JP4752079B2 - Dental vacuum handpiece - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科処置にあたり歯牙の根管を洗浄し洗浄液を吸引除去するための圧縮空気駆動の歯科用バキュームハンドピースの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
根管処置に際しては、根管内に洗浄液を注入することにより根管内部が洗浄され、使用済みの洗浄液は真空吸引により根管から除去される。
特願2000-190678号には、根管の洗浄と洗浄液吸引に使用される圧縮空気駆動の歯科用バキュームハンドピースが開示されている。
このバキュームハンドピースにおいては、ハンドピース本体の頭部には圧縮空気噴射ノズルとディフューザポートと負圧ポートとを備えた圧縮空気駆動のエジェクタポンプが組み込んであり、圧縮空気の噴射に応じて負圧ポートに負圧を発生するようになっている。エジェクタポンプの負圧ポートは本体頭部に圧入などにより固定された吸引管ホルダーに接続されており、この吸引管ホルダーにはビニル樹脂などで形成された使い捨て可能な吸引管が交換可能に装着される。
【0003】
使用に際しては、このバキュームハンドピースは、歯科用ユニットから延長する既存の歯科用ホースに歯牙研削用のタービンハンドピースなどと互換的に接続することができ、歯科用ユニットから圧縮空気の供給を受ける。圧縮空気を供給してエジェクタポンプを作動させると、根管内の洗浄水はエジェクタポンプが発生する負圧の作用により吸引管から吸引され根管から除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このバキュームハンドピースにおいては、吸引管ホルダーが歯牙の組織片や破砕片によって詰まった時には清掃するのが容易でない。
また、吸引管ホルダーは、使い捨て可能な吸引管を抜き差しできるようにするため、ハンドピース本体の頭部から突出させてある。そのため、ハンドピースを不注意に床に落したりした場合には、ハンドピースの自重による衝撃により吸引管ホルダーが変形したり破損したりし、吸引管を適正に装着出来なくなることがあった。その結果、ハンドピースをわざわざ修理に出し、吸引管ホルダーを交換してもらわない限り、バキュームハンドピースを使用することができないという不便があった。
【0005】
本発明の目的は、吸引管ホルダーの詰まりに簡単に対処することの可能な歯科用バキュームハンドピースを提供することにある。
本発明の他の目的は、バキュームハンドピースを不本意に落下させることなどにより吸引管ホルダーが変形破損したときに、ユーザ(歯科医)が容易に吸引管ホルダーを交換することの可能な歯科用バキュームハンドピースを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、圧縮空気駆動のエジェクタポンプをハンドピース本体の頭部に組み込み、エジェクタポンプの負圧ポートに接続された吸引管ホルダーを本体頭部に設け、吸引管ホルダーに装着した吸引管から液体を吸引するようになった歯科用バキュームハンドピースにおいて、前記吸引管ホルダーは着脱可能にハンドピース本体の頭部に装着し、止めねじにより頭部に係止したことを特徴とするものである。
【0007】
このように構成したので、吸引管ホルダーに詰まりが発生したり、不本意な落下などにより吸引管ホルダーが変形し若しくは破損したときに、ユーザは止めねじを弛めるだけで吸引管ホルダーを簡単に交換することができ、さほど中断することなく歯科処置を続行することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照するに、バキュームハンドピース10は手で把持可能な細長いハンドピース本体12を備えている。図示した実施例では、このハンドピース本体12は歯科用ハンドピースの分野において周知のボールロック型迅速継手14によって分離可能に連結された前半体16と後半体17とを備え、前半体16を後半体17から分離してオートクレーブで加熱滅菌できるようになっている。
【0009】
歯科用ユニット(図示せず)から延長する歯科用ホース18にこのバキュームハンドピース10を接続するため、ハンドピース後半体17の後端には、従来型のボールロック型迅速継手のプラグ部20が形成してあり、歯科用ホース18の先端に取り付けたソケット部19をワンタッチ操作で着脱自在に嵌合するようになっている。
歯科用ホース18は従来型のもので、図示しないがその内部には周知のように圧縮空気通路と水通路などが形成されている。
【0010】
ハンドピース後半体17の後部には、また、ホース継手のソケット孔24が形成してあり、歯科用ホース18の先端に設けた従来型のホース継手の雄部材22を嵌合するようになっている。
ハンドピース本体12と歯科用ホース18とをホース継手22/24によって接続したときには、歯科用ホース18内の圧縮空気通路はハンドピース本体12内に形成された圧縮空気通路26に接続され、歯科用ホース18内の水通路はハンドピース本体12内に形成された水通路28に接続される。
図示した実施例では、ハンドピース本体12内の圧縮空気通路26には特公平7-16497号に記載された流量制御弁機構30が設けてあり、操作リング31を回すことにより圧縮空気通路26を流れる圧縮空気の流量を調節するようになっている。
【0011】
ハンドピース本体12の頭部32には、圧縮空気駆動のエジェクタポンプ34が組み込んである。
図示した実施例では、このエジェクタポンプ34は本体頭部32に旋回可能に装着してある。このため、図3から良く分かるように、本体頭部32には円柱形の凹み36が形成してあり、この凹み36内にエジェクタポンプ34の略円柱形の本体38が回転可能に装着してある。
凹み36とエジェクタポンプ本体38との間のシールは図示した一対のOリング37により行われる。
エジェクタポンプ本体38の抜け止めは、本体38の外周に形成した環状溝に係合する抜け止めピン40により行われる。
【0012】
エジェクタポンプ本体38には、口径が小さく噴射ノズルとして作用する圧縮空気噴射通路42と、噴射通路42の出口の延長線上に形成され前方に向かって開口した口径がより大きなディフューザポートとして作用する排気通路44と、この排気通路44に直交する吸引通路(負圧ポート)46とが形成され、噴射通路(噴射ノズル)42から排気通路(ディフューザポート)44に向かって圧縮空気を噴射することにより吸引通路(負圧ポート)46内に負圧が発生するようになっている。
エジェクタポンプ34の噴射通路42への圧縮空気の供給は、ハンドピース後半体17に形成された圧縮空気通路26、中央空洞52、圧縮空気通路54、およびハンドピース前半体16に形成された圧縮空気通路56を介して行われる。
【0013】
本体頭部32には、吸引通路(負圧ポート)46と同軸的に段付け孔48が設けてあり、この孔48に吸引管ホルダー50が嵌合してある。吸引管ホルダー50の上部には環状溝が設けてあり、本体頭部32にねじ込んだ止めねじ58がこの環状溝に係合することにより吸引管ホルダー50は頭部32に係止される。
吸引管ホルダー50には、ビニル樹脂のような比較的柔軟な透明樹脂材料などで形成された使い捨て可能な先細の吸引管60が着脱自在に装着される。エジェクタポンプ34に発生した負圧は吸引管ホルダー50を介して吸引管60に伝えられる。
【0014】
ハンドピース後半体17に形成された水通路28は、後半体17に収蔵されたフィルター62と後半体17に形成された水通路64とを介して、ハンドピース前半体16に形成された水通路66に連通している。
本体頭部32の段付け孔48と吸引管ホルダー50との間には若干の半径方向クリアランス若しくは軸方向溝68が形成してあり、歯科用ユニットから歯科用ホース18、水通路28、および水通路66を介して供給された洗浄水がこれらの半径方向クリアランス又は軸方向溝を通って吸引管60の上部に供給され、吸引管60の外周を伝わって滴下するようになっている。
【0015】
図示した実施例では、吸引管60が歯牙の破砕片や組織片によって詰まった時に吸引管を逆流洗浄するため、逆洗機構が設けてある。このため、ハンドピース後半体17の中央空洞52は、後半体17に形成された圧縮空気通路70と前半体16に形成された圧縮空気通路72を介して、吸引管ホルダー50の中央通路74に接続されている。
圧縮空気通路70の途中には、スプール弁形式の逆洗制御弁76が組み込んである。逆洗制御弁76は、その操作ボタン78を押すと圧縮空気通路72に圧縮空気が送られ、操作ボタン78を開放すると圧縮空気の供給が停止するように構成されている。
【0016】
使用時には、バキュームハンドピース10は歯科用ユニットからの歯科用ホース18に接続する。圧縮空気と洗浄水の供給は歯科用ユニットに付属するフットスイッチ(図示せず)により制御される。
根管処置に際しては、予め、患者の口腔内で処置すべき歯の側方に口腔内バキューム(図示せず)の吸引口を位置決めし、バキューム吸引を開始する。
歯科用ユニットのフットスイッチを操作することによりバキュームハンドピース10への洗浄水の供給を開始すると、洗浄水は水通路28、64、66、および軸方向溝68を介して吸引管60の上部に供給され、そこから吸引管の外周を伝わって滴下する。従って、吸引管60の先端を歯牙の根管内に挿入すると根管を洗浄することができる。
【0017】
フットスイッチの操作により圧縮空気の供給を開始すると、圧縮空気は圧縮空気通路26、中央空洞52、圧縮空気通路54および56を介してエジェクタポンプ34の噴射通路42に送られ、噴射通路42から排気通路44に向かって噴射される。その結果、吸引通路46内に負圧が発生し、吸引管60から根管内の使用済み洗浄水を吸引する。
吸引された洗浄水は、使用済みの圧縮空気と共に、排気通路44から前方に排出され、そこに配置された口腔内バキュームによって吸引され、歯科用ユニットに送られる。エジェクタポンプ本体38を旋回させることにより排気通路44の向きを調節することができる。
【0018】
バキュームハンドピース10の使用中には、歯牙切削片などを吸引することにより吸引管60や吸引管ホルダー50の中央通路74が詰まることがある。その場合には、押しボタン78を押し下げて逆洗制御弁76を開くと、中央空洞52内の圧縮空気は圧縮空気通路70と72を介して吸引管ホルダー50の中央通路74に噴射される。通路74に噴射された圧縮空気の一部は排気通路44に向かうが、圧縮空気の残部は吸引管60から噴出し、詰まりを吹き飛ばす。これにより、吸引管60や中央通路74が清掃される。
【0019】
吸引管ホルダー50の中央通路74に強固な詰まりが生じた場合には、本体頭部32の止めねじ58を弛めて吸引管ホルダー50を取り外し、新たな吸引管ホルダー50を装着して止めねじ58で止めればよい。
同様に、ハンドピースを不本意に床に落したりすることにより吸引管ホルダー50が変形したり破損した場合には、止めねじ58を弛めて吸引管ホルダー50を簡単に交換することができる。
【0020】
以上には本発明の特定の実施例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の修正や変更を施すことができる。例えば、図示した実施例ではエジェクタポンプは旋回可能に構成したが、その3つの通路を直接に本体頭部に機械加工することにより旋回不能に形成することもできる。また、逆洗機構は不可欠ではなく、省略することができる。更に、ボールロック型迅速継手14も省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯科用バキュームハンドピースの側面図である。
【図2】図1に示したハンドピースの断面図である。
【図3】図2に示したハンドピースの頭部の拡大断面図である。
【符号の説明】
10: 歯科用バキュームハンドピース
12: ハンドピース本体
32: ハンドピース本体の頭部
34: エジェクタポンプ
46: 吸引通路(負圧ポート)
50: 吸引管ホルダー
58: 止めねじ
60: 吸引管[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement of a compressed air-driven dental vacuum handpiece for cleaning a tooth root canal and sucking and removing a cleaning liquid in a dental procedure.
[0002]
[Prior art]
In root canal treatment, the inside of the root canal is washed by injecting the washing solution into the root canal, and the used washing solution is removed from the root canal by vacuum suction.
Japanese Patent Application No. 2000-190678 discloses a compressed air-driven dental vacuum handpiece used for root canal cleaning and cleaning liquid suction.
In this vacuum handpiece, a compressed air-driven ejector pump equipped with a compressed air injection nozzle, a diffuser port, and a negative pressure port is incorporated in the head of the handpiece body, and a negative pressure is generated according to the injection of compressed air. Negative pressure is generated at the port. The negative pressure port of the ejector pump is connected to a suction pipe holder that is fixed to the head of the main body by press fitting, etc., and a disposable suction pipe made of vinyl resin or the like is replaceably attached to this suction pipe holder. The
[0003]
In use, this vacuum handpiece can be connected interchangeably with an existing dental hose extending from the dental unit, such as a turbine handpiece for tooth grinding, and supplied with compressed air from the dental unit . When the ejector pump is operated by supplying compressed air, the cleaning water in the root canal is sucked from the suction pipe and removed from the root canal by the negative pressure generated by the ejector pump.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In this vacuum handpiece, it is not easy to clean when the suction tube holder is clogged with tooth tissue pieces or crushed pieces.
The suction tube holder is protruded from the head of the handpiece body so that a disposable suction tube can be inserted and removed. Therefore, when the handpiece is inadvertently dropped on the floor, the suction tube holder may be deformed or damaged due to the impact of the handpiece's own weight, and the suction tube may not be properly attached. As a result, there is an inconvenience that the vacuum handpiece cannot be used unless the handpiece is bothered for repair and the suction tube holder is replaced.
[0005]
An object of the present invention is to provide a dental vacuum handpiece that can easily cope with clogging of a suction tube holder.
Another object of the present invention is to provide a dental device in which a user (dentist) can easily replace a suction tube holder when the suction tube holder is deformed and damaged by accidentally dropping a vacuum handpiece. It is to provide a vacuum handpiece.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention incorporates an ejector pump driven by compressed air into the head of the handpiece body, a suction pipe holder connected to the negative pressure port of the ejector pump is provided at the main body head, and a liquid is discharged from the suction pipe attached to the suction pipe holder. In the dental vacuum handpiece adapted to suck the water, the suction tube holder is detachably attached to the head of the handpiece main body and locked to the head by a set screw.
[0007]
With this configuration, when the suction tube holder is clogged or deformed or damaged due to unintentional dropping, etc., the user can simply replace the suction tube holder by loosening the set screw. And the dental procedure can be continued without much interruption.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Referring to the accompanying drawings, the
[0009]
In order to connect this
The
[0010]
A
When the
In the illustrated embodiment, the
[0011]
A compressed air driven
In the illustrated embodiment, the
Sealing between the
The ejector pump
[0012]
The ejector pump
The compressed air supplied to the
[0013]
The
A disposable
[0014]
The
A slight radial clearance or
[0015]
In the illustrated embodiment, a backwashing mechanism is provided to backwash the
A spool valve type
[0016]
In use, the
In performing the root canal treatment, a suction port of an intraoral vacuum (not shown) is positioned in advance to the side of the tooth to be treated in the patient's oral cavity, and vacuum suction is started.
When the supply of cleaning water to the
[0017]
When the supply of compressed air is started by operating the foot switch, the compressed air is sent to the
The sucked cleaning water is discharged forward together with the used compressed air from the
[0018]
During use of the
[0019]
When a strong clogging occurs in the
Similarly, when the
[0020]
Although specific embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to them, and various modifications and changes can be made. For example, although the ejector pump is configured to be pivotable in the illustrated embodiment, the ejector pump can be formed so as not to pivot by machining the three passages directly into the main body head. Further, the backwashing mechanism is not essential and can be omitted. Furthermore, the ball lock type quick joint 14 can also be omitted.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a dental vacuum handpiece of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the handpiece shown in FIG.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of the head of the handpiece shown in FIG.
[Explanation of symbols]
10: Dental vacuum handpiece 12: Handpiece body 32: Headpiece body head 34: Ejector pump 46: Suction passage (negative pressure port)
50: Suction tube holder 58: Set screw 60: Suction tube
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