JP4751159B2 - 焼結体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、焼結体の製造方法に関し、より特定的には、金型を用いた加圧成形のみでは成形することのできないような複雑な形状を有する焼結体の製造方法に関する。
たとえば歯車、継手、またはカム等の複雑な形状の機械部品の焼結体や、曲がり孔や細長い孔などの複雑な部分形状を有する部品などの焼結体は、金型を用いた加圧成形のみでは所望の形状を得ることができない。このため、従来、複雑な形状を有する焼結体は、加圧成形と機械加工とを組み合わせて、たとえば以下の方法により製造されていた。始めに原料粉末と添加粉末との混合粉末を金型に入れて加圧成形して成形体を作製する。次にこの成形体を焼結し、得られた焼結体に対して機械加工を施し、所望の形状に成形する。つまり、上記製造方法では、焼結後に機械加工を施すことで、複雑な形状に成形している。
特に、0.4質量%より大きく1.0質量%以下のCを含み、かつFeを主成分とする金属粉末よりなる焼結体は、焼結によって焼入れされやすく、得られる焼結体の硬度が高い。このため上記製造方法では、切削による機械加工が困難となり、研削加工などが必要となるため、加工コストが増大するという問題があった。
そこで、上記の問題をある程度解決し得る製造方法が、たとえば特開昭55−122804号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1には以下の焼結体部品の製造方法が開示されている。まず原料粉末と添加粉末とを所定割合で混合して混合粉末を得、この混合粉末に潤滑のための潤滑剤を加えたものを金型内に充填してプレス装置により加圧を行ない、所定形状をなす粉末成形体を成形する。この加圧成形工程において成形する粉末成形体の形状は、後の機械加工を考慮して部品形状の基本的形態となるもので、成形に使用する金型の構造が複雑化し多種類となるのを回避できる形状である。次に粉末成形体に機械加工を施し、粉末成形体を最終的な部品形状をなすように形成する。この機械加工工程における加工範囲は、加圧成形工程での金型により成形された形状をベースとし、部品形状として必要な残された形状部分である。次に部品形状に機械加工された粉末成形体を加熱炉に入れて加熱し焼結を行なう。焼結を終了すると所定の部品形状をなす焼結体が得られる。つまり、上記製造方法では、焼結前の成形体に機械加工を施すことで、複雑な形状に成形している。焼結前の成形体は焼結後に得られる焼結体に比べて硬度が低いので、機械加工が容易になり、加工コストの増大を抑止することができる。
特開昭55−122804号公報
しかしながら、特許文献1の製造方法でも、上記の問題を十分に解決することはできなかった。この理由について以下に説明する。
焼結前の成形体は、金属粉末同士が冶金的結合をしておらず、機械的強度が十分ではない。このため、特許文献1の製造方法では、機械加工を施す際に成形体が欠けやすい。さらに、機械加工を施す際にも成形体をチャックする力により成形体が欠けやすい。このため、機械加工を施す際に成形体が欠けないように注意を払う必要があり、機械加工が困難であるという問題を十分に解決することはできなかった。
また、焼結前の成形体には、加圧成形の際に金型と混合粉末との摩擦を低下させるための潤滑剤が含まれている。この潤滑剤の粘度は高いので、機械加工を施す際に機械加工に用いられる工具に潤滑剤が粘着し、機械加工に対する抵抗が大きくなる。その結果、工具が損傷しやすくなり、加工コストが増大するという問題を十分に解決することはできなかった。
したがって、本発明の目的は、機械加工が容易であり、加工コストの増大を抑止することのできる焼結体の製造方法を提供することである。
本発明の焼結体の製造方法は、潤滑剤と0.4質量%より大きく1.0質量%以下のC(炭素)を含み、かつFe(鉄)を主成分とする金属粉末を加圧成形することにより成形体を作製する工程と、成形体を800℃以上1050℃以下の温度で仮焼成して潤滑剤が除去された仮焼成体を得る仮焼成工程と、仮焼成工程後、仮焼成体を機械加工する機械加工工程と、機械加工工程後、1100℃以上1300℃以下の温度であって、かつ仮焼成工程の温度よりも高い温度で仮焼結体を本焼成する工程とを備えている。
本発明の焼結体の製造方法によれば、仮焼成工程において金属粉末同士の焼結が進み、仮焼成工程前の成形体の機械的強度に比べて仮焼成工程後の仮焼成体の機械的強度が高くなる。したがって、機械加工を施す際に仮焼成体が欠けにくくなり、機械加工が容易になる。また、金属粉末に含まれる潤滑剤も仮焼成中に除去されるので、機械加工工程において工具に潤滑剤が粘着することがなく、機械加工に対する抵抗が小さくなる。その結果、工具が損傷しにくくなり、加工コストの増大を抑止することができる。
また、仮焼成工程の温度は本焼成の温度よりも低いので、仮焼成工程において金属粉末中へのCの拡散が本焼成に比べて抑制される。このため、仮焼成工程においてマルテンサイト組織、ベイナイト組織、さらにはパーライト組織も生成し難くなり、仮焼成工程直後の仮焼成体の硬度を本焼成後の焼結体の硬度に比べて低く保つことができる。これにより、機械加工が容易になり、加工コストの増大を抑止することができる。
また、1100℃以上の温度で本焼成を行なうことにより、金属粉末中のCが十分に拡散されてマルテンサイト組織、ベイナイト組織、またはパーライト組織を生成することができ、得られる焼結体の機械的強度を高めることができる。また、1300℃以下の温度で本焼成を行なうことにより、焼結による寸法精度の低下や、焼結体の溶融を防止することができる。
さらに、0.4質量%より大きい割合でCを含み、かつFeを主成分とする金属粉末を用いることにより、本焼成において硬いマルテンサイト組織を十分な量生成させることができ、焼結体の機械的強度を向上することができる。また、1.0質量%以下の割合でCを含み、かつFeを主成分とする金属粉末を用いることにより、本焼成中に初析セメンタイト組織が生成して脆化するのを抑止することができ、焼結体の機械的強度の低下を抑止することができる。
なお、本明細書中において「Feを主成分とする」とは、Feが90質量%以上の割合で含まれていることを意味している。
また本発明の焼結体の製造方法においては、仮焼成工程の温度は800℃以上1050℃以下である。より好ましくは、仮焼成工程の温度は820℃以上970℃以下である。
仮焼成工程の温度を800℃以上、より好ましくは820℃以上とすることにより、金属粉末中のFe同士の焼結をより促進することができ、仮焼成工程前の成形体の機械的強度に比べて仮焼成工程後の仮焼成体の機械的強度を向上することができる。また、仮焼成工程の温度を1050℃以下、より好ましくは970℃以下とすることにより、金属粉末中へのCの拡散を一層抑制することができ、マルテンサイト組織の生成を抑えることができる。さらに、パーライト組織およびベイナイト組織の生成も抑えることができる。その結果、仮焼成工程において機械的強度が上がり過ぎなくなり、機械加工が容易になる。
上記製造方法において好ましくは、金属粉末は、Cu(銅)をさらに含んでいる。Cuは仮焼成工程において、Cu原子同士が結合することにより、仮焼成後の仮焼成体の強度を向上させる。これにより、機械加工時に仮焼成体が欠けにくくなり、機械加工が容易になる。
上記製造方法において好ましくは、金属粉末は、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)、Ni(ニッケル)、およびMn(マンガン)からなる群より選ばれた少なくとも1種をさらに含んでいる。
Cr、Mo、Ni、およびMnは、焼入性を向上させる元素であるため、これらの元素が含まれる金属粉末の焼結体は、Cが単独で含まれる焼結体よりも高硬度となる。このため、本発明の効果がより顕著になる。
上記製造方法において好ましくは、機械加工は切削加工である。より好ましくは機械加工は旋削加工、フライス加工、またはドリル加工である。
これらの加工方法によって機械加工工程を行なうことにより、仮焼成後の仮焼成体を所望の形状に成形することができ、複雑な形状を有する焼結体を作製することができる。また、機械加工が容易になり、加工コストの増大を抑止することができる。
本発明の焼結体の製造方法によれば、機械加工が容易であり、加工コストの増大を抑止することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における焼結体の製造方法を工程順に示す図である。図1を参照して、始めに、原料粉末と添加粉末とを混合し、混合粉末を作製する(ステップS1)。原料粉末としては、0.4質量%より大きく1.0質量%以下のCを含み、かつFeを主成分とする金属粉末が用いられる。また、金属粉末がさらにCu、Cr、Mo、Ni、またはMnを含んでいてもよい。
金属粉末の平均粒径は、たとえば100μm以下であることが好ましい。また、金属粉末は、たとえば水またはガスアトマイズ法、還元法、カルボニル法、または粉砕法などにより製造されたものが用いられる。
添加粉末には、たとえば潤滑剤や結合剤などが含まれている。潤滑材としては、たとえば高級脂肪酸系、高級脂肪酸の金属塩系、ワックス系、高級アルコール系、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、高分子量ポリエチレン、熱可塑性ポリアミド、6−ナイロン、6−6ナイロンおよび6−12ナイロンなどが用いられる。結合剤としては、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、またはこれらの共重合体等の各種樹脂や、各種ワックス、パラフィン、高級脂肪酸(例:ステアリン酸)、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミドなどが用いられる。なお、本発明において添加粉末は必須ではなく、原料粉末のみであってもよい。
次に、得られた混合粉末を加圧成形し、成形体を作成する(ステップS2)。具体的には、混合粉末を金型内に充填してプレス装置により加圧を行ない、所定形状の成形体を成形する。加圧成形はたとえば100MPa〜1500MPaの圧力で行なわれる。この加圧成形によって成形される成形体の形状は、金型を用いた加圧成形が容易な形状であって、かつ最終的な焼結体の形状の基本となる形状であることが好ましい。言い換えれば、加圧成形の際には、最終的な焼結体において複雑な形状の部分については成形せず、金型を用いて容易に加圧成形できる形状の部分についてのみ成形することが好ましい。
続いて、得られた混合粉末の成形体を仮焼成する(ステップS3)。仮焼成はたとえば800℃以上で行なわれることが好ましく、820℃以上で行なわれることがより好ましい。混合粉末を上記温度で焼成すると、Fe同士の焼結が進み、仮焼成後の仮焼成体の機械的強度が仮焼成前の成形体の機械的強度よりも高くなる。また、混合粉末に含まれる潤滑剤が除去される。
一方、仮焼成は後述する本焼成よりも低い温度で行なわれる。仮焼成はたとえば1050℃以下で行なわれることが好ましく、970℃以下で行なわれることがより好ましい。混合粉末を上記温度で焼成すると、混合粉末中のCは十分に拡散されないので、マルテンサイト組織が生成されにくい。その上パーライト組織およびベイナイト組織の生成も抑制される。その結果、仮焼成直後の仮焼成体の硬度が最終的な焼結体の硬度よりも低くなる。つまり、仮焼成体の機械的強度は仮焼成によって仮焼成前の成形体の機械的強度よりも高くなる。一方、仮焼成体の硬度は本焼成後の焼結体の硬度よりも低くなる。また、金属粉末がCuを含んでいる場合には、Cu原子同士が結合することにより仮焼成後の仮焼成体の強度が高くなる。
次に、仮焼成体を機械加工する(ステップS4)。この機械加工によって最終的な焼結体の形状に仮焼成体が成形される。言い換えれば、機械加工の際には、加圧成形の際に成形された形状をベースとして、加圧成形の際に成形されなかった複雑な形状の部分について成形される。機械加工としてはたとえば切削加工が行なわれる。
ここで、切削加工としては、たとえば旋削加工、フライス加工、またはドリル加工などが挙げられる。図2は旋削加工を説明するための図である。図2を参照して、たとえば円筒形状を有する仮焼成後の仮焼成体1aを旋盤(図示なし)上に配置して、円筒の軸を中心として仮焼成体1aを自転させる。この状態で、工具10を円筒の外周面に押し当てながら軸に沿って図中左方向へ相対的に移動させ、仮焼成体1aの外周面を削ることにより、仮焼成体1bを得る。
また、図3はフライス加工を説明するための図である。図3を参照して、円周に刃のついた工具(フライス)11を、回転軸11aを中心として自転させ、板状の仮焼成体1aの表面に押し当てる。この状態で、仮焼成体1aを図中右方向へ相対的に移動させ、仮焼成体1aの表面を削ることにより、仮焼成体1bを得る。
さらに、図4はドリル加工を説明するための図である。図4を参照して、螺旋溝が下端から伸びている工具(ドリル)12を、回転軸を中心として自転させる。この状態で、工具12を図中下方向へ相対的に移動させ、工具12の下端を仮焼成体1aに押し当てる。これにより、孔2が開口された仮焼成体1bが得られる。
機械加工の際には、上記の加工方法を適宜組み合わせることによって仮焼成体を所望の形状に成形することができる。上記の加工方法によって仮焼成体を所望の形状に成形することができ、複雑な形状を有する焼結体を作製することができる。また、機械加工が容易になり、加工コストの増大を抑止することができる。
次に、仮焼成体を本焼成し(ステップS5)、焼結体を得る。本焼成は1100℃以上1300℃以下の温度で行なわれる。本焼成を1100℃以上で行なうことにより、Cの拡散が進み、マルテンサイト組織が生成しやすくなる。その結果、焼結体の機械的強度が本焼成前の成形体の機械的強度よりも高くなる。また、金属粉末がCu、Cr、Mo、Ni、またはMnを含んでいる場合には、焼入性が向上するため、特別な冷却装置なしに焼入を行なうことができ、焼結体での機械的強度を向上することができる。一方、本焼成を1300℃以下で行なうことにより、焼結時の寸法精度の低下や、焼結体の溶融を防止することができる。
次に、焼結体を熱処理する(ステップS6)。この熱処理は、たとえば150℃〜500℃の温度で行なわれる。これにより、機械加工の際などに生じた歪みが除去されたり、本焼結工程で生じたマルテンサイトの靭性が改善される。なお、この熱処理は必須の工程ではなく、省略されてもよい。以上の工程により、本実施の形態の焼結体が完成する。
本実施の形態の焼結体の製造方法によれば、仮焼成(ステップS3)の際に金属粉末同士の焼結が進み、仮焼成前の成形体の機械的強度に比べて仮焼成後の仮焼成体の機械的強度が高くなる。したがって、機械加工(ステップS4)を施す際に仮焼成体が欠けにくくなり、機械加工が容易になる。また、金属粉末に潤滑剤が含まれていても仮焼成の熱により潤滑剤は除去されるので、機械加工の際に工具に潤滑剤が粘着することがなく、機械加工に対する抵抗が小さくなる。その結果、工具が損傷しにくくなり、加工コストの増大を抑止することができる。
また、仮焼成の温度は本焼成(ステップS5)の温度よりも低いので、仮焼成の際に金属粉末中のCの拡散が抑制される。このため、仮焼成の際にマルテンサイト組織が生成し難くなり、仮焼成体の機械的強度を本焼成後の焼結体の機械的強度に比べて低く保つことができる。これにより、機械加工が容易になり、加工コストの増大を抑止することができる。
また、1100℃以上の温度で本焼成を行なうことにより、金属粉末中のCが十分に拡散されてマルテンサイト組織を生成することができ、得られる焼結体の機械的強度を高めることができる。また、1300℃以下の温度で本焼成を行なうことにより、焼結による寸法精度の低下や、焼結体の溶融を防止することができる。
さらに、0.4質量%より大きい割合でCを含み、かつFeを主成分とする金属粉末を用いることにより、本焼成の際に硬いマルテンサイト組織を十分な量で生成させることができ、焼結体の機械的強度を向上することができる。また、1.0質量%以下の割合でCを含み、かつFeを主成分とする金属粉末を用いることにより、本焼成の際にセメンタイト組織が生成して脆化するのを抑止することができ、焼結体の機械的強度の低下を抑止することができる。
本実施例では、本発明の焼結体の製造方法の効果を確認した。始めに、表1に示す組成(数字は質量%)を有する粉末をそれぞれ準備した。続いて、粉末を加圧成形し、外径40mm、内径10mm、高さ40mmのリング状の成形体を得た。次に、実施例1〜13(本発明例)および参考例1〜4については、表1に示す温度で成形体に仮焼成を施し、仮焼成体を得た。一方、比較例9〜12には、1130℃の温度で10分間または1250℃の温度で30分間の本焼成を施し、焼結体を得た。比較例1〜7には焼成を一切施さなかった。得られた実施例1〜13および参考例1〜4の仮焼成体、比較例8〜12の焼成体、および比較例1〜7の成形体の各々の試料に対して、外径部に旋盤加工を行なった。そして、工具寿命になるまでの加工数と、試料の欠け発生率とを調査した。なお、100個加工しても工具寿命とならない試料については100個でテストを打ち切った。旋盤加工は、送り速度0.1mm/rev、切込深さ0.2mm、回転数1000rpm、サンプル1個あたりの切込回数50回の条件で行なわれた。また、工具として超硬の工具を用い、切削液を使用しなかった。得られた工具寿命および欠け発生率は表1のとおりである。
Figure 0004751159
表1を参照して、実施例1〜13および参考例1〜4では、比較例1〜12に比べて、工具寿命に優れ、かつ欠け発生率が小さいことが分かる。特に、実施例1〜13では、いずれも工具寿命個数が97個以上であり、欠け発生率が9%以下であった。以上の結果から、本発明の焼結体の製造方法は、機械加工が容易であり、加工コストの増大を抑止できることが分かる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、金型を用いた加圧成形のみでは成形することのできないような複雑な形状を有する焼結体の製造方法に適している。
本発明の一実施の形態における焼結体の製造方法を工程順に示す図である。 旋削加工を説明するための図である。 フライス加工を説明するための図である。 ドリル加工を説明するための図である。
符号の説明
1a 仮焼成後の仮焼成体、1b 機械加工後の仮焼成体、2 孔、10〜12 工具、11a 回転軸。

Claims (5)

  1. 潤滑剤と0.4質量%より大きく1.0質量%以下のCを含み、かつFeを主成分とする金属粉末を加圧成形することにより成形体を作製する工程と、
    前記成形体を800℃以上1050℃以下の温度で仮焼成して前記潤滑剤が除去された仮焼成体を得る仮焼成工程と、
    前記仮焼成工程後、前記仮焼成体を機械加工する機械加工工程と、
    前記機械加工工程後、1100℃以上1300℃以下の温度であって、かつ前記仮焼成工程の温度よりも高い温度で前記仮焼成体を本焼成する工程とを備える、焼結体の製造方法。
  2. 前記仮焼成工程の温度は820℃以上970℃以下である、請求項に記載の焼結体の製造方法。
  3. 前記金属粉末はCuをさらに含む、請求項1または2に記載の焼結体の製造方法。
  4. 前記金属粉末は、Cr、Mo、Ni、およびMnからなる群より選ばれた少なくとも1種をさらに含む、請求項1〜のいずれかに記載の焼結体の製造方法。
  5. 前記機械加工は切削加工である、請求項1〜のいずれかに記載の焼結体の製造方法。
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