JP4750324B2 - Magnetic toner - Google Patents

Magnetic toner Download PDF

Info

Publication number
JP4750324B2
JP4750324B2 JP2001229641A JP2001229641A JP4750324B2 JP 4750324 B2 JP4750324 B2 JP 4750324B2 JP 2001229641 A JP2001229641 A JP 2001229641A JP 2001229641 A JP2001229641 A JP 2001229641A JP 4750324 B2 JP4750324 B2 JP 4750324B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
magnetic
particles
powder
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001229641A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2002108004A5 (en
JP2002108004A (en
Inventor
恵司 河本
建彦 千葉
恵理子 柳瀬
道久 馬籠
昭 橋本
武志 鏑木
剛 瀧口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001229641A priority Critical patent/JP4750324B2/en
Publication of JP2002108004A publication Critical patent/JP2002108004A/en
Publication of JP2002108004A5 publication Critical patent/JP2002108004A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4750324B2 publication Critical patent/JP4750324B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット方式記録法などを利用した記録方法に用いる磁性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電荷像担持体(以下、感光体ともいう)上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて紙などの転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
【0003】
電気的潜像をトナーにより可視化する方法としては、カスケード現像法、磁気ブラシ現像法、加圧現像方法、キャリアとトナーからなる二成分系現像剤を用いる磁気ブラシ現像法、トナー担持体が感光体と非接触でトナーをトナー担持体から感光体へ飛翔させる非接触一成分現像法、トナー担持体を感光体に圧接させ電界によってトナーを転移させる接触一成分現像法、さらには、磁性トナーを用い、中心に磁極を配した回転スリーブを用い感光体上とスリーブ上の間を電界にて飛翔させる、いわゆるジャンピング法も用いられている。
【0004】
ジャンピング法としては例えば、特開昭54−43027号公報においては、現像剤担持体上に絶縁性磁性現像剤を薄く塗布し、これを摩擦帯電せしめ、次いでこれを磁界の作用下で静電潜像にきわめて近接させ、かつ接触することなく対向させ、現像する方法が開示されている。この方法によれば、絶縁性磁性現像剤を現像剤担持体上に薄く塗布することにより現像剤の十分な摩擦帯電を可能とし、しかも現像剤を磁力によって支持しつつ静電潜像に接することなく現像が行われるため、非画像部への現像剤の転移、いわゆるカブリが抑制されて高精細な画像を得ることが可能となる。
【0005】
このような一成分現像方式は、二成分方式のようにガラスビーズや鉄粉等のキャリア粒子が不要なため、現像装置自体を小型化・軽量化できる。さらには、二成分現像方式は現像剤中のトナー濃度を一定に保つ必要があるため、トナー濃度を検知し必要量のトナーを補給する装置が必要である。よって、ここでも現像装置が大きく重くなる。一成分現像方式ではこのような装置は必要とならないため、やはり小さく軽くできるため好ましい。
【0006】
また、プリンター装置などの電子写真装置は、技術の方向としてより高解像度即ち、従来300、600dpiであったものが1200、2400dpiとなってきている。従って現像方式もこれにともなって、より高精細が要求されてきている。また、複写機においても高機能化が進んでおり、そのためデジタル化の方向に進みつつある。この方向は、静電荷像をレーザーで形成する方法が主である為、やはり高解像度の方向に進んでおり、ここでもプリンターと同様に高解像・高精細の現像方式が要求されてきている。
【0007】
このためトナーの小粒径化が進んでおり、特開平1−112253号公報、1−191156号公報、2−214156号公報、2−284158号公報、3−181952号公報、4−162048号公報などでは特定の粒度分布の粒径の小さいトナーが提案されている。しかし、トナーを小粒径化するとトナー粒子の帯電性のバラツキが大きくなりやすく、前記目的を達成するためには、そのコントロールが重要になってくる。
【0008】
さらに、高湿下・低湿下でも帯電性を同様に維持することは困難になる方向であり、そのコントロールがより重要になってくる。
【0009】
一方、現像工程で感光体上に形成されたトナー像は転写工程で記録材に転写されるが、感光体上に残った画像部の転写残トナー及び非画像部のカブリトナーはクリーニング工程でクリーニングされ、廃トナー容器にトナーは蓄えられる。このクリーニング工程については、従来ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニング、ローラークリーニング等が用いられていた。装置面からみると、かかるクリーニング装置を具備するために装置が必然的に大きくなり装置のコンパクト化を目指すときのネックになっていた。さらには、エコロジーの観点より、トナーの有効活用と言う意味で廃トナーの少ないシステムが望まれており、転写効率が高くカブリの少ないトナーが求められている。
【0010】
前述の転写効率は、トナーの円形度(あるいは球形度)が低いと、トナーがドラムと接触する面積が大きくなったり、凹凸が大きくなりエッジ部へ電荷集中が起こりその部分に対応して生じる鏡像力が増大したりすることによるドラムからの離型性低下により悪化することは広く知られている。すなわち、転写効率を向上させるためには、トナーの円形度を高くする必要がある。
【0011】
トナーの円形度を高くするには、トナーの製造方法によってその達成方法が異なる。市販されているトナーの製造方法は、粉砕法と重合法とに大別される。粉砕法は結着樹脂、着色剤等を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置により粉砕し、分級機により分級して、所望の粒径を有するトナーとして製造されるものである。粉砕法によって得られるトナーは、その製造方法に起因してトナー表面は粉砕によって生じる破断面であるために凹凸が存在する。そのため、粉砕しただけでは円形度を十分に高くすることが出来ず、後処理工程として機械的衝撃や熱処理するなどの表面改質処理で球形化する必要が生じる。また、重合法は、結着樹脂成分となる乳化重合した樹脂粒子を含有する水系媒体中にて樹脂粒子と着色剤や離型剤等を所望の粒径に会合凝集させる会合凝集トナーと、結着樹脂成分となる重合性単量体中に着色剤、離型剤、重合開始剤などを分散溶解した重合性単量体組成物を水系媒体中にてせん断力により所望の粒径の液滴とした後に懸濁重合する懸濁重合トナーの2種の製法がある。会合凝集トナーも、その製造方法に起因して表面に凹凸が存在するため、後処理工程として凝集後のトナーを加熱する、あるいは新たに重合性単量体組成物を添加してシード重合をするなどの後工程による表面改質処理を必要とする。懸濁重合トナーは、液滴中を重合するためにその形状は他の製法に比べて真球状に近いものとなり凹凸も少ないため後処理工程を要することなく円形度の高いトナーを得ることが出来る。
【0012】
そのため、円形度の高いトナーを得るためには懸濁重合法によるトナーが適している。しかしながら、懸濁重合により磁性トナーを製造する際には、トナー中に磁性体を含有するため、その流動性及び帯電特性は著しく低下する。これは、磁性粒子は一般的に親水性であるためにトナー表面に存在しやすいためであり、この問題を解決するためには磁性体の有する表面特性の改質が重要となる。
【0013】
重合トナー中の磁性体分散性向上のための表面改質に関しては、数多く提案されている。例えば、特開昭59−200254号公報、特開昭59−200256号公報、特開昭59−200257号公報、特開昭59−224102号公報等に磁性体の各種シランカップリング剤処理技術が提案されており、特開昭63−250660号公報、特開平10−239897号公報では、ケイ素元素含有磁性粒子をシランカップリング剤で処理する技術が開示されている。
【0014】
しかしながら、これらの処理によりトナー中の分散性はある程度向上するものの、磁性体表面の疎水化を均一に行うことが困難であるという問題があり、したがって、磁性体同士の合一や疎水化されていない磁性体粒子の発生を避けることができず、トナー中の分散性を良好なレベルにまで向上させるには不十分である。
【0015】
また、このようなトナーを用いると磁性体の存在量分布が適当でないために、トナーの着色力や画質が環境間あるいは通紙枚数により変化する幅が大きいなどの弊害がある。そのため、それらの課題を克服したトナーが求められている。
【0016】
一方、特開平7−209904号公報において、トナー粒子表面からの磁性体粒子の露出を完全に抑制した現像剤の技術が開示されている。
【0017】
さらに、特開平7−209904号公報において開示されているトナー構成を要約すれば、トナー粒子表面付近に磁性体粒子の存在しない樹脂層が一定量以上の厚みで形成されている構造から成るものであり、これは、磁性体粒子が存在しないトナー表層部分がかなりの割合で存在することを意味している。しかしながら言い換えると、このような現像剤は、例えば平均粒径が10μmと小さい場合、磁性体粒子が存在しうる容積が小さくなるため、十分な量の磁性体粒子を内包しにくいということでもある。しかも、こういった現像剤では、現像剤の内部に磁性体粒子を押し込めることになるため、内部で磁性体粒子が凝集してしまい十分な着色力を得ることが出来ない。
【0018】
さらには、スルホン酸基、あるいは類似の官能基を必須成分として含有する単量体を用いたトナーとして特開昭63−184762号公報、特開平3−56974号公報、特開平8−179564号公報、特開平11−184165、特開平11−288129号公報、特開平11−327208号公報、特開2000−56518号公報において開示されているが、磁性トナーの具体的な例示は一切なされていない。
【0019】
また、特開昭59−126545号公報には磁性体とスルホン酸モノマー、あるいはスルホン酸塩モノマーとを反応させて磁性体の分散性を向上させる製造方法が開示されている。しかし、この方法では表面に多くの磁性体が存在するためトナー表面の磁性体量制御が未だ不十分であり、得られるトナーの粒度分布もブロードとなるし、トナーとしての帯電量も不足する。その結果、画像濃度、画像カブリおよびトナーの転写性において満足できるものではない。
【0020】
さらに、特開2000−258953号公報にはトナーバインダー、ワックス、着色剤からなるトナー材料溶液を水系媒体中に分散することにより形成された粒子の表面に負帯電性基を含有する樹脂を被覆する技術が開示されているが、磁性トナーの具体的な例示は一切なされていない。
【0021】
以上のように、特定の磁性トナーと本発明における含硫黄重合体のような樹脂を組み合わせた技術の開示は見当たらない。さらに本発明者らの知見では、含硫黄重合体は従来の金属錯体のような荷電制御剤に比べて抵抗が高いため、電荷がリークしにくい傾向があり帯電量過多となる成分が生成する場合がある。そのような成分が生成しやすい低温低湿環境においては、感光体との間の鏡像力が増大することによって転写残となるトナーが存在し、クリーニング部材に到達した際にはそこをすり抜けて通過してしまい、感光体に対する帯電部材の機能を僅かながらも損ねてしまうことが懸念される。また、帯電量過多となる成分が生成する際には、時として反対極性の成分も同時に生成し、前述の現象を助長することが同様に懸念される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決した磁性トナーを提供することにある。
【0023】
すなわち本発明の目的は、環境に左右されず安定した帯電特性を示し、品質の高い画像を与えることのできる磁性トナーを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、トナーが使用される様々な環境の影響を受けることなく良好な現像性、高転写性を示し、高画質を長期に亘り維持することが可能なトナーについて鋭意検討した結果、以下の特徴を有するトナーによりこれを解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0025】
本発明は、少なくとも結着樹脂、磁性酸化鉄粉体及び硫黄原子を有する重合体を含有する磁性トナー粒子と、該磁性トナー粒子に混合されている無機微粉体を有する磁性トナーにおいて、
該硫黄原子を有する重合体が、−SO H基及びアミド基を含有し、
i)該磁性トナーの重量平均粒径(D4)が3〜10μmであり、
ii)該磁性トナーの平均円形度が、0.970以上であり、
iii)該磁性トナーの磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における磁化の強さが10〜50Am/kg(emu/g)であり、
該磁性トナー粒子表面に該硫黄原子を有する重合体が存在し、
該磁性トナー粒子からの該磁性酸化鉄粉体の遊離率が0.05乃至3.00%であることを特徴とする磁性トナーに関する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の磁性トナーについて説明する。
【0028】
本発明の磁性トナーは、平均粒径および表面に存在する特定の元素量を規定することによりトナーの帯電量が均一になり、潜像に忠実に現像される。また、特定のヘテロ元素量を規定することにより、環境間の帯電量変化がより安定化される。そのため、画像濃度の高い良好な画像が常に得られる。さらに、帯電量および真球状に極めて近い形状により、転写効率が高く、その結果としてトナー消費量を低減させることが可能である。
【0029】
一方、平均円形度、モード円形度が非常に高い場合に磁性トナーが現像部で細い穂を形成し、磁性トナー1個1個の帯電を均一にすることで、かぶりの非常に少ない良好な画像を得ることが可能である。
【0030】
また、本発明のトナーにおいても外添剤の選択により粉体特性を調整することが出来る。この粉体特性の調整によりトナーの転写効率の改善効果もあり、トナー消費量の低減を達成することも可能である。
【0031】
本発明のトナーは硫黄原子を有する重合体とトナーの重量平均粒径と平均円形度あるいは特定の酸化鉄の分布により構成される。本発明の目的である高精細な画像を得るためには、重量平均粒径3〜10μmの範囲が必須である。この粒径範囲のトナー粒子を現像する上で前記の粒径範囲と硫黄原子を有する重合体とを組み合わせると、両者の相乗効果が発現され、カブリ、転写効率が大きく向上する。
【0032】
しかし、本発明の目的の一つである低温低湿環境での帯電性不良による画像不良を改良するには、前述の構成だけでは不十分である。そのため、特定の平均円形度としたり、特定の酸化鉄分布とすることで本発明の目的を達成できることを見出した。
【0033】
通常、平均円形度を高くすると転写残量が減少する一方でクリーニング性が低下し、すり抜けたトナーが帯電部材に到達すると感光体への帯電性に悪影響を及ぼすことは知られているが、本発明の硫黄原子を有する重合体を含有するトナーにおいて平均円形度範囲を設定すると、クリーニング部材をすり抜けて帯電部材に到達しても帯電部材を汚染せず、画質の低下などの悪影響を及ぼさないことを発明者らは見出した。これは、硫黄原子を有する重合体を含有する特定の平均円形度のトナーにおいて顕著であり、転写残量が少ないことに加えて、高電圧を印加する帯電部にて硫黄原子を有する重合体を介してトナーの電荷の授受が行われ、反対極性成分が減少する上に帯電量がある程度平均化されることにより帯電部材への付着が低減されるものと発明者らは推測している。このときトナー粒子の平均円形度が高いと、帯電部材に対する付着が抑制される相乗効果が得られる。その詳細は不明だが、本発明者らの知見からトナー粒子と帯電部材との接触面積が減少するだけでなく、帯電部材が高電圧を印加していることと密接な関係があるものと考えている。
さらに、トナーの構成要件の一つを平均円形度に変えて特定の酸化鉄分布としたときには、平均円形度により得られる効果はないものの、実質上表面には存在しないが、表面近傍に存在する酸化鉄が硫黄原子を有する重合体を介して行われる帯電部からのトナーの電荷の授受を効果的に促進し、同程度の効果が得られるものと発明者らは考えている。
【0034】
さらに、着色力を向上させ、低消費量を達成するという目的に対しては、本発明の硫黄原子を含有する重合体と酸化鉄の相互作用により酸化鉄の分散性が向上したことと、本発明のトナーの低カブリと高転写効率といった性質との相乗効果により達成できたものと考えている。
【0035】
本発明者らは、前述のように本発明の磁性トナーに硫黄原子を含有する重合体(以下、含硫黄重合体と略す。)が存在することによりトナーが帯電し、トナーの表面に存在する硫黄原子が密接に帯電に関与していることを見出した。さらに、表面に存在する硫黄元素の含有量と窒素元素の含有量とが一定の関係式を満足するときにトナーの帯電量が均一になり、環境安定性がより優れたものになることを見出した。
【0036】
本発明における含硫黄重合体とは、後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算分子量において1000以上の範囲にピークトップを有し、かつ前記の範囲に溶出される成分中に硫黄原子が含有されているものを示す。硫黄原子の価数や結合状態は、後述するX線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する結合エネルギー166〜172eVにピークトップを有していることが好ましい。その中でも、4価または6価が好ましく、6価がより好ましい。また、結合状態は、スルホン、スルホン酸、スルホン酸塩、硫酸エステル、硫酸エステル塩などが好ましく、スルホン酸、スルホン酸塩、硫酸エステル、硫酸エステル塩がより好ましい。
【0037】
本発明のトナーは、後述するX線光電子分光分析により測定されるトナー粒子表面に存在する硫黄元素の含有量(E)に対する窒素元素の含有量(F)の比(F/E)が、0.25≦F/E≦4の関係を満足することが好ましい。前記の表面に存在する窒素原子は、X線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する結合エネルギー396〜403eVにピークトップを有していることが好ましい。その中でも、窒素原子を含有する官能基が、アミン、アミドなどが好ましい。より好ましくは、アミドなどが挙げられる。
【0038】
前述の関係を満足することにより、本発明のトナーは使用される様々な環境の影響を受けることなく良好な現像性、高転写性を示し、高画質を長期に亘り維持することが可能になる。
【0039】
本発明のトナーが、良好な現像性を満足するためには含硫黄重合体の存在は必要不可欠であり、その効果を最大限に発現するためにはトナーの帯電に最も関与する表面に存在することが必須である。また、発明者らの検討により、様々な使用環境においてその現像性を維持するためには窒素原子が必要不可欠であることが判明した。その理由として、窒素原子は帯電の立ち上がり時には非共有電子対の働きにより帯電を促進する効果を発現し、その一方で、高帯電量になりすぎる、即ちチャージアップする場合には硫黄原子との相互作用により帯電を抑制する効果を発現しているものと発明者らは考えている。このときに、F/Eが0.25未満であると、帯電の立ち上がりを促進する効果が得られにくくなり、高湿環境や低湿環境での帯電量が低くなる傾向が強くなる。一方、F/Eが4を超えると窒素原子による帯電を抑制する効果が強くなりすぎて、帯電量が不足する傾向が強くなる。
【0040】
このF/Eを制御する方法として、(E)の値を制御する上では、使用する含硫黄重合体中の硫黄含有量や結合状態を変化させたり、含硫黄重合体量を調節したりすることが挙げられる。それ以外の方法では、含硫黄重合体の極性をその他の材料よりも適度に高くすることによっても達成することができる。一方、(F)の値を制御する上では、窒素原子を含有する物質中の窒素原子を含む官能基の種類や窒素含有量、あるいは物質量によって制御することが可能である。それ以外の方法では、含窒素化合物の極性をその他の材料よりも適度に高くすることによっても達成することができる。
【0041】
また、このF/Eの値は、同一の化合物、重合体等に含有されている硫黄原子および窒素原子であっても、それぞれ、別に含有されているものを混合してF/Eを達成しても何ら差し支えはない。
【0042】
本発明において0.8≦F/E≦3.0の範囲となれば、前述の効果がより良好なものとなるため好ましい。
【0043】
本発明の磁性トナーにおいては、後述のX線光電子分光分析によりトナー粒子表面に存在する硫黄元素の含有量の好適な範囲を規定することが可能である。具体的には、X線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する結合エネルギー166〜172eVにピークトップを有する硫黄元素の含有量(E)の比(E/A)が0.0003〜0.0050の範囲が好ましく、用いられる酸化鉄の平均粒径や、結着樹脂中に含まれる硫黄元素の含有量、用いられる硫黄原子を有する重合体量により好適な範囲に制御することが可能である。0.0003未満では十分な帯電量を得られない傾向が強まり、0.0050を超えると帯電量の湿度依存性が大きくなる傾向が強くなる。
【0044】
さらに、トナー粒子表面に存在する窒素元素の含有量の好適な範囲を規定することが可能である。具体的には、X線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する結合エネルギー283〜293eVにピークトップを有する炭素元素の含有量(A)に対する結合エネルギー396〜403eVにピークトップを有する窒素元素の含有量(F)の比(F/A)が0.0005〜0.0100の範囲が好ましい。0.0005未満では十分な帯電量を得られない傾向が強まり、0.0100を超えると帯電量の湿度依存性が大きくなる傾向が強くなる。
【0045】
本発明の含硫黄重合体は、本発明に用いられる含硫黄重合体を製造するための含硫黄単量体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸等或いは、下記構造を有するマレイン酸アミド誘導体、マレイミド誘導体、スチレン誘導体があり、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミドがより好ましい。
【0046】
【外1】

Figure 0004750324
【0047】
本発明に係る含硫黄重合体は、上記単量体の単重合体であっても構わないが、上記単量体と他の単量体との共重合体であっても構わない。上記単量体と共重合体をなす単量体としては、ビニル系重合性単量体があり、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することが出来る。
【0048】
本発明のトナーの円形度、所望の平均粒径を得る上では、上記単量体のうちスルホン酸を有する共重合体が好ましい。
【0049】
本発明の含硫黄重合体に含まれる含硫黄単量体量は、0.01〜20質量%の範囲が、帯電量と平均円形度を達成する上で好ましい。同様の理由により、0.05〜10質量%の範囲がより好ましく、0.1〜5質量%の範囲がさらに好ましい。
【0050】
単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
【0051】
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等が挙げられる。
【0052】
含硫黄重合体としては、上述の如き単量体を用いることができるが、スチレン誘導体を単量体として含有していることが、より好ましい。
【0053】
含硫黄重合体の製造方法は、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、分散重合、イオン重合等があるが、操作性などの面から溶液重合が好ましい。
【0054】
該スルホン酸基を有する重合体は、
X(SO n・mYk+
(X:前記重合性単量体に由来する重合体部位を表し、Y+:カウンターイオンを表し、kはカウンターイオンの価数であり、m及びnは整数であり、n=k×mである。)
の如き構造を有する。カウンターイオンとしては、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオンなどであることが好ましい。
【0055】
含硫黄重合体において、スルホン酸基を有する重合体の酸価(mgKOH/g)は3乃至80が好ましい。より好ましくは5乃至40が良い。さらに好ましくは10乃至30が良い。
【0056】
酸価が3未満の場合には、本発明で言及するような十分な荷電制御作用が得られず、かつ環境特性が悪い。酸価が50を超える場合には、この様な重合体を含有する組成物を用いて、懸濁重合で粒子を造る場合、トナー粒子がいびつな形状を有する様になり、円形度が小さくなってしまい、含有する離型剤がトナー表面に現れ、現像性の低下をひきおこす。
【0057】
該含硫黄重合体は結着樹脂100質量部当り0.05〜20質量部含有されていることが良い。好ましくは0.05〜15質量部が良い。さらに好ましくは0.110質量部が良い。
【0058】
上記極性基含有単量体の含有量が0.05質量部未満の場合には、本発明で言及するような十分な荷電制御作用が得られにくく、20質量部を超えると、平均円形度が低下し、現像性や転写性の低下を引き起こす。
【0059】
トナー中の含硫黄重合体の含有量は、キャピラリー電気泳動法などを用いて測定することができる。
【0060】
含硫黄重合体の分子量は重量平均分子量(Mw)が2000100000が好ましい。重量平均分子量(Mw)が2000未満の場合には、トナーの流動性が悪くなり、転写性が悪化する。100000を超える場合には、トナーの製造時において単量体への溶解に時間がかかることに加え、顔料の分散性も悪くなり、トナーの着色力が低下してしまう。
【0061】
含硫黄重合体のガラス転移点(Tg)は50100℃が好ましい。ガラス転移点が50℃未満の場合には、トナーの流動性、保存性に劣り、さらに転写性も劣るようになる。ガラス転移点が100℃を超える場合には、トナー印字率の多い画像の時の定着性に劣る。
【0062】
含硫黄重合体の揮発分は0.01%乃至2.0%が好ましい。揮発分を0.01%未満とするためには、揮発分除去工程が複雑になり、揮発分が2.0%を超える場合には、高温高湿下での帯電、特に放置後の帯電に関して劣る様になる。該重合体揮発分は、高温(135℃)で1時間加熱したときに減少する重量の割合である。
【0063】
なお、含硫黄重合体のトナーからの分離抽出は特に制限されるものではなく、任意の方法が扱える。
【0064】
本発明の磁性トナーは、トナー粒子に対する遊離鉄含有粒子の個数割合を示す、鉄及び鉄化合物の遊離率が0.05乃至3.00%であることが、より好ましい。3.00%以下であることは、磁性粉体のトナー表面への遊離がおおむね抑制されていることを意味し、このようなトナーは流動性が良好で、高湿下においても磁性粉体を介した電荷の緩和が抑制され、均一な摩擦帯電性を有している。一方鉄及び鉄化合物の遊離率が0.05%より少ないと、実質的に磁性体はトナーから遊離していないことを意味する。このような鉄及び鉄化合物の遊離率が低いトナーは電荷のリークサイトが存在しないため高い帯電量を有するものの、低湿下においては摩擦帯電量が過剰となり、満足な画像が得られにくい。例えば、特開平7−209904号公報においては、粒子内部の特定の部分のみに磁性体粒子が含有されている特殊なトナーが開示されているが、このようなトナーを用いて低湿下において耐久印字試験を行うと、チャージアップに起因する画像濃度の低下や高帯電量に起因する転写性の悪化が生じてしまう。即ち、鉄及び鉄化合物の遊離率が0.05乃至3.00%に制御されていることも本発明のトナーの望ましい物性である。鉄及び鉄化合物の遊離率が0.05乃至2.00%であれば、摩擦帯電特性並びに画像特性は、より一層向上する。
【0065】
以下、本発明の磁性トナーの特徴である、平均円形度について説明する。
【0066】
本発明の磁性トナーは、平均円形度が、0.970以上であるのが好ましい。平均円形度が0.970以上のトナー(トナー粒子群で構成される粉体)から構成されるトナーは転写性に非常に優れている。これはトナー粒子と感光体との接触面積が小さく、鏡像力やファンデルワールス力等に起因するトナー粒子の感光体への付着力が低下するためと考えられる。従って、このようなトナーを用いれば転写効率が高く、トナー消費量の低減に寄与する。
【0067】
さらに、平均円形度が0.970以上のトナー粒子は表面のエッジ部がほとんど無いため、一つの粒子内での電荷の局在化が起こりにくいため、帯電量分布も狭くなる傾向にあり、潜像に対して忠実に現像される。しかし、平均円形度が高い場合でも主として存在する粒子の円形度が低いと効果が不十分な場合もあるため、特に、後に説明するモード円形度が0.99以上であると、円形度が0.99以上の粒子が主として存在することから、上記の効果が顕著に表れるので好ましい。
【0068】
本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明では東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」を用いて測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円径度(ai)を下式(1)によりそれぞれもとめ、さらに下式(2)で示すように測定された全粒子の円形度の総和を、全粒子数(m)で除した値を平均円形度(a)と定義する。
【0069】
【外2】
Figure 0004750324
【0070】
【外3】
Figure 0004750324
【0071】
また、モード円形度とは、円形度を0.40から1.00まで0.01毎に61分割し、測定した各粒子の円形度をそれぞれ各分割範囲に割り振り、円形度頻度分布において頻度値が最大となるピークの円形度である。
【0072】
なお、本発明で用いている測定装置である「FPIA−1000」は、各粒子の円形度を算出後、平均円形度およびモード円形度の算出に当たって、粒子を得られた円形度によって、円形度0.40〜1.00を61分割したクラスに分け、分割点の中心値と頻度を用いて平均円形度及びモード円形度の算出を行う算出を行う算出法を用いている。しかしながら、この算出式で算出される平均円形度及びモード円形度の値の差は、非常に少なく、実質的に無視出来る程度のものであり、本発明においては、算出時間の短縮化や算出演算式の簡略化の如きデータの取り扱い上の理由で、上述した各粒子の円形度を直接用いる算出式の概念を利用し、一部変更したこのような算出式を用いても良い。
【0073】
測定手段としては以下の通りである。界面活性剤を約0.1mg溶解している水10mlに現像剤5mgを分散させて分散液を調製し、超音波(20KHz、50W)を分散液に5分間照射し、分散液濃度を5000〜2万個/μlとして前記装置により測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群の平均円形度及びモード円形度を求める。
【0074】
本発明における平均円形度とは、現像剤の凹凸の度合いの指標であり、現像剤が完全な球形の場合1.000を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。
【0075】
なお、本測定において3μm以上の円相当径の粒子群についてのみ円形度を測定する理由は、3μm未満の円相当径の粒子群にはトナー粒子とは独立して存在する外部添加剤の粒子群も多数含まれるため、その影響によりトナー粒子群についての円形度が正確に見積もれないからである。
【0076】
次に、磁性トナー粒子の表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)について説明する。本発明の磁性トナー粒子は、磁性体として少なくとも磁性酸化鉄を含有する。そして、本発明の磁性トナーは、X線光電子分光分析により測定される該磁性トナー粒子の表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)が、0.001未満であることが好ましい。この比(B/A)は、0.0005未満であるのがより好ましく、0.0003未満であるのがさらに好ましい。
【0077】
本発明のトナーにおいてはトナー粒子が高い帯電量を持つことが好ましく、そのためには表面に電荷のリークサイトとなる磁性体が露出していないことが好ましい。
【0078】
通常、トナー粒子表面に磁性体が露出している磁性トナーを用いた場合、露出した磁性体による電荷放出が起こる。現像される前に電荷放出すると、すなわち著しく帯電量が低いと非画像部に現像されて画像カブリとなってしまう。一方、現像後に電荷放出が起こると像担持体から転写体へ転写されずに像担持体上に残り、転写中抜けなどの画質低下につながるため好ましくない。しかしながら、上述のように(B/A)が0.001未満である、すなわちトナー粒子表面の磁性体露出量が極めて低い磁性トナーを用いれば、低画像カブリ、潜像に忠実な高画質の画像を得ることが出来る。
【0079】
トナー粒子表面に存在する結合エネルギー283〜293eVにピークトップを有する炭素元素の含有量(A)に対する、結合エネルギー706〜730eVにピークトップを有する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)は、以下のように、ESCA(X線光電子分光分析)により表面組成分析を行うことにより測定できる。
【0080】
本発明では、ESCAの装置および測定条件は、下記の通りである。
使用装置:PHI社製 1600S型 X線光電子分光装置
測定条件:X線源 MgKα(400W)
分光領域 800μmφ
本発明では、測定された各元素のピーク強度から、PHI社提供の相対感度因子を用いて表面原子濃度を算出した。
【0081】
本測定はトナーを超音波洗浄し、トナー粒子表面に付着している外添剤を除去した後、磁気力にて分離し、乾燥し測定することが好ましい。
【0082】
次に、磁性トナーの粒径について説明する。
【0083】
本発明のトナーは、更に高画質化のため、より微小な潜像ドットを忠実に現像するためには、本発明の磁性トナーの重量平均径は3μm〜10μmであることが必要である。この磁性トナーの重量平均径は、4μm〜8μmであることが好ましい。重量平均径が3μm未満のトナーにおいては、転写効率の低下から感光体上の転写残トナーが多くなり、接触帯電工程での感光体の削れやトナー融着の抑制が難しくなる。さらに、トナー全体の表面積が増えることに加え、粉体としての流動性及び攪拌性が低下し、個々のトナー粒子を均一に帯電させることが困難となることからカブリや転写性が悪化傾向となり、削れや融着以外にも画像の不均一ムラの原因となりやすいため、本発明で使用するトナーには好ましくない。また、トナーの重量平均径が10μmを越える場合には、文字やライン画像に飛び散りが生じやすく、高解像度が得られにくい。さらに装置が高解像度になっていくと8μm以上のトナーは1ドットの再現が悪化する傾向にある。
【0084】
本発明のトナーの重量平均粒径及び数平均粒径はコールターカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)等種々の方法で測定可能である。具体的には、下記のように測定できる。コールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調整する。たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定手順は以下の通りである。前記電解水溶液を100〜150ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い前記コールターマルチサイザーによりアパーチャーを用いて、2μm以上のトナー粒子の体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出する。それから、本発明に係わる所の体積分布から求めた体積基準の重量平均粒径(D4)及び個数分布から求めた個数基準の平均粒径、すなわち個数平均粒径(D1)を求める。
【0085】
なお、粒子内部の特定の部分のみに磁性体粒子が含有されている特殊なトナーは、従来の技術の項にて述べたように、特開平7−209904号公報においても既に開示されている。しかしながら、特開平7−209904号公報においては、開示されているトナーの平均円形度に関する言及がなされていない。また、こういった磁性トナーで長期にわたり印刷を行うと、磁性体を多く含み現像されにくい粒子、即ち粒径の大きなトナー粒子が残りやすく、画像濃度及び画質の低下、さらには定着性の悪化にもつながるため、このような磁性トナーは好ましくない。
【0086】
上記の説明から導かれるように、トナー粒子中における好ましい磁性体分散状態とは、磁性体粒子が凝集せずになるべくトナー粒子全体に均一に存在する状態である。即ち、磁性トナーの投影面積円相当径をCとし、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた該磁性トナーの断面観察において、磁性体とトナー粒子表面との距離の最小値をDとしたとき、D/C≦0.02の関係を満たすトナー粒子の個数が50個数%以上であることも、また本発明の磁性トナーに好ましい態様の一つである。
【0087】
本発明において、該磁性トナーの投影面積円相当径をCとし、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた該磁性トナーの断面観察における磁性粒子表面とトナー粒子表面との距離の最小値をDとしたときに、D/C≦0.02の関係を満たすトナー粒子数が50個数%以上であることが好ましく、65個数%以上がより好ましく、75個数%以上がさらに好ましい。
【0088】
その理由は、以下のとおりである。
【0089】
D/C≦0.02を満たさない場合には、トナー粒子において少なくともD/C=0.02境界線よりも外側には磁性粒子が全く存在しないことになる。仮に前述のような粒子を球形として想定すると、1つのトナー粒子を全空間とした場合に磁性体が存在しない空間は、トナー粒子の表面に少なくとも11.5%は存在することになる。実際には、最近接位置に磁性粒子が均一に整列してトナー粒子内部に内壁を作るように存在するわけではないので12%以上になることは明らかである。
【0090】
1粒子あたりこれだけの空間に磁性粒子が存在しないと、
▲1▼トナー粒子内部に磁性体が偏り、磁性体の凝集が起こる可能性が極めて高まる。その結果として着色力の低下を招く。
▲2▼磁性粉体の含有量に応じてトナー粒子の比重が高くなるものの、トナー粒子表面は結着樹脂やワックス成分が偏在する。そのため、仮に何らかの手段で最表面に表面層をトナー粒子表面に設けても、トナー粒子やトナーの製造時にトナー粒子に応力などがかかる場合、融着や変形が起こりやすくなり、製造時での扱いが複雑になったり、変形により得られるトナーの粉体特性に分布が生じ、電子写真特性に悪影響を及ぼしたり、トナーの貯蔵時でのブロッキング性が悪化する可能性が高まる。
▲3▼トナー粒子表面が結着樹脂およびワックスのみで、内部が磁性粒子が偏在する粒子構造では、トナー粒子外部が柔らかく内部が硬い構造となるために外添剤の埋め込みが非常に起こりやすく、トナーの耐久性が悪化する。
といった弊害を招く恐れが高まる。
【0091】
D/C≦0.02となる粒子数が50個数%未満であると前述のような着色力の低下、ブロッキング性の悪化および耐久性の悪化などの弊害は顕著になる傾向にある。
【0092】
そのため、本発明ではD/C≦0.02を満足する粒子の個数が50個数%以上であることが好ましいものである。
【0093】
本発明において、TEMによる具体的なD/Cの測定方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中へ観察すべき粒子を十分に分散させた後に温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を、そのまま、あるいは凍結してダイヤモンド歯を備えたミクロトームにより薄片状のサンプルとして観察する方法が好ましい。
【0094】
該当する粒子数の割合の具体的な決定方法については、以下のとおりである。TEMにてD/Cを決定するための粒子は、顕微鏡写真での断面積から円相当径を求め、その値が後述するコールターカウンターによって測定される個数平均粒径(D1)の±10%の幅に含まれるものを該当粒子とし、その該当粒子について、磁性粒子表面との距離の最小値(D)を計測し、D/Cを計算する。このようにして計算されたD/C値が0.02以下の粒子の割合を、下記式により求めるものと定義する。このときの顕微鏡写真は精度の高い測定を行うために、1万〜2万倍の倍率が好適である。本発明では、透過型電子顕微鏡(日立製H−600型)を装置として用い、加速電圧100kVで観察し、拡大倍率が1万倍の顕微鏡写真を用いて観察・測定した。
【0095】
【外4】
Figure 0004750324
【0096】
本発明の磁性トナーに用いられる好ましい磁性粉体(酸化鉄)の粒度としては、体積平均粒径が0.1〜0.3μmであり、かつ0.03μm以上0.1μm未満の粒子の個数%が40%以下であることが好ましい。
【0097】
均粒径が0.1μm未満の磁性粉体を用いた磁性トナーから画像を得ると、画像の色味が赤味にシフトし、画像の黒色度が不足したり、ハーフトーン画像ではより赤味が強く感じられる傾向が強くなるなど一般的に好ましいものではない。また、このようなトナーをカラー画像に用いた場合には、色再現性が得られにくくなったり、色空間の形状がいびつになる傾向があるため好ましくない。さらに、磁性粉体の表面積が増大するために分散性が悪化し、製造時に要するエネルギーが増大し、効率的ではない。また、磁性粉体の添加量から得られるべき画像の濃度が不足することもあり好ましいものではない。
【0098】
一方、磁性粉体の平均粒径が0.3μmを超えると、一粒子あたりの質量が大きくなるため、製造時にバインダーとの比重差の影響でトナー表面に露出する確率が高まったり、製造装置の摩耗などが著しくなる可能性が高まったり、分散物の沈降安定性などが低下するため好ましくない。
【0099】
また、トナー中において該磁性粉体の0.03μm以上0.1μm未満の粒子の個数%が40%を超えると、磁性粉体の表面積が増大して分散性が低下し、トナー中にて凝集塊を生じやすくなりトナーの帯電性を損なったり、着色力が低下したりする可能性が高まるために40%以下が好ましい。さらに、30%以下とすると、その傾向はより小さくなるため、より好ましい。
【0100】
なお、0.03μm未満の磁性粉体は、粒子径が小さいことに起因してトナー製造時に受ける応力が小さいため、トナー粒子の表面へ出る確率が低くなる。さらに、仮に粒子表面に露出してもリークサイトとして作用することはほとんど無く実質上影響は無い。そのため、本発明では、0.03μm以上0.1μm未満の粒子に注目し、その個数%を定義するものである。
【0101】
また、磁性粉体中の0.3μm超の粒子が10個数%を超えると、着色力が低下し、画像濃度が低下する傾向となるので、好ましくない。より好ましくは5個数%以下とするのが良い。
【0102】
本発明においては、前述の粒度分布の条件を満たすよう、磁性体の製造条件を設定したり、予め粉砕及び分級の如き粒度分布の調整を行ったりしたものを使用することが好ましい。分級方法としては、例えば、遠心分離やシックナーといった沈降分離を利用したものや、例えばサイクロンを利用した湿式分級装置などの手段が好適である。
【0103】
磁性粉体の粒度の決定方法としては、エポキシ樹脂中へ観察すべき磁性体粉末あるいはトナー粒子を十分に分散させた後、温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を、ミクロトームにより薄片上のサンプルとして、透過型電子顕微鏡(TEM)において1万倍ないしは4万倍の拡大倍率の写真で視野中の100個の磁性体粒子を観察し、その投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算して体積平均粒径を求めることが好ましい。さらに、その結果を元に0.03μm以上0.1μm未満の粒子と、0.3μm超の粒子の個数%を計算する。
【0104】
このような磁性粉体は、コバルト、ニッケル、銅、マグネシウム、マンガン、アルミニウムなどの元素を含んでもよく、四三酸化鉄、γ−酸化鉄等、酸化鉄を主成分とするものであり、これらを1種または2種以上併用して用いられる。
【0105】
こういった磁性粉体の形状はSEMなどによって確認することができる。すなわち、SEMにより磁性粉体粒子の形状を観察し、粒子個数割合が最も多い形状をもってその試料の粉体形状とする。
【0106】
本発明の磁性トナー粒子は重合法によって得られる粒子であるのが好ましい。本発明に係わるトナーは、粉砕法によって製造することも可能であるが、この粉砕法で得られるトナー粒子は一般に不定形のものであり、本発明に係わるトナーの必須要件である平均円形度が0.970以上、(好ましくはモード円形度が0.99以上)という物性を得るためには機械的・熱的あるいは何らかの特殊な処理を行うことが必要となる。さらに粉砕法は、本質的にトナー粒子表面に磁性酸化鉄粒子が露出してしまうため、本発明の画像形成方法に不可欠な条件である、X線光電子分光分析により測定される表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)が、0.001未満であるトナーを得ることが困難である。
【0107】
そこで、上述の諸問題を解決するため、本発明においては、トナー粒子を重合法により製造することが好ましい。トナーの重合法としては、直接重合法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化会合重合法、シード重合法等が挙げられるが、これらの中では、粒径と粒子形状のバランスのとりやすさという点で、特に懸濁重合法により製造することが好ましい。この懸濁重合法においては重合性単量体および着色剤(更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続層(例えば水相)中に適当な撹拌器を用いて分散し同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナーを得るものである。この懸濁重合法で得られるトナー(以後重合トナー)は、個々のトナー粒子形状がほぼ球形に揃っているため、平均円形度が0.970以上、特にモード円形度が0.99以上という物性要件を満たすトナーが得られやすく、さらにこういったトナーは帯電量の分布も比較的均一となるため高い転写性を有している。
【0108】
さらに、懸濁重合して得られた微粒子に再度、重合性単量体と重合開始剤を添加して表面層を設けるコア・シェル構造も必要に応じて設計することが可能である。
【0109】
しかしながら、重合トナー中に通常の磁性体を含有させても、粒子表面からの磁性体の露出を抑えることは難しい。さらにはトナー粒子の流動性及び帯電特性が著しく低下するだけでなく、懸濁重合トナーの製造時に磁性体と水との相互作用が強いことにより、平均円形度が0.970以上のトナーが得られ難い。これは、▲1▼磁性体粒子は一般的に親水性であるためにトナー表面に存在しやすいこと、▲2▼水溶媒撹拌時に磁性体が乱雑に動き、それに単量体から成る懸濁粒子表面が引きずられ、形状が歪んで円形になりにくいこと、等が原因と考えられる。こういった問題を解決するためには磁性体粒子の有する表面特性の改質が重要である。重合トナーに使用される磁性体の表面改質に関しては、数多く提案されている。例えば、特開昭59−200254号公報、特開昭59−200256号公報、特開昭59−200257号公報、特開昭59−224102号公報等に磁性体の各種シランカップリング剤処理技術が提案されており、特開昭63−250660号公報では、ケイ素元素含有磁性粒子をシランカップリング剤で処理する技術が開示されている。
【0110】
しかしながら、これらの処理によりトナー粒子表面からの磁性体の露出はある程度抑制されるものの、磁性体表面の疎水化を均一に行うことが困難であるという問題があり、したがって、磁性体同士の合一や疎水化されていない磁性体粒子の発生を避けることができず、磁性体の露出を完全に抑制するには不十分である。また、疎水化磁性酸化鉄を用いる例として特公昭60−3181号公報にアルキルトリアルコキシシランで処理した磁性酸化鉄を含有するトナーが提案されている。この磁性酸化鉄の添加により、確かにトナーの電子写真諸特性は向上しているものの、磁性酸化鉄の表面活性は元来小さく、処理の段階で合一粒子が生じたり、疎水化が不均一であったりで、必ずしも満足のいくものではなく、本発明の画像形成方法に適用するにはさらなる改良が必要である。さらに、処理剤等を多量に使用したり、高粘性の処理剤等を使用した場合、疎水化度は確かに上がるものの、粒子同士の合一等が生じて分散性は逆に悪化してしまう。このような磁性体を用いて製造されたトナーは、摩擦帯電性が不均一であり、それに起因してカブリや転写性が良くないものとなる。
【0111】
そこで、本発明の画像形成方法に関わる磁性トナーに使用される磁性体においては、その粒子表面を疎水化する際、水系媒体中で、磁性体粒子を一次粒径となるよう分散しつつカップリング剤を加水分解しながら表面処理する方法を用いることが特に好ましい。この疎水化処理方法は気相中で処理するより、磁性体粒子同士の合一が生じにくく、また疎水化処理による磁性体粒子間の帯電反発作用が働き、磁性体はほぼ一次粒子の状態で表面処理される。
【0112】
カップリング剤を水系媒体中で加水分解しながら磁性体表面を処理する方法は、クロロシラン類やシラザン類のようにガスを発生するようなカップリング剤を使用する必要もなく、さらに、これまで気相中では磁性体粒子同士が合一しやすくて、良好な処理が困難であった高粘性のカップリング剤も使用できるようになり、疎水化の効果は非常に大きい。
【0113】
本発明に係わる磁性体の表面処理において使用できるカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。より好ましく用いられるのはシランカップリング剤であり、下記の一般式(I)で示されるものである。
【0114】
m−Si−Yn (I)
[式中、Rはアルコオキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基の如き炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す。]
具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピリトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0115】
特に、下記の一般式(II)で示されるアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用して水系媒体中で磁性粒子を疎水化処理するのが良い。
【0116】
p2p+1−Si−(OCq2q+13 (II)
[式中、pは2〜20の整数を示し、qは1〜3の整数を示す。]
上記式(II)におけるpが、2より小さいと、疎水化処理は容易となるが、疎水性を十分に付与することが困難であり、トナー粒子からの磁性粒子の露出を抑制するのが難しくなる。またpが20より大きいと、疎水性は十分になるが、磁性体粒子同士の合一が多くなり、トナー中へ磁性体粒子を十分に分散性させることが困難になり、カブリや転写性が悪化傾向となる。
【0117】
また、qが、3より大きいとシランカップリング剤の反応性が低下して疎水化が十分に行われにくくなる。
【0118】
特に、式中のpが2〜20の整数(より好ましくは、3〜15の整数)を示し、qが1〜3の整数(より好ましくは、1又は2の整数)を示すアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用するのが良い。
【0119】
その処理量は磁性体100質量部に対して、0.05〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部とするのが良い。
【0120】
ここで、水系媒体とは、水を主要成分としている媒体である。具体的には、水系媒体として水そのもの、水に少量の界面活性剤を添加したもの、水にpH調製剤を添加したもの、水に有機溶剤を添加したものが挙げられる。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、ポリビニルアルコール等のノンイオン系界面活性剤を使用するのが好ましい。界面活性剤は、水に対して0.1〜5wt%添加するのが好ましい。pH調製剤としては、例えば、塩酸のような無機酸が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、メタノール等が挙げられ、水に対して0〜500wt%添加するのが好ましい。
【0121】
撹拌は、例えば撹拌羽根を有する混合機(具体的には、アトライター、TKホモミキサーの如き高剪断力混合装置)で、磁性体粒子が水系媒体中で、一次粒子になるように充分におこなうのが良い。
【0122】
こうして得られる磁性体は粒子の凝集が見られず、個々の粒子表面が均一に疎水化処理されているため、本発明の含硫黄重合体と組み合わせるとそれぞれの相乗効果により、特に重合トナー用の材料として用いた場合、トナー粒子中への分散性が極めて良好となる。しかもトナー粒子表面からの露出が非常に少なく、ほぼ球形に近い、粒度分布の非常に狭い重合トナー粒子が得られる。従って、こういった磁性体を用いることにより、平均円形度が0.970以上、特にはモード円形度が0.99以上で、X線光電子分光分析により測定されるトナーの表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)が0.001未満という磁性トナーを得ることが可能となる。
【0123】
これらの磁性体の磁気特性としては、磁場795.8kA/m下で飽和磁化が10〜200Am/kg、残留磁化が1〜100Am/kg、抗磁力が1〜30kA/mであるものが用いられる。これらの磁性体は結着樹脂100質量部に対し、20〜200質量部で用いられる。このような磁性体の中でもマグネタイトを主とするものが特に好ましい。
【0124】
本発明において磁性トナーの磁化の強さは、振動型磁力計VSM P−1−10(東英工業社製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場79.6kA/mで測定した。また、磁性体の磁気特性は、25℃の室温にて外部磁場796kA/mで測定した。
【0125】
また、本発明の磁性トナーは、磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における磁化の強さが10〜50Am/kg(emu/g)である磁性トナーであることが必要である。
【0126】
本発明において磁場79.6kA/mにおける磁化の強さを規定する理由は、磁性体の磁気特性を表わす量としては、磁気飽和における磁化の強さ(飽和磁化)が用いられるが、本発明においては画像形成装置内で実際に磁性トナーに作用する磁場における磁性トナーの磁化の強さが重要であるためである。画像形成装置に磁性トナーが適用される場合、磁性トナーに作用する磁場は、画像装置外への磁場の漏洩を大きくしないため或いは磁場発生源のコストを低く抑えるために、市販されている多くの画像形成装置において数十から百数十kA/mであり、画像形成装置内で実際に磁性トナーに作用する磁場の代表的な値として磁場79.6kA/m(1000エルステッド)を選択し、磁場79.6kA/mにおける磁化の強さを規定した。
【0127】
現像装置内に磁気力発生手段を設けることで、磁性トナーではトナーの漏れを防止でき、トナーの搬送性或いは攪拌性を高められるばかりでなく、トナー担持体上に磁力が作用するように磁気力発生手段を設けることで、磁性トナーが穂立ちを形成するためにトナーの飛散を防止することが容易となる。しかし、トナーの磁場79.6kA/mにおける磁化の強さが10Am/kg未満であると、上記の効果が得られず、トナー担持体上に磁力を作用させるとトナーの穂立ちが不安定となり、トナーへの帯電付与が均一に行えないことによるカブリ、画像濃度ムラ、転写残トナーの回収不良等の画像不良を生じる易くなる。また、磁気力によるトナーのトナー担持体への搬送も不十分になりやすい。トナーの磁場79.6kA/mにおける磁化の強さが50Am/kgよりも大きいと、トナーに磁力を作用させると磁気凝集によりトナーの流動性が著しく低下し、転写性が低下することで転写残トナーが増加し、画質の低下を生じ易くなる。さらに磁化の強さを大きくする為に磁性体量を増量すると定着性の悪化を引き起こし易い。また、本発明のトナーのように0.970以上の平均円形度、0.99以上のモード円形度を有することによって、トナー担持体上でのトナーの穂立ちが細く密になることによって、帯電が均一化され更にかぶりが大幅に減少する。
【0128】
さらにまた、磁性体以外に他の着色剤を併用しても良い。併用し得る着色材料としては、磁性あるいは非磁性無機化合物、公知の染料及び顔料が挙げられる。具体的には、例えば、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属粒子、またはこれらにクロム、マンガン、銅、亜鉛、アルミニウム、希土類元素などを加えた合金、ヘマタイトなどの粒子、チタンブラック、ニグロシン染料/顔料、カーボンブラック、フタロシアニン等が挙げられる。これらもまた、表面を処理して用いても良い。
【0129】
本発明の磁性トナーは、結着樹脂100質量部に対して0.5〜50質量部の離型剤を含有することも好ましい。結着樹脂としては、後述するように例えば、各種のワックス等が例示できる。
【0130】
転写材上に転写されたトナー像はその後、熱・圧力等のエネルギーにより転写材上に定着され、半永久的画像が得られる。この際、熱ロール式定着やフィルム式定着が一般に良く用いられる。
【0131】
前述のように、重量平均粒径が10μm以下のトナー粒子を用いれば非常に高精細な画像を得ることができるが、粒径の細かいトナー粒子は紙等の転写材を使用した場合に紙の繊維の隙間に入り込み、熱定着用ローラーからの熱の受け取りが不十分となり、低温オフセットが発生しやすい。しかしながら、本発明に係わるトナーにおいて、適正量の離型剤を含有させることにより、高解像性と耐オフセット性を両立させつつることが可能となる。
【0132】
本発明に係わるトナーに使用可能な離型剤としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックスびその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックス等天然ワックス及びその誘導体などである。これらの誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。さらには、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、あるいはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス等が挙げられる。これらのワックスの中では、示差熱分析における吸熱ピークが40〜110℃であるものが好ましく、更には45〜90℃であるものが好ましい。
【0133】
離型剤を使用する際の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して0.5〜50質量部の範囲が好ましい。含有量が0.5質量部未満では低温オフセット抑制効果に乏しく、50質量部を超えてしまうと長期間の保存性が悪化すると共に、他のトナー材料の分散性が悪くなり、トナーの流動性の悪化や画像特性の低下につながる。
【0134】
ワックス成分の最大吸熱ピーク温度の測定は、「ASTM D 3418−8」に準じて行う。測定には、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定サンプルにはアルミニウム製のパンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
【0135】
また、含硫黄重合体のガラス転移温度(Tg)は、2度目の昇温時のDSC曲線より、吸熱ピーク前の基線と吸熱ピーク後の基線の中線と、立ち上がり曲線での交点をもってしてTgとした。
【0136】
本発明の磁性トナーには、荷電特性を安定化するために荷電制御剤を併用しても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナーを直接重合法を用いて製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。しかしながら、本発明の磁性トナーには、荷電制御剤の添加は必須ではなく、トナーの層厚規制部材やトナー担持体との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0137】
次に本発明の磁性トナーの懸濁重合法による製造方法を説明する。
【0138】
本発明のトナーを懸濁重合法で製造する場合、使用される重合性単量体系を構成する重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
【0139】
重合性単量体としては、スチレン・o−メチルスチレン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレン・p−メトキシスチレン・p−エチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチル・アクリル酸イソブチル・アクリル酸n−プロピル・アクリル酸n−オクチル・アクリル酸ドデシル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸ステアリル・アクリル酸2−クロルエチル・アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル・メタクリル酸エチル・メタクリル酸n−プロピル・メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸イソブチル・メタクリル酸n−オクチル・メタクリル酸ドデシル・メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ステアリル・メタクリル酸フェニル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類その他のアクリロニトリル・メタクリロニトリル・アクリルアミド等の単量体が挙げられる。
【0140】
これらの単量体は単独、または混合して使用し得る。上述の単量体の中でも、スチレンまたはスチレン誘導体を単独で、あるいはほかの単量体と混合して使用することがトナーの現像特性及び耐久性の点から好ましい。
【0141】
本発明に係わる重合トナーの製造においては、単量体系に樹脂を添加して重合しても良い。
【0142】
例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、グリシジル基、ニトリル基等、親水性官能基含有の単量体成分をトナー中に導入したい時には、これらとスチレンあるいはエチレン等ビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体等、共重合体の形にして、あるいはポリエステル、ポリアミド等の重縮合体、ポリエーテル、ポリイミン等重付加重合体の形で使用が可能となる。こうした極性官能基を含む高分子重合体をトナー中に共存させると、前述のワックス成分を相分離させ、より内包化が強力となり、耐オフセット性、耐ブロッキング性、低温定着性の良好なトナーを得ることができる。
【0143】
また、材料の分散性や定着性、あるいは画像特性の改良等を目的として上記以外の樹脂を単量体系中に添加しても良く、用いられる樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが単独或いは混合して使用できる。
【0144】
これら樹脂の添加量としては、単量体100質量部に対し1〜20質量部が好ましい。1質量部未満では添加効果が小さく、一方20質量部を超えると重合トナーの種々の物性設計が難しくなる。
【0145】
さらに、単量体を重合して得られるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単量体中に溶解して重合すれば、分子量分布の広い、耐オフセット性の高いトナーを得ることができる。
【0146】
本発明に係わる重合トナーの製造において使用される重合開始剤としては、重合反応時に半減期0.5〜30時間であるものを、重合性単量体100質量部に対し0.5〜20質量部の添加量で重合反応を行うと、分子量1万〜10万の間に極大を有する重合体を得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えることができる。重合開始剤例としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
【0147】
本発明に係わる重合トナーを製造する際は、架橋剤を添加しても良く、好ましい添加量としては、0.001〜15質量%である。
【0148】
本発明に関わる重合トナーを製造する際は、分子量調整剤を使用することができる。分子量調整剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタンなどのメルカプタン類;四塩化炭素、四臭化炭素などのハロゲン化炭化水素類;α―メチルスチレンダイマーなどを挙げることができる。これらの分子量調整剤は、重合開始前あるいは重合途中に添加することができる。分子量調整剤は、重合性単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の割合で用いられる。
【0149】
本発明に関わる重合トナーの製造方法では、一般に上述のトナー組成物、すなわち重合性単量体中に、含硫黄重合体、磁性粉体、離型剤、可塑剤、荷電制御剤、架橋剤、場合によって着色剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で生成する重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶媒、高分子重合体、分散剤等を適宜加えて、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機によって均一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。この時、高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用して一気に所望のトナー粒子のサイズとするほうが、得られるトナー粒子の粒径がシャープになる。重合開始剤添加の時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることもできる。
【0150】
造粒後は、通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。
【0151】
本発明に係わる重合トナーを製造する場合には、分散安定剤として公知の界面活性剤や有機あるいは無機分散剤が使用でき、中でも無機分散剤が有害な超微粉を生じ難く、その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易でトナーに悪影響を与え難いので、好ましく使用できる。こうした無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等の燐酸多価金属塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナ等の無機酸化物が挙げられる。
【0152】
これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜20質量部を単独で使用しても良く、粒度分布を調整する目的で0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられる。
【0153】
これら無機分散剤を用いる場合には、そのまま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水系媒体中にて該無機分散剤粒子を生成させることができる。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることができ、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合による超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。重合反応終期に残存重合性単量体を除去する時には障害となることから、水系媒体を交換するか、イオン交換樹脂で脱塩したほうが良い。無機分散剤は、重合終了後酸あるいはアルカリで溶解して、ほぼ完全に取り除くことができる。
【0154】
前記重合工程においては、重合温度は40℃以上、一般には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。この温度範囲で重合を行うと、内部に封じられるべき離型剤やワックスの類が、相分離により析出して内包化がより完全となる。残存する重合性単量体を消費するために、重合反応終期ならば、反応温度を90〜150℃にまで上げることは可能である。重合トナー粒子は重合終了後、公知の方法によって濾過、洗浄、乾燥を行い、無機微粉体を混合し表面に付着させることで、トナーを得ることができる。また、製造工程に分級工程を入れ、粗粉や微粉をカットすることも、望ましい形態の一つである。
【0155】
本発明のトナーを粉砕法により製造する場合は、公知の方法が用いられるが、例えば、結着樹脂、含硫黄重合体、磁性粉体、離型剤、荷電制御剤、場合によって着色剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合器により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類をお互いに相溶せしめた中に磁性粉体等の他のトナー材料を分散又は溶解せしめ、冷却固化、粉砕後、分級、必要に応じて表面処理を行ってトナー粒子を得、必要に応じて微粉体等を添加混合することによって本発明のトナーを得ることができる。分級及び表面処理の順序はどちらが先でもよい。分級工程においては生産効率上、多分割分級機を用いることが好ましい。粉砕工程は、機械衝撃式、ジェット式等の公知の粉砕装置を用いた方法により行うことができる。本発明に係わる特定の円形度を有するトナーを得るためには、さらに熱をかけて粉砕したり、あるいは補助的に機械的衝撃を加える処理をすることが好ましい。また、微粉砕(必要に応じて分級)されたトナー粒子を熱水中に分散させる湯浴法や熱気流中を通過させる方法などを用いても良い。
【0156】
機械的衝撃力を加える手段としては、例えば川崎重工社製のクリプトロンシステムやターボ工業社製のターボミル等の機械衝撃式粉砕機を用いる方法、また、ホソカワミクロン社製のメカノフュージョンシステムや奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステム等の装置のように、高速回転する羽根によりトナーをケーシングの内側に遠心力により押しつけ、圧縮力・摩擦力等の力によりトナーに機械的衝撃力を加える方法が挙げられる。
【0157】
機械的衝撃法を用いる場合においては、処理温度をトナーのガラス転移点Tg付近の温度(Tg±10℃)を加える熱機械的衝撃が、凝集防止や生産性の観点から好ましい。さらに好ましくは、トナーのガラス転移点Tg±5℃の範囲の温度で行うことが、転写効率を向上させるのに特に有効である。
【0158】
さらにまた、本発明のトナーは、特公昭56−13945号公報等に記載のディスク又は多流体ノズルを用い溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナーを生成する分散重合方法又は水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合方法に代表される乳化重合方法等を用いトナーを製造する方法でも製造が可能である。
【0159】
本発明のトナーを粉砕法により製造する場合の結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワックスなどが単独或いは混合して使用できる。特に、スチレン系共重合体及びポリエステル樹脂が現像特性や定着性等の点で好ましい。
【0160】
本発明のトナーにおいては、必要に応じて荷電制御剤をトナー粒子と混合して用いることも可能である。この手法によっても、現像システムに応じた最適の摩擦帯電量のコントロールが可能となる。
【0161】
本発明のトナーは、流動化剤として平均一次粒子径4〜80nmの無機微粉末が、トナー全体に対し0.1〜4質量%添加されていることも非常に好ましい使用形態である。無機微粉末は、トナーの流動性改良及びトナー母粒子の帯電均一化のために添加されるが、無機微粉末を疎水化処理するなどの処理によってトナーの帯電量の調整、環境安定性の向上等の機能を付与することも好ましい。
【0162】
無機微粉末の平均一次粒子径が80nmよりも大きい場合、良好なトナーの流動性が得られず、トナー粒子への帯電付与が不均一になり易く、低湿下での摩擦帯電性の不均一化につながるため、カブリの増大、画像濃度の低下あるいは耐久性の低下等の問題を避けられない。無機微粉末の平均一次粒径が4nmよりも小さい場合には、無機微粒子どうしの凝集性が強まり、一次粒子ではなく解砕処理によっても解れ難い強固な凝集性を持つ粒度分布の広い凝集体として挙動し易く、この凝集体の現像、像担持体或いはトナー担持体等を傷つけること、などによる画像欠陥を生じ易くなる。トナー粒子の帯電分布をより均一とするためには、無機微粉末の平均一次粒径は6〜35nmであることがより良い。
【0163】
無機微粉末の平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡により拡大撮影したトナーの写真で、更に走査型電子顕微鏡に付属させたXMA等の元素分析手段によって無機微粉末の含有する元素でマッピングされたトナーの写真を対照しつつ、トナー表面に付着或いは遊離して存在している無機微粉末の一次粒子を100個以上測定し、個数平均径を求めることで測定法できる。
【0164】
また、無機微粉末の含有量は、蛍光X線分析を用い、標準試料から作成した検量線を用いて定量できる。
【0165】
本発明のトナーに添加する無機微粉末としては、シリカ,アルミナ,チタニアなどが使用できる。
【0166】
例えば、シリカとしてはケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNaO,SO 2−等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0167】
こういった平均一次粒径が4〜80nmの無機微粉末の添加量は、トナー母粒子100質量部に対して0.1〜4.0質量部であることが好ましく、添加量が0.1質量部未満ではその効果が十分ではなく、4.0質量部を超えると定着性が悪くなる。
【0168】
無機微粉末は、疎水化処理されたものであることが高湿環境下での特性を向上させる点から好ましい。トナーに添加された無機微粉末が吸湿すると、トナーとしての帯電量が著しく低下し、現像性や転写性の低下が生じ易くなる。
【0169】
疎水化処理の処理剤としては、シリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シランカップリング剤、その他有機硅素化合物、有機チタン化合物の如き処理剤を単独で或いは併用して処理しても良い。
【0170】
その中でも、シリコーンオイルにより処理したものが好ましく、より好ましくは、無機微粉末を疎水化処理すると同時或いは処理した後に、シリコーンオイルにより処理したものが高湿環境下でもトナー粒子の帯電量を高く維持し、選択現像性を低減する上でよい。
【0171】
無機微粉末の処理条件としては、例えば第一段反応としてシリル化反応を行い表面の活性水素基を化学結合により消失させた後、第二段反応としてシリコーンオイルにより表面に疎水性の薄膜を形成することができる。シリル化剤の使用量としては、無機微粉末100質量部に対し5〜50質量部が好ましい。5質量部未満では無機微粒子表面の活性水素基を消失させるのに十分でなく、50質量部を超えると余分なシリル化剤どうしの反応で生成するシロキサン化合物が糊の役割となって無機微粒子どうしの凝集が起こり、画像欠陥を生じ易くなる。
【0172】
上記シリコーンオイルは、25℃における粘度が10〜200,000mm/sのものが、さらには3,000〜80,000mm/sのものが好ましい。10mm/s未満では、無機微粉末に安定性が無く、熱および機械的な応力により、画質が劣化する傾向がある。200,000mm/sを超える場合は、均一な処理が困難になる傾向がある。
【0173】
シリコーンオイルの処理方法としては、例えばシラン化合物で処理された無機微粉末とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混合してもよいし、無機微粉末にシリコーンオイルを噴霧する方法を用いてもよい。あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、無機微粉末を加え混合し溶剤を除去する方法でもよい。無機微粉末の凝集体の生成が比較的少ない点で噴霧機を用いる方法がより好ましい。
【0174】
シリコーンオイルの処理量は無機微粉末100質量部に対し1〜23質量部、好ましくは5〜20質量部が良い。シリコーンオイルの量が少なすぎると良好な疎水性が得られず、多すぎるとやはり無機微粒子の凝集が起こりやすい。
【0175】
本発明のトナーは、上記の無機微粉末に加えて、トナーの体積平均粒径よりも小さい導電性微粉末を添加して用いることにより、より優れた画像特性及び耐久性を示す。
【0176】
その添加効果の理由としては、トナーの摩擦帯電量分布のシャープ化という機能に由来するものと考えられる。本発明のトナーは鉄及び鉄化合物の遊離量が制御されているが、使用される画像形成システムによっては、低湿下における電荷移動をより向上させる必要が生じる可能性もある。その際、本発明のトナーに導電性微粉末を添加すると、帯電量の高いトナーから低いトナーへの電荷移動というエントロピー的に好ましい均一化反応が起こりやすくなり、摩擦帯電性が一層均一になる。
【0177】
導電性微粉末のトナー全体に対する含有量は、トナー100質量部当り0.05〜10質量部であることが好ましい。導電性微粉末のトナー全体に対する含有量が0.05質量部よりも少ないと、低湿下における均一化反応速度が十分でない。一方、10質量部を超えると、高湿下において十分な帯電量を維持することが困難になり、カブリや転写性が低下し、耐久性が悪化しやすい。好ましくは0.05〜5質量部がよい。
【0178】
また、導電性微粉末の好ましい体積抵抗値は、10Ω・cm以下である。導電性微粉末の体積抵抗値が10Ω・cmよりも大きいと、やはり均一化反応速度が十分ではない。さらには10Ω・cm以下とすれば、低湿下においても帯電量の分布が非常にシャープ化される。一方、導電性微粉末の抵抗が低すぎる場合、高湿下での摩擦帯電量が低下気味となる懸念があるため、好ましくは10−1Ω・cm以上が良い。
【0179】
導電性微粉末の体積平均粒子径は0.05〜5μmであることが好ましい。平均粒子径が0.05μm未満では、均一化反応速度の促進効果が低い。これは、トナー粒子どうしの接触部に導電性微粉末が存在する確立が減るため高帯電量のトナーから低帯電量のトナーへの電荷移動がそれほど促進されないためではないかと推測している。より好ましくは、粒度分布における0.5μm未満の粒子数が70体積%以下が良い。
【0180】
また、導電性微粉末の平均粒子径が5μmよりも大きいと、トナー粒子とのファンデルワールス力が低下し、トナー粒子から遊離してトナー担持体に付着しやすく、トナーの摩擦帯電を阻害する。より好ましくは、粒度分布における5μm超の粒子数が7個数%以下が良い。
【0181】
これらの観点から、導電性微粉末の体積平均粒子径は好ましくは0.1〜4μmが良く、トナー担持体への付着を抑制するために非磁性の材料であることが好ましい。
【0182】
また、導電性微粉末は、透明、白色或いは淡色の導電性微粉末であれば、導電性微粉末が転写材上に転写される場合もカブリとして目立たないため好ましい。潜像形成工程における露光光の妨げとならない意味でも導電性微粉末は透明、白色或いは淡色の導電性微粉末であることがよく、より好ましくは、導電性微粉末の露光光に対する透過率が30%以上であることが良い。
【0183】
本発明においては、粒子の光透過性については以下の手順で測定した。片面に接着層を有する透明のフィルムの導電性微粉末を一層分固定した状態で透過率を測定する。光はシートの鉛直方向から照射しフィルム背面に透過した光を集光し光量を測定した。フィルムのみと粒子を付着したときの光量から正味の光量として粒子の透過率を算出した。実際にはX−Rite社製310T透過型濃度計を用いて測定した。
【0184】
本発明における導電性微粉末としては、例えばカーボンブラック、グラファイトなどの炭素微粉末;銅、金、銀、アルミニウム、ニッケルなどの金属微粉末;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化すず、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化タングステンなどの金属酸化物;硫化モリブデン、硫化カドミウム、チタン酸カリなどの金属化合物、あるいはこれらの複合酸化物などが必要に応じて粒度及び粒度分布を調整することで使用できる。これらの中でも酸化亜鉛、酸化すず、酸化チタン等の無機酸化物微粒子が特に好ましい。
【0185】
また、導電性無機酸化物の抵抗値を制御する等の目的で、アンチモン、アルミニウムなどの元素をドープした金属酸化物、導電性材料を表面に有する微粒子なども使用できる。例えば酸化スズ・アンチモンで表面処理された酸化チタン微粒子、アンチモンでドープされた酸化第二スズ微粒子、あるいは酸化第二スズ微粒子などである。
【0186】
市販の酸化スズ・アンチモン処理された導電性酸化チタン微粒子としては、例えばEC−300(チタン工業株式会社)、ET−300、HJ−1、HI−2(以上、石原産業株式会社)、W−P(三菱マテリアル株式会社)などが挙げられる。
【0187】
市販のアンチモンドープの導電性酸化スズとしては、例えばT−1(三菱マテリアル株式会社)やSN−100P(石原産業株式会社)などが、また市販の酸化第二スズとしては、SH−S(日本化学産業株式会社)などが挙げられる。
【0188】
上記導電性微粉末の体積平均粒径及び粒度分布の測定法を例示する。コールター社製、LS-230型レーザー回折式粒度分布測定装置にリキッドモジュールを取り付けて0.04〜2000μmの粒径を測定範囲とし、得られる体積基準の粒度分布より導電性微粉末の体積平均粒径を算出する。測定手順としては、純水10ccに微量の界面活性剤を添加し、これに導電性微粉末の試料10mgを加え、超音波分散機(超音波ホモジナイザー)にて10分間分散した後、測定時間90秒、測定回数1回で測定する。
【0189】
トナーからの測定においては、純水100gに対して、微量の界面活性剤を添加してトナーを2〜10gを加え、超音波分散機(超音波ホモジナイザー)にて10分間分散した後、遠心分離機等により、トナー粒子と上記導電性微粉末を分離する。磁性トナーの場合は磁石を利用することもできる。分離した分散液を測定時間90秒、測定回数1回で測定する。
【0190】
本発明において、導電性微粉末の粒度及び粒度分布の調整方法としては、導電性微粉末の一次粒子が製造時において所望の粒度及び粒度分布が得られるように製造法・製造条件を設定する方法以外にも、一次粒子の小さな粒子を凝集させる方法、一次粒子の大きな粒子を粉砕する方法或いは分級による方法等が可能である。更には、所望の粒度及び粒度分布の基材粒子の表面の一部もしくは全部に導電性粒子を付着或いは固定化する方法、所望の粒度及び粒度分布の粒子に導電性成分が分散された形態を有する導電性微粒子を用いる方法等も可能であり、これらの方法を組み合わせて導電性微粉末の粒度及び粒度分布を調整することも可能である。
【0191】
導電性微粉末の粒子が凝集体として構成されている場合の粒径は、その凝集体としての平均粒径として定義される。導電性微粉末は、一次粒子の状態で存在するばかりでなく二次粒子の凝集した状態で存在することも問題はない。
【0192】
本発明において、導電性微粉末の抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化して求めた。即ち、底面積2.26cmの円筒内に約0.5gの粉体試料を入れ、上下電極に147N(15kg)の加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化して比抵抗を算出した。
【0193】
本発明の磁性トナーには、クリーニング性向上等の目的で、一次粒径30nmを超える(好ましくは比表面積が50m/g未満)、より好ましくは一次粒径50nm以上(好ましくは比表面積が30m/g未満)の無機又は有機の球状に近い微粒子をさらに添加することも好ましい形態のひとつである。例えば球状シリカ粒子、球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子、球状樹脂粒子等が好ましく用いられる。
【0194】
本発明に用いられる現像剤には、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;あるいは例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末などの流動性付与剤;ケーキング防止剤;また、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。これらの添加剤も表面を疎水化処理して用いることも可能である。
【0195】
本発明の磁性トナーに用いられる酸化鉄(磁性粉体)は、例えばマグネタイトの場合、下記方法で製造される。
【0196】
第一鉄塩水溶液に、鉄成分に対して当量または当量以上の水酸化ナトリウムの如きアルカリを加え、鉄元素に対して0.05〜5.0質量%のリン元素となるよう水溶性リン化合物(例えばヘキサメタリン酸ソーダ、第一リン酸アンモニウム等のリン酸塩、正リン酸塩、亜リン酸塩等のリン酸塩)水溶液、場合によって鉄元素に対して0〜5.0質量%の珪素元素となるよう水溶性珪素化合物(例えば水ガラス、珪酸ソーダ、珪酸カリウム)水溶液を加え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水溶液のpHをpH7以上(好ましくはpH7〜10)に維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加温しながら水酸化第一鉄の酸化反応をおこない、磁性粒子を生成する。
【0197】
酸化反応の終期に液のpHを調整し、磁性酸化鉄が一次粒子になるよう十分に撹拌し、カップリング剤を添加して十分に混合撹拌し、撹拌後に濾過し、乾燥し、軽く解砕することで表面処理磁性粉体が得られる。あるいは、酸化反応終了後、洗浄、濾過して得られた酸化鉄粒子を、乾燥せずに別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを調整し、十分撹拌しながらシランカップリング剤を添加し、カップリング処理を行っても良い。
【0198】
第一鉄塩としては、一般的に硫酸法チタン製造に副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生する硫酸鉄の利用が可能であり、更に塩化鉄等が可能である。
【0199】
水溶液法による磁性酸化鉄の製造方法は一般に反応時の粘度の上昇を防ぐこと、及び、硫酸鉄の溶解度から鉄濃度0.5〜2mol/lが用いられる。硫酸鉄の濃度は一般に薄いほど製品の粒度が細かくなる傾向を有する。また、反応に際しては、空気量が多い程、そして反応温度が低いほど微粒化しやすい。
【0200】
このようにして製造された表面処理磁性粉末を用いることにより、本発明の優れた磁性トナーが得られ高画質及び高安定性が可能となる。
【0201】
以下、本発明の磁性トナーが適用可能な画像形成方法について述べる。
【0202】
本発明の磁性トナーは、画像形成方法として感光体表面が高分子結着剤を主体として構成される場合に有効である。例えば、セレン、アモルファスシリコンなどの無機感光体の上に樹脂を主体とした保護膜を設ける場合、又は、機能分離型有機像担持体の電荷輸送層として、電荷輸送材と樹脂からなる表面層をもつ場合、さらにその上に上記のような保護層を設ける場合等がある。
【0203】
このような表面層に離型性を付与する手段としては、
膜を構成する樹脂自体に表面エネルギーの低いものを用いる、
撥水、親油性を付与するような添加剤を加える、
高い離型性を有する材料を粉体状にして分散する、
などが挙げられる。▲1▼の例としては、樹脂の構造中にフッ素含有基、シリコーン含有基等を導入することにより達成する。▲2▼としては、界面活性剤等を添加剤とすればよい。▲3▼としては、フッ素原子を含む化合物、すなわちポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化カーボン等が挙げられる。
【0204】
これらの手段によって感光体表面の水に対する接触角を85度以上とすることができ、トナーの転写性及び感光体の耐久性を一層向上させることができる。好ましくは90度以上がよい。この中でも特にポリ4フッ化エチレンが好適である。本発明においては、▲3▼の含フッ素樹脂などの離型性粉体の最表面層への分散が好適である。
【0205】
これらの粉体を表面に含有させるためには、バインダー樹脂中に該粉体を分散させた層を感光体最表面に設けるか、あるいは、元々樹脂を主体として構成されている有機感光体であれば、新たに表面層を設けなくても、最上層に該粉体を分散させれば良い。添加量は、表面層総質量に対して1〜60質量部、さらには2〜50質量部が好ましい。1質量部より少ないとトナーの転写性及び感光体の耐久性改善の効果が不十分であり、60質量部を超えると膜の強度が低下したり、感光体への入射光量が著しく低下したりするため、好ましくない。
【0206】
本発明に用いられる感光体の好ましい様態のひとつを以下に説明する。
【0207】
導電性基体としては、アルミニウム・ステンレス等の金属、アルミニウム合金・酸化インジウム−酸化錫合金等による被膜層を有するプラスチック、導電性粒子を含侵させた紙・プラスチック、導電性ポリマーを有するプラスチック等の円筒状シリンダー及びフィルムが用いられる。
【0208】
これら導電性基体上には、感光層の接着性向上・塗工性改良・基体の保護・基体上に欠陥の被覆・基体からの電荷注入性改良・感光層の電気的破壊に対する保護等を目的として下引き層を設けても良い。下引き層は、ポリビニルアルコール・ポリ−N−ビニルイミダゾール・ポリエチレンオキシド・エチルセルロース・メチルセルロース・ニトロセルロース・エチレン−アクリル酸コポリマー・ポリビニルブチラール・フェノール樹脂・カゼイン・ポリアミド・共重合ナイロン・ニカワ・ゼラチン・ポリウレタン・酸化アルミニウム等の材料によって形成される。その膜厚は通常0.1〜10μm、好ましくは0.1〜3μm程度である。
【0209】
電荷発生層は、アゾ系顔料・フタロシアニン系顔料・インジゴ系顔料・ペリレン系顔料・多環キノン系顔料・スクワリリウム色素・ピリリウム塩類・チオピリリウム塩類・トリフェニルメタン系色素や、セレン・非晶質シリコン等の無機物質などの電荷発生物質を適当な結着剤に分散し塗工あるいは蒸着等により形成される。結着剤としては、広範囲な結着性樹脂から選択でき、例えば、ポリカーボネート樹脂・ポリエステル樹脂・ポリビニルブチラール樹脂・ポリスチレン樹脂・アクリル樹脂・メタクリル樹脂・フェノール樹脂・シリコーン樹脂・エポキシ樹脂・酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。電荷発生層中に含有される結着剤の量は80質量%以下、好ましくは0〜40質量%に選ぶ。また、電荷発生層の膜厚は5μm以下、特には0.05〜2μmが好ましい。
【0210】
電荷輸送層は、電界の存在下で電荷発生層から電荷キャリアを受け取り、これを輸送する機能を有している。電荷輸送層は、電荷輸送物質を必要に応じて結着樹脂と共に溶剤中に溶解し、塗工することによって形成され、その膜厚は一般的には5〜40μmである。電荷輸送物質としては、主鎖または側鎖にビフェニレン・アントラセン・ビレン・フェナントレンなどの構造を有する多環芳香族化合物、インドール・カルバゾール・オキサジアゾール・ピラゾリンなどの含窒素環式化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、セレン・セレン−テルル・非晶質シリコン・硫化カドニウム等が挙げられる。
【0211】
また、これら電荷輸送物質を分散させる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂・ポリエステル樹脂・ポリメタクリル酸エステル・ポリスチレン樹脂・アクリル樹脂・ポリアミド樹脂等の樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール・ポリビニルアントラセン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられる。
【0212】
また、表面層として、保護層を設けてもよい。保護層の樹脂としては、ポリエステル・ポリカーボネート・アクリル樹脂・エポキシ樹脂・フェノール樹脂、あるいはこれらの樹脂の硬化剤等が単独あるいは2種以上組み合わされて用いられる。
【0213】
また、保護層の樹脂中に導電性微粒子を分散してもよい。導電性微粒子の例としては、金属・金属酸化物等が挙げられ、好ましくは、酸化亜鉛・酸化チタン・酸化スズ・酸化アンチモン・酸化インジウム・酸化ビスマス・酸化スズ被膜酸化チタン・スズ被膜酸化インジウム・アンチモン被膜酸化スズ・酸化ジルコニウム等の超微粒子がある。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いても良い。一般的に保護層に粒子を分散させる場合、分散粒子による入射光の散乱を防ぐために入射光の波長よりも粒子の粒径の方が小さいことが必要であり、本発明における保護層に分散される導電性・絶縁性粒子の粒径としては0.5μm以下であることが好ましい。また、保護層中での含有量は、保護層総質量に対して2〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がより好ましい。保護層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、1〜7μmがより好ましい。
【0214】
表面層の塗工は、樹脂分散液をスプレーコーティング、ビームコーティングあるいは浸透(ディッピング)コーティングすることによって行うことができる。
【0215】
本発明の磁性トナーは、接触転写工程を有する画像形成方法においても好ましく適用される。ここで、好ましい接触転写工程について説明する。像担持体からトナー画像の転写を受ける記録媒体は転写ドラム等の中間転写体であってもよい。記録媒体を中間転写体とする場合、中間転写体から紙などの転写材に再度転写することでトナー画像が得られる。
【0216】
接触転写工程とは、感光体と転写材を介して転写手段を当接しながら現像画像を転写材に静電転写するものであるが、転写手段の当接圧力としては線圧2.9N/m(3g/cm)以上であることが好ましく、より好ましくは19.6N/m(20g/cm)以上である。当接圧力としての線圧が2.9N/m(3g/cm)未満であると、転写材の搬送ずれや転写不良の発生が起こりやすくなるため好ましくない。
【0217】
また、接触転写工程における転写手段としては、転写ローラーあるいは転写ベルトを有する装置が使用される。図3に転写ローラーの構成の一例を示す。感光ドラム100に当接する転写ローラー34は少なくとも芯金34aと導電性弾性層34bからなり、導電性弾性層はカーボン等の導電材を分散させたウレタンやEPDM等の、体積抵抗10〜1010Ωcm程度の弾性体で作られており、転写バイアス電源35により転写バイアスが印加されている。
【0218】
このような接触転写方法を感光体の表面が有機化合物である様な画像形成装置に用いることも好ましい。即ち、有機化合物が感光体の表面層を形成している場合には、無機材料を用いた他の感光体よりもトナー粒子に含まれる結着樹脂との接着性が強く、転写性がより低下する傾向にあるためである。
【0219】
このような感光体の表面物質としては、たとえばシリコーン樹脂、塩化ビニリデン、エチレン−塩化ビニル、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−メチルメタクリレート、スチレン、ポリエチレンテレフタレートおよびポリカーボネート等が挙げられるが、これらに限定されることはなく他のモノマーあるいは前述の結着樹脂間での共重合体およびブレンド体等も使用することができる。
【0220】
また、本発明のトナーと接触転写方法との組み合わせは、直径が50mm以下の小径の感光体を有する画像形成装置に対し特に有効に用いられる。即ち、小径感光体の場合には、同一の線圧に対する曲率が大きく、当接部における圧力の集中が起こりやすいためである。ベルト感光体でも同一の現象があると考えられるが、転写部での曲率半径が25mm以下の画像形成装置に対しても有効である。
【0221】
また本発明のトナーは、カブリの無い高画質を得るためにトナー担持体上にトナー担持体−感光体の最近接距離(S−D間)よりも小さい層厚で塗布し、交番電界を印加して現像を行う現像工程で現像されることも好ましい。すなわち、トナー担持体上の磁性トナーを規制する層厚規制部材によってトナー担持体上のトナー層厚よりも感光体とトナー担持体の最近接間隙が広くなるように設定して用いる。
【0222】
ここでトナー担持体としては、アルミニウム、ステンレススチールの如き金属又は合金で形成された導電性円筒(現像ローラー)が好ましく使用される。充分な機械的強度及び導電性を有する樹脂組成物で導電性円筒が形成されていても良く、導電性のゴムローラーを用いても良い。また、上記のような円筒状に限られず、回転駆動する無端ベルトの形態をしても良い。
【0223】
本発明のトナーは、トナー担持体上に5〜30g/mの層を形成することが好ましい。トナー担持体上のトナー量が5g/mよりも小さいと、十分な画像濃度が得られにくく、トナーの帯電が過剰になることによるトナー層のムラを生じる。トナー担持体上のトナー量が30g/mよりも多くなると、トナー飛散を生じ易くなる。
【0224】
こういったトナー担持体の表面粗さは、JIS中心線平均粗さ(Ra)で0.2〜3.5μmの範囲にあることが好ましい。
【0225】
Raが0.2μm未満ではトナー担持体上の帯電量が高くなり、現像性が不充分となる。Raが3.5μmを超えると、トナー担持体上のトナーコート層にムラが生じ、画像上で濃度ムラとなる。さらに好ましくは、0.5〜3.0μmの範囲にあることが好ましい。
【0226】
このトナー担持体の表面粗度Raは、JIS表面粗さ「JIS B 0601」に基づき、表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、株式会社小坂研究所社製)を用いて測定される中心線平均粗さに相当する。具体的には、粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さaとして2.5mmの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸、粗さ曲線をy=f(x)で表したとき、次式によって求められる値をミクロメートル(μm)で表したものを言う。
【0227】
【外5】
Figure 0004750324
【0228】
さらに、本発明の磁性トナーは高い帯電能力を有するために、現像に際してはトナーの総帯電量をコントロールすることが望ましく、そのためトナー担持体の表面は導電性微粒子及び/又は滑剤を分散した樹脂層で被覆されていることが好ましい。
【0229】
トナー担持体の被覆層において、樹脂材料に含まれる導電性微粒子は、11.7MPa(120kg/cm)で加圧した後の抵抗値が0.5Ω・cm以下であるものが好ましい。
【0230】
導電性微粒子としては、カーボン微粒子、カーボン微粒子と結晶性グラファイトとの混合物、または結晶性グラファイトが好ましい。導電性微粒子は、粒径0.005〜10μmを有するものが好ましい。
【0231】
樹脂材料は、例えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂の如き熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂の如き熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂を使用することができる。
【0232】
中でもシリコーン樹脂、フッ素樹脂のような離型性のあるもの、あるいはポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン系樹脂のような機械的性質に優れたものがより好ましい。特に、フェノール樹脂が好ましい。
【0233】
導電性微粒子は、樹脂成分10質量部当り、3〜20質量部使用するのが好ましい。
【0234】
カーボン微粒子とグラファイト粒子を組み合わせて使用する場合は、グラファイト10質量部当り、カーボン微粒子1〜50質量部を使用するのが好ましい。
【0235】
導電性微粉末が分散されているスリーブの樹脂コート層の体積抵抗率は10−6〜10Ω・cmが好ましい。
【0236】
また本発明のトナーを用いる際、トナー担持体上のトナーを規制する部材がトナーを介してトナー担持体に当接されていることによって規制されることが、トナーを温湿度環境の影響を受けにくく、トナー飛散の起こりにくい均一な帯電を得る観点から特に好ましい。
【0237】
また、トナーを担持するトナー担持体表面は、像担持体である感光体表面の移動方向と同方向に移動していてもよいし、逆方向に移動していてもよい。その移動方向が同方向である場合は感光体の移動速度に対して、比で100%以上であることが望ましい。100%未満であると、画像品質が悪い。移動速度比が高まれば高まるほど、現像部位に供給されるトナーの量は多く、潜像に対しトナーの脱着頻度が多くなり、不要な部分は掻き落とされ必要な部分には付与されるという繰り返しにより、潜像に忠実な画像が得られる。具体的には、トナー担持体表面の移動速度が感光体表面の移動速度に対し、1.05〜3.0倍の速度であることが好ましい。
【0238】
また、トナー担持体は感光体に対して100〜1000μmの離間距離を有して対向して設置されることが好ましく良い。トナー担持体の感光体に対する離間距離が100μmよりも小さいと、離間距離の振れに対するトナーの現像特性の変化が大きくなるため、安定した画像性を満足する画像形成装置を量産することが困難となる。トナー担持体の感光体に対する離間距離が1000μmよりも大きいと、感光体上の潜像に対するトナーの追従性が低下するために、解像性の低下、画像濃度の低下等の画質低下を招く。好ましくは120〜500μmが良い。
【0239】
本発明のトナーを用いる際、トナー担持体に対して交番電界を印加して現像を行う現像工程で現像されることが好ましく、印加現像バイアスは直流電圧に交番電圧(交流電圧)を重畳してもよい。
【0240】
交番電圧の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等、適宜使用可能である。また、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波であっても良い。このように交番電圧の波形としては、周期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用できる。
【0241】
トナーを担持するトナー担持体と像担持体との間に、少なくともピークトゥーピークの電界強度で3×10〜1×10V/m、周波数100〜5000Hzの交番電界を現像バイアスとして印加することが好ましく良い。
【0242】
本発明のトナーを適用するのに好ましい形態である接触帯電方法では、帯電部材が感光体に当接されており、オゾンが発生しないことで環境保全上好ましい形態となっている。
【0243】
一つの形態として帯電ローラーを用いたときの好ましいプロセス条件としては、ローラーの当接圧が4.9〜490N/m(5〜500g/cm)で、直流電圧あるいは直流電圧に交流電圧を重畳したものが用いられる。直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いる場合は、交流電圧=0.5〜5kVpp、交流周波数=50〜5kHz、直流電圧=±0.2〜±5kVが好ましい。
【0244】
この他の帯電手段としては、帯電ブレードを用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。これらの接触帯電手段も、高電圧が不要になったり、オゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0245】
接触帯電手段としての帯電ローラー及び帯電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜を設けてもよい。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、PVdF(ポリフッ化ビニリデン)、PVdC(ポリ塩化ビニリデン)、フッ素アクリル樹脂などが適用可能である。
【0246】
次に、本発明のトナーを適用するのに好ましい画像形成方法を図に沿って具体的に説明する。図1において、100は感光ドラムで、その周囲に一次帯電ローラー117、現像器140、転写帯電ローラー114、クリーナー116、レジスタローラー124等が設けられている。そして感光体100は一次帯電ローラー117によって−700Vに帯電される(印加電圧は交流電圧−2.0kVpp、直流電圧−700Vdc)。そして、レーザー発生装置121によりレーザー光123を感光体100に照射することによって露光される。感光体100上の静電潜像は現像器140によって一成分磁性トナーで現像され、転写材Pを介して感光体に当接された転写ローラー114により転写材P上へ転写される。トナー画像をのせた転写材Pは搬送ベルト125等により定着器126へ運ばれ、転写材P上に画像が定着される。また、一部感光体上に残されたトナーはクリーニング手段116によりクリーニングされる。現像器140は感光体100に近接してアルミニウム,ステンレス等非磁性金属で作られた円筒状のトナー担持体102(以下、現像スリーブと称す)が配設され、感光体100と現像スリーブ102との間隙は、図示されないスリーブ/感光体間隙保持部材等により約300μmに維持されている。図4において、現像スリ一ブ内にはマグネットローラー104が現像スリーブ102と同心的に固定、配設されている。但し現像スリーブ102は回転可能である。マグネットローラー104には図示の如く複数の磁極が具備されており、S1は現像、N1はトナーコート量規制、S2はトナーの取り込み/搬送、N2はトナーの吹き出し防止に影響している。現像スリーブ102に付着して搬送される磁性トナー量を規制する部材として、弾性ブレード103が配設され弾性ブレード103の現像スリーブ102に対する当接圧により現像領域に搬送されるトナー量が制御される。現像領域では、感光体100と現像スリーブ102との間に直流及び交流の現像バイアスが印加され、現像スリーブ上トナーは静電潜像に応じて感光体100上に飛翔し可視像となる。
【0247】
本発明における各種物性データの測定方法を以下に既述する。
(1)トナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)の測定方法
本発明に於けるトナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)は、ESCA(X線光電子分光分析)により表面組成分析を行い算出した。
本発明では、ESCAの装置及び測定条件は、下記の通りである。
使用装置:PHI社(Physical Electronics Industries,Inc.)製 1600S型 X線光電子分光装置
測定条件:X線源 MgKα(400W) 分光領域800μmφ
本発明では、測定された各元素のピーク強度から、PHI社提供の相対感度因子を用いて表面原子濃度(原子%)を算出した。各元素の測定ピークトップ範囲は以下の通りである。
C:283〜293eV
Fe:706〜730eV
S:166〜172eV
N:396〜403eV
測定試料としては、トナーを用いるが、トナーに外添剤が添加されている場合には、イソプロパノールの如きトナーを溶解しない溶媒を用いて、トナーを洗浄し、外添剤を取り除いた後に測定を行う。
(2)トナーの断面観察に於ける磁性粒子の分散性(D/C)の測定方法
本発明の磁性トナーの投影面積円相当径をCとし、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた該磁性トナーの断面観察に於ける磁性粒子表面とトナー粒子表面との距離の最小値をDとした時の、D/Cの測定はTEMを用いて行なった。
TEMによる具体的な観察方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中へ観察すべき粒子を十分に分散させた後に温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を、そのまま、或いは凍結してダイヤモンド歯を備えたミクロトームにより薄片状のサンプルとして観察する方法が好ましい。
該当する粒子数の割合の具体的な決定方法については、以下の通りである。
TEMにてD/Cを決定する為の粒子は、顕微鏡写真での断面積から円相当径を求め、その値が個数平均粒径(D1)の±10%の幅に含まれるものを該当粒子とし、その該当粒子について、磁性粒子表面と該磁性トナー粒子表面との距離の最小値(D)を計測し、D/Cを計算する。こうして計算されたD/C値が0.02以下の粒子の割合を、下記式により求めるものと定義する。この時の顕微鏡写真は精度の高い測定を行う為に、1万〜2万倍の倍率が好適である。本発明では、透過型電子顕微鏡(日立製H−600型)を装置として用い、加速電圧100kVで観察し、拡大倍率が1万倍の顕微鏡写真を用いて観察・測定した。
該磁性トナーの個数平均粒径(D1)は、コールターカウンターにて決定するのが良い。
(3)トナー粒子の鉄及び鉄化合物の遊離率の測定
鉄及び鉄化合物の遊離率について説明する。鉄及び鉄化合物の遊離率とはパーティクルアナライザー(PT1000:横河電機(株)製)により測定されたものであり、遊離率が0.05〜3.00%であることが本発明の必須構成要素であり、好ましくは0.05〜2.00%、さらに好ましくは0.05〜1.50%、特には0.05〜0.8%が好ましい。
【0248】
パーティクルアナライザーはJapan Hardcopy97論文集の65〜68ぺージに記載の原理で測定を行う。具体的には、該装置はトナー等の微粒子を一個づつプラズマヘ導入し、微粒子の発光スペクトルから発光物の元素、粒子数、粒子の粒径を知ることができる。
【0249】
この中で、遊離率とは、結着樹脂の構成元素である炭素原子の発光と、鉄原子の発光の同時性から次式により求めたものと定義する。
【0250】
鉄及び鉄化合物の遊離率=鉄原子のみの発光回数/
(炭素原子と同時に発光した鉄原子の発光回数+鉄原子のみの発光回数)
ここで、炭素原子と鉄原子の同時発光とは、炭素原子の発光から2.6msec以内に発光した鉄原子の発光を同時発光とし、それ以降の鉄原子の発光は鉄原子のみの発光とする。本発明ではマグネタイトを主体とする磁性粉体を多く含有しているため、炭素原子と鉄原子が同時発光するということは、トナー中に磁性粉体が分散していることを意味し、鉄原子のみの発光は、磁性粉体がトナーから遊離していることを意味すると言い換えることも可能である。
【0251】
具体的な測定方法としては、チャンネル1で炭素原子(測定波長247.860nm)、チャンネル4で鉄原子(測定波長259.94nm)を測定し、一回のスキャンで炭素原子の発光数が1000個未満となるようにサンプリングを行い、炭素原子の発光数が総数で10000以上となるまでスキャンを繰り返し、発光数を積算する。このデータを元に、上記計算式を用い、鉄及び鉄化合物の遊離率を算出する。
(4)スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミドを含む共重合体の分子量測定方法含硫黄重合体の重量平均分子量は、テトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるポリスチレン換算値として求めた。具体的には、以下の方法に従った。検出器としてRIを用いた。
<試料調製>試料約10mgを5mlのテトラヒドロフラン溶媒に溶解し、25℃、16時間放置後、孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過し、試料とした。
<測定条件>
温度:35℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0ml/min
濃度:0.2重量%
試料注入量:100μl
カラム:昭和電工(株)製、ショウデックス GPC KF806M(30cm×2本)
検量線作成用の標準ポリスチレン試料として、東ソー社製TSK スタンダードポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500を用いて検量線を作成した。
【0252】
装置は、高速GPC HPLC8120 GPC(東ソー社製)を使用した。
【0253】
【実施例】
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。なお、以下の配合における部数は全て質量部である。
【0254】
(極性重合体の製造例1)
還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管,滴下装置及び減圧装置を備えた加圧可能な反応容器に、溶媒としてメタノール250部、2−ブタノン150部及び2−プロパノール100部、モノマーとしてスチレン72部、アクリル酸2−エチルヘキシル18部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10部を添加して撹拌しながら還流温度まで加熱した。重合開始剤であるt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート1部を2−ブタノン20部で希釈した溶液を30分かけて滴下して5時間撹拌を継続し、更にt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート1部を2−ブタノン20部で希釈した溶液を30分かけて滴下して、更に5時間撹拌して重合を終了した。
【0255】
重合溶媒を減圧留去した後に得られた重合体を目開き100μmのスクリーンを装着したカッターミルを用いて100μm以下に粗粉砕した。得られた極性重合体はTg約54℃であった。得られた極性重合体を極性重合体1とする。
【0256】
(極性重合体の製造例2〜4)
極性重合体の製造例1において、使用するモノマーを表1に示す内容に変更する以外は同様の手法により、極性重合体2〜4を製造した。
【0257】
(極性重合体の比較製造例1)
極性重合体の製造例1において、使用するモノマーを表1に示す内容に変更する以外は同様の手法により、極性重合体5を製造した。
【0258】
【表1】
Figure 0004750324
【0259】
(表面処理磁性粉体の製造例1)
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄イオンに対して1.0〜1.1当量の苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。
【0260】
水溶液のpHを9前後に維持しながら、空気を吹き込み、80〜90℃で酸化反応を行い、磁性粒子のスラリー液を得た。洗浄・濾過した後この含水スラリー液を一旦取り出した。この時、含水サンプルを少量採取し、含水量を計っておいた。次に、この含水サンプルを乾燥せずに別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを約6に調整し、十分撹拌しながらシランカップリング剤(n−C1021Si(OCH33)を磁性酸化鉄100部に対し2.0部(磁性粒子の量は含水サンプルから含水量を引いた値として計算した)添加し、カップリング処理を行った。生成した疎水性磁性粒子を常法により洗浄・濾過・乾燥し、次いで若干凝集している粒子を解砕処理して、表面処理磁性粉体1を得た。得られた磁性粉体の物性を、以下の製造例で得られた磁性粉体のものと併せて表2に示す。
【0261】
(磁性粉体の製造例1)
表面処理磁性粉体の製造例1と同様に酸化反応を進め、酸化反応後に生成した磁性酸粒子を洗浄・濾過後乾燥し、凝集している粒子を解砕処理して磁性粉体1を得た。
【0262】
(表面処理磁性粉体の製造例2)
上記磁性粉体の製造例1で得られた磁性粉体1を、別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを約6に調整し、十分撹拌しながらシランカップリング剤(n−C1021Si(OCH33)を100部の磁性粉体1に対し2.0部添加し、カップリング処理を行った。得られた磁性粒子スラリーを常法により洗浄・濾過・乾燥し、次いで凝集している粒子を解砕処理して、表面処理磁性粉体2を得た。
【0263】
(表面処理磁性粉体の製造例3)
磁性粉粉体の製造例1で得られた磁性粉体1を、100部の磁性粉体1に対し2.0部のシランカップリング剤(n−C1021Si(OCH33)で気相中にて表面処理することにより、表面処理磁性粉体3を得た。
【0264】
(表面処理磁性粉体の製造例4)
表面処理磁性体の製造例1において、磁性酸化鉄粒子の合成時の硫酸第一鉄水溶液量を減らし、空気の吹き込み量を増加させて、表面処理磁性粉体4を得た。
【0265】
(表面処理磁性粉体の製造例5)
表面処理磁性粉体の製造例1において、磁性酸化鉄粒子の合成時の硫酸第一鉄水溶液量を増やし、空気の吹き込み量を減少させる以外は同様にして表面処理磁性粉体5を得た。
【0266】
(表面処理磁性粉体の製造例6)
表面処理磁性粉体の製造例1において、磁性酸化鉄粒子の合成時の空気の吹き込み量を増やして表面処理磁性粉体6を得た。
【0267】
(表面処理磁性粉体の製造例7)
表面処理磁性粉体の製造例1において、シランカップリング剤(n−C1021Si(OCH33)をシランカップリング剤(n−C613Si(OCH33)に変える以外は同様にして表面処理磁性粉体7を得た。
【0268】
(表面処理磁性粉体の製造例8)
表面処理磁性粉体の製造例1において、シランカップリング剤(n−C1021Si(OCH33)の使用量を0.1部に変える以外は同様にして表面処理磁性粉体8を得た。
【0269】
【表2】
Figure 0004750324
【0270】
(導電性微粉末1)
体積平均粒径3.7μm、粒度分布における0.5μm未満が6.6体積%、5μm超が8個数%の微粒子酸化亜鉛(抵抗80Ω・cm、一次粒子径0.1〜0.3μmの酸化亜鉛一次粒子を圧力により造粒して得られたもの、白色)を導電性微粉末1とする。
【0271】
この導電性微粉末1は、走査型電子顕微鏡にて3000倍及び3万倍で観察したところ、0.1〜0.3μmの酸化亜鉛一次粒子と1〜10μmの凝集体からなっていた。
【0272】
実施例1の画像形成装置で画像露光に用いられるレーザービームスキャナーの露光光波長740nmにあわせて、波長740nmの光源を用いて、この波長域における透過率をX−Rite社製310T透過型濃度計を用い測定したところ、この導電性微粉末1の透過率はおよそ35%であった。
【0273】
(導電性微粉末2)
導電性微粒末1を風力分級して得られた、体積平均粒径2.4μm、粒度分布における0.5μm未満が4.1体積%、5μm超が1個数%の微粒子酸化亜鉛(抵抗1500Ω・cm、透過率35%)を導電性微粉末2とする。
【0274】
この導電性微粉末2は、走査型電子顕微鏡にて観察したところ、0.1〜0.3μmの酸化亜鉛一次粒子と1〜5μmの凝集体からなっていたが、導電性微粉末1と比較すると、一次粒子は減少していた。
【0275】
(導電性微粉末3)
導電性微粒末1を風力分級して得られた、体積平均粒径1.5μm、粒度分布における0.5μm未満が35体積%、5μm超が0個数%の微粒子酸化亜鉛(抵抗1500Ω・cm、透過率35%)を導電性微粉末3とする。
【0276】
この導電性微粉末3は、走査型電子顕微鏡にて観察したところ、0.1〜0.3μmの酸化亜鉛一次粒子と1〜4μmの凝集体からなっていたが、導電性微粉末2と比較すると、一次粒子は増加していた。
【0277】
(導電性微粉末4)
体積平均粒径0.3μm、粒度分布における0.5μm未満が80体積%、5μm超が0個数%の微粒子酸化亜鉛(抵抗100Ω・cm、一次粒子径0.1〜0.3μm、白色、透過率35%、純度99%以上)を導電性微粉末4とする。
【0278】
この導電性微粉末4は、走査型電子顕微鏡にて観察したところ、凝集体の少ない0.1〜0.3μmの酸化亜鉛一次粒子からなっていた。
【0279】
(導電性微粉末5)
酸化スズ・アンチモンで表面処理された体積平均粒径2.8μmのホウ酸アルミニウムを風力分級によって粗粒子を除いた後に、水系に分散して濾過を繰り返し行うことで微粒子を除き、体積平均粒径3.2μm、粒度分布における0.5μm未満が0.4体積%、5μm超が1個数%の灰白色の導電性粒子を得た。これを導電性微粉末5とする。
【0280】
導電性微粉末1〜5の代表的物性値を下記表3に示す。
【0281】
【表3】
Figure 0004750324
【0282】
黒色粉体の製造例1
イオン交換水709部に0.1mol/リットル−Na3PO4水溶液451部を投入し60℃に加温した後、1.0mol/リットル−CaCl2水溶液67.7部を徐々に添加してリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
スチレン 80部
n−ブチルアクリレート 20部
ビスフェノールAのP.O.及びE.O.付加物とフマル酸の縮合反応より得られる不飽和ポリエステル樹脂 0.5部
極性重合体1 2部
負荷電性制御剤(モノアゾ染料系のFe化合物) 1部
表面処理磁性粉体1 90部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。
【0283】
この単量体組成物を60℃に加温し、そこにベヘニン酸ベヘニルを主体とするエステルワックス(DSCにおける吸熱ピークの極大値72℃)6部を添加混合し、これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)[t1/2=140分,60℃条件下]7部及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート[t1/2=270分,60℃条件下;t1/2 80分,80℃条件下]2部を溶解した。
【0284】
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))にて10,000rpmで15分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で7時間反応させた。その後液温を80℃とし更に3時間撹拌を続けた。反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてリン酸カルシウム塩を溶解し、濾過,水洗,乾燥して重量平均粒径6.7μmの黒色粉体1を得た。
【0285】
得られた黒色粉体1の物性を、以下の黒色粉体の製造例にて得られた黒色粉体の物性と併せ、表4に示す。
【0286】
黒色粉体の製造例2〜4
黒色粉体の製造例1において、極性重合体1に代えて極性重合体2〜4を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体2〜4を得た。
【0287】
黒色粉体の比較製造例1
黒色粉体の製造例1において、極性重合体1に代えて極性重合体5を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体5を得た。
【0288】
黒色粉体の比較製造例2
黒色粉体の製造例1において、極性重合体1を使用しない以外は同様の手法により、黒色粉体6を得た。
【0289】
黒色粉体の製造例5
黒色粉体の製造例1において、極性重合体1を16部用いる以外は同様の手法により、黒色粉体7を得た。
【0290】
黒色粉体の製造例6〜10
黒色粉体の製造例1において、表面処理磁性粉体1に代えて表面処理磁性粉体2〜6を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体8〜12を得た。
【0291】
黒色粉体の比較製造例3
黒色粉体の製造例1において、表面処理磁性粉体1に代えて磁性粉体1を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体13を得た。
【0292】
黒色粉体の比較製造例4
黒色粉体の製造例1において、Na3PO4水溶液の投入量及びCaCl2水溶液の添加量を増量して水系媒体中のリン酸カルシウム塩量を変更し、さらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いることにより、重量平均粒径が2.9μmの黒色粉体14を得た。
【0293】
黒色粉体の比較製造例5
黒色粉体の製造例1において、表面処理磁性粉体1の使用量を9部とする以外は同様の手法により、黒色粉体15を得た。
【0294】
黒色粉体の製造例11
黒色粉体の製造例1において、表面処理磁性粉体1の使用量を202部とする以外は同様の手法により、黒色粉体16を得た。
【0295】
黒色粉体の製造例12,13
黒色粉体の製造例1において、エステルワックスの使用量を表4に示す内容に変更する以外は同様の手法により、黒色粉体17,18を得た。
【0296】
黒色粉体の製造例14
黒色粉体の製造例1において、エステルワックスに代えてポリエチレンを主体とするワックス(DSCにおける吸熱ピークの極大値115℃)を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体19を得た。
【0297】
黒色粉体の製造例15
イオン交換水709部に0.1mol/リットル−Na3PO4水溶液451部を投入し60℃に加温した後、1.0mol/リットル−CaCl2水溶液67.7部を徐々に添加してリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
スチレン 80部
n−ブチルアクリレート 20部
黒色粉体の製造例1で使用した不飽和ポリエステル樹脂 0.6部
負荷電性制御剤(モノアゾ染料系のFe化合物) 1.2部
表面処理磁性体1 107部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。
【0298】
この単量体組成物を60℃に加温し、そこに黒色粉体の製造例1で使用したエステルワックス7.2部を添加混合し、これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)[t1/2=140分,60℃条件下]7.2部及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート[t1/2=270分,60℃条件下;t1/2=80分,80℃条件下]2部を溶解した。
【0299】
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))にて10,000rpmで15分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で3時間反応させた。その後液温を80℃とし更に1時間撹拌を続けた。
【0300】
次に、この水系懸濁液中に
スチレン 16部
n−ブチルアクリレート 4部
極性重合体1 2.4部
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.4部
ベヘニン酸ナトリウム 0.1部
水 20部
の混合物を添加し、再度、液温を80℃として6時間撹拌を続けた。
【0301】
反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてリン酸カルシウム塩を溶解し、濾過,水洗,乾燥して重量平均粒径7.5μmの黒色粉体20を得た。
【0302】
黒色粉体の比較製造例6
スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体(質量比80/20) 100部
黒色粉体の製造例1で使用した不飽和ポリエステル樹脂 0.5部
極性重合体1 2部
負荷電性制御剤(モノアゾ染料系のFe化合物) 1部
表面処理磁性粉体1 90部
現像剤の製造例1で使用したエステルワックス 6部
上記材料をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)で微粉砕後、得られた微粉砕物を風力分級して重量平均粒径7.6μmの黒色粉体21を得た。
【0303】
黒色粉体の製造例16
上記の黒色粉体の比較製造例6で得られた黒色粉体21を、衝撃式表面処理装置(処理温度55℃、回転式処理ブレード周速90m/sec.)を用いて球形化処理することにより、黒色粉体22を得た。
【0304】
【表4】
Figure 0004750324
【0305】
磁性トナーの製造例1
黒色粉体1の100部に対し、一次粒径12nmのシリカにヘキサメチルジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理し、処理後のBET値が140m2/gの疎水性シリカ微粉体1部を、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して、磁性トナー1を調製した。
【0306】
磁性トナー1の処方を、以下に示す磁性トナーの製造例及び比較製造例で得られた磁性トナーのものと併せ、表5に示す。
【0307】
磁性トナーの製造例2〜5
黒色粉体2〜4,7の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、磁性トナー2〜5を調製した。
【0308】
磁性トナーの製造例6
黒色粉体8の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体0.6部を混合して、磁性トナー6を調製した。
【0309】
磁性トナーの製造例7〜10
黒色粉体9〜12の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、磁性トナー7〜10を調製した。
【0310】
磁性トナーの製造例11
黒色粉体16の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体0.5部を混合して、磁性トナー11を調製した。
【0311】
磁性トナーの製造例12
黒色粉体17の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、磁性トナー12を調製した。
【0312】
磁性トナーの製造例13,14
黒色粉体18,19の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体0.6部を混合して、磁性トナー13,14を調製した。
【0313】
磁性トナーの製造例15,16
黒色粉体20,22の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、磁性トナー15,16を調製した。
【0314】
磁性トナーの製造例17〜19
黒色粉体1の100部に対し、ヘキサメチルジシラザンで表面を処理し処理後のBET値が200m2/gの疎水性シリカ微粉体1部、iso−ブチルトリメトキシシランで表面を処理し処理後のBET値が100m2/gの疎水性酸化チタン微粉体1部、または表面をiso−ブチルトリメトキシシランで処理し処理後のBET値が150m2/gの疎水性アルミナ微粉体1部を混合して、磁性トナー17〜19を調製した。
【0315】
磁性トナーの製造例20
黒色粉体1の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体を1部及び導電性微粉末1を2部混合して、磁性トナー20を調製した。
【0316】
磁性トナーの製造例21〜24
黒色粉体1の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体を1部及び導電性微粉末2〜5を2部混合して、磁性トナー21〜24を調製した。
【0317】
磁性トナーの比較製造例1〜3
黒色粉体5,6,13の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体0.6部を混合して、比較磁性トナー1〜3を調製した。
【0318】
磁性トナーの比較製造例4,5
黒色粉体14,15の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体1.5部を混合して、比較磁性トナー4,5を調製した。
【0319】
磁性トナーの比較製造例6
黒色粉体21の100部に対し、磁性トナーの製造例1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、比較磁性トナー6を調製した。
【0320】
【表5】
Figure 0004750324
【0321】
(感光体製造例1)
感光体としては30φのAlシリンダーを基体とした。これに、図2に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、感光体を作製した。
【0322】
(1)導電性被覆層:酸化錫及び酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚15μm。
【0323】
(2)下引き層:変性ナイロン及び共重合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
【0324】
(3)電荷発生層:長波長域に吸収を持つアゾ顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚0.6μm。
【0325】
(4)電荷輸送層:ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オストワルド粘度法による分子量2万)に8:10の質量比で溶解したものを主体とし、さらにポリ4フッ化エチレン粉体(粒径0.2μm)を総固形分に対して10質量%添加し、均一に分散した。膜厚25μm。水に対する接触角は95度であった。
【0326】
なお、接触角の測定は、純水を用い、装置は、協和界面科学(株)、接触角計CA−X型を用いた。
【0327】
<実施例1>
画像形成装置として、LBP−1760(キヤノン社製)を改造し、概ね図1に示されるものを用いた。
【0328】
静電荷像担持体としては感光体製造例1の有機感光体(OPC)ドラムを用いた。この感光体に、一次帯電部材として導電性カーボンを分散しナイロン樹脂で被覆されたゴムローラー帯電器を、58.8N/m(60g/cm)の線圧で当接させ、直流電圧−700Vdcに交流電圧1.5kVppを重畳したバイアスを印加して感光体上を一様に帯電する。一次帯電に次いで、レーザー光で画像部分を露光することにより静電潜像を形成する。この時、暗部電位Vd=−700V、明部電位VL=−160Vとした。
【0329】
感光ドラムと現像スリーブとの間隙は310μmとし、トナー担持体として下記の構成の層厚約7μm,JIS中心線平均粗さ(Ra)1.0μmの樹脂層を、表面をブラストした直径16φのアルミニウム円筒上に形成した現像スリーブを使用し、現像磁極85mT(850ガウス)、トナー規制部材として厚み1.0mm,自由長1.0mmのシリコーンゴム製ブレードを29.4N/m(30g/cm)の線圧で当接させた。
フェノール樹脂 100部
グラファイト(粒径約7μm) 90部
カーボンブラック 10部
次いで、現像バイアスとして直流バイアス成分Vdc=−500V、重畳する交流バイアス成分Vpp=1500V、f=1900Hzを用いた。また、現像スリーブの周速は感光体周速(94mm/sec)に対して順方向に110%のスピード(103mm/sec)とした。
【0330】
また、図3のような転写ローラー(導電性カーボンを分散したエチレン−プロピレンゴム製、導電性弾性層の体積抵抗値108Ωcm、表面ゴム硬度24°、直径20mm、当接圧59N/m(60g/cm))を、図3中A方向の感光体周速(94mm/sec)に対して等速とし、転写バイアスは直流1.5kVとした。
【0331】
定着方法としてはLBP−1760のオイル塗布機能のない、フィルムを介してヒーターにより加熱加圧定着する方式の定着装置を用いた。この時加圧ローラーはフッ素系樹脂の表面層を有するものを使用し、ローラーの直径は30mmであった。また、定着温度は180℃、ニップ幅を7mmに設定した。
【0332】
まず、磁性トナーとして磁性トナー1を使用し、15℃,10%RH環境下において画出し試験を行った。転写材としては90g/m2の紙を使用した。その結果、初期において高い転写性を示し、文字やラインの転写中抜けもなく、非画像部へのカブリのない良好な画像が得られた。
【0333】
次に、潜像電位の低いハーフトーン濃度で幅1cmの横帯が3cmおきに並んだ画像パターンで耐久性の評価を行った。
【0334】
画像評価は以下のように行った。
【0335】
転写効率は、ベタ黒画像転写後の感光体上の転写残トナーをマイラーテープによりテーピングしてはぎ取り、紙上に貼ったもののマクベス濃度の値をC、転写後定着前のトナーの載った紙上にマイラーテープを貼ったもののマクベス濃度をD、未使用の紙上に貼ったマイラーテープのマクベス濃度をEとした時、近似的に以下の式で計算した。
【0336】
【外6】
Figure 0004750324
【0337】
転写効率は90%以上であれば問題の無い画像である。
【0338】
また、耐久初期の解像力は、潜像電界によって電界が閉じやすく、再現しにくい600dpiにおける小径孤立1ドットの再現性によって評価した。
A:100個中の欠損が5個以下
B:100個中の欠損が6〜10個
C:100個中の欠損が11〜20個
D:100個中の欠損が20個超
非画像部分のカブリの測定は、東京電色社製のREFLECTMETER MOOEL TC−6DSを使用して測定した。フィルターは、グリーンフィルターーを用い、カブリは下記の式より算出した。
【0339】
カブリ(反射率)(%)=標準紙上の反射率(%)−サンプル非画像部の反射率(%)
カブリは、2.0%以下であれば良好な画像である。
【0340】
画像濃度はマクベス濃度計RD918(マクベス社製)で測定した。
【0341】
初期画像濃度は画出し20枚目の濃度とした。
【0342】
定着オフセット性は、初期から耐久100枚までの画像サンプルの裏側に発生する汚れを観察し、発生枚数を数えた。
【0343】
帯電工程の帯電性評価は、耐久時に発生する非画像部上の汚れ及びハーフトーン画像部上の濃度ムラ(いずれも帯電性の不良によるトナー現像に起因する)を観察し、画像不良が発生した耐久枚数を比較することにより行った。発生した耐久枚数が多いほど(または発生しないことが)耐久性の良好なトナーである。
【0344】
得られた結果を表6に示す。表6から分かるように、磁性トナー1は初期の画像特性が良好で、耐久2000枚でも帯電不良が見られず、非常に良好な耐久性を示した。
【0345】
次に、30℃,80%RH環境下においても画出し試験を行ったが、やはり同様に良好な画像特性及び耐久性を示した。
【0346】
<実施例2〜24、参考例1〜4
磁性トナーとして、磁性トナー2〜24を使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験及び耐久性評価を行った。その結果、初期の画像特性も問題無く、耐久2000枚時まで特に問題の無い結果が得られた。
【0347】
結果を表6に示す。
【0348】
<比較例1〜6>
磁性トナーとして、比較磁性トナー1〜6を使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験及び耐久性評価を行った。その結果、初期から画像特性が良くなく、耐久試験と共に一層の悪化及び帯電性の不良化による画像不良が発生し、場合によっては耐久性評価を中断せざるを得なかった。
【0349】
結果を表6に示す。
【0350】
【表6】
Figure 0004750324
【0351】
(極性重合体の製造例6)
還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管,滴下装置及び減圧装置を備えた加圧可能な反応容器に、溶媒としてメタノール150部、2−ブタノン250部及び2−プロパノール100部、モノマーとしてスチレン84部、アクリル酸2−エチルヘキシル13部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)3部を添加して撹拌しながら還流温度まで加熱した。重合開始剤であるt−ブチルペルオキシ−イソブチレート2部を2−ブタノン20部で希釈した溶液を30分かけて滴下して5時間撹拌を継続し、更にt−ブチルペルオキシ−イソブチレート1部を2−ブタノン20部で希釈した溶液を30分かけて滴下して、更に5時間撹拌して重合を終了した。
【0352】
重合溶媒を減圧留去した後に得られた重合体を目開き100μmのスクリーンを装着したカッターミルを用いて100μm以下に粗粉砕した。得られた極性重合体はTg約70℃であった。得られた極性重合体を極性重合体6とする。
【0353】
(極性重合体の製造例7〜16)
極性重合体の製造例6において、使用するモノマーを表7に示す内容に変更し、開始剤量を調整する以外は同様の手法により、極性重合体7〜16を製造した。
【0354】
(極性重合体の比較製造例2)
極性重合体の製造例6において、使用するモノマーを表7に示す内容に変更する以外は同様の手法により、極性重合体17を製造した。
【0355】
【表7】
Figure 0004750324
【0356】
(黒色粉体の製造例A1)
イオン交換水709部に0.1mol/リットル−Na3PO4水溶液451部を投入し60℃に加温した後、1.0mol/リットル−CaCl2水溶液67.7部を徐々に添加してリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
スチレン 80部
アクリル酸2-エチルヘキシル 20部
ジビニルベンゼン 0.5部
極性重合体6 5部
表面処理磁性粉体1 85部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。
【0357】
この単量体組成物を60℃に加温し、そこにベヘニン酸ベヘニルを主体とするエステルワックス(DSCにおける吸熱ピークの極大値72℃)6部を添加混合し、これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)[t1/2=140分,60℃条件下]7部及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート[t1/2=270分,60℃条件下;t1/2=80分,80℃条件下]2部を溶解した。
【0358】
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))にて10,000rpmで12分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で7時間反応させた。その後液温を80℃とし更に3時間撹拌を続けた。反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてリン酸カルシウム塩を溶解し、濾過,水洗,乾燥して重量平均粒径7.0μmの黒色粉体A1を得た。
【0359】
得られた黒色粉体A1の物性を、以下の黒色粉体の製造例にて得られた黒色粉体のものと併せ、表8に示す。
【0360】
(黒色粉体の製造例A2〜A11)
黒色粉体の製造例A1において、極性重合体6に代えて極性重合体7〜16を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体A2〜A11を得た。
【0361】
(黒色粉体の製造例A12〜A16)
黒色粉体の製造例A1において、極性重合体1の添加量を表8に示す内容に変える以外は同様の手法により、黒色粉体A12〜A16を得た。
【0362】
(黒色粉体の製造例A17〜A22)
黒色粉体の製造例1において、表面処理磁性粉体1に代えて表面処理磁性粉体2〜7を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体A17〜A22を得た。
【0363】
(黒色粉体の製造例A23)
イオン交換水709部に0.1mol/リットル−Na3PO4水溶液451部を投入し60℃に加温した後、1.0mol/リットル−CaCl2水溶液67.7部を徐々に添加してリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
スチレン 80部
アクリル酸2−エチルヘキシル 20部
極性重合体1 5部
表面処理磁性体1 90部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。
【0364】
この単量体組成物を60℃に加温し、そこに黒色粉体の製造例1で使用したエステルワックス7.2部を添加混合し、これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)[t1/2=140分,60℃条件下]7.2部及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート[t1/2=270分,60℃条件下;t1/2=80分,80℃条件下]2部を溶解した。
【0365】
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))にて10,000rpmで15分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で3時間反応させた。その後液温を80℃とし更に1時間撹拌を続けた。
【0366】
次に、この水系懸濁液中に
スチレン 5部
過硫酸カリウム 1部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.1部
脱イオン水 100部
の混合物を超音波分散機にて分散後、添加し、再度、液温を80℃として6時間撹拌を続けた。
【0367】
反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてリン酸カルシウム塩を溶解し、濾過,水洗,乾燥して重量平均粒径7.1μmの黒色粉体A23を得た。
【0368】
(黒色粉体の製造例A24)
黒色粉体の製造例1において、表面処理磁性粉体1の使用量を202部とする以外は同様の手法により、黒色粉体A24を得た。
【0369】
(黒色粉体の製造例A25)
黒色粉体の製造例1において、エステルワックスに代えてポリエチレンを主体とするワックス(DSCにおける吸熱ピークの極大値115℃)を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体A25を得た。
【0370】
(黒色粉体の製造例A26,A27)
黒色粉体の製造例1において、エステルワックスの使用量を表8に示す内容に変更する以外は同様の手法により、黒色粉体A26,A27を得た。
【0371】
(黒色粉体の比較製造例B1)
黒色粉体の製造例A1において、極性重合体6に代えて極性重合体17を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体A28を得た。
【0372】
(黒色粉体の比較製造例B2)
黒色粉体の製造例A1において、表面処理磁性粉体1に代えて表面処理磁性粉体8を用いる以外は同様の手法により、黒色粉体A29を得た。
【0373】
(黒色粉体の比較製造例B3)
黒色粉体の製造例A1において、Na3PO4水溶液の投入量及びCaCl2水溶液の添加量を調整して水系媒体中のリン酸カルシウム塩量を変更し、さらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いることにより、重量平均粒径が2.8μmの黒色粉体A30を得た。
【0374】
(黒色粉体の比較製造例B4)
黒色粉体の製造例A1において、Na3PO4水溶液の投入量及びCaCl2水溶液の添加量を調整して水系媒体中のリン酸カルシウム塩量を変更し、重量平均粒径が10.6μmの黒色粉体A31を得た。
【0375】
(黒色粉体の比較製造例B5)
黒色粉体の製造例A1において、表面処理磁性粉体1の使用量を9部とする以外は同様の手法により、黒色粉体A32を得た。
【0376】
(黒色粉体の比較製造例B6)
スチレン/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(質量比80/20) 100部
極性重合体1 2部
表面処理磁性粉体1 90部
現像剤の製造例1で使用したエステルワックス 6部
上記材料をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)で微粉砕後、得られた微粉砕物を風力分級して重量平均粒径7.2μmの黒色粉体A33を得た。
【0377】
【表8】
Figure 0004750324
【0378】
(磁性トナーの製造例A1)
黒色粉体A1の100部に対し、一次粒径12nmのシリカにヘキサメチルジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理し、処理後のBET値が120m2/gの疎水性シリカ微粉体1部を、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して、磁性トナーA1を調製した。
【0379】
磁性トナー1の処方を、以下に示す磁性トナーの製造例及び比較製造例で得られた磁性トナーのものと併せ、表9に示す。
【0380】
(磁性トナーの製造例A2)
黒色粉体A2の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、磁性トナーA2を調製した。
【0381】
(磁性トナーの製造例A3)
黒色粉体3の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体0.6部を混合して、磁性トナーA3を調製した。
【0382】
(磁性トナーの製造例A4〜A5)
黒色粉体A4〜A5の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、磁性トナーA4〜A5を調製した。
【0383】
(磁性トナーの製造例A6)
黒色粉体A6の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体1.2部を混合して、磁性トナーA6を調製した。
【0384】
(磁性トナーの製造例A7〜A27)
黒色粉体A7の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、磁性トナーA7〜A27を調製した。
【0385】
(磁性トナーの製造例A28〜A30)
黒色粉体A1の100部に対し、ヘキサメチルジシラザンで表面を処理し処理後のBET値が180m2/gの疎水性シリカ微粉体1部、iso−ブチルトリメトキシシランで表面を処理し処理後のBET値が90m2/gの疎水性酸化チタン微粉体1部、または表面をiso−ブチルトリメトキシシランで処理し処理後のBET値が140m2/gの疎水性アルミナ微粉体1部を混合して、磁性トナーA28〜A30を調製した。
【0386】
(磁性トナーの製造例A31)
黒色粉体A1の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体を1部及び導電性微粉末1を2部混合して、磁性トナーA31を調製した。
【0387】
(磁性トナーの製造例A32〜A35)
黒色粉体A1の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体を1部及び導電性微粉末2〜5を2部混合して、磁性トナーA32〜A35を調製した。
【0388】
(磁性トナーの製造例A36)
黒色粉体A1の100部に対し、一次粒径12nmのシリカにヘキサメチルジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理し、処理後のBET値が120m2/gの疎水性シリカ微粉体1部と一次粒径80nmのシリカにヘキサメチルジシラザン処理した疎水性シリカ微粉体0.2部とを、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して、磁性トナーA36を調製した。
【0389】
(磁性トナーの比較製造例B1〜B2)
黒色粉体A28,A29の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、比較磁性トナーB1〜B2を調製した。
【0390】
(磁性トナーの比較製造例B3)
黒色粉体A30の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体1.5部を混合して、比較磁性トナーB3を調製した。
【0391】
(磁性トナーの比較製造例B4)
黒色粉体A31の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体0.7部を混合して、比較磁性トナーB4を調製した。
【0392】
(磁性トナーの比較製造例B5〜B6)
黒色粉体A32,A33の100部に対し、磁性トナーの製造例A1で用いた疎水性シリカ微粉体1部を混合して、比較磁性トナーB5〜B6を調製した。
【0393】
【表9】
Figure 0004750324
【0394】
<実施例25〜60、参考例5、6
磁性トナーとして、磁性トナーA1〜A36を使用した。また、実施例1において、感光ドラムと現像スリーブとの間隙を280μmに、シリコーンゴム製ブレードの材質をウレタンに、現像バイアスの交流バイアス成分Vpp=2100Vに、現像スリーブ周速は感光体周速(140mm/sec)に対して順方向に110%のスピード(154mm/sec)に、転写ローラーはの周速は感光体周速に対して等速(140mm/sec)と変える以外は実施例1と同様の方法で画出し試験及び耐久性評価を行った。その結果、初期の画像特性も問題無く、耐久2000枚時まで特に問題の無い結果が得られた。
【0395】
結果を表10に示す。
【0396】
<比較例7〜12>
磁性トナーとして、比較磁性トナーB1〜B6を使用し、実施例25と同様の画像形成方法で画出し試験及び耐久性評価を行った。その結果、初期から画像特性が良くなく、耐久試験と共に一層の悪化及び帯電性の不良化による画像不良が発生し、場合によっては耐久性評価を中断せざるを得なかった。
【0397】
結果を表10に示す。
【0398】
【表10】
Figure 0004750324
【0399】
(実施例61〜93)
磁性トナーとして、磁性トナー1〜4、20〜24、A1〜A16、A22、A26、A31〜A36を使用した。また、試験環境を15℃、10%RHから30℃、80%RHに、転写材を75g/m2の紙に、印字パターンを印字面積比率4%の横線画像に変える以外は実施例25と同様の条件で評価した。
【0400】
(実施例94)
実施例60の評価条件にて、印字することなく現像器の空回転を60分間実施した後に、磁性トナーA1を用いて同様の評価を行った。
【0401】
評価結果を表12に示す。
【0402】
(実施例95)
磁性トナーA1を磁性トナーA36に変える以外は実施例94と同様の評価を行った。
【0403】
評価結果を表12に示す。
【0404】
なお、本発明のトナーを常温常湿環境下において評価したところ、低温低湿環境、あるいは高温高湿環境の画像特性と比較して、いずれのトナーも同等以上の特性を有していた。
【0405】
画像評価は以下のように行った。
(1)画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m)の転写材を用いて、画出し試験において初期から500枚おきに2000枚までにベタ黒画像を出力し、その濃度を測定することにより評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。
A:非常に良好 1.40以上
B:良好 1.35以上、1.40未満
C:実用上問題なし 1.00以上、1.35未満
D:やや難あり 1.00未満
(2)画像カブリ
「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)により測定したプリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを評価した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。
A:非常に良好 1.0%未満
B:良好 1.0%以上乃至2.0%未満
C:実用上問題なし 2.0%以上乃至3.0%未満
D:やや難あり 3.0%以上
(3)転写性
前述の方法により測定した。
転写効率は90%以上であれば問題の無い画像である。
A:非常に良好(97%以上)
B:良好 (94〜97%未満)
C:実用可 (90〜94%未満)
D:実用不可 (90%未満)
(4)トナー消費量
画出し試験において、初期の現像器重量と2000枚出力後の現像器重量から下式にて求めた。
(トナー消費量)={(初期の現像器重量)−(2000枚出力後の現像器重量)}/2000
評価した結果を表11に示す。
【0406】
【表11】
Figure 0004750324
【0407】
【発明の効果】
上記構成の本発明の磁性トナーは、過酷環境下においても良好な画像特性が得られ、実用上問題のない定着性を有する。また、本発明の磁性トナーは転写工程後の感光体上の残トナー量が少なく、従って、接触帯電工程からなる画像形成構成において、過酷環境下で本発明の磁性トナーを用いても、帯電性の不良による画像不良が発生せず、高精細な画像を長期間安定して与えることができる。
【0408】
さらに、上記構成の本発明の磁性トナーは、着色力が高く消費量が少ない。また、高画質の画像を得ることが出来る。さらに、高温高湿下や低温低湿下においても、高画質の画像を長期間安定して与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】感光体の構成の一例を示す説明図である。
【図3】接触転写部材の一例を示す説明図である。
【図4】現像器の構成の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
34a 芯金
34b 弾性層
100 感光体(像担持体、被帯電体)
102 現像スリーブ(トナー担持体)
114 転写ローラー(転写部材)
116 クリーナー
117 帯電ローラー(接触帯電部材)
121 レーザービームスキャナー(潜像形成手段、露光装置)
124 給紙ローラー
125 搬送部材
126 定着装置
140 現像装置
141 撹拌部材
P 転写材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnetic toner used in a recording method using an electrophotographic method, an electrostatic recording method, a magnetic recording method, a toner jet recording method, or the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a number of methods are known as electrophotographic methods. In general, an electric latent image is formed on an electrostatic image carrier (hereinafter also referred to as a photoreceptor) by various means using a photoconductive substance. Then, the latent image is developed with toner to make a visible image, and if necessary, the toner image is transferred to a transfer material such as paper, and then the toner image is fixed on the transfer material by heat, pressure, etc. To obtain a copy.
[0003]
As a method of visualizing an electric latent image with toner, a cascade development method, a magnetic brush development method, a pressure development method, a magnetic brush development method using a two-component developer composed of a carrier and a toner, a toner carrier is a photoreceptor. Non-contact one-component development method that causes toner to fly from the toner carrier to the photoconductor in a non-contact manner, a contact one-component development method in which the toner carrier is pressed against the photoconductor and the toner is transferred by an electric field, and magnetic toner is used. A so-called jumping method is also used in which a rotating sleeve having a magnetic pole at the center is used to fly between the photosensitive member and the sleeve by an electric field.
[0004]
As a jumping method, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 54-43027, an insulating magnetic developer is thinly applied on a developer carrier, and this is triboelectrically charged. A method is disclosed in which the image is developed in close proximity to the image and facing without contact. According to this method, the insulating magnetic developer is thinly coated on the developer carrying member, thereby enabling sufficient frictional charging of the developer, and in contact with the electrostatic latent image while supporting the developer by magnetic force. Since the development is performed without any problem, the transfer of the developer to the non-image portion, so-called fogging, is suppressed, and a high-definition image can be obtained.
[0005]
Such a one-component development method does not require carrier particles such as glass beads and iron powder as in the two-component method, and therefore the development apparatus itself can be reduced in size and weight. Furthermore, since the two-component development method needs to keep the toner concentration in the developer constant, an apparatus that detects the toner concentration and replenishes the necessary amount of toner is required. Therefore, the developing device is also large and heavy here. Since such a device is not necessary in the one-component development method, it is preferable because it can be made small and light.
[0006]
In addition, the electrophotographic apparatus such as a printer apparatus has a higher resolution as a technical direction, that is, the conventional ones of 300 and 600 dpi are 1200 and 2400 dpi. Accordingly, with this development, higher definition has been demanded. In addition, copiers are also becoming more sophisticated, and therefore are moving toward digitalization. Since this method is mainly a method of forming an electrostatic charge image with a laser, it is also proceeding in the direction of high resolution, and here again, a high-resolution and high-definition developing method is required as in the case of a printer. .
[0007]
For this reason, the toner particle size has been reduced, and Japanese Patent Laid-Open Nos. 1-112253, 1-1191156, 2-214156, 2-284158, 3-181952, and 4-162048 are disclosed. Have proposed a toner having a specific particle size distribution and a small particle size. However, when the toner particle size is reduced, the variation in chargeability of the toner particles tends to increase, and control thereof becomes important in order to achieve the above object.
[0008]
Furthermore, it is difficult to maintain the chargeability in the same way even under high and low humidity, and the control becomes more important.
[0009]
On the other hand, the toner image formed on the photoconductor in the development process is transferred to a recording material in the transfer process, but the transfer residual toner in the image area and the fog toner in the non-image area remaining on the photoconductor are cleaned in the cleaning process. Then, the toner is stored in the waste toner container. For this cleaning process, blade cleaning, fur brush cleaning, roller cleaning, and the like have been conventionally used. From the standpoint of the apparatus, since the apparatus is inevitably enlarged in order to have such a cleaning apparatus, it has become a bottleneck when aiming to make the apparatus compact. Furthermore, from the viewpoint of ecology, a system with little waste toner is desired in the sense of effective use of toner, and a toner having high transfer efficiency and low fog is demanded.
[0010]
As for the above-described transfer efficiency, when the circularity (or sphericity) of the toner is low, the area where the toner comes into contact with the drum increases, the unevenness increases, the charge concentration occurs at the edge portion, and the mirror image is generated corresponding to the portion. It is well known that the deterioration is caused by a decrease in releasability from the drum due to an increase in force. That is, in order to improve the transfer efficiency, it is necessary to increase the circularity of the toner.
[0011]
In order to increase the circularity of the toner, the achievement method differs depending on the toner manufacturing method. Commercially available toner production methods are roughly classified into a pulverization method and a polymerization method. In the pulverization method, a binder resin, a colorant, and the like are melt-mixed and uniformly dispersed, then pulverized by a fine pulverizer, classified by a classifier, and manufactured as a toner having a desired particle size. The toner obtained by the pulverization method has irregularities because the toner surface has a fractured surface caused by pulverization due to the manufacturing method. For this reason, the degree of circularity cannot be sufficiently increased only by pulverization, and it becomes necessary to form a sphere by a surface modification treatment such as mechanical impact or heat treatment as a post-treatment step. In addition, the polymerization method includes an aggregation-aggregated toner that aggregates and aggregates resin particles, a colorant, a release agent, and the like to a desired particle size in an aqueous medium containing emulsion-polymerized resin particles that serve as a binder resin component. A polymerizable monomer composition in which a colorant, a release agent, a polymerization initiator, and the like are dispersed and dissolved in a polymerizable monomer serving as a resin component is a droplet having a desired particle size by shearing force in an aqueous medium. There are two types of methods for producing a suspension polymerization toner that undergoes suspension polymerization. Associative and agglomerated toner also has irregularities on the surface due to its manufacturing method, so the agglomerated toner is heated as a post-treatment step, or a polymerizable monomer composition is newly added to perform seed polymerization. The surface modification process by post-processes etc. is required. Since the suspension polymerization toner is polymerized in the liquid droplets, its shape is close to a true sphere compared to other production methods, and there are few irregularities, so a toner with a high degree of circularity can be obtained without requiring a post-treatment step. .
[0012]
Therefore, a toner by suspension polymerization is suitable for obtaining a toner having a high degree of circularity. However, when a magnetic toner is produced by suspension polymerization, since the magnetic substance is contained in the toner, its fluidity and charging characteristics are significantly lowered. This is because magnetic particles are generally hydrophilic and thus easily exist on the toner surface. In order to solve this problem, it is important to modify the surface characteristics of the magnetic material.
[0013]
Many proposals have been made regarding surface modification for improving dispersibility of a magnetic substance in a polymerized toner. For example, various silane coupling agent treatment techniques for magnetic materials are disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 59-200254, 59-2000025, 59-200277, and 59-224102. Japanese Laid-Open Patent Publication Nos. 63-250660 and 10-239897 disclose techniques for treating silicon element-containing magnetic particles with a silane coupling agent.
[0014]
However, although the dispersibility in the toner is improved to some extent by these treatments, there is a problem that it is difficult to uniformly hydrophobize the surface of the magnetic material. The generation of non-magnetic particles cannot be avoided, and this is insufficient to improve the dispersibility in the toner to a good level.
[0015]
In addition, when such a toner is used, since the magnetic substance abundance distribution is not appropriate, there is a problem that the coloring power and image quality of the toner vary widely between environments or depending on the number of sheets to be passed. Therefore, there is a demand for toner that overcomes these problems.
[0016]
On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-209904 discloses a developer technique that completely suppresses exposure of magnetic particles from the surface of toner particles.
[0017]
Furthermore, to summarize the toner configuration disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-209904, the toner layer has a structure in which a resin layer having no magnetic particles is formed with a certain thickness or more in the vicinity of the toner particle surface. Yes, this means that there is a considerable proportion of the toner surface layer where no magnetic particles are present. However, in other words, when the average particle size is as small as 10 μm, for example, such a developer has a small volume in which magnetic particles can exist, and therefore it is difficult to enclose a sufficient amount of magnetic particles. Moreover, with such a developer, the magnetic particles are pushed into the developer, so that the magnetic particles aggregate inside, and a sufficient coloring power cannot be obtained.
[0018]
Furthermore, as a toner using a monomer containing a sulfonic acid group or a similar functional group as an essential component, JP-A-63-184762, JP-A-3-56974, and JP-A-8-179564 are disclosed. JP-A-11-184165, JP-A-11-288129, JP-A-11-327208, and JP-A-2000-56518, but no specific examples of the magnetic toner are disclosed.
[0019]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 59-126545 discloses a production method for improving the dispersibility of a magnetic material by reacting the magnetic material with a sulfonic acid monomer or a sulfonate monomer. However, in this method, since there are many magnetic substances on the surface, the control of the amount of magnetic substance on the toner surface is still insufficient, the particle size distribution of the obtained toner is broad, and the charge amount as a toner is insufficient. As a result, the image density, image fog and toner transferability are not satisfactory.
[0020]
Furthermore, JP 2000-258953 discloses a resin containing a negatively chargeable group on the surface of particles formed by dispersing a toner material solution comprising a toner binder, a wax and a colorant in an aqueous medium. Although the technology is disclosed, no specific examples of the magnetic toner are given.
[0021]
As described above, there is no disclosure of a technique combining a specific magnetic toner and a resin such as a sulfur-containing polymer in the present invention. Furthermore, according to the knowledge of the present inventors, since the sulfur-containing polymer has a higher resistance than a charge control agent such as a conventional metal complex, a charge tends to be difficult to leak and a component having an excessive charge amount is generated. There is. In a low-temperature and low-humidity environment where such components are likely to be generated, there is residual toner due to an increase in the mirror image force between the photosensitive member and when it reaches the cleaning member, it passes through it. Therefore, there is a concern that the function of the charging member with respect to the photosensitive member may be slightly impaired. In addition, when a component having an excessive charge amount is generated, there are also concerns that the opposite polarity component is sometimes generated at the same time, and the aforementioned phenomenon is promoted.
[0022]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a magnetic toner that solves the above-mentioned problems of the prior art.
[0023]
That is, an object of the present invention is to provide a magnetic toner that exhibits stable charging characteristics regardless of the environment and can provide a high-quality image.
[0024]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on toners that exhibit good developability and high transferability without being affected by various environments in which the toner is used, and that can maintain high image quality over a long period of time, The inventors have found that this can be solved by a toner having the following characteristics, and have completed the present invention.
[0025]
  The present invention comprises at least a binder resin,Magnetismiron oxidepowderAnd a magnetic toner having a magnetic toner particle containing a polymer having a sulfur atom and an inorganic fine powder mixed in the magnetic toner particle,
  The polymer having a sulfur atom is -SO3 H groupContaining amide groups,
i) The magnetic toner has a weight average particle diameter (D4) of 3 to 10 μm,
ii) The average circularity of the magnetic toner is 0.970 or more,
iii) The magnetic toner has a magnetization strength of 10 to 50 Am at a magnetic field of 79.6 kA / m (1000 oersted).2/ Kg (emu / g)The
  A polymer having the sulfur atom is present on the surface of the magnetic toner particles;
  The release rate of the magnetic iron oxide powder from the magnetic toner particles is 0.05 to 3.00%.The present invention relates to a magnetic toner.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the magnetic toner of the present invention will be described.
[0028]
In the magnetic toner of the present invention, by defining the average particle size and the amount of a specific element present on the surface, the charge amount of the toner becomes uniform, and the latent image is developed faithfully. In addition, by defining a specific amount of hetero elements, a change in charge amount between environments is further stabilized. Therefore, a good image with a high image density is always obtained. Further, the charge amount and the shape very close to the true sphere enable high transfer efficiency, and as a result, it is possible to reduce toner consumption.
[0029]
On the other hand, when the average circularity and mode circularity are very high, the magnetic toner forms thin spikes at the developing portion, and uniform charging of each magnetic toner makes it possible to obtain a good image with very little fogging. It is possible to obtain
[0030]
Also in the toner of the present invention, powder characteristics can be adjusted by selecting an external additive. By adjusting the powder characteristics, there is an effect of improving the transfer efficiency of the toner, and it is also possible to achieve a reduction in toner consumption.
[0031]
The toner of the present invention is composed of a polymer having sulfur atoms and the weight average particle diameter and average circularity of the toner or a specific iron oxide distribution. In order to obtain a high-definition image which is the object of the present invention, a weight average particle size in the range of 3 to 10 μm is essential. When developing the toner particles in this particle size range, combining the above particle size range and the polymer having sulfur atoms brings about a synergistic effect of both, and fog and transfer efficiency are greatly improved.
[0032]
However, the above-described configuration alone is not sufficient to improve image defects due to charging failure in a low temperature and low humidity environment, which is one of the objects of the present invention. For this reason, the inventors have found that the object of the present invention can be achieved by setting a specific average circularity or a specific iron oxide distribution.
[0033]
Normally, increasing the average circularity decreases the remaining amount of transfer while decreasing the cleaning performance.When the slipped toner reaches the charging member, it is known to adversely affect the charging performance of the photoreceptor. When the average circularity range is set in the toner containing the polymer having a sulfur atom of the invention, even if it passes through the cleaning member and reaches the charging member, it does not contaminate the charging member and does not adversely affect the image quality. The inventors found. This is remarkable in a toner having a specific average circularity containing a polymer having a sulfur atom, and in addition to a small remaining amount of transfer, a polymer having a sulfur atom in a charging portion to which a high voltage is applied. The inventors infer that the toner charge is exchanged through this process, and the opposite polarity component is reduced and the charge amount is averaged to some extent, thereby reducing the adhesion to the charging member. At this time, if the average circularity of the toner particles is high, a synergistic effect is obtained in which adhesion to the charging member is suppressed. Although the details are unknown, the inventors' knowledge is not only that the contact area between the toner particles and the charging member decreases, but also that the charging member is closely related to the application of a high voltage. Yes.
Furthermore, when one of the constituent requirements of the toner is changed to the average circularity to obtain a specific iron oxide distribution, although there is no effect obtained by the average circularity, it does not exist on the surface but exists in the vicinity of the surface. The inventors consider that iron oxide effectively promotes the transfer of the charge of the toner from the charging portion through the polymer having a sulfur atom, and the same effect can be obtained.
[0034]
Furthermore, for the purpose of improving coloring power and achieving low consumption, the dispersibility of iron oxide has been improved by the interaction between the polymer containing sulfur atoms of the present invention and iron oxide, and This is considered to be achieved by a synergistic effect of the low fog and high transfer efficiency of the toner of the invention.
[0035]
As described above, the present inventors charge the toner due to the presence of a polymer containing sulfur atoms (hereinafter abbreviated as sulfur-containing polymer) in the magnetic toner of the present invention, and the toner is present on the surface of the toner. We found that sulfur atoms are closely involved in charging. Furthermore, it has been found that when the content of sulfur element present on the surface and the content of nitrogen element satisfy a certain relational expression, the toner charge amount becomes uniform and the environmental stability is further improved. It was.
[0036]
The sulfur-containing polymer in the present invention has a peak top in the range of 1000 or more in the polystyrene-equivalent molecular weight of gel permeation chromatography described later, and a sulfur atom is contained in the component eluted in the above range. Indicates what is. The valence and bonding state of the sulfur atom preferably have a peak top at a binding energy of 166 to 172 eV existing on the toner surface measured by X-ray photoelectron spectroscopy described later. Among them, tetravalent or hexavalent is preferable, and hexavalent is more preferable. The bonding state is preferably sulfone, sulfonic acid, sulfonate, sulfate, sulfate ester, etc., and more preferably sulfonate, sulfonate, sulfate, sulfate ester.
[0037]
In the toner of the present invention, the ratio (F / E) of the nitrogen element content (F) to the sulfur element content (E) present on the toner particle surface measured by X-ray photoelectron spectroscopy described later is 0. It is preferable to satisfy the relationship of .25 ≦ F / E ≦ 4. The nitrogen atoms present on the surface preferably have a peak top at a binding energy of 396 to 403 eV present on the toner surface measured by X-ray photoelectron spectroscopy. Among them, the functional group containing a nitrogen atom is preferably an amine or an amide. More preferably, an amide etc. are mentioned.
[0038]
By satisfying the above relationship, the toner of the present invention exhibits good developability and high transferability without being affected by various environments used, and can maintain high image quality over a long period of time. .
[0039]
In order for the toner of the present invention to satisfy good developability, the presence of a sulfur-containing polymer is indispensable, and in order to maximize its effect, it exists on the surface most involved in toner charging. It is essential. Further, as a result of studies by the inventors, it has been found that nitrogen atoms are indispensable for maintaining the developability in various use environments. The reason for this is that nitrogen atoms have the effect of promoting charging by the action of unshared electron pairs at the start of charging, and on the other hand, the amount of charge becomes too high, that is, when charging up, mutual interaction with sulfur atoms occurs. The inventors consider that the effect of suppressing electrification is exerted by the action. At this time, if F / E is less than 0.25, it is difficult to obtain the effect of promoting the rise of charging, and the tendency to decrease the charge amount in a high or low humidity environment becomes strong. On the other hand, if F / E exceeds 4, the effect of suppressing charging by nitrogen atoms becomes too strong, and the tendency for the charge amount to become insufficient increases.
[0040]
As a method for controlling the F / E, in controlling the value of (E), the sulfur content and the bonding state in the sulfur-containing polymer to be used are changed, or the amount of the sulfur-containing polymer is adjusted. Can be mentioned. In other methods, it can also be achieved by making the polarity of the sulfur-containing polymer moderately higher than other materials. On the other hand, in controlling the value of (F), it is possible to control by the kind of functional group containing nitrogen atom in the substance containing nitrogen atom, nitrogen content, or substance quantity. In other methods, it can also be achieved by making the polarity of the nitrogen-containing compound moderately higher than other materials.
[0041]
In addition, this F / E value can be obtained by mixing the separately contained sulfur atoms and nitrogen atoms contained in the same compound, polymer, etc. There is no problem.
[0042]
In the present invention, the range of 0.8 ≦ F / E ≦ 3.0 is preferable because the above-described effect becomes better.
[0043]
In the magnetic toner of the present invention, a suitable range of the content of elemental sulfur present on the surface of the toner particles can be defined by X-ray photoelectron spectroscopic analysis described later. Specifically, the ratio (E) of the content (E) of sulfur element having a peak top at a binding energy of 166 to 172 eV with respect to the content (A) of carbon element present on the toner surface as measured by X-ray photoelectron spectroscopy analysis / A) is preferably in the range of 0.0003 to 0.0050, more suitable for the average particle size of the iron oxide used, the content of the elemental sulfur contained in the binder resin, and the amount of polymer having sulfur atoms used. It is possible to control within a wide range. If it is less than 0.0003, the tendency that a sufficient charge amount cannot be obtained increases, and if it exceeds 0.0050, the humidity dependency of the charge amount tends to increase.
[0044]
Furthermore, it is possible to define a suitable range of the content of nitrogen element present on the toner particle surface. Specifically, a nitrogen element having a peak top at a binding energy of 396 to 403 eV with respect to a carbon element content (A) having a peak top at a binding energy of 283 to 293 eV present on the toner surface as measured by X-ray photoelectron spectroscopy. The ratio (F / A) of the content (F) is preferably in the range of 0.0005 to 0.0100. If the amount is less than 0.0005, a tendency that a sufficient charge amount cannot be obtained increases, and if the amount exceeds 0.0100, the humidity dependency of the charge amount tends to increase.
[0045]
The sulfur-containing polymer of the present invention includes styrene sulfonic acid, 2-acrylamido-2-methylpropane sulfonic acid, 2-methacrylamide as the sulfur-containing monomer for producing the sulfur-containing polymer used in the present invention. There are 2-methylpropane sulfonic acid, vinyl sulfonic acid, methacryl sulfonic acid and the like, or maleic acid amide derivatives, maleimide derivatives, and styrene derivatives having the following structures, and sulfonic acid group-containing (meth) acrylamide is more preferable.
[0046]
[Outside 1]
Figure 0004750324
[0047]
The sulfur-containing polymer according to the present invention may be a homopolymer of the above monomer, or may be a copolymer of the above monomer and another monomer. As a monomer that forms a copolymer with the above monomer, there is a vinyl polymerizable monomer, and a monofunctional polymerizable monomer or a polyfunctional polymerizable monomer can be used.
[0048]
In order to obtain the circularity of the toner of the present invention and a desired average particle size, a copolymer having a sulfonic acid among the above monomers is preferable.
[0049]
The amount of the sulfur-containing monomer contained in the sulfur-containing polymer of the present invention is preferably in the range of 0.01 to 20% by mass in order to achieve the charge amount and the average circularity. For the same reason, the range of 0.05 to 10% by mass is more preferable, and the range of 0.1 to 5% by mass is more preferable.
[0050]
Monofunctional polymerizable monomers include styrene; α-methylstyrene, β-methylstyrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, 2,4-dimethylstyrene, pn-butyl. Styrene, p-tert-butyl styrene, pn-hexyl styrene, pn-octyl styrene, pn-nonyl styrene, pn-decyl styrene, pn-dodecyl styrene, p-methoxy styrene, p -Styrene derivatives such as phenylstyrene; methyl acrylate, ethyl acrylate, n-propyl acrylate, iso-propyl acrylate, n-butyl acrylate, iso-butyl acrylate, tert-butyl acrylate, n-amyl acrylate, n-hexyl acrylate, 2 -Ethylhexyl acrylate , N-octyl acrylate, n-nonyl acrylate, cyclohexyl acrylate, benzyl acrylate, dimethyl phosphate ethyl acrylate, diethyl phosphate ethyl acrylate, dibutyl phosphate ethyl acrylate, 2-benzoyloxyethyl acrylate Methyl methacrylate, ethyl methacrylate, n-propyl methacrylate, iso-propyl methacrylate, n-butyl methacrylate, iso-butyl methacrylate, tert-butyl methacrylate, n-amyl methacrylate, n-hexyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, n-octyl Methacrylate, n-nonyl methacrylate, diethyl phosphate ethyl methacrylate Methacrylic polymerizable monomers such as dibutyl phosphate ethyl methacrylate; methylene aliphatic monocarboxylic acid esters; vinyl esters such as vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl butyrate, vinyl benzoate, vinyl formate; vinyl methyl ether Vinyl ether such as vinyl ethyl ether and vinyl isobutyl ether; vinyl ketone such as vinyl methyl ketone, vinyl hexyl ketone and vinyl isopropyl ketone.
[0051]
As polyfunctional polymerizable monomers, diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, tripropylene glycol Diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, 2,2′-bis (4- (acryloxydiethoxy) phenyl) propane, trimethylolpropane triacrylate, tetramethylolmethane tetraacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, triethylene glycol Dimethacrylate, tetraethylene glycol dimethacrylate, polyethylene glycol Dimethacrylate, 1,3-butylene glycol dimethacrylate, 1,6-hexanediol dimethacrylate, neopentyl glycol dimethacrylate, polypropylene glycol dimethacrylate, 2,2'-bis (4- (methacryloxy-diethoxy) phenyl) propane, 2,2′-bis (4-methacryloxy / polyethoxy) phenyl) propane, trimethylolpropane trimethacrylate, tetramethylolmethane tetramethacrylate, divinylbenzene, divinylnaphthalene, divinyl ether, and the like.
[0052]
As the sulfur-containing polymer, a monomer as described above can be used, but it is more preferable that a styrene derivative is contained as a monomer.
[0053]
The method for producing a sulfur-containing polymer includes bulk polymerization, solution polymerization, emulsion polymerization, suspension polymerization, dispersion polymerization, ionic polymerization, etc., but solution polymerization is preferable from the viewpoint of operability.
[0054]
The polymer having a sulfonic acid group is
X (SO3 )n・ MYk +
(X represents a polymer moiety derived from the polymerizable monomer, Y + represents a counter ion, k is a valence of the counter ion, m and n are integers, and n = k × m. is there.)
It has the following structure. The counter ions are preferably hydrogen ions, sodium ions, potassium ions, calcium ions, ammonium ions and the like.
[0055]
In the sulfur-containing polymer, the acid value (mgKOH / g) of the polymer having a sulfonic acid group is preferably 3 to 80. More preferably, it is 5 to 40. More preferably, it is 10 to 30.
[0056]
When the acid value is less than 3, sufficient charge control action as mentioned in the present invention cannot be obtained, and environmental characteristics are poor. When the acid value exceeds 50, when particles are produced by suspension polymerization using a composition containing such a polymer, the toner particles have an irregular shape and the circularity decreases. As a result, the contained release agent appears on the surface of the toner, causing a decrease in developability.
[0057]
  The sulfur-containing polymer is based on 100 parts by mass of the binder resin.0.05 ~It is good to contain 20 mass parts. Preferably0.05 ~15 parts by mass is good. More preferably 0.1~10 parts by mass is good.
[0058]
When the content of the polar group-containing monomer is less than 0.05 parts by mass, it is difficult to obtain a sufficient charge control action as mentioned in the present invention. This causes a decrease in developability and transferability.
[0059]
The content of the sulfur-containing polymer in the toner can be measured using a capillary electrophoresis method or the like.
[0060]
  The molecular weight of the sulfur-containing polymer is 2000 in terms of weight average molecular weight (Mw).~100000 is preferred. When the weight average molecular weight (Mw) is less than 2000, the fluidity of the toner deteriorates and the transferability deteriorates. If it exceeds 100,000, it takes a long time to dissolve the monomer in the production of the toner, and the dispersibility of the pigment also deteriorates, resulting in a reduction in the coloring power of the toner.
[0061]
  The glass transition point (Tg) of the sulfur-containing polymer is 50.~100 ° C. is preferred. When the glass transition point is less than 50 ° C., the fluidity and storage stability of the toner are inferior, and the transferability is also inferior. When the glass transition point exceeds 100 ° C., the fixability at the time of an image having a high toner printing rate is poor.
[0062]
The volatile content of the sulfur-containing polymer is preferably 0.01% to 2.0%. In order to reduce the volatile content to less than 0.01%, the volatile content removal process becomes complicated, and when the volatile content exceeds 2.0%, charging under high temperature and high humidity, especially charging after standing. It becomes inferior. The polymer volatile content is the ratio of the weight that decreases when heated at high temperature (135 ° C.) for 1 hour.
[0063]
The separation and extraction of the sulfur-containing polymer from the toner is not particularly limited, and any method can be handled.
[0064]
In the magnetic toner of the present invention, it is more preferable that the liberation ratio of iron and iron compound, which represents the number ratio of free iron-containing particles to toner particles, is 0.05 to 3.00%. The fact that it is 3.00% or less means that the release of the magnetic powder to the toner surface is largely suppressed, and such toner has good fluidity, and the magnetic powder does not move even under high humidity. Therefore, the relaxation of the electric charge is suppressed, and the triboelectric charging property is uniform. On the other hand, if the liberation rate of iron and iron compound is less than 0.05%, it means that the magnetic substance is not substantially liberated from the toner. Such a toner having a low liberation rate of iron and iron compounds has a high charge amount because there is no charge leakage site, but the triboelectric charge amount becomes excessive under low humidity, and it is difficult to obtain a satisfactory image. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-209904 discloses a special toner in which magnetic particles are contained only in specific portions inside the particles. However, with such a toner, durable printing can be performed under low humidity. When the test is performed, a decrease in image density due to charge-up and a deterioration in transferability due to a high charge amount occur. That is, it is also a desirable physical property of the toner of the present invention that the liberation rate of iron and iron compounds is controlled to 0.05 to 3.00%. If the liberation rate of iron and iron compounds is 0.05 to 2.00%, the triboelectric charging characteristics and image characteristics are further improved.
[0065]
Hereinafter, the average circularity, which is a feature of the magnetic toner of the present invention, will be described.
[0066]
The magnetic toner of the present invention preferably has an average circularity of 0.970 or more. A toner composed of toner (powder composed of a group of toner particles) having an average circularity of 0.970 or more is very excellent in transferability. This is presumably because the contact area between the toner particles and the photoconductor is small, and the adhesion force of the toner particles to the photoconductor due to mirror image force, van der Waals force, or the like is reduced. Therefore, when such toner is used, the transfer efficiency is high, which contributes to a reduction in toner consumption.
[0067]
Furthermore, toner particles having an average circularity of 0.970 or more have almost no edge portion on the surface, so that the charge localization within one particle hardly occurs, and therefore the charge amount distribution tends to be narrowed, and the latent particle size is low. Developed faithfully to the image. However, even when the average circularity is high, the effect may be insufficient if the circularity of the existing particles is low. In particular, when the mode circularity described later is 0.99 or more, the circularity is 0. .99 or more particles are mainly present, and therefore the above effect is remarkably exhibited, which is preferable.
[0068]
The average circularity in the present invention is used as a simple method for quantitatively expressing the shape of the particles. In the present invention, the average circularity is measured using a flow type particle image analyzer “FPIA-1000” manufactured by Toa Medical Electronics. The circularity degree (a) of each particle measured for a particle group having a circle-equivalent diameter of 3 μm or morei) By the following equation (1), and the average circularity (a) obtained by dividing the sum of the circularity of all particles measured by the following equation (2) by the total number of particles (m): It is defined as
[0069]
[Outside 2]
Figure 0004750324
[0070]
[Outside 3]
Figure 0004750324
[0071]
Further, the mode circularity means that the circularity is divided into 61 parts every 0.01 from 0.40 to 1.00, and the measured circularity of each particle is assigned to each divided range, and the frequency value in the circularity frequency distribution. Is the maximum circularity of the peak.
[0072]
In addition, “FPIA-1000”, which is a measuring apparatus used in the present invention, calculates the circularity of each particle, and then calculates the average circularity and the mode circularity. A calculation method is used in which 0.40 to 1.00 is divided into 61 classes, and the average circularity and the mode circularity are calculated using the center value and frequency of the dividing points. However, the difference between the values of the average circularity and the mode circularity calculated by this calculation formula is very small and is substantially negligible. In the present invention, the calculation time is shortened and the calculation calculation is performed. For reasons of handling data such as simplification of the formula, such a calculation formula partially modified using the concept of the calculation formula that directly uses the circularity of each particle described above may be used.
[0073]
Measuring means are as follows. A dispersion is prepared by dispersing 5 mg of the developer in 10 ml of water in which about 0.1 mg of the surfactant is dissolved, and the dispersion is irradiated with ultrasonic waves (20 KHz, 50 W) for 5 minutes. Measurement is performed with the above apparatus at 20,000 particles / μl, and average circularity and mode circularity of a particle group having a circle-equivalent diameter of 3 μm or more are obtained.
[0074]
The average circularity in the present invention is an index of the degree of unevenness of the developer, and is 1.000 when the developer is a perfect sphere, and the circularity becomes smaller as the surface shape becomes more complicated.
[0075]
In this measurement, the reason why the circularity is measured only for the particle group having an equivalent circle diameter of 3 μm or more is that the particle group of the external additive existing independently of the toner particles in the particle group having an equivalent circle diameter of less than 3 μm. This is because the circularity of the toner particle group cannot be accurately estimated due to the influence of such a large amount.
[0076]
Next, the ratio (B / A) of the iron element content (B) to the carbon element content (A) present on the surface of the magnetic toner particles will be described. The magnetic toner particles of the present invention contain at least magnetic iron oxide as a magnetic material. The magnetic toner of the present invention has a ratio (B / A) of the iron element content (B) to the carbon element content (A) present on the surface of the magnetic toner particles measured by X-ray photoelectron spectroscopy. ) Is preferably less than 0.001. This ratio (B / A) is more preferably less than 0.0005, and even more preferably less than 0.0003.
[0077]
In the toner of the present invention, it is preferable that the toner particles have a high charge amount, and for this purpose, it is preferable that the magnetic substance serving as a charge leakage site is not exposed on the surface.
[0078]
Usually, when a magnetic toner having a magnetic material exposed on the surface of the toner particles is used, charge discharge is caused by the exposed magnetic material. If the charge is released before development, that is, if the amount of charge is extremely low, the image is developed in the non-image area and image fogging occurs. On the other hand, if charge release occurs after development, it is not transferred from the image carrier to the transfer member and remains on the image carrier, which leads to deterioration in image quality such as transfer loss. However, as described above, if a magnetic toner having a (B / A) of less than 0.001, that is, a magnetic substance exposure amount on the surface of the toner particles is extremely low, a high-quality image faithful to low image fog and latent image is used. Can be obtained.
[0079]
Ratio of content (B) of iron element having peak top at binding energy 706 to 730 eV to content (A) of carbon element having peak top at binding energy 283 to 293 eV existing on toner particle surface (B / A ) Can be measured by conducting surface composition analysis by ESCA (X-ray photoelectron spectroscopy) as follows.
[0080]
In the present invention, the ESCA apparatus and measurement conditions are as follows.
Equipment used: 1600S type X-ray photoelectron spectrometer manufactured by PHI
Measurement conditions: X-ray source MgKα (400W)
Spectral region 800μmφ
In the present invention, the surface atomic concentration was calculated from the measured peak intensity of each element using a relative sensitivity factor provided by PHI.
[0081]
This measurement is preferably performed by ultrasonically washing the toner, removing the external additive adhering to the surface of the toner particles, separating by magnetic force, and drying.
[0082]
Next, the particle size of the magnetic toner will be described.
[0083]
The toner of the present invention needs to have a weight average diameter of 3 μm to 10 μm in order to develop a finer latent image dot faithfully for higher image quality. The weight average diameter of the magnetic toner is preferably 4 μm to 8 μm. In a toner having a weight average diameter of less than 3 μm, the transfer residual toner on the photoconductor increases due to a decrease in transfer efficiency, and it becomes difficult to suppress the photoconductor shaving and toner fusion in the contact charging step. Furthermore, in addition to an increase in the entire surface area of the toner, the fluidity and agitation as a powder decrease, and it becomes difficult to uniformly charge individual toner particles, so fog and transferability tend to deteriorate, In addition to scraping and fusing, it tends to cause non-uniform image unevenness, which is not preferable for the toner used in the present invention. When the weight average diameter of the toner exceeds 10 μm, the characters and the line image are likely to be scattered, and high resolution is difficult to obtain. Furthermore, as the apparatus becomes higher in resolution, toner of 8 μm or more tends to deteriorate the reproduction of one dot.
[0084]
The weight average particle diameter and number average particle diameter of the toner of the present invention can be measured by various methods such as Coulter Counter TA-II type or Coulter Multisizer (manufactured by Coulter Inc.). Specifically, it can be measured as follows. Using Coulter Multisizer (manufactured by Coulter), an interface (manufactured by Nikka) and a PC9801 personal computer (manufactured by NEC) that output number distribution and volume distribution are connected, and the electrolyte is 1% NaCl using first grade sodium chloride. Adjust the aqueous solution. For example, ISOTON R-II (manufactured by Coulter Scientific Japan) can be used. The measurement procedure is as follows. 100 to 150 ml of the electrolytic aqueous solution is added, and 2 to 20 mg of a measurement sample is further added. The electrolyte in which the sample is suspended is dispersed for about 1 to 3 minutes with an ultrasonic disperser, and the volume and number distribution of toner particles of 2 μm or more are measured by using the aperture with the Coulter Multisizer. And calculate. Then, the volume-based weight average particle diameter (D4) obtained from the volume distribution according to the present invention and the number-based average particle diameter obtained from the number distribution, that is, the number average particle diameter (D1) are obtained.
[0085]
A special toner in which magnetic particles are contained only in a specific portion inside the particles has already been disclosed in JP-A-7-209904 as described in the section of the prior art. However, in Japanese Patent Laid-Open No. 7-209904, no reference is made regarding the average circularity of the disclosed toner. In addition, when printing with such a magnetic toner for a long period of time, particles that contain a large amount of a magnetic substance and are difficult to develop, that is, toner particles having a large particle diameter are likely to remain, resulting in a decrease in image density and image quality, and a deterioration in fixability. Such a magnetic toner is not preferable.
[0086]
  As is derived from the above description, the preferable magnetic material dispersion state in the toner particles is a state in which the magnetic particles are uniformly present throughout the toner particles as much as possible without aggregation. That is, when the projected area circle equivalent diameter of the magnetic toner is C, and the cross-sectional observation of the magnetic toner using a transmission electron microscope (TEM) is D, the minimum value of the distance between the magnetic material and the toner particle surface is D. The number of toner particles satisfying the relationship of D / C ≦ 0.02 is 50.Number% Or more is also a preferred embodiment of the magnetic toner of the present invention.
[0087]
  In the present invention, the projected area equivalent circle diameter of the magnetic toner is C, and the minimum value of the distance between the magnetic particle surface and the toner particle surface in the cross-sectional observation of the magnetic toner using a transmission electron microscope (TEM) is D. The number of toner particles satisfying the relationship of D / C ≦ 0.02 is 50.Number% Or more, preferably 65Number% Or more is more preferable, 75Number% Or more is more preferable.
[0088]
The reason is as follows.
[0089]
When D / C ≦ 0.02 is not satisfied, there are no magnetic particles at least outside the boundary line of D / C = 0.02 in the toner particles. Assuming that the above-described particles are spherical, when one toner particle is the entire space, at least 11.5% of the space in which no magnetic material exists is present on the surface of the toner particle. Actually, the magnetic particles do not exist so as to be uniformly aligned at the closest position so as to form an inner wall inside the toner particles.
[0090]
If there are no magnetic particles in such a space per particle,
{Circle around (1)} The magnetic substance is biased inside the toner particles, and the possibility of aggregation of the magnetic substance is extremely increased. As a result, the coloring power is reduced.
(2) Although the specific gravity of the toner particles increases according to the content of the magnetic powder, the binder resin and the wax component are unevenly distributed on the surface of the toner particles. For this reason, even if a surface layer is provided on the surface of the toner particles by some means, if the toner particles or stress is applied to the toner particles during the manufacture of the toner, fusion or deformation is likely to occur. However, there is a high possibility that the toner will have a distribution in the powder characteristics resulting from deformation, which will adversely affect the electrophotographic characteristics, and that the blocking property during storage of the toner will deteriorate.
(3) In the particle structure in which the toner particle surface is only the binder resin and the wax, and the magnetic particles are unevenly distributed inside, the toner particle exterior is soft and the interior is hard, so that external additives are very easily embedded. The durability of the toner is deteriorated.
The risk of causing such harmful effects increases.
[0091]
  The number of particles satisfying D / C ≦ 0.02 is 50.NumberIf it is less than%, the above-mentioned adverse effects such as reduction in coloring power, deterioration in blocking properties and deterioration in durability tend to become remarkable.
[0092]
  Therefore, in the present invention, the number of particles satisfying D / C ≦ 0.02 is 50.Number% Or more is preferable.
[0093]
In the present invention, as a specific method for measuring D / C by TEM, particles to be observed can be sufficiently dispersed in a room temperature curable epoxy resin and then cured in an atmosphere at a temperature of 40 ° C. for 2 days. The cured product is preferably observed as it is or as a flaky sample with a microtome equipped with diamond teeth after freezing.
[0094]
A specific method for determining the ratio of the number of corresponding particles is as follows. Particles for determining D / C by TEM are obtained by calculating the equivalent circle diameter from the cross-sectional area in the micrograph, and the value is ± 10% of the number average particle diameter (D1) measured by a Coulter counter described later. The particle included in the width is regarded as the corresponding particle, and the minimum value (D) of the distance from the magnetic particle surface is measured for the corresponding particle, and D / C is calculated. The ratio of particles having a D / C value calculated in this way of 0.02 or less is defined as being determined by the following formula. In this case, a magnification of 10,000 to 20,000 times is suitable for the microphotograph to perform measurement with high accuracy. In the present invention, a transmission electron microscope (H-600 type manufactured by Hitachi) was used as an apparatus, observed at an accelerating voltage of 100 kV, and observed / measured using a micrograph having a magnification of 10,000 times.
[0095]
[Outside 4]
Figure 0004750324
[0096]
As a particle size of a preferable magnetic powder (iron oxide) used in the magnetic toner of the present invention, the volume average particle size is 0.1 to 0.3 μm and the number% of particles having a particle size of 0.03 μm or more and less than 0.1 μm. Is preferably 40% or less.
[0097]
When an image is obtained from a magnetic toner using a magnetic powder having an average particle size of less than 0.1 μm, the color of the image shifts to reddish, and the blackness of the image is insufficient, or the halftone image is more reddish. In general, this is not preferable, such as a strong tendency to be felt. In addition, when such a toner is used for a color image, it is not preferable because color reproducibility becomes difficult to obtain or the shape of the color space tends to be distorted. Further, since the surface area of the magnetic powder is increased, dispersibility is deteriorated, energy required for production is increased, and it is not efficient. Further, the density of an image to be obtained from the amount of magnetic powder added is insufficient, which is not preferable.
[0098]
On the other hand, if the average particle size of the magnetic powder exceeds 0.3 μm, the mass per particle increases, so the probability of exposure to the toner surface increases due to the difference in specific gravity with the binder during production, This is not preferable because the possibility of significant wear increases and the sedimentation stability of the dispersion decreases.
[0099]
In addition, when the number percentage of particles of 0.03 μm or more and less than 0.1 μm in the magnetic powder exceeds 40% in the toner, the surface area of the magnetic powder increases and the dispersibility decreases, causing aggregation in the toner. The amount is preferably 40% or less, because lumps are likely to occur and the chargeability of the toner is impaired or the coloring power is reduced. Furthermore, if it is 30% or less, the tendency becomes smaller, which is more preferable.
[0100]
Note that the magnetic powder of less than 0.03 μm has a low probability of appearing on the surface of the toner particles because the stress applied during toner production is small due to the small particle diameter. Furthermore, even if it is exposed to the particle surface, it hardly acts as a leak site and has virtually no effect. Therefore, in the present invention, attention is given to particles having a size of 0.03 μm or more and less than 0.1 μm, and the number% is defined.
[0101]
On the other hand, if the number of particles exceeding 0.3 μm in the magnetic powder exceeds 10% by number, the coloring power tends to decrease and the image density tends to decrease, such being undesirable. More preferably, it is 5% or less.
[0102]
In the present invention, it is preferable to use a magnetic material whose production conditions are set so as to satisfy the above-mentioned condition of the particle size distribution or whose particle size distribution is adjusted in advance such as pulverization and classification. As the classification method, for example, a method using sedimentation separation such as centrifugal separation or thickener, or a wet classification device using a cyclone is suitable.
[0103]
As a method for determining the particle size of the magnetic powder, after sufficiently dispersing the magnetic powder or toner particles to be observed in the epoxy resin, a cured product obtained by curing in an atmosphere at a temperature of 40 ° C. for 2 days, As a sample on a flake with a microtome, the magnetic area in the field of view of 100 magnetic particles was observed with a transmission electron microscope (TEM) at a magnification of 10,000 to 40,000 times, and the projection area was obtained. It is preferable to calculate the volume average particle diameter by calculating the equivalent circle diameter of the area. Further, based on the result, the number% of particles of 0.03 μm or more and less than 0.1 μm and particles of more than 0.3 μm is calculated.
[0104]
Such magnetic powder may contain elements such as cobalt, nickel, copper, magnesium, manganese, and aluminum, and is composed mainly of iron oxide such as triiron tetroxide and γ-iron oxide. Are used alone or in combination of two or more.
[0105]
The shape of such magnetic powder can be confirmed by SEM or the like. That is, the shape of the magnetic powder particles is observed by SEM, and the shape having the largest number ratio of particles is defined as the powder shape of the sample.
[0106]
The magnetic toner particles of the present invention are preferably particles obtained by a polymerization method. The toner according to the present invention can also be produced by a pulverization method, but the toner particles obtained by this pulverization method are generally amorphous, and the average circularity, which is an essential requirement of the toner according to the present invention, is required. In order to obtain a physical property of 0.970 or more (preferably a mode circularity of 0.99 or more), it is necessary to perform mechanical / thermal or some special treatment. Further, the pulverization method essentially exposes the magnetic iron oxide particles on the surface of the toner particles. Therefore, carbon existing on the surface measured by X-ray photoelectron spectroscopy, which is an essential condition for the image forming method of the present invention. It is difficult to obtain a toner in which the ratio (B / A) of the iron element content (B) to the element content (A) is less than 0.001.
[0107]
Therefore, in order to solve the above-described problems, in the present invention, it is preferable to produce toner particles by a polymerization method. Examples of the toner polymerization method include a direct polymerization method, a suspension polymerization method, an emulsion polymerization method, an emulsion association polymerization method, and a seed polymerization method. Among these, the balance between the particle size and the particle shape is easy to balance. In this respect, it is particularly preferable to produce the suspension by a suspension polymerization method. In this suspension polymerization method, a monomer composition is prepared by uniformly dissolving or dispersing a polymerizable monomer and a colorant (and, if necessary, a polymerization initiator, a crosslinking agent, a charge control agent, and other additives). After that, the monomer composition is dispersed in a continuous layer containing a dispersion stabilizer (for example, an aqueous phase) using a suitable stirrer and simultaneously subjected to a polymerization reaction to obtain a toner having a desired particle size. To get. The toner obtained by this suspension polymerization method (hereinafter referred to as polymerized toner) has an average circularity of 0.970 or more, particularly a mode circularity of 0.99 or more, because the individual toner particle shapes are substantially spherical. It is easy to obtain toner that satisfies the requirements, and such toner has high transferability because the distribution of charge amount is relatively uniform.
[0108]
Furthermore, a core / shell structure in which a surface layer is provided by adding a polymerizable monomer and a polymerization initiator again to the fine particles obtained by suspension polymerization can be designed as necessary.
[0109]
However, even if a normal magnetic substance is contained in the polymerized toner, it is difficult to suppress the exposure of the magnetic substance from the particle surface. Furthermore, not only the fluidity and charging characteristics of the toner particles are remarkably lowered, but also the toner having an average circularity of 0.970 or more is obtained due to the strong interaction between the magnetic substance and water during the production of the suspension polymerization toner. It's hard to be done. This is because (1) the magnetic particles are generally hydrophilic and therefore easily present on the toner surface, and (2) the magnetic particles move randomly when the aqueous solvent is stirred, and suspended particles composed of monomers. It is considered that the surface is dragged, the shape is distorted, and it is difficult to form a circle. In order to solve these problems, it is important to modify the surface properties of the magnetic particles. Many proposals have been made regarding surface modification of magnetic materials used in polymerized toners. For example, various silane coupling agent treatment techniques for magnetic materials are disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 59-200254, 59-2000025, 59-200277, and 59-224102. Japanese Laid-Open Patent Publication No. 63-250660 discloses a technique for treating silicon element-containing magnetic particles with a silane coupling agent.
[0110]
However, although the exposure of the magnetic material from the toner particle surface is suppressed to some extent by these treatments, there is a problem that it is difficult to make the magnetic material surface hydrophobic uniformly. In addition, the generation of non-hydrophobized magnetic particles cannot be avoided, which is insufficient to completely suppress the exposure of the magnetic material. Further, as an example of using hydrophobic magnetic iron oxide, Japanese Patent Publication No. 60-3181 proposes a toner containing magnetic iron oxide treated with alkyltrialkoxysilane. Although the addition of this magnetic iron oxide has certainly improved the electrophotographic properties of the toner, the surface activity of the magnetic iron oxide is inherently small, and coalesced particles are formed at the processing stage, and the hydrophobicity is not uniform. However, it is not always satisfactory, and further improvement is required for application to the image forming method of the present invention. Furthermore, when a large amount of treatment agent or the like is used, or when a highly viscous treatment agent is used, the degree of hydrophobicity is certainly increased, but the coalescence of particles occurs and the dispersibility deteriorates conversely. . The toner produced using such a magnetic material has non-uniform frictional chargeability, resulting in poor fog and transferability.
[0111]
Therefore, in the magnetic material used in the magnetic toner related to the image forming method of the present invention, when the particle surface is hydrophobized, coupling is performed while dispersing the magnetic particles so as to have a primary particle size in an aqueous medium. It is particularly preferable to use a method of surface treatment while hydrolyzing the agent. This hydrophobic treatment method is less likely to cause coalescence between the magnetic particles than the treatment in the gas phase, and the repulsive action between the magnetic particles due to the hydrophobic treatment works, so that the magnetic material is almost in the state of primary particles. Surface treated.
[0112]
The method of treating the surface of the magnetic material while hydrolyzing the coupling agent in an aqueous medium does not require the use of a coupling agent that generates a gas, such as chlorosilanes and silazanes, and further, In the phase, the magnetic particles are easily united with each other, and a highly viscous coupling agent that has been difficult to be processed can be used, so that the hydrophobizing effect is very large.
[0113]
Examples of the coupling agent that can be used in the surface treatment of the magnetic material according to the present invention include a silane coupling agent and a titanium coupling agent. More preferably used is a silane coupling agent, which is represented by the following general formula (I).
[0114]
Rm-Si-Yn   (I)
[Wherein, R represents an alkoxy group, m represents an integer of 1 to 3, Y represents a hydrocarbon group such as an alkyl group, a vinyl group, a glycidoxy group, or a methacryl group, and n represents an integer of 1 to 3. Show. ]
Specifically, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, γ-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, isobutyltrimethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, dimethyldi Examples include ethoxysilane, trimethylmethoxysilane, hydroxypropyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, n-hexadecyltrimethoxysilane, and n-octadecyltrimethoxysilane.
[0115]
In particular, it is preferable to hydrophobize the magnetic particles in an aqueous medium using an alkyltrialkoxysilane coupling agent represented by the following general formula (II).
[0116]
CpH2p + 1-Si- (OCqH2q + 1)Three   (II)
[In formula, p shows the integer of 2-20, q shows the integer of 1-3. ]
When p in the formula (II) is smaller than 2, the hydrophobization treatment is easy, but it is difficult to sufficiently impart hydrophobicity, and it is difficult to suppress exposure of the magnetic particles from the toner particles. Become. On the other hand, when p is larger than 20, the hydrophobicity is sufficient, but the coalescence between the magnetic particles increases, and it becomes difficult to sufficiently disperse the magnetic particles in the toner. Deteriorating.
[0117]
On the other hand, when q is larger than 3, the reactivity of the silane coupling agent is lowered and the hydrophobicity is not sufficiently performed.
[0118]
In particular, p in the formula represents an integer of 2 to 20 (more preferably an integer of 3 to 15), and q represents an integer of 1 to 3 (more preferably an integer of 1 or 2). A coupling agent should be used.
[0119]
The treatment amount is 0.05 to 20 parts by mass, preferably 0.1 to 10 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the magnetic material.
[0120]
Here, the aqueous medium is a medium containing water as a main component. Specific examples of the aqueous medium include water itself, water added with a small amount of a surfactant, water added with a pH adjusting agent, and water added with an organic solvent. Although it does not specifically limit as surfactant, It is preferable to use nonionic surfactants, such as polyvinyl alcohol. The surfactant is preferably added in an amount of 0.1 to 5 wt% with respect to water. Examples of the pH adjusting agent include inorganic acids such as hydrochloric acid. As an organic solvent, methanol etc. are mentioned, for example, It is preferable to add 0-500 wt% with respect to water.
[0121]
Stirring is sufficiently performed, for example, with a mixer having a stirring blade (specifically, a high shear force mixing device such as an attritor or a TK homomixer) so that the magnetic particles become primary particles in the aqueous medium. Is good.
[0122]
In the magnetic material thus obtained, no aggregation of particles is observed, and the surface of each particle is uniformly hydrophobized. Therefore, when combined with the sulfur-containing polymer of the present invention, each of the magnetic materials exhibits a synergistic effect, particularly for polymerized toners. When used as a material, the dispersibility in toner particles is extremely good. In addition, it is possible to obtain polymerized toner particles that have very little exposure from the surface of the toner particles, are almost spherical, and have a very narrow particle size distribution. Therefore, by using such a magnetic material, the carbon element present on the surface of the toner having an average circularity of 0.970 or more, particularly a mode circularity of 0.99 or more and measured by X-ray photoelectron spectroscopy analysis. It is possible to obtain a magnetic toner in which the ratio (B / A) of the iron element content (B) to the iron content (A) is less than 0.001.
[0123]
As magnetic characteristics of these magnetic materials, the saturation magnetization is 10 to 200 Am under a magnetic field of 795.8 kA / m.2/ Kg, residual magnetization 1-100Am2/ Kg and a coercive force of 1 to 30 kA / m are used. These magnetic materials are used in an amount of 20 to 200 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. Among such magnetic materials, those mainly composed of magnetite are particularly preferable.
[0124]
In the present invention, the strength of magnetization of the magnetic toner was measured with a vibrating magnetometer VSM P-1-10 (manufactured by Toei Kogyo Co., Ltd.) at a room temperature of 25 ° C. and an external magnetic field of 79.6 kA / m. The magnetic properties of the magnetic material were measured at a room temperature of 25 ° C. with an external magnetic field of 796 kA / m.
[0125]
The magnetic toner of the present invention has a magnetization intensity of 10 to 50 Am in a magnetic field of 79.6 kA / m (1000 oersted).2It is necessary that the magnetic toner be / kg (emu / g).
[0126]
In the present invention, the reason why the strength of magnetization at a magnetic field of 79.6 kA / m is defined is that the amount of magnetization (saturation magnetization) in magnetic saturation is used as the quantity representing the magnetic properties of the magnetic material. This is because the strength of magnetization of the magnetic toner in the magnetic field actually acting on the magnetic toner in the image forming apparatus is important. When magnetic toner is applied to an image forming apparatus, the magnetic field acting on the magnetic toner is not limited to the leakage of the magnetic field to the outside of the image apparatus or in order to keep the cost of the magnetic field generation source low. In the image forming apparatus, a magnetic field of 79.6 kA / m (1000 oersted) is selected as a representative value of the magnetic field actually acting on the magnetic toner in the image forming apparatus. The strength of magnetization at 79.6 kA / m was defined.
[0127]
By providing magnetic force generating means in the developing device, magnetic toner can prevent leakage of the toner, and not only can the toner transportability or stirrability be improved, but also magnetic force can be applied to the toner carrier. By providing the generating means, it becomes easy to prevent the toner from scattering because the magnetic toner forms spikes. However, when the magnetic field of the toner is 79.6 kA / m, the magnetization strength is 10 Am.2If it is less than / kg, the above-mentioned effects cannot be obtained, and if magnetic force is applied to the toner carrier, the rising of the toner becomes unstable and fogging and image density due to inability to uniformly apply charging to the toner. Image defects such as unevenness and poor recovery of transfer residual toner are likely to occur. Further, the conveyance of the toner to the toner carrier by the magnetic force tends to be insufficient. The magnetic strength of the toner at a magnetic field of 79.6 kA / m is 50 Am.2If it is greater than / kg, when a magnetic force is applied to the toner, the fluidity of the toner is remarkably reduced due to magnetic aggregation, and the transfer residual toner is increased due to a decrease in transferability, which tends to cause a reduction in image quality. Further, if the amount of the magnetic material is increased in order to increase the strength of magnetization, the fixing property is liable to be deteriorated. Further, since the toner has an average circularity of 0.970 or more and a mode circularity of 0.99 or more like the toner of the present invention, the rising of the toner on the toner carrier becomes fine and dense. And the fogging is greatly reduced.
[0128]
Furthermore, other colorants may be used in combination with the magnetic substance. Examples of coloring materials that can be used in combination include magnetic or nonmagnetic inorganic compounds, and known dyes and pigments. Specifically, for example, ferromagnetic metal particles such as cobalt and nickel, or alloys obtained by adding chromium, manganese, copper, zinc, aluminum and rare earth elements to these, particles such as hematite, titanium black, nigrosine dye / pigment , Carbon black, phthalocyanine and the like. These may also be used after treating the surface.
[0129]
The magnetic toner of the present invention preferably contains 0.5 to 50 parts by mass of a release agent with respect to 100 parts by mass of the binder resin. Examples of the binder resin include various waxes as will be described later.
[0130]
The toner image transferred onto the transfer material is then fixed on the transfer material with energy such as heat and pressure to obtain a semi-permanent image. At this time, heat roll type fixing and film type fixing are generally used.
[0131]
As described above, if toner particles having a weight average particle size of 10 μm or less can be used, a very high-definition image can be obtained. However, toner particles having a small particle size can be obtained when a transfer material such as paper is used. It enters into the gaps between the fibers, and heat reception from the heat fixing roller becomes insufficient, so that low temperature offset is likely to occur. However, in the toner according to the present invention, by including an appropriate amount of the release agent, it is possible to achieve both high resolution and offset resistance.
[0132]
  Release agents usable for the toner according to the present invention include petroleum waxes such as paraffin wax, microcrystalline wax, petrolactam and derivatives thereof, montan wax and derivatives thereof, hydrocarbon waxes and derivatives thereof according to the Fischer-Tropsch method, polyethylene And natural waxes such as carnauba wax and candelilla wax and derivatives thereof. These derivatives include oxides, block copolymers with vinyl monomers, and graft modified products. Furthermore, higher fatty alcohols, fatty acids such as stearic acid and palmitic acid, or compounds thereof, acid amide waxes, ester waxes, ketones, hydrogenated castor oil and derivatives thereof, plant waxes, animal waxes and the like can be mentioned. Among these waxes, the endothermic peak in differential thermal analysis is 40Those having a temperature of 110 ° C. are preferred, and 45What is 90 degreeC is preferable.
[0133]
As content when using a mold release agent, the range of 0.5-50 mass parts is preferable with respect to 100 mass parts of binder resin. If the content is less than 0.5 parts by mass, the effect of suppressing the low temperature offset is poor, and if it exceeds 50 parts by mass, the long-term storage stability is deteriorated and the dispersibility of other toner materials is deteriorated, and the toner fluidity is deteriorated. Leading to deterioration and deterioration of image characteristics.
[0134]
The maximum endothermic peak temperature of the wax component is measured according to “ASTM D 3418-8”. For the measurement, for example, DSC-7 manufactured by PerkinElmer is used. The temperature correction of the device detection unit uses the melting points of indium and zinc, and the correction of heat uses the heat of fusion of indium. An aluminum pan is used as a measurement sample, an empty pan is set as a control, and measurement is performed at a heating rate of 10 ° C./min.
[0135]
  The glass transition temperature (Tg) of the sulfur-containing polymer is the DSC at the second temperature rise.curveThus, the intersection between the baseline before the endothermic peak and the baseline between the endothermic peak and the rising curve was taken as Tg.
[0136]
The magnetic toner of the present invention may be used in combination with a charge control agent in order to stabilize the charge characteristics. As the charge control agent, a known one can be used, and a charge control agent that has a high charging speed and can stably maintain a constant charge amount is particularly preferable. Further, when the toner is produced using a direct polymerization method, a charge control agent having a low polymerization inhibitory property and substantially free from a solubilized product in an aqueous dispersion medium is particularly preferable. However, in the magnetic toner of the present invention, it is not essential to add a charge control agent, and the charge control agent is not necessarily contained in the toner by actively utilizing frictional charging with the toner layer thickness regulating member or the toner carrier. It is not necessary to include.
[0137]
Next, a method for producing the magnetic toner of the present invention by suspension polymerization will be described.
[0138]
When the toner of the present invention is produced by the suspension polymerization method, examples of the polymerizable monomer constituting the polymerizable monomer system to be used include the following.
[0139]
Examples of the polymerizable monomer include styrene monomers such as styrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, p-methoxystyrene, p-ethylstyrene, methyl acrylate, ethyl acrylate, Acrylic esters such as n-butyl acrylate, isobutyl acrylate, n-propyl acrylate, n-octyl acrylate, dodecyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, stearyl acrylate, 2-chloroethyl acrylate, phenyl acrylate, etc. , Methyl methacrylate, ethyl methacrylate, n-propyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, n-octyl methacrylate, dodecyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, stearyl methacrylate, phenyl methacrylate, Methacrylic acid dimethyl aminoethyl methacrylate esters such as diethylaminoethyl methacrylate and other acrylonitrile-methacrylonitrile-monomer acrylamide.
[0140]
These monomers can be used alone or in combination. Among the above-mentioned monomers, styrene or a styrene derivative is preferably used alone or mixed with other monomers from the viewpoint of the developing characteristics and durability of the toner.
[0141]
In the production of the polymerized toner according to the present invention, a resin may be added to the monomer system for polymerization.
[0142]
For example, a monomer containing a hydrophilic functional group such as an amino group, a carboxylic acid group, a hydroxyl group, a glycidyl group, or a nitrile group that cannot be used because it is soluble in an aqueous suspension and causes emulsion polymerization by dissolving in an aqueous suspension. When it is desired to introduce a body component into the toner, a random copolymer of these with a vinyl compound such as styrene or ethylene, a block copolymer, a graft copolymer, or the like, or in the form of a copolymer, or polyester, polyamide, etc. It can be used in the form of a polyaddition polymer such as a polycondensate, a polyether or a polyimine. When such a polymer containing a polar functional group is allowed to coexist in the toner, the above-mentioned wax component is phase-separated and the encapsulation becomes stronger, and a toner having good offset resistance, blocking resistance, and low-temperature fixability can be obtained. Obtainable.
[0143]
In addition, resins other than those described above may be added to the monomer system for the purpose of improving the dispersibility and fixing properties of the material or image characteristics. Examples of the resin used include styrene such as polystyrene and polyvinyltoluene. And styrene-propylene copolymer, styrene-vinyltoluene copolymer, styrene-vinylnaphthalene copolymer, styrene-methyl acrylate copolymer, styrene-ethyl acrylate copolymer, Styrene-butyl acrylate copolymer, styrene-octyl acrylate copolymer, styrene-dimethylaminoethyl acrylate copolymer, styrene-methyl methacrylate copolymer, styrene-ethyl methacrylate copolymer, styrene-methacrylic acid Acid butyl copolymer, styrene-dimethylaminoethyl methacrylate copolymer Polymer, Styrene-vinyl methyl ether copolymer, Styrene-vinyl ethyl ether copolymer, Styrene-vinyl methyl ketone copolymer, Styrene-butadiene copolymer, Styrene-isoprene copolymer, Styrene-maleic acid copolymer Styrene copolymers such as styrene-maleic acid ester copolymer; polymethyl methacrylate, polybutyl methacrylate, polyvinyl acetate, polyethylene, polypropylene, polyvinyl butyral, silicone resin, polyester resin, polyamide resin, epoxy resin, polyacryl Acid resins, rosins, modified rosins, terpene resins, phenol resins, aliphatic or alicyclic hydrocarbon resins, aromatic petroleum resins and the like can be used alone or in combination.
[0144]
As addition amount of these resin, 1-20 mass parts is preferable with respect to 100 mass parts of monomers. If the amount is less than 1 part by mass, the effect of addition is small, while if it exceeds 20 parts by mass, it becomes difficult to design various physical properties of the polymerized toner.
[0145]
Furthermore, if a polymer having a molecular weight different from the molecular weight range of the toner obtained by polymerizing the monomer is dissolved in the monomer and polymerized, a toner having a wide molecular weight distribution and high offset resistance can be obtained. it can.
[0146]
The polymerization initiator used in the production of the polymerized toner according to the present invention has a half-life of 0.5 to 30 hours at the time of the polymerization reaction, and 0.5 to 20 mass per 100 mass parts of the polymerizable monomer. When the polymerization reaction is carried out with a part addition amount, a polymer having a maximum between 10,000 and 100,000 in molecular weight can be obtained, and the toner can be provided with desirable strength and suitable melting characteristics. Examples of polymerization initiators include 2,2′-azobis- (2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2′-azobisisobutyronitrile, 1,1′-azobis (cyclohexane-1-carbonitrile) Azo or diazo polymerization initiators such as 2,2′-azobis-4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile, azobisisobutyronitrile; benzoyl peroxide, t-butylperoxy 2-ethylhexa Noate, t-butyl peroxypivalate, t-butyl peroxyisobutyrate, t-butyl peroxyneodecanoate, methyl ethyl ketone peroxide, diisopropyl peroxycarbonate, cumene hydroperoxide, 2,4-dichlorobenzoyl Peroxide polymerization such as peroxide and lauroyl peroxide Agents.
[0147]
When the polymerized toner according to the present invention is produced, a crosslinking agent may be added, and a preferable addition amount is 0.001 to 15% by mass.
[0148]
In producing the polymerized toner according to the present invention, a molecular weight modifier can be used. Examples of molecular weight modifiers include mercaptans such as t-dodecyl mercaptan, n-dodecyl mercaptan, n-octyl mercaptan; halogenated hydrocarbons such as carbon tetrachloride and carbon tetrabromide; α-methylstyrene dimer, and the like. Can be mentioned. These molecular weight regulators can be added before the polymerization starts or during the polymerization. The molecular weight modifier is usually used in a proportion of 0.01 to 10 parts by mass, preferably 0.1 to 5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the polymerizable monomer.
[0149]
In the method for producing a polymerized toner according to the present invention, generally in the above-described toner composition, that is, a polymerizable monomer, a sulfur-containing polymer, a magnetic powder, a release agent, a plasticizer, a charge control agent, a crosslinking agent, In some cases, components necessary as a toner such as a colorant and other additives, for example, an organic solvent, a high molecular weight polymer, a dispersing agent, etc., which are added to lower the viscosity of the polymer produced by the polymerization reaction, are appropriately added, and a homogenizer, A monomer system uniformly dissolved or dispersed by a dispersing machine such as a ball mill, a colloid mill, or an ultrasonic dispersing machine is suspended in an aqueous medium containing a dispersion stabilizer. At this time, the particle size of the obtained toner particles becomes sharper by using a high-speed disperser such as a high-speed stirrer or an ultrasonic disperser to obtain a desired toner particle size at a stretch. The polymerization initiator may be added at the same time when other additives are added to the polymerizable monomer, or may be mixed immediately before being suspended in the aqueous medium. Also, a polymerization initiator dissolved in a polymerizable monomer or solvent can be added immediately after granulation and before starting the polymerization reaction.
[0150]
After granulation, stirring may be performed using a normal stirrer to such an extent that the particle state is maintained and the particles are prevented from floating and settling.
[0151]
In the production of the polymerized toner according to the present invention, known surfactants and organic or inorganic dispersants can be used as dispersion stabilizers. Among them, inorganic dispersants are unlikely to produce harmful ultra fine powders, and due to their steric hindrance. Since the dispersion stability is obtained, the stability is not easily lost even if the reaction temperature is changed, and the toner can be preferably used because it is easily washed and does not adversely affect the toner. Examples of such inorganic dispersants include polyvalent metal phosphates such as calcium phosphate, magnesium phosphate, aluminum phosphate and zinc phosphate, carbonates such as calcium carbonate and magnesium carbonate, calcium metasuccinate, calcium sulfate and barium sulfate. Inorganic oxides such as inorganic salts, calcium hydroxide, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, silica, bentonite and alumina can be mentioned.
[0152]
These inorganic dispersants may be used alone in an amount of 0.2 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the polymerizable monomer, and 0.001 to 0.1 parts by mass for the purpose of adjusting the particle size distribution. These surfactants may be used in combination. Examples of the surfactant include sodium dodecylbenzene sulfate, sodium tetradecyl sulfate, sodium pentadecyl sulfate, sodium octyl sulfate, sodium oleate, sodium laurate, sodium stearate, potassium stearate and the like.
[0153]
When these inorganic dispersants are used, they may be used as they are, but in order to obtain finer particles, the inorganic dispersant particles can be generated in an aqueous medium. For example, in the case of calcium phosphate, a sodium phosphate aqueous solution and a calcium chloride aqueous solution can be mixed with high-speed stirring to produce water-insoluble calcium phosphate, which enables more uniform and fine dispersion. At the same time, water-soluble sodium chloride salt is produced as a by-product. However, if water-soluble salt is present in the aqueous medium, dissolution of the polymerizable monomer in water is suppressed, and ultrafine toner is generated by emulsion polymerization. This is more convenient. Since it becomes an obstacle when removing the remaining polymerizable monomer at the end of the polymerization reaction, it is better to replace the aqueous medium or desalinate with an ion exchange resin. The inorganic dispersant can be almost completely removed by dissolving with an acid or alkali after completion of the polymerization.
[0154]
In the polymerization step, the polymerization is performed at a polymerization temperature of 40 ° C. or higher, generally 50 to 90 ° C. When the polymerization is carried out in this temperature range, the release agent or wax to be sealed inside is precipitated by phase separation, and the encapsulation becomes more complete. In order to consume the remaining polymerizable monomer, the reaction temperature can be increased to 90 to 150 ° C. at the end of the polymerization reaction. The polymerized toner particles are filtered, washed, and dried by a known method after the polymerization is completed, and the toner can be obtained by mixing and adhering the inorganic fine powder to the surface. Moreover, it is also one of desirable forms that a classification process is included in the manufacturing process to cut coarse powder and fine powder.
[0155]
When the toner of the present invention is produced by a pulverization method, a known method is used. For example, a binder resin, a sulfur-containing polymer, a magnetic powder, a release agent, a charge control agent, and a toner such as a colorant depending on the case. The necessary components and other additives are mixed thoroughly with a mixer such as a Henschel mixer or ball mill, and then melt-kneaded using a heat kneader such as a heating roll, kneader or extruder to phase the resins together. Disperse or dissolve other toner materials such as magnetic powder in the melt, cool and solidify, pulverize, classify, surface treatment as necessary to obtain toner particles, and fine powder etc. if necessary The toner of the present invention can be obtained by addition and mixing. Either the classification or the surface treatment may be performed first. In the classification step, it is preferable to use a multi-division classifier in terms of production efficiency. The pulverization step can be performed by a method using a known pulverizer such as a mechanical impact type or a jet type. In order to obtain a toner having a specific degree of circularity according to the present invention, it is preferable to further heat and pulverize or to add a mechanical impact as an auxiliary. Further, a hot water bath method in which finely pulverized (classified as necessary) toner particles are dispersed in hot water, a method of passing in a hot air stream, or the like may be used.
[0156]
As a means for applying a mechanical impact force, for example, a method using a mechanical impact type pulverizer such as a kryptron system manufactured by Kawasaki Heavy Industries, Ltd. or a turbo mill manufactured by Turbo Industry, a mechano-fusion system manufactured by Hosokawa Micron Co., Ltd. There is a method of applying a mechanical impact force to the toner by a force such as a compressive force or a frictional force by pressing the toner to the inside of the casing by a centrifugal force with a blade rotating at high speed, as in a device such as a hybridization system manufactured by the manufacturer.
[0157]
In the case of using the mechanical impact method, a thermomechanical impact in which the processing temperature is a temperature in the vicinity of the glass transition point Tg (Tg ± 10 ° C.) of the toner is preferable from the viewpoint of preventing aggregation and productivity. More preferably, it is particularly effective to improve the transfer efficiency to carry out at a temperature in the range of the glass transition point Tg ± 5 ° C. of the toner.
[0158]
Furthermore, the toner of the present invention is a method for obtaining a spherical toner by atomizing a molten mixture into air using a disk or a multi-fluid nozzle described in JP-B-56-13945, etc. An emulsion polymerization method typified by a dispersion polymerization method for directly producing a toner using an aqueous organic solvent in which the resulting polymer is insoluble or a soap-free polymerization method for producing a toner by directly polymerizing in the presence of a water-soluble polar polymerization initiator, etc. The toner can also be manufactured by a method of manufacturing the toner used.
[0159]
As the binder resin when the toner of the present invention is produced by a pulverization method, styrene such as polystyrene and polyvinyltoluene, and a homopolymer of a substituted product thereof; styrene-propylene copolymer, styrene-vinyltoluene copolymer, styrene -Vinylnaphthalene copolymer, styrene-methyl acrylate copolymer, styrene-ethyl acrylate copolymer, styrene-butyl acrylate copolymer, styrene-octyl acrylate copolymer, styrene-dimethylaminoethyl acrylate Copolymer, styrene-methyl methacrylate copolymer, styrene-ethyl methacrylate copolymer, styrene-butyl methacrylate copolymer, styrene-dimethylaminoethyl methacrylate copolymer, styrene-vinyl methyl ether copolymer Styrene-vinyl ethyl ether Polystyrene, styrene-vinyl methyl ketone copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-isoprene copolymer, styrene-maleic acid copolymer, styrene-maleic acid ester copolymer, etc .; poly Methyl methacrylate, polybutyl methacrylate, polyvinyl acetate, polyethylene, polypropylene, polyvinyl butyral, silicone resin, polyester resin, polyamide resin, epoxy resin, polyacrylic resin, rosin, modified rosin, terpene resin, phenol resin, aliphatic or fat Cyclic hydrocarbon resins, aromatic petroleum resins, paraffin wax, carnauba wax and the like can be used alone or in combination. In particular, a styrene copolymer and a polyester resin are preferable in terms of development characteristics, fixing properties, and the like.
[0160]
In the toner of the present invention, a charge control agent can be mixed with toner particles and used as necessary. This technique also makes it possible to control the optimum triboelectric charge amount according to the development system.
[0161]
In the toner of the present invention, it is also a very preferable usage form that an inorganic fine powder having an average primary particle diameter of 4 to 80 nm is added as a fluidizing agent in an amount of 0.1 to 4% by mass relative to the whole toner. Inorganic fine powder is added to improve the fluidity of the toner and to make the toner base particles evenly charged. However, the inorganic chargeable powder is treated to make it hydrophobic and adjust the toner charge amount and improve the environmental stability. It is also preferable to provide such functions.
[0162]
When the average primary particle size of the inorganic fine powder is larger than 80 nm, good toner fluidity cannot be obtained, and the toner particles are likely to be non-uniformly charged, and the triboelectric chargeability under low humidity is not uniform. Therefore, problems such as an increase in fog, a decrease in image density, and a decrease in durability cannot be avoided. When the average primary particle size of the inorganic fine powder is smaller than 4 nm, the cohesiveness between the inorganic fine particles is increased, and the aggregate is not a primary particle but an aggregate having a wide particle size distribution having a strong cohesive property that is difficult to break even by crushing treatment. It is easy to behave, and image defects due to development of the aggregate, damage to the image carrier or toner carrier, and the like are likely to occur. In order to make the charge distribution of the toner particles more uniform, the average primary particle size of the inorganic fine powder is preferably 6 to 35 nm.
[0163]
The average primary particle diameter of the inorganic fine powder is a photograph of the toner magnified by a scanning electron microscope, and is further mapped with the elements contained in the inorganic fine powder by an elemental analysis means such as XMA attached to the scanning electron microscope. The method can be measured by measuring 100 or more primary particles of inorganic fine powder present on the toner surface while adhering to or separating from the toner image, and determining the number average diameter.
[0164]
The content of the inorganic fine powder can be quantified using a calibration curve prepared from a standard sample using fluorescent X-ray analysis.
[0165]
As the inorganic fine powder added to the toner of the present invention, silica, alumina, titania and the like can be used.
[0166]
For example, as the silica, both a so-called dry method produced by vapor phase oxidation of silicon halide or dry silica called fumed silica, and so-called wet silica produced from water glass or the like can be used. There are few silanol groups on the surface and inside of the silica fine powder, and Na2O, SO3 2-For example, dry silica with less production residue is preferred. In dry silica, it is also possible to obtain composite fine powders of silica and other metal oxides by using other metal halogen compounds such as aluminum chloride and titanium chloride together with silicon halogen compounds in the production process. Is also included.
[0167]
The addition amount of such inorganic fine powder having an average primary particle size of 4 to 80 nm is preferably 0.1 to 4.0 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the toner base particles, and the addition amount is 0.1. If the amount is less than part by mass, the effect is not sufficient, and if it exceeds 4.0 parts by mass, the fixability is deteriorated.
[0168]
The inorganic fine powder is preferably hydrophobized from the viewpoint of improving characteristics in a high humidity environment. When the inorganic fine powder added to the toner absorbs moisture, the charge amount as the toner is remarkably lowered, and the developability and transferability are easily lowered.
[0169]
As treatment agents for hydrophobic treatment, treatment agents such as silicone varnish, various modified silicone varnishes, silicone oil, various modified silicone oils, silane compounds, silane coupling agents, other organic silicon compounds, and organic titanium compounds may be used alone or in combination. And may be processed.
[0170]
Among them, those treated with silicone oil are preferable, and more preferably, the inorganic fine powder treated with silicone oil at the same time as or after hydrophobizing treatment maintains a high charge amount of toner particles even in a high humidity environment. In addition, the selective developability may be reduced.
[0171]
The processing conditions for the inorganic fine powder include, for example, a silylation reaction as the first stage reaction to eliminate active hydrogen groups on the surface by chemical bonding, and then a hydrophobic thin film is formed on the surface with silicone oil as the second stage reaction. can do. As a usage-amount of a silylating agent, 5-50 mass parts is preferable with respect to 100 mass parts of inorganic fine powder. If it is less than 5 parts by mass, it is not sufficient to eliminate the active hydrogen groups on the surface of the inorganic fine particles, and if it exceeds 50 parts by mass, the siloxane compound produced by the reaction of the excess silylating agent serves as a paste to serve as the inorganic fine particles. Aggregation occurs and image defects are likely to occur.
[0172]
The silicone oil has a viscosity at 25 ° C. of 10 to 200,000 mm.2/ S, even 3,000-80,000mm2/ S is preferred. 10mm2If it is less than / s, the inorganic fine powder is not stable and the image quality tends to deteriorate due to heat and mechanical stress. 200,000mm2If it exceeds / s, uniform processing tends to be difficult.
[0173]
As a method for treating silicone oil, for example, inorganic fine powder treated with a silane compound and silicone oil may be directly mixed using a mixer such as a Henschel mixer, or a method of spraying silicone oil on inorganic fine powder. May be used. Alternatively, after dissolving or dispersing silicone oil in an appropriate solvent, inorganic fine powder may be added and mixed to remove the solvent. A method using a sprayer is more preferable in that the formation of aggregates of inorganic fine powder is relatively small.
[0174]
The treatment amount of silicone oil is 1 to 23 parts by mass, preferably 5 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the inorganic fine powder. If the amount of the silicone oil is too small, good hydrophobicity cannot be obtained, and if it is too large, aggregation of inorganic fine particles tends to occur.
[0175]
The toner of the present invention exhibits more excellent image characteristics and durability by using a conductive fine powder smaller than the volume average particle diameter of the toner in addition to the inorganic fine powder.
[0176]
The reason for the addition effect is considered to be derived from the function of sharpening the triboelectric charge amount distribution of the toner. In the toner of the present invention, the liberation amount of iron and iron compound is controlled, but depending on the image forming system used, it may be necessary to further improve the charge transfer under low humidity. At that time, when conductive fine powder is added to the toner of the present invention, an entropy-preferred homogenization reaction of charge transfer from a toner having a high charge amount to a toner having a low charge amount is likely to occur, and the triboelectric chargeability becomes more uniform.
[0177]
The content of the conductive fine powder with respect to the whole toner is preferably 0.05 to 10 parts by mass per 100 parts by mass of the toner. When the content of the conductive fine powder with respect to the whole toner is less than 0.05 parts by mass, the homogenization reaction rate under low humidity is not sufficient. On the other hand, if it exceeds 10 parts by mass, it will be difficult to maintain a sufficient charge amount under high humidity, fogging and transferability will decrease, and durability will tend to deteriorate. Preferably 0.05-5 mass parts is good.
[0178]
The preferred volume resistance value of the conductive fine powder is 109Ω · cm or less. The volume resistivity of the conductive fine powder is 109If it is larger than Ω · cm, the homogenization reaction rate is still not sufficient. 10 more6If it is Ω · cm or less, the distribution of charge amount is sharpened even under low humidity. On the other hand, when the resistance of the conductive fine powder is too low, there is a concern that the triboelectric charge amount under high humidity tends to decrease.-1Ω · cm or more is good.
[0179]
The volume average particle size of the conductive fine powder is preferably 0.05 to 5 μm. When the average particle size is less than 0.05 μm, the effect of promoting the homogenization reaction rate is low. It is presumed that this is because charge transfer from a toner with a high charge amount to a toner with a low charge amount is not promoted so much because the probability that the conductive fine powder exists in the contact portion between the toner particles is reduced. More preferably, the number of particles less than 0.5 μm in the particle size distribution is 70% by volume or less.
[0180]
Further, if the average particle diameter of the conductive fine powder is larger than 5 μm, van der Waals force with the toner particles decreases, and the toner particles are easily separated from the toner particles and adhere to the toner carrier, thereby inhibiting the frictional charging of the toner. . More preferably, the number of particles exceeding 5 μm in the particle size distribution is 7% by number or less.
[0181]
From these viewpoints, the volume average particle diameter of the conductive fine powder is preferably 0.1 to 4 μm and is preferably a nonmagnetic material in order to suppress adhesion to the toner carrier.
[0182]
The conductive fine powder is preferably a transparent, white or light-colored conductive fine powder because the conductive fine powder is not noticeable as fog even when transferred onto the transfer material. The conductive fine powder is preferably a transparent, white or light-colored conductive fine powder in the sense that it does not hinder the exposure light in the latent image forming step, and more preferably, the transmittance of the conductive fine powder to the exposure light is 30. % Or better.
[0183]
In the present invention, the light transmittance of the particles was measured by the following procedure. The transmittance is measured in a state where the conductive fine powder of a transparent film having an adhesive layer on one side is fixed for one layer. The light was irradiated from the vertical direction of the sheet, and the light transmitted through the back of the film was collected and the amount of light was measured. The transmittance of the particles was calculated as the net amount of light from the amount of light when only the film and the particles were attached. Actually, it was measured using a 310T transmission densitometer manufactured by X-Rite.
[0184]
Examples of the conductive fine powder in the present invention include carbon fine powder such as carbon black and graphite; metal fine powder such as copper, gold, silver, aluminum and nickel; zinc oxide, titanium oxide, tin oxide, aluminum oxide and indium oxide. Metal oxides such as silicon oxide, magnesium oxide, barium oxide, molybdenum oxide, iron oxide, and tungsten oxide; metal compounds such as molybdenum sulfide, cadmium sulfide, and potassium titanate, or composite oxides thereof, as required It can be used by adjusting the particle size and particle size distribution. Among these, inorganic oxide fine particles such as zinc oxide, tin oxide, and titanium oxide are particularly preferable.
[0185]
Further, for the purpose of controlling the resistance value of the conductive inorganic oxide, a metal oxide doped with an element such as antimony or aluminum, or a fine particle having a conductive material on its surface can be used. For example, titanium oxide fine particles surface-treated with tin oxide / antimony, stannic oxide fine particles doped with antimony, or stannic oxide fine particles.
[0186]
Commercially available tin oxide / antimony-treated conductive titanium oxide fine particles include, for example, EC-300 (Titanium Industry Co., Ltd.), ET-300, HJ-1, HI-2 (above, Ishihara Sangyo Co., Ltd.), W- P (Mitsubishi Materials Corporation).
[0187]
Examples of commercially available antimony-doped conductive tin oxide include T-1 (Mitsubishi Materials Corporation) and SN-100P (Ishihara Sangyo Co., Ltd.), and examples of commercially available stannic oxide include SH-S (Japan). Chemical Industry Co., Ltd.).
[0188]
The measurement method of the volume average particle diameter and particle size distribution of the said electroconductive fine powder is illustrated. A liquid module is attached to a LS-230 type laser diffraction particle size distribution measuring device manufactured by Coulter, Inc., and a particle size of 0.04 to 2000 μm is set as a measurement range. Calculate the diameter. As a measurement procedure, a trace amount of a surfactant is added to 10 cc of pure water, 10 mg of a conductive fine powder sample is added thereto, and the mixture is dispersed for 10 minutes with an ultrasonic disperser (ultrasonic homogenizer), and then measured for 90 hours. Measured once per second and number of measurements.
[0189]
In measurement from toner, a small amount of surfactant is added to 100 g of pure water, 2 to 10 g of toner is added, and the mixture is dispersed for 10 minutes with an ultrasonic disperser (ultrasonic homogenizer), and then centrifuged. The toner particles and the conductive fine powder are separated by a machine or the like. In the case of magnetic toner, a magnet can be used. The separated dispersion is measured with a measurement time of 90 seconds and a single measurement.
[0190]
In the present invention, as a method for adjusting the particle size and particle size distribution of the conductive fine powder, a method of setting the production method and production conditions so that the primary particle of the conductive fine powder can obtain a desired particle size and particle size distribution at the time of production. Besides, a method of agglomerating small particles of primary particles, a method of pulverizing particles of large primary particles, a method by classification, and the like are possible. Furthermore, a method in which conductive particles are attached or fixed to a part or all of the surface of a base particle having a desired particle size and particle size distribution, and a form in which a conductive component is dispersed in particles having a desired particle size and particle size distribution. A method using the conductive fine particles is also possible, and the particle size and particle size distribution of the conductive fine powder can be adjusted by combining these methods.
[0191]
The particle diameter in the case where the conductive fine powder particles are formed as an aggregate is defined as an average particle diameter of the aggregate. There is no problem that the conductive fine powder exists not only in the state of primary particles but also in the state of aggregation of secondary particles.
[0192]
In the present invention, the resistance of the conductive fine powder was obtained by measuring and normalizing by the tablet method. That is, the bottom area 2.26cm2About 0.5 g of a powder sample was placed in the cylinder, and 147 N (15 kg) was applied to the upper and lower electrodes. At the same time, a voltage of 100 V was applied to measure the resistance value, and then normalized to calculate the specific resistance.
[0193]
The magnetic toner of the present invention has a primary particle size of more than 30 nm (preferably a specific surface area of 50 m) for the purpose of improving cleaning properties.2/ G), more preferably the primary particle size is 50 nm or more (preferably the specific surface area is 30 m).2It is also one of preferable modes to add inorganic or organic fine particles close to spherical shape (less than / g). For example, spherical silica particles, spherical polymethylsilsesquioxane particles, spherical resin particles and the like are preferably used.
[0194]
The developer used in the present invention may further contain other additives, for example, a lubricant powder such as a Teflon powder, a zinc stearate powder, a polyvinylidene fluoride powder, or a cerium oxide powder, Abrasives such as silicon powder and strontium titanate powder; or fluidity-imparting agents such as titanium oxide powder and aluminum oxide powder; anti-caking agents; and a small amount of organic fine particles and inorganic fine particles having opposite polarity are used as developability improvers. You can also. These additives can also be used after hydrophobizing the surface.
[0195]
For example, in the case of magnetite, iron oxide (magnetic powder) used in the magnetic toner of the present invention is produced by the following method.
[0196]
A water-soluble phosphorus compound is added to an aqueous ferrous salt solution by adding an alkali such as sodium hydroxide in an amount equivalent to or greater than the iron component to a concentration of 0.05 to 5.0% by mass of the phosphorus element with respect to the iron element. (For example, phosphates such as sodium hexametaphosphate and primary ammonium phosphate, phosphates such as normal phosphate and phosphite) Aqueous solution, optionally 0 to 5.0 mass% silicon with respect to iron element An aqueous solution containing ferrous hydroxide is prepared by adding an aqueous solution of a water-soluble silicon compound (for example, water glass, sodium silicate, potassium silicate) so as to be an element. Air is blown while maintaining the pH of the prepared aqueous solution at pH 7 or higher (preferably pH 7 to 10), and ferrous hydroxide is oxidized while heating the aqueous solution to 70 ° C. or higher to generate magnetic particles.
[0197]
Adjust the pH of the solution at the end of the oxidation reaction, stir well so that the magnetic iron oxide becomes primary particles, add the coupling agent, stir well, stir, filter, dry, and lightly crush after stirring By doing so, a surface-treated magnetic powder is obtained. Alternatively, after completion of the oxidation reaction, the iron oxide particles obtained by washing and filtering are redispersed in another aqueous medium without drying, and then the pH of the redispersion is adjusted and the silane is stirred well. A coupling agent may be added to perform the coupling treatment.
[0198]
As the ferrous salt, iron sulfate generally produced as a by-product in the production of sulfuric acid titanium, iron sulfate produced as a by-product with the surface cleaning of the steel sheet can be used, and iron chloride or the like can be used.
[0199]
In the method for producing magnetic iron oxide by the aqueous solution method, an iron concentration of 0.5 to 2 mol / l is generally used from the viewpoint of preventing the viscosity from increasing during the reaction and the solubility of iron sulfate. Generally, the lower the iron sulfate concentration, the finer the particle size of the product. Further, in the reaction, the larger the amount of air and the lower the reaction temperature, the easier the atomization.
[0200]
By using the surface-treated magnetic powder thus produced, the excellent magnetic toner of the present invention can be obtained, and high image quality and high stability are possible.
[0201]
Hereinafter, an image forming method to which the magnetic toner of the present invention can be applied will be described.
[0202]
The magnetic toner of the present invention is effective as an image forming method when the surface of the photoreceptor is mainly composed of a polymer binder. For example, when a protective film mainly composed of a resin is provided on an inorganic photoreceptor such as selenium or amorphous silicon, or a surface layer made of a charge transport material and a resin is used as a charge transport layer of a function-separated organic image carrier. In some cases, the protective layer as described above may be further provided thereon.
[0203]
As a means for imparting releasability to such a surface layer,
Use a resin with a low surface energy as the resin that constitutes the film.
Add additives that impart water repellency and lipophilicity,
Disperse the material having high releasability in powder form,
Etc. Examples of (1) are achieved by introducing fluorine-containing groups, silicone-containing groups, etc. into the resin structure. As (2), a surfactant or the like may be used as an additive. Examples of (3) include compounds containing fluorine atoms, that is, polytetrafluoroethylene, polyvinylidene fluoride, carbon fluoride, and the like.
[0204]
By these means, the contact angle with respect to water on the surface of the photoreceptor can be set to 85 degrees or more, and toner transferability and durability of the photoreceptor can be further improved. 90 degrees or more is preferable. Of these, polytetrafluoroethylene is particularly preferred. In the present invention, it is preferable to disperse the releasable powder such as the fluorine-containing resin (3) in the outermost surface layer.
[0205]
In order to contain these powders on the surface, a layer in which the powder is dispersed in a binder resin is provided on the outermost surface of the photoreceptor, or an organic photoreceptor that is originally composed mainly of a resin. For example, the powder may be dispersed in the uppermost layer without newly providing a surface layer. The addition amount is preferably 1 to 60 parts by mass, more preferably 2 to 50 parts by mass with respect to the total mass of the surface layer. If the amount is less than 1 part by mass, the effect of improving the transferability of the toner and the durability of the photoconductor is insufficient. If the amount exceeds 60 parts by mass, the strength of the film is reduced or the amount of incident light on the photoconductor is significantly reduced. Therefore, it is not preferable.
[0206]
One preferred embodiment of the photoreceptor used in the present invention will be described below.
[0207]
Examples of the conductive substrate include metals such as aluminum and stainless steel, plastics having a coating layer made of aluminum alloy, indium oxide-tin oxide alloy, paper / plastic impregnated with conductive particles, plastics having a conductive polymer, etc. Cylindrical cylinders and films are used.
[0208]
On these conductive substrates, the purpose is to improve the adhesion of the photosensitive layer, improve coating properties, protect the substrate, cover defects on the substrate, improve charge injection from the substrate, and protect against electrical breakdown of the photosensitive layer. An undercoat layer may be provided. Undercoat layer is polyvinyl alcohol, poly-N-vinylimidazole, polyethylene oxide, ethyl cellulose, methyl cellulose, nitrocellulose, ethylene-acrylic acid copolymer, polyvinyl butyral, phenol resin, casein, polyamide, copolymer nylon, glue, gelatin, polyurethane -It is made of a material such as aluminum oxide. The film thickness is usually about 0.1 to 10 μm, preferably about 0.1 to 3 μm.
[0209]
Charge generation layers include azo pigments, phthalocyanine pigments, indigo pigments, perylene pigments, polycyclic quinone pigments, squarylium dyes, pyrylium salts, thiopyrylium salts, triphenylmethane dyes, selenium, amorphous silicon, etc. A charge generating material such as an inorganic material is dispersed in a suitable binder and formed by coating or vapor deposition. The binder can be selected from a wide range of binder resins such as polycarbonate resin, polyester resin, polyvinyl butyral resin, polystyrene resin, acrylic resin, methacrylic resin, phenol resin, silicone resin, epoxy resin, vinyl acetate resin, etc. Is mentioned. The amount of the binder contained in the charge generation layer is selected to be 80% by mass or less, preferably 0 to 40% by mass. The thickness of the charge generation layer is preferably 5 μm or less, and particularly preferably 0.05 to 2 μm.
[0210]
The charge transport layer has a function of receiving charge carriers from the charge generation layer in the presence of an electric field and transporting them. The charge transport layer is formed by dissolving a charge transport material in a solvent together with a binder resin as required, and coating, and the film thickness is generally 5 to 40 μm. Examples of charge transport materials include polycyclic aromatic compounds having a structure such as biphenylene, anthracene, bilene, phenanthrene in the main chain or side chain, nitrogen-containing cyclic compounds such as indole, carbazole, oxadiazole, pyrazoline, hydrazone compounds, Examples include styryl compounds, selenium, selenium-tellurium, amorphous silicon, and cadmium sulfide.
[0211]
In addition, binder resins for dispersing these charge transport materials include resins such as polycarbonate resin, polyester resin, polymethacrylic acid ester, polystyrene resin, acrylic resin, polyamide resin, and organic such as poly-N-vinylcarbazole and polyvinylanthracene. A photoconductive polymer etc. are mentioned.
[0212]
Moreover, you may provide a protective layer as a surface layer. As the resin for the protective layer, polyester, polycarbonate, acrylic resin, epoxy resin, phenol resin, or a curing agent for these resins may be used alone or in combination of two or more.
[0213]
Moreover, you may disperse | distribute electroconductive fine particles in resin of a protective layer. Examples of the conductive fine particles include metals and metal oxides, preferably zinc oxide, titanium oxide, tin oxide, antimony oxide, indium oxide, bismuth oxide, tin oxide coated titanium oxide, tin coated indium oxide, There are ultrafine particles such as antimony-coated tin oxide and zirconium oxide. These may be used alone or in combination of two or more. In general, when particles are dispersed in a protective layer, it is necessary that the particle diameter of the particles is smaller than the wavelength of incident light in order to prevent scattering of incident light by the dispersed particles, and the particles are dispersed in the protective layer in the present invention. The conductive / insulating particles preferably have a particle size of 0.5 μm or less. Moreover, 2-90 mass% is preferable with respect to the protective layer total mass, and, as for content in a protective layer, 5-80 mass% is more preferable. The thickness of the protective layer is preferably from 0.1 to 10 μm, more preferably from 1 to 7 μm.
[0214]
The surface layer can be applied by spray coating, beam coating or penetration (dipping) coating of the resin dispersion.
[0215]
The magnetic toner of the present invention is also preferably applied to an image forming method having a contact transfer process. Here, a preferable contact transfer process will be described. The recording medium that receives the transfer of the toner image from the image bearing member may be an intermediate transfer member such as a transfer drum. When the recording medium is an intermediate transfer member, a toner image can be obtained by transferring again from the intermediate transfer member to a transfer material such as paper.
[0216]
In the contact transfer process, the developed image is electrostatically transferred to the transfer material while contacting the transfer means via the photosensitive member and the transfer material. The contact pressure of the transfer means is a linear pressure of 2.9 N / m. It is preferably (3 g / cm) or more, more preferably 19.6 N / m (20 g / cm) or more. If the linear pressure as the contact pressure is less than 2.9 N / m (3 g / cm), it is not preferable because transfer of the transfer material and transfer failure are likely to occur.
[0217]
In addition, as a transfer means in the contact transfer process, an apparatus having a transfer roller or a transfer belt is used. FIG. 3 shows an example of the configuration of the transfer roller. The transfer roller 34 in contact with the photosensitive drum 100 includes at least a core metal 34a and a conductive elastic layer 34b. The conductive elastic layer has a volume resistance 10 such as urethane or EPDM in which a conductive material such as carbon is dispersed.6-1010It is made of an elastic body of about Ωcm, and a transfer bias is applied by a transfer bias power source 35.
[0218]
It is also preferable to use such a contact transfer method for an image forming apparatus in which the surface of the photoreceptor is an organic compound. In other words, when the organic compound forms the surface layer of the photoconductor, the adhesion to the binder resin contained in the toner particles is stronger than other photoconductors using inorganic materials, and the transferability is further reduced. This is because they tend to.
[0219]
Examples of the surface material of the photoreceptor include, but are not limited to, silicone resin, vinylidene chloride, ethylene-vinyl chloride, styrene-acrylonitrile, styrene-methyl methacrylate, styrene, polyethylene terephthalate, and polycarbonate. However, other monomers or copolymers and blends between the aforementioned binder resins can also be used.
[0220]
Further, the combination of the toner and the contact transfer method of the present invention is particularly effective for an image forming apparatus having a small diameter photoreceptor having a diameter of 50 mm or less. That is, in the case of a small-diameter photoconductor, the curvature with respect to the same linear pressure is large, and pressure concentration tends to occur at the contact portion. The belt photoreceptor is considered to have the same phenomenon, but is also effective for an image forming apparatus having a radius of curvature of 25 mm or less at the transfer portion.
[0221]
The toner of the present invention is applied on the toner carrier with a layer thickness smaller than the closest distance between the toner carrier and the photoreceptor (between S and D) and an alternating electric field is applied in order to obtain high image quality without fogging. It is also preferable that development is performed in a development process in which development is performed. That is, the layer thickness regulating member for regulating the magnetic toner on the toner carrying member is used by setting the closest gap between the photosensitive member and the toner carrying member to be wider than the toner layer thickness on the toner carrying member.
[0222]
Here, as the toner carrier, a conductive cylinder (developing roller) formed of a metal or alloy such as aluminum or stainless steel is preferably used. A conductive cylinder may be formed of a resin composition having sufficient mechanical strength and conductivity, or a conductive rubber roller may be used. Moreover, it is not limited to the cylindrical shape as described above, and may be an endless belt that is rotationally driven.
[0223]
The toner of the present invention is 5 to 30 g / m on the toner carrier.2It is preferable to form the layer. The amount of toner on the toner carrier is 5 g / m.2If it is smaller than 1, a sufficient image density is difficult to obtain, and the toner layer becomes uneven due to excessive charging of the toner. The amount of toner on the toner carrier is 30 g / m.2If the amount is larger than that, toner scattering tends to occur.
[0224]
The surface roughness of such a toner carrier is preferably in the range of 0.2 to 3.5 μm in terms of JIS centerline average roughness (Ra).
[0225]
If Ra is less than 0.2 μm, the charge amount on the toner carrying member becomes high, and the developability becomes insufficient. When Ra exceeds 3.5 μm, unevenness occurs in the toner coat layer on the toner carrier, resulting in uneven density on the image. More preferably, it is in the range of 0.5 to 3.0 μm.
[0226]
The surface roughness Ra of the toner carrier is measured based on JIS surface roughness “JIS B 0601” using a surface roughness measuring instrument (Surfcoder SE-30H, manufactured by Kosaka Laboratory Ltd.). Corresponds to line average roughness. Specifically, a 2.5 mm portion as the measurement length a is extracted from the roughness curve in the direction of the center line, the center line of this extraction portion is the X axis, the direction of the vertical magnification is the Y axis, and the roughness curve is When expressed by y = f (x), it means a value obtained by the following formula expressed in micrometers (μm).
[0227]
[Outside 5]
Figure 0004750324
[0228]
Furthermore, since the magnetic toner of the present invention has a high charging ability, it is desirable to control the total charge amount of the toner during development. For this reason, the surface of the toner carrier is a resin layer in which conductive fine particles and / or lubricant are dispersed. It is preferable to coat with.
[0229]
In the coating layer of the toner carrier, the conductive fine particles contained in the resin material are 11.7 MPa (120 kg / cm2It is preferable that the resistance value after pressurizing is 0.5 Ω · cm or less.
[0230]
The conductive fine particles are preferably carbon fine particles, a mixture of carbon fine particles and crystalline graphite, or crystalline graphite. The conductive fine particles preferably have a particle size of 0.005 to 10 μm.
[0231]
Examples of the resin material include thermoplastic resins such as styrene resin, vinyl resin, polyethersulfone resin, polycarbonate resin, polyphenylene oxide resin, polyamide resin, fluororesin, fiber resin, and acrylic resin; epoxy resin, polyester A thermosetting resin or a photocurable resin such as a resin, an alkyd resin, a phenol resin, a melamine resin, a polyurethane resin, a urea resin, a silicone resin, or a polyimide resin can be used.
[0232]
Among them, those having releasability such as silicone resin and fluororesin, and those having excellent mechanical properties such as polyethersulfone, polycarbonate, polyphenylene oxide, polyamide, phenol resin, polyester, polyurethane, styrene resin are more. preferable. In particular, a phenol resin is preferable.
[0233]
The conductive fine particles are preferably used in an amount of 3 to 20 parts by mass per 10 parts by mass of the resin component.
[0234]
When carbon fine particles and graphite particles are used in combination, it is preferable to use 1 to 50 parts by mass of carbon fine particles per 10 parts by mass of graphite.
[0235]
The volume resistivity of the resin coating layer of the sleeve in which the conductive fine powder is dispersed is 10-6-106Ω · cm is preferred.
[0236]
Further, when the toner of the present invention is used, it is affected by the temperature and humidity environment that the member on the toner carrier is regulated by being in contact with the toner carrier via the toner. It is particularly preferable from the viewpoint of obtaining uniform charging that is difficult to cause toner scattering.
[0237]
Further, the surface of the toner carrier that carries the toner may move in the same direction as the movement direction of the surface of the photoconductor as an image carrier, or may move in the opposite direction. When the moving direction is the same direction, the ratio is preferably 100% or more with respect to the moving speed of the photosensitive member. If it is less than 100%, the image quality is poor. The higher the moving speed ratio, the more toner is supplied to the development site, the more frequently the toner is desorbed from the latent image, and the unnecessary parts are scraped off and applied to the necessary parts. Thus, an image faithful to the latent image can be obtained. Specifically, it is preferable that the moving speed of the toner carrying member surface is 1.05 to 3.0 times the moving speed of the photosensitive member surface.
[0238]
Further, it is preferable that the toner carrying member is disposed facing the photosensitive member with a separation distance of 100 to 1000 μm. If the separation distance of the toner carrier from the photosensitive member is less than 100 μm, the change in the development characteristics of the toner with respect to the fluctuation of the separation distance becomes large, so that it is difficult to mass-produce an image forming apparatus that satisfies stable image quality. . When the separation distance of the toner carrying member from the photosensitive member is larger than 1000 μm, the followability of the toner to the latent image on the photosensitive member is lowered, so that the image quality is lowered such as a lower resolution and a lower image density. Preferably 120-500 micrometers is good.
[0239]
When using the toner of the present invention, it is preferable that development is performed in a developing process in which an alternating electric field is applied to the toner carrier, and the applied developing bias is obtained by superimposing an alternating voltage (AC voltage) on a DC voltage. Also good.
[0240]
As a waveform of the alternating voltage, a sine wave, a rectangular wave, a triangular wave, or the like can be used as appropriate. Further, it may be a pulse wave formed by periodically turning on / off a DC power source. Thus, as the waveform of the alternating voltage, a bias whose voltage value changes periodically can be used.
[0241]
At least a peak-to-peak electric field strength of 3 × 10 3 between the toner carrier that carries the toner and the image carrier.6~ 1x107It is preferable to apply an alternating electric field of V / m and a frequency of 100 to 5000 Hz as a developing bias.
[0242]
In the contact charging method which is a preferable form for applying the toner of the present invention, the charging member is in contact with the photosensitive member, and ozone is not generated.
[0243]
As a preferable process condition when using a charging roller as one form, the contact pressure of the roller is 4.9 to 490 N / m (5 to 500 g / cm), and an AC voltage is superimposed on a DC voltage or a DC voltage. Things are used. In the case of using a DC voltage superimposed with an AC voltage, AC voltage = 0.5 to 5 kVpp, AC frequency = 50 to 5 kHz, and DC voltage = ± 0.2 to ± 5 kV are preferable.
[0244]
Other charging means include a method using a charging blade and a method using a conductive brush. These contact charging means are also effective in eliminating the need for a high voltage and reducing the generation of ozone.
[0245]
The material of the charging roller and charging blade as the contact charging means is preferably conductive rubber, and a release coating may be provided on the surface thereof. As the releasable coating, nylon resin, PVdF (polyvinylidene fluoride), PVdC (polyvinylidene chloride), fluorine acrylic resin, or the like can be applied.
[0246]
Next, a preferred image forming method for applying the toner of the present invention will be specifically described with reference to the drawings. In FIG. 1, reference numeral 100 denotes a photosensitive drum, and a primary charging roller 117, a developing device 140, a transfer charging roller 114, a cleaner 116, a register roller 124, and the like are provided around the photosensitive drum. The photoreceptor 100 is charged to −700 V by the primary charging roller 117 (applied voltages are AC voltage −2.0 kVpp, DC voltage −700 Vdc). Then, exposure is performed by irradiating the photosensitive member 100 with a laser beam 123 by the laser generator 121. The electrostatic latent image on the photoreceptor 100 is developed with a one-component magnetic toner by the developing device 140 and is transferred onto the transfer material P by the transfer roller 114 in contact with the photoreceptor via the transfer material P. The transfer material P on which the toner image is placed is conveyed to the fixing device 126 by the conveyance belt 125 or the like, and the image is fixed on the transfer material P. In addition, toner remaining on a part of the photoconductor is cleaned by the cleaning unit 116. The developing device 140 is provided with a cylindrical toner carrier 102 (hereinafter referred to as a developing sleeve) made of a nonmagnetic metal such as aluminum or stainless steel in the vicinity of the photosensitive member 100, and the photosensitive member 100, the developing sleeve 102, and the like. This gap is maintained at about 300 μm by a sleeve / photoreceptor gap holding member (not shown). In FIG. 4, a magnet roller 104 is fixed and disposed concentrically with the developing sleeve 102 in the developing sleeve. However, the developing sleeve 102 is rotatable. The magnet roller 104 is provided with a plurality of magnetic poles as shown in the figure. S1 affects development, N1 regulates the toner coat amount, S2 takes in / conveys toner, and N2 affects toner blowout prevention. An elastic blade 103 is provided as a member for regulating the amount of magnetic toner that adheres to the developing sleeve 102 and is conveyed, and the amount of toner conveyed to the developing region is controlled by the contact pressure of the elastic blade 103 against the developing sleeve 102. . In the developing region, a DC and AC developing bias is applied between the photoconductor 100 and the developing sleeve 102, and the toner on the developing sleeve flies onto the photoconductor 100 in accordance with the electrostatic latent image and becomes a visible image.
[0247]
The method for measuring various physical property data in the present invention will be described below.
(1) Method of measuring ratio (B / A) of iron element content (B) to carbon element content (A) present on the toner surface
The ratio (B / A) of the content of iron element (B) to the content of carbon element (A) present on the toner surface in the present invention (B / A) is subjected to surface composition analysis by ESCA (X-ray photoelectron spectroscopy). Calculated.
In the present invention, the ESCA apparatus and measurement conditions are as follows.
Equipment used: 1600S type X-ray photoelectron spectrometer manufactured by PHI (Physical Electronics Industries, Inc.)
Measurement conditions: X-ray source MgKα (400 W) Spectral region 800 μmφ
In the present invention, the surface atomic concentration (atomic%) was calculated from the measured peak intensity of each element using a relative sensitivity factor provided by PHI. The measurement peak top range of each element is as follows.
C: 283-293 eV
Fe: 706 to 730 eV
S: 166 to 172 eV
N: 396 to 403 eV
As the measurement sample, toner is used. When an external additive is added to the toner, the toner is washed with a solvent that does not dissolve the toner, such as isopropanol, and the measurement is performed after removing the external additive. Do.
(2) Measuring method of dispersibility (D / C) of magnetic particles in cross-sectional observation of toner
The projected area equivalent circle diameter of the magnetic toner of the present invention is C, and the minimum value of the distance between the magnetic particle surface and the toner particle surface in the cross-sectional observation of the magnetic toner using a transmission electron microscope (TEM) is D. The D / C was measured using TEM.
As a specific observation method by TEM, a cured product obtained by sufficiently dispersing particles to be observed in a room temperature curable epoxy resin and then curing in an atmosphere at a temperature of 40 ° C. as it is, or A method of observing as a flaky sample with a microtome having frozen and diamond teeth is preferred.
A specific method for determining the ratio of the number of corresponding particles is as follows.
Particles for determining D / C by TEM are obtained by obtaining the equivalent circle diameter from the cross-sectional area in the micrograph and including the value within ± 10% of the number average particle diameter (D1). For the corresponding particles, the minimum value (D) of the distance between the magnetic particle surface and the magnetic toner particle surface is measured, and D / C is calculated. The ratio of particles having a D / C value calculated in this way of 0.02 or less is defined as being determined by the following formula. The microphotograph at this time preferably has a magnification of 10,000 to 20,000 times in order to perform highly accurate measurement. In the present invention, a transmission electron microscope (H-600 type manufactured by Hitachi) was used as an apparatus, observed at an accelerating voltage of 100 kV, and observed / measured using a micrograph having a magnification of 10,000 times.
The number average particle diameter (D1) of the magnetic toner is preferably determined by a Coulter counter.
(3) Measurement of iron and iron compound liberation rate of toner particles
The liberation rate of iron and iron compounds will be described. The liberation rate of iron and iron compounds is measured by a particle analyzer (PT1000: manufactured by Yokogawa Electric Corporation), and the liberation rate is 0.05 to 3.00%. Element, preferably 0.05 to 2.00%, more preferably 0.05 to 1.50%, and particularly preferably 0.05 to 0.8%.
[0248]
The particle analyzer performs the measurement according to the principle described on pages 65-68 of the Japan Hardcopy 97 papers. Specifically, the apparatus introduces fine particles such as toner into the plasma one by one and can know the element of the luminescent material, the number of particles, and the particle size of the particles from the emission spectrum of the fine particles.
[0249]
Among these, the liberation rate is defined as a value obtained by the following equation from the simultaneous emission of light emission of carbon atoms, which are constituent elements of the binder resin, and light emission of iron atoms.
[0250]
Free rate of iron and iron compounds = Number of light emission of iron atom only /
(Number of light emission of iron atoms emitted simultaneously with carbon atoms + Number of light emission of iron atoms only)
Here, the simultaneous light emission of the carbon atom and the iron atom means that the light emission of the iron atom emitted within 2.6 msec from the light emission of the carbon atom is the simultaneous light emission, and the light emission of the iron atom thereafter is the light emission of only the iron atom. . Since the present invention contains a large amount of magnetic powder mainly composed of magnetite, the simultaneous emission of carbon atoms and iron atoms means that the magnetic powder is dispersed in the toner, It can also be said that the light emission of only means that the magnetic powder is released from the toner.
[0251]
As a specific measurement method, carbon atoms (measurement wavelength 247.860 nm) are measured in channel 1, iron atoms (measurement wavelength 259.94 nm) are measured in channel 4, and the number of luminescence of carbon atoms is 1000 in one scan. Sampling is performed so that the total number of emitted light is less than or equal to 10,000, and the scanning is repeated until the total number of emitted light of carbon atoms reaches 10,000 or more, and the number of emitted light is integrated. Based on this data, the liberation rate of iron and iron compounds is calculated using the above formula.
(4) Molecular weight measuring method of copolymer containing sulfonic acid group-containing (meth) acrylamide The weight average molecular weight of the sulfur-containing polymer is a polystyrene conversion value measured by gel permeation chromatography (GPC) using tetrahydrofuran. Asked. Specifically, the following method was followed. RI was used as a detector.
<Sample Preparation> About 10 mg of the sample was dissolved in 5 ml of tetrahydrofuran solvent, allowed to stand at 25 ° C. for 16 hours, and then filtered through a membrane filter having a pore size of 0.45 μm to prepare a sample.
<Measurement conditions>
Temperature: 35 ° C
Solvent: Tetrahydrofuran
Flow rate: 1.0 ml / min
Concentration: 0.2% by weight
Sample injection volume: 100 μl
Column: Showa Denko K.K., Shodex GPC KF806M (2 x 30 cm)
As standard polystyrene samples for preparing a calibration curve, TSK standard polystyrenes F-850, F-450, F-288, F-128, F-80, F-40, F-20, F-10, F- manufactured by Tosoh Corporation 4, F-2, F-1, A-5000, A-2500, A-1000, A-500 was used to create a calibration curve.
[0252]
A high-speed GPC HPLC8120 GPC (manufactured by Tosoh Corporation) was used as the apparatus.
[0253]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to production examples and examples, but this does not limit the present invention in any way. In addition, all the parts in the following mixing | blending are a mass part.
[0254]
(Production Example 1 of Polar Polymer)
In a pressurizable reaction vessel equipped with a reflux tube, a stirrer, a thermometer, a nitrogen introduction tube, a dropping device and a decompression device, 250 parts of methanol as a solvent, 150 parts of 2-butanone and 100 parts of 2-propanol, styrene as a monomer 72 parts, 18 parts of 2-ethylhexyl acrylate, and 10 parts of 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid were added and heated to reflux temperature with stirring. A solution obtained by diluting 1 part of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate as a polymerization initiator with 20 parts of 2-butanone was added dropwise over 30 minutes, and stirring was continued for 5 hours. Further, t-butylperoxy-2 was further added. -A solution obtained by diluting 1 part of ethylhexanoate with 20 parts of 2-butanone was added dropwise over 30 minutes, and the mixture was further stirred for 5 hours to complete the polymerization.
[0255]
The polymer obtained after distilling off the polymerization solvent under reduced pressure was coarsely pulverized to 100 μm or less using a cutter mill equipped with a screen having an opening of 100 μm. The obtained polar polymer had a Tg of about 54 ° C. The obtained polar polymer is designated as polar polymer 1.
[0256]
(Polar Polymer Production Examples 2 to 4)
Polar polymers 2 to 4 were produced in the same manner as in Production Example 1 of Polar Polymer, except that the monomers used were changed to those shown in Table 1.
[0257]
(Comparative Production Example 1 of Polar Polymer)
In Polar Polymer Production Example 1, Polar Polymer 5 was produced in the same manner except that the monomers used were changed to those shown in Table 1.
[0258]
[Table 1]
Figure 0004750324
[0259]
(Surface treatment magnetic powder production example 1)
An aqueous solution containing ferrous hydroxide was prepared by mixing 1.0 to 1.1 equivalents of a caustic soda solution with respect to iron ions in an aqueous ferrous sulfate solution.
[0260]
While maintaining the pH of the aqueous solution at around 9, air was blown and an oxidation reaction was performed at 80 to 90 ° C. to obtain a slurry solution of magnetic particles. After washing and filtering, the water-containing slurry was once taken out. At this time, a small amount of water-containing sample was collected and the water content was measured. Next, the water-containing sample was re-dispersed in another aqueous medium without drying, and then the pH of the re-dispersed liquid was adjusted to about 6, and the silane coupling agent (n-CTenHtwenty oneSi (OCHThree)Three) Was added to 100 parts of magnetic iron oxide (the amount of magnetic particles was calculated as a value obtained by subtracting the water content from the water-containing sample) and subjected to a coupling treatment. The produced hydrophobic magnetic particles were washed, filtered, and dried by a conventional method, and then the slightly agglomerated particles were pulverized to obtain surface-treated magnetic powder 1. Table 2 shows the physical properties of the obtained magnetic powder together with those of the magnetic powder obtained in the following production examples.
[0261]
(Production example 1 of magnetic powder)
As in Production Example 1 of the surface-treated magnetic powder, the oxidation reaction proceeds, the magnetic acid particles produced after the oxidation reaction are washed, filtered and dried, and the aggregated particles are crushed to obtain the magnetic powder 1 It was.
[0262]
(Production Example 2 of Surface-treated Magnetic Powder)
After re-dispersing the magnetic powder 1 obtained in Production Example 1 of the magnetic powder in another aqueous medium, the pH of the re-dispersed liquid is adjusted to about 6, and the silane coupling agent is sufficiently stirred. (N-CTenHtwenty oneSi (OCHThree)Three) Was added in an amount of 2.0 parts per 100 parts of the magnetic powder 1 and subjected to a coupling treatment. The obtained magnetic particle slurry was washed, filtered and dried by a conventional method, and then the agglomerated particles were pulverized to obtain a surface-treated magnetic powder 2.
[0263]
(Production Example 3 of Surface-treated Magnetic Powder)
For magnetic powder 1 obtained in Production Example 1 of magnetic powder powder, 2.0 parts of silane coupling agent (nCTenHtwenty oneSi (OCHThree)ThreeThe surface-treated magnetic powder 3 was obtained by surface treatment in the gas phase.
[0264]
(Production Example 4 of Surface-treated Magnetic Powder)
In Production Example 1 of the surface-treated magnetic material, the surface-treated magnetic powder 4 was obtained by reducing the amount of ferrous sulfate aqueous solution during the synthesis of the magnetic iron oxide particles and increasing the amount of air blown.
[0265]
(Production Example 5 of Surface-treated Magnetic Powder)
Surface-treated magnetic powder 5 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of the surface-treated magnetic powder, except that the amount of ferrous sulfate aqueous solution during the synthesis of the magnetic iron oxide particles was increased and the amount of air blown was decreased.
[0266]
(Surface treatment magnetic powder production example 6)
In Production Example 1 of the surface-treated magnetic powder, a surface-treated magnetic powder 6 was obtained by increasing the amount of air blown during the synthesis of the magnetic iron oxide particles.
[0267]
(Surface treatment magnetic powder production example 7)
In Production Example 1 of the surface-treated magnetic powder, a silane coupling agent (n-CTenHtwenty oneSi (OCHThree)Three) Silane coupling agent (n-C6H13Si (OCHThree)ThreeThe surface-treated magnetic powder 7 was obtained in the same manner except for the above.
[0268]
(Production Example 8 of Surface-treated Magnetic Powder)
In Production Example 1 of the surface-treated magnetic powder, a silane coupling agent (n-CTenHtwenty oneSi (OCHThree)ThreeThe surface-treated magnetic powder 8 was obtained in the same manner except that the amount used was changed to 0.1 part.
[0269]
[Table 2]
Figure 0004750324
[0270]
(Conductive fine powder 1)
Fine particle zinc oxide with a volume average particle size of 3.7 μm, particle size distribution of less than 0.5 μm is 6.6% by volume, and more than 5 μm is 8% by number (resistance 80 Ω · cm, oxidation with primary particle size of 0.1 to 0.3 μm) Conductive fine powder 1 is obtained by granulating zinc primary particles by pressure, white).
[0271]
When the conductive fine powder 1 was observed with a scanning electron microscope at 3000 times and 30,000 times, it was composed of 0.1 to 0.3 μm primary particles of zinc oxide and 1 to 10 μm aggregates.
[0272]
In accordance with the exposure light wavelength of 740 nm of the laser beam scanner used for image exposure in the image forming apparatus of Example 1, a light source having a wavelength of 740 nm is used, and the transmittance in this wavelength region is measured by a 310T transmission densitometer manufactured by X-Rite. As a result, the transmittance of the conductive fine powder 1 was about 35%.
[0273]
(Conductive fine powder 2)
Fine particles of zinc oxide (resistance: 1500 Ω · resistance) obtained by air classification of conductive fine particles 1 and having a volume average particle size of 2.4 μm, a particle size distribution of less than 0.5 μm is 4.1% by volume, and more than 5 μm is 1% by number. cm, transmittance 35%) is defined as conductive fine powder 2.
[0274]
When the conductive fine powder 2 was observed with a scanning electron microscope, it was composed of zinc oxide primary particles of 0.1 to 0.3 μm and aggregates of 1 to 5 μm, but compared with the conductive fine powder 1. Then, the primary particles were decreased.
[0275]
(Conductive fine powder 3)
Finely divided zinc oxide (resistance: 1500 Ω · cm, with a volume average particle size of 1.5 μm, a particle size distribution of less than 0.5 μm is 35% by volume and 0 μm is greater than 5 μm, obtained by air classification of the conductive fine particles 1 Conductivity fine powder 3 is defined as a transmittance of 35%).
[0276]
When this conductive fine powder 3 was observed with a scanning electron microscope, it was composed of 0.1 to 0.3 μm zinc oxide primary particles and 1 to 4 μm aggregates. Then, the primary particles increased.
[0277]
(Conductive fine powder 4)
Fine particle zinc oxide with a volume average particle size of 0.3 μm, particle size distribution of less than 0.5 μm is 80% by volume, and more than 5 μm is 0% by number (resistance 100 Ω · cm, primary particle size 0.1 to 0.3 μm, white, transmission The rate is 35% and the purity is 99% or more).
[0278]
When the conductive fine powder 4 was observed with a scanning electron microscope, it was composed of 0.1 to 0.3 μm zinc oxide primary particles with few aggregates.
[0279]
(Conductive fine powder 5)
After removing coarse particles of aluminum borate with a volume average particle size of 2.8 μm surface-treated with tin oxide / antimony by air classification, fine particles are removed by dispersing in an aqueous system and repeating filtration to remove the volume average particle size. As a result, grayish white conductive particles having a particle size distribution of 3.2 μm, less than 0.5 μm in 0.4% by volume, and more than 5 μm in 1% by number were obtained. This is designated as conductive fine powder 5.
[0280]
Table 3 shows typical physical property values of the conductive fine powders 1 to 5.
[0281]
[Table 3]
Figure 0004750324
[0282]
Black powder production example 1
0.1 mol / liter-Na in 709 parts of ion-exchanged waterThreePOFourAfter adding 451 parts of an aqueous solution and heating to 60 ° C., 1.0 mol / liter-CaCl2An aqueous medium containing calcium phosphate was obtained by gradually adding 67.7 parts of an aqueous solution.
80 parts of styrene
20 parts of n-butyl acrylate
Bisphenol A P.I. O. And E. O. Unsaturated polyester resin obtained by condensation reaction of adduct and fumaric acid 0.5 part
Polar polymer 1 2 parts
Negative charge control agent (monoazo dye-based Fe compound) 1 part
90 parts of surface-treated magnetic powder 1
The above formulation was uniformly dispersed and mixed using an attritor (Mitsui Miike Chemical Co., Ltd.).
[0283]
This monomer composition was heated to 60 ° C., and 6 parts of an ester wax mainly composed of behenyl behenate (maximum endothermic peak value of 72 ° C. in DSC) was added and mixed therewith. , 2′-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile) [t1/2= 140 minutes at 60 ° C] 7 parts and dimethyl-2,2'-azobisisobutyrate [t1/2= 270 minutes, at 60 ° C; t1/2 =80 minutes at 80 ° C.] 2 parts were dissolved.
[0284]
The polymerizable monomer system is charged into the aqueous medium, and 60 ° C., N2In an atmosphere, the mixture was stirred for 15 minutes at 10,000 rpm with a TK homomixer (Special Machine Industries Co., Ltd.) and granulated. Thereafter, the mixture was reacted at 60 ° C. for 7 hours while stirring with a paddle stirring blade. Thereafter, the liquid temperature was raised to 80 ° C., and stirring was further continued for 3 hours. After completion of the reaction, the suspension was cooled, hydrochloric acid was added to dissolve the calcium phosphate salt, filtered, washed with water, and dried to obtain a black powder 1 having a weight average particle size of 6.7 μm.
[0285]
The physical properties of the resulting black powder 1 are shown in Table 4 together with the physical properties of the black powder obtained in the following black powder production examples.
[0286]
Black powder production examples 2 to 4
In black powder production example 1, black powders 2 to 4 were obtained in the same manner except that polar polymers 2 to 4 were used instead of polar polymer 1.
[0287]
Comparative production example 1 of black powder
A black powder 5 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of black powder except that the polar polymer 5 was used instead of the polar polymer 1.
[0288]
Comparative production example 2 of black powder
In the black powder production example 1, a black powder 6 was obtained by the same method except that the polar polymer 1 was not used.
[0289]
Production example 5 of black powder
A black powder 7 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of black powder except that 16 parts of the polar polymer 1 was used.
[0290]
Black powder production examples 6 to 10
In black powder production example 1, black powders 8 to 12 were obtained in the same manner except that surface-treated magnetic powders 2 to 6 were used instead of surface-treated magnetic powder 1.
[0291]
Comparative production example 3 of black powder
A black powder 13 was obtained in the same manner as in the black powder production example 1 except that the magnetic powder 1 was used in place of the surface-treated magnetic powder 1.
[0292]
Comparative production example 4 of black powder
In Production Example 1 of black powder, NaThreePOFourAmount of aqueous solution and CaCl2The black powder 14 having a weight average particle diameter of 2.9 μm was obtained by increasing the amount of the aqueous solution added to change the amount of calcium phosphate in the aqueous medium and using sodium dodecylbenzenesulfonate.
[0293]
Comparative production example 5 of black powder
A black powder 15 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of black powder except that the amount of the surface-treated magnetic powder 1 was 9 parts.
[0294]
Black powder production example 11
A black powder 16 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of the black powder except that the amount of the surface-treated magnetic powder 1 was changed to 202 parts.
[0295]
Black powder production examples 12, 13
In the black powder production example 1, black powders 17 and 18 were obtained in the same manner except that the amount of ester wax used was changed to the contents shown in Table 4.
[0296]
Black powder production example 14
Black powder 19 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of black powder, except that wax mainly composed of polyethylene (maximum value of endothermic peak in DSC 115 ° C.) was used instead of ester wax.
[0297]
Black powder production example 15
0.1 mol / liter-Na in 709 parts of ion-exchanged waterThreePOFourAfter adding 451 parts of an aqueous solution and heating to 60 ° C., 1.0 mol / liter-CaCl2An aqueous medium containing calcium phosphate was obtained by gradually adding 67.7 parts of an aqueous solution.
80 parts of styrene
20 parts of n-butyl acrylate
0.6 parts of unsaturated polyester resin used in Production Example 1 of black powder
Negative charge control agent (monoazo dye-based Fe compound) 1.2 parts
107 parts of surface-treated magnetic material 1
The above formulation was uniformly dispersed and mixed using an attritor (Mitsui Miike Chemical Co., Ltd.).
[0298]
This monomer composition was heated to 60 ° C., and 7.2 parts of the ester wax used in Production Example 1 for black powder was added and mixed therewith, and a polymerization initiator 2,2′-azobis ( 2,4-dimethylvaleronitrile) [t1 / 2 = 140 minutes, at 60 ° C] 7.2 parts and dimethyl-2,2'-azobisisobutyrate [t1 / 2 = 270 minutes, at 60 ° C ; T1 / 2 = 80 minutes, at 80 ° C] 2 parts were dissolved.
[0299]
The polymerizable monomer system is charged into the aqueous medium, and 60 ° C., N2In an atmosphere, the mixture was stirred for 15 minutes at 10,000 rpm with a TK homomixer (Special Machine Industries Co., Ltd.) and granulated. Thereafter, the mixture was reacted at 60 ° C. for 3 hours while stirring with a paddle stirring blade. Thereafter, the liquid temperature was raised to 80 ° C., and stirring was continued for another hour.
[0300]
Next, in this aqueous suspension
16 parts of styrene
4 parts of n-butyl acrylate
Polar polymer 1 2.4 parts
0.4 part of 2,2'-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile)
Sodium behenate 0.1 part
20 parts of water
The mixture was added again, and the liquid temperature was changed to 80 ° C., and stirring was continued for 6 hours.
[0301]
After completion of the reaction, the suspension was cooled, hydrochloric acid was added to dissolve the calcium phosphate salt, filtered, washed with water, and dried to obtain a black powder 20 having a weight average particle diameter of 7.5 μm.
[0302]
Comparative production example 6 of black powder
Styrene / n-butyl acrylate copolymer (mass ratio 80/20) 100 parts
0.5 parts of unsaturated polyester resin used in Production Example 1 of black powder
Polar polymer 1 2 parts
Negative charge control agent (monoazo dye-based Fe compound) 1 part
90 parts of surface-treated magnetic powder 1
6 parts of ester wax used in Developer Production Example 1
The above materials are mixed in a blender, melt kneaded with a biaxial extruder heated to 110 ° C., the cooled kneaded product is coarsely pulverized with a hammer mill, and the coarsely pulverized product is finely pulverized with a turbo mill (manufactured by Turbo Kogyo Co., Ltd.). The resulting finely pulverized product was subjected to air classification to obtain a black powder 21 having a weight average particle size of 7.6 μm.
[0303]
Black powder production example 16
The black powder 21 obtained in the comparative black powder production example 6 is spheroidized using an impact surface treatment apparatus (treatment temperature 55 ° C., rotary treatment blade peripheral speed 90 m / sec.). Thus, a black powder 22 was obtained.
[0304]
[Table 4]
Figure 0004750324
[0305]
Production example 1 of magnetic toner
100 parts of black powder 1 is treated with hexamethyldisilazane on silica having a primary particle size of 12 nm and then treated with silicone oil. The BET value after treatment is 140 m.2A magnetic toner 1 was prepared by mixing 1 part of / g hydrophobic silica fine powder with a Henschel mixer (Mitsui Miike Chemical Co., Ltd.).
[0306]
Table 5 shows the formulation of the magnetic toner 1 together with the magnetic toners obtained in the magnetic toner production examples and comparative production examples shown below.
[0307]
Magnetic toner production examples 2 to 5
Magnetic toners 2 to 5 were prepared by mixing 100 parts of black powders 2 to 4 and 7 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner.
[0308]
Production example 6 of magnetic toner
Magnetic toner 6 was prepared by mixing 0.6 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner with 100 parts of black powder 8.
[0309]
Magnetic toner production examples 7 to 10
Magnetic toners 7 to 10 were prepared by mixing 100 parts of black powders 9 to 12 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner.
[0310]
Magnetic toner production example 11
Magnetic toner 11 was prepared by mixing 100 parts of black powder 16 with 0.5 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner.
[0311]
Magnetic toner production example 12
Magnetic toner 12 was prepared by mixing 100 parts of black powder 17 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner.
[0312]
Magnetic toner production examples 13 and 14
Magnetic toners 13 and 14 were prepared by mixing 0.6 parts of the hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of the magnetic toner with 100 parts of the black powders 18 and 19.
[0313]
Magnetic toner production examples 15 and 16
Magnetic toners 15 and 16 were prepared by mixing 100 parts of black powders 20 and 22 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner.
[0314]
Production Examples 17-19 of Magnetic Toner
100 parts of black powder 1 is treated with hexamethyldisilazane and the BET value after treatment is 200 m.2/ G hydrophobic silica fine powder 1 part, surface treated with iso-butyltrimethoxysilane, BET value after treatment is 100m2/ G hydrophobic titanium oxide fine powder 1 part or the surface is treated with iso-butyltrimethoxysilane and the BET value after treatment is 150 m2Magnetic toners 17 to 19 were prepared by mixing 1 part of / g hydrophobic alumina fine powder.
[0315]
Magnetic toner production example 20
Magnetic toner 20 was prepared by mixing 1 part of hydrophobic silica fine powder and 2 parts of conductive fine powder 1 used in Production Example 1 of magnetic toner with 100 parts of black powder 1.
[0316]
Production Examples 21-24 of Magnetic Toner
Magnetic toners 21 to 24 were prepared by mixing 1 part of the hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of the magnetic toner and 2 parts of the conductive fine powders 2 to 5 with 100 parts of the black powder 1. .
[0317]
Comparative production examples 1 to 3 of magnetic toner
Comparative magnetic toners 1 to 3 were prepared by mixing 0.6 parts of the hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of the magnetic toner with 100 parts of the black powders 5, 6, and 13.
[0318]
Comparative production examples 4 and 5 of magnetic toner
Comparative magnetic toners 4 and 5 were prepared by mixing 100 parts of black powders 14 and 15 with 1.5 parts of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner.
[0319]
Comparative production example 6 of magnetic toner
Comparative magnetic toner 6 was prepared by mixing 100 parts of black powder 21 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example 1 of magnetic toner.
[0320]
[Table 5]
Figure 0004750324
[0321]
(Photoreceptor Production Example 1)
As a photoreceptor, a 30φ Al cylinder was used as a base. 2 were sequentially laminated by dip coating to produce a photoreceptor.
[0322]
(1) Conductive coating layer: Mainly composed of a powder of tin oxide and titanium oxide dispersed in a phenolic resin. Film thickness 15 μm.
[0323]
(2) Undercoat layer: Mainly composed of modified nylon and copolymer nylon. Film thickness 0.6 μm.
[0324]
(3) Charge generation layer: Mainly composed of an azo pigment having absorption in a long wavelength region dispersed in a butyral resin. Film thickness 0.6 μm.
[0325]
(4) Charge transport layer: Mainly composed of a hole-transporting triphenylamine compound dissolved in a polycarbonate resin (molecular weight of 20,000 by the Ostwald viscosity method) at a mass ratio of 8:10, and polytetrafluoroethylene powder ( 10% by weight of the total solid content was added and dispersed uniformly. Film thickness 25 μm. The contact angle with water was 95 degrees.
[0326]
The contact angle was measured using pure water, and the device used was Kyowa Interface Science Co., Ltd., contact angle meter CA-X type.
[0327]
<Example 1>
As an image forming apparatus, LBP-1760 (manufactured by Canon Inc.) was remodeled, and an apparatus generally shown in FIG. 1 was used.
[0328]
As the electrostatic charge image carrier, the organic photoreceptor (OPC) drum of Production Example 1 of the photoreceptor was used. A rubber roller charger in which conductive carbon is dispersed as a primary charging member and coated with a nylon resin is brought into contact with this photosensitive member at a linear pressure of 58.8 N / m (60 g / cm), and the DC voltage is set to −700 Vdc. A bias superposed with an AC voltage of 1.5 kVpp is applied to uniformly charge the photosensitive member. Subsequent to primary charging, an electrostatic latent image is formed by exposing the image portion with laser light. At this time, the dark portion potential Vd = −700 V and the bright portion potential VL = −160 V.
[0329]
The gap between the photosensitive drum and the developing sleeve is 310 μm, and the toner carrier has a resin layer with a layer thickness of about 7 μm and a JIS centerline average roughness (Ra) of 1.0 μm as described below. Using a developing sleeve formed on a cylinder, a developing magnetic pole of 85 mT (850 gauss), a toner regulating member having a thickness of 1.0 mm and a free length of 1.0 mm of a silicone rubber blade of 29.4 N / m (30 g / cm) The contact was made with linear pressure.
100 parts of phenolic resin
90 parts of graphite (particle size approx. 7μm)
10 parts of carbon black
Next, a DC bias component Vdc = −500 V, an overlapping AC bias component Vpp = 1500 V, and f = 1900 Hz were used as the developing bias. The peripheral speed of the developing sleeve was 110% (103 mm / sec) in the forward direction with respect to the peripheral speed of the photosensitive member (94 mm / sec).
[0330]
Further, a transfer roller as shown in FIG. 3 (made of ethylene-propylene rubber in which conductive carbon is dispersed, the volume resistance value of the conductive elastic layer is 10).8Ωcm, surface rubber hardness of 24 °, diameter of 20 mm, and contact pressure of 59 N / m (60 g / cm)) are set at a constant speed with respect to the circumferential speed of the photoreceptor (94 mm / sec) in FIG. The direct current was 1.5 kV.
[0331]
As a fixing method, there was used a fixing device of LBP-1760 which does not have an oil application function and which is fixed by heating and pressing with a heater through a film. At this time, a pressure roller having a fluororesin surface layer was used, and the diameter of the roller was 30 mm. The fixing temperature was set to 180 ° C. and the nip width was set to 7 mm.
[0332]
First, the magnetic toner 1 was used as the magnetic toner, and an image printing test was performed in an environment of 15 ° C. and 10% RH. 90g / m as transfer material2Paper was used. As a result, a high transfer property was exhibited at the initial stage, no transfer of characters or lines was lost during transfer, and a good image free from fogging on non-image areas was obtained.
[0333]
Next, durability was evaluated with an image pattern in which horizontal bands of 1 cm in width are arranged every 3 cm with a halftone density having a low latent image potential.
[0334]
Image evaluation was performed as follows.
[0335]
The transfer efficiency is determined by tapering the transfer residual toner on the photoconductor after the solid black image transfer with a Mylar tape and pasting it on the paper. The Macbeth density value is C, and the Mylar is applied on the paper with the toner after the fixing before the transfer. When the Macbeth concentration of the tape was affixed to D and the Macbeth concentration of the Mylar tape affixed on unused paper was assumed to be E, it was approximately calculated by the following formula.
[0336]
[Outside 6]
Figure 0004750324
[0337]
If the transfer efficiency is 90% or more, the image has no problem.
[0338]
Further, the resolving power at the initial stage of durability was evaluated based on the reproducibility of a small-diameter isolated single dot at 600 dpi, which is easy to close due to the latent image electric field and difficult to reproduce.
A: Less than 5 defects in 100
B: 6-10 defects in 100
C: 11-20 defects in 100
D: More than 20 defects in 100
The fog of the non-image part was measured using REFECTECTOMER MOOEL TC-6DS manufactured by Tokyo Denshoku Co., Ltd. The filter used was a green filter, and fog was calculated from the following equation.
[0339]
Fog (reflectance) (%) = reflectance on standard paper (%) − reflectance of sample non-image area (%)
If the fog is 2.0% or less, a good image is obtained.
[0340]
The image density was measured with a Macbeth densitometer RD918 (manufactured by Macbeth).
[0341]
The initial image density was the density on the 20th image.
[0342]
The fixing offset property was determined by observing dirt generated on the back side of the image sample from the initial stage to 100 durability sheets and counting the number of generated sheets.
[0343]
In the chargeability evaluation of the charging process, stains on the non-image area and density unevenness on the halftone image area (due to toner development due to poor chargeability) observed during endurance were observed, and an image defect occurred. This was done by comparing the number of durable sheets. As the number of generated durable sheets increases (or does not occur), the toner becomes more durable.
[0344]
The results obtained are shown in Table 6. As can be seen from Table 6, the magnetic toner 1 had good initial image characteristics, and no poor charging was observed even with a durability of 2000 sheets, indicating very good durability.
[0345]
Next, an image printing test was conducted under an environment of 30 ° C. and 80% RH, and the same good image characteristics and durability were exhibited.
[0346]
  <Examples 2 to 24Reference examples 1 to 4>
  Magnetic toners 2 to 24 were used as magnetic toners, and an image formation test and durability evaluation were performed by the same image forming method as in Example 1. As a result, there was no problem in the initial image characteristics, and no problem was obtained until the durability of 2000 sheets.
[0347]
The results are shown in Table 6.
[0348]
<Comparative Examples 1-6>
Comparative magnetic toners 1 to 6 were used as magnetic toners, and an image formation test and durability evaluation were performed by the same image forming method as in Example 1. As a result, the image characteristics were not good from the beginning, and an image failure due to further deterioration and poor chargeability occurred along with the durability test. In some cases, the durability evaluation had to be interrupted.
[0349]
The results are shown in Table 6.
[0350]
[Table 6]
Figure 0004750324
[0351]
(Production Example 6 of Polar Polymer)
In a pressurizable reaction vessel equipped with a reflux tube, a stirrer, a thermometer, a nitrogen introduction tube, a dropping device and a decompression device, 150 parts of methanol as a solvent, 250 parts of 2-butanone and 100 parts of 2-propanol, styrene as a monomer 84 parts, 13 parts of 2-ethylhexyl acrylate, and 3 parts of 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid (AMPS) were added and heated to reflux temperature with stirring. A solution obtained by diluting 2 parts of t-butylperoxy-isobutyrate as a polymerization initiator with 20 parts of 2-butanone was added dropwise over 30 minutes, and stirring was continued for 5 hours. Further, 1 part of t-butylperoxy-isobutyrate was added to 2 parts of 2-butanone. A solution diluted with 20 parts of butanone was added dropwise over 30 minutes, and the mixture was further stirred for 5 hours to complete the polymerization.
[0352]
The polymer obtained after distilling off the polymerization solvent under reduced pressure was coarsely pulverized to 100 μm or less using a cutter mill equipped with a screen having an opening of 100 μm. The obtained polar polymer had a Tg of about 70 ° C. The obtained polar polymer is designated as polar polymer 6.
[0353]
(Polar Polymer Production Examples 7 to 16)
In Polar Polymer Production Example 6, polar polymers 7 to 16 were produced in the same manner except that the monomers used were changed to those shown in Table 7 and the amount of initiator was adjusted.
[0354]
(Comparative Production Example 2 of Polar Polymer)
Polar polymer 17 was produced in the same manner as in Polar Polymer Production Example 6 except that the monomers used were changed to those shown in Table 7.
[0355]
[Table 7]
Figure 0004750324
[0356]
(Black powder production example A1)
0.1 mol / liter-Na in 709 parts of ion-exchanged waterThreePOFourAfter adding 451 parts of an aqueous solution and heating to 60 ° C., 1.0 mol / liter-CaCl2An aqueous medium containing calcium phosphate was obtained by gradually adding 67.7 parts of an aqueous solution.
80 parts of styrene
20 parts 2-ethylhexyl acrylate
0.5 parts of divinylbenzene
5 parts of polar polymer 6
85 parts of surface-treated magnetic powder 1
The above formulation was uniformly dispersed and mixed using an attritor (Mitsui Miike Chemical Co., Ltd.).
[0357]
This monomer composition was heated to 60 ° C., and 6 parts of an ester wax mainly composed of behenyl behenate (maximum endothermic peak value of 72 ° C. in DSC) was added and mixed therewith. , 2'-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile) [t1 / 2 = 140 minutes, at 60 ° C] 7 parts and dimethyl-2,2'-azobisisobutyrate [t1 / 2 = 270 minutes, 2 parts were dissolved under the conditions of 60 ° C; t1 / 2 = 80 minutes, 80 ° C].
[0358]
The polymerizable monomer system is charged into the aqueous medium, and 60 ° C., N2Under an atmosphere, the mixture was stirred for 12 minutes at 10,000 rpm with a TK homomixer (Special Machine Industries Co., Ltd.) and granulated. Thereafter, the mixture was reacted at 60 ° C. for 7 hours while stirring with a paddle stirring blade. Thereafter, the liquid temperature was raised to 80 ° C., and stirring was further continued for 3 hours. After completion of the reaction, the suspension was cooled, hydrochloric acid was added to dissolve the calcium phosphate salt, filtered, washed with water, and dried to obtain a black powder A1 having a weight average particle size of 7.0 μm.
[0359]
The physical properties of the obtained black powder A1 are shown in Table 8 together with those of the black powder obtained in the following black powder production examples.
[0360]
(Black powder production examples A2 to A11)
In the black powder production example A1, black powders A2 to A11 were obtained in the same manner except that polar polymers 7 to 16 were used instead of the polar polymer 6.
[0361]
(Black powder production examples A12 to A16)
In the black powder production example A1, black powders A12 to A16 were obtained by the same method except that the addition amount of the polar polymer 1 was changed to the contents shown in Table 8.
[0362]
(Black powder production examples A17 to A22)
In black powder production example 1, black powders A17 to A22 were obtained in the same manner except that surface-treated magnetic powders 2 to 7 were used instead of surface-treated magnetic powder 1.
[0363]
(Black powder production example A23)
0.1 mol / liter-Na in 709 parts of ion-exchanged waterThreePOFourAfter adding 451 parts of an aqueous solution and heating to 60 ° C., 1.0 mol / liter-CaCl2An aqueous medium containing calcium phosphate was obtained by gradually adding 67.7 parts of an aqueous solution.
80 parts of styrene
20 parts 2-ethylhexyl acrylate
5 parts of polar polymer 1
90 parts of surface treated magnetic material 1
The above formulation was uniformly dispersed and mixed using an attritor (Mitsui Miike Chemical Co., Ltd.).
[0364]
This monomer composition was heated to 60 ° C., and 7.2 parts of the ester wax used in Production Example 1 for black powder was added and mixed therewith, and a polymerization initiator 2,2′-azobis ( 2,4-dimethylvaleronitrile) [t1 / 2 = 140 minutes, at 60 ° C] 7.2 parts and dimethyl-2,2'-azobisisobutyrate [t1 / 2 = 270 minutes, at 60 ° C ; T1 / 2 = 80 minutes, at 80 ° C] 2 parts were dissolved.
[0365]
The polymerizable monomer system is charged into the aqueous medium, and 60 ° C., N2In an atmosphere, the mixture was stirred for 15 minutes at 10,000 rpm with a TK homomixer (Special Machine Industries Co., Ltd.) and granulated. Thereafter, the mixture was reacted at 60 ° C. for 3 hours while stirring with a paddle stirring blade. Thereafter, the liquid temperature was raised to 80 ° C., and stirring was continued for another hour.
[0366]
Next, in this aqueous suspension
5 parts of styrene
1 part potassium persulfate
Sodium dodecylbenzenesulfonate 0.1 parts
100 parts of deionized water
After the mixture was dispersed with an ultrasonic disperser, the mixture was added, and the mixture was again stirred at a liquid temperature of 80 ° C. for 6 hours.
[0367]
After completion of the reaction, the suspension was cooled, hydrochloric acid was added to dissolve the calcium phosphate salt, filtered, washed with water, and dried to obtain a black powder A23 having a weight average particle diameter of 7.1 μm.
[0368]
(Black powder production example A24)
A black powder A24 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of the black powder except that the amount of the surface-treated magnetic powder 1 was changed to 202 parts.
[0369]
(Black powder production example A25)
Black powder A25 was obtained in the same manner as in Production Example 1 of black powder, except that wax mainly composed of polyethylene (maximum value of endothermic peak in DSC 115 ° C.) was used instead of ester wax.
[0370]
(Black powder production examples A26, A27)
In the black powder production example 1, black powders A26 and A27 were obtained in the same manner except that the amount of ester wax used was changed to the contents shown in Table 8.
[0371]
(Comparative production example B1 of black powder)
Black powder A28 was obtained in the same manner as in Production Example A1 of black powder, except that polar polymer 17 was used instead of polar polymer 6.
[0372]
(Comparative production example B2 of black powder)
A black powder A29 was obtained by the same method except that the surface-treated magnetic powder 8 was used in place of the surface-treated magnetic powder 1 in the black powder production example A1.
[0373]
(Comparative production example B3 of black powder)
In Production Example A1 of black powder, NaThreePOFourAmount of aqueous solution and CaCl2The amount of calcium phosphate in the aqueous medium was changed by adjusting the amount of aqueous solution added, and sodium dodecylbenzenesulfonate was used to obtain black powder A30 having a weight average particle size of 2.8 μm.
[0374]
(Comparative production example B4 of black powder)
In Production Example A1 of black powder, NaThreePOFourAmount of aqueous solution and CaCl2The amount of calcium phosphate in the aqueous medium was changed by adjusting the amount of aqueous solution added to obtain a black powder A31 having a weight average particle size of 10.6 μm.
[0375]
(Comparative production example B5 of black powder)
A black powder A32 was obtained by the same method except that the amount of the surface-treated magnetic powder 1 used in Production Example A1 of the black powder was 9 parts.
[0376]
(Comparative production example B6 of black powder)
100 parts of styrene / 2-ethylhexyl acrylate copolymer (mass ratio 80/20)
Polar polymer 1 2 parts
90 parts of surface-treated magnetic powder 1
6 parts of ester wax used in Developer Production Example 1
The above materials are mixed with a blender, melt-kneaded with a biaxial extruder heated to 110 ° C., the cooled kneaded product is coarsely pulverized with a hammer mill, and the coarsely pulverized product is finely pulverized with a turbo mill (manufactured by Turbo Kogyo Co., Ltd.). The resulting finely pulverized product was air-classified to obtain a black powder A33 having a weight average particle size of 7.2 μm.
[0377]
[Table 8]
Figure 0004750324
[0378]
(Magnetic toner production example A1)
100 parts of black powder A1 was treated with hexamethyldisilazane on silica with a primary particle size of 12 nm and then with silicone oil. The BET value after treatment was 120 m.2A magnetic toner A1 was prepared by mixing 1 part of / g hydrophobic silica fine powder with a Henschel mixer (Mitsui Miike Chemical Co., Ltd.).
[0379]
The formulation of magnetic toner 1 is shown in Table 9 together with the magnetic toners obtained in the magnetic toner production examples and comparative production examples shown below.
[0380]
(Magnetic toner production example A2)
Magnetic toner A2 was prepared by mixing 100 parts of black powder A2 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0381]
(Magnetic toner production example A3)
Magnetic toner A3 was prepared by mixing 100 parts of black powder 3 with 0.6 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0382]
(Magnetic toner production examples A4 to A5)
Magnetic toners A4 to A5 were prepared by mixing 100 parts of the black powders A4 to A5 with 1 part of the hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of the magnetic toner.
[0383]
(Magnetic toner production example A6)
Magnetic toner A6 was prepared by mixing 100 parts of black powder A6 with 1.2 parts of hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0384]
(Magnetic toner production examples A7 to A27)
Magnetic toners A7 to A27 were prepared by mixing 100 parts of black powder A7 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0385]
(Magnetic toner production examples A28 to A30)
The surface is treated with hexamethyldisilazane for 100 parts of black powder A1, and the BET value after treatment is 180 m.2/ G hydrophobic silica fine powder 1 part, surface treated with iso-butyltrimethoxysilane, BET value after treatment is 90m2/ G hydrophobic titanium oxide fine powder 1 part or surface is treated with iso-butyltrimethoxysilane and the BET value after treatment is 140 m2Magnetic toners A28 to A30 were prepared by mixing 1 part of / g hydrophobic alumina fine powder.
[0386]
(Magnetic toner production example A31)
Magnetic toner A31 was prepared by mixing 100 parts of black powder A1 with 1 part of hydrophobic silica fine powder and 2 parts of conductive fine powder 1 used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0387]
(Magnetic toner production examples A32 to A35)
Magnetic toners A32 to A35 were prepared by mixing 1 part of the hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of the magnetic toner and 2 parts of conductive fine powder 2 to 100 parts of the black powder A1. .
[0388]
(Magnetic toner production example A36)
100 parts of black powder A1 was treated with hexamethyldisilazane on silica with a primary particle size of 12 nm and then with silicone oil. The BET value after treatment was 120 m.2/ G of hydrophobic silica fine powder of 1 part and 0.2 part of hydrophobic silica fine powder obtained by treating hexamethyldisilazane with silica having a primary particle size of 80 nm are mixed with a Henschel mixer (Mitsui Miike Chemical Co., Ltd.). Thus, magnetic toner A36 was prepared.
[0389]
(Comparative Production Examples B1 and B2 of magnetic toner)
Comparative magnetic toners B1 and B2 were prepared by mixing 100 parts of black powders A28 and A29 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0390]
(Comparative production example B3 of magnetic toner)
Comparative magnetic toner B3 was prepared by mixing 100 parts of black powder A30 with 1.5 parts of hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0390]
(Comparative production example B4 of magnetic toner)
Comparative magnetic toner B4 was prepared by mixing 0.7 part of hydrophobic silica fine powder used in magnetic toner production example A1 with 100 parts of black powder A31.
[0392]
(Comparative production examples B5 to B6 of magnetic toner)
Comparative magnetic toners B5 to B6 were prepared by mixing 100 parts of black powders A32 and A33 with 1 part of hydrophobic silica fine powder used in Production Example A1 of magnetic toner.
[0393]
[Table 9]
Figure 0004750324
[0394]
  <Examples 25 to 60Reference examples 5 and 6>
  Magnetic toners A1 to A36 were used as magnetic toners. In Example 1, the gap between the photosensitive drum and the developing sleeve is 280 μm, the material of the silicone rubber blade is urethane, the developing bias AC bias component Vpp = 2100 V, and the developing sleeve peripheral speed is the photosensitive member peripheral speed ( 140 mm / sec) in the forward direction with a speed of 110% (154 mm / sec), and the peripheral speed of the transfer roller is changed to a constant speed (140 mm / sec) with respect to the photoreceptor peripheral speed. The image printing test and durability evaluation were performed in the same manner. As a result, there was no problem in the initial image characteristics, and no problem was obtained until the durability of 2000 sheets.
[0395]
The results are shown in Table 10.
[0396]
<Comparative Examples 7-12>
As the magnetic toner, comparative magnetic toners B1 to B6 were used, and an image formation test and durability evaluation were performed by the same image forming method as in Example 25. As a result, the image characteristics were not good from the beginning, and an image failure due to further deterioration and poor chargeability occurred along with the durability test. In some cases, the durability evaluation had to be interrupted.
[0397]
The results are shown in Table 10.
[0398]
[Table 10]
Figure 0004750324
[0399]
(Examples 61 to 93)
Magnetic toners 1-4, 20-24, A1-A16, A22, A26, A31-A36 were used as magnetic toners. The test environment was changed from 15 ° C., 10% RH to 30 ° C., 80% RH, and the transfer material was 75 g / m.2Evaluation was performed under the same conditions as in Example 25 except that the print pattern was changed to a horizontal line image having a print area ratio of 4%.
[0400]
(Example 94)
Under the evaluation conditions of Example 60, the developer was idled for 60 minutes without printing, and then the same evaluation was performed using the magnetic toner A1.
[0401]
The evaluation results are shown in Table 12.
[0402]
(Example 95)
The same evaluation as in Example 94 was performed except that the magnetic toner A1 was changed to the magnetic toner A36.
[0403]
The evaluation results are shown in Table 12.
[0404]
When the toner of the present invention was evaluated in a normal temperature and normal humidity environment, all the toners had the same or better characteristics as compared with image characteristics in a low temperature and low humidity environment or a high temperature and high humidity environment.
[0405]
Image evaluation was performed as follows.
(1) Image density
Ordinary paper for ordinary copying machines (75 g / m2In the image forming test, a solid black image was output up to 2000 sheets every 500 sheets from the initial stage, and the density was measured for evaluation. The image density was measured by using a “Macbeth reflection densitometer RD918” (manufactured by Macbeth Co., Ltd.) to measure the relative density with respect to an image of a white background portion having a document density of 0.00.
A: Very good 1.40 or more
B: Good 1.35 or more and less than 1.40
C: No problem in practical use 1.00 or more and less than 1.35
D: Somewhat difficult, less than 1.00
(2) Image fog
The fog density (%) was calculated from the difference between the whiteness of the white portion of the printout image and the whiteness of the transfer paper measured by “REFLECTMETER MODEL TC-6DS” (manufactured by Tokyo Denshoku Co., Ltd.), and the image fogging was evaluated. . A green filter was used as the filter.
A: Very good, less than 1.0%
B: Good 1.0% or more to less than 2.0%
C: No problem in practical use 2.0% or more to less than 3.0%
D: Somewhat difficult 3.0% or more
(3) Transferability
Measurement was performed by the method described above.
If the transfer efficiency is 90% or more, the image has no problem.
A: Very good (over 97%)
B: Good (less than 94 to 97%)
C: Practical use possible (less than 90-94%)
D: Not practical (less than 90%)
(4) Toner consumption
In the image output test, the value was obtained from the initial developer weight and the developer weight after outputting 2000 sheets by the following equation.
(Toner consumption) = {(initial developing device weight) − (developing device weight after outputting 2000 sheets)} / 2000
Table 11 shows the evaluation results.
[0406]
[Table 11]
Figure 0004750324
[0407]
【The invention's effect】
The magnetic toner of the present invention having the above-described configuration can obtain good image characteristics even under a severe environment and has a fixing property with no practical problem. Further, the magnetic toner of the present invention has a small amount of residual toner on the photoconductor after the transfer process. Therefore, in the image forming configuration comprising the contact charging process, even if the magnetic toner of the present invention is used in a harsh environment, the chargeability Therefore, a high-definition image can be stably provided for a long period of time.
[0408]
Furthermore, the magnetic toner of the present invention having the above-described configuration has high coloring power and low consumption. In addition, a high-quality image can be obtained. Furthermore, high-quality images can be stably provided for a long period of time even under high temperature and high humidity and low temperature and low humidity.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram illustrating an example of an image forming apparatus used in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram illustrating an example of a configuration of a photoconductor.
FIG. 3 is an explanatory view showing an example of a contact transfer member.
FIG. 4 is an explanatory diagram illustrating an example of a configuration of a developing device.
[Explanation of symbols]
34a cored bar
34b Elastic layer
100 photoconductor (image carrier, charged body)
102 Development sleeve (toner carrier)
114 Transfer roller (transfer member)
116 Cleaner
117 Charging roller (contact charging member)
121 Laser beam scanner (latent image forming means, exposure device)
124 Paper feed roller
125 Conveying member
126 Fixing device
140 Developer
141 Stirring member
P transfer material

Claims (6)

少なくとも結着樹脂、磁性酸化鉄粉体及び硫黄原子を有する重合体を含有する磁性トナー粒子と、該磁性トナー粒子に混合されている無機微粉体を有する磁性トナーにおいて、
該硫黄原子を有する重合体が、−SO H基及びアミド基を含有し、
i)該磁性トナーの重量平均粒径(D4)が3〜10μmであり、
ii)該磁性トナーの平均円形度が、0.970以上であり、
iii)該磁性トナーの磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における磁化の強さが10〜50Am/kg(emu/g)であり、
該磁性トナー粒子表面に該硫黄原子を有する重合体が存在し、
該磁性トナー粒子からの該磁性酸化鉄粉体の遊離率が0.05乃至3.00%であることを特徴とする磁性トナー。
In a magnetic toner having magnetic toner particles containing at least a binder resin, magnetic iron oxide powder and a polymer having sulfur atoms, and inorganic fine powder mixed with the magnetic toner particles,
Polymer having a sulfur atom, it contains -SO 3 H Moto及 beauty amide group,
i) The magnetic toner has a weight average particle diameter (D4) of 3 to 10 μm,
ii) The average circularity of the magnetic toner is 0.970 or more,
iii) the intensity of magnetization in the magnetic toner the magnetic field 79.6 kA / m (1000 oersteds) is Ri 10~50Am 2 / kg (emu / g ) Der,
A polymer having the sulfur atom is present on the surface of the magnetic toner particles;
Magnetic toner free rate, wherein 0.05 to 3.00% der Rukoto of magnetic iron oxide powder from the magnetic toner particles.
X線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する炭素元素の原子個数%(A)に対する硫黄元素の原子個数%(E)の比(E/A)が0.0003〜0.0050であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。The ratio (E / A) of the atomic number% (E) of the sulfur element to the atomic number% (A) of the carbon element present on the toner surface measured by X-ray photoelectron spectroscopy is 0.0003 to 0.0050. The magnetic toner according to claim 1 . 該重合体のガラス転移温度(Tg)が50〜100℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁性トナー。 3. The magnetic toner according to claim 1, wherein the polymer has a glass transition temperature (Tg) of 50 to 100 ° C. 4. 該重合体の重量平均分子量が2000〜100000であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の磁性トナー。A magnetic toner according to any one of claims 1 to 3 weight-average molecular weight of the polymer is characterized by a 2,000 to 100,000. 前記硫黄原子を有する重合体にスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミドが0.01〜20質量%含有されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の磁性トナー。A magnetic toner according to any one of claims 1 to 4 wherein the polymer in sulfonic acid group-containing organic having a sulfur atom (meth) acrylamide is characterized in that it is contained 0.01 to 20 wt%. 前記硫黄原子を有する重合体がその他の結着樹脂100質量部に対して0.05〜20質量部含有されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の磁性トナー。A magnetic toner according to any one of claims 1 to 5, characterized in that the polymer having a sulfur atom is contained 0.05 to 20 parts by weight per 100 parts by weight other binder resin.
JP2001229641A 2000-07-28 2001-07-30 Magnetic toner Expired - Fee Related JP4750324B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001229641A JP4750324B2 (en) 2000-07-28 2001-07-30 Magnetic toner

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000228197 2000-07-28
JP2000-228197 2000-07-28
JP2000228197 2000-07-28
JP2001229641A JP4750324B2 (en) 2000-07-28 2001-07-30 Magnetic toner

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002108004A JP2002108004A (en) 2002-04-10
JP2002108004A5 JP2002108004A5 (en) 2008-01-24
JP4750324B2 true JP4750324B2 (en) 2011-08-17

Family

ID=26596877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001229641A Expired - Fee Related JP4750324B2 (en) 2000-07-28 2001-07-30 Magnetic toner

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4750324B2 (en)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3880346B2 (en) * 2001-07-30 2007-02-14 キヤノン株式会社 toner
JP4227319B2 (en) * 2001-07-30 2009-02-18 キヤノン株式会社 toner
JP2006078982A (en) * 2004-09-13 2006-03-23 Canon Inc Toner
JP2007101744A (en) * 2005-09-30 2007-04-19 Kyocera Mita Corp Toner for electrostatic latent image development and image forming apparatus
JP5949566B2 (en) * 2013-01-10 2016-07-06 富士ゼロックス株式会社 Electrostatic image developing toner, electrostatic image developer, toner cartridge, process cartridge, image forming apparatus and image forming method

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60107656A (en) * 1983-11-17 1985-06-13 Canon Inc Electrostatic charge image developing toner
JP2754600B2 (en) * 1988-10-11 1998-05-20 富士ゼロックス株式会社 Electrophotographic color toner
JPH03203745A (en) * 1989-12-29 1991-09-05 Canon Inc Magnetic toner
JPH0561248A (en) * 1991-04-10 1993-03-12 Ricoh Co Ltd Magnetic toner for developing electrostatic charge image
JPH07135103A (en) * 1993-11-11 1995-05-23 Mita Ind Co Ltd Magnetic material
JP3256821B2 (en) * 1994-07-14 2002-02-18 キヤノン株式会社 Image forming method
JPH09152777A (en) * 1995-11-30 1997-06-10 Fuji Xerox Co Ltd Image forming method
JP3291618B2 (en) * 1997-04-04 2002-06-10 キヤノン株式会社 Image forming toner, image forming method and heat fixing method
JPH1138673A (en) * 1997-07-14 1999-02-12 Canon Inc Image forming method
JP4086351B2 (en) * 1997-12-17 2008-05-14 日本ゼオン株式会社 Toner for developing electrostatic image and method for producing the same
JP3885403B2 (en) * 1998-04-14 2007-02-21 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 One-component development method
JP4109748B2 (en) * 1998-06-01 2008-07-02 キヤノン株式会社 Toner and image forming method
JP3852524B2 (en) * 1998-08-10 2006-11-29 日本ゼオン株式会社 toner
JP2000066440A (en) * 1998-08-21 2000-03-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd Toner and production of toner

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002108004A (en) 2002-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100435019B1 (en) Magnetic Toner
JP4324120B2 (en) Magnetic toner
JP2005062807A (en) Toner
JP3977159B2 (en) Magnetic toner
JP4378051B2 (en) Magnetic toner and image forming method using the magnetic toner
JP2003043738A (en) Magnetic toner
JP4086487B2 (en) Magnetic toner and image forming apparatus
JP4484357B2 (en) Magnetic toner, image forming method using the magnetic toner, and process cartridge
JP4154104B2 (en) Magnetic toner, image forming method using the toner, image forming apparatus, and process cartridge
JP4401904B2 (en) Toner for electrostatic charge development and image forming method
JP4750324B2 (en) Magnetic toner
JP2002072546A (en) Magnetic toner
JP4208372B2 (en) Magnetic toner and image forming method
JP2001265058A (en) Method for manufacturing toner particle, magnetic toner and image forming method
JP3907387B2 (en) Toner and image forming method
JP4072384B2 (en) Magnetic toner, image forming method using the toner, and process cartridge
JP4027123B2 (en) Toner and image forming method using the toner
JP3282015B2 (en) Image forming method
JP2005181489A (en) Resin for toner, toner, and image forming method using the toner
JP4590066B2 (en) Magnetic toner and image forming method
JP2002072540A (en) Magnetic toner and method for manufacturing the same
JP3782699B2 (en) toner
JP2005331821A (en) Magnetic toner
JP3880346B2 (en) toner
JP4040332B2 (en) Toner, image forming method and process cartridge

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071204

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091222

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100426

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100430

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20100630

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20100716

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110519

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4750324

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees