JP4734491B2 - 流体移動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体移動装置に関し、より詳細には、流体が存する空間の大きさや形状の制約を受けることなく又は該制約を受けることが少ない流体移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
様々な分野において流体(気体又は液体をいう。以下、同じ。)を移動させる流体移動装置が従来から用いられている。
例えば、特開2002−66294には、「液体および固体が収容可能な真空状態である中空内部と、前記中空内部の真空度を調節可能な密閉容器と、前記密閉容器の頂端部に設置され、固体を均一に前記密閉容器の内部に供給する材料供給器と、複数の撹拌片を有し、前記複数の撹拌片は前記密閉容器の中央部あるいは底面近傍まで延伸し均一な撹拌が可能な撹拌器とを備えることを特徴とする撹拌分散装置。」が開示されており、これは、攪拌器により液体を移動(即ち、ここにいう攪拌器は流体移動装置である。)させることにより固体と液体とを十分混合するものである(特許文献1参照)。
このような上記の攪拌器等のような、流体が存する空間に該流体を移動させるための装置を設けることで、該流体を移動させることは知られていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−66294号公報(請求項1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような流体が存する空間に該流体を移動させるための装置を設けることは、該空間の大きさや形状によっては困難なことも多かった。例えば、極めて小さな化学反応装置(例えばマイクロリアクタと呼ばれるようなもの)等における微小な空間内で流体を移動させ攪拌したい場合であっても、該微小な空間内に上述のような攪拌器(特許文献1)を設置することが大きさや形状の点から困難であることが多く、かかる際には効果的な攪拌を行うことができないため反応速度を大きくすることができないという問題や該微小な空間の場所によって反応のむらが生じるという問題等があった。
【0005】
そこで、本発明では、流体が存する空間の大きさや形状の制約を受けることなく又は該制約を受けることが少ない、該流体を移動させることができる流体移動装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の流体移動装置(以下、「本装置」という。)は、所定の空間内に存する流体と、多数の粒子と、該流体中において該粒子を磁力又は静電力によって移動させる移動手段と、を備えてなる、流体移動装置である。
【0007】
ここに「流体」とは、前述したように気体、液体又はこれら両者の混合物をいう。なお、該所定の空間内には該流体のみが存する場合のみならず、該所定の空間内には該流体以外のものが存してもよい(即ち、該所定の空間内には、流体たる気体又は液体の少なくとも一方が存していれば足る。)。
また、「多数の粒子」の粒子の個数(少なくとも2以上)は、流体を所望程度移動させることができればいかなるものであってもよく何ら限定されるものではないが、あまり少ないと流体の移動があまり行われず、逆にあまり多すぎると粒子がうまく移動できなくなるので、これらが両立する範囲とされることが好ましい(通常、前記所定の空間(容積V1)に対する「多数の粒子」の体積(V2)比率(V2/V1)としては、数パーセントから数十パーセント程度が好ましい。)。さらに、粒子の大きさとしては、流体を所望程度移動させることができればいかなるものであってもよく何ら限定されるものではないが、あまり小さいと流体の移動がうまく行われなかったり、逆にあまり大きすぎると粒子がうまく移動できなくなるので、これらが両立する範囲とされることが好ましい(通常、粒子が移動する方向に対する垂直な前記所定の空間の断面において、該空間の重心を通る該空間の寸法のうち最も小さい寸法の数パーセントから十数パーセントの範囲が好ましい。)。
そして、「多数の粒子」の粒子は、前記流体に不溶性であってもよい(そうすれば粒子が長時間存在するので、本装置が長時間継続して運転できる。)。ここに「粒子が前記流体に不溶性」とは、流体が液体であれば該粒子が該液体に溶解又は融解しないことをいい、流体が気体であれば該粒子が昇華又は蒸発しないことをいう。
さらに、移動手段が磁力によって粒子を移動させるものである場合には、粒子が、磁性を有するもの(即ち、移動手段が生じる磁力によって吸引又は反発するもの)である必要があり、移動手段が静電力(クーロン力)によって粒子を移動させるものである場合には、粒子が、静電気により吸引又は反発するものである必要がある。なお、1個の粒子のうち、全部が磁性を有したり静電気により吸引又は反発するものである必要は必ずしもなく(無論、そうであってもよい)、1個の粒子のうち、一部が磁性を有したり静電気により吸引又は反発するものであってもよい。
移動手段は、流体中において粒子を磁力又は静電力によって移動させるものであればいかなるものであってもよく何ら限定されるものではないが、磁力によって移動させるものであれば、例えば、電磁石(鉄芯のないコイルのみのものと、鉄心の周りにコイルが巻かれたものと、の両方を含む。)や永久磁石等を例示することができ、静電力(クーロン力)によって移動させるものであれば、例えば、電位差を持つ2つの対向電極を例示することができる。
【0008】
こうすることにより、移動手段が、流体中において多数の粒子を磁力又は静電力によって移動させるので、多数の粒子の移動に伴って生じる摩擦力により(多数の粒子の移動に伴って)流体も移動する。
即ち、本装置は、流体が存する空間に多数の粒子を存在させるのみで該空間に格別の装置を設ける必要がないので、(例えば、本装置の設置の際)該空間の大きさや形状の制約を受けることなく又は該制約を受けることが少ない流体移動装置である。
なお、本装置は、流体を移動させる目的のみならず、その流体の移動を用いて流体を攪拌する攪拌装置をも構成することができる。
【0009】
前記粒子が、前記流体内で生じる反応について触媒作用を有するものであってもよい。
移動手段が、流体中において粒子を移動させる際、流体と粒子との間に相対的な速度が生じ、流体と粒子との間に存する境膜の厚みが小さくなるので流体と粒子との間の物質移動速度を大きく保つことができ、その結果、流体内で生じる反応を効果的に促進させることができる。
なお、1個の粒子のうち、流体と接する全部が該触媒作用を有する必要は必ずしもなく、流体と接する一部のみが該触媒作用を有するものであってもよい。
【0010】
前記流体が流通する流路内に前記空間が存しており、前記移動手段が前記粒子に与える磁力又は静電力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子が前記空間内に保持されるものであってもよい。
流体が流通する流路内に前記空間が存する場合、前記多数の粒子が流体の流通によって前記空間からその外部に搬出されると、上述したような前記空間内における流体移動を行うことができなくなる。この問題を回避するため、前記空間からの流体の出口に、流体は通過可能であるが前記多数の粒子が通過できないようなもの(例えば、フィルターやメッシュ等)を配設するか、粒子が該空間から排出されないような構造(例えば、堰や溝)を設けるようにしてもよいが、移動手段が粒子に与える磁力又は静電力によって流体の流通に抗して粒子が前記空間内に保持されるようにしてもよい。こうすることで前述のような粒子が通過できないようなもの(例えば、フィルターやメッシュ等)を配設することなく、粒子が流体の流通によって前記空間からその外部に搬出される問題を解消することができる。
【0011】
前記移動手段は、前記空間を貫く直線に略沿った一方向と他方向とへ交互に磁力又は静電力を前記粒子に加えるもの(以下、「直線運動型」という。)であってもよい。
こうすることで粒子に、前記空間を貫く直線に略沿った一方向と他方向とへ交互に磁力又は静電力が加わるので、粒子が前記空間内を貫く方向に沿ってほぼ往復運動するので、前記空間内で流体を効果的に移動させたり攪拌することができる。
直線運動型の場合、前記移動手段が1のコイル又は電極のみを用いて相を反転させるようにしてもよいが、前記移動手段が、互いに対向する一対のコイル(鉄心を有するものも有さないものもいずれも含む。移動手段が磁力を発する場合。)又は電極(移動手段が静電力を発する場合)を含んでなるものであってもよい。こうすることで一対のコイル又は電極によって挟まれた領域に存する粒子に、該直線に略沿った一方向と他方向とへ交互に磁力又は静電力を確実に加えることができる。
【0012】
前記移動手段が生じる磁力又は静電力の発生点が移動するもの(以下、「移動発生型」という。)であってもよい。
このように磁力又は静電力の発生点が移動することで、粒子を様々な態様によって流体中において移動させることができるので、流体を様々に移動させることができる。
移動発生型の場合、前記発生点の位置を移動の順番に結ぶと、端部を有さない閉じた線分を形成するものであってもよい。こうすることで粒子を流体中において広範囲に移動させることができ、前記空間内で流体を効果的に移動させたり攪拌することができる。
【0013】
前記移動手段が、薄膜状のコイル(移動手段が磁力を発する場合)又は電極(移動手段が静電力を発する場合)を含むものであってもよい。
薄膜状のコイル又は電極は、フォトレジストを用いたエッチング(半導体製造等において多用されている手法である。)によって微小かつ精密に形成することができるので、前記空間の大きさや形状の制約を一層受けることなく又は該制約を一層受けることが少なく本装置を構成することができる。
【0014】
前記空間が所定の流路を形成しており、該流路に沿って前記移動手段が配設されることで、前記粒子が該流路に沿って移動されるもの(以下、「流路沿移動型」という。)であってもよい。
こうすることで空間が形成する所定の流路に沿って粒子を移動させたい際、その粒子の移動を移動手段が行うことができる。
また、流路沿移動型の場合、前記移動手段によって移動される前記粒子により、前記流体を前記流路に沿って流通させるものであってもよい。こうすることで粒子を移動させることで、流体を該流路に沿って流通させることができる。
【0015】
本装置は様々に用いられることができるが、例えば、本装置を備えてなり、前記移動手段によって移動される前記粒子により、前記流体を攪拌するものである、攪拌装置(以下、「本攪拌装置」という。)を構成することもできる。本攪拌装置は、「従来の技術」において説明したような攪拌器(特許文献1)が配設できないような空間(例えば、小さな化学反応装置(いわゆるマイクロリアクタと呼ばれるようなもの)等における微小な空間)内において流体を攪拌したい場合であっても、該空間内に粒子を存在させることができれば本攪拌装置を構成することができるので極めて有用である。
なお、本攪拌装置は、前記空間に連通する前記流体の入口を備えてなり、前記空間内において前記流体を攪拌するものであってもよい。こうすることで入口から空間内に流体を受け入れて、該受け入れた流体を攪拌することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0017】
図1は、本発明の流体移動装置(本装置)が配設される化学反応装置11を示す外観斜視図であり、図2は図1に示された化学反応装置11を構成する中板状部材13を示す平面図(図1において、上板状部材15を取り外して矢印A方向から見たところを示している。)である。図1及び図2を参照して、化学反応装置11について説明する。
化学反応装置11は、全体としては略直方体形状を有しており、主表面が長方形の下板状部材17と、主表面が長方形の上板状部材15と、上面13aが上板状部材15の下面と密接すると共に下面13bが下板状部材17の上面と密接する中板状部材13と、を備えてなる。
なお、図中、「上」方向を矢印Pにより、「下」方向を矢印Qにより、それぞれ示す。
【0018】
中板状部材13は、互いに略平行な上面13aと下面13bとを有しているが、これら上面13a及び下面13bに平行な全ての断面は図2に示したのと同じ構造を有している。中板状部材13は、第1の原料が注入される第1注入口21(なお、図示していないが、第1注入口21に連通するように下板状部材17に開口が形成されており、該開口を経由して第1の原料が第1注入口21に注入される。)と、第2の原料が注入される第2注入口23(なお、図示していないが、第2注入口23に連通するように下板状部材17に開口が形成されており、該開口を経由して第2の原料が第2注入口23に注入される。)と、第1注入口21から合流点25まで形成された第1原料流路27と、第2注入口23から合流点25まで形成された第2原料流路29と、合流点25から反応空間33まで形成された混合物流路31と、反応空間33と、反応空間33から出口37まで形成された反応物流路35と、出口37(なお、図示していないが、出口37に連通するように下板状部材17に開口が形成されており、該開口を経由して反応物が化学反応装置11から取り出される。)と、を有している。
このように中板状部材13が有する第1注入口21、第2注入口23、第1原料流路27、第2原料流路29、混合物流路31、反応空間33、反応物流路35及び出口37は空洞になっているが、上述したように中板状部材13の上面13aが上板状部材15の下面と密接すると共に下面13bが下板状部材17の上面と密接することで図1の状態ではこれらの空洞は上下がふさがれる。
【0019】
従って、第1注入口21に注入された第1の原料は第1原料流路27を流れ、第2注入口23に注入された第2の原料は第2原料流路29を流れ、両者は合流点25にて合流する。その後、合流した第1の原料と第2の原料とは混合物流路31を流れて反応空間33に達し、反応空間33にて第1の原料と第2の原料とが反応し、その反応物は反応物流路35を流れて出口37に達し、そこから該反応物が化学反応装置11から取り出される。
このような化学反応装置11に、以下説明するように本装置を配設する。
【0020】
(第1実施形態)
図3は、本装置が配設された化学反応装置11の第1実施形態を示す断面図(断面位置は、図1及び図2に示されたB−B断面の一部を示している。)である。第1実施形態においては、図1及び図2に示された化学反応装置11の下板状部材17の下面に密接するように下コイル41を配設し、さらに上板状部材15の上面に密接するように上コイル43を配設し、そして反応空間33には後述する多数の触媒担持粒子45が装入されている(既に、反応空間33には、いずれも液体である第1の原料及び第2の原料の混合物が流れている。なお、下板状部材17に形成された開口17hは、出口37に連通するように形成されており、開口17hを経由して反応物が化学反応装置11から取り出される。)。
【0021】
多数の触媒担持粒子45は、ここでは特開平10−297912(特願平9−227444)に開示されたメソポアカーボンを用いた。特開平10−297912(以下、「本公報」という。)には「炭素材または炭素材前駆物質に、遷移金属中でも元素記号で表されるTi、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Wのいずれかから選ばれる遷移金属のいずれか一種、あるいは該遷移金属のいずれか一種の化合物を添加した後、650℃以上の温度で熱処理を行うことにより、細孔直径X±αnm(3.0≦X<10、α=1.0:該細孔直径の分布範囲とする。)の特定の範囲に細孔径分布の極大値を有するメソポアカーボン」が開示されており、かかるメソポアカーボンのうちでも本公報中の請求項10「炭素材がヤシ殻炭、コークス、木炭、樹脂炭化物、または炭素材前駆物質がヤシ殻、石炭、木材、樹脂、または炭素材がフェノール樹脂炭化物、または炭素材前駆物質がフェノール樹脂、または炭素材前駆物質がイオン交換樹脂である請求項9記載のメソポアカーボンの製造方法」を用いて製造したものを用いた。
なお、多数の触媒担持粒子45(本発明にいう粒子)は、第1の原料と第2の原料とがおこす反応について触媒作用を有する。また、触媒担持粒子45は、それが有している金属により磁性を有すると共に、静電気により吸引され又は反発する。
また、上述のメソポアカーボン以外のものも本発明にいう粒子として使用できる。即ち、移動手段が磁力によって粒子を移動させるものであれば粒子として、例えば磁性体であれば、どのような物でも駆動することができる(なお、粒子全体が磁性体である必要は必ずしもなく、粒子の一部に磁性体粉を含有させる等してやってもよい。)。移動手段が静電力によって粒子を移動させるものであれば粒子として静電気により吸引され又は反発するものであればよく、導電性であっても非導電性であってもよい。
【0022】
図3に示した装置を用いれば、下コイル41と上コイル43とに流す電流に応じて(下コイル41と上コイル43とから生じる磁力を変化させ)触媒担持粒子45に与える力(磁力)を制御することができ(なお、下板状部材17と上板状部材15とは、磁力をほとんど減衰させずに通過させる材質によって形成されている。)、触媒担持粒子45を上下方向(図3中、矢印C方向)に自由に運動させることができる。この触媒担持粒子45の運動により、反応空間33において第1の原料及び第2の原料の混合物をうまく攪拌することができる。
即ち、この装置は、所定の空間(反応空間33)内に存する流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)と、該流体に不溶性の多数の粒子(多数の触媒担持粒子45)と、該流体中において該粒子を磁力によって移動させる移動手段(下コイル41と上コイル43とによって構成される。)と、を備えてなる、流体移動装置を構成する。
【0023】
また、ここでは前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)が流通する流路内に前記空間(反応空間33)が存しており(ここでは第1の原料及び第2の原料は連続的に供給されている。)、移動手段(下コイル41と上コイル43)が前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える磁力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が前記空間内(反応空間33)に保持されるようになっている。
加えて、移動手段(下コイル41と上コイル43)は、前記空間(反応空間33)を貫く直線(図3中、矢印Cを含む直線)に略沿った一方向と他方向とへ交互に磁力を前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に加える(下コイル41と上コイル43それぞれに、交互に電流を流したり、交流電流を流す。)。そして、移動手段(下コイル41と上コイル43)が、互いに対向する一対のコイル41、43を含んでなる。
そして、移動手段(下コイル41と上コイル43)が磁力によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させるものであり、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が磁性を有する。
また、前述したように、移動手段(下コイル41と上コイル43)によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させ、この移動される前記粒子(多数の触媒担持粒子45)により、前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)を攪拌する。そして、ここでは前記空間(反応空間33)に連通する前記流体の入口(ここでは混合物流路31)を備えてなり、前記空間(反応空間33)内において前記流体を攪拌する。
【0024】
(第2実施形態)
図4は、本装置が配設された化学反応装置11の第2実施形態を示す断面図(断面位置は、図1に示されたD−D断面を示している。)である。第2実施形態においては、図1及び図2に示された化学反応装置11の中板状部材13に埋設されるようにコイル41a、41bが配設されると共に、反応空間33aには第1実施形態に用いたものと同じ多数の触媒担持粒子45が装入されている(既に、反応空間33aには、第1実施形態と同様、第1の原料及び第2の原料の混合物が流れている。)。なお、第2実施形態の反応空間33aは、コイル41a、41bから発せられる磁力がうまく触媒担持粒子45に届くように第1実施形態の反応空間33とは異なる形状を有しているが、第1実施形態の反応空間33と同じ形状であってよいことはいうまでもない。また、図4中のうち、第1実施形態において要素に付された参照番号と同じ参照番号が付された要素は、両要素が同じ要素であることを示す。
【0025】
図4に示した装置を用いれば、コイル41aとコイル41bとに流す電流に応じて触媒担持粒子45に与える力(磁力)を制御することができ(なお、中板状部材13は、磁力をほとんど減衰させずに通過させる材質によって形成されている。)、触媒担持粒子45を水平方向(図4中、矢印E方向)に自由に運動させることができる。この触媒担持粒子45の運動により、反応空間33aにおいて第1の原料及び第2の原料の混合物をうまく攪拌することができる。なお、図12に示したように、磁路13kをコイル41a、41bを取り囲むように中板状部材13に設けると、触媒担持粒子45に一層大きな力(磁力)を与えることができる。磁路13kは、磁性材料により形成されており、中板状部材13の内部に埋設されている。
即ち、この装置は、所定の空間(反応空間33a)内に存する流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)と、該流体に不溶性の多数の粒子(多数の触媒担持粒子45)と、該流体中において該粒子を磁力によって移動させる移動手段(コイル41aとコイル41bとによって構成される。)と、を備えてなる、流体移動装置を構成する。
【0026】
また、ここでは前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)が流通する流路内に前記空間(反応空間33a)が存しており(ここでは第1の原料及び第2の原料は連続的に供給されている。)、移動手段(コイル41a、41b)が前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える磁力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が前記空間内(反応空間33a)に保持されるようになっている。
加えて、移動手段(コイル41a、41b)は、前記空間(反応空間33a)を貫く直線(図4中、矢印Eを含む直線)に略沿った一方向と他方向とへ交互に磁力を前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に加える(コイル41a、41bに交互に電流を流す。)。そして、移動手段(コイル41a、41b)が、互いに対向する一対のコイル41a、41bを含んでなる。
そして、移動手段(コイル41a、41b)が磁力によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させるものであり、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が磁性を有する。
また、前述したように、移動手段(コイル41a、41b)によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させ、この移動される前記粒子(多数の触媒担持粒子45)により、前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)を攪拌する。そして、ここでは前記空間(反応空間33a)に連通する前記流体の入口(ここでは混合物流路31)を備えてなり、前記空間(反応空間33a)内において前記流体を攪拌する。
【0027】
(第3実施形態)
図5は、本装置が配設された化学反応装置11の第3実施形態を示す断面図(断面位置は、図3と同様、図1及び図2に示されたB−B断面の一部を示している。)である。そして、図6は、図5中の矢印F方向からコイル42a、42bを見たところを示している(なお、コイル42a、42bのいずれも同じ構造及び大きさのものが用いられている。)。
第3実施形態においては、図1及び図2に示された化学反応装置11の下板状部材17の上面のうち反応空間33に面する位置にコイル42bと、上板状部材15の下面のうち反応空間33に面する位置にコイル42aと、を形成している。これらコイル42a、42bのいずれも、フォトレジストを用いたエッチングによって形成されたものであり(なお、これには、例えば、通常一般に用いられている成膜、リフォグラフィ、エッチング技術を用いることができる。)、図6に示すように中心側端部G1から外周側端部G2まで導線部分44が渦巻き状になっている。ここに中心側端部G1と外周側端部G2とはそれぞれ下板状部材17又は上板状部材15に形成された貫通穴(図示せず)を経由してコイル42a、42bに電流を流す電源に接続されている。そして第1実施形態と同様、反応空間33には多数の触媒担持粒子45が装入されている(既に、反応空間33には、いずれも液体である第1の原料及び第2の原料の混合物が流れている。)。
【0028】
図5に示した装置を用いれば、コイル42aとコイル42bとに流す電流に応じて触媒担持粒子45に与える力(磁力)を制御することができ、触媒担持粒子45を上下方向(図5中、矢印F方向)に自由に運動させることができる。この触媒担持粒子45の運動により、反応空間33において第1の原料及び第2の原料の混合物をうまく攪拌することができる。
即ち、この装置は、所定の空間(反応空間33)内に存する流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)と、該流体に不溶性の多数の粒子(多数の触媒担持粒子45)と、該流体中において該粒子を磁力によって移動させる移動手段(コイル42a、42b。いずれも薄膜状のコイルである。)と、を備えてなる、流体移動装置を構成する。
【0029】
また、ここでは前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)が流通する流路内に前記空間(反応空間33)が存しており(ここでは第1の原料及び第2の原料は連続的に供給されている。)、移動手段(コイル42a、42b)が前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える磁力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が前記空間内(反応空間33)に保持されるようになっている。
加えて、移動手段(コイル42a、42b)は、前記空間(反応空間33)を貫く直線(図5中、矢印Fを含む直線)に略沿った一方向と他方向とへ交互に磁力を前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に加える(コイル42a、42bとに交互に電流を流す。)。そして、移動手段(コイル42a、42b)が、互いに対向する一対のコイル42a、42bを含んでなる。
そして、移動手段(コイル42a、42b)が磁力によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させるものであり、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が磁性を有する。
また、前述したように、移動手段(コイル42a、42b)によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させ、この移動される前記粒子(多数の触媒担持粒子45)により、前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)を攪拌する。そして、ここでは前記空間(反応空間33)に連通する前記流体の入口(ここでは混合物流路31)を備えてなり、前記空間(反応空間33)内において前記流体を攪拌する。
【0030】
(第4実施形態)
第4実施形態は、第3実施形態のコイル42a、42bとはコイルが分割されていることが異なるのみでその他の点は第3実施形態と同様である。図7は、コイルの分割の状態を示す図であり、図6と同様の位置から見たところを示している。なお、コイル42a、42bのいずれも同じ構造及び大きさのものが用いられている。
コイル42a、42bのいずれも、フォトレジストを用いたエッチングによって形成されたものであり(なお、これには、例えば、通常一般に用いられている成膜、リフォグラフィ、エッチング技術を用いることができる。)、小コイル42s1、42s2、42s3、42s4の4の小コイルを含んで構成されている。小コイル42s1、42s2、42s3、42s4のいずれも中心側端部G1から外周側端部G2まで導線部分44が渦巻き状になっている。ここに中心側端部G1と外周側端部G2とはそれぞれ下板状部材17又は上板状部材15に形成された貫通穴(図示せず)を経由して小コイル42s1、42s2、42s3、42s4に電流を流す電源に接続されている(小コイル42s1、42s2、42s3、42s4に流す電流は個々の小コイル42s1、42s2、42s3、42s4それぞれ独立して調節可能である。)。また、ここでは4の小コイル42s1、42s2、42s3、42s4を用いているが、3の小コイル、5の小コイル、6の小コイル、又は7以上の小コイルを用いるようにしてよいことはいうまでもない。
【0031】
図7に示した装置を用いれば、コイル42aとコイル42bとに流す電流に応じて触媒担持粒子45に与える力(磁力)を制御することができ、触媒担持粒子45を上下方向(図5中、矢印F方向)に自由に運動させることができのみならず、コイル42a、42bを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4に流す電流を制御することで触媒担持粒子45に与える力(磁力)を種々変化させることができる。例えば、上下方向(図5中、矢印F方向)のみならず横方向(上下方向に対する垂直方向への成分を含む方向)への力を触媒担持粒子45に与えることもできる。さらに、小コイル42s1、42s2、42s3、42s4、42s1、42s2、42s3、42s4、42s1・・・・という順序又はこれと逆の順序で各小コイルに電流を流すようにすれば、触媒担持粒子45に回転運動(自転ではない)又はそれに類似する運動をさせることもできる。
【0032】
即ち、図7に示した装置は、所定の空間(反応空間33)内に存する流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)と、該流体に不溶性の多数の粒子(多数の触媒担持粒子45)と、該流体中において該粒子を磁力によって移動させる移動手段(コイル42aを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4と、コイル42bを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4と、により構成される。いずれも薄膜状のコイルである。)と、を備えてなる、流体移動装置を構成する。
ここでは前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)が流通する流路内に前記空間(反応空間33)が存しており(ここでは第1の原料及び第2の原料は連続的に供給されている。)、移動手段(コイル42aを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4と、コイル42bを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4)が前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える磁力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が前記空間内(反応空間33)に保持されるようになっている。
【0033】
加えて、移動手段(コイル42aを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4と、コイル42bを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4)が生じる磁力の発生点が移動する(上述したように、小コイル42s1、42s2、42s3、42s4それぞれへの通電タイミングをずらせることで磁力の発生点が移動する。)。そして、前述したように小コイル42s1、42s2、42s3、42s4、42s1、42s2、42s3、42s4、42s1・・・・という順序又はこれと逆の順序で各小コイルに電流を流すようにすれば、発生点の位置(小コイル42s1、42s2、42s3、42s4それぞれの中心付近)を移動の順番に結ぶと、端部を有さない閉じた線分(ここでは略正方形)を形成する。
そして、移動手段(コイル42aを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4と、コイル42bを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4)が磁力によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させるものであり、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が磁性を有する。
また、移動手段(コイル42aを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4と、コイル42bを構成する小コイル42s1、42s2、42s3、42s4)によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させ、この移動される前記粒子(多数の触媒担持粒子45)により、前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)を攪拌する。そして、ここでは前記空間(反応空間33)に連通する前記流体の入口(ここでは混合物流路31)を備えてなり、前記空間(反応空間33)内において前記流体を攪拌する。
【0034】
(第5実施形態)
図8は、本装置が配設された化学反応装置11の第5実施形態を示す断面図(断面位置は、図3及び図5と同様、図1及び図2に示されたB−B断面の一部を示している。)である。
第5実施形態においては、図1及び図2に示された化学反応装置11の下板状部材17の上面のうち反応空間33に面する位置に電極61と、上板状部材15の下面のうち反応空間33に面する位置に電極63と、を形成している。これら電極61、63のいずれも、フォトレジストを用いたエッチングによって形成された薄膜状の電極である。これには、通常一般に用いられている成膜、リフォグラフィ、エッチング技術を用いることができる。なお、図8には図示していないが、電極61、63それぞれには導線が接続されており、該導線は下板状部材17又は上板状部材15に形成された貫通穴(図示せず)を経由して、電極61、63それぞれに電圧を印加する電源に接続されている。そして、前述の実施形態と同様、反応空間33には多数の触媒担持粒子45が装入されている(既に、反応空間33には、いずれも液体である第1の原料及び第2の原料の混合物が流れている。)。
【0035】
図8に示した装置を用いれば、電極61、63それぞれに印加する電気量に応じて触媒担持粒子45に与える力(静電力、クーロン力)を制御することができ、触媒担持粒子45を上下方向(図8中、矢印H方向)に自由に運動させることができる。この触媒担持粒子45の運動により、反応空間33において第1の原料及び第2の原料の混合物をうまく攪拌することができる。
即ち、この装置は、所定の空間(反応空間33)内に存する流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)と、該流体に不溶性の多数の粒子(多数の触媒担持粒子45)と、該流体中において該粒子を静電力によって移動させる移動手段(電極61、63)と、を備えてなる、流体移動装置を構成する。
【0036】
また、ここでは前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)が流通する流路内に前記空間(反応空間33)が存しており(ここでは第1の原料及び第2の原料は連続的に供給されている。)、移動手段(電極61、63)が前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える静電力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が前記空間内(反応空間33)に保持されるようになっている。
加えて、移動手段(電極61、63)は、前記空間(反応空間33)を貫く直線(図8中、矢印Hを含む直線)に略沿った一方向と他方向とへ交互に静電力を前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に加える(電極61、63に交互に電圧を印加する。)。そして、移動手段(電極61、63)が、互いに対向する一対の電極61、63を含んでなる。
そして、移動手段(電極61、63)が静電力によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させるものであり、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が、静電気により吸引され又は反発する。
また、移動手段(電極61、63)によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させ、この移動される前記粒子(多数の触媒担持粒子45)により、前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)を攪拌する。そして、ここでは前記空間(反応空間33)に連通する前記流体の入口(ここでは混合物流路31)を備えてなり、前記空間(反応空間33)内において前記流体を攪拌する。
また、ここで示したように触媒担持粒子45を静電力で駆動する場合、対象となる粒子(触媒担持粒子45)は、導電性であっても、非導電性であっても駆動することができるが、電極61、63への印加電圧は、直流の場合と交流の場合がある。これについて簡単に説明する。
粒子(触媒担持粒子45)が導電性の場合、交流電場でも直流電場でも駆動することができる。交流電場では、電場の切り替えに応じて粒子に働く静電力の向きが変わるので、粒子(触媒担持粒子45)はこれに応じて動作する。直流電場の場合は、粒子(触媒担持粒子45)が+電極に引き寄せられて+電極に接するところで粒子(触媒担持粒子45)が+電荷にチャージされる。これによって粒子(触媒担持粒子45)と+電極間には反発力が働き、粒子(触媒担持粒子45)は−電極側に移動する。−電極に粒子(触媒担持粒子45)が接触すると、粒子が−にチャージされ、今度は+電極に向かって移動する。このように、導電性のある粒子(触媒担持粒子45)を駆動する場合、印加電圧は直流でも交流でもよい。
粒子(触媒担持粒子45)が非導電性の場合、交流電場をかける事で動作する。すなわち、交流電場をかけることにより、粒子内で分極が起こり、印加電圧の周波数に応じて、両電極間を往復する。
【0037】
(第6実施形態)
第6実施形態は、第5実施形態の電極61、63とは電極が分割されていることが異なるのみでその他の点は第5実施形態と同様である。図9は、電極の分割の状態を示す図であり、電極61、63の表面に対して略垂直方向(図8中では矢印H方向)から見たところを示している。なお、電極61、63のいずれも同じ構造及び大きさのものが用いられている。
電極61、63のいずれも、フォトレジストを用いたエッチングによって形成されたものであり(なお、これには、例えば、通常一般に用いられている成膜、リフォグラフィ、エッチング技術を用いることができる。)、小電極62a、62b、62c、62dの4の小電極を含んで構成されている。小電極62a、62b、62c、62dそれぞれには導線が接続されており、該導線は下板状部材17又は上板状部材15に形成された貫通穴(図示せず)を経由して、小電極62a、62b、62c、62dそれぞれに電圧を印加する電源に接続されている(小電極62a、62b、62c、62dに印加する電気量は個々の小電極62a、62b、62c、62dそれぞれ独立して調節可能である。)。また、ここでは4の小電極62a、62b、62c、62dを用いているが、3の小電極、5の小電極、6の小電極、又は7以上の小電極を用いるようにしてよいことはいうまでもない。
【0038】
図9に示した装置を用いれば、電極61、63に印加する電気量に応じて触媒担持粒子45に与える力(静電力、クーロン力)を制御することができ、触媒担持粒子45を上下方向(図8中、矢印H方向)に自由に運動させることができのみならず、電極61、63を構成する小電極62a、62b、62c、62dに印加する電気量を制御することで触媒担持粒子45に与える力(静電力、クーロン力)を種々変化させることができる。例えば、上下方向(図8中、矢印H方向)のみならず横方向(上下方向に対する垂直方向への成分を含む方向)への力を触媒担持粒子45に与えることもできる。さらに、小電極62a、62b、62c、62d、62a、62b、62c、62d、62a・・・・という順序又はこれと逆の順序で各小電極に電気を印加するようにすれば、触媒担持粒子45に回転運動(自転ではない)又はそれに類似する運動をさせることもできる。
【0039】
即ち、図9に示した装置は、所定の空間(反応空間33)内に存する流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)と、該流体に不溶性の多数の粒子(多数の触媒担持粒子45)と、該流体中において該粒子を静電力によって移動させる移動手段(電極61を構成する小電極62a、62b、62c、62dと、電極63を構成する小電極62a、62b、62c、62dと、により構成される。いずれも薄膜状の電極である。)と、を備えてなる、流体移動装置を構成する。
ここでは前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)が流通する流路内に前記空間(反応空間33)が存しており(ここでは第1の原料及び第2の原料は連続的に供給されている。)、移動手段(電極61を構成する小電極62a、62b、62c、62dと、電極63を構成する小電極62a、62b、62c、62d)が前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える静電力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が前記空間内(反応空間33)に保持されるようになっている。
【0040】
加えて、移動手段(電極61を構成する小電極62a、62b、62c、62dと、電極63を構成する小電極62a、62b、62c、62d)が生じる静電力の発生点が移動する(上述したように、小電極62a、62b、62c、62dそれぞれへの電気印加タイミングをずらせることで静電力の発生点が移動する。)。そして、前述したように小電極62a、62b、62c、62d、62a、62b、62c、62d、62a・・・・という順序又はこれと逆の順序で各小電極に電気を印加するようにすれば、発生点の位置(小電極62a、62b、62c、62dそれぞれの位置)を移動の順番に結ぶと、端部を有さない閉じた線分(ここでは略正方形)を形成する。
そして、移動手段(電極61を構成する小電極62a、62b、62c、62dと、電極63を構成する小電極62a、62b、62c、62d)が静電力によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させるものであり、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が静電気により吸引又は反発する。
また、移動手段(電極61を構成する小電極62a、62b、62c、62dと、電極63を構成する小電極62a、62b、62c、62d)によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させ、この移動される前記粒子(多数の触媒担持粒子45)により、前記流体(第1の原料及び第2の原料の混合物)を攪拌する。そして、ここでは前記空間(反応空間33)に連通する前記流体の入口(ここでは混合物流路31)を備えてなり、前記空間(反応空間33)内において前記流体を攪拌する。
【0041】
以上説明した第1実施形態から第6実施形態までの実施形態においては、流体が流通する流路内に前記空間(反応空間33、33a)が存しており、移動手段が前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える磁力又は静電力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が前記空間内(反応空間33、33a)に保持されるようになっていたが、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)の交換の必要が生じた場合には前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える磁力又は静電力を断つ(具体的には、コイルに電流を流すのをやめ、又は電極への電気の印加をやめる。)ことで、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を前記空間内(反応空間33、33a)から排出することができる。再び、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を前記空間内(反応空間33、33a)に装入する場合には、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)に与える磁力又は静電力を生じさせた状態において前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を前記空間内(反応空間33、33a)に装入すればよい(前記粒子(多数の触媒担持粒子45)の交換ではなく、最初に前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を装入する場合もこれと同様に行えばよい。)。
また、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を前記空間内(反応空間33、33a)に保持するため、前記空間(反応空間33、33a)の出口にフィルター(前記粒子(多数の触媒担持粒子45)は通過できないが、流体は通過可能であるもの)等を設置してよいことはいうまでもない。
そして、第1実施形態から第6実施形態までの実施形態においては、前記空間(反応空間33、33a)中における前記粒子(多数の触媒担持粒子45)の状態を様々に変化させることができる。例えば、(1)前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させている状態(例えば、上下方向に移動させたり、第4及び第6実施形態においては、上下方向に加えて、回転又はそれに類似した移動をさせることができることは既に説明した。)、(2)前記粒子(多数の触媒担持粒子45)がほぼ静止した状態、(3)磁力又は静電力により壁面に付着した状態、等の状態である。
【0042】
(第7実施形態)
図10は、本装置が配設された化学反応装置11の第7実施形態を示す断面図(断面位置は、図3、図5及び図8と同様、図1及び図2に示されたB−B断面の一部を示している。)であり、図11は上板状部材15を取り除いた平面図(図10中、矢印J方向から見た図)である。
第7実施形態においては、第1原料流路27と第2原料流路29と混合物流路31と反応空間33と反応物流路35とに面する下板状部材17の上面に複数の電極71(短冊状)が形成されている。なお、理解を容易にするため、図11においては電極71を黒く塗りつぶして示している。これら複数の短冊状の電極は、第1注入口21から注入された第1の原料と、第2注入口23から注入された第2の原料と、が出口37に向けて流れる流れの方向(図11中、矢印Kにて示した。)に沿って配設されており、いずれの電極71もフォトレジストを用いたエッチングによって形成された薄膜状の電極である。複数の電極71を構成する個々の電極それぞれには導線が接続されており、該導線は下板状部材17に形成された貫通穴(図示せず)を経由して、個々の電極それぞれに電圧を印加する電源に接続されている(個々の電極71それぞれに印加する電気量は独立して調節可能である。)。また、理解を容易にするため、図10及び図11中には、触媒担持粒子45を示していないが、第7実施形態も触媒担持粒子45を用いる。
【0043】
図10及び図11に示した装置を用いれば、複数の電極71が並んでいる方向(図11中の矢印Kの方向か、それとは逆の方向)の順番に電極71に電圧を印加すれば、触媒担持粒子45がその方向に移動するように触媒担持粒子45に力(静電力、クーロン力)を加えることができる。即ち、図10及び図11に示した装置を用いれば、複数の電極71が並んでいる流路方向に沿って触媒担持粒子45を移動させることができる。
即ち、図10及び図11に示した装置は、所定の空間(ここでは第1原料流路27と第2原料流路29と混合物流路31と反応空間33と反応物流路35とによって形成される。)内に存する流体(第1の原料、第2の原料、これら両原料の混合物、そしてこれら両原料が反応して生成される反応物)と、該流体に不溶性の多数の粒子(多数の触媒担持粒子45)と、該流体中において該粒子を静電力によって移動させる移動手段(複数の電極71)と、を備えてなる、流体移動装置を構成する。
【0044】
ここでは移動手段(複数の電極71)が生じる静電力の発生点が移動する。
そして、移動手段(複数の電極71)が静電力によって前記粒子(多数の触媒担持粒子45)を移動させるものであり、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が静電気により吸引又は反発する。なお、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が、前記流体内で生じる反応(ここでは第1の原料と第2の原料との反応)について触媒作用を有することは、これまで説明した第1乃至第6実施形態と同様である。
さらに、前記空間(第1原料流路27と第2原料流路29と混合物流路31と反応空間33と反応物流路35とによって形成される。)が所定の流路(出口37に向けた流路)を形成しており、該流路に沿って移動手段(複数の電極71)が配設されることで、前記粒子(多数の触媒担持粒子45)が該流路に沿って移動される。そして、移動手段(複数の電極71)によって移動される前記粒子(多数の触媒担持粒子45)により、前記流体を前記流路に沿って流通させることができる。
なお、第7実施形態においては、移動手段として複数の電極71を用いたが、複数の電極71に代えて電磁石(コイル)を用いてもよい。
【0045】
以上説明した第1実施形態から第7実施形態までの実施形態の本装置は、磁力又は静電力を移動手段が生じるためにコイル又は電極が用いられており、機械的な動作(動き)を要しないことから、流体が存する空間の大きさや形状の制約を受けることなく又は該制約を受けることが少なく(例えば、いわゆるマイクロリアクター等への適用が極めて容易である。)、さらに高い信頼性及び耐久性を有する。また、流体が存する空間と外界とを遮断することが容易であるので、空気に接することを避ける必要がある反応や物質を扱う場合等においても極めて有用である。
加えて、これらの本装置は、機械的な動作(動き)を伴わないので小型化が容易であり、例えば、複数の本装置を積み重ねたような積層構造とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本装置が配設される化学反応装置を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示された化学反応装置を構成する中板状部材を示す平面図である。
【図3】本装置が配設された化学反応装置の第1実施形態を示す一部断面図である。
【図4】本装置が配設された化学反応装置の第2実施形態を示す一部断面図である。
【図5】本装置が配設された化学反応装置の第3実施形態を示す一部断面図である。
【図6】第3実施形態に用いられたコイルを示す図である。
【図7】第4実施形態に用いられたコイルを示す図である。
【図8】本装置が配設された化学反応装置の第5実施形態を示す一部断面図である。
【図9】第6実施形態に用いられた電極を示す図である。
【図10】本装置が配設された化学反応装置の第7実施形態を示す一部断面図である。
【図11】第7実施形態から上板状部材を取り除いた平面図である。
【図12】本装置が配設された化学反応装置の第2実施形態に、磁路をコイルを取り囲むように設けたところを示す一部断面図である。
【符号の説明】
11 化学反応装置
13 中板状部材
13a 上面
13b 下面
13k 磁路
15 上板状部材
17 下板状部材
17h 開口
21 第1注入口
23 第2注入口
25 合流点
27 第1原料流路
29 第2原料流路
31 混合物流路
33、33a 反応空間
35 反応物流路
37 出口
41 下コイル
41a、41b コイル
42a、42b コイル
42s1、42s2、42s3、42s4 小コイル
43 上コイル
44 導線部分
45 触媒担持粒子
61、63 電極
62a、62b、62c、62d 小電極
71 電極

Claims (14)

  1. 所定の空間内に存する流体と、多数の粒子と、該流体中において該粒子を磁力又は静電力によって移動させる移動手段と、を備えてなり、
    該粒子が、該流体内で生じる反応について触媒作用を有するものであり、該流体と該粒子との間の相対的な速度を増加させ、反応を促進するものである、流体移動装置。
  2. 前記粒子が前記流体に不溶性である、請求項1に記載の流体移動装置。
  3. 前記流体が流通する流路内に前記空間が存しており、
    前記移動手段が前記粒子に与える磁力又は静電力によって、前記流体の流通に抗して前記粒子が前記空間内に保持されるものである、請求項1又は2に記載の流体移動装置。
  4. 前記移動手段は、前記空間を貫く直線に略沿った一方向と他方向とへ交互に磁力又は静電力を前記粒子に加えるものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の流体移動装置。
  5. 前記移動手段が、互いに対向する一対のコイル又は電極を含んでなるものである、請求項4に記載の流体移動装置。
  6. 前記移動手段が生じる磁力又は静電力の発生点が移動するものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の流体移動装置。
  7. 前記発生点の位置を移動の順番に結ぶと、端部を有さない閉じた線分を形成するものである、請求項6に記載の流体移動装置。
  8. 前記移動手段が、薄膜状のコイル又は電極を含むものである、請求項1乃至7のいずれかに記載の流体移動装置。
  9. 前記移動手段が磁力によって前記粒子を移動させるものであり、
    前記粒子が、磁性を有するものである、請求項1乃至8のいずれかに記載の流体移動装置。
  10. 前記移動手段が静電力によって前記粒子を移動させるものであり、
    前記粒子が、静電気により吸引又は反発するものである、請求項1乃至8のいずれかに記載の流体移動装置。
  11. 前記空間が所定の流路を形成しており、
    該流路に沿って前記移動手段が配設されることで、前記粒子が該流路に沿って移動されるものである、請求項1乃至10のいずれかに記載の流体移動装置。
  12. 前記移動手段によって移動される前記粒子により、前記流体を前記流路に沿って流通させるものである、請求項11に記載の流体移動装置。
  13. 請求項1乃至10のいずれかに記載の流体移動装置を備えてなり、
    前記移動手段によって移動される前記粒子により、前記流体を攪拌するものである、攪拌装置。
  14. 前記空間に連通する前記流体の入口を備えてなり、
    前記空間内において前記流体を攪拌するものである、請求項13に記載の攪拌装置。
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