次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
本発明の実施例にかかる移動通信システムについて説明する。
本実施例にかかる移動通信システムは、送信装置10と受信装置20とを備える。
次に、本実施例にかかる送信装置10について、図1を参照して説明する。
送信装置10は、同期チャネルを送信する。この同期チャネル用いて、受信装置20は、シンボルタイミングとフレームタイミングとを検出する。さらに、受信装置20は、同期チャネルを用いてスクランブルコードまたはスクランブルコードグループなどの制御情報の検出を行う。
送信装置10は無線信号を送信する基地局に備えられている。送信装置10は、複数のデータチャネル生成器100.1〜100.xを備える。各データチャネル生成器100では、送信データ発生部101から入力された送信データ系列を伝送路符号化器102において符号化し、データ変調部103においてデータ変調する。そして、変調されたデータ系列に多重部104においてパイロットシンボルを多重し、直並列変換部105において直並列変換して周波数軸上のN/SF個の情報シンボル系列にする。直並列変換された周波数軸上のN/SF個の情報シンボル系列は、コピー部106によって情報シンボル毎に短周期拡散符号の系列長と等しいシンボル数SF個ずつコピーされ、周波数軸上に並べられる。並べられた周波数軸上のN個の情報シンボル系列に対して、乗算器108にて短周期拡散符号生成器107の作成した短周期拡散符号が乗算される。
第1の合成部109において、データチャネル生成回路100各々から出力される各短周期拡散符号の乗算された系列長Nの周波数軸上のシンボル系列を多重する。多重された系列長Nのシンボル系列に対して、N個の乗算器111各々においてスクランブルコード生成器110の出力するスクランブルコードが周波数方向に乗算され、さらに、スクランブルコードが乗算されたシンボル系列に対して、N個の乗算器118各々において振幅調整部115の出力する振幅調節系列値が乗算され第2の合成部112に出力される。第2の合成部112は、スクランブルコードおよび振幅調節系列値が乗算された系列長Nのシンボル系列に、同期信号生成部120において作成された同期信号がNサブキャリアのうちの該当する特定のサブキャリアにおいて多重される。
逆フーリエ変換装置(IFFT)113は、N個のシンボルを直交マルチキャリア信号に変換する。CP(サイクリックプリフィックス)付加部114はフーリエ対象時間毎にこのマルチキャリア信号に、CP選択部117において選択されたCPを挿入する。そして送信装置10はこのCP付加部114の出力するマルチキャリア信号を無線信号にして空間に出力する。
上述した送信装置では、OFCDMを適用する場合について説明したが、OFDMを適用するようにしてもよい。
この場合、OFCDMの拡散に関連する部分は削除される。具体的には、データチャネル生成器100.2〜100.x、コピー106、短周期拡散符号生成部107、乗算器108および合成部109は削除される。また、直並列変換部105からN個の情報シンボルが出力される。すなわち、直並列変換部105から出力されたN個の情報シンボルが乗算部111によりスクランブルコードが乗算される。
同期信号生成部120における同期信号の生成処理について説明する。
データ発生部121は同期チャネルのコードを生成する。例えば、データ発生部121は、全セルで共通のコード、例えば1を生成する。このようにすることにより、在圏するセルによらず、受信装置20は、共通の同期チャネルの時間波形と受信信号との相関をとることにより、容易にタイミング検出を行うことができる。
また、同期信号生成部120は、図2Aに示すように、時間領域での繰り返し波形を生成するようにしてもよい。例えば、データ発生部121は、任意の基本波形を繰り返し生成する。この場合、受信装置では、繰り返し周期だけ離れた部分の相関値の計算が行われる。繰り返し波形が送信されているタイミングでは、同様の波形が送信されているため、相関値が大きくなる。この場合、受信装置では、SCHの波形を知る必要はなく、離れた2箇所について相関値を計算し、同じか否かを判断する。
このように任意の繰り返し波形を用いることにより、受信装置におけるタイミング検出時に、自己相関によるタイミング検出、周波数オフセット補償が可能となる。例えば、同じ信号が繰り返し送信されることから、受信装置は、その位相を測定し、比較する。受信装置は、位相の回転量に基づいて、タイミング検出、周波数オフセット補償を行うことができる。このように、受信信号の自己相関によりタイミング検出、周波数オフセットを行うようにすることにより、レプリカ相関の場合と比較して、演算量を低減することができる。
また、図2Bに示すように、時間領域での繰り返し波形を周波数変換すると、周波数領域での歯抜け型の波形が得られる。同期信号生成部120は、この周波数領域での歯抜け型の波形を生成するようにしてもよい。このようにすることにより、上述した効果と同様の効果を得ることができる。
また、時間領域での繰り返し波形の繰り返し回数、または、周波数領域での歯抜け型の波形の歯抜けの間隔は、2より大きくしてもよい。
また、データ発生部121は、スクランブルコードやスクランブルコードグループなどの制御情報毎に定義された同期チャネル用のコードを生成するようにしてもよい。この場合、図3に示すように、スクランブルコードやスクランブルコードグループなどの制御情報毎に同期チャネルが定義される。すなわち、同期チャネルを示す同期チャネルコード番号とスクランブルコードやスクランブルコードグループなどの制御情報とが対応付けられる。この場合、受信装置20は、定義された全同期チャネル波形と受信信号との相関を計算することにより、フレームタイミングおよびスクランブルコードまたはスクランブルコードグループなどの制御情報の検出を行うことができ、セルサーチの時間を短縮できる。このため、受信装置20における消費電力を低減できる。
データ変調部122はこの同期信号用データを変調し、さらに、直並列変換部125において直並列変換して周波数軸上のN個のシンボル系列にする。シンボル系列の各信号に対して、同期信号用拡散符号生成器123において生成された同期信号用拡散符号を各乗算器126において周波数方向に乗算し、N個の並列同期信号を生成する。
例えば、同期信号用拡散符号生成器123は、図3を参照して説明した同期チャネルコード番号とスクランブルコードグループ番号との対応にしたがって、同期チャネルコード番号に対応するスクランブルコードグループ番号に含まれるスクランブルコードを乗算する。
各乗算器126は、N個の並列同期信号を生成し、N個の乗算器119に入力する。N個の乗算器119各々では、振幅調節部116により入力される振幅調節系列値が乗算され第2の合成部112に出力される。
次に、本実施例にかかる送信装置10の振幅調整部115および116における処理について詳細に説明する。
振幅調整部115および116は、同期チャネルに対して振幅を調節する振幅調節系列値を乗算する。例えば、振幅調整部115および116は、時間領域信号のピーク電力対平均電力比(PAPR: peak-to-average power ratio)が十分小さくなる信号を使用して、同期チャネルのPAPRを低減する処理を行う。
送信アンプにおいて、データチャネルは、ランダムにデータが入力されるので、PAPRは上がる。したがって、図4Aに示すようにランダムな波形となる。
一方同期チャネルは、リファレンスの固定されたパターンであるので、あるパターンを選択することにより、PAPRの低い信号を選択できる。
図4Aにおいて、アンプで出力できる上限のパワーを破線で示した場合、データ部は信号の変動マージンを見込んで、バックオフは平均より低く設定される。
同期チャネルとして、PAPRが零、すなわちピークが立たない時間波形を作れるとすると、その分データチャネルの平均よりも大きい出力信号を送信することができる。このため、受信装置20における同期チャネルの検出精度を向上できる。
振幅調整部115および116は、PAPRの立たない波形を形成するために、振幅調整系列値を乗算部118および119に入力する。ここで、振幅調整系列値は、以下の特性を有する。
(a)時間領域および周波数領域で一定の振幅、例えば系列の各信号成分はexp(jθ)(jは虚数単位)の形を基本とする。
(b)完全な周期的自己相関(Perfect periodic autocorrelation)特性を有する。例えば、ゼロシフトを除いて自己相関0である。
このような特性を有する系列として、カザック系列(CAZAC sequence: Constant Amplitude Zero AutoCorrelation sequence)が挙げられる(例えば、非特許文献1、2および3参照)。このように、カザック系列(カザック符号)を用いることにより、自己相関特性が優れるため、受信装置において、レプリカ相関に基づく、タイミング検出精度を向上させることができる。
さらに、上述した特性に加えて以下の特性を有する系列を使用してもよい。
(c)任意の複素数の系列として乗算してもなお、上述した(a)、(b)の特性を有する
(d)最適な相互相関(optimum crosscorrelation)特性を有する。例えば、系列長Nにおいて、相互相関(絶対値)を1/√Nに抑圧する
以上の、特性を有する系列として、GCL(Generalized Chirp-Like)系列(例えば、非特許文献4参照)、Generalized Frank系列(例えば、非特許文献5参照)が挙げられる。
また、Golay符号を用いるようにしてもよい(例えば、非特許文献6参照)。Goley符号を用いることにより、自己相関特性が優れるため、受信装置において、レプリカ相関に基づく、タイミング検出精度を向上させることができる。また、符号の性質により、相関処理を簡単化できる。
また、周波数領域において、SCH帯域幅内で生成したPN符号をIFFTにより時間領域に変換することにより生成した信号を用いるようにしてもよい。このような信号を用いることにより、自己相関特性が優れるため、受信装置において、レプリカ相関に基づく、タイミング検出精度を向上させることができる。
また、基本波形としては、上述した3つの波形の何れか1つを用い、これを繰り返して送信するようにしてもよい。このようにすることにより、受信装置における受信処理を簡略化できる。例えば、受信装置は、基本波形に対応する相関器を1つだけ備え、その出力を合成する。
また、基本波形を繰り返す場合に、符号反転を含めるようにしてもよい。このようにすることにより、自己相関特性を改善することができ、受信装置におけるタイミング検出精度を向上させることができる。
また、受信装置側で、受信された繰り返し送信された基本波形に基づいて、自己相関によりタイミング検出を行うかレプリカ相関によりタイミング検出を行うかを選択できるようにしてもよい。例えば、受信装置は、処理量を重視する場合、すなわち処理量を低減する場合には自己相関によりタイミング検出を行う。また、受信装置は、検出精度を重視する場合にはレプリカ相関によりタイミング検出を行う。
例えば、P−SCH信号波形として、自己相関特性のよい基本波形を符号反転して繰り返す波形を使用する。
例えば、時間領域で、1OFDMシンボル長Lの1/Nの長さの基本波形を用いる。この場合、基本波形は、Golay符号、Gold符号、直交Gold符号などの自己相関特性のよい符号を用いる。図4Bに示すように、基本波形を符号反転してN回繰り返すことで、信号全体としても自己相関特性のよい符号を形成する。
そのままでは信号帯域外成分が発生するため、所望の信号帯域幅のフィルタを通過させることで、最終的なP−SCH信号波形とする。
例えば、図1を参照して説明した送信装置10において、同期信号用拡散符号生成部123を、図4Cに示すように、基本波形生成部123−1と、基本波形生成部123−1の出力信号が入力される繰り返しおよび符号反転部123−2と、繰り返しおよび符号反転部123−2の出力信号が入力される帯域制限フィルタ123−3を備えるようにする。
基本波形生成部123−1は、符号長L/Nの基本波形を生成する。繰り返しおよび符号反転部123−2は、符号長L/Nの基本波形の繰り返しおよび符号反転を行う。
帯域制限フィルタ123−3は、所望の信号帯域幅のフィルタを通過させることにより、最終的なP−SCH信号波形を出力する。
所望の信号帯域幅としては、下記2通りある。
(1)S−SCHに与えられた帯域幅とする。このようにすることにより、SCH帯域外の他のチャネルへの影響をなくすことができる。
(2)システム帯域幅とする。このようにすることにより、SCH帯域外の他のチャネルへの影響が若干出るが、SCH信号波形の歪みが小さくなるので、移動局における検出精度を高くすることができる。
移動局側では、基本波形に対応する相関器を用意し、この出力を符号反転して合成する。このようにすることにより、低演算処理量で、検出精度の高いレプリカ相関を実現することができる。
次に、本実施例にかかる送信装置10の合成部112における処理について詳細に説明する。
合成部112は、図5Aに示すように、同期チャネルをフレーム周期で挿入する。同期チャネルをフレーム周期で挿入する場合に、合成部112は、例えば同期チャネルを時間多重、すなわち、一部のスロットのOFDMシンボルに格納して送信する。この場合、例えばフレームがスロット長の整数倍で構成される。1フレームは複数のスロット、例えば15スロットにより構成され、1スロットは、複数のOFDMシンボル、例えば7OFDMシンボルにより構成される。
このようにすることにより、送信装置10では、再送などの閉ループ制御において、同期チャネルが入ったスロットを意識しないで制御ができる。すなわち、ラウンド・トリップ・タイム(Round Trip Time)が変わらない。また、受信装置20では、受信信号と同期チャネルレプリカの時間領域での相関をとることにより、同期チャネルの受信タイミングを特定でき、シンボルタイミングとフレームタイミングとを同時に検出することができる。また、受信装置20は、受信信号と同期チャネルレプリカの周波数領域での相関をとることにより、同期チャネルの受信タイミングを特定するようにしてもよい。この場合、受信装置20は、フレーム検出後に、スクランブルコードがかけられている共通パイロットチャネルを使用してスクランブルコードを検出する。
フレームの1箇所のみに同期チャネルを設けることにより、同期チャネルが検出された場合に、フレームの境界も検出することができる。また、複数設ける場合と比較して、同期チャネルの送信電力を高くすることができ、検出精度を向上させることができる。
また、受信装置20は、フレーム検出およびスクランブルコードグループ検出後に、スクランブルコードがかけられている共通パイロットチャネルを使用してスクランブルコードを検出するようにしてもよい。
これまで、例えばW−CDMAでは、スロット周期、すなわちスロット毎に同期チャネルが挿入されていたため、最初にシンボルタイミングが検出され、その後フレームタイミングが検出される2段階の手順でフレームタイミングの検出が行われていた。この方法では、同期チャネルによりスロットのタイミングの検出はできるが、フレームのどの部分であるかの特定はできない。このため、スロットのタイミングの検出後にフレームのどの部分であるかの検出が行われる。本実施例によれば、同期チャネルが検出された時点で、フレームが特定でき、時間タイミングが分かるため、シンボルタイミングとフレームタイミングとを同時に検出できる。
本実施例では、フレーム単位(周期)に1箇所同期チャネルを挿入する場合について説明したが、複数箇所挿入するようにしてもよい。すなわち、少なくとも1箇所同期チャネルを挿入するようにしてもよい。
例えば、図5Bに示すように、フレームあたりに2周期となるように同期チャネルを挿入するようにしてもよいし、図5Cに示すように、フレームあたりに4周期となるように同期チャネルを挿入するようにしてもよい。
受信装置20は、受信信号と同期チャネルレプリカとの相関をとることにより、同期チャネルの受信タイミングを特定する。この場合複数のフレームの相関を取り平均化される。例えば、1フレーム内に1万箇所のサンプル点がある場合、1万箇所で相関をとり、その中で1番相関の大きい箇所を探す。この場合、複数フレームを平均化する場合には、1万個の相関値を一時的にメモリに記憶しておく必要がある。その後、次のフレームで1万箇所の相関をとり、各箇所の相関値を加算することにより、S/Nを向上させる。したがって、用意するメモリの容量が大きくなる。
複数の同期チャネルを設けることにより、上述した複数のフレームを平均化する場合、メモリの容量は少なくてすむ。1フレームあたり2周期チャネルの場合には1/2、1フレームあたり4周期チャネルの場合には1/4となる。
さらに、1フレームあたりの同期チャネルの数を増やすことにより、使用するメモリの容量を減少させることができる。
複数の同期チャネルを配置する場合に、均等となるように配置する。すなわち、同期チャネルをフレーム周期で等間隔に挿入する。このようにすることにより、複数のフレームの平均化処理を容易にできる。
また、複数の同期チャネルを配置する場合に、不均等となるように配置する。このようにすることにより、フレームの境目を容易に検出できるようにすることができる。
また、フレーム内に複数の同期チャネルを挿入することにより、受信側で複数の同期チャネルの相関出力を合成することで時間ダイバーシチ効果を得ることができ、タイミング検出精度を向上させることができる。
また、合成部112は、図5Dに示すように、同期チャネルをフレーム周期で時間多重する場合に、独立したスロットを設けて、同期チャネルを挿入するようにしてもよい。この場合、フレームがスロット長の整数倍+同期チャネル長となる。このようにすることにより、スロット内の構成を全て共通とすることができ、シンプルな無線I/Fを構成できる。すなわち、送受信処理を簡単にできる。
次に、同期チャネルの構成について説明する。
W−CDMAでは、図6Aに示すように、スロットの先頭に、同期チャネルが格納されるが、同期チャネルだけではなくデータチャネルも格納される。すなわち、同期チャネルと他のチャネルとがコード多重され送信される。この構成では、他のチャネルは、同期チャネルを気にせずに構成できるが、総送信電力の一部しか同期チャネルに割り当てることができない。このため、受信装置20では、同期チャネルを検出するために長い時間平均化が必要である。
本実施例では、図6Bに示すように、ある時間、例えばOFDMシンボルが同期チャネルに割り当てられるため、総送信電力を同期チャネルに割り当てることができる。このように構成することにより、受信装置20は、受信処理の時間を短縮でき、シンボル+フレームタイミング検出を行うことができる。例えば、1OFDMシンボルが同期チャネルに割り当てられる。
W−CDMAでは、1スロットだけでは同期信号の検出は不可能であり、周波数多重型のように、時間的に長い同期チャネルが使用されている。W−CDMAでは、複数のスロットを用いて、その相関をとり、同期信号の検出が行われる。すなわち、同期信号の検出を行うためには、ある程度のサンプル数が必要である。このため、受信装置20での受信時間が長くなり、演算処理量も大きい。
本実施例では、送信装置10では総送信電力を同期チャネルに割り当てることができるため、割り当てる電力を大きくすることができ、同期チャネルの送信時間を短くすることができる。例えば、W−CDMAでは1フレームの10%程度の時間が必要であるが、本実施例では1%程度の時間に低減できる。
また、受信装置20において、フレームの相関をとる時間を短縮でき、また演算処理量を減少させることができる。また、1回の同期チャネルによりシンボル+フレームタイミングの検出を行うことができるため必要なバッファ量の削減を行うことができ、また消費電力を低減できる。
また、合成部112は、図7に示すように同期チャネルを時間多重する場合に、1OFDMシンボルの一部のサブキャリアに割り当てるようにしてもよい。例えば、1OFDMシンボルの一部のサブキャリアに等間隔で割り当てる。また、レプリカ相関時の検出精度を向上させるために、不等間隔で割り当ててもよい。
OFDMでは、マルチパスに対する耐性を高めるために、サブキャリア数を大きくしてOFDMシンボル長を長くする。このため、1OFDMシンボルを全て同期信号に割り当てると、オーバヘッドが大きくなる。
このため、合成部112は、一部のサブキャリアに同期チャネルを割り当て、残りのサブキャリアは他のチャネルに割り当てる。このようにすることにより、同期チャネルのオーバヘッドを低減することができる。
また、総送信電力が固定されている場合でも、同期チャネルと多重されるチャネルとの送信電力配分比を変えることによって、同期チャネルの送信電力を調整できる。また、多重されるチャネルの送信電力を調整できる。同期チャネルの送信電力の調整は、例えば、セル設計時にオペレータにより行うことができる。
また、合成部112は、図8に示すように同期チャネルを、割り当て周波数の少なくとも一部を使用して、離散的に割り当てるようにしてもよい(直交多重型 FDM)。このようにすることにより、周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、合成部112は、図8に示すように、少なくとも一部のデータチャネルに重ねて時分割多重となるように、同期チャネルを割り当てるようにしてもよい(非直交多重型 TDM)。この場合、少なくとも一部のOFDMシンボルに重ねて時分割多重して同期チャネルが送信される。
また、合成部112は、図8に示すように、少なくとも一部のデータチャネルに等間隔に重ねて周波数分割多重となるように、同期チャネルを割り当てるようにしてもよい(非直交多重型 FDM)。このようにすることにより周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、合成部112は、図8に示すように、少なくとも一部のデータチャネルとコード分割多重となるように、同期チャネルを割り当てるようにしてもよい(非直交多重型 CDM)。
その結果、図9に示すように、スクランブルコードグループに属する同期チャネルコード、pk(1)、pk(2)、・・・、pk(2n)がサブキャリアに割り当てられる。サブキャリアに割り当てられた同期チャネルコードは、逆フーリエ変換部(IFFT部)113に入力され、直交マルチキャリア信号に変換され、CP付加部114に入力される。CP付加部114は、フーリエ対象時間毎に入力されたマルチキャリア信号に、CP選択部117において選択されたサイクリックプリフィックス(CP)を挿入する。そして送信装置10はこのCP付加部の出力するマルチキャリア信号を無線信号にして空間に出力する。
また、サブキャリア間に差動符号化で同期チャネル系列を配置するようにしてもよい。
この場合、受信装置側では、サブキャリア間の遅延相関により位相差情報を取り出すことで、同期チャネル系列を検出する。
サブキャリアに直接同期系列をかける場合には、周波数領域でフェージング変動(周波数選択性フェージング)があると、周波数軸上で長い区間での同相での加算ができなくなる。
サブキャリア間の位相差を使って(差動符号化により)同期チャネル系列をかけるようにすることにより、周波数領域でフェージング変動があっても、隣り合うサブキャリア間のフェージング変動が小さければ、遅延検波型の相関でサブキャリア間の位相差を取り出すことにより同相加算ができ、フェージング変動がある場合も高い検出精度が得られる。
また、長い系列にわたる相関が使えるので、多くの系列を準備できる。すなわち、同期チャネルを使って多くの情報を送信することができる。
この場合、図10Aに示すように、隣り合うサブキャリア間に限らず、同期チャネルが2サブキャリアおきなどである場合も適用可能である。また、系列を2種類用意し、2階層化することにより、送信できる制御情報量を増やすことができる。
例えば、2種類の系列がそれぞれ16パターンある場合、16×16=256通りの情報を送信することができる。この場合、同期チャネルを用いて、例えば、16のセルID、2つのフレームタイミング、2つのセクタ構成、2つのMIMOアンテナ構成、2つのCP長などの情報を送れることになる。この場合、2種類の系列の配置の仕方として、例えば交互に系列1、系列2とすることができる。また、系列としては、GCL系列、Walsh系列などが適用できる。
また、後述するセカンダリ同期チャネルの符号として、GCL符号、Walsh符号以外に、「周波数領域で(1)直交符号、または、(2)擬似直交符号、または、(3)自己相関・相互相関特性のよい符号、のいずれか1つを用いるようにしてもよい。
具体的には、周波数軸上で、一定回転速度で位相が回転する直交符号を用いる。
このようにすることにより、任意の系列長の符号について、直交符号が形成でき、第2段階での検出精度を改善させることができる。
さらに、上記符号に対して、システムであらかじめ規定した、周波数軸上でのスクランブルを行うようにしてもよい。この場合、スクランブルはセル毎に異なるスクランブルをかけるのではなく、1通りのスクランブルを行う。上記符号では、周波数軸上では一定回転速度で位相が回転しているため、時間軸上ではインパルス波形となり、送信アンプの効率の観点から望ましくない。周波数軸上でスクランブルを行ってランダムすることにより、この送信アンプの効率の問題を解決することができる。スクランブルコードは移動局既知であるため、セカンダリ同期チャネルの相関をとる前に、デスクランブルを行い、相関をとることにより、問題なく相関検出を行うことができる。
ここで、スクランブルコードグループに属する同期チャネルコード、pk(1)、pk(2)、・・・、pk(2n)を、フレームタイミング検出用と、スクランブルコードグループなどの制御情報検出用に分離するようにしてもよい。例えば、フレームタイミング用の同期チャネルをプライマリ−同期チャネル(Primary−SCH)、グループ検出用の同期チャネルをセカンダリ同期チャネル(Secondary−SCH)とする。ここで、Primary−SCHは全セル共通の波形とする。また、Secondary−SCHはスクランブルコードグループ毎に定義される波形を有する。プライマリ同期チャネルとセカンダリ同期チャネルは、データシンボル系列と合成される。
すなわち、プライマリ同期チャネルでは受信タイミングが検出され、セカンダリ同期チャネルでは受信フレームの検出と、スクランブルコードに関する情報が検出される。例えば、プライマリ−同期チャネルでは、シンボルタイミング(FFTタイミング)が通知される。また、プライマリ−同期チャネルの挿入間隔を1フレームとすることにより、プライマリ−同期チャネルによりフレームタイミングの通知ができる。プライマリ−同期チャネルにより、シンボルタイミングとフレームタイミングとを検出できるようにすることにより、セカンダリ同期チャネルにより、フレームタイミングを通知する必要がなくなる。
また、例えば、セカンダリ同期チャネルによりスクランブルコードのグループを検出するようにしてもよいし、スクランブルコードのグループのスクランブルコードまで検出するようにしてもよい。スクランブルコードまで検出するようにすることにより、すぐに復調処理を行うことができる。例えば、セカンダリのチャネルとして符号を定義し、異なる符号のパターンをそれぞれ各スクランブルグループに対応付ける。例えばコードグループが64通りある場合には、64通りの符号のパターンを用意しておく。もし、スクランブルコードが512種類ある場合には、512種類の符号のパターンを用意しておく。このようにして、同期チャネルとの相関を取る。これまでは、パイロットチャネルを使用して、スクランブルコードのグループの中からスクランブルコードを検出していた。
また、セカンダリ同期チャネルで通知する情報をスクランブルコードグループ情報のみとするようにしてもよい。このようにすることにより、受信装置において、受信処理の負荷を低減でき、検出精度を向上させることができる。
また、スクランブルコードのグループを示す情報を、共通パイロットチャネル(Common pilot channel: CPICH)のパターンにより通知するようにしてもよい。CPICHのパターンにより通知することにより、スクランブルコードグループを通知するための物理チャネル、すなわちセカンダリ同期チャネル不要にできる。
また、セカンダリ同期チャネルにより、システム帯域幅を示す情報を通知するようにしてもよい。同期チャネルの送信帯域幅を1.25MHzまたは5MHzとすることにより、セルサーチの段階では、移動局はシステム帯域幅を認識する必要はない。また、同期チャネルに割り当てる無線リソースはオーバヘッドとなるのでできるだけ少なくする方が望ましい。
また、セカンダリ同期チャネルにより、報知チャネルの帯域幅を示す情報を通知するようにしてもよい。例えば、報知チャネルの帯域幅毎に異なるセカンダリ同期チャネルの信号を用いることにより、受信側でセカンダリ同期チャネルによって報知チャネルの帯域幅を検出することができる。
また、セカンダリ同期チャネルにより、送信アンテナ数を示す情報を通知するようにしてもよい。例えば、同期チャネルおよびCPICHの送信アンテナ数は最大2とする。このようにすることにより、セルサーチの段階では、送信アンテナ数を認識する必要はない。
また、セカンダリ同期チャネルにより、セクタ数などのセル構成に関する情報を通知するようにしてもよい。例えば、セルのセクタ数によって異なるセカンダリ同期チャネルの信号を用いることにより、受信側でセカンダリ同期チャネルによってセル構成を検出することができる。
また、セカンダリ同期チャネルにより、基地局のアンテナ数に関する情報を通知するようにしてもよい。例えば、送信アンテナ数によって異なるセカンダリ同期チャネルの信号を用いることにより、受信側でセカンダリ同期チャネルによって送信アンテナ数を検出することができる。
また、セカンダリ同期チャネルにより、サイクリックプリフィックス(CP)長に関する情報を通知するようにしてもよい。例えば、CP長によって異なるセカンダリ同期チャネルの信号を用いることにより、受信側でセカンダリ同期チャネルによってCP長を検出することができる。
S−SCHに用いる信号波形として、例えば、同一タイミングで相互相関特性のよい符号を用いる。
S−SCHでは、制御情報、例えばセルIDグループを異なる符号を送ることで通知する。この場合、異なる制御情報を識別することを容易にするため、異なる符号間の相関、例えば相互相関特性のよい符号を用いる。ただし、W−CDMAのときと異なり、周波数軸上での符号配置となるため、周波数軸上でのシフトは考慮する必要がなく、同一タイミング、すなわち周波数方向のシフトが無い状態で相互相関特性がよい符号であればよい。この点からは上述したWalsh符号やCAZAC符号は同一タイミングで直交であるので、適している。例えば、図10Bに示すように、同一タイミングで相互相関特性がよい符号1(c1,c2,c3,c4,c5,・・・,cn−1,cn)と、符号2(d1,d2,d3,d4,d5,・・・,dn−1,dn)を用いた場合、符号1により情報Aを通知でき、符号2により情報Bを通知することができる。
また、S−SCHに用いる信号波形として、例えば、タイミングシフトも含めて自己相関・相互相関特性のよい符号を用いるようにしてもよい。例えば、周波数軸上でシフトさせることにより、異なるタイミングを生成する。
相互相関特性に加え、タイミングシフトも含めて自己相関・相互相関特性がよい符号を用いることにより、符号に加えてタイミングシフト、例えば符号の位相によっても情報を通知することができる。このため、送る制御情報数を大きくできる。例えば、符号数×位相シフト数だけ送信できる情報量を大きくできる。このような特性を有する符号として、例えば、Gold符号、直交Gold符号などを適用できる。例えば、図10Cに示すように、同一タイミングで相互相関特性がよい符号1(c1,c2,c3,c4,c5,・・・,cn−1,cn)と、符号1を所定の位相、例えば位相シフト量1だけシフトさせた符号1(c2,c3,c4,c5,c6,・・・,cn−2,cn)を用いた場合、符号1により情報Aを通知でき、符号1を位相シフト量1だけシフトさせた符号1より情報Cを通知することができる。
Primary−SCHとSecondary−SCHとは多重して送信される。例えば、図7を参照して説明したように、1OFDMシンボルの一部のサブキャリアに、Primary−SCHを割り当て、残りのサブキャリアにSecondary−SCHを割り当てるようにしてもよい。この場合、図11に示すように、1OFDMシンボルの一部のサブキャリアに、Primary−SCH(P(k))(k=1、3、・・・、2n−1)およびSecondary−SCH(S(k))(k=2、4、・・・、2n)が割り当てられる。
また、Primary−SCHとSecndary−SCHとを異なるスロットに割り当てて送信するようにしてもよい。また、図8を参照して説明したように、Primary−SCHおよびSecondary−SCHを、割り当て周波数の少なくとも一部を使用して、離散的に割り当てるようにしてもよい(直交多重型 FDM)。このようにすることにより、周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、少なくとも一部のデータチャネルに重ねてPrimary−SCHとSecndary−SCHを時分割多重となるように割り当てるようにしてもよい(非直交多重型 TDM)。この場合、少なくとも一部のOFDMシンボルに重ねて時分割多重してPrimary−SCHとSecndary−SCHが送信される。
また、Primary−SCHとSecndary−SCHを少なくとも一部のデータチャネルに等間隔に重ねて、周波数分割多重となるように割り当てるようにしてもよい(非直交多重型 FDM)。このようにすることにより周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、Primary−SCHとSecndary−SCHを少なくとも一部のデータチャネルとコード分割多重となるように割り当てるようにしてもよい(非直交多重型 CDM)。
同期チャネルがPrimary−SCHとSecndary−SCHとに分離されて送信された場合、受信装置20は、Primary−SCHでフレームタイミングを検出し、検出されたフレームタイミングに基づいて、Secndary−SCHを用いてスクランブルコードチャネルを検出する。
このようにすることにより、フレームタイミング検出時点では1種類の同期チャネル波形、ここではPrimary−SCHと受信信号との相関を計算すればよく、また、フレームタイミング検出後は、フレームタイミングにおいてのみ同期チャネル波形、ここではSecondary−SCHと受信信号とに基づいて計算すればよいため、全ページの同期チャネル波形をコードグループ数分定義する構成よりも受信装置における演算量を低減できる。
また、スクランブルコードグループを示す情報をS−SCHで通知する際に、グループ数分の異なる波形を予め定義して、該波形で通知するようにしてもよい。このようにすることにより、グループ数が少ない場合に、受信処理の負荷を低減でき、検出精度を向上させることができる。
また、スクランブルコードグループを示す情報をS−SCHで通知する際に、チャネル符号化を適用した制御ビットの形で通知するようにしてもよい。このようにすることにより、特にグループ数が多い場合や、S−SCHでスクランブルコードを示す情報以外の制御情報を通知する場合に、受信処理の負荷を低減でき、検出精度を向上させることができる。また、CRCの適用も可能であるため、検出の信頼性を向上させることができる。
また、図11Bに示すように、P−SCHとS−SCHとを同じOFDMシンボル上にFDMで多重するようにしてもよい。
このようにすることにより、TDMで多重する場合と比較して、SCHを割り当てるシンボル数が同じ場合、P−SCH、S−SCHとも多くのOFDMシンボルに、例えば時間的に分散して配置することができるため、時間ダイバーシチ効果を大きくすることができる。
また、S−SCHがP−SCHと同じOFDMシンボル上に配置されるため、S−SCH検出時にP−SCHをリファレンスとした同期検波を行いやすい。S−SCH受信タイミングと同じ時間にチャネル推定を行うことができるため、効果的な同期検波を行うことができる。
P−SCHとS−SCHとのFDM方法としては、下記の2通りがある。
(1)1サブキャリアおきの規則的な配置とし、P−SCHとS−SCHとが互い違いになるようにする。このようにすることにより、高い周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
S−SCHを同期検波する際に、周波数軸上でいずれのS−SCHのサブキャリアについてもP−SCHが常に両側に均等に配置されているため、P−SCHをリファレンスとしたチャネル推定を高精度に行うことができる。FDMであるため、P−SCHとS−SCHの干渉も生じない。
(2)P−SCHとS−SCHとが周波数軸上で不規則に入れ替わる配置とする。この場合、配置の仕方はシステムで定義しておく。(1)の問題点として、P−SCHが周波数軸上で1サブキャリアおきに配置されると、時間領域では2回繰り返し波形となるため、タイミング検出時にピークが複数現れて検出精度が劣化することがある。P−SCHを周波数軸上で不規則に配置することにより、この問題点を避けることができる。
例えば、10msecフレーム内に2ないし4のいずれか1つのOFDMシンボルにP−SCHおよびS−SCHを配置する。10msecフレーム内に複数配置することにより、時間ダイバーシチ効果を得ることができる。
2ないし4OFDMシンボルにP−SCHおよびS−SCHを配置する場合、W−CDMAのSCHのオーバヘッド、例えば、10%送信電力比を仮定すると、約1%よりも、SCHオーバヘッドを小さくできる。例えば、5MHz以上のシステム帯域幅で、1.25MHzのSCHを送信する場合に、SCHオーバヘッドを小さくできる。
また、SCHを時間的に集中して配置することができるため、W−CDMAよりも少ないSCHオーバヘッドで高速セルサーチを実現できる。
次に、プライマリ同期チャネルの送信処理及び受信処理について、図12を参照して説明する。
送信装置10は、プライマリ同期チャネルを飛び飛びのサブキャリアで送信するようにしてもよい。例えば、1サブキャリアおきに送信する。その結果、時間信号は、キャリア間隔分の繰り返し信号となる。すなわち、1サブキャリアおきに送信することにより、時間的に同様のパターンが繰り返される。同様に2サブキャリアおきに送信されると、3回時間的に同様のパターンが繰り返えされる。すなわち、サブキャリアの間隔をあけて送信することにより、同じ信号が繰り返されたものが送信される。
このようにすることにより、移動局(受信装置)は、繰り返し送信されたプライマリ同期チャネルを比較することにより、その間の位相回転量などを計算することにより周波数同期を取ることができる。
受信側の処理としては、受信信号間の時間領域の相互相関を検出する。この場合、同期チャネルを1キャリア以上はなして配置した場合に有効である。この場合、相関値の位相回転量から周波数ドリフト量を検出できる。
また、受信信号とプライマリ同期チャネルとの時間領域の相関を検出する。この場合、OFDMシンボル内の部分相関の位相回転量から周波数ドリフト量を検出できる。
次に、セカンダリ同期チャネルの送信処理及び受信処理について、図13Aおよび図13Bを参照して説明する。
フレームに複数のセカンダリ同期チャネルが配置される場合、異なるセカンダリ同期チャネルを配置するようにしてもよい。すなわち、フレームの同期チャネル毎にコードパターンを変える。例えば、スクランブル符号グループおよびサブフレームの位置に応じて異なる変調パターンとする。
このようにした場合の受信処理について説明する。
セカンダリ同期チャネルの検出方法として、周波数領域処理と時間領域処理とがある。
周波数領域処理は、プライマリ同期チャネルでシンボルタイミングが分かっているため、FFT処理を行う場所は分かっている。このため、FFT処理後に行われる。絶対位相を用いる場合には、受信信号とセカンダリ同期チャネルとの相関を検出する。この場合、フェージングによる位相回転で特性劣化が生じる場合がある。近接するプライマリ同期チャネルとの絶対位相を用いる場合、フェージングによる位相回転に追従させる。すなわち、プライマリ同期チャネルをパイロットに見立てて、セカンダリ同期チャネルの位相を戻す。その後で相関値の計算を行う。
時間領域処理は、FFT前に行われ、受信信号とセカンダリ同期チャネルとの相関を検出する。この場合、2キャリア以上はなして配置された場合には、受信信号間の相互相関がある。
また、図13Bに示すように、プライマリ同期チャネルとセカンダリ同期チャネルとを、同じシンボルに配置する。このようにすることにより、プライマリ同期チャネルでチャネル推定を行う場合のフェージングの影響を低減できる。例えば、異なるシンボル位置にプライマリ同期チャネルとセカンダリ同期チャネルとを配置した場合、特に、高速移動中にフェージングの変動の影響を受ける。
また、図13Cに示すように、同じOFDMシンボルにFDMで多重、すなわち図13Bのように互い違いにP−SCHとS−SCHを配置するのではなく、連続的にP−SCHとS−SCHを配置するようにしてもよい。また、図13Dに示すように、同じOFDMにCDMで多重、すなわちP−SCHとS−SCHを重ねるようにしてもよい。
図13Eに示すように、P−SCHとS−SCHとを同じOFDMシンボル上に符号多重することにより、FDMで多重する場合と比較して、P−SCHが周波数軸上で連続配置となるため、1サブキャリアおきにP−SCHを配置した場合に生じるタイミング検出精度の劣化の問題点が生じない。
また、S−SCHのサブキャリア数、すなわち周波数軸上の符号長を大きくとることができるため、多くの制御情報、例えばセルIDグループ等を送信することができる。
S−SCHを同期検波する際に、周波数軸上でいずれのS−SCHのサブキャリアについてもP−SCHが同じサブキャリア上に多重されているため、P−SCHをリファレンスとしたチャネル推定が可能となる。
例えば、10msecフレーム内に2ないし4のいずれか1つのOFDMシンボルにP−SCHおよびS−SCHを配置する。
このように10msecフレーム内に複数配置することにより、時間ダイバーシチ効果を得ることができる。
2ないし4OFDMシンボルにP−SCHおよびS−SCHを配置する場合、W−CDMAのSCHのオーバヘッド、例えば10%送信電力比を仮定すると、約1%よりも、SCHオーバヘッドを小さくできる。例えば、5MHz以上のシステム帯域幅で、1.25MHzのSCHを送信する場合に、SCHオーバヘッドを小さくできる。SCHを時間的に集中して配置することができるため、W−CDMAよりも少ないSCHオーバヘッドで高速セルサーチを実現できる。
また、図13Fに示すようにP−SCHとS−SCHを別のOFDMシンボルにTDMで多重するようにしてもよい。
例えば、図13Gに示すように、P−SCHとS−SCHとを異なるOFDMシンボル上にTDMで多重する。このようにすることにより、FDMで多重する場合と比較して、P−SCHが周波数軸上で連続配置となるため、1サブキャリアおきにP−SCHを配置した場合に生じるタイミング検出精度の劣化の問題点が生じない。
また、S−SCHのサブキャリア数、すなわち周波数軸上の符号長を大きくとることができるため、多くの制御情報、例えばセルIDグループ等を送信することができる。
P−SCHとS−SCHの配置としては、以下に示す2つの配置がある。
(1)図13Gに示すように、P−SCHとS−SCHとを所定のフレームだけ離して配置する。このようにすることにより、例えば5msec離して配置した場合、5msecの単位を同じ構成にできる。
(2)図13Hに示すように、P−SCHとS−SCHとを時間軸上で近接して配置する。このようにすることにより、S−SCH検出時にP−SCHをリファレンスとした同期検波を行うことができる。
具体的には、10msecフレーム内に2ないし4のいずれか1つのOFDMシンボルにP−SCHおよびS−SCHを配置する。
このように10msecフレーム内に複数配置することにより,時間ダイバーシチ効果を得ることができる。
2ないし4OFDMシンボルにP−SCHおよびS−SCHを配置する場合、W−CDMAのSCHのオーバヘッド、例えば10%送信電力比を仮定すると、約1%よりも、SCHオーバヘッドを小さくできる。例えば、5MHz以上のシステム帯域幅で、1.25MHzのSCHを送信する場合に、SCHオーバヘッドを小さくできる。
また、SCHを時間的に集中して配置することができるため、W−CDMAよりも少ないSCHオーバヘッドで高速セルサーチを実現できる。
次に、本実施例にかかる送信装置10のCP付加部114における処理について詳細に説明する。
CP付加部114は、フーリエ対象時間毎にマルチキャリア信号に、CP選択部117において選択されたCPを挿入する。
CP(cyclic Prefix)は、遅延波で様々なタイミングで信号が到着しても、信号処理への影響を吸収するために設けられる。実際には、システムでマルチパスを一通り測定し、その結果に基づいて決定される。この場合、一つの基地局からの信号であればどの程度の遅延が生じるかが分かるため、その遅延に基づいてCPが決定される。
しかし、複数の基地局からの信号が合成されるマルチキャストの場合には、単純なマルチパスによる受信タイミングの広がりに加えて、複数の基地局から信号が送信されることによる伝播遅延を生じる。すなわち、伝播遅延の差が上乗せされ、一つの基地局からの信号を受信する場合よりも、その広がりが大きくなる。したがって、マルチキャストの場合と、普通の通信、例えばユニキャストの場合で、遅延の大きさが全く異なる。
そこで、本実施例においては、無線のフレームとして、複数、例えば2種類用意する。すなわちCP長の異なる複数、例えば2種類のCPを用意する。マルチキャストの場合には長いCP長を有するCPを用い、ユニキャストの場合には短いCP長を有するCPを用いる。ユニキャストの場合に、CP長の長いCPを用いると、伝送効率が低下するため、マルチキャストの場合にCP長の長いCPを使用する。
CP選択部117は、図14に示すように、同期チャネルコード番号とCP長とを対応付けて記憶する。CP選択部117は、この対応に基づいてCP長を選択する。
また、CP選択部117は、例えば、図15に示すように、同期チャネルコード番号とスクランブルコードグループ番号とCP長とを対応付けて記憶するようにしてもよい。図15には、CP長が2種類である場合について示した。
また、CP選択部117は、例えば、図16に示すように、同期チャネルコード番号とスクランブルコードグループ番号とを対応付けて記憶するようにしてもよい。
本実施例では、CP長の異なる2種類CPを使用する場合について説明する。
上述したように、長いCP長を有するCPは、複数の基地局から同様の信号が送信されるマルチキャストの場合に使用される。このようにすることにより、複数の基地局からの伝播遅延を吸収することができる。
短いCP長を有するCPは、マルチキャスト以外の例えばユニキャスト時に使用される。
CP付加部114は、CP選択部117により指定されたCPを、IFFTから出力されたマルチキャリア信号に付加する。
例えば、CP付加部114は、図17Aおよび図17Bに示すように、同期チャネルがフレームの先頭または末尾に配置されるようにCPを付加する。同じシステム内で、異なるCP長を用いる場合、サブキャリアの間隔が一定の場合には、フレーム内のOFDMシンボル数が変わってしまうため、フレーム境界に対する同期チャネルの位置も変わってしまう。このように、同期チャネルがフレームの先頭または末尾に配置されるようにCPを付加することにより、CP長によらず、同期チャネル位置に対するフレーム境界の位置が変わらないようにできるため、受信装置20におけるフレーム境界(フレームタイミング)の検出が容易にできる。
次に、本発明の実施例にかかる受信装置20について、図18Aを参照して説明する。
本実施例にかかる受信装置20は、スクランブルコード受信タイミング検出回路200を備える。
スクランブルコード受信タイミング検出回路200は、アンテナで受信されたマルチキャリア信号を入力し、スクランブルコード受信タイミングおよびFFTタイミングを検出して出力する。
具体的には、スクランブルコード受信タイミング検出回路200はアンテナで受信したマルチキャリア信号を相関器201に入力する。一方、同期信号レプリカ生成器202は、あらかじめ設定されている同期信号レプリカを生成し、相関器201に順次に入力する。相関器201において、受信したマルチキャリア信号と同期信号レプリカとの相関検出が行われ、その結果得られた各ピークを示す相関値とそのタイミングが、相関値とタイミングのメモリ203に記憶される。タイミング検出回路204は、相関値とタイミングのメモリ203内の記憶値から、最大相関値およびタイミングを選択し、スクランブルコード受信タイミングとしてメモリ205に記憶する。タイミング検出回路204はさらに、スクランブルコード受信タイミングよりFFTタイミングを計算し、メモリ205に記憶する。このメモリ205からFFTタイミングがCP除去回路へ出力され、スクランブルコード受信タイミングがスクランブルコード同定回路と復調回路へ出力される。
例えば、P−SCH信号波形として、自己相関特性のよい基本波形を符号反転して繰り返す波形が使用された場合、受信装置20は、図18Bに示す構成となる。
すなわち、図18Aを参照して説明した受信装置10において、相関器201を、基本波形に対する相関器201−1と、基本波形に対する相関器201−1の出力信号が入力される符号反転部201−2と、符号反転部201−2の出力信号が入力される上位階層符号に対する相関器201−3により構成する。
基本波形に対する相関器201−1は、マルチキャリア信号と基本波形との相関検出を行う。ここでは、符号長L/Nである。符号反転部201−2は、基本波形に対する相関器201−1の出力を符号反転する。上位階層符号に対する相関器201−3は、符号反転部201−2の出力に対して、上位階層符号との相関検出を行い、P−SCH相関値を相関値とタイミングのメモリ203に入力する。ここでは、符号長Nである。このようにすることにより、符号長Lの長い相関値を不要にできる。
次に、相関器201における処理について、図19から図20を参照して説明する。
相関器201は、最小のCP長の同期チャネルレプリカと受信信号との相関をとる。このようにすることにより、1通りのサーチ法でフレームタイミングの検出を行うことができる。
例えば、図19に示すように、受信装置20が相関計算に用いる同期チャネルとして、有効シンボルS1、S2、S3およびS4と、CPとしてS4が格納された同期チャネルレプリカを設定する。すなわち、S4の部分をコピーしてCPとする。この同期チャネルレプリカは、最小のCP長のCPが格納されている。
ここで、短いCP長のCPが付加された信号が、送信装置10から送信された場合、S4の部分で相関ピークがたつ。一方、長いCP長のCPが付加された信号が、送信装置10から送信された場合にも、S4の部分で相関ピークがたつ。
短いCP長のCPが付加された信号および長いCP長のCPが付加された信号が、送信装置10から送信された場合においても、相関のピークが立つのはS4の部分である。同期チャネルレプリカの信号長は既知であるので、OFDMシンボルの終わりが分かり、相関をとるタイミングがわかる。
また、同期チャネルをフレームの末尾に配置することにより、フレームの境界の検出を容易にすることができる。
また、図20に示すように、1フレームを複数に分割したサブフレームにおいて、サブフレームの末尾、すなわちサブフレームの最後のOFDMシンボルに同期チャネル配置するようにしてもよい。サブフレームの中には、OFDMシンボルと、ガードインターバルが配置される。ガードインターバル(サイクリックプリフィックス)の長さは複数、例えば2種類定義され、その長さはサブフレーム毎に異なるようにしてもよい。例えば、ガードインターバルの長さは、送信方法、例えばユニキャストまたはマルチキャストに基づいて決定される。
この場合、各サブフレーム内のシンボル数は、2種類存在することになる。例えば、マルチキャストのサブフレーム、ユニキャストのサブフレームの2種類が存在する。すなわち、サブフレーム内のシンボル数が変わる。有効シンボル長と短いガードインターバルは共通である。
プライマリ同期チャネルをサブフレームの末尾に配置し、移動局側で、短いCP長のプライマリ同期チャネルのシンボルと、受信信号の相関を計算する。このとき、サブフレームのCP長が長い場合でも、短い場合でも、サブフレームの末尾から、短いCP長のプライマリ同期チャネルの長さだけ前のタイミングで相関値のピークが観測される。これにより、サブフレームで用いられるCP長を意識せず、すなわちCP長によらず、同期チャネルの送信タイミング(位置)が変わらないため、移動局はCP長の情報がなくても相関値を計算して、同期チャネルのサーチが可能となり、フレームタイミングを特定できる。また、フレーム間の相関値の平均化も、CP長を意識せずにできる。また、複数サブフレーム間の平均化を行うときも、同期チャネルの送信タイミング(位置)が変わらないため、平均化が容易である。
また、同期チャネルがサブフレームの末尾に配置されない場合には、長いCP長に対応するタイミングと短いCP長に対応するタイミングとを想定して、相関を取る。
また、同期チャネルがサブフレームの末尾に配置されない場合に、CP長を通知するようにしてもよい。例えば、フレーム毎にCP長の長さを予め指定しておく。同期チャネルに使用されているCPのCP長を示す情報を格納しておく。
共通パイロットも同様に、サブフレームの末尾に配置するようにしてもよい。
また、システムで定義された特定の一部のサブフレーム、例えば先頭のサブフレームは、必ずユニキャストとする。すなわち、先頭のサブフレームは、マルチキャストには用いない。
マルチキャストのサブフレームは、ソフトコンバイニング(soft−combining)が可能なようにセル間で共通のスクランブル符号とするため、セルサーチのときにマルチキャストのサブフレームの共通パイロットは、スクランブルコード検出には使えない。
このため、先頭のサブフレームは必ずユニキャストとする(セル固有のスクランブルコードをかける)ことで、上記の問題が解決でき、セルサーチでスクランブルコード検出に共通パイロットを使える。
また、BCHでは、セル固有のシステム情報が報知されるので、ユニキャストで送信されることから、先頭のユニキャスト専用のサブフレームに配置することで、効率的な無線フレーム構成が可能となる。
一例として、10msecの無線フレーム毎に2つの同期チャネルが送信される場合について、図21を参照して説明する。先頭のサブフレームは必ずユニキャストとし、セル固有のスクランブルコードが乗算されたパイロットが使用される。後続するサブフレームはユニキャストまたはMBMSに使用できる。ユニキャストの場合にはセル固有のスクランブルコードがかけられたパイロットと短いCPが適用され、MBMSの場合にはセル共通のスクランブルコードがかけられたパイロットと長いCPが適用される。
また、BCHを同期チャネルの一定時間後に配置することにより、移動局は同期チャネルを用いてセルサーチを行った後、直ちにBCHを受信することができ、BCH受信完了までの時間を低減することができる。
次に、異なるCP長のレファレンス シグナル(Reference signal)でのセルID検出する場合について説明する。
この場合、システムで特定のサブフレームのCP長をあらかじめ規定しておくようにしてもよい。
例えば、フレーム先頭のサブフレームは常に長いCP長(long CP)または短いCP(short CP)を用いると決定しておく。セルサーチのときはこのサブフレームのリファレンス シグナルを用いてセルIDを検出する。また、リファランス シグナルを用いて、セルIDに加え、セクタIDなどのその他の情報を検出するようにしてもよい。
この場合、S−SCHでフレーム内の各サブフレームのCP長を通知する。例えば、全サブフレームのCP長を通知する。このようにすることにより、S−SCHで通知する情報数は増えるが、セルサーチにおいて全てのサブフレームのリレファレンスを利用できるため、高速にセルIDの検出を行うことができる。
また、この場合、一部のサブフレームのみ、S−SCHでCP長を通知するようにしてもよい。セルサーチにおいては、それほど多くのサブフレーム数を用いる必要がないため、S−SCHで通知する情報数を必要最低限にすることができる。移動局は、通知されたサブフレームのレファレンス シグナルのみを利用する。
また、システムで用いる各サブフレームのCP長は完全に任意としておき、移動局がCP長をブラインドで検出するようにしてもよい。この場合、両方のCP長に対応したレファレンス シグナルの検出を行い、相関値が大きい方の結果を用いる。
レファレンス シグナルの帯域幅について説明する。
SCHは、1.25MHzの固定帯域幅で送信されるが、レファレンス シグナルの帯域幅はセルサーチの段階ではわからない。このため、下記の方法により使用するレファレンス シグナルの帯域幅を決定する。
(1)S−SCHで、レファレンス シグナルの帯域幅を通知する。このようにすることにより、S−SCHで通知する情報数は増えるが、レファレンス シグナルの帯域幅を全て利用でき、高速セルサーチを実現できる。
(2)S−SCHで通知するBCH帯域幅と同じ帯域幅のレファレンス シグナルを用いる。S−SCHでBCHの帯域幅を通知する場合、レファレンス シグナルは少なくともBCHの帯域幅以上の帯域幅で送信されるため、セルサーチではBCHと同じ帯域幅のレファレンス シグナルを利用する。このようにすることにより、S−SCHで通知する情報数を増やすことなく、広い帯域幅のレファレンス シグナルを利用できる。
次に、共通パイロットがサブフレームの末尾に配置される場合の送信装置10の構成について説明する。送信装置10は、図22に示すように、合成部109と接続されたパイロット信号生成部130を備える。
図22においても、OFDMを適用する場合には、OFCDMの拡散に関連する部分は削除される。具体的には、データチャネル生成器100.2〜100.x、コピー106、短周期拡散符号生成部107,乗算器108および合成部109は削除される。また、直並列変換部105からN個の情報シンボルが出力される。すなわち、直並列変換部105から出力されたN個の情報シンボルが乗算部111によりスクランブルコードが乗算される。
また、送信装置10から受信装置20に同期チャネルが送信される場合に、付加されているCP長に関する情報を通知する必要があるが、例えば、制御チャネルで通知する。この場合、制御チャネルに付加されるCP長に関する情報を通知する必要があるが、制御チャネルは長いCP長を有するCPを付加することを予め設定しておくことにより、受信装置20に分かるようにする。
また、送信装置10は、付加されるCP長に関する情報を、前フレームの制御チャネルで通知するようにしてもよいし、受信装置20において、低いレイヤで相関をとって見分けるようにしてもよい。
また、相関を計算する場合に、受信装置20は受信信号と同期タイミングレプリカとの相関を計算するが、基本的には実数(複素数)計算が必要である。
この場合、相関器201は、図23に示すように、同期チャネルレプリカについて、整数値、たとえば±1に近似する。このようにすることにより、受信装置20における相関処理を、受信サンプル信号の加減算で可能にできる。また、相関器201は、この相関処理を想定して、同期チャネルの時間波形を、整数値、例えば±1の信号に近いものを用いる。このようにすることにより、受信装置20における演算処理量を低減し、消費電力を低減できる。
次に、周波数領域での処理を想定した受信装置について、図24を参照して説明する。
受信装置30は、受信信号が入力されるFFT部302と、FFT部302と接続されたデマルチプレクサ304と、デマルチプレクサ304と接続されたチャネル推定部306と、デマルチプレクサ304およびチャネル推定部306と接続された復調部308と、復調部308と接続されたセカンダリ同期チャネル相関部310と、セカンダリチャネル相関部310と接続されたピーク検出部312とを備える。
FFTタイミング検出部により、プライマリ同期チャネルを用いてFFTタイミング求められ、FFT部302に入力される。
FFT部302では、FFT処理が行われ、デマルチプレクサ304に入力される。
デマルチプレクサ304により、多重化された信号は、プライマリ同期チャネル(P−SCH)、セカンダリ同期チャネル(S−SCH)に分配される。
例えば、チャネル推定部306は、P−SCHとS−SCHとがFDMで多重されている場合、S−SCHの同期検波を、検波するS−SCHサブキャリアの両側のN個のP−SCHをリファレンス(パイロット相当)として用いてチャネル推定を行う。この場合、P−SCHの符号は既知である。
Nを大きくするほど雑音干渉の抑圧効果が高まるが、あまり大きくすると周波数選択性フェージングの影響を受ける。このため、Nとしては1〜3程度の値を用いる。また、この場合、検波するS−SCHサブキャリアからの距離が離れるにしたがって、小さい重みをかけるようにしてもよい。
例えば、図24Bに示すようにs2を検波する場合に、p2とp3とを使用してチャネル推定を行う。さらに、p1とp4とを加えてチャネル推定を行うようにしてもよい。この観点から、P−SCHとして、CAZAC符号のような低振幅の符号を使用することが、チャネル推定の点から望ましい。
また、例えば、チャネル推定部306は、P−SCHとS−SCHとがTDMで多重されている場合、S−SCHの同期検波を、検波するS−SCHサブキャリアと同じサブキャリア上および両側のN個のP−SCHをリファレンス(パイロット相当)として用いてチャネル推定を行うようにしてもよい。この場合、P−SCHの符号は既知である。
Nを大きくするほど雑音干渉の抑圧効果が高まるが、あまり大きくすると周波数選択性フェージングの影響を受ける。このため、Nとしては1〜6程度の値を用いる。この場合、検波するS−SCHサブキャリアからの距離が離れるにしたがって、小さい重みをかけるようにしてもよい。
例えば、図24Cに示すように、s4を検波する場合に、p4を使用してチャネル推定を行う。さらに、p3とp5とを加えてチャネル推定を行うようにしてもよい。
また、例えば、チャネル推定部306は、P−SCHとS−SCHとがCDMで多重されている場合、S−SCHの同期検波を、検波するS−SCHサブキャリアと同じサブキャリア上および両側のN個のP−SCHをリファレンス(パイロット相当)として用いてチャネル推定を行うようにしてもよい。この場合、P−SCHの符号は既知である。
Nを大きくするほど雑音干渉の抑圧効果が高まるが,あまり大きくすると周波数選択性フェージングの影響を受ける。このため、Nとしては1〜6程度の値を用いる。この場合、検波するS−SCHサブキャリアからの距離が離れるにしたがって、小さい重みをかけるようにしてもよい。
例えば、図24Dに示すように、s4を検波する場合に、p4を使用してチャネル推定を行う。さらに、p3とp5を加えてチャネル推定を行うようにしてもよい。
プライマリ同期チャネルはチャネル推定部306に入力され、セカンダリ同期チャネルは復調部308に入力される。
チャネル推定部306では、チャネル推定が行われ、その結果は復調部308に入力される。
復調部308では、復調処理が行われる。この場合、位相、振幅補償が行われる。例えば、復調部308は、復調するセカンダリ同期チャネルのサブキャリアと隣り合う少なくとも両側のサブキャリアのプライマリ同期チャネルを、フェージングの影響が小さい範囲で利用して復調処理を行う。
セカンダリ同期チャネル相関部310は、セカンダリ同期チャネルの相関を取る。
ピーク検出部312は、ピークを検出することにより、スクランブルコード、フレームタイミングなどの制御情報の検出を行う。
セカンダリ同期チャネル相関時のプライマリ同期チャネルの周波数方向の平均化数について説明する。
図25Aは、歩行速度における、SNRと検出確率との関係を示す。
図25Aにおいて、横軸はSNR、縦軸は検出確率(Detection probability)を示す。Nrefは、プライマリ同期チャネルのサブキャリア数を示す。
図25Aによれば、利用するサブキャリアの数を増加させることにより検出確率を向上させることができることがわかる。しかし、利用するサブキャリアの数を増加させることによりフェージングの影響も大きくなる。
図25Bは、車の走行速度における、SNRと検出確率との関係を示す。
図25Bにおいて、横軸はSNR、縦軸は検出確率(Detection probability)を示す。Nrefは、プライマリ同期チャネルのサブキャリア数を示す。
図25Bによれば、利用するサブキャリアの数を増加させることにより検出確率を向上させることができることがわかる。しかし、利用するサブキャリアの数を増加させることによりフェージングの影響も大きくなる。
次に、自己相関によりタイミング検出、周波数オフセットの補償を行う受信装置20について、図26を参照して説明する。
本実施例にかかる受信装置20は、スクランブルコード受信タイミング検出回路200を備える。
スクランブルコード受信タイミング検出回路200は、アンテナで受信されたマルチキャリア信号を入力し、スクランブルコード受信タイミングおよびFFTタイミングを検出して出力する。
具体的には、スクランブルコード受信タイミング検出回路200はアンテナで繰り返し周期Tで送信されたマルチキャリア信号を遅延付加部206において、時間Tだけ遅延させ、遅延が付加された信号と遅延を付加する前の信号とを加算器207により加算し、加算された信号は積分器208において繰り返し時間Tについて積分され、ピーク検出部209に入力される。ピーク検出部209は、入力された信号に基づいて、タイミング検出を行う。このように構成することにより、自己相関によりタイミング検出、周波数オフセットの補償を行うことができる。
また、送信装置10は、送信ダイバーシチを適用して同期チャネル(SCH)を送信するようにしてもよい。
例えば、SCHを用いたセルサーチに適した送信ダイバーシチを用いて送信する。セルサーチでは、通常のデータチャネルの送受信と異なり、基地局―移動局間の制御ループが確立していないため、オープンループ型の送信ダイバーシチを用いる。また、セルサーチでは、受信装置20において相関検出が行われるため、切り替え型の送信ダイバーシチまたは遅延ダイバーシチが適する。例えば、送信ダイバーシチとして、TSTD(Time Switched Transmit Diversity)、FSTD(Frequency Switched Transmit Diversity)、CDD(Cyclic Delay Diversity)の何れかを適用できる。
また、MIMO伝送が行われる場合には、複数のアンテナのうちの特定の1アンテナから送信する。また、TSTD(Time Switched Transmitter Diversity)により送信するようにしてもよい。また、同時に送信することにより遅延ダイバーシチを得るようにしてもよい。例えば、4本のアンテナを備える送信装置の場合、4本すべても送信アンテナから、1/4の電力で送信する。また、この場合、送信タイミングをアンテナ間でずらす。このようにすることにより、受信装置側で高いパスダイバーシチ効果を得ることができる。
また、送信アンテナ数を複数備える場合、SCH、CPICHを2アンテナのみから送信するようにしてもよい。SCHは全アンテナから送信し、CPICHは2アンテナのみから送信するようにしてもよい。
4アンテナからCPICHが送信される場合には、例えば周波数軸上で直交するように送信される。受信装置では、送信された共通パイロット信号により、チャネル推定が行われ、制御チャネルの復調が行われる。4アンテナから送信される場合、周波数軸上で離れた箇所の共通パイロット信号を使用しなくてはならないので、チャネル推定精度が低下する問題がある。パイロットの間隔が周波数軸上で狭いことが望ましい。したがって、CPICHを2アンテナのみから送信する。このようにすることにより、直交多重させるCPICH数が2と少なくなるため、高い直交性を保つことができる。このため、CPICHを利用したチャネル推定等の精度を向上させることができ、L1/L2制御チャネル等の受信品質を向上させることができる。
この場合、移動局はセルサーチ時に最大で2アンテナのみから送信されていることを想定して処理すればよい。このため、受信処理を簡単化でき、また、無線インタフェースも簡単化できる。
図27Aに、送信アンテナ数が4である場合の、同期チャネルと共通パイロットチャネルの構成例を示す。この図の例では、同期チャネルは4つの送信アンテナから送信され、共通パイロットチャネルは2つの送信アンテナのみから送信される。
例えば、送信アンテナ数が4である場合、SCHおよびCPICHを送信する2つのアンテナの組み合わせについて説明する。
SCHおよびCPICHを送信する2つのアンテナは固定とするようにしてもよい。例えば、図27Bに示すように、#1から#4の送信アンテナがある場合に、SCHとCPICHを送信するアンテナは常に#1と#2とする。
また、SCHおよびCPICHを送信する2つのアンテナを、システムで予め定義しておくようにしてもよい。このようにすることにより、送受信処理をシンプルにできる。
また、SCHおよびCPICHを送信する2つのアンテナの組み合わせを時間的に変えるようにしてもよい。すなわち、SCHおよびCPICHを送信する2つのアンテナの組み合わせのパターンを予め複数決めておき、該パターンを時間的に変える。
例えば、図27Cに示すように、#1から#4の送信アンテナがある場合に,時刻4n(nは自然数)のときは#1および#2、時刻4n+1のときは#2および#3、時刻4n+2のときは#3および#4、時刻4n+3のときは#4および#1のみから送信する。この場合、組み合わせのパターンの変更の仕方は,システムで予め定義しておく。このようにすることにより、送受信処理が若干複雑になるが、ダイバーシチ効果(ランダム化)を得ることができる。
また、2アンテナから送信されるSCHに対して、送信タイバーシチを適用するようにしてもよい。このように2アンテナのみとすることにより、無線インタフェースと送受信処理を簡単化でき、送信ダイバーシチの利点を得ることができる。この場合、SCHに対する送信ダイバーシチとして、TSTD、FSTDおよびCDDの何れかを適用できる。また、CPICHに対する送信ダイバーシチとして、FDMおよびCDMの何れかを適用できる。また、SCHに対する送信タイバーシチと、CPICHに対する送信タイバーシチとを組み合わせるようにしてもよい。
次に、本実施例にかかる送信装置10の動作について、図28を参照して説明する。
送信装置10の同期信号データ発生部121は、同期チャネルのスクランブルコードおよび送信方法、例えばユニキャストまたはマルチキャストに基づいて同期チャネルコード番号を選択する(ステップS1602)。
次に、同期信号シンボルに、同期チャネルコード番号に対応するスクランブルコードグループ番号に含まれるスクランブルコードを乗算する(ステップS1604)。
次に、同期信号に振幅調節系列値を乗算する(ステップS1606)。
次に、同期チャネルコード番号に対応するCPを付加して送信する(ステップS1608)。
次に、本実施例にかかる受信装置20の動作について、スクランブルコードグループ分けを行わない場合と行う場合に分けて説明する。
最初に、スクランブルコードグループ分けを行わない場合について、図29Aを参照して説明する。
タイミング検出回路204は、同期チャネルによるシンボルとフレームタイミングの検出を行う(ステップS1702)。
次に、タイミング検出回路204は、共通パイロットにより、スクランブルコード(またはセルID)の検出を行う(ステップS1704)。
スクランブルコードグループ分けを行う場合について、図29Bを参照して説明する。
タイミング検出回路204は、同期チャネルによるシンボルとフレームタイミングの検出を行う(ステップS1706)。
次に、タイミング検出回路204は、同期チャネルにより、スクランブルコードグループ(またはセルIDグループ)の検出を行う(ステップS1708)
次に、タイミング検出回路204は、共通パイロットにより、スクランブルコードの検出を行う(ステップS1710)。
例えば、タイミング検出回路204は、レファレンス シグナル間の位相差を積分することにより、レファレンス シグナルの相関を検出する。レファレンス シグナルのサブキャリア間隔が広いため、サブキャリア間の位相差を積分することでスクランブルコードを検出する。
また、位相差を、予め仮定したスクランブルコードパタンに応じて符号反転して積分するようにしてもよい。このようにすることにより、スクランブルコードが合致したときに大きな相関値を得ることができる。
例えば、S−SCHでセル構成を検出した場合に、1セクタ構成である場合は、この相関方法で検出する。
図29Cに示すように、同一サブフレームにおけるサブキャリア間の位相差を積分することによりスクランブルコードを検出するようにしてもよいし、さらに、破線で示すように、異なるサブフレームにおけるサブキャリア間の位相差を積分することによりスクランブルコードを検出するようにしてもよい。
また、例えば、タイミング検出回路204は、セクタ間直交パイロットが適用されている場合、例えば、S−SCHでセル構成を検出した結果、3セクタ構成であることが検出された場合、隣接3するサブキャリアで直交パタンが構成されるため、図29Dに示すように近隣の3サブキャリアで直交パイロットパタンに応じた同相加算を行うことにより、仮定したセクタのレファランス シグナルを取り出す。その結果、レファランス シグナルとして、c1,c2,c3,・・・・を取り出すことができる。
次に、レファランス シグナルc1,c2,c3,・・・に関して、隣接ブロック間の位相差をスクランブルコードパタンに応じて積分してスクランブルコードを検出する。
図29Dに示すように、同一サブフレームにおける近隣の3サブキャリアで直交パイロットパタンに応じた同相加算を行うことにより、仮定したセクタのレファランス シグナルを取り出すようにしてもよいし、さらに、破線で示すように異なるサブフレームにおける近隣の3サブキャリアで直交パイロットパタンに応じた同相加算を行うことにより、仮定したセクタのレファランス シグナルを取り出すようにしてもよい。
次に、セルサーチの手順について、図29Eを参照して説明する。
セルサーチでは、接続すべきキャリア周波数、接続すべきセルの受信タイミング、例えばFFTタイミング、フレームタイミングなど、接続すべきセルのスクランブル符号が検出される。
受信タイミングは、ガードインターバルでも検出できる。しかし、ハンドオーバ先におけるセルサーチのタイミング検出は精度が悪い。さらに、ガードインターバルでは、キャリア周波数を正確に同時に検出することはできない。ずれた周波数でも大きな相関値が検出される。このため、同期チャネルによるタイミング検出が望ましい。
タイミング検出回路204は、キャリア周波数の検出を行う(ステップS2502)。
次に、タイミング検出回路204は、受信タイミング(シンボルレベル)の検出を行う(ステップS2504)。
ここで、ステップS2502とステップS2504とを同時に検出するようにしてもよい。この場合プライマリ同期チャネルが使用される。また、周波数領域における処理では、FFT処理が非常に大きくなるため、時間領域で処理を行うほうが望ましい。また、ガードインターバルによる相関検出により、予備検出を行うことにより、処理量の削減を行うことができる。
次に、タイミング検出回路204は、受信フレームタイミングの検出を行う(ステップS2506)
例えば、1フレームに1箇所の同期チャネルが配置されている場合には、受信タイミングが検出されるとともに、受信フレームの検出も行われる。
一方、1フレームに複数の同期チャネルが配置されている場合には、受信タイミングの検出処理の後に受信フレームの検出処理を行う必要がある。受信フレームの検出処理を行うために、セカンダリ同期チャネルが使用される。
次に、タイミング検出回路204は、スクランブル符号グループの同定を行う(ステップS2508)。
ここで、ステップS2506とステップS2508とを同時に検出するようにしてもよい。この場合、同期チャネル送信周期がフレーム周期であるならばフレームタイミング検出は不要になる。また、これらの処理には、セカンダリ同期チャネルが使用される。また、周波数領域において処理を行うようにしてもよいし、時間領域において処理を行うようにしてもよい。
次に、スクランブル符号の同定が行われる(ステップS2510)。
セルサーチの手順としては、図29Fに示すように、周波数同期およびシンボルタイミングの検出のステップの後、フレームタイミング検出、セルIDグループ(スクランブルコードグループ)検出、セクタおよび送信アンテナ数検出、BCH送信帯域幅検出、CP長検出のステップを経て、セルID(スクランブルコードグループ)検出、セクタ検出のステップを行うようにしてもよい。
この処理には、共通パイロットチャネルが使用される。また、周波数領域において処理を行うようにしてもよいし、時間領域において処理を行うようにしてもよい。
次に、各セクタにおける同期チャネルのマッピングについて、図30を参照して説明する。
例えば、1基の基地局がカバーするセルが3つのセクタにより構成されている場合には、セクタ間でフレームタイミングを共通にする。
W−CDMAでは、セクタ間でタイミングがずれており、各セクタにおけるスクランブルコードも異なる。したがってセカンダリ同期チャネルもセクタ間で異なるものが送信される。
本実施例においては、プライマリ同期チャネルは、セクタ間でフレームタイミングを共通にする。セクタ間でフレームタイミングは共通であり、他のセクタのプライマリ同期チャネルは、干渉にはならず、フレームタイミングの検出に有効である。
また、本実施例においては、セカンダリ同期チャネルは、各スクランブリングコードグループで定義される。1基の基地局では、スクランブリングコードは同じであり、パイロットのパターンで識別されるスクランブルコードグループも同じである。したがって、セカンダリ同期チャネルも、セクタ間でフレームタイミングを共通にする。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に、以下の項目を開示する。
(1) 本送信装置は、移動局が同期を確立するために基地局から送信される同期チャネルに対して、振幅を調節する振幅調節系列値を乗算する振幅調節手段を備える。
このように構成することにより、同期チャネルをデータ部よりも大きな電力で送信できる。
(2) (1)に記載の送信装置において、前記振幅調節手段は、振幅調節系列値として、周期的自己相関特性を有する系列値を乗算する。
(3) (1)に記載の送信装置において、前記振幅調節手段は、振幅調節系列値として、時間領域および周波数領域で一定の振幅を有し、周期的自己相関特性を有する系列値を乗算する。
(4) (3)に記載の送信装置において、前記振幅調節手段は、振幅調節系列値として、任意の複素数の系列とし乗算した場合に、時間領域および周波数領域で一定の振幅、完全な周期的自己相関特性を有する系列値を乗算する。
(5) (3)に記載の送信装置において、前記振幅調節手段は、振幅調節系列値として、相互相関特性を有する系列値を乗算する。
(6) (1)ないし(5)のいずれか1項に記載の送信装置において、振幅調節系列値が乗算された同期チャネルとデータシンボル系列とを合成する合成手段を備える。
(7) (6)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルをフレーム周期で挿入する。
(8) (6)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルをフレーム周期で複数挿入する。
(9) (8)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルをフレーム周期で等間隔に挿入する。
(10) (7)ないし(9)のいずれか1項に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルをサブフレームの末尾に配置する。
(11) (7)ないし(10)のいずれか1項に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルを時間多重して送信する。
(12) (7)ないし(11)のいずれか1項に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルをOFDMシンボルの少なくとも一部のサブキャリアに割り当てる。
(13) (12)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルをOFDMシンボルの少なくとも一部のサブキャリアに等間隔に割り当てる。
(14) (12)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルを、サブキャリア間の位相差を使ってかける。
(15) (6)に記載の送信装置において、前記合成手段は、同期チャネルを、割り当てられた周波数の少なくとも一部を使用して、離散的に割り当てる。
(16) (6)に記載の送信装置において、前記合成手段は、同期チャネルを、少なくとも一部のデータチャネルに重ねて時分割多重となるように割り当てる。
(17) (6)に記載の送信装置において、前記合成手段は、同期チャネルを、少なくとも一部のデータチャネルに重ねて周波数多重となるように割り当てる。
(18) (6)に記載の送信装置において、前記合成手段は、同期チャネルを、少なくとも一部のデータチャネルとコード分割多重となるように割り当てる。
(19) (6)ないし(18)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルを、フレームタイミング検出用のプライマリ同期チャネルとグループ検出用のセカンダリ同期チャネルに分離して、前記データシンボル系列と合成する。
(20) (19)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記セカンダリ同期チャネルを、チャネル符号化を適用した制御ビットとして、前記データシンボル系列と合成する。
(21) (6)ないし(18)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記同期チャネルを、フレームタイミング検出用のプライマリ同期チャネルとスクランブルコードまたはスクランブルコードグループの制御情報検出用のセカンダリ同期チャネルに分離して、前記データシンボル系列と合成する。
(22) (19)ないし(21)に記載の送信装置において、前記セカンダリ同期チャネルは、フレームタイミングを示す情報、スクランブルコードを示す情報、スクランブルコードグループを示す情報、セル構成を示す情報、BCH送信帯域幅を示す情報、送信アンテナ数を示す情報、サイクリックプリフィックス長およびレファレンス シグナルの帯域幅の少なくとも1つを含む。
(23) (19)ないし(22)のいずれか1項に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記プライマリ同期チャネルと前記セカンダリ同期チャネルとを、同じOFDMシンボルにFDMで多重、同じOFDMシンボルにCDMで多重および異なるOFDMシンボルにTDMで多重のうちのいずれか1つを行うことにより配置する。
(24) (23)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記プライマリ同期チャネルと前記セカンダリ同期チャネルとを同じOFDMシンボルにFDMで多重する場合に、前記プライマリ同期チャネルと前記セカンダリ同期チャネルとを、不規則に配置する。
(25) (23)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記プライマリ同期チャネルと前記セカンダリ同期チャネルとを、異なるOFDMシンボルにTDMで多重する場合に、所定のOFDMシンボルだけ離して配置する。
(26) (25)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記プライマリ同期チャネルと前記セカンダリ同期チャネルとを時間軸上で近接して配置する。
(27) (23)ないし(26)のいずれか1項に記載の送信装置において、前記合成手段は、1フレーム内に、前記プライマリ同期チャネルと前記セカンダリ同期チャネルとを2ないし4のいずれか1つのOFDMシンボルに配置する。
(28) (6)に記載の送信装置において、前記合成手段は、フレームの一部をユニキャストとする。
(29) (28)に記載の送信装置において、前記合成手段は、前記ユニキャスト専用のサブフレームの一部に報知チャネルと配置する。
(30) (23)に記載の送信装置において、前記合成手段は、セカンダリ同期チャネルで報知チャネルの帯域幅を通知する場合に、該報知チャネルの帯域幅と同じ帯域幅のレファレンス シグナルを用いる。
(31) (1)ないし(30)のいずれか1項に記載の送信装置において、同報通信を行うか否かに応じて、異なるサイクリックプリフィックス長を有するサイクリックプリフィックスを付加するサイクリックプリフィックス付加手段を備える。
(32) (31)に記載の送信装置において、前記サイクリックプリフィックス付加手段は、同期チャネルがフレームの先頭および末尾の一方に配置されるようにサイクリックプリフィックスを付加する。
(33) (1)ないし(32)に記載の送信装置において、パイロット信号を生成するパイロット信号生成手段を備え、前記合成手段は、前記パイロット信号をサブフレーム末尾に配置する。
(34) (1)ないし(33)に記載の送信装置において、複数のアンテナと、送信タイミングを前記複数のアンテナ間でずらして送信する送信手段とを備える。
(35) (34)に記載の送信装置において、前記送信手段は、送信ダイバーシチを適用して、同期チャネルを送信する。
(36) (34)に記載の送信装置において、前記送信手段は、同期チャネルを少なくとも2アンテナから送信し、共通パイロットチャネルを2アンテナから送信する。
(37) (34)ないし(36)のいずれか1項に記載の送信装置において、前記送信手段は、同期チャネルの一定時間後に報知チャネルを送信する。
(38) (1)ないし(37)に記載の送信装置を複数備え、前記複数の送信装置は、セクタ間でフレームタイミングを共通にする。
(39) 本受信装置は、整数値に近似した同期チャネルレプリカを生成する同期信号レプリカ生成手段と、受信したマルチキャリア信号と同期信号レプリカとの相関検出を行い、その結果に基づいて、各ピークを示す相関値とそのタイミングとを検出する相関手段とを備える。
このように構成することにより、受信装置における相関処理に関する演算処理量を低減することができる。
(40) (39)に記載の受信装置において、前記相関手段は、同期チャネルの時間波形として、プラスマイナス1に近い波形を用いる。
(41) (39)または(40)に記載の受信装置において、前記相関手段は、複数のサイクリックプリフィックス長に基づいて、タイミングの検出を行う。
(42) (39)ないし(41)のいずれか1項に記載の受信装置において、前記相関手段は、レファレンス シグナルの検出結果に基づいて、サイクリックプリフィックス長の検出を行う。
(43) (39)に記載の受信装置において、前記相関手段は、複数のサイクリックプリフィックス長に基づいて、セルIDの検出を行う。
(44) (39)に記載の受信装置において、前記相関手段は、レファレンス シグナル間の位相差に基づいて、セルIDを検出する。
(45) (39)に記載の受信装置において、前記相関手段は、セクタ間直交パイロットが適用される場合、隣接する3サブキャリアで直交パイロットパタンに応じた同相加算を行い、セクタのレファレンス シグナルを取り出す。
(46) 本受信装置は、プライマリ同期チャネルに基づいて、FFTタイミングを検出するFFTタイミング検出手段と、前記FFTタイミングに基づいて、受信信号に対してFFT処理を行うFFT手段と、前記FFT処理された受信信号をプライマリ同期チャネルと、セカンダリ同期チャネルとに分配するデマルチプレクサと、前記プライマリ同期チャネルに基づいて、チャネル推定を行うチャネル推定手段と、前記チャネル推定の結果に基づいて、前記セカンダリ同期チャネルの復調を行う復調手段とを備える。
(47) (46)に記載の受信装置において、前記チャネル推定手段は、検波するセカンダリ同期チャネルの両側の所定数のプライマリ同期チャネルをリファレンスとしてチャネル推定を行う。
(48) (46)に記載の受信装置において、前記チャネル推定手段は、検波するセカンダリ同期チャネルと同じサブキャリア上および両側の所定数のプライマリ同期チャネルをリファレンスとしてチャネル推定を行う。
(49) 本移動通信システムは、送信装置と受信装置とを備える移動通信システムであって、前記送信装置は、移動局が同期を確立するために基地局から送信される同期チャネルに対して、振幅を調節する振幅調節系列値を乗算する振幅調節手段を備え、前記受信装置は、整数値に近似した同期チャネルレプリカを生成する同期信号レプリカ生成手段と、受信したマルチキャリア信号と同期信号レプリカとの相関検出を行い、各ピークを示す相関値とそのタイミングとを検出する相関手段とを備える。
このように構成することにより、送信装置においては、同期チャネルをデータ部よりも大きな電力で送信でき、受信装置においては、相関処理に関する演算処理量を低減することができる。
(50) 本同期チャネル送信方法は、同期チャネルを生成する同期チャネル生成ステップと、同期チャネルに対して、振幅を調節する振幅調節系列値を乗算する振幅調節ステップと、振幅調節系列値が乗算された同期チャネルとデータシンボル系列とを合成する合成ステップとを有する。
このようにすることにより、同期チャネルをデータ部よりも大きな電力で送信することができ、受信装置におけるフレーム検出精度を向上させることができる。
(51) (50)に記載の同期チャネル送信方法において、前記振幅調節ステップは、振幅調節系列値として、完全な周期的自己相関特性を有する系列値を乗算するステップを有する。
(52) (50)に記載の同期チャネル送信方法において、前記振幅調節ステップは、振幅調節系列値として、時間領域および周波数領域で一定の振幅を有し、完全な周期的自己相関特性を有する系列値を乗算するステップを有する。
(53) (50)ないし(52)のいずれか1項に記載の同期チャネル送信方法において、振幅調節系列値が乗算された同期チャネルとデータシンボル系列とを合成する合成ステップを有する。
(54) (53)に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記同期チャネルをフレーム周期で挿入するステップを有する。
(55) (53)に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記同期チャネルをフレーム周期で複数挿入する。
(56) (55)に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記同期チャネルをフレーム周期で等間隔に挿入するステップを有する。
(57) (53)ないし(56)のいずれか1項に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記同期チャネルをサブフレームの末尾に配置するステップを有する。
(58) (53)ないし(57)のいずれか1項に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記同期チャネルをOFDMシンボルの少なくとも一部のサブキャリアに等間隔に割り当てるステップを有する。
(59) (53)ないし(58)のいずれか1項に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記同期チャネルを、フレームタイミング検出用のプライマリ同期チャネルとグループ検出用のセカンダリ同期チャネルに分離して、前記データシンボル系列と合成する合成ステップを有する。
(60) (59)に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記セカンダリ同期チャネルを、チャネル符号化を適用した制御ビットとして、前記データシンボル系列と合成する。
(61) (53)ないし(58)のいずれか1項に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記同期チャネルを、フレームタイミング検出用のプライマリ同期チャネルとスクランブルコードまたはスクランブルコードグループの制御情報検出用のセカンダリ同期チャネルに分離して、前記データシンボル系列と合成する合成ステップを有する。
(62) (59)ないし(61)のいずれか1項に記載の同期チャネル送信方法において、前記セカンダリ同期チャネルは、システム帯域幅を示す情報および送信アンテナ数を示す情報の少なくとも一方を含む。
(63) (59)ないし(62)のいずれか1項に記載の同期チャネル送信方法において、前記合成ステップは、前記プライマリ同期チャネルと前記セカンダリ同期チャネルとを同じシンボルに配置するステップ有する。
(64) (50)ないし(63)に記載の同期チャネル送信方法において、同報通信を行うか否かに応じて、異なるサイクリックプリフィックス長を有するサイクリックプリフィックスを付加するサイクリックプリフィックス付加ステップを有する。
(65) (50)ないし(63)に記載の同期チャネル送信方法において、パイロット信号を生成するパイロット信号生成ステップを有し、前記合成ステップは、前記パイロット信号をサブフレーム末尾に配置するステップを有する。