JP4730786B2 - 水質評価方法および水質評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、植物の根の伸長度により水質を評価する水質評価方法および水質評価システムに関する。
一般に、水質汚染の程度を把握する手段として、化学的評価法と生物学的評価法とがある。まず、化学的評価法は、汚染物質ごとにその含有量を測定したり、また、水中の溶存有機物量に対しては、TOC(全有機物炭素量)、COD(化学的酸素消費量)、およびBOD(生物化学的酸素消費量)などで水質汚染の程度を包括評価したりしている。しかし、これらの測定には、何れも高度の知識および高度の技術、ならびに高価な測定機器などが必要である。また、これらの測定においては濃度や量的な把握はできても、その測定結果は、生物に与える直接的な影響を示すものではない。
これに対して、汚染物質の濃度や量的な評価ではなく、未確認の有害物質などが生物に与える影響を包括的に評価する各種のバイオアッセイ法(生物評価法、以下、バイオアッセイ法と記載する)が開発されつつある。このバイオアッセイ法は、有害物に対して生物材料を用い、その応答性から有害性を評価する方法である。生物作用物質に対して、化学薬品の代わりに生物材料を用い、化学反応の代わりに生物応答性を利用している。さらに、濃度等の物質量の代わりに生物作用量を分析値として評価する方法である。また、バイオアッセイ法を供試する生物材料面から分類すると、生物個体(ラット、マウス、魚類、ミジンコ、藻類など)と、単一細胞(バクテリア、酵母、哺乳類動物細胞など)と、遺伝子組換え生物細胞との3つに大別される。しかし、その検討と評価には何れも生物学的な高度の知識と技術、ならびにそれぞれに対応した高価な設備などが必要である。
従来、バイオアッセイ法の一つとして、植物のクロロフィル量や伸長度を測定するバイオアッセイ法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のバイオアッセイ法は、光合成機能を有する植物部位、又は光合成機能を有さない植物部位の試験物質存在下におけるクロロフィル量および伸長度のうちの少なくともいずれかを測定することを特徴とする光合成機能を用いたバイオアッセイ法である。実施例としては、除草剤の影響を評価する例が記載されている。
特開2003−21629号公報
しかしながら、特許文献1に記載のバイオアッセイ法では、植物部位の切片は常に培養液が循環されている培養ユニット中のシャーレ内に設置され、温度、光量、および循環液中の試験物質濃度や溶存ガス濃度(酸素、二酸化炭素など)が常時コントロールされている。また、生物材料である植物部位の切片を直接観察することが困難であるので、マイクロレンズを付設して拡大したこの植物部位の切片を記録した画像を数値解析するなどの方法が採られている。従って、このバイオアッセイ法も、高度の知識と技術、ならびに高価な設備が必要である。
一方、昨今、わが国においては、持続可能な循環型社会の構築に向けて、美しく良好な環境、安全な暮らし、および活力ある社会の実現が目指されている。このような状況下において、例えば、小中学生などに対する環境教育を実践することは非常に重要である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小中学生などでも容易に理解し、且つ実施し体験できる、簡易な水質評価方法および水質評価システムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明に係る水質評価方法は、植物の根の伸長度により水質を評価する水質評価方法に関する。そして、本発明に係る水質評価方法は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の水質評価方法は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る水質評価方法における第1の特徴は、被試験水を培養容器の中に注水する注水工程と、植物の苗および成長した植物の植物部位のうちのいずれかである供試材料を、当該供試材料の少なくとも一部が前記被試験水に浸漬するように、前記培養容器の中に設置する供試材料設置工程と、前記供試材料から発根した根の伸長度を観察する伸長度観察工程と、を備えていることである。
ここで、植物の苗が水中において根を伸ばす現象はよく見かけられるし、且つ容易に推測することもできる。また、成長した植物の植物部位が水中で発根することも極めて一般的に見受けられる現象である。
よって、この構成によると、植物の苗、又は成長した植物の植物部位から発根した根の伸長度を観察することにより、被試験水の水質が良好であるか、悪化しているかなどの評価を簡易にすることができる。よって、例えば、小中学生などでも容易に本発明に係る水質評価方法を理解し、且つ実施して体験することができる。
また、本発明に係る水質評価方法における第2の特徴は、前記供試材料は、植物の葉を残した茎および植物の葉のうちのいずれかであり、前記供試材料設置工程では、前記茎にあっては当該茎の少なくとも一部が前記被試験水に浸漬するように、前記葉にあっては当該葉の水分を吸い上げる部位の少なくとも一部が前記被試験水に浸漬するように、前記供試材料を前記培養容器の中に設置することである。
例えば、供試材料として植物の苗を用いる場合は、既に多数の根が生えているので、伸長度が良い、悪い等の定性的な全体観察を行い簡易な水質評価をすることは可能である。しかし、根が多数存在するため、例えば、1本の根の伸長度を定期的に測定していくことは容易でない場合がある。
この構成によると、初期はほぼ発根していない植物の葉を残した茎、又は植物の葉から発根した根の伸長度を測定することにより、例えば、数本の発根した根の伸長度を定期的に測定していくことが容易になるため、被試験水の水質が良好であるか、悪化しているかなどの評価をより定量的にすることが可能となる。また、植物の葉を残した茎を使用することにより、単に茎だけを使用する場合に比べて、葉の部分で光合成が促進されるため、根の伸長性に優れる。
また、本発明に係る水質評価方法における第3の特徴は、前記供試材料設置工程では、クレソンの葉を残した茎である供試材料を、当該茎の少なくとも一部が前記被試験水に浸漬するように、前記培養容器の中に設置することである。
ここで、植物の葉を残した茎は、単に植物の葉部分だけよりも発根性に優れる。また、クレソンは、ヨーロッパ原産の水生多年草のアブラナ科植物であり、発根性および根の伸長性に優れる植物である。よって、この構成によると、確実な発根、ならびに大きな伸長性を期待でき、水質評価をより確実に行うことができる。
また、本発明に係る水質評価システムは、植物の根の伸長度により水質を評価する水質評価システムに関する。そして、本発明に係る水質評価システムは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴のうち少なくともいずれかを有している。
本発明に係る水質評価システムにおける第1の特徴は、植物の苗および成長した植物の植物部位のうちのいずれかである供試材料と、被試験水を注水し、前記供試材料の少なくとも一部が前記被試験水に浸漬するように、当該供試材料を設置して培養するための培養容器と、前記供試材料から発根した根の伸長度を観察する観察手段と、を備えていることである。
この構成によると、上述するように、植物の苗が水中において根を伸ばす現象はよく見かけられるし、且つ容易に推測することもできる。また、成長した植物の植物部位が水中で発根することも極めて一般的に見受けられる現象である。よって、植物の苗、又は成長した植物の植物部位から発根した根の伸長度を測定することにより、被試験水の水質が良好であるか、悪化しているかなどの評価を簡易にすることができる。従って、例えば、小中学生などでも容易に本発明に係る水質評価システムを理解し、且つ体験することができる。
また、本発明に係る水質評価システムにおける第2の特徴は、前記供試材料は、クレソンの葉を残した茎であり、前記観察手段は、画像記録装置および当該画像記録装置のデータを解析する計算機であることである。
この構成によると、発根性および根の伸長性に優れる植物であるクレソンを用い、且つ発根性に優れる葉を残した茎部分を用いることにより、確実な発根、ならびに大きな伸長性を期待でき、水質評価をより確実に行うことができる。
また、画像記録装置およびこのデータを解析する計算機を用いることにより、より正確な水質評価をすることができる。また、例えば、このシステムを利用して体験学習する者の水質評価への興味を向上させ得る。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。本発明に係る水質評価方法は、バイオアッセイ法の一つとして極めて簡易な水質評価方法であり、誰でも容易に実施できる方法である。また、本発明に係る水質評価システムにおいても同様であり、本システムはバイオアッセイ法の一つを実現するためのシステムとして極めて簡易な水質を評価するシステムで、誰でも容易に使用できるものである。
尚、本発明に係る水質評価方法を実施することにより、本発明に係る水質評価システムが使用されるため、本発明に係る水質評価方法の実施形態の説明とともに、本発明に係る水質評価システムの実施形態についても説明する。
本発明に係る水質評価方法および水質評価システムは、有機物や有害物によって発生する河川や湖沼等の汚染が植物や生物に与える影響を予測するために、植物の根の伸長度を指標とする簡易な水質評価方法および水質評価システムを提供するものである。尚、水質評価の対象は、河川水と湖沼水とに限られるものではなく、例えば、生活廃水等を対象とすることも当然可能である。
図1は、クレソンの葉を残した茎を薄型容器に挿入した状態を示す斜視図である。図2は、被試験水が注水された培養容器の中に図1のクレソンの葉を残した茎が設置された状態を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明に係る水質評価方法の一実施形態において、クレソン1の葉を残した茎が供試材料として用いられている。ここで、本発明に係る水質評価方法においては、植物の植物部位として葉を残した茎を用いることが好ましい。植物の苗を用いる場合は、既に多数の根が生えているので、それらの伸長度を測定するためには、測定容易な根を1〜3本程度残して他は切り取るなどして整理する必要があるが、いわゆる主根とその他の根では伸長度に大きな差があるので切り取る根の選定が容易でない。また、植物部位として葉を用いる場合は、葉を残した茎に比べて発根性が劣り、且つ葉の大きさや水中への浸漬比率などでも発根後の根の伸長度に微妙な差が生じる恐れがある。
これらに対して葉を数枚残した茎を用いれば、生活性が強くて発根性に優れ、且つ根の伸長度も比較的大きな値が得られるなどの利点がある。尚、供試材料として用いる植物の種類として、ヨシ、イグサ、ガマ、およびクレソン1について、発根性および根の伸長性を比較試験した結果では、クレソン1の発根性および根の伸長性が群を抜いて優れ、且つ各個体間の差が最も小さいなどの特性があった。クレソン1は、ヨーロッパ原産の水生多年草のアブラナ科植物であり、葉は食用に供せられ辛味とほろ苦さがあり、ビタミンCや鉄分を含み食欲を増進させ消化も助けるとされている植物である。さらに、水栽培が容易なことから一般家庭でも料理の残り物におけるクレソン1の茎などを用いて、キッチン栽培がされている。このように、クレソン1は、最近では極めて一般的な植物であり、容易に入手できるなどの利点がある。
但し、本発明に係る水質評価方法において、根の伸び具合を全体的に捉えるということであれば、植物の苗や、葉を用いることも可能であり、簡易に水質を評価するという目的を達成できる。さらに、植物の種類も、本実施形態のようにクレソン1だけに限られることはない。
図1および図2に示す薄型容器2は、供試材料を保持し根の伸長度を観察できる透明な材料からなる。ここでいう観察とは、根の伸長度の程度を全体的に捉える観察、ならびに根の伸長度を測定することも一つの観察という意味で用いている(以下、同様)。図2に示す培養容器21は、図1の薄型容器2を複数個並べて収容できる透明な材料からなる。
薄型容器2は、上部および下部が開口されている。これにより、図2の培養容器21の中には被試験水23が注入されているので、被試験水23の流動によって、供試材料であるクレソン1が挿入されている薄型容器2の中の被試験水23が入れ替わる。また、薄型容器2および培養容器21の透明材料としては、ガラスおよび各種透明プラスチックなどがある。尚、薄型容器2および培養容器21の形状は、円筒状、三角柱状などであっても良い。
ところで、被試験水23の水質が腐敗し易い場合は、溶存酸素の補給のために空気吹き込み式の簡易な微気泡発生器を培養容器21の底部に設置することが好ましい。また、被試験水23に多くの懸濁性物質が含まれている場合は、その懸濁性物質の沈降によって培養容器21の中の被試験水23の濃度や組成に場所によって差が生じる恐れがあるので、培養容器21の底部に簡易な緩速攪拌機などを設置することが好ましい。
また、培養容器21の設置場所は、温度と光量とが調整できる場所であることが好ましい。ここで、培養容器21の中の温度調整は、室内温度を調整しても良いし、温度調整用の容器を別途設けて培養容器21との間を循環させるなどの方式でも良い。また、短期間の水質評価試験では、直射日光下で温度調整なしとしても良い。但し、夏期などで室温が高く、或いは直射日光が強い条件で、被試験水23への空気吹き込みや攪拌がない場合は、被試験水23の上下で温度差を生じたり、培養容器21の中の温度が上昇して被試験水23が腐敗するなどの恐れがあるので、なるべく直射日光は避け日陰に培養容器21を設置することが好ましい。
本発明に係る水質評価方法の一実施形態として、図1および図2に示すように、供試材料として、2枚の葉を残したクレソン1の茎を用いている。茎の太さがほぼ同じものを選び、茎の長さが約30mmになるように切断して、水道水中に浸漬させ1〜3日間で発根させる。次に、その発根した根を長さ約5mm程度に切断した後、図1の薄型容器2にセットして、再度、水道水中に約24時間浸漬させる。また、注水工程により、被試験水23を培養容器21の中に注水する。その後、数個の薄型容器2にセットしたクレソン1を少なくとも一部が被試験水23に浸漬するように、固定器具22などを用いて培養容器21の中に設置する供試材料設置工程が行われる。尚、茎の長さ、初期の根の長さ、および事前の発根方法などは、適宜、変更して行うことができるものである。
そして、伸長度観察工程により、クレソン1の茎から発根した根の伸長度を観察する。観察は、目視により全体観察を行っても良いし、透明の培養容器21に物差しを当てて目視により根の伸長度を測定しても良い。また、画像記録装置(不図示)および計算機(不図示)を用いることにより、より正確にクレソン1の伸長度を観察できる。画像記録装置(不図示)としては、カメラ、デジタルカメラ、および携帯電話用デジタルカメラなどが挙げられる。計算機(不図示)としては、一般に普及しているパーソナルコンピュータなどがあり、根の伸長度を解析できるソフトウエアを計算機(不図示)にインストールなどして解析手段として用いる。
伸長度の観察について、本実施形態においては、クレソン1の発根した根の伸長度の測定は、最長の根に関して毎日一定時間毎に行っている。また、培養容器21の中の被試験水23は、毎日25〜50ml程度の蒸発による減量があるので、この減量分だけ水道水を補給している。尚、補給する水は、できれば蒸留水又はイオン交換水などの純水が好ましい。尚、これらの方法は、適宜、変更して実施することができる。
(実施例1)
本発明に係る水質評価方法の実施例1として、被試験水23は、2種類の河川水、水道水、および液肥を加えた水道水の4種類を用いた。2種類の河川水は、農業排水として田圃の横の小川から採取した河川水と、一般河川であってこの小川が流れ込む位置より下流側から採取した河川水とであり、どちらも夏期に採取した。尚、液肥は、ハイポネックス(発売元:ハイポネックスジャパン、チッソ6/リンサン10/カリ5)の1,000倍希釈液を被試験水23の一つとして用いた。
供試材料であるクレソン1は、図2に示すように、上記4種類の試験水毎に各5本ずつ培養容器21の中に設置して、計20本のクレソン1と、計4個の培養容器21を用いた。また、試験中の室内温度は20℃に設定し、射光時間は1日12時間とした。光量は、500ルクス程度になるように蛍光灯を用いて各培養容器21に均一になるように照射した。
以上の条件下で毎日一定時間毎に測定した水質試験結果から、根の長さの推移データを表1に、根の長さの平均値を表2に示す。また、図3は、根の長さの平均値の推移を示す図である。図3のうち横軸は経過日数を示し、縦軸は根の長さの平均値を示す。この水質試験結果から、根の伸長度が被試験水中の栄養分の量に関係していることが判明した。すなわち、水道水と液肥を加えた水道水とを比較すると、後者は肥料分が十分にあるため、根をあまり伸長させる必要がないので、前者に比べて根の伸長度が小さくなっている。また、河川水についても同様で、田圃の横の小川から採取した河川水の方が、この小川が流れ込む位置より下流側から採取した河川水より根の伸長度が小さい。これは、田圃の横の小川から採取した河川水は、肥料成分が高いためである。これらの水質試験結果から、根の伸長度を測定することは、水質の汚染度の評価方法として十分な効果があることが実証できた。また、本発明に係る水質評価方法におけるこれら水質試験は、非常に簡易な方法であるため、小中学生などでも容易に理解し、且つ実施し体験できるものである。
Figure 0004730786
Figure 0004730786
(実施例2)
次に、実施例2として、家庭用洗剤を用いて上記実施例1と同様の方法により本発明に係る水質評価方法を用いた水質試験を行った。本水質試験に使用した洗剤は、商品名がソープルという洗剤(製造元:株式会社フェニックス)で、弱アルカリ性を呈し、成分は界面活性剤8%、脂肪酸カリウム14%、脂肪酸アルカノールアミド4%からなる。この家庭用洗剤に水道水を加えて濃度が、0%、0.01%、0.1%、および1.0%になるように調整して、被試験水23として用いた。
図4は、水質試験開始日から5日間の根の平均値の推移を示す図である。図4に示すように、家庭用洗剤の濃度が0.1%および1.0%の場合は、水質試験開始直後から供試材料である根の伸長は完全に停止した。また、濃度が0.01%の場合は、濃度が0%の場合に比べて根の伸長度は約44%程度に抑制された。これらの結果から家庭用洗剤といえども排水への微量な混入が、植物の成長に極めて大きな影響を与えることが判明した。また、実施例1と同様に、本発明に係る水質評価方法におけるこれら水質試験は、非常に簡易な方法であるため、小中学生などでも容易に理解し、且つ実施し体験できるものである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
クレソンの葉を残した茎を薄型容器に挿入した状態を示す斜視図である。 被試験水が注水された培養容器の中にクレソンの葉を残した茎が設置された状態を示す斜視図である。 実施例1における根の長さの平均値の推移を示す図である。 実施例2における根の長さの平均値の推移を示す図である。
符号の説明
1 クレソン
2 薄型容器
21 培養容器
23 被試験水

Claims (3)

  1. 植物の根の伸長度により水質を評価する水質評価方法であって、
    被試験水を培養容器の中に注水する注水工程と、
    クレソンの葉を残した茎である供試材料を、当該葉を残した側とは反対側の端
    が前記被試験水に浸漬するように、前記培養容器の中に設置する供試材料設置工程と、
    前記供試材料から発根した根の伸長度を観察する伸長度観察工程と、
    を備えていることを特徴とする、水質評価方法。
  2. 植物の根の伸長度により水質を評価する水質評価システムであって、
    クレソンの葉を残した茎である供試材料と、
    被試験水を注水し、当該葉を残した側とは反対側の端部が前記被試験水に浸漬
    するように、当該供試材料を設置して培養するための培養容器と、
    前記供試材料から発根した根の伸長度を観察する観察手段と、
    を備えていることを特徴とする、水質評価システム。
  3. 記観察手段は、画像記録装置および当該画像記録装置のデータを解析する計算機で
    あることを特徴とする、請求項に記載の水質評価システム。
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