JP4735551B2 - 通信基地局及びそれを用いた通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、レーダー、RF−ID(Radio Frequency Identification)等の、通信基地局が放射した電磁波が不特定物体あるいは端末局に散乱されて再び基地局に到来し、その到来した電磁波を再度通信基地局が受信し、不特定物体あるいは端末局固有の情報を識別する通信基地局及びそれを用いた通信システムに関するものである。
不特定多数の物体を遠隔で識別する技術は、物流の量的増加および流通速度の高速化に伴い、近年富にその有用性が期待されている。このような、大量且つ高速に物体を識別するためには、それら複数の物体の位置関係が特定できないために、物体に浸潤する情報伝達手段の適用が必要不可欠になる。このような用途に対しては無線技術が適しており、特に、電磁波を用いて物体を検出するシステム及び同物体の有する情報を伝達するシステムが、例えば、レーダーシステムあるいは無線タグシステムとして既に実現に供している。
しかしながら、物流の高速化・大容量化に伴い、電磁波を用いた物体検出・情報伝達の能力、換言すれば、同システムにおいて電磁波の到達する距離を向上させることが、普遍的社会要請となっている。電磁波は伝達距離と共にその距離の2〜3乗程度に比例して減衰するため、電磁波の伝達距離が増加すると基地局から放射された電磁波が再び基地局に到来する際にはその電力が著しく減少しており、種々の擾乱因子に対して極めて耐性の低いものとなっている。このようなシステムでは基地局から到来した電磁波のエネルギーをなるべく変換損少なく基地局へと再放射させるために、一般には識別すべき物体からの散乱電磁界そのものを情報伝送のための搬送波として使う方法が一般的である。何らかの手段で新たな搬送波を生成するためには、電磁波の高周波電力を何らかの手段のための電源電力に変換する必要が生じ、その際は必ず変換損が現実には生じてしまう。電磁波を用いた無線伝送では搬送波に与えるべき電力で電磁波の到達距離が制限されてしまうので、搬送波生成の電力効率を最大にすることが、システムにおける電磁波の到達距離、換言すればシステムの適用限界を最大にすることに繋がる。
散乱波を直接搬送波として用いるシステムでは、基地局が放射する送信電力自体が、基地局に再到来する電磁波の最大の擾乱因子となる。何故なら、両者の周波数が同一であるために、フィルタ等の汎用の技術を用いた、該擾乱因子の除去が出来ないからである。一般に無線通信システムでは、送信波と受信波を二重化(デュプレックス)するために、周波数分割二重(フリーケンシー・デバイド・デュプレックス:FDD)あるいは時間分割二重(タイム・デバイド・デュプレックス:TDD)と呼ばれる、異なる周波数あるいは異なる時間タイミングで受信と送信を行い、等価的に送信波と受信波を二重化する技術が用いられている。散乱波を直接搬送波として用いる場合は、方向分割二重(ディレクション・デバイド・デュプレックス:DDD)とでも呼ぶことができる従来技術が知られており、この技術ではサーキュレーターを用いて基地局から出て行く電磁波と基地局に入ってくる電磁波の方向性の違いを用いて等価的に送信波と受信波を二重化している(例えば、非特許文献1参照)。
図10は従来の通信基地局の構成を示す回路図である。図10に示すように、通信基地局は、電磁波の発生源である搬送波発生器61と、電磁波を外部に(例えば、端末局に向かって)放射するアンテナ68と、アンテナ68での受信波を受信する受信回路62と、搬送波発生器61、アンテナ68及び受信回路62を接続するサーキュレーター64とを備える。
図10の通信基地局では、方向性結合器としてサーキュレーター64を用いており、搬送波発生器61で発生した電磁波は、サーキュレーター64を介してアンテナ68より放射される。基地局に再到来する電磁波は、アンテナ68よりサーキュレーター64に導かれ、サーキュレーター64の有する非相反性により、搬送波発生器61へではなく受信回路62へと伝達される。
特開2006−203469号公報 Klaus Finkenzellar著、ソフト工学研究所訳「RFIDハンドブック第2版」2004年5月、日刊工業新聞社、45頁
しかしながら、従来の通信基地局によれば、サーキュレーター64において、原理的には発生し得ない逆回転方向への電磁エネルギーの回り込みが、現実には−20〜−30dB程度発生してしまう。一方、基地局と対象物体、或いは基地局と端末局の距離が大きくなるに従い、基地局に再到来する電磁波は、その距離の2〜3乗に比例して減衰し微弱となるため、搬送波発生器61からサーキュレーター64を介して受信回路62への送信波の回り込みの度合い(ノイズ)が増加し、基地局と対象物体或いは基地局と端末局との距離を大きく取ることが出来ないという問題があった。
そこで、本発明の目的は上記課題を解決し、基地局で発生させる電磁波自体が、基地局に再到来する電磁波に対する擾乱となることを抑制し、結果として、基地局と対象物体あるいは端末局の距離を大きく取ることを可能ならしめる通信基地局及びそれを用いた通信システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、送信波を発生する送信回路と、上記送信波を外部に放射すると共に外部からの受信波を受信するアンテナと、そのアンテナで受信された受信波を受信する受信回路と、上記送信波を上記アンテナに伝送させると共に上記受信波を上記受信回路に伝送させるサーキュレーターとを備える方向分割二重基地局において、
上記送信回路は、上記送信波を2つに分配する第1のカプラを介して、2つのサーキュレーターに接続され、上記アンテナは、2つに分配された送信波を結合させると共に上記受信波を2つに分波する第2のカプラを介して、上記2つのサーキュレーターの他のポートに接続され、上記受信回路は、2つに分配された受信波を結合させる第3のカプラを介して、上記2つのサーキュレーターのさらに他のポートに接続されていることを特徴とする通信基地局である。
具体的には、上記送信回路を第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート1に結合し、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート2は抵抗で終端され、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート3とポート4には夫々第一および第二のサーキュレーターのポート1が結合し、上記第一および第二のサーキュレーターのポート2には第二の90°ハイブリッドカプラ6の夫々ポート1およびポート2が結合し、上記第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート3にはアンテナが結合し、上記第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート4は抵抗で終端され、上記第一および第二のサーキュレーターのポート3には第三の90°ハイブリッドカプラ7の夫々ポート1およびポート2が結合し、上記第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート3は抵抗で終端され、上記第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート4に上記受信回路が結合されるものである。
上記送信回路は、搬送波発生回路であってもよい。
上記受信波が振幅変調されていてもよい。
上記送信波と上記受信波の搬送波周波数が同一であってもよい。
アンテナが直線偏波アンテナであってもよい。
アンテナが円偏波アンテナであってよい。
上記第一の90°ハイブリッドカプラ3、上記第二の90°ハイブリッドカプラ6、上記第一のサーキュレーター及び上記第二のサーキュレーターが基板の表面に実装され、上記第三の90°ハイブリッドカプラ7が上記基板の裏面に実装されてもよい。
さらに、上記基板は内層を有する多層基板であり、その多層基板の内層に上記第一、第二及び第三の90°ハイブリッドカプラが接地されるグランド層が形成されていてもよい。
また、本発明は、上記通信基地局と、アンテナ及びアンテナの入力インピーダンスを切り替える変調手段を備えた複数の端末局とで構成される通信システムである。
上記端末局は、整流回路とマイクロコントローラと記憶回路と切り替えスイッチを具備し、上記端末局のアンテナから入力された電磁波のエネルギーを上記整流回路により上記マイクロコントローラに供給し、上記マイクロコントローラで上記記憶回路に格納されている情報をもとに上記切り替えスイッチを一定の規則でオンオフすることによりアンテナの入力インピーダンスを切り替えるようにしてもよい。
上記基地局のアンテナの偏波形式と上記端末局のアンテナの偏波形式が同一であってもよい。
上記構成によれば、基地局が放射する電磁波を発生する送信回路の出力を第一の90°ハイブリッドカプラ3により2分配し、夫々の分配出力にサーキュレーターを結合し、各々のサーキュレーターの順回転方向出力を第二の90°ハイブリッドカプラ6を用いて合成してアンテナに供給し、アンテナから入力される基地局への再到来電磁波を該各々のサーキュレーターの順回転方向出力より取り出し第三の90°ハイブリッドカプラ7により合成し、受信回路に伝達することで達成できる。
送信回路より出力された電磁波は第一の90°ハイブリッドカプラ3により2分配されるが、2個のサーキュレーターと第二の90°ハイブリッドカプラ6によりこれらは同相合成され殆ど損失なくアンテナより外部空間に放射される。実際には、各要素の銅損、鉄損、放射損等により損失が生じるが−1dB程度若しくはそれ以下であり、事実上問題にはならない。他方、アンテナから入力された電磁波は、第二の90°ハイブリッドカプラ6により二分配されるが、2個のサーキュレーターと第二の90°ハイブリッドカプラ6によりこれらは同相合成され殆ど損失なく受信回路に伝達される。一方、搬送波発生器より出力された電力のうち第一の90°ハイブリッドカプラ3で二分配され、サーキュレーターの逆回転方向へと漏れ込んだ電磁波の電力は、第三の90°ハイブリッドカプラ7により逆相合成され殆ど受信回路に到達することが出来ない。
従って、本発明によれば方向分割二重方式をサーキュレーターを用いて実現しつつ、その従来技術の欠点であった基地局が生成する搬送波の電力の、基地局に再到来する電磁波への擾乱を抑制することができるので、基地局と対象物体あるいは端末局の距離を大きく取ることが可能となる。
本発明によれば、基地局のアンテナで受信した受信波に対して、基地局の送信波自体による擾乱を大幅に抑制できるので、受信波が有する情報の信号対雑音比を良くすることができる。その結果として基地局と対象物体あるいは端末局との距離を大きく取ることができ、通信基地局を有する通信システムの適用範囲(領域)を拡大するという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る第1の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である。
図1に示すように、通信基地局(以下、基地局)は、送信回路1、受信回路2、第一のカプラ3、第一のサーキュレーター4、第二のサーキュレーター5、第二のカプラ6、第三のカプラ7、アンテナ8、および終端抵抗10を具備する。送信回路及び受信回路は慣用のものが用いられる。また、第一、第二および第三のカプラとして、本実施形態では90°ハイブリッドカプラを用いた。
90°ハイブリッドカプラは、4つ入出力ポート(ポート1〜ポート4)を有し、例えば、ポート1から入力された電磁波をポート2とポート3から等分配比で出力し、また、ポート1及びポート4から入力された電磁波をそれら電磁波の位相に依存して合成しポート2或いはポート3から出力するものである。
本実施形態の基地局は、送信回路1の出力が第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート1に結合し、第一の90°ハイブリッドカプラ3の(右回りに)ポート2に第一のサーキュレーター4のポート1が結合し、該第一の90°ハイブリッドカプラ3の(右回りに)ポート3に第二のサーキュレーター5のポート1が結合し、該第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート4は終端抵抗10が結合し、第一のサーキュレーター4の(順方向に)ポート2が第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート1に結合し、該第二の90°ハイブリッドカプラ6の(右回りに)ポート2に終端抵抗10が結合し、該第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート3にアンテナ8が結合し、該第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート4に該第二のサーキュレーター5の(順方向に)ポート2が結合し、該第二のサーキュレーター5のポート3が第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート4に結合し、第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート2に受信回路2が結合し、第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート3に終端抵抗10が結合して構成される。
ここで、第一及び第二のサーキュレーター4,5について、ポート1から入力されたものはポート2から出力され、ポート2から出力されたものはポート3から出力される非相反性を有するように、各90°ハイブリッドカプラと接続されている。
本実施形態の基地局の作用を説明する。
送信回路1より発生した送信波は、第一の90°ハイブリッドカプラ3により二等分配され、分配された送信波は、それぞれ第一および第二のサーキュレーター4,5を介して第二の90°ハイブリッドカプラ6により同相合成され、アンテナ8より概略無損失に外部空間に放射される。
ここで、第一の90°ハイブリッドカプラ3、2つのサーキュレーター4,5及び第二の90°ハイブリッドカプラ6を伝搬する送信波について詳細に説明する。
第一の90°ハイブリッドカプラ3において、送信波がポート1から入力されると、ポート2から出力される送信波に対して、ポート3から出力される送信波は、その位相がπ/4遅れてそれぞれ出力される。第二の90°ハイブリッドカプラ6において、ポート1から入力された送信波は、ポート4から入力された送信波に対して、その位相がπ/4遅れてポート3から出力される。
したがって、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート2から出力され、第一のサーキュレーター4を通り、第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート1に入力される送信波と、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート3から出力され、第二のサーキュレーター6を通り、第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート4に入力される送信波とは、第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート3で位相差がなく同相合成される。
外部から到来する受信波はアンテナ8より入力され、第二の90°ハイブリッドカプラ6により二等分配され、それぞれ第一および第二のサーキュレーター4,5を介して第三の90°ハイブリッドカプラ7により同相合成され概略無損失に受信回路2に伝達される。
第二の90°ハイブリッドカプラ6、2つのサーキュレーター4,5及び第三の90°ハイブリッドカプラ7を伝搬する受信波については、上記の送信波の場合と同様に、第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート1から出力され、第一のサーキュレーター4を通り、第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート1に入力される受信波と、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート4から出力され、第二のサーキュレーター5を通り、第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート4に入力される送信波とは、第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート2で位相差がなく同相合成される。
一方、第一の90°ハイブリッドカプラ3により二等分配された送信波の一部は、第一および第二のサーキュレーター4,5において漏れ込み(回り込み)、第三の90°ハイブリッドカプラ7へ伝搬してしまう。しかし、これら回り込み波は、第三の90°ハイブリッドカプラ7により逆相合成されるので、受信回路2への伝達は概略阻止される。
次に、第一の90°ハイブリッドカプラ3、2つのサーキュレーター4,5及び第三の90°ハイブリッドカプラ7を伝搬する送信波について詳細に説明する。
第一の90°ハイブリッドカプラ3において、送信波がポート1から入力されると、ポート2から出力される送信波に対して、ポート3から出力される送信波は、その位相がπ/4遅れてそれぞれ出力される。第三の90°ハイブリッドカプラ7において、ポート4から入力された送信波は、ポート1から入力された送信波に対して、その位相がπ/4遅れてポート2から出力される。
したがって、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート2から出力され、第一のサーキュレーター4を通り、第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート1に入力される送信波と、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート3から出力され、第二のサーキュレーター5を通り、第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート4に入力される送信波とは、第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート3で、その位相差がλ/2となり逆相合成される。
本実施形態の通信基地局によれば、方向分割二重方式(DDD方式)を3つのカプラ3,6,7及び2つのサーキュレーター4,5を用いて実現することにより、送信回路2が生成する送信波(搬送波)の電力自体が基地局に再び到来する受信波への擾乱を抑制する。これにより、受信波が有する情報を信号対雑音比を良く受信回路2で受信することができ、基地局と対象物体あるいは端末局の距離を大きく取ることが可能となり、通信システムの適用エリアを拡大することができる。
次に、本実施形態の通信基地局の一実施例について説明する。図2は、図1の基地局の子局の構造を示す図である。
基地局は、表層101と中間グランド層105と裏層102との三層構造をなす多層基板を備える。表層101と中間グランド層105の間には第一の誘電体層103が形成され、裏層102と中間グランド層105の間には第二誘電体層104が形成される。裏層102には第三の90°ハイブリッドカプラ57および受信回路52が形成され、表層101には送信回路51、第一の90°ハイブリッドカプラ53、第一のサーキュレーター54、第二のサーキュレーター55、第二の90°ハイブリッドカプラ56、給電線路59および終端抵抗50が形成される。送信回路51、受信回路52、第一乃び第二のサーキュレーター54、55、第一乃至第三の90°ハイブリッドカプラ53、56、57、終端抵抗50の電気的結線関係は図1の回路と同じである。
第二の90°ハイブリッドカプラ56とアンテナ8は、給電線路59を介して接続される。終端抵抗50の一端はスルーホール114によって中間グランド層105に電気的に結合し、第一および第二のサーキュレーターと第三の90°ハイブリッドカプラ57の電気的結合は、設けられた通過孔115を非接触貫通し第二のスルーホール116によってなされる。
この構成によれば、図1の通信基地局を、汎用プリント多層基板プロセスを用いて一体の薄板構造で形成でき、小型かつ安価に実現することが出来る。
次に、第二の実施形態を図3を用いて説明する。
図3に示すように、本実施形態の基地局は、送信回路1として搬送波発生器11を具備している点において図1の基地局と異なるが他は図1と同様である。本実施形態では、送信回路を簡単な回路構成で実現できる搬送波発生器を備えているので、基地局を小型化することができる。
また、一般に、サーキュレーター及び90°ハイブリッドカプラは、現実的には広範な周波数領域で同一の性能を保つことが難しい。本実施形態では、周波数帯域が極狭の送信波を発生する搬送波発生器11を用いることにより、占有周波数帯域極小となる単一周波数のみ(位相のずれが殆どない)が、サーキュレーターを介して第三の90°ハイブリッドカプラ7に漏れ込むので、結果として漏れ込み波の逆相合成による相殺効果を大きくすることができる。
次に第三の実施形態を図4に基づいて説明する。
図4に示すように、本実施形態では第一の実施形態の基地局に、外部から振幅変調された信号が到来するものである。到来した信号は第一の実施形態と同様に、受信回路2に概略無損失で伝送される。
一方、送信回路1からサーキュレーター4,5および90°ハイブリッドカプラ6,7を介して受信回路2に漏れ込む送信回路1の出力は抑制され、その外部から到来する振幅変調波の側帯波成分への干渉も大幅に低減することができる。
第四の実施形態を図5を用いて説明する。
図5に示すように、本実施形態の基地局は、第二の実施形態の基地局に、外部から振幅変調された信号が到来するものである。
到来した信号は受信回路2に概略無損失で伝送される。送信回路1からサーキュレーター4,5および90°ハイブリッドカプラ7を介して受信回路2に漏れ込む送信回路の出力は抑制することができる。本実施形態では、受信回路2に漏れ込む搬送波発生回路11からの出力に、外部から到来する振幅変調波の側帯波成分が無いために、同帯波成分への干渉を更に大幅に低減することができる。
第五の実施形態を図6を用いて説明する。
図6に示すように、本実施形態の基地局は、第一の実施形態の基地局において、アンテナ8として直線偏波アンテナ22を用いたものである。
一般に、直線偏波アンテナ22は構成が簡単であり、特にダイポールアンテナ、モノポールアンテナに代表される小型で利得の高いアンテナを比較的容易に実現することができる。
本実施形態に拠れば、通信基地局を単純な構造で安価に実現する効果がある。
好適な第六の実施形態を図7を用いて説明する。
図7に示すように、本実施形態の基地局は、第一の実施形態の基地局において、アンテナ8として円偏波アンテナ23を用いたものである。
一般に円偏波の電磁波は反射をすると偏波の回転方向が変化する。このために、本実施例では基地局に再度到来する電磁波(受信波)のうち、奇数回反射して円偏波アンテナ23に到来したものは、偏波の回転方向が円偏波アンテナ23の偏波の回転方向とあわないため円偏波アンテナ23で受信されない。したがって、本実施形態の基地局を電磁波の反射が発生しやすい環境で使用する場合、反射波間の相互作用で生じるフェーディングを効率よく抑制することができる。
フェーディングが生じると、アンテナが受信する電磁波の電力が急激に減衰する瞬間が生じ、受信回路2で獲得する再到来波(受信波)の情報の欠落が起きる。しかしながら、本実施形態に拠れば、フェーディングを大幅に低減できるので、時間平均で電磁波の反射がおきやすい環境で使用しても基地局の感度を向上させることができる。
好適な第七の実施形態を図8を用いて説明する。
図8は、上述の実施形態の通信基地局を用いた通信システムの端末局の構造および基地局と端末局の通信方法を示す構成図である。
本実施形態の通信システムは、基地局20と、アンテナ18を具備する端末局80とを備える。端末局80は切り替えスイッチ12、整合回路13、整流回路14、平滑回路15、マイクロプロセッサ16およびメモリ17を具備する。アンテナ18は切り替えスイッチ12が並列に接続され、アンテナ18の入力電力は整合回路13を介して整流回路14に入力し平滑回路15を経てマイクロプロセッサ16の電源となる。マイクロプロセッサ16はあらかじめメモリ17に蓄えられている情報を参照して、切り替えスイッチ12を開閉することによりアンテナ18の入力インピーダンスを変化させて、基地局アンテナ8から放射された単一周波数の電磁波81に対する散乱電磁波82に振幅変調を施す。
本実施例によれば、アンテナ18で受信された電磁波を端末局80の電力として用いているので、電池等の内部電源を用いることなく、遠隔の通信を実現することができる。ひいては、環境、保全、寿命等で端末局で電池の使用が困難な環境での無線による情報伝送を実現することができる。
好適な第八の実施形態を図9を用いて説明する。
図9に示すように、本実施形態の通信システムは、無電源ワイヤレスモニタリングシステム(前実施形態の通信システム)において、端末局が複数存在するものであり、端末局の構成は同じである。
本実施形態では3個の端末局91,92,93が存在し、基地局20は其れの端末局91,92,93を識別して認識する必要がある。端末局91,92,93は夫々アンテナ18,28,38を具備し、内部に持っているメモリの内容に応じて切り替えスイッチのオンオフパターンを時系列的に違うものとする。
この構成によれば、ある期間において、アンテナ18,28,38からの散乱電磁波の送出タイミングをずらすことが可能となり、そのタイミングを基地局20が検出することで、これら3つの端末局91,92,93を識別することが可能となる。
本実施形態の通信システムによれば、複数の端末局を基地局が識別できるので、通信システム全体としての通信容量を増大させる効果がある。
本発明に係る好適な第一の実施形態の方向分割二重基地局の構成を示す回路図である。 図1の方向分割二重基地局の詳細な構成を示す透明斜視図である。 本発明に係る好適な第二の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である。 本発明に係る好適な第三の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である。 本発明に係る好適な第四の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である。 本発明に係る好適な第五の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である 本発明に係る好適な第六の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である 本発明に係る好適な第七の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である 本発明に係る好適な第八の実施形態の通信基地局の構成を示す回路図である 従来の方向分割二重基地局を示す構成図である。
符号の説明
1 送信回路
2 受信回路
3 第一の90°ハイブリッドカプラ
4 第一のサーキュレーター
5 第二のサーキュレーター
6 第二の90°ハイブリッドカプラ
7 第三の90°ハイブリッドカプラ
8 アンテナ
10 終端抵抗

Claims (12)

  1. 送信波を発生する送信回路と、上記送信波を外部に放射すると共に外部からの受信波を受信するアンテナと、そのアンテナで受信された受信波を受信する受信回路と、上記送信波を上記アンテナに伝送させると共に上記受信波を上記受信回路に伝送させるサーキュレーターとを備える方向分割二重基地局において、
    上記送信回路は、上記送信波を2つに分配する第1のカプラを介して、2つのサーキュレーターに接続され、上記アンテナは、2つに分配された送信波を結合させると共に上記受信波を2つに分波する第2のカプラを介して、上記2つのサーキュレーターの他のポートに接続され、上記受信回路は、2つに分配された受信波を結合させる第3のカプラを介して、上記2つのサーキュレーターのさらに他のポートに接続されていることを特徴とする通信基地局。
  2. 上記送信回路を第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート1に結合し、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート2は抵抗で終端され、第一の90°ハイブリッドカプラ3のポート3とポート4には夫々第一および第二のサーキュレーターのポート1が結合し、上記第一および第二のサーキュレーターのポート2には第二の90°ハイブリッドカプラ6の夫々ポート1およびポート2が結合し、上記第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート3にはアンテナが結合し、上記第二の90°ハイブリッドカプラ6のポート4は抵抗で終端され、上記第一および第二のサーキュレーターのポート3には第三の90°ハイブリッドカプラ7の夫々ポート1およびポート2が結合し、上記第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート3は抵抗で終端され、上記第三の90°ハイブリッドカプラ7のポート4に上記受信回路が結合される請求項1記載の通信基地局。
  3. 上記送信回路は、搬送波発生回路である請求項1または2記載の通信基地局。
  4. 上記受信波が振幅変調されている請求項1〜3いずれかに記載の通信基地局。
  5. 上記送信波と上記受信波の搬送波周波数が同一である請求項1〜4いずれかに記載の通信基地局。
  6. アンテナが直線偏波アンテナである請求項1〜5いずれかに記載の通信基地局。
  7. アンテナが円偏波アンテナである請求項1〜5いずれかに記載の通信基地局。
  8. 上記第一の90°ハイブリッドカプラ3、上記第二の90°ハイブリッドカプラ6、上記第一のサーキュレーター及び上記第二のサーキュレーターが基板の表面に実装され、上記第三の90°ハイブリッドカプラ7が上記基板の裏面に実装される請求項1〜7いずれかに記載の通信基地局。
  9. 上記基板は内層を有する多層基板であり、その多層基板の内層に上記第一、第二及び第三の90°ハイブリッドカプラが接地されるグランド層が形成されている請求項8記載の通信基地局。
  10. 請求項1〜9いずれかに記載の通信基地局と、アンテナ及びアンテナの入力インピーダンスを切り替える変調手段を備えた複数の端末局とで構成されることを特徴とする通信システム。
  11. 上記端末局は、整流回路とマイクロコントローラと記憶回路と切り替えスイッチを具備し、上記端末局のアンテナから入力された電磁波のエネルギーを上記整流回路により上記マイクロコントローラに供給し、上記マイクロコントローラで上記記憶回路に格納されている情報をもとに上記切り替えスイッチを一定の規則でオンオフすることによりアンテナの入力インピーダンスを切り替える請求項10記載の通信システム。
  12. 上記基地局のアンテナの偏波形式と上記端末局のアンテナの偏波形式が同一である請求項11記載の通信システム。
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