように、比較例1の遊星ボールミルでは、ミリング時間30時間以降でメカノケミカル現象の平均粒子径の増加(凝集)が認められる。一方、実施例1であるローラーミル、実施例2である内外筒回転型ミル、実施例3であるアトライターおよび実施例4のインナーピース型ミルにおいては、圧縮力や剪断力による効果のため、比較例1の遊星型ボールミルより短時間の10時間以降で平均粒子径の増加が認められた。
得られた水素貯蔵体の水素ガス放出量を求めた結果を図10に示す。この図に示すように、比較例1の遊星型ボールミルより平均粒子径の増加時間が短かった実施例1〜4のローラーミル、内外筒回転型ミル、アトライターおよびインナーピース型ミルにおいては、遊星型ボールミルよりも水素貯蔵量が大きくなり、高い水素貯蔵量が得られることが確認された。また、遊星型ボールミルでは、スケールアップが困難で工業化できないが、これらの装置においては、工業化が可能であり、水素貯蔵財の大量生産が可能となることが認められた。
(II)水素貯蔵材料として水素化リチウムとリチウムアミドの混合物を用いた結果(実施例5〜9および比較例2)
(原料調製と水素吸蔵処理(粉砕処理))
高純度アルゴンガス雰囲気のグローブボックス中で、出発原料たるリチウムアミド(LiNH;純度95%,シグマ・アルドリッチ社製)と水素化リチウム(LiH;純度95%,シグマ・アルドリッチ社製)がモル比で1:1となるように、かつ、触媒機能物質たる塩化クロム(CrCl;シグマ・アルドリッチ社製)とLi全量が原子比で0.05:1となるように、全量で100gを秤量した。この原料を密閉できる原料容器中に移し、空気に暴露しないように、内部が高純度アルゴンガス雰囲気に保持された各水素貯蔵体の製造装置(実施例5;ローラーミル、実施例6;内外筒回転型ミル、実施例7;アトライター、実施例8;インナーピース型ミル、実施例9;気流粉砕型ミル、比較例2;遊星型ボールミル)に投入した。各装置について、処理時間を変えて所定時間の粉砕混合を行った後に、得られた水素貯蔵体を真空雰囲気としてある試料容器に空気に暴露しないように移し替えた。
(水素放出量の測定)
真空排気した反応容器中の水素貯蔵体を電気炉で室温から250℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、250℃で90分間保持した。250℃保持中は、放出ガス圧が20kPa以下となるようにバッファ容器を用いてガス圧を調整するとともに、250℃での保持開始から所定時間経過時に放出ガスをガスボンベに採取した。こうして採取したガスを20℃に冷却して放出ガス圧を圧力計で測定するとともに、採取したガスを配管を通じてガスクロマトグラフ(島津製作所製、GC9A、TCD検出器、カラム:Molecular Sieve 5A)に導入し、水素量を測定した。測定された水素量を加熱前の水素貯蔵体の質量で除した値を水素貯蔵率とした。
(実験結果)
図11は水素貯蔵体の250℃での保持時間と水素貯蔵率との関係を示すグラフである。図11において、水素貯蔵率は累積値で示されている。また、水素貯蔵体からは250℃に達するまでに水素ガスが放出されるが、その量は250℃での保持開始から放出される水素ガス量と比べると極めて少ないために、図11の水素貯蔵率に積算していない。図11から、実施例5〜9のローラーミル、内外筒回転型ミル、アトライター、インナーピース型ミル、気流粉砕型ミルのような量産可能な製造装置を用いて製造した水素貯蔵体は、量産が困難な比較例2の遊星型ボールミルを用いて製造した水素貯蔵体と同等またはそれ以上の水素貯蔵率を有することが確認された。
本発明によって得られた水素貯蔵体は、燃料電池自動車用の水素貯蔵体や水素ガスの貯蔵および輸送用媒体、水素ガスの分離精製用として好適である。
本発明の第1の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置を示す水平断面図および垂直断面図。 本発明の第2の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置を示す断面図。 図2の装置による粉砕動作を模式的に示す図。 本発明の第3の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置を一部切り欠いて示す斜視図。 本発明の第4の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置の概略断面図。 図5の製造装置における概略の粉砕形態を示す説明図。 本発明の第5の実施形態に係る水素貯蔵体の製造装置の概略断面図。 実施例1〜4および比較例1におけるミリング時間と水素貯蔵体の平均粒径との関係を示す図。 図8のミリング時間と水素貯蔵体の平均粒径との関係の拡大図。 実施例1〜4および比較例1におけるミリング時間と水素貯蔵量との関係を示す図。 実施例5〜9および比較例2の250℃保持時間と水素貯蔵量(累積値)との関係を示す図。
符号の説明
1,21,41,61,71;粉砕容器
5;粉砕ローラ
5a;回転軸
6;ベアリングアッセンブリー
7;回転軸
8,34,50,63a;水素ガス導入口
9,35,51,63b,73;水素貯蔵材料導入口
10,36,52,63c,74;水素貯蔵体排出口
22;内筒
23;外筒
27,28;攪拌翼
29;回転軸
38,53;粉砕用ボール
42;端面部材
46;回転軸
47a,47b,47c;インペラ
65;インナーピース
72;ジェットノズル
76;衝突板

Claims (9)

  1. その中で炭素質材料からなる水素貯蔵材料を粉砕する回転可能な円筒状の粉砕容器と、
    前記粉砕容器内を水素雰囲気に保つことが可能なように前記粉砕容器内に水素ガスを導入する水素ガス導入部と、
    前記粉砕容器内の水素ガス雰囲気を維持したまま前記粉砕容器内に前記水素貯蔵材料を導入可能な水素貯蔵材料導入部と、
    前記粉砕容器内の前記水素貯蔵材料を排出する水素貯蔵材料排出部と、
    回転軸を前記容器の長手方向に一致させて前記粉砕容器の中に複数設けられ、隣接するもの同士が直交するように配置されたインペラと、
    前記粉砕容器と前記インペラとを互いに反対方向に回転させる駆動機構と、
    を具備し、
    前記粉砕容器内を水素雰囲気にして、前記水素貯蔵材料および粉砕媒体を前記粉砕容器内に充填させ、前記粉砕容器と前記インペラとを互いに反対方向に回転させることにより、前記水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造装置。
  2. 前記水素ガス導入部には前記粉砕容器内に連続的に水素を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料導入部には前記粉砕容器内に連続的に水素貯蔵材料を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料排出部には前記粉砕容器から連続的に水素貯蔵材料を排出する機構が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水素貯蔵体の製造装置。
  3. その中で水素貯蔵材料を粉砕し、粉砕された水素貯蔵材を外部に排出するための水素貯蔵材料排出口を側壁下部に有する有底円筒状の粉砕容器と、
    前記粉砕容器を収容し、内部を所定のガス雰囲気に保持することができるハウジングと、
    円柱曲面を有し、その曲面と前記粉砕容器の側壁内面との間に所定の間隙ができるように配置された1または複数のインナーピースと、
    前記インナーピースを保持する保持部材と、
    前記粉砕容器と前記インナーピースとの間の間隙幅が変わらないように前記粉砕容器および/または前記保持部材を回転させる容器回転機構と、
    を具備し、
    前記ハウジングは、その内部に水素ガスを導入するガス導入部と、その内部を水素ガス雰囲気に保持したまま前記粉砕容器内に水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部をその内部からその外部に排出する水素貯蔵材料排出部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部を前記粉砕容器内に戻す水素貯蔵材循環部と、を有し、
    前記ハウジング内を水素雰囲気にして水素貯蔵材料を前記粉砕容器内に導入し、前記粉砕容器の側壁と前記インナーピースとの間の圧縮力およびせん断力によって水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造装置。
  4. 前記水素ガス導入部には前記ハウジング内に連続的に水素を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料導入部には前記ハウジング内に収容された粉砕容器内に連続的に水素貯蔵材料を導入する機構が設けられ、前記水素貯蔵材料排出部には前記ハウジングから連続的に水素貯蔵材料を排出する機構が設けられていることを特徴とする請求項に記載の水素貯蔵体の製造装置。
  5. 前記粉砕容器内で水素貯蔵材料を粉砕している際に、前記粉砕容器内のガス雰囲気を維持したまま、前記粉砕容器内に水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を導入する金属成分導入機構をさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の水素貯蔵体の製造装置。
  6. その中で炭素質材料からなる水素貯蔵材料を粉砕する回転可能な円筒状の粉砕容器と、前記粉砕容器内を水素雰囲気に保つことが可能なように前記粉砕容器内に水素ガスを導入する水素ガス導入部と、前記粉砕容器内の水素ガス雰囲気を維持したまま前記粉砕容器内に前記水素貯蔵材料を導入可能な水素貯蔵材料導入部と、前記粉砕容器内の前記水素貯蔵材料を排出する水素貯蔵材料排出部と、回転軸を前記容器の長手方向に一致させて前記粉砕容器の中に複数設けられ、隣接するもの同士が直交するように配置されたインペラと、前記粉砕容器と前記インペラとを互いに反対方向に回転させる駆動機構と、を具備する水素貯蔵体の製造装置を用いて水素貯蔵体を製造する製造方法であって、
    前記粉砕容器内を水素雰囲気にしつつ、前記粉砕容器内に粉砕媒体および前記水素貯蔵材料を充填させ、前記粉砕容器内と前記粉砕容器内に設けられたインペラとを互いに反対方向に回転させることにより水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造方法。
  7. その中で水素貯蔵材料を粉砕し、粉砕された水素貯蔵材を外部に排出するための水素貯蔵材料排出口を側壁下部に有する有底円筒状の粉砕容器と、前記粉砕容器を収容し、内部を所定のガス雰囲気に保持することができるハウジングと、円柱曲面を有し、その曲面と前記粉砕容器の側壁内面との間に所定の間隙ができるように配置された1または複数のインナーピースと、前記インナーピースを保持する保持部材と、前記粉砕容器と前記インナーピースとの間の間隙幅が変わらないように前記粉砕容器および/または前記保持部材を回転させる容器回転機構と、を具備し、前記ハウジングは、その内部に水素ガスを導入するガス導入部と、その内部を水素ガス雰囲気に保持したまま前記粉砕容器内に水素貯蔵材料を導入する水素貯蔵材料導入部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部をその内部からその外部に排出する水素貯蔵材料排出部と、前記粉砕容器から前記水素貯蔵材料排出口を通って排出された水素貯蔵材料の一部を前記粉砕容器内に戻す水素貯蔵材循環部と、を有する水素貯蔵体の製造装置を用いて水素貯蔵体を製造する製造方法であって、
    前記粉砕容器内を水素雰囲気にしつつ、前記水素貯蔵材料を前記粉砕容器内に導入し、前記インナーピースの該円柱曲面と前記粉砕容器の側壁との間隙幅が変化しないように前記インナーピースを回動させるかまたは前記粉砕容器を回転させることにより前記インナーピースと前記粉砕容器の側壁との間に生ずる圧縮力およびせん断力によって、水素貯蔵材料を機械的粉砕して水素貯蔵体とすることを特徴とする水素貯蔵体の製造方法。
  8. 前記粉砕容器内に水素ガスおよび水素貯蔵材料を連続的に導入して水素貯蔵材料を粉砕し、それによって形成された水素貯蔵体を連続的に前記粉砕容器から排出することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の水素貯蔵体の製造方法。
  9. 前記粉砕容器内で水素貯蔵材料を粉砕している途中で、前記粉砕容器内の水素雰囲気を維持したまま、前記粉砕容器内に水素分子を水素原子へ解離させる機能を有する金属成分を導入することを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の水素貯蔵体の製造方法。
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