JP4730292B2 - Damping pendulum device and damping system comparison experience device using the same - Google Patents
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Description
この発明は、制震住宅の制震システムに使用される粘弾性体が、地震等の揺れを吸収する原理やイメージを顧客等に伝えるための減衰振子装置及びそれを用いた制震システム比較体験装置に関する。 The present invention relates to a damping pendulum device for transmitting a principle and image of a viscoelastic body used in a vibration control system of a vibration control house to absorb vibrations such as an earthquake to a customer, and a vibration control system comparison experience using the same. Relates to the device.
日本に建てられている建造物は、日本の風土上、地震が頻繁に起こることを考慮して、地震の揺れに耐え得るように設計されている。そして、そのような建築法としては、以下のようなものが考案されている。 Buildings built in Japan are designed to withstand earthquake shaking, taking into account the frequent occurrence of earthquakes in the Japanese climate. The following construction methods have been devised.
例えば、図14に示すように、柱101と梁102との間に形成される空間部分を筋交103で補強することによって、地震の揺れに耐え得る耐震構造104が挙げられる。しかし、図14に示すような耐震構造104においては、前述のように補強をすることで、1階等の低層階は地震の揺れ105に耐えることができるものの、揺れ幅は地上からの距離に略比例して大きくなる。そのため、高層の建造物においては、地震の揺れ105に耐えることができないと共に、低層の建造物においても、揺れが大きく、家具が倒れたり、窓ガラスが割れる等して、建造物内部の人が負傷する可能性があり、また、その揺れにより建造物内部の人が転倒し負傷する可能性がある。
For example, as shown in FIG. 14, there is an earthquake-
また、図15に示すように、基礎部分106と免震部分107の間に免震装置108、すなわち、地震の揺れ105を吸収するための積層ゴムや、柱の真下に設置されたすべり材がPTFE等で表面処理を施された鋼板の上を滑ることで地震の揺れ105を免震部分107に伝わらないようにする滑り支承等、を介在させることで、地震によって揺れ動く基礎部分106の揺れが免震部分107に伝わらないようにする免震構造109が挙げられる。しかし、免震住宅は、上述したような構造を施工するための費用が高く、経済上の問題がある。さらに、地震の際には、図15に示す免震部分107が地震の揺れ方向に動くため、その周囲に約数10センチ程度の余分な空間が必要となったり、また、免震部分107が正確に稼動するかどうかの定期点検が必要になる等の問題が生じる。
In addition, as shown in FIG. 15, a
そして、上述した耐震構造104や免震構造109の問題点を解決すべく、図16に示すように、制震構造110が考案されている。すなわち制震構造110とは、例えば、図14の耐震構造104において使用される筋交103の一部に、粘弾性体を内部に備えた略ダンパー状の制震システム111を具備するものである。これにより、地震の揺れ105に対しても建造物自体の揺れを抑制することができると共に、これらを建造物に設置する際には、上述の免震構造109と比較して費用もかからないことから注目されている。(例えば特許文献1)
And in order to solve the problem of the
しかし、上述の制震構造を構成する制震システムを建造物に取入れる際には、顧客に対して該制震システムの原理を説明する機会が多く存在し、また、会社における新人研修等においても制震システムの原理を新入社員に十分に理解させる必要があった。しかし、制震システムの原理を実物を見ただけでは到底理解することはできず、また、原理を理解することができたとしても、地震の揺れを該制震システムがどのように抑制し、また、減衰していくのかということを、イメージすることは困難であった。さらに、原寸大の建造物の模型を作成し、地震発生装置にて該建造物を揺らす等の大掛かりな実験をその説明の度に行うわけにいかず、顧客等に制震システムの説明を行うのが困難であった。 However, there are many opportunities to explain the principle of the seismic control system to customers when incorporating the seismic control system that constitutes the above-mentioned seismic control structure into a building. However, it was necessary for new employees to fully understand the principles of the vibration control system. However, it is impossible to understand the principle of the seismic control system just by looking at the real thing, and even if the principle can be understood, how the seismic control system suppresses the shaking of the earthquake, Also, it was difficult to imagine whether it would decay. In addition, a model of a full-scale building is created, and a large-scale experiment such as shaking the building with an earthquake generator is not performed every time it is explained, and the vibration control system is explained to customers, etc. It was difficult.
この発明は上記のような種々の課題を解決することを目的としてなされたものであって、大掛かりな設備を必要とせず、また、大掛かりな実験を行うことなく、顧客等対して、建造物に取付けられた制震システムが、地震の揺れを減衰する原理やイメージを容易に理解させることのできる減衰振子装置及びそれを用いた制震システム比較体験装置に関する。 The present invention has been made for the purpose of solving the various problems as described above, and does not require a large-scale facility, and does not require a large-scale experiment. The present invention relates to a damping pendulum device that allows the attached damping system to easily understand the principle and image of damping the shaking of the earthquake and a damping system comparison experience device using the same.
上記目的を達成するために、請求項1記載の減衰振子装置は、略等しい高さに互いに略平行に設置された2本の吊棒に、一端側がそれぞれ対向して係止された略等しい長さの2本の紐体の他端側の交点部分に吊下げられた球体を具備してなる振子を、互いに隣接する前記球体同士が接触するように前記吊棒の長手方向に複数設けた減衰振子装置であって、前記吊棒の長手方向に複数設けた前記振子の前記球体のうち、その両端に位置する外側球体に挟まれた少なくとも1つの内側球体の前記球体同士が接触する箇所の表面が、粘弾性体から形成されていることを特徴としている。
In order to achieve the above object, the damped pendulum device according to
請求項2記載の制震システム比較体験装置は、請求項1記載の減衰振子装置と、略等しい高さに互いに略平行に設置された2本の吊棒に、一端側がそれぞれ対向して係止された略等しい長さの2本の紐体の他端側の交点部分に吊下げられた球体を具備してなる振子を、互いに隣接する前記球体同士が接触するように前記吊棒の長手方向に複数設けた振子装置とを、備えることを特徴とする制震システム比較体験装置。
The seismic control system comparison experience device according to
請求項1記載の減衰振子装置によれば、前記吊棒の長手方向に複数設けた前記振子の前記球体のうち、その両端に位置する外側球体に挟まれた少なくとも1つの内側球体の前記球体同士が接触する箇所の表面が、粘弾性体から形成された粘弾性球体であるため、一方の外側球体を所定の高さに引上げてから離すと、該一方の外側球体に隣接する内側球体に衝突し、この衝撃が順次隣接する内側球体に伝達され、その後最後の内側球体が他方の外側球体に衝突し、該他方の外側球体が弾き飛ばされる。しかし、その場合に内側球体に用いられる少なくとも1つの粘弾性球体の粘性成分に起因するエネルギー損失、すなわち、力学的エネルギーの熱エネルギーへの変換が行われる。そのため、他方の外側球体は、一方の外側球体の最初の高さよりも低い高さまでしか上昇せず、粘弾性体が外側球体から受けるエネルギーを吸収し、振子運動が減衰していく様子を視覚的に観察することができる。そのため、制震住宅の制震システムに使用される粘弾性体の地震の揺れを吸収する原理やイメージを容易に理解することができる。
According to the damping pendulum device according to
請求項2記載の制震システム比較体験装置によれば、上述の効果に加えて、減衰振子装置と比較するための振子装置を備えている。そのため、同質の球体から構成され外見上、近似的に振子運動が減衰していないとみなせる振子装置と、粘弾性球体を具備し振子運動が減衰していく減衰振子装置を直接対比することができ、制震住宅の制震システムに使用される粘弾性体が地震の揺れを吸収する原理やイメージをさらに容易に理解することができる。 According to the seismic control system comparison experience device of the second aspect, in addition to the above-described effects, the pendulum device for comparison with the damped pendulum device is provided. For this reason, it is possible to directly compare a pendulum device that is composed of spheres of the same quality and that can be considered that the pendulum motion is not damped in appearance, and a damped pendulum device that has a viscoelastic sphere and the pendulum motion attenuates. The principle and image that the viscoelastic body used in the vibration control system of the vibration control house absorbs the shaking of the earthquake can be understood more easily.
この発明における減衰振子装置の最良の実施形態について、以下に説明する。この実施形態の減衰振子装置1は、図2に示すように、略等しい高さに互いに略平行に設置された2本の吊棒2に、一端側がそれぞれ対向して係止された略等しい長さの2本の紐体3の他端側の交点部分に吊下げられた球体4を具備してなる振子5を、互いに隣接する前記球体4同士が接触するように前記吊棒2の長手方向に複数設けた減衰振子装置1であって、前記吊棒2の長手方向に複数設けた前記振子5の前記球体4のうち、その両端に位置する外側球体6に挟まれた少なくとも1つの内側球体7の前記球体4同士が接触する箇所の表面が、粘弾性体Xから形成された粘弾性体球8としている。
The best embodiment of the damping pendulum device according to the present invention will be described below. As shown in FIG. 2, the
そして、この実施形態の制震システム比較体験装置9は、図1、図6に示すように、減衰振子装置1と、略等しい高さに互いに略平行に設置された2本の吊棒2に、一端側がそれぞれ対向して係止された略等しい長さの2本の紐体3の他端側の交点部分に吊下げられた球体4を具備してなる振子5を、互いに隣接する前記球体4同士が接触するように前記吊棒2の長手方向に複数設けた振子装置10を備えている。そしてさらに、図1に示すように、制震システム比較体験装置9の背面には、制震システム11が設けられた制震住宅に使用される躯体12が展示されている。
Then, as shown in FIGS. 1 and 6, the seismic control system
本実施形態に係る減衰振子装置1においては、図2に示すように、第一乃至第六の振子(5a乃至5f)を具備するものであり、第二の振子5bの第二の球体4bと、第五の振子5eの第五の球体4eを粘弾性体球8としている。これは、両端側の第一の振子5aと第六の振子5f、すなわち、外側球体6を、地震の揺れが建造物に及ぼす外力として想定するものであり、それらの間の第二乃至第五の振子(5b乃至5e)、すなわち、内側球体7を、躯体12として想定するものである。そして、内側球体7のうち粘弾性体球8が設けられた第二の振子5bと、第五の振子5eは躯体12に設けられた制震システム11を想定するものである。しかし、減衰振子装置1に用いられる振子5の数や粘弾性体球8の位置等は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
As shown in FIG. 2, the
前記粘弾性体Xは、スチレン系の高分子化合物が用いられ、それらの高分子化合物は、変形の大きさに対してその力が大きくなる弾性と、変形の早さに比例してその力が大きくなる粘性を備える、すなわち粘弾性を備えている。そして、一般的にこれらの高分子化合物の粘弾性は、正弦波等の一定の繰り返し刺激を物体に与え、発生する応力を測定し、力と歪みの関係から物体の動的粘弾性が測定される。そして、これらを測定することにより、高分子化合物の弾性成分に起因する貯蔵弾性率と、粘性成分に起因する損失弾性率とを測定することができる。 As the viscoelastic body X, a styrenic polymer compound is used, and the polymer compound has an elasticity that increases its force with respect to the magnitude of deformation and a force proportional to the speed of deformation. It has increased viscosity, that is, it has viscoelasticity. In general, the viscoelasticity of these polymer compounds gives a constant repetitive stimulus such as a sine wave to the object, measures the generated stress, and measures the dynamic viscoelasticity of the object from the relationship between force and strain. The And by measuring these, the storage elastic modulus resulting from the elastic component of a polymer compound and the loss elastic modulus resulting from a viscous component can be measured.
そして、このようにして測定される貯蔵弾性率は、例えば正弦波の一周期に該当するような一定の期間に粘弾性体Xに貯えられる弾性エネルギーと比例し、また、損失弾性率は、その一定の期間に粘弾性体Xが熱として失うエネルギーと比例する。そのため、制震住宅の制震システム11に用いられる粘弾性体Xは、地震による建造物の揺れをエネルギーとして蓄えるのではなく、熱としてそのエネルギーを失うもの、すなわち、粘性成分に起因する損失弾性率が高いものが好ましい。しかし、損失弾性率が、貯蔵弾性率に対して高すぎると容易に塑性変形するため逆に好ましくない。そのため、制震システム11として好適な塑性変形性と貯蔵弾性率を備えた粘弾性体Xを適宜選択し使用している。
The storage elastic modulus measured in this way is proportional to the elastic energy stored in the viscoelastic body X for a certain period such as one cycle of a sine wave, and the loss elastic modulus is It is proportional to the energy that the viscoelastic body X loses as heat in a certain period. Therefore, the viscoelastic body X used in the
そして、これらの粘弾性体球8は、球体4同士が接触する箇所の表面が粘弾性体Xから形成されているものであり、本実施形態に用いる際には、粘弾性体Xのみから成形された略球状の球体4を使用することも可能である。しかし、球体4に使用する粘弾性体Xの粘性成分の割合が大きい場合には、図2に示す第一の球体4aが第二の球体4bに衝突した際に、力学的エネルギーが熱エネルギーとして損失する割合が大きく、第六の球体4fまでその力学的エネルギーがほとんど伝わらないため該第六の球体4fがほとんど上昇しない。その結果、球体4の揺れが次第に減衰していく過程を観察することができず、的確に制震システム11の原理やイメージを顧客等に伝えることができない。
These
そのため、本実施形態においては、表面が粘弾性体Xから成形される粘弾性体球8は、例えば、図9に示すように、金属球Yの表面が粘弾性体Xで覆われた粘弾性体球8や、図10に示すように、球体4同士が接触する付近の円周上に帯状に粘弾性体Xが設けられた粘弾性体球8や、図11に示すように、球体4同士が接触する付近にのみ粘弾性体Xを設けた粘弾性体球8が用いられている。さらには、図12に示すように、球体4の表面に粘弾性体Xを貼り付けたものを使用することができる。そして、図9乃至図12に示す粘弾性体Xの肉厚等は、粘弾性体Xの粘性成分の割合や、紐体3の長さ等によって適宜変更することができる。また、減衰振子装置1の粘弾性体球8に用いられる粘弾性体Xは、必ずしも実際の制震住宅の制震システム11に使用される粘弾性体Xと同一のものである必要はなく、粘弾性体Xは適宜選択することができる。
Therefore, in this embodiment, the
そして、上述の粘弾性体球8以外の球体4、すなわち、図3に示す、第一の球体4a、第三の球体4c、第四の球体4d、第六の球体4fは、反発係数eの高い、例えば、エボナイト等から形成されることが好ましいが、これらの材料は、金属でもよく反発係数の高いものであれば適宜変更することができる。また、これらの第一乃至第六の球体(4a乃至4f)の形状、大きさ、及び重さは同一であることが好ましい。そして、球体4の大きさは、本実施形態のようにゴルフボール程度の大きさのものを使用してもよいし、また、ボーリングの球程度のものを使用してもよく、適宜変更することができる。
The
前記紐体3は、図7に示すように吊棒2に一端側が係止され、他端側に球体4が吊下げられている。また、紐体3は略同じ長さとなっているため、所定高さに略平行に設置された吊棒2の略中央に球体4が該紐体3に吊り下げられており、図4に示すように、球体4を単独で揺らした際には、該球体4はぶれることなく二本の吊棒2の中線N上を振子運動する。また、紐体3の一端側を吊棒2に係止する際には、該吊棒2から該紐体3の一端側がずれないように、例えば図2に示すように吊棒2の上面に溝13が設けられていることが好ましい。また、紐体3は、可撓性の材料から成形されており、本発明の実施形態のように、樹脂を始めとして、鋼性のピアノ線や木綿糸等を使用することができ、スケールが大きくなった際には、ワイヤ等も使用することができる。また、紐体3の球体4への取付方法は、該球体自体に埋め込んでもよいし、該球体4にフックを取付けて該紐体3を係止してもよい。また、紐体3の吊棒2への取付方法もフックやカラビナ等を適宜使用することができ、これらの取付方法は周知の方法を適宜選択して使用することができる。
As shown in FIG. 7, one end side of the
前記吊棒2は、略等しい高さに互いに略平行に設置されており、本実施形態においては、図2に示すように、該吊棒2はその両端を2本の垂直支持棒14によって支持され、該垂直支持棒14はそれぞれ載置棒15と連続的に形成されている。そして、吊棒2に設けられた振子5の高さを変更するために、適宜垂直支持棒14の長さを変化させることもでき、また、載置棒15を板状のものとしてもよい。
The
以上のような構成を具備する減衰振子装置1に対して、振子装置10は、図5に示すように、該減衰振子装置1の球体4を全て同一の鋼性球としたこと以外は、上述した該減衰振子装置1と同一の構成であり第一乃至第六の振子(5g乃至5l)を具備し、減衰振子装置1と比較するために使用される。そして、これらの減衰振子装置1と振子装置10は、例えば、図1に示すように、載置台16の上に互いに隣接するように載置され、顧客等が正面から、該減衰振子装置1と振子装置10の双方を同時に見ることができるようになっているが、両装置の配置は、これらが同時に観察、比較することができる配置であれば適宜変更することができる。また、減衰振子装置1と振子装置10は、それぞれが具備する振子5が運動する際に、球体4に作用する慣性力の影響でそれぞれの装置本体が載置台16上を移動する恐れがあるため、図2に示すような止金具17等により該載置台16上に固定されている。そして、載置台16には図1に示すように、展示スペースなどにおいて他の体験装置等と共に展示する際に、他の体験装置と本制震システム比較体験装置9とを区別するために、ネームプレート18等を適宜付けておいてもよい。
In contrast to the
さらに、本実施形態においては、制震システム比較体験装置9と、実際の制震住宅に使用される躯体12を、同時に展示しているため、双方を比較することでより一層、制震システム11の原理やイメージを理解することができる。また、躯体12は、図1に示すように、複数の柱19と梁20を連結金具21にて接続したものであり、柱19と梁20の間に形成される略矩形の空間部分に筋交22を交差するように張り渡した、第一乃至第四の区分(23a乃至23d)から構成されている。そのうち両端の空間部分、すなわち、第一の区分23a及び第四の区分23dには、筋交22の一部に、粘弾性体Xを内部に備えた略ダンパー状の制震システム11を具備するものであり、顧客等が制震システム比較体験装置9越しに躯体12を見ることのできるように、該制震システム比較体験装置9の背面に設けられている。しかし、躯体12の位置は本実施形態に限定されるものではなく、また、実際の躯体12を設置するスペースがない時には、該躯体12の写真等を展示するようにしてもよい。
Furthermore, in this embodiment, since the seismic control system
また、図1と図3に示すように、躯体12と減衰振子装置1は、該躯体12の第一乃至第四の区分(23a乃至23d)と、該減衰振子装置1の第二乃至第五の振子(5b乃至5e)とがそれぞれ対応するように作成されている。すなわち、上述のように、減衰振子装置1の両端側の第一の振子5a及び第六の振子5fは、該躯体12の第一乃至第四の区分(23a乃至23d)に対応する第二乃至第四の振子(5b乃至5e)に外力を加える地震の揺れを想定するものであり、また、図1と図3に示すように、躯体12の制震システム11が減衰振子装置1の粘弾性体球8に該当するのである。これにより、実際の制震住宅の躯体12と減衰振子装置1を対比して観察することができるため、制震システム11の原理やイメージをよりよく理解することができる。
Further, as shown in FIGS. 1 and 3, the
以上のように構成される減衰振子装置1を用いた制震システム比較体験装置9の使用方法について以下に説明する。
A method of using the vibration control system
減衰振子装置1の第一の球体4aと、振子装置10の第一の球体4gを、図3及び図5に示すように、紐体3が弛まないようにして、2本の吊棒2の中線Nの延長方向であって、図3や図5に示す、減衰振子装置1の外側に高さHまで引上げる。これにより、各装置の第一の球体4a及び第一の球体4gは、その高さに比例する力学的エネルギーを獲得する。
As shown in FIGS. 3 and 5, the
ここで振子装置10は、図5に示すように、第一の球体4gを第二の球体4hに衝突させ、該第二の球体4hが第三の球体4iに衝突し、同様に衝突を繰返し、第六の球体4lが、図6に示すように、2本の吊棒2の中線Nの延長方向であって、振子装置10の外側に弾き飛ばされる。ここで、これらの衝突が完全弾性衝突となる場合を考えると、上述のように第一の球体4gと第六の球体4lの重さが同じであるので、力学的エネルギー保存の法則より、図5に示すように、第六の球体4lも高さHまで上昇する。そして、その後第六の球体4lは、第五の球体4kに衝突し、該第五の球体4kが第四の球体4jに衝突し、同様に衝突を繰返し、再び第一の球体4gは高さHまで上昇する。しかし、現実的にはこれらが完全弾性衝突となることは不可能であるが、本実施形態においては、上述のように高反発係数の球体を用いているため、一回目の衝突において、第六の球体4lが上昇する高さH´は、H´≒Hとすることができる。そして、第一の球体4gが第二の球体4hに衝突してから、再び第一の球体4gが上昇するまでを1サイクルとすると、近似的に3乃至4サイクルは第一の球体4gは高さHまで上昇するとみなすことができ、外見上は振子装置10の振子5は一定の振れ幅で振子運動しているように見える。
Here, as shown in FIG. 5, the
一方、減衰振子装置1は、図3に示すように、第一の球体4aを第二の球体4bに衝突させ、該第二の球体4bが第三の球体4cに衝突し、同様に衝突を繰返し、第六の球体4fが、図4に示すように、2本の吊棒2の中線Nの延長方向であって、減衰振子装置1の外側に弾き飛ばされる。しかし、第二の球体4b及び第五の球体4eは、粘弾性体球8であるので、これらの衝突の過程で、上述したように、粘弾性体Xの粘性成分に起因するエネルギーの損失、すなわち、力学的エネルギーが熱エネルギーに変換されるため、図3に示すように、第六の球体4fは高さT(ただし、H>T)までしか上昇しない。そして、その後第六の球体4fは、第五の球体4eに衝突し、該第五の球体4eが第四の球体4dに衝突し、同様に衝突を繰返し、再び第一の球体4aが上昇するが、上述と同様のエネルギー損失が生じ、第一の球体4aは高さS(ただし、T>S)までしか上昇しない(不図示)。このように、減衰振子装置1においては、1サイクル毎に第一の球体4aが上昇する高さが減少していくのである。また、これらの球体4の挙動をより明確にするために、図8に示すように、目盛24が刻まれた略矩形の目盛板25を振子装置10や減衰振子装置1の垂直支持棒14に取付けてもよい。
On the other hand, as shown in FIG. 3, the
以上のように、図1に示すように振子装置10及び減衰振子装置1が載置台16の上に互いに隣接するように載置されているので、上述のような振子運動を同時に行うことで、制震システム11に用いられている粘弾性体Xが外力を吸収する様子を、該粘弾性体Xが用いられない場合と比較して視覚的に体験することができ、また同時に制震住宅の制震システム11が設けられた躯体12との比較も視覚的にすることができるため制震システム11の原理やイメージを容易に理解することができるのである。
As described above, as shown in FIG. 1, the
他の実施形態に係る減衰振子装置1は、図13に示すように、図1に示す減衰振子装置1よりも、大きく形成され、吊棒14は、例えば約3m程度の大きさに形成されている。そして、球体4は、例えばボーリングの球を使用し、粘弾性体球8は該球体4に粘弾性体Xをその表面に貼り付けたものが使用され、さらに、該球体4と紐体3とはフック28を介して取付けられている。ここで、粘弾性体Xは、粘弾性球体8が隣接して設置される際には、図13に示すように、球体4の片側面にのみ設けておけばよい。また、他の実施形態に係る減衰振子装置1には、移動を容易にするために、垂直支持棒14の下端に設けられた底板26にはキャスター27等が適宜取付けられている。そして、図13に示す他の実施形態に係る減衰振子装置によれば、迫力があり、より一層制震システム11の原理やイメージを容易に理解することができるのである。
As shown in FIG. 13, the damping
また、図13に示すように、球体4の表面に粘弾性体Xを貼り付けるようにして粘弾性体球8を構成する場合には、該粘弾性体Xを該球体4の表面から取外せば、振子装置10と同様の構成になるので、振子装置10を必要とすることなく、粘弾性体Xが外力を吸収する様子を視覚的に体験することができる。
In addition, as shown in FIG. 13, when the
本発明に係る減衰振子装置1は、本実施形態のような制震システム比較体験装置9だけでなく、物理学の実験等においても使用することができる。
The
1 減衰振子装置
2 吊棒
3 紐体
4 球体
5 振子
6 外側球体
7 内側球体
8 粘弾性体球
9 制震システム比較体験装置
10 振子装置
DESCRIPTION OF
Claims (2)
前記吊棒の長手方向に複数設けた前記振子の前記球体のうち、その両端に位置する外側球体に挟まれた少なくとも1つの内側球体の前記球体同士が接触する箇所の表面が、粘弾性体から形成されていることを特徴とする減衰振子装置。 It is hung at the intersection part of the other end side of two string bodies of approximately equal length, one end of which is locked oppositely to two hanging rods installed substantially parallel to each other at substantially the same height. A pendulum comprising a plurality of spheres, wherein a plurality of pendulums adjacent to each other are in contact with each other in the longitudinal direction of the suspension rod;
Among the spheres of the pendulum provided in the longitudinal direction of the suspension rod, the surface of the location where the spheres of the at least one inner sphere sandwiched between the outer spheres located at both ends of the pendulum comes from a viscoelastic body. A damped pendulum device characterized by being formed.
略等しい高さに互いに略平行に設置された2本の吊棒に、一端側がそれぞれ対向して係止された略等しい長さの2本の紐体の他端側の交点部分に吊下げられた球体を具備してなる振子を、互いに隣接する前記球体同士が接触するように前記吊棒の長手方向に複数設けた振子装置とを、備えることを特徴とする制震システム比較体験装置。 A damped pendulum device according to claim 1;
It is hung at the intersection part of the other end side of two string bodies of approximately equal length, one end of which is locked oppositely to two hanging rods installed substantially parallel to each other at substantially the same height. And a pendulum device provided with a plurality of pendulums each having a sphere in the longitudinal direction of the suspension rod so that the spheres adjacent to each other are in contact with each other.
Priority Applications (1)
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