JP4730371B2 - 画像処理済み画像データの出力および保存 - Google Patents

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Description

本発明は、画像データに対して画像処理を施す画像処理装置に関する。
現在のオペレーションシステムでは、RGBデータを表す色空間として、モニタの標準的な色空間であるsRGB色空間が用いられている。したがって、例えば、パーソナルコンピュータ上において、一般的に用いられているJPEGデータが開かれると、直ちにJPEGデータからRGBデータへの変換が実行される。JPEGデータをRGBデータに変換する際には、sRGB色空間の表色域外の表色値が発生することがあるが、sRGB色空間では表示不可能な色であるため、従来はsRGB色空間へのクリッピング(切り捨て)が実行されていた。
特開2001−078048号公報
したがって、これまでのJPEGデータに対する画像処理では、画像処理の過程で元の画像データの表色値の一部が失われてしまい、画像処理後の画像データを保存する際には、失われた表色値を復元できないまま保存され、JPEGデータが劣化してしまうという問題があった。
本発明の目的は、画像データに対する画像処理実行時に、原画像データに含まれている画像情報を維持または、復元して再度、画像データとして保存することにある。
上記課題を解決するため本発明の第1の態様は、所定の表色値レンジ内の画像データに対して画像処理を施す画像処理装置を提供する。本発明の第1の態様に係る画像処理装置は、第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する第1の色空間変換手段と、前記所定のRGB表色系の画像データを解析し、前記所定の表色値レンジ外の表色値を含めて最大表色値と最小表色値とを取得する解析手段と、前記取得した最大表色値と最小表色値とが前記所定の表色値レンジの最大値および最小値にそれぞれ収まるよう前記所定のRGB表色系の画像データを圧縮する圧縮手段と、前記圧縮された画像データに対して画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理が施された画像データを伸張する伸張手段と、前記伸張された所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する第2の色空間変換手段と、前記第1の表色系の画像データに変換された画像データを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置によれば、所定のRGB表色系の画像データを解析し、所定の表色値レンジ外の表色値を含めて最大表色値と最小表色値とを取得して、取得した最大表色値と最小表色値とが所定の表色値レンジの最大値および最小値にそれぞれ収まるよう所定のRGB表色系の画像データを圧縮すると共に、画像処理が施された圧縮後の画像データを伸張するので、画像データに対する画像処理実行時に、原画像データに含まれている画像情報を維持または、復元して再度、画像データとして保存することができる。特に、所定のRGB表色系の画像データの最大表色値と最小表色値とを取得して、その結果に基づいて圧縮および伸張処理を実行するので、画像データに対して表色値の欠落を伴うことのない画像処理を実行することができる。なお、本発明の第1の態様における圧縮および伸張処理は、実質的に可逆的であれば線形、非線形を問わない。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置において、前記所定のRGB表色系はsRGB表色系であっても良い。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置において、前記解析手段は、解析の結果得られた表色値のR成分、G成分、B成分のうち最大の値を最大表色値として取得し、解析の結果得られた表色値のR成分、G成分、B成分のうち最小の値を最小表色値として取得し、
前記圧縮手段は、
前記最大表色値と最小表色値との差分を用いた比例係数を求める比例係数算 出手段と、
前記算出した比例係数を用いて全画像データの表色値を前記所定の表色値レンジ内に圧縮する比例係数適用手段とを備えても良い。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置によれば、圧縮・伸張処理の前後で生じる画像データの明るさの変化を低減あるいは防止することができる。例えば、圧縮処理が線形処理であれば比例係数を1つ求めることにより、圧縮処理が非線形処理であれば比例係数を複数求めることにより、可逆的な圧縮・伸張処理を実現することができる。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置において、前記伸張手段は、圧縮された全画像データに対して、前記求めた比例係数を用いて伸張しても良い。かかる場合には、画像処理後の画像データを正確に非圧縮画像データに復元することができる。また、前記出力された第1の表色系の画像データを格納する格納手段を備えても良い。なお、第1の表色系は、例えば、YCbCr表色系である。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置において、前記第1の表色系の画像データには、画像処理装置における画像処理条件を指定する画像処理制御情報が関連付けられており、前記圧縮手段は、前記画像処理制御情報によって前記所定の表色値レンジ外の表色値の使用が指定されている場合に圧縮を実行し、前記出力手段は、前記第1の表色系の画像データに変換された画像データに前記画像処理制御情報を付して出力しても良い。かかる場合には、画像処理後においても再度、画像処理制御情報と関連付けられた画像データを得ることができる。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置において、前記第1の表色系の画像データには、画像処理装置における画像処理条件を指定する画像処理制御情報が関連付けられており、
前記画像処理装置はさらに、
前記画像処理制御情報を解釈する解釈手段と、
前記解釈結果を用いて、前記所定のRGB表色系の画像データを、前記所定のRGB表色系の表色域外の表色値をその表色域に含む広域RGB表色系の画像データに変換する第3の色空間変換手段と、
前記解釈結果を用いて、前記広域RGB表色系にて前記画像データに対する画像処理を施す画像処理手段と、
前記画像処理が施された画像データを印刷用画像データとして出力する印刷用画像データ出力手段とを備えても良い。
本発明の第1の態様に係る画像処理装置によれば、画像処理制御情報に基づいた画像処理を実行することができる。
本発明の第2の態様は、所定の表色値レンジ内の画像データに対して画像処理を施す画像処理装置を提供する。本発明の第2の態様に係る画像処理装置は、第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する第1の色空間変換手段と、前記所定の表色値レンジ外の既定の最大表色値と最小表色値とが、前記所定の表色値レンジの最大値および最小値にそれぞれ収まるよう前記所定のRGB表色系の画像データを圧縮する圧縮手段と、前記圧縮された画像データに対して画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理が施された画像データを伸張する伸張手段と、前記伸張された所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する第2の色空間変換手段と、前記第1の表色系の画像データに変換された画像データを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る画像処理装置によれば、前記所定の表色値レンジ外の既定の最大表色値と最小表色値とが、所定の表色値レンジの最大値および最小値にそれぞれ収まるよう所定のRGB表色系の画像データを圧縮すると共に、画像処理が施された圧縮後の画像データを伸張するので、画像データに対する画像処理実行時に、原画像データに含まれている画像情報を維持または、復元して再度、画像データとして保存することができる。特に、既定の最大表色値と最小表色値とを用いて圧縮および伸張処理を実行するので、圧縮・伸張処理を迅速に実行することができる。また、画像データに対して表色値の欠落を抑制した画像処理を実行することができる。
本発明の第2の態様に係る画像処理装置において、前記既定の最大表色値は前記所定の表色値レンジの最大値よりも50大きい値であり、前記既定の最小表色値は前記所定の表色値レンジの最小値よりも50小さい値であっても良い。
本発明の第2の態様に係る画像処理装置は、本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同様にして種々の態様にて実現され得ると共に、かかる場合には、本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第3の態様は、画像処理装置を提供する。本発明の第3の態様に係る画像処理装置は、第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する第1の色空間変換手段と、前記所定のRGB表色系の画像データを、前記所定のRGB表色系の表色域外の表色値をその表色域に含む広域RGB表色系の画像データに変換する第2の色空間変換手段と、前記広域RGB表色系にて前記画像データに対する画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理が施された画像データの保存が要求された場合には、前記画像処理が施された広域RGB表色系の画像データを前記所定のRGB表色系の画像データに変換する第3の色空間変換手段と、前記所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する第4の色空間変換手段と、前記第1の表色系の画像データを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る画像処理装置によれば、第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の表色域外の表色値をその表色域に含む広域RGB表色系の画像データに変換し、広域RGB表色系にて画像データに対する画像処理を施し、画像処理が施された広域RGB表色系の画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換し、更に所定のRGB表色系の画像データを第1の表色系の画像データに変換するので、所定の表色系の表色域外の表色値を失うことなく、画像処理が施された画像データから第1の表色系の画像データを再度得ることができる。
本発明の第3の態様に係る画像処理装置において、前記出力された第1の表色系の画像データを格納する格納手段を備えても良い。かかる場合には、第1の表色系の画像データに対して画像処理を施した後に、表色値を欠落させることなく、再度第1の表色系の画像データとして保存することができる。
本発明の第3の態様に係る画像処理装置において、前記所定のRGB表色系はsRGB表色系であっても良い。
本発明の第3の態様に係る画像処理装置はさらに、前記広域RGB表色系にて画像処理が施された前記画像データの表色系を表示装置の表色系に変換して、表色装置に出力する表示用画像データ出力手段を備えても良い。かかる場合には、画像処理を広域RGB表色系にて実行する場合であっても、表色装置に適したsRGB表色系にて画像処理された画像データを表色装置に出力することができる。
本発明の第3の態様に係る画像処理装置はさらに、前記所定のRGB表色系の画像データのうち、前記所定のRGB表色系の表色域外の表色値を削除して、表色装置に出力する表示用画像データ出力手段と、前記画像処理手段によって実行された画像処理を前記表示用画像データに適用する表示用画像データ処理手段を備えても良い。かかる場合には、表色装置へ出力する画像データに対する画像処理を簡略化できると共に、表示装置に適した画像データを表色装置に出力することができる。
本発明の第4の態様は、所定の表色値レンジ内の画像データに対して画像処理を施す画像処理プログラムを提供する。本発明の第4の態様に係る画像処理プログラムは、第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する機能と、前記所定のRGB表色系の画像データを解析し、前記所定の表色値レンジ外の表色値を含めて最大表色値と最小表色値とを取得する機能と、前記取得した最大表色値と最小表色値とが前記所定の表色値レンジの最大値および最小値にそれぞれ収まるよう前記所定のRGB表色系の画像データを圧縮する機能と、前記圧縮された画像データに対して画像処理を施す機能と、前記画像処理が施された画像データを伸張する機能と、前記伸張された所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する機能と、前記第1の表色系の画像データに変換された画像データを出力する機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
本発明の第4の態様に係る画像処理プログラムによれば、本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第4の態様に係る画像処理プログラムは、本発明の第1の態様に係る画像処理装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
本発明の第5の態様は、所定の表色値レンジ内の画像データに対して画像処理を施す画像処理プログラムを提供する。本発明の第5の態様に係る画像処理プログラムは、第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する機能と、前記所定の表色値レンジ外の既定の最大表色値と最小表色値とが、前記所定の表色値レンジの最大値および最小値にそれぞれ収まるよう前記所定のRGB表色系の画像データを圧縮する機能と、前記圧縮された画像データに対して画像処理を施す機能と、前記画像処理が施された画像データを伸張する機能と、前記伸張された所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する機能と、前記第1の表色系の画像データに変換された画像データを出力する機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
本発明の第5の態様に係る画像処理プログラムによれば、本発明の第2の態様に係る画像処理装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第5の態様に係る画像処理プログラムは、本発明の第2の態様に係る画像処理装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
本発明の第6の態様は、画像処理プログラムを提供する。本発明の第6の態様に係る画像処理プログラムは、第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する機能と、前記所定のRGB表色系の画像データを、前記所定のRGB表色系の表色域外の表色値をその表色域に含む広域RGB表色系の画像データに変換する機能と、前記広域RGB表色系にて前記画像データに対する画像処理を施す機能と、前記画像処理が施された画像データの保存が要求された場合には、前記画像処理が施された広域RGB表色系の画像データを前記所定のRGB表色系の画像データに変換する機能と、前記所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する機能と、前記第1の表色系の画像データを出力する機能とをコンピュータによって実現させることを特徴とする。
本発明の第6の態様に係る画像処理プログラムによれば、本発明の第3の態様に係る画像処理装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第6の態様に係る画像処理プログラムは、本発明の第3の態様に係る画像処理装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
本発明の第7の態様は、本発明の第4ないし第6の態様に係るいずれかの画像処理プログラムを記録するコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供する。
以下、図面を参照して、いくつかの好適な実施例に基づき本発明を説明する。先ず、本発明に従う各実施例の基本概念について図1を参照して説明する。図1は本発明に従う各実施例の基本概念を示す説明図である。
例えば、パーソナルコンピュータ上においてJPEGファイル形式の画像ファイルGFの中から所望の画像データGDが選択される(開かれる)と、当業者によってS変換として知られているYCbCr−RGB変換が実行される。JPEG画像ファイルの画像データGDは、YCbCrデータであり、通常、パーソナルコンピュータ上で取り扱われるデータは、RGBデータであるため変換が必要となる。
変換後のRGBデータには、負の値や256以上の値が含まれることがある。パーソナルコンピュータ上で取り扱い可能なRGBデータは、モニタの標準的色空間として用いられるsRGB色空間(表色系)にて表される、0〜255の階調(表色値レンジ)を有するデータである。画像処理後に再保存する際に、画像データの劣化を防止、または、低減するためには、RGBデータの負の表色値、および256以上の表色値の取り扱いが問題となる。
第1の実施例では、赤目処理、画像解像度の変更といった、画像データのデータ値の大きな変更を伴わない簡易な画像処理に適切な、RGBデータの負の表色値、および256以上の表色値の取り扱い処理を提供する。第2の実施例では、画像データのデータ値の大きな変更を伴う画像処理または印刷処理に適切な、RGBデータの負の表色値、および256以上の表色値の取り扱い処理を提供する。
第1の実施例では、画像処理の色空間としてsRGB色空間を用いる。第1の実施例では、RGBデータの負の表色値、および256以上の表色値を0〜255の表色値レンジに圧縮し、画像処理後には、伸張することによって、元のRGBデータに対する画像処理後のRGBデータの劣化(表色値の欠落)を低減する。なお、第1の実施例では、説明を簡単なものとするために、線形圧縮および線形伸張を実行しているが、圧縮および伸張を実質的に可逆的に実行することができる場合には、非線形圧縮および非線形伸張によって実行されてもよい。
第2の実施例では、画像処理の色空間としてsRGB色空間よりも広い表色域を有するwRGB色空間を用いることによって、sRGB色空間の表色域外の表色値を、その表色域内に納める。第2の実施例では、sRGB色空間からwRGB色空間への色空間変換処理を実行し、画像調整を実行し、印刷処理または保存処理を実行する。したがって、画像処理後の画像データを保存する場合にも、画像データの表色値の劣化を防止することができる。
A.画像処理システム:
各実施例において共通に用いられ得る画像処理システムの構成について図2を参照して説明する。図2は画像処理システムの一構成例を示すシステム構成図である。
画像処理システムは、画像処理の対象となる画像データを生成する入力装置としてのディジタルスチルカメラ12、ディジタルスチルカメラ12にて生成された画像データを用いて後述する画像処理を実行する画像処理装置としてのパーソナルコンピュータ10、パーソナルコンピュータ10において設定された画像出力装置としてのカラープリンタ30を備えている。本実施例に係る画像処理装置において画像処理が施される画像データ(画像ファイル)は、ディジタルスチルカメラ12から接続ケーブルCVまたはメモリカードMCを介して、パーソナルコンピュータ10に入力された画像データである。
画像処理装置としては、パーソナルコンピュータ10の他に、例えば、画像処理機能を備えるスタンドアローン型のプリンタも用いられ得る。また、出力装置としては、プリンタ30の他に、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ等の表示装置、プロジェクタ等が用いられ得る。
パーソナルコンピュータ10は、一般的に用いられているタイプのコンピュータであり、本発明に係る画像処理プログラムを実行するCPU200、CPU200における演算結果、画像データ等を一時的に格納するRAM210、画像処理プログラムを格納するハードディスクドライブ(HDD)220、CPU200における演算結果、画像データ等を表示するためのCRTディスプレイ等の表示装置20、コマンド、数値等を入力するためのキーボード、マウスといた入力装置240を備えている。パーソナルコンピュータ10は、メモリカードMCを装着するためのカードスロット250、ディジタルスチルカメラ12等からの接続ケーブルCVを接続するための入出力端子255を備えている。
ディジタルスチルカメラ12において生成された画像データGDは、通常、ディジタルスチルカメラ用の画像ファイルフォーマット規格(Exif)に従ったデータ構造を有している。Exifファイルの仕様は、電子情報技術産業協会(JEITA)によって定められている。
このExifファイル形式に従うファイル形式を有する場合の画像ファイル内部の概略構造について図3を参照して説明する。図3はExifファイル形式にて格納されている画像ファイルGFの概略的な内部構造を示す説明図である。なお、本実施例中におけるファイルの構造、データの構造、格納領域といった用語は、ファイルまたはデータ等が記憶装置内に格納された状態におけるファイルまたはデータのイメージを意味するものである。
Exifファイルとしての画像ファイルGFは、JPEG形式の画像データを格納するJPEG画像データ格納領域111と、格納されているJPEG画像データに関する各種付属情報を格納する付属情報格納領域112とを備えている。付属情報格納領域112には、撮影時色空間、撮影日時、露出、シャッター速度等といったJPEG画像の撮影条件に関する撮影時情報、JPEG画像データ格納領域111に格納されているJPEG画像のサムネイル画像データがTIFF形式にて格納されている。付属情報は画像データがメモリカードMCに書き込まれる際に自動的に付属情報格納領域112に格納される。本実施例では、付属情報格納領域112には、パーソナルコンピュータ10における画像処理を制御するための画像処理制御情報GIを格納するための画像処理制御情報格納領域113が備えられている。画像処理制御情報GIには、第1の実施例において利用される、sRGB色空間の表色値レンジを超える表色値を削除(クリップ)してしまうか否かの情報も含まれている。
B.第1の実施例:
第1の実施例について図4〜図6を参照して説明する。図4は第1の実施例において実行される画像処理ルーチンを示すフローチャートである。図5は第1の実施例における第1の態様における線形圧縮・線形伸張の概念を示す説明図である。図6は第1の実施例における第2の態様における線形圧縮・線形伸張の概念を示す説明図である。
本処理ルーチンは、例えば、アプリケーションを起動後に所望のJPEG画像データを選択する(開く)ことにより、あるいは、所望のJPEG画像データを選択する(開く)ことによりアプリケーションが起動することにより開始される。なお、上述のように、本実施例において用いられる画像データを含む画像ファイルには画像処理制御情報GIが格納されている。
パーソナルコンピュータ10のCPU200は、選択されたJPEG画像データを取得し(ステップS100)、YCbCr(YCC)データからsRGB色空間にて表されるRGBデータへの変換を実行する(ステップS102)。YCCデータからRGBデータへの変換には、当業者によって知られているように、Sマトリクスを用いたマトリクス演算により実行される。
CPU200は、画像処理制御情報GIにおける、CPU200が取り扱うsRGB色空間の表色値レンジ0〜255を外れた表色値の利用を指示するクリッピング解除がオンされているか否かを判定する(ステップS104)。変換後のRGB画像データには、Sマトリクスが負のマトリクス値を有すること等を理由に負の表色値や256以上の表色値が含まれることがあるからである。
CPU200は、クリッピング解除がオンされていないと判定した場合には(ステップS104:No)、CPU200が取り扱う表色値レンジ0〜255を外れた表色値を切り捨て、ステップS110に移行する。
CPU200は、クリッピング解除がオンされていると判定した場合には(ステップS10:Yes)、要求されている処理が赤目処理、画像解像度の変更、トリミングといった画像データGDの値の大きな変更を伴わない簡易画像処理であるか否かを判定する(ステップS106)。線形圧縮処理後の画像データGD’の値を大きく変更する画像処理が実行される場合には、線形圧縮の情報を利用して線形伸張しても画像データGD’の値は正しく伸張されない場合があるからである。
CPU200は、要求されている処理が簡易画像処理であると判断した場合には(ステップS108:Yes)、画像データに対して線形圧縮処理を実行する(ステップS108)。第1の実施例における第1の態様に従う線形圧縮処理では、CPU200は画像データGDの各画素毎の表色値(R,G,B)を解析して、R、G、Bの値のいずれかが最小となる最小の表色値min(R,G,B)とR、G、Bの値のいずれかが最大となる最大の表色値max(R,G,B)とを取得する。
CPU200は、最大表色値max(R,G,B)と所定の表色値レンジの最大値2
55との差である最大値差(max−255)と、最小表色値min(R,G,B)と所定の表色値レンジの最小値0との差である最小値差(0−min)とを求め、いずれか値の小さな方を最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)に設定する。このような処理を実行するのは、最大値差と最小値差が異なることにより線形圧縮処理後の画像データの明るさが変化してしまい、表示装置20上に出力された画像の明るさとプリンタ20によって出力された画像の明るさとの間に差が生じてユーザに違和感を与える事態を回避するためである。
図5の概念説明図では、所定の表色値レンジが0〜255であり、原RGBのレンジが−70〜365である場合を例示している。この例では、最大表色値max(R,G,B)=365、最小表色値min(R,G,B)=−70となり、最大値差=110、最小値差=70となるため、最大表色値max(R,G,B)=325、最小表色値min(R,G,B)=−70に設定される。したがって、326〜365のレンジにある表色値は切り捨てられ、325にクリッピングされる。
CPU200は、取得した最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を用いて比例係数Kを求め、式1〜式3を画像データGDの各画素の表色値に対して適用する。この結果、図5に示すように画像データGDの−70〜365の表色値(R,G,B)が所定の表色値レンジ0〜255に収まるように線形圧縮され、変換後の画像データGD’の表色値(R',G',B')が得られる。なお、圧縮・伸張処理が非線形処理の場合には、比例係数を複数求める(設定する)ことにより線形処理と同様の可逆的な圧縮・伸張処理を実現することができる。
Figure 0004730371
CPU200は、線形圧縮された画像データGD’に対して要求された赤目除去処理、トリミング、画像解像度の変更といった簡易画像処理を実行する(ステップS110)。赤目除去処理は、画像データの一部の表色値を赤から黒目の色に変更する処理であり、トリミング、画像解像度の変更は、画像データの表色値の変更を伴わない処理である。
CPU200は、保存要求が発生したか否かを判定する(ステップS112)。CPU200は、保存要求が発生したと判定した場合には(ステップS112:Yes)、画像処理制御情報においてクリッピング解除がオンされているか否かを判定する(ステップS114)。CPU200は、クリッピング解除がオンされていないと判定した場合には(ステップS114:No)、線形伸張処理をパスしてステップS118に移行する。
CPU200は、クリッピング解除がオンされていると判定した場合には(ステップS114:Yes)、圧縮された画像データGD’を非圧縮状態に戻すために線形伸張処理を実行する(ステップS116)。この線形伸張処理では、CPU200は、先の線形圧縮処理に際して用いた最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を以下の式(4)〜(6)に適用して、圧縮された画像データGD’を圧縮時とは逆方向に伸張して非圧縮画像データGD’’を得る。なお、式中、Rm’、Gm’、Bm’は簡易画像処理が施されたRGBの表色値を意味し、Rm、Gm、Bmは、線形伸張後のRGBの表色値を意味する。
Figure 0004730371
CPU200により圧縮画像データGD’は、図5に示すように、伸張時RGBレンジ(−70〜325)を有する非圧縮画像データGD’’に変換される。したがって、原RGBレンジ(−70〜365)の全てについては復元することはできないものの、所定の表色値レンジ(0〜255)以外の表色値を切り捨ててきた従来の処理と比較すれば、ほとんどの表色値について復元することができる。
CPU200は、Sマトリクスを用いた逆マトリクス演算を実行してRGBデータである非圧縮画像データGD’’をYCbCrデータに変換する(ステップS118)。CPU200は、さらに、変換により得られたYCbCrデータをJPEGデータに変換して出力し(ステップS120)本処理ルーチンを終了する。なお、JPEGデータ化された画像データGDには、画像処理の対象となった画像データGDに付加されていた画像処理制御情報GIと同一の情報が付加されて出力される。この結果、画像処理制御情報GIを有する画像ファイルGFを開き、画像処理を施した場合であっても、再度、画像処理制御情報GIを有する形にて画像ファイルGFとして保存することができる。
CPU200は、保存要求は発生していないと判定した場合には(ステップS112:No)、画像データGD’を破棄して(ステップS122)、本処理ルーチンを終了する。
また、CPU200は、ステップS106の判定において、要求された処理が簡易画像処理ではないと判定した場合には(ステップS106:No)、画像処理制御情報GIに基づく画像処理を実行し(ステップS124)、印刷処理を実行して(ステップS126)本処理ルーチンを終了する。なお、本実施例では、簡易画像処理以外の画像処理として印刷処理を例示的に適用した。
以上説明したように、第1の実施例によれば、JPEG(YCbCr)データから変換されたRGBデータにsRGB色空間の表色値レンジ(所定の表色値レンジ)0〜255外の表色値が含まれている場合であっても、所定の表色値レンジ外の表色値を用いて、画像データの表色値を所定の表色値レンジ内へ線形圧縮し、また、線形伸張によって非圧縮データに復元するすることができる。したがって、パーソナルコンピュータ10において一般的に利用されているsRGB色空間において簡易な画像処理を実行した場合であっても、所定の表色値レンジ外の表色値を復元することができる。
画像データを線形圧縮する際には、画像データを解析して最大表色値(R,G,B)と最小表色値(R,G,B)とを求め、これら最大表色値(R,G,B)および最小表色値(R,G,B)を利用して線形圧縮を実行するので、個々の画像データに応じて線形圧縮および線形伸張処理を実行することができるので、元の画像データが有していた表色値を適切に復元し、復元後のRGBデータの劣化(表色値の欠落)を低減することができる。
画像データを所定の表色値レンジ内に圧縮および所定の表色値レンジ内から伸張する際に、線形処理を実行するので、圧縮・伸張処理を高速化することができると共に、表色値の劣化を最小限に抑えることができる。
第1の実施例の利点は、画像処理を伴わす、単にJPEGデータを開く、すなわち、JPEGデータからRGBデータに変換した場合であっても、同様に利点となる。このことは、単にJPEGデータを開いただけでsRGB色空間の表色域外の表色値が削除され、保存時には元の表色値の一部の欠落を余儀なくされていた従来技術と比較して、大きな利点であるといえる。
第1の実施例によれば、JPEGデータユーザにより一般的に行われるトリミング、赤目除去処理、画像解像度の変更といった、画像処理制御情報GIによっては指定し難い処理を画像データGDの劣化をもたらすことなく実現することができる。また、画像処理後の画像データには画像処理制御情報GIを付加して出力する(保存する)ことができるので、画像処理後の画像データを再度画像処理制御情報GIと関連付けられた画像データとして取り扱うことができる。
次に、第1の実施例の第2の態様、すなわち、線形圧縮処理および線形伸張処理の他の態様について図6を参照して説明する。第1の態様では、画像データGDを解析し、最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を動的に取得していたが、第2の態様では、既定の最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を用いる点で相違する。
例えば、既定の最大表色値max(R,G,B)=305、既定の最小表色値min(R,G,B)=−50が用いられる。図6では、所定の表色値レンジが0〜255であり、原RGBのレンジが−70〜355である場合を例示している。この例示においては、線形圧縮処理が実行されると、−51〜−70および306〜355のレンジにある表色値は切り捨てられ、それぞれ0および255にクリッピングされる。
一方、線形伸張処理が実行されると、圧縮処理により0〜255に圧縮されていた表色値レンジは、−50〜305へと伸張される。したがって、元の画像データGDの表色値のうち、−51〜−70および306〜355のレンジにある表色値は復元されないものの、0〜−50および256〜305のレンジにある表色値については復元することができる。一般的に、所定の表色値レンジを大きく外れる表色値は多くはないので、この第2の態様によっても圧縮された画像データGD’を画質の劣化を抑制して伸張することができる。
この第2の態様では、既定の最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を用いるため個々に画像データに対応して最適な最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を設定することができない。しかしながら、既定の最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を、所定の表色値レンジから大きく外れないように適切に設定することによって、個々の画像データGDの表色値の特性にかかわらず、画像データGD’のコントラストの低下を抑制して、表示装置20上の出力画像とプリンタ30からの出力画像との相違を低減または一致させることができる。なお、規定の最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)は、プリンタの有する再現可能色域から逆算して求めるようにしても良い。
また、画像データGDの最大表色値max(R,G,B)および最小表色値min(R,G,B)を取得することが一般的に困難である、画像データのラスタ処理が実行される場合には、この第2の態様に従う圧縮・伸張処理が適当である。さらに、画像データの解析に要した時間が全体の処理時間から削除されるため、より一層高速に画像データの圧縮・伸張処理を実行することができる。
C.第2の実施例:
第2の実施例について図7〜図9を参照して説明する。図7は第2の実施例において実行される画像処理ルーチンを示すフローチャートである。図8は第2の実施例において実行される画像データの保存処理ルーチンを示すフローチャートである。図9は第2の実施例において実行されるプリントデータ生成処理ルーチンを示すフローチャートである。
第2の実施例では、取得した画像データGDの表色値レンジを画像処理が実行される所定の表色値レンジに合わせるのではなく、画像処理を実行する色空間の表色値レンジを画像データGDの表色値レンジに適合させることにより、画像処理後の画像データを再度保存する際に生ずる画質劣化の問題を解決する。なお、第2の実施例に従う画像処理が実行される画像処理システムは、先に説明したシステムであることは既述の通りである。
本処理ルーチンは、例えば、アプリケーションを起動後に所望のJPEG画像データを選択する(開く)ことにより、あるいは、所望のJPEG画像データを選択する(開く)ことによりアプリケーションが起動することにより開始される。なお、既述のように、本実施例において用いられる画像データを含む画像ファイルには画像処理制御情報GIが格納されている。
パーソナルコンピュータ10のCPU200は、選択されたJPEG画像データを取得し(ステップS200)、YCbCr(YCC)データからディジタルスチルカメラ12のRGBデータであるdRGBデータへの変換を実行する(ステップS202)。YCCデータからdRGBデータへの変換には、当業者によって知られているように、Sマトリクスを用いたマトリクス演算により実行される。
CPU200は、画像処理制御情報GIによって指定されたディジタルスチルカメラ12のγ補正値γ1を用いてdRGBデータに対してガンマ補正処理を実行し(ステップS204)、dRGBデータをXYZデータに変換する(ステップS206)。CPU200は、XYZデータをwRGBデータに変換して(ステップS208)、画像処理制御情報GIによって指定されたプリンタ30のγ補正値γ2を用いてwRGBデータに対して逆ガンマ補正処理を実行する(ステップS210)。wRGB色空間は、sRGB色空間よりも広い表色域を有する色空間であり、sRGB色空間では負であった表色値および256以上であった表色値を、その表色域(256階調であれば、0〜255のレンジ)に含み得る色空間である。したがって、dRGBデータの圧縮・伸張処理は不要となる。
これら一連の処理は、画像データの入出力特性を線形化し、カラーマッチング処理を経て画像データを表す色空間をdRGB色空間からwRGB色空間へと変換し、線形化された画像データの入出力特性をプリンタの出力特性に合わせて補正する処理である。色空間の変換処理は、所定のマトリクスを用いたマトリクス演算によって実行され、ガンマ補正処理は、画像データ毎に動的に生成したガンマ補正テーブルを用いて実行される。
CPU200は、wRGBデータに対して、画像処理制御情報GIにしたがって、自動画質調整を実行し(ステップS212)、次の処理要求が保存要求であるか否かを判定する(ステップS214)。画像処理制御情報GIに遵う自動画質調整は、画質調整のパラメータ値が画像処理制御情報GIによって指定されており、ユーザが改めて入力することなく画質調整が実行されるという意味において自動的に実行される画質調整である。ただし、画質調整のパラメータ値は、ユーザによって任意に調整可能であることは言うまでもない。
CPU200は、次の処理要求が保存要求であると判定した場合には(ステップS214:Yes)、保存処理を実行して(ステップS216)本処理ルーチンを終了する。
保存処理について図8を参照して説明する。CPU200は、先ず、画像調整(画像処理)が施されたwRGBデータである画像データGD’に対してγ2を用いたガンマ補正処理を実行し(ステップS2160)、画像データGD’の入出力特性を線形化する。CPU200は、wRGBデータをXYZデータに変換し(ステップS2161)、さらにXYZデータをdRGBデータに変換する(ステップS2162)。この色空間変換処理もまた、マトリクス演算を実行することによって実行される。
CPU200は、変換されたdRGBに対してγ1を用いた逆ガンマ補正を実行し(ステップS2163)、マトリクスSを用いた逆マトリクス演算を実行してdRGBデータをYCbCrデータに変換する(ステップS2164)。CPU200は、さらに、変換により得られたYCbCrデータをJPEGデータに変換して出力し(ステップS2165)本処理ルーチンを終了する。なお、JPEGデータ化された画像データGDには、画像処理の対象となった画像データGDに付加されていた画像処理制御情報GIと同一の情報が付加されて出力される。この結果、画像処理制御情報GIを有する画像ファイルGFを開き、画像処理を施した場合であっても、再度、画像処理制御情報GIを有する形にて画像ファイルGFとして保存することができる。
図9を参照して印刷処理について説明する。CPU200は、画質調整が実行された画像処理済み画像データGD’を取得し(ステップS2180)、wRGBデータをCMYKデータに変換する(ステップS2181)。wRGBデータをCMYKデータに変換する際には、例えば、予め用意されたwRGB−CMYK変換用の3次元ルックアップテーブルが用いられる。
CPU200は、変換されたCMYKデータに対してハーフトーン処理を実行して(ステップS2182)プリントデータを生成し、生成したプリントデータをプリンタ30に送出して本処理ルーチンを終了する。
第2の実施例によれば、sRGB色空間では表色域外となる表色値を、表色域内に含む拡張RGB色空間であるwRGB色空間を画像処理の色空間として用いるので、画像データの表色値の大きな変更を伴う画像処理を実行した場合であっても、wRGB色空間からsRGB色空間への逆変換を実行することによって、表色域外の表色値を含むsRGBデータを得ることができる。
したがって、例えば、画像処理前のsRGBデータが有していたsRGB色空間の表色域外の表色値が画像処理によって変更されない場合には、画像処理前のsRGBデータが有していたsRGB色空間の表色域外の表色値は、画像処理後のsRGBデータにおいてもそのまま維持され得る。
また、画像処理後の画像データGDに対しては、画像処理制御情報GIを付加して画像ファイルGFとして出力するので、画像処理後の画像ファイルGFであっても再度、画像処理制御情報GIを用いた画像処理の対象とすることができる。
以上、実施例に基づき本発明に係る画像処理プログラムおよび画像処理装置を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
上記第1の実施例では、画像処理制御情報GIを有する画像ファイルGFを用い、また、クリッピング解除がオンされているか否かを判定しているが、画像処理制御情報GIを有しない画像ファイルGFに対しても、第1の実施例は適用可能であることはいうまでもない。画像処理制御情報GIを有していなくても、JPEGデータから変換されたRGBデータが所定の表色値レンジ外の表色値を有することはあるからである。
上記第1の実施例では、簡易画像処理でない場合には、画像処理制御情報GIに基づく画像処理の実行後、印刷処理を実行しているが、第2の実施例において説明したように保存処理を実行してもよい。上記各実施例では、それぞれの特徴を明確にするために別々に説明したに過ぎず、簡易画像処理とこれ以外の画像処理とを判定するステップを設けて両者を一連の処理としても良い。
上記実施例では、撮像装置としてディジタルスチルカメラ12を用いて説明したが、この他にもスキャナ、ディジタルビデオカメラ等が用いられ得る。また、出力装置としては、プリンタの他、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プロジェクタ等が用いられ得る。
上記実施例では、画像ファイルGFの具体例としてExif形式のファイルを例にとって説明したが、本発明に係る画像ファイル生成装置において用いられ得る画像ファイルの形式はこれに限られない。すなわち、出力装置によって出力されるべき画像データと、画像処理装置における画像データの画像処理条件を指定する画像処理制御情報GIとを含むことができるファイルであれば良い。このようなファイルであれば、画像ファイル生成装置において画像データと画像処理制御情報GIとを含む画像ファイルを生成することができるからである。
なお、画像データと画像処理制御情報GIとが含まれる画像ファイルGFには、画像データGDと画像処理制御情報GIとを関連付ける関連付けデータを生成し、画像データと画像処理制御情報GIとをそれぞれ独立したファイルに格納し、画像処理の際に関連付けデータを参照して画像データと画像処理制御情報GIとを関連付け可能なファイルも含まれる。かかる場合には、画像データと画像処理制御情報GIとが別ファイルに格納されているものの、画像処理制御情報GIを利用する画像処理の時点では、画像データおよび画像処理制御情報とが一体不可分の関係にあり、実質的に同一のファイルに格納されている場合と同様に機能するからである。すなわち、少なくとも画像処理の時点において、画像データと画像処理制御情報GIとが関連付けられて用いられる態様は、本実施例における画像ファイルGFに含まれる。さらに、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、DVD−RAM等の光ディスクメディアに格納されている動画像ファイルも含まれる。
上記実施例では、ディジタルスチルカメラ12を用いて説明したが、この他にもスキャナ、ディジタルビデオカメラ等が用いられ得る。すなわち、本実施例に係る上記画像ファイルGFは、ディジタルスチルカメラ(DSC)の他に、ディジタルビデオカメラ(DVC)、スキャナ等の入力装置(画像ファイル生成装置)によって生成され得る。ディジタルビデオカメラにて生成される場合には、例えば、静止画像データと出力制御情報とを格納する画像ファイル、あるいは、MPEG形式等の動画像データと出力制御情報とを含む動画像ファイルが生成される。この動画像ファイルが用いられる場合には、動画の全部または一部のフレームに対して出力制御情報に応じた出力制御が実行される。
本発明に従う各実施例の基本概念を示す説明図である。 各実施例に適用され得る画像処理システムの一構成例を示すシステム構成図である。 Exifファイル形式にて格納されている画像ファイルGFの概略的な内部構造を示す説明図である。 第1の実施例において実行される画像処理ルーチンを示すフローチャートである。 第1の実施例における第1の態様における線形圧縮・線形伸張の概念を示す説明図である。 第1の実施例における第2の態様における線形圧縮・線形伸張の概念を示す説明図である。 第2の実施例において実行される画像処理ルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施例において実行される画像データの保存処理ルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施例において実行されるプリントデータ生成処理ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
10…パーソナルコンピュータ
12…ディジタルスチルカメラ
20…表示装置
30…カラープリンタ
200…CPU
210…RAM
220…HDD
240…入力装置
250…スロット
255…入出力端子
GF…画像ファイル(Exifファイル)
GD、GD’、GD’’…画像データ
111…JPEG画像データ格納領域
112…付属情報格納領域
113…画像処理制御情報格納領域
CV…接続ケーブル
MC…メモリカード

Claims (5)

  1. 画像処理装置であって、
    第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する第1の色空間変換手段と、
    前記所定のRGB表色系の画像データを、前記所定のRGB表色系の表色域外の表色値をその表色域に含む広域RGB表色系の画像データに変換する第2の色空間変換手段と、
    前記広域RGB表色系にて前記画像データに対する画像処理を施す画像処理手段と、
    処理要求が画像処理が施された画像データの保存要求であるか否かを判定する判定手段と、
    前記処理要求が保存要求である場合には、
    前記画像処理が施された広域RGB表色系の画像データを前記所定のRGB表色系の画像データに変換する第3の色空間変換手段と、
    前記所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する第4の色空間変換手段と、
    前記第1の表色系の画像データを出力する出力手段と、
    記処理要求が保存要求でない場合には、
    前記画像処理が施された画像データを用いた印刷処理を実行する印刷実行手段と、
    を備える画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記出力された第1の表色系の画像データを格納する格納手段を備える画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記所定のRGB表色系はsRGB表色系である画像処理装置。
  4. 画像処理プログラムであって、
    第1の表色系にて表される画像データを所定のRGB表色系の画像データに変換する機能と、
    前記所定のRGB表色系の画像データを、前記所定のRGB表色系の表色域外の表色値をその表色域に含む広域RGB表色系の画像データに変換する機能と、
    前記広域RGB表色系にて前記画像データに対する画像処理を施す機能と、
    処理要求が画像処理が施された画像データの保存要求であるか否かを判定する機能と、
    前記処理要求が保存要求である場合には、
    前記画像処理が施された広域RGB表色系の画像データを前記所定のRGB表色系の画像データに変換する機能と、
    前記所定のRGB表色系の画像データを前記第1の表色系の画像データに変換する機能と、
    前記第1の表色系の画像データを出力する機能と、
    記処理要求が保存要求でない場合には、
    前記画像処理が施された画像データを用いた印刷処理を実行する機能と、
    をコンピュータによって実現させる画像処理プログラム。
  5. 請求項4に記載の画像処理プログラムを記録するコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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