JP4733884B2 - 粉末耐衝撃性改良剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、耐衝撃性改良剤として有用な、高ゴム含有量の粉末組成物に関する。本発明はさらに、粉末形態にスプレードライ可能な高ゴム含有量のプラスチック添加剤ポリマー粒子ディスパージョンに関する。本発明はさらに、耐衝撃性改良剤として有用な、高ゴム含有量の粉末組成物の製造方法に関する。本発明はさらに、ポリマー成分と、1以上の高ゴム含有量耐衝撃性改良剤とを含む、ポリマー組成物に関する。
【0002】
さまざまな成型品およびフィルムが1またはそれ以上のさまざまなポリマー樹脂から加工される。これらの樹脂は、それ自体はもろく、それらが製造される最終用途に必要とされる適当な耐衝撃性強度を持っていないことが多い。その欠点を克服するために、これらの樹脂、特にポリ塩化ビニルは、耐衝撃性強度を改良するプラスチック添加剤と一般にブレンドされる。このようなプラスチック添加剤は産業界では典型的には「耐衝撃性改良剤」として知られており、典型的には粉末形態で供給される。
【0003】
多くの樹脂において有用な多くの耐衝撃性改良剤は、コア−シェルポリマー粒子組成物に基づいている。これらのコア−シェルポリマー粒子は、典型的には硬いポリマー相(たとえばシェル)で取り囲まれた柔らかいゴム状ポリマー相(たとえばコア)を含んでいる。ゴム相の硬い相に対する重量比率は、熱可塑性プラスチックの耐衝撃性強度をできるだけ改良するのに効果的的であるよう、通常できるだけ高くされる。しかし、ゴム相の重量分率がコア−シェルポリマー粒子の総重量に基づいて90重量%を越える(高ゴム)と、そのような高ゴム含有量粒子を実際的な分離速度で自由流動性の粉末(free−flowing powder)として分離することは従来できなかった。
【0004】
スプレードライは、コア−シェルポリマー粒子をディスパージョンから自由流動性粉末として分離するための経済的で安全な手段である。このプロセスの間、コア−シェルポリマー粒子の水性ディスパージョンは、加熱された空気の存在する室内で霧化され、水が除去され、コア−シェルポリマー粒子が凝集されて乾燥粉末粒子となる。90重量%以上の高いゴム相分率を有するポリマー粒子のディスパージョンをスプレードライする際には、以下にあげられるようないくつかの問題が存在する。(1)粒子がスプレードライヤーの室内の壁に固着すること、(2)輸送ライン入り口の上に粒子がブリッジングすること、(3)凝集、クランピング、および流動の妨害のような許容されない粉末流動特性。
【0005】
この課題を解決するための1つの方法が米国特許第4278576号に開示されている。この特許においては、Goldmanはステアリン酸塩でコーティングした炭酸カルシウム粒子(流動性改良剤)を、スプレードライ工程の前またはその間に高ゴム耐衝撃性改良剤粒子と混ぜ、自由流動性耐衝撃性改良剤粉末を得ている。Goldmanは88重量%のゴムを含む耐衝撃性改良剤粉末が、7重量%の流動性改良剤とともにスプレードライすることにより得られると例示しているが、ゴム含有量を大きくし、流動性改良剤の含有量を減少させることには大きな利点がある。たとえば、90重量%よりも大きなゴム含有量を有する粉末耐衝撃性改良剤の1つの利点は、マトリックス樹脂の耐衝撃性強度を向上させる効率である。同様に、流動性改良剤を必要としないか、または必要とされる流動性改良剤の量を7重量%未満にし、耐衝撃性改良剤の効果とその経済的効果を改良する点で効果を有する。
【0006】
本発明により解決される課題は、ゴム相の重量分率が90重量%よりも多い高ゴム耐衝撃性改良剤粉末組成物を提供することである。耐衝撃性改良剤が2以上のポリマー粒子の集団として提供されるコア−シェルポリマー粒子を含み、2つの集団の平均粒子直径が少なくとも50%異なるときに、高ゴム耐衝撃性改良剤が容易にスプレードライにより粉末にできることを見いだした。われわれはさらに、これらの新規な高ゴムコア−シェルポリマー耐衝撃性改良剤は、単一集団の粒子を含む同様のコア−シェルポリマーに比較して、スプレードライされた粉末を提供するために流動性改良剤を必ずしも必要としないことを見いだした。さらに、我々はこれらの高ゴムコア−シェルポリマー耐衝撃性改良剤は、単一集団の粒子を含む同様のコア−シェルポリマーに比較して、非圧密性(compaction−free)の粉末を提供するために、より少ない流動性改良剤しか必要としないことを見いだした。
【0007】
本発明の一つの目的は、
(a)ポリマー粒子の第一集団、および
(b)ポリマー粒子の第二集団を含み、
ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも50%大きく、第一集団と第二集団のポリマー粒子の総ゴム重量分率が、90重量%よりも大きい、粉末耐衝撃性改良剤組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、ディスパージョン中のポリマー粒子の総ゴム含有量が90重量%よりも大きい、粉末にスプレードライ可能な水性ポリマー粒子ディスパージョンを提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、
(I) (a)ポリマー粒子の第一集団、および
(b)ポリマー粒子の第二集団を含み、
ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも50%大きく、第一集団と第二集団のポリマー粒子の総ゴム重量分率が、90重量%よりも大きい、ポリマー粒子ディスパージョンを提供する工程、および
(II)前記ポリマー粒子ディスパージョンをスプレードライする工程、
を含む粉末耐衝撃性改良剤組成物を製造する方法を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、
(a)マトリックス樹脂成分、および
(b)(i)ポリマー粒子の第一集団、および
(ii)ポリマー粒子の第二集団を含み、
ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも50%大きく、第一集団と第二集団のポリマー粒子の総ゴム重量分率が、90重量%よりも大きい、耐衝撃性改良剤、
を含むポリマー組成物を提供することである。
【0010】
以下の記述から明らかに成るであろう、これらおよび他の目的は、以下に示される本発明の種々の実施態様により達成される。
本明細書において用いられる「ゴム状」とは、そのガラス転移温度より高いポリマーの熱力学的状態を意味する。
本明細書において用いられる「〜由来の単位」とは、公知重合技術にしたがって合成されるポリマー分子を意味し、ポリマーはその構成モノマー「由来の単位」を含む。
本明細書において用いられる「分子量」とは、ゲル透過クロマトグラフィー法により測定されるポリマー分子の重量平均分子量を意味する。
本明細書において用いられる「グラフトリンカー」とは、あるタイプのポリマー分子と別のタイプのポリマー分子間に複数の共有結合を形成することができる多官能性モノマーを意味する。
本明細書において用いられる「クロスリンカー」とは、同じタイプのポリマー分子間に2またはそれ以上の共有結合を形成することができる多官能性モノマーを意味する。
本明細書において用いられる「アルキル(メタ)アクリレート」とは、アルキルアクリレートとアルキルメタクリレートモノマー化合物のいずれも意味する。
本明細書において用いられる「樹脂」とは、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の両者を言う。
【0011】
本明細書において用いられる「段」とは、例えば「多段」ポリマーを得るさまざまな手段を提供する米国特許第3793402号;第3971835号;第5534594号;および第5599854号などの先行技術において用いられる意味を含む可能な限りの最広義を含むことを意図する。
本明細書において用いられる「部」とは、「重量部」を意味する。特記しない限り、「全重量部」は合計100である必要はない。
本明細書において用いられる「重量%」とは、「100重量部あたりの重量部」を意味し、合計は100である。
本明細書において用いられる「重量分率」とは、「重量%」と同意であり、合計は100である。
本明細書において用いられる「固形分重量分率」とは、一定重量となるまで乾燥された水性粒子ディスパージョンの総重量に基づく、乾燥残分の重量%をいう。
本明細書において用いられる「高ゴム」とは、90重量%よりも大きい1以上のゴム成分を有する組成物をいう。
本明細書において用いられる「粒径」とは、粒子の集団の平均粒子直径をいう。
本明細書において用いられる「モード」とは、「ラージモード」および「スモールモード」における粒子の特定の集団を言う。
本明細書において用いられる「コア−シェル」とは、典型的に、内側ポリマー相に隣接して外側に位置する少なくとも1つの外側ポリマー相とを有するポリマー粒子を言う。該外側相は内側ポリマー相(コア)の上に1つの相(シェル)または多数の相(島)として位置することができる。
【0012】
本明細書において用いられる「第一集団」および「第二集団」とは、ポリマー粒子の2つの異なる集団を定義するために便宜上使用されるものであり、プロセスの順番とは関係がない。
本明細書において用いられる「非圧密性」とは、ひとつかみの粉末組成物を手で圧搾することによっては1つの固まりにすることができない粉末組成物をいう。
本明細書において用いられる「組成」とは、化学組成をいう。
本明細書において用いられるすべての範囲は、両端の値を含み、組み合わせ可能である。
【0013】
本明細書において使用されるFox式は以下の通りである。
1/Tg(計算値)=a/Tg(A)+b/Tg(b)+c/Tg(c)+・・・
[式中、a、b、cなどはそれぞれA、B、Cなどのモノマー成分の重量分率である。Tg(A)、Tg(B)、Tg(C)などはモノマーA、B、Cなどから誘導されるホモポリマーの、ケルビン温度で表されたガラス転移温度である。]これらのガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を使用して得られた結果により定義される。
摂氏温度はケルビン温度+273.15に等しい。
【0014】
以下に記載されるように、本発明の実施態様は総ゴム含有量が90重量%よりも大きな、ポリマー粒子の第一集団および第二集団を含む粉末コア−シェル耐衝撃性改良剤の種々の態様、そのような耐衝撃性改良剤の製造方法、およびそのような耐衝撃性改良剤を含むプラスチック組成物を与える。
【0015】
本発明は、総ゴム含有量が90重量%よりも大きなコア−シェル耐衝撃性改良剤粉末に伴う問題のいくつかを解決する。これは、平均粒子直径が少なくとも50%相違し、90重量%よりも大きいゴム含有量を有する少なくとも2つのポリマー粒子集団を含む新規な耐衝撃性改良剤を開発することにより達成される。この新規な耐衝撃性改良剤はスプレードライにより粉末にすることができる。任意に、この新規な耐衝撃性改良剤は適当な流動性改良剤とともにスプレードライされ、非圧密性の粉末を提供することができる。
【0016】
本発明の1つの態様においては、第一集団のポリマー粒子、および第二集団のポリマー粒子を含む新規な粉末耐衝撃性改良剤組成物が提供される。この態様においては、ポリマー粒子の第一集団および第二集団の総ゴム重量分率は、90重量%よりも大きい。この実施態様においては、第一集団のポリマー粒子の平均粒子直径は、第二集団のポリマー粒子の平均粒子直径よりも少なくとも50%大きい。
【0017】
本発明の他の実施態様においては、水、および、少なくとも第一集団のポリマー粒子および第二集団のポリマー粒子を含むポリマー粒子を含み、第一集団と第二集団のポリマー粒子の総ゴム重量分率が、90重量%よりも大きい、スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンが提供される。この態様においては、第一集団のポリマー粒子の平均粒子直径は、第二集団のポリマー粒子の平均粒子直径よりも少なくとも50%大きい。この態様においては、第一集団と第二集団との間のサイズ差は、単一の集団を有する耐衝撃性改良剤に比較して、以下の利点を有する:改良された粉末流動特性(低い圧密性)、高固形分の可能性(改良されたプロセス効率)、低い水分含量(引き続く水分除去工程における利点)、および/または低いインプロセス粘度(改良されたスプレードライ)。
【0018】
本発明の異なる態様においては、組成物のコア−シェルポリマー粒子の総ゴム重量分率が90重量%よりも大きい粉末耐衝撃性改良剤組成物の製造方法が提供される。この実施態様に包含されるプロセスは、少なくとも以下の工程を含む。第1に第一集団のポリマー粒子および第二集団のポリマー粒子を含むポリマー粒子ディスパージョンが提供される。このポリマー粒子ディスパージョンがスプレードライされる。この実施態様では、ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも50%大きく、第一集団と第二集団のポリマー粒子の総ゴム重量分率が、90重量%よりも大きい。
【0019】
本発明のさらなる実施態様においては、マトリックス樹脂成分とコア−シェル耐衝撃性改良剤を含み、耐衝撃性改良剤のコア−シェルポリマー粒子の総ゴム重量分率が、90重量%よりも大きい、新規なポリマー組成物を提供する。この実施態様においては、ポリマー粒子は第一集団のポリマー粒子と第二集団のポリマー粒子を有し、第一集団の平均粒子直径は、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも50%大きい。この場合、第一集団と第二集団との間のサイズ差は、単一の集団の粒子に比較して、以下の利点を有する:小さな粒子の集団が多くなると、ダストの問題を生ずることなく、改良された耐衝撃性特性が観察される;典型的には、小さな粒子がより良好な耐衝撃性と加工特性をポリマー樹脂に付与する傾向がある。
本発明のこれらの実施態様では、スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンは、任意に、流動性改良剤とともにスプレードライされ、非圧密性粉末が形成される。
【0020】
90重量%よりも大きいゴム成分を有するコア−シェルポリマー粒子を含む、本発明のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンを製造するために種々の方法を使用することができる。そのような高ゴムのスプレードライ可能なディスパージョンを提供するための適当な手段の例としては、1つ(第一)の粒子の集団の粒径が、他(第二)の粒子の集団の粒径よりも少なくとも50%大きい場合に、ポリマー粒子の一部として、少なくとも2つのサイズの異なるポリマー粒子の集団を用いることである。より高いゴム含有量が望ましい場合には、粒子の第一集団の粒径は、第二集団のものよりも少なくとも100%大きく、より典型的には第二集団のものよりも少なくとも200%大きく、さらにより典型的には第二集団のものよりも少なくとも250%大きい。
【0021】
しかしながら、粒子サイズの差が大きすぎる場合には、ある問題が起こることも観察されている。したがって、本発明を実施する場合、第一の粒子集団の粒子サイズは典型的には第二の粒子集団よりも10000%以上大きいものではなく;より典型的には第二集団のものよりも1000%以上大きいものではなく;さらにより典型的には第二集団のものよりも300%以上大きいものではない。これらのサイズの差は耐衝撃性改良剤として有用なコア−シェルポリマー粒子を調製するのに好ましい。よく流動する高ゴムのスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンを製造する目的では、好ましい一態様において、粒子サイズの差は700%から1000%の範囲である。
【0022】
本発明はディスパージョンの特定の固形分重量分率を必要としないが、25重量%よりも大きなポリマー濃度を有する場合に、特定のプロセス上のおよび経済上の利点が得られることが観察されている。本発明を実施する場合、ディスパージョンの固形分の重量分率は典型的には少なくとも25重量%であり、より典型的には少なくとも40重量%であり、さらにより典型的には少なくとも50重量%である。同様に、固形分重量分率は典型的には75重量%以下であり、より典型的には65重量%以下である。
【0023】
粒子サイズが異なる2つのポリマー集団の組み合わせについては、3つの主な変数、すなわち、大集団「モード」の重量百分率、大モードの粒子サイズおよび小モードの粒子サイズが存在する。直径比(DR)は大モードの直径(Dlarge)を小モードの直径(Dsmall)で割ったものに等しい。理論的な観点から、充填密度を最大にするためのDR最適値は、7から10の範囲である。
【0024】
充填因子が0.639であるランダムに充填された理想的な単一モード球体と比較して、DRが10である大モードと小モード球体の組合せの充填因子は0.835になり、無限大のDRでは充填因子は0.870になる。したがって、約10を越えてDRがさらに増加すると充填密度は限界まで増加する。
【0025】
大モードおよび小モードポリマー粒子の最大充填因子を得るためには、大ポリマー粒子の重量百分率は約73.5%でなければならない。この値は理想的な系については単に充填効果を最大にするものであるが、大ポリマー粒子の重量百分率はポリマー粒子により求められる性質により変化する。例えば、耐衝撃性改良剤は粒子サイズが小さいほどポリマー樹脂によりよい耐衝撃性を提供する傾向があり、したがって大耐衝撃性改良剤ポリマー粒子の重量百分率は73.5%未満であるのが最も良い。
【0026】
加えて、3またはそれ以上のポリマー粒子の集団の組合せ「多集団」(粒子サイズが異なる)はさらに充填フラクションを、2つのポリマー粒子集団について理論値の87%を越えて増大させる。2集団系における間隙はさらに小さな粒子によりさらに充填され得るので、ポリマー粒子の「多集団」においてはさらなる増加が期待される。
【0027】
本発明の粉末耐衝撃性改良剤を、ポリマー粒子ディスパージョンをスプレードライすることにより提供する場合、ポリマー粒子ディスパージョンの粘度は2000センチポイズ以下であるべきであり、典型的には1750センチポイズ以下、より典型的には1500センチポイズ以下、さらにより典型的には1250センチポイズ以下である。これらの粘度はブルックフィールド粘度計、30rpmで#3スピンドルを使用して測定される。2000センチポイズよりも大きな粘度を有するポリマー粒子ディスパージョンは、水性液体の添加などにより適当に希釈され、2000センチポイズ以下に粘度が下げられる。同様に、剪断安定性を改良するために、界面活性剤をポリマー粒子ディスパージョンに添加することもできる。平均粒子直径が50%相違する2つのポリマー粒子集団を使用することにより、ポリマー粒子の1つの集団を有するものに比較して、非常に低い粘度が提供される。すなわち、本発明のポリマーディスパージョンはポリマー粒子の1つの集団を有するものに比較して、非常に低い粘度を有し、より高いポリマー粒子重量分率において容易にスプレードライすることができる。
【0028】
本発明において、より大きなサイズのポリマー粒子集団は、典型的には平均粒子直径が10nmから5000nmの範囲である。より典型的には、大サイズの集団は平均粒子直径が50nmから1500nmの範囲であり;更により好ましくは、100nmから1000nmであり;さらにより好ましくは300nmから600nmである。
【0029】
耐衝撃性改良剤として有用な添加剤を提供するためには、小集団の平均粒子直径は約100nmから150nmの粒子サイズを有するのが好ましい。小集団の重量分率を最大にすることが耐衝撃性を向上させるのに望ましい。特に粒子の固体濃度が50%以下である場合に、小モードの耐衝撃性改良剤粒子の平均粒子直径は約100nmから120nmの範囲であるのが最も望ましいことが多い。65%のより高い固形分(重量%)で、小集団の平均粒子直径は約225nmから275nmの範囲である。したがって、50%固形分の大集団は約300nmから350nmの範囲であるのが最も望ましい。65%の濃度で、大集団の平均粒子直径は最も典型的には500nmから600nmの範囲である。
【0030】
任意に本発明の耐衝撃性改良剤は、加工助剤として有用なポリマー粒子を含むことができる。典型的には、加工助剤は25℃より高いガラス転移温度(「Tg」)を示すポリマー組成物を有する。典型的には、加工助剤は約1000000g/モルより大きい分子量(「MW」)を有するポリマー組成物を有する。より典型的には、加工助剤は約3000000g/モルより大きい分子量を有する。ある用途においては、たとえばPVC発泡体を調製する場合には、加工助剤は約6000000より大きな分子量を有することができる。
【0031】
任意に、本発明の耐衝撃性改良剤は、以下のような他のプラスチック添加剤を含むことができる:ワックス;顔料;不透明剤;剥離クレイ;トナー;帯電防止剤;金属;難燃剤;熱安定剤;補助安定剤;酸化防止剤;セルロース材料;他の耐衝撃性改良剤;加工助剤;潤滑加工助剤;内部滑剤;外部滑剤;オイル;レオロジー改良剤;パウダーフロー助剤;メルトフロー助剤;分散助剤;UV安定剤;可塑剤;フィラー;光学改良剤;表面粗さ改良剤;表面化学改良剤;接着性改良剤;表面硬化剤;相溶化剤;拡散バリヤー改良剤;剛化剤;柔軟剤;離型剤;加工改良剤;発泡剤;断熱材;熱導体;絶縁体;導電体;生分解剤;帯電防止剤;内部用離型剤;カップリング剤;難燃剤;煤煙抑制剤;防滴剤;着色剤、およびこれらの組み合わせなど。これらの任意のプラスチック添加剤は、粉末の後ブレンド、コスプレードライ、および共凝集などの種々の粉末プロセスにより、本発明のスプレードライされた粉末に引き続いて添加することができる。
【0032】
本明細書において用いられる「寸法的(dimensionally)」とは、粒子のサイズおよび/または形状を意味する。その形状に関しては、耐衝撃性改良剤のコア−シェルポリマー粒子を構成する粒子は典型的には球状である。しかしながら、これらは任意の適当な形態であることができる。さまざまな形状のコア−シェルポリマー粒子は、ポリマー粒子技術分野で公知のプロセスにより調製することができる。このような粒子の適当な形状の例としては:ゴム状コア/硬質シェル不均質粒子、硬質シェル/ゴム状コア粒子、より複雑な(例えば三段、硬質/軟質/硬質;四段軟質/硬質/軟質/硬質など)形態を有する粒子;アスペクト比が1:1より大きな楕円体粒子;ラズベリー形粒子;多ローブ形粒子;ダンベル形粒子;凝集した粒子;二裂粒子;中空球粒子などが挙げられる。
【0033】
本発明を実施する場合に、コア−シェルポリマー粒子のゴム成分の重量%は90重量%より大きく、典型的には少なくとも92重量%であり、より典型的には少なくとも93重量%であり、さらにより典型的には少なくとも94重量%である。コア−シェルポリマー粒子のゴム成分の重量%は100重量%未満であり、典型的には98重量%以下であり、より典型的には96重量%以下である。重量%は耐衝撃性改良剤のポリマー粒子の合計重量に基づく。
【0034】
非圧密性である本発明の耐衝撃性改良剤粉末を調製するために、コア−シェルポリマー粒子ディスパージョンを流動性改良剤とともにスプレードライすることが好ましい。本発明の非圧密性耐衝撃性改良剤粉末中の流動性改良剤の重量%は、典型的には1.5重量%より大きく、より典型的には2重量%より大きく、さらにより典型的には3重量%より大きい。同様に、粉末耐衝撃性改良剤中の流動性改良剤の重量%は、10重量%以下であり、より典型的には8重量%以下であり、さらにより典型的には5重量%以下である。上記の重量%は、ポリマー粒子と流動性改良剤とを含有する耐衝撃性改良剤の合計重量に基づく。ディスパージョンをスプレードライするために1以上の流動性改良剤が使用される場合には、上記の流動性改良剤の重量%は、使用されるすべての流動性改良剤の合計重量%である。
【0035】
90重量%のゴム含有量を有する本発明のコア−シェルポリマー粒子は、本発明により耐衝撃性改良剤粉末を調製するために、典型的には流動性改良剤を必要としない。しかし、非圧密性である耐衝撃性改良剤粉末を調製するために、本発明のコア−シェルポリマー粒子ディスパージョンは、少なくとも1.5重量%の流動性改良剤とともにスプレードライされることができる。高いゴム含有量を有する耐衝撃性改良剤は、典型的にはより大きな最低量の流動性改良剤を必要とする。91−93重量%のゴム含有量のコア−シェルポリマー粒子は、典型的には少なくとも2重量%の流動性改良剤を必要とし、94重量%のゴム含有量のコア−シェルポリマー粒子は、典型的には少なくとも2.5重量%の流動性改良剤を必要とし、95−96重量%のゴム含有量のコア−シェルポリマー粒子は、典型的には少なくとも4重量%の流動性改良剤を必要とし、100重量%のゴム含有量のコア−シェルポリマー粒子は、典型的には少なくとも8重量%の流動性改良剤を必要とする。上記の重量%は、ポリマー粒子と流動性改良剤とを含有する耐衝撃性改良剤の合計重量に基づく。
【0036】
多量の流動性改良剤は、所望の改良された乾燥および流動特性を達成するための助けとなるが、多すぎる流動性改良剤は典型的には耐衝撃性改良効果を減少される。したがって、非圧密性粉末が所望の場合には、最低量の流動性改良剤のみを加えることが望ましい。典型的には、非圧密性粉末は、非圧密性でない粉末よりも、より望ましい。
【0037】
スプレードライは種々の設計の任意のもので行うことができる。コア−シェルポリマー粒子ディスパージョンは、ホイールまたはノズルにより霧化され、乾燥ガスが霧化室の頂部または底部から導入されることができる。乾燥ガスは典型的には加熱された空気または窒素であり、出口温度と乾燥ガスのウェットバルブ温度との間の粉末温度を提供する。本発明のアクリル−コア−シェルポリマー組成物については、自由流動性粉末を提供するために、粉末温度は80℃未満に維持され、典型的には65℃未満、より典型的には55℃未満に維持される。同様に、自由流動性粉末を効果的な生産速度で提供するためには、粉末温度は20℃より高く維持され、典型的には30℃より高く、より典型的には40℃より高い温度に維持される。
【0038】
スプレードライプロセスにおいては、任意に流動性改良剤が霧化室内に、ポリマー粒子と流動性改良剤との合計に基づいて所望の重量%を与えるような割合で、別のガス流れにより霧化室内に吹き込まれることができ、または霧化室内に供給されることができる。流動性改良剤は典型的には、0.005から10ミクロンの範囲の粒径を有する不活性な粒状物質である。有機および無機流動性改良剤のどちらも本発明において使用することができる。多くの適当な流動性改良剤が商業的に利用することができる。有機流動性改良剤としては、典型的には、スプレードライ条件温度よりも高い軟化温度を有する硬いポリマー粒子(たとえばポリメチルメタアクリレート)があげられる。セルロース繊維、木材およびナッツシェルのような植物産品からの粉末も、流動性改良剤として加えることができる。好適な無機流動性改良剤としては、典型的には種々の組成物があげられ、たとえばガラスビーズ;金属、炭酸カルシウム、アルミナ3水塩、マイカ、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム;タルク;アルミナシリケートのようなクレイ;セラミック;沈殿アモルファスシリカ;溶融シリカ;珪藻土;二酸化チタンのような顔料があげられる。ステアリン酸被覆および非被覆の両者の炭酸カルシウム流動性改良剤が典型的に使用される。「アンチブロッキング剤」または「フィラー」として知られる種々の粒状組成物も、流動性改良剤として有用である。流動性改良剤が化学的に不活性であり、実質的にプロセス条件におけるプラスチック組成物中に一般に見いだされる他のすべての成分と非反応性であることが望ましい。
【0039】
本発明のスプレードライされた粉末は、少なくとも10ミクロン、典型的には少なくとも25ミクロン、より典型的には少なくとも50ミクロン、さらにより典型的には少なくとも100ミクロンの平均粒子直径を有する。本発明のスプレードライされた粉末は最大1000ミクロン、典型的には最大750ミクロン、より典型的には最大500ミクロン、さらにより典型的には最大250ミクロンの平均粒子直径を有する。1000ミクロンよりも大きな粉末粒子は、典型的には好ましくなく、実質的に粉末耐衝撃性改良剤製品からフィルターにより除かれる。
本発明のスプレードライされた粉末は、自由流動性および低いダストにより特徴付けられる。典型的には、これらの粉末特性は、水分含量が15重量%未満、典型的には10重量%未満、より典型的には5重量%未満、さらにより典型的には3重量%未満、最も典型的には1重量%未満の時に達成される。
【0040】
本発明の1つの変法には、1以上の他の公知のプラスチック添加剤組成物を、粉末または水性形態で加えることが含まれる。これらの添加剤は任意に組成物に、最終のスプレードライ工程の前に、間に、またはその後に、高速ミキサー、ブレンダー、ニーダー、押出機、流動乾燥床などの標準的な装置を使用してブレンドすることができる。熱可塑性プラスチック配合物中に典型的にブレンドされる他の成分、たとえば潤滑剤、熱安定剤、ワックス、染料、顔料、フィラーなどが、水性溶液、液体、粉末またはペレットの形態で、上記の混合手段を使用して混合されることができる。
【0041】
本発明で使用されるコア−シェルポリマー粒子の2またはそれ以上の集団は、ポリマー化学の分野で公知の多くの方法により提供することができる。1つの方法としては、たとえばエマルション重合により調製され、それぞれが独自の粒径を有する別個のポリマー粒子ディスパージョンをブレンドすること、および、あらかじめ重合された粒子の集団の存在下に第二の粒子の集団をその場(in−situ)で形成することがあげられる。他の方法では、フリーラジカルエマルション重合手法において、プロセス中の異なるポイントにおいてポリマーシードを提供し、コア−シェルポリマー粒子の2以上の集団を提供することを含む。
【0042】
本明細書で提供されるポリマー粒子ディスパージョンの製造方法において、ポリマー粒子の重量%は、典型的には少なくとも25重量%、より典型的には少なくとも40重量%、さらにより典型的には少なくとも50重量%である。本明細書で提供されるポリマー粒子ディスパージョンの製造方法において、ポリマー粒子の重量%は、典型的には75重量%以下、より典型的には65重量%以下、さらにより典型的には60重量%以下である。
【0043】
コア−シェルポリマー粒子の2以上の集団は、第二または引き続くポリマー粒子の集団が、第一または先立つ集団の存在下に作られる、エマルション重合プロセスによっても提供することができる。手順の例を以下に記載する。反応混合物中の少なくとも1つのシードポリマー粒子集団で開始し、追加の石けんを加え、モノマー混合物および開始剤の一部を加えて、異なるサイズのポリマー粒子の第二または引き続く集団を形成する。次いで、モノマー混合物中の残りのモノマーを重合し、50%よりも多く平均粒子直径が異なる少なくとも2のポリマー粒子の集団を得る。
【0044】
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンがエマルションの形態である場合、ディスパージョンはさらに界面活性剤、乳化剤、安定剤、イオン塩、酸または塩基、オリゴマー性物質を含むことができる。エマルション形態において、ポリマー粒子は典型的には、エマルションプロセスにより合成されるか、または別の重合プロセスで調製され、その後乳化される。より典型的には、アクリル、ジエン、ビニルハライド、ビニル芳香族、エチレン−ビニルアセテート、およびそれらの組み合わせに基づくような種々のエチレン性不飽和モノマーを使用して、ポリマー粒子はエマルション重合法により調製される。
【0045】
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンは、(a)ポリマー粒子の第一の集団およびポリマー粒子の第二の集団を含む水性エマルション重合反応混合物を提供する工程、および(b)水性エマルション重合反応混合物中の1以上のエチレン性不飽和モノマーの第一のグループを重合し、ポリマー粒子の集団の少なくとも1つの平均粒子直径を増大させる工程の少なくとも2つの工程を必要とするプロセスを使用して提供することができる。このプロセスは1以上のエチレン性不飽和モノマーの第一のグループの一部が重合された後、第一および第二のポリマー粒子の集団の平均粒子直径が少なくとも50%異なることを必要とするが、典型的には平均粒子直径が少なくとも100%異なり、より典型的には平均粒子直径が少なくとも200%異なる。
【0046】
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンは、前述したプロセスに関連するプロセスを使用して提供することもできる。この関連したプロセスは以下の少なくとも2つの工程を必要とする。(a)ポリマー粒子の第一の集団およびポリマー粒子の第二の集団を含む水性エマルション重合反応混合物を提供する工程、および(b)水性エマルション重合反応混合物中の1以上のエチレン性不飽和モノマーの第一のグループを重合し、1以上のエチレン性不飽和モノマーの第一のグループの一部が重合された後、ポリマー粒子の第三の集団を形成する工程。このプロセスは1以上のエチレン性不飽和モノマーの第一のグループの一部が重合された後、第一および第二のポリマー粒子の集団の平均粒子直径が少なくとも50%異なることを必要とするが、典型的には平均粒子直径が少なくとも100%異なり、より典型的には平均粒子直径が少なくとも200%異なる。
【0047】
上記のプロセスにおいて、工程(a)の水性エマルション重合反応混合物中のコア−シェルポリマー粒子の第一および第二の集団を、ポリマー粒子の第一および第二の集団のディスパージョンを混合することにより提供することができる。この場合、ディスパージョンの混合は、ポリマー粒子の第一および第二の集団の別個のディスパージョンを混合することにより提供することができる。
上記のプロセスにおいて、工程(a)の水性エマルション重合反応混合物中のポリマー粒子の第一および第二の集団を、ポリマー粒子の第一および第二の集団のディスパージョンを混合することにより提供することができる。この場合、ディスパージョンの混合は、ポリマー粒子の1つの集団を、ポリマー粒子の他の集団のディスパージョン中に形成することにより提供することができる。
上記のプロセスにおいて、工程(a)の水性エマルション重合反応混合物中のポリマー粒子の第一および第二の集団は、実質的に同時にポリマー粒子の第一および第二の集団をディスパージョン中で形成することにより行われる、ポリマー粒子の第一および第二の集団のディスパージョンを混合することにより提供される。
【0048】
ポリマー粒子の2つの集団が存在するこれらのプロセスにおいて、両者の集団のサイズが工程(b)の間に増大することができる。同様に、ポリマー粒子の第三の集団が形成される態様においては、ポリマー粒子の第一および第二の集団の少なくとも1つのサイズが工程(b)の間に増大することができる。しかし、ポリマー粒子の第三の集団が形成される間に、ポリマー粒子の第一および第二の集団の両者のサイズが工程(b)の間に増大することも可能である。これは石けんを追加して第二のモードを作った後に、追加の石けんを加えてポリマー粒子の第三の集団を作ることにより達成することができる。
【0049】
本発明において使用されるコア−シェルポリマー粒子ディスパージョンを提供するための他のプロセスにおいては、3以上のポリマーシード粒子が、反応混合物に提供されることができる。1つの特定の実施態様においては、第三のポリマーシード粒子が最初の2つに加えられる。ポリマー粒子の多集団も、さらに多くのポリマーシード粒子を使用して調製することができる。
したがって、2集団および3集団のコア−シェルポリマー粒子ディスパージョンを、ポリマー粒子の第一および第二集団の少なくとも1つは実質的に工程(b)中にサイズが大きくならないようにして提供することができる。これは、ポリマー粒子の1つがモノマーで溶解されない様にすること、たとえば高度に架橋したポリマー粒子を提供するか、またはポリマータイプをモノマーと溶解しない様に選択する、により提供される。別法として、1つのシード集団における重合速度は第二のシード集団におけるよりも実質的に速い場合は、(速度論的理由から)第二の集団はこれらの条件下で典型的には成長しない。
【0050】
さらに、3集団プロセスにおいて、ポリマー粒子の第一および第二集団のいずれも工程(b)中にサイズが典型的には大きくならない。前記のように、サイズが大きくならないポリマー粒子の2集団を提供することが可能であるが、過剰の石鹸を添加することにより、さらにサイズが大きくなり得る1またはそれ以上のモードが得られる。別法として、2つの異なるモードにおいて独立した重合が起こるように、独立したモードを大きな膨潤した粒子および小さなエマルジョンポリマー粒子を用いて調製することができる。ポリマー粒子のさまざまな集団を提供するための、成長するポリマー粒子と成長しないポリマー粒子の他の組合せが考えられる。
【0051】
2および3粒子集団を有するスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンのこれらの製造法のいずれにおいても、総ポリマー粒子重量に基づくポリマー粒子の第一集団の重量分率は少なくとも5重量%であり、典型的には少なくとも10重量%であり、より典型的には少なくとも15重量%であり、さらに典型的には少なくとも20重量%である。同様に、総ポリマー粒子重量に基づくポリマー粒子の第二集団の重量分率は少なくとも5重量%であり、典型的には少なくとも10重量%であり、より典型的には少なくとも15重量%であり、さらに典型的には少なくとも20重量%である。典型的には、小さい方の集団の重量分率は、総ポリマー粒子重量に基づいて少なくとも20重量%である。典型的には、小さい方の集団の重量分率は、総ポリマー粒子重量に基づいて最大60重量%である。
【0052】
2または3の粒子集団を有するスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンにおいて、第一集団および第二集団のポリマー粒子の化学組成は実質的に同じであってもまたは異なっていてもよい。それらは物理的にも実質的に同じであっても、異なっていてもよい。物理的違いの例は、エチレン性不飽和モノマーは、Fox式によるTgが異なるポリマーを形成することである。典型的には、ゴム状ポリマーは25℃未満のTgを有する。25℃より低いポリマーTgを提供するために、典型的なモノマーとしては:C1からC18アルキルアクリレート、例えばブチルアクリレート、エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート;ジエンモノマー;ビニルアセテートモノマー;およびそのコポリマーが挙げられる。
【0053】
本発明において使用されるコア−シェルポリマーでは、外側のポリマー相を形成するために使用されるエチレン性不飽和モノマーは、Fox式によるTgが少なくとも25℃であるポリマーを形成する。これは硬いポリマーを形成するための典型的な特徴である。25℃より高いTgについては、典型的なモノマーとしては:C1−C4アルキルメタクリレート:ビニル芳香族モノマー;アクリロニトリルモノマー、およびそのコポリマーなどが挙げられる。当業者らは、本発明で使用されるコア−シェルポリマー粒子集団の1またはそれ以上の具体例において、「硬質」対「軟質」、および「脆性」対「ゴム状」ポリマー相を調製する目的で、種々のエチレン性不飽和モノマーをさまざまな比において組み合わせることができる。
【0054】
2または3の粒子集団を製造するためのプロセスにおいて、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーの第二群を、少なくとも第一および第二のポリマー粒子集団の存在下で重合して第一および第二のポリマー粒子の集団の表面付近にポリマーを提供することを含む第三の工程(c)を含むことができる。この追加の工程において、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーの第二群は、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーの第一群と同一であるかまたは異なっていてもよい。さまざまな性質の耐衝撃性改良剤において、たとえばコアゴム状物における架橋度;ポリマーシェルの下にある相、例えばコアとのグラフト結合度;ポリマーシェルの分子量;およびモルホロジー(例えば、シェルまたは粒子のコア中への拡散)を制御する。この追加の工程において、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーの第一群の少なくとも一部が重合した後に、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーの第二群を重合させる。本発明で使用されるコア−シェルポリマー粒子を調製するために、コア、シェル、共重合体相(interpolymer phase)、モノマー、クロスリンカー、およびグラフトリンカーの任意の組合せが可能である。
【0055】
エチレン性不飽和モノマーの第二群が重合するこれらの態様において、モノマーの第一群の本質的にすべてが重合した後にモノマーの第二群を重合させることは本発明に含まれる。この工程はモルホロジーの制御に有用である。
本発明で使用されるスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンの調製において、モノマーの第一群はゴム状コアポリマーを形成し、モノマーの第二群は硬質シェルポリマーを形成することは本発明の範囲に含まれる。ゴム状コアモノマーとしては、例えばアルキルアクリレートが挙げられる。ゴム状コアモノマーはまた、モノマーに基づいて1%から5%の量において1またはそれ以上のクロスリンカーを含むことができる。ゴム状モノマーがジエンモノマーを含む場合には、ジエンモノマーは自己架橋する傾向があるので、クロスリンカーは必要がない。このような自己架橋は、当該分野で公知のように反応条件および反応後条件に依存する。硬質シェルモノマーは、具体例として、メチルメタクリレートおよびスチレンを含むことができる。
【0056】
コア/シェルタイプのポリマー粒子を製造するため、第一群が完全に重合する前に、モノマーの第二群を反応混合物に添加することができ、したがって第一および第二群からの両モノマーが反応混合物中に同時に存在させることができる。この状況において、モノマーの第二群は必ずしも第一群からの未重合モノマーと共重合する必要はなく、モノマーの第二群の少なくとも一部が、モノマーの第一群からの未重合モノマーの一部と共重合するのが望ましいことが多い。同様に、モノマーの第二群の少なくとも一部が、モノマーの第一群からの未重合モノマーの実質的に全部と共重合するのが望ましいことが多い。このプロセスは、当業界で公知のように、モノマーの反応比を比較することにより、分離コポリマー、交互コポリマー、ブロックコポリマー、またはランダムコポリマーのいずれかを調製するために制御することができる。
【0057】
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンがエマルジョン形態である一具体例に関して、リアクタント(例えば、モノマー、イニシエーター、乳化剤、および任意の連鎖移動剤など)を典型的にはリアクター中液体メディア(例えば、水性メディア)と組み合わせて混合物を形成する。その後、および/または同時に、混合物を液体メディアの存在下で反応させる。リアクタントをゆっくり(セミバッチプロセスにおけるように徐々に)、時間をかけて、連続して、または「ショット」(バッチ)としてすばやくリアクター中に添加することができる。ポリマー粒子を調製するための乳化重合技術は、典型的には適当なリアクター中で行われ、この中で、リアクタント(モノマー、イニシエーター、乳化剤、pH緩衝剤、塩、酸、塩基、任意の連鎖移動剤など)を適当に組合せ、混合し、水性メディア中で反応させ、熱が反応領域内外に伝達される。
【0058】
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンがエマルジョン形態であるさらなる具体例において、プロセスは、少なくとも以下の工程を含む。まず、第一および第二のポリマー粒子集団を含む水性乳化重合反応混合物を得る。反応混合物中に提供されるこれらのポリマー粒子を乳化重合分野の技術者らは「ポリマーシード粒子」、「シード粒子」、または単に「シード」と称する。一工程において形成されるポリマー粒子はさらに別の工程においてシード粒子として用いることができることも当業者には公知である。次に、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーの第一群を水性エマルジョン中で重合させ:ポリマー粒子の第一および第二集団の平均粒子直径が互いに少なくとも50%異なるようにする。ポリマー粒子集団が反応混合物中に生じた後、ポリマー粒子集団の一方または両方の「グローアウト(grow out)」のためにモノマーを続いて添加する。本発明において、両シード粒子集団が「グローアウト」する場合、このグローアウトは同時または異なる時点で起こると考えられる。
【0059】
ポリマーシードのグローアウトの方法は当業界で一般的である。これらの方法は、10nmから1500nmの範囲の粒子サイズを有するポリマー粒子の調製に有用である。典型的には、反応混合物に添加されるとすぐにモノマーの重合を開始する条件でモノマーおよびイニシエーターを反応混合物に添加する。典型的には、ポリマー粒子サイズはシードサイズの増加に伴って増加する。したがって、シードサイズが10nmから1500nmまで変化し得る。この態様において、シードサイズは典型的には少なくとも30nm、より典型的には少なくとも50nm、最も典型的には少なくとも70nmであり、最も典型的には少なくとも100nmである。
【0060】
本発明のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンを提供する一例は、1つのポリマーシードと過剰の石鹸を反応混合物中に提供して、モノマーの添加により、第二のポリマー粒子集団が形成されるものである。この例において、第二のポリマー粒子集団を形成するのに必要な過剰の石鹸の量は、石鹸の種類、およびミセルを形成するための反応メディアの条件によって異なる。モノマーおよびイニシエーターを反応混合物中に連続してまたは同時に添加することにより、第二のポリマー粒子集団が形成される。この後、前記のような1またはそれ以上のさらなる「グローアウト」工程を行う。さらなるシード粒子集団を提供するさらなる工程と、それに続くグローアウトも本発明の範囲に含まれると考えられる。
【0061】
さらなる具体例は、2またはそれ以上のサイズのシードが提供され、その後に膨潤プロセスがある場合である。2またはそれ以上のサイズのシードは前記のようにして得ることができる。膨潤プロセスは、典型的には乳化モノマー、またはモノマーの混合物を水性反応メディア中に存在するシード粒子に添加することを含み、シード粒子がモノマーで膨潤した後にポリマーを形成する。イニシエーターは典型的にはモノマー混合物中に存在するか、または反応混合物にその後添加される。次に、モノマーを膨潤後重合させる。このプロセスにより、平均ポリマー直径の上限はない。
【0062】
2つのポリマーシード粒子集団を形成するさらなる具体例は、1つのモードのポリマーシード粒子を部分的に凝集(当業界で一般的なように「ミクロアグロメレート」)させることにより得られる。この例において、シード粒子は異なる程度で凝集し、これにより多モードのシード粒子集団が形成される。このようなミクロアグロメレーション(microagglomeration)工程は、典型的にはポリマー粒子固形分が40%未満であることを必要とするが、このようなミクロアグロメレートしたシード粒子にさらなる膨潤および/またはグローアウト工程を行うと、固体分率が少なくとも40%であるスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンが形成される。
【0063】
粒子サイズが異なる2つのポリマー粒子集団の組合せの調製は、サイズおよび/または組成が異なる2つのシードを用いて得ることができる。粒子の最終サイズはシードの出発サイズおよび出発組成に依存する。シードが同じ組成であるならば、これらは典型的には「マスアップテーク(mass uptake)」と同じような速度で成長および/または膨潤する。「マスアップテーク」とは、追加のモノマーおよび/またはポリマーから生じるポリマー粒子の質量の増加を意味する。
【0064】
マスアップテークの程度は、当業者に一般的なポリマーの熱力学則にしたがって評価できる。例えば、シード組成が異なる場合、マスアップテークの速度は一般に異なる。シードは同じ組成であるが、異なるサイズである場合、より大きなシード粒子は一般にマスアップテーク中大きいままである。同様に、シード中のポリマーの分子量が増加すると、一般に最終ポリマー粒子が小さくなる。一般に、ポリマー粒子サイズを制御するこれらおよび他のガイドラインは当業者に一般的なポリマー熱力学の原則および反応速度論にしたがって平衡膨張度の計算から評価できる。
【0065】
典型的には、100nmから50000nmまでの範囲の粒子サイズは、膨潤プロセスを用いて得ることができる。より典型的には、1000nmから5000nmまでの範囲のポリマー粒子は膨潤プロセスにより容易に調製される。
1またはそれ以上のこれらの方法を組み合わせて、本発明のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンを調製することができる。当業者らは、この明細書を読むと彼らの要求に最もよくあった特定のプロセスを容易に決定することができるであろう。
【0066】
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンがエマルジョン形態であるさらなる具体例において、プロセスは少なくとも以下の工程を含む。まず、ポリマー粒子の第一集団および第二集団を含む水性乳化重合反応混合物が提供される。次に、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーの第一群を水性エマルジョン中で重合させて、第三のポリマー粒子集団が形成される。第三の集団は、前記態様において記載したように過剰のせっけんを添加することにより形成され、シード粒子が形成されるか、またはこれらは別々に添加することができる。第一、第二および/または第三のポリマー粒子集団の膨潤および/またはグローアウトの工程は前記態様に記載されている手順に従う。
【0067】
ポリマー粒子集団のこれらの様々な調製法は、以下の群の1またはそれ以上の液体を含むことができる:モノマー、溶剤、非溶剤、連鎖移動剤、開始剤、石鹸、緩衝溶液、ポリマー粒子の凝集を防止する安定剤、クロスリンカー、グラフトリンカー、水性相における重合を防止する水性相抑制剤。したがって、本発明の本発明のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンは典型的には1またはそれ以上のこれらの液体を含む。
【0068】
本発明の範囲内のものとして意図されるポリマー粒子組成物の例としては、以下のポリマー組成物が挙げられる:ジエン、ジエン/ビニル芳香族、または架橋ジエン/ビニル芳香族モノマー由来のポリマー:(C1〜C20)アルキル(メタ)アクリレート由来のポリマー;(C1〜C20)アルキル(メタ)アクリレート由来のコポリマー(例えば、ブチルアクリレートと混合された2−エチルヘキシルアクリレート);コモノマー比が異なる(C1〜C20)アルキル(メタ)アクリレート由来のコポリマー;コモノマー比が異なり、ガラス転移温度が異なる(たとえば高Tg(75℃以上)ポリマーおよび低Tg(0℃未満)ポリマー)(C1〜C20)アルキル(メタ)アクリレート由来のコポリマー;エチレン−ビニルアセテート(「EVA」)タイプのコポリマー;塩素化ポリエチレン(「CPE」);オレフィン由来のポリマー;(C1〜C20)アルキル(メタ)アクリレート由来のコポリマー、および該コポリマーEVAまたは塩素化ポリエチレン(「CPE」)またはポリオレフィンとを含むブレンド。
【0069】
ポリマー粒子の異なる組成の具体例は、耐衝撃性とUV抵抗性のバランスが望まれる場合である。この場合には、以下のプロセスにより異なる組成物を提供することができる:ジエン含有耐衝撃性改良剤とアクリルベースの耐衝撃性改良剤のエマルションブレンド。
【0070】
コア−シェルポリマー粒子の異なるタイプの具体例は、第一集団および第二集団が耐衝撃性改良剤として有用であり、さらなる1以上の集団が加工助剤として有用である場合である。種々のポリマー添加剤の組み合わせは、当業者には容易に構想することができる。
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンは、耐衝撃性とUV抵抗性のバランスを取るために、ポリマー粒子を含むことができる。この場合、異なる組成は以下のプロセスにより得られる:ジエン由来の耐衝撃性改良剤とアクリル由来の耐衝撃性改良剤のエマルジョンブレンド。高固形分物を調製する目的で、直径が少なくとも50%異なるポリマー粒子の第一および第二集団を調製するために、直径が異なる2種のジエン誘導ポリマーシード粒子で出発することが含まれる。ジエンタイプのモノマーを続いてこれらのシード粒子の存在下で重合させて、ジエン由来のポリマー粒子の第一および第二集団を形成する。さらなるシード粒子は、ジエン由来のポリマー粒子の第一および第二集団を含む反応メディアに添加されるかまたは、該反応メディア中で形成されるかのいずれかである。続いて、さらなるタイプの1またはそれ以上のモノマー、例えば(C1−C20)アルキル(メタ)アクリレートの重合はさらなるシード粒子上または粒子中に形成される。
【0071】
本発明で使用されるスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンにおいて、追加のプラスチック添加剤成分を直接添加、乳化、あるいは水または適当な溶剤中懸濁化剤による懸濁化(所望により剪断応力を適用)によりポリマー添加剤の粒子ディスパージョン中に容易に組み入れることができる。これらの任意成分の量は、液体成分の0から100重量%の範囲であり;典型的には0から20重量%;最も典型的には0から10重量%の範囲である。乳化安定剤の量は、液体成分の0から100重量%の範囲であり;典型的には0から5重量%;最も典型的には0.01から2重量%の範囲である。消泡剤の量はディスパージョン中の水の量の0から100重量%の範囲であり;典型的には0から10重量%;最も典型的には0から5重量%の範囲である。
【0072】
スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンの調製法の一態様において、固体または液体滑剤を水または他の非溶剤中に界面活性剤と剪断混合を用いて乳化させることにより、固体または液体滑剤粒子の分散液をスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョン中に組み入れることができる。滑剤エマルジョンを次にスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョン中に混合する。同様の方法で、固体または液体滑剤を、別の態様としてスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンの1またはそれ以上の他の成分を含むエマルジョン、ラテックス、分散液、または懸濁液中に乳化させることができる。一具体例は、2またはそれ以上のコア−シェルポリマー粒子の集団を含む高固形分エマルジョン中に界面活性剤を添加し、剪断混合することにより、滑剤を乳化させることができる。同様に、熱安定剤はたいてい典型的には水中に溶解しない液体、オイル、固体として提供されるので、熱安定剤もこれらの手順に従って乳化させ、スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンに添加することができる。スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンは、安定剤および潤滑剤を含むことかでき、これらは有機溶剤を使用して水成分中に加えることができる。安定剤および滑剤は典型的には水中に溶解しないので、有機溶剤、および/またはこれらの溶解または分散を助ける石鹸を用いることにより、これらをスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンの液体成分中に組み入れることができる。この点において、さまざまな溶剤/オイル/水性相/石鹸の組合わせを用いて、1またはそれ以上の添加剤、例えば安定剤と滑剤の、スプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンの水成分中の分散液または溶液を提供することができる。
【0073】
本発明の耐衝撃性改良剤粉末は、たとえば、マトリックス樹脂成分およびコア−シェル耐衝撃性改良剤成分を含む新規なポリマー組成物の調製をはじめとして、種々の方法で使用することができる。本発明のブレンドはマトリックス樹脂と本発明の耐衝撃性改良剤粉末を含み、耐衝撃性改良剤の樹脂に対する重量比率は1:99から99:1の範囲である。これらのブレンドはプラスチック加工の分野で公知のブレンド方法により容易に調製することができる。たとえば、本発明のプラスチック添加剤粉末と熱可塑性プラスチック樹脂粉末またはペレットとを、押出機を使用して溶融加工することによりブレンドすることができる。
【0074】
本発明のブレンドは、添加剤と樹脂の比率が3:97から30:70の範囲であるときに、本質的に耐衝撃性が改良された熱可塑性プラスチックとして有用である。本発明のブレンドは多量の本発明の粉末とブレンドされて、本発明の本発明の耐衝撃性改良剤が濃縮されたペレットを調製することができる。
本発明のブレンドは公知のプラスチック加工装置を使用してブレンド、押出、およびペレット化の工程により、ペレットに加工することもできる。そのようなペレットは本発明の耐衝撃性改良剤粉末と1以上の樹脂を、粉末と樹脂との重量比率が10:90から80:20の範囲で容易に含むことができる。
本発明のブレンドはたとえば、カレンダーされたシート、熱成形されたシート、射出成形された物品、ブロー成形された物品、押し出し成形された物品などの、多くの用途を有する。耐衝撃性改良剤の屈折率が透明樹脂の屈折率と注意深く一致させられた場合、得られた耐衝撃性改良剤は透明性を必要とする用途において有用である。
【0075】
本発明の耐衝撃性改良剤は典型的には、ポリ塩化ビニル(PVC)、および塩素化PVC(CPVC)にブレンドされ、耐衝撃強度を改良する。本発明の耐衝撃性改良剤は、PVC製品の耐衝撃強度と耐候性が必要とされる、PVCサイディング、窓用異形材、および他の外装建造物製品の製造に特に有用である。PVC配合物中に、樹脂100部に対して4から20部(phr)の範囲で本発明の耐衝撃性改良剤が存在する場合に、耐衝撃性改良剤はPVCサイディングを製造するために有用である。
【0076】
耐衝撃性改良剤粉末はPVC以外の多くの樹脂、たとえばアルキル(メタ)アクリレート、芳香族ビニル(たとえばスチレン)、および/または(メタ)アクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)またはポリ(ブチレンテレフタレート)などの芳香族ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、およびポリオレフィンなどのポリマーおよびコポリマーに基づく熱可塑性プラスチックをはじめとする多くの樹脂に、ブレンドすることができる。耐衝撃性改良剤はこれらの熱可塑性プラスチック樹脂の1以上の種々のブレンドおよびアロイと混合することができる。そのようなブレンドの用途はさまざまであるが、ビニルサイディングおよび窓用異形材のような建築および構造物に使用される物品、機器またはコンピューターの操作パネルまたはハウジング、ドアパネルまたはバンパーなどの自動車用部品などがあげられる。耐衝撃性改良剤は熱硬化性樹脂と混合することもできる。
【0077】
実施例
実施例においては以下の略号が使用される。
MMA=メチルメタアクリレート
BA=ブチルアクリレート
SLS=ラウリル硫酸ナトリウム(28%)
ALMA=アリルメタアクリレート
t−BHP=t−ブチルヒドロペルオキシド
SSF=ホルムアルデヒドスルホキシレートナトリウム
NaPS=過硫酸ナトリウム
NaSO=硫酸ナトリウム
DIW=脱イオン水
wt%=モノマー総量に対する重量%
ppm=モノマー総量に対するppm
nm=ナノメートル
℃=摂氏
【0078】
実施例1
以下の手順により、90重量%よりも多いポリブチルアクリレートゴム状成分を有するスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョンが調製された。
攪拌機、熱電対、並びに加熱および冷却手段を有する反応器内でエマルション重合反応が行われた。反応器に、55℃の1562部のDIW、および1260部の架橋したポリブチルアクリレートポリマーシードディスパージョン(平均粒子直径230nm、固形分50.8重量%)を加えた。反応器内容物は窒素で30分、スパージされた。スパージ後、100部のDIWで希釈された1.4部の酒石酸を反応器に加えた。ただちに、70.3部のSLS(28%)を反応器に加えた。SLSチャージの後に窒素スイープがされた。2231.7部のDIW、117.1部のSLS、6321.1部のBA、44.6部のALMAを含むモノマーエマルションがつくられた。50℃で、反応器に893.6部のモノマーエマルションが加えられた。この最初のモノマーエマルションのチャージの後、1.12部のt−BHPが加えられ、反応が開始された。反応温度は60℃に上昇し、さらに15分間、バッチをピーク温度に保持した。この最初のモノマーエマルションのチャージの後、65.1部のSLS、および248.5部のDIWが残りのモノマーエマルションに加えられた。反応器内容物は53℃に冷却され、ついで1295.2部のモノマーエマルションの第2のチャージが反応器に加えられた。ただちに、2.08部のt−BHPが加えられ、反応が開始された。反応温度は75℃以上に上昇し、さらに15分間、バッチをピーク温度に保持した。保持の後、2155部のDIWで希釈された20部の硫酸ナトリウムが反応器に加えられた。この添加の後、反応器は45℃に冷却され、ついで2220.6部のモノマーエマルションが反応器に加えられた。ただちに、3.57部のt−BHPが加えられ、反応が開始された。反応温度は上昇し、ピーク温度は85℃を越えた。さらに15分間、バッチをピーク温度に保持した。反応器内容物は55℃に冷却され、残りのモノマーエマルション(2138.3部)が反応器に加えられた。ただちに、3.43部のt−BHPが加えられ、反応が開始された。反応温度は上昇し、ピーク温度は80℃を越えた。バッチをピーク温度に3分間保持した。3分後、48.2部のDIWで希釈された1.16部のt−BHPと1.01部のSSFが反応器に加えられた。反応器内容物はさらに30分間、同じ温度に保持された。
【0079】
260.3部のDIW、15.6部のSLS、および447.2部のMMAを含む第2のモノマーエマルションがつくられた。30分の保持の後、反応器内容物は53℃に冷却された。53℃で、第2のモノマーエマルションが全部反応器に加えられた。ただちに、52部のDIWで希釈された0.9部のSSFと、つづいて0.9部のNaPSが反応器に加えられ、反応が開始された。バッチ温度は55℃に上昇した。窒素スイープがピーク温度で停止された。反応器内容物はさらに60分間、ピーク温度で保持された。反応器は40℃に冷却され、反応器内容物は400ミクロンのフィルターを通してろ過された。ポリマー粒子ディスパージョンの最終固形分は49重量%であった。
キャピラリー ハイドロダイナミック フロー フラクショネイション(CHDF)を使用して、平均粒子直径とコア−シェルポリマー粒子ディスパージョンの2つのポリマー集団の重量%を測定した。ポリマー粒子の第一集団および第二集団の平均粒子直径は、それぞれ330nmおよび110nmであった。ポリマー粒子の合計に基づく、ポリマー粒子の第一集団および第二集団の重量%は、それぞれ35%および65%であった。得られたコア−シェルポリマーは94重量%の内側ゴム相、および6重量%の外側硬質ポリマー相を有していた。
【0080】
実施例2
上記のポリマー粒子ディスパージョンを46.9重量%の固形分に希釈し、4.0から4.5重量%の、平均粒子直径が60から90nmのMultiflex MM Ultrafine P炭酸カルシウム(Whitaker、Clark and Daniels、South Plainfield、NJ)を使用して、スプレードライした。スプレーノズルを取り付けたタワースプレードライヤーが以下の操作条件で使用され、粉末温度はほぼ49℃とされた。ノズル圧力:1550psi(10.6MPa)、エマルション供給速度:1806部/時、粉末速度:800部/時、流動性改良剤が粉末としてドライヤーに供給され、エマルションスプレーと接触したときに雲(cloud)を形成するようにした、流動性改良剤の供給速度は最終の耐衝撃性改良剤粉末中の流動性改良剤が4.0から4.5重量%となるように維持された。230ミクロンの平均粒子直径と、325g/Lの粉末密度を有する自由流動性の耐衝撃性改良剤粉末が得られた。非圧密性の粉末であることが、手で圧搾した時に、得られた粉末が互いに固着して1つの固まりにならないことにより確認された。
【0081】
実施例3
実施例1のポリマー粒子ディスパージョンは、流動性改良剤の重量%が2.5重量%にされたことを除き、実施例2に示されたものと同じ条件でスプレードライされた。得られた粉末は自由流動性であったが、非圧密性ではなかった。
【0082】
実施例4−12
実施例1に記載された手順にほぼ沿って、94重量%のゴム含有量を有する、いくつかのスプレードライ可能な粒子ディスパージョンを調製した。ディスパージョンは以下の点で異なっている:総粒子固形分の重量%、それぞれの集団の重量分率、およびそれぞれの集団の平均粒子直径。これらのディスパージョンのそれぞれは、流動性改良剤を用いずに、自由流動性粉末にスプレードライすることが可能であった。これらの添加剤は表1に示される。
【0083】
実施例13−14
実施例1に記載された手順にほぼ沿って、94重量%のゴム含有量を有する、スプレードライ可能な粒子ディスパージョンを調製した。ディスパージョンを調製するためのシード粒子は330nmであり、ディスパージョンは以下の点で異なっている:総粒子固形分の重量%、それぞれの集団の重量分率、およびそれぞれの集団の平均粒子直径。これらのディスパージョンのそれぞれは、流動性改良剤を用いずに、自由流動性粉末にスプレードライすることが可能であった。これらのディスパージョンは表1に示される。
【0084】
実施例15−24
実施例4−14のスプレードライ可能な粒子ディスパージョンも、実施例2に記載された一般的な手法により、流動性改良剤とともに耐衝撃性改良剤粉末にスプレードライされた。これらの実施例では、流動性改良剤はステアリン酸でコーティングされた炭酸カルシウム(Winnofil S)であった。粉末特性の結果は、94重量%のゴム含有量を有する非圧密性の耐衝撃性改良剤粉末を提供するために必要とされる流動性改良剤の量は、1.6重量%よりも多いことを示している。これらの実施例のいくつかにおいては、アクリル加工助剤エマルションが、ディスパージョンとブレンドされ、一緒にスプレードライされた。追加の界面活性剤(SLS)がディスパージョンに加えられ(ディスパージョンの総重量に基づく重量%)、スプレードライの間の剪断力安定性を保証した。これらの結果は表2に示される。
【0085】
【表1】
Figure 0004733884
【0086】
[a] ブルックフィールド粘度計で、30RPM、#3スピンドルで測定された。
[b]実施例10,11および12の混合物について粘度が測定された。
[c]実施例13および14の混合物について粘度が測定された。
【0087】
【表2】
Figure 0004733884
【0088】
[a]2段ポリマー粒子の加工助剤ディスパージョンは、米国特許第3833686号の実施例1の手順にしたがって調製された。ただし、1段目の組成は60%MMAと40%EA、2段目の組成はMMA;1段目と2段目の重量比は1:3;平均粒子直径は250nm;粒子ディスパージョンの固形分は54%。GPCにより測定されたMwは120万g/mol。DSCにより測定されたポリマー全体のTgは97℃。この加工助剤の1PHRが、固形分に基づいて、7PHRのコア−シェルポリマーとスプレードライの前にブレンドされた。
[b]2段ポリマー粒子の加工助剤ディスパージョンは、米国特許第3833686号に開示された手順にしたがって調製された。ただし、1段目の組成は55%MMA、35%EA、10%のBMA、2段目の組成は88%MMA、6%EA、6%BMA;1段目と2段目の重量比は1:3;平均粒子直径は170nm;粒子ディスパージョンの固形分は48%。GPCにより測定されたMwは320万g/mol。DSCにより測定されたポリマー全体のTgは90℃。この加工助剤の0.78PHRが、固形分に基づいて、7PHRのコア−シェルポリマーとスプレードライの前にブレンドされた。
【0089】
耐衝撃性試験
実施例15−24により調製された耐衝撃性改良剤粉末が、ポリ塩化ビニル(PVC)と7PHRでブレンドされ、表3の配合のマスターバッチを得た。上記の混合物を混合して成形して得られた片を、BSIシャルピー法により、種々の試験温度において、1つの片当たり10のバーを使用して、耐衝撃性を試験した。片は、市販の耐衝撃性改良剤粉末を使用して調製された同様の片に比較して、同等ないし良好な耐衝撃強度を示した。
【0090】
【表3】
Figure 0004733884

Claims (23)

  1. (a)ポリマー粒子の第一集団、および
    (b)ポリマー粒子の第二集団を含み、
    ポリマー粒子の第一集団及び第二集団の総重量に基づいて、ポリマー粒子の第一集団は20重量パーセント以上80重量パーセント以下であり、及びポリマー粒子の第二集団は20重量パーセント以上80重量パーセント以下であり、ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも100%大きく(ここで、ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径およびポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径はキャピラリーハイドロダイナミックフローフラクショネイションにより決定される)、第一集団と第二集団のポリマー粒子の、25℃未満のTgを有するポリマーの合計重量分率が、90重量%よりも大き
    ポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径が85.5nm〜150nmであり、
    ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が541nm以下であり、
    第一集団におけるポリマー粒子および第二集団におけるポリマー粒子はコア−シェル粒子であり、
    各コアが25℃未満のTgを有するポリマーであり、
    各シェルが少なくとも25℃のTgを有し、並びに
    各シェルがC1−C4アルキルメタクリレートモノマー:ビニル芳香族モノマー;アクリロニトリルモノマー、およびその混合物から選択される1種以上のモノマーを含むモノマーを重合した生成物である、粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  2. 前記粉末耐衝撃性改良剤組成物の流動特性を改良する流動性改良剤をさらに含む、請求項1記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  3. 第一集団と第二集団のポリマー粒子の、25℃未満のTgを有するポリマーの合計重量分率が、100%未満である、請求項1記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  4. 流動性改良剤の量が、粉末耐衝撃性改良剤組成物の合計重量に基づいて少なくとも1.5重量%である、請求項2記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  5. (a)水、および
    (b)(i)ポリマー粒子の第一集団、および
    (ii)ポリマー粒子の第二集団を含むポリマー粒子であって、
    ポリマー粒子の第一集団及び第二集団の総重量に基づいて、ポリマー粒子の第一集団は20重量パーセント以上80重量パーセント以下であり、及びポリマー粒子の第二集団は20重量パーセント以上80重量パーセント以下であり、ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも100%大きく(ここで、ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径およびポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径はキャピラリーハイドロダイナミックフローフラクショネイションにより決定される)、第一集団と第二集団のポリマー粒子の、25℃未満のTgを有するポリマーの合計重量分率が、90重量%よりも大き
    ポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径が85.5nm〜150nmであり、
    ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が541nm以下であり、
    第一集団におけるポリマー粒子および第二集団におけるポリマー粒子はコア−シェル粒子であり、
    各コアが25℃未満のTgを有するポリマーであり、
    各シェルが少なくとも25℃のTgを有し、並びに
    各シェルがC1−C4アルキルメタクリレートモノマー:ビニル芳香族モノマー;アクリロニトリルモノマー、およびその混合物から選択される1種以上のモノマーを含むモノマーを重合した生成物である、ポリマー粒子を含む、耐衝撃性改良剤を製造するためのスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョン。
  6. ポリマー粒子が、ポリマー粒子ディスパージョンの合計重量に基づいて、40重量%よりも多い量で存在する、請求項記載のスプレードライ可能なプラスチック添加剤ポリマー粒子ディスパージョン。
  7. ディスパージョンが2000センチポイズ未満の粘度を有する、請求項記載のスプレードライ可能なプラスチック添加剤ポリマー粒子ディスパージョン。
  8. ポリマー粒子の第三集団をさらに含む、請求項記載のスプレードライ可能なプラスチック添加剤ポリマー粒子ディスパージョン。
  9. (a)マトリックス樹脂成分、ならびに
    (b)(i)ポリマー粒子の第一集団、および
    (ii)ポリマー粒子の第二集団
    を含み、ポリマー粒子の第一集団及び第二集団の総重量に基づいて、ポリマー粒子の第一集団は20重量パーセント以上80重量パーセント以下であり、及びポリマー粒子の第二集団は20重量パーセント以上80重量パーセント以下であり、ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が、第二の粒子集団の平均粒子直径よりも少なくとも100%大きく(ここで、ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径およびポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径はキャピラリーハイドロダイナミックフローフラクショネイションにより決定される)、第一集団と第二集団のポリマー粒子の、25℃未満のTgを有するポリマーの合計重量分率が、90重量%よりも大き
    ポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径が85.5nm〜150nmであり、
    ポリマー粒子の第一集団の平均粒子直径が541nm以下であり、
    第一集団におけるポリマー粒子および第二集団におけるポリマー粒子はコア−シェル粒子であり、
    各コアが25℃未満のTgを有するポリマーであり、
    各シェルが少なくとも25℃のTgを有し、並びに
    各シェルがC1−C4アルキルメタクリレートモノマー:ビニル芳香族モノマー;アクリロニトリルモノマー、およびその混合物から選択される1種以上のモノマーを含むモノマーを重合した生成物である、耐衝撃性改良剤を含むポリマー組成物。
  10. ポリマー粒子の第二の集団の平均粒子直径が108nm〜150nmである、請求項1に記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  11. ポリマー粒子の第二の集団の平均粒子直径が108nm〜133.2nmである、請求項1に記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  12. ポリマー粒子の第一の集団の平均粒子直径が300nm〜541nmである、請求項1に記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  13. ポリマー粒子の第一の集団の平均粒子直径が289nm〜541nmである、請求項1に記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  14. アクリル、ジエン、ビニルハライド、ビニル芳香族、エチレン、ビニルアセテート、およびそれらの組み合わせを含むモノマーから各コアが重合される、請求項1に記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  15. C1からC18アルキルアクリレート;ジエンモノマー;ビニルアセテートモノマー;およびその混合物を含むモノマーから各コアが重合される、請求項1に記載の粉末耐衝撃性改良剤組成物。
  16. ポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径が108nm〜150nmである、請求項5に記載のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョン。
  17. ポリマー粒子の第二の集団の平均粒子直径が108nm〜133.2nmである、請求項5に記載のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョン。
  18. ポリマー粒子の第一の集団の平均粒子直径が300nm〜541nmである、請求項5に記載のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョン。
  19. ポリマー粒子の第一の集団の平均粒子直径が289nm〜541nmである、請求項5に記載のスプレードライ可能なポリマー粒子ディスパージョン。
  20. ポリマー粒子の第二集団の平均粒子直径が108nm〜150nmである、請求項9に記載のポリマー組成物。
  21. ポリマー粒子の第二の集団の平均粒子直径が108nm〜133.2nmである、請求項9に記載のポリマー組成物。
  22. ポリマー粒子の第一の集団の平均粒子直径が300nm〜541nmである、請求項9に記載のポリマー組成物。
  23. ポリマー粒子の第一の集団の平均粒子直径が289nm〜541nmである、請求項9に記載のポリマー組成物。
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