JP4746459B2 - 昇圧回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電源回路あるいは電源装置などに使用され、入力電圧を昇圧して出力することができる昇圧回路に関する。
本出願人は、既に、磁気相殺によって変圧器コアの磁気飽和を生じにくくすることで、変圧器を小型化しても大電力を扱える昇圧型DC/DC変換器を提案している(特許文献1参照)。すなわち、この昇圧型DC/DC変換器は、第1および第2のコイルが同一のコア上に逆向き(逆位相)に巻かれた変圧器と一組のスイッチを用いて第1のコイルに励磁電流を流すと同時に、第2のコイルにコアの磁束を相殺する方向に電流を発生させ、第2のコイルの電流を出力側にダイオードを介して送ることにより、入力電圧の2倍近い出力電圧を得ることができる。
また、他の昇圧回路の例を図12に示す。図12は、従来の昇圧回路の構成を示す電気回路図である。この昇圧回路9は、種々の昇圧型DC/DCコンバータの原型となる古典的な回路構成である。昇圧回路9は、入力端子Vinと共通端子COMMONとの間に挿入されたキャパシタC11、入力端子Vinに一端が接続された入力段のインダクタL11、入力段のインダクタL11の他端にアノードが接続され、カソードが出力端子Voutに接続されたダイオードD11、入力段のインダクタL11とダイオードD11との接続点と共通端子COMMONとの間に挿入されたスイッチ素子SW11、出力端子Voutと共通端子COMMONとの間に挿入されたキャパシタC12からなる。
さらに、昇圧比が2倍以上の直流電源装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。図13は、その昇圧回路を示す電気回路図である。この昇圧回路は、変圧器T15の巻線にセンタータップP13のほか、そのセンタータップを中心に対称になるように2つのタップP12,P14を設け、センタータップP13に入力電圧の一方を、タップP12,P14にスイッチ素子SW15,SW16を介して入力電圧の他方を接続し、巻線の両端からダイオードD15,D16を介してワイヤードOR式に出力を取り出すものである。
特開2005−224058号公報(段落0039、図1) 特開平11−146635号公報(段落0013、図3)
しかし、特許文献1の昇圧型DC/DC変換器は、変圧器の電圧変換原理を利用するものであるが、さらに高い昇圧比が得られるような構成が望まれていた。
また、図12に示すような昇圧回路では、リアクトルL11自体で昇圧機能を実現させようという原理上、大きなリアクトルL11が必要であり、かつ、出力平滑コンデンサC12も大きなリップル電流に耐えるべく大容量のものが求められる。したがって、図12に示すような昇圧回路では回路全体としての小型化が困難であった。
また、特許文献2の直流電源装置では、例えばSW15をonにすると、変圧器T15の端子P15に昇圧された電圧が誘起されるが、それと同時に端子P11には負電圧が発生してしまい、ダイオードD15(SW16がonのときにはD16)に逆電圧が印加されるため、ダイオードD15,D16には余分な逆耐圧定格が必要となる。また、ここに発生した負電圧は電流の流出がなく、有害なサージ電圧の原因になりやすい。
以上述べたような、変圧器の変圧機能を利用するチョッパ型昇圧回路の場合、直流磁化された際の磁気飽和を避けるための大きなコアが必要となり、小型化や軽量化が困難であった。
本発明は、前記した問題点に鑑み創案されたものであり、入力電圧の2倍以上の出力電圧を与える小型化かつ軽量化が可能な昇圧回路を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、次の昇圧回路として構成した。すなわち、本昇圧回路は、入力電圧が印加される入力端子および共通端子と、前記共通端子との間に出力電圧を与える出力端子と、同一方向に巻回され直列接続された第1巻線、第2巻線および第3巻線を有する変圧手段と、前記入力端子と、前記第1巻線と前記第2巻線の接続部との間に設けられた第1整流手段(D1)と、前記入力端子と、前記第2巻線と前記第3巻線の接続部との間に設けられた第2整流手段(D2)と、前記変圧手段の一端と、前記共通端子との間に設けられた第1スイッチ手段と、前記変圧手段の他端と、前記共通端子との間に設けられた第2スイッチ手段と、前記変圧手段の一端および前記第1スイッチ手段の接続点と前記出力端子との間に設けられた第3整流手段(D3)と、前記変圧手段の他端および前記第2スイッチ手段の接続点と前記出力端子との間に設けられた第4整流手段(D4)と、を備え、前記第1巻線および第3巻線は、その巻き数がほぼ同一であり、前記第1スイッチ手段と前記第2スイッチ手段は、一対の制御信号に応じて交互に開閉動作を行うことを特徴とする。
この構成の昇圧回路によれば、一方のスイッチ手段がonになり、第1巻線に電流が流れると、第1巻線に印加された電圧と同じ大きさの電圧が第2巻線および第3巻線に発生し、第1巻線に印加された電圧の3倍の電圧が他方のスイッチ手段が接続された経路を介して出力されるので、入力電圧の2倍以上の出力電圧を得ることができる。
請求項2記載の昇圧回路は、前記入力端子と、前記第1整流手段および前記第2整流手段の接続点とを接続する導体に挿入されたチョークコイルをさらに備えたことを特徴とする。
この構成の昇圧回路によれば、電流の急激な変化が発生してもチョークコイルにより、その変化を抑制することができる。
請求項3記載の昇圧回路は、前記出力電圧を所定の値とするデューティサイクルを有する前記一対の制御信号を生成する手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成の昇圧回路によれば、制御信号のデューティサイクルを調整することにより出力電圧を調整することが可能となる。
請求項4記載の昇圧回路は、前記入力端子と前記共通端子との間にキャパシタを備えたことを特徴とする。
この構成の昇圧回路によれば、出力電圧の変動があってもキャパシタがその許容範囲において、その変動を抑制することができる。
請求項5記載の昇圧回路は、前記出力端子と前記共通端子との間にキャパシタを備えたことを特徴とする。この構成の昇圧回路によれば、キャパシタが電圧変動を吸収するためリップル含有率を低減することができる。
請求項6記載の昇圧回路は、前記変圧器の一端と、前記第1スイッチ手段および前記第3整流手段の接続点との間に挿入された第1切り替えスイッチ手段と、前記変圧器の他端と、前記第2スイッチ手段および前記第4整流手段の接続点との間に挿入された第2切り替えスイッチ手段とをさらに備え、前記第1巻線は、前記第2巻線と直列接続され、かつ前記第2巻線と所定の巻線比を有する第4巻線と、この第4巻線と直列接続された第5巻線からなり、前記第3巻線は、前記第2巻線と直列接続され、かつ前記第2巻線と前記所定の巻線比を有する第6巻線と、この第6巻線と直列接続された第7巻線からなり、前記第4、第5、第2、第6、第7の巻線は同一方向に巻回され、前記第4巻線と前記第5巻線との接続部、前記出力端子および前記共通端子の間、および前記第6巻線と前記第7巻線との接続部、前記出力端子および前記共通端子の間にそれぞれ接続され、前記変圧器の一端、前記出力端子および前記共通端子の間に接続されている回路と構成が同じで、第3切り替えスイッチ手段および第4切り替えスイッチ手段をそれぞれ含む2つの回路と、前記変圧器の一端と前記第1切り替えスイッチ手段との間および前記変圧器の他端と前記第2切り替えスイッチ手段との間にそれぞれ挿入された2つの逆流防止ダイオードとをさらに備え、前記第1切り替えスイッチ手段と前記第2切り替えスイッチ手段は、出力電圧を切り替えるための切り替え信号により切り替え、前記第3切り替えスイッチ手段と前記第4切り替えスイッチ手段は、前記切り替え信号の反転信号により切り替えることを特徴とする。
切り替え信号により稼働させる回路部分を選択することにより、出力電圧を変えることが可能となる。
本発明に係る昇圧回路は、入力電圧の2倍以上の出力電圧を与えることができ、小型化かつ軽量化が可能となる。したがって、本発明に係る昇圧回路によれば、例えば、昇圧する機能に優れた電源回路および電源装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態と添付図面により本発明を詳細に説明する。
なお、複数の図面に同じ要素を示す場合には同一の参照符号を付ける。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による昇圧回路の構成を示す回路図である。図1において、昇圧回路1は、電圧変換するべき入力電圧が印加される入力端子Vinおよび共通端子COMMON、端子Vinおよび共通端子COMMONの間に挿入された平滑用のキャパシタC1、入力端子VinとキャパシタC1との接続点に一端が接続された入力段のインダクタL1、入力段のインダクタL1の他端にアノードが共に接続されたダイオードD1,D2、ダイオードD1,D2のカソードにそれぞれ接続されたタップP2,P3で分割された巻線n1,n2,n3を有する変圧手段としての変圧器T1、変圧器T1の巻線n1,n3の両端の導線(以降、タップP2,P3と区別するためn1の「リード線」、n3の「リード線」のように記す)と共通端子COMMONとの間にそれぞれ挿入されたスイッチ素子SW1,SW2、巻線n1のリード線とスイッチ素子SW1との接続点にアノードが接続されたダイオードD3、巻線n3のリード線とスイッチ素子SW2との接続点にアノードが接続されたダイオードD4、ダイオードD3,D4のカソードが共に接続され共通端子COMMONとの間に出力電圧を与える出力端子Vout、および共通端子COMMONと出力端子Voutとの間に挿入された平滑用のキャパシタC2を備えている。
変圧手段としての変圧器(変圧器)T1は、コア(例えば、フェライトコア、鉄心など)に2つのタップP2、P3により3つの巻線n1,n2,n3に分割して巻線を形成したものである。巻線n1,n2,n3からなる巻線全体の両端のリード線または端子をP1およびP4とする。以降、巻線を単に巻線と称し、巻線全体は、巻線n0と記す。以下において、巻線n1,n2,n3の巻数を、それぞれN1,N2,N3で表す。本発明によれば、巻線n1とn3の巻数は等しくなければならない、すなわちN1=N3である。この例では、巻線n0の形成過程で巻線n1とn3の巻数が等しくなるようにタップP2、P3を設けたのであるから、当然、巻線n1,n2,n3の巻方向は同じであると考える。したがって、巻線n0の両端子P1,P4間に電流を流すと、各巻線ni(i=1,2,3)はコア中に同じ方向に磁束を形成するので、このことを示すため、各巻線niの同じ向きに黒丸を付けてある。
入力段のキャパシタC1は、昇圧回路1に電力を供給する電源またはバッテリーがごく近くに置かれる場合を除けば、不可欠とまではいえないが、系の電源インピーダンスを下げて動作を安定にするために取り付けている。
入力部の入力段のインダクタL1は、チョークコイルとして働く。古典的な昇圧回路のようにこのコイルでエネルギーの蓄積・放出を行って昇圧するわけではなく、スイッチ手段としてのスイッチ素子SW1(第1スイッチ手段)およびSW2(第2スイッチ手段)のスイッチによって発生する急激な電流の変化率di/dtを一定の範囲内におさめる(なまらせる)ものである。したがって、図12に示したような従来例のものよりも小型のもので十分である。
整流手段としてのダイオードD1およびD2は、両アノードが共に入力段のインダクタL1側に接続され、それぞれのカソードが変圧器T1のタップP2,P3に接続されている。図1の昇圧回路1の整流手段D1〜D4は、ダイオードを用いているが、他の整流機能を有する適切な素子であれば、任意の素子を用いることができる。
ダイオードD1,D2は、スイッチ素子SW1,SW2が交互に動作したときに変圧器への電流流入経路を自動的に切り替えるように働く。図5に模式図を示したように、スイッチ素子SW1,SW2がon/offするごとに、シーソーの支点をその都度付け替えるような動作が自動的に起きる。すなわち、スイッチ素子SW1がonであるときにはD1側から変圧器T1に給電されてn1に電圧がかかり、D2には電流が流れない。変圧器であるからn2とn3に電圧が誘起されてn3側からD4を通って出力される。次に、SW1がoff状態でSW2がonになると、D2側から給電されてn3に電圧がかかり、D1には電流が流れない。n1とn2に電圧が誘起されてn1側からD3を通って出力される。高速なスイッチ動作が要求される場合は、整流素子であるダイオードD1〜D4は、ファストリカバリダイオード(FRD)またはショットキバリアダイオード(SBD)とすることが好ましい。
開閉手段であるスイッチ素子SW1,SW2として、図1ではIGBT(insulated gate bipolar transistor)を用いているが、用途に応じた速度で開閉可能である限りMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)、バイポーラトランジスタなど適切な素子を用いることができる。
要素C2は、出力段のリップルフィルタ用キャパシタである。本発明の昇圧回路1は、後記のように古典的昇圧回路に比べて、このキャパシタC2を充放電する電流リップルが少ないので、小容量のもので十分である。
次に、図3から図5を参照しながら、以上のように構成された昇圧回路1の動作を説明する。図1の昇圧回路1においては、開閉手段であるスイッチ素子SW1,SW2の制御端子(図1の例では、ゲート端子)AおよびBには、デューティサイクルが50%以下で位相がほぼ180度異なる矩形波(「駆動信号A」および「駆動信号B」と称する)を加える。図2に、駆動信号AおよびBの波形例を示す。
図3Aは、スイッチ素子SW2がoff状態のときにスイッチ素子SW1をonにした時の動作を説明する図である。図3Bは、スイッチ素子SW1がoff状態のときにスイッチ素子SW2をonにした時の動作を説明する図である。図4は、昇圧回路1の各部の信号波形を示すグラフである。図5は、図1の昇圧回路1の動作原理を模式的に表した図である。
なお、図3Aにおいて、インダクタL1を流れる電流をIin、ダイオードD1およびD2を流れる電流をId1,Id2、巻線n1を通ってリード線P1から流れ出る電流をI1、巻線n2をタップP3からタップP2の方向に流れる電流をI2、巻線n3を通ってリード線P4から流れ出る電流をI3とする。また、入力電圧をVin、ダイオードD1およびD2のカソード電圧をそれぞれVd1,Vd2、スイッチ素子SW1,SW2の変圧器巻線がわの電圧をそれぞれVsw1,Vsw2、出力電圧をVoutとする。
まず、スイッチ素子SW1,SW2がともにoffの場合、図5(a)に示すように、入力電圧Vinは、入力段のインダクタL1、ダイオードD1,D2、巻線n1,n3、およびダイオードD3,D4を通って、電圧降下の分だけ低下するが、ほぼそのまま出力される。
次に、図3Aおよび7を用いて、スイッチ素子SW2がoff状態のときにスイッチ素子SW1をonにした場合を考える。このとき、スイッチ素子SW1が導通するため、スイッチ素子SW1と変圧器T1のP1端子との接続点が接地されるので、この接続点の電圧Vsw1は、スイッチ素子SW1がonの期間中、0である。したがって、入力段のインダクタL1,ダイオードD1,巻線n1およびスイッチ素子SW1を通って電流I1が流れる。電流I1は、スイッチ素子SW1がonの期間中、増加し続け、SW1がoffになると減少し、最後に0になる。巻線n1に電流I1が流れると同時に、相互誘導作用により巻線n2およびn3に励起電流(I3)が生じる。電流I3は、入力段のインダクタL1,ダイオードD1,巻線n2,n3およびダイオードD4を通って負荷側に供給される。このように、入力電流Iin(=Id1(SW1がonの期間中))は、タップP2で2つの電流I1およびI3に分かれる。周知のとおり、磁束経路を共有する巻線については、各巻線を流れる電流と巻数との積である磁気力(アンペア・ターン)が等しい。したがって、仮に、3つの巻線の数が等しいと仮定すると、I1は巻線n1を流れ、I3は巻線n2+n3を流れるので、I1とI3の比は2:1となる。すなわち、入力電流Iinの2/3がI1となり、1/3がI3となる。
ちなみに、巻線n2に流れる電流I2については、図3Aに示すようにP3からP2への方向を正としたので、図4の電流I2の波形は、SW1がonの期間とこの期間に続く減衰期間は負であり、電流I3としてP2からP3へと流れていることが分かる。
また、n1:n2:n3=1:1:1とした場合、各巻線niに誘起される電圧もすべて等しい、すなわち、P1−P2間電圧=P2−P3間電圧=P3−P4間電圧=Vd1となる。電流I1の経路に沿って電圧を考えると、次の関係がある。
Vin=VL1+Vd1 ・・・・(1)
ただし、VL1は、入力段のインダクタL1の両端の電圧である。一方、電流I3の経路に沿った電圧には、次の関係がある。
Vout=Vin+VL1+2・Vd1 ・・・・(2)
したがって、式(1)、(2)から、出力電圧は、
Vout=3・Vin−VL1 ・・・・(3)
となることがわかる。本発明の昇圧回路1においては、入力段のインダクタL1は、チョークコイルの役割を果たすものである。
周知のように、入力段のインダクタL1の電圧は、スイッチ素子SW1がonである期間、すなわちデューティサイクルに依存するので、入力段のインダクタL1がある場合、スイッチ素子SW1のゲートAに印加する駆動信号Aのデューティサイクルを変えることにより、変化させることができる。しかし、入力段のインダクタL1を使用しない場合、駆動信号のデューティサイクルに関わりなく、入力電圧Vinの3倍となる。以上の説明においては、入力段のインダクタL1および変圧器T1の損失、ならびにダイオードD1,D4およびスイッチ素子SW1の抵抗はすべて0であると仮定した。実際には、そうではないので、巻線n1〜n3の数がすべて等しいと仮定した場合の出力電圧Voutは、入力電圧Vinの3倍には至らない。巻数比を調節することにより、昇圧比を3倍以上にすることができる。
なお、前記のとおり、本発明の昇圧回路1は、タップP2を境に逆方向に等しいアンペアターンの電流を流すので、変圧器コアの磁束は相殺されてコアの磁束密度は非常に小さくなる。このように昇圧回路1は、変圧器コアの磁束密度は非常に小さくなるため、磁気飽和が起こる可能性が低い。したがって、変圧器を極めて小型化することが可能となる。
スイッチ素子SW1がonからoffに変化した場合、巻線n1からリード線P1を介して流れ出る電流I1は、減衰して、やがて0になるが、この期間の電流I1は、ダイオードD3を通って負荷に供給される。これにともない、電流I3も減衰して0になるが、流れる経路はSW1がonの時と同じである。したがって、入力電流Iin(=Id1)も、I1,I3と同様に減衰し0となる。
また、スイッチ素子SW1がonからoffに変化すると、入力段のインダクタL1に蓄積されたエネルギーにより、ダイオードD1のカソードと変圧器T1のタップP2との接続点にフライバック電圧が生じるので、Vd1は一瞬大きく跳ね上がるが、ダイオードD3およびD4を通って出力されるので、出力電圧Voutでクランプされる。そして、電圧Vd1は、出力電圧Voutを下回るようになると、入力段のインダクタL1からダイオードD3およびD4に至るまでの浮遊LCR成分により振動しながら消滅する。巻線n1のリード線の電圧Vsw1は、スイッチ素子SW1がoffになると同時に出力電圧Voutまで上昇し、巻線n3のリード線の電圧Vsw2は、タップP2の電圧Vd1のほぼ2倍の電圧となる。変圧器T1のリード線P1の電圧Vsw1とリード線P4の電圧Vsw2は、ダイオードD3およびD4を介して出力されるので、出力電圧Voutは、電圧Vsw1と電圧Vsw2の高い方の電圧となる。
以上、スイッチ素子SW2がoffの場合を説明したが、スイッチ素子SW2がonの場合は、図3Bに示すように、ダイオードD2を基準に前記動作と全く対象の動作を行う。したがって、スイッチ素子SW1がoffでスイッチ素子SW2がonの場合、変圧器T1のリード線P4の電圧Vsw2が0となり、ダイオードD2のカソード電圧(=変圧器T1のタップP3の電圧)Vd2は、SW2がoffでSW1がonの時のVd1に等しく、変圧器T1のリード線P1の電圧Vsw1は2Vd2となる。
以上述べた昇圧回路1の動作は、図5に示すように、シーソーに例えることができる。すなわち、スイッチ素子SW1がonの場合は、リード線P1の電圧が0に下がり、ダイオードD1を支点とした動作となる。この結果、リード線P4の電圧がP2の電圧Vd1の3倍となり、ダイオードD4を介して出力される。逆に、スイッチ素子SW2がonの場合は、リード線P4の電圧が0に下がり、ダイオードD2を支点とした動作となり、リード線P1の電圧がP3の電圧Vd2の3倍となりダイオードD3を介して出力される。
<巻数比>
以上の説明では、3つの巻線の巻数が等しいと仮定したが、本発明によれば中央の巻線n2を挟む巻線n1,n3の巻数が等しければよいので、巻数比N2:N1(=N3)を変えることにより昇圧比を制御することができる。巻線n1およびn3の巻数をN1およびN3とすると、前記の式(2)は、次のようになる。
Vout=Vin+VL1+(N2/N1)・Vd1+Vd1
=Vin+VL1+(1+N2/N1)・Vd1 ・・・(4)
ここで、式(1)から、Vin=VL1+Vd1であるから、出力電圧は、次のように表すことができる。
Vout=(2+N2/N1)Vin−(N2/N1)・VL1 ・・・(5)
例えば、巻数比をN2:N1(=N3)=2:1とした場合、式(5)から出力電圧Voutは、式(5)から(4Vin−2VL1)となる。
このように、本発明によれば、変圧器T1の巻数比を変えることにより、出力電圧を入力電圧の2倍を超える範囲で調節することが可能である。
<好ましい実施形態>
図6は、本発明の第1の実施形態のより実用的な昇圧回路の一構成例を示す回路図である。図6の昇圧回路1aは、次の4点を除けば、図1の昇圧回路1と同じである。すなわち、
(a)スイッチ素子SW1,SW2として、MOSFETを用いたこと、
(b)スイッチ素子SW1,SW2のゲートA,Bの前に抵抗R1,R2を挿入したこと、
(c)挿入した抵抗R1,R2のゲートに接続されていない側の端子またはリード線と入出力共通端子との間に抵抗R3,R4をそれぞれ挿入したこと、
(d)出力段のキャパシタC2に平滑用のキャパシタC3を並列に接続したこと。
昇圧回路1aでは、ゲートの前に挿入した抵抗R1,R2がゲート容量充放電電流を制限し、ゲート電圧波形の振動を防止する。さらに昇圧回路1aが備える抵抗R1,R2は、昇圧回路1aの回路電源オフ時も含めて、ゲート電位が不安定となるのを防止する。また、昇圧回路1aは、スイッチ素子SW1,SW2として、MOSFETを用いたので、高速動作が可能となり、スイッチング周波数が高周波になることによって電流リップルが低減される。また、昇圧回路1aでは、出力段のキャパシタC2に平滑用のキャパシタC3を並列に接続したので、電流リップルの更なる低減が可能となっている。
<実施例1>
我々は、図6の回路構成で、駆動信号A,Bの繰り返し周期に対するon期間の比であるデューティ比を、それぞれ26%とし、30Vの入力電圧を加えた。
この条件で、スイッチ素子SW1,SW2を共にoffにした場合、入力電圧DC30Vは、インダクタL1,ダイオードD1/D2,巻線n1/n3,およびダイオードD3/D4を通り、約28Vの出力電圧が得られた。各デバイスを通る際に電圧降下が生じるので、その分低下する。
スイッチ素子SW1がonで、スイッチ素子SW2がoffの場合、リード線P1〜P4の電圧は、それぞれ0V,20V,40Vおよび60Vであった。
<実施例2>
次に、巻線数N2を巻線数N1、N3の2倍、すなわちN1:N2:N3=10T:20T:10Tとしたときの動作例を説明する。駆動信号A,Bのデューティ比を、それぞれ25%とし、入力電圧を25Vとして、65Vの出力電圧と0.5Aの出力電流を得ることを目指した。図7は、この時の昇圧回路1aの各部の信号波形を示すグラフである。図7において、SW1が導通(on)すると、そのドレイン電圧Vsw1は0Vに下がる(図7では、#1で示す)。このとき、入力電流VinはすべてD1を流れて、Vd1は約15Vとなっている。このとき、図7には示していないが、Vd2(図6参照)は、スイッチ素子SW2がonしたときのVd1(#2)と等しいので、49V程度である。また、このときの出力電圧Voutは、図7には図示していないSW2のドレイン電圧Vsw2であるが、これはSW2がonのときのSW1のドレイン電圧Vsw1(#3)に等しく、65Vであった。以上のことから、巻線n1、n2、n3には、それぞれ約15V、34V(=49V−15V)、16V(=65V−49V)がかかっていることになる。すなわち、実験機による実測ゆえに若干の誤差はあるものの、巻線n1、n2、n3の電圧比は、巻数の比にほぼ等しく1:2:1であることが分かる。
巻線n1から流出する電流I1は、SW1がonのとき#4で示され、SW2がonにより誘起される波形が#5で示され、そのピーク値の比は、おおむね3:1である。
以上まとめると、SW1がonして巻線n1に15Vが印加されたとき、巻線n2+n3には、その約3倍の50V(=34V+16V)が誘起される。また、このとき、巻線n2,n3に流れる電流I3は、巻線n1の電流I1の約1/3である。したがって、巻線n1の電流と巻線n2,n3の電流は、変圧器T1のコアに生じる磁束が互いに打ち消
しあう方向であり、等しいアンペアターンを与える。このように、「磁気相殺」がN1:N2:N3=1:1:1のときと同様に行われる。
前記の式(5)から明らかなように、中央の巻線n2の巻数を増やせば昇圧比は向上しつつ、磁気相殺の効果は保たれることがわかる。測定画像など省略するが、N1:N2:N3=1:1.5:1=12T:18T:12Tでも、このことが成立することは確認されている。このように、本発明によれば、変圧器の巻線を流れる電流は、全体として変圧器コアの磁束を相殺するように流れるので、コアが磁気飽和するおそれが少なく、変圧器を小型化することができるので、本発明の昇圧回路を用いた電源回路やシステムを小型化することが可能となる。
なお、図7に電圧値を示したが、これらの電圧値は、説明のために前記のような極めて特定の回路定数と動作条件の下での値を示したにすぎず、回路定数および動作条件により大いに変わりうることは明らかである。
<低リップル性>
本発明の副次的な効果として、出力電流リップルが非常に少ないことが挙げられる。このことを、図6、図12、および図8を用いて説明する。図8(a)は、図12の昇圧回路の入力電流Iiと出力段のキャパシタC12を流れる電流Ic12を示すグラフ図であり、図8(b)は、図6の昇圧回路1aを後記のような条件で動作させた際の入力電流Iinと出力段の平滑キャパシタを流れるリップル電流Icを示すグラフ図である。
図12の昇圧回路9は、L11を50μH、C12を100μFとして試作し、入力電圧30V、出力60V,1Aで動作させた。一方、図6の昇圧回路1aは、一実施例として、入力段のインダクタL1を20μH、キャパシタC2,C3の並列容量を66μFとして試作し、入力電圧30V、出力60V,1Aとなるよう動作させた。
このように入力段のインダクタおよび出力平滑キャパシタの回路定数は、従来の昇圧回路9より本発明の昇圧回路1aの方が小さいが、図8に示すように、従来の昇圧回路9のリップル電流Ic12の実効値が2.2Arms(root mean square)であるのに対し、本発明の昇圧回路1aのリップル電流Icの実効値は、1.2Armsであり、従来型よりもリップルが少ないことを確認した。
また、2個のスイッチ素子SW1、SW2には電流Iinの2/3の電流(図3AのI1,図3BのI3)しか流れないので、DC/DCコンバータとしての出力電圧・電流(容量)が同じなら、従来型と比べてスイッチ素子がひとまわり小さな電流容量値のもので済むという利点がある。
すなわち、スイッチ素子の導通時にそのスイッチ素子に流れる電流は、図12の昇圧回路9では図8(a)の入力電流Iiそのものであり、最大値は8Aほどである。これに対し、本発明の昇圧回路1aでは、スイッチ素子SW1またはスイッチ素子SW2がonのとき、それぞれのスイッチ素子SW1またはスイッチ素子SW2に流れる電流I1または電流I3は、入力段のインダクタL1入力段のインダクタL1の電流Iinが最大値6Aとなるとき、最大値4Aにとどまる。換言すれば、本発明の一実施形態の昇圧回路によれば、4Aのスイッチ容量で6Aのトータル電流をコントロールできるということであり、スイッチ素子を小型化することが可能となる。
以上は、本発明の説明のために一例として具体的な構成による実施例を掲げたに過ぎないため、これに限定されるものではない。
<第2の実施形態>
例えば、図9は、本発明の第2の実施形態により出力電圧値を2段に切り替えるようにした昇圧回路の一例を示す回路図である。図9の昇圧回路2は、変圧器T1を変圧器T2で置き換え、スイッチ素子SW3〜SW8、ダイオードD5,D6,D7,D8およびインバータINVを追加した点を除けば、図1の昇圧回路1と同じである。なお、図9では、図1の巻線n1,n2,n3に対応する巻線をそれぞれn2,n1,n2としたが、これは、巻数が同じ巻線に同じ記号を付けるように変更したためである。
変圧器T2は、変圧器T1の巻線n0の両端に巻数の等しい巻線n13を追加し、リード線P1,P4をタップとし、新たなリード線P0およびP5を追加したものである。P0−P2間の巻線およびP3−P5間の巻線を巻線n4とする。タップP1とスイッチ素子SW1との接続線には巻線選択用のスイッチ素子SW5が挿入され、タップP4とスイッチ素子SW2との接続線には巻線選択用のスイッチ素子SW6が挿入される。スイッチ素子SW5およびSW6は、巻線選択信号n2/n4が例えば論理1の時にonになるようなものである。ここで、図9に示す「n2(H)/n4(L)」は、スイッチ素子SW5,SW6に関して「High」が入力されると巻線n2が選択され、「Low」が入力されると巻線n4が選択されることを意味する。
変圧器T2のリード線P0,P5には、ダイオードD7,D8を介して巻線選択用のスイッチ素子SW7,SW8の一端がそれぞれ接続され、スイッチ素子SW7,SW8の他端と入出力共通導体との間には、スイッチ素子SW3,SW4がそれぞれ挿入され、スイッチ素子SW3とスイッチ素子SW7との接続点およびスイッチ素子SW4とスイッチ素子SW8との接続点には、ダイオードD5,D6のアノードがそれぞれ接続され、ダイオードD5,D6のカソードは、ダイオードD3,D4のカソードと共に出力導体Voutに接続される。スイッチ素子SW7およびSW8の制御端子には、巻線選択信号n2(H)/n4(L)をインバータINVで反転した信号が供給される。このように、巻線選択信号n2(H)/n4(L)により、変圧器T2の巻線n2またはn4の何れか一方を選択的に使用することが可能となる。したがって、巻線n1,n2,n4の巻数をそれぞれN1,N2,N4とすると、巻線選択信号n2(H)/n4(L)により、2種類の巻数比、すなわちN1:N2およびN1:N4により決定される2種類の出力電圧を切り替えることが可能となる。
なお、本実施形態においては、スイッチ素子SW1,SW2によって変圧器T2のタップP1,P4をチョッピングする場合、リード線P0/P5側に負の電圧が発生する。このため、通常のMOSFETやIGBTをスイッチ素子として使用した場合、共通端子(COMMON)からスイッチ素子SW3,SW4,SW7,SW8の寄生ダイオードを通ってリード線P0/P5に電流が流れることになる。ダイオードD7,D8は、この電流を阻止するためのものである。
図10は、本発明の第2の実施形態による昇圧回路の変形例を示す図である。図10の昇圧回路2aは、ダイオードD7,D8が削除された代わりに、スイッチ素子SW7,SW8が逆流阻止用のダイオードを備えた逆阻止型IGBTに置き換わった点を除けば、図9の昇圧回路2と同じである。したがって、前記の第2の実施形態に関する説明は図10の昇圧回路2aに対しても真である。
なお、図9のスイッチ素子SW1,SW2への駆動信号A1,B1のデューティサイクルとスイッチ素子SW3,SW4への駆動信号A2,B2のデューティサイクルは同じでも異なっても良い。
第2の実施形態では、図1に示した変圧器T1の巻線n0の両端に巻数の等しい巻線を追加するものとしたが、図1のP1−P2間の巻線およびP3−P4間の巻線の分割比が等しくなるように、P1−P2間巻線およびP3−P4間巻線にタップP0およびP5を追加してもよい。
さらに、第2の実施形態では、変圧器T2の出力側に回路を追加して、元の出力経路と追加した出力経路を切り替えることにより、出力電圧を2段に切り替えた。この代わりに、新たに追加されたリード線またはタップP0,P5を入力段のインダクタL1からの入力端子として使用し(新たなダイオードD5,D6をタップP0,P5と入力段のインダクタL1との間に挿入する)、元からあるダイオードD1,D2の岐路と追加したダイオードD5,D6の岐路を巻線選択信号により切り替えるように構成することも可能である。図9の変圧器T2を用いて、このような回路を構成した場合に実現される巻数比は、N1:N4と(N1+2・N2):N13である。ここで、N13は、巻線n13の巻数である。
なお、以上述べた実施形態においては、入出力電圧を正の電圧と仮定したが、本発明は、入出力電圧を負として実施することも可能である。この場合、ダイオードおよびスイッチ素子などの半導体素子および電解コンデンサの極性をすべて逆向きにすればよい。
<第3の実施形態>
図11は、本発明の第3の実施形態による電源回路の構成を概念的に示す略ブロック図である。図11において、電源回路5は、前記の昇圧回路1,1a,2または2a(以下、これらを代表して、「昇圧回路1/2」と記す)、および駆動信号発生回路10を備える。昇圧回路は、本発明の原理を用いたものであれば、何でも良い。駆動信号発生回路10は、昇圧回路1の出力電圧Voutを監視し、出力電圧Voutが所定の電圧範囲に入るような駆動信号A,B(またはA1,B1,A2,B2)を昇圧回路1/2に供給する。図11の電源回路は、図1、図6、図9および図10の昇圧回路と同様に2倍以上の昇圧比を得ることが可能となる。
また、駆動信号発生回路10は、外部から与えられる信号(図11では、出力調整信号と記した)により出力電圧Voutを駆動信号により調節できる範囲で設定できるように構成しても良い。このように構成することにより、出力電圧を微調整することが可能となる。
以上説明した本発明に係る昇圧回路は、技術思想または原理に沿って前記の実施の形態に種々の変更、修正または追加を行うことができるものである。
例えば、図1においては、タップを使用した変圧器T1の例を掲げたが、変圧器T1としては、コアに3つの巻線を個別に形成したタイプを用いても良い。この場合、3つの巻線うち、2つの巻線の巻数が等しければ、各巻線の巻方向は任意である。ただし、3つの巻線を直列接続する際に、巻数の等しい巻線が両端に位置し、かつ直列接続した3つの巻線に電流を流した場合、各巻線が形成する磁束の方向が一致するように、結線する必要がある。このように直列接続した3つの巻線を端から順にn1,n2,n3とし、巻線n1とn2との接続点をP2、巻線n2とn3との接続点をP3、3つの巻線のn1側の端とP1、n3側の端をP4とすると、前段のタップを用いた変圧器と全く同様に扱うことができる。
本発明の第1の実施形態による昇圧回路の構成を示す回路図である。 図1のスイッチ素子のゲート端子に印加する駆動信号の波形例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による昇圧回路の第1スイッチ手段がonの場合の電流の流れを示す図である。 本発明の第1の実施形態による昇圧回路の第2スイッチ手段がonの場合の電流の流れを示す図である。 本発明の第1の実施形態による昇圧回路の各部の信号波形を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態による昇圧回路の動作原理を模式的に表した図である。 本発明の第1の実施形態による実用的な昇圧回路の一構成例を示す回路図である。 図1の変圧器の巻数をN1:N2:N3=1:2:1としたときの各部の信号波形を示すグラフである。 図12の古典的な回路と図6の本発明の昇圧回路のリップル電流を比較する図である。 本発明の第2の実施形態による昇圧回路の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態による昇圧回路の変形例を示す図である。 本発明の第3の実施形態による電源回路の構成を概念的に示すブロック図である。 従来の古典的な昇圧回路の構成を示す電気回路図である。 従来の別の昇圧回路の一例を示す電気回路図である。
符号の説明
1、1a、2 本発明の昇圧回路
5 本発明の電源回路
10 駆動信号発生回路
L1 インダクタ(コイル)
T1〜T2 変圧器(変圧手段)
D1〜D8 ダイオード(整流手段)
SW1 スイッチ素子(第1スイッチ手段)
SW2 スイッチ素子(第2スイッチ手段)
SW3〜SW8 スイッチ素子
C1〜C3 キャパシタ
Vin 入力端子
Vout 出力端子
COMMON 共通端子

Claims (6)

  1. 入力電圧が印加される入力端子および共通端子と、
    前記共通端子との間に出力電圧を与える出力端子と、
    同一方向に巻回され直列接続された第1巻線、第2巻線および第3巻線を有する変圧手段と、
    前記入力端子と、前記第1巻線と前記第2巻線の接続部との間に設けられた第1整流手段と、
    前記入力端子と、前記第2巻線と前記第3巻線の接続部との間に設けられた第2整流手段と
    前記変圧手段の一端と、前記共通端子との間に設けられた第1スイッチ手段と、
    前記変圧手段の他端と、前記共通端子との間に設けられた第2スイッチ手段と、
    前記変圧手段の一端および前記第1スイッチ手段の接続点と、前記出力端子との間に設けられた第3整流手段と、
    前記変圧手段の他端および前記第2スイッチ手段の接続点と、前記出力端子との間に設けられた第4整流手段と、を備え、
    前記第1巻線および第3巻線は、その巻き数がほぼ同一であり、
    前記第1スイッチ手段と前記第2スイッチ手段は、一対の制御信号に応じて交互に開閉動作を行うことを特徴とする昇圧回路。
  2. 前記入力端子と、前記第1の整流手段および前記第2整流手段の接続点とを接続する導体に挿入されたコイルをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の昇圧回路。
  3. 前記出力電圧を所定の値とするデューティサイクルを有する前記一対の制御信号を生成する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の昇圧回路。
  4. 前記入力端子と前記共通端子との間にキャパシタを備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の昇圧回路。
  5. 前記出力端子と前記共通端子との間にキャパシタを備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の昇圧回路。
  6. 前記変圧器の一端と、前記第1スイッチ手段および前記第3整流手段の接続点との間に挿入された第1切り替えスイッチ手段と、
    前記変圧器の他端と、前記第2スイッチ手段および前記第4整流手段の接続点との間に挿入された第2切り替えスイッチ手段とをさらに備え、
    前記第1巻線は、前記第2巻線と直列接続され、かつ前記第2巻線と所定の巻線比を有する第4巻線と、この第4巻線と直列接続された第5巻線からなり、
    前記第3巻線は、前記第2巻線と直列接続され、かつ前記第2巻線と前記所定の巻線比を有する第6巻線と、この第6巻線と直列接続された第7巻線からなり、前記第4、第5、第2、第6、第7の巻線は同一方向に巻回され、
    前記第4巻線と前記第5巻線との接続部、前記出力端子および前記共通端子の間、および前記第6巻線と前記第7巻線との接続部、前記出力端子および前記共通端子の間にそれぞれ接続され、前記変圧器の一端、前記出力端子および前記共通端子の間に接続されている回路と構成が同じで、第3切り替えスイッチ手段および第4切り替えスイッチ手段をそれぞれ含む2つの回路と、
    前記変圧器の一端と前記第1切り替えスイッチ手段との間および前記変圧器の他端と前記第2切り替えスイッチ手段との間にそれぞれ挿入された2つの逆流防止ダイオードとをさらに備え、
    前記第1切り替えスイッチ手段と前記第2切り替えスイッチ手段は、出力電圧を切り替えるための切り替え信号により切り替え、前記第3切り替えスイッチ手段と前記第4切り替えスイッチ手段は、前記切り替え信号の反転信号により切り替えることを特徴とする請求項1記載の昇圧回路。
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