JP4745109B2 - 酸化触媒の回収方法 - Google Patents

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本発明は、テレフタル酸に代表される芳香族カルボン酸の製造工程において、アルキル芳香族化合物の酸化反応母液から、コバルト、マンガン、臭素に代表される酸化触媒を高収率で回収する方法に関するものである。
SD法としてよく知られるテレフタル酸の製造プロセスでは、コバルト化合物、マンガンの化合物および臭素化合物等を酸化触媒とし、酢酸水溶液を反応溶媒とする条件において、パラキシレンを空気酸化することによって、テレフタル酸が製造される。反応後のテレフタル酸スラリーは、遠心分離等の方法によって固液分離される。分離されたテレフタル酸ケーキは乾燥され、粗テレフタル酸が得られる。一方、酸化反応母液は酸化反応器に循環され、再利用される。なお、パラキシレンの酸化反応方式としては、回分式、半連続式、連続式のいずれかが採用されるが、一般的には、生産性を考慮して、連続式が採用される。
パラキシレンの酸化反応では、パラトルイル酸や4-カルボキシベンズアルデヒドとい
ったパラキシレンに由来する未反応中間体に加え、ジカルボキシフルオレノンに代表される着色重合物が生成する。その結果、粗テレフタル酸にもこれらの不純物が含まれることとなり、品質低下要因となる。したがって、公知の製造方法では、酸化反応器に循環される酸化反応母液の一部が、連続的に、酸化反応系外にある触媒回収工程を経て、製造工程外に除去され、反応系での不純物の蓄積が一定レベル以下に抑えられている。
酸化触媒が連続式プロセスで回収される場合、特許文献1に記載されているように、ろ液の一部を酸化反応系に循環し、一方ろ液の他の一部を濃縮して得られる残留物に対して2ないし5倍量(質量)の水と攪拌下に接触させて、50ないし20℃に急冷することにより触媒を抽出するとともに、溶融状態の安息香酸などの有機不純物を凝固粒状化させ、ついで触媒水溶液と粒状の有機不純物とを分離し、得られた触媒水溶液を酸化反応系に循環する方法がある。しかし、特許文献1に記載の触媒回収方法では、1攪拌槽で触媒抽出と残渣造粒を同時に行っており、抽出温度が、造粒に適した低温に制限されるため、触媒回収率が低い。
一方、酸化触媒がバッチ式プロセスで回収される場合、特許文献2や特許文献3で説明されているように、高温場の触媒抽出と低温場の残渣造粒が1段の攪拌槽で逐次的に行われる。このとき、残留物と水との高温懸濁によって得られる熱水スラリ-の温度を高くす
ると触媒抽出に有利であることが分かっており、特許文献3では100℃以上の温度条件が推奨されている。当該熱水スラリーは、更に水が追加された後、攪拌下、徐々に60℃以下、好ましくは50℃以下まで冷却されるが、その過程で生成する造粒粒子は、破砕や磨耗によって微粉になりやすい。そのため、本法においては、造粒スラリーの固液分離性が悪く、固体残渣への触媒水溶液のロスが多いという欠陥がある。さらには、テレフタル酸の大規模生産は、生産性を考慮して、連続式で行われることが多いことから、触媒回収プロセスには、バッチ式よりも、前述した連続式が採用される例が多い。
さらに、触媒水溶液は、パラキシレンの酸化工程に回収される前に、種々の方法によって前処理されることもある。最も単純には、触媒水溶液を加熱濃縮して、重金属触媒および臭素触媒を、酸化工程に回収する方法がある。また、特許文献4および特許文献5に記載されているように、触媒水溶液に含まれる重金属触媒のみを炭酸塩とし、回収する方法もある。
特公昭53−28420号公報 特開2004-321889公報 米国特許2964559公報 特開平5-15788号公報 特公昭56-25195号公報
しかしながら、前述した連続式の触媒回収プロセスの場合においても、造粒処理において、酸化触媒の一部が、固体残渣粒子内部に捕捉された形態、すなわち捕捉触媒種となり、物理的に水相に接触できないことから、不可避的に触媒回収ロスが生じる。また、処理温度は造粒に適した条件に制限されるため、必ずしも触媒回収に適した温度となっていなかった。このため、造粒処理では、造粒スラリーを長時間にわたって攪拌し、残渣粒子群の微細化を促すことで、捕捉触媒種と水相との接触性の向上が図られる。しかし、この粒子群の微細化は、造粒スラリーの固液分離性を悪化させることから、固体残渣に同伴する触媒水溶液が増加し、酸化触媒の回収率の向上が図れないという問題があった。さらには、酸化反応母液に含まれる臭素触媒のうち、その大半を占める有機臭素化合物は造粒スラリーの水相に殆ど溶解しない。このため、触媒水溶液を加熱濃縮後、パラキシレンの酸化工程に回収する場合において、触媒回収工程における臭素触媒の回収率は、概ね80%以上あるコバルトやマンガンといった重金属触媒の回収率と比較して、30%程度と非常に低いという問題があった。
発明者らは、前述した触媒回収方法の問題点を解決するため、種々の方策を鋭意検討した結果、 低級脂肪族カルボン酸を含む反応溶媒中で、アルキル芳香族化合物を、酸化触
媒の存在下、分子状酸素により液相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法において、酸化反応母液を加熱濃縮して得られる濃縮物(残留物)から酸化触媒を回収するにあたり、該濃縮物を、攪拌しながら熱水処理し、次いで得られた熱水スラリーを攪拌しながら造粒処理して造粒スラリーとし、この際、該熱水処理と造粒処理とを別々の攪拌槽で行い、得られた造粒スラリーを固液分離し、分離された触媒水溶液を回収することによって、酸化触媒の回収率を大幅に向上できることを見出し、本発明に到達した。
前記酸化触媒回収方法において、 熱水処理用攪拌槽(以下「熱水処理攪拌槽」と略すことがある)と造粒処理用攪拌槽(以下「造粒処理攪拌槽」と略すことがある)とが、直列に配列されていることを特徴とする。
また、本発明においては、熱水処理攪拌槽と造粒処理攪拌槽に加えて、他の熱水処理攪拌槽、造粒処理攪拌槽などを必要に応じて使用してもよい。
より具体的には、攪拌槽を直列に配列してなる少なくとも2段の連続式攪拌槽を用い、
当該濃縮物および水を熱水処理攪拌槽に連続供給し、熱水処理を施した後、熱水処理後のスラリーおよび水を造粒処理攪拌槽に連続供給し、造粒処理を施す連続式熱水処理・造粒法によって酸化触媒を回収する方法である。
さらには、上記の直列に配列された熱水処理攪拌槽と造粒処理攪拌槽を含む回収システムに加えて他の回収システムを並行に設置してもよい。
また、前記熱水処理が、濃縮物に対し0.1〜10質量倍量、好ましくは0.25〜5
質量倍量、より好ましくは0.5〜5質量倍量、さらに好ましくは0.5〜1質量倍量の水を供給する熱水処理攪拌槽において、強攪拌下、65〜300℃、好ましくは70〜150℃、さらに好ましくは80〜150℃、特に好ましくは80〜120℃の温度で、10〜300分、好ましくは10〜150分、より好ましくは15〜150分、さらに好ましくは30〜100分の時間で熱水処理されることを特徴とする。
さらに、前記造粒処理が、得られた熱水処理後のスラリーに対し0.1〜10質量倍量
、好ましくは、0.2〜8質量倍量、より好ましくは0.5〜5質量倍量の水を加えながら造粒処理20〜60℃、好ましくは30〜50℃、5〜120分、好ましくは10〜30分の攪拌により行われ、連続的に得られる造粒スラリーを固液分離して、触媒を含む水溶液を回収することを特徴とする。
さらに、前記酸化触媒がアルキル芳香族化合物の液相酸化触媒であることを特徴とする

さらに、前記酸化触媒がコバルト化合物、マンガン化合物および臭素化合物であることを特徴とする。
さらに、前記芳香族カルボン酸がテレフタル酸であることを特徴とする。
本発明によれば、公知の連続式触媒回収法においては固体残渣の粒子内部に捕捉され、水相に抽出できなかった酸化触媒を、固体残渣が溶融しうる温度域で行われる熱水処理によって、熱水相に溶解させることができる。また、濃縮物に含まれる有機臭素化合物のうち、その殆どを占めるα-ブロモメチル安息香酸は、高温水相と接触させることによって
加水分解され、無機臭素に転化する。すなわち、本来は難水溶性である有機臭素化合物を水溶性に転化できることから、有機臭素化合物の殆どを無機臭素化合物として熱水相に溶解させることができる。熱水相に溶解した重金属触媒や臭素触媒は、造粒処理においても、その殆どが水相に移行することから、酸化触媒の回収率を総合的に高めることができる。
従来の連続式触媒回収プロセスにおいては、触媒回収と造粒を同時に行うため、酸化触媒の回収率を上げるため長時間の処理が必要になり造粒時間も増大する。これに対し本発明によれば、固体残渣の造粒前に行う65〜300℃の熱水処理によって、水相への酸化触媒の抽出が完了することから、造粒工程は短時間で済む。
また、従来のバッチ式回収プロセスにおいては、1段の攪拌槽内で、触媒を抽出した高温のスラリーを、造粒を行う温度まで冷却するため、冷却時間が比較的長くなり、その過程で破砕や磨耗によって微粉状の造粒粒子が生成しやすい。
これに対し本発明によれば、熱水処理攪拌槽において65〜300℃で熱水処理したスラリーを、次いで造粒処理攪拌槽に移動して瞬間的に温度を下げられるため、冷却過程における造粒粒子の微粉化は最小限で済む。その結果、造粒スラリー粒子群の微細化が極力抑えられ、微細粒子の少ない固液分離性に優れた造粒スラリーを調製することができ、固体残渣への触媒水溶液の同伴ロス量を低減できることから、前項の触媒回収効果と併せて、相乗的に触媒回収率を向上させることができる。
本発明によれば、低級脂肪族カルボン酸を含む反応溶媒中で、アルキル芳香族化合物を、重金属触媒および臭素触媒の存在下、分子状酸素により液相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法において、固体残渣に同伴することによって発生する酸化触媒の損失を大幅に低減でき、且つ、残渣中の重金属およびハロゲンといった有害物質の含有量が減少することによって残渣処理における環境負荷を削減できるので、極めて経済的で環境負荷の少ない工業的に有利な方法を提供できる。
以下、本発明を具体的に説明する。本発明においては、原料として、アルキル置換基、または、一部酸化したアルキル置換基を有する芳香族化合物が用いられる。アルキル置換基としては、炭素数が通常1〜8程度のものが用いられるが、メチル基、エチル基、n-
プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1〜3のものが望ましい。また、一部酸化したアルキル置換基も、通常、炭素数1〜8のものが用いられ、例えばホルミル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基等が挙げられる。これらの置換基は一つに限られるものではなく、2つ以上置換していても良い。また、複数個の置換基を有する場合は、各々の置換基は
同一でも異なるものでも良い。芳香核には、ベンゼン環のような単環式のみならず、ナフタレンのような多環式芳香核も含まれる。
以上の、アルキル基、または、一部酸化したアルキル置換基を含有する芳香族化合物としては、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、4,4'-ジメチルビフェニル、オルト-、メタ-またはパラキシレン、1,2,4-トリメチルベンゼン、2,6-ジメチルナフタレン等のアルキル基の置換した芳香族化合物、あるいはこれらの混合物などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明で対象となる芳香族カルボン酸の製造法として最も代表的な例としては、コバルト、マンガンおよび臭素等の酸化触媒を用いて、パラキシレンを液相酸化してテレフタル酸を製造する方法が挙げられる。
以下に、テレフタル酸を製造する場合について特に説明をするが、他の原料化合物を使
い芳香族カルボン酸を製造する場合においても、反応条件を適宜設定する以外は、本発明をそのまま適用することができる。
テレフタル酸は、コバルト化合物またはマンガン化合物あるいは両者の混合物を触媒とし、好ましくはハロゲン、特に臭素化合物を助触媒として分子状酸素含有ガス(工業的には空気)によりパラキシレンを液相酸化することによって製造される。コバルト化合物およびマンガン化合物としては、酢酸塩、プロピオン酸塩、ナフテン酸塩等の有機酸塩、アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、アンミン錯体等の有機錯体、塩化物、臭化物等のハロゲン化物、水酸化物、ホウ酸塩、硝酸塩、炭酸塩等の無機酸塩等を挙げることができる。これらのなかで最も好適な触媒は酢酸塩である。助触媒としては、通常、臭素化合物が用いられ、反応促進剤としては、アセトアルデヒド、メチルエチルケトン、パラアルデヒド等が用いられることもあり、臭素化合物と併用することもできる。臭素化合物としては、例えば臭素、臭化水素、臭化アンモニウム、臭化ナトリウム、臭化リチウム、臭化カリウム等のアルカリ金属臭化物、テトラブロモエタン、ブロモ酢酸、臭化ベンジル等の有機臭素化合物を挙げることができる。これらの中で最も好適な助触媒は臭化水素である。
前項のコバルト化合物およびマンガン化合物の使用量は、溶媒に対する各々の金属として、通常、10〜5000ppm、好ましくは20〜2000ppm、より好ましくは50〜1000ppmの範囲で調整される。また、臭素化合物は、溶媒に対する臭素として、通常、10〜10000ppm、好ましくは20〜5000ppm、より好ましくは50〜2000ppmの範囲で調整される。
パラキシレンの酸化反応方式としては、回分式、半連続式、連続式のいずれを採用しても良いが、一般的には、生産性を考慮して、連続式が採用される。反応条件は、通常、160〜260℃、好ましくは170〜220℃の温度で、0.4〜5MPa(ゲージ圧)
、好ましくは0.5〜2MPa(ゲージ圧)の圧力が採用される。滞留時間は、10〜2
00分、好ましくは、30〜120分が採用される。分子状酸素含有ガスとしては、純酸素、空気、不活性ガスとの混合物が用いられるが、通常、空気が用いられ、パラキシレン1kg当たり0.1〜5Nm3(0℃、1気圧にしたときの換算値)の範囲で供給される
本発明において用いられる反応溶媒は、低級脂肪族カルボン酸、特に酢酸または酢酸と水との混合物が好ましい。また、水を含む場合、反応溶媒中の水の含有量は20質量%以下とするのが好ましい。さらに、反応溶媒の使用量は、原料となるアルキル芳香族化合物の濃度が反応溶媒に対して1〜50質量%となる割合で用いるのが望ましい。
酸化反応によって生成したテレフタル酸は、酸化反応混合物から、通常、晶析、遠心分離等により固液分離され、乾燥後、製品として回収される。また、晶析の前に、未反応の中間体をさらに酸化処理してテレフタル酸とする等の精製処理がなされることがある。分離された酸化反応母液は触媒成分を含むため、酸化反応器に循環され、再利用される。ここで、酸化反応母液の一部は、酸化反応系から触媒回収工程を経て、固体残渣として、工程外に除去される。
以下に、公知の連続式触媒回収方法の概要を、図面(図1)を用いて説明する。
酸化反応母液(1)は、大気圧下、蒸発機(2)において、105〜230℃、好ましくは110〜130℃で濃縮され、生成する酢酸と水の混合ガス(3)は冷却後、酢酸水溶液として、酸化工程で再利用される。この濃縮は、単段で行っても良いし、酢酸回収率を上げるため、多段で行っても良い。濃縮物(4)は、水(6)が加えられる連続式の攪拌槽(5)に供給され、固体残渣が造粒される。攪拌槽(5)は、通常、温度制御用のジャケットが付設されており、造粒温度は、ジャケットに供給する熱媒の温度や流量、もしくは、水(6)の温度または流量で制御される。この場合、水(6)の流量は、十分な触媒抽出率を得るのに必要な最小限の量で良く、濃縮物(4)に対し0.1〜10質量倍量、好ましくは0.5〜5質量倍量が適当である。攪拌槽(5)で用いられる攪拌翼は、スラリーを混合するのに適したものであれば種類は問わない。また、攪拌効果を高めるため、攪拌槽(5)に邪魔板を設置しても良いし、攪拌速度を上げることも有効である。造粒温度は、濃縮物(4)を主として構成する芳香族有機酸(安息香酸等)が完全に固化し、性状の良いスラリーが得られる20〜60℃、好ましくは30〜50℃に制御される。造粒処理においては、濃縮物(4)に含まれる酸化触媒が水相に抽出されるが、酸化触媒の一部は、固体残渣粒子内部の捕捉された形態、すなわち捕捉触媒種となり、水相への抽出が困難である。このため、造粒スラリーを10分以上、好ましくは30分以上の長時間にわたって攪拌し、残渣粒子群の微細化を促すことで、捕捉触媒種と水相との接触性の向上が図られ、平均粒径が0.8〜1.4mmの造粒スラリー(10)が得られる。攪拌槽(5)から連続的に抜き出された造粒スラリー(10)は、固液分離機(11)に連続供給され、分離後の固体残渣(13)は、焼却処理されるか、若しくは、産業廃棄物として埋め立て処理される。一方、分離された触媒水溶液(12)は、加熱濃縮を経て、パラキシレン酸化工程に回収される。また、先に述べたように、触媒水溶液に含まれる重金属触媒のみ、炭酸塩として回収される場合もある。
次に、本発明における連続式触媒回収方法の概要を図面(図2)を用いて説明する。
本発明においても、酸化反応母液(1)が、大気圧下、蒸発機(2)において濃縮され、酢酸と水の混合ガス(3)および濃縮物(4)が得られる工程は、前述した公知の方法と同様である。しかし、本発明では、濃縮物(4)は、濃縮物(4)に対し0.1〜10
質量倍量、好ましくは0.25〜5質量倍量、より好ましくは0.5〜5質量倍量、さらに好ましくは0.5〜1質量倍量の水(6)が加えられる連続式の攪拌槽(5)に供給され、熱水処理される。熱水処理は、濃縮物(4)に含まれる臭素化合物のうち、主成分であるα-ブロモメチル安息香酸が迅速に加水分解し、且つ、熱水スラリーのハンドリング
性が良好になる高温で行われるのが望ましい。ただし、熱水スラリーの沸騰温度である100〜110℃を大幅に超えた温度で熱水処理する場合、攪拌槽(5)の耐圧設計に係る設備費が大きくなり経済的ではない。このような理由から、熱水処理は、強攪拌下、65〜300℃、好ましくは70〜150℃、さらに好ましくは80〜150℃、特に好ましくは80〜120℃で行われる。また、熱水処理は、濃縮物(4)に含まれるα-ブロモ
メチル安息香酸の殆どが加水分解される時間で行われるのが望ましい。ただし、熱水処理時間をあまりに長く設定すると、攪拌槽(5)が大型化し、設備費が過大になる。したがって、熱水処理は、10〜300分、好ましくは10〜150分、より好ましくは15〜
150分、さらに好ましくは30〜100分の時間で行われる。攪拌槽(5)には保温用のジャケットが付設されており、熱水処理温度は、これに供給する熱媒の温度や流量で制御される。攪拌槽(5)で用いられる攪拌翼は、スラリーを混合するのに適したものであれば種類は問わない。また、攪拌効果を高めるために、攪拌槽(5)に邪魔板を設置しても良いし、攪拌速度を上げることも有効である。
得られた熱水スラリー(7)は、当該熱水スラリー(7)に対し0.1〜10質量倍量、好ましくは0.2〜8質量倍量、より好ましくは0.5〜5質量倍量の水(9)が加えられる連続式の攪拌槽(8)に供給され、前項で説明した公知の方法と同様の温度域で造粒が行われる。ここで、本発明における触媒回収方法においては、熱水処理が行われるため、前項で説明した公知の方法のように、酸化触媒を積極的に抽出するための造粒条件は不要である。したがって、攪拌槽(8)において行われる造粒処理時間はごく短時間で十分であり、5〜120分、好ましくは10〜30分で行われ、これによって、平均粒径が1.4〜2.0mmの、比較的、微細粒子の少ない造粒スラリー(10)が得られる。造粒スラリー(10)は、前述した公知の方法と同様に、固液分離機(11)で触媒水溶液(12)および固体残渣(13)に分別され、酸化触媒はパラキシレンの酸化工程に回収される。
以下、実施例および比較例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において用いた測定法について説明する。
酸化反応母液、および、触媒水溶液に含まれるコバルト、マンガンおよび臭素濃度の定量には、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(アワーズテック株式会社製、100F型)を用いた。
濃縮物および固体残渣に含まれるコバルトおよびマンガン濃度の定量には、ICP発光分析装置(島津製作所株式会社製、ICPS-7500)を用いた。分析サンプルは、固
体残渣を硫酸酸性で乾式灰化後、濃縮物を硫酸水素カリウムで溶融させ、当該溶融物を水に溶解させて調製した。
濃縮物および固体残渣に含まれる臭素濃度の定量には、イオンクロマト分析装置(DIONEX社製、DX-500シリーズ、送液ポンプ、カラムオーブンおよび電気伝導度検
出器一式、オートサプレッサー方式)を用いた。カラムには、イオン交換カラム(DIONEX株式会社製、IonPac AS14A、内径4mm×長さ250mm)を用い、キャリヤーは8.0mM-炭酸ナトリウム(和光純薬株式会社製、特級)および1.0mM-炭酸水素ナトリウム(和光純薬株式会社製、特級)の混合水溶液を用いた。送液ポンプの流量は1.0ml/min、カラムオーブン温度は40℃とした。分析サンプルは、固体
残渣を酸素フラスコで燃焼させ、当該燃焼排ガスをヒドラジン水溶液に吸収させて調製した。
酸化反応母液および濃縮物の酢酸濃度の定量には、水酸化ナトリウム水溶液を滴定剤として、電位差滴定装置(平沼産業株式会社製、COM-500)を用いた。
酸化反応母液、濃縮物および固体残渣の水分濃度の定量には、カールフィッシャー水分計(京都電子工業株式会社、MKS-510)を用いた。滴定剤には、カールフィッシャ
ー試薬(三菱化学株式会社製、SS3mg)を用いた。
濃縮物の芳香族有機酸の定量には、液体クロマトグラフ分析装置を用いた(島津製作所
株式会社製、送液ポンプ:LC-10A、カラムオーブン:CTO-10A、紫外吸収検出器:SPD-10A)。カラムには、逆相イオン交換カラム(島津製作所株式会社製、S
impack WAX-1、内径4mm×長さ150mm)を用い、キャリヤーは0.2M-リン酸二水素アンモニウム(和光純薬株式会社製、特級)および3%アセトニトリル(
和光純薬株式会社製、液体クロマトグラフィーグレード)の混合水溶液を用いた。送液ポンプの流量は1.2ml/min、カラムオーブン温度は40℃、検出器の吸収波長は2
35nmとした。分析サンプルは、濃縮物をアンモニア水溶液およびリン酸水溶液に混合することで調製し、定量は絶対検量線法によって行った。
造粒スラリーの平均粒径は、造粒スラリーを直接、ステンレス製試験ふるい(イイダ工業株式会社製、内径200mm×高さ45mm、ふるいの目開き:0.15mm、0.3
0mm、0.50mm、0.81mm、1.40mm、2.00mm、2.80mmおよび4.00mm)に採取し、残渣粒子群を分別することで測定した。
(実施例1)
実施例1の工程説明は、図2の記号を用いて説明する。
コバルト原子として700ppmの酢酸コバルト・四水和物(大崎工業株式会社製、純度98%以上)、マンガン原子として300ppmの酢酸マンガン・四水和物(和光純薬株式会社製、純度99%以上)、臭素原子として1200ppmの臭化水素酸水溶液(東ソー株式会社製、臭化水素濃度として47〜49%の水溶液)を含む90%酢酸水溶液で、溶媒/パラキシレンの質量比を5.0、反応温度を190℃、反応圧力を1.1MPa
、滞留時間を60分とし、パラキシレンを連続槽型反応器で空気酸化して得られたテレフタル酸スラリーを、縦型遠心分離機(回転数4500rpm)で固液分離後、酸化反応母液とテレフタル酸ケーキを得た。
酸化反応母液(1)毎時6000質量部を、薄膜蒸発機(2)で110℃、常圧で加熱濃縮して、毎時5600質量部で酢酸と水の混合蒸気(3)および毎時400質量部で濃縮物(4)を得た。濃縮物(4)の組成は、コバルトが1.9%、マンガンが0.9%、臭素が2.5%であり、水分が7.1%、酢酸は4.3%、そして、安息香酸は29%、パラ
トルイル酸が14%であった。濃縮物(4)を毎時400質量部で、また、水(6)を毎時200質量部で、加温用ジャケット付の攪拌槽(5)に連続供給して、100℃、40分、300rpmの熱水処理を行った。また、攪拌翼は上下2段翼を用い、上段を6枚タービン翼、下段を2枚パドル翼とし、攪拌槽(5)の内壁には、6枚邪魔板を付けた。ここで、形成された熱水スラリー(7)を毎時600質量部で、また、水(9)を毎時1800質量部で、攪拌槽(8)に連続供給して、40℃、10分、600rpmの造粒処理を行った。また、攪拌翼は上下2段翼を用い、上段を6枚タービン翼、下段を2枚パドル翼とし、攪拌槽(8)の内壁にも、6枚邪魔板を付けた。造粒スラリー(10)は、縦型遠心分離(回転数4500rpm)による固液分離機(11)に供給し、触媒水溶液(12)と固体残渣(13)に分別した。その結果、得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.4〜2.0mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが95%、臭素は87%であった。結果を表1に示す。
(比較例1)
比較例1の工程説明は、図1の記号を用いて説明する。
実施例1と同様の方法で調製した濃縮物(4)を毎時400質量部の流量で、また、水(6)を毎時2000質量部の流量で、攪拌槽(5)に連続供給して、40℃、30分、
600rpmの攪拌処理を行い、残渣造粒を行った。造粒スラリーの後処理は、先の実施例1と同様に行った。すなわち、比較例1は、実施例1に対し、図2における攪拌槽(5
)での熱水処理を省き、且つ、図2における攪拌槽(8)での造粒時間を延長した条件で行った。また、実施例1で使用した水、すなわち図2における水(6)および水(9)の全流量と、比較例1で使用した水、すなわち図1における水(6)の流量は同一とした。その結果、比較例1で得られた造粒スラリー(7)の平均粒径は0.81〜1.40mmで
、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は25%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが85%、臭素は30%であった。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様の方法で調製した濃縮物(4)を400質量部で、また、水(6)を800質量部で、攪拌槽(5)に供給して、100℃、40分、300rpmの熱水処理を行った後、30分間攪拌しながら得られた熱水スラリー(7)を50℃に降温して、熱水スラリー1200質量部に対して1200質量部(1倍)の水(9)を追加し、600rpmで攪拌しながら造粒温度40℃に調整した。その結果、得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は0.15〜0.30mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は40%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが91%、臭素は83%であった。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で調製した濃縮物(4)を毎時400質量部で、また、水(6)を毎時200質量部で、加温用ジャケット付の攪拌槽(5)に連続供給して、74℃、40分、500rpmの熱水処理を行った。ここで形成された熱水スラリー(7)を毎時600質量部で、また、水(9)を毎時1800質量部で、攪拌槽(8)連続供給して、40℃、20分、700rpmの造粒処理を行った。造粒スラリーの後処理は実施例1と同様に行った。その結果、得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが93%、臭素は75%であった。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2において、熱水処理温度を74℃から88℃に変えた以外は実施例2と同様の方法により処理して造粒スラリー(10)を得た。得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが94%、臭素は85%であった。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例2において、熱水処理温度を74℃から104℃に変えた以外は実施例2と同様の方法により処理して造粒スラリー(10)を得た。得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが95%、臭素は88%であった。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1と同様の方法で調製した濃縮物(4)を毎時400質量部で、また、水(6)を毎時100質量部で、加温用ジャケット付の攪拌槽(5)に連続供給して、100℃、40分、500rpmの熱水処理を行った。ここで形成された熱水スラリー(7)を毎時600質量部で、また、水(9)を毎時1800質量部で、攪拌槽(8)連続供給して、40℃、20分、700rpmの造粒処理を行った。造粒スラリーの後処理は実施例1と同様に行った。その結果、得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが93%、臭素は77%であった。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例5において、水(6)を毎時100質量部から毎時200質量部に変えて熱水処理を行った以外は実施例5と同様の方法により処理して造粒スラリー(10)を得た。得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが94%、臭素は87%であった。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例5において、水(6)を毎時100質量部から毎時300質量部に変えて熱水処理を行った以外は実施例5と同様の方法により処理して造粒スラリー(10)を得た。得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが95%、臭素は88%であった。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1と同様の方法で調製した濃縮物(4)を毎時400質量部で、また、水(6)を毎時200質量部で、加温用ジャケット付の攪拌槽(5)に連続供給して、100℃、10分、500rpmの熱水処理を行った。ここで形成された熱水スラリー(7)を毎時600質量部で、また、水(9)を毎時1800質量部で、攪拌槽(8)に連続供給して、40℃、20分、700rpmの造粒処理を行った。造粒スラリーの後処理は実施例1と同様に行った。その結果、得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが93%、臭素は82%であった。結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例8において、熱水処理時間を10分から20分に変えた以外は実施例8と同様の方法により処理して造粒スラリー(10)を得た。得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが95%、臭素は85%であった。結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例8において、熱水処理時間を10分から40分に変えた以外は実施例8と同様の方法により処理して造粒スラリー(10)を得た。得られた造粒スラリー(10)の平均粒径は1.40〜2.00mmで、分離後の固体残渣(13)の水分濃度は15%であった。ここで、触媒水溶液(12)への触媒回収率を求めたところ、コバルトおよびマンガンが95%、臭素は87%であった。結果を表1に示す。
Figure 0004745109
従来の触媒回収方法の概要である。 本発明の触媒回収方法の概要である。(符号の説明)1:酸化反応母液2 :蒸発機3:酢酸と水の混合ガス4:濃縮物5:攪拌槽6:水7:熱水スラリー8: 攪拌槽9:水10:造粒スラリー11:固液分離機12:触媒水溶液13:固体残渣

Claims (7)

  1. 低級脂肪族カルボン酸を含む反応溶媒中で、アルキル芳香族化合物を、酸化触媒の存在下、分子状酸素により液相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法において、酸化反応母液を加熱濃縮して得られる濃縮物から酸化触媒を回収するにあたり、該濃縮物を、攪拌しながら熱水処理し、次いで得られた熱水スラリーを攪拌しながら造粒処理して造粒スラリーとし、この際、該熱水処理と造粒処理とを別々の攪拌槽で行い、得られた造粒スラリーを固液分離し、分離された触媒水溶液を回収することを特徴とする酸化触媒回収方法。
  2. 熱水処理用攪拌槽と造粒処理用攪拌槽とが、直列に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の酸化触媒回収方法。
  3. 熱水処理が、前記濃縮物に対し0.1〜10質量倍量の水を加えながら、65〜300
    ℃で、10〜300分の攪拌によって行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の酸化触媒回収方法。
  4. 造粒処理が、熱水処理後のスラリーに対し0.1〜10質量倍量の水を加えながら20〜60℃で、5〜120分の攪拌によって行われることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の酸化触媒回収方法。
  5. 酸化触媒がアルキル芳香族化合物の液相酸化触媒であることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の酸化触媒回収方法。
  6. 酸化触媒がコバルト化合物、マンガン化合物および臭素化合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の酸化触媒回収方法。
  7. 芳香族カルボン酸がテレフタル酸であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
    記載の酸化触媒回収方法。

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