JP4749798B2 - マグネタイト含有エラストマー組成物 - Google Patents

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本発明は、熱や電磁波などの外部から印加されるエネルギーに対して、その人為的制御を可能とするエラストマー組成物に関し、具体的にはエラストマー組成物に付加価値として与える熱伝導性や電波遮蔽性、電波吸収性などの物理的特性を、配合設計という手段によって高効率に制御可能とするマグネタイト含有エラストマー組成物に関するものである。
エラストマー組成物にさまざまな機能を付加して活用を図る試みは幅広く行われている。エラストマーとなりうる資質を持つポリマーには熱伝導性や導電性、電波吸収性などが期待できないために、それらの特性をエラストマー組成物として獲得するためには、それらの特性を具備する充填剤の選択と配合が必要であった。例えば、熱伝導性の獲得ではセラミクス粉の配合、導電性の獲得ではπ電子系炭素材料や金属粉の配合、電波吸収性の獲得では軟磁性粉やフェライトの配合が一般的に行われている。しかし、これらの公知の技術を以ってしても、産業界から求められる水準の特性値に近づけるためには充填剤を多量に配合する必要に迫られていた。このため、目的とする物性は得られてもエラストマー製品は硬くなり、屈曲をはじめとする外部応力に弱いという製品傾向は否めなかった。産業界がエラストマー製品に求める性能として、弾性や形状回復性、伸びなどの基本的な資質を保証した上で、熱伝導性などの特定の物理特性に優れた製品の要求は顕在化しているが、エラストマー組成物としてそれらに十分に応えられる技術段階には至っていなかった。
上記充填剤に関して、マグネタイトはFeで示される外観黒色の物質で、多くは粉体形状として高分子組成物の材料として提供されていた。しかし、その用途は限定的であり何らかの理由でカーボンブラックを使えない場合の黒色顔料や、シリコーンゴムの難燃性付与のための助剤という位置づけに留まっていた。また、マグネタイト粉体の性質として凝集傾向が強く微量水分の存在でその凝集力が強固となった。このために、多量配合で良好な分散のエラストマー組成物を得ることが困難な充填剤であった。
ところで、電子技術の進展に伴い携帯型電子機器の開発が進んでいる。それらに用いられるLSI類は熱耐性が弱く,作動に伴う発熱が原因となる温度上昇のために誤作動が起こっていた。この対策として熱伝導率の高さと共に発熱源に密着しうる程度の柔軟性と可撓性を有するエラストマーシート類が所望されていた。エラストマーシートへの熱伝導性付与技術はファインセラミクス類の配合操作により10[W/(mk)]を超えるものまで提案されている。しかし、それらのシートは陶器板のように硬く、電子機器内部に配置されている発熱素子表面への密着が不十分であった。結果としてゴムシートと素子の接触面が熱抵抗発生源となり、機器全体としての熱伝導率の向上は望めなかった。このような状況であるために熱伝導率の向上と共に、発熱面への追随性を備えた柔らかなシートが所望されていた。一方、無線LANやETCシステムなどの社会的整備が進み、電波吸収性を具備したエラストマー製品への要求も高まってきた。電波吸収性には前述の軟磁性粉やフェライトが多用されていた。しかし、これらの電波吸収特性は物理学的に解明されているスネーク限界があり、高周波に対しての効果的な電波吸収は本質的な困難性を有していた。このため、ギガヘルツ帯域以上の周波数に対応させるためには、エラストマーへの充填限界配合量までの充填をさせることが、電波吸収体として認知しうるための前提条件となりつつあった。だが、それでも良好な吸収能力を得ることは難しかった。そのために、電子機器設計者はそれらエラストマー系電波吸収体の重量や厚さ、所要容積の増加という手段で電波吸収能力の向上を図っていたが、電子機器の製品重量と容量の増加およびコスト増加を招き、現実的な施策においてのエラストマー系電波吸収体の限界も指摘されていた。
本発明は、上記に鑑み、柔軟性を失うことなく優れた熱伝導性あるいは高周波帯にも対応できる広帯域型電波吸収性能を有する応用範囲の広いエラストマー組成物を提供することを課題とする。
本発明は、エラストマー100重量部に対して、熱分解法により製造されたヘマタイトを還元処理して得られ、その結晶長辺断面の大きさが10〜100nmの範囲にあり、断面に結晶不連続面が少なくとも一面以上存在するマグネタイトを100〜1000重量部配合してなるエラストマー組成物である(請求項1)。さらに、エラストマー100重量部に対して、25℃において固体であるソルビタン脂肪酸エステルを0.01〜20重量部配合することが好ましい(請求項2)。
本発明によれば、エラストマー組成物に、高効率で電波吸収能を発揮させることができ産業界への期待に応え得る製品提供が可能となる。
本発明に用いられるエラストマー組成物とはポリマー成分が架橋工程を経て製品化されるいわゆるゴムと呼ばれているものと、それに加えて熱可塑性プラスチックと呼ばれ架橋工程を経ずに製品化されるタイプがブレンドされている複合系の両方を指す。対象とするポリマーの種類は特に問わないが、日本ゴム協会が1984年に制定した日本ゴム協会標準規格3606「原料ゴムの略号」に明示記載されているポリマーおよびその規格制定後に開発が進んだ水素化ニトリルゴムが利用の中心をなすポリマーである。ポリマーの分子量を低く抑え、常温で液状を示すタイプも本発明の組成物を構成するポリマーに含まれる。また、ポリマーに特定の官能基を導入して様々な改質を図ったタイプも本発明の対象となる。たとえば、天然ゴムの改質のために様々な官能基を導入したタイプや、EPDMの非共役ジエンに公知のジシクロペンタジエン、エチリデンノルボーネン、1.4−ヘキサジエンの他に、それら非共役ジエンにビニル基を設け白金原子の存在下、ハイドロサイレーションによる架橋を可能とならしめたタイプも対象である。熱可塑性プラスチックの種類は問わず、エントロピー弾性を発現させるソフトセグメントと、常温では塑性変形を妨げる作用を有するハードセグメントを分子中に有しているものであれば本発明対象となりうる。また、架橋工程を経て成るポリマーと熱可塑性プラスチックを混合して組成物を形成してもよく、その組み合わせの種類と順序を問うものでない。
ヘマタイトはFeで示される酸化鉄の一種であり、アルファ型の結晶形を取るものはベンガラと呼ばれ赤色系顔料として古くから多用されている。通常ヘマタイトは硫酸第一鉄を筆頭とする鉄含有酸性液を原料とし、これにアルカリ原料を加え中和反応させ、洗浄、乾燥、熱処理工程を経て製造される湿式法と呼ばれる製造法が一般的である。湿式法は廃水処理などの環境面で優位に立つ方法であるという理由が大きい。また、ヘマタイト製造の旧来からの方法として乾式法があった。原料は湿式法と同様に鉄含有酸性液を用い、これを脱水、酸化、焼成させて得る方法である。焼成の方法により乾式法ヘマタイトは低温乾燥方式と熱分解方式に区分される。
マグネタイトはFeで示され、工業的製造方法はいくつか提案され実施されている。その方法のひとつにヘマタイトを加熱還元させる方法があった。公知の製造法を経て提供されたマグネタイトは良好な熱伝導性や電波吸収性能を与える材料としての認知は無かった。しかしながら、乾式法の熱分解方式を経て製造されたヘマタイトを原料として得たマグネタイトの中に、エラストマーに配合すると特異的に熱伝導性が向上し、あるいは電波吸収特性に優れるものがあることを見出した。特異的なマグネタイトを詳細に調査したところ、マグネタイトの製造工程条件を制御することにより、結晶部分の断面長辺寸法が10〜100nmであり、断面に結晶不連続面が少なくとも一面以上存在するマグネタイトが、それらの性質をエラストマー組成物に付与することを掴んだ。測定は電子顕微鏡により、視野範囲の50個の結晶面を測定することによって、そのマグネタイト製造ロットの代表長辺寸法範囲値とした。このような属性を有するマグネタイトの製造工程条件とは、ヘマタイトの粉砕方法および還元炉の形状と運転条件を指し、それらを適宜操作することで、本発明に叶うマグネタイトが安定的に製造、入手できることを確認した。
粉体としてのマグネタイトの大きさは一次粒子径として0.1〜2.0μmであることが望ましく、0.1μm未満であると一次粒子径同士の凝集傾向が強まり、結果として大きな粒子径のマグネタイトを配合しているのと何ら変わりのない結果を示すため好ましくない。反対に2.0μmを超えると結晶内部の断面長辺寸法にバラツキが生じて特に電波吸収能に悪影響を及ぼすため好ましくない。断面長辺寸法10〜100nmである結晶部に不連続面が少なくとも一面以上有していると、単磁区領域が多数確保される結果となり電波吸収性に好影響を及ぼす。従って、不連続面の数は多いほうがより好ましい。断面長辺寸法が10nm未満であると透磁率の確保が困難となり、100nmを超えると10GHzを超えるような領域での電波吸収能が減少するため好ましくない。この理由は明確ではないが、熱分解法ヘマタイトは結晶成長段階で大きな熱的衝撃が加わるため歪の緩和として同一結晶内に不連続面が多数形成すると考えられる。この構造が熱伝導においてはフォトンの伝播エネルギー損失を最小限に抑える方向に作用し、電波吸収特性においては、高周波電磁波の入射によって発生しがちな渦電流の抑制に作用するために透磁率の低下を防ぐと考えられる。
マグネタイトは一次粒子が凝集した二次粒子の構成をとることが多い。二次粒子径を解砕せずに配合する場合は、二次粒子径範囲をD50として0.5〜10μm、D90として10〜50μmとすると良好な分散が望める。これらの粒子径測定はレーザー法で行った数値を基にしている。マグネタイトの配合部数は、所望される製品の特性や使用するポリマーにより一律には規定できないが、100重量部以下であると熱伝導性や電波吸収性の効果的な発現が望みにくく、1000重量部を超えると配合設計によっては充填が不可能となり、製品に弾性や可撓性が失われるという欠点が認められる。一般的には、熱伝導性を目途する場合300〜600重量部、電波吸収性を目途する場合400〜700重量部が好適な配合部数となる。
熱伝導性や電波吸収性を製品機能として発現させることが求められるエラストマー組成物では、その形状自在性が必要であった。形状自在性とは用途によって最適な大きさ、厚さ、長さなどの外形寸法に的確に対応しうる加工性をコンパウンドとして具備していることをいう。マグネタイト充填量を増加させると、組成物としての熱伝導性や電波吸収性は向上するがコンパウンドのムーニー粘度は上昇した。このため、押出成形では表面の肌が荒れやすく、微細形状金型細部へのコンパウンド流れは悪くなり、ボイドや欠けといった不良は防ぎにくかった。ここに、25℃において固体であるソルビタン脂肪酸エステルを0.01〜20重量部配合すると、それらの諸問題は解決し、更にパーオキサイド架橋で起こり易い未反応未分解有機化酸化物のエラストマー組成物表面へのマイグレーションも防ぐに至った。ソルビタン脂肪酸エステルとは食品添加物としても認められた安全性の高い非イオン系界面活性剤であり常温では液体であるものが多い。常温で液体のものは、マグネタイトの凝集結着剤として作用し製品不良の原因となる場合がある。25℃において固体であるソルビタン脂肪酸エステルは明確な融点を持つために、混練操作で融点に到達させてコンパウンドにおける分散を制御しやすいという利点がある。その中でも特に好適なのがソルビタンモノステアレートであり、ポリマー100重量部に対して0.1〜2.0重量部程度の少量部配合で効果が認められる。
本発明のエラストマー組成物には、上述の条件を満たしていれば特段の配合制約は存在しない。公知の充填剤、補強剤、顔料、老化防止剤、難燃剤、発泡剤、金属粉、セラミクス粉、黒鉛繊維や炭素繊維などを目的に沿って併用しつつ配合設計することができる。また、架橋方法は加熱のチャンバー、モールド、トランスファー、インジェクションなど手段を選ばず、γ線照射や架橋剤の選択で可能となる常温架橋も含まれる。
次に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本文中の部とは全て重量部を意味する。表1に示した各配合の熱伝導性の測定はホットディスク法を用い、三回の測定の算術平均値を記した。また、複素比誘電率と複素比透磁率の測定はベクトルネットワークアナライザーを用い、同軸導波管法で行った。同軸導波管にある試料ホルダーに規定の試料サイズに調整し終端負荷を付けて電波を入射させ、反射減衰量と位相角を測定し算出した。電波吸収測定は自由空間法の一つであるアーチ法と呼ばれる図1に示す装置で行った。この装置は電波暗室内に設置されている。アーチ支持台に送信と受信のアンテナを設け、電磁は入射角度を変化させ試料の入射角45度においてのTE波を用いて斜入射特性を計測した。測定周波数は1、5、10、15GHzでの値を記録した。吸収量の測定はネットワークアナライザーを使用した。計算方法は、まず試料と等しい面積を持つステンレス板を置き、この反射減衰量を測定する。金属は電波を完全反射するためにこの測定値を基準値として、ステンレス板の上に置いた組成物試料の反射減衰量を同様に測定し、差分を電波吸収量とした。
Figure 0004749798
実施例1 熱伝導性能獲得におけるマグネタイト配合例
末端がトリメチルシリル基で閉塞されメチルビニルシロキサンユニットを0.12モル%含有するポリジメチルシロキサン 100部(GE東芝シリコーン株式会社製)に、平均粒子径がD50として5μm、D90として28μmである熱分解法により製造されたヘマタイトを還元処理して得られるマグネタイトAを400部配合し、加圧ニーダーを用いてコンパウドを得た。これにオープンロールにて2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキサンを0.6部加えて、シート状に分出しした。規定の金型を用い160℃×10分間のプレス架橋を行い、その後ゴムを200℃の恒温槽に4時間入れて二次架橋を完成させ、ホットディスク法測定に供するゴム試料片を得た。
比較例1として、湿式法で製造されたヘマタイトを還元処理して製造したマグネタイトBを同量置換した他は実施例1と同様の操作により、ゴム試料片を得た。
比較例2として乾式法ヘマタイトを低温乾燥方式にて調整し、それを還元処理してマグネタイトCを同量置換した他は実施例1と同様の操作により、ゴム試料片を得た。
これらの配合と測定した3個の試料の平均熱伝導率値およびゴムの硬さ、引っ張り強度、伸びをJIS K6249(2003)「未硬化及び硬化シリコーンゴムの試験方法」に基づき測定した値を表1に示した。
実施例2 電波吸収性獲得におけるマグネタイト配合例
非共役ジエンにエチリデンノルボーネンを用いたエスプレン505A(住友化学株式会社製)100部にフランス法酸化亜鉛5部、ステアリン酸1部、平均粒子径がD50として4μm、D90として21μmであり熱分解法により製造されたヘマタイトを還元処理して得られ、結晶長辺寸法範囲が29〜66nmであり、結晶部に不連続面が少なくとも一面以上有しているマグネタイトDを550部、加硫促進剤として「EM−33」(川口化学工業株式会社製)2.5部、粉末硫黄を1.5部配合し加圧ニーダーでコンパウンドを得た。金型を用い155℃×15分のプレス架橋を行い600mm×600mm×3mmおよび200mm×200mm×1mmのシートを得た。
比較例3として、平均粒子径がD50として4μm、D90として21μmであり熱分解法により製造されたヘマタイトを還元処理して得られ、結晶長辺寸法範囲が6〜38nmであり、結晶部に不連続面が少なくとも一面以上有しているマグネタイトEを550部同量置換した他は実施例2と同様の操作により、ゴム試料片を得た。
比較例4として、平均粒子径がD50として4μm、D90として21μmであり熱分解法により製造されたヘマタイトを還元処理して得られ、結晶長辺寸法範囲が59〜152nmあり、結晶部に不連続面が少なくとも一面以上有しているマグネタイトFを550部同量置換した他は実施例2と同様の操作によりゴム試料片を得た。
600mm×600mm×3mmのシートを用い、電波吸収特性をアーチ法にて測定した。また、複素誘電率と複素透磁率を測定するために200mm×200mm×1mmのシートから測定試料を作成し、周波数1、5、10、15GHzでの値を記録した。また、ゴムの硬さをJIS K6253(1997)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」、引張強度をJIS K6251(2004)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム 引張特性の求め方」に基づき測定した値を表2に示した。
実施例3 電波吸収性シートの薄膜化に関するソルビタン脂肪酸エステル例
非共役ジエンの配合されてないEPR「0045」(三井化学株式会社製)80部、液状イソプレンゴムとしてLIR−50(クラレ株式会社製)10部、熱可塑性エラストマーとしてスチレン系の「SB2400」(住友化学株式会社製)10部をポリマー成分とし、フランス法酸化亜鉛 5部、ステアリン酸1部、実施例2で用いた平均粒子径がD50として4μm、D90として21μmであり熱分解法により製造されたヘマタイトを還元処理して得られ、結晶長辺寸法範囲が29〜66nmであり、結晶部に不連続面が少なくとも一面以上有しているマグネタイトD(日新フェライト株式会社製 商品名「MGR−22」)を400部、ソルビタン脂肪酸エステルとして、25℃において固体であるソルビタンモノステアレート「ポエム S−250」(理研ビタミン株式会社製)を1.2部、加硫促進剤として「EM−33」(川口化学工業株式会社製)2.5部、粉末硫黄を1.5部配合し加圧ニーダーでコンパウンドを得た。金型を用い155℃×15分のプレス架橋を行い600mm×600mm×3mmおよび200mm×200mm×1mmのシートを得た。
実施例4として、ソルビタンモノステアレート「ポエム S−250」の代わりに25℃で液体であるソルビタンオレート「ポエム O−80」(理研ビタミン株式会社製)を同量置換したほかは実施例3と同様の操作でゴムシートを得た。
実施例5として、ソルビタンモノステアレート「ポエム S−250」の代わりに25℃で固体でありやはり食品添加物として認められているグリセリン脂肪酸エステルに属するグリセリンジ・トリステアレート「ポエム S−95」(理研ビタミン株式会社製)を同量置換したほかは実施例3と同様の操作でゴムシートを得た。
これらを2本ロールで薄く分出しして行き、シートが均一に成形できなくなる厚さを計測して、加工性の指標とし比較した。また、実施例2と同様に600mm×600mm×3mmのシートを用い、電波吸収特性をアーチ法にて測定した。また、複素誘電率と複素透磁率を測定するために200mm×200mm×1mmのシートから測定試料を作成し、周波数1、5、10、15GHzでの値を記録した。また、ゴムの硬さをJIS K6253(1997)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」、引張強度をJIS K6251(2004)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム 引張特性の求め方」に基づき測定した値を表3に示した。
Figure 0004749798
Figure 0004749798
電波吸収測定のアーチ法を説明する図。

Claims (2)

  1. エラストマー100重量部に対して、熱分解法により製造されたヘマタイトを還元処理して得られ、結晶部分の断面長辺寸法が10〜100nmの範囲にあり、断面に結晶不連続面が少なくとも一面以上存在するマグネタイトを100〜1000重量部配合したことを特徴とするエラストマー組成物。
  2. エラストマー100重量部に対して、25℃において固体であるソルビタン脂肪酸エステルを0.01〜20重量部配合したことを特徴とする請求項1に記載のエラストマー組成物。
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